ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0852 ゆンストレル・れいむ
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ankoss
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初投稿です。
虐待ほとんどありません。善良で厨スペックなゆっくりだらけです。
ゆっくりが喋りすぎです。主にゲロ袋。
おうたネタで考えていたのにどうしてこんなことになってしまったんだ。
虐待ほとんどありません。善良で厨スペックなゆっくりだらけです。
ゆっくりが喋りすぎです。主にゲロ袋。
おうたネタで考えていたのにどうしてこんなことになってしまったんだ。
れいむは旅をする。
ゆっくりおうたをうたうために。
れいむは旅をする。
ゆっくりおうたをつくるために。
ゆっくりおうたをうたうために。
れいむは旅をする。
ゆっくりおうたをつくるために。
「ゆゆーん!きのこさんがこんなにあつまったよ!」
「おさ、このきのこさんはたべられる?」
「いいえ、それはどくきのこよ。でもまざらないようにあつめてちょうだい」
「ゆっくりりかいしたよ!」
「おさ、このきのこさんはたべられる?」
「いいえ、それはどくきのこよ。でもまざらないようにあつめてちょうだい」
「ゆっくりりかいしたよ!」
晩秋。
冬篭りを前に、巣穴を整備し、食料を集める。ゆっくりが最もゆっくりしていない時期。
このゆっくりの群れは、優秀なぱちゅりーを長とし、既に十分な量の備蓄を備えていたが、
今年の冬は長引きそうなことと、越冬に失敗した他の群れを受け入れる体制を整えるため、
普通の群れであれば2年は食いつなぐことができるほどの食料を集めていた。
れいむがやってきたのは、そんな群れである。
冬篭りを前に、巣穴を整備し、食料を集める。ゆっくりが最もゆっくりしていない時期。
このゆっくりの群れは、優秀なぱちゅりーを長とし、既に十分な量の備蓄を備えていたが、
今年の冬は長引きそうなことと、越冬に失敗した他の群れを受け入れる体制を整えるため、
普通の群れであれば2年は食いつなぐことができるほどの食料を集めていた。
れいむがやってきたのは、そんな群れである。
「ゆっ?みなれないれいむがいるのぜ?」
れいむに声をかけたのは、おぼうしに山のように茸を積んだまりさであった。
力が強いのだろう。自分の体積以上の茸を抱えながら、動きが鈍る様子もない。
「あら、すっごくとかいはなれいむね」
好色そうな声を上げたのはありす。れいむを美ゆっくりと見るやたちまちこうだ。
そのありす自身もゆっくりの基準からすれば相当な美ゆっくりである。
「ゆっくりしていってね!」
れいむが声をかけると、たちまち群れのゆっくりが集まってきた。
れいむに声をかけたのは、おぼうしに山のように茸を積んだまりさであった。
力が強いのだろう。自分の体積以上の茸を抱えながら、動きが鈍る様子もない。
「あら、すっごくとかいはなれいむね」
好色そうな声を上げたのはありす。れいむを美ゆっくりと見るやたちまちこうだ。
そのありす自身もゆっくりの基準からすれば相当な美ゆっくりである。
「ゆっくりしていってね!」
れいむが声をかけると、たちまち群れのゆっくりが集まってきた。
「うわあ……すごくゆっくりしたれいむだよぉ……」
子ゆっくりはおろか、つがいがいるであろう成体ゆっくりすられいむに見とれている。
真っ白でもちもちとした肌、キューティクルのかかったすべらかな髪、
燃えるような赤と純白のコントラストが美しいおりぼん。
飼いゆっくりですらここまでの美ゆっくりはそうはいない、まさに完璧なれいむだった。
子ゆっくりはおろか、つがいがいるであろう成体ゆっくりすられいむに見とれている。
真っ白でもちもちとした肌、キューティクルのかかったすべらかな髪、
燃えるような赤と純白のコントラストが美しいおりぼん。
飼いゆっくりですらここまでの美ゆっくりはそうはいない、まさに完璧なれいむだった。
「むきゅ、ようこそれいむ。わたしたちはあなたをかんげいするわ」
温和そうな長ぱちゅりーが、れいむを出迎えた。
しかし、れいむはこの群れの態度に不思議そうな顔をする。
これほどに統率の取れた群れにしては警戒心が薄すぎる。
見ず知らずのゆっくりに対し、これほど無防備な群れをれいむは知らない。
「どうして?ってかおをしているわね」
そんなれいむの胸中を見透かしたかのように長ぱちゅりーが言った。
「ごめんなさいれいむ。あなたがくることはきのうからしっていたのよ」
温和そうな長ぱちゅりーが、れいむを出迎えた。
しかし、れいむはこの群れの態度に不思議そうな顔をする。
これほどに統率の取れた群れにしては警戒心が薄すぎる。
見ず知らずのゆっくりに対し、これほど無防備な群れをれいむは知らない。
「どうして?ってかおをしているわね」
そんなれいむの胸中を見透かしたかのように長ぱちゅりーが言った。
「ごめんなさいれいむ。あなたがくることはきのうからしっていたのよ」
ぱちゅりーが言うには、この群れは非常に遠くまで哨戒を置くことで外敵に備えているらしい。
彼ら独自の手旗信号のようなものを使い、情報を素早く伝達する。
これにより、ゆっくりの足でなら1日もかかるような距離まで警戒域を広めているのだそうだ。
れいむは、そのネットワークにより、悪意の無いゆっくりであると認識されていた。
彼ら独自の手旗信号のようなものを使い、情報を素早く伝達する。
これにより、ゆっくりの足でなら1日もかかるような距離まで警戒域を広めているのだそうだ。
れいむは、そのネットワークにより、悪意の無いゆっくりであると認識されていた。
「もうすぐふゆさんがくるよ。そのあいだ、れいむをここでゆっくりさせてほしいよ」
「むきゅ、それはかまわないわ。でも……」
「はたらかざるものくうべからずなのぜ」
厳しい口調で言うのは補佐役のまりさ。長の口から言いづらい、辛辣な意見を言う役目を担っている。
「かりはどうなのぜ?そのきれいなあんよではしりまわれるのかだぜ?」
「かりはとくいじゃないよ。ここまでくるのもたいへんだったよ」
「なら、やくそうのちしきはある?たびをしてきたんでしょう?」
「ちしきはあるけど、ぱちゅりーほどじゃないよ」
「これだけのびゆっくりならありすのおよめさんになってもいいわよ」
「すっきりーはできないよ。ほら」
「むきゅ、それはかまわないわ。でも……」
「はたらかざるものくうべからずなのぜ」
厳しい口調で言うのは補佐役のまりさ。長の口から言いづらい、辛辣な意見を言う役目を担っている。
「かりはどうなのぜ?そのきれいなあんよではしりまわれるのかだぜ?」
「かりはとくいじゃないよ。ここまでくるのもたいへんだったよ」
「なら、やくそうのちしきはある?たびをしてきたんでしょう?」
「ちしきはあるけど、ぱちゅりーほどじゃないよ」
「これだけのびゆっくりならありすのおよめさんになってもいいわよ」
「すっきりーはできないよ。ほら」
れいむが少し顎を上げると、そこには何もなかった。ぺにぺにも、まむまむも。あにゃるも。
古い種の中には、そういったゆっくりが稀にいる。
「あにゃるがないのぜ?これじゃうんうんができないのぜ!」
「うんうんはしないよ。ごはんもたべないよ」
れいむは古代種の中でも、特に起源に近いゆっくりのようだ。
生物としての苦しみと無縁な一方、赤ちゃんやむーしゃむーしゃしあわせーといった
生きているからこその幸福からも遠い。とてもゆっくりしていて、ゆっくりしていないゆっくり。
「めずらしいわね。ぱちぇもはなしにはきいていたけど、みるのははじめてだわ」
「ごはんをたべなくても、はたらかないわけにはいかないのぜ、みんなにしめしがつかないのぜ。
れいむはなにができるのぜ?」
「おうたを」
「ゆ?」
「れいむはおうたをうたうことができるよ」
古い種の中には、そういったゆっくりが稀にいる。
「あにゃるがないのぜ?これじゃうんうんができないのぜ!」
「うんうんはしないよ。ごはんもたべないよ」
れいむは古代種の中でも、特に起源に近いゆっくりのようだ。
生物としての苦しみと無縁な一方、赤ちゃんやむーしゃむーしゃしあわせーといった
生きているからこその幸福からも遠い。とてもゆっくりしていて、ゆっくりしていないゆっくり。
「めずらしいわね。ぱちぇもはなしにはきいていたけど、みるのははじめてだわ」
「ごはんをたべなくても、はたらかないわけにはいかないのぜ、みんなにしめしがつかないのぜ。
れいむはなにができるのぜ?」
「おうたを」
「ゆ?」
「れいむはおうたをうたうことができるよ」
補佐まりさは失笑した。
歌であればたしかにれいむ種が得意とするところであるが、所詮歌は歌にすぎない。
おちびちゃんたちをゆっくりさせる役には立つかもしれないが、
そもそも子供を生まない古代種に子守ができるとも思えない。
幸いにも食事をせずとも良いそうだし、春になったら群れから追い出すしかないか……
そんなことを考えているうちに、れいむのおうたが始まった。
歌であればたしかにれいむ種が得意とするところであるが、所詮歌は歌にすぎない。
おちびちゃんたちをゆっくりさせる役には立つかもしれないが、
そもそも子供を生まない古代種に子守ができるとも思えない。
幸いにも食事をせずとも良いそうだし、春になったら群れから追い出すしかないか……
そんなことを考えているうちに、れいむのおうたが始まった。
一時間ほどたっただろうか。
補佐まりさは泣いていた。
群れを守るために戦った勇敢なまりさ。
しんぐるまざーでありながら立派に子供を育てきったれいむ。
生まれながらにれいぱーの疑いをかけられた悲劇のありす。
らんしゃまとの大恋愛を成就させたちぇん。
仲間の敵を取るために剣鬼と化したみょん。
智謀の限りを尽くし群れを育てたぱちゅりー。
歌に乗せてれいむの口から紡がれる数々の物語が、場にいるゆっくりをすっかり虜にしていた。
補佐まりさは泣いていた。
群れを守るために戦った勇敢なまりさ。
しんぐるまざーでありながら立派に子供を育てきったれいむ。
生まれながらにれいぱーの疑いをかけられた悲劇のありす。
らんしゃまとの大恋愛を成就させたちぇん。
仲間の敵を取るために剣鬼と化したみょん。
智謀の限りを尽くし群れを育てたぱちゅりー。
歌に乗せてれいむの口から紡がれる数々の物語が、場にいるゆっくりをすっかり虜にしていた。
「ゆぐっ……ゆぐっ…………とっても、とってもとかいはなおうただわあああああ」
もとより感情豊かなありすは、大声を上げて泣いている。
子ゆっくり達は、涙の他にちーちーを漏らした形跡もある。
群れが襲われるシーンは、幼いゆっくりには刺激が強すぎたようだ。
長として、いつだって冷静なぱちゅりーも、体を震わせて涙をこらえている。
もとより感情豊かなありすは、大声を上げて泣いている。
子ゆっくり達は、涙の他にちーちーを漏らした形跡もある。
群れが襲われるシーンは、幼いゆっくりには刺激が強すぎたようだ。
長として、いつだって冷静なぱちゅりーも、体を震わせて涙をこらえている。
「そうだったわ……ふゆごもりは、たいくつだったのよ」
ややあって口を開いたぱちゅりーは、かつての冬篭りを思い出したかのように言った。
「くらいおうちのなかで、いつなくなるかわからないごはんをたべて……
でも、ことしのふゆさんは、そうじゃないみたい。ね?まりさ」
「ゆぐっ……すごくゆっくりしたおうただったよ……
これならふゆのあいだじゅうきいていたいぐらいだよ……」
「ありがとうまりさ。これでなんのもんだいもないわね。では……」
改めて、長ぱちゅりーは、群れの皆に聞こえるほどの大声で。
「ようこそれいむ。わたしたちはあなたをかんげいするわ」
れいむを受け入れた。
ややあって口を開いたぱちゅりーは、かつての冬篭りを思い出したかのように言った。
「くらいおうちのなかで、いつなくなるかわからないごはんをたべて……
でも、ことしのふゆさんは、そうじゃないみたい。ね?まりさ」
「ゆぐっ……すごくゆっくりしたおうただったよ……
これならふゆのあいだじゅうきいていたいぐらいだよ……」
「ありがとうまりさ。これでなんのもんだいもないわね。では……」
改めて、長ぱちゅりーは、群れの皆に聞こえるほどの大声で。
「ようこそれいむ。わたしたちはあなたをかんげいするわ」
れいむを受け入れた。
れいむが群れに来てから数日がたった。
餡子のどこにそれほどの記憶を蓄えているのだろう。
れいむは夜ごとに新しいおうたを歌い、それを聴くゆっくり達は
様々な世界、様々なゆっくりに思いを馳せて眠りにつくのが習慣になっていた。
もっとも、生物ゆっくりの記憶力では、三日ごとに同じおうたを歌っても気づかなかっただろうが。
餡子のどこにそれほどの記憶を蓄えているのだろう。
れいむは夜ごとに新しいおうたを歌い、それを聴くゆっくり達は
様々な世界、様々なゆっくりに思いを馳せて眠りにつくのが習慣になっていた。
もっとも、生物ゆっくりの記憶力では、三日ごとに同じおうたを歌っても気づかなかっただろうが。
事件が起こったのはそんな時である。
哨戒にあたっていたゆっくりから、れみりゃの大群が群れに向かっているという報告があった。
遅くとも、明日には群れまでたどり着くだろう。
群れは騒然となった。
しかしそこは統率の取れた群れ。決して恐慌状態とはならず、ただちに対策会議が開かれた。
れみりゃ達の移動速度、こちらの群れの規模からして、群れを破棄して全てのゆっくりが逃げることは不可能。
下された決断は、あまりに悲痛なものだった。
遅くとも、明日には群れまでたどり着くだろう。
群れは騒然となった。
しかしそこは統率の取れた群れ。決して恐慌状態とはならず、ただちに対策会議が開かれた。
れみりゃ達の移動速度、こちらの群れの規模からして、群れを破棄して全てのゆっくりが逃げることは不可能。
下された決断は、あまりに悲痛なものだった。
子ゆっくりや、にんっしんっ!しているゆっくりは今夜のうちから群れを離れ、
れみりゃとは別方向に逃げ、身を隠す。
残ったゆっくりは、そちらへれみりゃが向かわないよう、誘導しながら迎え撃つ。
戦えるゆっくりは、襲い来るれみりゃに対して約二倍。
各個撃破を心がけたとしても、戦況は絶望的であった。
哨戒のために散っているゆっくり達を急いで召集しても、間に合うのはわずかだろう。
れみりゃとは別方向に逃げ、身を隠す。
残ったゆっくりは、そちらへれみりゃが向かわないよう、誘導しながら迎え撃つ。
戦えるゆっくりは、襲い来るれみりゃに対して約二倍。
各個撃破を心がけたとしても、戦況は絶望的であった。
哨戒のために散っているゆっくり達を急いで召集しても、間に合うのはわずかだろう。
「おさ!ゆっくりいそいでかえってきたみょん!」
そう言って巣に飛び込んできたのは、手旗の中継をしていたみょん。
れみりゃ襲撃の報を伝えた後、急いで戻ってきたのだ。
「むきゅ……おつかれさま。みょん。……ちぇんは……?」
長ぱちゅりーが聞いているのは、れみりゃの第一発見者となったちぇんのことだ。
「さいごのれんらくは……いちびょうでもれみりゃをくいとめる、だったみょん……
それと、『らんしゃま、だいすきだよ』とつたえてほしいって……」
「ちぇん……ちぇえええん……」
泣き崩れるのは、ちぇんのつがいだったらん。
「ないているひまはないわ。らんもおちびちゃんたちといっしょににげるのよ」
「……ちぇんのかたきをとる。わたしのちからなられみりゃにもひけをとらない」
れみりゃ以上の希少種であるらんなら、確かに実力はれみりゃを超えているだろう。
しかしそれは一対一での話である。
「だめよ。らんのおなかにはちぇんのこどもがいるわ。そのいのちをまもることこそがらんのつとめよ」
らんを欠いては更に戦況が不利になるのは分かっている。しかし、ぱちゅりーにはこれが最善だと思えた。
そう言って巣に飛び込んできたのは、手旗の中継をしていたみょん。
れみりゃ襲撃の報を伝えた後、急いで戻ってきたのだ。
「むきゅ……おつかれさま。みょん。……ちぇんは……?」
長ぱちゅりーが聞いているのは、れみりゃの第一発見者となったちぇんのことだ。
「さいごのれんらくは……いちびょうでもれみりゃをくいとめる、だったみょん……
それと、『らんしゃま、だいすきだよ』とつたえてほしいって……」
「ちぇん……ちぇえええん……」
泣き崩れるのは、ちぇんのつがいだったらん。
「ないているひまはないわ。らんもおちびちゃんたちといっしょににげるのよ」
「……ちぇんのかたきをとる。わたしのちからなられみりゃにもひけをとらない」
れみりゃ以上の希少種であるらんなら、確かに実力はれみりゃを超えているだろう。
しかしそれは一対一での話である。
「だめよ。らんのおなかにはちぇんのこどもがいるわ。そのいのちをまもることこそがらんのつとめよ」
らんを欠いては更に戦況が不利になるのは分かっている。しかし、ぱちゅりーにはこれが最善だと思えた。
「れいむ。あなたもおにげなさい。きゃくじんをまきこむわけにはいかないわ」
「れいむには、みとどけるぎむがあるよ。それにれいむはしなないから」
一体どれほどの死を見届けてきたのか。古代種の小憎らしい表情からは窺うことができない。
「そう……なら、つたえてほしいわ。わたしたちが、ゆうかんにたたかったことを。
れみりゃとたたかった、すごくゆっくりしたむれだったことを」
「わかったよ。ずっとずっとうたいつづけるよ。
れいむだけじゃなく、おちびちゃんたちもかたりつづけるよ」
「ふふ。まいにちおなじはなしをきいていると、うんざりしてしまいそうだわ」
どっと場が沸く。
死を目前に控えているとは思えない、明るいゆっくり達。
ゆっくりとは本来明るい気質であるはずなのだ。
悲劇が日常と化し、辛い現実にいつしかゆっくりを忘れてしまっていた彼らに、
ここ数日間でそれを思い出させたのは、他ならぬれいむであった。
想像とは、生きるための活力を与える糧たりうるのだ。
「れいむには、みとどけるぎむがあるよ。それにれいむはしなないから」
一体どれほどの死を見届けてきたのか。古代種の小憎らしい表情からは窺うことができない。
「そう……なら、つたえてほしいわ。わたしたちが、ゆうかんにたたかったことを。
れみりゃとたたかった、すごくゆっくりしたむれだったことを」
「わかったよ。ずっとずっとうたいつづけるよ。
れいむだけじゃなく、おちびちゃんたちもかたりつづけるよ」
「ふふ。まいにちおなじはなしをきいていると、うんざりしてしまいそうだわ」
どっと場が沸く。
死を目前に控えているとは思えない、明るいゆっくり達。
ゆっくりとは本来明るい気質であるはずなのだ。
悲劇が日常と化し、辛い現実にいつしかゆっくりを忘れてしまっていた彼らに、
ここ数日間でそれを思い出させたのは、他ならぬれいむであった。
想像とは、生きるための活力を与える糧たりうるのだ。
翌日。
れみりゃとの前面戦争を前にして、広場に皆を集めたぱちゅりー。
「みなのもの、ただのひとりもかけることなく、よくぞつどってくれtゆぴぃ!」
舌を噛んだぱちゅりーに、笑ったのは若いまりさたち。
「ゆふふ、なれないことばをつかわなくても、いつもどおりにしゃべってくれればいいよ」
れみりゃとの前面戦争を前にして、広場に皆を集めたぱちゅりー。
「みなのもの、ただのひとりもかけることなく、よくぞつどってくれtゆぴぃ!」
舌を噛んだぱちゅりーに、笑ったのは若いまりさたち。
「ゆふふ、なれないことばをつかわなくても、いつもどおりにしゃべってくれればいいよ」
「むきゅ……こほん。みんな、よくあつまってくれたわ。たいへんなことになったわね。
あいてはとてもおそろしいれみりゃ。たたかったら、ぶじにはすまないわ。
れみりゃのはねは、ゆっくりできないはやさでとんでくるためにあるし、
するどいきばは、ゆっくりのかわなんてかんたんにつきやぶってしまう。
つかまったがさいご。あんこをぜんぶすいとられてころされてしまうわ」
淡々と述べられる恐ろしい言葉は、誇張ではない確かな現実。
「でも、わたしはしっている。れみりゃだってけっしてむてきではないことを。
はねをもがれ、ぶざまにちをはうれみりゃのすがたを、わたしはしっている。
ゆうかんなゆっくりのただのいちげきで、ないてかえったれみりゃもいる。
かてるとはいわない。けれど、たたかうことはできる。
かくれているこどもたち、まだうまれてもいないおちびちゃんたち。
あのこたちをまもることが、あなたたちにかせられたしめいであるのなら」
一息。
「さいごまでたたかいぬくことが、ゆっくりできるゆいいつのほうほうだとしりなさい!
しんだゆっくりは、そこにいるれいむが、えいゆうとしてずっとかたりつぐわ!
しぬことはこわいことじゃない。えいえんにゆっくりすることなのよ!」
あいてはとてもおそろしいれみりゃ。たたかったら、ぶじにはすまないわ。
れみりゃのはねは、ゆっくりできないはやさでとんでくるためにあるし、
するどいきばは、ゆっくりのかわなんてかんたんにつきやぶってしまう。
つかまったがさいご。あんこをぜんぶすいとられてころされてしまうわ」
淡々と述べられる恐ろしい言葉は、誇張ではない確かな現実。
「でも、わたしはしっている。れみりゃだってけっしてむてきではないことを。
はねをもがれ、ぶざまにちをはうれみりゃのすがたを、わたしはしっている。
ゆうかんなゆっくりのただのいちげきで、ないてかえったれみりゃもいる。
かてるとはいわない。けれど、たたかうことはできる。
かくれているこどもたち、まだうまれてもいないおちびちゃんたち。
あのこたちをまもることが、あなたたちにかせられたしめいであるのなら」
一息。
「さいごまでたたかいぬくことが、ゆっくりできるゆいいつのほうほうだとしりなさい!
しんだゆっくりは、そこにいるれいむが、えいゆうとしてずっとかたりつぐわ!
しぬことはこわいことじゃない。えいえんにゆっくりすることなのよ!」
「「「ゆっくり!!ゆっくり!!ゆっくりしていってね!!!」」」
「よろしい!それでこそゆっくりよ!ゆっくりのためならしすらいとわない、
ほんとうにゆっくりしたゆっくりにあなたたちはなれたのよ!
あなたたちはしぬわ。でもゆっくりはえいえんだわ。つまり――あなたたちもえいえんなのよ!」
ほんとうにゆっくりしたゆっくりにあなたたちはなれたのよ!
あなたたちはしぬわ。でもゆっくりはえいえんだわ。つまり――あなたたちもえいえんなのよ!」
「こほん――こほん」
慣れない大演説のためか、すこし青ざめたぱちゅりーが、木の洞を利用した天然の櫓の上で咳き込んでいる。
「ぱちゅりーはむれのだいじなずのうだよ。みんながいなくなったら、おちびちゃんだけになってしまう。
こどもたちをみちびくために、いっしょににげたほうがよかったとおもうよ」
れいむはそう言うが、ぱちゅりーはかぶりを振る。
「れいむ。さっき、ぱちぇがしたをかんだとき、わらったゆっくりがいたわね」
「まだおとなになったばかりのまりさたちだね。のんきなものだよ」
「かれらは、まっさきにれみりゃにとびかかるやくなのよ」
「それじゃあ……」
「ええ。かくじつにしぬわ。まんがいちすらない。かくじつにしぬためだけのやくわり。
きのう、このことをきいたとき、きっとかれらはくるしんだとおもうわ。
ぱちぇをうらんだかもしれない。まりさじゃなくて、わたしのくちからつたえたから。
ほんとうにつらいことをいうときにはまりさにはたよらない。おさであるぱちぇがいわなければならない。
でも、きょう、ここにきたとき、かれらはわらっていたわ。
しをうけいれたのよ。
さっきもいったとおり、おちびちゃんはとてもとてもだいじ。
でも、ゆっくりのあしたのためにたたかうせんしも、おなじようにかけがえのないたからなの。
そんなたからにしねというとんでもないげすゆっくりのぱちぇが――おめおめといきていていいわけがないわ」
いつもの温和なぱちゅりーではない。瞳には決意の炎が燃えている。
「ぱちぇはいくわ。れいむはここでみていて。あますことなく、すべてを、そのめで、みていて」
慣れない大演説のためか、すこし青ざめたぱちゅりーが、木の洞を利用した天然の櫓の上で咳き込んでいる。
「ぱちゅりーはむれのだいじなずのうだよ。みんながいなくなったら、おちびちゃんだけになってしまう。
こどもたちをみちびくために、いっしょににげたほうがよかったとおもうよ」
れいむはそう言うが、ぱちゅりーはかぶりを振る。
「れいむ。さっき、ぱちぇがしたをかんだとき、わらったゆっくりがいたわね」
「まだおとなになったばかりのまりさたちだね。のんきなものだよ」
「かれらは、まっさきにれみりゃにとびかかるやくなのよ」
「それじゃあ……」
「ええ。かくじつにしぬわ。まんがいちすらない。かくじつにしぬためだけのやくわり。
きのう、このことをきいたとき、きっとかれらはくるしんだとおもうわ。
ぱちぇをうらんだかもしれない。まりさじゃなくて、わたしのくちからつたえたから。
ほんとうにつらいことをいうときにはまりさにはたよらない。おさであるぱちぇがいわなければならない。
でも、きょう、ここにきたとき、かれらはわらっていたわ。
しをうけいれたのよ。
さっきもいったとおり、おちびちゃんはとてもとてもだいじ。
でも、ゆっくりのあしたのためにたたかうせんしも、おなじようにかけがえのないたからなの。
そんなたからにしねというとんでもないげすゆっくりのぱちぇが――おめおめといきていていいわけがないわ」
いつもの温和なぱちゅりーではない。瞳には決意の炎が燃えている。
「ぱちぇはいくわ。れいむはここでみていて。あますことなく、すべてを、そのめで、みていて」
「れみりゃだあああああああああああ!!!!」
決戦の幕は切って落とされた。
若く、まだ体が十分に大きくないゆっくりがまずれみりゃに飛びかかる。
もちろん敵うわけもなく、あっさりと渾身の体当たりを止められ、その身に牙を突き立てられる。
「ゆぎゃあああああ!!!」
「ゆぎぎぎぎぎ……」
「ゆっゆっゆっゆっ……」
急激に中身を吸われ、たちまちしぼんでいく年若いゆっくり達。
だが、捕食活動を行っている時こそれみりゃに隙が生まれる。
間髪入れず、力の強いゆっくりがれみりゃの羽に取り縋る。
バランスを崩したれみりゃは地面へと落ち、体当たりの集中砲火を受けて潰される。
無論これは運の良い場合。
ゆっくりを捕まえたまま飛び上がり、石や死骸を落として攻撃してくるれみりゃもいる。
空からの攻撃に無力なゆっくり達は、たちまちその数を減らしていく。
「やめてえええ!!」
「ばでぃざのあんよがああああ!」
「つぶれるうううううう!!」
予想通り、戦況は極めて不利であった。
決戦の幕は切って落とされた。
若く、まだ体が十分に大きくないゆっくりがまずれみりゃに飛びかかる。
もちろん敵うわけもなく、あっさりと渾身の体当たりを止められ、その身に牙を突き立てられる。
「ゆぎゃあああああ!!!」
「ゆぎぎぎぎぎ……」
「ゆっゆっゆっゆっ……」
急激に中身を吸われ、たちまちしぼんでいく年若いゆっくり達。
だが、捕食活動を行っている時こそれみりゃに隙が生まれる。
間髪入れず、力の強いゆっくりがれみりゃの羽に取り縋る。
バランスを崩したれみりゃは地面へと落ち、体当たりの集中砲火を受けて潰される。
無論これは運の良い場合。
ゆっくりを捕まえたまま飛び上がり、石や死骸を落として攻撃してくるれみりゃもいる。
空からの攻撃に無力なゆっくり達は、たちまちその数を減らしていく。
「やめてえええ!!」
「ばでぃざのあんよがああああ!」
「つぶれるうううううう!!」
予想通り、戦況は極めて不利であった。
「んほおおおおお!!」
本能により肉体の持つポテンシャルを全て解放し、いきり立ったぺにぺにを武器として戦うありす達。
幾本ものぺにぺにを無造作に突き立てられ絶命するれみりゃ。
しかし、れいぱーとしての力を解放したありす種であっても、捕食種相手では分が悪い。
たとえ攻撃力が同等であっても、機動力の差はやはり致命的だ。
「う~☆ぷっでぃんみたいでおいしいんだどぉ~♪」
カスタードを中身に持つありす種は、れみりゃにとっては好物だったのだろうか。
優先的に狙われたありす種の部隊は、れいむに求婚したありすを除いて全滅していた。
本能により肉体の持つポテンシャルを全て解放し、いきり立ったぺにぺにを武器として戦うありす達。
幾本ものぺにぺにを無造作に突き立てられ絶命するれみりゃ。
しかし、れいぱーとしての力を解放したありす種であっても、捕食種相手では分が悪い。
たとえ攻撃力が同等であっても、機動力の差はやはり致命的だ。
「う~☆ぷっでぃんみたいでおいしいんだどぉ~♪」
カスタードを中身に持つありす種は、れみりゃにとっては好物だったのだろうか。
優先的に狙われたありす種の部隊は、れいむに求婚したありすを除いて全滅していた。
「そろそろねんぐのおさめどきかしらね」
一撃でれみりゃの中枢餡を貫いた自慢のぺにぺにを引き抜きながら、ありすは呟いた。
眼前には三匹のれみりゃ。
「う~☆たべちゃうぞ~♪」
「んほおおおお!」
正面の一匹の突進に合わせ、ありすも走る。
互いの速度を利用して、今まさに噛み付かんとするれみりゃの口内に、一気にぺにぺにを突き刺す。
ぺにぺには見事中枢餡を破壊し、れみりゃは動かなくなった。
だが、その代償として、牙を突き立てられ、ずたずたになったぺにぺに。
もう中枢餡に届くほどの剛直は望むべくもない。
あと、二匹。
一撃でれみりゃの中枢餡を貫いた自慢のぺにぺにを引き抜きながら、ありすは呟いた。
眼前には三匹のれみりゃ。
「う~☆たべちゃうぞ~♪」
「んほおおおお!」
正面の一匹の突進に合わせ、ありすも走る。
互いの速度を利用して、今まさに噛み付かんとするれみりゃの口内に、一気にぺにぺにを突き刺す。
ぺにぺには見事中枢餡を破壊し、れみりゃは動かなくなった。
だが、その代償として、牙を突き立てられ、ずたずたになったぺにぺに。
もう中枢餡に届くほどの剛直は望むべくもない。
あと、二匹。
「あまあまぁ~♪」
れみりゃがありすに齧り付いた。カスタードを吸い上げられるありす。
だがありすは怯まない。噛み付かれたそのままの体勢で、ありすはれみりゃの眼球にぺにぺにを突き立てる。
「う゛ぁぁぁ~!でびりゃのきゅーとなおめめがあああ!!!」
やはり先ほどの威力はない。これではれみりゃを殺すには至らない。
それでもありすは不敵に笑った。
「すっとろいことしてんじゃないわよ、このいなかものがああああ!!!」
信じられないことにありすは、カスタードを吸われながら、さらに精子餡を吹き上げた。
自身が喰えるだけの容量を超えたカスタードの流入に、れみりゃの体は耐え切れず四散した。
大量の中身を放出し、ほどんど皮だけの饅頭になったありす。
しかし、まだ生きている。死ぬわけにはいかない。
あと、一匹。
れみりゃがありすに齧り付いた。カスタードを吸い上げられるありす。
だがありすは怯まない。噛み付かれたそのままの体勢で、ありすはれみりゃの眼球にぺにぺにを突き立てる。
「う゛ぁぁぁ~!でびりゃのきゅーとなおめめがあああ!!!」
やはり先ほどの威力はない。これではれみりゃを殺すには至らない。
それでもありすは不敵に笑った。
「すっとろいことしてんじゃないわよ、このいなかものがああああ!!!」
信じられないことにありすは、カスタードを吸われながら、さらに精子餡を吹き上げた。
自身が喰えるだけの容量を超えたカスタードの流入に、れみりゃの体は耐え切れず四散した。
大量の中身を放出し、ほどんど皮だけの饅頭になったありす。
しかし、まだ生きている。死ぬわけにはいかない。
あと、一匹。
残ったれみりゃはまだ子れみりゃであった。
それがれみりゃにとっては不幸であり、ありすにとっては幸運だった。
たった今目の前で四散したのは母。衝撃的な光景が、子れみりゃの動きを一瞬だけ止めた。
それゆえ、即座にありすにとどめを刺すことができなかった。
それが命取りだった。
「んほおおおおお!!!!」
這うような動きであったが、ありすはれみりゃに覆いかぶさることができた。
ほとんど中身が無いとはいえ、皮もそれなりの重量物。
子れみりゃではそう簡単に振りほどくことはできない。
ありすは、残されたカスタードの全てを使って、小刻みに振動を始めた。
もう考えるだけのカスタードも残されてはいない。最期の最期、本能に刻み込まれた行為。
レイプ。
最早見る影もないほど細く、傷だらけのぺにぺに。
けれども、そこにはありすの残ったカスタードが全て詰まっている。
ありすが全てそこにいる。
「まぁんまぁ~!!こあいどぉぉ~!!!」
子れみりゃのまむまむに、ありすのぺにぺにが出入りする。
れみりゃの肌が黒ずんでいく。
びくん、とありすの体が跳ねる。
「う゛ぁぁぁー!!」
ありすの最期の生命の灯を受け取ったれみりゃが、痛々しいまでの悲鳴を上げる。
後には、皮だけのありすと、枯れた茎を生やした黒い塊が残っていた。
それがれみりゃにとっては不幸であり、ありすにとっては幸運だった。
たった今目の前で四散したのは母。衝撃的な光景が、子れみりゃの動きを一瞬だけ止めた。
それゆえ、即座にありすにとどめを刺すことができなかった。
それが命取りだった。
「んほおおおおお!!!!」
這うような動きであったが、ありすはれみりゃに覆いかぶさることができた。
ほとんど中身が無いとはいえ、皮もそれなりの重量物。
子れみりゃではそう簡単に振りほどくことはできない。
ありすは、残されたカスタードの全てを使って、小刻みに振動を始めた。
もう考えるだけのカスタードも残されてはいない。最期の最期、本能に刻み込まれた行為。
レイプ。
最早見る影もないほど細く、傷だらけのぺにぺに。
けれども、そこにはありすの残ったカスタードが全て詰まっている。
ありすが全てそこにいる。
「まぁんまぁ~!!こあいどぉぉ~!!!」
子れみりゃのまむまむに、ありすのぺにぺにが出入りする。
れみりゃの肌が黒ずんでいく。
びくん、とありすの体が跳ねる。
「う゛ぁぁぁー!!」
ありすの最期の生命の灯を受け取ったれみりゃが、痛々しいまでの悲鳴を上げる。
後には、皮だけのありすと、枯れた茎を生やした黒い塊が残っていた。
みょんも勇敢に戦っていた。
木の枝を振り回し、空中のれみりゃのあんよを傷つけていく。
だが深手にはならない。その上れみりゃ達以上にこちらは疲弊していく。
仲間は次々と倒れ、みょん自身も投石により傷を負う。
(らん、ごめんだみょん。ちぇんのかたきはとれそうにないみょん)
抵抗できないことを確認したのか、一匹のれみりゃがみょんに近づく。
これまでか――みょんが覚悟を決めたそのとき。
「うあっ!?」
れみりゃの体が大きく吹き飛ばされ、木の幹に激突した。そのまま中身を吐き出し、動かなくなる。
これほどに力のあるゆっくりに、みょんは一匹だけ心当たりがあった。
「まりささまがきたからには、もうだいじょうぶなのぜ」
長の補佐役も務める、群れで一番の力持ちのまりさであった。
木の枝を振り回し、空中のれみりゃのあんよを傷つけていく。
だが深手にはならない。その上れみりゃ達以上にこちらは疲弊していく。
仲間は次々と倒れ、みょん自身も投石により傷を負う。
(らん、ごめんだみょん。ちぇんのかたきはとれそうにないみょん)
抵抗できないことを確認したのか、一匹のれみりゃがみょんに近づく。
これまでか――みょんが覚悟を決めたそのとき。
「うあっ!?」
れみりゃの体が大きく吹き飛ばされ、木の幹に激突した。そのまま中身を吐き出し、動かなくなる。
これほどに力のあるゆっくりに、みょんは一匹だけ心当たりがあった。
「まりささまがきたからには、もうだいじょうぶなのぜ」
長の補佐役も務める、群れで一番の力持ちのまりさであった。
れみりゃを吹き飛ばすほどの力を脅威と捉えたのか、れみりゃ達はまりさを囲んで円陣を組む。
「みょんもさいごまでたたかうみょん……」
「けがにんのみょんはそこでみているのぜ。まりささまのつよさをおもいしるがいいのぜ」
そう言って、まりさは自身を取り囲むれみりゃに突撃する。
直線的なまりさの攻撃は、れみりゃが少し飛び上がれば回避されてしまう。
「かかったのぜ!」
しかしれみりゃが攻撃を回避した瞬間、まりさは垂直に跳んだ。
真下からの強烈なヘッドバット。れみりゃは体勢を崩したまま上空へと打ち上げられる。
そして落ちる直前に先ほどの体当たり。吹き飛ばされたれみりゃは木の枝に突き刺さり、そのまま絶命した。
「みょんもさいごまでたたかうみょん……」
「けがにんのみょんはそこでみているのぜ。まりささまのつよさをおもいしるがいいのぜ」
そう言って、まりさは自身を取り囲むれみりゃに突撃する。
直線的なまりさの攻撃は、れみりゃが少し飛び上がれば回避されてしまう。
「かかったのぜ!」
しかしれみりゃが攻撃を回避した瞬間、まりさは垂直に跳んだ。
真下からの強烈なヘッドバット。れみりゃは体勢を崩したまま上空へと打ち上げられる。
そして落ちる直前に先ほどの体当たり。吹き飛ばされたれみりゃは木の枝に突き刺さり、そのまま絶命した。
れみりゃ達とてただ黙ってやられているわけではない。
距離をとることが不利になると判断し、一気にまりさに襲いかかる。
まりさの皮膚に、何匹ものれみりゃが牙を突き立てる。
このまま餡子を吸い出せば、一瞬で絶命させることが可能だろう。
れみりゃ達は己の勝利を確信した。
「まりさ!」
次々とまりさに群がるれみりゃの群れ。
れみりゃに囲まれ、まりさの姿は見えない。
きっと中では、生命の源たる餡子を吸い出され、無残な姿になっているのだろう。
みょん自身も傷口から餡子を流しながら、せめて一矢報いようと木の枝をとってれみりゃの塊に歩み寄る。
そのとき、みょんはある違和感に気づいた。
長すぎる。
れみりゃの吸餡力は強力で、これほどのれみりゃに囲まれればとっくにまりさの餡子は吸い尽くされているはずだ。
しかし、れみりゃは依然としてまりさにまとわりついたまま。しかも、れみりゃの塊は少しずつ動いている。
みょんは目をこらした。そして見た。
変わらぬ姿で、れみりゃの塊の中心にいるまりさを。
「うー!うー!」
すさまじい筋餡の力で、れみりゃに吸引を許さないどころか、牙を抜くことすら禁じているその姿を。
れみりゃの塊は、いや、まりさはずーりずーりしながら少しずつ移動している。
れみりゃはそれになすすべもなく引きずられているのだ。
向かう先は――川。
「やめるみょん!まりさがしんでしまうみょん!」
みょんは泣きながら、まりさにまとわりつくれみりゃを打ち据え、貫く。
それでもまりさは歩みを止めない。
「うごくんじゃないのぜ。それいじょううごいたらみょんのあんこさんがぜんぶでてしまうのぜ」
「やめるわけにはいかないみょん!」
「しつこいのぜ!けがにんはおとなしくしてろといったはずなのぜ!」
一喝。そして。
「みょんはあのれいむといっしょにまりささまのかつやくをちびどもにつたえるのぜ……」
れみりゃを抱えたまま、まりさは跳躍し、川へと飛び込んでいった。
「…………また……またみょんがいきのこってしまったみょん……」
みょんの悲痛な声は、川の音にかき消されていった。
距離をとることが不利になると判断し、一気にまりさに襲いかかる。
まりさの皮膚に、何匹ものれみりゃが牙を突き立てる。
このまま餡子を吸い出せば、一瞬で絶命させることが可能だろう。
れみりゃ達は己の勝利を確信した。
「まりさ!」
次々とまりさに群がるれみりゃの群れ。
れみりゃに囲まれ、まりさの姿は見えない。
きっと中では、生命の源たる餡子を吸い出され、無残な姿になっているのだろう。
みょん自身も傷口から餡子を流しながら、せめて一矢報いようと木の枝をとってれみりゃの塊に歩み寄る。
そのとき、みょんはある違和感に気づいた。
長すぎる。
れみりゃの吸餡力は強力で、これほどのれみりゃに囲まれればとっくにまりさの餡子は吸い尽くされているはずだ。
しかし、れみりゃは依然としてまりさにまとわりついたまま。しかも、れみりゃの塊は少しずつ動いている。
みょんは目をこらした。そして見た。
変わらぬ姿で、れみりゃの塊の中心にいるまりさを。
「うー!うー!」
すさまじい筋餡の力で、れみりゃに吸引を許さないどころか、牙を抜くことすら禁じているその姿を。
れみりゃの塊は、いや、まりさはずーりずーりしながら少しずつ移動している。
れみりゃはそれになすすべもなく引きずられているのだ。
向かう先は――川。
「やめるみょん!まりさがしんでしまうみょん!」
みょんは泣きながら、まりさにまとわりつくれみりゃを打ち据え、貫く。
それでもまりさは歩みを止めない。
「うごくんじゃないのぜ。それいじょううごいたらみょんのあんこさんがぜんぶでてしまうのぜ」
「やめるわけにはいかないみょん!」
「しつこいのぜ!けがにんはおとなしくしてろといったはずなのぜ!」
一喝。そして。
「みょんはあのれいむといっしょにまりささまのかつやくをちびどもにつたえるのぜ……」
れみりゃを抱えたまま、まりさは跳躍し、川へと飛び込んでいった。
「…………また……またみょんがいきのこってしまったみょん……」
みょんの悲痛な声は、川の音にかき消されていった。
熾烈な戦いを生き残ったれみりゃ達は、最も大きい巣へと集まっていた。
美味な子ゆっくりや赤ゆっくりが隠れていると踏んでのことである。
「あまあまをだすんだどぉ~♪かくれてもむだだどぉ~♪」
巣の前に敷かれたバリケードを容易に破壊し、巣の奥へと続くれみりゃ達。
そうするうちに、少し広い場所に出た。
群れが会議を行う際に使う場所で、昨日の会議もここで行われた。
そこに、長ぱちゅりーはいた。
「あまあまをかくすとためにならないんだどぉ~♪」
れみりゃの中でもリーダー格と思われる、一回り大きいれみりゃが脅しをかける。
「むきゃきゃ。どうためにならないというのかしら?」
「うー☆たべちゃうぞー♪」
ぱちゅりーの挑発に、少ない語彙ながら明確な殺意をもって応えるれみりゃ。
「ていのうなれみりゃごときが、もりのけんじゃであるぱちぇをたべようというの?
あにゃるがおちゃをわかすわ。やれるものならやってごらんなさい。
ほら。みんなひとくちずつ。えんりょはいらないわ。みんなでおわけなさい」
口の減らないぱちゅりーに、業を煮やしたれみりゃがその牙を突き立てた。
その瞬間れみりゃの口内に広がる極上の甘味。
「なんだかんだいって、れみりゃのことがこわかったんだどぅ~☆」
苦痛を味わったゆっくりは甘味を増す。
「こいつもいってたんだどぅ~☆みんなでたべてしまうんだどぅ~☆」
だが、それは決してれみりゃに対する恐怖ではない。
「むーしゃ!むーしゃ!」
ぱちゅりーを極上の甘味たらしめていたもの、それは――――
「うっ!なんだかくるしいんだど!?」
「これどくはいってりゅぶふっ!?」
「くるしいどぉ~!たすけるんだどぉ~!!」
毒キノコ。
ぱちゅりーは、集めていた毒キノコを、全て食らっていたのだ。
ひとかけらであっても致命的な毒。
身を焼く苦しみの中、クリームを吐くことすらせず、れみりゃと対峙した長ぱちゅりー。
確かにその身は甘くなっていた。猛毒を孕む地獄の甘味に。
美味な子ゆっくりや赤ゆっくりが隠れていると踏んでのことである。
「あまあまをだすんだどぉ~♪かくれてもむだだどぉ~♪」
巣の前に敷かれたバリケードを容易に破壊し、巣の奥へと続くれみりゃ達。
そうするうちに、少し広い場所に出た。
群れが会議を行う際に使う場所で、昨日の会議もここで行われた。
そこに、長ぱちゅりーはいた。
「あまあまをかくすとためにならないんだどぉ~♪」
れみりゃの中でもリーダー格と思われる、一回り大きいれみりゃが脅しをかける。
「むきゃきゃ。どうためにならないというのかしら?」
「うー☆たべちゃうぞー♪」
ぱちゅりーの挑発に、少ない語彙ながら明確な殺意をもって応えるれみりゃ。
「ていのうなれみりゃごときが、もりのけんじゃであるぱちぇをたべようというの?
あにゃるがおちゃをわかすわ。やれるものならやってごらんなさい。
ほら。みんなひとくちずつ。えんりょはいらないわ。みんなでおわけなさい」
口の減らないぱちゅりーに、業を煮やしたれみりゃがその牙を突き立てた。
その瞬間れみりゃの口内に広がる極上の甘味。
「なんだかんだいって、れみりゃのことがこわかったんだどぅ~☆」
苦痛を味わったゆっくりは甘味を増す。
「こいつもいってたんだどぅ~☆みんなでたべてしまうんだどぅ~☆」
だが、それは決してれみりゃに対する恐怖ではない。
「むーしゃ!むーしゃ!」
ぱちゅりーを極上の甘味たらしめていたもの、それは――――
「うっ!なんだかくるしいんだど!?」
「これどくはいってりゅぶふっ!?」
「くるしいどぉ~!たすけるんだどぉ~!!」
毒キノコ。
ぱちゅりーは、集めていた毒キノコを、全て食らっていたのだ。
ひとかけらであっても致命的な毒。
身を焼く苦しみの中、クリームを吐くことすらせず、れみりゃと対峙した長ぱちゅりー。
確かにその身は甘くなっていた。猛毒を孕む地獄の甘味に。
「どうしてもいくのか?むれをたてなおすのをてつだってほしいところだが……」
「きめたみょん。みょんはれいむといっしょにちぇんとまりさのことをつたえるみょん」
大きな傷跡をもつみょんは、らんに出立の挨拶をしていた。
「きめたみょん。みょんはれいむといっしょにちぇんとまりさのことをつたえるみょん」
大きな傷跡をもつみょんは、らんに出立の挨拶をしていた。
春。
れみりゃの襲撃の後、子供を産んだらんは、ぱちゅりーの後をついで群れの長となった。
かつては血気にはやるところもあったが、冬の間じゅう長となるための勉強をし、
今ではぱちゅりーに勝るとも劣らない知恵を身に付けている。
「ちぇんももうあのおうたをおぼえちゃったんだねーわかるよー」
子ちぇん。ちぇんとらんの愛の結晶は、冬を超えて立派な子ゆっくりにまで成長していた。
「まいにちまいにちおなじおうたでうんざりなんだねー」
「まりさはなんどきいてもあきないのぜ。おやじはさいこうにゆっくりしていたのぜ」
だぜ口調の子まりさは、補佐まりさの子。
力は強いし、頭も回る。将来は親同様優秀な補佐役になるだろう。
「おばさんがれいぱーとしてなをのこすのはふくざつなきぶんよね」
求婚ありすには子供こそいなかったが、その遺伝餡は継承されているようだ。
れみりゃの襲撃の後、子供を産んだらんは、ぱちゅりーの後をついで群れの長となった。
かつては血気にはやるところもあったが、冬の間じゅう長となるための勉強をし、
今ではぱちゅりーに勝るとも劣らない知恵を身に付けている。
「ちぇんももうあのおうたをおぼえちゃったんだねーわかるよー」
子ちぇん。ちぇんとらんの愛の結晶は、冬を超えて立派な子ゆっくりにまで成長していた。
「まいにちまいにちおなじおうたでうんざりなんだねー」
「まりさはなんどきいてもあきないのぜ。おやじはさいこうにゆっくりしていたのぜ」
だぜ口調の子まりさは、補佐まりさの子。
力は強いし、頭も回る。将来は親同様優秀な補佐役になるだろう。
「おばさんがれいぱーとしてなをのこすのはふくざつなきぶんよね」
求婚ありすには子供こそいなかったが、その遺伝餡は継承されているようだ。
冬篭りの間、れいむは毎日同じおうたを歌っていた。
勇敢だったゆっくり達の戦いの歌を。
残されたゆっくり達の、命の歌を。
子ゆっくり達が、その餡子に刻み込んでしまうほどに。
勇敢だったゆっくり達の戦いの歌を。
残されたゆっくり達の、命の歌を。
子ゆっくり達が、その餡子に刻み込んでしまうほどに。
すっかり雪の融けた山の景色。
悲しいこともあったけれど、命のリレーは確かに繋がっていく。
新たな命が生まれ、新たなおうたが生まれた。
「それでは、れいむはゆっくりしゅっぱつするよ。
みょんなみちづれができたけれど、きっとゆっくりできるよ。
じゃあね、みんなゆっくりしていってね」
「「「ゆっくりしていってね!」」」
悲しいこともあったけれど、命のリレーは確かに繋がっていく。
新たな命が生まれ、新たなおうたが生まれた。
「それでは、れいむはゆっくりしゅっぱつするよ。
みょんなみちづれができたけれど、きっとゆっくりできるよ。
じゃあね、みんなゆっくりしていってね」
「「「ゆっくりしていってね!」」」
れいむは旅をする。
ゆっくりおうたをうたうために。
れいむは旅をする。
ゆっくりおうたをつくるために。
ゆっくりおうたをうたうために。
れいむは旅をする。
ゆっくりおうたをつくるために。
挿絵:全裸あき