ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3427 嫌う理由と助ける理由02
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ankoss
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『嫌う理由と助ける理由02』 16KB
考証 思いやり 育児 野良ゆ 都会 現代 独自設定 注意:虐待成分皆無 前回の話と立場を入れ替えてみました
考証 思いやり 育児 野良ゆ 都会 現代 独自設定 注意:虐待成分皆無 前回の話と立場を入れ替えてみました
久々に日曜が休みとなった。
だが、俺の目覚ましは携帯のアラームではなくゆっくりの絶叫だった。
「だぁ!まったく五月蠅ぇ!」
休日用にセットした目覚ましがなるよりも二時間早く、ゆっくりの絶叫に俺は起こされたのだ。
ていうかまだ日が昇ってねぇぞチクショウ。
「どう゛ぉぢでむしさんはゆっくりしていないのぉぉぉぉ!」
れいむの絶叫だ。おおかた蟻か何かに体をむしられているとかそんな所だろうか。
久々に日曜に休めたってのによりによってれいむの絶叫が目覚まし代わりとはツイてないにも程がある。
「ええい、畑違いだが一応公務員だし、市民生活の安寧に貢献するとするか…」
俺はスコップを手に玄関を出た。
だが、俺の目覚ましは携帯のアラームではなくゆっくりの絶叫だった。
「だぁ!まったく五月蠅ぇ!」
休日用にセットした目覚ましがなるよりも二時間早く、ゆっくりの絶叫に俺は起こされたのだ。
ていうかまだ日が昇ってねぇぞチクショウ。
「どう゛ぉぢでむしさんはゆっくりしていないのぉぉぉぉ!」
れいむの絶叫だ。おおかた蟻か何かに体をむしられているとかそんな所だろうか。
久々に日曜に休めたってのによりによってれいむの絶叫が目覚まし代わりとはツイてないにも程がある。
「ええい、畑違いだが一応公務員だし、市民生活の安寧に貢献するとするか…」
俺はスコップを手に玄関を出た。
俺の住むアパートの裏手は山林になっていて、野良や地域ゆっくりが多く狩りを行っている。
「そうだんおにいさん。おはようさんなんだぜ」
山林に足を踏み入れると、先客の帽子に白いバッヂをつけたまりさが挨拶をしてきた。
俺は何故かこの辺の野良ゆっくり達から『相談お兄さん』と呼ばれ一応の信頼を得ていたりする。まぁ本職的な意味では間違いないんだが…
先日のように平然と野良を潰したりもしていもだ。
その光景を何回も人間やゆっくりに見られたりもしているんだが、まりさいわく『潰されるようなことをするゲスが悪い』らしい。
ちなみにこの白いバッヂはこの辺限定の制度で、いわゆる地域ゆっくりを示すバッヂ。
単に『非ゲス』である事の証明として始まったこの制度の評判はかなり高く、個体は下手な銅バッヂよりも優れていると言われ全国から視察団が来るほどだ。
そのため地元では虐待お兄さんの間でも白バッヂ持ちには手を出さないという不文律ができあがってたりする。
もっともそのせいでバッヂ商売をやってる連中からは敵視もされているんだが…
だが、先のまりさの発言もゆっくりの根底にある『選民思想』から来ているのかもしれないと考えると油断は禁物だ。
「なあ。さっきからすっげぇ声が聞こえるだが、なんなんだ?」
「ばっぢのないしんいりさんがいるんだぜ。にちようびさんにゆっくりできなくてもうしわけないんだぜ」
そう言いながらお下げで声の方を指し示すまりさ。
「お前が謝る事じゃ…うわぁひでぇな」
俺は示された方を見てため息をはいた。
「そうだんおにいさん。おはようさんなんだぜ」
山林に足を踏み入れると、先客の帽子に白いバッヂをつけたまりさが挨拶をしてきた。
俺は何故かこの辺の野良ゆっくり達から『相談お兄さん』と呼ばれ一応の信頼を得ていたりする。まぁ本職的な意味では間違いないんだが…
先日のように平然と野良を潰したりもしていもだ。
その光景を何回も人間やゆっくりに見られたりもしているんだが、まりさいわく『潰されるようなことをするゲスが悪い』らしい。
ちなみにこの白いバッヂはこの辺限定の制度で、いわゆる地域ゆっくりを示すバッヂ。
単に『非ゲス』である事の証明として始まったこの制度の評判はかなり高く、個体は下手な銅バッヂよりも優れていると言われ全国から視察団が来るほどだ。
そのため地元では虐待お兄さんの間でも白バッヂ持ちには手を出さないという不文律ができあがってたりする。
もっともそのせいでバッヂ商売をやってる連中からは敵視もされているんだが…
だが、先のまりさの発言もゆっくりの根底にある『選民思想』から来ているのかもしれないと考えると油断は禁物だ。
「なあ。さっきからすっげぇ声が聞こえるだが、なんなんだ?」
「ばっぢのないしんいりさんがいるんだぜ。にちようびさんにゆっくりできなくてもうしわけないんだぜ」
そう言いながらお下げで声の方を指し示すまりさ。
「お前が謝る事じゃ…うわぁひでぇな」
俺は示された方を見てため息をはいた。
「ゆぎゃぁぁぁ!やべろおぉぉぉぉぉ!でうぶのびはだがああああああ!」
そのれいむの頬でぶらぶらしているのは、もみあげではなくムカデだった。
風呂場で見かけたら絶叫する程度の大きさの。
「白バッヂの…ありゃなんだ?」
「みてのとおりおばかなれいむなんだぜ。かりになれていないのにおおきいのをねらうからああなるんだぜ」
「おちびちゃんがいるんだからしょうがないでじょおおおお!」
俺達のやり取りに気付いたれいむは顔を左右に振り、ムカデを振り払いながら絶叫する。
ほほう。物乞いをせずに自ら狩りとは恐れ入る。前のれいむとは天と地以上の差が有るじゃないか。
れいむ種の仕事は子育てや巣の隠蔽、つまりは育児と結界の作成維持管理だ。
そして狩りや戦は原則まりさ種の仕事であり、程度にもよるのだが平時に原則から外れることは『ゆっくりできない』事として強く忌避される。
逆に言えばまりさが育児を行ったり、逆にれいむが狩を行うのはその群や家族が非常事態である事の証明ともいえるだろう。
「番はいないのか?」
「そんなことはどうでもいいんだぜ。にんげんさんをゆっくりさせないれいむはせいっさいなんだぜ」
「まあまて。お前は狩りに精を出せ。おちびがいるんだろ」
「ゆう。ゆっくりりかいしたんだぜ。ここはそうだんおにいさんにおまかせするのぜ」
枝をくわえようとするまりさを宥め、俺はれいむに近寄った。
そのれいむの頬でぶらぶらしているのは、もみあげではなくムカデだった。
風呂場で見かけたら絶叫する程度の大きさの。
「白バッヂの…ありゃなんだ?」
「みてのとおりおばかなれいむなんだぜ。かりになれていないのにおおきいのをねらうからああなるんだぜ」
「おちびちゃんがいるんだからしょうがないでじょおおおお!」
俺達のやり取りに気付いたれいむは顔を左右に振り、ムカデを振り払いながら絶叫する。
ほほう。物乞いをせずに自ら狩りとは恐れ入る。前のれいむとは天と地以上の差が有るじゃないか。
れいむ種の仕事は子育てや巣の隠蔽、つまりは育児と結界の作成維持管理だ。
そして狩りや戦は原則まりさ種の仕事であり、程度にもよるのだが平時に原則から外れることは『ゆっくりできない』事として強く忌避される。
逆に言えばまりさが育児を行ったり、逆にれいむが狩を行うのはその群や家族が非常事態である事の証明ともいえるだろう。
「番はいないのか?」
「そんなことはどうでもいいんだぜ。にんげんさんをゆっくりさせないれいむはせいっさいなんだぜ」
「まあまて。お前は狩りに精を出せ。おちびがいるんだろ」
「ゆう。ゆっくりりかいしたんだぜ。ここはそうだんおにいさんにおまかせするのぜ」
枝をくわえようとするまりさを宥め、俺はれいむに近寄った。
「おいれいむ。なにしてんだ?」
「みてわからないのぉぉぉぉ!かりしてるのよぉぉぉ!」
絶叫しながら、木の幹にムカデをびたんびたんとたたきつけているれいむ。
お、意外と賢いな。
「つがいはどうした?」
言いながら、俺は木の枝を箸にして百足を摘み引き剥がす。
「いだいぃぃぃぃ!」
「落ち着け阿呆。近所迷惑なんだよ」
デコピンを見舞いながら注意する。
「それ以上わめくと赤ゆ残して埋めるぞ」
「ゆゆっ!?れいむはしんぐるまざーなんだよ!?だからいくじもかりもしないといけないんだよ!?そんなこともわからないの!?ばかなの!?」
「いや、言いたいことはわかるんだがな。言葉遣いと声の大きさを何とかしろ」
迷惑極まりないが、前夜道で叩き潰した奴よりかは遙かにマシなんだが。
俺は泣きじゃくるれいむを見下ろしながら思った。
なまじ『最低』を見続けていると、どうしても同情が生まれちまう。ある意味悪い癖だ。
「ゆぅぅぅぅ!にんげんさんにかまっているよゆうはないんだよ!れいむはかりをしなきゃいけないんだよ!」
「まあ分かるけどよ。狩りに不慣れならもう少しとりやすいのをねらえよ。あと草とかさ」
「むしのさんのあじもおしえないとおちびちゃんたちがあとでくろうするでしょおぉぉぉ!」
「いやまぁそうだが」
一応食育を考えて狩りをしているらしい。
「ん?おまえ、元飼ゆか」
よく見るとお飾りの一部にバッヂの剥離跡がある。
「そうよぉぉぉぉ!でいぶは金バッヂさんだったのぉぉぉぉ!」
「なるほど。てかでいぶ言うな」
「あまあまさんのあじをおぼえるまえにむしさんとかくささんになれさせないといきていけないでしょぉぉぉぉ」
人間の食料の味を知っている。
だからこそ、赤ゆ達がそれらの味を知る前に野良らしい食事に慣れさせようと焦っているわけか。
人間の食べ物の味を知った味覚の矯正は困難だ。おそらく当人もといゆっくりも相当苦労したのだろうことが伺えた。
「つか随分賢いなお前。どうして捨てられた?」
こいつ、単なる元金バッヂなんかじゃない。
れいむ嫌いの俺が手を出す事をためらうほど賢かった。
餡統もそれなりなのかもしれないが、おそらくはそれなりの時間人間と接していたのもあるからだろう。
そう考えるとある意味もったいないな。
「ありすにおうちせんげんされてすっきりさせられてかいぬしさんにおこられて…うわあああああん!」
砂糖水の涙を流しながら切実に訴えるれいむ。
要約すれば、れいぱーに押し入られ、れいぽぅされた、と。
「そのありすどうしたんだ?」
「すっきりーしたあとおねえさんにどなられたらどこかいっちゃったのよぉぉぉ!」
「ヤり逃げかよ…最悪だな」
大体の理由はわかった。
俺はしばし腕を組んで考えた。
「おい、白バッヂの」
「ゆ?」
バッタを口にくわえた白バッヂまりさが振り向いた。
「ちょいと相談だが…」
「ゆ。ゆっくりようけんをきこうか、だぜ」
まりさはバッタを飲み込み俺の言葉に耳を傾けた。
「みてわからないのぉぉぉぉ!かりしてるのよぉぉぉ!」
絶叫しながら、木の幹にムカデをびたんびたんとたたきつけているれいむ。
お、意外と賢いな。
「つがいはどうした?」
言いながら、俺は木の枝を箸にして百足を摘み引き剥がす。
「いだいぃぃぃぃ!」
「落ち着け阿呆。近所迷惑なんだよ」
デコピンを見舞いながら注意する。
「それ以上わめくと赤ゆ残して埋めるぞ」
「ゆゆっ!?れいむはしんぐるまざーなんだよ!?だからいくじもかりもしないといけないんだよ!?そんなこともわからないの!?ばかなの!?」
「いや、言いたいことはわかるんだがな。言葉遣いと声の大きさを何とかしろ」
迷惑極まりないが、前夜道で叩き潰した奴よりかは遙かにマシなんだが。
俺は泣きじゃくるれいむを見下ろしながら思った。
なまじ『最低』を見続けていると、どうしても同情が生まれちまう。ある意味悪い癖だ。
「ゆぅぅぅぅ!にんげんさんにかまっているよゆうはないんだよ!れいむはかりをしなきゃいけないんだよ!」
「まあ分かるけどよ。狩りに不慣れならもう少しとりやすいのをねらえよ。あと草とかさ」
「むしのさんのあじもおしえないとおちびちゃんたちがあとでくろうするでしょおぉぉぉ!」
「いやまぁそうだが」
一応食育を考えて狩りをしているらしい。
「ん?おまえ、元飼ゆか」
よく見るとお飾りの一部にバッヂの剥離跡がある。
「そうよぉぉぉぉ!でいぶは金バッヂさんだったのぉぉぉぉ!」
「なるほど。てかでいぶ言うな」
「あまあまさんのあじをおぼえるまえにむしさんとかくささんになれさせないといきていけないでしょぉぉぉぉ」
人間の食料の味を知っている。
だからこそ、赤ゆ達がそれらの味を知る前に野良らしい食事に慣れさせようと焦っているわけか。
人間の食べ物の味を知った味覚の矯正は困難だ。おそらく当人もといゆっくりも相当苦労したのだろうことが伺えた。
「つか随分賢いなお前。どうして捨てられた?」
こいつ、単なる元金バッヂなんかじゃない。
れいむ嫌いの俺が手を出す事をためらうほど賢かった。
餡統もそれなりなのかもしれないが、おそらくはそれなりの時間人間と接していたのもあるからだろう。
そう考えるとある意味もったいないな。
「ありすにおうちせんげんされてすっきりさせられてかいぬしさんにおこられて…うわあああああん!」
砂糖水の涙を流しながら切実に訴えるれいむ。
要約すれば、れいぱーに押し入られ、れいぽぅされた、と。
「そのありすどうしたんだ?」
「すっきりーしたあとおねえさんにどなられたらどこかいっちゃったのよぉぉぉ!」
「ヤり逃げかよ…最悪だな」
大体の理由はわかった。
俺はしばし腕を組んで考えた。
「おい、白バッヂの」
「ゆ?」
バッタを口にくわえた白バッヂまりさが振り向いた。
「ちょいと相談だが…」
「ゆ。ゆっくりようけんをきこうか、だぜ」
まりさはバッタを飲み込み俺の言葉に耳を傾けた。
「ゆっくりりかいしたのぜ。おさのところにつれていくのぜ」
長というのは公園にいるミニドスまりさで、地域ゆっくりの顔役兼白バッヂの審査役をつとめている。
地域限定バッヂの制度は多々あるが、運用にはゆっくりが携わっているのは非常に珍しい。
「そうだんおにいさんのすいっせんなら、たぶんばっぢももらえるともうんだぜ」
バッヂがあれば、ミニドスの下で俺みたいな事をしていると言うぱちゅりーからいろいろと助言や支援をもらえるだろう。
「ただしよ、俺の見立てもあまり当てにしないでくれよ。何時どう豹変するかわからないからな」
「それはにんげんさんだっておなじなんだぜ。だからなにかあったらゆっくりがおとしまえをつけるんだぜ」
まるで任侠の世界のような物言いだが、ゆっくり達自身に審査ミスの責任を取らせる事が制度の信頼性を高める理由の一つらしい。
「おにぃざん…あぢがどうございます」
れいむが泣きながらお辞儀?をする。
彼女の横には、草や取りやすいミミズ等が詰まったコンビニのビニールが置かれている。
本格的な食育はチビに狩りを教えるようになってからでいい。今は栄養の確保が最優先だ、という俺の助言だ。
こいつは感情の発露が激しいが、まぁ少なくともまともな子育てをするだろうと俺は思った。
長というのは公園にいるミニドスまりさで、地域ゆっくりの顔役兼白バッヂの審査役をつとめている。
地域限定バッヂの制度は多々あるが、運用にはゆっくりが携わっているのは非常に珍しい。
「そうだんおにいさんのすいっせんなら、たぶんばっぢももらえるともうんだぜ」
バッヂがあれば、ミニドスの下で俺みたいな事をしていると言うぱちゅりーからいろいろと助言や支援をもらえるだろう。
「ただしよ、俺の見立てもあまり当てにしないでくれよ。何時どう豹変するかわからないからな」
「それはにんげんさんだっておなじなんだぜ。だからなにかあったらゆっくりがおとしまえをつけるんだぜ」
まるで任侠の世界のような物言いだが、ゆっくり達自身に審査ミスの責任を取らせる事が制度の信頼性を高める理由の一つらしい。
「おにぃざん…あぢがどうございます」
れいむが泣きながらお辞儀?をする。
彼女の横には、草や取りやすいミミズ等が詰まったコンビニのビニールが置かれている。
本格的な食育はチビに狩りを教えるようになってからでいい。今は栄養の確保が最優先だ、という俺の助言だ。
こいつは感情の発露が激しいが、まぁ少なくともまともな子育てをするだろうと俺は思った。
「さてと。朝飯でも作るか」
休日だというのに朝早くからゆっくりを相手にして本業に精を出した俺がアパートに戻ると玄関前に人影が二つ。
ゲスゆの次はゲス人間か。
俺が本能的にこの後の展開を想像するよりも早く、人影の片方である老人が俺の姿を発見する。
「居ないと思ったら外に居たのかい!よかったよかった!」
一人は今時珍しい日常的に和服を来たお婆さん。俺の入居するアパート『癒久利荘』大家の桜屋さんだ。
俺と入れ替わるように定年退職し、今はこうしてアパート経営で生計を立てている。
ちなみに文字にするとわかりやすいが口にするとと『おおや』と『おうや』なので非常にややこしい。
もう一人は見知らぬ女児。
年齢は幼稚園児か、未修学児なのは間違いない。
体をくねらせながら、歯茎むき出しでニタニタとした不気味な笑みを浮かべている。
媚を売っているつもりだろうが、俺にはあの夜のゆっくり親子の姿がオーバーラップするので逆効果だ。
「……ったく。まーた置き去りですか」
「ああ。またなんだよ。すまないねぇ。休みのところ申し訳ないが…」
「いえ。これは現役の自分がすべき仕事です」
「本当にすまないね。まっくそれにしてもひどいねぇ。どこで嗅ぎつけたか知らないけれど…」
桜屋さんが憤る。女児のにやけ口から覗く黒ずんだ前歯がその原因だろう。
こう見えても、俺は幼稚園教諭の免許を持っていたりする。
とはいえ、先生はやってない。少子化のあおりで求人が無かったからだ。
もっも、今就いている仕事には多少の助けになっているのが救いだ。
さて、俺の資格をを知って、俺を幼稚園の先生と勘違いして一時預かりしろとか抜かしながら突撃して来るどうしようもない親がたまにいる……俺の『職業』を知らずにだ。
直接預けに来るならまだいい。だが今回の親、この子には悪いがゲスれいむ並としか言いようが無い。
子までゲスになる前に何とかしなければ…いや、落ち着け自分。
「お、落ち着いてください子供の前っすよ。ところで、親御さんに心当たりは?」
そして俺は自分に言い聞かせるようにして桜屋さんを宥めた。
休日だというのに朝早くからゆっくりを相手にして本業に精を出した俺がアパートに戻ると玄関前に人影が二つ。
ゲスゆの次はゲス人間か。
俺が本能的にこの後の展開を想像するよりも早く、人影の片方である老人が俺の姿を発見する。
「居ないと思ったら外に居たのかい!よかったよかった!」
一人は今時珍しい日常的に和服を来たお婆さん。俺の入居するアパート『癒久利荘』大家の桜屋さんだ。
俺と入れ替わるように定年退職し、今はこうしてアパート経営で生計を立てている。
ちなみに文字にするとわかりやすいが口にするとと『おおや』と『おうや』なので非常にややこしい。
もう一人は見知らぬ女児。
年齢は幼稚園児か、未修学児なのは間違いない。
体をくねらせながら、歯茎むき出しでニタニタとした不気味な笑みを浮かべている。
媚を売っているつもりだろうが、俺にはあの夜のゆっくり親子の姿がオーバーラップするので逆効果だ。
「……ったく。まーた置き去りですか」
「ああ。またなんだよ。すまないねぇ。休みのところ申し訳ないが…」
「いえ。これは現役の自分がすべき仕事です」
「本当にすまないね。まっくそれにしてもひどいねぇ。どこで嗅ぎつけたか知らないけれど…」
桜屋さんが憤る。女児のにやけ口から覗く黒ずんだ前歯がその原因だろう。
こう見えても、俺は幼稚園教諭の免許を持っていたりする。
とはいえ、先生はやってない。少子化のあおりで求人が無かったからだ。
もっも、今就いている仕事には多少の助けになっているのが救いだ。
さて、俺の資格をを知って、俺を幼稚園の先生と勘違いして一時預かりしろとか抜かしながら突撃して来るどうしようもない親がたまにいる……俺の『職業』を知らずにだ。
直接預けに来るならまだいい。だが今回の親、この子には悪いがゲスれいむ並としか言いようが無い。
子までゲスになる前に何とかしなければ…いや、落ち着け自分。
「お、落ち着いてください子供の前っすよ。ところで、親御さんに心当たりは?」
そして俺は自分に言い聞かせるようにして桜屋さんを宥めた。
「身元はまだ聞き出せては…はい、女児なので自分単独というのも…はい、第一発見者は桜屋さんなのでそれは大丈夫かと。それと歯列を見たところネグレクトの可能性が…はい、今から向います!」
携帯で休出していた上司とのやりとりを終え携帯をしまう。
「どうだって?」
「状況的に後々マズくなりそうなんで緊急保護します。あと遺棄として警察にも通報するそうです」
子供は子供で名前すら名乗らず、母に『ここでお兄さんの相手をしあげなさい』と言われたそうだ。
にやしながらそのフレーズだけ繰り返し、それ以外のことは口にせず玄関のほうをちらちらと見る。
逮捕されたテロリストや捕虜となった特殊部隊員も顔負けの黙秘っぷりだ。
彼女の言葉を文面通りに受け取れば寒気が走る話だが、俺はただでさえ普段の業務でゴリゴリ削れているSAN値が惜しいのであえて日本語が不自由なだけだろうと思うことにした。
こんな言葉を吹き込む親も親だが、相手が悪かった。なんせ俺は生粋の2c○脳だ(仕事上それもどうかと言われればまぁ、うんあれだ…善処するわ)。
甘い顔して預かろうものなら、親が後々で間違いなくペド野郎と言いがかりをつけられるだろう程度の予想、大家さんの第一声を聞くと同時についている。
そう考えると、朝早くかに家から俺を引きずり出したあのれいむには少し感謝すべきだろう。
「まあどうせパチンコか男か…子供ほったらかすなんてろくな奴じゃないね。ああ、職場行くんなら車を出すよ。久々に後釜の顔も見たいからね。それに、状況的に終始女性が付いたほうがいいだろう」
「はい。本当に申し訳ありません」
俺は頭を下げた。
「いいんだよ。自分のアパートでの事だ…あ、orzが始まっちゃうじゃないの!鬼居さん、悪いけど録画しといて!」
あの年齢で日曜の八時台を特撮とアニメで過ごすのだから恐れ入る。
「お易い御用で。9時まで纏めて撮っておきますね」
そう言って俺が部屋に入ろうとすると、女児が開いた隙間から滑り込もうとする。
だが間一髪で桜屋さんの腕が彼女の襟首を引っつかんだ。
「はにゃせくそばばぁ!アタシもorzみるぅぅぅ!」
「こら!そんな口の利き方をするんじゃないよ!ゲスゆになっちゃうよ!?」
桜屋さんに両手で両肩をがっちりと抑えられ身動きが取れず、まるでゲスゆっくりのような口調で罵倒する。
世も末だ。ドアの向こうから聞こえる罵声と叱責を聞きながら俺はげんなりした。
『ゲスゆになっちゃうよ!?』とは子供をしかる時の最大級の『穏便な脅かし方』である。
ゲス化したゆっくりが道端で暴行を加えられていても、余程の愛誤者でなければ制止しない。
ゲスには居場所が無い。存在そのものを『無視』または『拒絶』されるのは人畜共通の摂理なのだ。
あの子があの桜屋さんの言葉の意味を理解できる年齢になった時、はたしてどこに居るだろうか。いや、居られるのだろうか…
録画の設定をしていた俺の指先は微かに震えていた。
携帯で休出していた上司とのやりとりを終え携帯をしまう。
「どうだって?」
「状況的に後々マズくなりそうなんで緊急保護します。あと遺棄として警察にも通報するそうです」
子供は子供で名前すら名乗らず、母に『ここでお兄さんの相手をしあげなさい』と言われたそうだ。
にやしながらそのフレーズだけ繰り返し、それ以外のことは口にせず玄関のほうをちらちらと見る。
逮捕されたテロリストや捕虜となった特殊部隊員も顔負けの黙秘っぷりだ。
彼女の言葉を文面通りに受け取れば寒気が走る話だが、俺はただでさえ普段の業務でゴリゴリ削れているSAN値が惜しいのであえて日本語が不自由なだけだろうと思うことにした。
こんな言葉を吹き込む親も親だが、相手が悪かった。なんせ俺は生粋の2c○脳だ(仕事上それもどうかと言われればまぁ、うんあれだ…善処するわ)。
甘い顔して預かろうものなら、親が後々で間違いなくペド野郎と言いがかりをつけられるだろう程度の予想、大家さんの第一声を聞くと同時についている。
そう考えると、朝早くかに家から俺を引きずり出したあのれいむには少し感謝すべきだろう。
「まあどうせパチンコか男か…子供ほったらかすなんてろくな奴じゃないね。ああ、職場行くんなら車を出すよ。久々に後釜の顔も見たいからね。それに、状況的に終始女性が付いたほうがいいだろう」
「はい。本当に申し訳ありません」
俺は頭を下げた。
「いいんだよ。自分のアパートでの事だ…あ、orzが始まっちゃうじゃないの!鬼居さん、悪いけど録画しといて!」
あの年齢で日曜の八時台を特撮とアニメで過ごすのだから恐れ入る。
「お易い御用で。9時まで纏めて撮っておきますね」
そう言って俺が部屋に入ろうとすると、女児が開いた隙間から滑り込もうとする。
だが間一髪で桜屋さんの腕が彼女の襟首を引っつかんだ。
「はにゃせくそばばぁ!アタシもorzみるぅぅぅ!」
「こら!そんな口の利き方をするんじゃないよ!ゲスゆになっちゃうよ!?」
桜屋さんに両手で両肩をがっちりと抑えられ身動きが取れず、まるでゲスゆっくりのような口調で罵倒する。
世も末だ。ドアの向こうから聞こえる罵声と叱責を聞きながら俺はげんなりした。
『ゲスゆになっちゃうよ!?』とは子供をしかる時の最大級の『穏便な脅かし方』である。
ゲス化したゆっくりが道端で暴行を加えられていても、余程の愛誤者でなければ制止しない。
ゲスには居場所が無い。存在そのものを『無視』または『拒絶』されるのは人畜共通の摂理なのだ。
あの子があの桜屋さんの言葉の意味を理解できる年齢になった時、はたしてどこに居るだろうか。いや、居られるのだろうか…
録画の設定をしていた俺の指先は微かに震えていた。
後書
まずは前作『嫌う理由と助ける理由』に素晴らしい挿絵を描いてくださったトラップあき様に最敬礼を。
ぱっと出の新参ごときに本当にありがとうございます。
さて、今回は虐待成分が皆無でむしろ愛でとなった上人間描写が幅を利かせてしまいましたゆっくり虐待/制裁をご期待されていた諸兄には本当に申し訳ありません。
また立場を入れ替えて描く関係でゆっくりが異様にチートレベルで理性的なってしまい、それを薄める為白バッヂという制度をでっち上げました。
同名のシステムが既出でしたら申し訳ありません。
それにしても、負のスパイラルって本当に嫌ですね…
ぱっと出の新参ごときに本当にありがとうございます。
さて、今回は虐待成分が皆無でむしろ愛でとなった上人間描写が幅を利かせてしまいましたゆっくり虐待/制裁をご期待されていた諸兄には本当に申し訳ありません。
また立場を入れ替えて描く関係でゆっくりが異様にチートレベルで理性的なってしまい、それを薄める為白バッヂという制度をでっち上げました。
同名のシステムが既出でしたら申し訳ありません。
それにしても、負のスパイラルって本当に嫌ですね…
*鬼居さんの職業ですが、既にお察しの方も多いでしょうが児童福祉関係の公務員です。
システムはよく知らないので、明確な肩書きはあえて書かないでいこうかと思います。
システムはよく知らないので、明確な肩書きはあえて書かないでいこうかと思います。
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