あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「ギーシュの吸血」で検索した結果
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ギーシュの吸血
...です。 ギーシュの吸血-1 -
ギーシュの吸血-1
「も、モンモランシー……?」 ギーシュは、呆然と自分と破滅の間に立ちふさがったその少女を見やった。 イザベラが振り下ろした一振りの刃。それを、わが身でもって受け止めた少女の姿を。 モンモランシーは背中でもってイザベラの剣を受け止めていたから、傷口そのものは見えなかったが…… それでも、ギーシュには分かってしまった。 彼女が、既に助からないほどの傷を負っていることが。 「あ……う……」 「何を、ボーっとしてるのよ」 ゆっくりと。 呼吸に合わせてあふれ出す血の迸りを感じながら、モンモランシーは口を開いた。 貴族の癖に。 あんなバケモノ(アーカード)の従者の癖に。 この期に及んでまだ腰を抜かし続けるギーシュがいらだたしかったし、同時に愛おしかった。 彼女は、アーカードの世界に居た傭兵のように、ギーシュに多くを語ろうとはしなか... -
お絵描き掲示板/お絵かき掲示板ログ/28
...くれないかなぁ、特にギーシュの吸血はそこに至るまでの過程も過程も -- 名無しさん (2007-12-06 22 36 44) 今後の展開も、ギーシュファンとしてぜひ読みたいんだが。 -- スマン指が痙攣した (2007-12-06 22 38 21) 素晴らしい! パーフェクトだ!! ウォルター!!! -- 名無しさん (2008-02-25 16 22 12) かっけえwww -- 名無しさん (2008-07-19 20 22 50) ロリ旦那こわw -- 名無しさん (2008-07-24 18 22 33) 存分に欲情しろ。 ただの仮初の姿にな。 -- 名無しさん (2008-07-24 19 03 54) 旦那・・・当然下着は黒のガーター付きですよね? -- 名無しさん (2008-07-24 19 15 14) 誰もルイズについ... -
お預かり作品
... 58 (Sun) ギーシュの吸血 HELLSING ギーシュ(吸血鬼) 2009-06-28 03 42 53 (Sun) アーカードはそこにいる HELLSING アーカード 2009-06-28 03 44 06 (Sun) ゼロのロリカード HELLSING アーカード少女形態 2010-05-25 12 57 13 (Tue) HELLOUISE HELLSING アーカード(少女形態)、ウォルター(少年形態)、セラス、大尉 2010-12-10 11 27 18 (Fri) タバ→大尉 HELLSING 大尉 2009-06-28 03 47 19 (Sun) スナイピング ゼロ HELLSING セラスとリップバーン 2009-12-22 07 59 30 (Tue) 虚無と狂信者 HELLSING アンデルセン、アーカード 2009-06-28 03 50 36 (S... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-14
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「あ……」 ルイズと女王が戦っている間、ギーシュは茨の蔓の陰から彼女達の様子を眺めていた。 彼が森の奥に隠れていたのは、他の生徒達による暴行を避けるためであり、女王から逃れるためではなかった。 他の生徒達に見つけられないように身を潜めながら、彼は女王の前に飛び出す頃合いを見計らっていた。 これ以上誰かに殴られることなく、大人しく鉄の像にされる――それは満身創痍の身で絶望に打ちひしがれていた彼が最も簡単に楽になれる方法であった。 その時、彼は他の生徒達が鉄化されるまでは体の痛みに耐えるつもりでいた。 しかし、彼の考えは女王と戦うルイズの姿を見るにつれて段々と変わっていった。 貴族としての誇り、それは彼にとっても大切なものであった。 彼が今日の昼頃にサイトと決闘をしたのも彼なりのプライドを貫き通す... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-02
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ――翌日。 この日のヴェストリの広場にはいつにない賑わいがあった。 そこでは決闘が行われていたのである。 ここトリステイン王国では貴族同士の決闘は禁止されている。 では何故決闘が行われているのか。 それはある貴族が決闘を挑んだ相手が平民だったからだ。 「まだ続ける気はあるかい?」 全身が傷だらけになった平民を一瞥すると、ギーシュは造花の杖を振るった。 杖の先から剥がれ落ちた赤い薔薇の花びらが空中を舞う。 するとそれは一本の剣へと変化し、平民の目の前に突き刺さった。 「続ける気があるならその剣を取りたまえ」 ギーシュ口元の右側を吊り上げながら平民を見下ろした。 「その気がないなら僕にこう言うんだ。『ごめんなさい』とね」 このときギーシュは自分の勝利を確信していた。 しかし... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-03
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「サ、サイト!? サイトーーッ!」 桃色がかったブロンドの髪の少女、ルイズが悲鳴を上げた。 彼女は昨日のサモン・サーヴァントで平民を使い魔として召喚した生徒である。 その彼女は今、涙を両目に浮かべながら少年の形をした鉄像を抱いている。 少年の像は先ほどまで人間であった。 決闘でギーシュを追い詰めていた少年こそが彼である。 「ほーっほっほっほっほっほ。他愛の無いこと」 閉ざされていた口を巨人が開く。 その言葉にギーシュは自分がまだ決闘の最中であったことに気がついた。 上空に向けていた目線を下げると、何故か黒い鉄の塊と化している少年と彼に縋り付いて泣くルイズがいる。 「すげえ! ギーシュの使い魔が平民を錬金した!」 事の一部始終を見ていた者達が歓声を上げる。 少年がギーシュを圧倒した... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-12
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 女王はギーシュのことを酷く嫌っていた。 その理由は昨日のギーシュの行動に起因している。 彼女は封印されている間、自分が自由になることだけを考えていた。 そのため、ガラス玉の中に居る内はギーシュに対して怒りや憎しみを感じることはほとんど無かった。 ところが、一度封印が解かれてしまえばそのようにはいかなかった。 ギーシュ達が森の中で茨の蔓から逃げていた頃、暇を持て余していた女王はふとあることを思い出していた。 昨日のギーシュとの会話の内容である。 彼は女王のことを"使い魔"と言っていた。 「さあどうした? 早くこのゴミを片付けろ」 一向にギーシュをいたぶろうとしない生徒達に対し、女王は再び命令をした。 一同を見下ろす女王の瞳は紅色の光を放っている。 ギラギラと... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-01
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「アンパンマン、新しい顔よ!」 コック帽を被り青いオーバーオールを着た女性がそう叫んだ。 彼女が放り投げたアンパンは僅かのスピンもすることなく、一直線に黒い鉄像へと向かって進んでいった。 「し、しまった!」 紫色のUFOに乗った悪魔じみた男が鉄像を見ると、既にその頭部は焼き立てのアンパンへとすり替わっていた。 「元気100倍! アンパンマン!」 勢いよく地面を蹴って跳ね上がった鉄像が忽ちの内に砕け、その中からは真っ赤な体と焦げ茶色のマントが姿を現した。 「許さないぞ! ばいきんまん、黒バラ女王!」 アンパンマンと名乗るその男の視線の先には天を衝くほどの大きさの黒い影が佇んでいた。 「おのれアンパンマン! こうしてくれるーっ!」 黒バラ女王が両手を掲げると辺り一面見渡す限りの地面に亀裂が走った。... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-15
前ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ||補足:これまでに描写したルイズの体の変化 ||関節が外れて手足、首の筋肉が伸びきる ||首の長さ約10cmUP, 手足の長さ約20cmUP, 身長153サント→約180サント ||黒髪化(足元までの長さ, 前髪はそのまま), 赤瞳化, 青白い灰色の肌 ||顔立ちと声は変化無し(女王の台詞はルイズの声で喋ってます) 「ぷっ! あは、あはははは」 女王はギーシュの言葉を聞くと、吹き出すように笑い始めた。 そして、女王はルイズ長く伸びた首をギーシュの前に差し向けた。 「お前は、ほんっとうに馬鹿な子だねぇ……」 舐めるようにギーシュを眺めると、右耳を真下に傾けたルイズの顔が彼の左の耳元に静かに口を寄せる。 垂れ下がる黒い長髪が彼の肩を覆った。 「だぁーーーっ!!!」 「わひぃぃぃ!!」 突如ル... -
つかいま1/2 第五話 決闘! 乱馬対ギーシュ
「決闘だ!! おさげの男、貴様に決闘を申し込む!!」 突然現れたギーシュに、ルイズと乱馬は大混乱する。 「なっ……だから誤解っていうか、俺は男、じゃねぇ女で……! ええいややっこしいっ、水さえあればっ」 「わ、私のせい? えと、あの、ごめんランマ、いやだからギーシュ、これはね」 「ルイズ! そのよーなふしだらな男女交際、この僕が許さんっ!」 「黙れ変態! あんたが何股かけてモンモランシーを呆れさせてると思ってるのっ! しかも男女交際って、ギーシュがやってるのはストーキングと、おごりのデートと交換日記ぐらいじゃない」 「なになに? 決闘?」「げっ、ルイズの部屋に裸の男とギーシュがっ?!」「なにいっ!? 許しがたいぞっ」 「きゃっ、男の人の裸だわっ」「押すな押すな」「わいわい、がやがや」「おせんにキャラメルいかぁっすかー」 っっておい、いき... -
ギーシュが土行孫を召喚したようです
「いやだああぁぁあああ!!」 「冗談じゃない!断じて拒否するぞぼかぁ!」 草原に悲痛な声が響き渡る。学院きっての伊達男、ギーシュ・ド・グラモンと、彼に召喚された者の叫びである。 ここ、トリステイン魔法学院で、二年生進級の際に行う春の使い魔召喚の儀式。 そこで彼が召喚したのは、背の丈はギーシュの胸ほどの、ずんぐりむっくりとした体型の醜男であった。 「何が悲しくて、こんなのと口付けにゃあならんのだ!」 ギーシュを指してそんなことをいうのは、崑崙十二仙の一人『懼留孫』の弟子で、土行孫と言う。 何の因果か呼び出されてしまったようだ。 「それはこっちの台詞だ!どうせ呼んでキスするなら、可愛い女の子のほうが良いに決まってるだろう!」 造花の薔薇を大仰に振りながら、猛弁を奮うギーシュ。 「やっぱそうだよな!」 「もちろんだとも!」 意見が合う二人。お前等お似合いじゃな... -
アーカードはそこにいる-8
吸血鬼。 初歩的な先住魔法も使うことが出来る彼らだが、純粋な戦士として見た場合、その能力はそれ程高くない。 例えば同じく先住魔法を使うエルフと比べれば、その差は大人と赤子以上だ。 だが、不意打ちで攻撃されようものならば、仮令メイジであっても後れを取ろうというもの。 彼らは人間に良く似たその見た目を利用し、巧妙な罠を張り、人間の油断を誘う。 吸血鬼の真に恐るべきは、その奸智。 狡猾で残忍なその智謀こそが、彼らを人間の天敵たらしめている所以なのであり、正面から戦うのであれば必ずしも脅威とは成り得ない。 現にドットクラスのメイジに過ぎないギーシュによって、目の前にいる吸血鬼は一方的にやられている。 牙を隠しもしないその男を見て取り乱した生徒達も居たが、これが現実だ。 そもそも、生徒とはいえこれだけの人数のメイジがいるのだ。たかだか一体の妖魔如きを恐れる必要などない。... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-11
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「!?」 薄暗い茨の森が、突如鮮やかな朱色に染まった。 森に居る人間達の目に映る全てのものにおどろおどろしい血の色が広がっていた。 「これは一体……」 コルベールは生徒に背負われながら青い炎を放っていた。 紅色の空間の中、彼の放つ炎は一際目立って輝いている。 コルベールは恐る恐る上空を見上げた。 森の外を目指して飛び進むメイジ達の列、その中間の位置にキュルケとタバサは居た。 火系統のメイジであるキュルケはタバサの上に乗っている。 タバサは飛行速度を抑えながら慎重に列の中央を飛んでいた。 列の先陣は奇襲を受けやすい、彼女がそう判断していたからだ。 前方の地面から突然現れる茨、急な事態に対応が遅れる先陣の生徒達――そのような奇襲をタバサは想定していた。 ところが、先陣への奇... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-10
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 何千年も生きた大樹のように太い茨の間掻い潜りながら、数え切れないほどの細い茨が人間達を捜し回る。 女王が造り出した茨は、言わばガーゴイルのようなものだった。 茨の蔓は女王の意の儘にその身を動かす。 だが、それは女王の指示無しに彼らが動けないということは意味しない。 一本一本それぞれが擬似的な意志を持ち、独立して女王のために働こうとする。 彼らはそのような存在であった。 --- 一般的に、フライの魔法を使いながら他の魔法を使うことはできない。 火系統の魔法が使える者は他の生徒達の背におぶさりながら炎の魔法を唱えていた。 彼らが飛び進む道の横から躍り出る茨の蔓は、皆一様に炎の玉を目掛けて進路を変える。 視力や聴力を持たない茨達は空気の流れの微妙な変化を頼りに獲物を捜していた。... -
虚無と狂信者-24
前ページ次ページ虚無と狂信者 才人は中庭に出て一つ伸びをした。 何とかルイズが元気になったことは彼にとっても嬉しい。 アンデルセン不在の今、少女の面倒を見るのは自分の務めだ。 そこでふと見ると、中庭の中央で何やら騒ぎが起きている。 その中心にギーシュとシエスタ、そしてシルフィードの姿を見止め、才人もまたそこへ駆け出した。 才人は目の前の男と何やら言い争いをしているギーシュに声を掛ける。 「ああ、サイト実はだね……」 「はん! ギーシュ! やっぱりお前はそこの平民と親しいんだな」 ギーシュの前にいる、彼に突っかかっているらしい男を見る。 「……誰?」 「ああ、彼は……誰だっけ?」 「ロレーヌだ! まあいい……。貴様か? この竜の主人は?」 いきなり話を振られ、才人は考える。 (確かに俺とシルフィードとの関係って謎... -
超神ネイガーVS青銅のギーシュ 「二股を掛ける男は豪石!」
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ トリステイン魔法学院の中心にある本塔。その西側にヴェストリの広場はあった。 その広場は、普段は日中でも日の辺りが悪いことから人の行き来も少ない静かな場所である。 ところが、今そこは常の静けさとはうって変わった賑わいを見せていた。 「決闘だ! ゼロのルイズの使い魔とギーシュが決闘だ!」 無責任に囃し立てる学院の生徒達に囲まれて向き合うのは、この喧噪の原因たる一人の青年と一人の少年。 ゼロのルイズの使い魔と、彼女の同級生である青銅のギーシュだ。 今の世において貴族同士の決闘は御法度。しかし、貴族と平民の決闘は禁じられていない。 そんな理屈を振りかざし、青年を決闘の場に引き摺り出したのはギーシュだった。 かつて王が力を持ち、貴族が貴族らしくあった古き良き時代には名誉と誇りを掛... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王
ギーシュが『アンパンマン』より黒バラ女王を召喚 part-01 ギーシュくん が ふういんされた くろバラじょおう を しょうかん してしまいます。 part-02 くろバラじょおう の ふういん が とけてしまいました。 part-03 じゆう に なった くろバラじょおう は みんな を くろく してしまいます。 part-04 ギーシュくん たち は がくいん の なか に とじこめ られてしまいました。 part-05 とじこめられた ギーシュくん たち を オスマンがくいんちょう が たすけてくれました。 part-06 ギーシュくん たち は がくいん から だっしゅつ しようとします。いっぽう、そのころ トリステインおうこく では・・・ part-07 オスマンがくいんちょう の おかげで みんな は そと に でること が できました。だ... -
ゼロの魔王伝-21
前ページ次ページゼロの魔王伝 ゼロの魔王伝――21 ぱたん、と物悲しい音を小さくたてて、扉は閉じた。交わった二人の運命が離れて行く事を表すように、閉ざされた扉は二度と開く事が無いように見えた。 本当に部屋を出て行ってしまったDの背を、見えなくなってもしばし幻視していたギーシュは、ひどく悲しげに眉根を寄せて、ルイズを振り返った。 なんて愚かな事を。そう思う反面、ルイズらしいとも思っていた。震えそうになる声を必死に押し殺して、Dの身を案じるが故に別離の言葉を選んだルイズ。 彼女がこれまでの人生を灰色に塗り潰していた、“ゼロ”のコンプレックスの底なしの闇に、救いの手をのばしてくれたDを、自ら手放すという選択。 それを、選ぶ事の出来たルイズだから、Dもこれまでルイズの使い魔としての日々を許諾していたのだろう。そんな二人だから、命懸け、いや命を捨てる... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-05
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「な、何も見えないじゃないか」 ギーシュが呟いた。 茨のトンネルを抜けた先、半径80メイルの半球――茨の壁に囲い込まれた空間は完全に闇に包まれていた。 ひしめくように群生した蔓の間からは僅かな光さえも差し込まない。 辺りの確認をするためには何らかの光源が必要であった。 そこで、キュルケとタバサは照明の魔法、ライトを唱えた。 しかし、杖の先端から発せられる光は彼らの体を照らす程度にしか広がらない。 この閉鎖空間には濃霧が立ち込めていた。 彼らは皆、言い知れない恐怖に襲われた。 「ちょ、ちょちょっとこれ、ど、どうするの?」 キュルケがタバサの肩に手を乗せながら訊ねた。 タバサのマントを握り締める彼女の手は微かに震えている。 「……」 タバサは俯いたまま口を開こうとしない。 「あ、... -
神父様のコートは四次元コート-1
「諸君!決闘だ!!」 そう高らかに宣言するのは、『フルボッコ』『G・E・レクイエム』『かませ犬』『死亡フラグ』と負の異名を持つギーシュ・ド・グラモン 例によって決闘をする事になったのだが相手はまだ現れなかった。 周りの観客が逃げたんじゃないかと思い始めた時、静かに、だが妙に大きな音で足音が鳴響いた 「我らは神の代理人 神罰の地上代行者」 ゆっくりと、だが意思を持った声が広場に響き渡る。 「我らが使命は、我が神に逆らう愚者を」 現れし男がその手に持つは二つの銃剣(バイヨネット) 「その肉の最後の一片までも絶滅する事…」 その二つの銃剣をあたかも己が首に下げている十字架の如く重ねる。 「Amen!」 事の始まりはルイズが香水の瓶を拾いそれが原因でギーシュの二股がバレ、ルイズとギーシュの間で争いが起こった事に始まる。 そこにこの男がそれを止めに入ったのだが逆上... -
新約・使い魔くん千年王国 幕間3・英雄ギーシュ
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 「ふうーッ……もうじき、降臨祭か……」 グラモン元帥の四男ギーシュ・ド・グラモンは、士官用宿舎の窓辺で、溜息をひとつついた。 ここはアルビオン大陸南部、古都シティ・オブ・サウスゴータ。 人口は四万を数えるアルビオン有数の大都市で、サウスゴータ地方の中心都市でもある。 先日連合軍によってクロムウェルの共和制政府より解放され、始祖降臨祭の準備で賑わっている。 その戦いでは、このギーシュも活躍したのだった。彼は戦闘の様子を回想する……。 この都市は、始祖ブリミルが最初にアルビオンへ降臨した場所であり、小高い丘の上を利用して建設されている。 円形の城壁と五芒星形の大通りを有し、観光名所としても知られている歴史ある街だ。 連合軍が上陸したロサイス港と、首都ロンディニウムを繋ぐ街道の中間点にあり、... -
使い魔は妖魔か或いは人間か05
前ページ次ページ使い魔は妖魔か或いは人間か 「諸君!決闘だ!!」 金髪の少年──ギーシュがいつものように気障な仕草をする余裕もなく、叫んだ。 周囲のざわめきもギーシュの一挙手一投足もルイズの癇に障るものでしかない。 切っ掛けは実に愚かしい出来事だった。 時はアセルスがシエスタにルイズとの思い出を聞いていた頃に遡る。 始まりはキュルケにからかわれつつも、昼食を取っていたルイズの足元に何かぶつかった事だ。 「どうしたの?」 キュルケがテーブルの下を覗くルイズに尋ねる。 「何かが足元に転がってきて……」 ルイズが拾い上げたのは、紫色の液体が入った小瓶。 残り香から香水だと判断する。 キュルケは持ち主に心当たりがあった。 「それ、モンモランシーの香水じゃない?」 ラベルに『愛するギーシュへ』と手書きされているから、プレゼントなのだろ... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-04
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「おや」 秒速約60メイルで飛行するタバサの使い魔、雌の風竜・シルフィードを巨人が見送った。 (全く往生際の悪い子達だねぇ) 呆れたような顔をすると、巨人は長い袖を揺らしながら両腕を大きく振り上げた。 「どこへ行こうと同じことさ!」 巨人の足元が妖しく蠢き出した。 一分後、シルフィードは学園から3リーグほど離れた草原上空を飛んでいた。 ギーシュとルイズはシルフィードの胸と両前足の付け根に挟まれる形で抱えられている。 唐突に空の上まで連れて来られた二人は勿論、タバサやキュルケ、シルフィードでさえ自分達が急死に一生を得ていたことを知らない。 巨人が彼らを攻撃する数分前、タバサは口笛を合図にシルフィードを呼び出していた。 学院まで駆けつけたシルフィードは、山のように巨大な亜人と自分の... -
ベルセルク・ゼロ-18-1
前ページ次ページベルセルク・ゼロ ルイズ達はアルビオンへの玄関口『港町ラ・ロシェール』を目指して快調に旅を進めていた。 高く空を舞うグリフォンから振り落とされないように、ワルドはルイズを後ろから抱きしめるようにしっかりと手を回す。 「怖くないかいルイズ?」 「え、えぇ…大丈夫よワルド」 随分と積極的なワルドに、ルイズは少々困惑する。 ワルドは自分のことを婚約者と呼んでいたが、まさか本気なのだろうか。 確かに、父を交えてそんな話をしたことはある。だが、それは10年ほども昔の話。ルイズなんかはまだ6、7歳だった。 当時はそれなりに本気だったのかもしれないが、言わばそれはおままごとのようなもので、ルイズ自身、そんな約束などアンリエッタが学院を訪問したときに彼の姿を目にするまで忘れていた。 それを、ワルドは10年もの間忘れずにいたというの... -
『零』の使い魔-6
ヴェストリの広場には、既に呆れるほどのギャラリーが集まっていた。 双識が来たことを確認すると、ギーシュは高らかに告げた。 「諸君!決闘だ!哀れな子羊が今到着した!」 ギーシュに呼応して、ギャラリーが歓声を上げる。 「長々と観客を待たせるのも悪い。さあ、はじめようか」 ギーシュが手に持った造花を振ると、一体の青銅の彫像が現れる。 それはまるで意思を持っているかのように動き、ギーシュの横に直立不動で立った。 「ぼくに忠実な青銅のゴーレム『ワルキューレ』さ。言うなればぼくの手足だ」 得意げに自分のゴーレムについて語るギーシュ。 そこに慢心を見て取った双識だが、それを表情に出すことは無い。 「だったら、私も一つきみに重要な情報を教えてあげよう」 「ふん。聞いておいてあげるよ。君も、負けたときの言い訳が欲しい... -
とある魔術の使い魔と主-05
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 当麻の手伝いもあって、作業は順調に進んだ。 そんな中、ちょうどケーキを渡そうとしたとある貴族のポケットから、何かが落ちた。それが紫色の液体が入ったガラスの小壜と気付いたのは、当麻とシエスタだけであった。 当の本人――ギーシュは周りの仲間達と会話に夢中であり、気付く様子はない。 どちらが拾うかという状況になったが、シエスタは当麻にウインクをとると、はさみをトレイに置く。 スッとしゃがみ込み、小鬢を拾い、「落とし物でありますよ」と添えて、ギーシュの近くに置いてあげる。ギーシュはシエスタの行動に気付くと、小壜を押しやった。 「これは僕のじゃない。他人の物ではないのか?」 何を言っているんだ? と、当麻は言おうとしたが、その前に周りの友人達が大声で騒ぎ始めた。 「おお! その香水はモンモランシーのじゃないか!?」 「そうだ! そ... -
ゼロ 青い雪と赤い雨-06
前ページ次ページゼロ 青い雪と赤い雨 ―――――――ギーシュの勝ちだ。 ヴェストリの広場の誰もがそう確信した。 剣を突き立てんとするギーシュは、アトリに対して完全に死角に入っており、 回避行動も恐らく間に合わないだろう事が予測された。 万が一間に合ったとしても軽傷では済まないだろう。 女生徒の中にはこれから起こりうる凄惨たる光景が脳裏に過ぎり、早々と顔を覆う者さえいた。 しかし、ギーシュのその蒼い瞳に映ったのは、振り向き様に蛇の様に笑う標的の姿だった。 読まれていたのか、という不安がギーシュの脳裏を過ぎるが、 前述の通りもはや回避行動は間に合わないであろう事、 そして自分は相手の頭上、つまり空中に居るため回避行動が取りづらく、 『攻撃は最大の防御』を証明する立場に回る方が結果的に安全である、と踏んだ。 結果から言うならば避ける素振... -
ゼロの氷竜-13
前ページ次ページゼロの氷竜 ゼロの氷竜 十三話 トリステイン魔法学院では、多くの貴族の子弟や教師である貴族が生活している。 当然、生活に携わる様々な雑事を行う平民、つまりそれら貴族にかしずくものも数多い。 家具などをはじめとする調度品の修繕、管理をする執事やフットマン。 町から離れているため馬や馬車もあり、その世話をする下男や馬丁、馬車があれば無論御者もいる。 そして、食事の際の給仕や掃除洗濯を担う多くのメイド。 ルイズの唯一の友人であったシエスタは、そのメイドとして魔法学院に所属する立場だ。 そのシエスタの心は、今ほとんどが驚きによってしめられている。 魔法学院に通うギーシュ・ド・グラモンから、激しく問いただされながらも、シエスタは恐怖ではなく驚きを感じていた。 大半の貴族は、いついかなる時も平民を意識しない。 かしずかれていることが当然だからだ。... -
ゼロの氷竜-14
前ページ次ページゼロの氷竜 ゼロの氷竜 十四話 トリステイン魔法学院の中心にある本塔、その西側に位置するヴェストリの広場は昼間でもあまり日が差さない。 必然的に植物の生育などは遅れがちになり、草地の合間を縫うように土が見えている。 そのヴェストリの広場で、決闘が行われていた。 暇をもてあまし、物見高いはずの魔法学院の生徒たちの姿はほとんどない。 その場にいるのは決闘をしている二人。 立会人たる年かさのいった男が二人と少女が三人。 そして裁定人たる銀髪の女だけ。 そのブラムドの視線の先で、決闘者の一人、ギーシュ・ド・グラモンが呆然と立ちつくしていた。 ギーシュは驚愕していた。 目の前の惨状に。 広場の土に掘り返された跡はない。 学院を構成する本塔も支塔も、何一つ変わりなくそびえ立っている。 さらにギーシュ自身も、決闘の相手も、ブラムドにも立会人に... -
Persona 0-04
前ページ次ページPersona 0 両方の頬に紅葉を咲かせたギーシュは部屋のなかで不貞寝していた。 薔薇はすべての女性の為に咲くのだと粋がってみたものの、それで何人もの女性に手を出していたことが許される訳ではない。 ギーシュとて心の底では分かっていた、けれどギーシュにだって見栄がある。 その結果が二人とも愛想を尽かされるなんて、ほんと馬鹿だと自分でも思う。 だがその馬鹿な結果を前にしても頭を下げにいけないあたり自分は本当に救いようがない。 そんなことを考えながらごろりとベットの上で寝返りを打つ。 昼から降り続くしとしとと言う雨の音がやけに耳に残り、不貞寝しようにも寝付けないのだ。 ごろりごろりと転がりながら結局眠れず、ギーシュはその場に立ちあがり。 「え?」 部屋の壁をぶち抜いて来た何かによって、その意識を一瞬で刈り取ら... -
BRAVEMAGEルイズ伝-06
前ページ次ページBRAVEMAGEルイズ伝 第一章~旅立ち~ その6 ギーシュやぶれたり! 「ワルキューレぇっ!!!」 「遅ぇ!!」 雷光のような一文字斬り、そして続けざまに縦。 二つの斬撃が、ここハルケギニアには無い漢数字『十』の形を象る。 騎士ラードから伝授された必殺技だ。 曰く、十文字斬り。 鋭く研ぎ澄まされた技は、襲いかかる銅像を4つに分断した。 「てンで歯ごたえがねえぜッ!?」 「くそ……こんな……こんな馬鹿な!!」 ギーシュの奥歯が、火花を散らすのではないかというほどに擦られる。 ここで自分は負けるのか。 年端も行かない子供が振るう剣の前に屈するのか。 武人の一家としての誇りは、すでにズタズタになっていた。 「こんな……こんな所で……グラモンの、戦でも誉れ高き一族の名を……汚すことに……!!」 ... -
虚無のパズル-11
前ページ次ページ虚無のパズル 朝もやのかかったトリステイン魔法学院の正門前。 出発を前に、ギーシュとルイズが揉めていた。 「お願いだよ、ぼくの使い魔を連れていきたいんだ」 ギーシュは必死に訴えながら、足下の茶色い大きな生き物に頬擦りしていた。 はたしてそれは、巨大なモグラであった。大きさは小さい熊ほどもある、ジャイアントモールという種類である。 「ヴェルダンデ!ああ、ぼくの可愛いヴェルダンデ!」 「ねえ、ギーシュ、ダメよ。その生き物、地面の中を進んでいくんでしょ?」 「そうだ。ヴェルダンデはなにせ、モグラだからな」 「わたしたち、これからアルビオンへいくのよ。地面を掘って進む生き物を連れていくなんて、駄目よ」 ルイズがそういうと、ギーシュは地面に膝を付いた。 「お別れなんて、つらい、つらすぎるよ……、ヴェルダンデ……」 そのとき、巨... -
ゼロのロリカード-05
前ページ次ページゼロのロリカード 「待て」 不穏な空気を感じたアーカードは、シエスタを庇うように金髪の少年の前へと割って立つ。 「なんだ、君は。給仕同士庇い合いかね?」 「そうだな、そういうことで構わん。確か・・・・・・ギーシュと言ったか」 不意に己の名前を呼ばれ、ギーシュがまともに目をアーカードへと向ける。 「君みたいな平民に名を名乗った覚えはないが・・・・・・」 と、そこで気付く。妙なメイド服を着ていてわかりづらい。 が、よくよく見ると召喚の儀と午前の講義とで二度も見ている顔であった。 「ああ、ルイズの使い魔か。まったく、いよいよ以て平民じみているようだねぇ」 「フッ」 アーカードは鼻で笑った。 貴族だの平民だの、自分にもそうやって区別していた時期があったことに。 今思えば狭量であった。そういう風に生まれ、そういう風に育ったから仕方の... -
ウルトラ5番目の使い魔-60
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第60話 間幕、夏の怪奇特集 ギーシュとモンモの大冒険! (前編) 魔の山の秘密 怪奇植物 スフラン 登場! 夏の短い夜が過ぎて、森のかなたに日が昇る。夏休み本番二日目、ウェストウッド村の夜が明けた。 ニワトリの声がしたわけではないが、もっとやかましい声が朝の静寂を叩き壊したのだった。 「きゅいーっ! もう我慢できないのねーっ!! きゃーっ!」 すさまじい羽音と、地面に重いものが降り立つ地響きによって、住人たちは早朝の惰眠を破られて、 家の外に飛び出すと、そこでドラゴンが暴れているのを見てパニックに陥った。 「きゃぁぁぁっ!!」 「竜だ、ドラゴンだぁ!」 「助けてぇ、おねえちゃーん!」 子供たちは泣き喚きながらティファニアの元へと逃げていく。なにせ、ハルケギニアの人間にとって 竜とは天... -
ゼロのぽややん 外伝3
マリコルヌは、靴下の臭いをかいだ。 ガクガク首を振る。 間髪いれずに放たれたウインドブレイクが、巨岩を粉々に砕く。 「そう、我らにとって靴下こそ、秘薬。素人には実害でしかないその臭いを、我らは力にすることができるのです」 マリコルヌは、コルベールの言葉を聞きながら、気を失った。 「……ふむ、まだ彼には、一週間物は刺激が強すぎるようですね」 コルベールは、マリコルヌの手から靴下を拾い上げると、鼻にあてた。 首をがくがく震わせ、優しく微笑む。 「これでもう教える事はありません。ソックスレジェンド。これがあなたのハンターネームです」 「ソックスレジェンド」 マリコルヌは、かみ締めるように呟いた。 「ミスタ・コル……いや、ソックスファイア。俺はこれから、どうすれば」 「決まっているでしょ。影に生きなさい、闇に生きなさい。そして……」 コルベールはニヤ... -
堕天召喚録カイジ 第9話
前ページ堕天召喚録カイジ 第九話「決着」 「痛っ……!」 全身に走る痛みに、カイジは目を覚ました。気がつけば、自分はルイズのベッドに寝ているのだった。 体には包帯が巻かれている。ギーシュの繰り出したゴーレム『ワルキューレ』にぼこぼこに殴られた怪我は、思いのほか重傷であったようだ。 「あら、起きたの。まだ傷は痛む、カイジ?」 「あ、ああ……」 「あんた、死ぬ寸前だったのよ……よく命が助かったものだわ。そうそう、何か食べる? あのメイドが食事を作って持ってきてくれたけど……」 「いや……今はいい」 カイジはギーシュとの決闘を思い出していた。7体もの青銅のゴーレム……我ながらよく生きていたものだと思う。 痛む体をカイジはゆっくりと起こした。ちらちらとカイジを気にしながら、気もそぞろな様子で編み物?らしきものをするルイズに... -
虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-07-2
前ページ次ページ虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 「諸君。決闘だ!」 ギーシュが高らかに宣言する。 周りの野次馬たちから喚声が上がる。 ギーシュは野次馬の喚声に応え手を振る。 ギーシュはここに至り多少の冷静さを取り戻し、そして開き直った。決闘であれば問題ない、と。 決闘自体は問題だ。本来禁止されている。おそらくこの騒ぎが終われば、学院から幾日かの謹慎なり、何か処罰が言い渡されるだろう。 だがそれはルイズにも言えることだ。 決闘であれば、決闘をした両者が悪い。 もしルイズを香水のビンを拾ったことで責めていたなら、明らかにギーシュ一人に非がある。 だからと言ってルイズにメイドを連れて行かせたら、ふられた上にルイズにやり込められるという恥の上塗り。 それに比べれば決闘という形で両者が処罰を受ける痛み分けの形は随分ましだ。 そして、決闘の中身でルイズに二度と生意気な口... -
ゼロの花嫁-05 A
前ページ次ページゼロの花嫁 モンモランシーは最近とみに不機嫌であった。 「ルイズ! 今日こそは君と決着を着けてやる!」 ここ最近の定例行事となったギーシュの雄たけび。 ルイズはギーシュの姿を見た瞬間には、既に部屋の窓から飛び出している。凄まじい反応速度だ。 2Fぐらいの高さは最早ルイズにとって障害でもなんでもないらしかった。 「逃がすものか! 今日という今日は追い詰めてみせる!」 同じく2Fの窓から飛び降りるギーシュ。 残されたキュルケ、タバサ、燦の三人は手なんか振って暢気に見送っている。 こんな感じでギーシュがひたすらルイズに構ってばかりいるからだ。 時々二人きりになっても、話題はルイズの事ばかり。 どうルイズを追い詰めるか、ゴーレムの運用方法等なのだが、何かとルイズルイズ言うギーシュはとても気に入らない。 そして、遂に彼女は一線を越える。 法で禁じ... -
滅殺の使い魔-06
前ページ次ページ滅殺の使い魔 森―― 「お、おい、エルフが居るぞ!」 みすぼらしい服を着て、何故か装飾品を体中に付け、杖も持った者が三人。 この者達を見れば、誰もがこの者達が『没落メイジ』と分かる。 この場にはティファしかおらず、自ずとメイジ三人がティファを取り囲む、という構図が出来上がっていた。 「おいおい、ガキじゃねーか。 何でこんなんにビビッてんだよ」 男が一人笑い出す。 それに呼応するかのように、他の二人もニヤニヤと笑い出す。 「いや……」 ティファが怖がるように後ずさる。 「まあいいや。 連れて行こうぜ。 エルフの女は高く売れるぞ!」 男たちはだんだんとティファとの距離を詰めていく。 「い、いや……」 その時。 「ティファっ!」 「……!」 「どうしました?」 「……いや」 豪鬼は、シエスタの仕事を手伝っていた。 ... -
ゼロのチェリーな使い魔-04
前ページ次ページゼロのチェリーな使い魔 昼食時も半ばを過ぎようかという頃 キュルケと楽しそうに会話した罰としてフリオニールはルイズから昼食抜きを命じられた。 どうやら「ご主人様」はキュルケとあまり仲が良くないようだ。 (会話しただけでメシ抜きって!そんなんだからクラスメイトに嫌われるんだろ!) 憤慨するフリオニールであったが、ようやく掃除を終えるとルイズを迎えに渋々食堂へ向かった。 食堂に到着しルイズがいないか辺りを見回すと、談笑している生徒のポケットから 小瓶が落ちるのをフリオニールは目撃した。 当人は気付いていないようなので、小瓶の落ちているところへ行き屈んで拾い上げると 持ち主に差し出した。 「落ちてたよ」 「ん?何だいそれは?僕のじゃないよ」 ウェーブのかかった金髪の男子生徒は素っ気ない返事をした。薔薇の造花... -
ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-07
疑念を胸に秘めながら、オニクスは急降下する。それに追随するようにワルキューレ達が追尾してくる。この近距離、振り切るのは難しいだろう。 不意に正面に生成されたワルキューレに蹴りをかまし、二騎のワルキューレの剣を、ソードで受け止める。 ヨロケから復帰したワルキューレが、背後へと向かってくる。オニクスは正面二騎のワルキューレを弾き飛ばし、回転切りで3騎を巻き込んで胴から両断した。 「しつこいっ!!」 上昇。追いすがるワルキューレの一体をナーブケーブルで捕縛し、迫り来るワルキューレに対して投げつける。 ワルキューレの動きをまとめて止めたオニクスは、地上のギーシュを見据える。彼は笑っていた。 もう、手加減はすまい。 ためらいなくオニクスはソードをギーシュに投げつける。そして命中を確認もせず急加速、地表すれすれにギーシュへと迫る。一方のギーシュは護衛のうちの一騎を盾にしてソ... -
zeropon!-05
前ページ次ページzeropon! 第五話 撃滅!青銅のギーシュ! 「な、なんだね君たちは!?」 じいっと、自分を見つめる幾つもの目がルイズの使い魔だと気づいたギーシュ。 「ふ、ふはは。なんだね?よ、よく見れば『ゼロ』、君の使い魔じゃあないか。さっさとこいつらと一緒に魔法の練習でも…」 「黙りなさい」 いつの間にかメデンがルイズの隣にいた。そして彼女もまたギーシュをまっすぐと見据えていた。 「…なん!き、貴様!貴族に対して…」 「黙れ、言ったのですこの『金髪豚野郎』」 メデンの言葉に周りが凍りつく。貴族に逆らう、平民がこれをやれば反逆とみなされその場で殺されても文句が言えないのだ。ましてや使い魔が、である。メデンの言葉に固まっていたギーシュは突然高笑いをあげた。 「く、くはははは、まったく『ゼロ』のルイズが呼んだだけあって、躾のなっていない使い魔だ... -
虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-07-1
前ページ次ページ虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 ぴしゃり。乾いた音が響き渡る。 そのあとに続くのは喧しい金切り声。さらにそのあとを狼狽した男の声が続く。 「喧しいわね」 キュルケは不機嫌そうにそれらの音のするほうに目を向ける。 そこには目に涙を浮かべながら走り去るモンモランシー、それを呆然と見送るギーシュがいた。 「痴話喧嘩」 タバサが短く言い放つ。 「全くくだらないわねぇ」 やれやれといった調子でギーシュに向けた視線をタバサのほうに向けるキュルケ。 喧しいとは思ったが、モンモランシーが走り去ったのなら痴話喧嘩は終了だろう。これ以上騒がしくなることはない。 そう思ったキュルケだったが、その考えはすぐに覆される。 「君のせいで2人のレディーの名誉に傷がついた! どうしてくれるんだ!」 それはギーシュの怒鳴り声だった。 何事かと振り返ると、そこには土下座せん... -
るいずととら-4
>>back >>next 「よくきたな、平民のメイド! 君は貴族である僕に恥をかかせた。よって決闘で決着をつけようじゃないか…!」 ヴェストリの広場には見物人が押しかけていた。輪の中心で、ギーシュは気障に薔薇の杖を咥えている。 貴族と平民の決闘なんて見世物に、みな興奮していた。ゆっくりと真由子に化けたとらが輪に入っていくと、その美しさにどよどよと歓声があがった。 「ギーシュ……一応聞くけど、あんた本気?相手、平民よ。しかも女の子。勝っても恥ずかしいだけだと思うけど……」 万が一にも勝てたとしてだけど、とルイズは心のなかでつけ加える。平民でも女の子でもないのだが、知らせる義理もない。 面倒ごとを避けるには、取りあえず、ギーシュの意志で決闘が行われたことをまわりに知らしめる必要があった。 ルイズの問いに、ギーシュは鼻で笑う。 「ハ... -
ゼロの答え-03
前ページ次ページゼロの答え 一旦部屋に戻ってルイズは爆発でボロボロになった服を着替えた。着替え終えると昼食をとるため食堂へと向かった。 デュフォーにも一緒に来るように言っておいたので一緒に廊下を歩く。 正直気分は最悪だった。腹の立つ使い魔にご主人様らしいところを見せ付けようと張り切ったのに結果はあれだ。 これではますます嫌味を言われる材料を与えてしまったようなものだ。 なのに使い魔のほうは何も言おうとしない。ひょっとして同情されているのだろうか? そう考えるとますます落ち込む。 (平民の使い魔にすら同情されるなんて……) そうこうしていると食堂に着いた。 このときルイズは酷く落ち込んでいてあまり周りを良く見ていなかった。 そのせいか椅子に座ろうとしたとき、一人の男子のマントをうっかり踏んでしまった。かなり思いっきり。 「ぐえっ」 ... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-09
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ロングビルを先頭に、一同は鬱蒼と茂る茨の森を飛び進んでいた。 女王が攻撃を止める瞬間、ロングビルは一人群衆の中から抜け出し森の奥へと逃げ出していた。 そして取り残された者達は一人二人と彼女の後を追ううちに、全員がそれに釣られて同じ方向に逃げ出していた。 女王が何故後ろに振り返ったのか、などと考える暇は無かった。 可能な限り飛行速度を上げ、ひたすら皆の進む方向に自分も突き進むことしかできなかった。 「ちっ……」 後方を一瞥したロングビルは眉を顰めながら舌打ちをした。 自分より遥かに後ろで飛行する生徒達は彼女にとって目障りな存在だった。 女王の真後ろにゴーレムを造り出し、女王の気を引きつけたのは彼女だ。 しかし、彼女が咄嗟にそのような行動を取ったのは皆を救うためではない。 あの時の彼... -
狂蛇の使い魔-03
前ページ次ページ狂蛇の使い魔 第三話 ルイズたちは昼食をとるため、再び食堂へとやってきた。 「いい? ちゃんと席に座らせてあげるし、料理を食べてもいい。だから、朝みたいなことはしないでよね! 絶対よ!」 「分かればいい」 浅倉は満足げに答える。 ルイズたちは席に着くと、さっそく料理を食べ始めた。 貴族を名乗るだけあって、皆上品な仕草で料理を口に運んでいく。 ……浅倉以外は。 「ちょっと! もう少しゆっくり食べなさいよ! 恥ずかしいでしょうが!!」 ルイズが小声で浅倉に話しかけるが、浅倉は意に介さない。 しばらくすると目の前に料理がなくなり、浅倉は近くにある料理を引き寄せようと、フォークを突き立てる。 が、右に刺そうとすれば左に、左に刺そうとすれば右に、といった具合に料理が動き、当たらない。 その料理を掴ん... -
ZERO A EVIL-04
前ページ次ページZERO A EVIL 途中からシエスタが手伝ってくれたおかげで、昼食前に掃除を終わらす事ができた。 「それでは、私は昼食の支度がありますので、これで失礼します」 「あ……う、うん」 シエスタはそう言って教室から出ようとしたが、ルイズが何か言いたそうにしているのに気が付いた。 「ミス・ヴァリエール、どうかなさいましたか?」 「え! どどど、どうして?」 「いえ、何かおっしゃりたい事がおありのように見えましたので」 シエスタにそう言われて、ルイズはかなり動揺しているようだ。目線を上にしたり、下にしたりと落ち着きがない。 やがて後ろを向いて一つ深呼吸をすると、意を決したようにシエスタに向き直った。 「そ、その、あああ、ありがとう!」 「え?」 「か、勘違いしないでよね! こ、これは貴族が平民に対する最低限の礼儀な... -
小宮山さんがトリステイン学院で立派な男性・女性に更生させるそうです
「あっ、その私は………」 「メイド、君がこの瓶を拾ったおかげで可憐なるレディを二人も傷つけてしまった。その罪は重いぞ。」 貴族であるギーシュはメイドであるシエスタにこう凄んできた。 事の発端はメイドであるシエスタが貴族であるギーシュの小瓶を拾ったことである。 そのせいでギーシュは二股をかけていた女の子二人に振られてしまいその女性達を不意に傷つけたと主張した。 明らかないちゃもんである。そんなことを吹っかけられたシエスタはただおろおろするばかりだ。周りの貴族達もニヤニヤするだけで何も言おうとはしない。 そんな状況を見かねた女性が立ち上がった。 黒髪の少女は目を赤く滾らせギーシュの元にずんずんと迫る。 「なっ、なんだね君は?」 彼女はいきなりギーシュの襟首を掴むとそれを地面に思いっきり叩きつけた。 「ぐあっ!」 あまりにも突然の出来事に何もする事が出来ないギーシュとその仲... - @wiki全体から「ギーシュの吸血」で調べる