パワーレンジャー・ビーストモーファーズ

登録日:2019/09/17 Tue 07:15:18
更新日:2023/10/30 Mon 15:52:51
所要時間:約 12 分で読めます





『パワーレンジャー・ビーストモーファーズ』は、アメリカ合衆国の特撮テレビドラマ『パワーレンジャーシリーズ』のシーズン26。
特命戦隊ゴーバスターズ』をベースにしている。

本作をもってライセンスがサバンからハズブロに売却されており、玩具展開に加えて撮影もハズブロ内の映像部門であるオールスパーク・ピクチャーズが手掛けている。
かつてパワレン化が見送られた戦隊が遡ってパワーレンジャーとなったのは本作が初である。
なお、サバン時代にも『パワーレンジャー・RPM』の正統続編のような形になる、という構想でパワレン化の話は出ていたらしい。

前作『パワーレンジャー・ニンジャスティール』がレジェンド回などで一定の評価を収めた一方、
日常パートに無理矢理バトルシーンを入れたようなストーリー構成や、敵が『メガフォース』以降宇宙人ばっかりなこと、
行方不明の父や学校の描写など過去作の焼き直しのような要素が目立ち、「マンネリ化」と厳しい声もあった。
そのためか、本作では過去の作品で度々言及されてきた「モーフィン・グリッド」をストーリーの中核に据えるなど、挑戦作寄りのストーリーとなっている。


なお、前作『ニンジャスティール』の元ネタである『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の前作『烈車戦隊トッキュウジャー』と次回作『動物戦隊ジュウオウジャー』はパワレン化されず、
同様にパワレン次回作『パワーレンジャー・ダイノフューリー』が『騎士竜戦隊リュウソウジャー』をベースとしたことで、
『ジュウオウジャー』と『リュウソウジャー』の間に放送された『宇宙戦隊キュウレンジャー』『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』がパワレン化されない事態となった。


◆登場人物

【パワーレンジャー】

  • デヴォン・ダニエルズ / レッドビーストモーファーズレンジャーレッドバスター
本作の主人公。レンジャーの中で唯一、レンジャー化するまでGBに未所属だった青年。
コーラルハーバーの市長であるアダムの息子だが、父とは反対にゲーム好きで享楽主義な性格をしている。
GBに最新のバトルシミュレーターがあると聞き、興味本位で父のパスコードを無断でコピーして施設に侵入する。
その過程でエヴォックスの暗躍にいち早く気付くが、GBからは聞く耳持たれず、侵入者として拘束される。
しかし、エヴォックス襲撃時に警備が解かれた際に独断で脱出し、手駒にされる寸前のラヴィを救出。
アバター達相手に大立ち回りを繰り広げる最中、ネイトの咄嗟の判断でブレイズの代わりとして、
チーターのDNAと融合し、パワーレンジャーの力を身に宿すことになる。
不真面目な言動が目立つが、まともに訓練をしないまま格闘技の師範であるブレイズを打ち倒すなど、
努力なしに並大抵の事はこなせてしまう天才肌である。
第14話ではパワレン久々となるマスク割れを見せた。

原典同様に高速移動の特殊能力を持つが、原典のヒロムが鶏嫌いだったのに対し、こちらはネコ科のDNAに刻まれた犬への恐怖のために、犬を見ると身体が動かなくなってしまう。
これは変身能力を得た際に使われた装置が、エヴォックスによるハッキングの後遺症で不具合を起こしたためのもの(他の2人の弱点も同様)。


  • ラヴィ・ショウ / ブルービーストモーファーズレンジャーブルーバスター
ブルーレンジャーの正規候補者。ショウ司令官の息子でもある。
エヴォックスの手で他の候補者が手駒にされるなか、間一髪でデヴォンが介入したことにより、
3人の正規候補者のなかで唯一アバター化を逃れ、パワーレンジャーの力を宿すことになる。
ロキシーとは恋仲だったが、お互いがレンジャー候補に選ばれたため、
グリッド・バトルフォースの規約に従い関係を解消していた。
ラヴィ自身、ロキシーには未練を持っていたらしく、
アバターを作られたため意識を消失させた彼女を救うのに、強い意欲を見せている。

特殊能力は怪力。力を使いすぎると熱暴走する点も原典と同じ。


パワーレンジャーの1人。
パワーレンジャー候補に立候補したものの選考から落選し、GBの清掃担当として働いていた女性。
エヴォックス襲撃時に偶然出くわしたデヴォンと共にアバターに応戦し、
ネイトの咄嗟の判断でロキシーの代わりとしてパワーレンジャーの力を身に宿すことになる。

特殊能力はやはり原典同様、高い脚力によるハイジャンプ。
しかしニンジンなどの野菜を定期的に食べないとエネルギー切れを起こしてしまう。
なお、原典のヨーコはエネルギー切れ対策のためにお菓子を食べていたが、なんせこの番組が放送されるのは言わずと知れた肥満大国アメリカ。
お菓子を食べ続けるのは子供に悪影響が出るとしての変更なのだろう。


  • ネイト・シルバ / ゴールドビーストモーファーズレンジャービートバスター
グリッド・バトルフォースの主任科学者。
10歳にしてモーフィングリッドに接続する方法を見つけた天才であり、
GBにおけるパワーレンジャーの技術・装備はほとんど彼が設計したものである。
そのため幼い頃から親とは離れて暮らしており、家族に憧れを持っている。
後に司令官の命令で自身もパワーレンジャーとして現場に出るよう命令を受け、
エヴォックス一味の妨害を退け、ゴールドレンジャーとなる。
原典ではカブトムシの戦士だが、本作では製作陣は何を血迷ったのかカマキリの戦士となってしまっている。
どう見てもカマキリには見えないので、バンダイアメリカにネタにされている。
もっとも、日本版におけるモチーフの設定を無理矢理別のモチーフに再設定するのはパワレンではよくあることである(星麒麟→グリフォンゾード、恐竜折神→シャークゾードなど)。
もっと他にいいモチーフ思いつかなかったのかよ。

  • スティール(ビート・J・スタッグ)/ シルバービーストモーファーズレンジャースタッグバスター
ビーストボットの一人にしてパワーレンジャー。
本来は他のビーストボットと同様にネイトをサポートするはずだったのだが、
エヴォックス一味との戦いの際に、偶発的に銀色なのにコガネムシのDNAだけでなく人間であるネイトのDNAと融合し、人間の性質を兼ね備えたロボットとなり、機械でありながらレンジャーに変身する事が可能となった。
原典ではクワガタムシの戦士だが、本作ではコガネムシの戦士となっている。
ゴールドよりかは納得のいく設定変更である。


【ビーストボット】

デヴォンの相棒。物忘れする癖がある。
声はパワレンではおなじみのケルソン・ヘンダーソン氏。


ラヴィの相棒。ビーストボットで一番の巨体。
性格は温厚で人懐っこく、ハグが好き。


ゾーイの相棒。
愛らしい外見だが、可愛いという評価は好んでいない。


【グリッド・バトルフォース】

レンジャー達の所属している組織。通称「GB」。
本部はコーラルハーバーにあり、モーフXの研究及び保護を使命としている。
行政にパワーレンジャーが所属するケースは『S.P.D.』や『タイムフォース』でもあったが、
いずれも未来の話であり、時系列的にはグリッド・バトルフォースが最初ということになる。
なお、略称の「GB」は本作の元ネタである「ゴーバスターズ」の略称でもあり、原作リスペクトとしてそこから取られている可能性が高い。
もしくはエンブレムにガッツリと「GB」と文字が刻まれているため、その理由付けのためとも言える。


  • ショウ司令官
グリッド・バトルフォースのコマンダーである女性。ラヴィの母。
職務中は息子にも上司と部下の態度で接する厳格な性格だが、
緊急事態に部外者でありながらレンジャーとなったデヴォンをスカウトする柔軟性も合わせ持つ。

性別は女性だが、原典における黒木タケシに相当する立ち位置のキャラクター。
パワレンの女性司令官は宇宙人や非人間、ダイノチャージのケンドールのようにレンジャ-と兼任などが大半で、
技術者寄りだったドクターKを例外としても、彼女のように地球人かつ一般人の司令官は非常に珍しい。


  • ベン・バーク&ベティ・バーク
グリッド・バトルフォースの警備員と受付の姉弟。
本作のバルク&スカル枠。


  • ブレイズ
パワーレンジャーの正規候補者。
真面目な好青年だが、素人であるデヴォンに負けかけて感情的になる等、激情家な気質も持つ。
レッドレンジャーの候補者として選出されたが、実験途中にエヴォックスに意識を奪われて昏睡状態に陥る。
意識はエヴォックスに洗脳され、アバターとして実体化され利用されてしまう。


  • ロキシー
グリッド・バトルフォースの職員。イエローレンジャーの正規候補者。
ラヴィとは恋人同士だったが、お互いがレンジャー候補に選ばれたため、
未練を持ちながらもグリッド・バトルフォースの規約に従い一時的に関係を終わらせていた。
実験途中にエヴォックスに意識を奪われて昏睡状態に陥り、
意識はエヴォックスに洗脳され、アバターとして実体化され利用されてしまう。


【一般人】

  • アダム・ダニエルズ
コーラルハーバーの市長。デヴォンの父。
グリッド・バトルフォースの設立を後押した人物でもある。
不真面目なデヴォンに厳格に接しているが、悪人というわけでなはい。
当初は息子がパワーレンジャーであることは知らなかった。
不仲というわけではないが悪意なく息子を束縛するところなど、
デヴォンとの関係は原典におけるヒロムと桜田リカの関係に近い。

第1シーズン終盤で息子がパワーレンジャーであることを知り、
捕らわれたデヴォンを救うためサイバーディメンションに突入するが、
脱出する際にエヴォックスに取り憑かれてしまい、第2シーズンで完全に肉体を乗っ取られてしまう。


【ゲストキャラクター】

  • ドクターK
パワーレンジャー・RPM』からのゲスト出演。
デヴォンがエヴォックスに憑依された父を救うべくパワーレンジャーのアーカイヴを捜す過程で、
彼女が「かつてサイボーグと化したパワーレンジャーがウイルスに汚染されたのを救った」という記録を突き止めて、通信で助力を求めたが、
残念ながら、エヴォックスという情報体が生身の人間に取り憑いた状態のアダムは、ディロンの一件とは勝手が違うため、
ドクターKの所有する技術にはアダムを救えそうなものは無かった。
しかし、ドクターKは別の次元のパワーレンジャーに悪の人格を分離させたレンジャーが存在することを教え、
「その際に使用された分離デバイスならばあるいは」という情報をデヴォンに与えた。


惑星警察のエージェント。
前作のスカイファイヤー(ジライヤ)に続くメタルヒーローシリーズからの出演である。


マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』からのゲスト出演。
現役時代に揉めまくったサバンから版権が離れたので、『ワイルドフォース』以来となる出演である。


  • タイラー・ナヴァロ / ダイノチャージレッドレンジャー(キョウリュウレッド
  • コーダ / ダイノチャージブルーレンジャー(キョウリュウブルー)
  • アイヴァン / ゴールドレンジャー(キョウリュウゴールド)
パワーレンジャー・ダイノチャージ』からゲスト出演。
『ダイノチャージ』後に本作が放映された関係で、原典とは先輩と後輩の関係が逆転している。


  • キーパー
パワーレンジャー・ダイノチャージ』からゲスト出演。
エヴォックス達に洗脳されてしまい、キマイラゾード(宇宙大恐竜ボルドス)を作るのに利用されてしまう。



【エヴォックス一味】

本作のヴィラン。第1話でネイトの手によってサイバーディメンションに跳ばされたため、
モーフXを集めて、エヴォックスを現実に戻す事を使命としている。

何気に『サムライ』以降6年ぶりとなる、宇宙人ではないヴィランとなった。
また、スーツアクターのTwitterによれば、怪人のスーツはほとんど現存していなかったらしく、新造したとのこと。

  • エヴォックス
原典におけるメサイア
自我を持つコンピューターウイルスであり、コブラのような立体映像で会話する。
モーフィン・グリッド掌握を目論み、ブレイズとロキシーのアバターを作るが、
ネイトによってサイバーディメンションに跳ばされる。


  • スクローズル
本作のオリジナルキャラクター。
サイバーディメンションの原住人。高度な科学力を持つ。
跳ばされてきたエヴォックスに脅されて、媚を売りながら協力している。

最終話でGBに捕らえられ、エヴォックス一味では唯一の生存幹部となるも投獄されるが、
パワーレンジャー・ダイノフューリー』にてロード・ゼッドの協力で脱走し、彼の傘下に入った。


  • ブレイズ・アバター
エヴォックスがブレイズの意識を奪い、作り出したアバター。
エヴォックスモーファーにより、サイバーヴィラン・ブレイズ(ダークバスター)に変身する。
原典におけるエンターに相当するキャラだが、同じくエンターがモチーフのヘキルとの兼ね合いのためか、ダークバスターが怪人態として扱われている。


  • ロキシー・アバター
エヴォックスがロキシーの意識を奪い作り出したアバター。
エヴォックスモーファーにより、サイバーヴィラン・ロキシー(エスケイプ・エボルブ)に変身する。
原典におけるエスケイプに相当するキャラであるが、イエローレンジャーのコピー態という設定であり、
怪人態のカラーは黄色をメインにしたものに変更されている。


  • ヴァーゴイル(ダンガンロイド)
サイバーディメンションの原住人。
初期から名前は出てきたが、第1シーズン中盤から登場。
フューリーセルを巡りスクローズルと対立していたが、エヴォックスの傘下に入る。
難敵とはいえ一介の怪人枠だった原典と異なり、準レギュラー級の追加幹部扱いという破格の出世を遂げている。


  • ロボトロン(メタロイド)
アバター達がモーフXキーを様々な機械に差し込んで作り出す怪人。


  • ジャイアント・ギガドローン(メガゾード)
ロボトロンをモチーフとした巨大ロボット。
ロボトロンとは別に用意される点が原典とは異なる他、戦闘においては唸り声を上げる。


  • トロニック(バグラー)
戦闘員ロボット。


【その他の敵】

  • ライジャック(ライノダブラー)
チャクが追っていた宇宙人。


  • ゴルダー・マキシム(ネオグリフォーザー)
かつてジェイソン達と戦ったゴルダー(グリフォーザー)が、エヴォックス達の手によりライジャックが収集していたゴルダーの剣を媒介に強化蘇生した姿。
原典のネオグリフォーザーは元ネタとは別人だったが、本作では同一人物という設定である。


  • スレッジ
『ダイノチャージ』のボスキャラ。
エヴォックス達に協力していたが、ゴルダー・マキシムに馴れ馴れしく喋りかけて不興を買い、殺害されてしまう。
まがりなりにも歴代ボスに名を連ねる強豪キャラだが、そのスレッジすらあっさり倒すゴルダー・マキシムの強さを演出するかませと化した。


  • スナイド(ネオガイルトン)
『ダイノチャージ』に登場した敵キャラ。



装備・戦力

  • ビーストXモーファー(モーフィンブレス)
変身アイテム。
原典と異なり、モーフXキーを刺して変身するギミックになっている。
玩具も当然仕様変更されており、マイクや振動センサーを利用したギミックも備えるなど中々ゴージャス。


  • モーフXキー
読んで字の如くモーフXが充填されたアイテムであり、原典にはなかったコレクションアイテム。
レンジャーだけでなく、エヴォックス側にもロボトロン生成やテレポートのために欠かせないアイテムである。
キーとは言うものの差し込むだけで、捻る動作は不要。劇中でも、どちらかといえば鍵というよりはUSBメモリー等に近い描写がされている。
差し込む部分はモーフXで形成されている。劇中ではこの部分がCGで描画されており、鍵を使った変身アイテムにありがちだった「手元を見ないで差し込むのが難しく、変身シーンで上手く刺さっていないことがある」という問題点が解消されている。
玩具ではフィギュアに付属しており、レンジャーに武器として装着できるオリジナルギミックもある。


  • チータービーストブラスター
本作オリジナルの、ゾード内の専用武器。
ゾードと連動しており、トリガーを引くことでゾードが必殺技を発動する。
サバン時代のコックピットモードを意識したような武器。
玩具は同じハズブロ製のナーフのブランドで発売された。


  • フューリーモード
フューリーセルを動力源とした、本作オリジナルのレッドの中間形態。
フューリーセルは短時間の出力ならモーフXより上だが燃費が悪く、
おまけに使用者を好戦的にする副作用・依存性がある。
最終的にデヴォン自らがセルを破壊したことで使用不可能になり、1回きりの強化形態となった。



◆用語

  • コーラルハーバー
舞台となる土地

  • モーフX
モーフィン・グリッドから採取されるエネルギー。
原典におけるエネトロンに相当。

  • サイバーディメンション
エヴォックスとアバター達が転送された異次元世界。
原典における亜空間に相当。

  • モーフィン・グリッド
莫大なエネルギーを常に産出している異空間。
全てのパワーレンジャーは、モーファーを通じてここから超パワーを身に宿しているとされている。
ゾードンによって宇宙で初めてその存在が確認され、彼とニンジャー(ニンジャマン)、
アストロメガシップ(メガシップ)を作った惑星KO-35の科学者が中心となり、パワーレンジャーの技術は確立された。
ただし、ゾードンはパワーの利用手段こそ確立したものの、モーフィン・グリッドの全貌を把握したわけでは無かったらしい。
ゾードンの死後、『ダイノサンダー』の時期にトミー・オリバーによって、地球の技術だけで観測する手法が発見されたが、
彼が独自にダイノサンダーレンジャーを作り出した他、モーフィン・グリッドに接続することで彼の変身道具の不具合を直した際に、
かつて自分が変身したパワーレンジャーと対面するという奇妙な現象を体験しており、
単なるエネルギーの産出地というだけでなく、それ自体が歴代レンジャーのアーカイヴであると立証された。
このため、『オペレーション・オーバードライブ』ではロード・ゼットの息子であるスラックスが、
パワーレンジャーの無力化のためにモーフィン・グリッドの破壊を試みたことがあった。
また、異世界の物語である『RPM』でも、ドクターKの口から
「パワーに満ちた次元」とモーフィン・グリッドを示唆する言葉が出たことがある。

このようにパワレンの過去作で度々その存在が言及されていたものの謎の多い設定であったが、
本作で始めてストーリーの要として用いられることになった。


追記・修正はモーフX電動自転車を乗り回しながらお願いします。























































ネタバレ注意


  • ヴェンジックス
『RPM』のラスボスでありエヴォックスの正体
RPMレンジャーとの戦いの末に倒されたかと思われていたが、セルシフトモーファーに感染して生き延びており、
後にGBに渡ったモーファーを幼きネイトが研究していた際に秘かに蘇った分体がエヴォックスだったのである!!
後にセルシフトモーファーに残存していたデータと同化したことで、パワーアップしただけでなく、ヴェンジックスのような野太い声に変質している。

最終決戦前の戦いで、スティールをデータ粒子に分解して殺害しただけでなく、モーフXの採掘所でもあったタワーそのものを取り込み、
モーフィン・グリッドと接続しただけでなく、メガゾードを凌ぐ巨大かつ圧倒的力を持つ体(メサイア・リブート)を手に入れた。
しかし、アダム市長に取り憑いた能力と、機械をハッキングする能力を持つにも拘わらず、スティールを取り込む際にわざわざデータに分解するという、
らしくない”念押し”に小さな違和感を感じていたネイトが、それをきっかけに第1シーズンでエヴォックスがスティールの体を乗っ取ろうとして失敗した記憶を手繰り寄せ、
エヴォックスは人間のDNA、より正確に言えば人のDNAと融合したモーフXに対して拒絶反応を起こす体質を克服していないと看破されてしまう。

これにより、4人のレンジャーによりメガゾードの攻撃を介して、エヴォックスの内包するモーフXにレンジャー4人の身体と同化していたモーフXを流し込んで混入させるという決死の策を使われてしまう。
ネイトの読み通り、エヴォックスの巨体はこの攻撃で拒絶反応により自壊し始め、2つの世界を滅亡に追い込もうとした巨悪は、恐怖と怨嗟の声を上げながら消滅した。
同時に自分達の身体のモーフXを使い切ったレンジャー4人は変身能力を失った。


  • スティール
最終決戦直前に4人をエヴォックスの光線から庇って守ったが自分は半壊するほどのダメージを負い、
エヴォックスにデータ粒子に分解された挙句吸収されてしまう。
しかし、この出来事は思わぬ形でネイトが打開策を見つけるきっかけとなった。

第1シーズンでエヴォックスはスティールの身体を乗っ取ろうとして、スティールの持つ人のDNA(と融合したモーフX)に拒絶反応を起こして失敗したことがある。
高度なハッキング能力を持つエヴォックスがスティールを操れなかったのはそのためであり、
エヴォックスがわざわざデータ粒子に分解したのはアダム市長みたいに取り憑いたり、タワーごと吸収することができないためであった。
それにより、ネイト達は上記の策を見出すことになり、
奇しくも、最終決戦前に退場しながら仲間に打開する術を授けるという、原作の陣マサトのような立ち位置となった……

と思いきや、最終決戦後にデータ化したDNAの粒子にモーフXが集まって肉体を構成し、人間として生まれ変わった。


  • モーフィン・グリッド
『オペレーション・オーバードライブ』の頃から、アルファ6が何かに導かれるようにモーフィン・グリッドと接続するなど、
「モーフィン・グリッドそのものが意思を持っているのでは?」と思われる描写があった。
それを踏まえると、スティールの身に起きた奇跡は自分を利用しようとした巨悪を倒したことに対する、モーフィン・グリッドからのお礼だったのかもしれない。

エヴォックスの行為により、モーフィン・グリッドのエネルギー利用事業は危険と判断されて凍結され、
GBは太陽光や風力などのクリーンエネルギーの研究機関として再建されることになる。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • パワーレンジャー・ビーストモーファーズ
  • パワーレンジャー
  • パワーレンジャーシリーズ
  • スーパー戦隊シリーズ
  • 特命戦隊ゴーバスターズ
  • ハズブロ
  • ナーフ
  • 意欲作
  • モーフィングリッド
  • ネタバレ項目
  • グリッド・バトルフォース
  • チーター
  • ゴリラ
  • ウサギ
  • カマキリ
  • コガネムシ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年10月30日 15:52