藤堂まりや

登録日:2021/01/16 Sat 03:46:24
更新日:2023/11/05 Sun 21:41:49
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いいなぁ…わたし八か月も入院してたから…


友だちできるか、ずっと不安で…




藤堂まりやとは、『地獄少女』のコミカライズ版『地獄少女R(リターンズ)』の登場人物である。
そして、本編のクライマックスの鍵を握るキーパーソンでもある。


【概要】

40話「かわいらしい少女」から登場した女の子。
儚げな雰囲気を持った少女で、最近まで入院生活をしていたがようやく学校に復帰。
両親は既に亡くなっており、親戚の藤堂創一と二人暮らししている。

その後、同級生の若菜とリホという仲良し2人組と仲良くなる。
早速2人を自宅に招待し、創一を紹介。すると若菜は創一に一目惚れし、2人は良い雰囲気になる。
まりやは2人が結ばれれば一緒に暮らせると喜ぶのだった。









以下、ネタバレ注意















あの2人…幼稚園からの親友だって言ってたのに…


お互いを地獄に流しちゃったんだよー?





すっごいおもしろかったぁ!!







彼女の本性は、仲良しな人達を対立させて喜ぶ残酷な悪魔そのもの。
創一と共謀し、若菜とリホを創一に惚れさせお互いが憎み合うように仕向け、
地獄通信でお互いを地獄に流してしまうのだった。


地獄少女・閻魔あいが2人の眼前に来た所で2人は騙されたことに気づくが、既に遅かった。
しかも契約したのはあくまで本人の意思によるものであるため、まりやには何の代償もかからない。
地獄通信は彼女にとって都合のいいゲームのアイテムそのものであり、これには三藁も驚愕していた。


彼女がこんなことをする理由は「裏切らない本当の愛」が知りたいから。

子供の頃、誕生日会で火災が発生。両親と友達、隣人が全て死亡。
まりやだけが生き残った事で親族からのバッシングを受ける。
だが友人達は彼女を置いて逃げようとした所を死んだため、「自分を裏切った罰」と思うようになり精神が半ば崩壊。

引き取られた親戚の家でも不当な扱いを受けていたが、唯一創一だけが味方だった。
彼の提案で、「人間の絆を試すゲーム」を始めるのだった。
どこにあるかもわからない「絶対に裏切らない絆」を探すために…。

病で命をあと幾ばくもないこともあり、ここで彼女の心は完全に崩壊したと思われるが、
同時に何百年と人の死に様を見てきた地獄少女に会いたいと思うようになる。


その後、大学生のボランティアサークルに取り入って内部崩壊させ、地獄流しを促す。
計画通りにメンバーの1人が地獄通信にアクセス、その場に居合わせたまりやは閻魔あいと会合。
契約は破棄されたが、あいと出会えたまりやは馴れ馴れしくあいに語り掛ける。
そこに地獄の使いの人面蜘蛛がやってきて、驚くべきことを告げる。



まりやを新たな地獄少女にする、と……。



曰く、情に流される所があるあいよりも、人をどうとも思わないまりやの方が都合がいいとのこと。
まりやももうすぐ死ぬということとその後もゲームを続けられると承諾。

その後、あいの地獄流しを一通り見た後、まりやの容態が急変。
死ぬ間際に創一に別れを告げるが、彼は驚くべきことを告げる。




あの時の火事は自分がやったのだと。




その事実に驚愕しながら、まりやは息を引き取ってしまう。
そして、まりやは新たな地獄少女(前作『新・地獄少女』に登場した御景ゆずきに続くので3代目)となるのだった。


憎いんでしょ?地獄に流したいんでしょ?


だったらホラ、はやく!


創一が元凶だと知ってもなお、彼女はいつも通りであった。
蜘蛛曰く「内面は憎しみで満ちている。それが地獄少女になる条件」とのこと。

最初はヘラヘラした態度で契約を迫る等、彼女らしいやり方で仕事をしていたが、
次の仕事で自分を恨んでいるサークルのメンバーと再会、まりやへの恨みから創一を流そうとしていた。
それも冷徹に実行し、依頼人からバケモノ呼ばわりされる。
ここで彼女の怒りが爆発し、依頼人を殺害。更に恨むことをやめない全人類を滅ぼそうとする。

だがそこへ消えたはずのあいが現れる。彼女に連れられて向かった先には、流されたはずの創一が蜘蛛に囚われていた。

そこで語られる真実とは…。









以下、最大のネタバレ
















あの誕生日会の日、創一はまりやの家に向かっている最中、蜘蛛と出会う。
彼が言うには、まりやは16歳で死んでしまうという。
それを防ぐには、彼女を地獄少女にして永遠の命を与えればいいと。
そのために死ぬまで恨みを植え付け続けるために「ゲーム」を仕掛ければいいと。
その過程で沢山の人間が犠牲になるが、彼女は助かる。
その悪魔のような契約に創一は乗った。犠牲になった人々の恨みの代償を自分が受けるという条件で…。

こうしてあの火事は起こった。

ゆずきの時の反省を踏まえ、生前から地獄少女としての教育を施そうという蜘蛛の計画のために…。



それを知ったまりやは、魂が消滅寸前の創一に寄り添おうとする。
蜘蛛はそれを許さなかったが、あいが割って入る。


心を捨てられないまりやに地獄少女は務まらない。

これまで犠牲になった人たちのために、2人には地獄で償ってもらわなければならない、とあいは告げる。


2人はその罰を快く受け入れるのだった。



創一と一緒なら、地獄も悪くないわね


この恨み、すべて地獄に流します…




ありがとう、地獄少女…




蜘蛛も諦めて引き下がり、あいは再び地獄少女となる。




いっぺん、死んでみる?



あいの決め台詞を以て、『地獄少女R』の物語は終焉を迎えるのだった。


【余談】

  • 先輩のあいやゆずき、後に後輩となるミチル同様、まりやも生前世間からつまはじきにされる生前を送っている。

  • この地獄少女交代劇を受け、単行本の幕間であいは「地獄少女RがまさかリストラのRだったとは…」とギャグ顔で驚愕していた。



なんか言わなきゃいけないんだっけ、闇になんとかって…

まぁいいや、追記・修正しちゃえ!

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最終更新:2023年11月05日 21:41