ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko0052 鉄鍋
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ankoss
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「ついに新人ゆっくり料理選手権も決勝戦となりました!そして決勝戦まで残ったのはこの二人ぃ!」
司会のサングラス男が高らかに声を上げる。
満員のドーム、観客が歓声を上げる中、会場に二人の男女が入場した。
女の料理人には励ましの声と拍手。
男の料理人には罵声とブーイング。
「さて、決勝のテーマは、選手の二人にはすでに、この試合の一週間前に告知してありますが……
ここで会場の皆様方にも発表しておきましょう、それはこちら!」
司会が指し示したドームのモニターにお題が大きく表示された。
「甘くないゆっくり料理」
「このゆっくり料理選手権では、数々のゆっくり料理を選手の皆さんに作っていただきました!
しかーし!我々はもう甘いゆっくり料理は食べ飽きたのです!
そこで、決勝戦では今までのゆっくり料理界を覆す、全く甘くない料理を作っていただきたいのです!」
会場はざわついた。
何故なら、ゆっくり料理は甘いのが当たり前、そうでしょ?と言われたらうっとりとした顔でコクコク頷いてしまう程、
ゆっくり料理が甘いのは常識となっているからだ。
そして、ゆっくりを甘くない状態で調理するのは非常に難しい。
ゆっくりはほんの少しでもゆっくり出来ないと思うと、すぐ甘くなってしまう。
肌をちょっと切った、転んだ、走った、疲れた、飾りを落とした……
たったそれだけの事で、中身が独特の強い甘さへと変化してしまう。それほど繊細な食材なのである。
「この試合はもらった」
女は決勝戦が始まる前に、既に自分の勝利を確信していた。
一週間前
二人は料理を試作する為に、食用ゆっくり牧場へと向かった。
牧場を仕切る柵を越えると、すぐにたくさんのゆっくりに囲まれた。
「おねえさんはゆっくりできるひと?」
「ええ、ゆっくりできるわよ。お姉さんと一緒に遊ぶ?」
「ゆわーい、おねえさん、れいむといっしょにあそぼうよ!」
「れいむ!ずるいのぜ!まりさともあそぶんだぜ!」
「はいはい、慌てない慌てない、みんなまとめて一緒に遊んであげるから」
女はニコニコしながらゆっくり達に接する。しかし
「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!ごのおじざんゆっぐりでぎないぃぃぃぃぃ!!!」
「ぐるな!ぐるんじゃあないのぜ!!!」
男の方にはゆっくりは一匹も寄り付かなかった。
それどころか、視界に入った瞬間に極度の恐怖で叫びだした。
中には吐餡して絶命したものまで居る。
男は天性のゆっくりできないオーラに纏われていた。
「だから、あいつはこの試合で調理する事すら出来ない」
女はそう確信した。
「それでは決勝戦開始ぃ!」
大きく銅鑼の音が響いた。
二人の料理人は同時に動き出した。
会場には、れいむまりさありすぱちゅりーといった基本四種から、
ふらんれみりゃといった捕食種、ゆゆこゆうかきめぇ丸といったレア種、
胴つき胴なし、生きているもの死んでいるもの、成ゆ子ゆ赤ゆ、
ありとあらゆる食用ゆっくりが並べられていた。
女はその中から、生後間もない赤れいむが10匹程放し飼いになっている透明な箱に目を付けた。
「ゆ?おねえさんゆっくりできるひと?」
「ええ、とってもゆっくり出来るわよ。ちょっとお姉さんと一緒にあまあま食べない?」
そう言って、コックコートのポケットからキャラメルを取り出す。
「ゆゆ?きゃらめるだよ!おいしいあまあまだよ!」
「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」
キャラメルで完全に手なずけておく。
この時、多くあげすぎてはいけない。
キャラメルの甘みで食材が甘くなってしまうからである。
「実は、お姉さんのお家にもっとたくさんのあまあまがあるから、一緒に行かない?」
当然、反対するれいむは居ない。
女は箱ごとれいむ達を持ち上げ、会場に設置されていたコンテナに移動した。
男は百何匹ものゆっくりが放し飼いになっている、キャスター付きの巨大な透明な箱に目を付けた。
箱の底には、地面と草が植えられていて、中央には池もあり、自然に近い状態となっている。
そして、遠くから勢いを付けて、巨大な暗幕をその箱に向けて投げた。
「ゆ?きゅうにまっくらになったよ?」
「もうよるなんだねー、わかるよー」
「ゆぴー、ゆぴー」
ゆっくり達は夜が来たと勘違いして、眠ってしまった。
彼女達のいびきを確認すると、男はそれを押して、女とは別のコンテナに運んだ。
「おおっと、二人ともコンテナに篭ってしまいましたねー。それでは、コンテナ内の様子をモニターで覗いてみましょう!」
ドームの巨大モニターに、二人の様子が映し出された。
「ゆわーい!あまあまがいっぱいあるよ!!!」
女がコンテナ内の電気を付けると、そこには大量のお菓子が置いてあるのが見えた。
両親やお姉さんの話でしか聞いた事のないあまあま。
その圧倒的な量に、彼女達はただただ圧倒されるばかりだった。
女は机の上にれいむ達が入った箱を置くと、右手にスティック状のチョコレートを持ち、
「ほーられいむ達、あまあまですよー」
と、彼女達の頭上で振った。
「ゆー!れいむにあまあまちょうだいね!」
「あまあまさん!れいむにたべられてね!」
十匹のれいむは目を輝かせながら、チョコレートを食べようと跳んだ。
女はその中から、他のれいむ達の死角に居る一匹に狙いを定めた。
「あまあまさんはれいむが……」
狙われたれいむは、女の左手に隠し持っていた竹串によって中枢餡を刺され、叫び声をあげる暇すら与えられず即死した。
同じ方法で、全ての赤れいむに気づかれることなく、十匹全部一撃で仕留めた。
そのデスマスクは、死んでなおチョコレートを追いかけているかのように、晴れ晴れとしていた。
男は巨大な箱をコンテナに運び入れると、再び外に出て、調理場の横に置いてあったガスボンベを転がし、
コンテナへ運び込んでいった。
そのボンベには、「炭酸ガス」と書かれていた。
「おや?男選手の方のモニターはまだ真っ暗ですねー。それなら、カメラマンにコンテナまで見に行って貰いましょう」
司会は近くに居たカメラマンを呼び、男のコンテナ内に入るように指示した。
その時、男が入っているコンテナの電気が付いた。
「おや、男選手の部屋が見られるようになりましたね。さてさて、どんな状況になっているのでしょうか?」
モニターの右半分に中の様子が斜め上から映されている。
男はガスマスクを付けていた。そして、両腕で成体れいむを抱えていた。
「何やっているんだ?あいつは」
「おい!部屋の隅を見てみろよ!」
コンテナの角、そこに炭酸ガスのボンベが置いてあり、そこからシューシューとガスが漏れ出していた。
「まさかあいつ!あれを使って強制的に眠らせているのか!」
遠くから暗幕を投げ、ゆっくり達に夜であると錯覚させ、眠らせる。
その後、炭酸ガスを部屋内に充満させ、酸欠状態にして気絶させる。
これが男がとった作戦。これならばゆっくり出来ないオーラをいくら出していても関係がない。
「やられた!」会場の全ての人間はそう思った。
この方法ならば、老若男女関係なくゆっくりした餡子を作り出せるではないか!
それがたとえ最低最悪、極悪非道な料理人の男であってもだ。
しかし、この考えはすぐに覆される事になる。
何故か男は、抱えたれいむを殺さずに、突っ立ったまま動こうとしない。
やがて、ガスの効果が切れ、彼女はぷるぷると震えて目を覚ました。
次の瞬間、
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
男の両腕の中で、れいむは絶叫した。
その顔には、これ以上無い恐怖の表情。
彼は怯えて震えている成体れいむをがっしりと両手で掴み、アッチョンブリケの様に体を押し潰し始めた。
「ゆっぐえぇぇぇぇぇぇぇ!やべろぉ!ぢがづぐなぁぁぁぁぁ!!!エレエレエレ……」
れいむは吐餡を男の両手に搾り取られ、あっけなく絶命した。
その後も、
「やめるのぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!」「ぢぃぃぃぃぃぃんぼ!!!」「わがらないよぉぉぉぉぉぉ!!!」
と、悲鳴のオンパレードが鳴り響く。
どれもとてもゆっくりしていない表情を浮かべ、箱の中を逃げ回る。
ついでに、食材棚に居たゆっくり達もその声を聞き、パニックに陥っていた。さぞかし甘くなっているだろう。
「キキキ!逃げろ!逃げ回れ!ゆっくり出来ない表情をしろ!」
男は囃し立てながら、巨大な箱の周りをぐるぐると回った。
「ついにやらかした!」会場の全ての人間はそう思った。
そして、あいつの負ける姿がやっと見られる。そうも思った。
女は既に材料の仕込みを終えていたので、影響は無い。
「これは勝てる!」
女は心の中で、改めて勝利を確信した。
「やべろぉぉぉぉぉ!ごっぢぐるなぁぁぁぁ!!!」「あっぢいげぇぇぇぇぇ!!!」
男がぐるりと回ると、何百匹ものゆっくりは大群で箱の反対側へ移動する。
男がゆっくりに近づくと、また元の位置へ戻る。
それをひたすら繰り返す。すると、
「もっど……ゆっぐり……」「わがらない……よ」「たんしょー……ほーけー……」
精神力の低いゆっくりから順に、餡子を全て吐き出し、絶命していった。
ただ回っているだけで、地獄の虐待フルコースを味わいきった様な、絶望の表情を浮かべて、彼女達は死んでいった。
銅鑼の音が会場に響き渡った。
「調理終了ー!手を止めてくださーい!」
時間ピッタリ、二人はこの瞬間に料理を終えた。
「それでは完成した料理を、審査員に試食して貰いましょう!まずは女選手から!」
女は自信満々に10人の審査員の前に料理を出した。
皿に乗せられているのは、分厚いゆっくりの皮に餡子が山盛りに盛られているというシンプルなもの。
「それでは試食してください、私の料理『盤古黒雲彩(ゆっくりの皮餡子乗せ)』!」
「これはうまそうやなぁ!」
小太りで和服を着た審査員が叫んだ。
審査員達は待ちきれないといった状態で、一気に口に頬張る。
「こ……これは……」「辛い!辛いぞこれ!」
驚きの声を上げた。
「そんな、辛いゆっくり料理なんて、食べた事も聞いた事も無い!」
「そして、この食感!餡子はもっちりとしているのに、皮はモナカの様にサクサクしている!」
「辛い餡子は、餡子にラー油と唐辛子と(ryを練り込んで作りました。
そして皮は、世界最大級の東のドスまりさ、さらに珍しい老衰死した固体の皮を使用しました」
「なるほど、老衰か!だからこんなに水分が少なくてサクサクなんだな!」
女の料理は、彼女の自信の大きさに違わず、反応は上々の様だ。
「では、続いて男選手の料理をどうぞ!」
一斉にブーイングが会場中で起こった。
「あいつの料理なんてもう食べる必要ねぇだろ!」「あんなに悲鳴があがってたら絶対ゲロ甘なのぜ!」
しかし、そんな声に構うことなく、男は黙々と料理を審査員の前に並べた。
「カカカ、審査員はどんな料理も審査してもらう必要がある!審査する気が無い奴は出て行け!」
そう言われたら、意地でも審査しなければならない。
審査員達は意を決して、その料理に手を付ける事にするが……
「な、何なんだこの料理は!」
そう言うのも無理はない。皿に盛られているのは、ゆっくりが丸々一体そのまま。
しかも、どの皿のゆっくりも、想像を絶する程の恐怖、絶望、生への渇望、それらが入り混じった壮絶なデスマスクを作っていた。
「おい、君!私達はこんなどう見ても甘いゆっくり料理を、どうしても食べなければいけないのかね!?」
審査員代表の老人が声を荒げた。
「ああ、どうしてもだ。さっきも言ったはずだ!お前達はここに、料理を審査しに来ているんだ!
料理の審査をしない奴は今すぐこの会場から出て行け!」
「ふん!お前の悪口は、これを食ったらいくらでも言ってやる!」
小太りが覚悟を決め、一口食べてみた。
「そんな……こ、これは……」
その瞬間、彼は言葉を詰まらせた。
「一体どうしたんですか?どんな味なんです!?」
他の審査員が、身を乗り出して問いかける。
しかし、彼はジェスチャーで「お前達も食べてみろ」と返すだけ。
しかたなく、他の審査員達も次々と口に含んでいく。
「あれ……何これ?」「そんな……これ、全く甘くない!」
強烈なデスマスクの中に隠された、甘くない餡子の深い味わい。
甘さを徹底的に排除した事により、小豆本来の味、食感を楽しむ事が出来る。
口に入れただけですっと解けていく餡子。その中から現れ、弾力を主張してくる中枢餡。
皮はゆっくりできない死に方をしたゆっくり独特の、もちもちとした食感をしている。
ゆっくりしているのに、ゆっくりしていない。
「そう、このゆっくりしている餡子とゆっくりしていない皮の融合料理、
それがこの『極楽餡地獄包(ゆっくり餡丸ごとデスマスク包み)』だ!」
「できるわけがない!」
女が叫んだ。
「カカカ、どうした?女。その言葉はあと三回言っていいぞ」
「お前のコンテナからは確かに何百匹ものゆっくり達の悲鳴が聞こえた!それなのに、何で甘くない餡子が出来ているんだ!」
女からは明らかな焦りの色が伺える。
「誰が全部虐めたと言った?お前は知らないだろうが、悲鳴があがる前、きっちりと審査員分の餡子は回収しておいたんだよ。
きっちり回収した後は楽だ。何しろ、俺はそこら辺をぐるぐる回っているだけで、勝手に奴らは餡子吐き出して死んでくれるからな。
餡子を吐き出したゆっくりに穴をあけ、皮にこびり付いた少量の餡子と、中枢餡を取り出し、
あらかじめ回収しておいた、ゆっくりしている餡子をそこから詰め込むだけだ。そして穴を塞いで完成!」
審査員達は、育ちきったゆっくりの濃厚な餡子に酔いしれていた。
初めは文句を言っていたはずの小太りも、今では良く分からない歓声を上げながら、一心不乱に食べている。
「さあ、二人の料理の試食が終わりました。
女選手は、ドスの皮に赤れいむの餡子と各種スパイスを混ぜた特製餡を乗せた『盤古黒雲彩』!
一方男選手は、ゆっくり出来ない皮にゆっくり出来る餡子を入れた『極楽餡地獄包』!
決勝戦は、各審査員が2人の料理を10点満点で採点する100点満点方式となっております!
それでは、2人の料理の採点をお願いします!」
会場のモニターに、得点板が表示された。
テケテケテケテケ……間抜けな音と共に、そこのデジタル表示が明滅する。
「さあ、注目の得点はー!?男選手98点!女選手87点!」
「そんな!」
女は落胆の声を上げ、その場で崩れ落ちた。
そこに近づく男。両手を広げ、その大きな口を更に大きく開けている。
「カッカッカ!分かったか!料理は勝負だ!お前は俺の料理に負けた!それは何故だか分かるか?
確かにお前の選択は良かった。赤ゆは好奇心が旺盛で、警戒心というものが全く無い。
物で釣って仕留めるには最良だ。更に、お前は単純馬鹿はれいむを選ぶ事によって、さらに容易く餡子を得られるようにしている。
だが、お前はミスをした。赤ゆは生まれてから日数が経っていない。よって、扱いやすい分味も薄い!
この課題は、甘味に頼らない、餡子本来の美味しさを競うものだ!
俺の成ゆとお前の赤ゆ。それが勝敗の差だ!この得点の差なんだ!カカカカカカカカカ!」
盛大なブーイングの嵐の中、男の笑い声がいつまでもこだました。
既存作
妊娠過程
食葬
ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬
司会のサングラス男が高らかに声を上げる。
満員のドーム、観客が歓声を上げる中、会場に二人の男女が入場した。
女の料理人には励ましの声と拍手。
男の料理人には罵声とブーイング。
「さて、決勝のテーマは、選手の二人にはすでに、この試合の一週間前に告知してありますが……
ここで会場の皆様方にも発表しておきましょう、それはこちら!」
司会が指し示したドームのモニターにお題が大きく表示された。
「甘くないゆっくり料理」
「このゆっくり料理選手権では、数々のゆっくり料理を選手の皆さんに作っていただきました!
しかーし!我々はもう甘いゆっくり料理は食べ飽きたのです!
そこで、決勝戦では今までのゆっくり料理界を覆す、全く甘くない料理を作っていただきたいのです!」
会場はざわついた。
何故なら、ゆっくり料理は甘いのが当たり前、そうでしょ?と言われたらうっとりとした顔でコクコク頷いてしまう程、
ゆっくり料理が甘いのは常識となっているからだ。
そして、ゆっくりを甘くない状態で調理するのは非常に難しい。
ゆっくりはほんの少しでもゆっくり出来ないと思うと、すぐ甘くなってしまう。
肌をちょっと切った、転んだ、走った、疲れた、飾りを落とした……
たったそれだけの事で、中身が独特の強い甘さへと変化してしまう。それほど繊細な食材なのである。
「この試合はもらった」
女は決勝戦が始まる前に、既に自分の勝利を確信していた。
一週間前
二人は料理を試作する為に、食用ゆっくり牧場へと向かった。
牧場を仕切る柵を越えると、すぐにたくさんのゆっくりに囲まれた。
「おねえさんはゆっくりできるひと?」
「ええ、ゆっくりできるわよ。お姉さんと一緒に遊ぶ?」
「ゆわーい、おねえさん、れいむといっしょにあそぼうよ!」
「れいむ!ずるいのぜ!まりさともあそぶんだぜ!」
「はいはい、慌てない慌てない、みんなまとめて一緒に遊んであげるから」
女はニコニコしながらゆっくり達に接する。しかし
「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!ごのおじざんゆっぐりでぎないぃぃぃぃぃ!!!」
「ぐるな!ぐるんじゃあないのぜ!!!」
男の方にはゆっくりは一匹も寄り付かなかった。
それどころか、視界に入った瞬間に極度の恐怖で叫びだした。
中には吐餡して絶命したものまで居る。
男は天性のゆっくりできないオーラに纏われていた。
「だから、あいつはこの試合で調理する事すら出来ない」
女はそう確信した。
「それでは決勝戦開始ぃ!」
大きく銅鑼の音が響いた。
二人の料理人は同時に動き出した。
会場には、れいむまりさありすぱちゅりーといった基本四種から、
ふらんれみりゃといった捕食種、ゆゆこゆうかきめぇ丸といったレア種、
胴つき胴なし、生きているもの死んでいるもの、成ゆ子ゆ赤ゆ、
ありとあらゆる食用ゆっくりが並べられていた。
女はその中から、生後間もない赤れいむが10匹程放し飼いになっている透明な箱に目を付けた。
「ゆ?おねえさんゆっくりできるひと?」
「ええ、とってもゆっくり出来るわよ。ちょっとお姉さんと一緒にあまあま食べない?」
そう言って、コックコートのポケットからキャラメルを取り出す。
「ゆゆ?きゃらめるだよ!おいしいあまあまだよ!」
「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」
キャラメルで完全に手なずけておく。
この時、多くあげすぎてはいけない。
キャラメルの甘みで食材が甘くなってしまうからである。
「実は、お姉さんのお家にもっとたくさんのあまあまがあるから、一緒に行かない?」
当然、反対するれいむは居ない。
女は箱ごとれいむ達を持ち上げ、会場に設置されていたコンテナに移動した。
男は百何匹ものゆっくりが放し飼いになっている、キャスター付きの巨大な透明な箱に目を付けた。
箱の底には、地面と草が植えられていて、中央には池もあり、自然に近い状態となっている。
そして、遠くから勢いを付けて、巨大な暗幕をその箱に向けて投げた。
「ゆ?きゅうにまっくらになったよ?」
「もうよるなんだねー、わかるよー」
「ゆぴー、ゆぴー」
ゆっくり達は夜が来たと勘違いして、眠ってしまった。
彼女達のいびきを確認すると、男はそれを押して、女とは別のコンテナに運んだ。
「おおっと、二人ともコンテナに篭ってしまいましたねー。それでは、コンテナ内の様子をモニターで覗いてみましょう!」
ドームの巨大モニターに、二人の様子が映し出された。
「ゆわーい!あまあまがいっぱいあるよ!!!」
女がコンテナ内の電気を付けると、そこには大量のお菓子が置いてあるのが見えた。
両親やお姉さんの話でしか聞いた事のないあまあま。
その圧倒的な量に、彼女達はただただ圧倒されるばかりだった。
女は机の上にれいむ達が入った箱を置くと、右手にスティック状のチョコレートを持ち、
「ほーられいむ達、あまあまですよー」
と、彼女達の頭上で振った。
「ゆー!れいむにあまあまちょうだいね!」
「あまあまさん!れいむにたべられてね!」
十匹のれいむは目を輝かせながら、チョコレートを食べようと跳んだ。
女はその中から、他のれいむ達の死角に居る一匹に狙いを定めた。
「あまあまさんはれいむが……」
狙われたれいむは、女の左手に隠し持っていた竹串によって中枢餡を刺され、叫び声をあげる暇すら与えられず即死した。
同じ方法で、全ての赤れいむに気づかれることなく、十匹全部一撃で仕留めた。
そのデスマスクは、死んでなおチョコレートを追いかけているかのように、晴れ晴れとしていた。
男は巨大な箱をコンテナに運び入れると、再び外に出て、調理場の横に置いてあったガスボンベを転がし、
コンテナへ運び込んでいった。
そのボンベには、「炭酸ガス」と書かれていた。
「おや?男選手の方のモニターはまだ真っ暗ですねー。それなら、カメラマンにコンテナまで見に行って貰いましょう」
司会は近くに居たカメラマンを呼び、男のコンテナ内に入るように指示した。
その時、男が入っているコンテナの電気が付いた。
「おや、男選手の部屋が見られるようになりましたね。さてさて、どんな状況になっているのでしょうか?」
モニターの右半分に中の様子が斜め上から映されている。
男はガスマスクを付けていた。そして、両腕で成体れいむを抱えていた。
「何やっているんだ?あいつは」
「おい!部屋の隅を見てみろよ!」
コンテナの角、そこに炭酸ガスのボンベが置いてあり、そこからシューシューとガスが漏れ出していた。
「まさかあいつ!あれを使って強制的に眠らせているのか!」
遠くから暗幕を投げ、ゆっくり達に夜であると錯覚させ、眠らせる。
その後、炭酸ガスを部屋内に充満させ、酸欠状態にして気絶させる。
これが男がとった作戦。これならばゆっくり出来ないオーラをいくら出していても関係がない。
「やられた!」会場の全ての人間はそう思った。
この方法ならば、老若男女関係なくゆっくりした餡子を作り出せるではないか!
それがたとえ最低最悪、極悪非道な料理人の男であってもだ。
しかし、この考えはすぐに覆される事になる。
何故か男は、抱えたれいむを殺さずに、突っ立ったまま動こうとしない。
やがて、ガスの効果が切れ、彼女はぷるぷると震えて目を覚ました。
次の瞬間、
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
男の両腕の中で、れいむは絶叫した。
その顔には、これ以上無い恐怖の表情。
彼は怯えて震えている成体れいむをがっしりと両手で掴み、アッチョンブリケの様に体を押し潰し始めた。
「ゆっぐえぇぇぇぇぇぇぇ!やべろぉ!ぢがづぐなぁぁぁぁぁ!!!エレエレエレ……」
れいむは吐餡を男の両手に搾り取られ、あっけなく絶命した。
その後も、
「やめるのぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!」「ぢぃぃぃぃぃぃんぼ!!!」「わがらないよぉぉぉぉぉぉ!!!」
と、悲鳴のオンパレードが鳴り響く。
どれもとてもゆっくりしていない表情を浮かべ、箱の中を逃げ回る。
ついでに、食材棚に居たゆっくり達もその声を聞き、パニックに陥っていた。さぞかし甘くなっているだろう。
「キキキ!逃げろ!逃げ回れ!ゆっくり出来ない表情をしろ!」
男は囃し立てながら、巨大な箱の周りをぐるぐると回った。
「ついにやらかした!」会場の全ての人間はそう思った。
そして、あいつの負ける姿がやっと見られる。そうも思った。
女は既に材料の仕込みを終えていたので、影響は無い。
「これは勝てる!」
女は心の中で、改めて勝利を確信した。
「やべろぉぉぉぉぉ!ごっぢぐるなぁぁぁぁ!!!」「あっぢいげぇぇぇぇぇ!!!」
男がぐるりと回ると、何百匹ものゆっくりは大群で箱の反対側へ移動する。
男がゆっくりに近づくと、また元の位置へ戻る。
それをひたすら繰り返す。すると、
「もっど……ゆっぐり……」「わがらない……よ」「たんしょー……ほーけー……」
精神力の低いゆっくりから順に、餡子を全て吐き出し、絶命していった。
ただ回っているだけで、地獄の虐待フルコースを味わいきった様な、絶望の表情を浮かべて、彼女達は死んでいった。
銅鑼の音が会場に響き渡った。
「調理終了ー!手を止めてくださーい!」
時間ピッタリ、二人はこの瞬間に料理を終えた。
「それでは完成した料理を、審査員に試食して貰いましょう!まずは女選手から!」
女は自信満々に10人の審査員の前に料理を出した。
皿に乗せられているのは、分厚いゆっくりの皮に餡子が山盛りに盛られているというシンプルなもの。
「それでは試食してください、私の料理『盤古黒雲彩(ゆっくりの皮餡子乗せ)』!」
「これはうまそうやなぁ!」
小太りで和服を着た審査員が叫んだ。
審査員達は待ちきれないといった状態で、一気に口に頬張る。
「こ……これは……」「辛い!辛いぞこれ!」
驚きの声を上げた。
「そんな、辛いゆっくり料理なんて、食べた事も聞いた事も無い!」
「そして、この食感!餡子はもっちりとしているのに、皮はモナカの様にサクサクしている!」
「辛い餡子は、餡子にラー油と唐辛子と(ryを練り込んで作りました。
そして皮は、世界最大級の東のドスまりさ、さらに珍しい老衰死した固体の皮を使用しました」
「なるほど、老衰か!だからこんなに水分が少なくてサクサクなんだな!」
女の料理は、彼女の自信の大きさに違わず、反応は上々の様だ。
「では、続いて男選手の料理をどうぞ!」
一斉にブーイングが会場中で起こった。
「あいつの料理なんてもう食べる必要ねぇだろ!」「あんなに悲鳴があがってたら絶対ゲロ甘なのぜ!」
しかし、そんな声に構うことなく、男は黙々と料理を審査員の前に並べた。
「カカカ、審査員はどんな料理も審査してもらう必要がある!審査する気が無い奴は出て行け!」
そう言われたら、意地でも審査しなければならない。
審査員達は意を決して、その料理に手を付ける事にするが……
「な、何なんだこの料理は!」
そう言うのも無理はない。皿に盛られているのは、ゆっくりが丸々一体そのまま。
しかも、どの皿のゆっくりも、想像を絶する程の恐怖、絶望、生への渇望、それらが入り混じった壮絶なデスマスクを作っていた。
「おい、君!私達はこんなどう見ても甘いゆっくり料理を、どうしても食べなければいけないのかね!?」
審査員代表の老人が声を荒げた。
「ああ、どうしてもだ。さっきも言ったはずだ!お前達はここに、料理を審査しに来ているんだ!
料理の審査をしない奴は今すぐこの会場から出て行け!」
「ふん!お前の悪口は、これを食ったらいくらでも言ってやる!」
小太りが覚悟を決め、一口食べてみた。
「そんな……こ、これは……」
その瞬間、彼は言葉を詰まらせた。
「一体どうしたんですか?どんな味なんです!?」
他の審査員が、身を乗り出して問いかける。
しかし、彼はジェスチャーで「お前達も食べてみろ」と返すだけ。
しかたなく、他の審査員達も次々と口に含んでいく。
「あれ……何これ?」「そんな……これ、全く甘くない!」
強烈なデスマスクの中に隠された、甘くない餡子の深い味わい。
甘さを徹底的に排除した事により、小豆本来の味、食感を楽しむ事が出来る。
口に入れただけですっと解けていく餡子。その中から現れ、弾力を主張してくる中枢餡。
皮はゆっくりできない死に方をしたゆっくり独特の、もちもちとした食感をしている。
ゆっくりしているのに、ゆっくりしていない。
「そう、このゆっくりしている餡子とゆっくりしていない皮の融合料理、
それがこの『極楽餡地獄包(ゆっくり餡丸ごとデスマスク包み)』だ!」
「できるわけがない!」
女が叫んだ。
「カカカ、どうした?女。その言葉はあと三回言っていいぞ」
「お前のコンテナからは確かに何百匹ものゆっくり達の悲鳴が聞こえた!それなのに、何で甘くない餡子が出来ているんだ!」
女からは明らかな焦りの色が伺える。
「誰が全部虐めたと言った?お前は知らないだろうが、悲鳴があがる前、きっちりと審査員分の餡子は回収しておいたんだよ。
きっちり回収した後は楽だ。何しろ、俺はそこら辺をぐるぐる回っているだけで、勝手に奴らは餡子吐き出して死んでくれるからな。
餡子を吐き出したゆっくりに穴をあけ、皮にこびり付いた少量の餡子と、中枢餡を取り出し、
あらかじめ回収しておいた、ゆっくりしている餡子をそこから詰め込むだけだ。そして穴を塞いで完成!」
審査員達は、育ちきったゆっくりの濃厚な餡子に酔いしれていた。
初めは文句を言っていたはずの小太りも、今では良く分からない歓声を上げながら、一心不乱に食べている。
「さあ、二人の料理の試食が終わりました。
女選手は、ドスの皮に赤れいむの餡子と各種スパイスを混ぜた特製餡を乗せた『盤古黒雲彩』!
一方男選手は、ゆっくり出来ない皮にゆっくり出来る餡子を入れた『極楽餡地獄包』!
決勝戦は、各審査員が2人の料理を10点満点で採点する100点満点方式となっております!
それでは、2人の料理の採点をお願いします!」
会場のモニターに、得点板が表示された。
テケテケテケテケ……間抜けな音と共に、そこのデジタル表示が明滅する。
「さあ、注目の得点はー!?男選手98点!女選手87点!」
「そんな!」
女は落胆の声を上げ、その場で崩れ落ちた。
そこに近づく男。両手を広げ、その大きな口を更に大きく開けている。
「カッカッカ!分かったか!料理は勝負だ!お前は俺の料理に負けた!それは何故だか分かるか?
確かにお前の選択は良かった。赤ゆは好奇心が旺盛で、警戒心というものが全く無い。
物で釣って仕留めるには最良だ。更に、お前は単純馬鹿はれいむを選ぶ事によって、さらに容易く餡子を得られるようにしている。
だが、お前はミスをした。赤ゆは生まれてから日数が経っていない。よって、扱いやすい分味も薄い!
この課題は、甘味に頼らない、餡子本来の美味しさを競うものだ!
俺の成ゆとお前の赤ゆ。それが勝敗の差だ!この得点の差なんだ!カカカカカカカカカ!」
盛大なブーイングの嵐の中、男の笑い声がいつまでもこだました。
既存作
妊娠過程
食葬
ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬