ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1070 落語「ゆ虐指南」
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ankoss
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・初投っ稿です。
・ゆ虐と落語を組み合わせた全く新しい何かです。
・誰得? 俺得です。
えー、近頃はゆっくりなんてもんが世間を騒がせているようでございますが、これはまた、大変に困ったもんですな。
饅頭風情が生意気に喋ったり動いたり、ガキ孕んだりするってのは、見ていて、こう、うすっ気味悪くてよろしくない。
畑は荒らすわ、人ん家にあがりこむわで百害あって一利なしかと思えば、人間ってのはえらいもんでこいつを商売にしちまう奴が出てくる。
畑ぇ荒らされて困るってんでゆっくりの罠を売る人、捕まえる人、餡子で菓子を作る人、しつけてかわいがろうって人もいますな。
まあ、中には別の意味でかわいがろうってんで変わったことを商売にする人もいるもんで……
「おう、ちょっくら付き合ってもらいてえ所があるんだが、いいかい?」
「なんだ、付き合って欲しいって、一体どこに行こうってんだい」
「いやね、一つ、こう、稽古してみてぇもんがあるんだけど、一緒に行ってくれ」
「稽古? へぇぇ、なんの稽古だい」
「このね、里ん中しばらく行ったとこの長屋の右っ側にゆ虐の師匠ができたんだ。
で、俺ぁあそこいって一番、ゆ虐を稽古しようってんだ、すまねえが一緒に来てくれ」
「けっ、てやんでい、なに馬鹿なこと言ってやがるんだ。どうもお前は変わった野郎でいけねえや。
ゆ虐ってのはナニだろう、あの饅頭野郎を潰したりするやつだろ、
あんなもんは見かけてイラっとしたらグシャっと潰して終わり、イラグシャだよ、お足を出してまで習うようなもんじゃねえや」
「そりゃ、おめえのように言えば話はお仕舞いよ。なるほどおめえの言うとおり、生首饅頭なんてものはふんずけちまえば潰せるさ。
潰せるけども、だ、銭を取ってまで教えようってゆ虐じゃねえか、なんかこう、乙なとこがあんだよ、きっと。
それに考えてもみねぇ、例えば、だ、
若い娘の住んでる家に糞生意気にお家宣言する饅頭があるかもしれねえじゃねえか。
キャー、イヤーってな悲鳴が聞こえたら俺が一番飛び込んで粋な虐待をする、
大丈夫ですか、お嬢さん。俺っちが来たからにはもう大丈夫ですよ。あら、素敵な虐待っぷり……抱いて!
と、まあこうなるかもしれねえじゃねえか。モテるぜ、こりゃあ」
「……ねえよ。虐待にキュンキュンするなんて行き遅れの年増くらいなもんだろ。
まあいいや、稽古したけりゃお前一人で行きねぇ。俺はまっぴらごめんだよ、冗談言っちゃいけねえ、馬鹿馬鹿しいじゃねいか」
「だからよう、おめえは習わなくていいんだ、いてくれるだけでいいんだよう。
ゆ虐の師匠だなんてモヒカンでヒャッハー言ってる奴か、じっとり神経質でいつぶち切れるかわかんないみたいな野郎かもしれねえ。
一人でそんな社会不適合者と向かい合うよりおめえが一緒にいてくれると心強いじゃねえかな? 頼りにしてんだよぅ、おめぇを」
「……そう言われると悪い気はしねえけど、俺ぁ、見てるだけだよ、付き添いだけだからな」
ってんで、暇な奴もいたもんで男二人連れ立ってゆ虐指南に繰り出した。
「……おおう、ここだここだ。見ろ、『ゆ虐指南所』って看板が出てるじゃねえか、立派なもんだ、さあ入ろう入ろう
……ええ、ごめんくださいまし」
「はいはい、どなたですかな、ええ、何か御用で? 」
「へへぇ、そのう、一つ稽古を願いてえんで」
「稽古というと、ゆ虐ですかな? ほうほう、お若いのに虐待とは感心感心。ではお上がんなさい。
ええ、そこに座布団があるんで、お敷きになって……おや、後からおいでになった方がございますな? 」
「あとから? へえへえ、あれはなんですな、友達でして」
「ああ、左様ですか。そりゃまあ失礼をしました。じゃあ、お連れさんもこちらに上がって、ええ、座布団を敷いて……
それではお二人とも虐待をなさりますかな」
「いや、その、この野郎はただの付き添いで、あっしだけです、稽古するのは」
「おや、お一人ですかな。まあよろしい。お連れさんもあんまり離れてるとやりずらいでな、もそっとこちらへ……
今、茶を入れて参りますんでお待ちくだされ」
「……なんでえ、どんな野郎が出てくるのかと思ったら、普通のジジイじゃねえか」
「いやいやお待たせしました。まずはこちらを召し上がってくだされ」
「へへっ、こりゃどうも……茶請けに饅頭とは(ユックチシチェイッチェニェ!!!)流石だね、
あっ、ととと、(ジジイシャッシャトアミャアミャヨコチェ!)こいつは活きがいい、あっしは甘党でね、この生まれたての赤ゆってのには目がねぇんで、
こう、丸ごと口の中に、(オソリャヲトンジェルミチャイ!)あむっ、(ユンヤークリャイノジェセミャイノジェ)舌先で潰して、(ユゲェ! )
……うーん、ここで茶を、ズズズっと(モッチョ…ユッグチ…)……ああ、うまかった」
「そうですか。それではこちらの赤ゆ(ネギィ!)も試されてはいかがかな? 」
「うわっと! ……なんでぇこりゃ? きったねえ饅頭だなぁ、おい、(ネギィ! ネギィッ!)
爺さん、これ本当に食えるんですか? あっしは赤ゆに目がないって言ったけど、こいつは最初っから目がねえじゃねえかな?
……騙されたと思って喰ってみろって? どれ、男は度胸だ、あむっ、(ユゲェ…ヤベデ…ツブツブシタサキデコロガサニャイデ…オデガイジマズ…ゴロシテ…)
…………(ヤッドユッグヂデギル…ユベェ)……師匠、なにとぞお弟子にしてください」
「ほっほっほ、まあ顔を上げてくだされ。
……お分かりかな? 赤ゆをそのまま食べるのと、しっかりみっちりねっとり虐待してから食べるのとでは大層違いますからな。
……おや、お連れの方は食べられてないようですな? どうぞご遠慮なくお召し上がりください」
「いや、あっしは甘いものは好かない性質なんで、ただの付き添いっすから……ほれ、おめえにやるよ」
「おっ、そりゃすまねぇ! じゃあ遠慮なく……(ネ…ギィ…)いやあ、うめぇ! 虐待で饅頭がこんなにうまくなるとは思いもよらねえや。
もうこっちの生まれたての赤ゆなんて味ッ気なくて喰えたもんじゃねえ、(マリチャハキャワイイカラチャベラレニャイデシュンダヨ!)
比べるとカスみてえなもんだな! (ドボジテションニャコトイウニョォォ!!!)」
「それでは、せっかくですからこの余った赤ゆを使って虐待のお稽古でもしてみましょうか。ええ、どういうゆ虐のお稽古にしましょうかな?」
「へへ、さっそくですか。どういうもこういうも、何しろ初めてなもんで、よく様子がわかりません。
一つ、その、易しいのから教えていただきてえんですが」
「そうですな……では基本から教えていきましょう。
『ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だ!』 というのをさらってみましょうか。
虐待にも色々とございますが、これに始まってこれに終わるといいます。
では、やって見せますんで見ていてくださいよ。
まず、赤ゆをこう、目の前において、と、
家に帰ってきたら生首饅頭が居座って何かをほざいている、という場面にしましょうかな。
まあ、いろんなことをほざきますんで耳にしつつじっと堪えて下さい……
(ユユ?シラニャイジジイガイリュヨ?ジジイハシャッシャトアミャアミャモッチェコイ!)
(クチョジジイハミミサンモキコエナイノ?バキャナニョ?シニュニョ?)
は? こいつは何だ? 何を言ってるんだ? という思いをじっと堪えて……
(オイ!クショドレイガニャニジリョジリョミテリュンダヨ!マリチャガキャワイイノキャラシカタナイケドキョキョハマリチャノユックチプレイスジャヨ!)
(マリチャハチュヨイノジェ!プクー!)
さっさと潰してしまいたいという気持ちを貯めて貯めて……
(ユププ!マリチャノプクーデコワガッチェルンダジェ!)
(ユックリリキャイシチャラアミャアマヤシャンヲオイチェアッチニイッチェシンデニェ!)
ふざけんなこの糞袋がぁぁぁ!!! という気持ちに火がついたら!!!
『ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だ!』
……と。こんなところですかな。」
「……おでれぇたねぇ、叫んだだけで饅頭がびっくりして座りしょんべんして馬鹿になっちゃってるよ。……いや、馬鹿なのは元からか。
こりゃあ、えらいもんだ」
「どうぞ、召し上がってみてください」
「どれ、そんじゃ遠慮なく……(ユゲッゲ…コニャイジェ…オショラヲチョンジェル)……あむっと(ミチャユゲェ…モッチョユグ)……
おおっ! さっきのきたねぇ饅頭ほどじゃねえが明らかにうめぇ!
雑味がとれたというか、爽やかな後口になったというか……
でも、虐待といえばもっとこう、足焼いたり、髪の毛むしったり、針ぃブッ刺したりじゃねえんですか?」
「いえいえこれはほんの基本の基本。足焼き三年、アマギリ八年、ヒャアは一生と言いまして、これが一番大切なんですよ。
では、私が見てますから、やってみていただきましょう。いけないところがあったら、私がお直ししますから」
「へえへえ、なるほど、お直しですか、へえ、じゃ、やらしていただきます。
こうやって目の前に饅頭をおいて、と、でこいつが俺ッちの家に居座ってると、
(ユユ?マリチャノユックチプレイシュデユック)
『ひゃあ! がまんできねえ! ズドム!(ユゲェ) ぎゃくたいだ!』 」
「……いくらなんでも早すぎますな、それにいきなり叩き潰しちゃいけませんな。
まずは気持ちを抑えて抑えて、どうしてくれようか、頭の中で一巡りさせてからですな」
「早すぎましたか、へぇ、難しいもんですな。……どうしてもこの糞袋を見てると潰したくってしょうがなくなりやがるんで
……ぺろ、もぐもぐ、ああ、やっぱりあんまりうまくなってねえか」
「では、もう一度やってみますか。今度は落ち着いて」
「へえへえ、こうやって目の前に饅頭をおいて、と、
(ユユ!ココヲマリチャノユックチプレイシュニシュルヨ!)
(コノオウチハヒリョイヒリョイダニェエ)
じっと耐えるっと…
(ユワーイ!マリチャノービノービシュルヨ!)
のーびのーび……
『ひゃあ! がまんできねえ! パクリ(ユギャァ!) ひゃふふぁいば!』 」
「いきなり口に入れちゃいけませんな! それにまだまだ早すぎますな。
もっともっと我慢して我慢して、自分を抑えることですな」
「へっ、面目ねえ、でも、こう、饅頭がのーびのーびしてんのを見てると、搗き立ての餅ぃみてえでぐっと引き伸ばしてやりたくなりません?
ひっぱって二つに分けて頭の方と尻の方、どっちがうまいかかじりっこしたくてしょうがねえんで」
「まあ、まだまだ替えの赤ゆはありますから、落ち着いてもう一度やってみてくださいな」
「もう一度ですかぃ? 俺ぁ、甘党だけど、流石に饅頭は食い飽きたから、そろそろお茶を虐待してえ」
「家は饅頭屋ではありませんぞ!? 真面目に虐待する気があるのですかな! 」
「……さっきから大の大人が饅頭相手にグジグジと、え? なにくだらねえことやってやがんだ。
(オイ!ジジイ!ココハマリチャシャマノユックチプレイシュナンダジェ!)
……教える奴も教える奴なら、教わる奴も教わる奴だってんだ、
(ムノウナドリェイジジイハシャッシャトマリチャシャマニアミャアミャヲモッチェコイ!)
え? おう、教わってる方はいいや、ただこっちで待ってる方としてはよ……
(ドウシチャノ!ミェイリェイガキコエニャイノ!ハヤクモッテキチェネ!タクシャンデイイヨ!)
こんな薄っ気味悪い饅頭のせいで暇ぁ取られてると思うと……
(ユガァァァ!マリチャシャマヲムチシュルニャアァァァ!!!)
うるせえんだよ、さっきからピーピーピーピー鳴きやがってほんとクソムカつくぜぇぇぇぇぇええぇえぇ!!!
『ヒャア! 我慢できねえ! 虐待だ!』 」
ってんで連れが叫ぶと赤ゆがおそろしーしーをタァーっと漏らす。
それを見て師匠、
「おや、お連れの方は素質がある。見てるだけで目覚めた」
お後がよろしいようで。
・ゆ虐と落語を組み合わせた全く新しい何かです。
・誰得? 俺得です。
えー、近頃はゆっくりなんてもんが世間を騒がせているようでございますが、これはまた、大変に困ったもんですな。
饅頭風情が生意気に喋ったり動いたり、ガキ孕んだりするってのは、見ていて、こう、うすっ気味悪くてよろしくない。
畑は荒らすわ、人ん家にあがりこむわで百害あって一利なしかと思えば、人間ってのはえらいもんでこいつを商売にしちまう奴が出てくる。
畑ぇ荒らされて困るってんでゆっくりの罠を売る人、捕まえる人、餡子で菓子を作る人、しつけてかわいがろうって人もいますな。
まあ、中には別の意味でかわいがろうってんで変わったことを商売にする人もいるもんで……
「おう、ちょっくら付き合ってもらいてえ所があるんだが、いいかい?」
「なんだ、付き合って欲しいって、一体どこに行こうってんだい」
「いやね、一つ、こう、稽古してみてぇもんがあるんだけど、一緒に行ってくれ」
「稽古? へぇぇ、なんの稽古だい」
「このね、里ん中しばらく行ったとこの長屋の右っ側にゆ虐の師匠ができたんだ。
で、俺ぁあそこいって一番、ゆ虐を稽古しようってんだ、すまねえが一緒に来てくれ」
「けっ、てやんでい、なに馬鹿なこと言ってやがるんだ。どうもお前は変わった野郎でいけねえや。
ゆ虐ってのはナニだろう、あの饅頭野郎を潰したりするやつだろ、
あんなもんは見かけてイラっとしたらグシャっと潰して終わり、イラグシャだよ、お足を出してまで習うようなもんじゃねえや」
「そりゃ、おめえのように言えば話はお仕舞いよ。なるほどおめえの言うとおり、生首饅頭なんてものはふんずけちまえば潰せるさ。
潰せるけども、だ、銭を取ってまで教えようってゆ虐じゃねえか、なんかこう、乙なとこがあんだよ、きっと。
それに考えてもみねぇ、例えば、だ、
若い娘の住んでる家に糞生意気にお家宣言する饅頭があるかもしれねえじゃねえか。
キャー、イヤーってな悲鳴が聞こえたら俺が一番飛び込んで粋な虐待をする、
大丈夫ですか、お嬢さん。俺っちが来たからにはもう大丈夫ですよ。あら、素敵な虐待っぷり……抱いて!
と、まあこうなるかもしれねえじゃねえか。モテるぜ、こりゃあ」
「……ねえよ。虐待にキュンキュンするなんて行き遅れの年増くらいなもんだろ。
まあいいや、稽古したけりゃお前一人で行きねぇ。俺はまっぴらごめんだよ、冗談言っちゃいけねえ、馬鹿馬鹿しいじゃねいか」
「だからよう、おめえは習わなくていいんだ、いてくれるだけでいいんだよう。
ゆ虐の師匠だなんてモヒカンでヒャッハー言ってる奴か、じっとり神経質でいつぶち切れるかわかんないみたいな野郎かもしれねえ。
一人でそんな社会不適合者と向かい合うよりおめえが一緒にいてくれると心強いじゃねえかな? 頼りにしてんだよぅ、おめぇを」
「……そう言われると悪い気はしねえけど、俺ぁ、見てるだけだよ、付き添いだけだからな」
ってんで、暇な奴もいたもんで男二人連れ立ってゆ虐指南に繰り出した。
「……おおう、ここだここだ。見ろ、『ゆ虐指南所』って看板が出てるじゃねえか、立派なもんだ、さあ入ろう入ろう
……ええ、ごめんくださいまし」
「はいはい、どなたですかな、ええ、何か御用で? 」
「へへぇ、そのう、一つ稽古を願いてえんで」
「稽古というと、ゆ虐ですかな? ほうほう、お若いのに虐待とは感心感心。ではお上がんなさい。
ええ、そこに座布団があるんで、お敷きになって……おや、後からおいでになった方がございますな? 」
「あとから? へえへえ、あれはなんですな、友達でして」
「ああ、左様ですか。そりゃまあ失礼をしました。じゃあ、お連れさんもこちらに上がって、ええ、座布団を敷いて……
それではお二人とも虐待をなさりますかな」
「いや、その、この野郎はただの付き添いで、あっしだけです、稽古するのは」
「おや、お一人ですかな。まあよろしい。お連れさんもあんまり離れてるとやりずらいでな、もそっとこちらへ……
今、茶を入れて参りますんでお待ちくだされ」
「……なんでえ、どんな野郎が出てくるのかと思ったら、普通のジジイじゃねえか」
「いやいやお待たせしました。まずはこちらを召し上がってくだされ」
「へへっ、こりゃどうも……茶請けに饅頭とは(ユックチシチェイッチェニェ!!!)流石だね、
あっ、ととと、(ジジイシャッシャトアミャアミャヨコチェ!)こいつは活きがいい、あっしは甘党でね、この生まれたての赤ゆってのには目がねぇんで、
こう、丸ごと口の中に、(オソリャヲトンジェルミチャイ!)あむっ、(ユンヤークリャイノジェセミャイノジェ)舌先で潰して、(ユゲェ! )
……うーん、ここで茶を、ズズズっと(モッチョ…ユッグチ…)……ああ、うまかった」
「そうですか。それではこちらの赤ゆ(ネギィ!)も試されてはいかがかな? 」
「うわっと! ……なんでぇこりゃ? きったねえ饅頭だなぁ、おい、(ネギィ! ネギィッ!)
爺さん、これ本当に食えるんですか? あっしは赤ゆに目がないって言ったけど、こいつは最初っから目がねえじゃねえかな?
……騙されたと思って喰ってみろって? どれ、男は度胸だ、あむっ、(ユゲェ…ヤベデ…ツブツブシタサキデコロガサニャイデ…オデガイジマズ…ゴロシテ…)
…………(ヤッドユッグヂデギル…ユベェ)……師匠、なにとぞお弟子にしてください」
「ほっほっほ、まあ顔を上げてくだされ。
……お分かりかな? 赤ゆをそのまま食べるのと、しっかりみっちりねっとり虐待してから食べるのとでは大層違いますからな。
……おや、お連れの方は食べられてないようですな? どうぞご遠慮なくお召し上がりください」
「いや、あっしは甘いものは好かない性質なんで、ただの付き添いっすから……ほれ、おめえにやるよ」
「おっ、そりゃすまねぇ! じゃあ遠慮なく……(ネ…ギィ…)いやあ、うめぇ! 虐待で饅頭がこんなにうまくなるとは思いもよらねえや。
もうこっちの生まれたての赤ゆなんて味ッ気なくて喰えたもんじゃねえ、(マリチャハキャワイイカラチャベラレニャイデシュンダヨ!)
比べるとカスみてえなもんだな! (ドボジテションニャコトイウニョォォ!!!)」
「それでは、せっかくですからこの余った赤ゆを使って虐待のお稽古でもしてみましょうか。ええ、どういうゆ虐のお稽古にしましょうかな?」
「へへ、さっそくですか。どういうもこういうも、何しろ初めてなもんで、よく様子がわかりません。
一つ、その、易しいのから教えていただきてえんですが」
「そうですな……では基本から教えていきましょう。
『ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だ!』 というのをさらってみましょうか。
虐待にも色々とございますが、これに始まってこれに終わるといいます。
では、やって見せますんで見ていてくださいよ。
まず、赤ゆをこう、目の前において、と、
家に帰ってきたら生首饅頭が居座って何かをほざいている、という場面にしましょうかな。
まあ、いろんなことをほざきますんで耳にしつつじっと堪えて下さい……
(ユユ?シラニャイジジイガイリュヨ?ジジイハシャッシャトアミャアミャモッチェコイ!)
(クチョジジイハミミサンモキコエナイノ?バキャナニョ?シニュニョ?)
は? こいつは何だ? 何を言ってるんだ? という思いをじっと堪えて……
(オイ!クショドレイガニャニジリョジリョミテリュンダヨ!マリチャガキャワイイノキャラシカタナイケドキョキョハマリチャノユックチプレイスジャヨ!)
(マリチャハチュヨイノジェ!プクー!)
さっさと潰してしまいたいという気持ちを貯めて貯めて……
(ユププ!マリチャノプクーデコワガッチェルンダジェ!)
(ユックリリキャイシチャラアミャアマヤシャンヲオイチェアッチニイッチェシンデニェ!)
ふざけんなこの糞袋がぁぁぁ!!! という気持ちに火がついたら!!!
『ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だ!』
……と。こんなところですかな。」
「……おでれぇたねぇ、叫んだだけで饅頭がびっくりして座りしょんべんして馬鹿になっちゃってるよ。……いや、馬鹿なのは元からか。
こりゃあ、えらいもんだ」
「どうぞ、召し上がってみてください」
「どれ、そんじゃ遠慮なく……(ユゲッゲ…コニャイジェ…オショラヲチョンジェル)……あむっと(ミチャユゲェ…モッチョユグ)……
おおっ! さっきのきたねぇ饅頭ほどじゃねえが明らかにうめぇ!
雑味がとれたというか、爽やかな後口になったというか……
でも、虐待といえばもっとこう、足焼いたり、髪の毛むしったり、針ぃブッ刺したりじゃねえんですか?」
「いえいえこれはほんの基本の基本。足焼き三年、アマギリ八年、ヒャアは一生と言いまして、これが一番大切なんですよ。
では、私が見てますから、やってみていただきましょう。いけないところがあったら、私がお直ししますから」
「へえへえ、なるほど、お直しですか、へえ、じゃ、やらしていただきます。
こうやって目の前に饅頭をおいて、と、でこいつが俺ッちの家に居座ってると、
(ユユ?マリチャノユックチプレイシュデユック)
『ひゃあ! がまんできねえ! ズドム!(ユゲェ) ぎゃくたいだ!』 」
「……いくらなんでも早すぎますな、それにいきなり叩き潰しちゃいけませんな。
まずは気持ちを抑えて抑えて、どうしてくれようか、頭の中で一巡りさせてからですな」
「早すぎましたか、へぇ、難しいもんですな。……どうしてもこの糞袋を見てると潰したくってしょうがなくなりやがるんで
……ぺろ、もぐもぐ、ああ、やっぱりあんまりうまくなってねえか」
「では、もう一度やってみますか。今度は落ち着いて」
「へえへえ、こうやって目の前に饅頭をおいて、と、
(ユユ!ココヲマリチャノユックチプレイシュニシュルヨ!)
(コノオウチハヒリョイヒリョイダニェエ)
じっと耐えるっと…
(ユワーイ!マリチャノービノービシュルヨ!)
のーびのーび……
『ひゃあ! がまんできねえ! パクリ(ユギャァ!) ひゃふふぁいば!』 」
「いきなり口に入れちゃいけませんな! それにまだまだ早すぎますな。
もっともっと我慢して我慢して、自分を抑えることですな」
「へっ、面目ねえ、でも、こう、饅頭がのーびのーびしてんのを見てると、搗き立ての餅ぃみてえでぐっと引き伸ばしてやりたくなりません?
ひっぱって二つに分けて頭の方と尻の方、どっちがうまいかかじりっこしたくてしょうがねえんで」
「まあ、まだまだ替えの赤ゆはありますから、落ち着いてもう一度やってみてくださいな」
「もう一度ですかぃ? 俺ぁ、甘党だけど、流石に饅頭は食い飽きたから、そろそろお茶を虐待してえ」
「家は饅頭屋ではありませんぞ!? 真面目に虐待する気があるのですかな! 」
「……さっきから大の大人が饅頭相手にグジグジと、え? なにくだらねえことやってやがんだ。
(オイ!ジジイ!ココハマリチャシャマノユックチプレイシュナンダジェ!)
……教える奴も教える奴なら、教わる奴も教わる奴だってんだ、
(ムノウナドリェイジジイハシャッシャトマリチャシャマニアミャアミャヲモッチェコイ!)
え? おう、教わってる方はいいや、ただこっちで待ってる方としてはよ……
(ドウシチャノ!ミェイリェイガキコエニャイノ!ハヤクモッテキチェネ!タクシャンデイイヨ!)
こんな薄っ気味悪い饅頭のせいで暇ぁ取られてると思うと……
(ユガァァァ!マリチャシャマヲムチシュルニャアァァァ!!!)
うるせえんだよ、さっきからピーピーピーピー鳴きやがってほんとクソムカつくぜぇぇぇぇぇええぇえぇ!!!
『ヒャア! 我慢できねえ! 虐待だ!』 」
ってんで連れが叫ぶと赤ゆがおそろしーしーをタァーっと漏らす。
それを見て師匠、
「おや、お連れの方は素質がある。見てるだけで目覚めた」
お後がよろしいようで。