ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0263 ゆっくりばけてでるよ!
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ankoss
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※スレで「ゆっくりの憑依」についての話題に触発されて書きました。
※独自設定垂れ流し
「おらあ! でてけーっ!」
「ゆぎゃああああああああ!」
一階にあるアパートの一室。俺の住居であるそこに帰ると、ゆっくりの一家が中にいた。
俺を見るやいなや、テンプレ通りのおうち宣言。だからたっぷり痛みつけたのち、こうし
て有無を言わさず蹴りだしたというわけである。
「れ、れいむにこんなひどいことして! おぼえててねぇ!」
捨てゼリフを残してずりずりと逃げてゆくゆっくりども。
まあ、覚えておく必要はないだろう。かなりいたぶり痛めつけた。おそらくどいつも明日
には命などないはずだ。
せいせいした。だがひとつ、ひっかかることがあった。
「やあ、そちらにもゆっくりがでましたか。大変ですね」
ふと気がつくと、そこには隣に住むおじさんがいた。
「うちもついこの間やられてね……あんまりイライラきたものだから、潰してしまいまし
たよ。君は逃がしてやるなんて、いや、やさしいね」
「はは……」
笑って返す。ゆっくりの状態はおじさんも見たはずだ。あれでは生き残れないことなど誰
が見ても明らか。やさしい、なんて言うのはゆっくりに対する皮肉に違いない。
「それにしても不思議だねぇ。ちゃんと戸締まりしたつもりだったのに、あいつらどこか
ら入ってくるんだか」
「! 本当ですね」
俺もそれがひっかかっていた。
戸締まりはきちんとしていた。それなのにゆっくりはいた。
いつの間にかゆっくりが家宅に侵入しているという話はよく聞く。
不思議なのはその頻度が高すぎることだ。みんながみんな、戸締まりを頻繁に忘れるなん
てちょっと考えられない。
それでもゆっくりは家宅に侵入するのだ。
誰もがもつ疑問。その答えを、俺は偶然目にすることになる。
ゆっくりばけてでるよ!
「ゆっ」
寝転がって菓子をつまみつつテレビを見ていると、そんな不愉快な声を聞いたような気が
した。
「……ゆっくりか?」
つい昨日、ちゃんと戸締まりしたのに侵入されたばかりである。
一応念のためと、狭いアパートの中を見て回る。だが、出窓には網戸があり、網戸を通し
て見える庭にはゆっくりの姿はない。玄関も他の窓も閉められていたり網戸があったりと
やつらが侵入する余地はどこにもない。
ゆっくりはいない。
「気のせい、か」
昨日のゆっくりのおうち宣言。あれがあんまりムカついたので、ゆっくりをさんざん痛め
つけた。
その悲鳴がまだ耳に残っていて、別の音を聞き違えてしまったのかもしれない。
あいつらの苦しむ姿が思い出される。もう生きてはいないだろう。あいつらの姿をもう一
度みることはないだろう。
「化けて出てくりゃ別だけどな……」
さて再びダラダラするか、とテレビの前に戻る。
そのときだ。
目が、合った。
「ゆっくりしていってね!」
そこにはゆっくりがいた。
「うわあああ!?」
驚いた。ゆっくりの侵入できるような場所がないことはたった今確認したばかり。それな
のにゆっくりがいたのだ。昨日家に侵入したのとそっくりなゆっくりれいむだ。
それものうのうと俺の食べていた菓子の上にいやがる。
待てよ、菓子……?
「ゆうう、おそらをとんでるみたい~」
ゆっくりを持ち上げ触れてみる。
柔らかく、表面には白い粉がついている。それらの感触は間違いない、たった今まで俺が
食べていた大福のものだ。よく見ればふつうのゆっくりと比べて肌も白い。
だが、それもわずかな間のこと。すぐに感触はゆっくりの肌のそれとなり、色も赤みが差
してゆっくりのものとなった。
まさか、これは……。
「ゆー」
「ゆーゆー」
「ゆっゆっゆっ」
足下から、声がする。
俺はまだ食べていない大福があったことを思い出した。
おそるおそる足元を見る。
「ゆっくりしていってね!」
そこには3つ。白い表皮にわずかな毛を生やし、むかつく目つきと口つきだけはきちんと
できた、「ゆっくりになりかけの大福」が三つもあった。
「うわあああああっ!?」
恐怖に任せて、俺は手の中のゆっくりれいむをたたきつける。
「おそらをぶっとんでるみたいぃぃぃ……ゆぎゃっ!?」
「ゆぎゅぶっ!?」
皿の上の一匹にぶち当たり、二匹つぶれた。
衝撃に皿が跳ね、残った二匹が空中に放り出される。
「おそらをとんでるみたい~」
「れいむとんでる~」
空中で二匹をキャッチ。そのまま一気に握りつぶした。
「ゆぎゃっ!?」
「ゆぶびゅうう!?」
そうして、ゆっくりは全部死んだ。ゆっくりの声が聞こえなくなり、俺はようやく落ち着
きを取り戻した。
「いったいどういうことだ……ゆっくりが化けて出たとでも言うのか……?」
ありえない。
だってあいつらは生き物じゃない。ナマモノだ。魂なんて上等なモノがあるはずない。
だがたった今、こうして俺の大福にとりついて化けて出やがった。
いくら中身が同じだからって、大福にとりついてくるなんて……。
そこで、俺は慄然たる事実を思い出した。
あわてて冷蔵庫に向かう。
おそるおそる扉を開ける。冷蔵庫の真ん中の段。そこには最近おみやげにもらった箱詰め
の饅頭があるのだ。
こころなしか、箱がカタカタ揺れているように思えた。
ごくり、とつばを飲み込み、俺は覚悟を決めて箱を開けた。
リボンがあった。
お下げがあった。
おぼうしがあった。
三つ編みがあった。
みっしりと詰まっていた。
そして、なにより。
「ゆっくりしていってね!」
耳障りな一斉唱和があった。
俺はその声を打ち消すように絶叫した。
*
*
*
ゆっくりに霊魂というものがあるのかはわからない。だが、お盆の時期になると饅頭や大
福にゆっくりがとりついて生まれるのだけは間違いないらしい。
俺以外にも、そうした体験をした人は多いらしい。
ゆっくりの家宅侵入する理由もわかった。やつらは外からやってくるのではない。中から
生まれるのだ。
この驚くべき事実は瞬く間に広まった。
その結果、饅頭の売り上げもかなり悪くなってしまったらしい。なにしろ保存が利かない。
すぐに食べないと、ゆっくりになってしまうかもしれないからだ。
そんな中、俺がどうしたかと言うと。
「ゆっくりして……ゆぎゃあああ!」
饅頭を買っておき、あらかじめ何本も串を刺しておいた。もちろん即死などしないように
急所は慎重に避けてある。
予想通り饅頭はゆっくり化し、その瞬間激痛にさいなまれることになるわけだ。
「ゆぎぎぎぎ! いだいいいい! だずげでええええ!」
ゆっくりごときにビビらされたのだ。ムカついて仕方ない。
だが、仕組みがわかればなんてことはない。せいぜい楽しませてもらおう。
次はあらかじめ底部を焼いた饅頭を焼いておくか。あるいは目のあたりをえぐった饅頭を
用意するのもいいかもしれない。
夢は広がるばかりだ。
「ゆがあああ! ゆっぐじじだいぃぃぃ!」
「いやだね。おまえらはぜったいゆっくりさせない。せいぜいゆっくりしないでね!」
了
by触発あき
* 過去作品
『ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐!』
『ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口』
過去作品一覧は下記作品に収録
『ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね!』
※独自設定垂れ流し
「おらあ! でてけーっ!」
「ゆぎゃああああああああ!」
一階にあるアパートの一室。俺の住居であるそこに帰ると、ゆっくりの一家が中にいた。
俺を見るやいなや、テンプレ通りのおうち宣言。だからたっぷり痛みつけたのち、こうし
て有無を言わさず蹴りだしたというわけである。
「れ、れいむにこんなひどいことして! おぼえててねぇ!」
捨てゼリフを残してずりずりと逃げてゆくゆっくりども。
まあ、覚えておく必要はないだろう。かなりいたぶり痛めつけた。おそらくどいつも明日
には命などないはずだ。
せいせいした。だがひとつ、ひっかかることがあった。
「やあ、そちらにもゆっくりがでましたか。大変ですね」
ふと気がつくと、そこには隣に住むおじさんがいた。
「うちもついこの間やられてね……あんまりイライラきたものだから、潰してしまいまし
たよ。君は逃がしてやるなんて、いや、やさしいね」
「はは……」
笑って返す。ゆっくりの状態はおじさんも見たはずだ。あれでは生き残れないことなど誰
が見ても明らか。やさしい、なんて言うのはゆっくりに対する皮肉に違いない。
「それにしても不思議だねぇ。ちゃんと戸締まりしたつもりだったのに、あいつらどこか
ら入ってくるんだか」
「! 本当ですね」
俺もそれがひっかかっていた。
戸締まりはきちんとしていた。それなのにゆっくりはいた。
いつの間にかゆっくりが家宅に侵入しているという話はよく聞く。
不思議なのはその頻度が高すぎることだ。みんながみんな、戸締まりを頻繁に忘れるなん
てちょっと考えられない。
それでもゆっくりは家宅に侵入するのだ。
誰もがもつ疑問。その答えを、俺は偶然目にすることになる。
ゆっくりばけてでるよ!
「ゆっ」
寝転がって菓子をつまみつつテレビを見ていると、そんな不愉快な声を聞いたような気が
した。
「……ゆっくりか?」
つい昨日、ちゃんと戸締まりしたのに侵入されたばかりである。
一応念のためと、狭いアパートの中を見て回る。だが、出窓には網戸があり、網戸を通し
て見える庭にはゆっくりの姿はない。玄関も他の窓も閉められていたり網戸があったりと
やつらが侵入する余地はどこにもない。
ゆっくりはいない。
「気のせい、か」
昨日のゆっくりのおうち宣言。あれがあんまりムカついたので、ゆっくりをさんざん痛め
つけた。
その悲鳴がまだ耳に残っていて、別の音を聞き違えてしまったのかもしれない。
あいつらの苦しむ姿が思い出される。もう生きてはいないだろう。あいつらの姿をもう一
度みることはないだろう。
「化けて出てくりゃ別だけどな……」
さて再びダラダラするか、とテレビの前に戻る。
そのときだ。
目が、合った。
「ゆっくりしていってね!」
そこにはゆっくりがいた。
「うわあああ!?」
驚いた。ゆっくりの侵入できるような場所がないことはたった今確認したばかり。それな
のにゆっくりがいたのだ。昨日家に侵入したのとそっくりなゆっくりれいむだ。
それものうのうと俺の食べていた菓子の上にいやがる。
待てよ、菓子……?
「ゆうう、おそらをとんでるみたい~」
ゆっくりを持ち上げ触れてみる。
柔らかく、表面には白い粉がついている。それらの感触は間違いない、たった今まで俺が
食べていた大福のものだ。よく見ればふつうのゆっくりと比べて肌も白い。
だが、それもわずかな間のこと。すぐに感触はゆっくりの肌のそれとなり、色も赤みが差
してゆっくりのものとなった。
まさか、これは……。
「ゆー」
「ゆーゆー」
「ゆっゆっゆっ」
足下から、声がする。
俺はまだ食べていない大福があったことを思い出した。
おそるおそる足元を見る。
「ゆっくりしていってね!」
そこには3つ。白い表皮にわずかな毛を生やし、むかつく目つきと口つきだけはきちんと
できた、「ゆっくりになりかけの大福」が三つもあった。
「うわあああああっ!?」
恐怖に任せて、俺は手の中のゆっくりれいむをたたきつける。
「おそらをぶっとんでるみたいぃぃぃ……ゆぎゃっ!?」
「ゆぎゅぶっ!?」
皿の上の一匹にぶち当たり、二匹つぶれた。
衝撃に皿が跳ね、残った二匹が空中に放り出される。
「おそらをとんでるみたい~」
「れいむとんでる~」
空中で二匹をキャッチ。そのまま一気に握りつぶした。
「ゆぎゃっ!?」
「ゆぶびゅうう!?」
そうして、ゆっくりは全部死んだ。ゆっくりの声が聞こえなくなり、俺はようやく落ち着
きを取り戻した。
「いったいどういうことだ……ゆっくりが化けて出たとでも言うのか……?」
ありえない。
だってあいつらは生き物じゃない。ナマモノだ。魂なんて上等なモノがあるはずない。
だがたった今、こうして俺の大福にとりついて化けて出やがった。
いくら中身が同じだからって、大福にとりついてくるなんて……。
そこで、俺は慄然たる事実を思い出した。
あわてて冷蔵庫に向かう。
おそるおそる扉を開ける。冷蔵庫の真ん中の段。そこには最近おみやげにもらった箱詰め
の饅頭があるのだ。
こころなしか、箱がカタカタ揺れているように思えた。
ごくり、とつばを飲み込み、俺は覚悟を決めて箱を開けた。
リボンがあった。
お下げがあった。
おぼうしがあった。
三つ編みがあった。
みっしりと詰まっていた。
そして、なにより。
「ゆっくりしていってね!」
耳障りな一斉唱和があった。
俺はその声を打ち消すように絶叫した。
*
*
*
ゆっくりに霊魂というものがあるのかはわからない。だが、お盆の時期になると饅頭や大
福にゆっくりがとりついて生まれるのだけは間違いないらしい。
俺以外にも、そうした体験をした人は多いらしい。
ゆっくりの家宅侵入する理由もわかった。やつらは外からやってくるのではない。中から
生まれるのだ。
この驚くべき事実は瞬く間に広まった。
その結果、饅頭の売り上げもかなり悪くなってしまったらしい。なにしろ保存が利かない。
すぐに食べないと、ゆっくりになってしまうかもしれないからだ。
そんな中、俺がどうしたかと言うと。
「ゆっくりして……ゆぎゃあああ!」
饅頭を買っておき、あらかじめ何本も串を刺しておいた。もちろん即死などしないように
急所は慎重に避けてある。
予想通り饅頭はゆっくり化し、その瞬間激痛にさいなまれることになるわけだ。
「ゆぎぎぎぎ! いだいいいい! だずげでええええ!」
ゆっくりごときにビビらされたのだ。ムカついて仕方ない。
だが、仕組みがわかればなんてことはない。せいぜい楽しませてもらおう。
次はあらかじめ底部を焼いた饅頭を焼いておくか。あるいは目のあたりをえぐった饅頭を
用意するのもいいかもしれない。
夢は広がるばかりだ。
「ゆがあああ! ゆっぐじじだいぃぃぃ!」
「いやだね。おまえらはぜったいゆっくりさせない。せいぜいゆっくりしないでね!」
了
by触発あき
* 過去作品
『ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐!』
『ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口』
過去作品一覧は下記作品に収録
『ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね!』