ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3616 新たな日課
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ankoss
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『新たな日課』 19KB
観察 家族崩壊 現代 うんしー 繋げて一つに 必要なかったかも
観察 家族崩壊 現代 うんしー 繋げて一つに 必要なかったかも
- 分ける必要がないとのことで繋げて再うp。 すいませんでした、ほんと
新たな日課
「ここはまりさたちのおうちなのだぜ!くそじじいはゆっくりしてないでさっさとでていくのぜ!」
「「でていくのじぇ!」」
「……?」
「「でていくのじぇ!」」
「……?」
久々に使っていない空き部屋の掃除でも、と思った私が目にしたのは謎の饅頭4体(個?)だった。
突然現れた謎の来訪者に、私は目をぱちぱちさせてしまう。
突然現れた謎の来訪者に、私は目をぱちぱちさせてしまう。
(なにこれ……饅頭、がしゃべるわけないよなぁ)
少し首を傾げて、少し前にテレビで見たことを思い出す。
『元飼いゆっくりの野生化に注意!家の中などを荒らされた場合、保健所にご連絡ください……また、市は……』
そうそう、確かゆっくり……とかいったっけこれ?
飼いゆっくりの野生化、というぐらいだからこれをペットにするんだろうが……これを、か?
サッカーボールほどの体をたゆんたゆんと揺らしながらこちらを威嚇(?)してくる帽子を被ったゆっくり。これがこの集団のリーダーだろうか?
そのとなりには帽子ゆっくりよりやや小さめでカチューシャを付けたゆっくりがいる。
そして極めつけはその1匹ずつをそれぞれ小さくしたようなゆっくり。子供……だろうか。
そいつらはどれもこれもが私に向かってあざけるような表情をしており、とても愛らしいとは思えない。
飼いゆっくりの野生化、というぐらいだからこれをペットにするんだろうが……これを、か?
サッカーボールほどの体をたゆんたゆんと揺らしながらこちらを威嚇(?)してくる帽子を被ったゆっくり。これがこの集団のリーダーだろうか?
そのとなりには帽子ゆっくりよりやや小さめでカチューシャを付けたゆっくりがいる。
そして極めつけはその1匹ずつをそれぞれ小さくしたようなゆっくり。子供……だろうか。
そいつらはどれもこれもが私に向かってあざけるような表情をしており、とても愛らしいとは思えない。
「おい!何をゆっくりしてるんだじぇ!くそじじいはさっさとでていって、まりさたちにあまあまをよこすんだぜ!」
(くそじじいって……性別の認識が出来ないんだろうか?いや……もしかして)
人間から見て動物の顔が見分けられないように、ゆっくり達からみた人間はすべて『くそじじい』なのかもしれない。
そもそも、性別の概念すらも怪しく見えるこの奇怪な生物に、私は少し興味が沸いた。
そもそも、性別の概念すらも怪しく見えるこの奇怪な生物に、私は少し興味が沸いた。
「どれいのぶんざいでゆっくりするなんで、とかいはじゃないわね!」
「「しゃっしゃとあまあまよこすんだじぇ!」」
「あのー……あまあまって、なんです?」
とりあえず言葉を発しているのだから、恐らく対話できるだろうと声をかけてみる。
返答は以下の通り。
返答は以下の通り。
「はんっ!このどれいはあまあまもわからないのぜ!?あたまがどうかしてるのぜ!」
「あら、こんなどれいにそんなきょーよーがあるはずないわ、まりさ。かわいそうよ……くすくす」
「「きゃきゃきゃきゃっ!!ばきゃなくちょじじいはゆっきゅりできにゃいね!!」」
「あら、こんなどれいにそんなきょーよーがあるはずないわ、まりさ。かわいそうよ……くすくす」
「「きゃきゃきゃきゃっ!!ばきゃなくちょじじいはゆっきゅりできにゃいね!!」」
……こいつらを飼うという思考そのものが理解できないな。
今度飼っている人を見かけたらぜひゆっくりと話を聞いてみたいものだ。
今度飼っている人を見かけたらぜひゆっくりと話を聞いてみたいものだ。
「えと……すいません、教えてもらって、いいですか?」
とりあえずは下手に出ておくことにした。
私がもしもナイフみたいに尖っていたら、この四匹を蒸し焼きにして食ってやっていたところだろう。
私がもしもナイフみたいに尖っていたら、この四匹を蒸し焼きにして食ってやっていたところだろう。
「ふん、しかたないのぜ……あまあまってのは、あまーくてしあわせーっ!になるものなんだぜ!」
……日本語でお願いします、ほんと。
まぁ、言葉の形そのものでとらえるならば……おそらく甘いなにかなのだろうか。
まぁ、言葉の形そのものでとらえるならば……おそらく甘いなにかなのだろうか。
「えーと、少し待っててくださいね」
「さっさともってくるんだぜ!まりさたちはながたびでおなかがすいてるんだぜ!
「「すいてるんだじぇ!」」
「「すいてるんだじぇ!」」
御茶請けの甘菓子がまだ残っていただろうか?
と、なぜかあの饅頭の指示にしたがっている自分を、私はクスリと小さく笑った。
と、なぜかあの饅頭の指示にしたがっている自分を、私はクスリと小さく笑った。
「「「「むーしゃむーしゃむーしゃ!!!!」」」」
「「しあわせーっ!!」」「「ちあわちぇーっ!!」」
私が持ってきた2人用ほどの甘菓子を一心不乱に貪ると、四匹(一応生き物として扱うことにした)は本当にしあわせそうな表情で転がった。
(なるほどね、あまあまってのは甘いもの全般のことなわけかー。また一つ無駄な)
「おなきゃいっぴゃいににゃっちゃから、まりちゃのしゅーぴゃーうんうんたいみゅにゃのだじぇ!」
「……うんうん?」
その言葉の響きに、何やら私は不穏な気配を感じ取る。
その気配は瞬く間に確信へと変わり……っ!
その気配は瞬く間に確信へと変わり……っ!
「しゅっきりーっ♪」
ゴムボールみたいな体をくの字……というよりはしの字?に曲げ小さな帽子のゆっくりは排泄をした。
「ありしゅもしゅゆのー!しゅっきりーっ♪」
それに続くように小さいカチューシャのゆっくりも排泄を行う。
(普通の生き物と同じように排泄もするのかー……ますます不思議)
「おい!くそどれい!」
「え、はい。なんでしょう?」
正直くそどれい、という呼び方は納得出来なかったが、完全にこちらを見下した態度から言っても変えてくれるとは思えない。
それより、正直このゆっくり達の事が気になって仕方がないからだ。
それより、正直このゆっくり達の事が気になって仕方がないからだ。
「ゆっくりしてないで、おちびちゃんたちのうんうんをそうじするのぜ!」
「いわれないとこんなこともできないなんて、とかいはじゃないわね」
「いわれないとこんなこともできないなんて、とかいはじゃないわね」
「……」
どうやらゆっくりは、見下す相手をとことん見下そうとする生き物のようだ。
おちびちゃん、ということはやはり子供だったらしいが、排泄の処理まで私に頼もうというわけか……
ま、ゆっくりについて知るいい機会だしここは引き受けておくか。
と言っても、やはり直接触るのは嫌だったのでティッシュを使って取ることにする。
おちびちゃん、ということはやはり子供だったらしいが、排泄の処理まで私に頼もうというわけか……
ま、ゆっくりについて知るいい機会だしここは引き受けておくか。
と言っても、やはり直接触るのは嫌だったのでティッシュを使って取ることにする。
(この香り……甘い?まるで、そう)
ティッシュごしにでも強くにおってくるそれは、普通の生き物のそれではなく、完全に餡子のそれだった。
さすがに食べたわけではないので確証はないが、この甘ったるいにおいは間違いないと思う。
さすがに食べたわけではないので確証はないが、この甘ったるいにおいは間違いないと思う。
(……甘いものを食べて幸せになり、体から餡子を排泄する生物……)
後ろから聞こえる嘲笑を聞き流し、私はがちゃりとドアを閉める。
「……気になる、気になる、気になるっ!」
私は手に持っていた餡子兼排泄物をゴミ箱へ放り投げると、すぐにパソコンの画面に噛り付いた。
ゆっくりの事は、たくさん分かった。
あのゆっくり達はそれぞれ帽子を被った方をまりさ種、カチューシャを付けた方をアリス種、というらしい。
そのほかにもいろんな種類のゆっくりがおり、希少種という珍しい種類もいるそうだ。
この家に来たときしてたあれはおうち宣言、というらしく民家に侵入したゆっくりはこれをすることで家の所有権を主張するそうだ。
しかも、それをした時点でその家の人間=奴隷という方式がゆっくりの中で一方的に決まるとかなんとか。
そして……私が一番気になっていたこと。
ゆっくりの中身……
それは餡子らしい。
だから排泄物も餡子であり、小の方もするらしくそちらは砂糖水らしい。
まぁ要するに……全体砂糖生物?
あのゆっくり達はそれぞれ帽子を被った方をまりさ種、カチューシャを付けた方をアリス種、というらしい。
そのほかにもいろんな種類のゆっくりがおり、希少種という珍しい種類もいるそうだ。
この家に来たときしてたあれはおうち宣言、というらしく民家に侵入したゆっくりはこれをすることで家の所有権を主張するそうだ。
しかも、それをした時点でその家の人間=奴隷という方式がゆっくりの中で一方的に決まるとかなんとか。
そして……私が一番気になっていたこと。
ゆっくりの中身……
それは餡子らしい。
だから排泄物も餡子であり、小の方もするらしくそちらは砂糖水らしい。
まぁ要するに……全体砂糖生物?
「ん、んんんーっ!ぷはっ!」
長時間椅子に座っていたため、疲労を訴えていた腰を休ませるために伸びをする。
ある意味無駄が無い。いや無駄ばかりでむしろ無駄でないものを持てないと言った方がいいか?
調べれば調べるほど、ゆっくりたちの面白い部分が見つかっていく。
ある意味無駄が無い。いや無駄ばかりでむしろ無駄でないものを持てないと言った方がいいか?
調べれば調べるほど、ゆっくりたちの面白い部分が見つかっていく。
だけど
「……んー、ないなぁ」
だけど
最近まで飼いゆっくりなどという考えもなく、野生で繁殖していたらしいゆっくりは、生態以外の情報が少ない。
……まぁ、あんなもん見つけても飼うなんて考えどうやったら浮かぶのかは知らないが。
最近まで飼いゆっくりなどという考えもなく、野生で繁殖していたらしいゆっくりは、生態以外の情報が少ない。
……まぁ、あんなもん見つけても飼うなんて考えどうやったら浮かぶのかは知らないが。
「むー……だったらそうだなぁ」
探しても見つからないなら実践しかあるまい。
時計を見ると深夜1時を指していた。
こっそりとあの部屋へ向かうと、そこには4匹のゆっくりが寄り添って寝ていた。
あの後置いておいたケーキはぐちゃぐちゃに食べ散らかされ、辺りに散らばっていた。
時計を見ると深夜1時を指していた。
こっそりとあの部屋へ向かうと、そこには4匹のゆっくりが寄り添って寝ていた。
あの後置いておいたケーキはぐちゃぐちゃに食べ散らかされ、辺りに散らばっていた。
(片づける方の身にもなってよねぇ……)
はぁ、とため息をつく私の気も知らず、子まりさ(ゆっくりは成長段階で親、子、赤の三つの呼称があるらしい)が寝言を呟く。
「どれいはさっさとはたらくのじぇ……すぴゅー。まりちゃにあみゃあみゃもってくるのじぇ……すぴゅー」
あー、なるほどね。
確かにこの寝顔だけみれば愛らしいと思えなくもないね。
言ってることは凄まじいけど。
確かにこの寝顔だけみれば愛らしいと思えなくもないね。
言ってることは凄まじいけど。
「さてっと」
下準備を済ませる頃には、時計は2時を回っていた。
不器用な私は作業の度にがたっがたっと音を立ててしまっていたが、警戒するだけ無駄なことに気付いた。
ゆっくり達は、基本的に自分たちが襲われないと思っている生き物のようだ。
そんなことで野生で生きていけたのだろうか?と私はまた新たな疑問に行き当たってしまう。
不器用な私は作業の度にがたっがたっと音を立ててしまっていたが、警戒するだけ無駄なことに気付いた。
ゆっくり達は、基本的に自分たちが襲われないと思っている生き物のようだ。
そんなことで野生で生きていけたのだろうか?と私はまた新たな疑問に行き当たってしまう。
「ま、明日まとめてみよっと!」
ひさびさに徹夜したせいで、体が重い。
元々私はあまり徹夜が得意ではないのだ。それがハッスルした結果がこのザマだ。
元々私はあまり徹夜が得意ではないのだ。それがハッスルした結果がこのザマだ。
「ははは……私もゆっくりするとするかなぁ」
私は部屋を出る前に、一度振りかえりさっき情報サイトで見た一言を言う。
意味はよく分からんが、ゆっくりの口癖のようなものらしい。
意味はよく分からんが、ゆっくりの口癖のようなものらしい。
「それじゃ、ゆっくりしていってね♪」
「「おなきゃしゅいたあああああっ!!!!」」
「あ、あぁ。かわいいおちびちゃんたち、なかないで!」
「ちっ、あのどれいはいったいなにをやってるんだぜ……どれいのぶんざいでなまいきなのだぜ。こんどきたらせいさいしてやるのぜ」
「まりさ!あんなののことかんがえてるばあいじゃないわ!おちびちゃんが!」
「わ、わかってるのぜ……だけど、ここにはなにもないのぜ……おいどれい!さっさとここをあけるのぜ!いまならせいっさいはゆるしてやるのぜ!」
「いまならとかいはにゆるしてあげるわよ!」
「あ、あぁ。かわいいおちびちゃんたち、なかないで!」
「ちっ、あのどれいはいったいなにをやってるんだぜ……どれいのぶんざいでなまいきなのだぜ。こんどきたらせいさいしてやるのぜ」
「まりさ!あんなののことかんがえてるばあいじゃないわ!おちびちゃんが!」
「わ、わかってるのぜ……だけど、ここにはなにもないのぜ……おいどれい!さっさとここをあけるのぜ!いまならせいっさいはゆるしてやるのぜ!」
「いまならとかいはにゆるしてあげるわよ!」
「……むぅ」
モニターに映し出された映像に、私は思わずため息をついた。
せっかくの休みに、私はコンビニのおにぎりを齧りながら何を見ているのだろうか……
せっかくの休みに、私はコンビニのおにぎりを齧りながら何を見ているのだろうか……
「「びええええぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」」
「まりざあああああ!!はやくなんどがぢでええええええ!!」
「ぐぞじじいはどうじだのぜえええええええ!!!はやぐででぐるのぜええええええ!!!」
「まりざあああああ!!はやくなんどがぢでええええええ!!」
「ぐぞじじいはどうじだのぜえええええええ!!!はやぐででぐるのぜええええええ!!!」
「まさかここまでだとは……」
まぁあんだけの前振りしといて私がしたことはあの部屋にカメラを付ける、それだけ。
なにを手間取ることがあるかって……?企業秘密です。
なにを手間取ることがあるかって……?企業秘密です。
「しっかし、ほんとにゆっくりは自分主体の生き物なんだねぇ」
こんな危機的状況でもまだ「くそどれい」が自分に何かしてくれると思っているらしい。
今の状況を簡略に手元のノートにさらさらと書き加える。まるで研究者にでもなった気分だ。
『ゆっくり観察ノート』と書かれたそれは、実際は私がおにぎり買うついでにコンビニで買ってきたただのノートだ。
今の状況を簡略に手元のノートにさらさらと書き加える。まるで研究者にでもなった気分だ。
『ゆっくり観察ノート』と書かれたそれは、実際は私がおにぎり買うついでにコンビニで買ってきたただのノートだ。
【何もない極限状態に置くとゆっくりはどうなってしまうのか?】
まぁペット用に飼われている動物にこんなことをするのは非常だが、まぁ彼ら(彼女ら?)にとってはあそこが「おうち」なんだ。
うん、ムカついたからとかじゃ断じてないんだ、うん。
うん、ムカついたからとかじゃ断じてないんだ、うん。
「……む?」
モニターの子ゆっくり二人の姿に、変化があった。少し眺めてみよう。
「どうぢで……どうぢでまりちゃをゆっきゅりざぜでぐれにゃいんだじぇ……」
「みゃみゃたちは、ありちゅたちのことぎゃしゅきじゃないにょ……?」
「そ、そんなことはないわよ!?ほら、ぺーろぺーろ……」
「「ゆっぐりでぎないいいぃぃぃ!!ゆっぐりでぎなっ……ゆぶええええええっ!」
「おぢびぢゃんだぢぃぃぃぃ!!!あんこはいじゃだめえええ゛え゛!!!」
「みゃみゃたちは、ありちゅたちのことぎゃしゅきじゃないにょ……?」
「そ、そんなことはないわよ!?ほら、ぺーろぺーろ……」
「「ゆっぐりでぎないいいぃぃぃ!!ゆっぐりでぎなっ……ゆぶええええええっ!」
「おぢびぢゃんだぢぃぃぃぃ!!!あんこはいじゃだめえええ゛え゛!!!」
「うわお……」
私は食べていた夜食のカップヌードルを落としそうにすんでのところで耐える。
なんか喚いていたと思ったら、子ゆっくりの方があんこを口から噴き出したのだ。
情報サイトにもなかった情報に、私は興奮しながらノートに書き記す。
親のありすは必死に子供をぺろぺろしているが、吐き出したあんが戻るはずもなく、逆に少しずつ増えている気もする。
なんか喚いていたと思ったら、子ゆっくりの方があんこを口から噴き出したのだ。
情報サイトにもなかった情報に、私は興奮しながらノートに書き記す。
親のありすは必死に子供をぺろぺろしているが、吐き出したあんが戻るはずもなく、逆に少しずつ増えている気もする。
(えーと、中身があんこのゆっくりがあんこを吐き出している、ということは……)
まぁ少なくともただことでないことは両親の反応から見て取れる。
この状況を楽しんでしまっている感情が少しでもあうことに、自分でも驚いてしまう。
だがなんというか虐めたい、という感情より……なんというか……
この状況を楽しんでしまっている感情が少しでもあうことに、自分でも驚いてしまう。
だがなんというか虐めたい、という感情より……なんというか……
(はっきり言うと、どうなるかが見てみたい!)
ということで、私は様子を見ることにした。
「「ぶえ……ぶえええっ……」」
「まりざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!おぢびぢゃんがあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「ううううう゛う゛……」
「ううううう゛う゛……」
まりさは困り果てていた。
あのくそじじいはあれ以来戻ってくる素振りを見せず、何を言っても無視を決め込んでいる。
役立たずのどれいの家に来てしまったことを、まりさは後悔していた。
そしてさらにおちびちゃんがこの状況である。
あのくそじじいはあれ以来戻ってくる素振りを見せず、何を言っても無視を決め込んでいる。
役立たずのどれいの家に来てしまったことを、まりさは後悔していた。
そしてさらにおちびちゃんがこの状況である。
「なんでまりざをゆっぐりざぜでぐれないんだぜ……まりざはだだゆっぐりじだいだげなのに……」
この部屋には、食べれるものが全くと言っていいほどなかった。
広いだけのこの部屋を選んだ理由は、どれいがあまあまさんを運んできてくれる予定だったからだった。
広いだけのこの部屋を選んだ理由は、どれいがあまあまさんを運んできてくれる予定だったからだった。
「「ぶぅえっ……ゆ゛っぐり……ぢだい……」」
子供たちが限界近いことは、まりさにだって分かっていた。
だが分かっているからこそ、何も出来ない自分が悔しい。
だが分かっているからこそ、何も出来ない自分が悔しい。
「どあさんはゆっくりしないであいでねっ!まりざのじゃまをじないでねっ!!」
どんっ、どんっとドアにぶつかってもみたが、全く動く気配もなくまりさの体力を無駄に奪っただけだった。
昨日あまあまさんを食べたとはいえ、まりさも今日は何も食べていない。
正直体を動かすだけでもかなりの重労働だった。
だが、まりさは子供たちのために全身全霊を込めて叫ぶ。
昨日あまあまさんを食べたとはいえ、まりさも今日は何も食べていない。
正直体を動かすだけでもかなりの重労働だった。
だが、まりさは子供たちのために全身全霊を込めて叫ぶ。
「ぐぞじじい゛い゛い゛!!!!あまあまをざっざどよごずんだぜええ゛え゛え゛!!!!」
「んで、結局最後に出るのはその言葉なんだねぇ」
ゆっくりには学習能力が無いのだろうか?
……脳みそがあるかも疑わしい相手に愚問だったか。
「ゆっくりはにんげんをどれいにしてどれいはえさをはこぶ」
という概念がゆっくり脳(仮名 あるのかすらも不明)に深く根付いているのかもしれない。
……脳みそがあるかも疑わしい相手に愚問だったか。
「ゆっくりはにんげんをどれいにしてどれいはえさをはこぶ」
という概念がゆっくり脳(仮名 あるのかすらも不明)に深く根付いているのかもしれない。
「というか、なんて声出してんのよ……あの部屋が防音仕様でよかったわ」
あの部屋はもともと、幼少時代にピアノ部屋として活用されていた部屋だ。
今はただの倉庫のようになっているが、壁は防音仕様のままだった。
つまり、あのゆっくり達が叫んでいる言葉はスピーカーを通して適度な音量で聞こえてきていた。
最小にしてこれなら、あの部屋にいたら耳がつんざかれる絶叫だろう。
今はただの倉庫のようになっているが、壁は防音仕様のままだった。
つまり、あのゆっくり達が叫んでいる言葉はスピーカーを通して適度な音量で聞こえてきていた。
最小にしてこれなら、あの部屋にいたら耳がつんざかれる絶叫だろう。
(んー、しかしどうしたもんかねぇ)
このままあの子ゆっくりを見殺しにするかどうか、私は悩んでいた。
探究心的には、あのゆっくり達を見殺しにしてどういう死にざまを見せるのかも見てみたかった。
が、私の良心は「かわいそうでしょ、たすけてあげなよ(棒)」と私に語りかける。
あ、そういえば……今日紅の豚の再放送だったっけ。
録画用のビデオ切らしてるんだよな……直接見よっと♪
探究心的には、あのゆっくり達を見殺しにしてどういう死にざまを見せるのかも見てみたかった。
が、私の良心は「かわいそうでしょ、たすけてあげなよ(棒)」と私に語りかける。
あ、そういえば……今日紅の豚の再放送だったっけ。
録画用のビデオ切らしてるんだよな……直接見よっと♪
「「もっど……ゆっぐりぢだが……だ」」
「「おぢびぢゃああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」」
「「おぢびぢゃああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」」
「あらららぁ……」
番組がCMに入ったとき少し様子を見ようと思ってきたら、この有様だ。
口から出せるだけのあんこを放出した子供は、ふたりともゆっくりと捻り潰されたような姿になっていた。
そんな姿に両親は渾身の悲しみを込めて叫び、大粒の涙を流している。
口から出せるだけのあんこを放出した子供は、ふたりともゆっくりと捻り潰されたような姿になっていた。
そんな姿に両親は渾身の悲しみを込めて叫び、大粒の涙を流している。
(しかし……一日飯食わなかっただけでこんなことなんのか?ほんとに野生のゆっくりなんているのか?それともこいつらが特別弱いのか?)
色んな疑問が沸いたが、今興味があるのはそんな答えの出ない疑問より目の前にある確たる存在。
そう、あのゆっくりの残骸だ。
どの情報サイトでも中身が餡子なのは言っていたがその先が無かった。
そう思い席を立とうとすると
そう、あのゆっくりの残骸だ。
どの情報サイトでも中身が餡子なのは言っていたがその先が無かった。
そう思い席を立とうとすると
「ばりざがあまあまもっでごながったがらおぢびぢゃんぢんだんでじょおおおおお!!!!」
外したイヤホンから小さく聞こえた声に、私はそれを付けてまた座る。
こいつらは、つくづく私を楽しませてくれるな。
こいつらは、つくづく私を楽しませてくれるな。
「なにいっでるのおおお゛お゛お゛!?ばりざがんばっでだでじょおお゛おお!?ぞれより、ありずのべろべろがだりながっだんじゃないのおおお゛!?」
「だまれごのがりもろぐにでぎないぐぞばりざがあああ゛あ゛」
どんっと親アリスが番の親まりさに体当たりを食らわせる。
ゆっくりというのは個体によってある程度ちからの差があるらしく、戦闘においてはまりさ種が一番強いらしい。
となると、状況がどうなるかというと
ゆっくりというのは個体によってある程度ちからの差があるらしく、戦闘においてはまりさ種が一番強いらしい。
となると、状況がどうなるかというと
「ばりざをゆっくりざぜないばかはゆっくりじないでぢんでね!!」
「ぐぇぉぁ……ええぶぉ……」
びたん、びたんとかつての番の上でうれしそうに跳ねるまりさ。
どうやらゆっくりというのはこう家族愛とか以前にゆっくりできるかどうかが優先されるらしい。
これはいいデータが取れた。おまけに……親タイプの残骸まで調達できて一石二鳥だな。
どうやらゆっくりというのはこう家族愛とか以前にゆっくりできるかどうかが優先されるらしい。
これはいいデータが取れた。おまけに……親タイプの残骸まで調達できて一石二鳥だな。
「ゆ……?ありずぅぅぅぅ!?なんでぢんでるのぉぉぉ!?」
……っと、ゆっくりの引き出しは無限大のようだな。
また席を立とうとしていた私を最後の生き残りであるまりさが引き留める。
また席を立とうとしていた私を最後の生き残りであるまりさが引き留める。
「まざがあのにんげんがああ゛あ゛あ゛あ゛!!!ゆるざな゛い゛いぃぃぃ!!!」
自分のボディプレスでぐちゃぐちゃに潰したくせによく言うな、こいつ……
あれかな、ゆっくりできてないときは周りが正常に見えないとか、そういうのがあるのかな?
ゆっくりさせてくれない=敵みたいな何かが。
あれかな、ゆっくりできてないときは周りが正常に見えないとか、そういうのがあるのかな?
ゆっくりさせてくれない=敵みたいな何かが。
(今あっちいって大丈夫なのかな……なんか狂気じみた形相しちゃってるけど)
だがしかし、これはいいチャンスな気がした。
普段ゆっくりしているゆっくりが本気を出したときどのぐらい力が出るのか?それはそれで興味がある。
私は今度こそノートを抱えてモニターの前をあとにした。
普段ゆっくりしているゆっくりが本気を出したときどのぐらい力が出るのか?それはそれで興味がある。
私は今度こそノートを抱えてモニターの前をあとにした。
今、まりさの体をかつてないほどの負の感情が包んでいた。
つい昨日あまあまを食べてしあわせーしていたのが、ずっと遠くに感じた。
無残な姿で横たわる3人の家族を、歯噛みしながら見つめる。
つい昨日あまあまを食べてしあわせーしていたのが、ずっと遠くに感じた。
無残な姿で横たわる3人の家族を、歯噛みしながら見つめる。
(ごべんね……まりざがもっどづよげれば……でぼ、びんなのがだぎはぜっだいどるがらね……)
そう思っていた矢先、ずっと開かなかったドアが開け放たれた。
千載一遇のチャンスだ、とまりさはおもった。
復讐すべきくそにんげんが、自分からドアを開けてやってきたのだから。
千載一遇のチャンスだ、とまりさはおもった。
復讐すべきくそにんげんが、自分からドアを開けてやってきたのだから。
(自分から殺されにくるなんて……やっぱりにんげんはバカだね!)
憎しみに身を任せたまりさは、その人間の足に渾身の体当たりを食らわした。
ぽよん
「……」
正直、想像以上だった。
復讐に身を燃やした人間が大量に人を殺すという話はよくある話だ。
しかし……これはあんまりだ。
復讐に身を燃やした人間が大量に人を殺すという話はよくある話だ。
しかし……これはあんまりだ。
「ぢねぇぇぇぇ!!!ぢねええええ゛え゛え゛!!!!」
あー、この声だけは厳しいな。
私は元からこういう大きい音が嫌いだ、虫唾が走る。
なので持ってきた袋にあんこが混ざらないようゆっくりの残骸を一つ一つ入れていく。
しかしさっきからこの饅頭風情はうるさい。
同じことしか言わなくなったまりさの声は、もう音として認識しないことにした。
私は元からこういう大きい音が嫌いだ、虫唾が走る。
なので持ってきた袋にあんこが混ざらないようゆっくりの残骸を一つ一つ入れていく。
しかしさっきからこの饅頭風情はうるさい。
同じことしか言わなくなったまりさの声は、もう音として認識しないことにした。
「さて、目的達成っと」
さっきからうっとおしく足の周りをちょこまかしているまりさを掴みあげ、にっこり笑う。
あぁ、なんて生きてる価値のない生き物なんだろう。
だからこそ、愛おしいな。
あぁ、なんて生きてる価値のない生き物なんだろう。
だからこそ、愛おしいな。
「んー……なるほど、ねぇ」
モニター越しに見ていて色が違うからもしやと思ったが、やはりそうだった。
まりさ種とありす種の中身は、まったく違うものだったのだ。
まりさ種は普通のあんこ……あんこに詳しくないがつぶあん?なのだが
ありす種の中身はなんと、カスタードだったのだ。
味も見てみたから間違いはないはず。
というかゆっくりってこんなに甘かったんだな……
街中で数が増えてきたら食用もありえるかも?なーんて、あるわけないか。
しかし、中身の成分は分かったが、肝心の中の仕組みは分からずじまいだ。
ぐちゃぐちゃのカスタード片と化していたありすからは、中身がよく分からなかった。
そして並んで死んでいた子ゆっくり二匹は、ほぼただのあんことカスタードの塊になっていた。
なんというか「死体」というより「ただの甘味のなにか」になってしまった感じだ。
まりさ種とありす種の中身は、まったく違うものだったのだ。
まりさ種は普通のあんこ……あんこに詳しくないがつぶあん?なのだが
ありす種の中身はなんと、カスタードだったのだ。
味も見てみたから間違いはないはず。
というかゆっくりってこんなに甘かったんだな……
街中で数が増えてきたら食用もありえるかも?なーんて、あるわけないか。
しかし、中身の成分は分かったが、肝心の中の仕組みは分からずじまいだ。
ぐちゃぐちゃのカスタード片と化していたありすからは、中身がよく分からなかった。
そして並んで死んでいた子ゆっくり二匹は、ほぼただのあんことカスタードの塊になっていた。
なんというか「死体」というより「ただの甘味のなにか」になってしまった感じだ。
「わっかんないなー……形を保てるのが生きてる間だけなのかなぁ」
そう言ってくるりと周り、目の前の親まりさを見つめる。
「んゆーっ、んゆーっ、んゆーっ!!」
「んっんー、君はどんな楽しい部分を見せてくれるのかなぁ?すっごく楽しみ!」
口を閉じられてもなお憤怒の表情を浮かべる親まりさ。
腰辺りにロープを巻かれ吊るされている姿は、まるで調理前のアンコウのようだ。
ちなみに口を閉じてるのは無論あの声を聞きたくなどなかったからだ。
腰辺りにロープを巻かれ吊るされている姿は、まるで調理前のアンコウのようだ。
ちなみに口を閉じてるのは無論あの声を聞きたくなどなかったからだ。
「さて……と。えい」
「んゆう゛う゛う゛うううぅぅぅ!?」
とりあえず包丁で背中からぱかっと開けてみた。
想像してた以上に抵抗は少なく、ほとんど力を入れてないにも関わらずスパッと切れた。
さっきまで怒りを見せていた親まりさの表情が、いっきに苦痛で歪む。
私に向けられていた敵意の視線はなくなり、ただ痛みに悶えくるしむばかりだ。
想像してた以上に抵抗は少なく、ほとんど力を入れてないにも関わらずスパッと切れた。
さっきまで怒りを見せていた親まりさの表情が、いっきに苦痛で歪む。
私に向けられていた敵意の視線はなくなり、ただ痛みに悶えくるしむばかりだ。
(あんなに憎んでた思いも痛みですぐに、か)
ありすを殺したこともすぐに忘れていたし、案外ゆっくりの記憶の継続時間はかなり短いのかもしれない。
(まぁ脳みそとかないっぽいし……ん?)
背中を綺麗に裂いた部分を見ると、なんだか奥に丸い物体が見えた。
鈍い光と言うかなんか形容しがたいそれは、ほかの部分が真っ黒いあんこのせいでさらに不気味に目立つ。
鈍い光と言うかなんか形容しがたいそれは、ほかの部分が真っ黒いあんこのせいでさらに不気味に目立つ。
(……脳みそ?いや、位置的に心臓かな……でもなんか大事なものっぽいな)
「ゆぅぅぅぅぅっ!!!ゆぅぅぅぅ゛ぅ゛っ!!」
切れ目からぼたぼたとあんこが落ちるたびに、苦痛で親まりさは暴れる。
が、暴れることでさらにあんこが落ち……というループに陥りおちおち観察も出来なくなったので切れ目を閉じた。
これでも裁縫でボタンぐらい付けれるよ!……成功率は40%パーフェクトだけど
が、暴れることでさらにあんこが落ち……というループに陥りおちおち観察も出来なくなったので切れ目を閉じた。
これでも裁縫でボタンぐらい付けれるよ!……成功率は40%パーフェクトだけど
「しかしさっきのあれ……なんなんだろう」
やはり一度見てしまうと気になるもので、今度は横向きにベルトで固定する。
これなら自慢の腰振りも使えないだろう。
これなら自慢の腰振りも使えないだろう。
「んでは、えいっと」
ザクリ
「……」
明らかに何か違うものを切った感触。
まさか……
やっぱり、さっきより深く切ってしまっていたようだ。
謎の物体の半分ほどを切ってしまっていた。
まさか……
やっぱり、さっきより深く切ってしまっていたようだ。
謎の物体の半分ほどを切ってしまっていた。
「ゆぎぎぎっぎいぎぎぎいぎぎぎ」
閉じられた口の隙間から泡を吹き、眼球がぐりんと回り白目を向く。
「あびゅびゃべぶぶびゃべば」
ブルブルと痙攣を繰り返し、排尿と排便を垂れ流しだした。
(やっぱり脳みそ的な何かだったか……失敗したなぁ)
目の前の変わり果てたものの姿と状況を、ノートに書き記す。
しまったなぁ、もっと慎重に行くべきだった。
後悔しても仕方ないので、その脳みそ的な何かを指でつまみだしてみる。
もっとグロいのを想像してたのだが、それは案外ただの球体だった。
しまったなぁ、もっと慎重に行くべきだった。
後悔しても仕方ないので、その脳みそ的な何かを指でつまみだしてみる。
もっとグロいのを想像してたのだが、それは案外ただの球体だった。
「……っとぉ!?」
とりだしたそれは、まりさの体から離れると同時に形を崩し、ただのあんことなってしまった。
「……こりゃまだまだ、楽しめそうだねぇ」
「先輩、なんか最近楽しそうじゃありません?」
「ん、そう?」
「なんか楽しいことでも?」
「んー……そうでもあるかなぁ」
「え、なんなんすかー、教えてくださいよー」
「んー、ひみつー」
私はあの日以来、家の出入り口に猫戸を作った。
もちろん、とおり抜けるのが猫ではないことなど分かっている。
今日も期待に胸を膨らませながら家へ戻る。
もちろん、とおり抜けるのが猫ではないことなど分かっている。
今日も期待に胸を膨らませながら家へ戻る。
「ここはぱちぇのゆっくりぷれいすよ!やばんじんはでていってもらえないかしら!?むきゅー」
「むきゅ、むきゅきゅきゅーっ!!」
「……あらあら」
今日はシングルマザーのぱちゅりーか。
丁度よかった、実験のデータが少なくて困ってたところだから。
今回はどこをどうしようかなぁ。
なかなか立ち去らない私に、ぱちゅりーは焦りを抱いてるらしい。
そんなゆっくりの方を向きながら、私はいつも言っているあれを微笑みながら言う。
丁度よかった、実験のデータが少なくて困ってたところだから。
今回はどこをどうしようかなぁ。
なかなか立ち去らない私に、ぱちゅりーは焦りを抱いてるらしい。
そんなゆっくりの方を向きながら、私はいつも言っているあれを微笑みながら言う。
「それじゃ、ゆっくりしていってね♪」
あとがき
なにも変わってないのでこれといってなし
なにも変わってないのでこれといってなし