鬼時間

登録日:2022/05/14 Sat 19:20:02
更新日:2023/11/16 Thu 21:31:43
所要時間:約 10 分で読めます


主人公、硬直、キョロキョロ。

3、2、1・・・バアァァァァァン!




アァァッカアアアアァァァァァァァァン!!!




鬼時間とは、妖怪ウォッチシリーズで発生するイベントである。
上記は初代,2における鬼時間以降モーション。

鬼時間とは

妖怪ウォッチシリーズでは街を歩いていると突如として「鬼時間」という現象に巻き込まれることがある。
ストーリーの序盤で初回発生以降、以後ランダムに発生するようになる。
特に夜に出歩いていると発生しやすいが、昼にも低確率で発生する。

「初代」におけるウィスパーの談によると、鬼時間とは子供たちの見る悪夢そのものであり、は、子供たちの心配事や恐怖心を具現化した幻とのこと。鬼に捕まらずに脱出できた者は、心が強く成長し目覚める。捕まってしまった場合は目覚めるだけで、心の成長はない。
作中、主人公はどういうわけか目覚めた状態で鬼時間に巻き込まれている。ウィスパーはさくらニュータウン周囲一帯の妖気のバランスが崩れているためではないかと推測しているが、実際のところは不明。

なお、妖怪ウォッチは「2」以降のシリーズではウィスパーのキャラを始めとして初代と比較して複数の設定変更が行われている為、これらの設定が現在も生きているのかは不明なことに留意。

内容

鬼時間の内容は作品ごとに少しずつ変化しているが、概ね以下の要素は共通している。

発生した場合、街全体が無人になると同時に灰色に染まり、一体のと大量の小鬼、そして脱出用の「ふすま」が出現。
小鬼は監視役であり、見つかった場合は鬼が雄叫びをあげ猛スピードでプレイヤーに迫ってくる。
鬼は基本的にストーリー攻略中の段階ではまず勝てないほどの実力を持ち、追いつかれればコテンパンに叩きのめされることになる。
これらの小鬼や鬼に見つからないように立ち回りつつ、脱出用の「ふすま」を目指し元の時間に戻ることが第一目標。一方で鬼時間には宝箱などの「誘惑」も用意されており、リスクを冒して回収しにいくことも出来る。

なお、鬼に負けた場合は自宅のベッドで目覚める。

無人の街で巨大な鬼に追い回されるという内容、イベント中の緊迫したBGM、雄叫びをあげて迫ってくる鬼、ゲーム機故障を彷彿させる鬼時間移行モーションなど、子供向けゲームとは思えない恐怖を煽る内容からトラウマになる子供が続出した。

各作品毎の鬼時間

  • 妖怪ウォッチ
発生エリア:さくらニュータウン、団々坂、おつかい横丁、そよ風ヒルズ、さくら中央シティ

初回発生時はさくらニュータウンで、オロチが助けてくれる。
小鬼は通常妖怪である「みちび鬼」及び「ぎしんあん鬼」。
みちび鬼は巡回型、ぎしんあん鬼は固定型。序盤は少ないが、時間経過でどんどん増えていく。ぎしんあん鬼はマップのアイコンだけでは見ている方向が分からず、ある程度近付いて判断する必要がある。
見つかった時点で小鬼は消滅し、鬼との一騎打ちとなる。

マップには誘惑として「鬼宝箱」が設置されており、上位経験値玉や合成アイテム等のレアアイテムが入っていることもある。これらの戦利品は鬼時間の脱出に失敗した場合全て失われることに注意。

  • 妖怪ウォッチ2
発生エリア:さくら住宅街*1、団々坂、おつかい横丁、そよ風ヒルズ、さくら中央シティ、桜街(過去世界)

初回発生時はおつかい横丁で、自力で脱出する。
脱出用の「ふすま」は鬼時間の開始からある程度の時間が経過しなければ出現しなくなった。
今作以降、鬼時間中はメニューを開けなくなる(=スタミナムがいつでも使用できなくなる)と同時に時間にも制限が設けられている。

小鬼は専用の「見回り鬼」に変更され、発見以降もしつこく付きまとってくる。

更に新要素として、マップ上には鬼宝箱の代わりに「アイテム」と「鬼玉」が設置されている。
アイテムは一定時間スタミナが減少しなくなる「スタミナム」、短時間姿を隠し鬼の追跡から逃れる「ジミーフィールド」、鬼を一定時間だけ足止め出来る「でんぱくトラップ」、鬼や小鬼を攻撃出来る「ロボニャンパンチ」「メラメラボム」の5種類があり、どれが手に入るかは運。
今作の鬼時間では鬼に捕まえると戦闘を介さずぶっ飛ばされてゲームオーバーなので、反撃するにはアイテムや後述のサポート妖怪を使いこなす必要があり、撃破には運も要求される(特に黒鬼)。鬼を倒すと大量の鬼玉をドロップする。

一方で「鬼玉」は鬼時間脱出後に引ける鬼ガシャのテーブルに影響する「誘惑」ポジションで、鬼玉が少ないとゴミばかりだが、鬼玉を沢山持ち帰れば貴重な合成アイテムが出てくる可能性がある。まあ最大数まで集めてゴミが出る可能性も結構あるのだが

また鬼時間の発生したマップにおいて、事前に「ナゾの立て札」で召喚した妖怪がいる場合はその妖怪に近付くと「でんぱくトラップ」と同じ効果のトラップを設置してくれるという要素もある。
追跡状態の鬼に「ロボニャンパンチ」「メラメラボム」を当てる場合、トラップのサポートがないと命中前にぶっ飛ばされる危険性が高いので地味に重要。普通に逃げる場合でも役に立つだろう。

  • 妖怪ウォッチ3
発生エリア:さくら住宅街、団々坂、おつかい横丁、そよ風ヒルズ、さくら中央シティ、アオバハラさくらEXツリー

日本でのみ発生し、USA方面では「ゾンビナイト」が近い役割を担う。
初回発生時はアオバハラ(女子主人公)で、チョーシ堂の店主に助けられる。
異空間のゲートを通るような演出が追加され、異空間性が強調されている。

再び鬼と普通にバトルできるようになり、それに伴い各種アイテムとサポート妖怪はオミットされた。鬼玉と鬼ガシャは続投されているが、鬼から鬼玉がドロップしなくなり、鬼ガシャはテーブルが可視化され主に「鬼」に関する妖怪が出るようになった。この鬼ガシャからしか出ないSランク妖怪が7体も存在。鬼だけにコンプリートにおける鬼門の一つである。*2

「2」と異なり初期段階から「ふすま」が出現している代わりにがかけられており、マップのどこかにある鍵を拾うというプロセスを踏まないといけなくなった。
また、ある程度鬼時間に慣れてくると今度は鬼が鍵を身につけるようになり、背後からこっそり奪うか、倒して奪うかしなければいけなくなる。鬼か(鬼時間だけに)

加えて「見回り鬼」の種類が増加しており、視界が前方直線上に長い「め見回り鬼」、近くで走ると足音で感知してくる「みみ見回り鬼」、下画面のマップに映らない「もや見回り鬼」が脱出成功回数に応じて追加されていく。
特にもや見回り鬼は脅威で、居場所によっては事前に視認することがほぼ不可能だったり、靄がかったビジュアルのせいで事前に見つかっても向いている方向が全然分からなかったりするため、一切見つからずに鬼玉を集めきることはかなり難しくなっている。

一方で救済措置として鬼や見回り鬼の視界が明示された他、発見状態になると「セーフティポイント」がマップのどこかに出現し、ここに逃げ込めば追跡を逃れることが出来る。まあ運が悪いと鬼の近くに出現して詰み同然になることもあるが……

鬼の種類

最初の鬼である赤鬼を倒すと青鬼が、青鬼も倒すと黒鬼が出現する可能性が発生する。あくまで「可能性がある」だけなので、運が悪いと中々上位の鬼が出現しないこともある。
「3」では直近数戦の撃破成績によるランクアップ/ダウン形式を採用しており、青鬼や黒鬼に負け続けた場合は一段階下の鬼が出現するようになる。

上位の鬼ほど戦闘での実力が高いのは勿論、足も速くなる。
また、鬼は発見状態・未発見状態問わず主人公との距離が離れていると数秒間の警告表示を経てジャンプ(ワープ)で距離を詰めてくることがあるが、このジャンプも上位の鬼ほど使用頻度が高い。

これらの鬼たちは「初代」では妖魔界の門番としても登場。戦うことはないが、問いに正しく答えられない、又は条件を満たしていない場合は下層のマップに落とされてしまう。青鬼の問いで「ゴリラです」を選んだ奴は正直に手を挙げなさい
また「2」の真打アップデートでは連動ダンジョンで仲間に出来るようになった。

  • 赤鬼
アァァッカアアアアァァァァァァァァン!!!

恐怖の象徴たる一本ツノの赤鬼。抱えている悩みや恐れが、の中で怪物の姿になったものだとされている。
鬼の中では最弱だが、先述した通りストーリー攻略中の段階ではまず勝てないほどの実力を持ち、特に初代ではクリア後ダンジョンである「ムゲン地獄」の後半戦に匹敵するほど。

「2」以降では信号無視を継続して行った場合なまはげの代わりに出現*3し、マナー違反を戒める。
基本的に脳筋キャラ。初代では物理攻撃を得意としており、赤白バスターズでも突進攻撃を多用してくる。とはいえ言語能力は普通にある。
また、時間変更ペナルティの警告役も兼ねる。

  • 青鬼
アアァァァオオォォォォォォォォォォン!!!

二本ツノの冷徹な青鬼。噓つきを何より嫌い、正直者にならなければ青鬼からは逃れられない。
赤鬼とは違い、妖術(大滝の術)をメインに殴ってくる。
金棒攻撃はそこまで強くないが、必殺技は普通に赤鬼の上位互換の強さ。

「2」以降では信号を守り続けていると青鬼に気に入られ、バトルすることが出来る。赤鬼と違い確認が入るため、勝負したくないというと「イクジナシ」と言われるだけで戦闘にならない良心設計。とはいえ、「はい」を選ぶまで青鬼とは明示されないので初見殺しである。なぜかここではカタコトではないがセリフがカタカナ。
赤白バスターズでは「鬼しゃぼん」や「鬼しゃぼん爆弾」といった搦め手を使うようになり、のちに「3」で本編にも逆輸入された。また、「3」の鬼時間における必殺技は水属性。

  • 黒鬼
クウウゥゥラアアアアァァァァァァッッ!!!!

ねじれた二本のツノを持つ最も格の高い鬼。怠け者が大嫌いで、夢の中に毎夜現れてはケツをシバく。宿題ちゃんとやってるか?
「初代」における黒鬼は、同作品に登場するボスキャラの中でも最強の圧倒的実力を持ち、Lv99だろうと万全の準備を整えてから戦わなければ全滅は免れない。
要するに「2」で言えばあやとりさまのポジションであるが、あちらとは違い小手先抜きに飛び抜けた攻撃力行動頻度で圧倒してくるボスとなっている。対策としてはスキル「とげガード」*4を持つ妖怪にガードの秘石*5を持たせて壁にする戦法が有名。

「2」では赤鬼の倍近いHPを持ち、最高火力のメラメラボムを二発当ててやっと倒せるため、撃破には運も要求される。
なお、「2」のボスバトル版黒鬼はさくらスポーツクラブの再戦マシーンに出現するのみでアイテムは使用不可能。「真打」の仲間化に伴い裏ダンジョンで戦う個体はアイテムが使用可能だが、こちらは図鑑に載らないという罠が。
また、この「真打」以降は本気の証として体に白と赤の模様が浮かび上がった形態への変化が可能になり、赤白バスターズ及び「3」でも「憤怒の紋様」として採用されている。

赤白バスターズでは新技「金棒トルネード」を会得。この技は金棒を高速で振り回しながら中距離を移動したのちプレイヤーをホーミングする黒い竜巻を飛ばすというもので、のちに「3」で本編にも逆輸入された。
あろうことか竜巻飛ばし部分のみの省略形として鬼時間のマップ上でも使用し、前代未聞の遠隔攻撃を行ってくる。竜巻に触れると吹っ飛ばされる上に即スタミナ切れ状態になってしまう為、非常に危険。食らう場所によっては地形を貫通し船落ちのような状況になる

余談

  • 非常に高い入手難度を誇るレジェンド妖怪山吹鬼」は、鬼時間から生まれた最強の鬼であると説明されている。

  • 初代におけるクリア後ダンジョン「ムゲン地獄」では、道中で強制的に鬼時間に突入するふすまを通る必要がある。
    この鬼時間の判定は再周回の度に復活するので、手っ取り早く鬼時間になりたい場合は有用。

  • 「2」以降では「天気予報」アプリにて「鬼時間注意報」「鬼時間警報」というものが表示される機能があり、ある程度事前に鬼時間の到来を察知できるようになった。これらの情報が流れている場合は屋外に長く居座らない方が安全。ただし注意報/警報なしで発生することも極稀にだがあるので油断は禁物。

  • 「2」のサブゲームである「妖怪ウォッチバスターズ・真妖怪ウォッチバスターズ」通称「バスターズ・真バスターズ」は日ノ神が鬼時間を参考にして作り出したゲームアプリで、自らが妖怪となり、鬼時間を模した空間に入り込むことが出来るというもの。妖怪達の間で大流行中だとか。真バスターズでは鬼に限らず様々なビッグボスと戦え、バージョン限定のボスも数多く登場する。また、バスターズをプレイすると天気予報の鬼時間警報が消えるという小ネタも。なお「3」ではTバスターズをプレイしても鬼時間警報は消えない。鬼と戦って勝つか負けるかしたうえで就寝するとようやく消える。
  • 「3」における「赤い箱」イベントのパターンの中には、主人公が「鬼時間の赤鬼」になるというものがある。そのイベントの中で、「自分たち鬼がお仕置きすることで子どもたちは悪さをしなくなる。そのため、自分らがどんなに嫌われても覚悟と矜持の元、子ども達をシバき続ける」という普通にいい話が聞ける。


追記・修正は初代黒鬼を倒した方がお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 妖怪ウォッチ
  • ホラー
  • 鬼ごっこ
  • 赤鬼
  • 青鬼
  • 黒鬼
  • みんなのトラウマ
  • 恐怖
  • 鬼時間
  • イベント
  • 鬼タイム

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年11月16日 21:31

*1 「初代」におけるさくらニュータウン

*2 「赤鬼」「青鬼」「黒鬼」「鬼蜘蛛」「鬼ガマ」「鬼食い」「きらめ鬼」。ただし一部の妖怪はTアップデートで入手手段が追加されている。

*3 なまはげは5回、10回無視で出現は変わらないが、なまはげと2回交戦後さらに10回無視すると赤鬼が出現

*4 ガード中に物理攻撃を受けた場合、被ダメージの1.5倍のカウンターを行う

*5 所持者がガード(+さぼり)以外の行動をしなくなる装備