ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3793 反面教師
最終更新:
ankoss
-
view
『反面教師』 14KB
愛で 思いやり 愛情 自業自得 差別・格差 妬み 育児 野良ゆ 姉妹 子ゆ 都会 現代 具体的な暴力行為はありません。
愛で 思いやり 愛情 自業自得 差別・格差 妬み 育児 野良ゆ 姉妹 子ゆ 都会 現代 具体的な暴力行為はありません。
- 教授あきの作品です
- 直接的な虐待・制裁はしていません
- 漢字を使うゆっくりがいます
- お兄さんの行動を理不尽ないし不可解と思う方がいるかもしれません
- 飼いゆっくりとお兄さんの関係がすこぶる良好です
以上の点に違和感を覚えた方は、ご遠慮ください。
「おねがいしますうううううう! おちびちゃんをゆっくりさせてあげてくださいいいいいいいい!」
大学からの帰り。駅前の広場でゆっくりれいむがさけんでいた。
どこから持ってきたのか、ダンボールの上で子ゆっくりと一緒に並んでいる。
よくある光景だ。構うのも面倒なので、誰も彼もがれいむを無視して歩き続けている。
俺もそんな一人“だった”。
過去形になったのは、そのでいぶの次の台詞が理由だ。
大学からの帰り。駅前の広場でゆっくりれいむがさけんでいた。
どこから持ってきたのか、ダンボールの上で子ゆっくりと一緒に並んでいる。
よくある光景だ。構うのも面倒なので、誰も彼もがれいむを無視して歩き続けている。
俺もそんな一人“だった”。
過去形になったのは、そのでいぶの次の台詞が理由だ。
「おねがいしますううううう! れいむににだ、ゆっくりしたおチビちゃんをゆっくりさせてくださいいいいいい!」
自身に似たおチビ。確かに、そのでいぶはそう言った。
何故その台詞に興味が出たのかと言うと、そのでいぶと一緒に並んでいる子ゆっくりは、れいむ種だけではなかったからだ。
親でいぶから一番離れ、他の姉妹からも離れたところに、今にも死にそうなまりちゃがいた。
他のゆっくりは、野良らしい汚れ方をしていたが、まりちゃだけは特段汚れていた。
奴ら風に言うならば、まったくゆっくりしていなかった。
自身に似たおチビ。確かに、そのでいぶはそう言った。
何故その台詞に興味が出たのかと言うと、そのでいぶと一緒に並んでいる子ゆっくりは、れいむ種だけではなかったからだ。
親でいぶから一番離れ、他の姉妹からも離れたところに、今にも死にそうなまりちゃがいた。
他のゆっくりは、野良らしい汚れ方をしていたが、まりちゃだけは特段汚れていた。
奴ら風に言うならば、まったくゆっくりしていなかった。
「おい」
「ゆゆっ! にんげんさん、れいむににたおチビちゃんをかいゆっくりにしてあげてください!」
話しかけた途端、でいぶがまくし立ててきた。
今まで無視されてきて、ようやく話かけてきた人間だ。
こいつの頭の中では、既に俺がこのチビどころか、でいぶまで飼うことになっているのだろう。
自分から面倒に巻き込まれておいてなんだが、さらに面倒な事になる前に、本題に入る事にする。
「ゆゆっ! にんげんさん、れいむににたおチビちゃんをかいゆっくりにしてあげてください!」
話しかけた途端、でいぶがまくし立ててきた。
今まで無視されてきて、ようやく話かけてきた人間だ。
こいつの頭の中では、既に俺がこのチビどころか、でいぶまで飼うことになっているのだろう。
自分から面倒に巻き込まれておいてなんだが、さらに面倒な事になる前に、本題に入る事にする。
「テメェに似たチビをって、そこのまりちゃはどうすんだよ」
「ゆゆ?」
なぜこいつはそんなことをいいだしたんだろう、とでいぶの顔に出ていた。
「ゆふん! こいつはれいむのどれいなんだよ!」
「はぁ? だが、どう考えてもこいつはお前の子供だろ」
まりちゃは他のゆっくりと同じくらいの大きさで、かつ、一緒にいることから、このでいぶの子であると判断できる。
「ばかなこといわないでね!」
何故怒られにゃならんのか。
「れいむのつがいのまりさは、れいむたちをゆっくりさせてくれなかったゲスなんだよ!
まだまだおチビちゃんはちいさいのに、さっさとくたばっちゃったんだよ!
だから、まりさににたクズゆっくりがまりさのぶんまではたらかなくちゃだめなんだよ!」
「お前がゆっくりさせてやればいいだろ」
「はああああああああああああ? どうしてれいむがそんなゆっくりできないことをしなくちゃいけないの? ばかなの? しぬの? れいむはしんぐるまざーなんだよ!」
「ゆゆ?」
なぜこいつはそんなことをいいだしたんだろう、とでいぶの顔に出ていた。
「ゆふん! こいつはれいむのどれいなんだよ!」
「はぁ? だが、どう考えてもこいつはお前の子供だろ」
まりちゃは他のゆっくりと同じくらいの大きさで、かつ、一緒にいることから、このでいぶの子であると判断できる。
「ばかなこといわないでね!」
何故怒られにゃならんのか。
「れいむのつがいのまりさは、れいむたちをゆっくりさせてくれなかったゲスなんだよ!
まだまだおチビちゃんはちいさいのに、さっさとくたばっちゃったんだよ!
だから、まりさににたクズゆっくりがまりさのぶんまではたらかなくちゃだめなんだよ!」
「お前がゆっくりさせてやればいいだろ」
「はああああああああああああ? どうしてれいむがそんなゆっくりできないことをしなくちゃいけないの? ばかなの? しぬの? れいむはしんぐるまざーなんだよ!」
つまり、こいつは番のまりさを死ぬまでこき使った挙句、死んだら死んだでゲス扱い。
そしてまりちゃはそのとばっちりを受けて、まりさの代わりとして奴隷になってる。
さらに親のでいぶは、働くつもりがまったくない、と。
他の子ゆっくりから離れているのを見ると、子でいぶも親でいぶと同じように思っていると見ていいだろう。
そしてまりちゃはそのとばっちりを受けて、まりさの代わりとして奴隷になってる。
さらに親のでいぶは、働くつもりがまったくない、と。
他の子ゆっくりから離れているのを見ると、子でいぶも親でいぶと同じように思っていると見ていいだろう。
腹がたった。
あまりに腹がたって、このでいぶに一泡吹かせてやりたいと思った。
「そうか。なら、そのまりちゃなら飼ってやる」
「ゆゆっ!?」
俺の予想外の言葉に、でいぶが驚いた。
「だめだよっ! そいつはれいむのどれいだよっ!」
「ならこれと交換してやる」
カバンの中からチョコレート菓子を取り出して、でいぶに見せつける。
「あまあましゃん! さっさとそのあまあましゃんをれいみゅによこちぇ!」
でいぶより先に、子れいむが反応した。
「さあどうだ。そのまりちゃを奴隷にしたところで、お前はこのお菓子を手にれることはできまい?」
醜いまりちゃと、とてもゆっくりできるあまあま。
でいぶの判断は、ゆっくりという名に反して早かった。
俺はお菓子をほうり投げ、まりちゃを掴み上げると、まりちゃを近くにあったガチャガチャのカプセルに閉じ込めた。
さり際に一度だけ、でいぶ一家に振り向いたが、そこにはお菓子を下品に食べてる土饅頭がいくつかあるだけだった。
あまりに腹がたって、このでいぶに一泡吹かせてやりたいと思った。
「そうか。なら、そのまりちゃなら飼ってやる」
「ゆゆっ!?」
俺の予想外の言葉に、でいぶが驚いた。
「だめだよっ! そいつはれいむのどれいだよっ!」
「ならこれと交換してやる」
カバンの中からチョコレート菓子を取り出して、でいぶに見せつける。
「あまあましゃん! さっさとそのあまあましゃんをれいみゅによこちぇ!」
でいぶより先に、子れいむが反応した。
「さあどうだ。そのまりちゃを奴隷にしたところで、お前はこのお菓子を手にれることはできまい?」
醜いまりちゃと、とてもゆっくりできるあまあま。
でいぶの判断は、ゆっくりという名に反して早かった。
俺はお菓子をほうり投げ、まりちゃを掴み上げると、まりちゃを近くにあったガチャガチャのカプセルに閉じ込めた。
さり際に一度だけ、でいぶ一家に振り向いたが、そこにはお菓子を下品に食べてる土饅頭がいくつかあるだけだった。
それから2ヶ月程して、俺は飼いゆっくりと共に、例の駅前に足を運んだ。
「おねがいじまずううううううう! おぢびぢゃんをがいゆっぐりにじでぐだざいいいいいいいいい!」
案の定、あのでいぶ一家がいた。
台詞が濁っているあたり、2ヶ月前よりも状況は悪いと見ていいだろう。
にも関わらず、まりちゃの姉妹達は……
「かわいいれいみゅがちーちーするよ!」
「おいくしょにんげん! さっさとあまあまもっちぇこい!」
……などと、言いたい放題だった。
しかも、2ヶ月前と比べて何匹かいなくなっている。
生き残っている子でいぶは、大きさに反して赤ゆ言葉で話していることから、相当甘やかされて育った事が分かる。
「おちびちゃああああん! どうじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!」
などと、親でいぶが泣き叫んでいるが、同情する余地は一切ない。
大方、頭の中では「番に先立たれ、愛しの子を失い、泥に汚れながら、自分よりもゆっくりしていない人間に頭を下げる可哀想なれいむ」と思っていることだろう。
「おねがいじまずううううううう! おぢびぢゃんをがいゆっぐりにじでぐだざいいいいいいいいい!」
案の定、あのでいぶ一家がいた。
台詞が濁っているあたり、2ヶ月前よりも状況は悪いと見ていいだろう。
にも関わらず、まりちゃの姉妹達は……
「かわいいれいみゅがちーちーするよ!」
「おいくしょにんげん! さっさとあまあまもっちぇこい!」
……などと、言いたい放題だった。
しかも、2ヶ月前と比べて何匹かいなくなっている。
生き残っている子でいぶは、大きさに反して赤ゆ言葉で話していることから、相当甘やかされて育った事が分かる。
「おちびちゃああああん! どうじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!」
などと、親でいぶが泣き叫んでいるが、同情する余地は一切ない。
大方、頭の中では「番に先立たれ、愛しの子を失い、泥に汚れながら、自分よりもゆっくりしていない人間に頭を下げる可哀想なれいむ」と思っていることだろう。
あまりに予想通りの結果に、俺はため息を吐いた。
「ゆ、あのときのにんげんさん!」
ため息を耳ざとく聞きつけたでいぶが、俺の足に擦り寄ってきた。
「おねがいじまず! ぼがのおぢびぢゃんもがいゆっぐりにじであげでぐだざいいいいいいいいいい!」
奴隷を好き好んで引き取った馬鹿な人間なら、二つ返事で飼いゆっくりにしてくれるはず。
恐らく、それに近い事を考えているのだろう。
だが、俺の答えはひとつだ。
「ゆ、あのときのにんげんさん!」
ため息を耳ざとく聞きつけたでいぶが、俺の足に擦り寄ってきた。
「おねがいじまず! ぼがのおぢびぢゃんもがいゆっぐりにじであげでぐだざいいいいいいいいいい!」
奴隷を好き好んで引き取った馬鹿な人間なら、二つ返事で飼いゆっくりにしてくれるはず。
恐らく、それに近い事を考えているのだろう。
だが、俺の答えはひとつだ。
「いやなんだぜ」
そのたったひとつの簡単な答えを、俺が言う前に言い放ったモノがいた。
まりちゃ――いや、まりさが、俺に代わってでいぶを拒否した。
「そんなゲスと一緒に暮らすなんて、まっぴらごめんなんだぜ」
「おチビちゃんはゲスじゃないいいいいいい……ゆゆっ? おまえはでいぶのどれい!」
まりちゃ――いや、まりさが、俺に代わってでいぶを拒否した。
「そんなゲスと一緒に暮らすなんて、まっぴらごめんなんだぜ」
「おチビちゃんはゲスじゃないいいいいいい……ゆゆっ? おまえはでいぶのどれい!」
実の親でさえ気づくのに遅れたのは仕方があるまい。
今のまりさは胴付きだ。
皮や髪の毛は清潔に保たれ、傷だらけだった帽子も修繕され、金色のバッジがつけられている。
さらに、野良まりさが喉から手が出るほど欲しがるであろう箒型のすぃーに乗って、悠然と浮かんでいる。
今のまりさは胴付きだ。
皮や髪の毛は清潔に保たれ、傷だらけだった帽子も修繕され、金色のバッジがつけられている。
さらに、野良まりさが喉から手が出るほど欲しがるであろう箒型のすぃーに乗って、悠然と浮かんでいる。
「どうじで……どうじでええええええええええええええ!」
「こいつが頑張ったからに決まってるだろ。お前の言う、この“ゲスの番に似ているクズゆっくり”が」
「ふざけるなあああああああああ! どれいがでいぶよりゆっぐりじでいいわげあるがああああああああああああ!」
そうは言うものも、飼い主としての贔屓を抜きにしても、まりさの方が格段にゆっくりしている。
その現実を、でいぶが認めるのは辛いだろう。
なにせ、俺が引き取るまで、自分よりもヒエラルヒーが格段に低い位置にいたまりさが、かつて自分が奴隷として扱っていたまりさが、今の自分よりもはるかにゆっくりした姿でゆっくりしているのだから。
「こいつが頑張ったからに決まってるだろ。お前の言う、この“ゲスの番に似ているクズゆっくり”が」
「ふざけるなあああああああああ! どれいがでいぶよりゆっぐりじでいいわげあるがああああああああああああ!」
そうは言うものも、飼い主としての贔屓を抜きにしても、まりさの方が格段にゆっくりしている。
その現実を、でいぶが認めるのは辛いだろう。
なにせ、俺が引き取るまで、自分よりもヒエラルヒーが格段に低い位置にいたまりさが、かつて自分が奴隷として扱っていたまりさが、今の自分よりもはるかにゆっくりした姿でゆっくりしているのだから。
「おいどれいいいいいいいいい! でいぶだちもゆっぐりさぜろおおおおおおおおおおおおおお!」
「ゆっきゅりさせりょ! このゲスどりぇい!」
「どりぇいのくせになまっいきだよっ!」
いつのまにかまりさの姉妹も加わって、俺達に迫ってきた。
「近寄るんじゃねーよ」
それを、俺は一蹴した。
いくら鬼気迫る勢いで来ようが、所詮はゆっくり。簡単に吹っ飛び、
「おそらをとんでるみたいーぶべっ!」
空中で一回転して顔面から着地した。
「うんやああああああ! でいぶのようっきひもうらやむびがおがああああああああああ!」
楊貴妃に謝れ。
ちなみに子でいぶは数メートル先に落下し、餡子を吐き出している。
そんなに強く蹴り飛ばしていないが、着地の仕方がまずかったらしく、地面で体が削れたようだ。
「ゆっきゅりさせりょ! このゲスどりぇい!」
「どりぇいのくせになまっいきだよっ!」
いつのまにかまりさの姉妹も加わって、俺達に迫ってきた。
「近寄るんじゃねーよ」
それを、俺は一蹴した。
いくら鬼気迫る勢いで来ようが、所詮はゆっくり。簡単に吹っ飛び、
「おそらをとんでるみたいーぶべっ!」
空中で一回転して顔面から着地した。
「うんやああああああ! でいぶのようっきひもうらやむびがおがああああああああああ!」
楊貴妃に謝れ。
ちなみに子でいぶは数メートル先に落下し、餡子を吐き出している。
そんなに強く蹴り飛ばしていないが、着地の仕方がまずかったらしく、地面で体が削れたようだ。
そんな一家の様子を見て、俺は思わず鼻で笑った。
「まぁ、お前らには感謝している。お前らのお陰で、まりさがいい子に育ってくれたからな」
「ゆ……ゆゆ? どーいうこと?」
理由はわからないが、とりあえず感謝された事で少しだけ泣き止んだ。
「簡単な話だ。お前らがあまりにもゲスだったらか、こいつが善良になったんだよ」
「まぁ、お前らには感謝している。お前らのお陰で、まりさがいい子に育ってくれたからな」
「ゆ……ゆゆ? どーいうこと?」
理由はわからないが、とりあえず感謝された事で少しだけ泣き止んだ。
「簡単な話だ。お前らがあまりにもゲスだったらか、こいつが善良になったんだよ」
―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―
場面をまりちゃを拾った日まで戻す。
家に帰り、カプセルの中からまりちゃを出すと、俺は開口一番こう言った。
「お前は親に売られたゆっくりだ」
目の前でやりとりしたのだから、言わずともわかっているだろうが、あえて口に出した。
「俺はお前をチョコレートで買った。つまり、お前は俺のものということだ。理解できるな?」
「ゆっくり……りかいしちぇりゅじぇ」
もともと体力のなかったまりちゃは、悟っているかのような口ぶりだった。
「俺がお前を虐待しても、問題はない。なにせ、お前の所有者は俺だからな。
お前の目をアマギろうが、あなるとまむまむに火を点けようが、帽子を目の前で切り裂こうが、問題はない。理解できるな?」
「…………りきゃいしちぇるのじぇ」
死んだ魚のような目をしているまりちゃ。
そんなまりちゃの姿を見て、俺は一言、
家に帰り、カプセルの中からまりちゃを出すと、俺は開口一番こう言った。
「お前は親に売られたゆっくりだ」
目の前でやりとりしたのだから、言わずともわかっているだろうが、あえて口に出した。
「俺はお前をチョコレートで買った。つまり、お前は俺のものということだ。理解できるな?」
「ゆっくり……りかいしちぇりゅじぇ」
もともと体力のなかったまりちゃは、悟っているかのような口ぶりだった。
「俺がお前を虐待しても、問題はない。なにせ、お前の所有者は俺だからな。
お前の目をアマギろうが、あなるとまむまむに火を点けようが、帽子を目の前で切り裂こうが、問題はない。理解できるな?」
「…………りきゃいしちぇるのじぇ」
死んだ魚のような目をしているまりちゃ。
そんなまりちゃの姿を見て、俺は一言、
「それでいいのか?」
「……ゆ?」
「ゆっくりしてない親や姉妹にこき使われ、少しのあまあまで売られた挙句、理不尽に殺される。そんなんでいいのか?」
「もう、いいのじぇ。これいじょうわるくなることはないんだじぇ」
達観したまりちゃの言葉に驚きつつ、話を進める。
「あのでいぶ――お前の親な、あいつやお前の姉妹に仕返ししたくないか?」
「……どうするんだじぇ?」
半信半疑ながらも、しっかりと食いついてきた。
「お前はあいつらがゆっくりしてると思うか?」
「ゆ……ゆっくりしてなかったんだじぇ。いっつもおなかをぺーこぺーこさせてて、まりちゃをいじめたんだじぇ」
「なんであいつらがゆっくりしてなかったか、お前は分かるか?」
「そんなの、のらゆっくりだからなんだじぇ」
まりちゃの言うとおり、奴らがゆっくりしてない理由は、野良という、圧倒的に不利な立場であろう。
「確かに、野良はゆっくりできない。だが、野良でもゆっくりしてる奴はいるぞ? そいつらと何が違う?」
「ゆゆ……わからないんだじぇ」
「それはな、奴らがゲスだったからだ」
「…………!」
青天の霹靂とばかりに、まりちゃが声にならない驚きを全身で表した。
「……ゆ?」
「ゆっくりしてない親や姉妹にこき使われ、少しのあまあまで売られた挙句、理不尽に殺される。そんなんでいいのか?」
「もう、いいのじぇ。これいじょうわるくなることはないんだじぇ」
達観したまりちゃの言葉に驚きつつ、話を進める。
「あのでいぶ――お前の親な、あいつやお前の姉妹に仕返ししたくないか?」
「……どうするんだじぇ?」
半信半疑ながらも、しっかりと食いついてきた。
「お前はあいつらがゆっくりしてると思うか?」
「ゆ……ゆっくりしてなかったんだじぇ。いっつもおなかをぺーこぺーこさせてて、まりちゃをいじめたんだじぇ」
「なんであいつらがゆっくりしてなかったか、お前は分かるか?」
「そんなの、のらゆっくりだからなんだじぇ」
まりちゃの言うとおり、奴らがゆっくりしてない理由は、野良という、圧倒的に不利な立場であろう。
「確かに、野良はゆっくりできない。だが、野良でもゆっくりしてる奴はいるぞ? そいつらと何が違う?」
「ゆゆ……わからないんだじぇ」
「それはな、奴らがゲスだったからだ」
「…………!」
青天の霹靂とばかりに、まりちゃが声にならない驚きを全身で表した。
「でいぶは、番のまりさがゲスだと言っていたが、それは違う」
まぁ、あんなでいぶを番にした馬鹿ではあるだろうが。
「お前の家族の中で一番のゲスは、あのでいぶだ。どうせ、野良生活で一番面倒な食料の確保をまりさに押し付けていただろう? 自分はおチビちゃんを育てなきゃいけないんだよ! とか言って、何をするでもなく、日がな一日怠けているだけなのに」
「ど、どうしてしってるんだじぇ!?」
テンプレートなでいぶ像を述べただけだが、まりちゃの反応を見るかぎり、あのでいぶもその例に違わなかったらしい。
「あのでいぶのように、自分の事しか考えず、面倒事を回りに押し付けるだけ押し付けて自分だけゆっくりするゆっくりの事をなんていうかわかるか?」
「ゲス……なのじぇ」
「そう、ゲスゆっくりだ。ゲスがゆっくりしてないのは当然だ。自分だけでゆっくりしようとするから、ゆっくりできなくなる。
人間も、一人で味わう幸せより、その幸せを誰かと共有したほうが、何倍も幸せになれるからな。
ゆっくりが言う『ゆっくりは分け合わなくちゃいけない』ってのは、あながち間違っていない」
もっとも、大抵は他人がゆっくりしてるのを羨ましがって言っているだけのゲスの台詞なので、大して意味がなくなってしまっているが。
まぁ、あんなでいぶを番にした馬鹿ではあるだろうが。
「お前の家族の中で一番のゲスは、あのでいぶだ。どうせ、野良生活で一番面倒な食料の確保をまりさに押し付けていただろう? 自分はおチビちゃんを育てなきゃいけないんだよ! とか言って、何をするでもなく、日がな一日怠けているだけなのに」
「ど、どうしてしってるんだじぇ!?」
テンプレートなでいぶ像を述べただけだが、まりちゃの反応を見るかぎり、あのでいぶもその例に違わなかったらしい。
「あのでいぶのように、自分の事しか考えず、面倒事を回りに押し付けるだけ押し付けて自分だけゆっくりするゆっくりの事をなんていうかわかるか?」
「ゲス……なのじぇ」
「そう、ゲスゆっくりだ。ゲスがゆっくりしてないのは当然だ。自分だけでゆっくりしようとするから、ゆっくりできなくなる。
人間も、一人で味わう幸せより、その幸せを誰かと共有したほうが、何倍も幸せになれるからな。
ゆっくりが言う『ゆっくりは分け合わなくちゃいけない』ってのは、あながち間違っていない」
もっとも、大抵は他人がゆっくりしてるのを羨ましがって言っているだけのゲスの台詞なので、大して意味がなくなってしまっているが。
「さて、お前はそんなゲスゆっくりの子な訳だが、お前はゲスか?」
「ゆゆっ……わからないんだじぇ……」
ゲスではない、と言い切りたいのだろうが、何せ今まで自分をゆっくりさせてくれなかったゲスの餡を受け継いでいるのは事実。
「さっきも言ったように、俺はお前を好き勝手しても問題無いわけだが、ただ殺すのは面白くないと思っている」
「じゃあ、どうするんだじぇ?」
「お前をまともな、ゆっくりしたゆっくりに育て上げて、あのゲスの鼻を明かす」
「ゆゆっ……わからないんだじぇ……」
ゲスではない、と言い切りたいのだろうが、何せ今まで自分をゆっくりさせてくれなかったゲスの餡を受け継いでいるのは事実。
「さっきも言ったように、俺はお前を好き勝手しても問題無いわけだが、ただ殺すのは面白くないと思っている」
「じゃあ、どうするんだじぇ?」
「お前をまともな、ゆっくりしたゆっくりに育て上げて、あのゲスの鼻を明かす」
―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―※―
「俺もここまで上手く行くとは思っても見なかった。お前たちのようにはなりたくないと、必死だったぞ」
その証拠に、産まれた直後から親から引き離され、厳しい勉強をしたゆっくりですら取れない金バッジを、僅か2ヶ月程で取得してしまった。
俺の言う“ゆっくりしたゆっくり”になるための向上心は、そそのかした俺が舌を巻く程だ。
まぁ、事あることに「でいぶみたいなゲスになるぞ」と言っていたこともあるだろうが。
その証拠に、産まれた直後から親から引き離され、厳しい勉強をしたゆっくりですら取れない金バッジを、僅か2ヶ月程で取得してしまった。
俺の言う“ゆっくりしたゆっくり”になるための向上心は、そそのかした俺が舌を巻く程だ。
まぁ、事あることに「でいぶみたいなゲスになるぞ」と言っていたこともあるだろうが。
「お前たちという反面教師のおかげだな。それに関しては感謝している」
「だったらでいぶをゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお! でいぶのおかげでどれいがゆっぐりできでるなら、でいぶもゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお!」
「……でいぶ“達”じゃなくて、でいぶを、か。救いようがないな」
さっきまで可愛がっていた子でいぶは、もはや関係ないらしい。
「だったらでいぶをゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお! でいぶのおかげでどれいがゆっぐりできでるなら、でいぶもゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお!」
「……でいぶ“達”じゃなくて、でいぶを、か。救いようがないな」
さっきまで可愛がっていた子でいぶは、もはや関係ないらしい。
「なんでえええええええええええ! ゆっぐりじだおチビちゃんをうんだんだから、でいぶもゆっぐりするけんっりがあるでしょおおおおおおおおおおおお!」
「まりさがゆっくりしてるのは、まりさとおにいさんが頑張ったからだぜっ! お前みたいなゲス親のおかげなんかじゃないぜ!」
「おまえはだまっでろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
」
みっともなく泣きわめく親でいぶを見て、思わずため息が出る。
まりさに至っては、憐れみの目で、自分の親を見下ろしていた。
そんなれいむを見て、俺はまりさに教えるように語りかけた。
「まりさ。これが、自分のゆっくりしか考えていないゆっくりの姿だ。最後になるだろうから、目にしっかりと刻みつけておけ」
「ゆっくり、わかったのぜ」
「ゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお! ゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお!」
もはや、でいぶの耳に俺たちの言葉は聞こえていないらしい。
ゆっくりさせろとひたすら連呼するだけだ。
「待ってるだけでは駄目だ。ねだるだけでは駄目だ。お前がゆっくりしているのは、努力して、そのゆっくりを勝ち取ったからだ」
「違うのぜ、お兄さん」
突然否定され、足元ですぃーに乗って浮かんでいるまりさに「どうしてだ」と聞いた。
「まりさがゆっくりしてるのは、お兄さんと一緒にゆっくりしてるからだぜ」
「……ああ、そうだな。それでいい。“一緒にゆっくりする”。それが、一番大切だ」
俺の教育の賜物か、それとも、自分だけでゆっくりようとするゲスな親を見たからか、まりさの成長には度々驚かされる。
なんにせよ、これで俺の“でいぶを一泡吹かせる”という目的を達成出来た訳だ。
「まりさがゆっくりしてるのは、まりさとおにいさんが頑張ったからだぜっ! お前みたいなゲス親のおかげなんかじゃないぜ!」
「おまえはだまっでろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
」
みっともなく泣きわめく親でいぶを見て、思わずため息が出る。
まりさに至っては、憐れみの目で、自分の親を見下ろしていた。
そんなれいむを見て、俺はまりさに教えるように語りかけた。
「まりさ。これが、自分のゆっくりしか考えていないゆっくりの姿だ。最後になるだろうから、目にしっかりと刻みつけておけ」
「ゆっくり、わかったのぜ」
「ゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお! ゆっぐりざぜろおおおおおおおおおお!」
もはや、でいぶの耳に俺たちの言葉は聞こえていないらしい。
ゆっくりさせろとひたすら連呼するだけだ。
「待ってるだけでは駄目だ。ねだるだけでは駄目だ。お前がゆっくりしているのは、努力して、そのゆっくりを勝ち取ったからだ」
「違うのぜ、お兄さん」
突然否定され、足元ですぃーに乗って浮かんでいるまりさに「どうしてだ」と聞いた。
「まりさがゆっくりしてるのは、お兄さんと一緒にゆっくりしてるからだぜ」
「……ああ、そうだな。それでいい。“一緒にゆっくりする”。それが、一番大切だ」
俺の教育の賜物か、それとも、自分だけでゆっくりようとするゲスな親を見たからか、まりさの成長には度々驚かされる。
なんにせよ、これで俺の“でいぶを一泡吹かせる”という目的を達成出来た訳だ。
「行くぞまりさ」
「ゆっくりわかったよ、お兄さん」
「そういやミスドの携帯クーポンが来てたな。帰りにポンデリング買ってくか」
「ゆ! ポンデさんはゆっくりしてるよ!」
「ゆっくりわかったよ、お兄さん」
「そういやミスドの携帯クーポンが来てたな。帰りにポンデリング買ってくか」
「ゆ! ポンデさんはゆっくりしてるよ!」
「までえええええええええええ! でいぶもつれてけええええええええええええええええ!」
後ろででいぶが叫んでいるが、まりさにゲスの姿を再確認させた以上、こいつには用はない。
まりさの姉妹も、あそこまでゲスになった以上、手の施しようないだろう。
だが、こいつらのおかげで恐らく、いや、確実にこいつはゲスにならないだろうし、子供を産んでも、いい親になれるだろう。
「そろそろ番を探してやるか……」
「ゆ? お兄さん、何か言った?」
「お前とは末永くゆっくりできそうだと思っただけだ」
「ゆん! まりさもお兄さんと一緒にゆっくりしたいよ!」
ゆっくりと笑うまりさに、思わず俺の頬も緩む。
後ろででいぶが叫んでいるが、まりさにゲスの姿を再確認させた以上、こいつには用はない。
まりさの姉妹も、あそこまでゲスになった以上、手の施しようないだろう。
だが、こいつらのおかげで恐らく、いや、確実にこいつはゲスにならないだろうし、子供を産んでも、いい親になれるだろう。
「そろそろ番を探してやるか……」
「ゆ? お兄さん、何か言った?」
「お前とは末永くゆっくりできそうだと思っただけだ」
「ゆん! まりさもお兄さんと一緒にゆっくりしたいよ!」
ゆっくりと笑うまりさに、思わず俺の頬も緩む。
「までどれいいいいいいいいいいい! でいぶをおいでくなああああああああああああああ!」
「れいみゅもちゅれちぇけえええええええええええええ!」
「あまあま! あまあまよこちぇええええええええええ!」
後ろででいぶ達が叫んでいるが、知った事ではないが、最後と言うことで、一言だけ言い残そうと思う。
「じゃあな、“ゲスなまりさに似たクズゆっくり”よりもゆっくりしてない、ゲスでいぶども」
駅前の広場には、一瞬だけ呆けて、すぐにゆんやーと泣き叫ぶでいぶ一家だけが残った。
「れいみゅもちゅれちぇけえええええええええええええ!」
「あまあま! あまあまよこちぇええええええええええ!」
後ろででいぶ達が叫んでいるが、知った事ではないが、最後と言うことで、一言だけ言い残そうと思う。
「じゃあな、“ゲスなまりさに似たクズゆっくり”よりもゆっくりしてない、ゲスでいぶども」
駅前の広場には、一瞬だけ呆けて、すぐにゆんやーと泣き叫ぶでいぶ一家だけが残った。
- あとがき
やっと文章化出来そうなネタが生えてきました。
ゆっくりの虐待を望んでいる方だと、最後にまりさを捨てる展開を望んでいるのではないかと思います。
しかし、その経緯はどうであれ、私としては努力した者は人であれ、ゆっくりであれ報われるべきだと考えています。
幸せの絶頂にいるまりさを叩き落す、というのがゆ虐として正しいのかもしれませんが、個人的に、それはどうかと思い、まりさが幸せなままで終わらせました。
ちなみに「ゆっくりは共有すべき」という文中の言葉ですが、でいぶ達は共有しようとせず、ただ寄生しようとしてるだけなので、適用されませんのであしからず。
ゆっくりの虐待を望んでいる方だと、最後にまりさを捨てる展開を望んでいるのではないかと思います。
しかし、その経緯はどうであれ、私としては努力した者は人であれ、ゆっくりであれ報われるべきだと考えています。
幸せの絶頂にいるまりさを叩き落す、というのがゆ虐として正しいのかもしれませんが、個人的に、それはどうかと思い、まりさが幸せなままで終わらせました。
ちなみに「ゆっくりは共有すべき」という文中の言葉ですが、でいぶ達は共有しようとせず、ただ寄生しようとしてるだけなので、適用されませんのであしからず。
前回に引い続き、努力したゆっくりが胴付きになっていますが、胴付きはよほど優れたゆっくりでないとなれない、というのが私の認識です。
以前書いたハウスキーパーのみょんは、あれはあれで納得しているのだけだと思います。
以前書いたハウスキーパーのみょんは、あれはあれで納得しているのだけだと思います。
最後に、読了ありがとうございました。
- 追伸
前々作の「ゆっくりとぶす」において、すっぱいとしょっぱいについて指摘を受けた件について、お騒がせして申し訳ありませんでした。
この件に関しては、私がイメージしていたのが熱中症対策のレモンキャンディーだったにも関わらず、塩キャンディーと書いた、私のミスであります。
誠に、申し訳ありません。
この件に関しては、私がイメージしていたのが熱中症対策のレモンキャンディーだったにも関わらず、塩キャンディーと書いた、私のミスであります。
誠に、申し訳ありません。