ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3275 越冬明けまりさ失踪事件
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ankoss
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『越冬明けまりさ失踪事件』 35KB
制裁 越冬 同族殺し 群れ 自然界 人間なし 独自設定 越冬明けには少し遅かったかも
制裁 越冬 同族殺し 群れ 自然界 人間なし 独自設定 越冬明けには少し遅かったかも
「ゆ~はるだよぉ!ゆっくりしていってね!」
「ひさしぶりだね!いっぱいゆっくりしようね!」
「ゆわぁ、あったかいよぉ!」
「ひさしぶりだね!いっぱいゆっくりしようね!」
「ゆわぁ、あったかいよぉ!」
温かな日差しの下森の中に歓喜の声が響く。季節は春、厳しい冬を乗り越えたゆっくり達が巣穴から現れ、久しぶりに顔を会わせる仲間達とゆっくりしていってねの連呼に忙しい。
それが一段落着いた者から食料を集めに走ったり、離れたところに居た仲間の安否を確かめたり思い思いに行動を始めている。
それが一段落着いた者から食料を集めに走ったり、離れたところに居た仲間の安否を確かめたり思い思いに行動を始めている。
「むきゅ、今年も何とかなったようね……」
そんな春の森をゆっくりと歩き辺りの様子に微笑を浮かべている1匹のゆっくり――この森のゆっくりの群れの長であるぱちゅりーは群れの仲間達の越冬がおおむね成功している事に胸を撫で下ろしていた。
「おさー!ここからかわさんまでのところのなかまたちはみんなえっとうにせいこうしていたんだよー!」
「おさ!やまさんのみえるほうではちぇんたちがしっぱいしていたみょん……」
「おさ!やまさんのみえるほうではちぇんたちがしっぱいしていたみょん……」
離れたところの暮らして居る仲間の様子を見に行ってもらっていた者達からの報告も入る、越冬に失敗したものが出た事に眉をしかめるがこれも森で暮らす中では避けられない事だ。
この群れでは越冬の方法を指導している事もあって、昔のようにほとんどのゆっくりが越冬に失敗することなど無いがやはり失敗するものは出る。
残酷なようだがそうして空いた巣穴は、この春新しく巣立つゆっくり達の新居として活用しなくてはならないため群れで確保する事に成っている。
この群れでは越冬の方法を指導している事もあって、昔のようにほとんどのゆっくりが越冬に失敗することなど無いがやはり失敗するものは出る。
残酷なようだがそうして空いた巣穴は、この春新しく巣立つゆっくり達の新居として活用しなくてはならないため群れで確保する事に成っている。
「そうね……とりあえず空いたお家はけっかいで出入りを出来なくしておいて……」
「おさー!たいへんなのぜ!れいむがれいむが!」
「おさー!たいへんなのぜ!れいむがれいむが!」
次の指示を出そうとした長ぱちゅりーの元に1匹のまりさが息を切らして駆け込んでくる。続きを促すと、
「れいむがなんとかいきてたのぜ!」
そのまりさに急かされて向った先はとある木の下に掘られたお家であった。既に騒ぎは広まっているのかお家の前には群れのゆっくりが集まり騒いでいる。
何とかそれを押しのけて中に入ると、そこでは1匹をれいむが倒れていた。頬は痩せこけ髪の毛もぼさぼさである心なしかお飾りもくすんでいるれいむはその場で仰向けに倒れているが生きては居るようで何やら言葉にならないものを呟いている。
何とかそれを押しのけて中に入ると、そこでは1匹をれいむが倒れていた。頬は痩せこけ髪の毛もぼさぼさである心なしかお飾りもくすんでいるれいむはその場で仰向けに倒れているが生きては居るようで何やら言葉にならないものを呟いている。
「むきゅ、急いでお水と何か食べられるものを持ってきなさい!」
そう叫ぶと集まっていた野次馬達がざわめき、1匹また1匹と散っていく。
「おさっ、とりあえずこれなんだよー!」
後ろに居たちぇんがお帽子から取り出した柔らかい草をゆっくりと口に差し込むとそれに反応したのかれいむの口が動き始める。
暗いお家の中に力ないむーしゃむーしゃと言う声が響いた。
続けてみょんが持ってきた水に浸した草を口に入れると、死んだように倒れていたれいむの目にも生気が戻り始める。
暗いお家の中に力ないむーしゃむーしゃと言う声が響いた。
続けてみょんが持ってきた水に浸した草を口に入れると、死んだように倒れていたれいむの目にも生気が戻り始める。
「れいむっ!聞こえるかしら、大丈夫!?」
「ゆぐっ、ゆぐっ……ぱっ、ぱちゅりー……」
「そうよ、私よしっかりしなさい!あ、ここに持ってきて、れいむこれを食べるのよ!」
「ゆぐっ、ゆぐっ……ぱっ、ぱちゅりー……」
「そうよ、私よしっかりしなさい!あ、ここに持ってきて、れいむこれを食べるのよ!」
その頃には食べ物を取りに行った群れのゆっくり達が戻ったため、お家の中に運び込ませてれいむの前に並べると、れいむは目を輝かせてそれを口に運んだ。
「むーしゃむーしゃゆぐぅ、おいじいよぉ!むーじゃむーじゃできなくてしぬかとおもったんだよぉ!」
「その様子なら大丈夫な様ね。落ち着いたら事情を聞かせてもらえるかしら!」
「その様子なら大丈夫な様ね。落ち着いたら事情を聞かせてもらえるかしら!」
少しずつ肌に張りを取り戻していくれいむにはそう言ったが、ぱちゅりーには大体の事情が読めていた。
このれいむは越冬に失敗しかけたのだ。様々な困難のあるゆっくりの越冬だがその中で失敗の原因として大きな物は食糧不足である。
最近は1ゆっくり当たりに越冬で必要な食料が分かった事もあって、足りない者には群れからの援助もしているがアクシデントなどでその計算が狂う事は少なくない。
このれいむも何か失敗をしてしまいこうなったのだろう、一歩間違えば越冬失敗組の仲間入りをしていたはずである。
その時思い出す、このお家と言えば……
このれいむは越冬に失敗しかけたのだ。様々な困難のあるゆっくりの越冬だがその中で失敗の原因として大きな物は食糧不足である。
最近は1ゆっくり当たりに越冬で必要な食料が分かった事もあって、足りない者には群れからの援助もしているがアクシデントなどでその計算が狂う事は少なくない。
このれいむも何か失敗をしてしまいこうなったのだろう、一歩間違えば越冬失敗組の仲間入りをしていたはずである。
その時思い出す、このお家と言えば……
「そう言えば……れいむ……まりさはどうしたの!?」
このお家で暮らしているのはれいむとまりさの番だったはずだ、昨年一人立ちした若い番であり越冬準備の時にも気を使っていたから覚えていた。
「ゆぐっ……まりさはまりさは……」
その言葉に食べ続けていたれいむの動きが止まる。辺りを見回すが番のまりさの姿は見えない、最悪れいむだけ生き延びた場合でもまりさの死体が残されているはずだ。それとも……考えたくないことではあるが飢えに勝てなかったれいむがまりさの死体を食べてしまったのだろうか。
「ゆぐ……まりさはおとそにでていったんだよ!」
れいむの瞳から大粒の涙が零れる、ぼろぼろと泣きながられいむが語ったのは次のような内容だった。
れいむとまりさの番は群れの教え通り越冬用の食料を準備し、お家の中にも暖かなおふとんやおといれを用意して越冬に備えていた。
隙間風が入らないようなしっかりとしたけっかいも完成し、万全の準備をして臨んだ越冬だが越冬の食料計算に穴があったのか暫くして食料が足りなくなってしまい、れいむとまりさは飢えに苦しめられる事になった。
何日も何も食べられない日が続いた後まりさは一念発起して外に食料を探しに行ったのだ。
隙間風が入らないようなしっかりとしたけっかいも完成し、万全の準備をして臨んだ越冬だが越冬の食料計算に穴があったのか暫くして食料が足りなくなってしまい、れいむとまりさは飢えに苦しめられる事になった。
何日も何も食べられない日が続いた後まりさは一念発起して外に食料を探しに行ったのだ。
「まりさは、ごはんがたりなかったことをあやまってたんだよ!」
「れいむもとめたけど……まりさはなんとかするっておそとにでていって……」
「ゆぐっ、だから……おさ、まりさをさがしてね。まりさをたすけてあげてほしいよ!」
「れいむもとめたけど……まりさはなんとかするっておそとにでていって……」
「ゆぐっ、だから……おさ、まりさをさがしてね。まりさをたすけてあげてほしいよ!」
そう言って涙ながらに訴えるれいむ、
「むきゅ……分かったわ、群れの皆にもまりさの事を話しておくわ。だかられいむ、あなたは先ず体を治しなさい」
すがり付いてくるれいむにはそう返事をしたが、ぱちゅりーはまりさの生存については絶望視していた。
何故食料が足りなくなったのかは分からないが、れいむの話だとまりさがお家の外に出たのはだいぶ前である。
冬の森で食料が手に入る可能性は限りなく低いし、外で冬を越えられるはずも無い、れいむの元にまりさが戻って居ないのであればそういう事なのだろう。
しかし弱っているれいむにそれを言う事は出来ない、何とか片方生き延びただけども奇跡に近いのだ。
これから群れの仲間が狩りなどで行動を始めれば、どこかでまりさが見つかるだろう、とりあえずは群れの仲間達にこの事情を話して見つかったられいむにバレない様に埋めてしまうしか無い。
何故食料が足りなくなったのかは分からないが、れいむの話だとまりさがお家の外に出たのはだいぶ前である。
冬の森で食料が手に入る可能性は限りなく低いし、外で冬を越えられるはずも無い、れいむの元にまりさが戻って居ないのであればそういう事なのだろう。
しかし弱っているれいむにそれを言う事は出来ない、何とか片方生き延びただけども奇跡に近いのだ。
これから群れの仲間が狩りなどで行動を始めれば、どこかでまりさが見つかるだろう、とりあえずは群れの仲間達にこの事情を話して見つかったられいむにバレない様に埋めてしまうしか無い。
「わ、わかったよ!」
力なく頷くれいむの世話を群れの幹部のありすに任せると、ぱちゅりーは群れの確認に戻った。
この春の越冬明けで起きた事件はこれだけあったが、やはり越冬失敗した者や春になって新しい番を作ろう言う若いゆっくり達への対応で長であるぱちゅりーは忙殺される事になった。
何とか山を越えてぱちゅりーがれいむの事を思い出したのは、それから暫くしてだいぶ外が暖かくなってからであった。
この春の越冬明けで起きた事件はこれだけあったが、やはり越冬失敗した者や春になって新しい番を作ろう言う若いゆっくり達への対応で長であるぱちゅりーは忙殺される事になった。
何とか山を越えてぱちゅりーがれいむの事を思い出したのは、それから暫くしてだいぶ外が暖かくなってからであった。
「そういえば……あの時のれいむの番のまりさはどうしたの?結局見つかったの?」
思い出したように群れの広場で出あったありすに尋ねる、このありすもこの時期はれいぱー対策で忙しく動き回っていたがその言葉に動きを止める。
「そのことなんだけど、みょんやちぇんがかりにでるこにたのんでたみたいだけど……けっきょくみつかってないのよ」
「むきゅ……ありす、それ本当?」
「むきゅ……ありす、それ本当?」
あの時弱りきったれいむが見つかってからもうだいぶ経っている、群れのゆっくり達も盛んに狩りに出ているので群れの近くなら大半の場所に行っている筈である、それでも発見されて居ないとはあのれいむの番のまりさはそんなにも遠くに行ったのだろうか。
その時広場をみょんが通りがかった、慌てて声をかける。
その時広場をみょんが通りがかった、慌てて声をかける。
「ちょっとみょん!」
「みょんっ!お、おさ、なんですみょん!」
「越冬明けに助けられたれいむが居たでしょ、あの子の番のまりさ――お家から出て行ったってまりさだけど結局見つかって無いの?」
「そうですみょん、ちぇんともきょうりょくしてこのちかくもまわったし、むれのかりにでるゆっくりにもみつけたらほうこくするようにつたえましたみょん!」
「そうなの……ありす、あのれいむ貴女に預けたわよね?今どうしてるの?」
「あのれいむなら……わたしのおうちにいけるのだけど……」
「体はもう治ったわよね?」
「みてもらえばわかるわ……」
「みょんっ!お、おさ、なんですみょん!」
「越冬明けに助けられたれいむが居たでしょ、あの子の番のまりさ――お家から出て行ったってまりさだけど結局見つかって無いの?」
「そうですみょん、ちぇんともきょうりょくしてこのちかくもまわったし、むれのかりにでるゆっくりにもみつけたらほうこくするようにつたえましたみょん!」
「そうなの……ありす、あのれいむ貴女に預けたわよね?今どうしてるの?」
「あのれいむなら……わたしのおうちにいけるのだけど……」
「体はもう治ったわよね?」
「みてもらえばわかるわ……」
促されてありすのお家へ向かったぱちゅりーが見たものは、お家の奥で枯れ草の上に横たわっているれいむであった。
といっても未だに体が治っていないわけでは無い、頬が痩せこけ髪はぼさぼさだったあの時とは見違え頬はぷっくら肌には艶が戻り髪の毛も艶やかな烏の濡れ羽色を見せている、いやそれだけでは無い大口によだれを垂らして寝ているれいむは縦に潰れた楕円形のような体に――有体に言うと肥えていた。
越冬の失敗未遂でやせた分を取り戻す以上の体積の増加である、年上であるぱちゅりーや隣のありすと比べても明らかに一回り大きい。
といっても未だに体が治っていないわけでは無い、頬が痩せこけ髪はぼさぼさだったあの時とは見違え頬はぷっくら肌には艶が戻り髪の毛も艶やかな烏の濡れ羽色を見せている、いやそれだけでは無い大口によだれを垂らして寝ているれいむは縦に潰れた楕円形のような体に――有体に言うと肥えていた。
越冬の失敗未遂でやせた分を取り戻す以上の体積の増加である、年上であるぱちゅりーや隣のありすと比べても明らかに一回り大きい。
「むきゅ……ありす、こ、これは?」
「ふぅ……あのあとこのれいむをあずかってから、ここにねかせてとにかくたいりょくをかいふくさせていたんだけど……」
「ふぅ……あのあとこのれいむをあずかってから、ここにねかせてとにかくたいりょくをかいふくさせていたんだけど……」
ありすの話では、兎に角先ず体力を回復させる為にありすのお家で食事を与えていたのだが、ありすが群れの仕事で外に出かけている時間に群れのゆっくり達がれいむに「おみまい」と称して食料を与えて居たのだという。
「れいむ、ゆっくりできないふゆさんをよくがんばったのぜ。これはまりさからのおみまいなのぜ!」
「まりさもきっとだいじょうぶなんだよー、れいむはここでゆっくりからだをなおしてね!」
「おなかぺーこぺこではるまでがんばるなんてれいむはとかいはね、はやくからだをなおしてね!」
「まりさもきっとだいじょうぶなんだよー、れいむはここでゆっくりからだをなおしてね!」
「おなかぺーこぺこではるまでがんばるなんてれいむはとかいはね、はやくからだをなおしてね!」
そう言って貰った食料を食っちゃ寝しているれいむを、ありすも忙しかったことと越冬の失敗で傷ついてい居るだろう事を慮って注意することが出来ず、気が付けばここまで成っていたそうだ。
「むきゅ……これはもう体も治ったし大丈夫そうね。れいむっ!起きなさい話が有るのよ!」
ぱちゅりーが突くと暫くは、むず痒そうな顔で眠っていたれいむが目を覚ます。
「ゆぅ、ゆぅ、ぱちゅりー?ゆぅおさだねどうしたの?」
「れいむちょっと起きてもらえるかしら……」
「れいむちょっと起きてもらえるかしら……」
暫くめがしょぼしょぼと眠そうにしていたがそれを待って、
「れいむ少し話があるのだけど」
「なんなの?れいむはねむいんだよ、はやくすませてね!」
「あなたのまりさだけどね……まだ見つかっていないのよ」
「ゆぅ、そうだよ!おさははやくまりさをみつけてね!」
「だからもう一度話を聞きに来たのよ。れいむ、まりさが出て行ったのはどれ位前なの?」
「ゆー、だいぶまえだよ……ふゆさんがはじまってしばらくしてから」
「なんなの?れいむはねむいんだよ、はやくすませてね!」
「あなたのまりさだけどね……まだ見つかっていないのよ」
「ゆぅ、そうだよ!おさははやくまりさをみつけてね!」
「だからもう一度話を聞きに来たのよ。れいむ、まりさが出て行ったのはどれ位前なの?」
「ゆー、だいぶまえだよ……ふゆさんがはじまってしばらくしてから」
要領を得ない返事だがまりさがお家から出たのはだいぶ前らしい、もしかすると死体は風に飛ばされたか何物かに食べられてしまったのかも知れない。
「むきゅう……れいむ、言い辛いのだけど、だとするとまりさは永遠にゆっくりしてしまったのかもしれないわ……もう見つからないのかもしれない」
「そんなわけはないよ、まりさはきっとだいじょうぶだよ!おさっ、へんなことをいわないでね!!!」
「そんなわけはないよ、まりさはきっとだいじょうぶだよ!おさっ、へんなことをいわないでね!!!」
言いたくは無いが、やはりまりさの生存は絶望的である、れいむの体も回復している事だしやはりそろそろ現実を見せなければ成らないだろう。
しかしれいむの剣幕に圧倒される、そして考え直すそれならばそれでも良いのかもしれない、れいむはまりさの生存を信じてこれからも強く生きてくれればいいのだ、何れ時間がれいむを癒すだろう。
しかしれいむの剣幕に圧倒される、そして考え直すそれならばそれでも良いのかもしれない、れいむはまりさの生存を信じてこれからも強く生きてくれればいいのだ、何れ時間がれいむを癒すだろう。
「ゆうぅ、ぐすっ、まりざはいぎてるよ!れいむにぜったいだいじょうぶなのぜっていってでていったんだよぉ!」
「むきゅう、ごめんなさいねれいむ。群れの皆にもまりさを探すように言っておくから泣かないでね!」
「むきゅう、ごめんなさいねれいむ。群れの皆にもまりさを探すように言っておくから泣かないでね!」
ぐずり始めたれいむを慌てて慰める、落ち着くのを待ってこれからの話をしなければいけなかったのを思い出した。
「落ち着いたかしられいむ……それでねれいむのこれからの事なんだけど」
「ゆぅ?これからのこと?」
「そうよれいむ、あなたも何時までもありすのお家に居るわけにもいかないでしょう、元のお家に戻って自分で生活しないと!」
「ゆぅ?これからのこと?」
「そうよれいむ、あなたも何時までもありすのお家に居るわけにもいかないでしょう、元のお家に戻って自分で生活しないと!」
れいむのお家はその事を考えていたため、あの後入り口だけ閉じてそのままにしてあるのだ、しかし何時までもほおって置けば荒れてしまうし、これから1人で生きるれいむにとって完成しているお家は必要不可欠だろう。
「ゆっおさ、れいむはしばらくここの、ありすのおうちでくらすことにするよ!」
「れいむ……それはダメよ!ありすにもありすの生活があるのよ、れいむはもうおちびちゃんじゃ無いんだから、自分でしっかり生活しないと!もう体は治っているんでしょう!」
「ゆぐぅ、うるさいよ!れいむはまりさをうしなったかわいそうなゆっくりなんだよ!やさしくしてあげないといけないんだよ!!!」
「れいむ……それはダメよ!ありすにもありすの生活があるのよ、れいむはもうおちびちゃんじゃ無いんだから、自分でしっかり生活しないと!もう体は治っているんでしょう!」
「ゆぐぅ、うるさいよ!れいむはまりさをうしなったかわいそうなゆっくりなんだよ!やさしくしてあげないといけないんだよ!!!」
すごい剣幕で叫ぶれいむ、平均的なゆっくりのお家より一回り大きいありすのお家の中にその声が響き渡った。
「れ、れいむ……」
「ゆ、お、おさははやくまりさをみつけてね!」
「……わかったわ。今日は帰らせてもらうわ」
「ゆ、お、おさははやくまりさをみつけてね!」
「……わかったわ。今日は帰らせてもらうわ」
そう言ってれいむに背を向ける。2人の話に口を挟めなかった様子のありすに目で挨拶をして入り口に向うと外は既に薄暗くなっていた、どうやら大分時間が経っていたようだ。
ありすのお家の中には植えられたひかりごけが光っていたため気が付かなかったのだろう、ふと思い出して振り向く。
ありすのお家の中には植えられたひかりごけが光っていたため気が付かなかったのだろう、ふと思い出して振り向く。
「れいむ!……あなたまりさに帰ってきて欲しい?」
その言葉は意識せずに口から放たれた、れいむはそれに一瞬きょとんとしていたが、すぐに「もちろんだよ!」と応じる。
自分のお家に戻ったぱちゅりーの中では嫌な物がグルグルと渦巻いて居た、嫌な事を考えてしまう。
あの時一瞬頭をよぎった、れいむがまりさの死体を食べてしまったのでは無いかという考え、それよりさらに悪い事を考えてしまうのだ。
そう、れいむがまりさを殺して食べたのでは無いかと言う事を。
食糧不足から越冬に失敗しかけたゆっくりの番や家族では、最終的に飢えから共食いに走ることは無いわけでは無い。
それは先ほどのように凶行に至らなくても、栄養失調から先に息絶えた家族の死体を食べる形で残りの家族が生き残る事などもあるのだ。
だからこの群れではその場合――仕方なくゆっくりの死体を食べた場合は制裁される事は無い。
れいむが飢えから仕方なくまりさの死体を食べてしまった場合、責められる事は無いのだ。だからこそ考えてしまう、もしや制裁させる事――ゆっくり殺しをして食べたのでは無いだろうか。
嫌な考えを振り切ろうとするが、考えれば考えるほど頭の中は嫌な方向に進んでいく。
その時思い出す、そういえばあれから忙しさにかまけてこの一件はほとんど調べていなかった。
れいむから事情を聞いたのと、みょんやちぇんにまりさの捜索を依頼しただけである。
ここで1人考えているより、実際に自分で調べて見よう。もし悪い考えが当たっていればれいむを制裁しなければならないし、そうでなければれいむにはしっかり言って自立させなければ。
群れの外でのまりさの探索はみょんやちぇんの話では成果が出ていないそうだ。
そう、先ずは実際にまりさが外に出たのか――れいむの話が正しいのか調べなくてはならない。
それと何故あの番の越冬が失敗したかも調べなくては成らない、れいむはまりさの失敗と言っていたがまりさだって群れの確認を受けているはずである、それで失敗したのは何故だったのか。
ぱちゅりーはあの後封鎖されているれいむとまりさのお家を調査する事を決めると、夕食の準備にかかった。
あの時一瞬頭をよぎった、れいむがまりさの死体を食べてしまったのでは無いかという考え、それよりさらに悪い事を考えてしまうのだ。
そう、れいむがまりさを殺して食べたのでは無いかと言う事を。
食糧不足から越冬に失敗しかけたゆっくりの番や家族では、最終的に飢えから共食いに走ることは無いわけでは無い。
それは先ほどのように凶行に至らなくても、栄養失調から先に息絶えた家族の死体を食べる形で残りの家族が生き残る事などもあるのだ。
だからこの群れではその場合――仕方なくゆっくりの死体を食べた場合は制裁される事は無い。
れいむが飢えから仕方なくまりさの死体を食べてしまった場合、責められる事は無いのだ。だからこそ考えてしまう、もしや制裁させる事――ゆっくり殺しをして食べたのでは無いだろうか。
嫌な考えを振り切ろうとするが、考えれば考えるほど頭の中は嫌な方向に進んでいく。
その時思い出す、そういえばあれから忙しさにかまけてこの一件はほとんど調べていなかった。
れいむから事情を聞いたのと、みょんやちぇんにまりさの捜索を依頼しただけである。
ここで1人考えているより、実際に自分で調べて見よう。もし悪い考えが当たっていればれいむを制裁しなければならないし、そうでなければれいむにはしっかり言って自立させなければ。
群れの外でのまりさの探索はみょんやちぇんの話では成果が出ていないそうだ。
そう、先ずは実際にまりさが外に出たのか――れいむの話が正しいのか調べなくてはならない。
それと何故あの番の越冬が失敗したかも調べなくては成らない、れいむはまりさの失敗と言っていたがまりさだって群れの確認を受けているはずである、それで失敗したのは何故だったのか。
ぱちゅりーはあの後封鎖されているれいむとまりさのお家を調査する事を決めると、夕食の準備にかかった。
翌日みょんに事情を話して同行して貰い、ぱちゅりーはあの時以来の場所に来ていた。
とある木の下に掘られたれいむとまりさのお家である、入り口を閉じて以来誰も入っていないのかけっかいを外すと澱んだ空気が2人を歓迎する。
とある木の下に掘られたれいむとまりさのお家である、入り口を閉じて以来誰も入っていないのかけっかいを外すと澱んだ空気が2人を歓迎する。
「あのあとだれもはいっていないはずですみょん」
背後のみょんが顔をしかめながらそう言って来る、確かにおぼろげながら覚えているあの時のままだ。
れいむが倒れていたお家の中央、奥まったところには掘り勧められた穴がありここを食料庫に使っていたのだろうか、それ以外にも浅い凹みが2箇所作られている。
れいむが倒れていたお家の中央、奥まったところには掘り勧められた穴がありここを食料庫に使っていたのだろうか、それ以外にも浅い凹みが2箇所作られている。
「みょん、ちょっとお願いがあるのだけど。呼んで来て欲しいゆっくりが居るのよ」
頼みごとを請け負ったみょんがお家を飛び出すと、ぱちゅりーは中の調査を再開した。
食料庫だっただろう穴は、やはりそうだったのか近づくとほのかに何かの香りがする、しかしその中には既に何も納められて居ない。
大きさから見てこの穴を満杯にしていれば成体ゆっくり2人の越冬には十分な大きさである。
越冬指導でここに来た群れの年長ゆっくりならそれを確認したはずだが、それを怠ったのだろうか。
食料庫だっただろう穴は、やはりそうだったのか近づくとほのかに何かの香りがする、しかしその中には既に何も納められて居ない。
大きさから見てこの穴を満杯にしていれば成体ゆっくり2人の越冬には十分な大きさである。
越冬指導でここに来た群れの年長ゆっくりならそれを確認したはずだが、それを怠ったのだろうか。
その隣の凹みを見るとそこが本来の番の睡眠場所だったのだろうか、凹みの上には枯れ草が広げられお布団として用を足すようになっている。しかし良く見ると少し小さいようだ、これではゆっくり1人分しかない、まりさが外に出るまでは大きかったのだろうか。
その奥少し離れて作られている凹みは地面に穴が掘られている。ここは恐らくおといれにしていたのだろう、おふとんと遮る様に土が盛られておりうんうんをした後これで埋める様に成っている。
中を覗いて見ると予想に反してうんうんがほとんど見当たらない、うんうんをした後埋めたのだろうかとも考えたがこの穴を掘ったと思われる土は隣に盛られて居る。
うんうんをしなかったのだろうか、確かに冬はゆっくりの排泄が減る時期である、しかし少しもしないと言う事は無いしこうやっておといれが有るのだ、食べるものが無かったせいだろうか、それとも考えたくは無いが飢えたれいむが食べたのかもしれない。
中を覗いて見ると予想に反してうんうんがほとんど見当たらない、うんうんをした後埋めたのだろうかとも考えたがこの穴を掘ったと思われる土は隣に盛られて居る。
うんうんをしなかったのだろうか、確かに冬はゆっくりの排泄が減る時期である、しかし少しもしないと言う事は無いしこうやっておといれが有るのだ、食べるものが無かったせいだろうか、それとも考えたくは無いが飢えたれいむが食べたのかもしれない。
お家の中央のれいむが倒れていた場所に戻る、その場所は地面の色が少し変わっていた。そこでお家の中を見回す。
おかしな所と言えばおふとんが1人分の所とうんうんがほとんど見当たらないところだろうか、いや何か違和感を感じる何か、
おかしな所と言えばおふとんが1人分の所とうんうんがほとんど見当たらないところだろうか、いや何か違和感を感じる何か、
「おさっ、おまたせしましたみょん!」
その時お家の外からみょんの声がする、どうやら頼んでいたゆっくりを連れて戻ってきてくれた様だ。
外に出てみるとみょんは後ろに2人のゆっくりを連れていた、ちぇんとありすだ。
外に出てみるとみょんは後ろに2人のゆっくりを連れていた、ちぇんとありすだ。
「おさたのまれていたふたりをつれてきましたみょん!」
「こっちが……」
「こっちが……」
そう言って後ろのちぇんを促す、
「おさーゆっくりしていってねー!ちぇんがまりさとれいむのおともだちなんだよー!」
「おさのいっていた、あのれいむたちとしたしいゆっくりですみょん!」
「そう、ちぇんゆっくりしていってね!少し話を聞かせて欲しいの、ありす悪いけど少し待ってくれるかしら!」
「おさのいっていた、あのれいむたちとしたしいゆっくりですみょん!」
「そう、ちぇんゆっくりしていってね!少し話を聞かせて欲しいの、ありす悪いけど少し待ってくれるかしら!」
ありすが頷いたのを確認するとちぇんに向き直る、少し緊張しているちぇんに微笑みかけると。
「ちぇん落ち着いてね、それじゃああの2人の事を教えてくれるかしら」
「わ、わかるよー!」
「わ、わかるよー!」
尻尾をぴーんと立てたちぇんが語ったのは次のような事だった。
れいむとまりさはちぇんと同じ昨年の春に生まれたゆっくりである、それぞれの親ゆっくりのお家が近かった事から親が狩りに行くとき誰かのお家に一緒に預けられる事が多く一緒に大きくなってきた。
大きくなっても仲良くしていた3人だが、昨年の秋成体ゆっくりと言えるまでに大きくなったまりさがれいむに告白をして2人は番に成る約束をしてちぇんもそれを祝福したのだそうだ。
2人は冬を前に一人立ちして番に成る事を決めて必死で努力をし、それぞれの親ゆっくりの援助もあってこのお家を作り越冬に向けて準備を始めた、そしてお家が完成して食料もしっかり集まったところで番になりこのお家に2人で住み始めたのだ。
大きくなっても仲良くしていた3人だが、昨年の秋成体ゆっくりと言えるまでに大きくなったまりさがれいむに告白をして2人は番に成る約束をしてちぇんもそれを祝福したのだそうだ。
2人は冬を前に一人立ちして番に成る事を決めて必死で努力をし、それぞれの親ゆっくりの援助もあってこのお家を作り越冬に向けて準備を始めた、そしてお家が完成して食料もしっかり集まったところで番になりこのお家に2人で住み始めたのだ。
「まりさとれいむはすごくがんばっていたんだよー!」
「はるになるのはまてないって、ふゆはいっしょにいたいってどりょくしておうちをつくったんだよー!」
「かりもいっぱいがんばって、むれできめられたえっとうようのごはんもあつめたんだよー!」
「ふゆはいっしょにいっぱいゆっくりして、はるになったらかわいいおちびちゃんをつくるっていってたんだよー!」
「はるになるのはまてないって、ふゆはいっしょにいたいってどりょくしておうちをつくったんだよー!」
「かりもいっぱいがんばって、むれできめられたえっとうようのごはんもあつめたんだよー!」
「ふゆはいっしょにいっぱいゆっくりして、はるになったらかわいいおちびちゃんをつくるっていってたんだよー!」
必死でれいむとまりさの事を訴えるちぇん、この話を聞く限り善良なゆっくりであったようだ。
ちぇんにまりさが外に出た事について聞いてみると、
ちぇんにまりさが外に出た事について聞いてみると、
「……かなしいけど、ごはんがたりなかったらまりさならおそとにかりにいったかもしれないんだよー、わかるよ……」
と答えた。
ちぇんにお礼を言うとありすに向き直る、ありすも自分の番だと気が付いたのが表情で分かった。
このありすならぱちゅりーにも分かる、数回越冬を経験している古参のありすであり群れの幹部でこそ無いが色々と任せている。
このありすがれいむとまりさの越冬指導の担当だったのだろう。
ちぇんにお礼を言うとありすに向き直る、ありすも自分の番だと気が付いたのが表情で分かった。
このありすならぱちゅりーにも分かる、数回越冬を経験している古参のありすであり群れの幹部でこそ無いが色々と任せている。
このありすがれいむとまりさの越冬指導の担当だったのだろう。
「待たせてごめんなさいねありす。それで……ここのお家の確認をしたのはありすなのよね?」
「そうよ、おさ。このおうちにすんでいたれいむとまりさにえっとうをおしえたのはありすだわ!」
「そうよ、おさ。このおうちにすんでいたれいむとまりさにえっとうをおしえたのはありすだわ!」
力強く答えたありすだが直ぐに体から力が抜け悲しそうな表情になる。
「それなのに、れいむとまりさがえっとうにしっぱいするなんて。ごめんなさい……ありすの、ありすのしっぱいよ、こんなのとかいはじゃないわ!」
「落ち着いてありす!今は誰が悪かったじゃ無いわ、何故あの2人が失敗したかを知りたいのよ。だから協力してくれる?」
「おさ……わかったわ。ありすにできることなら、なんでもきいてくれる?」
「そう、あなただから越冬の当たっての注意をし忘れたなんて思わないわ、それで越冬用の食糧備蓄について聞きたいのだけど」
「そうよ、はじめてのえっとうだときいていたし。わかいかっぷるだったからしっかりとちゅういをしたわ!」
「しょくりょうこもしっかりとかくにんをしたわ、おうちのなかはみた?おくにあけられたしょくりょうこにいっぱいのしょくりょうがためられていたわ!」
「かくにんしたけど、れいむとまりさのえっとうにはじゅうぶんなりょうがあったわ、これはありすだけじゃなくてそのときにいたちぇんもかくにんしていたわ!」
「落ち着いてありす!今は誰が悪かったじゃ無いわ、何故あの2人が失敗したかを知りたいのよ。だから協力してくれる?」
「おさ……わかったわ。ありすにできることなら、なんでもきいてくれる?」
「そう、あなただから越冬の当たっての注意をし忘れたなんて思わないわ、それで越冬用の食糧備蓄について聞きたいのだけど」
「そうよ、はじめてのえっとうだときいていたし。わかいかっぷるだったからしっかりとちゅういをしたわ!」
「しょくりょうこもしっかりとかくにんをしたわ、おうちのなかはみた?おくにあけられたしょくりょうこにいっぱいのしょくりょうがためられていたわ!」
「かくにんしたけど、れいむとまりさのえっとうにはじゅうぶんなりょうがあったわ、これはありすだけじゃなくてそのときにいたちぇんもかくにんしていたわ!」
ありすの話が正しければやはりあの番の越冬準備に問題は無かったはずである。それなのに何故冬が始まって暫くして食料が足りなくなったのだろうか、やはりれいむにもう一度詳しく聞いてみる必要が有るだろう。
「おさっ、おさっ!」
背後から押し殺した声がする、気が付くとみょんが居なくなっている。振り向いてみるとみょんがお家の中に入っていた。
「みょん!どうしなのかしら!?」
「おさがはなしをきいているあいだに、すこしなかをしらべさせてもらいましたみょん」
「そう、何か気が付いた事でもあったの?」
「こちらにきてほしいですみょん!」
「おさがはなしをきいているあいだに、すこしなかをしらべさせてもらいましたみょん」
「そう、何か気が付いた事でもあったの?」
「こちらにきてほしいですみょん!」
みょんの後に続いてお家のなかに入る、その時みょんの体がやけに土で汚れている事に気づいた。
「どうもへんなのでほってみましたみょん、これをみてほしいみょん!」
そう言ってみょんが示す場所、このお家の中央には穴が掘られていた。良くみると土に汚れたみょんのはくろーけんが置かれている。
その穴の中には……土で汚れた「まりさのお帽子」が埋められていた。
その穴の中には……土で汚れた「まりさのお帽子」が埋められていた。
暫く後、群れの広場にぱちゅりーとれいむの姿があった。
ありすに連れてこさせたれいむは重たそうな体を引き摺り、面倒くさそうに群れの広場にやってきた。
広場の一角のすこし高い場所に上ったぱちゅりー、後ろには群れの幹部達が並んでいる。
群れ全体に言ってこそ居ないがまるで群れの「さいばっん」のような体勢である。
周囲にはあの後ありすとちぇんが広めたのか群れのゆっくりが集まり始め、一体何が始まるのか興味津々で見守っている。
ありすに連れてこさせたれいむは重たそうな体を引き摺り、面倒くさそうに群れの広場にやってきた。
広場の一角のすこし高い場所に上ったぱちゅりー、後ろには群れの幹部達が並んでいる。
群れ全体に言ってこそ居ないがまるで群れの「さいばっん」のような体勢である。
周囲にはあの後ありすとちぇんが広めたのか群れのゆっくりが集まり始め、一体何が始まるのか興味津々で見守っている。
「さて、れいむ。いきなり来てもらって悪かったわね」
「ゆふぅ、そうだよおさ、れいむはいそがしいんだよ!これはなんなの、はやくおうちにかえしてね!」
「ゆふぅ、そうだよおさ、れいむはいそがしいんだよ!これはなんなの、はやくおうちにかえしてね!」
不満そうに顔で睨みつけてくるれいむ、ぱちゅりーは周囲を見回し大分群れのゆっくりが集まった事を確認すると。
「れいむ、悪いのだけどまりさがどうして出て行ったか、もう一度話してくれるかしら?」
その言葉にれいむは驚きの表情を示すが、
「わかったよ……はなすよ」
神妙な表情で語り始めた、れいむの話はあの時ぱちゅりーに語ったのと同じである、越冬を始めて暫くして食料が足りなくなり責任を感じたまりさがお外に食料を探しに出て行った。結局まりさは戻らずれいむは飢えに苦しみながらも春まで耐え抜いたと。
「だがらぁ、みんなまりざをさがしてあげでほしいよぉ、れいぶはしんじてるよ、まりざはきっともどっでくるって!」
涙ながらもそう語るれいむ、その言葉に周囲の群れのゆっくりから同情の言葉が上がる。
「だいじょうぶだよれいむ!まりさはきっとだいじょうぶだよ!」
「そうなのぜ、きっとみつかるからげんきをだすのぜ!」
「れいむがかわいそうよ、おさっ!なんでこんなことをもういちどきくの!?」
「げんきをだしてねーれいむ、またおみまいをもっていくんだよー!」
「そうなのぜ、きっとみつかるからげんきをだすのぜ!」
「れいむがかわいそうよ、おさっ!なんでこんなことをもういちどきくの!?」
「げんきをだしてねーれいむ、またおみまいをもっていくんだよー!」
長であるぱちゅりーや群れの幹部達に対して非難するような視線を向けてくる者も居る。
その視線をかわすように後ろを向くと、訊ねる。
その視線をかわすように後ろを向くと、訊ねる。
「みょん、ちぇん!まりさの探索はどうなったのかしら?」
「むれのまわりをかなりさがしましたみょん、それでもみつからなかったみょん」
「かりにいくみんなにもおねがいしたんだよー、それでもわからないよー!」
「むれのまわりをかなりさがしましたみょん、それでもみつからなかったみょん」
「かりにいくみんなにもおねがいしたんだよー、それでもわからないよー!」
その言葉に覚えのある群れのゆっくり達が思案したような顔になる。
「ゆっゆわああああぁぁ!」
れいむの号泣が響き渡った、ぱちゅりーに突き刺さる非難の視線が強くなる。
顔を伏せて泣いているれいむを見下ろす、そして、
顔を伏せて泣いているれいむを見下ろす、そして、
「それでね……れいむ、あなた達のお家を調べさせてもらったら、こんな物が出てきたのよ!」
土で汚れたまりさのお帽子を取り出した。
それを受けて広場が静まり返る、何処からかあれはまりさのお帽子だよと言う声が上がった。
群れのゆっくり達のなかにざわめきが広がる、あちらこちらで伝言ゲームのように話が広がる。
それを受けて広場が静まり返る、何処からかあれはまりさのお帽子だよと言う声が上がった。
群れのゆっくり達のなかにざわめきが広がる、あちらこちらで伝言ゲームのように話が広がる。
「ゆっ?……ゆうううぅう!」
周囲のざわめきに顔を上げたれいむは差し出されたまりさのお帽子に目をやると驚愕の表情でぱちゅりーを見つめた。
「そっ、それはまりさの……!」
「そうよ、あなたがお外に出て行ったと言っていたまりさのお帽子。それがあなたのお家の中にあったわ!」
「そうよ、あなたがお外に出て行ったと言っていたまりさのお帽子。それがあなたのお家の中にあったわ!」
ぱちゅりーの宣言に周囲のざわめきが大きくなる。
「まりさのおぼうしがおうちにあったなんて……じゃあまりさは?」
「まさかれいむがころしたのぜ?ゆっくりごろしはせいっさいなのぜ!」
「わからないよー、まさか……まさかれいむがまりさをむーしゃむしゃしたの?」
「そんなわけないわ、あのれいむがそんなことをするわけない!」
「じゃあまりさはどこにいったのぜ?おぼうしをのこしてそとにでるわけないのぜ、きっとあのれいむが……」
「まさかれいむがころしたのぜ?ゆっくりごろしはせいっさいなのぜ!」
「わからないよー、まさか……まさかれいむがまりさをむーしゃむしゃしたの?」
「そんなわけないわ、あのれいむがそんなことをするわけない!」
「じゃあまりさはどこにいったのぜ?おぼうしをのこしてそとにでるわけないのぜ、きっとあのれいむが……」
「まりさがお帽子を残して外に出る事は有り得ないわ。れいむそれならまりさはどこに行ったの?」
れいむを睨みつける、れいむはゆーとゆーとと意味も無い事を呟き、目を左右にきょろきょろしていたが、突然ぱちゅりーを視線を向けると。
「わかったよ……ほんとうのことをはなすよ……」
うつむいて語り始めた。
れいむとまりさの番は以前話したのと同じように越冬が始まって暫くして食料不足に悩まされた。
暫く飢えに耐えていたが、耐えられなくなったまりさがお外に出て食料を探そうとするがお外の寒さから失敗。
越冬用の食料の準備に失敗した事とお外で食料を探せない事を気に病んだまりさは、悩んだ挙句最後にはれいむを生かすために「お食べなさい」をしたのだ。
暫く飢えに耐えていたが、耐えられなくなったまりさがお外に出て食料を探そうとするがお外の寒さから失敗。
越冬用の食料の準備に失敗した事とお外で食料を探せない事を気に病んだまりさは、悩んだ挙句最後にはれいむを生かすために「お食べなさい」をしたのだ。
「れいむははんたいしたんだよぉ!でもっ、まりさがせめてれいむだけでもいきのびろって……ゆぐぅ!」
「みんなにうそをついたのはわるかっったよぉ!でぼ、まりさをむーしゃむしゃしたっていったら、みんなにゆっくりできないゆっくりだっていわれるからしかたがなかったんだよぉ!」
「みんなにうそをついたのはわるかっったよぉ!でぼ、まりさをむーしゃむしゃしたっていったら、みんなにゆっくりできないゆっくりだっていわれるからしかたがなかったんだよぉ!」
泣きながら語るれいむ、その様子に周囲の評価も分かれる。
「まりさをむーしゃむしゃするなんて、れいむはゆっくりできないゆっくりなのぜ!」
「むきゅ、でもまりさがおたべなさいしたならしかたがないわ、そうしなければれいむもまりさもえいえんにゆっくりしていたわ!」
「うそはゆっくりできないんだよー、でもちぇんにはれいむのきもちはわかるきがするよー!」
「そうね、まりさがれいむへのあいからおたべなさいをしたなら、れいむをせめるなんてとかいはじゃないわ!」
「ほんとうなのかみょん?れいむがまりさをころしてむーしゃむしゃしたんじゃないかみょん!?」
「むきゅ、でもまりさがおたべなさいしたならしかたがないわ、そうしなければれいむもまりさもえいえんにゆっくりしていたわ!」
「うそはゆっくりできないんだよー、でもちぇんにはれいむのきもちはわかるきがするよー!」
「そうね、まりさがれいむへのあいからおたべなさいをしたなら、れいむをせめるなんてとかいはじゃないわ!」
「ほんとうなのかみょん?れいむがまりさをころしてむーしゃむしゃしたんじゃないかみょん!?」
ぱちゅりーは悩んでいた。
お食べなさい――それはゆっくりが食糧不足の時に家族や仲間を救うための最終手段だ。
自分自身で永遠にゆっくりしてその死骸を相手に食べさせる方法で、この場合は死体からゆっくり出来ない臭いが出ずそのゆっくりを食べた者も責められる事は無い。
れいむの話した内容が真実であればまりさを食べたとしてもれいむが責められる事は無い。
ゆっくりの常識として、お食べなさいをした仲間を食べることは罪では無いし。この群れでも罪になる事は無い。
越冬の失敗から番や子供を守る為にお食べなさいをした例は数多くある。
逆に最初に考えた様にれいむがまりさを殺して食べた場合はゆっくり殺しとして制裁の対象だ、仲間を食べたことに対する罰は決められていないがゆっくり殺しの制裁は死刑であり真相がどちらかによってれいむの処遇は180度違う物になる。
まりさのお帽子からゆっくり出来ない臭いはしないが、この冬の間埋められていたのであればそれは証拠にならない。
お食べなさい――それはゆっくりが食糧不足の時に家族や仲間を救うための最終手段だ。
自分自身で永遠にゆっくりしてその死骸を相手に食べさせる方法で、この場合は死体からゆっくり出来ない臭いが出ずそのゆっくりを食べた者も責められる事は無い。
れいむの話した内容が真実であればまりさを食べたとしてもれいむが責められる事は無い。
ゆっくりの常識として、お食べなさいをした仲間を食べることは罪では無いし。この群れでも罪になる事は無い。
越冬の失敗から番や子供を守る為にお食べなさいをした例は数多くある。
逆に最初に考えた様にれいむがまりさを殺して食べた場合はゆっくり殺しとして制裁の対象だ、仲間を食べたことに対する罰は決められていないがゆっくり殺しの制裁は死刑であり真相がどちらかによってれいむの処遇は180度違う物になる。
まりさのお帽子からゆっくり出来ない臭いはしないが、この冬の間埋められていたのであればそれは証拠にならない。
「おさっ、どうするみょん?」
後ろから幹部のみょんが心配そうに聞いてくる、他の幹部達も思案顔だ恐らくぱちゅりーと同じ考えに至ったのだろう。
群れのゆっくり達もあちらこちらに同じ論争を繰り広げている、どうやら話を聞いている間に狩りに出ていた者が戻ってきたのか広場に群れのほとんどのゆっくりが集まっていた。
群れのゆっくり達もあちらこちらに同じ論争を繰り広げている、どうやら話を聞いている間に狩りに出ていた者が戻ってきたのか広場に群れのほとんどのゆっくりが集まっていた。
「おたべなさいならつみにはならな……」
「でもまりさをえいえんにゆっくりさせて……」
「でもまりさをえいえんにゆっくりさせて……」
論争が漏れ聞こえてくる。
「れいむはゆっくりできないゆっくりだよ。でも、まりさがくれたかけがえのないいのちだよ、だかられいむはまりさのぶんまでいきるよ!」
れいむが大声で宣言する。
その言葉に半々だった周囲の声がれいむに傾き始める。
その言葉に半々だった周囲の声がれいむに傾き始める。
「まりさがえいえんにゆっくりしたのはざんねんなのぜ、でもれいむがいきのこったぶんまりさがしたことはむだじゃなかったのぜ!」
「れいむをせいっさいしたらまりさがゆっくりできないわ、ありすはれいむをしんじるわ!」
「そうだね、みをはってれいむをゆっくりさせたまりさはおっとのかがみだよ!」
「れいむをせいっさいしたらまりさがゆっくりできないわ、ありすはれいむをしんじるわ!」
「そうだね、みをはってれいむをゆっくりさせたまりさはおっとのかがみだよ!」
「ゆわぁ、ごべんねええぇまりざ!」
れいむはそう叫んで再び顔を伏せた、どうやら泣いているらしい。
背後の幹部達の目が、周囲の群れのゆっくり達の目がぱちゅりーの集中した。裁定しろと言うのだろう。
全体の流れはれいむの発言を信じる方向に傾いている、確かにお食べなさいをしたゆっくりを食べた事に対する罰は掟に無いし。
厳しい越冬が失敗しかけるところ何とかれいむ1人だけは助かったのだ、それならばそのれいむを制裁して群れのゆっくりの数を減らすのは群れの為にならないだろう。
しかしぱちゅりーは何故かれいむを信じる、れいむは無罪と言えなかった。
何かが引っかかっているのだ、小さな違和感、あのれいむとまりさのお家の中を見たときに感じた違和感。
その後ちぇんとありすに話を聞くときに忘れてしまったが今再びそれが引っかかっている。
いや、むしろあの2人の話と合わさってむくむくと大きな違和感になってくる。
背後の幹部達の目が、周囲の群れのゆっくり達の目がぱちゅりーの集中した。裁定しろと言うのだろう。
全体の流れはれいむの発言を信じる方向に傾いている、確かにお食べなさいをしたゆっくりを食べた事に対する罰は掟に無いし。
厳しい越冬が失敗しかけるところ何とかれいむ1人だけは助かったのだ、それならばそのれいむを制裁して群れのゆっくりの数を減らすのは群れの為にならないだろう。
しかしぱちゅりーは何故かれいむを信じる、れいむは無罪と言えなかった。
何かが引っかかっているのだ、小さな違和感、あのれいむとまりさのお家の中を見たときに感じた違和感。
その後ちぇんとありすに話を聞くときに忘れてしまったが今再びそれが引っかかっている。
いや、むしろあの2人の話と合わさってむくむくと大きな違和感になってくる。
お家の中に埋められていたまりさのお帽子、お家の中の様子、ありすの話。
それらがグルグルとぱちゅりーの中で回っている、くっついっては離れまたくっつくそうして何かに成ろうとしているのだ。
それらがグルグルとぱちゅりーの中で回っている、くっついっては離れまたくっつくそうして何かに成ろうとしているのだ。
「おさっ、どうしましたみょん!」
考え込んでしまったぱちゅりーを心配したのかみょんが声をかけて来た、広場の群れのゆっくり達も長であるぱちゅりーの言葉を待っている。
その時、ぱちゅりーの中で違和感が具体的な形になる、もしかして……
その時、ぱちゅりーの中で違和感が具体的な形になる、もしかして……
「むきゅ、決めたわ!」
決心する、心配そうねみょんに笑顔を向けると、れいむにそして広場に集まっていた群れのゆっくり達に向き直る。
「れいむ、長として決めたわ!」
顔を上げたれいむ、周囲も静まり返る。
「あなたを群れの掟違反で制裁するわ!」
広場に怒号が響き渡った。
「どぼじでぇ、どぼじで!」
「れいぶはなんにもわるいことしてないでしょお!」
「れいぶはなんにもわるいことしてないでしょお!」
冷静な顔でぱちゅりーを見ていたれいむ、しかし宣言を聞くと怒鳴り声を上げた。
肥えた体を左右に振りながら喚いている。
肥えた体を左右に振りながら喚いている。
「まりざはおたべなさいしたんだよぉ、おたべなさいしたらむーしゃむしゃしてもいいんでしょぉ!」
必死で訴えるれいむ、周囲のゆっくり達からも小さいながらも同意する声が上がってくる。
「そうよ!まりさがお食べなさいをしたならそれを食べてもも掟には違反しないわ!」
「だっだらどぼじでぇ!」
「だっだらどぼじでぇ!」
「れいむ……あなたの罪状は"おちびちゃん殺し"よ!」
「ゆ"ぅ!!!」
「ゆ"ぅ!!!」
その言葉にれいむが動揺する、反対に周囲のゆっくり達は疑問顔だ。
「ど、どういうことぉ!」
れいむが声を上げるが先ほどと比べて声に力が無い。
「れいむ……先ず聞かせ欲しいのだけど?」
「あなたとまりさの越冬、食料が足りなくなったと言っていたけど、どうして足りなくなったの?」
「ゆぅ、まりさがしっかりあつめなかったからだよぉ!」
「そう……ありす?」
「あなたとまりさの越冬、食料が足りなくなったと言っていたけど、どうして足りなくなったの?」
「ゆぅ、まりさがしっかりあつめなかったからだよぉ!」
「そう……ありす?」
少し離れた所に居たありすに目で合図をする、ありすもその意味を察したのか。
「それはおかしいわ!まえにあなたとまりさのおうちでかくにんしたときはじゅうぶんなりょうがあったわ!ちぇん!」
「そうだよー、ありすとちぇんがいっしょにかくにんしたんだよー。れいむもおぼえてるよねー!」
「ゆっ、ゆぅ……」
「そうだよー、ありすとちぇんがいっしょにかくにんしたんだよー。れいむもおぼえてるよねー!」
「ゆっ、ゆぅ……」
「それなのに、あなたの話だと越冬が始まって暫くして食料が足りなくなった……なぜ?」
「そ、それは……まりさがたべすぎたり……?」
「……れいむあなた達、越冬中にすっきりーをしたのね!」
「そ、それは……まりさがたべすぎたり……?」
「……れいむあなた達、越冬中にすっきりーをしたのね!」
ぱちゅりーは自分の考えが正しいだろう事に自信を持って居た。
今の質問でれいむが食料が足りなくなった具体的な理由を話せれば別だっただろう。
越冬中のアクシデントで食料が失われる事は少なくない、しかし十分にあったはずの食料が食べすぎなどと言う理由で失敗する事は少ない。
だとすれば食料の計算が大きく狂う事が、若いゆっくりの番が陥りやすい失敗が有ったのだろう事は想像に難くない。
今の質問でれいむが食料が足りなくなった具体的な理由を話せれば別だっただろう。
越冬中のアクシデントで食料が失われる事は少なくない、しかし十分にあったはずの食料が食べすぎなどと言う理由で失敗する事は少ない。
だとすれば食料の計算が大きく狂う事が、若いゆっくりの番が陥りやすい失敗が有ったのだろう事は想像に難くない。
「おちびちゃんが生まれたから、だから食料が足りなくなったのでしょう?」
「ゆっ、ゆーと、ゆ」
「ゆっ、ゆーと、ゆ」
れいむは必死に何かを考えているのか、目が左右に泳いでいる。
「むきゅ、否定しないのね……それなられいむ、生まれたおちびちゃん達はどこに行ったの?」
「ゆ、ゆぅ!」
「ゆ、ゆぅ!」
周囲のゆっくり達もそれを聞いて静まり返っていた。
先ほどれいむに好意的な反応を返していたもの達も戸惑った様な表情でれいむを見つめている。
先ほどれいむに好意的な反応を返していたもの達も戸惑った様な表情でれいむを見つめている。
「おちびちゃん達が居ないのは、れいむ!あなたがおちびちゃんを殺したからよ!」
広場にざわめきが広がった。
「まさかれいむがおちびちゃんも……」
「じゃあまりさがおたべなさいをしたのは……」
「もしかするとまりさも……」
「れいむはそんなことをしないわ」
「でもごはんがたりなくなったとすると……」
「じゃあまりさがおたべなさいをしたのは……」
「もしかするとまりさも……」
「れいむはそんなことをしないわ」
「でもごはんがたりなくなったとすると……」
様々な憶測が広がる。
「れいむ答えな「ゆがぁ、ちがうよぉ!」
「れいむはそんなことはしてないよ!ごはんがたりなかったのはまりさがわるいんだよぉ!おちびちゃんなんてしらないよぉ!おさのはなしには、しょうこがないんだよぉ!」
「れいむはそんなことはしてないよ!ごはんがたりなかったのはまりさがわるいんだよぉ!おちびちゃんなんてしらないよぉ!おさのはなしには、しょうこがないんだよぉ!」
突如大声を上げるれいむ、叫び終えてゆはーゆはーと息を吐いているが気が付く。
「ゆっ、ゆぅ!」
広場の、周囲のゆっくり達が静まり返っている事に。
「ちがうよ、れいむは……」
何か言いそうになったのを遮り伝える。
「そう、なら詳しく調べさせてもらうわ、それまであなたには牢屋に入っていてもらう。連れて行ってちょうだい!」
その言葉に背後に居たみょん達群れの幹部たちが進み出る、そして騒ぎ暴れるれいむを広場の奥に引きずって行った。
群れのゆっくり達のこの一件は再度調べる事を伝え解散させると、ぱちゅりーはれいむが連れていかれた牢屋に来ていた。
この群れの牢屋はゲスゆっくりが現れたときにその処分が決まるまで入れて置く場所で、とある木の横に空いたそこそこの大きさの縦穴である。
下に落ちても死にはしないが、中に入れられたゆっくりは誰かに助けてもらわなければ出る事が出来ない。
この群れの牢屋はゲスゆっくりが現れたときにその処分が決まるまで入れて置く場所で、とある木の横に空いたそこそこの大きさの縦穴である。
下に落ちても死にはしないが、中に入れられたゆっくりは誰かに助けてもらわなければ出る事が出来ない。
「おさっ!」
牢屋――穴の淵に着くと待っていたみょんが声をかけてくる。
「だぜぇ、れいむをだぜぇ!」
中でれいむが喚いている。
「むきゅ、あなたのお家をもう一度調べさせてもらう、それまではそこに居なさい!」
「れいむはなんにもしてないよぉ、おうちなんてしらべるひつようはないんだよぉ!」
「れいむはなんにもしてないよぉ、おうちなんてしらべるひつようはないんだよぉ!」
れいむを無視してみょんを促す、もう一度あのお家を詳しく調べなくては、地面の中まで詳しく。
暫くしてぱちゅりーが再び牢屋を訪れると、それに気が付いたれいむが笑顔を向けてくる。
「れいむがただしいってわかったでしょ、はやくだしてね!」
相変わらず大きな体で苦労して上を向き、にやにやとした視線を向けてくるれいむの横には誰が持ち込んだのか食料の残骸が落ちている。
この牢屋は木の陰にあるため雨などには会わないし、外に出れない事を除けば後は食糧問題だが。
「れいむはむざいだって、みんなおうえんしてくれるんだよ!はやくれいむをだしてねぇ!」
どうやら群れのれいむを信じているゆっくりが差し入れをしているらしい、れいむは堪えた様子が無い。
「今あなたのお家を調べてるわ、それが終わるまで待ちなさい!」
れいむの様子を確かめるとぱちゅりーはあのお家の調査に戻った。
状況が動いたのは数日後だった、調査をしていたみょんがれいむとまりさのお家の中からおちびちゃんのお飾りを発見したのだ。
小さい、恐らく赤ゆっくりのものだと思われるお帽子とリボンが2つずつ、間違えなくあの2人のおちびちゃんだろう。
小さい、恐らく赤ゆっくりのものだと思われるお帽子とリボンが2つずつ、間違えなくあの2人のおちびちゃんだろう。
「これでまちがえないですみょん、れいむはおちびちゃんごろしですみょん!せいっさいするべきですみょん!」
見つけたお飾りをぱちゅりーに見せに来たみょんが意気込む、それを制してぱちゅりーは再び牢屋の前に来ていた。
穴の淵に近づくと直ぐに大声がする。
穴の淵に近づくと直ぐに大声がする。
「ゆがぁ、ごはんはまだなのぉ!れいむはおっとをうしなったうえにむじつのつみをかけられたかわいそうなゆっくりなんだよぉ!はやくしろぉ!」
穴の中を覗きこみ驚く、穴の中のれいむは数日前に見たときよりも明らかに痩せ通常のゆっくりの様な大きさになっている。
れいむはぱちゅりーに気が付くと血走った目を向けてくる、
れいむはぱちゅりーに気が付くと血走った目を向けてくる、
「おざぁ、はやくれいむにむーしゃむしゃさせてねぇ!れいむのむざいがわかったでしょう!」
「それとうんうんがくさいんだよぉ、これもはやくきれいにぃてねぇ!」
「それとうんうんがくさいんだよぉ、これもはやくきれいにぃてねぇ!」
よく見ると周囲にはうんうんが残っている埋めていないのだろう。
「はやぐ、むーしゃむしゃさせろぉ!」
必死で叫ぶれいむ、数日前とは大違いだ差し入れをされていると思い食料を与えては居なかったがこの様子では差し入れが途絶えたらしい。
「れいむ……おちびちゃん達のお飾りが見つかったわ」
「ゆ"っ!」
「ゆ"っ!」
押し黙る、暫く下を見たり再び上を向いたりしている、気が付くと後ろにみょんがやってきていた。
「れいむはどうでかすかみょん?」
「そうね……そういえばみょん?おちびちゃん達のお飾りだけど一体どこで見つかったの?」
「それは……あのおうちのおといれのしたにうまってましたみょん……」
「そう」
「そうね……そういえばみょん?おちびちゃん達のお飾りだけど一体どこで見つかったの?」
「それは……あのおうちのおといれのしたにうまってましたみょん……」
「そう」
未だに黙りこくっているれいむにもう一度視線をやり引き返す。
「お、おさ!れいむをせいっさいしなくていいんですかみょん!?」
「そうね、おちびちゃんのお飾りが見つかった事は群れの皆に伝えておきなさい」
「そうね、おちびちゃんのお飾りが見つかった事は群れの皆に伝えておきなさい」
あの後ありすに聞いたところによると、れいむを信じていた者達も牢屋の中のれいむの態度に呆れて差し入れが減ったらしい。
おちびちゃんのお飾りが見つかった事が広まれば皆無に成るだろう。
事実その通りとなり、群れの中でれいむを信じていたゆっくり達もこの一件でれいむを見限ったようだ。
むしろ今ではまりさもれいむに殺されたと言う事が大半の見方となり、ぱちゅりーの元にもれいむを制裁するように言ってくる者が現れ始めた。
おちびちゃんのお飾りが見つかった事が広まれば皆無に成るだろう。
事実その通りとなり、群れの中でれいむを信じていたゆっくり達もこの一件でれいむを見限ったようだ。
むしろ今ではまりさもれいむに殺されたと言う事が大半の見方となり、ぱちゅりーの元にもれいむを制裁するように言ってくる者が現れ始めた。
そんな周囲の意見を退けていたぱちゅりーは数日後再び牢屋へとやってきていた。
あの時とは異なり覗き込んでもれいむの叫び声は上がらない、れいむは穴の底で倒れていた。
まるであの越冬明けに発見された時の様に頬は痩せこけ髪はかさかさに乾いている、それだけでは無いれいむの周りや体のあちこちにうんうんが撒き散らされている、数日有ったとはいえとても1人の出した物とは思えない量だ。
あの時とは異なり覗き込んでもれいむの叫び声は上がらない、れいむは穴の底で倒れていた。
まるであの越冬明けに発見された時の様に頬は痩せこけ髪はかさかさに乾いている、それだけでは無いれいむの周りや体のあちこちにうんうんが撒き散らされている、数日有ったとはいえとても1人の出した物とは思えない量だ。
「ゆ……ゆぅ……おさ」
その時差し込んだ陰に気づいたのかれいむがむくりと力なく起き上がる。
「れいむ、そのうんうんは一体どうしたの?」
れいむ呆けたような瞳に涙が溢れる。
「ゆぐっ、ゆぐっ、むれのみんなが……むれのみんながやったんだよ」
「れいぶがまりざをころしてむーしゃむしゃしたって、そういっでうんうんを!」
「れいぶがまりざをころしてむーしゃむしゃしたって、そういっでうんうんを!」
必死にのーびのーびをするれいむ、こちらに懇願しているのだろうか、それとも周囲のうんうんのゆっくり出来ない臭いから逃げようとしているのかも知れない。
「おざぁ、れいむをたすけてねぇ、れいむはんせいしたよぉ!だからここからだしてねぇ!」
「れいむはまりさをころしてなんかないよぉ!」
「れいむはまりさをころしてなんかないよぉ!」
「信じるわ!」
その言葉にれいむが動きを止める、
「ほんとう……!おざはやくだしてねぇ!」
「ダメよおちびちゃん殺しは許されないわ、まりさについては信じてあげる。だから……あなたを制裁したりはしないわ!」
喜色満面のだったれいむはその言葉に動きを止める、極短い沈黙。
「ゆぅ、そ、それじゃあここにずっと、いやだよぉ、れいむをだしてねぇ!せいっさいでもいいよぉ!」
どうやら意味に気が付いたようだ、牢屋から離れる、背後かられいむの声が聞こえるが無視した。
「だからあなたはずっとそこに居るといいわ……」
「おさ……いいんですかみょん?きっとまりさもれいむが、それにゆっくりごろしはせいっさいですみょん!?」
「おさ……いいんですかみょん?きっとまりさもれいむが、それにゆっくりごろしはせいっさいですみょん!?」
気が付くと後を着けて来たのかみょんが心配そうな目でこちらを見ている。
「良いのよ、おちびちゃんの飾りだけじゃゆっくり殺しの証拠には成らないわ。またお食べなさいとか言うかも知れないし」
その言葉にみょんは不満げだ。
良いのよみょん……きっと制裁よりその方がれいむには辛いはずだわ。
それにもしも最悪の考えが当たっていなければ、れいむはあそこで暫くは生き延びられるはずよ、まぁ違うんでしょうけど。
良いのよみょん……きっと制裁よりその方がれいむには辛いはずだわ。
それにもしも最悪の考えが当たっていなければ、れいむはあそこで暫くは生き延びられるはずよ、まぁ違うんでしょうけど。
そうしてまだ背後を気にしているみょんを促し、ぱちゅりーは広場へと戻った。
この一件から暫くして、ぱちゅりーはみょんから牢屋のれいむについての報告を受ける事に成った。
れいむはあの牢屋の底で苦悶の表情で干からびていたらしい、その回りにはうんうんが積まれまるでうんうんに埋まっている様に見えたそうだ。
ぱちゅりーは嘆息すると、みょんにそのゆっくり出来ない物の埋め立てを命じた。
れいむはあの牢屋の底で苦悶の表情で干からびていたらしい、その回りにはうんうんが積まれまるでうんうんに埋まっている様に見えたそうだ。
ぱちゅりーは嘆息すると、みょんにそのゆっくり出来ない物の埋め立てを命じた。
公民あき
後書き
最後まで読んでいただきありがとうございました。
タイトルがあれですが、今回は推理物だったりはしません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
タイトルがあれですが、今回は推理物だったりはしません。
挿絵: