あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「虚無の鍛聖」で検索した結果
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虚無の鍛聖
...ュガレット 虚無の鍛聖-01 虚無の鍛聖-02 虚無の鍛聖-03 リィンバウムにある人工の海上都市ワイスタァンの最高評議会の1人である黒鉄の鍛聖クリュウ 彼はかつての父親と同じく世界を巡る旅に出ていました。護衛獣であるサプレスの妖姫シュガレットと一緒に。 そんな旅のある日の事、不思議なゲートを潜ってみるとその向こうは月が2つある、5つ以外の異世界でした そして出会ったピンクの髪の女の子。 これは成長した鍛冶師の青年と、大きな力を秘めた少女の大きな、でも有り得なかったはずの冒険のお話です。 -
虚無の鍛聖-02
前ページ次ページ虚無の鍛聖 虚無の鍛聖 第2夜 出会いはピンクと双子の月(後編) ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ、ぎんっ…!! 振り下ろす度に赤い火花が咲いて散っては消えていく。たった一瞬の、でもそれ無しには得られないモノの為に存在する欠片。 小さな頃から見続けてきた。父さんがハンマーを振るう姿も、親方や友人達が熱い鉄を見る間にすごい作品に仕上げて行くのも。 ボク自身もずっと見続けてきた、そしてこれからも見ていくだろう光景を。ただ無心に金属と向き合う為に。 ただ力任せに打つんじゃ駄目なんだ。それはタダの物にしかならない。ボクらが作るものは道具なんだ。人が使う為の特別なものだから。 「クリュウ様、そろそろ…」 「うん、あと4回。…よし、これでいいかな。あとは冷ませば完成だね」 「滑車ですし、研磨もしなくちゃダメ... -
虚無の鍛聖-03
前ページ虚無の鍛聖 虚無の鍛聖 第3夜 決闘の昼のその前に (クリュウ) 起きたら、やっぱり月が2つ。シュガレットはまだ寝ていて起こそうかどうしようか迷った挙句、やめた。 リィンバウムにいた時寝る前で、こっちに来たら昼間で、頭がごちゃごちゃしてワケが分からないままに寝たけれどどれだけ寝たのかよく分からない。 (――――寝不足じゃないだけいいのかな。何もされて無いし荷物も無事だし。なんとかなるかな……まだみんな寝てるし、でもちょっとお腹減ったなぁ…) こっちの世界はどんな食習慣か分からない。調味料も何があるか分からない。分からない以上は安全な物を食べるしかないんだけど……何を食べればいいのか。 そこらの動物捕まえて食べるにも毒とかあるかもしれない。多分無いけど在ったら怖い。 決闘前にお腹壊しました、なんてどう見ても聞いても言い訳だよね。駄目だ駄... -
虚無の鍛聖-01
前ページ次ページ虚無の鍛聖 1つ、武器は鋼の堅さに非ず。1つ、武器は友の助けに非ず。1つ、武器は剣の腕に非ず。 この3つこそ吾等鍛冶士の誇る三宝なり。決して忘れるべからず。 【1つ。鍛冶屋の腕は人間のみの物ではない。守護獣と鍛冶屋との絆と腕こそが鍛冶屋の柱である】 【1つ。決して屈せず、諦めてはならない。相手が王であれ、正しいと信ずる心を枉げる事は誇りを枉げる事である】 【1つ。己の為に鎚を振るう事はしてはならない。殺しの為の刃を打ってはならない。命を活かす為に鎚を打て】 1つ………そんなに思いつくものじゃない。無理無理そんなの。 「ダメだ…『決して口伝してはならず渡してはならない教えなくてはならない事のすすめ』って何が何なんだか分かんないよ」 ノートとペンをそこに置いて ぼすん と暗い草むらに身体を投げてみる。 5年間で... -
虚無の闇
「ドラゴンクエスト3」のゾーマ様を召喚 虚無の闇-01 虚無の闇-02 虚無の闇-03 虚無の闇-04 虚無の闇-05 虚無の闇-06 虚無の闇-07 虚無の闇-08 虚無の闇-09 虚無の闇-10 虚無の闇-11 虚無の闇-12 少々悲惨な描写がありますので閲覧注意してください 虚無の闇-13 虚無の闇-14 虚無の闇-15 虚無の闇-16 虚無の闇-17 -
虚無の王
「エア・ギア」より前“風の王” 武内空 を召喚。 第一部 虚無の王-01 虚無の王-02 虚無の王-03 虚無の王-04 虚無の王-05 虚無の王-06 虚無の王-07 虚無の王-08 虚無の王-09 虚無の王-10 虚無の王-11 虚無の王-12-1/2 虚無の王-13-1/2 虚無の王-14 虚無の王-15 虚無の王-16 虚無の王-17-1/2 虚無の王-18-1/2 虚無の王-19-1/2 虚無の王-20-1/2 虚無の王-21-1/2 虚無の王-22-1/2 虚無の王-23 虚無の王-24 虚無の王-25-1/2 第二部 虚無の王-26 虚無の王-27 虚無の王-28 虚無の王-29 虚無の王-30 -
Ruina 虚無の物語
フリーゲーム「Ruina 廃都の物語」よりフィーとその仲間を召喚 Ruina 虚無の物語-01 Ruina 虚無の物語-02 Ruina 虚無の物語-03 Ruina 虚無の物語-04 Ruina 虚無の物語-05 Ruina 虚無の物語-06 Ruina 虚無の物語-07 Ruina 虚無の物語-08 Ruina 虚無の物語-09 Ruina 虚無の物語-10 Ruina 虚無の物語-11 Ruina 虚無の物語 解説 -
虚無の石
「ベルセルク」よりベヘリット(覇王の卵)召喚 虚無の石-前編 -
虚無の誇り
「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-」より、ザックス 虚無の誇り-01 -
13日の虚無の曜日
「13日の金曜日」シリーズよりジェイソン・ボーヒーズを召喚 13日の虚無の曜日 プロローグ 13日の虚無の曜日 第一話 13日の虚無の曜日 第二話 13日の虚無の曜日 第三話 13日の虚無の曜日 第四話 -
虚無の紳士録
虚無の紳士録 【前編】 作画:衣谷遊/原作:大塚英志の『リヴァイアサン』より、 ルシィ殿下(の影)が所有していた「闇の紳士録」を召喚。 小ネタ -
虚無の使い魔と煉獄の虚神
「円環少女」のグレン・アザレイを召喚 虚無の使い魔と煉獄の虚神-1 虚無の使い魔と煉獄の虚神-2 虚無の使い魔と煉獄の虚神-3 虚無の使い魔と煉獄の虚神-4-前/虚無の使い魔と煉獄の虚神-4-後 虚無の使い魔と煉獄の虚神-5 虚無の使い魔と煉獄の虚神-6-前/虚無の使い魔と煉獄の虚神-6-後 虚無の使い魔と煉獄の虚神-7 虚無の使い魔と煉獄の虚神-8-前/虚無の使い魔と煉獄の虚神-8-後 虚無の使い魔と煉獄の虚神-9 虚無の使い魔と煉獄の虚神-10 トップページに戻る -
長編(五十音順)-03
... 45 (Wed) 虚無の鍛聖 サモンナイト クラフトソード物語 クリュウ シュガレット 2008-08-03 23 45 08 (Sun) 虚無の唄-song of zero- 沙耶の唄 沙耶 2009-09-26 14 16 58 (Sat) 糸色望の使い魔 さよなら絶望先生 糸色望 2009-09-26 22 02 39 (Sat) 『零』の使い魔 戯言シリーズ 零崎双識 2007-08-08 22 53 08 (Wed) アカイロマジカル 戯言シリーズ 哀川潤 2007-12-13 18 08 08 (Thu) されど罪人は零と踊る されど罪人は竜と踊る ガユス 2008-03-06 16 09 43 (Thu) 天才と虚無 されど罪人は竜と踊る & されど罪人は竜と踊るDance With Dragons レメディウス・レヴィ・ラズエル(ズオ・ルー化前) 2010-08-1... -
汝等、虚無の使い魔なり!
「機神飛翔デモンベイン」より、二闘流&アナザーブラッドを召喚 二闘流とアナザーブラッドの本名は『大十字 九朔』となりますが 完全同名で混乱を招きますので二闘流を『九朔』、アナザーブラッドを『紅朔』と表記して分けております 汝等、虚無の使い魔なり!-01 汝等、虚無の使い魔なり!-02 汝等、虚無の使い魔なり!-03 汝等、虚無の使い魔なり!-04 汝等、虚無の使い魔なり!-05 汝等、虚無の使い魔なり!-06 汝等、虚無の使い魔なり!-07 汝等、虚無の使い魔なり!-08 -
虚無の魔術師と黒蟻の使い魔
戦う司書シリーズからモッカニアの本を召喚 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-01 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-02 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-03 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-04 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-05 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-06 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-07-1/2/3 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-08 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-09-1/2 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-10 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-11-1/2 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-12-1/2 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-13 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-14 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-15 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔-16 -
虚無のメイジと、吸血鬼
「閉鎖師」シリーズより、吸血鬼フィオナ・イストラッド。 虚無のメイジと、吸血鬼-01 虚無のメイジと、吸血鬼-02 虚無のメイジと、吸血鬼-03 -
虚無のゆりかご
ソウルクレイドルの、裏主人公(男)を召喚 虚無のゆりかご-1 -
虚無の唄-song of zero-
「沙耶の唄」の沙耶が召喚される話。 ※描写の問題で、閲覧注意 虚無の唄-1 虚無の唄-2 虚無の唄-3 虚無の唄-4 虚無の唄-5 虚無の唄-6 -
虚無のメイジと双子の術士
クロス元はサガ・フロンティア、 召喚キャラはブルーおよびルージュを召喚 虚無のメイジと双子の術士-01 虚無のメイジと双子の術士-02 虚無のメイジと双子の術士-03 虚無のメイジと双子の術士-04 -
とある虚無の窒素装甲
「とある魔術の禁書目録」より、絹旗最愛を召喚 とある虚無の窒素装甲-00 とある虚無の窒素装甲-01 -
へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い
新ソード・ワールドRPGリプレイよりへっぽこ冒険隊の「イリーナ、ヒース」。 第一部~ハルケギニアの魔法の国~ へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第0話 へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第1話 へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第2話(前編) へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第2話(後編) へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第3話 へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第4話 第一・五部~ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドの憂鬱~ へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第5話(前編) へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第5話(後編) 第二部 へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第六話(前編) へっぽこ冒険者と虚無の魔法使い 第六話(後編) -
世界を繋ぐ虚無の少女の召喚詩
アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩 よりルカ&クローシェを召喚 世界を繋ぐ虚無の少女の召喚詩-01 世界を繋ぐ虚無の少女の召喚詩-02 -
虚無の少女と蒼穹の少年
機動戦士ガンダム00より、刹那・F・セイエイを召喚。 虚無の少女と蒼穹の少年-01 -
虚無の使い魔だよ!ドクロちゃん!
撲殺天使ドクロちゃん より ドクロちゃんを召喚 虚無の使い魔だよ!ドクロちゃん!-01 虚無の使い魔だよ!ドクロちゃん!-01.5 -
虚無の王-24
前ページ次ページ虚無の王 火の塔を過ぎた。 空を置き去りにして来た広場は、冷たい闇に沈んでいた。 僅かな物音、背筋を撫でる冷感、些細な切っ掛けが度々ギーシュを捕まえ、ヴェストリの広場へと振り返らせた。 神を信じて生きる少年は、その度に始祖を呪う言葉を吐き捨て、同じ数だけ、自身を悪罵した。 互いの名誉と生命とを賭けて戦うべき決闘の相手を、一人死地に残して来た。 貴族として、これ程恥ずべき事は無い。 だが、今、ギーシュを呵責するのは、もっと少年らしい、純粋な感情だ。 学生の姿は殆ど見られなかった。 幸福な恋人達が二人で迎える朝に備え、独り者が夜を諦めるには十分過ぎる時間だった。 「どう言う事なの!ねえ!」 気付くとアウストリの広場だった。 女神の様に美しい少女達は、揃って一人だった。 ルイズの声は... -
虚無の闇-08
前ページ次ページ虚無の闇 ルイズは馬の背に揺られながらぼんやりと空を見上げ、ノミの如く湧き出る暇を少しでも潰そうと、流れる雲の形で連想ゲームをしていた。 上手い具合にまん丸な雲を発見し、王都の店でクックベリーパイを食べようと心に決める。ついでに欠伸も噛み潰し、ようやく見えてきた王都の影に悪態をついた。 身体能力が上がったお陰なのか、乗馬が急激に上手くなっていた事は嬉しい。しかし意図せずともこちらの意識を汲んで動いてくれるため、安定しすぎて逆に暇になった。 途中でとても面白いイベントはあったにしろ、それ以降は全く何も無かったし、風景も相変わらずで面白みが無い。 曲がりなりにも空を飛べるルイズが何故馬などに頼っているかといえば、まだ空を飛ぶのが猛烈に下手糞だからだ。簡単なはずの宙に留まることさえ難しく、落ちないように魔力を放出し続ければとんでもない方向へ行ってしまう... -
虚無の少女と蒼穹の少年-01
前ページ虚無の少女と蒼穹の少年 虚無の少女と蒼穹の少年 何度も何度も、必死で呪文を唱えたのに呪文は少女に応えてくれなかった。 既に日は落ちかけ皆が帰りだす中、少女はもうこれで最後にしようとありったけの気合いを込めて呪文を唱える。 その気合いと思いは、報われることとなる。 「きゃあっ!!」 轟音と共に現れたのは青い鋼の巨人。 やった。私はなんてものを呼び出せたのだろう。と思ったのも束の間。 その巨人は片腕を無くし、ところどころが痛んでいるのがすぐに分かった。 どうしよう、あの巨人は痛がっているのではないかと思った矢先、 巨人の胸元が開き、一つの人影が視界に入る。 ぴったりと身体に貼りつくような服に、見たこともない意匠の兜を被った小柄な、おそらく男性。 先に足場のような器具がついた紐に足をかけ、するすると降りてくる。 兜の人物は少女の... -
とある虚無の窒素装甲-00
前ページ次ページとある虚無の窒素装甲 「はあ、もうそろそろ超限界ですかね~」 見かけは12歳くらいの少女、中学生(自己申告)の絹旗最愛は能力を使用し人にあらざる速度で深夜のビル街の屋上を疾走していた。 親友(?)の滝壷と浜面が何故学園都市上層部にその命を狙われているのか。 暗部で大人しく働きつつその立場を利用して、調査をしていたのだがどうやら感づかれたらしい。 追っ手は恐らく能力者、あの日から再構成された組織の一つだろう、幸いなことにレベル5はいないようだが。 レベル5第一位と第二位が衝突したあの日からグループを除いて壊滅したアイテム・スクール・ブロック・メンバーの再構成が 進められていた。 彼女もその一つに在籍し、上層部から押し付けられた汚れ仕事を片付けていたわけだ。 今現在は仕事熱心な同僚に追われているのだが。 さて、ここからどうし... -
虚無の闇-14
前ページ次ページ虚無の闇 トリスティン魔法学院の一室。キュルケは豊満な肉体を薄い寝間着に包んだまま、苛立たしげに腕を組んでいた。 せっかくルイズは魔法を使えるようになったのに、今度は授業をサボりっぱなし。一時は見返されバツの悪そうに黙っていた生徒たちも、また元気づいてあれこれと文句を言い始めている。 努力を止めたら足元をすくわれると窘めてやろううにも、最近はめっきり顔を合わせられない。決闘の後、恐ろしい速度で飛んで行ってしまってからは、食事時しか姿を見ていなかった。避けられているのだとは思いたくないが、そう考えても仕方が無いほどすれ違っていた。 そして始まる直前にやって来たかと思えば、すぐにどこかへ行ってしまうのだ。アンロックで部屋に押し入っても留守ばかりで、ことごとく声をかけるタイミングを逸してしまっている。 「まさか、ルイズに限って……ね」 キュルケ... -
虚無のメイジと、吸血鬼-01
前ページ次ページ虚無のメイジと、吸血鬼 燦々と日が照る日中は、吸血鬼にとっては至極暮らしにくい時間である。 しかし、今この場に存在する吸血鬼――名をフィオナ・アイスハイムと言う――にとっては、 苦痛を呼び起こす物では、ありえなかった。『尊き三種』の一つであるラインゴルト氏族の直系、 アイスハイムを束ねる”蒼姫”は対吸血鬼属性の殆どを克服していたのだから。 彼女にとっての日の光は、人間たちにとっての夜と同じ様に、眠気を誘う物でしかない。 紅色の瞳に、空色の長い髪。縁のない眼鏡のレンズの奥には、面白いものを見つけた時のような、 光が宿っている。しかし、その視線の先には、何もない。 その様子は、日の光に照らされたまま、虚空を見詰めている――と、凡百の人間には見えるだろう。 しかし、常人ならざる感覚を持つ者にとっては、虚空に開いた穴を眺めている、と見える。... -
虚無の王-11
前ページ次ページ虚無の王 「あんた、背高かったのねえ」 「へへーっ」 得意気な笑みを浮かべる空に、ルイズは戸惑いを小匙一杯含んだ声で言った。 何時も見下ろしていた筈の笑顔が、頭一つ上にある。何とも奇妙な気分だ。 空は両脇に松葉杖を衝いていた。 街に出る為、以前からコルベールに製作を依頼していた、と言う。つまりは、普通の松葉杖では無いのだろう。 「どうでしょう?注文通りに出来ているとは思いますが」 「そいつは、実験して見んとな」 虚無の曜日早朝。ヴェストリの広場に人影は無い。 居るのは、王都トリスタニアへの出発を前にしたルイズと空。そして、一組の松葉杖を持って来たコルベールだけだ。 空は歩き出す。歩くと言うよりも、走り出す。両の松葉杖を翼に変えて、飛ぶ様に走る。 あまりに機敏だ。機敏過ぎる。この男は、... -
虚無の闇-07
前ページ次ページ虚無の闇 ルイズは満足だった。もう自分はゼロのルイズではない、それどころかお前らごときがゼロ、取るに足らない矮小な存在なのだと。 笑顔の仮面の裏で特上の侮蔑を撒き散らし、魔封じをかけてやったギーシュをチラリと見返す。自らの降りかかった呪いも知らず、暢気に薔薇を振っていた。 世界でも指折りの魔法使いとて、油断していれば容易くマホトーンを受ける事がある。あの瞬間のギーシュは確実に呪文に飲み込まれただろう。心の中に絶望と恐怖の芽を育ててやったから、どんな末路を辿るのか見ものだった。 どれほど貴族らしく在ろうとしても排斥するような愚民の中で、何も持たない者がどれほどの苦しみを味わうのか知ればよい。 彼の絶望が私の力になってくれるだろう。私は更に強くなるのだ。私を否定したこの世界を、今度は私が否定してやるために。 広場を離れながら策略をめぐらせる。より大... -
Ruina 虚無の物語-07
前ページ次ページRuina 虚無の物語 ヴァリエール家についての説明が終わり、それでも時間が余ったので王都の店を巡る事になった。 学院は刺激が少ない事の他に、遠方から来た自分達に王都を披露したい。 そんな気持ちがありありと伺えた。 途中でルイズに頼み、武器屋へ寄ってもらう事にした。 ネルが見繕ってくれた剣を売却する為である。 裏通りで交差した剣を模した看板がある店を発見した。 寂れた雰囲気こそあるものの扉の作り等はしっかりしており、防犯に気を配っている事が伺える。 「これはこれは、貴族のお嬢様方。うちはまっとうな商売をしてまさぁ。 お上に目をつけられるような真似はしてませんや。」 雑然と武器の置かれているカウンターの向こう側で、パイプをくわえた男が話しかけてきた。 「客よ。」 ルイズの言葉に店の主人は驚いていたようだった。 「何、貴族が客じゃお... -
虚無の王-29
前ページ次ページ虚無の王 「久しぶりだねえ」 「大丈夫だったかい?」 「一体、何が起きたんだい?」 「心配していたんだよ」 夜の部屋に、気遣いの言葉が転び落ちた。 本心では無かった。 本当に優しい性根による物ならば、言葉の度に、ベッドの上で跳ね上がる柳の腰を、どう説明すればいいだろう。 幼い肢体から、灼けた吐息と蒸気が浮いた。 しなる杖先が、硬さを残した体に不可視の傷を刻んでいた。 神経弾。非殺傷とは言え、慈悲深さとは無縁の水魔法だ。 対象の神経に直接作用、激痛と快楽を交互にねじ込み、その精神を掻き毟る。 蒼いドレスの上で、弧月の歯並びが釣り上がった。 イザベラは自身の創意と嗜虐心から生まれたオリジナルスペルを大層気に入っている。 この小さな魔法は、少ない精神力の損耗で、いつまでもいつまでも相手を嬲... -
虚無の闇-09
前ページ次ページ虚無の闇 生い茂る木々の隙間を非常に危なっかしい運転で避け、枝の鞭に何度も体を叩きつけられながら、ルイズは竜巻に巻き込まれた戦闘機のような高速機動を繰り返していた。 別に空じゃもう満足できないとか、空中戦の練習だとか、誰かと弾幕勝負とかでなはく、わざと危険行為をしている訳でもない。恐るべき速度で突っ込んでくる数々の障害物を回避する事で精一杯過ぎて、それ以外の行動が出来ないだけだ。 誰かの風竜の視線から逃れようと高度を下げた結果、下げすぎて森に突っ込んでしまった。そしてこの有様である。スリリングにも程がある。 釣り針のような枝に体を覆う布の一部を持っていかれ、再び前を向いたときには、目の前に木製の壁があった。 「ひゃああぁぁぁっ……!」 絹を裂くような悲鳴と共に、巨大なイノシシが何かに激突したような音が森に響き渡る。文字にするとドゴーン。 ... -
虚無の王-02
前ページ次ページ虚無の王 「空?」 「そ。雲さんぎょーさん居る、でっかい空や」 「格好つけた名前ね。まあ、見た目通り、フワフワ軽薄そうな所はいかにも――――」 ルイズは言葉を切った。ニコニコと笑みを浮かべていた空の顔から、急に表情が抜け落ちたからだ。 「なんや、あれ」 空の指さす先では、生徒達が飛行魔法を使い、一足先に教室を目指していた。 「ルイズ!お前は歩いて来いよ!」 「あいつ、フライはおろか、レビテーションさえまともに使えないんだぜ」 口々に悪態をつきながら、去って行く生徒達。 「飛んでるわ」 どこか、憮然とした口調だった。 「そりゃあ、メイジだもの」 「気に入らんわあ」 「何が?」 「あいつら飛んでる癖に、ちっとも気持ち良さそうやあらへん」 「飛べるのなんて、当たり前だからでしょ」 ... -
Ruina 虚無の物語-01
前ページ次ページRuina 虚無の物語 誰かに呼ばれた気がして、町はずれの森を歩いた。 仲間達が何事かと聞いてくるが、答えずに歩き続けた。 鬱蒼と茂り薄暗い森の中を行く。 しばらく歩いた先に、光る鏡を見つけた。 ――胸騒ぎがした。 この鏡は自分を招いている……。 ゼロの使い魔×Ruina 廃都の物語 「Ruina 虚無の物語」 しばし時は遡る。 ホルムはネス公国の西の辺境にある村だ。 大河を用いた交易の中継地点となっている事だけが取り柄だった小さな村である。 一部が過去形となっている理由は、この村のすぐ近くで遺跡群が発見され、 色々とあった挙句、探索者と呼ばれる輩が集まるようになったからだ。 もっとも、怪異の原因はフィーという名の少女とその仲間たちが討ち果たしている。 ホルムの村の片隅にある庵にて薬草を調合している途... -
Ruina 虚無の物語-10
前ページ次ページRuina 虚無の物語 しばらくすると前方に鬱蒼と茂る森が見えてきた。 森の中は薄暗く、見通しが悪い事が不安を煽る。 「ここからは徒歩で進みましょう。」 森に入って少し進んだ位置で馬車を降りる。 「ここから先は一人だけで行動しない方がよさそうだね。」 ネルが剣の柄に手を掛け、辺りを警戒しながら皆に告げた。 「同意。」 「それもそうね。」 皆が同意し、ロングビルに案内されていった。 森の中を進む。 しばらくすると少し開けた場所が視界に入る。 開けた場所の中央には廃屋があった。 壁には竈が添えつけられており、炭を焼いていたのだと察せられる。 その近くには物置と思われるスペースがあり、かつてはそこに炭を置いていたのだろう。 いずれも朽ちているが、修理すればまた使えるかも知れない。 ロングビルがその廃屋を指さして告げる。 「私がきいた情... -
Ruina 虚無の物語-06
前ページ次ページRuina 虚無の物語 ルイズに矢の呪文を披露してから数日が過ぎた。 あれから魔法は使っていない。 理由として、自分の扱える魔法の中に日常生活で使えるようなものがほとんど無いという事も挙げられる。 せいぜい灯りを作り出す魔法ぐらいである。 他の魔法も威力を落とせば使えるかもしれないが、そこまでする必要性も感じられなかったという事も原因の一つである。 また先日教師達に事情を説明した結果、自分達は「東方から召喚された平民のメイジとその友人達」として認識される事となった。 校長と名乗る老人が「よかった、これで貴族だったら国際問題になっとったわい」と安堵していていたのが印象深い。 なお、事情を知らない生徒は広場にある岩の痕の原因がルイズの失敗魔法であると勘違いしているらしく「ゼロのルイズ」呼ばわりする者は日に日に減って行った。 今更ながらあの爆発の危険... -
虚無の使い魔と煉獄の虚神-8-前
しっかりと手を握り合い、見詰め合っているサイトとティファニア。 その様子を少し不機嫌そうに睨んで、ルイズはコホンと咳払いをする。 けれど、立ち上がって口を開いたのは、サイトに向けてではなく、 その隣に立てかけられているデルフリンガーに向けてだった。 「さて、それじゃあ残る問題は……虚無の魔法よね、ボロ剣」 「もうボロじゃねーって言ってんだろう娘っ子」 「どうでも良いのよそんなのは。 それよりティファニアが虚無の使い手ってのが本当かどうか。大事なのはここよ! 彼女がアルビオンの王様の娘って事が真実でも、エルフの血を引いてるって事も真実よ。 それも、一目見れば誰にだって判るぐらいに動かし難い、ね。 当然そこに拘って彼女を認めないって人も居るはずだわ。 それぐらい、エルフって言うのは恐れられているんだもの」 「でも、ルイズさん達は私... -
虚無の唄-1
>>next 今朝もルイズは憂鬱だった。 目の前に並ぶ『豪奢』な食事に対して何の食欲を覚えない。 しかしそれにも拘らず空腹は訪れる、そんな状況にいい加減嫌気が差してきたのだ。 いくら嫌だからといって、食べなければ栄養失調で倒れてしまう。 公爵家の三女としてそんな無様を晒すわけにはいかない。 わざわざ部屋まで届けさせたという事もある。 そう自分に言い聞かせ、まずは『腐肉のスープ』にスプーンを入れ、極力臭いを嗅がぬ様に、啜る。 今、ルイズは地獄に居た。 ── 事の起こりは一年生最後の授業の後。 学年末試験も終わり、二年への進級を待つばかりだったルイズだが、 二年になったら、必ず魔法を成功させたい! そう意気込み、普段より練習に気合を入れていたのだ。 それがいけなかったのか、はたまた何か別の要因が働いたのだろうか。 いつもの様に爆発した... -
虚無の使い魔と煉獄の虚神-10
その夜、身体は確かに重なり合っていた。 心も確かに重なったと思っていた。 そう、思い込んでいた。 【虚無の使い魔と煉獄の虚神】 アルビオン女王ティファニアの即位式は、近年まれに見る盛大なものになった。 ロマリア法皇を筆頭としてハルケギニア各国の指導者達が一堂に会するなど、そうある事では無い。 宮殿の大広間は荘厳な空気によって満たされていた。 天より降り注ぐのはステンドグラスに屈折させられた色とりどりの陽光達。 柔らかな明かりに照らされる貴族達の顔は、皆一様に厳めしい様子をしていた。 伝説では始祖ブリミルがアルビオンに降臨して最初にシティ・オブ・サウスゴーダを、 次にこのロンディニウム、その中心であるハヴィラント宮殿を建造したと伝えられる。 真偽の程はともかく、歴史と格式においてはロマリアの大聖堂を上回る宮殿だ。 6000年と言う時... -
虚無の雀士 スーチーゼロ Remix
これで勝った・・・。 額の大粒の汗を拭いながら、ワルドが思案する。 ニューカッスル礼拝堂で繰り広げられた、殺す者と殺される者との異色の麻雀対決も 既にオーラスを迎えていた・・・。 現時点で、トップのワルドとスーチーゼロの点差は21000。 直接振り込んでしまえば、おおいに逆転負けの可能性は残っている。 だが、後半戦に入ってからは、流れは明らかにワルドの方にあった。 ワルドは横目でチラリとウェールズを見る。 序盤こそ、彼とゼロは即席コンビとは思えぬほどの、見事な連携を見せていたが、 『偏在』3体を監視に着けた直後、快進撃はピタリと止まった。 いかに切れ者といえど、所詮は王族の坊ちゃん麻雀である。 すっかり動きが萎縮してしまい、相方への差込すらもままならないでいる。 そこへいくと、流石にゼロは勝負師である。 実質2対1という状況に追い込まれなが... -
虚無の闇-15
前ページ次ページ虚無の闇 エルザは恐怖していた。 心臓が今にも破裂しそうなほど高鳴り、極めて早いビートを刻み続けている。 本当にばれていないのだろうか? 実はマスターが、私を嘲るために遊んでいるのではないだろうか。 背後でコルベールの感極まった声が聞こえ、更に恐怖が煽られる。 現在エルザは、オスマンと胸を押し付けあう形で抱えられていた。 ルイズやタバサ、コルベールらには背を向けている。顔を見せる事はないが、見えないからこそ余計に想像してしまうのだ。 何度も酸っぱい物を飲み下す。あの短時間ではこの老人をグールに作り変える事が出来ず、エルザはオスマンの首筋に牙を埋め、ボロが出ないように必死に操作していた。 もし今エルザが牙を抜けば、作りかけのグールはたちまち死体に戻る。首に開いた二つの穴は、絶対的な証拠として残ってしまう。 「やはり、ヴィンダールヴのル... -
虚無の王-28
前ページ次ページ虚無の王 踏みしめた大地は、雲の頼りなさで膝を揺さぶった。 いつもより数㎝高い重心が、足の運びを妨げた。 冷たい感触が背筋を這い落ちる。真夏の太陽も、凍り付いた顔を溶かすには及ばない。 視野の片隅を、空に良く似た車椅子の男が通り過ぎた時も、フーケは峡谷の合間にくすむラ・ロシェールの街を通じて、のんびりと漂う雲を見つめていた。 麻痺した神経に火が付き、脳が感情を思い出したのは、車椅子の上で笑い声が漏れた時だ。 「空!あんたねえ!」 怒りと苛立ちが、声の中で入り交じった。 激情の火花が見せる波紋は、水面に浮かぶ柔らかい物とは違う。薄鉄を幾重にも折り曲げ、重ねた東方の刃に浮く、冷たく鋭い斑模様だ。 学園でルイズと合流し、ラ・ロシェールを目指すワルドに先んじる為、二人は竜に跨った。 いかに風竜の快速とは言え、先行するグリ... -
虚無のパズル-26
前ページ虚無のパズル トリステインの城下町、ブルドンネ街では派手に戦勝記念のパレードが行われていた。 聖獣ユニコーンに引かれた王女アンリエッタの馬車を先頭に、高名な貴族たちの馬車があとに続く。そのまわりを魔法衛士隊が警護を務めている。 狭い通路にはいっぱいに観衆が詰めかけている。通り沿いの建物の窓や、屋上屋、屋根の上にまで人はあふれ、口々に歓声を投げかけた。 「アンリエッタ王女万歳!」 「トリステイン万歳!」 観衆たちの熱狂も、もっともである。なにせ王女アンリエッタが率いたトリステイン軍は先日、不可侵条約を無視して進行してきたアルビオンの軍勢を、見事返り討ちにしてみせたのである。 数で勝る敵軍を破った王女アンリエッタの人気はうなぎ登りであった。 この民衆の支持を受け、アンリエッタは女王への即位を決意する。これには枢機卿マザリーニを筆頭に、ほとんどの宮... -
虚無の王-03
前ページ次ページ虚無の王 トリステインに所謂ハートビル法の様な法令は無い。当然、トリステイン学院の諸建築も、車椅子を考慮した設計にはなっていない。段差は決して多くは無いものの、その度にコルベールは難儀する羽目になった。 実の所、空の車椅子はエア・トレックと同等の動きが出来る。 エア・トレックとは、出力4kwの超小型モーターと、サスペンションを仕込んだ、インラインスケートの発展型だ。平均的なライダーは80㎞/hで疾駆し、そのトルクを利して壁を駆け登り、民家の屋根まで一躍する。 場所を選ばず走り抜けるライダー達を、人々は暴風族〈ストームライダー〉と呼び、忌み嫌う。中には珍跳団と呼ぶ者も居るが、こちらの呼称は、あまり広まっていない。 「この階段。ちときついけど、大丈夫か?」 「ええ。大丈夫です。お気になさらずに」 空は健常者の介助を必要... -
Ruina 虚無の物語-02
前ページ次ページRuina 虚無の物語 契約の後、左手に焼けつくような痛みが走る。 「すぐに収まるはずよ、使い魔のルーンが刻まれてるだけだから。」 言葉の通り、痛みはすぐに収まった。 左手を見ると、知識にない文字が刻まれている 「おお、これは珍しいルーンのようですな。スケッチしてもいいでしょうか?」 確認のためにルイズの方を向くと、許可が出たので頷いた。 コルベールが左手のルーンをスケッチしている途中で、聞きなれた声がした。 振り向くとネル、キレハ、エンダの3人が起きていたので手短に事情を説明する。 「ようするに、この子の使いっぱしりになったわけ?」 「使いっぱしりじゃなくて使い魔よ、あと私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ!この子なんて言い方はやめなさい!」 「る、ルイズさん、落ち着いてください!」 「つまりフィーはドレ... -
狼と虚無のメイジ-02
前ページ次ページ狼と虚無のメイジ 「娘、酒などないかや」 毛皮をめくれば下半身すらも露なその娘だが、異常なこの状況に動じている様子は全くない。 よく見れば脱穀前の小麦にまみれ、場違いなことこの上無かった。 「なんじゃ、酒はないのかや。なら食べ物は……」 「ちょちょちょちょっと待ちなさいよっ!何無視してるのよ!あんた誰よ!」 「わっち?」 「あんた以外に誰がいるのよ」 娘はあたりを見回して一言。 「色々と、たくさんおるのう」 「~~~!」 まさしく、辺りを見回せばクラスメイトが大量にいる。 失笑が漏れる中、ルイズは自らの杖を、娘につきつけた。 「あんたは、誰よ!」 杖をつきつけられて、流石に娘の顔から笑みが消えた。赤い……よく見れば琥珀色に強い赤みのかかった瞳をすっと細める。 「礼儀の知らぬ娘じゃの」 ... -
虚無の闇-02
前ページ次ページ虚無の闇 次にルイズの目に入ったのは、真っ白な天井だった。 普段は非常に寝起きの悪い彼女だが、こういう場所特有の匂いがちくちくと刺激し、比較的にスムーズな目覚めとなる。 「ふにゅ……?」 ルイズは子猫の鳴き声のような声を出しながら、思い切り体を伸ばして活を入れた。夢の世界で溶けていた体と意識が、少しずつ現実へと引き戻される。 体を起こした反動で長い桃色の髪がふわりと落ち、視界に縦筋をいれるそれを無意識のうちに手で脇へどける。そのまま寝そうになって、首が落ちかけた反動で目を開けた。 誰がどう見ても寝ぼけているという状態のまま固まるも、幾ら寝起きの悪い彼女とて少しは覚醒したようだ。大きく欠伸をし、目を擦りながら首をかしげた。 なんでこんな場所で寝ているのだろうか。しかも制服を着ていたはずなのに、いつのまにか真っ白い変な服に着替えさせら... - @wiki全体から「虚無の鍛聖」で調べる