戦国BASARA/エロパロ保管庫

残照

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bsr_e

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薄闇の中に光が舞う。
それは蛍ではなく、己が振るう刃の軌跡。
ざくり、と刃が肉に食い込む感触が伝わってきた。
鮮やかな紅と断末魔に彩られる瞬間。
まだ人の温もりを残したその体を抱きとめ、我は笑みを浮べる。
「言うたであろう、片倉」
貴様の愛おしい女のもとへ逝かせてやろう、と。
優しく掠れた声で語りかける言葉は、閨での睦言にも似ている。
胸を大きく切り裂かれ、ひゅうひゅうという息の抜けていく音が聞こえる。
ごほ、と大きく咳き込み、男の口から零れた血が、萌黄色の鎧を昏い紅に染め上げる。
左手の刀を握る力も失せており、ぶらりと垂れた指先は氷のように冷たくなってきた。
頬の傷へと手甲をつけたままの指を滑らせる。
霞んでいく視線の中、そこだけ強い意思を持った切れ長の瞳が、我の顔を睨みつける。
「我の胎内には貴様の血が宿っている…分かるか?」
くく、と嗤いながら、悲痛の表情に歪む端整な顔を愉しげに見遣る。
いくら主君に操立てしても、その身体は我に反応したのだ。
あの姫の柔らかな身体とは似ても似つかぬ我の痩せた身体に。
この身をもって貴様を犯したのだ、と口角を吊り上げた。
固く結ばれた唇は、既に拒絶する力を失い、侵入を容易にした。
今まで一度も許さなかった場所に触れ、鉄錆のような匂いの血を舐め取る。
ずるり、と力の抜けた体が足元に崩れ落ちた。
「…愛おしい女の血の味は、さぞかし美味であったであろうな」
伊達の姫君の首を落とした輪刀で逝かせてやったのだから。
さて、貴様もそろそろ旅立つか?
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