ジムチャレンジ(ポケモン)

登録日:2019/11/22 Fri 22:55:25
更新日:2024/04/02 Tue 13:28:58
所要時間:約 14 分で読めます






ジムチャレンジ!

8個の ジムバッジを 集めた すごい ポケモントレーナーだけが

最強の チャンピオンが 待つ チャンピオンカップに 進めます!



ジムチャレンジは、『ポケットモンスター ソード・シールド』(以下『剣盾』)に登場する要素(大会)であり、
本作におけるストーリーの軸である。

おなじみのポケモンリーグの一種であるが、従来のシリーズのように四天王を相手に勝ち進んでいく方式ではなく、アニポケで描かれるものに近いトーナメントバトルが主軸となっている。


概要――他地域のジムと何が違うのか

剣盾の舞台であるガラル地方においては、ポケモン勝負は単なるトレーナー間のコミュニケーションにとどまらず、
サッカーなどとならぶ年一回の一大エンターテイメントとして成立しており、
ガラル地方だけで確認されている『ダイマックス現象』を取り入れた興行として主催される。
ジムチャレンジ、そしてその突破者が進めるチャンピオンカップはテレビで生中継され、
大企業マクロコスモスの社長でもあるリーグ委員長・ローズが開会式などで挨拶を行う。
この挨拶がそのまま剣盾における『ポケットモンスターの世界にようこそ』となっているのが本作の特異な点であろう。

本作では歴代のジムと異なり、参加順が足止めや留守にしているなどのメタな要素ではなく、最初から『ジムに挑戦する順番』が設定されている。
最初はまずヤロー、そしてルリナカブサイトウ/オニオンポプラマクワ/メロンネズキバナとなる。
更に開会式から期間内にチャレンジを突破しなければいけない模様である。
そのフォローという形か、参加者はローズの企業が運営するホテル『スボミーイン』に無料で泊まることができる。

誰でも参加できるという訳ではなく、参加にはジムチャレンジに関わる誰かからの『推薦状』が必要。
どんな立場なら推薦状を発行できるのかは明確には語られていないが、主人公ホップチャンピオンダンデ直々の推薦状で参加した事が話題になっている、
つまり今までを含めた他の参加者はもっと別の人物から推薦されている事が推測される。
他にはビートはローズ委員長の推薦で参加している他、マリィは恐らくジムリーダーである兄ネズの推薦だと思われる。

このチャレンジの順番は地理的に訪れる順番ではなく、ジムリーダーの実力順で決められる。
ジムリーダー最強と呼ばれるキバナが最後で、一番弱い(優しすぎるため本気を出し切れない)ヤローが最初。
実際、最後のジムがあるナックルシティはバッジ3つ取得した後に訪れるが、ジムの順番ではないためキバナに会いつつもスルーして次の街へ行く事になる。

8つのジムを勝ち抜くことは過酷であり、期間内なら再戦可能であるにもかかわらず脱落者も多く、
開会式時点ではたくさんいた参加者も、主人公が8番目のキバナに挑むころには両手指で数えられるくらいになっていた。
参加するにあたっても実力者や有力者から『すいせんじょう』をもらわないと参加資格を得られないため、スタート時点で既に歴代よりも狭き門となっている。
歴代シリーズではチャンピオンロードで参加者を振り落とす仕組みだったが、今回はジムチャレンジ自体が参加者を振り落とす仕組みとなっているため、いわゆるチャンピオンロードのようなものはない。

参加そのものに資格が必要ということは資格剥奪による途中除名もあり得るということで、
ホップと同じくライバルの一人であるビートはラテラルタウンの遺跡を破壊した行為が問題となり、
ローズから失格を言い渡されてしまった。

また歴代と大きく異なる点として、本作には四天王に相当する地位のトレーナーがいない。
従来では四天王からチャンピオンまで連戦で戦っていたポケモンリーグは、ジムチャレンジを勝ち抜いた猛者だけが参加できるファイナルトーナメントが担う。
ジムリーダーはチャレンジャーを試すための試金石であると同時に、このファイナルトーナメントへシード枠で出場できる選手でもある。
勝ち上がった参加者にとってジムリーダーは一度戦って倒した相手ではあるが、
ジムリーダーはチャレンジの途中では挑戦順に応じたレベルのポケモンしか使わないのに対し、
このトーナメントでは全員が本気を出してレベルの高いポケモンを使ってくるため、油断はできない。
一度失格になったビートは後にポプラの後釜としてジムリーダーとなった為、ファイナルトーナメントに出場出来た。

また、いわゆる下位リーグ・第二部リーグである「マイナーリーグ」という概念が存在する。
バージョンで変化があるジムリーダーのうち登場していない方をはじめ、本編に登場する8人以外はこちらに所属しているらしい。
ジムが存在しないタイプ*1のユニフォームも用意されているのはこのためだろう。
実際にDLC第一弾『鎧の孤島』では言及にとどまってはいるがどくジムとエスパージムの存在が示唆された。
上位リーグのジムリーダーも負けがこんでくるとマイナーリーグへの降格もあり、実際に過去にカブが降格になっている。
また、ジムリーダー同士の実力の差によってジムチャレンジの順番が入れ替わる事もあるらしい。
そのため、ジムリーダーサイドも試験であるジムチャレンジ以外の場では手を抜くことなく全力で挑んでくる。


いずれにおいても、ソード・シールドにおけるジムチャレンジは『興行』であるという概念が確立されている。
参加者はポケモン勝負を競う競技者であると同時にエンターテイナーである事も求められる。
公序良俗に反する行為はもちろんの事、観客を楽しませられない消極的な試合もNGとされる。
前述のジムリーダーのマイナー落ちも、エンターテイメント性が低い事が理由になる事もあり得る。

逆に、観客がおらず興行でないバトルタワーの試合は観客の事を気にする必要が無く、
見ていて面白くないとされるためにいつもは使えなかった戦法も皆遠慮なく使う、とはダンデの弁。
まもみが等のガチガチの時間稼ぎやあやピカ&ひるみ等の嫌がらせが跋扈する事の言い訳。



流れ

まず、開会式前にチャレンジャーたちは自身がもらったすいせんじょうを提示して参加資格があることを証明し、
自分の背番号を決定してユニフォームをもらう。

開会式終了後は各自ポケモンを鍛えたりしながら順番通りに街をめぐる。
本作のジムは『ジムスタジアム』という名称が使われており、歴代よりもでかいスタジアム状の建物になっている。
チャレンジャーは各ジムリーダーの課す『ジムミッション』を突破することでジムリーダーへの挑戦資格を得る。
なおジムミッション開始からジムリーダー挑戦までの間はポケモンの入れ替えはできず手持ちが固定され、見た目も専用ユニフォーム「チャレンジセット」に固定される(ガラルリーグ公認のレプリカユニフォームでも不可)。
歴代のジムの『仕掛け』要素を、『サン・ムーン』のしまめぐりにおける試練にまで引き上げているようなものと捉えればいいだろう。
各ジムのトレーナーも、本作では肩書が『ジムトレーナー』となっており、各ジムごとにキャラデザインも違う。

そして大勢の観客を前にスタジアムのバトルコートでジムリーダーと勝負を行い、勝利するとジムバッジわざマシン・ジムリーダーのユニフォームのレプリカの3点を入手できる。
レプリカユニフォームのデザインは概ね男女共通だが、みずセットとあくセットのみ女子のトップスがヘソだしルックのスタイルになっている。
ジムバッジは本作においては『他人からもらったポケモンが従うレベル』にとどまらず、なんと『ゲットできるポケモンのレベル』にまで影響し、高いレベルのポケモンは「とても(ボールを)投げる隙のある相手ではない…!」ために、ゲットどころかそもそもボールを当てることすら出来ない。

なお自分でゲットしたポケモン(=自分がおやであるポケモン)がレベルアップした結果制限レベルを超えたものについては一切影響がないのは従来通りで、
ワイルドエリアで徘徊している捕獲可能レベルを大きく超えた固定シンボルポケモンを強引に倒して経験値を稼ぐパワープレイも一つの手である。
ポケモンHOMEなどで他のセーブデータにポケモンを送り込み、いきなり最初の御三家をレベル100にしてしまっても問題ない

全てのジムバッジを集めたチャレンジャーは、ガラルリーグ本拠地であるシュートスタジアムで行われる「セミファイナルトーナメント」に出場する権利を得る。
ジムチャレンジ突破者全員が参加する一発勝負のトーナメントで優勝し、全てのジムチャレンジャーの頂点に立ったただ一人だけが、チャンピオンへの挑戦権を賭けたファイナルトーナメントに進出し、試験目的のチャレンジの時とは違い対等な相手として全力を出したジムリーダー達との最終決戦に臨むのである。

なおガラル地方のジムバッジはパズルピース状になっており、8つを組み立てることで巨大な円形のバッジ(メダル?)が完成するというこれまでにない意匠が盛り込まれている。
代わりに歴代と違ってバッジの形状は色が違うだけでほぼ同じものとなっており少し味気ない。ついでにネーミングにも捻りが無くタイプ名を冠するだけと直球である

ジムスタジアム&ジムリーダー紹介



きみは ポケモンへの 理解が とても 深いんだな

【1】ターフスタジアム/ヤロー【くさ】


『ファイティング ファーマー』の異名を取る農夫。背番号は「831(野菜)」。
名前の由来はセイヨウノコギリソウの英名『ヤロー』。間違ってもピッピではない。

ジムミッションは20匹のウールーをゴールまで導くもの。
各関門ごとに俵が置かれており、20匹全てが関門に到着するとウールーが景気よく俵をぶちぬいてくれる。
なおウールーは途中のワンパチを避けるため、ワンパチが邪魔であればジムトレーナーを先に倒すとよい。
そうするとワンパチは大人しくなる。

穏やかな性格をしており、相手が弱いと本気を出せないという難点を抱えている。
その上1番目のジムのためにチャレンジャーはいちばん多い。
そのためヤローは試練を厳し目に設定しているらしい。

ジム戦ではヒメンカとワタシラガ(ダイマックス)を使う。ちなみにこの時点でエースがLv.20である。
ヒバニー以外を選んでいる場合はココガラをアオガラスに進化させておくと良い。
サルノリメッソンで頑張ってワイルドエリアイワークをしばくのも一興。


わたしたちからの 贈り物
全身で 受け止めてよ!

【2】バウスタジアム/ルリナ【みず】


『レイジング ウェイブ』の異名を取る褐色のお姉さん。背番号は「049(泳ぐ)」。
名前の由来は『瑠璃苦菜(ルリニガナ)』。

ジムミッションはスイッチを操作するごとに水が出たり止まったりする仕掛けをといてゴールを目指す迷路。
漁師の父と市場の働き手の母の間に生まれ、そのルックスからモデルとしても活躍しているというが、
ジムリーダーのときとモデルのときで別人と言えるくらい性格が変わるらしい。またソニアの旧友でもある。
主人公に負けると髪をかきむしって悔しがる。
また、みずタイプ使いなだけに自身とタイプ相性で不利なくさタイプ使いであるヤローをライバルと公言しているらしいが、
当のヤローは「自分自身がライバル」というストイック気質のため現状一方的な対抗心に終わっている模様。

トサキントサシカマスカジリガメ(ダイマックス)を使ってくる。
この時点ではキョダイマックスではないカジリガメだがLv.24。油断しないこと。


カブよ 頭を 燃やせ 動かせ!
勝てる 道筋を 探すんだ!

【3】エンジンスタジアム/カブ【ほのお】


『いつまでも 燃える 男』の異名を取る壮年男性。背番号は「187(火花)」。
名前の由来はうんとこしょどっこいしょ、それでも抜けない『蕪』。
外見のモデルはプロサッカー選手の三浦知良と思われる。

かつては何度もチャンピオンに後一歩でなれそうだった所を逃したのがきっかけで勝つためなら何でもするような性格になってしまっていたらしいがそれでも勝てず、一度はマイナーリーグに落ちるも、ダンデとの勝負を通して改めてポケモンと向き合うようになったという。
常にポケモン勝負から学び続けるベテランで、ここで多くのトレーナーが脱落する登竜門ともなっている。
マイナーリーグ落ちからの復活という経歴からか、強いチャレンジ精神の持ち主で、普段から自身の鍛錬も含めた修業を続けている。
なおホウエン地方出身者らしい。

ジムミッションは、なんとポケモンゲット。
ヤクデ、ロコン、ヒトモシの3匹を倒すかゲットして、5ポイントを稼ぐ。倒すと1ポイント、ゲットすると2ポイント。
つまり3匹中2匹はゲットしなければならない。
なおこのときジムトレーナーと共闘する形になるが、ジムトレーナーが倒してしまったらポイントにならない上、
ジムトレーナーはチャレンジャーに妨害を仕掛ける場合もある。
邪魔であればジムチャレンジャーがジムトレーナーを倒しても問題はない。
うまく見定めて倒すかゲットするか考えよう。なおここでゲットした場合、ジムチャレンジ終了後より手持ちに入れることができる。
手持ちがいっぱいだった場合は普通の野生ポケモン同様にパソコンへと送られる。

キュウコンウインディマルヤクデ(キョダイマックス)を使用する。
3戦目にしてもうさっそくキョダイマックスが登場する上、エースのマルヤクデはLv.27。ちなみにキョダイマックス時には彼の目に一瞬だが炎が灯る。
また、この時点ですでにすべてのポケモンが最終進化形になっている。本気がうかがえる。

修行の一方で広告塔としても活動しているようで、実際、中々に渋くナイスな顔付きをしたカブさんがシェーバーの広告に出ている姿をゲーム中に拝む事ができる。
この時のカブさんは非常に決まっており、おじさま好きにはたまらないものとなっている。


【4】ラテラルスタジアム/サイトウ【かくとう】 or オニオン【ゴースト】

バージョンによって戦うジムリーダーがことなり、ソードではサイトウ、シールドではオニオンとなる。
ジムミッションは「上から落とすピンボール」のような形になっている斜面を、コースターのカップのようなものに乗り込み、
主人公自身が玉になってゴールを目指すもの。
このコースターはLまたはRスティックをぐるぐる回すとその方向にいくらか誘導できる。
どちらのバージョンでもジムの仕掛けは同じだが、ジム内の壁・床・仕掛けなど外装部分のデザインが異なっている。
乗り物のデザインはソードバージョンだとタタッコ、シールドバージョンだとヤバチャがモチーフになっている。

ネギガナイト⇔サニゴーン、カイリキー⇔ゲンガーと対比関係が存在する。


キョダイシンゲキ! わたしのカラテと
パートナーの 技を 重ねるッ!

【ソード】サイトウ

ルリナに続き褐色のお姉さん。身長は低そうに見えるが主人公よりは若干高い。
「ガラルカラテの 申し子」の異名を取り、背番号は「193(戦)」。
名前の由来はインゲンマメを意味する「菜豆」。
サイトウさんだぞ。193だけどライジングとかはしない。

ストイックに自らを鍛え続ける真面目なトレーナーである一方、隠れスイーツマニアであるらしく、ギャップ萌えで人気が高いようだ。
公式絵などが真顔なので堅そうにも見えるが、礼儀正しく取っ付きやすい雰囲気の人柄である。
なおポケモン勝負が始まると目のハイライトがすっと消える。

彼女が修めるガラルカラテは100年の伝統を持つらしいが、構えが拱手(中国拳法イメージ)だったり、握手は儒教スタイルだったり、
待機モーションはムエタイの構えだったり、シンボルマークはベトナムの武術ボビナム由来だったり、韓国語訳だと『ガラルテコンドー』だったりと、
特定の何かの武術をモデルにしている訳ではないようで、「カラテ」なのは日本語においてたまたま分かりやすい名前を当てがわれた程度のようだ。

カポエラーゴロンダネギガナイトカイリキー(キョダイマックス)を使用する。
格闘一辺倒だからって、ゴーストタイプだけで挑まないほうがよい。


ゲンガー キョダイマックス……
周りを 闇で 包み込んで……

【シールド】オニオン

「サイレントボーイ」の異名を取る仮面をつけた少年。背番号は「291(憎い)」。
名前の由来は玉葱の英名「オニオン」。でもネギを使うのはサイトウのほうなんだよなあ……。

内気な性格で、いつ仮面が外れてもいいように100個も同じ仮面のストックを持っているという。バトル中時折、仮面の奥から紫の瞳が輝く。この仮面のデザインは上から見たガラルサニーゴに似ているが…?
普段は遺跡や墓場にいるという。

左利きらしく、左手にボールグローブ、右手に白手袋を着用しているが、ポケモンを繰り出すときは両手ですくい投げ、ダイマックス発動時は両手持ちの右投げモーションになっている。
同じ左利きのビートと違ってこっちは右投げの左利きである*2

彼のレアリーグカードでは素顔を見ることができるが、その写真を撮ったものは不明とのこと…

ガラルデスマスミミッキュサニゴーンゲンガー(キョダイマックス)を使用する。


あんたらに 足りない ピンク
あたしらが プレゼント してやるよ

【5】アラベスクスタジアム/ポプラ【フェアリー】

「ファンタスティック シアター」の異名を取るお婆ちゃん。背番号は「910(キュート)」。
名前の由来はハコヤナギ属の樹木「ポプラ」。

御年88歳にもなる高齢のジムリーダーであるが非常に矍鑠としており、ジムリーダー歴はなんと70年。
つまり18の頃からずっとジムリーダーをやっているのである。
追加コンテンツの鎧の孤島で登場する元チャンピオンのマスタードのレアリーグカードによると、50年前はマスタードとライバル同士の関係でありチャンピオントーナメントの決勝であと一歩の所で敗北した事が示唆されている。
つまり全盛期は下手したらダンデ、キバナよりも強い可能性がある。
設定画によると若い頃はタカラジェンヌ風の美人であった模様。
なおオニオンやマリィ、そしてポプラが目をつけたビートのように若いジムリーダーの存在自体は別に本作では珍しくない模様。
実際主人公もジムチャレンジを通して後継ジムリーダーのオーディションをさせられるが、結果は後述するクイズの成績に関わらず不合格になる。
トレーナーとしての能力だけでなく「ピンクである(≒自分を継ぐに相応しい資質がある)かどうか」を重要視していた模様。

なんとジムバトル中にクイズを出題され、正解すると能力上昇、不正解だと能力下降というシステムとなっている。
とりあえず、ガラルのレディに幾つに見えると聞かれて正直に答えるのは良くないと思うんだ。

ガラルマタドガスクチートトゲキッスマホイップ(キョダイマックス)を使用する。

なお作中でビートにジムリーダーの座を継がせている。
その際の教育の結果、遺跡を壊すまでに荒んでいたビートは無事いい子に更生することができたが、同時にピンクに染め上げられてしまった。
洗脳ではない、いいね?
ジムチャレンジの場を使ってまでオーディションを繰り返していたのに、ビートを後継にすると決めた時は
服装や髪形にピンク要素が多い(=外見)ことと捻くれた性格を見て一発で決めてしまっていた。いいのかそれで?


【6】キルクススタジアム/マクワ【いわ】 or メロン【こおり】

ラテラルスタジアムに引き続き、キルクススタジアムもバージョンによってジムリーダーが異なる。
ソードではマクワ、シールドではメロンとなる。
この二人は親子らしく、マクワがメロンの息子にあたる。確かに体型や目元など似ている要素が多く、名前の由来である植物も近縁種にあたる。

ジムミッションはダウジングマシンを持って見えない落とし穴を避けながら進むというもの。
最初は視界が開けているが、最終的には砂嵐(または吹雪)の中を進んでいかなければならない。
ちなみに落とし穴に落ちたか否かでリーダーの戦闘前会話がちょっとだけ変わる。

また、こちらもイシヘンジン⇔コオリッポと対の関係となっている。


でかい 体 そのものが 強さ!
全身で 痛みを 味わえ!

【ソード】マクワ

ふくよかな体型ながらイケメンでチャラついた外見の男。
「ハードロック クラッシャー」の異名をとり、背番号は「188(岩場)」。
その見た目に反して常に敬語で、アイドル的な人気を誇る。
自信家ではあるがやや繊細な所があり、試合に負けると控室に引きこもる悪癖がある(そこもガラルでは女性人気の要素らしい)。
母親メロンからジムリーダーとして後継ぎの英才教育を受けたものの、いわタイプへの憧れから違うジムへの門戸を開いてその道を極める努力家でもある。
しかしその事で街を分ける程の大喧嘩をしており、今も親子は顔を合わせていないとか。
いわタイプの無骨なイメージを変えようという意識により、ボール投げや立っているときのスタイルなども独特。
名前の由来はメロンの変種「真桑瓜」。

ガメノデスツボツボイシヘンジンセキタンザン(キョダイマックス)と独特なチョイスをしてくる。


パートナーの 得意技が あなたを
氷点下の 世界に 誘うわ

【シールド】メロン

こちらもふくよかな体型で、話し言葉からわかるとおり中年女性だが見た目は結構若い。
まあ前作のルザミーネ40代に比べるとそれなりに人妻に見える見た目ではあるが。
「ジ・アイス」の異名レジアイスではないをとり、背番号は「361(寒い)」。
タイプ相性のおかげかキバナに対しては無敗である模様。有志による調査の結果、少なくともトーナメントでは本当にタイプ相性で勝敗が決しているらしく、その為フェアリータイプのビートもトーナメントに於いてキバナ相手には無敗になる。
ただしキバナはコータスを起点とした晴れパも使うため、実力も相応のものであると思われる。
単に他の勝率が安定しないのかもしれない(こおりタイプは防御面が不安なタイプ)。

モスノウガラルヒヒダルマコオリッポラプラス(キョダイマックス)を使用する。
オニオンのミミッキュといい、メロンのコオリッポといい、シールドは確定行動祭りである。


【7】スパイクスタジアム/ネズ【あく】


史上初のあくタイプジムリーダーで、キャッチコピーは「ノーダイマックス」。「哀愁のネズ」とも。背番号は「061(悪い)」。
名前の由来は「杜松」。
ガラルでは知名度のあるシンガーソングライターで、ゲリラライブを行えば野次馬が集るほど。
パンクロッカー風の風貌をしており、タメ口混じりの敬語で話すが、中身は常識人で面倒見もいい人。シナリオ終盤のイベントや殿堂入り後にもあれこれ手を貸してくれる。
言動と見た目が相反していることについては、作中の人物が見ててもそう思うようで、ある場面ではホップが「悪そうな見た目でまともな事言わないで」とツッコんでいる。

マリィの兄でもあり、彼女にジムリーダーの座を譲るつもりでいたが、妹の「チャンピオンを目指したい」という意思を尊重してジムチャレンジを先に許していた。
一方で試合が始まれば、ダウナーな雰囲気から一気に豹変。マイクを取り出してシャウトしながら、自分のポケモンの特性や戦法をバラす癖がある。
だがそれも含めて相手を煽るように試合進行する「キャラ作り」をして盛り上げるなど、エンターテイナーとしての側面もある。

彼および彼のジムが他と大きく異なる特徴として、「スパイクタウンにはパワースポットが無い」ことが挙げられる。
ジムチャレンジは興行の要素としてダイマックスを取り入れており、チャレンジに関わる試合が行われる場所は基本的にパワースポットである。
ルールで定められている訳では無いが、興行の目玉要素の一つができないとなれば人気が出づらくなるのは必然で、
実際にジムに留まらずスパイクタウン自体がそれが原因で寂れかけている様子を見せる。
(ジムトレーナーそのものはネズ個人に対するファン等を下地としてそれなりにいる。)
こういった背景から、リーグ委員長のローズはスパイクスタジアムをパワースポットがある場所に移転する計画を持ちかけてはいたようだが、
ネズ自身がダイマックスを使う勝負は「ポケモン本来の勝負ではない」と考えて嫌っていること、故郷を愛していることから固辞しており、
スパイクタウンジムおよびスタジアムは未だにパワースポットが無い場所に存在している。
ただしそれでもジムチャレンジ7番目という強豪の地位を維持し続けている辺り、
ネズという人物の秀でた実力とエンターテイメント力の凄さが分かる。

この「ダイマックスを嫌う」姿勢は徹底しており、ネズはファイナルトーナメント等で
ダイマックスが使えるスタジアム等で試合をすることがあっても絶対にダイマックスは使用しない。
しかしあくまで個人のポリシーであり、それをマリィ等の他人に押し付ける事はしない。
マリィはダイマックスが使える場所ではダイマックスを普通に使うし、恐らくマリィがジムを継いだ後なら移転にも反対しないだろう。

なおジムミッションはないが、彼のもとまで向かう道中でエール団が上から飛びかかってきたり、
バク転しながら挑みかかってきたり、挟撃を試みてきたり、と実質的なジムミッションと化している。
いわく、スパイクスタジアムのジムトレーナーが地元が寂れるのを危惧して、敬愛するマリィをチャンピオンにすれば
町おこしになるからと、彼女以外のジムチャレンジャーを妨害していたのがエール団なのだという。
ということでネズもマリィも悪人でもなんでもない。エール団は本当に「過激派ファン」でしかなかった。
ネズはスパイクタウンのシャッターを閉めていたエール団と、それに対するマリィの叱責を耳が良いので遠くから聞いていたそうだ。
しかし自分がダメなやつだからチャレンジャーが来ないと思っていたことへの不安と、シャッターを閉めていた件が自身の本意ではないこと、
そしてチャレンジャーたる主人公にダイマックスが使えないスタジアムではあるが楽しんでほしいと気遣いをみせると試合に移行する。

そしてまさかの、ジムリーダーなのに専用BGMをひっさげてポケモンを繰り出してくる*3


ダイマックスを使わないネズだが7番目のジムを任されるだけの実力はある。
ファイナルトーナメントでは1回戦のカブ(キョダイマルヤクデ)を撃破し、準決勝の対戦相手であったキバナ(キョダイジュラルドン)が、
ネズ本人に「お前には手こずらされた」と直接言った程。

なお、殿堂入り後は宣言通りマリィにジムリーダーの座を譲っている。


荒れくるえよ! オレの パートナー
スタジアムごと やつを 吹きとばす!

【8】ナックルスタジアム/キバナ【ドラゴン】

ダンデと同年代の若い男で、褐色肌にたれ目、オレンジ色のヘアバンドが特徴。一人称は「オレさま」が多いが「オレ」「キバナさま」「キバナ」とも呼ぶ。
自撮りが大好きで、バトルに負けた時でさえ撮ろうとするほど。
この点といい一人称といい若干ナルシストの気も見られるが、ガラル地方最強のジムリーダーという自負ゆえの言動だろう。
また、自撮りをするのは負けた時の悔しさを忘れないようにするためだとか。家康の顰み像のエピソードを思い出した人もいるかも?
ただし最近はトレーニング風景とかただのファッション等関係のない自撮りも増えてきているらしく、
ダンデに負けた試合の自撮りに対して付くファンのコメントも厳しくなりつつあるとかなんとか。
「ドラゴンストーム」の異名をとり、背番号は「241(強い)」。
名前の由来は「キバナコスモス」。

開会式で「トップジムリーダー」とも称されていただけあり、あのダンデにライバルと認められた男。
10連敗こそしているが、ダンデのポケモンを一番多く倒している。
「他の地方であればチャンピオンになれている実力」とも言われ、ガラル地方のレベルが高い事の証左にもなっている*4
ちなみにタイプ相性が悪い為メロンにも勝てないようである*5
OPでもダンデとのエキシビションマッチをローズの挨拶後に披露していた。
また、ナックルシティにある宝物庫の管理も任されており、ジムミッションはスタジアムでなく宝物庫で行われる。
本人がドラゴン使いにして宝物庫の管理人も兼ねているところから、街の人々からはお伽話のような「宝を守るドラゴン」に重ねられているフシもある。

ドラゴン使いだが、同時に天候パ使いでもある。ちなみにリーグカードによれば「アップする写真は人気だが、たまに砂嵐が映っているだけのものもある」そうだ。
1戦目であるジムチャレンジの際は砂パ、そして2戦目では晴れ、、砂嵐の複合天候パ使いとなる。
また、ジムチャレンジ時のジムミッションは3人のジムトレーナーと戦うだけとシンプルだが、
キバナ自身を含め全員が天候パかつダブルバトルでの試合となる。
なお、ダブルバトルで戦うジムリーダーとしてはホウエン地方トクサネジムのフウとランの初登場以来実に17年ぶり。

手持ちはフライゴンギガイアスサダイジャジュラルドン(キョダイマックス)となっており、ギガイアスとサダイジャの特性を活かしつつ戦う。
エースのタイプの都合上、むしろこちらも対砂でじめんを連れて行くのが好ましいだろう。
またこちらも技や特性で天候を変えて対策するのも勿論アリ。キバナは天候ごとに違った反応を返してくれるので、余裕があれば試してみよう。

ちなみに自撮りを始めたきっかけは「ダンデに敗北した時の悔しさを忘れないようにするための自戒」だったそうだが、
今では何のことは無い生活風景やただの自分の顔もアップしており、完全に趣味と化している。
そしてキバナ本人の人気から、そんなどうでもいい自撮りにさえたくさんのいいねがつくとか。

【SEMIFINAL/FINAL】シュートスタジアム

従来作におけるポケモンリーグ。前述の通り、セミファイナルトーナメント、ファイナルトーナメント、そしてチャンピオン戦に挑戦する事となる。


解説

メタ的なことを言えば、初めてポケモンリーグのルールを明確に定義づけ、ストーリーの整合性を持たせたものである。
従来からバッジを8個集めればポケモンリーグに挑戦できるというルールだったが、バッジを集めた他のチャレンジャーがどうなったのかは曖昧にされていた。
実際、8つのバッジを集めた後にしか入れないはずのチャンピオンロードにも多数のトレーナーがいるのだが、
いざポケモンリーグに付くと競合相手が誰もおらず、1人でそそくさと四天王に挑戦して最後はチャンピオンに勝って殿堂入りを果たしている。

ジムチャレンジでは決められた期間内に8つのジムを勝ち抜く、バッジを集めたトレーナー同士で戦う、ジムリーダーにもチャンピオンへ昇格するチャンスがあるという設定になり、今までの曖昧な部分を一気に明確化した。
ここら辺はハードの性能が向上した部分も大きい。初代では他のチャレンジャーとトーナメントを行うような演出はまず無理で、最後に控えるライバルとチャンピオン統一戦を行う演出が精一杯だった。
ポケスタシリーズでもポケモンリーグはトーナメントバトルという設定だが、戦う相手トレーナー自体は固定されていた。

また、チャンピオンが交代したのかどうか、という点も明確に描写されている。
過去作でも「殿堂入り」をした事でその後のストーリーの解放やNPCからの反応の変化などはあるにはあったが、
チャンピオンは敗北しても依然としてチャンピオンのままだし、いつまでたっても主人公は挑戦者側である。
過去作では唯一「サン&ムーン」では主人公がチャンピオンとなったことが描写されているが、
これはリーグ発足直後でチャンピオン自体が空席だったという独特な設定によるもの。

それに対し、剣盾ではファイナルトーナメントでダンデを撃破すると、明確にチャンピオンの交代が描写され、
以降ダンデは「元チャンピオン」、主人公は「現チャンピオン」として扱われる。




ジムチャレンジャーのみんな、追記・修正お願いするボルよ〜

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最終更新:2024年04月02日 13:28

*1 ノーマル、でんき、かくとう/ゴースト、どく、エスパー、じめん、ひこう、むし、はがね、いわ/こおり。

*2 これは必ずしもおかしい話ではない。プロ野球選手でも右利きの左投げはたまにいる。

*3 ジムバトルでないときに専用BGMだった例ならコルニという前例はある。

*4 アニポケでは世界トーナメント決勝でガラル地方のダンデとカントー地方チャンピオンのワタルが対決しダンデが世界最強の称号を勝ち取っており、ガラル地方の頂点が世界の頂点でもあると言える

*5 なお、同じく相性面では不利なフェアリー使いであるポプラに勝ったことがあるかどうかは言及がない