ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「ゼロと使い魔の書」で検索した結果

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  • ゼロと使い魔の書-01
    ゼロと使い魔の書 第一話 地球にひっぱられて、上着から体がぬけた。仗助のいる屋根が遠ざかり、茨におおわれている赤煉瓦の壁にそって落下した。 八角形のドームと七つの尖塔をもった[茨の館]の上空につよい風がふいて、…… 目を開くと、鋭い日光に目を刺され僅かに眉を顰めた。 自分の身に起きた一番最近の記憶は、自らの存在意義でもあった「やるべきこと」が終わり、幕引きを行おうとした最後の最後で東方仗助との死闘に敗北し、 全身の骨を砕かれ茨の館から落下した。それで間違いない。 ならここはどこなのか。上半身を起こし、そして怪我が治っていることに気がつき、自分の目の前に広がる光景に言葉を失った。 緑色の海だった。 微かに吹く風が草を揺らし、草原は一つの生き物のように自身を波打たせていた。 神はいない。自分はそう考えていたが、どうやら単に怠慢で残酷で、そして気まぐれだったためにいないと勘違...
  • ゼロと使い魔の書-02
    ゼロと使い魔の書 第二話 「……ねえちょっと!聞いているの?」 「聞いている。相槌を打ったほうがよかったか?」 自室で使い魔の仕事を説明している間、ルイズはずっと困惑していた。 自分の使い魔が貧弱そうな平民だった。それはまだいい。前例がないだけで使い魔には違いないのだから。 問題はその平民の性格というか態度というか、自分が接してきたどの平民よりも、いや、どんな人間よりも生気というものが希薄だった点だ。 ただ、そこに存在している。空気のように。 呼びかければ反応するし、普通に呼吸しているからゴーレムの類ではないのは確かだが、その姿はまるで長い年月を生き終わった老人のようであった。 ルイズはまだ就寝までに時間があることを確認すると、当初の予定を変更した。 「今度はあなた自身のことを話して」 「俺はお前に仕える。それでは不十分なのか?」 優しさも厳しさもない、冷め切った目...
  • ゼロと使い魔の書-03
    ゼロと使い魔の書 第三話 夢を見ていた。 いつもの学生服に身を包み、風の吹く草原に立っていた。 誰かの気配がして、振り返ると自分の母親がいた。 目が合う。何を言うべきか思いつかず、とりあえず軽く会釈をした。 さびしくはない。The Bookに記憶が残っている限り、それを読み返すことができる限り、さびしくはなかった。 琢馬は目を覚ました。窓から差し込む光はまだ弱弱しく、日の出からいくばくも経っていない。時間が分からなかったが、 洗濯をしてから自分の主人を起こしても充分だろう。 体を起こすと、見覚えの無い毛布が自分にかかっているのに気づく。自分の主人がかけてくれたのだろうか。 毛布をたたんでいる最中、ふと気になることができて、The Bookを出現させる。 自分の体験した事、そして感情が赤裸々につづられたこの革表紙の本には、読むものの魂に記述の...
  • ゼロと使い魔の書-04
    ゼロと使い魔の書 第四話 朝焼けが琢馬の頬をぬらした。 静かな洗い場に着くと、洗濯を始めた。洗剤などの道具は何一つとしてないが、水洗いである程度汚れは落ちる。 しばらくの間、水の流れる音だけが響く。春といってもまだ水が冷たい。 下着が洗い終わったところで、不思議な鳴き声が聞こえてきた。 顔を上げると、校舎のほうで青緑色の竜が部屋を覗き込むような姿勢で上空を羽ばたいていた。 革表紙の本で調べるまでもない。あれも誰かの使い魔なのだろう。 そんなつもりではなかったが、つい習慣で唇の動きを読んでしまう。 「お・ね・え・さ・ま・だ・い・じょ・う・ぶ・な・の・ね……?」 もし、人語を話しているのだとすれば、そう言っているはずだった。言ってる内容には興味がなかったが、人の言葉を解するのだとすればもしかすると The Bookの記述が読めるかもしれない。機会を狙...
  • ゼロと使い魔の書-08
    ゼロと使い魔の書 第八話 ところ変わって学院長室。 壁にかかっている鏡が広場の惨状を映し出していた。 水のメイジがギーシュとルイズの使い魔を運び出す光景を、コルベールとオールド・オスマンが無言で眺めている。 ルイズの使い魔があの伝説のガンダールブと同じルーンを刻まれていた、という説明がなされた直後のことである。二人は映像が消えた後もしばし無言であった。 やがてオスマンが立ち上がる音で沈黙は破られた。 「コルベール君。あの使い魔は、一体どうやってギーシュ・ド・グラモンを倒したと思うかね?」 コルベールは室内をゆっくり徘徊する学院長の姿を目で追っていたが、やがてため息と共に返答した。 「正直に言って……まったく分かりませんでした。あの動きは、やはりガンダールブのものだと思うのですが、最後の最後、一体なにが起こったのか…… あの平民が何か『本』のようなものをかざした瞬間...
  • ゼロと使い魔の書-05
    ゼロと使い魔の書 第五話 今向かっているのは「アルヴィーズの食堂」というところらしい。平民かつ使用人でもないところの自分は今までの経験から入れない、 と考えたが、昨日申し渡された職務内容には主人の身を守るという項目も含まれていた。だから何か言われるまで傍に付き添っている事にした。 食堂には長いテーブルが3つ置かれ、それぞれ異なる色のマントの生徒が食事をしている。果物かごも花瓶も刺激の強い配色で、正直趣味を疑う。 それらは大体想像通りの光景だった。 だが肝心の内容は自分の思っていたようなものではなかった。 「腹壊さないのか」 「ん?なんで?」 「いや、なんでもない」 どうやらディナーで通るような食卓が、貴族にとっては普通の朝食らしい。 主人が空いている席の前に立つ。イスを引いたら満足そうな顔で座った。これも想像がついていた。 ルイズが目の前の食...
  • ゼロと使い魔の書-07
    ゼロと使い魔の書 第七話 広場には既に観衆が集まっていた。ギーシュの取り巻きだけではない。全員入れれば数十人はくだらないだろう。 これから殺し合いが始まるというのに、それを見物しようという神経は理解に苦しむ。果たして、最後まで見とどける覚悟があるのだろうか。 「ほう、逃げずに来たか」 向こうから声をかけてきた。黙っていると、無視された事が頭にきたのか、憎憎しげな視線を一瞬こちらへ向けた。 「諸君、決闘だ!」 ギーシュが声を張り上げる。 それに応える観衆。純粋にこれから始まるショーに期待しているという表情だ。 もしかすると、貴族が平民を手打ちにするところを見物するというのはそう珍しい事でもないのかもしれない。だとしたらろくでもない世界だ。 「僕はメイジだ、だから魔法を使わせてもらう」 ギーシュが何事かを呟き、薔薇の造花を振る。地面から深緑色の人形が生えてきた。 ...
  • ゼロと使い魔の書-06
    ゼロと使い魔の書 第六話 かちゃり、とスプーンを置く音が、活気ある厨房の中でやけに大きく聞こえた気がした。 「ありがとう、とてもおいしかった」 琢馬はいつもと変わらぬ様子で、隣のシエスタに告げた。 「ふふ、お粗末さまでした。また食事を抜かれてしまうようなことがあったら、いつでもいらして下さい、タクマさん」 「恩に着る。ところで何か俺でも手伝える事はないか?ご馳走になりっぱなしというのも気が引ける」 今まで他人に気を遣うといったことがあっただろうか。この世界にきてから色々と初めての体験が多い。それら全ては、 その時抱いた感情とともに革表紙の本にあますことなく記されていく。できれば、後から読み返したくなるような記述を残したいものである。 「そうですね……でしたら、デザートを運ぶのを手伝ってくださいな」 手伝いの内容は過去の体験を思い返す必要もない、シエスタがケー...
  • ゼロト使い魔の書-05
    ゼロと使い魔の書 第五話 今向かっているのは「アルヴィーズの食堂」というところらしい。平民かつ使用人でもないところの自分は今までの経験から入れない、 と考えたが、昨日申し渡された職務内容には主人の身を守るという項目も含まれていた。だから何か言われるまで傍に付き添っている事にした。 食堂には長いテーブルが3つ置かれ、それぞれ異なる色のマントの生徒が食事をしている。果物かごも花瓶も刺激の強い配色で、正直趣味を疑う。 それらは大体想像通りの光景だった。 だが肝心の内容は自分の思っていたようなものではなかった。 「腹壊さないのか」 「ん?なんで?」 「いや、なんでもない」 どうやらディナーで通るような食卓が、貴族にとっては普通の朝食らしい。 主人が空いている席の前に立つ。イスを引いたら満足そうな顔で座った。これも想像がついていた。 ルイズが目の前の食...
  • 各部キャラ
    ...(The Book)ゼロと使い魔の書 五部 ~黄金の風~ ジョルノ杖をとりかえしにいこう! 僕の夢は三色コロネッ! 黄金の使い魔 ポルナレフ白銀と亀な使い魔 ココ・ジャンボ(亀)も登場 チャリオッツ・レクイエム使い魔の鎮魂歌 ジョルノ+ポルナレフジョルノ+ポルナレフ ディアボロ絶頂の使い魔 ディアボロの大冒険Ⅱ 不死の使い魔 ディアボロの大冒険タバサの大冒険 ブチャラティslave sleep~使い魔が来る アバッキオサーヴァント・ブルース 繰り返す使い魔 サーヴァントムーディー ゼロの奇妙な道連れ アバッキオ ナランチャサーヴァント・スミス ナランチャ・アバッキオ・ブチャラティナランチャ・アバ・ブチャ プロシュートゼロの兄貴 偉大なる使い魔 リゾットゼロと奇妙な鉄の使い魔 ローリング・ストーン(ズ)凶~運命の使い魔~ ギアッチョサブ・ゼロの使い魔 メローネゼロの変態 ソルベホルマ...
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    ... ゼロと使い魔の書(蓮見琢馬(The Book)) S.H.I.Tな使い魔(広瀬康一) 反省する使い魔!(音石明) 第五部 杖をとりかえしにいこう!(ジョルノ) 絶頂の使い魔(ディアボロ) slave sleep~使い魔が来る(ブチャラティ) ゼロの兄貴(プロシュート) 偉大なる使い魔(プロシュート) ゼロと奇妙な鉄の使い魔(リゾット) ...
  • 使い魔の鎮魂歌
    使い魔の鎮魂歌~前奏曲~ 使い魔の鎮魂歌~本編~ 使い魔の鎮魂歌~終曲~ 使い魔の鎮魂歌sotto voce
  • 第九話 使い魔の決闘③
    ++第九話 使い魔の決闘③++  花京院はゆっくりと身体を起こした。  身体の節々が痛む。特に右腕の痛みが酷い。  しかし、立つことはできた。  それを阻止するはずのゴーレムは立ちすくんでいる。  主からの命令が来ず、どうすることもできないのだ。  ギーシュは自分の喉を押さえ、目を白黒させていた。 「どんな気分だ? 自分の中に何かが入っているっていうのは」 「……!」  目を見開き、ギーシュは必死に訴えるが、その声は出ない。  花京院はギーシュからバラを取り上げた。  バラの造花が魔法の杖だったようで、ゴーレムたちは次々と土に戻り、土の山だけが残った。 「さて、僕は考える。これから『お前をどうするか』をな」 「……」 「今、お前の中には僕のスタンドが入っている。僕の意のままに動き、お前を殺すことができる力だ」  花京院の言葉に、ギーシュの顔が青くな...
  • 使い魔の兄貴(姉貴)!!
    使い魔の兄貴(姉貴)!!-1 使い魔の兄貴(姉貴)!!-2 使い魔の兄貴(姉貴)!!-3 使い魔の兄貴(姉貴)!!-4
  • メロンの使い魔
    第一話 僕は使い魔① 第二話 僕は使い魔② 第三話 ゼロのルイズ① 第四話 ゼロのルイズ② 第五話 メロンとメイド 第六話 当然の理由 第七話 使い魔の決闘① 第八話 使い魔の決闘② 第九話 使い魔の決闘③ 第十話 使い魔の決闘④ 十一話 虚無の曜日 第十二話 デルフリンガー
  • 影の中の使い魔-2
    ドドドドドドドドドドドドド………… ルイズが後ろを振り向くと奇妙な声の主は、クレーターが作るわずかにできた影の部分に立っていた。 少し離れた距離。ちょうどルイズの影の頭の部分が使い魔の足元に伸びている。 黒い帽子に、黒いマント、顔に奇妙な仮面を付けているためか妙な威圧感を放っている。 少しルイズの方が背が低いため見下ろされてしまっている。視線をルイズに合わせたままピクリとも動かない。 ルイズはルイズでヘビに睨まれたカエルのように動けずにいた。 (なにこいつ!?なんで後ろにいるの!?こっちみんな!) 混乱する頭を落ち着かせようと必死の努力。使い魔のルーンが出た奇妙な箱から火が出たと思ったらこいつが出てきた。 つまりどういうこと?…………もしかしてコレが私の使い魔? (素数よ!素数を数えて落ち着くのよ!1……2……3、5……これが使い魔というなら...
  • 影の中の使い魔-1
    雲ひとつ無い空、まさに快晴と呼べる日だったがルイズの心は暗かった。 トリステイン魔法学院から少し離れた草原に黒いローブをまとったメイジたちと使い魔が集まっている。 照りつける太陽が、彼らと同じ数だけの黒い影を作っていた。その中にルイズもいた。 そう今はサモン・サーヴァントの真っ最中。 学生たちは使い魔が現れるたびに、歓声を上げては好き勝手な感想を言い合っている。 ここまで少々手間取った生徒はいても、完全に失敗した生徒はいない。そしてとうとう最後のルイズの番となった。 「最後が『ゼロ』かよ。帰るの遅くなるなコレ」 「ここ危ねーな。離れとこー」 「召喚を失敗するに…おれの『魂』を賭けるぜ」 「グッド」 みんな好き勝手なことを言っている。ルイズはそんな雑音をかき消すように自分に言い聞かせた。 (大丈夫。私にだってできる。『信頼』するのよ自分を) そう『信頼』だ...
  • 影の中の使い魔-4
    半壊になった教室をルイズは一人で掃除していた。 姿をくらました使い魔をどう叱ろうか授業中ぼんやり考えていたら 教師に目を付けられ、錬金の魔法を前に出て実践することになったのだ。 結果を一言で表すなら、惨劇が起きた。自分で言うのもなんだが日々破壊力に磨きがかかっている気がする。 実はキュルケが掃除を手伝おうかと言ってきたのだが断っておいた。 どうせ裏があるに違いないと思ったからなのだが よく考えたらキュルケは、ルイズに使い魔がいないのは自分のせいだといまだに思っているようなのだ。 そう考えると無下に断ったのは逆に悪かったかもしれない。実際はルイズの使い魔はピンピンしているのだから。 まぁもう少し黙っとこう。そのほうがおもしろい。 そう、それよりも問題はブラック・サバスのほうだ。 もし他の生徒が同じ事を言いつけられたら、使い魔にでも手伝っても...
  • 子供の使い魔-2
              子供の使い魔②  その後部屋に戻ると使い魔についてルイズがたっぷり熱演してくれた 使い魔の仕事は主に 主人の目となり耳となる 主人の望む物を探してくる 主人を敵から守る らしいけれどどうやら僕は雑用をすればいいらしい  またどうやらアメリカやイギリス、イタリアなども無いそうだ 神父を倒したせいでここまで変わってしまったんだろうk・・・・・ 「!!! 月が二つありますよ!?」 「当たり前でしょ?あなた何言ってんの!」 「で・・・でもここは地球じゃ・・・」 「地球っていったいどこよ? そんな所聞いた事も無いわ」 もしかしてここって僕がいたのとは違う世界・・・・? 数分後、そこに居たのは満足そうな顔で寝ているルイズと 床で泣きながら寝ているエンポリオだった・・・・ 翌日、エンポリオはルイズ...
  • 使い魔波紋疾走-2
    監督教官のコルベールはほぼ満足していた。 新2年生のほぼ全員が使い魔の召喚と契約を無事済ませていたからだ。 (なまじ高等な幻獣を召喚されたら契約するだけで一苦労ですからねぇ) 生徒達が自分の力量と特性を見極め、それに見合う使い魔を召喚し、メイジとしての自分自身のあり方を見定める。 これが2年生最初の授業にして伝統の儀式「春の使い魔召喚」の目的だった。 とはいえ、 (まあ、やっぱりというか、予想に反してというか…) 今年度最大の問題児のみ、まだ使い魔との契約を済ませていない、という点だけは不満足だった。 その問題児、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが問題児たる所以は、通常のように 素行不良や成績不振、または対人関係といった人間的な部分には無い。 魔力はあれど術を一切使えないという、メイジとしての存在意義そのものを危うくするほどの...
  • DIOが使い魔!?-13
    掟破りの二重契約。 ルイズが行った最終手段とはそれであった。 その名の示すとおり、使い魔との契約を重ね掛けする術。 古今東西、あらゆるメイジの歴史の中で、1度契約を交わした使い魔を御せられなかったという話など、ルイズは聞いたこともなかった。 どんな凶暴な魔獣であれ、契約すればペット同然に扱える。 それほどまでに、サモン・サーヴァントとは強制力を持った儀式なのだ。1度以上の契約など、必要ないのだ。 しかし、ルイズは今回自ら二重契約を行った。 つまり、自分には使い魔を制御する力がありませんと認めるようなものだった。 貴族として、メイジとして、そしてヴァリエールの娘としての恥だ。 だからこそ、これは最終手段だったのだ。 自分の名誉にかかわる。 それに、二重契約には落とし穴があった。 確かに、二重契約を行えば使い魔との繋がりが強力なものとなり、制御も...
  • 鏡の中の使い魔
     ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール  通称、ゼロのルイズ。  彼女は今、部屋の窓から二つの月を眺めていた。  彼女は今一人だった。使い魔もいない。  やっとの事で呼び出した、平民のはずの使い魔。  名を、イルーゾォ。  鏡の中の使い魔  月を眺めていて彼の事を思い出すのは、彼がよく月を眺めていたからだろう。  月が一つしかない異世界から来たと言い張った男。生意気な使い魔。  口論の末に己が使い魔と認めさせても、彼は服従しなかった。  そのくらい未熟な自分でもわかると、いらだち混じりに爪を噛む。  イルーゾォがルイズに仕えた理由は二つ。  死んだ筈のイルーゾォを、召喚という魔法を通じてか生き返らせた事。  そして、彼のチームが全滅したであろう事。  彼が主張する「自分は死んだ」などとい...
  • 第七話 使い魔の決闘①
    ++第七話 使い魔の決闘①++  配膳はそう難しい作業ではなかった。  配る作業はシエスタがやってくれるので、花京院は銀のトレイを持って動くだけだ。ただ、上に乗ったケーキだけを落とさなければいい。  シエスタが手際よくケーキを配っていくのを眺めながら花京院は落ち込んでいた。  無神経だった自分への自己嫌悪。  ルイズを傷つけてしまった後悔。  それらがまるで棘のように胸に突き刺さり、花京院を落ち込ませる。  ケーキを配りながらルイズの姿を探してみたが、見つからない。もう部屋に戻ってしまったのだろうか。 「なあ、ギーシュ! お前、今は誰とつきあっているんだよ!」  やけに大きな声が聞こえ、花京院は顔を向けた。  そこには談笑している貴族たちがいた。  中心となっているのは、ギーシュと呼ばれた金髪の少年だ。フリルのついたシャツを着た、いかにもキザなメイジで、バラをシ...
  • 使い魔ファイト-20
     中庭には眼鏡とキュルケがいた。勉強会でもしていたのか、眼鏡は本とノートを持っている。 「ちょっとルイズ。あなた使い魔に逃げられたらしいわね」  うわ……もう広まってるじゃないの。わたしをここから追い出そうっていう闇の勢力でもいるわけ? 「キーシュの使い魔は大活躍だったって聞いたけど。同じ平民でも随分違うものねぇ」  何よ、あんな爺さんがいいの? 見境なし! 淫乱! 色魔! 肉欲の権化! 「コントラクト・サーヴァントまでしておいて従わせることができないなんて」  あーもうやだやだ。こいつ無視無視。おっぱいおっぱいおっぱい。 「あなたらしいわ。さすがゼロのルイズ」  おっぱいおっぱいおっぱいおっぱい。 「ねえ、あなたわたしの使い魔見なかった?」  眼鏡は首を横に振った。役に立たないわね。 「そっちのあなたは見なかった?」 「見てはいねェー……だ...
  • 絶頂の使い魔-14
    品評会、当日 その日は朝から騒がしく、ドッピオはいつもより早く目が覚めました 「・・・会場作りか」 騒がしさの原因は品評会のステージ作りでした 席などが置かれ、ステージが作られていきます。おそらく魔法で作っているのでしょう 特別席のようなものもあります。夜に来たアンリエッタや王族の席といったところでしょうか ドッピオは自分のカードを使った手品の最終確認を行います 「・・・朝早いのね・・」 騒々しさにルイズも起きてきました。ここで着替えをさせるのはもはや日課と化しています 「ドッピオ、分かってると思うけど」 「もちろん、いいところ見せますよ」 それだけ確認するとルイズは 「そう。なら後は成功させるだけね」 そう言ってルイズは部屋から出て行きます 「あれ?どこに行くんですか」 朝食も取るにもまだ早く、食堂は開いていないはずです 「...
  • 影の中の使い魔-3
    サモン・サーヴァントの儀式の終わった日の夜、ルイズは眠ることが出来ずにいた。 目をつぶっても昼間に起きた出来事が頭の中を駆け巡る。気がついたら東の空から太陽が昇り始めている。 あの後使い魔が消えたことで最もショックを受けていたのは意外にもキュルケだった。 今まで見たことない素直さでルイズに謝ってきたのだ。正直どう反応すればいいか分からなかったので適当に流しておいたが。 ルイズが思いのほか冷静だったのは、自分の手元に召喚した奇妙な箱が残ってたからだ。 今はもう火は出てない。あの時の騒ぎで気づいたときにはもう消えていた。だが壊れたわけではないようだ。 たぶんこの箱から火を出せば再びあの使い魔は現れる。 そして再び私を襲うんだろう。向こうはこっちの事を主人と認識してないようだ。 「あ~もう。どうしよう」 思わずつぶやく。が、そういいながらも心の中ではひと...
  • 第八話 使い魔の決闘②
    ++第八話 使い魔の決闘②++  花京院は今、ギーシュと向き合っていた。  二人の距離はおよそ十歩ほどだ。花京院のスタンドの射程距離には十分入っている。  いつでもスタンドを動かせるよう構えながら、花京院は首を巡らせた。  二人の周りには、いつのまにか観客たちが集まっていた。  平民とメイジが戦う。  そのトップニュースはあっという間に学校中に知れ渡った。  噂を聞きつけた生徒たちは一目見ようと広場に集まった。  普段は薄暗く、人気のないヴェストリの広場が、今日だけは大勢の人で溢れ返っている。  あまりの人の多さに少々呆れながら花京院はギーシュを見た。  決闘を前に、緊張しているかと思ったが、ギーシュは気楽そのものだった。  先ほどから観客たちに手を振ったり、女の子には笑みを投げかけたり、なにかと観客たちにアピールしている。 「諸君! 決闘だ!」  ギー...
  • 使い魔の兄貴(姉貴)!!-1
    ―真っ暗だった (ここは一体、あたしは…) エルメェス・コステロは暗闇の中にいた。 記憶がはっきりしない。 確か自分は徐倫たちといっしょに神父と戦っていて、 時が加速して、 エンポリオの幽霊の弾丸を利用して海へと逃げて、 アナスイの作戦を聞いて、 ニュー神父が来て、 それから… そうだった。 自分は神父の新しいスタンドの攻撃(といっても打撃だが)を喰らい、そのまま海で息絶えたのだ。 (…じゃあここが、死後の世界ってやつ?) 死後の世界、キリスト教でいう天国。 確か死んだ人間がたどり着く楽園とか言ってたっけ。 しかしここは幼いころに親から聞いていたそれとはまったく違っていた。 何もない。 罰則や規律に守られた刑務所も、温かみあふれる家庭も、ともに笑いあった仲間も、光さえも存在しない完璧な暗闇。その中で自分は横になっている。 (そうだ、あいつらは...
  • 第十話 使い魔の決闘④
    ++第十話 使い魔の決闘④++  花京院は驚いていた。  剣を握ってからの自分の変化に。  左手に刻まれたルーンが光っている。  体が羽のように軽い。空を飛べそうなほどに、軽い。  その上、左手に握った剣が体の一部のように馴染む。  ……不思議だ。剣を使ったことはないのに。  眼前に立つギーシュが、ゆっくりと剣を振りかぶった。  右足で踏み込み、そのまま振り下ろすつもりだ。  右肩から左脇にかけて、いわゆる袈裟切りというやつだ。  そんな推測する余裕さえあった。  相手の剣の軌道上に自分の剣を構える。  剣と剣がぶつかる瞬間、剣を傾ける。  攻撃を受け流され、力んでいたギーシュはバランスを崩した。  その隙に足を引っ掛ける。  ゆるやかに過ぎていく視界の中で、ギーシュの体が大きな弧を描く。  ギーシュは仰向けに倒れた。  状況が理解できて...
  • 風と虚無の使い魔-17
    「なあ、一つお願いしたいんだが…」 アルビオンに向かうために馬に跨ろうとするルイズにギーシュが問い掛ける。 「なによ」 「僕の使い魔を連れて行きたいんだけど」 「好きにしなさいよ」 ルイズは興味を失い、再度馬に跨ろうとする。 「わかったよ、おいで!僕のヴェルダンテ!」 ギーシュが使い魔の名前を叫ぶ。 ギーシュの数歩前の土が隆起し、大きなモグラが姿を現す。 大きさは直径60サント程度だろうか。 「なにこれ、ジャイアントモール?これがあんたの使い魔?」 ルイズが尋ねる。 「そうさ、ヴェルダンテと呼んでくれ!ああ、僕の可愛いヴェルダンテよ!僕とワルキューレとヴェルダンテの 心が一つになれば僕らの正義は100万パワーさ!」 「そう、じゃあ66万パワーで妥協しなさい」 「ど、どういう意味だね、それは。使い魔を連れて行っていいと言ったんじゃな...
  • 砕けない使い魔-11
    「さて…どうだね? 今のうちに言っておくが…」 仗助を宙に吊り上げたギーシュはスデに勝ち誇っていたッ 「キミ、敗北を認めたまえ! そしてぼくにわびろ  『いやしいワタクシのせいで二人の尊きレディの名誉にキズがつきました』とね  反省の色さえ見せてくれれば…なに、ぼくだって鬼じゃあないのさ」 地上から薔薇をふりかざし仗助を見上げ、一方的な言いたい放題 わざとらしく聞き耳を立てる仕草をし かすかに動く仗助の唇に注目する 「ンッン~? なんだい、悪いがよく聞こえないんだ  もうちょっと大きな声を出してくれないか?  それともなんだい 反省が足りないのかなぁぁ―――ッ」 ズドァッ 落とした 頭からッ! 首の骨でも折っちまう気なのか? 単にギーシュはハイになりすぎていた キュルケやコルベールさえ苦戦した使い魔に完封勝利をおさめつつあるこ...
  • 使い魔の鎮魂歌~前奏曲~
    春の麗らかな風景に爆発音が響いていた。 爆発音の発信源はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 彼女は他のクラスメート達や教師が見守る中、サモン・サーヴァントの儀式を行っていたが、爆発ばかり繰り返していた。 その数も既に20を裕に越えており、始めは冷やかしていたクラスメート達も、流石に飽き飽きしていた。 いつまでたっても成功しないのを見て、U字禿の教師コルベールは「次で成功しなかったら良くて留年、最悪の場合退学になりますぞ」とルイズに脅すように言った。 「五つの力を司るペンタゴン。我の運命に従いし使い魔を召喚せよ。」 ルイズはありったけの魔力をこめ、いつになく真剣な面持ちで唱えた。 しかし、ルイズの思いも虚しくまた杖を向けた先で爆発が起こった。 それを見た全員がまた失敗かと思った。が、もくもくと土煙が立ち込める中に爆発する前に...
  • ゼロと奇妙な隠者-22
     ゼロと奇妙な隠者・幕間劇、もしくは。  キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーの憂鬱  フリッグの舞踏会も終わり、学院には宴の後特有の弛緩した静かな空気が流れていた。  我らが『微熱』のキュルケも、そんな空気に当てられたか、深夜だというのに自室のベッドの上で一人、ヘビードールを纏って寝転んでいるだけだった。 「きゅるきゅる」 『今夜は誰かと同衾しないんですか』と暖炉の中から問いかける使い魔。明日は雨だな、とサラマンダーであるフレイムは憂鬱な気分になった。 「あー……今夜はいいかなって思ってるのよねー。ちょっと思うところあって」  月の物でないことは重々承知している。まあ月の物の真っ最中だろうがこの主人は構わず生徒を食っちまう点があるというのに、体調のいい時分に一人寝を選んでいるというのはかなり珍しいことである。  今の...
  • 影の中の使い魔-5
    夕食の時間、シエスタはデザートを配膳していた。 今日は色々あった。ほとんど謎の使い魔がらみだったけど。とにかく疲れた。 あの使い魔は結局気づいたら消えていた。本当に何がしたかったんだろう?嫌がらせ? でもエプロンは返しにきてくれたわけだし、悪い人(?)でもないのだろう。 とにかく今日は早く仕事を済ませて、さっさと寝てしまおう。今日は厄日だ。 そんなことを考えていたら、手前に座る金髪の少年のポケットから何か小瓶のようなものが落ちるのを見た。 すぐにそれを拾い、落とし主であるギーシュ・ド・グラモンに声を掛ける。 こうしてシエスタのその日最大の災難が始まった。 「疲れた…」 ルイズは紅茶を飲みながらぼやく。 半壊の教室の掃除は一人でやるには相当の時間と労力を必要とした。 こんなことならキュルケの手伝いの申し出を受ければよかったかもしれない。 そ...
  • ゼロと奇妙な隠者-21
     学院に辛うじて帰還した四人は、ひとまず報告に行く前に風呂を浴びる。本来ならすぐに行くべきだが、土くれのゴーレムと大立ち回りを繰り広げた四人は埃塗れで、とても人様の前に出られる格好ではないというのが大きかった。  それに夜に出て行って早朝に帰ってきたのだから、そんなに急ぐこともあるまいというオスマンの心遣いもあったのだが。  そして身なりを整えた四人から、学院長室で報告を受けたオスマンは頭を抱えた。 「あー、やっぱ酒場で尻撫でて怒らなかったからっていう理由だけで秘書選んだらあかんかったのう。新しい秘書どうしようかのう」  本気で頭を抱えるオスマンに、ジョセフが呆れて口を開いた。 「のうご主人様や。コレ斬り殺してええんかの」 「俺っちもこれは手打ちにするしかねえんじゃね? とか思うぜ」 「あたしも異論はないけど腐っても学院長だから」 「つまらないことで罪に手を...
  • ゼロと奇妙な隠者-4
    「朝ですぞー。起きてくれませんかのぉ」 「うにゃ……あと五分……あと五分~~~」 「三回目ですぞその言葉は……」  キングクリムゾン。 「どうしてもっと早く起こさないのよ! このバカ犬! 役立たず! ボケ老人!!」 「何回も起こしとったんですが……」  朝食の時間に間に合わないかもしれない時間に起きたにも拘わらず、ルイズはジョセフに自分の着替えをさせていた。 その間もきゃんきゃん怒鳴るものだから、ジョセフの耳はキンキンしっぱなしだった。  寝巻きを脱がせ、下着を着けさせ、制服を着せていく。  当然ルイズの生まれたままの姿を朝日の下で目撃することになる。  ジョセフの感想は「肌はすべすべじゃが、上から下まで子供そのものじゃのう。これは遺伝か?」だった。 しかし貧乳だとか幼児体型だとかいう単語を口にするのは危険だと、ジョセフの第六感は強く語りかけていた。  シエスタから...
  • 使い魔波紋疾走-3
    「じゃあ、このハルキゲニア…」 「違う!ハルケギニア!もう、何度言ったら覚えるのよ!」 ルイズの苛立つ姿を見たジョナサンの脳裏に、ラテン語の格変化で父親に散々しごかれた子供時代の思い出がよぎる。 窓からは月の光が淡く差し込み、卓上の魔法灯の明かりと共に部屋の中をほの明るく照らしている。 この時間になるまでルイズとジョナサンは互いの情報交換に忙しかった。 ルイズは端っからジョナサンがどこかの辺境から来た平民、つまり魔法を使えない人間だと信じ込んでおり、 そもそも彼女の知らない別世界から召喚されたという事実なぞ思うよしも無かった。 一方ジョナサンは二つの月が昇るのに面食らい、カーター某なる男が死後に火星の二つの月の下で大冒険を 繰り広げる話を思い出して、ここは火星のどのあたりかと聞いてみたが、返答は「どこそれ、あんたの国?」と ごく簡単なものだった。 双方の誤解を解くための...
  • 愚者(ゼロ)の使い魔-9
    朝になってアルビオンへ出発するため正門にでる。 おれの荷物はデルフリンガーのみだ。 ルイズは旅用の荷物のほかに王女から預かった『水のルビー』とやらを持っている。 バナナはおやつに入る?って聞いたら怒られた。これは遠足じゃないらしい。 お、ギーシュがやってきた。さあ出発だ。 「お願いがあるんだ」 と思ったら何か話があるらしい、空気を読め、まったく。 「僕の使い魔を連れて行きたいんだが、良いかい?」 まったく、そんなことかよ 「ダメだ」 「何で!?せめて見てからでも良いじゃないか!」 「ダメだ」 「ヴェルダンデ、出てきてくれ」 そういってギーシュが地面を足で叩く。話を聞け。 すると大きなモグラが現れた。 「これが僕の可愛い使い魔、ジャイアントモールのヴェルダンテさ!」 「なるほど、で味は?」 「食べる気かい!?そんなこと...
  • 砕けない使い魔-1
    「宇宙の果てのどこかにいる私のシモベよ…  神聖で美しく、そして、強力な使い魔よッ  私は心より求め、訴えるわ  我が導きに…答えなさいッ!!」 ドッグォオォ 今更、爆発くらいでは誰も驚かない 慌てて身をかばいはするが、誰も彼も、ただそれだけのことだ ゼロのルイズが魔法を使えば爆発する 馬を怒らせたら蹴飛ばされるのと同じくらい、彼らにとっては当然 だが、煙がおさまったあと、そこに見えてきたものは違った そういえばルイズは召喚魔法を使ったのだ クラスメートは皆、そのことを思い出していた そして――― 「…なに? この…鳥の巣アタマ…は?」 当のルイズがのけぞりおののいた時、それは噴出する 煙から現れ出た男、その頭ッ 彼らの目にはまさしく鳥の巣ッ 笑い出すにはあまりに充分ッ 「うはッ」 「く...
  • 愚者(ゼロ)の使い魔-1
    「召喚成功よ!」 そんな声が聞こえた。 何だ?DIOの手下か?…いや、それはもう終わったことだ。 なぜなら『声』が聞こえてきたからだ『終わったよ……』と だからDIOの手下がおれに襲い掛かってくるとは思えない。 コイツは別の何かだ。そう思っているといきなりキスされた。 「おいおいお嬢ちゃん、いくらおれがカッコイイからっていきなりは無しだぜ?」 そう言って見る。 どうせ人間にはおれが愛想を振りまいてるようにしか見えないんだ。 人間なんて何を言っても同じさ。 と思ったらおれにキスしてきた女は固まっている。 何だ?と思ったがその疑問は自分で解けた。 「あれ?おれ人間の言葉をしゃべってるぞ?」 と言うことは… 「何を言っているのよこのバカ犬~~~!」 やべえ、聞こえてた! その後何とかおれを追い掛け回した...
  • 偉大なる使い魔-21
    わたしたちは、ラ・ロシェールで一番上等な宿に泊まることにした。 ワルドさまは全員に向かって困ったように言った。 「アルビオンに渡る船は明後日にならないと出ないそうだ」 「急ぎの任務なのに・・・」 わたしは口を尖らせた、ウェールズ様が敵の手に落ちるのも時間の問題なのに。 「あたしはアルビオンに行った事がないからわかんないけど、 どうして明日は船が出ないの?」 キュルケの方を向いて、ワルドさまが答えた。 「明日の夜は月が重なるだろう?スヴェルの月夜だ。その翌日の朝、 アルビオンが最も、ラ・ロシェールに近づく」 ワルドさまは鍵束を机の上に置いた。 「さて、じゃあ今日はもう寝よう。部屋を取った。キュルケとタバサは相部屋だ。 そしてギーシュとプロシュートが相部屋」 キュルケとタバサ、ギーシュとプロシュートが顔を見合わせる。 「僕とルイズは同室だ...
  • 逃亡した使い魔
    春の使い魔召喚。それはトリステイン魔法学院で二年生に進級する為の儀式である。 その使い魔召喚が出来ないと二年生にはなれないのである。 「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ! 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求めうったえるわ!我が導きに、答えなさい!」 桃色の髪の少女、ルイズは 自らの使い魔を呼び出すために四十三回目のサモン・サーヴァントを唱えた。 そして四十三回目の爆発を起こす。 だが今回は今までの四十二回とは違っていた。 爆発した場所に何かがあったのだ。 ルイズは遂に召喚に成功したのかと思い顔を輝かせた…がそれも長く続かなかった。 そこにいたのは気絶している人間だったのだ。それも着ている服からして魔法を使えない『平民』だろう。 魔法を使えない『平民』は、魔法を使える『メイジ』に逆らえない。魔法はそれほどまで...
  • 味も見ておく使い魔-2
    味も見ておく使い魔-2 「おい、起きろ」 ベロ変態のほうの使い魔に起こされる。 「うぅん…もうちょっと寝かせて…」 「隣の部屋からきた赤い髪のメイジはもう食堂に言ったぞ」 その言葉に意識が突然ハッキリし、ガバッと身を起こす。 「キュルケにあったの?何話したのよ!答えなさい!」 「いや、ただの雑談だ。それと『平民を召喚した君』をからかいにこの部屋に来たようだから、丁重にお引取りいただいた」 「あら、そう」 「ところで、部屋にできた穴は一応ふさいでおいたが、あくまで応急処置だからな。 すぐに誰かに頼んで本格的に修理してもらったほうがいいだろう」 辺りを見回す。壁に穴が開いていないし、バラバラにしたはずの家具もある程度元通りになっている。 床もきれいに掃き清められているようだ。 案外根はいい人なのかもしれない。 「ところで、ロハンはどこにいるの?」 「夜が明ける...
  • 不死の使い魔 召喚2回目
    「あ…ありのまま、今起こった事を話すわ! 『呼び出したばかりの使い魔を叩き起こそうと思ったらいつのまにか息を引き取っていた』 な…何を言ってるのかわからないと思うけどわたしも何が起きたのかわからなかったわ… 頭がどうにかなりそうだった…」 こんなことを口走ってしまう程混乱したルイズは自分の部屋へ行き2時間眠った… そして…… 目を覚ましてからしばらくして 使い魔が死んだことを思い出し………笑った… 使い魔の死、それはメイジにとって半身の消失とも言える重大事だったが、 ルイズにとってそんなことは関係なかった、自らが望んだ再召喚の機会が向こうから転がり込んできたのだ 流石に死んだ使い魔には哀れさを感じたが、何もしていないのに死んだということは 呼び出した時点で致命傷を負っていたか、何か病を抱えていたのだと考えた‐つまりは自分に責任は無いと...
  • おれは使い魔になるぞジョジョー!-4
    「使い魔」とは主人に絶対の忠誠を誓い、己の身を盾にしてでも主人の為に尽くす存在らしい。 恐らく契約の際なにかの洗脳でもされるのだろう。このディオにも知らず知らずの内にそのような洗脳を施されているのだろうか。 考えると胸くそが悪くなった。 おれは使い魔になるぞジョジョーッ! 第四話 日が昇ってから時間も経ち、生徒達の声もいつの間にか聞こえてくるようになった。 そんな中、ディオはルイズの部屋にスルリと入る。 フン、まだ寝ていやがる。使い魔である以上放っておく訳にはいかないので無理矢理起こす。 「ん…んんぅ…」 「おっとルイズ、朝だ、起きるんじゃあないのか?」 と言いながら毛布を剥ぎ取る。 「な、なによ!何事!?」 「朝だ、ルイズ」 目をこすりながらディオを見上げたルイズは 「…あんた誰よ!?」 と怒鳴った。このド低脳めッ! 「昨日ぼく...
  • 反省する使い魔!-6
    反省する使い魔!  第六話「ゼロの反省、使い魔の空腹」 ルイズの教室爆破で授業は中断され、シュヴルーズ含め気絶した生徒たち計三名は 医務室に運ばれた。後から来た教師たちは爆発の張本人ルイズに教室の掃除を 言い渡し、ほかの生徒たちを引き連れ教室を後にした。 「『ゼロのルイズ』……「魔法」が「使えない」から『成功率ゼロ』… くく…うまくいったもんだ」 「うるさいッ!はやく片付けなさいよ!」 どこぞの殺人鬼と似たような台詞を吐き捨てながら 音石は雑巾や箒を手に教室を片付けていた。 しかし元凶であるルイズは机に腰を下ろし掃除の様子を窺っているだけだった。 それどころか 「ちょっと!ここまだ埃ついてるじゃない!やり直し!」 などと言ってくる始末である。 「少しは手伝えってくれたっていいんじゃねぇーのか?…ってゆーか、 これ元々お前がや...
  • 第一話 使い魔を召喚しに行こう
    今日はッ!あの!神聖なサモン・サーヴァントの日!!! ゼロのルイズと呼ばれた少女が呼びだしたものは! ……意外!それは黒い物体だった。 ゼロの奇妙な使い魔~フー・ファイターズ、使い魔のことを呼ぶならそう呼べ~     [第一部 その出会い] 第一話 使い魔を召喚しに行こう その日、ルイズは召喚の儀を行い、毎度お馴染みの爆発が起こった。 こうまでなると周りの人は、ルイズが失敗したのをほとんど確信していたし、誰だってそうするようにからかう準備をしていた。 …しかし、煙がはれると、そこには謎の黒い物体あり、がウジュルウジュルうごめいて形をなしていっているのだ。 その姿はまさしく怪人!人型であるが人外の何か。そう、つまり使い魔に相応しいヴィジュアルのものがいたのだ。 ルイズは勝ち誇る「どうよ!成功したわよ!」 観衆と化している生徒達は各々ざわめ...
  • 白銀と亀な使い魔-1
    トリステイン魔法学院。トリステイン王国のメイジ達のための全寮制の学校である。 そして今、第二学年に進級するために生徒一人一人によるサモン・サーヴァントの儀式が行われていた。 その過程で『ゼロ』のルイズが呪文を咏唱した直後いつも通り爆発が起こり、誰もがまた失敗か、と思った。が、何人かがその砂塵の中に何かが在るのに気付いた。 そしてそれは使い魔としては平凡な様に見えたが、その場にいた、呼び出した本人を含め、全員の予想を遥かに超越していたッ! 「何かいるぞッ!」「まさか成功だとォッ!?あの『ゼロ』のルイズが!?」「あ、あれは…」 「『亀』?」 ルイズが召喚したもの。それは人間でも吸血鬼でも究極生物でもなく意外ッ!それは平凡そうな亀ッ! 場にいる全員が信じられないという顔付きで硬直しているッ!そんな連中を尻目にルイズはようやく成功させたことを大い...
  • サブ・ゼロの使い魔-5
    食事はきっちり全員分作られてある。ギアッチョが貴族の分を食べたため―― ルイズの分の食事はなくなってしまった。するとどうなるか?ルイズは使い魔の責任を取って、本来ギアッチョが食べるはずだった実に貧相な朝食を食べる 羽目になってしまったのだ。生まれて初めてのことである。 「それもこれも・・・全部あのクサレ眼鏡のせいよッ!!」 食堂に来たとき以上の怒りを撒き散らしながら、ルイズは教室に向かった。 さりげなく罵倒のランクも上がっている。 「ていうかあいつちゃんと掃除してるんでしょうね・・・もし教室にいなかったら飯抜きだわ!」 ブツブツ文句を垂れながら教室の戸を開く。 はたしてそこにギアッチョはいた。ぼんやりと宙を見つめて座っている。 「ちょっ・・・どこに座ってんのよあんた!降りなさい!」 「学生ならよォー 誰でも座るだろォ?怒ることじゃあねーだろ」 「座らないわよ!ここ...
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