戦国BASARA/エロパロ保管庫

月見酒

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bsr_e

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お館様とけんしんさま(♀)でふと思いついた短文を投下致しまする。
アニメであまりにも熟年夫婦というか言葉にせずとも分かっている的雰囲気で萌えた勢い。
これからの展開がとても気になる所だが、BHでのなれそめエピソードとかも萌える。
天井裏で佐助とかすがに見られていると良い。
そんな思いもこめて。



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「ああ、よいつきですね」
そう言いながら、謙信は杯から目線を上げた。
雲などほとんどない夜空にほぼ真円を描く銀盤が一つ。
ふっと口元を緩めて笑みを象ると、蒼い瞳を細めて隣を見遣る。
「あなたさまとながめるのも、またかくべつ」
共に戦装束を解き、普段着のまま酒を酌み交わすのも久方ぶりだ。
「それはワシも思うていたことよ、謙信」
胡坐をかいて、杯に残った酒をぐいっと空けると、信玄は腕を伸ばして華奢な肩へと添えた。
「又、こうして月を眺めたいものだのう」
戦場で刃を交わすのも血が滾るのだが、こうして静かに時を過ごすのも悪くない。
「それはわたくしもおもうておりました」
己の肩にある信玄の手にそっと細い手を重ね、小さく息を吐くと、背中を預けた。
あたたかい。
全てを包み込むようなこの温もり。
うっとりと睫毛を伏せ、そしてゆっくりと瞼を開けて信玄の顔を見上げた。
「この戦が終われば、また」
「そうですね、しんげん」
戦場で顔を合わせる事になろうとも、彼とならば。
心の奥底に沸いた感情に、謙信は己もまだ人なのだと不思議な安堵を覚えた。
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