ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0811 ゆっくりを拾おう!
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「おねでがいじばず!!!おぢびじゃんをがっであげでくだざいいいぃぃ!!!」
とりあえずテンプレだった。
ゆっくりを拾おう!
「れいむのおぢびじゃんは、どっでもゆっぐりじだいいごでずぅ!!
おどいれもでぎます!!おうたもしづけました!!ちゃんとかいぬじさんをゆっぐりさぜてあげられまずぅ!!」
道を歩いていると、何処にでもいる野良ゆっくりのれいむを見つけた。
薄汚れた格好で、涙を堪えながら道行く人々に擦り寄っている。
理由はいつもの"おちびちゃんを飼って下さい"だ。
僕もれいむに声をかけられた内の一人に過ぎない。
「ゆっきゅり!ゆっきゅり!!」
「おにーしゃん、ゆっくりしていってね!!」
れいむの隣には子まりさ、子れいむが一匹ずつ。
やはり親同様に薄汚れている。
まぁそんな事はどうでもいい。
「おちびちゃんだげでいいんでず!!おちびじゃんだけかっでくれだら!!
れいぶはどうなっでもいいでずからぁ!!だがら……だがらああぁぁ!!!」
ごしごしと涙をズボンに擦り付けてくるれいむ。
ああ、そんなにしたら汚れちゃうよ。
とりあえず足を引いた。
「ゆべっ!!」という情けない悲鳴を上げてれいむは顔面から地面に突っ込む。
「うん、いいよ。飼っても」
「ぞんなごといわずにぃ!!どうか、どうかぁあああ!!………ゆっ!?」
れいむは飛び上がった。
何かおかしいことを言っただろうか。
「ほ、ほんどうですがぁ!!
おちびじゃんを……おちびじゃんをかっでくれるっでえええぇぇ!!!」
「うん」
ぶわ、と滝のように涙を流しながられいむが訊く。
嘘をついても仕方が無い。
正直に頷いた。
「ゆわーい!!」
「やったね、おかあさん!!!」
子れいむ、子まりさが喜ぶ。
れいむもまた、飛び上がらんばかりに喜んでいた。
「ゆうううぅぅぅ……!!ありがどうございばず!!ありがどございばずううぅぅ!!!」
「いや、いいよ。そんなに感謝しなくても。」
土下座(?)するれいむを尻目に、そう返す。
「よし、じゃあ君たち、おいで」
「ゆっ!!」
「よろしくにぇ!おにーしゃん!!」
子れいむ、子まりさをそれぞれ手に持った。
れいむは涙を流しながら僕を見つめている。
「それじゃあ僕はもう行くから。れいむ、元気でね」
「はい゛ぃ!!おちびじゃんだぢもげんきでねえぇぇぇ!!ゆっくりするんだよおおぉぉ!!」
「おかーしゃん、れいみゅたちはゆっくりするよ!!」
「おかあさんもげんきでゆっくりしてねーっ!」
手(?)を振り合う親子。
僕は子れいむと子まりさを持って立ち去る。
れいむはずっと、こちらが見えなくなるまで揉み上げを振っていた。
月が天高く昇る、深夜。
れいむは帰宅した。
「ゆっくりただいま……」
高架橋の下の段ボールハウスがれいむの住居である。
壁は薄く、時に風が吹き込んで、寒い。
だがそれでもれいむの胸の内は、とても暖かいもので満たされていた。
れいむは生粋の野良ゆっくりではない。
元・飼いゆっくりである。
それがどうして今のような境遇へと落ちぶれているかと言えば、それはまぁ、皆様のご想像にお任せする。
大体その通りであるからだ。
きつい野良生活。
生きる上で苦しみだけが連なる毎日。
飼いゆっくりだった頃の暮らしなど、とうに過去のもの。
それでもれいむは諦め切れなかった。
自分はともかく、愛する我が子だけはこのような不憫をさせるに忍びなかったのである。
野良ゆっくりが人に飼ってもらおうと擦り寄ることの危険性は知っていた。
でも他にどうすればいい?
れいむには取り立てて取り得が無かった。
あるいは一人だけなら暮らせるかもしれなかったが、子供の分の食い扶持まで稼げる能力は無かったのだ。
媚びるしかない。
街行く人に頭を下げて、おちびちゃん達を売り込むしかない。
強欲は禁物だった。
成体である自分はまず飼われないだろう。それは自覚している。
逆に言えば、そのことを念頭において説明すれば少しでもおちびちゃん達への心証は良くなるかもしれなかった。
そして今日、とうとうそれは成功した。
おちびちゃん達を飼ってくれる人が現れたのだ。
幸運としか言いようがない。
決して自分も飼ってくれ、と思わなかったれいむへ、神様からのご褒美なのかもしれなかった。
少なくともれいむはそう信じた。
「おちびちゃん、ゆっくりしてるよね……」
そうだ。
こんな薄ら寒い場所ではなく。
ろくな明かりも無い場所ではなく。
満足な食事さえ用意することも出来ぬような場所ではなく。
きっと、暖かく明るいお部屋で、ゆっくりと暮らせていける筈だ。
そうやって想像するだけでれいむは幸せだった。
「おにいさん、ありがとう……」
おうちの中でもう一度、あの見知らぬ人間さんへと感謝を捧げる。
おちびちゃんを飼ってくれてありがとう。
れいむのお願いを聞いてくれてありがとう。
れいむと出会ってくれてありがとう。
きっとれいむとおちびちゃん達は幸運なゆっくりだったのだ。
あんな優しそうなお兄さんと出会えたのだから。
眠りに落ちる瞬間まで、れいむの心は温かなもので包まれていた。
少なくとも今日だけは、れいむはとてもゆっくりしたゆっくりだった。
そして、翌日。
「やぁ、れいむ」
「ゆゆーっ!!おにいさん!!ゆっくりしていってね!!!ゆっくりしていってね!!!」
れいむは人間さんと再会した。
「ゆーっ!おにいさん、こんなところであうなんてきぐうだね!!ゆっくりしていってね!!!」
「うん、ゆっくりしていくよ、れいむ」
なんとおうちを一歩出た先に人間さんが待っていたのだ。
れいむでなくともびっくりする。
しかし昨日の今日。れいむは未だ恩を忘れるほど馬鹿ではなかった。
最大限の歓迎も込めて、ゆっくりしていってねと挨拶する。
「ところでれいむ。今日僕がここに来た理由なんだけど」
「ゆっ!?おにいさんのごよう!?」
れいむはさらに仰天した。
なんとなんと人間さんは、れいむにご用があるらしいのだ。
ご用の用件は一体なんだろうかと、高速回転を始める餡子脳。
そして導き出された結論は……れいむにとって、好ましいものではなかった。
「も、もしかしておちびちゃんがそそうをしたとか……」
「いや全然?ちゃんと礼儀正しいおちびちゃん達だったよ?」
「じゃ、じゃあ、もしかしておうちせんげん?」
「それも違う。ちゃんと僕の家に入るときも『ゆっくりおじゃまします!』って言ってたよ。もう彼女たちの家でもあるのにね」
「そ、それじゃあ、それじゃあ……!」
「いや、いやいやいや、れいむ」
思考の袋小路に行き詰まりかけたれいむに、人間さんが待ったをかける。
青褪めていくれいむとは対照的に、人間さんはいたって愉快そうだった。
「別に文句をつけに来たんじゃあないよ。
おちびちゃん達は礼儀正しくて、何も問題はない。
今日は別件さ」
「ゆっ、ゆううぅぅ…・・・」
ほっ、と安堵するれいむ。
良かった。おちびちゃん達は教えた事を守れているようだ。
人間さんの顔を見る限り、嘘を言っている風にも見えない。
「それじゃあおにいさん、れいむにごようっていったいなに……?」
「ん?いやね、おちびちゃん達がいきなりホームシックにかかっちゃったようで。
おかーさんに会いたそうだったから連れてきたのさ」
「ゆぅっ!?ほんとぉっ!?」
れいむは今度こそ飛び上がって喜んだ。
今生の別れだと思っていたのに、こんなに早く再開できるだなんて!
やっぱりこの人間さんは優しい人だ。
れいむの目は、確かだったのだ。
「ゆっ?でもおちびちゃんたちのすがたがみえないよ?」
「ああ、寒いだろうと思ったから、今はポケットの中。
今出してあげるから。ちょっと待っててね」
「ゆっ!!ゆっくりまつよ!!!」
そう言うと人間さんはしゃがんで、コートの内ポケットをまさぐり始めた。
れいむはじっとそれを待つ。
ああ、でもじっとしている事なんて出来なかった。
自然にれいむの身体はウキウキと弾んでいる。
おちびちゃん達はどれくらい綺麗になっただろう。
人間さんの『せっけん』で、きっとお肌はつるつるのモチモチ、髪はふんわりサラサラに違いない。
暖かい寝床はそれだけでゆっくり出来る。元気一杯になっているだろう。
美味しくて栄養満点の食事は、おちびちゃん達を美ゆっくりへと育て上げてくれる筈だ。
優しい人間の下、おちびちゃんたちは健やかに成長して、きれいなお嫁さんを貰って、それで、それで……
おちびちゃん達の未来予想図に笑みを抑えられないれいむ。
人間さんもそんなれいむを見て、ますますニッコリ。
そうしてゆっくりとコートから手を抜き出して――――
「はい、れいむ。お待ちかねのおちびちゃんだよ♪」
――――そして目の前の、歪な「ナニカ」を突きつけた。
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………ゆ?」
「いや、ゆ?じゃなくて。はい、おちびちゃん」
れいむは、信じ難かった。
目の前に、居る、コレは、何か。
「ぎゅげっっぎゅっぎゅっぎぇっぎゃっぎょげげげっぐええっぐぎゅっがっぎゃっぎょ………」
「ゆっぐり!!ゆっぐり!!ゆっぐり!!ゆぐーり!!ゆっぐり!!ゆっぐり!!ゆぐっり!!ゆっぐり!!ゆっぐり!!……」
まず、二つのようで一つだった。
まるで元は二つだったものを、無理やり一つにしたかのような。
ぎょろぎょろと動き回る眼球は不気味極まりない。
焦点など当然合っておらず、さながら狂ったカメレオンを連想させた。
顔面の至る所には、繋ぎ合わせたような縫い後。
口の周りに到っては、ジッパーで繋がれていた。
舌は無数に裂け、それぞれの先端が口の端を出たり引っ込んだりしている。
髪は無い。代わりと言えば、五寸釘の針山だった。
ぶるぶると震える「ナニカ」の動きに合わせて、時折チャリチャリと釘同士がぶつかっている。
まむまむ、あにゃるがある筈の部位は真っ黒に焼かれ、ズタズタになっており、
代わりとでも言うかのように何かが突き刺さっている。
れいむは知る由も無いが、これは螺旋錐(ドリル)だ。
「ナニカ」の中身を抉り、掻きまわす為の道具だった。
総合して言うなら、饅頭版のフランケンシュタインを拷問にかけたらこうなるだろうか。
知性など欠片も見当たらない。
あったとしてもとうに破壊しつくされている。
これは、そういう、代物だった。
「……………お、おちび、ちゃん?」
「うん。だからそう言ってるのに。
結構コレ作るのに時間掛かったんだから」
呆然とするれいむを尻目に、人間さんは嬉々とした表情で語り出した。
「まずさ、家に帰るなりあんよを焼いてみたんだ。ホットプレートでじゅーって。
わんわん泣いたよ、君のおちびちゃん。
『どうちてこんにゃことすゆのぉ!』って。泣き喚いたよ。
仕方が無いから『飼いゆっくりはこうする』っていったらちょっと泣き止んだの。
でも駄目だったね。やっぱりすぐ泣き出しちゃった。
まぁ中枢餡が沸騰する前に引き上げてあげたから、あんよが真っ黒になるだけで済んだけど?」
「まぁ次はお約束、お飾りの破壊だよねぇ?
目の前でビリッビリに引き裂いてやりましたともさ。すごい泣いたよ。
『ゆっぐりできなくなっぢゃうぃ!!』とかなんとか。飼われるんだから特にお飾りなんて必要ないと思うんだけど?
あぁ、でもちゃんと代わりのお飾りは用意してあげたよ。30匹分の死臭付きのやつ。
それに元のお飾りを縫い付けて、取り付けてあげたらすごい暴れ出すの。
せっかく直してあげたのに、何が嫌だったんだろうねぇ?」
「次はさ、とりあえず目を抜いた。
ピンセットで、こう、ずぼっと。
やっぱり泣いたね。『おめめがみえなくなっちゃったぁ!』だよ。そりゃそうでしょ。目ェ抜いたんだから。
で、戻してあげてオレンジジュースかけたら、また見えるようになるんだよ!
だからまた引っこ抜く。そんで戻す。その繰り返し。
その結果が今の、あのグリグリお目目だよ?
結構可愛いと思わないかな?」
「そんで次は膾切り。
もう単純に、包丁で切って切って切りまくるの。
ギャンギャン泣いたね。『ちぬ!ちんじゃう!!』って。この程度で殺す気は無いから、そう簡単に死なないけど。
で、ある程度傷をこさえたら針とタコ糸で縫合。コレがまた痛そうでさぁ、一針指す度にぶるぶる震えて。
ここら辺からおかしくなり始めたんだよねぇ。なんか時折『ゆぎゃぎゃっ!!』って鳴くし。
この程度で狂われても堪らないからちゃーんと気付けはしたけど。」
「あぁ、そういえば髪もここら辺で抜いた。
一本残らず抜いて、二度と生えないように丁寧に紙やすりで擦ってあげたよ。
一匹に十枚くらい使ったかな?その甲斐もあって、ちゃーんと頭はグッチャグチャ!
オレンジジュースかけても相変わらずのスキンヘッドだったよー。飾りは後で縫い付けてあげたし。
んで、その後に釘を少々デコレートしてあげて。
パンクとかメタルとか良く分からないけど、そこでなら人気なんじゃない?
二匹とも嬉しそうに笑ってたし、うん、きっと嬉しかったんだろうね」
「そんであとはまむまむとあにゃるにドリルぶっ込んでー。
あ、このドリルは特製品でね。所謂先端が枝分かれしてて、ちゃーんと隅々まで攪拌してくれるんだ。
まぁ突き刺されたら最後、子を産むどころか這いずる事も出来ないってね。
あ、もう既にあんよ焼かれて動くことも出来ないか。あっはっは」
「まぁこんなところかなぁ。
あとは少々手を加えて、二匹を見事、合体っ!させたわけだよ。
究極の愛の形は同一化、なんてどっかで聞いたことがあるけどこの姉妹はほんとにそうなったんだよ!
まさしく麗しき姉妹愛、って奴だね。
ちなみにちゃんとゆっくりポンプしてます。
同じ餡子だけどやっぱり混ざるとアレなんだね。さらに楽しそうに笑ってくれたよ」
「………うん、大体僕がした事は、以上。
なにか質問ある?」
れいむは理解できなかった。
目の前の人間が何を言っているのか。
目の前の「ナニカ」が、元は一体なんだったのか。
もし人間の言った内容通りなら、それはどれ程の苦痛を意味するのか。
「どうして……」
「うん?」
そして、何よりも。
「どうして、こんなこと、するの?」
何故、こんなことになったのかが、分からなかった。
「えっ?分からない?参ったなぁ。織り込み済みだと思ってたんだけど」
素っ頓狂な態度で驚いてみせる人間。
そこに驚きなど一片も存在しない。
「ねぇ、おにいさん、どうして?」
「分かんない?」
ニヤニヤと、ねとついた笑いを向けてくる人間。
悪意を結晶させればこんな表情になる、とれいむは思った。
「どうして?こんなこと?する?の?」
「本っ当に分かんない?」
分からなかった。
分かる筈も無かった。
理解したいとも思わなかった。
出来うるならば、知りたいとすら思わないだろう。
「ねぇ?どう?して?ど?うして?こん?なこと?」
「それはさ、」
ふ、と。
人間の表情が消える。
「僕はおちびちゃんをちゃんと"飼った"からだと思うけど?」
れいむもまた、表情を無くす。
目の前の能面は言葉を続けた。
「ゆっくりを飼うってどういうこと?
暖かい部屋を用意して、身体を綺麗にしてやって、おいしいご飯を用意してやって、ゆっくりさせてやること?
それだけなの?本っっっっ……当に、それしか無いの?
例えば、こんな風に虐めるのも"飼う"の範疇じゃないの?」
れいむの心に吹き付ける極北の暴風。
目の前の何かは、恐ろしい程の澱んだ目をしている。
「普通の動物ならまごう事なく虐待だろうけど、相手はゆっくりだよ?
どんな風に扱ったって文句を言われる筋合いじゃない。
ましてや野良ゆっくりなんて、潰されて当然だ。
君達は一体どんな想像してたんだい?幸せに生きられるとでも?」
ふと、目をそらした。
不気味に蠕動を繰り返す「ナニカ」の目は、こちらを向いている。
―――おかーしゃん。
そう、呼ばれた気がした。
「ねぇ、どんな風に考えてたんだい?
優しい人間に拾ってもらったとでも?
おちびちゃん、これから優しい人間さんの下で幸せになってね、だとでも?
どうしてそう都合の良い方しか考えないの?
こうやって無残に、もしくは殺される……いや、その方が幸せか……かもしれないのに?」
なにかがれいむからぬけていく。
地面がぐらついて、立っていられない。
その場にいながら落ちる、という感覚をれいむは味わっていた。
「言い忘れてたけど、おちびちゃんがホームシックにかかったってのは本当だよ。
だって、昨日ずっと『おかーしゃん』って鳴いてたし、『おうちかえる』とも言ったからね。
だからこうしてやって来たの。
それじゃあ、返してあげるね」
人間が「ナニカ」をれいむのそばに置く。
粘液と唾液を垂れ流し続けるソレは、不思議と愛着があった。
れいむは何も言わない。
じっと、動かないまま人間を見つめる。
「……それと。
僕は一応、生物学上では♀って事になってるんだけど。
あんまりお兄さん、お兄さんって呼ばないで欲しいな」
そう言うと、人間……お姉さんは立ち上がった。
その表情は昨日出会った、優しそうなそれ。
れいむがきっとおちびちゃんを貰ってくれると思った、そのままの表情だった。
「それじゃ。
おちびちゃんたちはおかーさんと一緒に居る方が幸せらしいんで。
フられちゃった飼い主は退散しなくちゃね」
振り返り、足を踏み出すお姉さん。
れいむは追わない。
追おうともしない。
結局彼女は一度も振り返らず、そのままこの場を去っていった。
れいむもまた、「ナニカ」の隣で。
動こうともせずに。
不気味な唸り声に気付きもしないで。
ただ立ち尽くすだけ。
今のれいむには、それしか出来なかった。
(おわり)
* * * * *
野良ゆっくりが居ても拾わない、という狭量なとしあき達のレスを見たような気がする。
そしたらこんなものが出来上がってた。
眠い。誤字脱字勘弁。
byテンタクルあき
とりあえずテンプレだった。
ゆっくりを拾おう!
「れいむのおぢびじゃんは、どっでもゆっぐりじだいいごでずぅ!!
おどいれもでぎます!!おうたもしづけました!!ちゃんとかいぬじさんをゆっぐりさぜてあげられまずぅ!!」
道を歩いていると、何処にでもいる野良ゆっくりのれいむを見つけた。
薄汚れた格好で、涙を堪えながら道行く人々に擦り寄っている。
理由はいつもの"おちびちゃんを飼って下さい"だ。
僕もれいむに声をかけられた内の一人に過ぎない。
「ゆっきゅり!ゆっきゅり!!」
「おにーしゃん、ゆっくりしていってね!!」
れいむの隣には子まりさ、子れいむが一匹ずつ。
やはり親同様に薄汚れている。
まぁそんな事はどうでもいい。
「おちびちゃんだげでいいんでず!!おちびじゃんだけかっでくれだら!!
れいぶはどうなっでもいいでずからぁ!!だがら……だがらああぁぁ!!!」
ごしごしと涙をズボンに擦り付けてくるれいむ。
ああ、そんなにしたら汚れちゃうよ。
とりあえず足を引いた。
「ゆべっ!!」という情けない悲鳴を上げてれいむは顔面から地面に突っ込む。
「うん、いいよ。飼っても」
「ぞんなごといわずにぃ!!どうか、どうかぁあああ!!………ゆっ!?」
れいむは飛び上がった。
何かおかしいことを言っただろうか。
「ほ、ほんどうですがぁ!!
おちびじゃんを……おちびじゃんをかっでくれるっでえええぇぇ!!!」
「うん」
ぶわ、と滝のように涙を流しながられいむが訊く。
嘘をついても仕方が無い。
正直に頷いた。
「ゆわーい!!」
「やったね、おかあさん!!!」
子れいむ、子まりさが喜ぶ。
れいむもまた、飛び上がらんばかりに喜んでいた。
「ゆうううぅぅぅ……!!ありがどうございばず!!ありがどございばずううぅぅ!!!」
「いや、いいよ。そんなに感謝しなくても。」
土下座(?)するれいむを尻目に、そう返す。
「よし、じゃあ君たち、おいで」
「ゆっ!!」
「よろしくにぇ!おにーしゃん!!」
子れいむ、子まりさをそれぞれ手に持った。
れいむは涙を流しながら僕を見つめている。
「それじゃあ僕はもう行くから。れいむ、元気でね」
「はい゛ぃ!!おちびじゃんだぢもげんきでねえぇぇぇ!!ゆっくりするんだよおおぉぉ!!」
「おかーしゃん、れいみゅたちはゆっくりするよ!!」
「おかあさんもげんきでゆっくりしてねーっ!」
手(?)を振り合う親子。
僕は子れいむと子まりさを持って立ち去る。
れいむはずっと、こちらが見えなくなるまで揉み上げを振っていた。
月が天高く昇る、深夜。
れいむは帰宅した。
「ゆっくりただいま……」
高架橋の下の段ボールハウスがれいむの住居である。
壁は薄く、時に風が吹き込んで、寒い。
だがそれでもれいむの胸の内は、とても暖かいもので満たされていた。
れいむは生粋の野良ゆっくりではない。
元・飼いゆっくりである。
それがどうして今のような境遇へと落ちぶれているかと言えば、それはまぁ、皆様のご想像にお任せする。
大体その通りであるからだ。
きつい野良生活。
生きる上で苦しみだけが連なる毎日。
飼いゆっくりだった頃の暮らしなど、とうに過去のもの。
それでもれいむは諦め切れなかった。
自分はともかく、愛する我が子だけはこのような不憫をさせるに忍びなかったのである。
野良ゆっくりが人に飼ってもらおうと擦り寄ることの危険性は知っていた。
でも他にどうすればいい?
れいむには取り立てて取り得が無かった。
あるいは一人だけなら暮らせるかもしれなかったが、子供の分の食い扶持まで稼げる能力は無かったのだ。
媚びるしかない。
街行く人に頭を下げて、おちびちゃん達を売り込むしかない。
強欲は禁物だった。
成体である自分はまず飼われないだろう。それは自覚している。
逆に言えば、そのことを念頭において説明すれば少しでもおちびちゃん達への心証は良くなるかもしれなかった。
そして今日、とうとうそれは成功した。
おちびちゃん達を飼ってくれる人が現れたのだ。
幸運としか言いようがない。
決して自分も飼ってくれ、と思わなかったれいむへ、神様からのご褒美なのかもしれなかった。
少なくともれいむはそう信じた。
「おちびちゃん、ゆっくりしてるよね……」
そうだ。
こんな薄ら寒い場所ではなく。
ろくな明かりも無い場所ではなく。
満足な食事さえ用意することも出来ぬような場所ではなく。
きっと、暖かく明るいお部屋で、ゆっくりと暮らせていける筈だ。
そうやって想像するだけでれいむは幸せだった。
「おにいさん、ありがとう……」
おうちの中でもう一度、あの見知らぬ人間さんへと感謝を捧げる。
おちびちゃんを飼ってくれてありがとう。
れいむのお願いを聞いてくれてありがとう。
れいむと出会ってくれてありがとう。
きっとれいむとおちびちゃん達は幸運なゆっくりだったのだ。
あんな優しそうなお兄さんと出会えたのだから。
眠りに落ちる瞬間まで、れいむの心は温かなもので包まれていた。
少なくとも今日だけは、れいむはとてもゆっくりしたゆっくりだった。
そして、翌日。
「やぁ、れいむ」
「ゆゆーっ!!おにいさん!!ゆっくりしていってね!!!ゆっくりしていってね!!!」
れいむは人間さんと再会した。
「ゆーっ!おにいさん、こんなところであうなんてきぐうだね!!ゆっくりしていってね!!!」
「うん、ゆっくりしていくよ、れいむ」
なんとおうちを一歩出た先に人間さんが待っていたのだ。
れいむでなくともびっくりする。
しかし昨日の今日。れいむは未だ恩を忘れるほど馬鹿ではなかった。
最大限の歓迎も込めて、ゆっくりしていってねと挨拶する。
「ところでれいむ。今日僕がここに来た理由なんだけど」
「ゆっ!?おにいさんのごよう!?」
れいむはさらに仰天した。
なんとなんと人間さんは、れいむにご用があるらしいのだ。
ご用の用件は一体なんだろうかと、高速回転を始める餡子脳。
そして導き出された結論は……れいむにとって、好ましいものではなかった。
「も、もしかしておちびちゃんがそそうをしたとか……」
「いや全然?ちゃんと礼儀正しいおちびちゃん達だったよ?」
「じゃ、じゃあ、もしかしておうちせんげん?」
「それも違う。ちゃんと僕の家に入るときも『ゆっくりおじゃまします!』って言ってたよ。もう彼女たちの家でもあるのにね」
「そ、それじゃあ、それじゃあ……!」
「いや、いやいやいや、れいむ」
思考の袋小路に行き詰まりかけたれいむに、人間さんが待ったをかける。
青褪めていくれいむとは対照的に、人間さんはいたって愉快そうだった。
「別に文句をつけに来たんじゃあないよ。
おちびちゃん達は礼儀正しくて、何も問題はない。
今日は別件さ」
「ゆっ、ゆううぅぅ…・・・」
ほっ、と安堵するれいむ。
良かった。おちびちゃん達は教えた事を守れているようだ。
人間さんの顔を見る限り、嘘を言っている風にも見えない。
「それじゃあおにいさん、れいむにごようっていったいなに……?」
「ん?いやね、おちびちゃん達がいきなりホームシックにかかっちゃったようで。
おかーさんに会いたそうだったから連れてきたのさ」
「ゆぅっ!?ほんとぉっ!?」
れいむは今度こそ飛び上がって喜んだ。
今生の別れだと思っていたのに、こんなに早く再開できるだなんて!
やっぱりこの人間さんは優しい人だ。
れいむの目は、確かだったのだ。
「ゆっ?でもおちびちゃんたちのすがたがみえないよ?」
「ああ、寒いだろうと思ったから、今はポケットの中。
今出してあげるから。ちょっと待っててね」
「ゆっ!!ゆっくりまつよ!!!」
そう言うと人間さんはしゃがんで、コートの内ポケットをまさぐり始めた。
れいむはじっとそれを待つ。
ああ、でもじっとしている事なんて出来なかった。
自然にれいむの身体はウキウキと弾んでいる。
おちびちゃん達はどれくらい綺麗になっただろう。
人間さんの『せっけん』で、きっとお肌はつるつるのモチモチ、髪はふんわりサラサラに違いない。
暖かい寝床はそれだけでゆっくり出来る。元気一杯になっているだろう。
美味しくて栄養満点の食事は、おちびちゃん達を美ゆっくりへと育て上げてくれる筈だ。
優しい人間の下、おちびちゃんたちは健やかに成長して、きれいなお嫁さんを貰って、それで、それで……
おちびちゃん達の未来予想図に笑みを抑えられないれいむ。
人間さんもそんなれいむを見て、ますますニッコリ。
そうしてゆっくりとコートから手を抜き出して――――
「はい、れいむ。お待ちかねのおちびちゃんだよ♪」
――――そして目の前の、歪な「ナニカ」を突きつけた。
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………ゆ?」
「いや、ゆ?じゃなくて。はい、おちびちゃん」
れいむは、信じ難かった。
目の前に、居る、コレは、何か。
「ぎゅげっっぎゅっぎゅっぎぇっぎゃっぎょげげげっぐええっぐぎゅっがっぎゃっぎょ………」
「ゆっぐり!!ゆっぐり!!ゆっぐり!!ゆぐーり!!ゆっぐり!!ゆっぐり!!ゆぐっり!!ゆっぐり!!ゆっぐり!!……」
まず、二つのようで一つだった。
まるで元は二つだったものを、無理やり一つにしたかのような。
ぎょろぎょろと動き回る眼球は不気味極まりない。
焦点など当然合っておらず、さながら狂ったカメレオンを連想させた。
顔面の至る所には、繋ぎ合わせたような縫い後。
口の周りに到っては、ジッパーで繋がれていた。
舌は無数に裂け、それぞれの先端が口の端を出たり引っ込んだりしている。
髪は無い。代わりと言えば、五寸釘の針山だった。
ぶるぶると震える「ナニカ」の動きに合わせて、時折チャリチャリと釘同士がぶつかっている。
まむまむ、あにゃるがある筈の部位は真っ黒に焼かれ、ズタズタになっており、
代わりとでも言うかのように何かが突き刺さっている。
れいむは知る由も無いが、これは螺旋錐(ドリル)だ。
「ナニカ」の中身を抉り、掻きまわす為の道具だった。
総合して言うなら、饅頭版のフランケンシュタインを拷問にかけたらこうなるだろうか。
知性など欠片も見当たらない。
あったとしてもとうに破壊しつくされている。
これは、そういう、代物だった。
「……………お、おちび、ちゃん?」
「うん。だからそう言ってるのに。
結構コレ作るのに時間掛かったんだから」
呆然とするれいむを尻目に、人間さんは嬉々とした表情で語り出した。
「まずさ、家に帰るなりあんよを焼いてみたんだ。ホットプレートでじゅーって。
わんわん泣いたよ、君のおちびちゃん。
『どうちてこんにゃことすゆのぉ!』って。泣き喚いたよ。
仕方が無いから『飼いゆっくりはこうする』っていったらちょっと泣き止んだの。
でも駄目だったね。やっぱりすぐ泣き出しちゃった。
まぁ中枢餡が沸騰する前に引き上げてあげたから、あんよが真っ黒になるだけで済んだけど?」
「まぁ次はお約束、お飾りの破壊だよねぇ?
目の前でビリッビリに引き裂いてやりましたともさ。すごい泣いたよ。
『ゆっぐりできなくなっぢゃうぃ!!』とかなんとか。飼われるんだから特にお飾りなんて必要ないと思うんだけど?
あぁ、でもちゃんと代わりのお飾りは用意してあげたよ。30匹分の死臭付きのやつ。
それに元のお飾りを縫い付けて、取り付けてあげたらすごい暴れ出すの。
せっかく直してあげたのに、何が嫌だったんだろうねぇ?」
「次はさ、とりあえず目を抜いた。
ピンセットで、こう、ずぼっと。
やっぱり泣いたね。『おめめがみえなくなっちゃったぁ!』だよ。そりゃそうでしょ。目ェ抜いたんだから。
で、戻してあげてオレンジジュースかけたら、また見えるようになるんだよ!
だからまた引っこ抜く。そんで戻す。その繰り返し。
その結果が今の、あのグリグリお目目だよ?
結構可愛いと思わないかな?」
「そんで次は膾切り。
もう単純に、包丁で切って切って切りまくるの。
ギャンギャン泣いたね。『ちぬ!ちんじゃう!!』って。この程度で殺す気は無いから、そう簡単に死なないけど。
で、ある程度傷をこさえたら針とタコ糸で縫合。コレがまた痛そうでさぁ、一針指す度にぶるぶる震えて。
ここら辺からおかしくなり始めたんだよねぇ。なんか時折『ゆぎゃぎゃっ!!』って鳴くし。
この程度で狂われても堪らないからちゃーんと気付けはしたけど。」
「あぁ、そういえば髪もここら辺で抜いた。
一本残らず抜いて、二度と生えないように丁寧に紙やすりで擦ってあげたよ。
一匹に十枚くらい使ったかな?その甲斐もあって、ちゃーんと頭はグッチャグチャ!
オレンジジュースかけても相変わらずのスキンヘッドだったよー。飾りは後で縫い付けてあげたし。
んで、その後に釘を少々デコレートしてあげて。
パンクとかメタルとか良く分からないけど、そこでなら人気なんじゃない?
二匹とも嬉しそうに笑ってたし、うん、きっと嬉しかったんだろうね」
「そんであとはまむまむとあにゃるにドリルぶっ込んでー。
あ、このドリルは特製品でね。所謂先端が枝分かれしてて、ちゃーんと隅々まで攪拌してくれるんだ。
まぁ突き刺されたら最後、子を産むどころか這いずる事も出来ないってね。
あ、もう既にあんよ焼かれて動くことも出来ないか。あっはっは」
「まぁこんなところかなぁ。
あとは少々手を加えて、二匹を見事、合体っ!させたわけだよ。
究極の愛の形は同一化、なんてどっかで聞いたことがあるけどこの姉妹はほんとにそうなったんだよ!
まさしく麗しき姉妹愛、って奴だね。
ちなみにちゃんとゆっくりポンプしてます。
同じ餡子だけどやっぱり混ざるとアレなんだね。さらに楽しそうに笑ってくれたよ」
「………うん、大体僕がした事は、以上。
なにか質問ある?」
れいむは理解できなかった。
目の前の人間が何を言っているのか。
目の前の「ナニカ」が、元は一体なんだったのか。
もし人間の言った内容通りなら、それはどれ程の苦痛を意味するのか。
「どうして……」
「うん?」
そして、何よりも。
「どうして、こんなこと、するの?」
何故、こんなことになったのかが、分からなかった。
「えっ?分からない?参ったなぁ。織り込み済みだと思ってたんだけど」
素っ頓狂な態度で驚いてみせる人間。
そこに驚きなど一片も存在しない。
「ねぇ、おにいさん、どうして?」
「分かんない?」
ニヤニヤと、ねとついた笑いを向けてくる人間。
悪意を結晶させればこんな表情になる、とれいむは思った。
「どうして?こんなこと?する?の?」
「本っ当に分かんない?」
分からなかった。
分かる筈も無かった。
理解したいとも思わなかった。
出来うるならば、知りたいとすら思わないだろう。
「ねぇ?どう?して?ど?うして?こん?なこと?」
「それはさ、」
ふ、と。
人間の表情が消える。
「僕はおちびちゃんをちゃんと"飼った"からだと思うけど?」
れいむもまた、表情を無くす。
目の前の能面は言葉を続けた。
「ゆっくりを飼うってどういうこと?
暖かい部屋を用意して、身体を綺麗にしてやって、おいしいご飯を用意してやって、ゆっくりさせてやること?
それだけなの?本っっっっ……当に、それしか無いの?
例えば、こんな風に虐めるのも"飼う"の範疇じゃないの?」
れいむの心に吹き付ける極北の暴風。
目の前の何かは、恐ろしい程の澱んだ目をしている。
「普通の動物ならまごう事なく虐待だろうけど、相手はゆっくりだよ?
どんな風に扱ったって文句を言われる筋合いじゃない。
ましてや野良ゆっくりなんて、潰されて当然だ。
君達は一体どんな想像してたんだい?幸せに生きられるとでも?」
ふと、目をそらした。
不気味に蠕動を繰り返す「ナニカ」の目は、こちらを向いている。
―――おかーしゃん。
そう、呼ばれた気がした。
「ねぇ、どんな風に考えてたんだい?
優しい人間に拾ってもらったとでも?
おちびちゃん、これから優しい人間さんの下で幸せになってね、だとでも?
どうしてそう都合の良い方しか考えないの?
こうやって無残に、もしくは殺される……いや、その方が幸せか……かもしれないのに?」
なにかがれいむからぬけていく。
地面がぐらついて、立っていられない。
その場にいながら落ちる、という感覚をれいむは味わっていた。
「言い忘れてたけど、おちびちゃんがホームシックにかかったってのは本当だよ。
だって、昨日ずっと『おかーしゃん』って鳴いてたし、『おうちかえる』とも言ったからね。
だからこうしてやって来たの。
それじゃあ、返してあげるね」
人間が「ナニカ」をれいむのそばに置く。
粘液と唾液を垂れ流し続けるソレは、不思議と愛着があった。
れいむは何も言わない。
じっと、動かないまま人間を見つめる。
「……それと。
僕は一応、生物学上では♀って事になってるんだけど。
あんまりお兄さん、お兄さんって呼ばないで欲しいな」
そう言うと、人間……お姉さんは立ち上がった。
その表情は昨日出会った、優しそうなそれ。
れいむがきっとおちびちゃんを貰ってくれると思った、そのままの表情だった。
「それじゃ。
おちびちゃんたちはおかーさんと一緒に居る方が幸せらしいんで。
フられちゃった飼い主は退散しなくちゃね」
振り返り、足を踏み出すお姉さん。
れいむは追わない。
追おうともしない。
結局彼女は一度も振り返らず、そのままこの場を去っていった。
れいむもまた、「ナニカ」の隣で。
動こうともせずに。
不気味な唸り声に気付きもしないで。
ただ立ち尽くすだけ。
今のれいむには、それしか出来なかった。
(おわり)
* * * * *
野良ゆっくりが居ても拾わない、という狭量なとしあき達のレスを見たような気がする。
そしたらこんなものが出来上がってた。
眠い。誤字脱字勘弁。
byテンタクルあき