ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3139 生命落花
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『生命落花』 8KB
虐待 制裁 自業自得 お家宣言 番い 野良ゆ 赤ゆ 現代 虐待人間 うんしー 初投稿です。以後よしなに。
虐待 制裁 自業自得 お家宣言 番い 野良ゆ 赤ゆ 現代 虐待人間 うんしー 初投稿です。以後よしなに。
生命落花
「ゆっ、ゆっ、ゆっ」
狭い一室に、ゆっくりまりさが跳ねる軽快な音が響いている。
音とは裏腹に、跳ねるそのゆっくりの表情は苦悶に満ち満ちていた。
音とは裏腹に、跳ねるそのゆっくりの表情は苦悶に満ち満ちていた。
「段々スピードが落ちて来たな。もう少し頑張らないと、死ぬぞ」
部屋の片隅で椅子に座って、手にラジコンのコントローラを持った人間が、言う。
つまらなそうに小さく呟いた声が、しかしまりさにはよく聞こえたのだろう。
つまらなそうに小さく呟いた声が、しかしまりさにはよく聞こえたのだろう。
「ゆっ、ゆっ、ゆっ」
帽子も髪も振り解き、体に渾身の力を込めて、まりさは跳ねる速度を上げた。
背後には小さな唸り声を上げるラジコンが、付かず離れず迫っている。
子供用玩具売り場にいくらでも売っているような、何の変哲もない、赤と黒をベースの色にして
着色されたラジコン。ただ、売り場ではまず見ないであろう光景として、小型のナイフが一本、
真っ直ぐ前を向くようガムテープで固定されていた。
陽の光を浴びて、刀身が一瞬、綺麗に輝く。切れ味は良さそうだ。
背後には小さな唸り声を上げるラジコンが、付かず離れず迫っている。
子供用玩具売り場にいくらでも売っているような、何の変哲もない、赤と黒をベースの色にして
着色されたラジコン。ただ、売り場ではまず見ないであろう光景として、小型のナイフが一本、
真っ直ぐ前を向くようガムテープで固定されていた。
陽の光を浴びて、刀身が一瞬、綺麗に輝く。切れ味は良さそうだ。
ただの玩具が凶器と化して、まりさを追っている。
「案外長い時間走るモンだなァ……。私が飽きて来た」
くぁ、と欠伸を一つ漏らして、人間は億劫そうに片手で目を擦る。
飽きて来たと言いつつ、コントローラを動かす手は止まらない。
飽きて来たと言いつつ、コントローラを動かす手は止まらない。
「ゆっ……ゆっ、ゆっ」
まりさの感覚では、もうどれほどこの鬼ごっこを続けているのか分からない。
ただ、ほんの僅かの間でないことだけは、自身の体の疲労が証明している。
壁に沿って部屋をぐるぐる回るまりさの視界に、潰れた饅頭に黒い布を被せたようなものが入り込む。
――否、潰れた饅頭そのもの。黒い布は黒い髪。苦楽を共にしてきた、番いのゆっくりれいむの、
変わり果てた姿だった。
ただ、ほんの僅かの間でないことだけは、自身の体の疲労が証明している。
壁に沿って部屋をぐるぐる回るまりさの視界に、潰れた饅頭に黒い布を被せたようなものが入り込む。
――否、潰れた饅頭そのもの。黒い布は黒い髪。苦楽を共にしてきた、番いのゆっくりれいむの、
変わり果てた姿だった。
「本当、よく走る……諦めないね。そんなに死にたくないのに、どうしておうち宣言なんてェものをしたんだよ」
まりさが所属していた野良ゆっくりの群れの長、ぱちゅりーの言葉が脳裏に蘇る。
――ぜったいに にんげんさんにちかづいてはだめよ。すっごいいたいことを されるかもしれないわ。
おうちせんげんなんてしたら きっところされてしまうわ。
おうちせんげんなんてしたら きっところされてしまうわ。
昔は、その言葉を聞いて人間に恐怖した。可能な限り人間に関わらず生きようと思った。
だが――まりさは成長に伴い、他のゆっくりから憧れるほど強くなった。
ゆっくりとの喧嘩では、1対3までならほぼ負けなかった。蟷螂も易々と捕まえられたし、
猫の撃退にも成功したことがある。群れではちょっとした英ゆん扱いだった。
自身の強さの自覚と、家族や群れの持て囃し。まりさは増長した。
自分はこの世界で最も強いのではないかと、思い込んだ。
ならばその力を以て、よりゆっくりとした生活を手に入れようと考えるのは、自然な帰結。
だが――まりさは成長に伴い、他のゆっくりから憧れるほど強くなった。
ゆっくりとの喧嘩では、1対3までならほぼ負けなかった。蟷螂も易々と捕まえられたし、
猫の撃退にも成功したことがある。群れではちょっとした英ゆん扱いだった。
自身の強さの自覚と、家族や群れの持て囃し。まりさは増長した。
自分はこの世界で最も強いのではないかと、思い込んだ。
ならばその力を以て、よりゆっくりとした生活を手に入れようと考えるのは、自然な帰結。
所詮は"ちょっとした英ゆん"扱いであることを、まりさは分かっていなかった。
あらゆる生物を屈服できるほどの強さを持っていれば、"ゆっくりの神"くらいの扱われ方をしたであろうに。
無論、そんなものがこれまでに誕生したことは一度も無いし、この先も未来永劫、きっと無いだろうが。
いずれにせよ。その種族として持って生まれた餡子脳の、弊害。
あらゆる生物を屈服できるほどの強さを持っていれば、"ゆっくりの神"くらいの扱われ方をしたであろうに。
無論、そんなものがこれまでに誕生したことは一度も無いし、この先も未来永劫、きっと無いだろうが。
いずれにせよ。その種族として持って生まれた餡子脳の、弊害。
人間の間では、テンプレート展開とさえ言われるおうち宣言を、まりさ達はして、
結果、れいむは今のまりさと同じ目に遭い、早々に死んだ。
大口を開けて、やめてと、死にたくないと叫び、両目から涙を滝のように流して、全身全霊を賭して
部屋中を逃げ回り――体力が尽き始め、瞳が虚ろになり、意識が朦朧として来た頃合いに。
背後から鈍い銀色の刃が中枢餡に突き刺さり、
結果、れいむは今のまりさと同じ目に遭い、早々に死んだ。
大口を開けて、やめてと、死にたくないと叫び、両目から涙を滝のように流して、全身全霊を賭して
部屋中を逃げ回り――体力が尽き始め、瞳が虚ろになり、意識が朦朧として来た頃合いに。
背後から鈍い銀色の刃が中枢餡に突き刺さり、
「ゆ゛っ」
と、一つ漏らして。暫くの間、体を痙攣させて。
れいむが完全に動かなくなると、人間は亡骸を部屋の隅に蹴飛ばし、透明な箱の中で、震えながら
れいむの断末魔を見ていたまりさを取り出して、またラジコンのコントローラを握った。
れいむが完全に動かなくなると、人間は亡骸を部屋の隅に蹴飛ばし、透明な箱の中で、震えながら
れいむの断末魔を見ていたまりさを取り出して、またラジコンのコントローラを握った。
そうして今、まりさはれいむの死に際のような体を、それでも引き摺りながら
必死で迫りくるものから逃げている。
壁に沿って部屋の角を曲がる。見えなくなったれいむの代わりに、視界に入るものがあった。
必死で迫りくるものから逃げている。
壁に沿って部屋の角を曲がる。見えなくなったれいむの代わりに、視界に入るものがあった。
(……おちびちゃん)
透明な箱に入れられた、まだ赤ん坊の、れいむとまりさ。番いのれいむとの間にもうけた、可愛く愛しい子供達。
母親の断末魔と亡骸の姿は、その幼い身と心に相当堪えたのか、体を震わせ、歯もかちかちと震わせ、
目を限界いっぱいまで見開いて失禁している。恐怖のあまり、自分等の排泄物にあんよが濡れているのにも気付いていないようだ。
2匹の見開かれた瞳は、ただ父親のまりさを追い続けている。母親に次いで父親も死ぬかもしれないという恐怖。
親の庇護が無くなった世界で、どう生きればいいのかという、また恐怖。そもそも、護ってくれる親が居なくなり、
自分達はすぐ傍にいる人間に何をされるのかという、更に恐怖。頭ではよく理解していないのだろうが、
それらが混ぜこぜになって、一つの巨大な絶望を、幼い心に生み出している。
ひどい顔をしていた。今朝までは、いつものようにみんな笑顔だったのに。
今は誰ひとりとして笑っていない。笑えない。
母親の断末魔と亡骸の姿は、その幼い身と心に相当堪えたのか、体を震わせ、歯もかちかちと震わせ、
目を限界いっぱいまで見開いて失禁している。恐怖のあまり、自分等の排泄物にあんよが濡れているのにも気付いていないようだ。
2匹の見開かれた瞳は、ただ父親のまりさを追い続けている。母親に次いで父親も死ぬかもしれないという恐怖。
親の庇護が無くなった世界で、どう生きればいいのかという、また恐怖。そもそも、護ってくれる親が居なくなり、
自分達はすぐ傍にいる人間に何をされるのかという、更に恐怖。頭ではよく理解していないのだろうが、
それらが混ぜこぜになって、一つの巨大な絶望を、幼い心に生み出している。
ひどい顔をしていた。今朝までは、いつものようにみんな笑顔だったのに。
今は誰ひとりとして笑っていない。笑えない。
どうして、おうち宣言なんてしてしまったんだろう。
どうして、人間さんにも絶対勝てるなんて思ってしまったんだろう。
どうして、これまでの、厳しいけど安定した野良の生活に満足しなかったんだろう。
どうして、人間さんにも絶対勝てるなんて思ってしまったんだろう。
どうして、これまでの、厳しいけど安定した野良の生活に満足しなかったんだろう。
渦巻く後悔。淀んだ心に重く圧し掛かる。
しかし厳然として存在する過去はやり直せない。未来は全て不確定だが、まりさとてこの先自分がどうなるか、
全く分からないほど頭が壊れているわけではない。
しかし厳然として存在する過去はやり直せない。未来は全て不確定だが、まりさとてこの先自分がどうなるか、
全く分からないほど頭が壊れているわけではない。
今も限界を感じつつある体力が尽きた時、自分は死ぬ。
(しぬ)
涙がいっそう溢れ、体からどっと汗が噴き出す。
(こわいよ)
漠然とこれまで抱いていた死のイメージが明確化し、れいむの死に際の苦悶の表情がまりさの頭に蘇る。
あんな表情をする痛みとは一体どれほどのものなのだろう。もう二度とおちびちゃんに逢えないとはどういうことなのだろう。
物を食べることも、こうやって跳ねることも、みんなで楽しく遊ぶことも、何も出来なくなる。
あんな表情をする痛みとは一体どれほどのものなのだろう。もう二度とおちびちゃんに逢えないとはどういうことなのだろう。
物を食べることも、こうやって跳ねることも、みんなで楽しく遊ぶことも、何も出来なくなる。
怖気が走る。これまでは死を"永遠にゆっくりする"と言い換えて、その恐ろしさを柔らかく包んでいた。
しかし、こうして死に直面して、まりさは漸く理解する。"ゆっくり"なんて出来やしない。
死は、未知で、どうしようもないくらいの、恐怖だ。
しかし、こうして死に直面して、まりさは漸く理解する。"ゆっくり"なんて出来やしない。
死は、未知で、どうしようもないくらいの、恐怖だ。
「ゆっ、ゆっ、しにっ、たくっ、ないっ、ゆっ」
切なる想いが口から自然と零れる。零れ落ちて、誰も掬ってはくれない。酌んでもくれない。
「やだよ……ゆっ、ゆっ……まりさ、もっと、ゆっ……いきたいよ……ゆっ」
しかし想いを口にすれば口にするほど、跳ねるリズムは乱れ、体力を失い、
ただでさえ近かった死が、より近くに迫る。
ただでさえ近かった死が、より近くに迫る。
跳ねる。跳ねる。少しずつまりさのその速度が落ちる。
相変わらず一定の速度を保って、凶器を搭載した背後のラジコンは、まりさを追う。
相変わらず一定の速度を保って、凶器を搭載した背後のラジコンは、まりさを追う。
(おいしいごはんさんを もっとむーしゃむーしゃしたいよ。おみずさんを ごーくごーくしたいよ。
むれのみんなといっしょに かりやおいかけっこをしたいよ。だいすきなれいむと たくさんすーりすーりしたいよ。
おちびちゃんたちと たのしくあそびたいよ。おちびちゃんたちが おおきくなるのをみたいよ)
むれのみんなといっしょに かりやおいかけっこをしたいよ。だいすきなれいむと たくさんすーりすーりしたいよ。
おちびちゃんたちと たのしくあそびたいよ。おちびちゃんたちが おおきくなるのをみたいよ)
どれも叶わない。
(しにたくないよ)
叶わない。
「やだぁぁぁぁぁっ!! ばりざっ まだじにだぐないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
ぞ。
っとするほど冷たい何かがまりさの体を突き破って侵入し、餡子の中を潜り。
大事な大事な、生命の証の、中枢餡を切り裂いて。
っとするほど冷たい何かがまりさの体を突き破って侵入し、餡子の中を潜り。
大事な大事な、生命の証の、中枢餡を切り裂いて。
「ゆ゛っ」
れいむと同じ断末魔の声を残し。
まりさは、死んだ。
まりさは、死んだ。
まりさが死に絶えるのを見届けると、人間はまりさだった亡骸に突き刺さった刃を抜き取り、
部屋の隅に転がる、もう一つの亡骸のほうに蹴り飛ばす。
部屋の隅に転がる、もう一つの亡骸のほうに蹴り飛ばす。
「これといって楽しさは感じないなァ……」
たまに耳に挟む、ゆっくり虐待という嗜好。
これまでゆっくりに、欠片ほども好意はなく、かといって特別嫌悪しているでもない、この人間。
普段ならおうち宣言をした野良などただ潰すだけだが、折角だからその嗜好が本当にカタルシスをもたらすのか
ちょっと試してみようと思い、今回、一家をラジコンで追い回した。
普段であれば、自身の行いを後悔する暇もなく潰されていた筈だが、人間のちょっとした好奇心の所為で、
まりさ達は死という恐怖を改めて自覚し、ひたすらに味わわされた後、命を落とす運びとなった。
取り敢えずと親2匹を実験台にしてみたが、特別、人間に収穫は無い。
これまでゆっくりに、欠片ほども好意はなく、かといって特別嫌悪しているでもない、この人間。
普段ならおうち宣言をした野良などただ潰すだけだが、折角だからその嗜好が本当にカタルシスをもたらすのか
ちょっと試してみようと思い、今回、一家をラジコンで追い回した。
普段であれば、自身の行いを後悔する暇もなく潰されていた筈だが、人間のちょっとした好奇心の所為で、
まりさ達は死という恐怖を改めて自覚し、ひたすらに味わわされた後、命を落とす運びとなった。
取り敢えずと親2匹を実験台にしてみたが、特別、人間に収穫は無い。
れいむとまりさは、誰にとっても無意味に、命を散らしたのだった。
「さて……残りの小さいの2匹で、この行為の価値は分かるんかね」
心が崩壊寸前に至り、白目を剥いて気絶している赤ん坊のれいむとまりさ。
舌をだらしなく口から垂らし、涙も涎も溢れさせ。失禁だけでなく、うんうんすらもその小さなあにゃるから溢れさせている。
これでは話にならないと、人間はオレンジジュースを上から少量ぶちまけて、強制的に2匹を覚醒させる。
そうして2匹の内の1匹を摘まみ出し、搭載された刃の餡子を拭き取ったラジコンと一緒に床に置いて。
赤ゆっくりの速度と同程度になるよう、ゆっくりゆっくりと動かし始める。
怯えてまともに言葉すら発せない赤ゆっくりも、死を鬼役にした鬼ごっこが始まったことを認識して、
恥も外聞もあらず、失禁し排泄物を垂れ流し、親と同じように涙をひたすら流し続けながら、全力で駆け出した。
舌をだらしなく口から垂らし、涙も涎も溢れさせ。失禁だけでなく、うんうんすらもその小さなあにゃるから溢れさせている。
これでは話にならないと、人間はオレンジジュースを上から少量ぶちまけて、強制的に2匹を覚醒させる。
そうして2匹の内の1匹を摘まみ出し、搭載された刃の餡子を拭き取ったラジコンと一緒に床に置いて。
赤ゆっくりの速度と同程度になるよう、ゆっくりゆっくりと動かし始める。
怯えてまともに言葉すら発せない赤ゆっくりも、死を鬼役にした鬼ごっこが始まったことを認識して、
恥も外聞もあらず、失禁し排泄物を垂れ流し、親と同じように涙をひたすら流し続けながら、全力で駆け出した。
まだ生のなんたるかもよく知らない、生の歓びもろくに味わったことのない、幼い幼いれいむとまりさは、
役目を全うして人間にその嗜好を目覚めさせるのか、或いは親同様、無意味に散るのか。
どちらかは分からない。
役目を全うして人間にその嗜好を目覚めさせるのか、或いは親同様、無意味に散るのか。
どちらかは分からない。
――ただ、迫り来る死という恐怖を味わい尽くして死ぬことだけは、確定していた。
後書
初投稿となります拙作を、ここまで読んで頂いて有り難う御座いました。
一部句読点が、一般的な置き方とは異なると思いますが、テンポ等を考え意図的にやっています。
ご了承ください。
ご了承ください。
……あんまり予防線を張るのは好きではないのですが、どうにもそういう置き方が好きなので。
後書という最後の最後まで来てから言っては、予防線も何もあったモンじゃないという話ではあります。えへ。
後書という最後の最後まで来てから言っては、予防線も何もあったモンじゃないという話ではあります。えへ。
それでは。
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