あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「今日も朝からのんびりと」で検索した結果
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今日も朝からのんびりと
『今日も朝からのんびりと』 その二年生の春の儀式、ルイズが呼び出したのはサンショウウオに見えなくも無い青い生き物だった。 ただ何故か笑顔だ。 ひたすらに笑顔だ。 何でか知らないがずっとニコニコしている。 土煙に巻き込まれてもニコニコ、キスされてもニコニコ、ルーンが刻まれて熱くてもニコニコ。 「まあ、とにかくよろしくね」 「ナノッ」 その青い小さな生き物は、耳にも手にも見える何かを上げて返事をした。 パタパタと目にも似た模様の書かれた黒い尻尾が揺れた。 ナノちゃんと呼ばれるようになったその青い生き物は、非常に微妙な使い魔だった。 基本的に行動しない、基本的に出歩かない、基本的に何もしない。 視界の共有はできたが何故か常にルイズのそばにいるので意味が無い。 秘薬の材料といってもそもそも外に出よ... -
小ネタ-06
...の拳 妖星のユダ様 今日も朝からのんびりと ポケモン ソーナノ ゼロの進化~可能性~ ポケモン イーブイ ゼロの真実(?) ポケモン ……? 『ぶん♪ぶん♪ぶん♪』 ポケモン スピアー マリコルヌの日記☆抜粋 ポケモン ポッポ 『醜いアヒルの子』 ポケモン ヒンバス ポスタル2からポスタル・デュード召還 ポスタル2 ポスタル・デュード ゼロのリミックス ポップンミュージック 神様 ゼロのウンコ~ハルケギニアにソフトクリームってあったっけ?~ ボボボーボ・ボーボボ ソフトン ゼロの超インチキな使い魔 プロアクションリプレイ プロアクションリプレイ ページ最上部へ -
第六の系統魔法
トリステイン魔法学院で、今日も朝の授業が始まる 教室の扉が開き、冴えない講師が入ってきた。 中肉中背、大した特徴もない顔。ちょっと猫背で、どうみても運動神経と無縁な中年男 コルベールに匹敵する、冴えないオヤジだった だが問題はそんな事ではなく、彼が魔法も使えぬ平民だという事だった。 にもかかわらず、メイジたる生徒達に平民出の教師を軽んじる態度は欠片も無かった 貴族の子弟達は知っていた。彼の舌が紡ぐ言葉は、スクウェアクラスに匹敵する呪文だと 学院の全ての人が知っていた。彼の頭脳が生む謀略は、アルビオン艦隊すら手玉に取る事を トリステインの誰もが知っていた。彼がガリア王と繰り広げた、伝説的頭脳戦を ハルケギニアに知らぬ者はいなかった。ゼロのルイズが喚んだ、「知の化身」たる彼の名を だが当の本人は飄々としたもので、今日も社会の授業をのんびりとこなして... -
使い魔は鉄拳王-04
前ページ次ページ使い魔は鉄拳王 鉄拳4 突然だがある話を聞いてもらおう。 親が子供に何かをすれば子供は大人になった時に高確率で同じ事を行う。 例えば虐待を受けた子供は大人になると自分の子供にまた虐待を繰り返す事がある。なら親子で殺し合いが続くとどうなるか… ルイズは夢を見ていた、そう悪夢を・・・ 「あれ、ここは、どこかしら?」 そこは自分の家だった。 「なんで私、家に居るのかしら?」 ルイズは自分の身体を見ると。 「そ、そんな!胸が無い!!?」 しかし胸元から無い。その事にルイズは気付き少しへこんだ。 落ち着きを取り戻し現状を確認したら、今のルイズは5歳の頃である。 「なんで私5歳なのかしら?」 するとルイズの最も恐れている声が聞こえた。 それはトリステイン最強の、ハルケギニア全土を見渡してもたぶん最強の風のメイジ、ルイズの母カリーヌで... -
とある魔術の使い魔と主-10
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 「えーと、今からやらなきゃダメなの?」 「「ダメ(なの)!!」」 時刻は既に夜の時間、今日の満月はいつも通り二つ。 地球のそれより倍の大きさを持つ為、辺りは街灯がなくともそれなりに明るい。 その中で、当麻はキュルケとルイズの二人から襟を引っ張られていた。 二人は相当怒っているようで、当麻のさりげない質問にも必要以上に大きな声で返してくる。 どうしてまたこんな目に……、と泣きながら呟いていると、 「これが世の定め」 と短くタバサが答えを纏めてくれた。 さて何故このようになったのだろうか? 二人が帰ってきて、当麻が腰に手当て、イタタタタタ、と老人っぽく呻いていた時であった。 突如タバサとキュルケが乱入、普段は静かであろうルイズの部屋(正し、当麻が叱られたあの日は別)が、ちょっとした騒動へと変わる。 当麻は、寝床... -
ゼロ・HiME22
前ページゼロ・HiME アンリエッタとゲルマニア皇帝の婚姻が発表された翌日、ルイズはオールド・オスマンから呼び出しを受け、学園長室に向かった。 「おお、ミス・ヴァリエール。旅の疲れは癒せたかな? 此度の件、姫殿下から伺ってた時には、どうなることかと思うたが、無事に帰ってきてくれてなによりじゃ。まあ、ワルド卿のことは残念なことじゃったが……なんにせよ、おぬし達のおかげで無事に同盟は締結され、トリスティンの危機は去ったのじゃ。来月には無事ゲルマニアで姫様の婚儀も行われることじゃろうて」 ルイズが現れるとオスマンは立ち上がって迎え入れ、その労をねぎらった。 「私は姫様の友人……いえ、貴族として当然のことをしただけです」 そう答えて頭を下げるルイズをオスマンはしばらく黙って見ていたが、思い出したように懐から一冊の本を取り出し、ルイズに... -
魔法学院は今日も平和
思えば、始まりはあのサモンサーヴァントであったのだろう。 と、キュルケは考える。 他の生徒がおのおのの使い魔を召喚する中、ルイズが召喚したのは、子供だった。 見たこともないような服装と、おかしげなしゃべりをしていたが、その態度や言動から察するに遠い異国の子供であるらしい。 これは色々まずいのでは? ミスタ・コルベールも、召喚してしまった本人であるルイズも相当困っていた。 けれど、本人も了承し(ちゃんと使い魔や召喚の意味を理解していたのかは甚だ疑わしいけれど)、無事契約は行われた。 まあ、その点はめでたしめでたしと言える。 が、ルイズにしてみればちいともめでたくなんかなかったようだ。 この使い魔、何の役にも立たないのだ。 小さな子供なのだからしょうがないのだが。 感覚の共有はできない(してもあまり意味はないだろうが)。 ... -
Mr.0の使い魔 第六話
クロコダイルが現れた事を切っ掛けに、トリステイン魔法学院の様相 に三つの大きな変化が現れた。 一つ目は、学院に住まう貴族と平民との距離が縮まった事である。と いっても、仲良しこよしなんてなまっちょろいものではない。今まで特 権を振りかざしてきた教師や生徒がそれを自粛し、不条理な仕打ちに対 しては使用人達が堂々と文句を言うようになったのだ。 切っ掛けはやはり、クロコダイルの本塔破壊事件である。傷自体は丸 一日かけて塞がれたのだが、その間に現場を目にした人間の記憶まで消 す事はできない。加えて、それがクロコダイルの仕業だと自慢げに吹聴 する人物がいた事により、事件の全貌は尾ひれ胸びれをつけてあっとい う間に広まった。しかも『魔法ではなく、後天的に得た異能で行った』 事まで詳しく解説をつけて。 これに戦慄したのは貴族達である。魔法は貴族の特権ともいえるが、 それ... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-45
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 45.ジャックとオリヴァー ルイズがタルブから出発してしばらくしてから、 ティファニアがタバサの薬を完成させた。 笑顔でタバサの下へやって来たティファニアは、 やはりピンク色の液体が入ったビンを二つ持っている。 「これでおそらく大丈夫です」 タバサはおそらくという言葉がひどく頭に引っかかったが、 そんな事を言い出したらきりがない。 タバサは礼をしてそれを受け取って寝室に行き、 未だグッスリ眠っている自身の使い魔をたたき起こす。 悲鳴を上げて飛び起きたシルフィードの目には主人が映る。 頭をさすりながら、うーと唸ってタバサを見る。 なにしやがりますのねこのちびすけは。とは言わず、 正論で訴えることにした。 「今日は、帰んないって、お姉様はいいましたわ」 杖で頭を思... -
『醜いアヒルの子』
本日何度目かの失敗、ゼロのルイズは春の召喚の儀式で周りから笑われながらも再度爆発を引き起こす。 他の生徒たちが飽きてあくびをし始めたころ、ルイズはとうとう召喚に成功した。 煙の中から現れたのは、思わす同情してしまいそうなほどみすぼらしい魚だった。 「あっはっは! 何だよあのしょぼいのは!」 「さすがゼロのルイズ、お似合いだぜ!」 ルイズは周りの声が気にならなかった。 いいじゃないか、見た目がボロボロでもこんなに珍しい生き物はそういない。 何よりどう見ても魚なのに地上で平気そうにしている。 ルイズは静かに、その醜い魚に口付けをした。 ボロボロの醜いその魚は、とにかくのんびりしていた。 水に浸かっても陸に上がってもとにかくボーっとしている。 渋いものが好きなのか、ハシバミ草の抽出液を与えるときだけ目... -
ゼロと聖石-18
前ページ次ページゼロと聖石 ミメットが元気に走り回り、シルキスが火の塔の上に立っている。 ほかの使い魔たちと一緒にはしゃぎ回るのがチョコボの日常だ。 チョコボを飼って知ったことは、成長が早いことだ。 一週間で私の背丈を追い越して、乗れるサイズまで育った。 今は、鞍を体になじませている最中である。 その光景を見ながら、私はポーションを飲む。 手元には白紙の本、王家に伝わる始祖の祈祷書だ。 アンリエッタ姫から結婚式の祈祷文を読み上げてほしいと。 今は各属性の同級生に協力してもらって、文章を考えてる最中だ。 普段ならシエスタが紅茶を運んでくるが、今は帰省中。 といった事情で、チョコボの面倒は私が見ている。 野菜をあげたり、羽を整えてやったり、騎乗の練習をしたり。 コルベール先生は相変わらず『エンジン』を弄っている。 労働八号に進行状... -
ソーサリー・ゼロ-4
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ 一二 寄宿舎のルイズの部屋へと戻った君は、頃合を見計らって彼女を揺り起こす。 君に着替えを手伝うよう命じるルイズと、この世界の女性に恥じらいはないのかと嘆く君との間で短い口論こそあったが、 やがて身支度を終えたルイズは、君を従えて廊下に出る。 そこで君たちは、紅蓮の炎のような赤い髪と褐色の肌をもつ少女に出会う。 少女といっても顔つきも体格もルイズよりずっと大人びており、服の胸元を大きく開いて豊かなふくらみを惜しげもなくさらけ出している。 やはり、この世界の女には恥じらいが足りぬようだ。 「あら、おはようルイズ」 赤毛の少女の声には、なにかを面白がっているようなひびきがある。 「おはよう、キュルケ」 対するルイズの挨拶からは、あからさまな嫌悪感が感じられる。 キュルケ... -
小ネタ
...の拳 妖星のユダ様 今日も朝からのんびりと ポケモン ソーナノ ゼロの進化~可能性~ ポケモン イーブイ ゼロの真実(?) ポケモン ……? 『ぶん♪ぶん♪ぶん♪』 ポケモン スピアー マリコルヌの日記☆抜粋 ポケモン ポッポ 『醜いアヒルの子』 ポケモン ヒンバス ポスタル2からポスタル・デュード召還 ポスタル2 ポスタル・デュード ゼロのリミックス ポップンミュージック 神様 ゼロのウンコ~ハルケギニアにソフトクリームってあったっけ?~ ボボボーボ・ボーボボ ソフトン ゼロの超インチキな使い魔 プロアクションリプレイ プロアクションリプレイ ページ最上部へ ま行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ まじかる☆るいずん ねこねこソフトの『麻雀』 魔法少女判定の棒と魔法少女の服 マイケル召喚 マイケルジャクソンズムーンウォーカー マイケル・ジャク... -
ルイズと剣狼伝説第二部-4
朝霧の中、ルイズ、ギーシュ、ロムは出発前に馬に鞍をつけていた 「相棒、危なくなったら俺を使えよな。剣狼もいい剣だけどなぁ、俺だって負けてないんだぜ?」 「わかった、その時は宜しくなデルフリンガー」 腰に携えたデルフリンガーの要望にロムが答える そしてルイズが二人の顔を見る 「じゃあ出発するわよ。道案内は私がするんだから二人ともちゃんとついて来なさいよ」 「ああ」 ロムが頷く、しかしギーシュはというと何故か困ったような顔をしていた 「お願いがあるんだが・・・・」 「何?」 「僕の使い魔をつれていきたいんだ」 第7話 出発!嵐を切り裂く冒険 「君の使い魔?」 ロムが頭の上に疑問符を浮かべるような声で言う 「そういえばあんたの使い魔って今まで見たことがないわね。どこにいるの?」 ルイズはそういうと辺りをキョロキョロ見回した ... -
虚無と狼の牙-17
前ページ次ページ虚無と狼の牙 虚無と狼の牙 第十七話 ジョンストンはレキシントン号の真下に竜騎士部隊を展開させた。先行した巡洋艦四隻撃墜の原因が、下からの狙撃であったことを踏まえての策である。 「例のトリステイン貴族といい、艦長といい、全くの腰抜けどもめ。この私自らが戦い方を教えてくれるわ!」 鼻息を荒くしてジョンストンは威勢よく啖呵を切った。ボーウッドは苦笑いを浮かべながら、ジョンストンの後姿を見つめる。その二人の傍らで、ワルドはどこか冷ややかな笑いを浮かべている。 「事実上更迭された割には、随分と余裕ですな、ワルド子爵?」 平然とした様子のワルドに、ボーウッドは訝しげな様子で話しかけた。 「なに、面白いものがみれそうですからな」 「面白い?」 「……まずは相手の手の内を知る、これは戦いの基本でしょう」 ワルドは目の前のジョ... -
ゼロの斬鉄剣-03.5
前ページ次ページゼロの斬鉄剣 ゼロの斬鉄剣 閑話―五ェ門の一日― (時間軸としては決闘後からデルフを買いに行く虚無の曜日の間で、時間は原作よりのんびり進んでます) 五ェ門の朝は早い- 日が昇ると同時に目を覚まし、一路洗濯場へ ルイズの洗濯物はシエスタに渡し自分の洗濯物を洗う。 「ゴエモンさんて本当に器用な方なんですね、お洗濯どころか裁縫までできるなんて。」 感心するシエスタ 「なに、己の胴衣の手入れも剣の修行の内なのだ。」 シエスタのほめ言葉に僅かに高揚する その姿をみていたシエスタのメイド仲間たちは 「(あら、やっぱりいい男ね・・・・)」 「(うらやましい・・・)」 「(うちの旦那もあれくらいできれば・・・)」 などと噂をしているのであった。 すっかり汚れを落とし、いざ焚き火を起こし乾かす。 「うふ、じゃあ私は別の仕事があるのでこれで。」... -
ゼロと聖石-19
前ページ次ページゼロと聖石 空を占拠したアルビオンの軍艦から降りてくる兵隊。 大よそ五千の軍勢は大体半分に別れ、片方はラ・ロシェールに、もう片方はタルブ村に向かってくる。 上空、黒チョコボから見た規模で、6:4くらいの割合。 それに対して、タルブ村周辺に並ぶ志願軍、約五百人。 百人ぐらいが外の冒険者で協力してくれた人たち。 それらを勘定に加え、大雑把に計算しても大体四倍の戦力差。 この戦いは、いかに技術を生かして戦うかが最大の焦点だ。 そのつもりで皆準備を進めている。 会戦まであと一時間位。 組み上げられる足場、そこに並ぶタルブ村の弓使いたち。 ルーンソードを持って並ぶ、ナイトの洗礼を受けた人たち。 道具袋に剣や槍を詰め、投擲準備に入る忍者達。 入念に準備運動するモンクたちに、刀を構える侍。 非戦闘員の避難も終わり、村から人が消える... -
ゼロの黒魔道士-37
前ページ次ページゼロの黒魔道士 タルブ平原は、オレンジ色の宝石が空からこぼれてきたようで、 キラキラと目に優しい光であふれていた。 ラ・ロシェールの岩場には、うっすらと灯りがともりだしたのが分かる。 1つ1つの灯りは儚い感じがするけど、それぞれ家族が囲んだり、酒場で騒いだりしてるのかなぁ。 春草が夏草に変わっていく香りがお昼のミントティーぐらい爽やかで、 胸とお腹をじっくり満たしていく。 風はほとんど穏やかで、ときどき思い出したようにザッと駆け抜ける。 雲のデコボコが、まるで誰かの顔みたいな影を作って、 まるで笑っているみたいに見える。 平和で、どこか幻想的な夕暮れが、ボクの周りをゆっくり流れていたんだ。 ゼロの黒魔道士 ~第三十七幕~ 廻る光 「――なんだ、こんなところにいたのか」 「……あ、ギーシュ」 青草に埋もれるように、仰... -
宵闇の使い魔 第拾漆話
意外なことに、"お迎え"はまだ来ない。 別に来なくて困ることも無いんだが。 まぁ、暫くはのんびりと過ごせそうだ――― 宵闇の使い魔 第拾漆話:忘却と妄執 「ところで、授業の方は良いんですか?」 此処は学院の食を一手に引き受ける厨房。 その片隅にある、普段はコックやメイドたちが使う椅子に虎蔵は座っていた。 問いの主であるシエスタは、ポットの用意をしながらお湯を沸か沸かしている。 最近はルイズが普通の――つまり、学生達が食べるものと同じ食事を虎蔵にも用意するようになったため、 此処で食事を取るということはなくなったのだが、しょっちゅうやってきては茶やら酒やらを飲んでいる。 今日も、朝一の講義にルイズ共々引っ張り出された後で、休憩と称して逃げ出してきていた。 「あの根暗っぽい奴の時間だからな――... -
S・A in ハルケギニア-01
前ページS・A in ハルケギニア 1話 主は使い魔の実力を見抜けずに苦悩する 「ここはどこだ?」 滝島慧は気付くと、見知らぬ場所に座っていた。 辺りを見渡して見たら、いるのはピンクや赤や青と色とりどりの髪を持つ少年少女。 建物の様子と、周囲の人間の様子からここが外国である可能性が強いとは判断できるが、そもそもなぜ自分が 外国に居るのか理解出来ない。 (どういうことだ?確か俺は………) 滝島はつい先ほどの出来事を思い返す。 「やあ光。おはようございます」 「おう、滝島。おはよう。なあ……あれなんだろ?」 「えっ!?」 光が指を指すほうを見ると、そこには不思議な空間が広がっていた。 ブラックホールのほうなものだ。 そして他のSAメンバーの五人もその中心に立ってなにやら話していた。 「何なのかしら?」 「ね... -
のんきな使い魔
「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ 神聖で美しく強力な使い魔よ 私は心より求め訴えるわ 我が導きに答えなさい!」 BOGOOOOOOOON! ルイズの必死の思いを込めた詠唱は、実に漫画チックな爆発の前に掻き消された。 「バッカヤロー 殺す気か!?」 「いい加減にしろ ゼロのルイズ!」 立ち込める黒煙の中、周囲の罵倒が徐々に拡大していく。 屈辱に身を震わせるルイズ……と、その時、 「あり~? もしかして、また迷子かな」 爆発の中心から響いてきた謎の声に、不意に喧騒が止む。 やがて、煙が晴れた先に、銀色のゲートが姿を見せた。 「使い魔のゲート」 「サモン・サーヴァントは成功していたのね」 「やった! スゴイ スゴイわ! 言葉がしゃべれる使い魔なんて、もしかして韻獣! それとも亜人!」 「韻獣だって?」「あの... -
虚無の王-28
前ページ次ページ虚無の王 踏みしめた大地は、雲の頼りなさで膝を揺さぶった。 いつもより数㎝高い重心が、足の運びを妨げた。 冷たい感触が背筋を這い落ちる。真夏の太陽も、凍り付いた顔を溶かすには及ばない。 視野の片隅を、空に良く似た車椅子の男が通り過ぎた時も、フーケは峡谷の合間にくすむラ・ロシェールの街を通じて、のんびりと漂う雲を見つめていた。 麻痺した神経に火が付き、脳が感情を思い出したのは、車椅子の上で笑い声が漏れた時だ。 「空!あんたねえ!」 怒りと苛立ちが、声の中で入り交じった。 激情の火花が見せる波紋は、水面に浮かぶ柔らかい物とは違う。薄鉄を幾重にも折り曲げ、重ねた東方の刃に浮く、冷たく鋭い斑模様だ。 学園でルイズと合流し、ラ・ロシェールを目指すワルドに先んじる為、二人は竜に跨った。 いかに風竜の快速とは言え、先行するグリ... -
ウボァーな使い魔-07
前ページウボァーな使い魔 何事かとルイズが慌ててやってきたときには、すでにギーシュの姿はなかった。香水の匂いは酷かったが。 マティウスに問いただすが、説明する気がないらしく「そこの女にでも聞け」と言うばかり。 仕方なくルイズはシエスタに事のあらましを聞く。 「わ、私のせいで…貴族様があんなにお怒りに…」 自分が小瓶を拾ったばかりに…と青くなっているシエスタ。話を聞き出すのにも一苦労だ。 これとは対照的なのがマティウスである。 決闘の呼び出しを受けたにも関わらず、ルイズがシエスタに話を聞いている間、のんびりと席に運ばれてきた食事をとっている。 どの料理もなかなかの美味だ。パラメキアで作らせていた料理に勝るとも劣らない。香水の匂いは酷かったが。 ちなみに貧相なパンとスープも一緒に運ばれてきたが、そちらは犬の餌だと思い 手をつけなかった。 「この... -
Mr.0の使い魔 第二十三話
昨夜から続く雨は、翌朝になってもやむ気配を見せなかった。 「まだ、降ってんのか」 ベッドから身を起こしたクロコダイルは、窓の外を見て心底嫌そうな 表情を形作った。 悪魔の実の能力者は、海を始め水全般を苦手とする。体の一部でも水 に浸ればその力を著しく制限され、全身が水中に没すれば浮く事も泳ぐ 事もできずに溺れてしまう。 中でも『スナスナの実』によって砂を操るクロコダイルの場合は、雨 やシャワーといった流れる水、血液のような液体ですらも能力を封じる 大敵だ。水分を含んだ砂が凝固し、強制的に元の肉体へと戻ってしまう のである。悪魔の実の能力を使わないでの戦闘経験もあるにはあるが、 デルフリンガーの存在を上乗せしてなお、正面きっての戦いは避けたい のが本音だった。 「遅いお目覚めだね、旦那。天気は悪いが、気分はどうだい?」 「……最高に最悪だ... -
ゲゲゲの使い魔 01話
やぁ、人間の皆さん。僕はゲゲゲの鬼太郎です。 皆さんは僕が別世界に飛ばされたらビックリしますか、 今回は僕が別世界に飛ばされた話を紹介します。 それは今から数時間前、僕は父さんにおつかいを頼まれて街へ行ったときだった。 突然道の真ん中に現れた魔法陣みたいな鏡に僕は近づいた。 「なんだ、これは。」 僕がそれに手を触れた瞬間、僕はその鏡に吸い込まれていった。 そこから僕の生活が変わるのであった。 一方、後に僕が暮らすことになるハルケギニアでは、召喚の儀式が行われていった。 その中、ピンクの髪の女の子が召喚の儀式に挑戦していた。 後にその子が僕を使い魔にしていくのです。 「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ!神聖で美しく!!そして、強力な使い魔よ!私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに、応えなさい!」 その子は杖を振り下ろすと、爆風が... -
使い魔は四代目-01
前ページ次ページ使い魔は四代目 「…何でよ…」 ルイズは力無く呟いた。使い魔召喚の儀式、サモン・サーヴァント。他の全ての生徒達が問題なく使い魔を召喚し、コントラクト・サーヴァントを済ませたのに対し、ルイズだけが失敗を繰り返していた。 それがようやく成功し使い魔となるものが召喚されたのである。本来なら喜んでしかるべきだ。だが、ルイズの表情は暗かった。 そこに立っていたのは、紫のローブを身に纏い、髪を二本の角の様に立てている奇妙な老人だった。その肌は青白く、どことなく不健康そうだ。 だが、それよりも重要なのは、その老人が持っているドラゴンをあしらった杖の存在だった。 杖を持っているという事は、多分メイジなのだろう。あるいは…貴族? だとするとこれは…かなり不味い状況なのかもしれない。 ルイズのそんな焦燥を他所に、老人は興味深そうに辺りを見渡して... -
お前の使い魔-03
前ページ次ページお前の使い魔 寒い。寒すぎる。何でこんなに寒いんだろう? 確か今は春だったような……うう、寒い。 冬場のような寒さを感じながら、わたしの意識はゆっくりと覚醒した。 「ん……」 朝日の射す窓と天井が見える。ということは、間違いなくここは、魔法学院にある寮の中のわたしの部屋だ。 はて? 外でもないなら何でこんなに寒いんだろう? 昨日、わたしはふかふかの毛布を肩までかぶって……かぶって……? 「あれ……? もうふ……」 毛布が無い。 確かに昨日まであったはずなのに、今のわたしは肌着一枚でベッドの上に乗っている。 寝ぼけ眼で周りを見ると、わたしの横で、幸せそうに『わたしから剥ぎ取った』毛布に包まってすやすや眠る亜人が見えた。 寝起きで判断力の鈍っていたわたしの頭が、寒さと怒りで急速に回転しだす。 ... -
ゼロの魔王伝-23
前ページ次ページゼロの魔王伝 ゼロの魔王伝――23 物語の舞台は、一時、浪蘭幻十とドクター・メフィストを輩出した地球の、とある都市に移る。 十数年前に襲った<魔震>によって築かれた瓦礫の王国の中の、人通りの無い馬場下町の裏通りを、目にも鮮やかな幾種もの花模様が踊っていた。 白い月見草、百合、女郎花、秋桜、馬酔木、フリージア。百八十センチを優に超す長身の男のくるぶしまですっぽりと覆う、シルクの生地らしいコートにプリントされた押し花だ。 滴るような陽光の祝福を受け、瑞々しさを失っていない花弁からは、揺れ動くコートの動きに従って、色が付きそうなほど濃密な香りと花粉を散らしているに違いない。 実際の戦闘を行うに当たって最も理想的な筋肉の配置を体現した肉体は、三千度の炎にも耐える耐火耐熱機能を有した黒革のジャケットと、花の揺れる色彩豊かなコートと共に... -
ゼロ・HiME20a
前ページ次ページゼロ・HiME ニューカッスルの南西、港町ロサイスとシティオブサウスゴータを結ぶ街道から外れた森の中にウエストウッドという村がある。 そこは親を亡くした子供たちが身を寄せ合って暮らす、孤児院の役割を果たしている小さな集落だ。 その集落の裏手にある小川で歌を口ずさみながら洗濯をする少女が一人。 年のころは15~16、整った顔立ちに青く澄んだ瞳、長い金髪に雪花石膏のような白肌、豊満な胸、まるで絵画から抜け出たような美しさを少女は持っていた。 ただ一点、金髪から覗く耳が、人々が忌み嫌う忌わしきエルフと同じく尖っていることを除けば――。 「……?」 少女は誰かが自分を呼ぶ声に尖った耳をぴくりと動かす。洗濯する手を止めて後ろを振り返ると、集落の方からテファと同い年ぐらいの少女が走ってくるのが見えた。 「どうし... -
ルイズとペンギン(みたい)な使い魔
その日、トリステイン魔法学院新2年生のルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはペンギンみたいな、でもどこかぬいぐるみのように作り物じみた生き物を召喚した。 それもけっこうたくさん。 彼らはどうやら『プリニー』と呼ばれる種族らしい。 曰く、元は人間である。 曰く、罪を犯して死んだ魂が中に入っている 曰く、罪を償うために働いてお金を貯めないといけない 曰く、投げると爆発する 曰く、曰く、曰く…… 色々と話を聞いたものの、どうにもルイズにはピンとこない。 というかそもそも、そんな与太話としか思えないような話を信じられるわけが無かった。 「とりあえずそんなことはどうでもいいから使い魔として働きなさい!」 「お給料くれるんならイイっスよー」 なんとものんきな返事であった。 * かくして、ルイズとプリニーたちの... -
ウボァーな使い魔-05
前ページ次ページウボァーな使い魔 ルイズとマティウスが寮の部屋を出たのは、他の生徒に比べて随分と遅かった。 目を覚まし「*ゆかのうえにいる*」ことに気がついたルイズは、即座にマティウスを叩き起こし、 使い魔のありかたというものについて改めて説教を行ったのだ。もちろん、皇帝陛下に全く反省した様子はない。 この調子では明日の朝も、床の上で目を覚ますことになるかもしれない。 そんな無駄な説教を終えて気づいてみれば、間もなく授業が始まる時間だ。 のんびりと食堂で朝食を食べている暇はない。 「マティ、授業に行くわよ!!」 ルイズは己の使い魔に声をかけ、急いで部屋から出る。今日の授業は必然的に使い魔のお披露目を兼ねている。 数日前のルイズの予定ではこの日の自分は凛々しいグリフォンや勇猛なドラゴンを従えており、皆を見返すはずだったのだが、 後ろから... -
ウルトラマンゼロの使い魔-122
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第百二十二話「侵入する死者たち」 巨大異形獣サタンビゾー 蘇生怪人シャドウマン 登場 「はぁ、はぁ……」 深夜。魔法学院の近くの森の中を、才人が疾走していた。息を切らしながらも足を止めずに、 月明かりのみを頼りに木々の間をすり抜けていく。 すると才人の感覚が、暗闇の中から殺気を捉えた。才人は反射的にデルフリンガーを抜き、 殺気のする方向へ構える。 直後、闇を切り裂いて白刃が襲い掛かってきた。ガギィンッ! と鋭い金属音が鳴り響き、 デルフリンガーが白刃を受け止めて弾いた。 襲撃者がヒラリと宙を舞い、才人の正面に着地した。細身の剣を片手にし、黒いローブで 姿を隠している。才人は声を荒げる。 「誰だ! 正体を見せろッ!」 才人はこのローブの者が学院に近づ... -
使い魔!!俺?-2
そんなこんなで教室にやってきたルイズと暁。 二人が入ると生徒達の視線が一斉に集まる。 バカにしたような目で見られ、笑い声が聞こえてくる。 ルイズはそれらを無視して席に着く。 キュルケ一人だけは暁に手を振ってくる。 暁はそれに答え、にやけ顔で手を振り返す。 それを見たルイズは無言のまま暁の足を踏みつけた。 悶絶する暁にルイズは 「アンタは座っちゃダメ」 と一言だけ告げ、すぐに前を向く。 本来なら抗議のひとつでもしたいところだがルイズがとても怖いので仕方なく教室の後ろに行く。 しばらくすると教室に優しそうな中年女性が入ってきた。 教師のミセス・シュヴルーズである。 「みなさん、春の使い魔召喚の儀式は成功のようですね。」 シュヴルーズはそう言いながら使い魔たちを見回す。 すると教室の後ろの暁に目が止まる。 「おやミス・ヴァリエ... -
ゼロのロリカード-45
前ページ次ページゼロのロリカード アーカードと、――――――そしてアンデルセン。 常人ならば心臓すら止まりそうな・・・・・・。 その殺気の満ち満ちた空間で動けるのは――――――原因となっている、二人だけであった。 底冷えするような空気の中、キュルケやタバサは当然。コルベールも、アニエスですら動けなかった。 アーカードは困惑の色こそ浮かんだが、宿敵の姿にそんな瑣末なことは頭の中から霞のように消えていた。 アンデルセンは大股に歩を進め、アーカードへと近付いていく。 互いの間合いに入り、今にも壮絶で凄惨な殺し合いが始まりそうなその雰囲気。 ・・・・・・しかし、そんな一触即発の状況は一方的に解かれた。 アンデルセンが・・・・・・いきなりそれを抑え込んだのである。 アーカードはそこでようやく、思い出したかのように困惑する。 何故トリステインに、それ... -
ノンディレクショナル・ゼロ
俺の名前は平賀才人。ルイズの『二人目』の使い魔だ。 元々俺は地球の日本にいたのだが何の因果かハルケギニアっていう場所に呼び出されちまった。 召喚されたときはそりゃ泣いたりしたが『住めば都』っていう言葉通り結構環境が良かった。 ご主人様であるルイズは以前までは結構厳しい性格だったらしいが。 『最初に召喚した使い魔』のおかげでその性格を改善したらしい。恩に着るよ。 俺がルイズに怒ったことは、初めてルイズの部屋に入った時にドアを開けたら本の山が俺に襲いかかってきたことだ。 そのとき俺は本の中に埋まって危うく死にかけるところだった。 部屋の中も凄まじく、ところせましに本の塔が建てられていた。 俺はルイズに少しは片づけたらどうだって言ったらルイズは返事をしただけで以来ちっとも片づけようともしない。 しょうがなく使い魔として掃除しようとしたら乗馬... -
妖精からの伝言
『妖精からの伝言』 ルイズは、小高い丘の上から、これから戦場となる場所を見下ろしていた。 「ここが、わたし達の最後の見せ場ってことね……」 傍らの使い魔を仰ぎ見る。 「無敵」と称され、「トリステインの守護神」とまで呼ばれた”彼”の雄姿。 しかし、ルイズは知っていた。 勇壮な外見に反して、"彼"の身体が、もはやボロボロであることを。 それが証拠に、かつて召喚した直後は、彼女を乗せてシルフィードよりも速く、高く 飛ぶことすらできた"彼"が、もはや立って歩くのがやっとなのだ。 それは――彼女を守り続けて来たから。 そのことを考えると、ルイズはありし日の自分を叱りつけ殴り飛ばしたくなってくる。 なぜ、彼を労らなかったのか。なぜ、無茶ばかりして彼に無理を強いるのか……と。 ... -
宵闇の使い魔 第拾伍話
風龍に乗って城から離れていく俺たちの遥か後ろでは、砲撃の音が鳴り始めている。 どれだけ粘れるものやら―――まぁ、俺の知ったことじゃないな。 あぁ、無駄に疲れた―――本気で畳が恋しい。 宵闇の使い魔 第拾伍話:サウスゴータの恩讐 「重過ぎる。少し休まないと駄目―――」 《レコン・キスタ》の偵察を警戒してシルフィードを出来る限り低空で飛行させていると、タバサが口を開いた。 風龍の表情を読み取ることは出来ないが、確かにスピードが落ちてきている。 しかし、それも仕方の無いことではあるのだ。 シルフィードは巨大な風龍とはいえ、まだ幼体である。 そのため通常は乗せるとしても四人程度。 そこに六人+一匹も乗せていれば、その重量はかなりの体力を奪っていく。 「これだけ乗ってれば仕方ないわよねぇ―――適当に森の中にでも降りて休みまし... -
ノンディクショナル・ゼロ
俺の名前は平賀才人。ルイズの『二人目』の使い魔だ。 元々俺は地球の日本にいたのだが何の因果かハルケギニアっていう場所に呼び出されちまった。 召喚されたときはそりゃ泣いたりしたが『住めば都』っていう言葉通り結構環境が良かった。 ご主人様であるルイズは以前までは結構厳しい性格だったらしいが。 『最初に召喚した使い魔』のおかげでその性格を改善したらしい。恩に着るよ。 俺がルイズに怒ったことは、初めてルイズの部屋に入った時にドアを開けたら本の山が俺に襲いかかってきたことだ。 そのとき俺は本の中に埋まって危うく死にかけるところだった。 部屋の中も凄まじく、ところせましに本の塔が建てられていた。 俺はルイズに少しは片づけたらどうだって言ったらルイズは返事をしただけで以来ちっとも片づけようともしない。 しょうがなく使い魔として掃除しようとしたら乗馬用の鞭で... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-21
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 21.最高の盗賊に栄光あれ 最近、才人は家に帰ると自室の押入を開けその中に入る。 オブリビオンの門がそこに開いているのだ。 正確にはヴァーミルナの領域、クアグマイヤーへの門が。 『おお、ぼーやか。おもしろかったぞこれ』 と、ヴァーミルナはご満悦そうに言った。 ドリルが格好良くて怖かったらしい。たしかにそうだ。 「また怖くできそう?」 『ああ。もっともっと怖くできるだろうなぁ』 にんまり顔の彼女はひどく可愛らしい。 そりゃ、才人が頼んだ姿形に変わってくれるのだから当然だが。 「ところで、ここっテさ」 『なんだ?』 「いや、ヴァーみルナが創った化け物とかは見るケど、 元からいルのっておマえだけダよなって思ってさ」 時... -
ゼロの女帝-16
前ページ次ページゼロの女帝 「それはこの世の真理を否定することだ!」 その叫びとともに、ワルドの遍在が掻き消える。 「あら?もう精神力が尽きたのかしら」 「違う。おそらく『遍在』による攻撃が通用しないと判断した。 通用しないなら無意味に精神力と体力を消耗するだけ」 「だろうね。『遍在』の強みは分身が見た聞いた感じた事も知る事が出来るというもの。 つまり彼は『遍在』が倒される度に四回『死』を体感してると言っていい。 死とまではいかないかもしれないが一度につき四回もマダム・セトの攻撃に貫かれる 感触を味わっているのだ」 解説役になったウェールズとタバサ。 「女ならそれは日常茶飯事ですけど、普通の殿方ならそれはつらそうですわね」 「『遍在』は作った時に魔法を唱えるだけの精神力を分け与えねばならない。 通常の数倍消耗す... -
消えそうな命、二つ-09
前ページ次ページ消えそうな命、二つ 気づけば、昼も半分過ぎていた。 窓から、温かな日差しとともにチ、チ、チ、と鳥の鳴き声が降り注ぎ、カトレアの部屋にいる動物たちは各々適当な場所に寝転がり、のびのびと日向ぼっこに興じていた。 部屋の主であるカトレアは椅子に腰かけ、のんびりと本を読んでいる。朝から咳は出ておらず、今日の体調は上々だった。 膝の上には子猫や子犬が体を丸くして、気持ち良さそうに寝転んでいた。 ……実は本を読んでいる、というより『待ち人』が来るのを待っていて、その暇つぶしとして本を読んでいる。 というのが本当なのだが、ドアの向こう側のドタバタ慌ただしい気配から察するに『待たせ人』がここに来るのは中々遅くなるかもしれなかった。 ぱら、と本をめくった時、窓側から2回、硬いものを軽く小突く音が聞こえた。窓に視線を向ける。 そこにいたのは一羽、... -
ときめきメモリアル0-12
「あんた、誰?」 抜けるような青空を背景に才人の顔をまじまじと覗き込んでいる少女が言った。その瞳に、今にも溢れそうな涙が浮かんでいる。 頭痛を感じた才人は頭を降りながら言った。 「誰って……。俺は平賀才人」 一滴の涙が透き通るような白い頬を伝った。 「なんで、成功しちゃうの?なんでよ?私はゼロのルイズでしょ?なんで、こんな時に限って……」 平賀才人と名乗る青年はどことなく彼に似ていた。だけど、彼ではない。 残酷な結果を突き付けられたルイズはとめどなく鳴咽を漏らした。 その光景を見守っていたキュルケは、ルイズにかける言葉も見つからず、沈痛な面持ちのまま俯くしかない。 サモン・サーヴァントの成功は、皮肉にも一つの事実を示唆していた。 それは、一度結ばれたはずの主従関係の消滅。つまり、小波の死である。 才人は目の前で泣き伏せる少女を呆然と見つめ続けた。... -
零魔娘娘追宝録 13
零魔娘娘追宝録 進む 『アルビオンに蠢く黒い影』 やれやれ、と息をつきながらフーケは言う。 「ずいぶんと手間取ったみたいだけど、これでようやくアルビオンも我らが版図というわけかい」 戦闘の痕も生々しいニュー・カッスル城。その中庭をぐるりと見回す。 こここそが、『アルビオン王国』最後の領土であった場所だ。 「王とその取り巻きが要らぬ抵抗をしてくれたおかげでな」 彼女の隣を歩く青年、閃光のワルドは言う。 「戦力差は百倍で、こちらの損害も十倍だ。……我が軍はしばらく動けんな」 「大陸の端に陣取られ、空を背にして大火力で一方的に滅多打ち、かい? 言っちゃあなんだが、もう少しマシな作戦は立てられなかったもんかね? 馬鹿丸出しじゃないかい」 「まともに指揮のできる人材が払底していたからな。それにメイジの頭数も足り... -
ゼロの独立愚連隊-11
前ページ次ページゼロの独立愚連隊 タンッ タンッ 厨房への馬車用搬入口を兼ねた空き地にボウガンの弦が弾ける音が響いている。 先ほどギーシュが完成させた最初のボウガン、その使い方をサモンジから教わったタバサは、早速その試し撃ちをしているところだ。その音を聞きながら、もう一つボウガンを作っているギーシュがぽつりとこぼした。 「さっき、退学届けを出してきたよ」 そこで言葉を切り、錬金を唱えてばねの板厚を少し増やしてはその弾力を確かめる。続けて、サモンジの注文でボウガンの後部に銃床を造る。 「なんだろうね、昨日の朝には『こんな仕打ちに負けるものか』って思っていたんだけど……ははは、情けない限りだよ。家に知られれば勘当物だし、家にも帰れない……ありきたりだけど、メイジくずれの傭兵にでもなるつもりだよ」 言いながら造った銃床を肩に当ててボウガンを... -
デュープリズムゼロ-09
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第九話『土くれのフーケ参上』 ミントを召喚してからルイズの周りには少しずつではあるが確実に変化が起きてきていた。 今までルイズをゼロと罵っていたクラスメート達はギーシュとミントの決闘を見た事によってルイズの使い魔の力をその目に畏怖の心と共に焼き付けた。 メイジの実力を計るなら使い魔を見ろと言われるがミントの力を見ればその主であるルイ ズは只者では無い事になる。 その為公然とルイズを蔑む様な真似をする様な者は明らかに減っていた。 またそのミントが意外にもキュルケやタバサを始め、他の生徒や使用人達にも交友関係を地味に広げているのだ。 ただしミントに喧嘩を吹っかけたりその逆鱗に触れた事でボコボコにされた生徒も何人かはいるが… またルイズの方でもミントを介してキュルケとタバサと過ごす時間が増えた為今までの様にくだらない揉め事を起... -
とある魔術の使い魔と主-26
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 当麻が目を覚ました時、そこは既に王宮の中であった。 「ってもう着いたのかー」 失神していた為、時間の経過には鈍感であった。当麻はのんびりと周りを見渡す。 そこには、沢山の兵士達が自分達を囲んでいる。ついでに言うと、レイピアみたいな杖を持っており、いつでも戦闘準備完了のご様子。 (…………待て待てここは目的地のトリステインの王宮じゃないんですか!? それともあれですか、実はタバサさんには方向音痴属性が備わっているんですか!?) 口に出してしまったら殴られそうな雰囲気なので言わない。 当麻は困った。最後は不幸であったがとりあえずグッドエンドを迎えたはずだ。 なのに目が覚めるたら、夢オチと言わんばかりの超展開。とにかく、状況を把握しなければならない。 当麻は近くにいたルイズに話しかけようとした。 「なあルイ... -
宵闇の使い魔 第肆話
トラゾウがギーシュを圧倒した事で、私への視線にも少し変化があった。 けど、それ以上にトラゾウの周りが―― キュルケは何時ものこととしても、あのメイドに――タバサまで!? どういうことなのよ、これって。 アイツは私の使い魔なんだからッ! 宵闇の使い魔 第肆話:微熱の誘惑 虎蔵とギーシュの決闘。 オスマンとコルベールは、学長室の壁に掛けられた遠見の鏡でそれを眺めていた。 「ふむ―――勝ったか」 オスマンが軽く杖を振ると、効果が切れて普通の鏡に戻る。 コルベールがやってくるまでロングビルにセクハラを働いていた好色爺とは思えぬ、 真剣な様相で椅子に身体を深く沈めた。 「やはりあの使い魔がガンダールヴであることは、間違いないようですな」 「確かにのう――あの動きを見てしまえば否定は出来まい。しかし――」 何か言い... -
るいずととら-3
>>back >>next 結局、失神していたルイズは朝食を食べ損ねた。胃が痛んでいるのは、必ずしも朝から食べ物を口にしていないせいだけではないだろう。 (とらのやつ……なにか仕出かさなければいいけど) 時間を見つけてコルベール師のところや図書館に行き、珍しい幻獣について調べてみようと心の中でルイズは誓った。 少しでも「アザフセ」の生態が分かれば、食事についても対応できるかもしれないし、上手くすれば自在にとらを従えさせることさえできるかもしれない。 はかない望みではあるが、ルイズに出来ることといえばそれぐらいだ。 せっかくとらが人語を解するのだから、もっといろいろな話をとらに聞いてみればいいものである。 しかし、ルイズはとらの前に出ると恐怖でどもってしまうのだ。(あったとしてだが)主人の威厳を考えると、口は軽々しく開かないほうがいいだろう。 ... -
ゼロのしもべ10
前へ / トップへ / 次へ 午後の授業は無事終わった。 いや、授業とは無事終わるのが普通なんだが、普通のことが起こらないゆえにゼロの名を冠しているのだろう。 なんだか禅問答のようだがとにかく授業は終わり楽しい放課後である。 食事に関してはマルトーが今日のお礼だといって保障をしてくれた。これで食事抜きということはなくなったし、あのスープとパンという 19世紀の囚人のような扱いをされることはなくなった。 ルイズは「うちの使い魔を甘やかさないでください!」と不満そうだったが、マルトーの耳打ちで素直に方針を転換した。 バビル2世は聞いていた。「胸の大きくなる特別料理を毎食サービス」という甘言を。 男なら(不適切なため削除)が大きくなる料理をサービスする、と言われるようなものである。断る人間など居るはずがない! なにしろ(不適切な表現のため削除)は大事な息子... -
ネコミミの使い魔-05
前ページ次ページネコミミの使い魔 わたしが目を覚ますと、辺りは暗くなっていて、ルイズお姉ちゃんが本を読みながらベッドに腰掛けているのが目についた。 わたしが身体を起こしたのに気がついて、こちらを見たお姉ちゃんの表情は笑顔だった。召喚された当初は厳しい顔つきのほうが多かった気がするけど、最近は険がとれたというか、優しい表情が増えたのは思い過ごしでもなんでもないと思う。 「ふあ……」 わたしがアクビをすると、 「もうすぐ夕飯よ、食べられる?」 しっかりと頷く。 食事はキョーコの教えで食べられるときにきちんと食べないとダメだということを教えられている。と、一度食べ物を残して怒られたのを思い出す、アレもいい思い出だった。 ルイズお姉ちゃんはしばらく私を見つめていたが、ふと気がついたように、鼻を鳴らした。 「ところで、ツェルプストーの香水の香りがするのだけ... - @wiki全体から「今日も朝からのんびりと」で調べる