SS暫定まとめwiki~みんなでSSを作ろうぜ~バキスレ内検索 / 「最強伝説の戦士 黒沢」で検索した結果
-
最強伝説の戦士 黒沢 51-1
プレハブの外、プレハブの裏、人気のない工事現場の片隅。 じっ、というより、じと~っと黒沢を見る野明と、うな垂れた黒沢が向かい合っている。 「昨日のことなんですけど、未確認生命体第2号について何かご存知ではないですか? いつ、どこからどうやって出現したのかとか……」 「っ!」 あの時。そうだ、この子も殺されてなかったし瀕死の重傷だったってわけでもない、 てことは見られてる? いや待て、だったら既に武装した警官隊がここに殺到してるはず。 そうじゃないってことは、第2号自身だと思われてはいない、か。それなら何とかなる! 「オ、オレは何もしてないし、知らない。ただひたすら怖くて逃げ回って、結局あのクモ男に ボコられて、でも運良く軽傷で……あ、ほら、あんたと一緒にいたあのデカいお巡りさん、 確か彼も、殺されてはいないんだろ? いやあ運が良かった、あんな現場にいたのに」 「ひろみ... -
最強伝説の戦士 黒沢 51-6
「……オレは……何をやってたんだ……」 「黒沢さん?」 暗いプレハブの中。浅井には何も聞こえていないが、超人化した黒沢の耳はしっかりと 聞き取っていた。遥か遠くの戦いの様子を。 猛々しい3号の咆哮を、無数の炎が燃え上がる音を、そして野明の決死の叫びを。 『あんな子が……あんなバケモノとサシで殺りあってる……このオレを護る為にって……』 黒沢の胸に、死んでも忘れないと誓った野明の顔、声、姿が蘇ってきた。 『あの子は……そりゃあ今は立派な婦警さんだろうが……どう見たって、つい最近まで 学校に通ってたんだぞ……学生カバン持ってセーラー服着て……体育の時間となりゃあ、 ブルマでスク水で……(44歳の男的な時代超越妄想)……あぁメチャクチャよく似合う…… って、そうじゃなくてだな……つまりそんな女の子が、命捨てて戦ってるって時に…… このオレは何……? 何をしてる……? 何を考... -
最強伝説の戦士 黒沢 51-8
天国なのか地獄なのか。川の流れる音が聞こえるし、背中に当たってるのは河原の石 らしい。じゃあ三途の川か。それにしちゃ、妙に寝心地がいいような……などと寝ぼけた 黒沢が、ぐったりとした自分の体を重く感じながら瞼だけ動かし開けてみると、 「……あ」 真上から見下ろしている野明と目が合った。体勢から考えると、後頭部に感じる温かさは どうやら野明の腿。つまり、いわゆる膝枕をされているらしい。 黒沢にとっては憧れも憧れ、本来ならこれだけで鼻血を出しててもおかしくない状況だ。が、 流石に今はそれどころではない。 ゴオマに咬まれた肩も、痛みはあるが出血は止まっている。相変わらずバケモノ級の治癒力、 非人間的肉体だ。 それを自分の目で見ているからだろう、野明の口からはこういう時の 社交辞令級定番セリフである「大丈夫ですか?」が出てこない。 「……ま……そういうことだ」 未確認生命... -
最強伝説の戦士 黒沢 50-1
狭くて暗くて汚い我が屋、安ボロアパートの一室で、いつものように目を覚ます。 男・黒沢、厄年も通り過ぎた44歳、妻も子供もいやしない。というか……そんなものには 縁のカケラもない44年……ガタイがいいといえば聞こえはいいが、単に図体がデカいって だけで……取り柄ゼロ、むしろマイナス……そんな野郎だ、オレは。 ま、こんなことダラダラ考えてても仕方ない。早いとこメシ喰って、仕事行かねえと。 《では、次のニュースです。八朗ヶ岳遺跡の発掘を行っていた調査隊が、熊に襲われ 全員死亡という痛ましい事件が起きました。また事件直後、遺跡の近くに埋まっていた と思われる不発弾が爆発し、現場の惨状は……》 何だそりゃ? 随分ハデというか偶然にしちゃ出来すぎな事件だな。実は熊も不発弾もウソで、 何かミステリアスな事件があって警察が報道管制してるとかじゃねえのか? 例えば、 そうだな……本当は伝... -
最強伝説の戦士 黒沢 50-3
「うぐあっ……!」 ハンマーパンチを喰らってうつ伏せに倒れる黒沢。その背をクモ男が踏みつけて、 「ゥオオオオオオオオォォォォ!」 吠えた。早々と勝利を確信してたらしい。 そして黒沢は敗北を確信していた。 『く、くそっ、くそっ……オレは死ぬのか……死ぬのかよっ……こんなところで…… こんなバケモノにやられて……そりゃあ、この先十年、二十年、長生きしたって大して いいこともないだろうけど……それにしたってあんまりだ……ヒド過ぎる……っ』 無念で悔しさで、黒沢の目から大粒の涙がボロ……ボロ……と溢れてくる。 『安アパートで安酒飲んで、休日となりゃあ散歩ぐらいしかすることない生活…… 子供の頃から今まで、女にモテたことなんて一度もなかったし……モテるどころか、 ちょっと振り向いて貰うことも……いやいや、名を呼ばれることさえなく……どうせ 自分なんか、と思ってたからハナから告... -
最強伝説の戦士 黒沢
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話 第12話 -
最強伝説の戦士 黒沢 51-7
戦士クウガの力を完全に覚醒させた黒沢が、溢れる力を持て余すかのように拳を 振りかぶってゴオマに向かった。そして必殺パンチ! のつもりが、突然後ろから その拳を引っ張られて急ブレーキ、後方へとつんのめってしまった。 「な、何だっ!?」 振り向いて自分の手を見れば、白く太い糸が絡み付いていた。遥か向こう、岩場を 越えて森の奥から伸びている糸。そしてその糸を強く引っ張って、まるでゴム仕掛けの ように森から跳んで来たのは、クモの頭部を持つ土色の肌の怪人。 「い、1号か!」 「ジガギヅシザバ・クウガ! ゴラゲゾボソギデバゾガゲデジャス! ズ・グムン・バザ!」 (久しぶりだな、クウガ! お前を殺して名を上げてやる! ズ・グムン・バだ!) クモ男、グムンは跳んで来た勢いそのままに黒沢を蹴り倒した。そして倒れた黒沢を、 また糸を引っ張ってムリヤリ立たせて、 「させるかっ!」 次の... -
最強伝説の戦士 黒沢 50-2
返り血にまみれた体で、クモ男が走った。トレーラーに取り付くなり簡単にドアを壊して、 運転席にいたひろみの喉を掴んで引きずり出し、その巨体を地面に叩きつける。 更に追撃を加えようと爪を振り上げるクモ男に、頭上から拡声器越しの大声が轟いた。 《させるかああああぁぁっ!》 イングラムに乗っている野明の声だ。横殴りに拳を振るって攻撃をしかける、がクモ男は 身軽に跳躍してそれをかわすと、口から糸を吐き出した。糸、と言っても登山用ロープ ぐらいの太さがあるそれは、まるで意思ある蛇のように伸びてイングラムにまとわりつき、 両腕両脚の間接部に絡みついた。 糸を引きちぎろうと、イングラムが四肢を踏ん張る。それと綱引きをする形で、クモ男も 糸を手に持ち替えて握り、踏ん張る。身長2mと8mの力比べだが、 《っ! き、切れない……? どころか、あいつを全然引っ張れない!? そ、そんな、そんな!... -
最強伝説の戦士 黒沢 51-2
夜。寝静まった街の上空を、人型の影が舞っていた。大きく旋回しながら鼻を鳴らして、 何やら匂いを嗅いでいるような。やがて何かを探り当てたらしく真っ直ぐに飛んで、 高度を落とした。行き着いたのは三階の窓。警察病院の、ある病室の窓だ。 影はその窓に取り付いた。施錠はされてなかったので、静かに窓を開け室内に降り立つ。 一つだけあるベッドには大柄な男が寝ている。枕もとのプレートには『山崎ひろみ』と 書かれているが、影は日本語が読めない。代わりに、また鼻を鳴らして確認した。 「グムング・ゼラゾジャダダジャヅバ」 (グムンが、ヘマをやった奴か) 闇の中、笑みを浮かべた影の口に、白く鋭い牙が光る。耳元まで避けたその口が 大きく開かれて、寝入っているひろみの首へ…… 「誰っ!?」 ドアが開かれ、部屋の明かりが点けられた。明るくなった室内にいるのは、眠っている ひろみとドアから入って... -
最強伝説の戦士 黒沢 51-4
《その後、重症を負いながらも現場から逃走した未確認生命体第2号の行方は掴めて おりません。第1号と第3号も手がかりが全くなく、更なる被害拡大が予想されます。 警察では事態を重く……》 そんなニュースがテレビで雑誌で新聞で流されている中、当の警察では未確認生命体事件 が広域指定されていた。医学や考古学など各方面の識者から広く協力を仰いで、事態の 解明・事件の解決へと向かう為である。 未確認生命体と数多く接触して生き延びた野明も、事件を直接経験した貴重な警察官 として対策本部に組み込まれた。のだが、 「未確認生命体第2号は、駆除対象から除外すべきです!」 警視庁、対策本部の会議室。まず野明が主張したのがこれだった。 会議室最奥、中央に陣取る松倉本部長が報告書を手に渋い顔で応える。 「杉田君からも話は聞いたが……」 「第2号は、第3号に襲われていたあたしを助けてくれました... -
職人さん別 ふら~りさま
短編 最強伝説の戦士 黒沢 <完結!> 乙女のドリー夢 <完結!> 悪魔の歌 <完結!> BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN <完結!> 強くなるのは、なれるのは <完結!> 強くなるのは、なれるのは その2 <完結!> 美少女戦士の意外(?)な弱点 <完結!> 長編 修羅と鬼女の刻 <完結!> -
最強伝説の戦士 黒沢 51-3
『ぐっ……や、やっぱりそうかよ……オレは未確認生命体第2号……そりゃ、こんなナリで こんなバケモノと五分にケンカしてりゃあ、そう見えるのが自然っ……当然っ……! で、 こうして銃口を向けられることはむしろ必然っ……解ってた、解ってたけど……っ!』 と黒沢が歯軋りしてる内にコウモリ男はというと、回転灯とヘッドランプの光に苦しみ、 大きく羽ばたいて高く高く飛翔。あっけなく逃げてしまった。 何人かの警察官が発砲するが、数秒とかからずコウモリ男の姿は夜空の彼方へと消える。 「もういい、3号はほっとけ! それより2号だ!」 「了解!」 改めて、全員の銃口が黒沢に向けられた。慌てて野明が、 「待って下さい! この人は……」 「まだガタガタ言ってるのか! さっさと逃げろっ!」 杉田警部が苛立ち紛れに叫ぶが、野明は逃げない。 「違うんです、話を聞いて下さい! 今、3号に襲われていた... -
最強伝説の戦士 黒沢 51-5
夜も更けて。 事件の元凶というか発端の地は、多分あの日の朝にニュースでやってた遺跡だろう。 が、黒沢にとって全ての始まりはここ。1号に襲われた、山奥の工事現場だ。 もちろん誰もいない、真っ暗なこの場所に黒沢はやってきた。電車とバスとタクシーを 乗り継いで。こんな時間にこんな場所なので少し運転手に不審がられたが、もうそんな ことは気にならない。 『今、世間を騒がせている未確認生命体第2号だと知ったら、ぶっ倒れるだろうな……』 そんなことを考えながらタクシーを降りて少し歩き、崖の上の現場に着いた。 耳が痛いくらいの静けさと、月明かりだけが頼りの暗さと、不気味なほどの広さと。 『初めてあの子に会ったのは、ここで弁当を食ってた時だったなぁ』 もう二度と会うことはないけど、と呟いて事務所兼宿舎のプレハブへ。ここは1号事件の 翌日、浅井が報道陣に囲まれてインタビューを受けていた場... -
強伝説の戦士 黒沢 50-4
クモ男騒動の翌日。崖上の工事現場は、活気に包まれていた。 死者九名と重傷者三名を出した惨劇の場として警察が大掛かりな現場検証を 行っており、怪物が暴れるというショッキングな事件にマスコミが大勢詰め掛けている。 もちろん工事は中止されており職人も来ていないが、事務所兼宿舎のプレハブで 取材を受けているのは作業着姿の浅井。 「いや~、あの時は本当に、僕も死ぬかと思いましたけどね。キャハ」 何本ものマイクを突きつけられ、眩いばかりのフラッシュを浴びて、得意満面である。 警察官たちを惨殺し、イングラムさえ倒してしまったクモ男をショベルカーで崖下に叩き込んだ 英雄、ということになっているらしい。でマスコミ各社の大挙取材攻勢というわけだ。 黒沢はその取材陣の後ろで、壁にもたれて悠然と腕を組んでいた。 『クククク……よしよし、読み通りだ……っ』 あの戦いの後。浅井は崖下に降り... -
完結した短編集
...大好きっ子 最強伝説の戦士 黒沢(ふら~りさま) のび太と雲の王国(VSさま) P2!~after 10 years~(サマサさま) 前編 後編 猿の手(さいさま) 三年一組剣八先生! (サマサさま) バンカラメモリアル2~テメエの為に鐘は鳴る~ (サマサさま) 悪魔の歌(ふら~りさま) 乙女のドリー夢(ふら~りさま) 怪獣大戦争(さいさま) 殺人鬼たち(腐った百合の人さま → 現:電車魚さま) ムネモシュネ(腐った百合の人さま → 現:電車魚さま) BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN (ふら~りさま) 20年後のぼくらは(サマサさま) あなたのとなり(ハシさま) 来襲!冥土番長 (サマサさま) ある技術者の死~... - @wiki全体から「最強伝説の戦士 黒沢」で調べる