ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4633 幸せなまりさ
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ankoss
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『幸せなまりさ』 3KB
観察 思いやり 愛情 日常模様 飼いゆ 透明な箱 ぬるいじめ
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過去作
anko4623 げすなゆっくり
anko4613 福笑いゆっくり
anko4602 ゆっくり自殺してね!!!
anko4585 散歩した雪の夜に
anko4575 ゆっけん
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anko4602 ゆっくり自殺してね!!!
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今日も、突如として訪れる強烈な光が、まりさの安寧を掻き乱す。
まりさの眼は、その光に対してあまりにも無力だった。闇に慣れた瞳は、ただの灯光に
対してもなんの耐性も持たない。直接見てしまえば、たちまち瞳孔は焼き尽くされるだろ
う。
だからまりさは、目をぎゅうと瞑り、その場に伏せる。
僅かに震えるまりさを余所に、飼い主である男は何事かをしている様だった。ガタガタ
と頭上で音が鳴り、何かが落ちてくる。それにまりさが気付く事はない。
気付くのは、いつも男が戸を閉めて、まりさの世界に闇が満ちてからだった。
ふと、目を開く。
常の安らぎに満たされた視界を取り戻し、まりさは安堵し、そして足元に落ちているも
のに気がついた。
トイレットペーパー。ミシン目に沿って切り取られた、それが一切れ。
いつもの『食べ物』を見つけ、まりさは微かな歓喜と主に、それを口に放り込んだ。
ゆっくりと、咀嚼する。味などはとても期待できないが、それでも製造過程に散布され
たであろうグリセリンの僅かな甘みは、まりさに幸せを齎した。
ゆっくりと味わい、少しずつ腹の奥の落とし込んでいく。たかが一切れの紙切れに、五
分以上もの長い時間をかけてまりさは今日の食事を終えた。
そうした後は、何をするでもない。
まりさの一日とは、いつの間にか目覚め、暗闇の中にまどろみ、突然の光に怯え、食事
を摂る。そしてまた、寝る。それだけだ。それ以外に、まりさには何もなかった。
歌を歌う事も、体を動かす事もしない。
親や子供、仲間を求めて泣く事もない。
そんな事は、まりさは知らない。知る機会すらない。
だからまりさは、今日も一日、透明な箱の中で、幸せに浸りながら過ごしていた。
まりさの眼は、その光に対してあまりにも無力だった。闇に慣れた瞳は、ただの灯光に
対してもなんの耐性も持たない。直接見てしまえば、たちまち瞳孔は焼き尽くされるだろ
う。
だからまりさは、目をぎゅうと瞑り、その場に伏せる。
僅かに震えるまりさを余所に、飼い主である男は何事かをしている様だった。ガタガタ
と頭上で音が鳴り、何かが落ちてくる。それにまりさが気付く事はない。
気付くのは、いつも男が戸を閉めて、まりさの世界に闇が満ちてからだった。
ふと、目を開く。
常の安らぎに満たされた視界を取り戻し、まりさは安堵し、そして足元に落ちているも
のに気がついた。
トイレットペーパー。ミシン目に沿って切り取られた、それが一切れ。
いつもの『食べ物』を見つけ、まりさは微かな歓喜と主に、それを口に放り込んだ。
ゆっくりと、咀嚼する。味などはとても期待できないが、それでも製造過程に散布され
たであろうグリセリンの僅かな甘みは、まりさに幸せを齎した。
ゆっくりと味わい、少しずつ腹の奥の落とし込んでいく。たかが一切れの紙切れに、五
分以上もの長い時間をかけてまりさは今日の食事を終えた。
そうした後は、何をするでもない。
まりさの一日とは、いつの間にか目覚め、暗闇の中にまどろみ、突然の光に怯え、食事
を摂る。そしてまた、寝る。それだけだ。それ以外に、まりさには何もなかった。
歌を歌う事も、体を動かす事もしない。
親や子供、仲間を求めて泣く事もない。
そんな事は、まりさは知らない。知る機会すらない。
だからまりさは、今日も一日、透明な箱の中で、幸せに浸りながら過ごしていた。
まりさは、ペット用に調整されたゆっくりだった。
親より受け継がれる筈の餡子は漂白され、ありとあらゆる知識をまりさから奪った。
ゆっくりすること。ゆっくりの本能。
そして言葉。
何一つ知らぬまま生まれ落ちる様設計され、極限まで死ににくく、燃費を向上されたそ
れは、人工的に作り上げられた奇形のゆっくり。
そうしたまりさを、半ば押しつけられるような形で譲られた飼い主も、ゆっくりに関し
ては何の知識も持たぬ素人だった。
―――ただの饅頭だろう。
そうした偏見と、しかしながら一応は、おそらく多分生き物である可能性を持つであろ
うナマモノを、そのまま捨てる事を許さない、最低限の倫理観が、彼にはあった。
結果として、その二者の発露は、まりさを戸棚の奥の透明な箱にしまい込んで、飼育の
まねごとをしている点から窺える。
形はどうあれ、まりさは、人間に飼われているペットだった。
親より受け継がれる筈の餡子は漂白され、ありとあらゆる知識をまりさから奪った。
ゆっくりすること。ゆっくりの本能。
そして言葉。
何一つ知らぬまま生まれ落ちる様設計され、極限まで死ににくく、燃費を向上されたそ
れは、人工的に作り上げられた奇形のゆっくり。
そうしたまりさを、半ば押しつけられるような形で譲られた飼い主も、ゆっくりに関し
ては何の知識も持たぬ素人だった。
―――ただの饅頭だろう。
そうした偏見と、しかしながら一応は、おそらく多分生き物である可能性を持つであろ
うナマモノを、そのまま捨てる事を許さない、最低限の倫理観が、彼にはあった。
結果として、その二者の発露は、まりさを戸棚の奥の透明な箱にしまい込んで、飼育の
まねごとをしている点から窺える。
形はどうあれ、まりさは、人間に飼われているペットだった。
言葉を喪い知識を奪われ、本能を持たないまりさは、何も知らない。
生まれて一度たりとも喋った事がなく、そしてこれからも喋る事はないだろう声帯は、
衰えきって碌に機能を保っていなかった。偶に聞こえるヒューヒューといった乾いた音が
まりさの声のすべてだ。
跳んだ事はかつてなく、這った事すらスペースに余裕のあった子ゆっくりから久しい。
まりさの身体能力は、最低のさらに一つ下。赤ゆっくりにすら劣る。
帽子に執着する本能などはない。頭の上にある筈の、重みを疑う心は持ち合わせない。
噛む事すらも碌に無い歯は、何本かが抜け落ちていた。
病的に白い皮膚は、深い皺が刻まれ、頭髪も白いものが見える。
そういう己に、まりさは頓着しない。
まりさにとって、それは何も不自然なものではなかったから。
まりさにとっては、この暗闇に包まれた戸棚の中の透明な箱こそが世界のすべてだった
から。
まりさは何も知らない―――だからこそ、まりさは幸せで居られた。
まりさは、己の不幸すら知らないでいられた。
誰を比較する事もなく、他者の幸福を妬む事も、不幸を嘲笑う事もない。
世界はただ己一人で、最初からその環境しか知らぬまりさに、不幸などあろうはずがな
かった。
ないのならば、それはきっと幸福なことなのだ。
だからまりさは幸せに、今日を、明日を、死ぬまで過ごしていく。
ほんのひと時、逆光の向こうに垣間見た、影に想いを馳せたりしながら。
生まれて一度たりとも喋った事がなく、そしてこれからも喋る事はないだろう声帯は、
衰えきって碌に機能を保っていなかった。偶に聞こえるヒューヒューといった乾いた音が
まりさの声のすべてだ。
跳んだ事はかつてなく、這った事すらスペースに余裕のあった子ゆっくりから久しい。
まりさの身体能力は、最低のさらに一つ下。赤ゆっくりにすら劣る。
帽子に執着する本能などはない。頭の上にある筈の、重みを疑う心は持ち合わせない。
噛む事すらも碌に無い歯は、何本かが抜け落ちていた。
病的に白い皮膚は、深い皺が刻まれ、頭髪も白いものが見える。
そういう己に、まりさは頓着しない。
まりさにとって、それは何も不自然なものではなかったから。
まりさにとっては、この暗闇に包まれた戸棚の中の透明な箱こそが世界のすべてだった
から。
まりさは何も知らない―――だからこそ、まりさは幸せで居られた。
まりさは、己の不幸すら知らないでいられた。
誰を比較する事もなく、他者の幸福を妬む事も、不幸を嘲笑う事もない。
世界はただ己一人で、最初からその環境しか知らぬまりさに、不幸などあろうはずがな
かった。
ないのならば、それはきっと幸福なことなのだ。
だからまりさは幸せに、今日を、明日を、死ぬまで過ごしていく。
ほんのひと時、逆光の向こうに垣間見た、影に想いを馳せたりしながら。
まりさは、幸せなゆっくりだった。
おわり
また久々にガチの愛でSSを書いちまったぜ。
偶には虐待とか書いてみてーわー、つれーわー
偶には虐待とか書いてみてーわー、つれーわー