ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3772 ゆん生の賽
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『ゆん生の賽』 40KB
愛で いじめ 不運 自業自得 飼いゆ 独自設定 うんしー 28作目です。「賽は投げられた」の賽を、動物のサイだと勘違いしていた時期が私にもありました
愛で いじめ 不運 自業自得 飼いゆ 独自設定 うんしー 28作目です。「賽は投げられた」の賽を、動物のサイだと勘違いしていた時期が私にもありました
『ゆん生の賽』
「ゆんしょ、ゆんしょ、おにいさん」
「ん、どうしたれいむ?」
「ん、どうしたれいむ?」
ソファーに座って雑誌を読んでいると、私の飼っているゆっくりれいむが足元にすり寄ってきた。
れいむは私の足のすね辺りを頬ですりすりしながら、上目づかいでこちらをチラチラと見る。
その物欲しげな表情から察するに、私に何かおねだりでもしに来たのだろう。
しかし残念ながら、私の返事はもう既に決まっている。
NOだ。
れいむは私の足のすね辺りを頬ですりすりしながら、上目づかいでこちらをチラチラと見る。
その物欲しげな表情から察するに、私に何かおねだりでもしに来たのだろう。
しかし残念ながら、私の返事はもう既に決まっている。
NOだ。
「れいむなんだかあんにゅいーだよ!おにいさん、れいむをおそとでゆっくりおさんぽさせてね!!」
「だめだ、散歩は一日一回までって約束だろ?それに外はもう暗い。散歩中、野良ゆっくりにでも襲われたらどうするんだ」
「ゆぅううううおうちはたいくつでゆっくりできないよ!!れいむはおそとでおさんぽがしたいよ!!」
「だめだ、散歩は一日一回までって約束だろ?それに外はもう暗い。散歩中、野良ゆっくりにでも襲われたらどうするんだ」
「ゆぅううううおうちはたいくつでゆっくりできないよ!!れいむはおそとでおさんぽがしたいよ!!」
れいむはその場で仰向けに寝転がり、おさげをペシンペシンと床に叩きつけながら体をジタバタさせる。
時々その動きをピタっと止めてこちらの顔をチラリと見るのは、私を懐柔しようというれいむなりのお色気作戦なのだろうか。
れいむは私の前で何度も何度も体をくねらせて、散歩に行きたいというアピールを続ける。
だが私はその手には乗らない。そもそもそのようなれいむの動きを見たところで、私は別に可愛いいとも何とも思わないので、
れいむが私を虜にしようと努力しているのであれば、その行動は全くの徒労に終わることになる。
そのことを知っている私にとって、床で無意味にパフォーマンスを続けるれいむの姿はとてもシュールに見えてしまう。
時々その動きをピタっと止めてこちらの顔をチラリと見るのは、私を懐柔しようというれいむなりのお色気作戦なのだろうか。
れいむは私の前で何度も何度も体をくねらせて、散歩に行きたいというアピールを続ける。
だが私はその手には乗らない。そもそもそのようなれいむの動きを見たところで、私は別に可愛いいとも何とも思わないので、
れいむが私を虜にしようと努力しているのであれば、その行動は全くの徒労に終わることになる。
そのことを知っている私にとって、床で無意味にパフォーマンスを続けるれいむの姿はとてもシュールに見えてしまう。
「おんみょうだんならおにいさんが投げて遊んであげるぞ。さあ、あっちにあるから取っておいで」
「おもちゃさんはもうあきたよ!!れいむはもっとゆっくりできることがしたいよ!!」
「やれやれ、どうしてこんな我がままなゆっくりになってしまったんだか……」
「おもちゃさんはもうあきたよ!!れいむはもっとゆっくりできることがしたいよ!!」
「やれやれ、どうしてこんな我がままなゆっくりになってしまったんだか……」
れいむには子ゆっくりの時からおもちゃやテレビなど、刺激的なものを豊富に与えながら育ててきた。
当時はれいむの教育のためになると思い、色々なものに触れる機会を極力設けてやったのだが、
それが逆に仇となって、今のような飽きっぽい性格になってしまったようだ。
無垢でおとなしい性格になるよう、小さいころかられいむをもっと地味に育てておけば良かったと今更ながら後悔している。
当時はれいむの教育のためになると思い、色々なものに触れる機会を極力設けてやったのだが、
それが逆に仇となって、今のような飽きっぽい性格になってしまったようだ。
無垢でおとなしい性格になるよう、小さいころかられいむをもっと地味に育てておけば良かったと今更ながら後悔している。
「れいむも一応ゆっくりなんだから、ゆっくりらしくおうたを歌ったり床をこーろこーろしてゆっくりしたらいいだろ、全く……」
「れいむのおうたはかんっぺきすぎて、これいじょうれんしゅうするひつようがないんだよ!!」
「あの音痴な歌でよくそこまで言いきれるよな。はぁ、図太さというか、傲慢さというか、
それがもう達観の域に達していて、自ゆんの世界の中では歌の達ゆんにでもなったつもりなんだろうな」
「そんなにほめないでね!!れいむはとってもはずかしがりやさんだから、そんなにほめたらてれちゃうよ!!」
「れいむのおうたはかんっぺきすぎて、これいじょうれんしゅうするひつようがないんだよ!!」
「あの音痴な歌でよくそこまで言いきれるよな。はぁ、図太さというか、傲慢さというか、
それがもう達観の域に達していて、自ゆんの世界の中では歌の達ゆんにでもなったつもりなんだろうな」
「そんなにほめないでね!!れいむはとってもはずかしがりやさんだから、そんなにほめたらてれちゃうよ!!」
だめだ、達観した相手には何を言っても通用しない。
歌の話はやめて何か別の話をしよう。
テレビの話は・・・毎日何となく見てるみたいだけど、内容はあんまり理解してないだろうな。
他にれいむがゆっくりできることと言ったら……そうだ、
れいむと言ったら『食』だ。
歌の話はやめて何か別の話をしよう。
テレビの話は・・・毎日何となく見てるみたいだけど、内容はあんまり理解してないだろうな。
他にれいむがゆっくりできることと言ったら……そうだ、
れいむと言ったら『食』だ。
「そうだれいむ、何だか甘いものが欲しくならないか?」
「あまあまさん!?」
「欲しいか欲しくないか、どっちだ?」
「もちろんほしいにきまってるでしょ!!おにいさん、ゆっくりしていってね!!」
「あまあまさん!?」
「欲しいか欲しくないか、どっちだ?」
「もちろんほしいにきまってるでしょ!!おにいさん、ゆっくりしていってね!!」
食べ物のことになると途端にれいむの目は光る。
普段、朝夕の餌は市販のゆっくりフードだけを食べさせるようにしていて、
甘いものは月に一度、小さな飴玉を一粒だけ与えるようにしている。
その甲斐あってか、れいむは偏食することなく、出したゆっくりフードをすんなりと平らげてくれる。
娯楽に関しては手間のかかるれいむだが、唯一手間のかからない点があるとすればそれだ。
普段、朝夕の餌は市販のゆっくりフードだけを食べさせるようにしていて、
甘いものは月に一度、小さな飴玉を一粒だけ与えるようにしている。
その甲斐あってか、れいむは偏食することなく、出したゆっくりフードをすんなりと平らげてくれる。
娯楽に関しては手間のかかるれいむだが、唯一手間のかからない点があるとすればそれだ。
「甘いものが欲しいか、よし分かった」
「ゆゆ!!ゆゆゆ!!!」
「ゆゆ!!ゆゆゆ!!!」
甘いものを与えようとすると、れいむは素直で御しやすい性格になってくれる。
今もれいむは床にちょこんと座り、おとなしくこちらの様子を伺っている。
今もれいむは床にちょこんと座り、おとなしくこちらの様子を伺っている。
「今かられいむに飴玉を食べるチャンスをあげよう。ただし条件がある」
「ゆ?」
「ゆ?」
飴玉は来客用のものを机の上にいくつか置いていて、
古くなったものをれいむに与えるようにしているのだが、
特別な日でもないのに、今ここでそれをただ漠然と与えてしまうのは面白くない。
そこでれいむの退屈しのぎも兼ねて、『食べ物』を賭けてれいむと一勝負してみることにした。
古くなったものをれいむに与えるようにしているのだが、
特別な日でもないのに、今ここでそれをただ漠然と与えてしまうのは面白くない。
そこでれいむの退屈しのぎも兼ねて、『食べ物』を賭けてれいむと一勝負してみることにした。
「ここに飴玉が一つある」
「ゆゆっ、あまあまさん!!ゆっくりはやくたべさせてね!!いますぐでいいよ!!」
「まあ少し落ち着け。この飴玉を両手で覆い、軽く振ってどちらか一方の手に握りこむ」
「ゆ?」
「ゆゆっ、あまあまさん!!ゆっくりはやくたべさせてね!!いますぐでいいよ!!」
「まあ少し落ち着け。この飴玉を両手で覆い、軽く振ってどちらか一方の手に握りこむ」
「ゆ?」
握った拳を左右に広げると、れいむは私の両拳を交互に見ながら困った顔をする。
さらに拳を上下に振ると、れいむの目はそれに釣られてキョロキョロと動く。
さらに拳を上下に振ると、れいむの目はそれに釣られてキョロキョロと動く。
「ゆっ?ゆっ?」
「さて、飴玉はどっちの手にある?」
「ゆ!そんなのれいむにわかるわけないでしょ!!」
「それはそうだ。どっちの手に飴玉が入ってるかなんて、見てるだけのれいむには分からない。だからこの勝負はおもしろいんだ。
さて見事当てることができたら、れいむには飴玉を1つプレゼントしよう。ただし、外れた場合は……」
「ゆゆ?」
「今日のれいむの晩御飯を無しにする」
「ゆ!ごはんさんがむーしゃむーしゃできないのはゆっくりできないよ!!」
「さて、飴玉はどっちの手にある?」
「ゆ!そんなのれいむにわかるわけないでしょ!!」
「それはそうだ。どっちの手に飴玉が入ってるかなんて、見てるだけのれいむには分からない。だからこの勝負はおもしろいんだ。
さて見事当てることができたら、れいむには飴玉を1つプレゼントしよう。ただし、外れた場合は……」
「ゆゆ?」
「今日のれいむの晩御飯を無しにする」
「ゆ!ごはんさんがむーしゃむーしゃできないのはゆっくりできないよ!!」
れいむは眉間に皺を寄せ、頬をぷくーっと膨らませる。
そういえばれいむが怒って頬を膨らませるのは、誤ってれいむを蹴飛ばしてしまった時以来だな。
それにしても、晩御飯抜きになるとまだ決まったわけじゃないんだから、別に怒ることないのにな。
そういえばれいむが怒って頬を膨らませるのは、誤ってれいむを蹴飛ばしてしまった時以来だな。
それにしても、晩御飯抜きになるとまだ決まったわけじゃないんだから、別に怒ることないのにな。
「そりゃ晩御飯抜きはゆっくりできないだろうな、でもそれは外れたときの話だ。
逆にもし当てることができたら、れいむには飴玉もあげるし、晩御飯もいつも通り食べさせてあげよう。
どうだ、まさにおいしい話だろ?この勝負を受けるかどうかはれいむの自由だ。もちろんおにいさんのほうから強制したりはしないよ。
……さて、れいむが勝負したくなったらいつでもおにいさんに言ってくれ。おにいさんは向こうでゆっくりしてくるから……」
「ゆ、ゆっくりまってね!!・・・・・・れいむ、しょうぶするよ!!」
「よし、そうこなくちゃな」
逆にもし当てることができたら、れいむには飴玉もあげるし、晩御飯もいつも通り食べさせてあげよう。
どうだ、まさにおいしい話だろ?この勝負を受けるかどうかはれいむの自由だ。もちろんおにいさんのほうから強制したりはしないよ。
……さて、れいむが勝負したくなったらいつでもおにいさんに言ってくれ。おにいさんは向こうでゆっくりしてくるから……」
「ゆ、ゆっくりまってね!!・・・・・・れいむ、しょうぶするよ!!」
「よし、そうこなくちゃな」
れいむが選択しやすいよう、両拳を床の上に置いてやる。
手のひら側を上に向けてときどき手を開くような素振りを見せると、
れいむはゆゆっと小声を出しながら、真剣な顔で拳を凝視する。
手のひら側を上に向けてときどき手を開くような素振りを見せると、
れいむはゆゆっと小声を出しながら、真剣な顔で拳を凝視する。
「さあ、飴玉はどっちの手にある?」
「こっち!!」
「そっちでいいんだな?よし、それじゃあ開くぞ」
「こっち!!」
「そっちでいいんだな?よし、それじゃあ開くぞ」
れいむは目を輝かせながら、手が開かれていくのをを眺めている。
れいむの口からは少量のよだれが垂れていて、口の中でもごもごと舌を動かしているのが見て分かる。
飴玉を舐める想像でもしているのだろうか。
しかし飴玉を手に握る私は、れいむに待っているその後の運命を既に知っている。
れいむの口からは少量のよだれが垂れていて、口の中でもごもごと舌を動かしているのが見て分かる。
飴玉を舐める想像でもしているのだろうか。
しかし飴玉を手に握る私は、れいむに待っているその後の運命を既に知っている。
「あまあまさん!!あまあまさん!!」
れいむが選んだ側の手に、飴玉は入っていなかった。
「残念、正解はこっちだ」
「ゆ・・・」
「それじゃあ約束通り、今日の晩御飯は抜きだ。本当に残念だったな」
「どぼぢでぞんなごどいうの゛ぉお゛お゛お゛お゛お゛ぷくーーっ」
「約束は約束だ」
「ゆ゛ううううゆ゛っくり゛できな゛ぃいいいいいいいお゛な゛がずいだよ゛ぉお゛お゛お゛お゛」
「勝てば飴玉を得られるが、負ければ晩御飯を失うし飴玉も得られない。それが今回の勝負の約束事だ。
どうだいれいむ、勝つか負けるか分からない今回の勝負でれいむは楽しめたかい?」
「ゆ゛っぐ、れ゛いむ゛はぜんぜんゆっぐりじでないよ゛・・・ぜんぜんだの゛じぐないよ゛」
「そうか、楽しくないか……」
「ゆ゛っぐ、えっぐ・・・ゆ゛ううううう」
「ゆ・・・」
「それじゃあ約束通り、今日の晩御飯は抜きだ。本当に残念だったな」
「どぼぢでぞんなごどいうの゛ぉお゛お゛お゛お゛お゛ぷくーーっ」
「約束は約束だ」
「ゆ゛ううううゆ゛っくり゛できな゛ぃいいいいいいいお゛な゛がずいだよ゛ぉお゛お゛お゛お゛」
「勝てば飴玉を得られるが、負ければ晩御飯を失うし飴玉も得られない。それが今回の勝負の約束事だ。
どうだいれいむ、勝つか負けるか分からない今回の勝負でれいむは楽しめたかい?」
「ゆ゛っぐ、れ゛いむ゛はぜんぜんゆっぐりじでないよ゛・・・ぜんぜんだの゛じぐないよ゛」
「そうか、楽しくないか……」
「ゆ゛っぐ、えっぐ・・・ゆ゛ううううう」
れいむは涙目のまま顔を上げ、うるうるとこちらを見つめる。
ゆっくりできないことをアピールして、お情けでもいいから晩御飯にありつこうという魂胆だろうか。
以前の私なら、ついつい同情して餌を与えていたかもしれないが、今の私はそこまで甘くない。
むしろこれを機に、れいむのわがままな性格を矯正しようと考えている。
ルールは絶対、約束を破ることは許されない、この考えを徹底的に叩きこんでやることで、
少しは素直で真面目なゆっくりになってもらいたいものだ。
ゆっくりできないことをアピールして、お情けでもいいから晩御飯にありつこうという魂胆だろうか。
以前の私なら、ついつい同情して餌を与えていたかもしれないが、今の私はそこまで甘くない。
むしろこれを機に、れいむのわがままな性格を矯正しようと考えている。
ルールは絶対、約束を破ることは許されない、この考えを徹底的に叩きこんでやることで、
少しは素直で真面目なゆっくりになってもらいたいものだ。
「れ゛いむ゛いづもの゛ごはんざんむ゛ーしゃむ゛ーしゃじだいよ゛ぉ」
「それはダメだ。だってれいむは勝負に負けたんだから」
「やだやだやだやだお゛ながずいだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「明日の朝にはフードを食べさせてあげよう、だからそれまでの辛抱だ。それじゃあれいむ、おやすみ」
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「それはダメだ。だってれいむは勝負に負けたんだから」
「やだやだやだやだお゛ながずいだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「明日の朝にはフードを食べさせてあげよう、だからそれまでの辛抱だ。それじゃあれいむ、おやすみ」
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
その夜れいむは、ダンボールの寝床に置いてあるタオルケットに包まって体を震えさせていた。
飴玉とゆっくりフードを食べられなかったことがよっぽど悔しかったのだろう、
寝床からときどきグスンという泣き声が聞こえてくる。
それから夜の10時をまわったころに、ようやくれいむの寝息が聞こえてきた。
飴玉とゆっくりフードを食べられなかったことがよっぽど悔しかったのだろう、
寝床からときどきグスンという泣き声が聞こえてくる。
それから夜の10時をまわったころに、ようやくれいむの寝息が聞こえてきた。
翌朝、いつも通りれいむにゆっくりフードを与えてやると、
れいむは目の色を変えて、今までにない勢いでフードを食べ始めた。
れいむは目の色を変えて、今までにない勢いでフードを食べ始めた。
「むーしゃむーしゃむーしゃむーしゃ」
「おいおい、そんなに早く食べたらすぐに無くなるぞ」
「がつがつむーしゃむーしゃ・・・ゆゆ」
「ほら言わんこっちゃない、もっとゆっくり食べればいいのに」
「おにいさん、れいむがのむおみずさんがないよ!!とっとともってきてね!!」
「はいはい分かったよ。ったく、なにふて腐れてんだか」
「おいおい、そんなに早く食べたらすぐに無くなるぞ」
「がつがつむーしゃむーしゃ・・・ゆゆ」
「ほら言わんこっちゃない、もっとゆっくり食べればいいのに」
「おにいさん、れいむがのむおみずさんがないよ!!とっとともってきてね!!」
「はいはい分かったよ。ったく、なにふて腐れてんだか」
れいむは昨日のことですっかりへそを曲げてしまったみたいだ。
「食べ物の恨みは恐ろしい」というのは案外、なおざりにしてはいけない言葉かもしれない。
「食べ物の恨みは恐ろしい」というのは案外、なおざりにしてはいけない言葉かもしれない。
「おにいさんおさんぽのじかんだよ!!」
「はいはい。お飾りにリードつけて、っと」
「はいはい。お飾りにリードつけて、っと」
ゆっくりは自ゆんのお飾りが奪われることをとても嫌う。
頭にお飾りがついていないと、他のゆっくりからゆっくりできないゆっくりとして見られるそうだ。
飼いゆっくりを外へ散歩させるときはその習性を利用して、リードを頭のお飾りに繋げておくと良いらしい。
そうしておくことで、散歩中ゆっくりが遠くへ行こうとすると、リードに繋げた頭のお飾りが勝手に外れるからだ。
やがて飼いゆっくりは、飼い主から離れようとすると頭のお飾りが外れてしまうことを学習し、
お飾りが外れないようにと、飼い主になるべく近づきながら散歩するようになる。
慣れれば散歩中リードが無くても、おとなしく飼い主の後ろをついてくるようになるそうなのだが、
れいむはまだそこまでになってないので、お飾りに繋げるリードは欠かせない。
頭にお飾りがついていないと、他のゆっくりからゆっくりできないゆっくりとして見られるそうだ。
飼いゆっくりを外へ散歩させるときはその習性を利用して、リードを頭のお飾りに繋げておくと良いらしい。
そうしておくことで、散歩中ゆっくりが遠くへ行こうとすると、リードに繋げた頭のお飾りが勝手に外れるからだ。
やがて飼いゆっくりは、飼い主から離れようとすると頭のお飾りが外れてしまうことを学習し、
お飾りが外れないようにと、飼い主になるべく近づきながら散歩するようになる。
慣れれば散歩中リードが無くても、おとなしく飼い主の後ろをついてくるようになるそうなのだが、
れいむはまだそこまでになってないので、お飾りに繋げるリードは欠かせない。
「さて、今日はいつもと違った道を通るかな」
「ゆんしょ、ゆんしょ、ゆゆ?」
「ゆんしょ、ゆんしょ、ゆゆ?」
れいむと一緒に外を散歩していると、道端の雑草を食べる野良ゆっくり一家を発見した。
「むーちゃむーちゃ、ゆぅうううくしゃしゃんはにぎゃいよぉ」
「すききらいしたらおおきくなれないよ!!おちびちゃんたち、くささんをしっかりたべてね!!」
「むーしゃむーしゃ、にゃんだかふしあわしぇーだじぇ」
「れいみゅなまごみしゃんたべてゆっくちしちゃいよ」
「きょうはなまごみさんがみつからないんだぜ、ゆっくりりかいしてくささんをしっかりたべるんだぜ!!」
「むーちゃむーちゃ・・・ゆううううぜんぜんゆっくちできにゃいよ」
「すききらいしたらおおきくなれないよ!!おちびちゃんたち、くささんをしっかりたべてね!!」
「むーしゃむーしゃ、にゃんだかふしあわしぇーだじぇ」
「れいみゅなまごみしゃんたべてゆっくちしちゃいよ」
「きょうはなまごみさんがみつからないんだぜ、ゆっくりりかいしてくささんをしっかりたべるんだぜ!!」
「むーちゃむーちゃ・・・ゆううううぜんぜんゆっくちできにゃいよ」
れいむは悲しそうな表情で野良ゆっくり一家を見つめていた。
「ゆっ、のらゆっくりはぜんぜんゆっくりしてないよ」
「そうだ。それに比べて飼いゆっくりはとっても幸せで、とっても楽しくて、とってもゆっくりできるんだ」
「ゆ・・・」
「さあれいむ、ゆっくりできるおうちに帰ろう」
「・・・ゆっくりできるおうち、おちびちゃん、あまあまさん・・・れいむは・・・れいむは・・・・・・・れいむはもっともっとゆっくりしたいよ」
「ん、何か言ったか?」
「ゆ、なんでもないよ!!・・・(れいむ、きっとゆっくりできるおちびちゃんをうんであげるから、それまでおちびちゃんはゆっくりまっててね)」
「そうだ。それに比べて飼いゆっくりはとっても幸せで、とっても楽しくて、とってもゆっくりできるんだ」
「ゆ・・・」
「さあれいむ、ゆっくりできるおうちに帰ろう」
「・・・ゆっくりできるおうち、おちびちゃん、あまあまさん・・・れいむは・・・れいむは・・・・・・・れいむはもっともっとゆっくりしたいよ」
「ん、何か言ったか?」
「ゆ、なんでもないよ!!・・・(れいむ、きっとゆっくりできるおちびちゃんをうんであげるから、それまでおちびちゃんはゆっくりまっててね)」
その夜
「なに、今日も勝負するって?」
「れいむはおにいさんにかってあまあまさんがたべたいよ!!」
「昨日負けて悔しいのは分かるが、2日連続で晩御飯抜きはきついぞ。それでもいいのか?」
「とにかくれいむがしょうぶにかてばいいんでしょ!!そういったのはおにいさんだよ!!」
「ったく、都合のいいことだけは覚えてるんだから世話が焼ける。
……そうだれいむ。晩御飯抜きはれいむも大変だろうから、ここはひとつ勝負の条件を変えてみないか?」
「ゆ?」
「れいむが勝てば約束通りこの飴玉をあげよう。ただし、れいむが負けたら・・・」
「ゆゆ?」
「3日間お散歩抜きっていうのはどうだ?」
「ゆゆ!おさんぽできないのはぜんぜんゆっくりできないよ!!」
「れいむはおにいさんにかってあまあまさんがたべたいよ!!」
「昨日負けて悔しいのは分かるが、2日連続で晩御飯抜きはきついぞ。それでもいいのか?」
「とにかくれいむがしょうぶにかてばいいんでしょ!!そういったのはおにいさんだよ!!」
「ったく、都合のいいことだけは覚えてるんだから世話が焼ける。
……そうだれいむ。晩御飯抜きはれいむも大変だろうから、ここはひとつ勝負の条件を変えてみないか?」
「ゆ?」
「れいむが勝てば約束通りこの飴玉をあげよう。ただし、れいむが負けたら・・・」
「ゆゆ?」
「3日間お散歩抜きっていうのはどうだ?」
「ゆゆ!おさんぽできないのはぜんぜんゆっくりできないよ!!」
散歩ができないのもれいむにとってはゆっくりできないことらしく、れいむは昨日と同様、眉間に皺を寄せている。
しかし晩御飯抜きに比べると散歩抜きはまだましな条件のようで、その根拠として今日は頬を膨らませていない。
それも見越して今回このような条件を提案してみたのだが、果たしてれいむはどんな反応を示すだろう。
しかし晩御飯抜きに比べると散歩抜きはまだましな条件のようで、その根拠として今日は頬を膨らませていない。
それも見越して今回このような条件を提案してみたのだが、果たしてれいむはどんな反応を示すだろう。
「負ければ3日間お散歩抜き、その代わり勝てば飴玉2つだ。れいむは今まで一度に飴玉を2つも食べたことは無かったよな」
「ゆ・・・あまあまさんふたつ、でもまけたらおさんぽできない・・・」
「勝負するかどうかはれいむの自由だ。それじゃあ、おにいさんはあっちの部屋で……」
「ゆゆ!れいむはしょうぶするよ!!」
「ゆ・・・あまあまさんふたつ、でもまけたらおさんぽできない・・・」
「勝負するかどうかはれいむの自由だ。それじゃあ、おにいさんはあっちの部屋で……」
「ゆゆ!れいむはしょうぶするよ!!」
予想通り今回は返事が早かった。
そうそう、れいむの良い面を挙げるとすればもう一つ、
考えることが手に取るように分かるという点だ。
そうそう、れいむの良い面を挙げるとすればもう一つ、
考えることが手に取るように分かるという点だ。
「よしわかった。それじゃあ、飴玉があるのはどっちだ?」
「こっち!!」
「本当にそっちでいいのか?今ならまだ変更できるぞ」
「れいむはこっちをえらんだんだよ!!おにいさんはやくあけてね」
「分かった分かった。手を開くぞ・・・当たりだ。約束通り飴玉を2つあげよう」
「ゆゆ!!!!」
「ほら」
「ゆっくりたべるよ!!むーしゃむーひゃ、ひ、ひ、ひあわひぇええええ」
「こっち!!」
「本当にそっちでいいのか?今ならまだ変更できるぞ」
「れいむはこっちをえらんだんだよ!!おにいさんはやくあけてね」
「分かった分かった。手を開くぞ・・・当たりだ。約束通り飴玉を2つあげよう」
「ゆゆ!!!!」
「ほら」
「ゆっくりたべるよ!!むーしゃむーひゃ、ひ、ひ、ひあわひぇええええ」
れいむは両頬に飴玉を1粒づつ含み、それをむしゃむしゃと頬張る。
「むーひゃむーひゃ」
「一つれいむに聞きたいことがあるんだ。れいむは今、楽しいかい?」
「むーひゃむーひゃ、ゆゆ、れいふはいふぁとっふぇもとっふぇもたのひふふぇゆっふりひへるよ!!」
「そうか、何となく言いたいことは分かった」
「むーひゃむーひゃ、あまあまひゃんふたふもたふぇれへれいふひあわひぇーーー」
「……」
「ゆんひょ、ゆんひょ」
「一つれいむに聞きたいことがあるんだ。れいむは今、楽しいかい?」
「むーひゃむーひゃ、ゆゆ、れいふはいふぁとっふぇもとっふぇもたのひふふぇゆっふりひへるよ!!」
「そうか、何となく言いたいことは分かった」
「むーひゃむーひゃ、あまあまひゃんふたふもたふぇれへれいふひあわひぇーーー」
「……」
「ゆんひょ、ゆんひょ」
突如、れいむは頬に含んでいた2つの飴玉を口から取り出し、
私に向かってニッコリとした顔を見せた。
私に向かってニッコリとした顔を見せた。
「きょうはれいむのかちだよ!!でも、れいむにまけたおにいさんもゆっくりしていってね!!」
「!?」
「!?」
そうかそうか、やっと分かった。
昨日から何か釈然としないものを感じていたのは、そういうことだったのか。
今回のようにれいむが勝負に勝てば、れいむは甘いものを得てゆっくりすることができる。
でも逆に私が勝負に勝ったとしても、別に私がゆっくりできるわけではない。
そう、どちらに転んだとしても私は得をしないのである。
れいむとの勝負で争われるのは一点、れいむがゆっくりできるか否か。
最初はれいむの暇つぶしと、しつけを兼ねて勝負しているつもりだったのだが、
どうせ勝負するなら、勝てば私にも良いことがあるようなシステムにしたいところだ。
何か私も楽しみながら勝負できる方法はないだろうか……
昨日から何か釈然としないものを感じていたのは、そういうことだったのか。
今回のようにれいむが勝負に勝てば、れいむは甘いものを得てゆっくりすることができる。
でも逆に私が勝負に勝ったとしても、別に私がゆっくりできるわけではない。
そう、どちらに転んだとしても私は得をしないのである。
れいむとの勝負で争われるのは一点、れいむがゆっくりできるか否か。
最初はれいむの暇つぶしと、しつけを兼ねて勝負しているつもりだったのだが、
どうせ勝負するなら、勝てば私にも良いことがあるようなシステムにしたいところだ。
何か私も楽しみながら勝負できる方法はないだろうか……
それから一週間後
「2発目……」
「ゆうううゆうううううゆぎゃっ・・・いだいぃいいいい」
「まだあと3発残ってるぞ、はい3発目」
「おにいさんゆっくりまってね!!れいむはまだこころのじゅんびが・・・ゆぎゃっ」
「あっという間だから心の準備なんて必要ない、はい4発目」
「も゛うやべでええええええゆぎゃっ・・・ゆ゛ぅう゛う゛う゛ゆぎゃっ・・・」
「これで5発終わりだ」
「ゆうううゆうううううゆぎゃっ・・・いだいぃいいいい」
「まだあと3発残ってるぞ、はい3発目」
「おにいさんゆっくりまってね!!れいむはまだこころのじゅんびが・・・ゆぎゃっ」
「あっという間だから心の準備なんて必要ない、はい4発目」
「も゛うやべでええええええゆぎゃっ・・・ゆ゛ぅう゛う゛う゛ゆぎゃっ・・・」
「これで5発終わりだ」
おやつを賭けた3択クイズの勝負で、れいむは私に負けた。
れいむが勝てばイチゴのショートケーキを丸ごと1個食べさせてあげる約束だったが、
れいむが負けたので、代わりに約束のデコピン5発をくらわせてやった。
れいむが勝てばイチゴのショートケーキを丸ごと1個食べさせてあげる約束だったが、
れいむが負けたので、代わりに約束のデコピン5発をくらわせてやった。
「ゆぅうううう・・・いたいけどおにいさん、もういっかいしょうぶだよ」
れいむは私との勝負に一度勝ったことで調子に乗り、
何かにつけて毎日、勝負だ勝負だと言うようになってしまった。
毎日勝負を申し込まれては、れいむの舌を肥えさせたくないこちらとしてはたまったものではない。
そこでれいむの勝負熱を冷ます目的で、れいむに対する体罰も勝負の条件に含めることにした。
しかしデコピンだけではあまりその効果が無いようなので、次はさらに厳しい条件にする必要がありそうだ。
何かにつけて毎日、勝負だ勝負だと言うようになってしまった。
毎日勝負を申し込まれては、れいむの舌を肥えさせたくないこちらとしてはたまったものではない。
そこでれいむの勝負熱を冷ます目的で、れいむに対する体罰も勝負の条件に含めることにした。
しかしデコピンだけではあまりその効果が無いようなので、次はさらに厳しい条件にする必要がありそうだ。
「残念ながら、次がケーキに挑めるラストチャンスだ。これでれいむが勝てば、念願のケーキを1個丸々あげよう。
ただしれいむが負けたら、透明の箱に2時間ほど入ってもらう。いいな?」
「ゆ・・・はこさんはぜんぜんゆっくりできないけど、れいむはしょうぶするよ!!」
「昨日は20分間透明の箱に入ってもらったよな。たった20分でれいむはびーびー泣いてたけど、
今回はその6倍の2時間だ。透明の箱に入っている間はもちろん飲み食いできないし、トイレにも行けない。
今回の勝負でれいむが負けて、箱の中に閉じ込められるようなことになれば、
きっと今までのゆん生の中で、もっともゆっくりできない時間を過ごすことになるだろう。それでもいいんだな?」
「れいむしょうぶするよ!!おにいさんにかって、あまあまさんをおなかいっぱいたべるよ!!」
「分かった分かった、そこまで言うなら勝負しよう。勝負は今回も3択クイズだ。
3つのうち答えは1つ、当てずっぽで答えればれいむの勝率は33%、
でもれいむがクイズの答えを知っていれば、れいむの勝率は100%になる。
3択クイズはさっきやったばかりだから、その辺の細かいことはもう聞かなくてもいいな?」
「ゆっくりりかいしてるよ!!」
ただしれいむが負けたら、透明の箱に2時間ほど入ってもらう。いいな?」
「ゆ・・・はこさんはぜんぜんゆっくりできないけど、れいむはしょうぶするよ!!」
「昨日は20分間透明の箱に入ってもらったよな。たった20分でれいむはびーびー泣いてたけど、
今回はその6倍の2時間だ。透明の箱に入っている間はもちろん飲み食いできないし、トイレにも行けない。
今回の勝負でれいむが負けて、箱の中に閉じ込められるようなことになれば、
きっと今までのゆん生の中で、もっともゆっくりできない時間を過ごすことになるだろう。それでもいいんだな?」
「れいむしょうぶするよ!!おにいさんにかって、あまあまさんをおなかいっぱいたべるよ!!」
「分かった分かった、そこまで言うなら勝負しよう。勝負は今回も3択クイズだ。
3つのうち答えは1つ、当てずっぽで答えればれいむの勝率は33%、
でもれいむがクイズの答えを知っていれば、れいむの勝率は100%になる。
3択クイズはさっきやったばかりだから、その辺の細かいことはもう聞かなくてもいいな?」
「ゆっくりりかいしてるよ!!」
れいむはその場でうんうんと頷く。
「それじゃあ今回の勝負のルールを説明しよう。ここにおはじきがたくさんある。
さて今回れいむには、ここにあるおはじきの数をかぞえてもらおう。
先に言っておくけど、答えは ①21個、②22個、③23個 のどれかだ。
答えが決まったら、これだと思う番号の書かれた紙コップをれいむが選んでくれ。
正解のコップには事前におはじきを入れてある。おはじきの入っているコップを見事当てることができれば、れいむの勝ちだ。
制限時間は10分、それじゃあスタート」
さて今回れいむには、ここにあるおはじきの数をかぞえてもらおう。
先に言っておくけど、答えは ①21個、②22個、③23個 のどれかだ。
答えが決まったら、これだと思う番号の書かれた紙コップをれいむが選んでくれ。
正解のコップには事前におはじきを入れてある。おはじきの入っているコップを見事当てることができれば、れいむの勝ちだ。
制限時間は10分、それじゃあスタート」
れいむはごく普通のゆっくりだが、3以上の数がかぞえられない他のゆっくりと違って、
5までの数なら何とかかぞえられるように教えてある。
6以上の数はまだかぞえられないようだが、それでも5まで数をかぞえられるのは、ゆっくりの中ではかなり優秀な部類に入ると思う。
その調子で性格も優秀になってくれれば良かったのだが、結果的にはそうならなかった。
私が甘やかせ過ぎたのも一理あるのだが、個体差による能力習得の向き不向きというものも、どうやら多少関係があるらしい。
5までの数なら何とかかぞえられるように教えてある。
6以上の数はまだかぞえられないようだが、それでも5まで数をかぞえられるのは、ゆっくりの中ではかなり優秀な部類に入ると思う。
その調子で性格も優秀になってくれれば良かったのだが、結果的にはそうならなかった。
私が甘やかせ過ぎたのも一理あるのだが、個体差による能力習得の向き不向きというものも、どうやら多少関係があるらしい。
「ゆっくりおさいせんをかぞえるよ!!1つ、2つ、3つ、4つ、5つ・・・」
れいむはおはじきのことをお賽銭と勘違いしているようだ。
お賽銭をかぞえるのが好きなのはゆっくりれいむの本能らしいのだが、その理由は誰にも分からない。
お賽銭をかぞえるのが好きなのはゆっくりれいむの本能らしいのだが、その理由は誰にも分からない。
「・・・ゆゆ?・・1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、・・・・ゆゆっ?」
予想通り、れいむは5つ目までおはじきをかぞえるものの、必ずそこで止まってしまう。
おはじきを口で右から左へ寄せながら数をかぞえ、6つ目から数が分からなくなると、
れいむは再びおはじきを元に戻して1から数え始める。
おはじきを口で右から左へ寄せながら数をかぞえ、6つ目から数が分からなくなると、
れいむは再びおはじきを元に戻して1から数え始める。
「1つ、2つ、3つ、4つ、5つ・・・・・ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛どぼぢでわ゛がら゛な゛くなる゛のぉお゛お゛お゛お゛」
おはじきを左へ寄せては元に戻し、寄せてはまた元に戻す。れいむはそれを何度も繰り返す。
この調子だと、れいむが20までおはじきをかぞえることはないだろう。
仕方ない、ここでれいむに助け舟を出してあげるとしよう。
この調子だと、れいむが20までおはじきをかぞえることはないだろう。
仕方ない、ここでれいむに助け舟を出してあげるとしよう。
「少しヒントをあげよう。いいかいれいむ、5が2つで10になるんだ。
さらに10が2つで20になる、このことが分かればかぞえられるはずだ」
「ゆ・・・1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが1つ
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが2つ、だから10が1つ、ゆん、
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが3つ、だから10が・・・ゆゆ?
10が1つで5つが3つ、20は10が2つだから・・・5つが3つで10が1つだと・・・ゆゆゆ?」
「5を残してどうするんだ。5が2つで10になったら、5は一回リセットしないといけないだろ?」
「おにいさんはすこしだまっててね!!5つが3つで、10が1つと1つのはんぶん、
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが4つで
10が1つと1つのはんぶんと1つのはんぶんで、5つが4つだから・・・ゆあああああわからないいいいいい」
さらに10が2つで20になる、このことが分かればかぞえられるはずだ」
「ゆ・・・1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが1つ
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが2つ、だから10が1つ、ゆん、
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが3つ、だから10が・・・ゆゆ?
10が1つで5つが3つ、20は10が2つだから・・・5つが3つで10が1つだと・・・ゆゆゆ?」
「5を残してどうするんだ。5が2つで10になったら、5は一回リセットしないといけないだろ?」
「おにいさんはすこしだまっててね!!5つが3つで、10が1つと1つのはんぶん、
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、これで5つが4つで
10が1つと1つのはんぶんと1つのはんぶんで、5つが4つだから・・・ゆあああああわからないいいいいい」
叫びながられいむは、からだ全体でおはじきを元に戻す
どうもこの調子だと答えは出そうにないな。
あと残りの時間は、れいむの反応を見て楽しませてもらうとしよう。
どうもこの調子だと答えは出そうにないな。
あと残りの時間は、れいむの反応を見て楽しませてもらうとしよう。
「5つが2つで10!!1つ、2つ、3つ、4つ・・・」
「あと3分だ」
「ゆゆっ、あと3ぷん・・・10が1つと5つが1つと3ぷんが1つと・・・ゆ!おにいさんのせいでわからなくなったでしょおおおおお」
「どんまい、あと2分40秒だ」
「ゆ゛ぁああああああああだまれぇええええええ」
「2分35秒」
「ゆあああああああああああ」
「あと3分だ」
「ゆゆっ、あと3ぷん・・・10が1つと5つが1つと3ぷんが1つと・・・ゆ!おにいさんのせいでわからなくなったでしょおおおおお」
「どんまい、あと2分40秒だ」
「ゆ゛ぁああああああああだまれぇええええええ」
「2分35秒」
「ゆあああああああああああ」
イライラが限界に達したのか、れいむはかぞえかけのおはじきの上をころころと転がり始めた。
「わがらな゛ぃいいいいいいい」
「おはじきの上を転がったって、正確な数は分からないぞ」
「うるざいぃいいいいいゆ゛ああああああああ」
「おはじきの上を転がったって、正確な数は分からないぞ」
「うるざいぃいいいいいゆ゛ああああああああ」
それから1分ほど転がり続けた後、イライラが収まったのか、
れいむは体を起こして私のほうに近づいてきた。
れいむは体を起こして私のほうに近づいてきた。
「こうなったらもう、いちかばちかにかけることにするよ!!おにいさん、れいむにこたえさせてね!!」
「そうか分かった。時間にはなってないけど、早速答えてもらうとしよう。ずばり答えはどれだ?」
「こたえは②だよ」
「残念、正解は③の23個だ」
「そうか分かった。時間にはなってないけど、早速答えてもらうとしよう。ずばり答えはどれだ?」
「こたえは②だよ」
「残念、正解は③の23個だ」
すべてのカップを取り、③のカップの中におはじきが入っているのをれいむに見せると、
答えを外したのが悔しいのか、れいむはまた床をころころと転がり始めた。
答えを外したのが悔しいのか、れいむはまた床をころころと転がり始めた。
「こんなのわかるわけないでしょぉおおおおおおお」
「いや、れいむが少し落ち着いていれば答えは出せたはずだ」
「ゆ!れいむはてんっさいだけどこんなのわかるわけないよ!!」
「そうか?なら、れいむにも分かる方法で答えを出してみよう」
「いや、れいむが少し落ち着いていれば答えは出せたはずだ」
「ゆ!れいむはてんっさいだけどこんなのわかるわけないよ!!」
「そうか?なら、れいむにも分かる方法で答えを出してみよう」
おはじきを手にとり、事前にそれを5つずつに分けておく。
「まず答えは①21、②22、③23のどれかなんだが、これを分解すると①20+1、②20+2、③20+3になる。
さっき10は5が2つ集まったものだと言ったよな?さらに20は10が2つ集まったものだとも言った。
このことからまずおはじきを20個かぞえるには、10を2回かぞえなければならない。
10を2回かぞえるには、5を2回かぞえるのを2回繰り返す必要があるから、結局5は4回かぞえればいい。
あとは残ったおはじきの数をかぞえれば答えが出るはずだ。ひぃ、ふぅ、みぃ。ほらな、答えは③の23個だ」
「ゆ・・・5つが4かいなられいむにも数えられるよ!!・・・ゆうううなんだかくやしいよ、もういっかいやったられいむはかてるよ!!」
さっき10は5が2つ集まったものだと言ったよな?さらに20は10が2つ集まったものだとも言った。
このことからまずおはじきを20個かぞえるには、10を2回かぞえなければならない。
10を2回かぞえるには、5を2回かぞえるのを2回繰り返す必要があるから、結局5は4回かぞえればいい。
あとは残ったおはじきの数をかぞえれば答えが出るはずだ。ひぃ、ふぅ、みぃ。ほらな、答えは③の23個だ」
「ゆ・・・5つが4かいなられいむにも数えられるよ!!・・・ゆうううなんだかくやしいよ、もういっかいやったられいむはかてるよ!!」
言葉通りれいむは悔しそうな顔を見せる。
しかし悔しいからと言って、一度間違えた答えを訂正することはできない。
私は勝負に勝って、れいむは勝負に負けた。それはもう決まったことなのだ。
しかし悔しいからと言って、一度間違えた答えを訂正することはできない。
私は勝負に勝って、れいむは勝負に負けた。それはもう決まったことなのだ。
「さて約束通り、れいむにはこれから2時間ほど透明な箱に入ってもらう」
「ゆ、まってね!!れいむなんだかしーしーがしたくなってきたよ!!」
「あと1分でちょうどキリがいい時間になる。トイレはそれまでに済ませてこい」
「ゆっ、ゆっくりしてないとしーしーはでないよ!!もうすこしゆっくりさせてね!!」
「1分だ」
「ゆ!しーしーはやくでてね!!」
「ゆ、まってね!!れいむなんだかしーしーがしたくなってきたよ!!」
「あと1分でちょうどキリがいい時間になる。トイレはそれまでに済ませてこい」
「ゆっ、ゆっくりしてないとしーしーはでないよ!!もうすこしゆっくりさせてね!!」
「1分だ」
「ゆ!しーしーはやくでてね!!」
急かされたことがプレッシャーになったのか、それとも単なる時間稼ぎだったのか、
れいむは結局1分経つ間に、トイレシートの上でしーしーをしなかった。
れいむは結局1分経つ間に、トイレシートの上でしーしーをしなかった。
「さて時間だ。箱の中に入ってもらおう」
「ゆ、おそらをとんでるみたい!!」
「ゆ、おそらをとんでるみたい!!」
れいむを上から透明な箱に入れ、蓋を閉じてさっと鍵をかける。
カチっという南京錠のかかる音がすると、れいむはその場で顔をしかめた。
カチっという南京錠のかかる音がすると、れいむはその場で顔をしかめた。
「ゆううううせまいよぉおおおおお」
「外の様子が見えるだけましだ。それじゃあ、おにいさんはおやつを食べるとしよう。いただきまーす」
「ゆ!!れいむのあまあまさん!!!」
「外の様子が見えるだけましだ。それじゃあ、おにいさんはおやつを食べるとしよう。いただきまーす」
「ゆ!!れいむのあまあまさん!!!」
れいむを入れた透明な箱の前にわざとらしくケーキを置き、それをじっくり味わいながら食べることにした。
れいむはケーキに釘付けになり、透明な壁に頬を当ててすりすりさせている。
私はそれを見て見ぬふりしながら、もくもくとケーキを口に運んでいく。
れいむはケーキに釘付けになり、透明な壁に頬を当ててすりすりさせている。
私はそれを見て見ぬふりしながら、もくもくとケーキを口に運んでいく。
「うむ、文句なしに美味い。しっとりフワフワなスポンジに、
生クリームはミルキーで癖のない甘さ、辛党のおにいさんでもこれは癖になるな」
「ゆうううううれいむもあまあまさんたべたいよ」
生クリームはミルキーで癖のない甘さ、辛党のおにいさんでもこれは癖になるな」
「ゆうううううれいむもあまあまさんたべたいよ」
れいむはケーキを見つつ、いつものおねだりの顔で時々私のほうをチラリと見る。
今、目線が合ったでしょ?的なアピールをれいむがちょくちょくしてくるのだが、
やはり私は見て見ぬふりをしながらケーキを食べ続ける。
それからケーキの上に乗っているイチゴにフォークをゆっくりと近づけると、
れいむの体がぴくっと反応して、れいむが急に何だかそわそわし始めた。
なるほどね。ここまで分かりやすいと本当におもしろいなぁ。
今、目線が合ったでしょ?的なアピールをれいむがちょくちょくしてくるのだが、
やはり私は見て見ぬふりをしながらケーキを食べ続ける。
それからケーキの上に乗っているイチゴにフォークをゆっくりと近づけると、
れいむの体がぴくっと反応して、れいむが急に何だかそわそわし始めた。
なるほどね。ここまで分かりやすいと本当におもしろいなぁ。
「ケーキの天辺にはイチゴが乗ってるんだな。どれどれ」
「それはれいむがさいしょにめをつけたとくべつないちごさんだよ!!ゆっ!?ゆああああああ」
「うーむ、この甘酸っぱさがたまりませんなぁ」
「れいむのとくべつないちごさんがぁああああああ」
「おやおや、イチゴは一個だけじゃなくてクリームの中にも入ってるんだな」
「ゆゆ!?それいじょうたべないでね!!それいじょうたべたられいむがゆっくりできなくなるよ!!」
「それはれいむがさいしょにめをつけたとくべつないちごさんだよ!!ゆっ!?ゆああああああ」
「うーむ、この甘酸っぱさがたまりませんなぁ」
「れいむのとくべつないちごさんがぁああああああ」
「おやおや、イチゴは一個だけじゃなくてクリームの中にも入ってるんだな」
「ゆゆ!?それいじょうたべないでね!!それいじょうたべたられいむがゆっくりできなくなるよ!!」
そうだ、それでいいんだ。勝った私が楽しめなければ、勝負のし甲斐がないというものだ。
「あとは一口でいけそうだな。よし、それじゃあ」
「やべでええええええええ」
「むしゃむしゃ、幸せー」
「ゆんやあああああああああああ」
「やべでええええええええ」
「むしゃむしゃ、幸せー」
「ゆんやあああああああああああ」
れいむの絶叫が、透明な箱を通して部屋の中に響き渡る。
「ああ美味かった、ごちそうさま」
「ゆっぐ、れいむのあまあまさん・・・」
「ゆっぐ、れいむのあまあまさん・・・」
イチゴケーキを食べきるところを見せられたれいむは、やがて箱の中で放心状態になってしまった。
「・・・・」
「さてと、おにいさんはこれから本でも読もうかな」
「・・・」
「それじゃあおにいさんは隣の部屋に行ってくるから、れいむはそこでおとなしくしてるんだぞ」
「ゆ・・・そういえばれいむ、さっきからしーしーがしたかったんだよ」
「……」
「おにいさん、しーしーがしたいからおそとにだしてね!!」
「……」
「はやくしないともれちゃうよ!!ゆ、ゆうううはやく、はやくおそとにだしてね!!」
「……」
「れいむもうがまんできないよ!!はやくしてぇえええ!!ゆっ、ゆっ、ゆぁっ」
「……」
「もうだめ、でるぅうううううう」
「……」
「ゆっ・・・ゆっ・・・す、すっきりーーーーー」
「……」
「ゆふぅ・・・ゆゆ、しーしーくしゃいよ!!おにいさんはやくここをあけてね!!ここはせまくてくさくてぜんぜんゆっくりできないよ!!」
「……」
「はやくあけてっていってるでしょ!!れいむはぜんぜんゆっくりできないんだよ!!」
「……」
「ゆああああはやくあけろぉおおおおお」
「れいむ……」
「ゆ?」
「れいむはこの年にもなって、おもらしなんかしちゃったんだね」
「ゆがあぁあああちがうぅううううう」
「でもそれは紛れもなくしーしーじゃないか」
「こ・れ・は」
「おもらしだろ?」
「ちがぁああああああああう」
「分かった分かった、他のゆっくりには内緒にしておいてあげるからさ。
だけど、しーしーは今度からちゃんとおトイレでするんだぞ!」
「ゆんがぁあああああああああああ」
「さてと、おにいさんはこれから本でも読もうかな」
「・・・」
「それじゃあおにいさんは隣の部屋に行ってくるから、れいむはそこでおとなしくしてるんだぞ」
「ゆ・・・そういえばれいむ、さっきからしーしーがしたかったんだよ」
「……」
「おにいさん、しーしーがしたいからおそとにだしてね!!」
「……」
「はやくしないともれちゃうよ!!ゆ、ゆうううはやく、はやくおそとにだしてね!!」
「……」
「れいむもうがまんできないよ!!はやくしてぇえええ!!ゆっ、ゆっ、ゆぁっ」
「……」
「もうだめ、でるぅうううううう」
「……」
「ゆっ・・・ゆっ・・・す、すっきりーーーーー」
「……」
「ゆふぅ・・・ゆゆ、しーしーくしゃいよ!!おにいさんはやくここをあけてね!!ここはせまくてくさくてぜんぜんゆっくりできないよ!!」
「……」
「はやくあけてっていってるでしょ!!れいむはぜんぜんゆっくりできないんだよ!!」
「……」
「ゆああああはやくあけろぉおおおおお」
「れいむ……」
「ゆ?」
「れいむはこの年にもなって、おもらしなんかしちゃったんだね」
「ゆがあぁあああちがうぅううううう」
「でもそれは紛れもなくしーしーじゃないか」
「こ・れ・は」
「おもらしだろ?」
「ちがぁああああああああう」
「分かった分かった、他のゆっくりには内緒にしておいてあげるからさ。
だけど、しーしーは今度からちゃんとおトイレでするんだぞ!」
「ゆんがぁあああああああああああ」
れいむにとってこの日は、色々な意味で忘れられない1日になったことだろう。
それからさらに一週間後のこと、
れいむが突然、私の足元で訳の分からない歌をうたいだした。
れいむが突然、私の足元で訳の分からない歌をうたいだした。
「おちびちゃんのかおりーーー♪ゆゆんゆおちびちゃんのかおりーーー♪ゆゆっ!?」
「……」
「おにさん、れいむなんだかきゅうにおちびちゃんがほしくなってきたよ!!」
「……」
「……」
「おにさん、れいむなんだかきゅうにおちびちゃんがほしくなってきたよ!!」
「……」
本当に分かりやすい芝居だ。
「おにいさん、れいむとしょうぶしてね!!れいむがかったら、れいむはおちびちゃんがほしいよ!!」
「……れいむはそれで何を賭ける?負けたら一生、箱の中ででも生活するかい?」
「れいむは、れいむのゆんせいをかけるよ!!」
「ほう、ゆん生ねぇ」
「……れいむはそれで何を賭ける?負けたら一生、箱の中ででも生活するかい?」
「れいむは、れいむのゆんせいをかけるよ!!」
「ほう、ゆん生ねぇ」
れいむはまさかゆん生というものを、何かプライドのような精神的なものと考えているんじゃないだろうか?
仮にそうだとすれば、あまりにもれいむのゆん生は安すぎて、勝負のタネ銭にはなりえない。
あるいはゆん生というものを、『命』として捉えるのなら話は別だが……
仮にそうだとすれば、あまりにもれいむのゆん生は安すぎて、勝負のタネ銭にはなりえない。
あるいはゆん生というものを、『命』として捉えるのなら話は別だが……
「おちびちゃんのいないゆんせいなんて、たいくつでしかたがないよ!!れいむはゆっくりできるまりさとけっこんして、
まりさとおちびちゃんをいっぱいつくって、いっぱいゆっくりしたいよ!!
それがかなわないなら、れいむはれいむのゆんせいをすてるかくごだよ!!」
「……分かった。色々と準備する必要があるから、勝負は明日の夕方にしよう」
「とくべつべっぴんなまりさをつれてきてね!!れいむはめんっくいだから、ゆっくりしてるまりさじゃないといやだよ!!
それからうまれてくるおちびちゃんのためにゆりかごもよういしてね!!それからそれから・・・」
「それはれいむが勝ったらの話だ。それより、今のうちに何か勝率を上げる方法でも考えておいた方がいいんじゃないか?」
「ゆ?」
「この勝負でれいむが負けたら、れいむは永遠にゆっくりすることになるんだからな」
「ゆ、それはだめだよ!!えいえんにゆっくりするのはぜったいにゆっくりできないことなんだよ!!」
まりさとおちびちゃんをいっぱいつくって、いっぱいゆっくりしたいよ!!
それがかなわないなら、れいむはれいむのゆんせいをすてるかくごだよ!!」
「……分かった。色々と準備する必要があるから、勝負は明日の夕方にしよう」
「とくべつべっぴんなまりさをつれてきてね!!れいむはめんっくいだから、ゆっくりしてるまりさじゃないといやだよ!!
それからうまれてくるおちびちゃんのためにゆりかごもよういしてね!!それからそれから・・・」
「それはれいむが勝ったらの話だ。それより、今のうちに何か勝率を上げる方法でも考えておいた方がいいんじゃないか?」
「ゆ?」
「この勝負でれいむが負けたら、れいむは永遠にゆっくりすることになるんだからな」
「ゆ、それはだめだよ!!えいえんにゆっくりするのはぜったいにゆっくりできないことなんだよ!!」
やっぱりな。
「いやいや、れいむはさっき『ゆん生を捨てる覚悟だ』って言ったろ?
ゆん生を捨てるというのは、つまりそういうことだろ。それとも子供は諦めるか?」
「ゆ・・・・・れいむはおちびちゃんのためにしょうぶするよ!!」
「それじゃあそのように」
ゆん生を捨てるというのは、つまりそういうことだろ。それとも子供は諦めるか?」
「ゆ・・・・・れいむはおちびちゃんのためにしょうぶするよ!!」
「それじゃあそのように」
翌日の夕方、命を賭けた勝負を目前にしているにも関わらず、れいむは驚くほど落ち着いている。
負けた時の処遇である「永遠にゆっくりする」という言葉が、あまりピンと来ないのだろう。
あるいは、自ゆんは飼いゆっくりだから、例え負けても命までは奪われるはずがない、とでも考えているのだろうか。
私は別に、れいむのつがいを一緒に飼うのが嫌なわけでもないし、子供を勝手に増やされるのが嫌なわけでもない。
ただ、平気な顔でゆん生を賭けると言い張るれいむの態度が気に食わないだけだ。
だかられいむが負けた時には、言葉どおり問答無用で死んでもらう。
その辺りの私の決意は、これから何があっても決して揺らぐことはないだろう。
負けた時の処遇である「永遠にゆっくりする」という言葉が、あまりピンと来ないのだろう。
あるいは、自ゆんは飼いゆっくりだから、例え負けても命までは奪われるはずがない、とでも考えているのだろうか。
私は別に、れいむのつがいを一緒に飼うのが嫌なわけでもないし、子供を勝手に増やされるのが嫌なわけでもない。
ただ、平気な顔でゆん生を賭けると言い張るれいむの態度が気に食わないだけだ。
だかられいむが負けた時には、言葉どおり問答無用で死んでもらう。
その辺りの私の決意は、これから何があっても決して揺らぐことはないだろう。
「それじゃあルールを説明しよう。まず、れいむには透明な箱に入ってもらう」
「ゆ!はこさんはゆっくりできないよ!!」
「それがまず勝負の最低条件だ。嫌なら別に勝負しなくてもいいんだが……」
「ゆ・・・ゆっくりりかいしたよ」
「次に、箱の中に置いてある2つの団子のうち1つを食べてもらう」
「あまあまさんはゆっくりできるよ!!」
「あとは箱の中で2時間ほど過ごしてもらう。そこで2時間が経過すればれいむの勝ちだ。
その後いっしょにペットショップへ行って、そこでれいむが選ぶ好きなまりさを連れて帰ってあげることにしよう」
「ゆゆ!はこさんにはいってあまあまさんをたべるだけなららくしょうだよ!!」
「ただし、2つの団子のうち1つには毒が入っている。れいむがそれを食べてしまえば、間違いなく永遠にゆっくりすることになる」
「ゆ・・・えいえんにゆっくりするのはいやだけど、これはれいむのゆんせいさいだいのかけだから、おもいきってしょうぶするよ!!」
「……では納得してもらったということで」
「ゆ!れいむおそらをとんでるよ!!」
「ゆ!はこさんはゆっくりできないよ!!」
「それがまず勝負の最低条件だ。嫌なら別に勝負しなくてもいいんだが……」
「ゆ・・・ゆっくりりかいしたよ」
「次に、箱の中に置いてある2つの団子のうち1つを食べてもらう」
「あまあまさんはゆっくりできるよ!!」
「あとは箱の中で2時間ほど過ごしてもらう。そこで2時間が経過すればれいむの勝ちだ。
その後いっしょにペットショップへ行って、そこでれいむが選ぶ好きなまりさを連れて帰ってあげることにしよう」
「ゆゆ!はこさんにはいってあまあまさんをたべるだけなららくしょうだよ!!」
「ただし、2つの団子のうち1つには毒が入っている。れいむがそれを食べてしまえば、間違いなく永遠にゆっくりすることになる」
「ゆ・・・えいえんにゆっくりするのはいやだけど、これはれいむのゆんせいさいだいのかけだから、おもいきってしょうぶするよ!!」
「……では納得してもらったということで」
「ゆ!れいむおそらをとんでるよ!!」
れいむを透明な箱に入れて蓋をし、しっかりと鍵をかける。
れいむの様子はというと、箱の中で少し動揺していたが、
そこに団子が2つあるのを確認すると、すぐにいつもの元気を取り戻した。
れいむの様子はというと、箱の中で少し動揺していたが、
そこに団子が2つあるのを確認すると、すぐにいつもの元気を取り戻した。
「ゆゆ!あまあまさん!!おにいさんほんとうにこれたべていいの?」
「ああ、ただし片方だけだ。どちらか一方には毒が入ってるからな」
「ゆっくりりかいしたよ!!むーしゃむーしゃ、し、し、しあわせーーー」
「タイマーを2時間にセットして、っと。さあ勝負開始だ」
「ゆっくりしょうぶしていってね!!」
「ああ、ただし片方だけだ。どちらか一方には毒が入ってるからな」
「ゆっくりりかいしたよ!!むーしゃむーしゃ、し、し、しあわせーーー」
「タイマーを2時間にセットして、っと。さあ勝負開始だ」
「ゆっくりしょうぶしていってね!!」
勝てばれいむはつがいを得ることができ、子供もいっぱい作ることができる。
しかし逆に負ければ命を失うことになる。
命を失えばもう二度と甘いものは食べられなくなるし、散歩もできなくなるし、子供も作れなくなる。
残酷にも思える結末だが、今回の勝負を持ちかけたのはれいむ本ゆんなのだ。
だから私は勝負に関してこれ以上何も言わない。言ってもおそらくれいむは聞かないだろう。
言ったところで結局何も変わりはしない、それはつまり、最初からこうなる運命だったということだ。
しかし逆に負ければ命を失うことになる。
命を失えばもう二度と甘いものは食べられなくなるし、散歩もできなくなるし、子供も作れなくなる。
残酷にも思える結末だが、今回の勝負を持ちかけたのはれいむ本ゆんなのだ。
だから私は勝負に関してこれ以上何も言わない。言ってもおそらくれいむは聞かないだろう。
言ったところで結局何も変わりはしない、それはつまり、最初からこうなる運命だったということだ。
勝負開始から10分が経過した。
れいむは何事もなかったかのように、箱の中でのーびのーびしながらリラックスしている。
れいむは何事もなかったかのように、箱の中でのーびのーびしながらリラックスしている。
「れいむ、なんともないみたいだよ!!」
「そうか良かったな」
「れいむ、はやくゆっくりできるまりさといっしょにゆっくりしたいよ!!
いっしょにあまあまさんをむーしゃむーしゃして、いっしょにおうちをつくって、
いっしょにゆっくりできるおちびちゃんのことをおはなしして・・・」
「そうか良かったな」
「れいむ、はやくゆっくりできるまりさといっしょにゆっくりしたいよ!!
いっしょにあまあまさんをむーしゃむーしゃして、いっしょにおうちをつくって、
いっしょにゆっくりできるおちびちゃんのことをおはなしして・・・」
30分が経過した。れいむは箱の中でゆっくりしている。
「それからいっぱいおちびちゃんをうんで、それからかぞくみんなでいっしょにすーりすーりして」
「……」
「ゆふふ、かわいいおちびちゃんのおかおがめにうかぶよ!!」
「……」
「れいむのおちびちゃんたち、うまれてくるのをゆっくりまっててね!!」
「……」
「ゆふふ、かわいいおちびちゃんのおかおがめにうかぶよ!!」
「……」
「れいむのおちびちゃんたち、うまれてくるのをゆっくりまっててね!!」
1時間が経過した。原因は分からないが、この辺りから急にれいむのテンションが変になってしまった。
「れいむまだぴんぴんしてるよ!!ゆほほーーーい」
「……」
「れいむのかちだよ!!れいむはおにいさんにかったよ!!ゆっゆっゆ~♪ゆゆゆのゆー♪」
「……」
「れいむのゆんゆんてんぷのさいが、れいむにしょうりをよびよせたんだよ!!」
「……」
「ゆぷぷ、おにいさんいまどんなきもち??ねぇ、れいむにまけていまどんなきもち??」
「……」
「ここのところれいむはおにいさんにいじめられっぱなしだったから、れいむはおにいさんにひとあわふかせてすっきりーできるよ!!」
「……」
「ゆっゆ~ゆゆ♪ゆーゆっゆー」
「れいむ」
「ゆ?おにいさん、いまさらなんなの?れいむのよろこびのしゅんっかんをじゃましようとしてるの?
ほんとうにどこまでもいじきたないおにいさんだね!!れいむはおにいさんにかったんだから、
おにいさんはれいむのくそどれいになって、ゆっくりできないままいっしょうをすごしてね!!」
「れいむは今、楽しいかい?」
「ゆふふ、れいむはおにいさんにかって、いまとってもしあわせーだよ!!とってもたのしいよ!!」
「そうか分かった……」
「ゆっへっへっゆっくりしてないおにいさんをいたぶるのはとってもゆっくりできるよ!!」
「……」
「れいむはおにいさんのかいゆっくりだったあいだ、ぜんぜんゆっくりできなかったよ!!
ゆっくりできないおもちゃさんをあたえられて、おいしくないごはんさんをまいにちたべさせられて、
れいむはほんとうにまいにちうんざりしてたんだよ!!
むのうなおにいさんはれいむのどれいになってとっととそのつみをつぐなっていってね!!」
「……」
「れいむのかちだよ!!れいむはおにいさんにかったよ!!ゆっゆっゆ~♪ゆゆゆのゆー♪」
「……」
「れいむのゆんゆんてんぷのさいが、れいむにしょうりをよびよせたんだよ!!」
「……」
「ゆぷぷ、おにいさんいまどんなきもち??ねぇ、れいむにまけていまどんなきもち??」
「……」
「ここのところれいむはおにいさんにいじめられっぱなしだったから、れいむはおにいさんにひとあわふかせてすっきりーできるよ!!」
「……」
「ゆっゆ~ゆゆ♪ゆーゆっゆー」
「れいむ」
「ゆ?おにいさん、いまさらなんなの?れいむのよろこびのしゅんっかんをじゃましようとしてるの?
ほんとうにどこまでもいじきたないおにいさんだね!!れいむはおにいさんにかったんだから、
おにいさんはれいむのくそどれいになって、ゆっくりできないままいっしょうをすごしてね!!」
「れいむは今、楽しいかい?」
「ゆふふ、れいむはおにいさんにかって、いまとってもしあわせーだよ!!とってもたのしいよ!!」
「そうか分かった……」
「ゆっへっへっゆっくりしてないおにいさんをいたぶるのはとってもゆっくりできるよ!!」
「……」
「れいむはおにいさんのかいゆっくりだったあいだ、ぜんぜんゆっくりできなかったよ!!
ゆっくりできないおもちゃさんをあたえられて、おいしくないごはんさんをまいにちたべさせられて、
れいむはほんとうにまいにちうんざりしてたんだよ!!
むのうなおにいさんはれいむのどれいになってとっととそのつみをつぐなっていってね!!」
プツッ
「・・・・・死ねよゲス野郎が」
「ゆ?!ゆ?!」
「ゆ?!ゆ?!」
私が暴言を吐いたのがあまりにも予想外のことでビックリしたのだろう、
れいむは目を大きく開いて、その場でぴょんと飛び跳ねた。そして箱の天井に頭をぶつけた。
れいむは目を大きく開いて、その場でぴょんと飛び跳ねた。そして箱の天井に頭をぶつけた。
「ゆぐっ・・・ゆ、なんだかおにいさんじゃないみたいだよ!!おにいさんはもっとゆっくりしていってね!!」
「何がゆっくりしていってねだ。この糞饅頭が、調子に乗りやがって」
「ゆ!!れいむはくそまんじゅうなんかじゃないよ!!れいむはれいむだよ!!!」
「黙れ、てめえはれいむの皮を被ったゴミクズ野郎だ」
「ゆ、れいむはそんななまえじゃないよ!!れいむは・・・」
「おもらし濡れ濡れ饅頭ってか」
「ゆううううもうぜったいにゆるさないよ!!れいむのわるくちをいうげすはせいっさいするよ!!ぷくーーーーっ・・・ゆゆ?」
「何がゆっくりしていってねだ。この糞饅頭が、調子に乗りやがって」
「ゆ!!れいむはくそまんじゅうなんかじゃないよ!!れいむはれいむだよ!!!」
「黙れ、てめえはれいむの皮を被ったゴミクズ野郎だ」
「ゆ、れいむはそんななまえじゃないよ!!れいむは・・・」
「おもらし濡れ濡れ饅頭ってか」
「ゆううううもうぜったいにゆるさないよ!!れいむのわるくちをいうげすはせいっさいするよ!!ぷくーーーーっ・・・ゆゆ?」
れいむは急に何か違和感を感じとったのか、辺りをキョロキョロと見渡す。
「ゆ・・・いったいなんなの?」
「……」
「ゆっ、きっときのせいだね!!ゆっくりしてないげすはとっとと・・・ゆゆっ!?」
「……」
「お、おにいさん、なんだかへんだよ!!」
「……」
「れいむなんにもわるいことしてないのに、なんだかおなかがちーくちーくするよ!!」
「……」
「ゆゆ・・・なんだかれいむいつもとちがうみたいだよ、ねぇ、おにいさん!!」
「……」
「おにいさんってば!!れいむ、なんだかおなかがちくちくするみたいなんだよ!!!」
「……」
「ゆ・・・なんだかゆっくりできないよ、なんだかくるしくなってきたよ」
「……」
「ゆううう、きっとれいむがせまいところにとじこめられてるからだね!!おにいさん、れいむをとっととここからだしてね!!」
「……」
「おにいさん!!ゆっぐ、お゛にい゛さん゛!!!・・・どぼぢでお゛にいざんはな゛にも゛いっでぐれな゛いの゛ぉお゛お゛お゛お゛」
「……」
「ゆ゛っぐ、ぎっどうんうんさんだじだらすっきり゛できる゛よ!!ゆ゛ううううん、ゆ゛ゆ゛ううううううん」
「……」
「ゆ゛うううううん・・・うんうんさんはやくでてきてね!!」
「……」
「ゆ゛ううううう・・・うんうんさんでないよ」
「……」
「れいむ、はやくすっきりしたいよ!!ゆ゛うううううううん」
「……」
「ゆ゛ぅうううお゛にいざん・・・だずげでぇ」
「……」
「おにいざん・・・・お゛にいざあああああああん」
「……」
「……」
「ゆっ、きっときのせいだね!!ゆっくりしてないげすはとっとと・・・ゆゆっ!?」
「……」
「お、おにいさん、なんだかへんだよ!!」
「……」
「れいむなんにもわるいことしてないのに、なんだかおなかがちーくちーくするよ!!」
「……」
「ゆゆ・・・なんだかれいむいつもとちがうみたいだよ、ねぇ、おにいさん!!」
「……」
「おにいさんってば!!れいむ、なんだかおなかがちくちくするみたいなんだよ!!!」
「……」
「ゆ・・・なんだかゆっくりできないよ、なんだかくるしくなってきたよ」
「……」
「ゆううう、きっとれいむがせまいところにとじこめられてるからだね!!おにいさん、れいむをとっととここからだしてね!!」
「……」
「おにいさん!!ゆっぐ、お゛にい゛さん゛!!!・・・どぼぢでお゛にいざんはな゛にも゛いっでぐれな゛いの゛ぉお゛お゛お゛お゛」
「……」
「ゆ゛っぐ、ぎっどうんうんさんだじだらすっきり゛できる゛よ!!ゆ゛ううううん、ゆ゛ゆ゛ううううううん」
「……」
「ゆ゛うううううん・・・うんうんさんはやくでてきてね!!」
「……」
「ゆ゛ううううう・・・うんうんさんでないよ」
「……」
「れいむ、はやくすっきりしたいよ!!ゆ゛うううううううん」
「……」
「ゆ゛ぅうううお゛にいざん・・・だずげでぇ」
「……」
「おにいざん・・・・お゛にいざあああああああん」
「……」
れいむが食べた団子の中には、ゆっくり駆除剤が入っていた。
ゆっくりの体内に入った駆除剤はゆっくりの中枢餡をじわじわと溶かし、やがて駆除剤を摂取したゆっくりはほぼ100%死ぬことになる。
それは本来、野良ゆっくりを駆除するために使われる代物なのだが、例外的に今回の勝負のためにホームセンターで購入してきた。
そう、れいむはこれから・・・死ぬのだ。
ゆっくりの体内に入った駆除剤はゆっくりの中枢餡をじわじわと溶かし、やがて駆除剤を摂取したゆっくりはほぼ100%死ぬことになる。
それは本来、野良ゆっくりを駆除するために使われる代物なのだが、例外的に今回の勝負のためにホームセンターで購入してきた。
そう、れいむはこれから・・・死ぬのだ。
「……ずいぶん苦しそうだな。残念ながら、お前はこれからのた打ち回ってさらに苦しみ、最後には死ぬことになる」
「ゆ゛!!ぞんなのい゛やだよ!!お゛なかがいだいのな゛んどがじでね゛!!ぜんぜんゆ゛っくり゛できないよ!!」
「ゆ゛!!ぞんなのい゛やだよ!!お゛なかがいだいのな゛んどがじでね゛!!ぜんぜんゆ゛っくり゛できないよ!!」
箱の中のれいむは時々、自ゆんのお腹あたりをペロペロと舐めては顔をゆがませる。
今まで見せたことのない、本当に苦しそうな表情だ。
今まで見せたことのない、本当に苦しそうな表情だ。
「でもなー、おにいさんは奴隷で無能者だから何にもできないんだよなぁ、ああ残念で仕方がないよ」
「ゆああああとっととたすけろぉおおおおゆぐっ・・・い・・・いだいぃい゛い゛い゛い゛」
「そうか、そこまで苦しいなら考えてやらんでもない。今からやる勝負でお前が勝てば、その痛みを何とかしてやろう」
「ゆがぁあああああはやぐじろぉおおおおおおおい・・いじゃい・・お・・おながいじゃいいいいい」
「ゆああああとっととたすけろぉおおおおゆぐっ・・・い・・・いだいぃい゛い゛い゛い゛」
「そうか、そこまで苦しいなら考えてやらんでもない。今からやる勝負でお前が勝てば、その痛みを何とかしてやろう」
「ゆがぁあああああはやぐじろぉおおおおおおおい・・いじゃい・・お・・おながいじゃいいいいい」
机の上にちょうどおはじきがあったので、それを持って透明な箱の前に座る。
私が何か動作をする度にれいむは、早く早くと私を急かす。よっぽどお腹が痛いのだろう。
私が何か動作をする度にれいむは、早く早くと私を急かす。よっぽどお腹が痛いのだろう。
「さて今回はこれ、おはじきを使った勝負だ。お前はこれをお賽銭だと思ってるらしいがな」
「ぞんなごどどうでもいいがらはやぐぅう゛う゛う゛う゛」
「ルールは簡単だ。ここにあるおはじきの数をかぞえるだけでいい。最後までかぞえられたらお前の勝ちだ。それじゃあ勝手に始めてくれ」
「ゆぐ・・1づ・・・2づ・・・いじゃい・・・3づ・・・4・・」
「勝負開始から1時間12分22秒経過」
「ゆ゛!?ゆ゛あ゛あ゛あ゛よげいなごどいうがらわがらな゛ぐなっだでしょぉお゛お゛お゛お゛お゛」
「おやおや、文句言ってる暇があるならとっととかぞえた方がいいんじゃないの?ほら、ひとーーつ」
「ゆっぐ・・2づ・・・ゆ゛ぐっ・・・3づ・・・『いつーーーつ』ゆ゛、わがらなぐな゛る『ななーーーつ』やべろぉお゛お゛お゛お゛」
「おいおい、早くしないとお前死んじゃうんだよ?そこんとこちゃんと分かってる?」
「ゆぎぎ・・・1づ・・ゆ゛・・ぐるじぃい゛い゛い゛・・・2づ・・ゆ゛っぐ・・3づ・・・・」
「さあさあ急げ、早くしないと死んじゃうぞ」
「4づ・・ゆぎぃ・・・5づ・・・・5づが2づで10・・ゆぐっ・・1づ・・・『ガラガラガラ』・・ゆ゛!!!
どぼぢでれ゛いむ゛がかぞえでるどきにじゃまずる゛のぉお゛お゛お゛お゛お゛」
「だって、おはじきをガラガラ混ぜるの楽しいじゃん。それそれ」
「や゛べろぉおおおおおごっぢはい゛のぢがかがっでるんだよ゛!!!!」
「そんなの知らないね、勝手に死ねばいいじゃん。それにそんな態度だと、こっちはますます言うこと聞きたくなくなるんだよね。
このままどこかにおはじき隠してやろうか?そうなったらお前はもう箱の中で死ぬしかないけど、それでもいいの?」
「ぞんなごどどうでもいいがらはやぐぅう゛う゛う゛う゛」
「ルールは簡単だ。ここにあるおはじきの数をかぞえるだけでいい。最後までかぞえられたらお前の勝ちだ。それじゃあ勝手に始めてくれ」
「ゆぐ・・1づ・・・2づ・・・いじゃい・・・3づ・・・4・・」
「勝負開始から1時間12分22秒経過」
「ゆ゛!?ゆ゛あ゛あ゛あ゛よげいなごどいうがらわがらな゛ぐなっだでしょぉお゛お゛お゛お゛お゛」
「おやおや、文句言ってる暇があるならとっととかぞえた方がいいんじゃないの?ほら、ひとーーつ」
「ゆっぐ・・2づ・・・ゆ゛ぐっ・・・3づ・・・『いつーーーつ』ゆ゛、わがらなぐな゛る『ななーーーつ』やべろぉお゛お゛お゛お゛」
「おいおい、早くしないとお前死んじゃうんだよ?そこんとこちゃんと分かってる?」
「ゆぎぎ・・・1づ・・ゆ゛・・ぐるじぃい゛い゛い゛・・・2づ・・ゆ゛っぐ・・3づ・・・・」
「さあさあ急げ、早くしないと死んじゃうぞ」
「4づ・・ゆぎぃ・・・5づ・・・・5づが2づで10・・ゆぐっ・・1づ・・・『ガラガラガラ』・・ゆ゛!!!
どぼぢでれ゛いむ゛がかぞえでるどきにじゃまずる゛のぉお゛お゛お゛お゛お゛」
「だって、おはじきをガラガラ混ぜるの楽しいじゃん。それそれ」
「や゛べろぉおおおおおごっぢはい゛のぢがかがっでるんだよ゛!!!!」
「そんなの知らないね、勝手に死ねばいいじゃん。それにそんな態度だと、こっちはますます言うこと聞きたくなくなるんだよね。
このままどこかにおはじき隠してやろうか?そうなったらお前はもう箱の中で死ぬしかないけど、それでもいいの?」
一瞬れいむの顔がビクっと反応し、怒りの表情が哀願の表情へと変化する。
ゆっくりできない苦痛を感じながらも一応、生き残るための算段はつくらしい。
ゆっくりできない苦痛を感じながらも一応、生き残るための算段はつくらしい。
「ゆ゛ううう・・・それだけはどうかかんべんじでぐだざいぃいいいれ゛いむはただゆっぐりじだいだけなんですぅううう」
「はっ、そんな言葉で人の心が動かせるとでも思ってるの?そう思ってるならとっとと死んだ方がいいよ」
「どうかおねがいじばずううううううゆぐ、お、お゛なかがいじゃい゛い゛い゛い゛」
「別にこっちはお前のお腹の調子なんか聞きたくないんだよね」
「おざいぜんかぞえざぜでくだざい゛い゛い゛い゛ごの゛とおりどげざでもなんでもじばずがら゛あ゛あ゛あ゛」
「本当になんでもするんだな?よしわかった、それならおはじきをもとに戻してやろう」
「ありがどうございばずぅううううううう」
「さてそれじゃあ何をしてもらおうかな?その場で逆立ちか、それとも」
「4づ・・・5づ・・ゆぐっ・・・5づが2づで10・・・『ガラガラガラ』・・・ゆ゛っ!!」
「はいお疲れさまー」
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「はっ、そんな言葉で人の心が動かせるとでも思ってるの?そう思ってるならとっとと死んだ方がいいよ」
「どうかおねがいじばずううううううゆぐ、お、お゛なかがいじゃい゛い゛い゛い゛」
「別にこっちはお前のお腹の調子なんか聞きたくないんだよね」
「おざいぜんかぞえざぜでくだざい゛い゛い゛い゛ごの゛とおりどげざでもなんでもじばずがら゛あ゛あ゛あ゛」
「本当になんでもするんだな?よしわかった、それならおはじきをもとに戻してやろう」
「ありがどうございばずぅううううううう」
「さてそれじゃあ何をしてもらおうかな?その場で逆立ちか、それとも」
「4づ・・・5づ・・ゆぐっ・・・5づが2づで10・・・『ガラガラガラ』・・・ゆ゛っ!!」
「はいお疲れさまー」
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
おはじきをガラガラと混ぜると、箱の中のれいむは大きな叫び声をあげた。
れいむの顔は涙でぐしゃぐしゃになり、頬や口周りの皮がぷるぷると震えている。
れいむの顔は涙でぐしゃぐしゃになり、頬や口周りの皮がぷるぷると震えている。
「も゛う゛やべでぇえええええええ」
「そのまま死にたいのなら、別にかぞえるのをやめてもらっても結構だ」
「ゆぐうううう・・・・1づ・・・2づ・・・3づ『ガラガラガラ』ゆ゛ううううぐるじぃ・・・・・1づ・・ゆぐうううう
2づ・・3『ガラガラガラ』ゆ゛うううううう1づ・・・・2づ・・・3づ・・・『ガラガラガラ』・・・じ・・じぬぅもうだめぇええええええ」
「はいはい勝手に死んでくれ。お前が死んだら代わりに、もっと素直でやさしいゆっくりを飼うことにするよ。そうだな、今度はゆっくりまりさがいいな」
「れ゛いむ、すな゛おでやざしい゛ゆっぐりだよ・・れいむ゛ならおにいざんをゆっぐりざぜてあげられる゛よ゛・・」
「お前にはもううんざりだ。おにいさんはペットショップで代わりのゆっくりを買ってくるから、お前はそこでずっとおはじきの数でもかぞえてろ」
「ゆ゛ううううううおにいざんごべんなざあああああああいごべんなざああああああああい」
「……一つ積んでは父のため」
「おにいざんごべんなざあああああああああい」
「二つ積んでは母のため」
「おにいざんいがないでえええええええ」
「お前には実の父と母がいない。でもおにいさんは、父や母になったような気持ちでお前を今まで大事に育ててきた」
「れいむ゛にはも゛う、お゛にいざんしかいな゛いんだよ!!!」
「だけどもう、それも終わりだ。さよなら……れいむ」
「い゛やじゃあああああああああああ」
「そのまま死にたいのなら、別にかぞえるのをやめてもらっても結構だ」
「ゆぐうううう・・・・1づ・・・2づ・・・3づ『ガラガラガラ』ゆ゛ううううぐるじぃ・・・・・1づ・・ゆぐうううう
2づ・・3『ガラガラガラ』ゆ゛うううううう1づ・・・・2づ・・・3づ・・・『ガラガラガラ』・・・じ・・じぬぅもうだめぇええええええ」
「はいはい勝手に死んでくれ。お前が死んだら代わりに、もっと素直でやさしいゆっくりを飼うことにするよ。そうだな、今度はゆっくりまりさがいいな」
「れ゛いむ、すな゛おでやざしい゛ゆっぐりだよ・・れいむ゛ならおにいざんをゆっぐりざぜてあげられる゛よ゛・・」
「お前にはもううんざりだ。おにいさんはペットショップで代わりのゆっくりを買ってくるから、お前はそこでずっとおはじきの数でもかぞえてろ」
「ゆ゛ううううううおにいざんごべんなざあああああああいごべんなざああああああああい」
「……一つ積んでは父のため」
「おにいざんごべんなざあああああああああい」
「二つ積んでは母のため」
「おにいざんいがないでえええええええ」
「お前には実の父と母がいない。でもおにいさんは、父や母になったような気持ちでお前を今まで大事に育ててきた」
「れいむ゛にはも゛う、お゛にいざんしかいな゛いんだよ!!!」
「だけどもう、それも終わりだ。さよなら……れいむ」
「い゛やじゃあああああああああああ」
バタン
____________________
おにいさんはれいむを置いて、まりさを買いにペットショップへ出かけた。
それでもれいむは一縷の望みに託して、おはじきの数をかぞえた。
それでもれいむは一縷の望みに託して、おはじきの数をかぞえた。
「5づ・・・ゆぎっ・・ごれで・・5づ・・・ゆぐううううう・・・・
ゆ゛・・わがらなぐなっだよ・・・ゆぐっ・・ぐ、ぐるじぃいいじぬうううう」
ゆ゛・・わがらなぐなっだよ・・・ゆぐっ・・ぐ、ぐるじぃいいじぬうううう」
れいむは箱の中でおはじきを1つ1つかぞえるが、
ふと集中力が途切れてしまうと、どこまでおはじきをかぞえたか分からなくなり、
再び一番端のおはじきからかぞえ始める。
それが何度も何度も繰り返され、さらに体内の耐えきれない激痛に常時襲われ、
れいむは気が狂いそうになった。
ふと集中力が途切れてしまうと、どこまでおはじきをかぞえたか分からなくなり、
再び一番端のおはじきからかぞえ始める。
それが何度も何度も繰り返され、さらに体内の耐えきれない激痛に常時襲われ、
れいむは気が狂いそうになった。
「ゆがぁあああもうやだぁあああ・・・れ゛いむのあんござんがぐざるぅう・・・・れ゛いむじにだぐないよぉおおおおおお」
1つ、また1つ、れいむはおはじきの数をただただかぞえる。
しかし無情にも、おはじきの数は途中で分からなくなってしまう。
そうこうしている間にも、死の瞬間は刻々とれいむの身に迫っていた。
しかし無情にも、おはじきの数は途中で分からなくなってしまう。
そうこうしている間にも、死の瞬間は刻々とれいむの身に迫っていた。
「4・・・・づ・・・ゆぎぇええええ・・・・・5づ・・ゆぐぇええええ・・・・・・
ごれで・・ゆぐぐっ・・・20が・・・2づ・・・・ゆ゛げぇええええええ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
ごれで・・ゆぐぐっ・・・20が・・・2づ・・・・ゆ゛げぇええええええ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
おはじきを40個かぞえた直後、れいむは口から大量の餡子を吐きだし、ぷるぷると震え始めた。
「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
れいむには夢があった。
ゆっくりできるまりさと結婚する夢
そのまりさといっぱいすっきりーして、ゆっくりできるおびちちゃんをいっぱい産む夢
たくさんのおちびちゃんと一緒に、とっても甘いイチゴのケーキをむーしゃむーしゃする夢
家族みんなですーりすーりしながら、ゆっくりできるおうたを合唱する夢
ゆん生を賭けてでもれいむがどうしても叶えたかった、たくさんのゆっくりできる夢が、
一度は掴みかけたゆん生最大の至福が、れいむのもとからひらりひらりと離れていく。
そうしてれいむに残されたのは、耐えられないほどのゆっくりできない苦痛と、やがてこの世から消えていく運命だけ。
ゆっくりできるまりさと結婚する夢
そのまりさといっぱいすっきりーして、ゆっくりできるおびちちゃんをいっぱい産む夢
たくさんのおちびちゃんと一緒に、とっても甘いイチゴのケーキをむーしゃむーしゃする夢
家族みんなですーりすーりしながら、ゆっくりできるおうたを合唱する夢
ゆん生を賭けてでもれいむがどうしても叶えたかった、たくさんのゆっくりできる夢が、
一度は掴みかけたゆん生最大の至福が、れいむのもとからひらりひらりと離れていく。
そうしてれいむに残されたのは、耐えられないほどのゆっくりできない苦痛と、やがてこの世から消えていく運命だけ。
「れ゛いむ゛・・・もっど・・もっど・・ゆっぐり・・・・・・じだがっだ・・・」
希望の声はかき消され、望みはついに叶わず終い、
夢にまで見たおちびちゃんたちの顔が、れいむの頭の中から1つ、また1つと消えていく。
夢にまで見たおちびちゃんたちの顔が、れいむの頭の中から1つ、また1つと消えていく。
「お゛にい・・ざん・・れ゛いむ゛・・を・・・だずげ・・・で・・・・・・ゆ゛っ・・・」
れいむは約束通り最後までおはじきの数をかぞえることができた。
そして最後の最後にれいむは救われた。
死という、苦痛からの解放によって。
そして最後の最後にれいむは救われた。
死という、苦痛からの解放によって。
玄関先では新しく飼われることになった子まりさと、おにいさんの楽しそうな声が聞こえてくる。
「ゆ、まりしゃはまりしゃだじぇ!!おにーしゃんゆっくちしていっちぇにぇ!!」
「よろしくな、まりさ。早速なんだが、まりさのために引っ越し祝いのお団子を用意してるんだけど……」
「ゆゆ!!まりしゃはあまあましゃんがだいしゅきなんだじぇ!!」
「そうか、まりさはあまあまが大好きなのか。それならまりさ、おにいさんと一つ勝負してみないかい?」
「ゆ?」
「もし、おにいさんと勝負してまりさが勝ったら、まりさにはお団子をさらにもう2つ食べさせてあげよう。
ただしまりさが負けたら、まりさにはこれからおにいさんの言うお約束をちゃんと守ってもらいたいんだ。
もちろん勝負を強制したりはしないよ、まりさの意思を十分に尊重してあげたいからね。
どうだいまりさ、おにいさんと一勝負してみないかい?」
「ゆ!まりしゃ、おにーしゃんとしょうぶしちぇあまあましゃんいっぱいたべりゅんだじぇ!!」
「よろしくな、まりさ。早速なんだが、まりさのために引っ越し祝いのお団子を用意してるんだけど……」
「ゆゆ!!まりしゃはあまあましゃんがだいしゅきなんだじぇ!!」
「そうか、まりさはあまあまが大好きなのか。それならまりさ、おにいさんと一つ勝負してみないかい?」
「ゆ?」
「もし、おにいさんと勝負してまりさが勝ったら、まりさにはお団子をさらにもう2つ食べさせてあげよう。
ただしまりさが負けたら、まりさにはこれからおにいさんの言うお約束をちゃんと守ってもらいたいんだ。
もちろん勝負を強制したりはしないよ、まりさの意思を十分に尊重してあげたいからね。
どうだいまりさ、おにいさんと一勝負してみないかい?」
「ゆ!まりしゃ、おにーしゃんとしょうぶしちぇあまあましゃんいっぱいたべりゅんだじぇ!!」
子まりさの元気そうな返事を聞いて、おにいさんは屈託のない笑みを浮かべた。
鉄籠あき過去の作品
ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
http://www26.atwiki.jp/ankoss/pages/1213.html
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