ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「アンリエッタ+康一」で検索した結果

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  • アンリエッタ+康一-6
    日光が窓から入り始めたころにアンリエッタは目覚めた。 何度か目をパチパチしていると違和感に気が付く。 むくりとベッドから起き上がり周りを見回し、ここが自分の部屋ではないことを思い出した。 昨晩自分は城内に忍び込んだ曲者に襲われ、その際魔法で居室が見るも無残にされたのだった。 それを思い出したアンリエッタはベッドの下を覗く。 毛布に包まれ熟睡している様子の自分の使い魔がそこにいた。 康一は元々アンリエッタとは別の部屋で寝ようと考えていたが、アンリエッタがどうしてもと引きとめ同じ部屋で寝たのだ。 純情派な康一は渋ったが、アンリエッタの安全と自分の心と葛藤した末に床で寝るということで落ち着いた。 もちろん初めはドキドキして眠れるわけがなかったが、召還された疲れでストンと眠りに落ちてしまった。 アンリエッタは康一を見ていると、新鮮な今までとは違う目覚めに軽い昂ぶりを覚える。...
  • アンリエッタ+康一-5
    前回の康一君…ジョジョアゴで名も無きメイジをブッ飛ばした。 夜も更けた王城の一室。 その部屋の外に幾人もの魔法衛士隊員が集められ、厳戒態勢の守りの中にアンリエッタと康一は居た。 「曲者は捕らえたうえ、杖を奪ってから牢屋に押し込みました。重症ですが厳しく追求する所存であります」 「ではそのようにお願いします。隊長殿」 報告を終え、敬礼をして部屋を去るマンティコア隊隊長。 その足取りは心なしか重そうだった。 ドアが閉まり二人きりになると、アンリエッタは一つ溜息のようなものをつく。 「やっぱり、まだ混乱してますか」 アンリエッタは傍に立つ康一の顔を見て躊躇いながらも言った。 「そう、です…ね。やはりまだ少し」 アンリエッタは襲撃のあと、騒ぎを聞きつけ衛士がやってくるまでのあいだ康一の腕の中で震えていた。 メチャ...
  • アンリエッタ+康一-9
    静かな夜の王城の一室。 ランプの明かりが室内を照らし出し、3人の姿を描き出す。 「本当なのですか…」 「はい。ありのままにお話しております」 信じたくはない。だが状況から考えてそれが真実である可能性はとても高い。 だが頭では理解しても、心が納得できない。 生まれてこのかた、人の心を推し量ることなどない生活だった。 そんな自分に初めて直接ぶつけられた激情はドス黒い「悪意」だった。 心を他人の感情で塗りつぶされてしまいそうな、この感覚。 振り切るように押さえ込むようにしてアンリエッタは言った。 「アニエス殿が言うなら、本当にそうなのでしょうね。………この城の中に内通者がいるというのは」 あぁ、と手で頭を押さえながらアンリエッタは呻いた。 「このことを姫様に報告するのは迷いましたが、内通者がいるのでは信頼でき、かつ報告しても問題ない者が姫様以外におりませんでしたの...
  • アンリエッタ+康一-7
    アンリエッタの代わりの居室。 康一とアンリエッタ、二人はこの時間帯に来るはずの者を待っていた。 優雅にお茶しながら。 「あ、このお菓子オイシイですね」 「ええ、このお茶と合うので一緒に出しているのです」 コーラを飲んだらゲップするぐらい間違いなく、由花子が見たらブチ切れる光景。 だがこの世界に由花子は存在しない。 そして康一は純情であるのだがそういうことにあまり機敏な性格でもなかった。 結果なんだかいい雰囲気になってしまっている。 コンコン… そんな二人の間に割って入ったドアのノック。 「来たみたいですね」 「そのようです」 コホン、とアンリエッタは咳払いをして声を整る。 そして自らが着るドレスに菓子の欠片が付いていることに気が付き、急いで払い落とした。 「どうぞ。お入りください」 ガチャリと、ゆっくりドアが開いた。 「今のところ報告は以上...
  • アンリエッタ+康一-27
    ざわざわ、と煌びやかな広間に喧騒が広がっていた。 今は双月がその姿を見せる頃。 今晩の舞踏会の豪華な会場に負けず劣らぬ、身を着飾った貴族や麗人が顔を揃えている。 その誰もが程度の差はあれ、名を知られた著名人。 そんな人一倍は自尊心がありそうな者達が、今か今かと待ち構えるように、視線を前方の重厚な造りの扉に向けている。 来賓達が見つめる向こう。つまりは、今夜の主役が扉の先にいるという事に他ならない。 これだけの視線を一身に受け止めるというのは、苦痛だろうか、それとも快感なのであろうか? それは人それぞれだろうが、今夜の主役はどちらでもなかった。 色々と神経を使うが、いつもと変わらない事だと割り切っている。 これが自分の仕事であると割り切り、それを全力でこなす事が国の大事なのだ。 だから、どうという事はない。これはただの義務なのだから。 ...
  • アンリエッタ+康一-21
    そこには普段の面影の欠片もない、ただ蹲る者がいた。 アニエスは仕立て部屋に連れ込まれた後、何だかスゴイことがあったらしい。 部屋から出てきたら、廊下に崩れ落ちるように蹲ってしまったのだ。 そして負のオーラを撒き散らし、廊下の隅っこで膝を抱えるアニエスは呟いた。 「もう…お嫁に、行けない…………」 そんな感じだったらしい。 暫く再起不能であろうアニエスはほっとくとして、康一とアンリエッタはこれからどうしようかと思案する。 「でも、どうしましょーか?ヒマなんで、何かやることないですかねぇ」 「そうですね。舞踏会のことでマザリーニ卿と相談するというのはどうでしょう?」 康一もそれは気になっていたので同意し、二人でマザリーニの居そうな場所に行ってみることにした。 まずは順当にマザリーニの執務室を訪れた二人。 アンリエッタがドアをノックし...
  • アンリエッタ+康一-20
    新月の戦いから帰ってきて数日。 康一はその間も使い魔としてアンリエッタに付き従い、日々を送っていた。 一見平穏無事に見えるが、水面下ではマザリーニらが敵の情報集めにあくせくしている。 しかし敵は未だにしっぽも見せずに、上手く隠れているらしい。 まだまだ調査には時間が掛かりそうというのが現状であった。 大きく繋がりがありそうな「書類」の件についても同様である。 「でも少しゆっくり出来るっていうのも悪くはないですね」 「ええ、本当に」 城中庭の木陰で康一とアンリエッタは涼んでいた。 その横にはお茶の入った水筒が置かれ、食べかけの菓子もある。 木陰に緩やかな風が吹き、まさに優雅な一時を送る二人。 康一にとっては異世界に突然来てから、使い魔になったり、戦ったり、いろんなことがありすぎた。 それだけのことをやっても、まだ十日程度という...
  • アンリエッタ+康一-12
    時間を戻して五日前。 王城の正門が軋みを上げながら大きく開かれる。 そして豪華な装飾が施された馬車が入城してきた。 周囲には城内の貴族、官吏、主だった者達が出迎えに赴いていた。 ヒヒンと馬が一鳴きして停止する。 素早く枢機卿のマザリーニが馬車の扉を開く。 穏やかに気品あふれる物腰で、ゆっくりと馬車から降りる女性が一人。 皆が下にも置かぬ扱いをするこの女性はキョロキョロと辺りを見回す。 そしてその瞳が小さな少女を見つけたとき、知らず知らずのうちに駆け出していた。 「おお!アンリエッタ!愛しい娘や!!」 飛びつくように抱きしめ、アンリエッタのその身がこの世にあることを確かめる。 「母さま、苦しいですわ」 アンリエッタは、母である大后マリアンヌの胸に顔を埋めながら苦笑気味に言った。 「あれや、済まない。許しておくれ。 あなたが命を狙われたと出先で聞き、いてもた...
  • アンリエッタ+康一-25
    康一の考え通りなら、この本に記されたルーンの記録は間違ってはいないということになる。 しかしそうなってくると話は複雑だ。 何故なら記録正しいならば、間違っているのは康一の右手のルーンということになってしまうから。 だが実際に今、康一の右手には一画欠けたルーンが存在している。 少々複雑すぎる状況にアニエスが頭を振りかぶった。 「あぁ。何か話が複雑すぎて頭が色々混乱してきたな…」 魔法とは余り縁のない平民出のアニエスは少し疲れた様子。 そんなアニエスを見て、自身も多少混乱してきているアンリエッタが提案した。 「そうですね。この辺りで少々休憩といたしましょう。 それに、そろそろマザリーニ卿が戻ってこられるはずですし。卿ともご相談してみましょう」 ちらりとアンリエッタが廊下と繋がるドアを見た。 康一はACT1を発現させ、ドアを透過して廊...
  • アンリエッタ+康一-18
    王都トリスタニア、その王城の目覚めは早い。 夜が明ける前から調理場では食事の仕込みが始まっているし、 夜通し警備をする衛士の交代に別の衛士も起き出してくる。 あくびを噛み殺して、そろそろ交代だなと考える衛士達の前に最後の仕事が帰ってきた。 その者達の一人が許可証を差し出し、姓名を名乗る。 確認が取れ、門が開いて入城が許可された。 「ああっ、皆さんよく帰ってきてくださいました!」 「遅くなっちゃいましたけど、ただいまです。アンリエッタさん」 コーイチ達が帰城した途端に、待ちに待っていたアンリエッタは皆を居室に通した。 三人とも生きて帰ってきてくれたことに喜ぶアンリエッタ。 「しかし皆さん服がボロボロです。本当に何処も怪我はないのですか?」 心配そうに三人の服装を見るアンリエッタ。 全員崩壊した小屋の瓦礫から這い出すなどして、一...
  • アンリエッタ+康一-26
    世界は変じる。どんな些細な事であろうと、その流れは緩やかだが、停滞することなく進んでゆく。 たとえ昨日までと同じ朝日を拝んだとしても、世界は新しき日常に埋もれる。 それが人の在り方でもあり、生きる意味にも繋がる。 そうやって世界は廻り、昔日を積み重ねてきたのだから。 アンリエッタの居室に集まっての、あの夜の会合から数日が経過していた。 康一は会合の終わりで酔いつぶれ、生まれて初めての二日酔いというものに苦しんだ。 だがさすがにそれから頭痛も無くなって、心行くまで空気の清清しさを実感したものである。 しかし治るまでの一日の間に、もう軽々しく酒は飲まないと心に決めたが。 そんな康一の生活する王城だが。今日はいつもと違い、慌しい空気が多分に含まれていた。 潮が満ちるように人が溢れては、潮が引くように人が去ってゆく。 溢れる者は皆忙しそうに動き回...
  • アンリエッタ+康一-22
    そろそろ日が傾きかけてきた頃。 マザリーニを探す康一とアンリエッタは城の奥にある資料庫へと向かっていた。 辺りはシーンと静まり返っている。 この奥まった場所の辺鄙な廊下には城の奉公人は殆んど居ないからだ。 何故こんな取りに来にくい場所に資料庫があるのか。 理由はもちろん、その資料を守るためである。 資料は紙であり、紙は火に弱い。火の回りにくい城の奥に資料庫があるのは合理に敵っている。 そしてもう一つは資料を盗み出そうとする輩への対策だ。 国の核となる資料を集めた場所であるだけに警備は厳重。 静まり返る廊下だが人がいないわけではなく、そこかしこに警備の衛兵が立つ。 平民の衛兵だけではなく、魔法衛士隊の隊員も混じり万全を期している。 しかもつい十日程前にアンリエッタへの襲撃事件が起きた。 そのため普段よりも警備は倍増していて、一...
  • アンリエッタ+康一-24
    皆はタバサが持ってきた書物に記されたルーンに目を奪われていた。 それほど書物のルーンは康一のルーンとよく似ている。似すぎている。 偶然の一致としてはありえないほど、真に酷似していた。 アニエスがテーブルに置かれた、康一の右手を見る。 それを目に焼き付けた後、また書物のルーンを見た。 瞳に焼きついた康一のルーンと、書物のルーンが瞳の中で重なり、僅かな差異で合致。 「これは、確かによく似ている。殆んど見分けが付かんぞ」 驚いた様子でアニエスが書物に記されたルーンを見ながら言った。 「確かにそのようです。いえ、これは本当に違うルーンなのでしょうか?」 アンリエッタも康一のルーンと、書物のルーンを交互に見あう。 康一も自分の右手を見る。そしてその右手を記されたルーンの横へと置いた。 「これ、ホントに似てますよね」 見比べられた、ルー...
  • アンリエッタ+康一-2
    僕、広瀬康一はいっちゃなんだが結構な修羅場を潜り抜けている。 矢でブチ抜かれて死に掛けたり、爆弾戦車とやりあったり、殺人鬼とも戦った。 だが今の状況はそのどれよりもブッ飛んだものらしい。 「城?ここはお城なんですかッ!?」 「ええその通りです。ここはトリステイン王国の中心、王都トリスタニアの王城です」 イカレてるんだろうか?…この状況で、と思ったがこの彼女の私室に来る途中で空に浮かんでいた月を「2つ」見た。 2つというのは凄く重要だ。なんたって僕の住んでいた町及び世界中の常識的に月は1つしかないんだから。 彼女は言った。自分はこの国のお姫様で、魔法使いで、僕を召還してここに連れてきたのだと。 ファンタジーだろう。普通は嘘だと思う。 けど話してる最中の彼女の目は真剣だった。嘘は言っていないみたいだった。 少なくとも自分の知っていることを正しく誠実に話してくれた...
  • アンリエッタ+康一-32
    何とか三人の追っ手から逃れた康一とマザリーニは、一時近くの部屋の中に逃げ込んでいた。 薄暗くて部屋の中はよく見えないが、机と椅子に幾つかの本が納められた書棚があるだけのようだ。 当然ながら人は居ない。窓があるとはいえ、明かりもつけずにこんな場所にいる人間は怪しすぎる。 そして二人は追っ手に気付かれぬように明かりはつけられないので、充分怪しい人間であると言えた。 「あっぐァ…!」 「マザリーニさんッ、大丈夫…じゃあないですよね」 ピチャリ、と水滴の滴る音がした。そしてその水は赤黒い。 先ほどの氷の矢を、康一は致命傷になる分は防御できたが全てを防げた訳ではなかった。 康一も所々で学ランが引き裂かれ、地肌までも切り裂かれている。 しかしマザリーニはもっと酷い。ザックリと足が裂けて、傷口を押さえても血が止まらないでいるのだ。 これがこの部屋へ逃げ込んだ理由。足がこの...
  • アンリエッタ+康一-4
    互いに睨みあい視線が交錯する。使い魔、広瀬康一とメイジ。 そしてまず均衡を破ったのはメイジだった。 のそりとしたような、しかし俊敏な動きでメイジは体を動かす。 そして呪文を瞬きをするような間に完成させたッ! だが俊敏なのは康一も同じだった。 剣を弾き飛ばした魔法の威力を見ていても、躊躇うことなくメイジに向かって突っ込むッ! それを見て取ったメイジは迎撃するべく魔法を解き放った。 風の刃が3つ。康一の正面から飛来する。 だが康一に飛んでくるものは、それだけではなかったッ! ガキッ!ガキャッ!ガキンッ! 飛んできたものは康一の盾となって身を守った。 カーテンだ。布である薄いカーテンが魔法を弾き飛ばしたのだッ! 「エコーズACT2!!」 康一のスタンドの2番目の形態。 ACT2のしっぽ文字で音の表す物理的効果を表現化する能力。 『ガキンッ』のしっぽ文字...
  • アンリエッタ+康一-33
    これ、一体、何なの? そんな切れ切れな真っ白い言語が、アンリエッタの脳裏を過ぎ去り、埋め尽くす。 言語に埋め尽くされた脳内の片隅で、眼球から取り込んだ現在の映像が放映される。 本当にこの映像が現実の物なのか。アンリエッタには判断し難い。 異常。それほどにまで異常。 異常事態により凍結した脳細胞は、しかしそれでも、僅かずつに現実へと復帰してくる。 その度にアンリエッタは現状にしこたま打ちのめされそうになった。 「……う…っ」 呻きが零れた。 指が震えて跳ねる。 呼吸は小刻みに、浅く、速い。 これはこの場のほぼ全ての者に共通している状態だ。 アンリエッタも、来賓も、ギャラリーも。今、絨毯に頬を寄せて倒れている者達も。 死屍累々。未だ倒れている者達は呼吸をしている事から、死人ではないだろうが、それが最も近い表現に思えた。 着飾った貴族達も、地面に這い...
  • アンリエッタ+康一-28
    広間に姿を現した姫を見て、来賓達は皆息を飲んだ。 衣装は今夜の為にあつらえた最高級の生地を使った一品で、しかしそんな衣装も彼女の引き立て役でしかない。 アンリエッタの体は奉公人達の手によって磨きぬかれ一点の曇りも無い、透くような美しさがある。 一国の姫として、清廉で潔白を体現したかのような姿を皆が見つめた。 視線が自身を貫くのを感じながら、アンリエッタは堂々と口上を述べる。 「お集まりの紳士淑女の皆様。まず今宵の舞踏会の誘いへのご参加に深く感謝いたします。 わたくしも皆様のお顔を拝見でき、とても嬉しく思っておりますわ」 ニコリとほころぶようにアンリエッタが笑った。 そんな彼女を聴衆となり静まり返った来賓達が見つめている。 「今宵は貴き者として始祖に感謝を捧げながら、歌い、踊り、語り合いましょう。 皆様方……ごゆるりと存分にお楽しみください...
  • アンリエッタ+康一-19
    「ぐおおおぉおおぉぉぉ……」 兵士であるアニエスの鍛えられた拳を受けて、悶え転がるしかできない康一。 そんな康一を尻目に、アニエスが状況を説明した。 「コーイチさんの右手のルーンが光って、ミス・タバサの使い魔の風竜と会話したと。そういうことですか、アニエス殿?」 「はっ、その通りでございます」 分かりやすいアニエスの説明で状況を把握したアンリエッタ。 「コーイチさんも、それで間違いないのですね?」 「あぁたたた……ええ、そうなんですよ。 何かこの右手の文字が光って、そしたらシルフィードさんの言葉が分かるようになっちゃったんです」 ようやく復活した康一が右手を差し出して見せ、アンリエッタはその右手のルーンをまじまじと見た。 「そういえばこの文字、ルーンって言うんですか。使い魔の契約の印とか何とか聞きましたけど、一体どういうものなんです?」 ...
  • アンリエッタ+康一-23
    夜の世界。それは静止と静寂の世界である。 冷えて澄んだ空気に、先の見えぬ闇。 人は世界から姿を消して、残るは僅かな虫や獣のみ。 しかしそんな夜の世界に、染み込むように響く風切り音。 鳥の羽ばたき音であろうか。いや、風が伝える音は鳥ではないと言っている。 闇に紛れて宙を駆ける音の主、それは体長6メイルの風韻竜の幼生であった。 「おねーさま、そろそろ降りますわ。残念です。きゅいきゅいっ」 夜の澄み切った空気の中を飛ぶことが楽しくてしょうがないシルフィードは、あからさまに残念がって着陸の体勢に入る。 そんなシルフィードに乗るタバサは、背中の鱗をすりすりとなだめるように擦ってやった。 「また帰るときに飛べる。それと、ここからは喋っちゃダメ」 しっかりとシルフィードに言い含めておくタバサ。 人語を話す韻竜は滅んだとさえ言われる希少種だ。 ...
  • アンリエッタ+康一-13
    狭い小屋の中での、あっさりとした捕り物劇。 男はあっという間にロープで縛られ、今度は自らが床に転がされてしまった。 「……、……ッ………」 呻きにならない呻きを男が上げる。 小屋に入ってきた康一と、フードを被ったもう一人。 背が低く、小柄でやせっぽちと言ったほうが的確だろう。 抱えるように持っている、体に似合わぬ長い杖が、その身をメイジであると証明している。 その者はゆったりと杖を振る。 使う魔法は「ディティクトマジック」。 魔法の力で小屋の中を調べ上げ、何も問題ないことを確認。 安全を確認してから、自らの目でも狭い小屋の中を見渡しフードを脱いだ。 可憐で繊細な青髪であった。静謐な雰囲気。少女であろうか。 しかし素振りからは、数々の戦いを生き抜いてきた経験を感じる。 少女は可憐な見た目とは裏腹に、この場に必要な実力を備えているようであった。 「アニエスさん、大丈夫でしたか?」 「あ...
  • アンリエッタ+康一-3
    「ふ、はぁ~~~…」 アンリエッタはあくびを噛みころしながら、今日起きたことを思いかえしていた。 自分が召還した使い魔、コーイチ。 平民の者にしては姫である自分を前にしても落ち着いていて、優しそうな「いい人」だった。 そのコーイチは自分とは別の所で寝たいそうで、アンリエッタはかまわないと言ったのだが別の部屋に行ってしまった。 メイジの実力を見るには使い魔を見よ。 この言葉通りならばアンリエッタは自分がメイジとして落ちこぼれなのではないかと思う。 それを考えるとコーイチは悪い人間ではないが、少しだけ憎たらしく見えるような気がした。 しっかりと準備をして召還の儀に望んだはずなのだが…。 そんなことを考えながら、まだ残っている書類仕事を片付けるため頭を回転させ始める。 ギィィ……… 不自然に、ゆっくりと、きしむような扉の開く音。 いつもなら必ずノックがあ...
  • アンリエッタ+康一-10
    暗い、石の箱に押し込められたような感覚。 湿気ってカビ臭い、ツンと鼻につく匂いがするが男は鼻が麻痺して分からない。 体を少しよじったため、戦いと拷問で受けた傷がジクリと痛む。 この日の差し込まない牢獄に男は放り込まれてどれほどの時間が経っただろう。 まだ10日は経っていないかと男は思った。 毎日3回料理ともいえない、腐って虫が沸いたような食べ物が運ばれてきた回数で分かる。 国の姫を狙ったにしてはズイブンお優しいことだが、 まだ自分は知っていることを全て話したわけではないので餓死させるわけにもいかないのだろう。 反吐が出そうになりながら、出されたものは全て食べきった。 死にたくないからではない。 まだ死ぬのが得策ではないというだけの話だ。 自分は幾ら痛めつけられ精神的に追い込まれても、何も話たりすることはないと言いきれる。 だ...
  • アンリエッタ+康一-29
    皆が踊り、語り、ワインを飲んで笑い合う。 そんな舞踏会の主役の周りには、やはり人だかりができてしまった。 出席した者はほぼ全員が彼女に挨拶をし、変わらぬ忠誠の言葉を述べる。 それが内心はどうあれ、言葉にするだけで充分でもある訳だが。 「それでは姫さま、これにて失礼させていただきます」 「はい。それでは今宵は良い夜となりますようにお祈りしておりますわ」 アンリエッタは舞踏会が始まってから、あらかたの貴族と言葉を交わしていた。 多少時間は掛かったが、これで自分の仕事は大体は終了。 目の前の貴族と別れの言葉で離れて、誰にも見られぬ角度で小さく、少しだけ安堵の溜息を付いた。 (本当に面倒なお仕事ね…。マザリーニ卿が代わってくれないものかしら?) もちろん思うだけで、アンリエッタはそんな事を言うつもりはない。 ちょっとした意趣返しで言ってもいい...
  • アンリエッタ+康一-11
    やけに静かな真っ暗闇な夜にしみわたる馬車の音。 カポリ、カポリ、と規則正しく馬が踏み歩く。 新月の夜のため月明かりはなく、人が出歩くことはない。 それに、こんな街外れの森の中の道なら尚更だ。 手綱をとる男がチラリと荷台に転がっているものを見た。 アンリエッタだ。服は土に塗れて破れ、見るも無残な姿である。 牢を脱走した男は、見つからぬように城の馬車を盗み出して城外に逃げ出してきた。 アンリエッタは何を掴んだのか、落ち着ける場所で聞きだすために連れてきたのだ。 そのアンリエッタは途中でいつ目覚めるか分からないので、チラチラと確認していたが一向にその気配は無い。 だが男にとっては、その方が手間が省けて都合がいい。(手間とはもちろんブン殴って気絶させることだ) そして男は尾行されていないか周囲にも注意を払いながら、目的地を目指している。 ...
  • アンリエッタ+康一-8
    狭い道を肩がぶつかりそうになりながら幾人もの人がすれ違っていく。 城を初めて出た康一は件の宿屋に向かうため狭い路地のような道を歩いていた。 今の康一はいつもの学ラン姿では目立つので平民の服装に着替えている。 そして康一はもう一人の同行者が立ち止まるのを見て自分も立ち止まった。 「ここだな」 同行者はアニエスという名の若い平民の女性兵士だった。 アンリエッタの紹介で、康一の同行として信頼できるであろうと任された人物。 女性にしては高い身長で、細身ではあるがしなやかで力強い逞しさがある。 道中で会話した感じでは人当たりもよく、穏やかで冷静な態度を康一は感じた。 任務中は軍服であるアニエスも兵士であると気付かれぬように私服に着替えていた。 しかし康一とアニエスでは身長に差がありすぎて、一緒に並ぶと少々ちぐはぐな印象を周囲に与えている。 ...
  • アンリエッタ+康一-1
    「あいたたた・・」 後頭部が痛い。今日も普段通りにら帰宅する途中で感じた浮遊感。 それを感じたとたんに僕の視界は闇に変わったのだ。 「もしかして新手のスタンド使いが?」 その可能性に気付き顔を上げる。眩しい。見えない だが問題はない。スタンドで周囲の人間は把握できている。 人の数は八人。近くに一人。ちょっと離れたところに七人だ。 ようやく光に目が慣れ始めた。自分の目で確かめることができる。 周りは変わった場所だった。一面の石畳に高そうな絨毯。そしてその上に乗せられた僕。 視線を感じた。近くの豪華なドレスを来た女の子からだった。 この子がスタンド使いなのか? 派手な服装からして、いわゆる普通の人というわけではなさそうだけれど。 「 WTG"M=;+JGM)%%」 女の子が知らない言葉を意を決したように紡ぎ始めた。...
  • アンリエッタ+康一-14
    雪風のタバサ。本名シャルロット・エレーヌ・オルレアン。 彼女はガリア王国の王弟オルレアン公を父に持つ、生粋の王族である。 シャルロットは幼少の頃からとても明るく快活で、いつも周囲は賑やかであった。 父のオルレアン公シャルルは5歳で空を飛び、12歳にスクウェアメイジとなった、いわゆる天才。 聡明で才気溢れ人望もある、何処から見ても非の打ちどころがない人間であった。 母も心優しく、シャルロットのことを理解し慈しむことが出来る心を持ち合わせ、シャルロットはいつも母の傍を着いてまわった。 父と母、双方からたくさんの物を与えられ受け継いだシャルロット。 幸せに満ち溢れた幼少時代を過ごし、いつまでもこの幸せが続くと笑いながら信じていた。 しかしそんな彼女の心を閉ざす、陰湿な出来事が起きる。 父、オルレアン公の死。 母と共に亡骸へしがみつき...
  • アンリエッタ+康一-31
    始祖ブリミルの子孫である代々のトリステイン王族が住まう王城。 広大な敷地に多大な財を投じて建造されたそれは、見る者を感動させるほど雄大だ。 そんな大きな城の中を歩いて移動するのは、かなりの時間を要する。 端から端まで歩いて何分かかってしまうのだろうか? とにかくマザリーニと康一は城を駆け回った事により数分で、広間から資料庫へと到着した。 まだ十代の現役高校生であった康一はそこまで息は切れていないが、マザリーニは結構息切れしている。 普段書類仕事ばかりでこれほど走ったのは久しぶりのマザリーニ。 壁に手をついて絶え間なく荒い呼吸をしながら酸素を取り込む彼は、これから毎日15分は軽くでいいから運動しよう、と心に誓っている真っ最中。 歳は取りたくないものですな。 そんな自らの衰えを実感しているマザリーニは何とか、多少呼吸は荒いが普段程度の体力を取り戻す。 「ゼハァー...
  • アンリエッタ+康一-36
    大きなお城に住んでるというのは、こんな時デメリットにしかならない。 フロアごとに広大な面積をもつ城の中を移動するというのは一苦労。 今、康一は気を失っているらしいエレオノールを抱えているのだから更に倍だ。 「じゃあこの女の人、エレオノールさんって言うんですか?」 『ああ、そうじゃよ。君のご主人である姫殿下とは血の繋がりもある。 この国一番の大貴族の娘さんでの。いや、しかし…良いフトモモじゃぁ』 『コノジジイ、ネズミの体ヲ借リテ何見テヤガル…』 ACT3でエレオノールを抱えて、自分の肩にハツカネズミを乗せた康一。 その肩に乗ったネズミは宙に浮いたエレオノールの(スタンドのACT3を見る事はできない)、 スカートから覗く、いわゆる、美脚に目を奪われていた。 御足と呼んでもよかろう。色白な肌。そこには一点のくすみもない。 ほっそりとしながら、そしてその形を崩さぬ...
  • アンリエッタ+康一-35
    康一達が居た部屋は、もはや大規模災害の跡地と化していた。 魔法による破壊は全てを薙ぎ払った上で粉微塵に砕いたのだ。 壁には幾つも風穴が空き、明らかに見通しがよくなっている。 バラバラと天井から塵のような物が落ちてきた。 まるで廃墟のようなその部屋に、この惨状の元凶等が姿を現した。 三人のメイジが、ジャリッと元が何なのかも分からぬ破片を踏み潰す。 会話は無かった。いや、そんな必要は無いらしい。 三人は何を言うでもなく、まるで一つの意思に統括されたかのように、行動している。 全員が全員を補完しあって行動している。一筋の乱れも無い、見事だった。不気味な程に。 そんな中、一人が「ディティクトマジック」を発動。 探知の魔法は、この場にある全てを使用者に教える効果を持つ。 康一達が今この部屋の何処に居るのか。全てを教えてくれる、ハズだった。 僅かに体が揺れた。それは...
  • アンリエッタ+康一-34
    「で、カッコつけてみちゃったものの、一体どーすればいいと思う。ACT3?」 若干気が抜け気味な声で康一が自らの精神の力、ACT3に尋ねた。 『非情ニヤベー感ジデス。何モ考エテイナカッタノデスカ?S・H・I・T。』 OH!とスタンドのくせにACT3が呆れて天を仰いだ。 「だからお前に何か考えがないか聞いてんじゃあないか。それと言い方が微妙にムカつくぞ」 自分の精神から生まれた存在に呆れられるというのは結構ムカついたりする。 何で自分に自分をバカにされなきゃあならないのだ。 普段こんな物言いはしない康一だが、ACT3に対しては多少荒っぽい言葉遣いにもなろう。 『ヤレヤレダゼ、ッテヤツデスネ。…ストップ!ソンナニ怒ッタ顔シナイデクダサイ』 「だったら、何か、いい手があるんだろうね?」 無かったらブチのめすぞ、と言わんばかりの康一が凄みを利かす。 そんな康一の問い...
  • アンリエッタ+康一-17
     何とかタバサにレビテーションをかけてもらって、紐無しバンジーを避けられた康一。 「ゼァハァー、ほ……本気で落ちるかと思った……  タバサさん、助かりました…」  コクン、と頷くタバサ。しかしシルフィードに加速の指示をしたのもタバサ。  結果として助けてくれたわけだが、いいとこ取りした格好になる。  そんなことを全く無視してタバサは言った。 「さっき小屋の床を打ち抜いた「力」で、這い上がってこれなかったの?」 「そういえばそうだな。アレはほんの一瞬だったから、見間違いかもしれんが床に拳跡があった。  一瞬で床をブチ抜くほどの「見えない力」があれば大丈夫なんじゃあなかったのか?」  タバサの疑問でアニエスもそれに気付いた。  力、見えない力、というのは当然スタンドのことだ。 「お前の力に関して、姫様は何も教えては下さらなかった。一体どういう力だ?  ...
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    ...ckVgDaSVk アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c 愚者(ゼロ)の使い魔 ◆Dv3XctLjy. ゼロのスネイク ◆jW.eGr2I9s 亜空の使い魔 ◆cpD80RhRDE 鮫技男と桃髪女 ◆7/eeytaWnw アヌビス神・妖刀流舞 ◆6Dp6kmr0yc つかいまがとおるっ! ◆1kaqwCsXPI 使い魔は天国への扉を静かに開く ◆1kaqwCsXPI 風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg
  • アンリエッタ+康一-15
    魔法による全方位からの攻撃。 それを受けてギシギシと小屋は軋み、崩落へのカウントダウンが始まる。 その間も絶え間なく攻撃は続き、カウントダウンはさらに加速してゆく。 そして。 ミシィ、と小さな決定的な音がした。 まず四方の柱が崩れた。ほぼ同時に屋根が落ちる。 その屋根に押しつぶされるように、壁板も崩れ去る。 壁が崩れる勢いで土煙が上がった。 小屋が土煙に隠れ、姿を見失う。 小さく魔法の風が吹き、視界を塞ぐ土煙が掻き消えた。 数秒前までソコにあった小屋は、もう何処にもない。 ただ瓦礫の小山があるだけ。中の者達はどうなっただろうか? 押し潰されて、踏み潰されたカエルのようにペシャンコになったか。 それとも瓦礫の中でしぶとく、運悪く生き延びているのだろうか。 どちらにせよ、終わりは見えた。 周囲の森から、木々を掻き分け三人の人影が現れる。 全員形状に違いはあるが、杖を持つメイジ。 三人とも...
  • アンリエッタ+康一-16
    体中を氷と風で切り裂かれ、男は膝を折って地面に倒れこむ。 一瞬の早業でメイジを倒したタバサ。 だが未だ、敵は見える限りでも二人いる。 そしてその二人は味方が倒されて、のうのうとしている奴らではなかった。 「どうやら来るぞッ!」 魔力の気配が場に満ちる。 男二人は即座に口を開き、魔法の詠唱に入る。 タバサは対抗呪文が間に合わないことを悟り、冷静に行動を決めた。 「間に合わない。逃げる」 脱兎のごとく逃げる康一達、三人は瓦礫の山から飛ぶように駆け出す。 当然その逃げる間にも敵の詠唱は続き、そして発動した。 先に発動したのは氷の魔法。 宙に氷の矢が生え、そして降り注ぐッ! 逃げる三人、しかしこの逃げは時間稼ぎだ。 逃げる間に敵が詠唱を行うなら、タバサに出来ぬ道理はない。 「エア・ハンマー……!」 不可視の風の槌が振るわれた。 エア・ハンマ...
  • アンリエッタ+康一-30
    マザリーニは舞踏会の会場を駆け足で去った。 その内では思考が静かに、激しく渦巻き、新しく見つけた可能性を客観的に考察している。 そして考察が深まれば深まるほどに、自分の考えの正しさが立証されてゆく。 広間を出て、廊下を駆けるときでも思考は止まらない。 そんなバタバタと、慌しく駆ける彼の背中に声が掛かった。 「マザリーニさーんッ!」 ハッとして振り向くと、そこには敬愛する姫殿下の使い魔が自分を追いかけて走る姿。 「コーイチ殿!」 康一は多少息を切らして、マザリーニの元に駆け寄ってきた。 「コーイチ殿、何故ここに?それにアニエス殿はどうされました?」 康一がどうして同行しているはずのアニエスを連れずに自分の元に来たのか。 そもそも突発的な行動をしている自分の居場所を見つけられたのかを尋ねるマザリーニ。 少し息を落ち着かせた康一は...
  • 各部キャラ
    ...ズQの吉良吉影 康一アンリエッタ+康一 ACTの使い魔 S.H.I.Tな使い魔 スーパー・フライ『鉄塔』の使い魔 虹村形兆几帳面な使い魔 キラー・クイーン爆炎の使い魔 猫草使い魔はゼロのメイジが好き ねことダメなまほうつかい 間田ゼロの奇妙な使い魔(うわっ面) うわっ面の使い魔 億泰アホの使い魔 ミキタカ使い魔ファイト トニオお嬢様の恋人 シンデレラ使い魔は灰かぶり 蓮見琢馬(The Book)ゼロと使い魔の書 五部 ~黄金の風~ ジョルノ杖をとりかえしにいこう! 僕の夢は三色コロネッ! 黄金の使い魔 ポルナレフ白銀と亀な使い魔 ココ・ジャンボ(亀)も登場 チャリオッツ・レクイエム使い魔の鎮魂歌 ジョルノ+ポルナレフジョルノ+ポルナレフ ディアボロ絶頂の使い魔 ディアボロの大冒険Ⅱ 不死の使い魔 ディアボロの大冒険タバサの大冒険 ブチャラティslave sleep~使い魔が来る ア...
  • 王の中の王 -そいつの名はアンリエッタ-
     我が最愛の父、偉大なるトリステイン王はかつて私に言いました。 「頂点に上り詰める『資格』のある者は常に只一人なのだ。  この世界が必要とする『帝王』は常に一人きり……その『帝王』こそは『私』だ。  そしてアンリエッタ、私が死んだ時、次の『帝王』として選ばれるべきはお前だ。  我が最愛の娘、トリステイン王国の次なる支配者よ。  『帝王』としての私の『血統』を受け継ぐがいい。  それこそがこの父がお前に遺してやれる、ただ一つのことだ」  やがて父王が崩御された時、私は名実共にトリステイン王家の次期国王の座を継承しました。  その際、我が母マリアンヌ王妃が女王として即位する道もあったのですが、他ならぬ母上自身が 女王即位を辞退した為に、実質的にこの私が国家の象徴となって政に携わることになったのです。  そしてその日から、我が王家の家臣団は完全に二つ...
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    ... アンリエッタ+康一 L・I・A(仗助) 『鉄塔』の使い魔(スーパー・フライ) ACTの使い魔(康一) 几帳面な使い魔(虹村形兆) 爆炎の使い魔(キラー・クイーン) 使い魔はゼロのメイジが好き(猫草) ゼロの奇妙な使い魔(うわっ面)(間田) アホの使い魔(億泰) 使い魔ファイト(ミキタカ) お嬢様の恋人(トニオ) 使い魔は灰かぶり(シ...
  • 康一-2
    魔法使い―――メイジという人達は使い魔を召還するらしい。 メイジの手足となる一種の相棒。スタンドと少し似ているかもしれない。 人によってはカエルだったり猫だったりこの世界に住む幻獣というのが召還される。 らしいのだが彼女、アンリエッタさんが召還したのは人間である僕であった。 人間を召還する。こんなことは聞いたことがないそうだ。 「ええとアンリエッタ…さんでいいですか?」 コクリと頷くアンリエッタさん。 「では使い魔さんはコーイチさんとお呼びさせて頂いても?」 「はい、どーぞ」 「とりあえず僕はアンリエッタさんに召還されて使い魔になったのが理解できました。 その上でもう一つ聞きたいんですけど…僕はずっとココにいなきゃなんないんでしょうか?」 アンリエッタさんの表情が険しくなった。 「……本当にお困りでしょうね。 私の未熟のせいで、市井に生きる方を使...
  • 奇妙なルイズ-10
    アンリエッタ王女は、薄暗い私室のカーテンを開けようと杖を手に持ったが、カーテンを開けぬまま杖を下ろした。 まだ日は高いというのに薄暗い部屋は、彼女の心そのものだった。 十七歳の少女としての自分は、ルイズを友達だと思っている。 しかし王女としての自分は、これからルイズに困難な任務を押しつけようとしている。 水晶のついた杖をいじりつつ、子供の頃のことを思い出す。 『杖を手持ち無沙汰に扱うのはみっともない行為です!』 ルイズと一緒に怒られた、懐かしい思い出だった。 昨日、隣国のゲルマニアに向けて送り出された使者は、アンリエッタとゲルマニア皇帝との婚約を正式な物とする手紙を携えている。 水面下ではアンリエッタとゲルマニア皇帝の婚約、そしてトリスティンとゲルマニアの軍事的な同盟がほぼ決定している。 それをわざとらしく手紙で知らせることで、”感動的な婚約...
  • 味も見ておく使い魔 第四章 前編
    トリステイン王国とガリア王国にはさまれたラグドリアン高地。その高地に、国境 をはさむように、ハルケギニア随一の名称地『ラグドリアン湖』はあった。 国境線上に存在するこの湖は、交通の要衝でもあり、ガリアとトリステインを行き 来する商人たちは、ほとんどがこの近くを通過する。 ただ、ガリアとトリステインの、長年の確執にもかかわらず、この地域が戦のにお いを放った歴史はない。 なぜか? それは、この地が人間の土地ではないからだ。 人ならざる、水の精霊の土地。精霊の住まう場所。 それが、ラグドリアン湖畔であった。 水の精霊の時は長い。 人の時間にとって、水の精霊が出現する頻度はあまりにも長く、時間は短い。 だから、実質的に、水の精霊と会うことができるのは、トリステイン王国との盟約 の更新を行う以外、人間に出会うことはないといってよかった。 そして、その希少価値...
  • 使い魔は穏やかに過ごしたい-3
    今、城下町では王女アンリエッタが大変な人気を集めている。いや、もはや王女ではなく女王アンリエッタだったな。 なぜ女王が人気を集めているのか?それはこの前の戦いで数で勝るアルビオン軍を打ち破ったからだという。そのおかげで『聖女』と崇めたてられるほどだ。 アンリエッタは女王となったため、当然のごとくゲルマニア皇帝との婚約は解消された。だからといって同盟も解消されるわけではないらしい。 何故かはよく聞いてないので知らないが、私には特に関係のないことだろう。さて、なぜ今こんなことを考えているのか、それはこれから聖女アンリエッタに会うからだ。 今朝、アンリエッタからの使者が私たち(正確に言えばルイズ)のもとへやってきた。用件は不明。ただアンリエッタが呼んでいる、とだけしかわからない。 そしてルイズがこれを断るはずも無く、私たち(もちろんデルフは連れて行く)は用意してあった馬車に乗...
  • 第一話(11) 王女のために!
    本日はコルベールの授業…のはずであったが、ヅラを被ったコルベールの出現により事態は急変する! トリステインの姫殿下・アンリエッタが学院に行幸するというのである。 授業は中断し、生徒たちは出迎える準備に取り掛かる。 これこそが日常が魔界に変わるとき。そう、平穏な日常の崩壊の開始の合図になろうとは誰一人予測していなかった。 ゼロの奇妙な使い魔~フー・ファイターズ、使い魔のことを呼ぶならそう呼べ~     [第二部 アルビオン、その誇り高き精神] 第一話(11) 王女のために! その① その日、ルイズは寝覚めが悪かった。マリコルヌの愛の言葉が五月蝿かったからではない。 なぜなら変な夢をみてしまったからである。それは昔の夢… そこは小船の上。ルイズは小さな頃、嫌なことがあると此処に逃げていた。 そうしたら憧れの子爵様が迎えに来てくれるのだ。 ...
  • 第二十一話 『愛の蜃気楼』
     アンリエッタは裸に近い格好でベッドに横たわっていた。身につけているのは、薄い肌着一枚で、普段はゆったりとしたドレスのスカートに隠れてしまっている白く細い足を投げ出している。 左手には空になったワイングラスを持ち、右手は顔を覆うように被せてしまっている。それによって表情は読めなくなってしまっているが、口元はきつく結ばれていた。 アルビオンにて貴族派が王党派に総攻撃を仕掛けてからすでに四日が経過していた。いまだにルイズたちは戻ってこず、王党派がどうなったのかもわからずじまいである。 なにせ空に浮かぶ大陸であるがゆえに、貴族派が制空権を掌握している以上は情報が下に全く降りてこないのだ。 とは言っても、アンリエッタも結果については想像がついていた。王党派三百に対し貴族派五万。およそ二百倍もの数を相手にどうやって勝てと言うのか。 となればあの勇敢な皇太子は真っ先に・・・そしてルイズたちも...
  • 仮面のルイズ-32
    かつては、白の国アルビオンの象徴とうたわれたニューカッスルの城。 城壁は砲撃と魔法による攻撃で瓦礫と化し、焼け焦げて腐りかけた死体がそこかしこに転がっている。 アルビオン貴族派であり、反乱軍でもあった『レコン・キスタ』は、一応の勝利を収めたものの、この戦闘で尋常ならざる被害を被っていた。 王党派の戦死者は約二百人、生き残りはゼロだった。 しかし、レコン・キスタの戦死者数は約二千、怪我人も合わせれば四千を超える甚大な被害だった。 ニューカッスルの城は アルビオンの岬の突端に位置しており、歩兵は地続きの場所から攻めることしかできない。 密集したレコン・キスタの兵達は、城壁を飛び越えて現れた一頭の馬に、文字通り踏みつぶされた。 まるで草原の草を踏みしめるが如く、街道の土を跳ね上げるが如く、兵達を踏みつぶし、弾き、蹂躙したその馬は、兵士達の目には巨大に見えた。 い...
  • 仮面のルイズ-25
     シエスタがギトーと共にトリステイン魔法学院に向けて馬を走らせている頃。  ルイズは、トリステインの王宮で、一人で待たされていた。  デルフリンガーは武器なので王宮には持ち込めない。  そのため、吸血馬と共に馬舎に預けてある。  ルイズが待たされているこの部屋は、言わば従者を待たせるための部屋なのだが、王宮だけあって間取りは広く、調度品も美事な物ばかりだった。  実家にも同じような部屋があったのを思い出したが、それと比べても広く、そして堅牢な作りをしている。  ルイズは、ふぅ、とため息をついた。  トリステインの王宮に来るまでの間、ウェールズにブルリンのことを覚えていないのかと何度も質問した。  だが、ブルリンのことなど覚えていないという。  念のためデルフリンガーを握らせて質問したが、デルフは『嘘つているとは思えねー』と言っていた。 ...
  • 依頼! 風のアルビオンを目指せ! その②
    依頼! 風のアルビオンを目指せ! その② 「今から話す事は誰にも話してはいけません」 とアンリエッタが言い、承太郎は無言で退出しようとした。だが。 「メイジにとって使い魔は一心同体。席を外さなくても結構ですよ、使い魔さん」 「…………」 さすがに友達でありお姫様であるアンリエッタの前で恥をかく事はないと、使い魔という単語をスルーする承太郎だったが、 やはりルイズは彼が何か文句を言ってきやしないかと気が気ではなかった。 だが承太郎がおとなしくソファーに戻るのを見てホッと一息。 直後、アンリエッタがゲルマニアの皇帝に嫁ぐ事になったと聞いて、心臓が口から飛び出るほど驚く事になってしまう。 理由はアルビオンの貴族が反乱を起こし、今にも王室が潰れそうな事にあった。 反乱軍が勝利すれば次はトリステインに侵攻してくるに違いない。 それに対抗するにはゲルマニアと同盟を結ぶしかなく、...
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