ゲゲゲの鬼太郎(キャラクター)

登録日:2018/04/04 Wed 12:35:10
更新日:2024/02/08 Thu 15:54:13
所要時間:約 22 分で読めます






そうだ、僕は鬼太郎だ!

ゲゲゲの鬼太郎だ!!

僕は幽霊族の生き残り……、

鬼太郎だ!!


「ゲゲゲの鬼太郎」とは、水木しげる氏の漫画作品「鬼太郎シリーズ」に登場するキャラクターである。



【プロフィール】

身長:130cm
体重:30kg
生年月日:昭和29年2月30日(あれ?)

なお、これらは各メディアミックスによって多少変更されることが多い。


【誕生の経緯】

かつて地上を支配していた「幽霊族」(または人間モグラ族)
しかし、人間によって地底に追いやられ、昭和初期には幽霊族は病によって生い先短い一組の夫婦のみとなっていた。

その幽霊族夫婦が起こした騒動によって彼らに関わるようになった青年「水木」は、
その二人の死を見届け、その母親を住処の近くの墓場に埋めた。

しかし、その母親は子供を身籠っていた。
そして信じられないことに、その子供は母の死骸から生れ落ち、そのまま地面から自力で這い上がってきたのだ。


―――墓場から生まれた、鬼のように強い子―――

ゲゲゲの鬼太郎は、こうしてこの世に生まれたのである


【概要】

もはや日本人で知らぬ人はいないと思われる、水木しげる先生を代表するキャラクター。
貸本時代の「墓場鬼太郎」では非常にスレた性格で関わる人々に厄災をもたらす疫病神のような存在だったが、
少年誌で連載されていくにつれて現在のような親しみやすい性格に代わっていった。
妖怪ポストに手紙を送ると、カランコロンと下駄の音を響かせてやってくる。

基本はのんびり屋でものぐさ。クールな雰囲気を醸し出しているが、実際は内に強い正義感を持っており、人間や妖怪問わず困っている者を見捨てることは出来ない。
ねずみ男からは「正義病患者」と揶揄されたこともあるほどである。というか水木しげる先生本人もそう言ってた。
嫌いなものは「悪いやつ」
これは人間に迷惑をかける悪い妖怪は勿論のこと人間もその対象に入っており、時には非常に恐ろしい手口で悪人を追い詰めることもある
因みに美女にはかなり弱い上に女運は壊滅的に悪い
なお暴力や窃盗などは彼から見ても悪行なのだろうが、それ以外の人間の道徳を全て守っているというわけではなく
漫画版の特定媒体においては子供の姿のままで 飲酒や喫煙をなんの抵抗もなく行う

名字が必要な場面などでは「田中ゲタ吉」「墓場鬼太郎」をフルネームとして名乗ることもある。
一人称は基本的に上記の通り「僕」だが、たまに「」も使う。

前述のとおり、かつて地上を支配していた「幽霊族」の正当な末裔であり、
数多の妖怪の中でも非常に強力な妖力をもつエリート妖怪。

現在の家族は父である目玉おやじのみ。
母親の名は「岩子」で、原作などでは幽霊族だったがアニメ3期や3期放送当時に連載されていた原作『鬼太郎地獄篇』では、
「四谷怪談」に登場する幽霊「お岩さん」の子孫で、妖力を持った人間の設定であり、
そのため3期と原作地獄篇のみ人間と妖怪のハーフということになっている。

左目のない隻眼であり、目玉の親父はそこに収納している。
「目玉の親父は鬼太郎の左目から生まれた」と良く勘違いされがちだがこれは間違いであり、
彼は溶けた自分の死骸の左目から自力で復活した存在である。
鬼太郎の左目がない理由は複数の設定があり、

・元々潰れていた
・生まれた際に体勢を崩して墓石の角に目をぶつけた
・彼を取り上げた水木があまりの恐怖に投げ捨てた拍子に墓石の角にぶつけてしまった

などがある。
アニメ「墓場鬼太郎」では3つ目の設定が採用されていて、アニメ「第4期」では1つ目の設定が採用されている*1

初めは恐れながらも自分を救ってくれた水木の元で暮らしていたが、次第に疎まれるようになったことで自ら彼の元を去り、
紆余曲折を経て現在の「ゲゲゲの森」に定住するようになった。

尚、これらの初期設定は墓場鬼太郎といった一部のメディアミックスを除いてあまり触れられておらず、アニメによっては半ば死に設定になっている場合も多い。


【能力】


エリート妖怪というだけあって戦闘能力は並みの妖怪を遥かに上回り、
仲間のサポートも組み合わせれば間違いなく日本妖怪でもかなりの実力者
髪の毛針を撃ち尽くして坊主になった頭にネズミの毛を植えられてネズミにされた時には、
*2鬼太郎固有の超能力を使わずに残りの鬼太郎ファミリー全員と互角に戦っていたと思われる。
ファンからは「技のデパート」とも言われるほどに沢山の能力を持つが、
上げるとキリが無い為に特に代表的な技を紹介する。


●髪の毛針

髪の毛を一本一本硬質化させマシンガンのように大量に発射する。
人体に憑依できるぶるぶるという妖怪でも串刺しにして木に磔にできる便利な代物。
アニメ1期や原作では単純に「毛針」とも。
3期では発光している。
6期ではディティールに光沢が追加されており、まさに「針」にふさわしい印象を与えている。
鬼太郎の使用する技の中でも最も多く使われており、相手へのけん制等でも多用されている。
相手の弱点を集中的に狙うなどを除いた場合決め技として使われることは殆どないが、コンクリートや金属にも平気で突き刺さるし、
本気で撃てばビルの壁を粉砕するほどの威力はある模様
尚、打ち尽くすと普通にハゲる(時間がたてば再生する)。特に原作ではよく丸ボーズになっていた。

アニメ2期、5期、原作「鬼太郎国盗り物語」においては毛針一本に妖力を集中して巨大化させた「髪の毛槍」も存在する。
また針にならずとも縄や鞭のように伸ばしたり叩きつけたり用途はさまざまである。

行動不能になった鬼太郎にちゃんちゃんこを介して憑依されたねずみ男も、ひげ針を使った事がある。

ちなみに柳田理科雄がベアード戦の疲労度から推察するに「仮に鬼太郎が人間並みの代謝というありえない仮定」と前置きした上で、
髪の毛針一本当たりの運動エネルギーを算出したところ対物ライフル並みという結果になった。前掲の通りそんなに間違ってない気もする。


●妖怪アンテナ

鬼太郎の髪の毛の一部であり、妖気を察知すると自動的に立つ。別名「妖気アンテナ」。
姿を隠した妖怪の残した微弱な妖気を探すことも出来るほか、妖気の大きさから相手の実力を測るスカウターのような機能もある便利な代物。
ねずみ男や砂かけ婆も似たような能力を持っている。ねずみ男の場合は、ビジネスチャンスを察知する能力だが。

髪の毛は鬼太郎の妖力の源と設定されており、自分から切り離して使うぶんにはともかく、毛根から奪われると本人曰く「人間の子供ほどしか力が出せなくなる」ほど大幅に弱体化する。
4期で釜なりに髪を奪われた際は寝込んでいた。
ちなみに『たのしい幼稚園』掲載版では掲載当時は電話ボックスすら疎らにしかなかった事もあって、これで119番通報したこともある。


●リモコン下駄


鬼太郎の脳波で自由自在に操作できる下駄。
こちらも髪の毛針に並ぶ鬼太郎の代表的な技であり、髪の毛針が効かない敵に対して有効打を与えられる程強力。
ただ投てき武器として扱うだけでなく、下駄を履いたままキックを繰り出したり、
手に装着してメリケンサックのように使用することもある。
さらに壁や天井に吸い付いて移動することも、通常では渡れない虹の橋を渡る事も可能。
またアニメ版では吸血鬼ラ・セーヌ編で、原作『手』で使用されたリモコン手(後述)の代わりとして使用されている。


●霊毛ちゃんちゃんこ


鬼太郎が常に来ている黄色と黒の縞模様のちゃんちゃんこ。
只のちゃんちゃんこと侮るなかれ、これは鬼太郎のご先祖様達である幽霊族が死ぬ間際に1本ずつ残した「霊毛」と呼ばれる髪の毛を紡いで作られたものであり、
これ自体に超強力な霊力が宿っている。
鬼太郎が地獄に生身で行くことが出来るのはこのちゃんちゃんこに宿ったご先祖様の力のおかげ。
変幻自在に形を変えて様々な武器に代わるほか防御力もチートレベルであり、並大抵の攻撃はこれで防げてしまう。
本人の念力によって自在に動かすことも可能で、相手を絞め殺したり巨大な妖怪の気管を閉じて窒息させたりするのはたやすく、
『たのしい幼稚園』版では空中に浮かべた上をトラックが通っても微動だにしなかった
というよりちゃんちゃんこそのものが破壊されたケースは片手で数えるほどの数しかなく、その場合も即座に修復されている。
さらに後述する鬼太郎の不死身ともいえる再生能力をさらに底上げしているのもこのちゃんちゃんこの力が大きい。

ちゃんちゃんこを奪われたり自ら手放している時の能力の減衰の程度はシリーズ毎に差がある。
第6期においては、完全に他人に預けた状態でも膂力や妖力が大きく減じた様子は見られない。
が、本シリーズにおいて鬼太郎が敵の攻撃を受けて負傷し倒された場面はいずれもちゃんちゃんこが身体を離れている時*3であり、鬼太郎にとっての生命線であることに変わりは無い。

髪の毛に並ぶ鬼太郎の強さの根幹の1つであるため、ちゃんちゃんこ無しでは突破できない状況もあったほか、敵に奪われて窮地に陥る状況もそれはそれは多い



●指鉄砲


両手の10本の指を直接ミサイルのように発射する技
撃っている方もメッチャ痛そうな技だが、指はすぐに生え変わるのでご安心を。
かなりのハイペースで連射しているが、上記の髪の毛針を撃ち尽くして坊主になったことはあっても指鉄砲を撃ち尽くした場面はない。ただし、原作『天狐』では「使った指は2、3日で生える」と説明されている。
設定上は鬼太郎の最強の武器だが、アニメでは1期で使用されて以降長らく音沙汰がなかった(自主規制と思われる)。
アニメ5期で妖力を空気に乗せて打ち出すという設定に代わり物語中盤から使用。
妖力をかなり消費する弱点があるが初使用以降は再び多用されるようになった。
6期では設定は5期と変わらないもののビームとなっており、
誰がどうみても霊丸にしか見えないほどの威力でぶっ放していた*4
ただし寝不足に陥ると不発になる。
また、目玉おやじも指鉄砲を使用可能。目玉となった今では一発撃つだけで著しく消耗するものの、鬼太郎のものよりもはるかに強力である。

なお、ビーム型の原型となる技は2期や3期に、その他のビーム技は原作や3期や4期でも登場している。

●胃液

なんでも溶かす世界一強力な胃液による攻撃。
その威力たるや鬼太郎自身すら耐えられず、踏み潰した途端にビルよりデカい蛟龍が絶叫と共にとろけ去り、
身長が数百mはあろうかという人食い島を丸ごと分解してしまうほど。
どうやって出したのかは「鬼太郎国盗り物語」において普通に嘔吐したものと描写されていた。
ちなみに鬼太郎が胃袋の中で飼ってる蛇だけは溶けず、必要に応じてベロンと口から出てくる。


●精気吸収

初使用は原作海座頭戦。
相手の喉元に食らいついて精気(生体エネルギー)を吸収し、ミイラのようにしてしまう。
肉体が完全に風化し消滅して霊魂だけになった状態でも使用可能で、空中に散乱したおどろ砂との戦いでは
おどろ砂そのものを(親父と一緒に)乗っ取って精気を吸い尽くし逆に自分自身がおどろ砂となりその能力を利用して肉体を元に戻した。

他にも管を差し込んで血を吸う妖怪相手に逆に血を吸い返すなどということも可能。


●体内電気

体内の発電袋に蓄えられた100万ボルトの電気を敵に流し込む技。
アニメ初期や原作では「体電気」「ナマズ電気」とも。
鬼太郎の切り札の1つであるが、強力な反面体力を大幅に消耗する。仲間の妖怪達から妖力を借りて強化する事も可能。
また鬼太郎は、敵の電気攻撃を受けた際にその電気を吸収して体内に溜め込む事も可能で*5、それを体内電気と共に放出するという戦法も可能。
アニメ3期では「体内電気発電!」の掛け声とともにビームのように手から発射し、
4期では「ネバーギブアップ!」と叫ぶことで大幅なパワーアップを果たした。
かつては髪の毛針やリモコン下駄と比べると使用回数も少ないマイナーな技だったが、
3期を舞台としたファミコンのRPG「ゲゲゲの鬼太郎2 妖怪軍団の挑戦」及びSFCのアクションゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 復活!天魔大王』で最強技として採用されたことや
アニメ5期において「体内電気!」と叫び初期の切り札として強いインパクトを残したおかげで、現在では鬼太郎の代表的な技の1つとして認知されている。


●カメレオンの術

カメレオンのように体の色を周囲と同化させて、姿を隠す術。
要は保護色だが、これに加えて肉体をせんべいのように薄くするなどして、絡みついていた敵にも「逃げた」と思わせることも出来る。
使用中は妖気も消すため、こちらから攻撃はできない。
この技を発動したため「やい鬼太郎の弱虫!」と妖怪めんこ天狗から嘲笑されたこともあった。

「鬼太郎国盗り物語」ではこれに加えて更に体を昆虫サイズまで縮めるという能力も得た。


●妖怪オカリナ

アニメ3、4期に登場するオリジナルの武器。
笛のメロディでカラスや虫や妖怪を呼び出したり、口の部分から鞭や剣を伸ばしたりと用途は様々。
原作にはない武器だが、3、4期において多用され、その設定やアクションの秀逸さからファンの間でも結構人気の武器であり、
5期、6期で未登場に終わった際は残念がる声も多かった。
江戸時代を舞台とした特別編の第3期101話では横笛になっていた。

元ネタは水木氏の作品である「悪魔くん」の「ソロモンの笛」。


●リモコン手

切断された手を遠隔操作する能力。自ら切り落としても使える。
原作だと結構使われている。ぬらりひょんに使用した際は、リモコン手を毛穴から侵入させてぬらりひょんの手を操る「鬼太郎つき」に発展させていた。
グロい技であるためか、アニメでは第2期でダイダラボッチの脳をかき回して倒した時と、墓場鬼太郎の「怪奇一番勝負」でのみ使用された。


幻術

幻を見せて、他者を散々いいように操る。空間丸ごと操ることができ、有名な「幽霊電車」も基本的にはこれを応用したもの。
ベアードとの戦いでは秒殺されたがこの後修行でもしたのか、けうけげん戦では敵の幻術に幻術返しを食らわせて精神を破壊している。


●地獄流し

鬼太郎シリーズの妖怪はこの世とあの世を行き来できるようだが、鬼太郎の場合はそれに加えて人間を任意に地獄に流してしまうことができる。
そしてたいていの場合は一方通行。つまり、流された相手はこの世に帰ってくることはできない。

●魂金縛りの術

別名「秘法絵封じ」
相手に七十四あるいは百六の質問を投げかけ、その質問の答えを点で記していき、
すべての質問が終わった後に点を線で繋ぐと、相手の正体を明かすと同時に絵の中に封じ込める術。点を描くのは石などでも代用が効く。
この術は「猫仙人」や「陰摩羅鬼」といった実体を持たず人に取り憑いて行動する厄介な相手に対して使用している。
成功すれば取り憑かれた人を傷つけず、確実に対象を封印できる強力な術だが、やはり時間がかかりすぎるのが弱点。「魔猫」の際はねずみ男に妨害されて失敗している。

●地獄究極奥義

5期における鬼太郎の最強の必殺技。
幽霊族の親類にあたるアマミ一族の末裔ミウから授かった「地獄の鍵」を開くことで、地獄の力を用いた様々な技を使用する。
閻魔大王が司る地獄の力を一時的に間借りするもので、閻魔大王の許可が無いと使用できず、閻魔大王のそれより基本的には威力や規模は劣る。
あまりにも強力なため、体力の少ない時に無理に使うと鬼太郎自身にも制御出来ず暴走状態に陥った事も。
後に地獄の鍵自身が鬼太郎を認めたと悟った閻魔大王から自由に使用する許可を得た。

劇中で使用した技は、

・灼熱地獄の炎を髪に宿して全てを焼き払う「獄炎乱舞」
・針山地獄の鋼の力を全身に宿して全てを斬り砕く「武頼針」
・全国の妖怪四七士の力を受け取り、日本列島を揺るがすほどの力を発現させる地獄究極奥義の頂点「裂闘星覇」

の三つ。
かつてのアニメの鬼太郎とはあまりにもかけ離れた必殺技であったため当初は困惑の声も多かったが、
そのド派手な演出は冗談抜きで非常にカッコよく一見の価値あり。


●生命力


ある意味鬼太郎の最強の能力
前述のちゃんちゃんこの力もあるが、とにかく異常に強い生命力を持っており、多少の傷は瞬時に再生し、
バラバラにされようが潰されようが生気さえ失わなければ必ず復活する
並大抵の毒や病気は平気で、毒矢を撃ち込まれ妖怪全てに有用なサラマンドラの粉を浴びてもまだ死ななかった。
更に肉体を溶かされても骨だけで行動し、敵に食われても体内から攻撃を繰り出したり、汗腺から汗として体を抽出して復活など、
妖怪にとっても常識外れな行動を繰り返すなど、まさしく「不死身」といっても差し支えないほどの生命力を誇る。
『鬼太郎国盗り物語』では目玉おやじが「幽霊族は死なない、一時的に液化するだけだ」とまで言っている*6
目玉おやじのイトコも毛目玉といって似たような姿であるため、 幽霊族は目玉だけで生きていても行動できる という説もある。
ただし、前者のような状況に陥った際は自力で再生できず恐山の妖怪病院で治療を施す必要があったりと、再生力は完璧では無い。
生命力の強さを描写するために他の漫画の主人公たちが真っ青になるほどの過酷な状況に陥れられることも多い。



【アニメ版】


基本的には原作を重視しているものの、各メディアによって性格や体格は別人レベルで異なっている。
なおよく敵によって石化したり、かまぼこにされたり、怪物にされたり、体を乗っ取られたり、石炭にされたり、木にされたり、酷い時には大便にされたりとこれ以上上げるとキリがないが割とシャレにならないレベルのピンチに陥ることもかなり多い。


1期2期


「ここは僕に任せてくれ、皆の気持ちはよく分かってるつもりだ!」

「人の命を虫ケラのように殺す奴は許しておけないんだ!」
「とっ捕まえて地獄の責め苦を味わわせてやる!!」

CV:野沢雅子
原作にかなり忠実だが、正義感の強さが強調されておりヒーローっぽくなっている。
1期と2期はアニメシリーズでも唯一世界観が統一されているため大きな性格の変更点はないが、
しいて言うなら1期が少し子供らしく(上段の発言は一期「ゆうれい電車」のもの)、2期が時が経ったせいか少し大人びていた。
その一方で当時は放送コードも緩かったため、現在では考えられないような物騒な発言をすることも多い(下段の発言は2期「イースター島奇談」のもの)。
因みに猫娘との関係はそこまで深く掘り下げられてはいないが、2期では家族同然の付き合いをしている。


3期


「はっきり言うけど、人間と妖怪どっちかを敵にしようなんて考え方は間違っている!」
「昔から…、昔から両者は共存してきた!それが一番いいんだ!!」

CV:戸田恵子
シリーズ一の熱血漢。
原作や他のアニメにある陰気さは一切見せず、人間と妖怪の共存を強く望んでいる熱く優しい性格。
その一方で結構荒っぽく好戦的でもあり、ねずみ男や悪い人間に対しては容赦なく鉄拳制裁を下す。
また、後述する5期に並んで美女に弱い他、妖怪いやみの罠にはまってユメコがドン引きするレベルで彼女に求婚したり、
妖怪火車に体を乗っ取られたとはいえ町の暴走族を締め上げて「鬼太郎組」なる不良軍団を結成するなど、
たまにとんでもないレベルでのキャラ崩壊をおこす*7

猫娘からは好意を寄せられているものの、今作では「天童ユメコ」という超強力なライバルがいるため中々進展していないが、とある回の猫娘に対するプロポーズともとれる熱いセリフはファンの間でも語り草。
しかし、本命はユメコである模様。


4期


「君の後ろに黒い影……」

「妖怪や幽霊は、本当にいるんだよ……くふふフフフ……」

CV:松岡洋子
3期の頃とは一転、クールで落ち着きのある紳士的な性格。
妖怪と戦う際にも倒すことよりも先に彼らが暴れだす理由を探すなどそこまで好戦的ではなく(ただし、夜叉のような最初から妥協の余地のない敵にはそうした態度は見せない)、1・3・5期に見られた「美女に弱い」という描写も存在しない。
後述の6期が放送されるまでは一番大人な鬼太郎とも呼ばれていた。警官や車掌に化けた時などは、声が低いことや普段の口調も相まって背の低い成人男性にしか見えないほど。

その一方で内に秘めた正義感は本物であり、人間を守るために命を落とした穴ぐら入道を侮辱した人間に涙を流しながら殴りかかったりするなど、極まれに内に秘めた情熱を爆発させることもある*8
項目冒頭のセリフも4期の鬼太郎が陰陽師によって自分の名と体の自由を奪われたものの、それを取り戻した際に発した言葉であり、シリーズ屈指の熱い名シーンと評価されている。
普段のクールさと時折見せるこの熱血さが4期鬼太郎の最大の魅力と言えるだろう。

ただし、いつもの平穏そのままの無表情or笑顔のままで、相対した妖怪や人間を恐怖のドン底に引きずり込むこともしばしば
ギアチェンジをせずに平常運転のままこれらの所業をやってのけるため、ある意味歴代で最も妖怪『らしい』とも。感性が人間とは根本的に異なる節があり、傘化けの際にはねずみ男さえ畏れていた。

歴代でも出っ歯がかなり強調されややすっとぼけたような顔つきだが、4期の作画監督の中には3期を担当した方もおり、たまに顔が3期鬼太郎と全く同じになる。
アホ毛が3本生えており、ちゃんちゃんこの模様がギザギザなのも特徴的。比較的長身でもある。

猫娘とは恋人同士ではなく、家族のようなものだとある妖怪から断言されている。
ただし、猫娘が輪入道にやられたときにはいきなり鉄パイプで殴りかかったり、ラクシャサ戦後に落ち込む彼女を気遣ったりと、彼の方から特別大切に思っている場面も散見される。
またシリーズ中最も目玉おやじとの親子の絆の深さを感じさせる場面も多く、巷ではファザコンとまで言われている。



5期


「やぁ、人間の皆さん。僕はゲゲゲの鬼太郎です」

「今回この程度で済んだのは、君たちが幸運だったからだ……!」
「妖怪が本気で怒れば、もっと恐ろしいことになるよ……」

CV:高山みなみ
妖怪横丁の最奥「ゲゲゲハウス」に目玉親父と暮らしている。
目つきやビジュアルがかなり丸くなり、歴代随一の愛らしい容姿になった。
今作は悠久の時を生きているという設定であり、少なくとも60年以上は子供の姿のままらしい。つまりショタジジイである。
横丁で暮らしていたからか、性格は誰に対しても優しく友好的で礼儀正しい。しかし子供っぽい性格やコミカルな面も強く、妖怪昆虫採集に夢中になったり、自転車に乗れなかったりこっそり嫌いなピーマンを残していたりする。(ピーマン嫌いは発覚した回のラストで克服)
そして美女に対しても3期と同等かそれ以上に弱くなっており、大概美女が原因でひどい目に遭うことも多い。

上記の性格から歴代でもかなり親しみやすい鬼太郎
―――かと言われるとそんなことはなく、むしろ人間に対する態度の厳しさは歴代随一といっても過言では無い。
実際悪辣な人間に対しては時には原作以上の恐ろしい罰を与えたり、
忠告を無視して同じ過ちを繰り返した結果妖怪に襲われた人間を助けることなく見捨てる等非常にシビアな面も併せ持っており、たとえ子供であっても妖怪を暴れさせた原因が彼らにあった場合はその態度を変えることはない。
この時に見せる表情は非常に恐ろしく、歴代でも強烈な二面性を併せ持っている。
かといって妖怪側に肩入れしすぎているという訳でもなく(人間にも妖怪にも極めて平等と妖怪大裁判で認められている)悪事を働く妖怪を倒す事もあるものの、元墓地であり、霊を沈めるために立っていた祠を人間が壊し、そこにビルを建てた事で蘇ったがしゃどくろや、人間が水を粗末にしすぎた事で怒った赤舌のケースの様に、妖怪が怒るor復活した理由が人間にある場合、人間達の事情を妖怪側にも伝える等ある程度フォローをした後、人間達に事態のアフターケアや約束をさせ、妖怪側もそれを受け入れ大人しくなってくれる事も多い。*9
一方でねずみ男に対する態度は「また悪い癖が出た」程度に軽く流して許すなどシリーズ一寛容で*10「大事な友達」と明言している。
砂かけや子泣きからは悪友とまで言われており、昔から親父を置いて二人旅をしていたという。特に二人でオベベ沼へ向かうエピソードは評価が高い。

猫娘からは好意を寄せられており度々アプローチを仕掛けられているが、目玉おやじに「猫娘を嫁に貰ってはどうじゃ?」と言われた際は照れる猫娘をよそに「悪い冗談はやめてくださいよ」と満面の笑みで即答したのがいい例で、鬼太郎本人はスルーするか、全く気が付いていない。爆ぜろ
無論仲間としては大事に思っており、ぐうすか寝ていたのに遠い電話口の悲鳴だけで瞬時に飛び起きたり、西洋妖怪との決戦に絶対連れて行かない意思を示し続けた。

尚、妖怪四十七士の設定や地獄究極奥義の存在もあってファンからは歴代最強の鬼太郎との呼び声が高い。劇場版を観てもらえれば大多数は納得してくれるはず。



【墓場鬼太郎(アニメ版)】



「人間って少し……、面白い生き物ですね……」
CV:野沢雅子

貸本版を再現した鬼太郎のため、声こそモノクロ版と同じだがかなり不細工な顔。特徴は出っ歯と平ためな頭部、それに目つきの悪さ。演じる野沢には(依然演じた鬼太郎に比べ)頭のネジが数本飛んでいる感じと言われたが、同時に可愛いとも評されている。
性格は話によってやや違いはあるが、基本他人に冷たく欲求に忠実な性格で、育ての親なはずの水木青年すら命の危機の前にはあっさり見捨てた。
また「怪奇一番勝負」・「アホな男」にて、シリーズ中唯一明確に人間を死に追いやっている*11*12
一方で一目ぼれしていた寝子を冥界まで迎えに行くも無言拒絶された時は涙し、ねずみ男・狼男の2人から求婚されていたガマ令嬢をこっそり逃がすと、純情なところもあり女性には優しい。
直接的な戦闘力こそ後代の鬼太郎に比べて低いが、「幽霊電車」・「夢じらせ」といったスケールのデカい力を振るっており、「怪奇一番勝負」ではリモコン手が活躍した。


6期


「見えてる世界が全てじゃない。見えないものもいるんだ」
「ほら、君の後ろの暗闇に……」

「人間と妖怪と、どちらか1つでいいなんてことは絶対にない……」
「僕は、自分と異なる物を認められないやつが……!大嫌いだ!!」

CV:沢城みゆき
5期よりもさらに顔つきが丸っこくなり、より子供っぽくなった。
4期同様にアホ毛が生えているが、こちらは2本となっている。頭身があがり、細身の体格もあってかなりスマート。中性的な雰囲気が加わり、ショタ化が進んだ一方で目つきは四白眼が強調され、ホラーチックな場面での表情は歴代で一、二を争う不気味さも醸し出す。
自分をかまぼこにした半魚人に一泡吹かせた際には4期以来となる女装を披露したが、(マスクを着用していたとはいえ)それはもう美人さんだった。

今作では赤ん坊の頃に水木に助けられたという設定が復活し、その義理で人助けをしているという
また、生まれてすぐにたった一人で墓場に放りだされたため、子供らしい夢を見る余裕がなかったことを目玉おやじが言及している。
5期同様に長い時を生きており、50年前から今と変わらぬ姿で活動しているらしい*13

4期や5期を上回るレベルでのクール&ドライで感情の起伏に乏しく、表情の変化も少ない(ただし仲間妖怪には表情豊か)。その反面操られた時や自他問わず夢の中ではかなりキャラ崩壊している。
ある程度節度を持って自分達妖怪に接したり善性がまだ残っている人間には、ある程度の礼節を弁えており、相手が大人であれば実年齢は自分より下だろうとも敬語を使って応対する。
しかし過去作同様、無礼かつ倫理観も欠落した人間に対しては礼儀や慈悲を持ち合わせない。
また、妖怪絡みの問題で自分を頼ってきた人間を顧客のように扱い、無償で調査や解決の為の活動に取り掛かるが、人間同士の問題には不干渉で、明確に線引きしている。
何と言っても特徴的なのは、約束を重んじる点である。
白山坊のエピソードのように、約束を軽んじる者に対しては容赦が無い*14
その際、「あなたは人間の味方ではないのか」と問われると、「僕は誰の味方でもない」と突っぱね、約束を守るべきだと言い放っている。
さら小僧の詩を盗んで生活費を稼いだ人間の芸人とさら小僧との悶着を仲裁した際のように、
流石に殺されかねない事態になれば、「彼を待つ妻子の為に」と約束を破った人間も一度は救う。
しかし、そうした温情を見せるのもあくまで一度まで。その後も芸人が約束を破ってさら小僧を裏切った際には、これからさら小僧に殺されるだろう彼を助ける素振りは見せなかった。

「人と妖怪が共存する為には、互いに交わってはいけない」と考えており、共存を望みながらも共栄は不可能だと諦念している節がある。
そのせいか自ら人間に関わろうとすることはなく、人間の文化や社会に対しても全く関心を示そうとしなかった。
そんな態度のせいか人間嫌いとも思われがちだが、自己責任で妖怪退治に同行すると言い張った人間に対して「もう2度と助けないからな」と言いつつも、いざ妖怪に襲われそうになると一切の躊躇なく庇ったり、本質的にはお人よし。
人間社会の闇を嘲笑う見上げ入道や人間を不要だと熱弁するたんたん坊に真っ向から反論するなど、一歩引いた態度ながらも人間に対する理解は相応にあり理想を捨てきれずに居た。
犬山まなと出会ってからはその理想や信念はより確固たるものになっている。

美人に弱い描写はないが、女性とのやり取りで照れを見せることもあるので、石のような朴念仁という程ではない。
ねずみ男から押し付けられた借りたギャルゲーをやり込んだ結果、人間を襲っていた沼御前を止めようと恋愛ゲーム感覚で説得したことで逆に惚れさせてしまった*15ことも。

ちゃんちゃんこを右腕に巻いて相手を殴り付けたり地面を割るなど、戦闘面では外見に似合わず3期並みにゴリラだったりもする。
西洋妖怪との戦いの折、バックベアードのブリガドーン計画を阻止する目的で、魔女アニエスの魔法によって強制的に妖力を増幅された。
目的を達成するまでの一時措置でありながら鬼太郎も暴走する魔力に翻弄され、一時は危険な状態に陥った。
しかし、ゲゲゲの森や仲間を蹂躙された怒りによって制御する事に成功し、ブリガドーン計画を阻止するまでの間に限り、一時的に強い怒りを感じると妖力が大幅に強化されるようになった。

戦闘面や、理想やそれを追い求める信念の強化の代償として失ったのが、歴代鬼太郎が必ず持っていた達観した考えや精神的な強さ。
長い時を生きながらも、妖怪としては若輩に過ぎない分だからかその精神は見た目同様の幼さが見受けられ*16、諦観し切っている風に見えて問題が悪化したり自身が傷ついたりすることを怖れて心理的に距離を取っている面も見られる。
その証拠にクライマックスでは1、2年目共に、人間世界に基本無関心だったことも災いして、
人間の廃絶が目的だが人付き合いに長ける敵の計略に翻弄されて、一時的とはいえ人間に失望する所まで追い込まれていた

なお、人間に助けられた彼の考え方の詳細やそうなった理由、彼の精神的な面等、それらの答えがあるだろう過去については、最後まで明かされることはなかった。
同一の世界線である「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」にて戦後の昭和31年以降の生まれであるということは発覚したが、それ以外についてはどう語られるのだろうか…


【その他作品での担当声優・俳優】

  • OV『水木しげるの妖怪画談』 CV:かないみか
  • ゲゲゲの鬼太郎〜異聞妖怪奇譚〜』『ゲゲゲの鬼太郎〜危機一髪!妖怪列島〜』 CV:松本梨香
  • 月曜ドラマランド版『ゲゲゲの鬼太郎』 演:六浦誠
  • 『妖怪奇伝ゲゲゲの鬼太郎 魔笛エロイムエッサイム』 演:和田求由
  • 映画『ゲゲゲの鬼太郎』『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』 演:ウエンツ瑛士
  • パチスロ『ゲゲゲの鬼太郎〜ブラック鬼太郎の野望〜』 CV:佐藤利奈
  • 映画『妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』 CV:野沢雅子
  • 2022年舞台版『ゲゲゲの鬼太郎』:荒牧慶彦
  • レノアCM:西畑大吾(なにわ男子)

【余談】

いまでこそ水木氏の代表ともいえる鬼太郎だが、実は鬼太郎は水木氏の完全オリジナルのキャラクターではないと言われている。
鬼太郎の原点は元々1933年から公開された伊藤正美氏原作の「ハカバキタロー」の名を伊藤氏から正式に借りて作られたキャラクターである
本来のキタロー(表記は「奇太郎」)は日本の怪談や伝承を基に親の敵に復讐をする醜い蛇人間という設定であったそうな。
子育て幽霊の逸話の由来は12-13世紀の中国の怪談らしい。

ちなみにアニメ版制作陣はガメラデジモンシリーズ((細田守、小中千昭、和田薫等)、キャスト陣は会社・局繋がりでデジモンシリーズや『ONE PIECE』等との縁を持つ人々が少なくない(5期・6期のキャスト陣等)。

テレビ版の歴代担当5人と『水木しげるの妖怪画談』版のかないみかには、同じ東映アニメーションの『プリキュアシリーズ』に出演経験があるという共通点がある。
また3期版の戸田が主演を務めかないがレギュラーの『それいけ!アンパンマン』には他の歴代アニメ版担当とゲーム版の松本もゲスト参加している。

ウィキペディアの「ゲゲゲの鬼太郎シリーズの登場キャラクター」は、2023年現在の日本語版ウィキペディア全体で16番目に長い(一位は「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」)。



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最終更新:2024年02月08日 15:54

*1 ただし蛇骨婆の話の中での登場なので、蛇骨婆の認識が反映されているだけかも知れない

*2 詳細は描かれていないが鬼太郎ファミリーが正体に気づかず自分たちの知らない強豪妖怪の存在に驚いていたため

*3 ベアードとの邂逅時と魔女アデルとの最後の戦いの時等

*4 しかも指の形とがまんまだった為、パクリと言われることも…もう少し指の形をどうにかできんかったのか?

*5 ダメージは受ける。ただし妖怪アンテナを避雷針代わりにして吸収すれば少ないダメージで吸収できる

*6 ただしこれは鬼太郎の兄として匿っている、実際には幽霊族ではない人物のことを指しているため本来の幽霊族の特性ではないかもしれない

*7 偶然かもしれないが、この二つの回には鬼太郎はユメコにセクハラを行っているという共通点がある。

*8 ただこの回は「住処を追われる妖怪」のみならず「是が非でもトンネルを通じないと生活できない村人(殴られた工事長はその立場に立つ)」のジレンマ、そしてその板挟みに遭う鬼太郎、という事情もある。涙を流して殴ったのも、鬼太郎の怒りというよりも八つ当たりに近い。やはり開発で住処を失い、ついに果てた朧車の時には、声は沈んだが無表情のままだった。

*9 赤舌の説得時には「人間もバカじゃない、水を大切にしている人間もいるからもう一度信じてやってくれ」とフォローを入れながらも、その後ハッキリと「次に人間が信じられなくなった時はもう君を止めない」と発言している。

*10 5期のねずみ男が比較的マイルドで、裏切りや悪事を働く場面が減ったためとも言えるが。

*11 前者では鬼太郎と仲の良い幽霊のいる家を荒らした罰として。後者では生者では行けぬ冥府で行われる「怪奇オリンピック」のチケットを生きた人間に渡したため。なお、神隠し的に死後の世界にさらってしまったことは4期35話でも地上げ屋崩れ相手にやっている

*12 ただ、一期でも吸血鬼ラ・セーヌの用心棒マンモスを一緒に焼き殺している。このマンモス、原作では「人間」とはっきり明言されている(ストーリーはほぼ同じ)が、一期では言及されていない。

*13 実際、妖怪が住み着いたアパートの先代大家夫妻の孫娘から今いくつなのかを聞かれた時には「数えたことがない」と答えている。

*14 「娘を差し出す」という条件で白山坊と契約し大金持ちにして貰った葛見という男が、約束を反故にするべく、白山坊を倒してくれと鬼太郎に依頼してきた一件。当初は白山坊が人間を喰らうと誤解していたため介入した鬼太郎だが、白山坊が「餌でなく嫁に貰う」という条件である上に、証文もちゃんとあったため、鬼太郎は白山坊を全面的に支持した。

*15 ちなみにこの時、徹夜でプレイしていたため物凄い寝不足だった。

*16 ねずみ男からもコミュ症と言われてしまった。