戦国BASARA/エロパロ保管庫

死に神の指

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bsr_e

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■死に神の指
  • 時代考証無視過去ネタ
  • 光秀と濃姫幼馴染妄想
  • 電波(グロ?)気味





私が狂っている、と初めて評されたのは何時の話だっただろう。
既に「今更」と呟いた事を覚えている。
人間など、一皮剥ければみな同じなのに。

幼い頃に初めて血と悲鳴を戦場で見た。
そうして、私は正しく私の生きる場所を知ったのだ。
「光秀」
屋敷の前で待っていた少女が、名を呼びながら駆け寄ってくる。
私の浴びた返り血も気にせず手を取りつかみ、彼女はおかえり、と控え目に囁く。
「ただいま、帰蝶」
柔らかい髪を撫で、火薬と血の匂いに慣れた鼻に甘い香の匂いが届いた。
「初陣、怖くなかった?」
並んで歩きながら、一刻も早く話を聞きたいのか声は逸る。
姫は屋敷から出ることは無いのだから、外の話ほど興味をそそられるものは無いのだろう。
「えぇ」
呟いて、戦場の光景を思い出す。
斬っても斬っても、人が湧くのだ。
誰も彼も髪を振り乱し、相手を殺さんが為に刀を振るう。
死にたくないが為に人を殺す、生きたがりの人間を沢山斬った。
恐ろしくなどあるものか。
「楽しかった?」
私は何時の間にか笑っていた。
覗き込む帰蝶の笑みに気付く。
「……えぇ」
感慨深く頷き、少女の手を取り指を解く。
不思議そうにその様子を見る帰蝶に微笑みかけ、開いた掌に白い欠片を落とす。
「お土産です」
白い白い、それは戦場で拾った骨の欠片だった。
帰蝶の指の形に似ていたから。
それから、その月白が純粋に彼女の肌に似合うと思ったのだ。
「……きれい」
手の中でころりと骨を転がし、陽に翳して少女は呟く。
うっとりとしたそれは、戦場で己が見せた笑みと同じだったのかもしれない。
私は人を斬った時と似た興奮が、ぞっと背筋を舐めたのを感じた。

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