ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「ゼロの兄貴」で検索した結果

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  • ゼロの兄貴-23
    ...ontinued ゼロの兄貴-24]] ---- #center(){[[戻る< ゼロの兄貴-22]]         [[目次 ゼロの兄貴]]         [[>続く ゼロの兄貴-24]]} //第五部,プロシュート
  • ゼロの兄貴-45
    ...ます。 「勝った!ゼロの兄貴完!!」 ………………ってやれたらいいのになぁ。 軽く現実から逃避していたが、どんなに辛くても現実から目を背けていられないので戻ってきた。 一人なら酒瓶に塗れて、酒と目から流れ出る水分の混合物に長い髪を濡らしている所である。 魔法を使うには呪文が必要であり、唱える際に時間が掛かる。 コモンマジックならともかく、ゴーレムなんぞを作るとなると、それなりの呪文が必要だ。 対してスタンドは即時発動可能である。 装填済みの銃相手に未装填の大砲で相手にするようなもので、この場合分が非常に悪い。 おまけに、相手の銃の射程はとんでもなく長い上に効果も最悪ときたもんだ。 こいつとエンカウントしてから、妙な幻覚に悩まされるのも頭が痛くなる種の一つだ。 妙なフード被った、目の色が妙な男と何か良い感じになっている自分という幻覚を何回か見...
  • ゼロの兄貴-5
    「ちょっと……何やってんのよ?」 「見て分からねーか」 「わたしが聞いてるのは主人を待たせて何やってんのってことよ!」 その言葉を完全にガン無視決め込み髪をブラシで整える。 プロシュートもイタリア人である。故に身だしなみには当然気を使う。 ちなみに兄貴『パッショーネ モテる男ランキング』の常に上位に君臨している(メローネ調べ) なお、最下位は5年連続してポルポがブッチ切りだ。(理由:包み込んでくれそうというより潰されそう 常に何か食ってる ・・・etc) それを終えたプロシュートがルイズの前に常人には若干関節に負担があるような立ち方で立つ ルイズの耳に ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨ というような音が聞こえたような気がしたが関わると良いことが起こりそうにないので深く突っ込まない事にした。 食堂に向かい...
  • ゼロの兄貴-22
    ...continued ゼロの兄貴-23 戻る<         目次         続く
  • ゼロの兄貴-6
    通路をプロシュートが前、ルイズが後ろを歩く。 だがプロシュートの後ろ姿から ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ というような音と何かオーラが見える。 「……何?まだ怒ってるの?」 プロシュートがルイズに向き直る。 「いいかッ!オレが怒ってんのはなテメーの『成長の無さ』なんだルイズ!   そりゃあ確かに毎回『爆発』起こしてんだ、『ゼロ』と呼ばれて当然だッ!     自分まで『巻き込まれちまってる』んだからな!オレだってヤバかった!」 己の使い魔に一番痛いところを突かれた。 「毎回失敗する理由はオレなんかには分からねぇ!    だが!オメー自身の心が『成長』しなけりゃあまた『ゼロ』と言われるだけだッ!」 プロシュートの言っている事はルイズにも十分分かる、だが今まで散々努力はしてきた。 知識だけならそこら辺のメイジ達よりも上だという...
  • ゼロの兄貴-1
    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ トリステイン魔法学校 その2年生において最も重要な事である使い魔召喚の儀式ッ! それがこの快晴ともいえる天候の中行われている。 「ミス・ヴァリエール。召喚の儀式を」 「はい!」 そしてそんな中周囲に ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ と音が聞こえんばかりに気合の入りまくった少女が教師に答え前に踏み出す。 「お前どっちに賭ける?」「爆発する方に」「まぁゼロのルイズだしな」「これ賭けになるのか?」 何時もなら大きめに叩かれる陰口であったが今回ばかりはその気合の入りっぷりに押され小声で話される程度となっている。 『ゼロのルイズ』それが今現在彼女に与えられている不名誉とも言える二つ名である。 最も集中力がノリにノってる彼女の耳には思いっきり聞こえているわけであるが・・・...
  • ゼロの兄貴-2
    起き上がった男から名前を聞き出そうとルイズがため息混じり男に問う 「はぁ・・・何で平民なんか・・・あんた名前は?」 「・・・・・ザ・グレイトフル・デッドッ!!」 「ザ・グレイトフル・デッド?・・・変な名前」 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ だが、プロシュートがその名を叫んだ瞬間周辺の空気が変わる。 しかし、今の時点でその微妙な違いに気付くものはいない。 「ふぅ~ん、これがゼロの使い魔か」 「平民の割りに妙な格好してるな」 と、プロシュートを近くに見に生徒が数人こっちにやってきた。 「ちょっと俺にもよく見せてくれよォ~~~」 「あ?こんな近くで見えないってお前何時から近眼になったんだ?」 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 「だからさぁぁぁぁよく見えないんだよぉぉぉぉ目...
  • ゼロの兄貴-11
    「………きー」 突如武器屋の中でどこからか声がした 何故に武器屋なんぞに居るかというと シエスタに連れられ厨房裏で食事を取りマルトーから自分が平民達から 『我らの剣』などと言われている事を知った後食堂でまたしても暗い|||線を作っているルイズを発見した。 そりゃあもうその場にプッチ神父がいたら間違いなくハイウェイ・トゥ・ヘルを選択するだろうと言わんばかりの状況だッ! 「…朝から調子の上がり下がりが激しいヤツだな」 「その原因作ったのはあんたじゃないのよぉ…」 もう今にもヤケ酒大会Part2に発展しそうな状況を見たキュルケが昨日の二の舞は御免だと別の話を切り出す。 「ほ、ほら、今日は虚無の曜日なんだからダーリンに城下街を案内してあげたいんだけど」 「頼むからその呼び方は止めろ…プロシュートでいい」 「それはお互い名前で呼び合う関係...
  • ゼロの兄貴-18
    「女神の杵」―ラ・ロシェールにおいて貴族専用ともいえる宿である。 そこに手紙取り戻し隊の一行が宿泊する事になり ワルドとルイズが桟橋へ乗船の交渉を行っていたが困ったような顔をして戻ってきた。 「やれやれ…アルビオンにわたる船は明後日にならないと出ないそうだ」 「急ぎの任務なのに…」 「『兵は神速を尊ぶ』…オレの世界の兵法家の言葉だがどうして船が出ねーんだ?」 その疑問にワルドがプロシュートに向き直り答えた。 「明日の夜は月が重なるだろう?『スヴェル』の月夜だ。その朝アルビオンがラ・ロシェールに最も近付く」 「……アルビオンがラ・ロシェールに最も『近付く』だと?どういうこった?」 「アルビオンを知らないのかい?まぁ見れば一目で分かるさ」 そう言いながらワルドが鍵束を机の上に置く。 「キュルケとタバサが相部屋だ。そして、プロシュートは一人」 「あ...
  • ゼロの兄貴-27
    前回の内容:中の人が爆発して色々グダグダになった。あと、マリコヌル瀕死 「……オメーらいい加減帰れ」 少々精神的ダメージを負ったが、今日の仕事はまだ終わっていないので続けているのだが… 「あら、まだ宵の口よ?」 「………(ガオン!)」 「主人に内緒でこんな事してたんだから、この代金あんたが払いなさいよ」 プロシュートに酌をさせているキュルケ。料理をひたすら食べているタバサ。何気にゴチ宣言をするルイズがまだ居座っていた。 「あらぁ~~今日はプロシュートちゃんの退職祝いだからタダでいいわよぉ~~~」 『ミ・マドモアゼル』が妙にクネクネしながらズィィィっとプロシュートに擦り寄るが、さっきあんな事されただけに頭押さえながら立ち上がった。 「……飲む?」 タバサが例の水筒から注がれた物が入ったグラスを差し出す。 「……ああ」 いい加減、頭とか胃と...
  • ゼロの兄貴-26
    「…何だこいつは」 「よぉ…兄貴…」 夜、ルイズの部屋の前には何故かデルフリンガーにブッ刺されたハムが置いてあった。 とりあえずデルフリンガーからハムを抜きかじる。不味くは無い。 「…何があった?」 「いや、兄貴があのメイドの娘っ子と一緒に馬乗ってるとこ見た嬢ちゃんがな…」 「アレか?馬乗ったことねぇっつーから乗せただけだが…」 「…兄貴そっち方面に関しては結構天然なんだな」 メローネ曰く 「本人にその自覚が無いだけ周りに与える影響がディ・モールトヤバイ。ありがちなジャッポーネのゲームの主人公ぐらいに」との事 「まぁ、そういうわけで嬢ちゃんがプッツンしてハムに刺されたってわけでな」 ハム=生ハム=プロシュート。だろうと検討を付ける。そのハムを刺しているという事は、締め出し継続という事だろう。 「仕方ねーな…まぁいい、明日からはオメーにも...
  • ゼロの兄貴-37
    「……ってわけだ」 一通り話したが、もちろん手紙と元使い魔、虚無の事は伏せてある。 「小さい小さいと思っていたけど…ルイズも大きくなったのね」 感慨深げに言うのは黙って聞いていたカトレアだ。 もちろん、当人からしたら、まだ十分小さい域に入っているのだが、知らない間に紆余曲折を経て成長している事は嬉しいようだ。 しかしまぁ、それを見ているプロシュートはこの目の前の人物がその口から聞くまでルイズの姉などとは思ってはいなかった。 ハッキリ言えばマジに貴族か?と思ったぐらいだ。偏見っちゃあ偏見なのだが、今まで出会った貴族があんなのばかりだから仕方ない。 穏やかそうな顔立ち、雰囲気、これでもかと言わんばかりに振りまく優しさオーラ。後、結構ある胸。 似てるのは髪の色と目の色ぐらいであろう。メローネが居たらベイビィ・フェイスで遺伝子情報を解析させてるとこだ。 「これから、ど...
  • ゼロの兄貴-28
    「…ッ!…が…ッ!!」 「…ふにゃ……うるさぁ~~い…!」 明け方妙に音がするので寝起きが壊滅的に悪いルイズですら目を覚まし音源の方向を見る。…見たのだが、ヤバイものを見た。 「グレイトフル・デッ…」 「ちょ、ちょっと!なに寝ながら危ない事口走ってんのよ!!」 「……クソッ…!またか…」 広域老化発動ギリギリで起きたプロシュートが頭を押さえながら壁に背を預ける。 全身から嫌な汗が流れ気分も最悪というところだ。 「凄いうなされてたけど…大丈夫なの?」 「ああ…」 生返事はするものの、最近例の夢を見る頻度がかなり高くなってきていてヤバかった。 (あいつらは地獄から人を呼びつけるようなタマじゃあねぇんだがな…) 原因の検討は付いているがその手段がいまのところ存在しないのが問題だ。 「こいつはダメだな…」 結果がどうあれ、イタリアに戻りそれを...
  • ゼロの兄貴-33
    ザ・サン…もとい頭を光らせながらコルベールが何やら疲れきった様子でプロシュートに近付いてきた。 「君に言われたとおり、樽五本分のガソリンの精製が今、終わったところだよ」 「早いな」 この前ガソリンのサンプルを作ってから数日、それから飛ばせるだけの量を精製する事になったのだが、結構早く出来たのでそれなりに驚いていた。 「それが飛んだ姿を見たくてね…ふふ…ここ数日徹夜続きだったよ」 目の下のくまがスゴイ。 俯き怪しく笑いながら荷台に積んだ樽を浮かしながら運んでいる姿は、なんかもう色んな意味でペリーコロ(危険)さんである。 広場に付きガソリンを入れていると、他の教師からアルビオン宣戦布告を聞いたコルベールがブッ飛んでいた。 「なんですと…!アルビオン軍がタルブ村に!?」 スデに他の教師や生徒達には禁足令が出ているらしい。 「ヤベー状況か?」 「…トリステイン艦隊は司令長官が戦死した上に、残存艦艇...
  • ゼロの兄貴-34
    「……な……なによあの……船は……」 「オレが知るか」  大きさとしてはレキシントンより一、二回り大きい程度だが、ハルケギニアの船のように側舷砲を持たず船首に長大な砲を構えた鉄の船がそこにあった。 「まぁ、見た感じこっちのモンじゃあねぇ事は確かだろうぜ」 「……あれ、あんたの世界の船なの?」 「オレんとこの船は飛びはしねーよ……だが……形はそうだな」  船がどうあれグレイトフル・デッドの射程内に納まる大きさだ。  そう思い、ゼロ戦を船に近づけようとした時、船から何かが連続で飛んでくるのを察知した。  普通なら、スタープラチナ並みの精密さでも無ければ見えない速さだったが、印効果で何かが飛んでくる事には反応できる。  だが、操縦者は反応できても機体はそうはいかない。アムロの反応速度にガンダムが追いつけなくなったアレと同じだ。  数発が機体をかすめ、回避先に一発操縦席目掛け飛...
  • ゼロの兄貴-25
    「遅せーぞ」 「…なんであんなのを普通に食べれるのよ…どっかおかしいんじゃない…?」 「…ほっとけ」 ふらつきながら教室に向かうルイズとその後ろを歩くプロシュートだが その後ろに今にも「Amen!」と叫ばんばかりに眼鏡を光らせたタバサがそれを見ていた事は誰も気付いていない。 教室に入り座るっているとコッパゲことコルベールが喜色満面の笑顔でなにやら珍妙な物を置いている。 それはおよそ一切のハルケギニアにおいて、聞いたことも見たこともない奇怪な物体であった。 長い円筒状の金属の筒に金属のパイプが延び、パイプはふいごのようなものに繋がり円筒の頂上にはクランクが付き、そしてクランクは円筒の脇に立てられた車輪に繋がっている。 そしてその先には車輪がギアを介して箱とくっついている。 コルベールが肉の芽でも埋められたかの如くニコニコと笑いながら...
  • ゼロの兄貴-13
    フーケが潜んでいるという場所に向かうべくロングビルが用意した馬車で移動している。 屋根無しの荷車のような馬車で、襲撃を受けた時の脱出を容易にする為だ。 ロングビルが御者を担っているが、手綱を握る彼女にキュルケが話しかける。 「ミス・ロングビル…手綱なんて付き人にやらせればいいじゃないですか」 「構いません。わたくしは、貴族の名を無くした者ですから」 「え?だって、あなたはオールド・オスマンの秘書なのでしょ?」 「ええ、でも、オスマン氏は貴族や平民だという事にあまりこだわらないお方です」 「差しつかえなかったら、事情をお聞かせ願いたいわ」 キュルケは興味津々といったようすでロングビルに迫るが、ルイズがそれを止めに入った。 「よしなさいよ、昔の事を根掘り葉ほひ…って何すんのよ!」 言おうとした事を誰かに止められる。手の主はプロシュートだ。 モノ...
  • ゼロの兄貴-10
    そして三度ルイズの部屋 「………マスター……バーボン」 「誰がマスターよ…」 医務室から2回も猛ダッシュかましたルイズを追って部屋に来たキュルケであったが 椅子に座り真っ白に燃え尽きているルイズを発見した……したのだが現在ヤケ酒を付き合わされる形となっている。 (まったく…ルイズを見にきたのはついでだったのにこれじゃあ本命のダーリンと話もできないじゃない) 彼女にとってギーシュとプロシュートの決闘は互いの命を賭けたものでありギーシュが死んだ事についてはあまり気にしてないらしい。 グビィ 「って瓶から直接飲むのはどうかと思うんだけど…」 どこぞの吸血鬼一歩手前の英国貴族を彷彿とさせる飲みっぷりにドン引く 「うるひゃぁ~~~い…もうほっろいてよぉ~~~」 スデに呂律が回っていない、どう見ても酔っ払いです、本当に(ry 「へ...
  • ゼロの兄貴-48
    「ところで、どうしてフーケがここにいるのかしら?」 一段落ついたのでとりあえずオスマンの待つ学院長に一同揃ったのだが 今更になってキュルケがフーケが気付いたのかそう聞いてきた。 「来たくて来たんじゃあない」 どこか諦めたような表情でそう言ったが、当のプロシュートはフーケの肩に肘を置き涼しい顔をしている。 「……そういう事。もう年なのに大変ね」 二人の様子からある程度は察したのか、少しばかりの同情を含めて返したが、さりげなく禁句を入れているあたり流石と言えよう。 「だ、誰が年ですって?わたしは『まだ』23よッ!」 「あら、23といえば十分婚期を逃しているんじゃございませんこと?」 「小娘が…どうやらあんたとは決着を付けた方がよさそうだね…」 「よろしくてよ、おばさん。この微熱のキュルケ、謹んでお相手つかまつりますわ」 売り言葉に買い言葉とはこ...
  • ゼロの兄貴-20
    「くそ…左腕の『部分』はもう使い物にならねぇな…」 言いつつ左腕を見るが、左手首から肩にかけて完全に焼き焦げ明らかに再起不能である。 …もっとも再起不能なのはスーツであり左腕は当然再起可能だがやはり傷は重い。 左腕の焼き焦げた部分を引き千切る。どのみちもう使えないのだから破った方が早い。 破った下は燦々たるものだ。特に電流が奔った近くは焼き焦げた布に爛れた皮膚がヘバリ付き持っていかれている。Lv3の火傷は伊達じゃなあい! 「兄貴ィ…大丈夫か?」 「…痛そう」 さすがの一人+一振りも心配そうに怪我を見るが、『たとえ腕を飛ばされようが脚をもがれようともなッ!』が信条のプロシュートだ。当然この程度で参ったりはしない。 手早く荷物から布を取り出し腕に巻きつけ、さらにその上にタバサが作った氷を当てさらに布を巻く。応急的なものだがやらないよりはマシだ。 だが、...
  • ゼロの兄貴-36
    ゼロ戦&少年こと『平賀才人』をルイズが召喚してからしばらくたったが、その肝心の才人が何故か全身包帯の半ミイラ状態でルイズの部屋で寝ていた。 「…ヘンなやつよねこいつ。あいつみたいにスタンドってのも無いのに意地張っちゃって」」 「まー、兄貴の二代目としては何とか合格ってとこだな」 「……あんたが最初ちゃんとやってれば、こんなことにならなかったのよ」 ルイズの目が少し赤いのは寝不足だからだというわけでもないようだ。 「あれだけうるさかったのが、鞘から抜いても全然話さなかったのに」 抜けば要らない無駄口をあれだけ叩いていたデルフリンガーが、あれから一言も口を利かなかったのだ。 「あー…まぁそりゃあな」 それを最後に一人+一振りが押し黙り沈黙が流れる。 少し時間をバイツァ・ダストするが、通称『悪魔の手のひら』こと『ヴェストリの広場』で才人と一人のメイジを囲...
  • ゼロの兄貴-9
    本日の医務室⇔自室2度目の往復を達成したルイズが凄まじい勢いで部屋に飛び込んできた。 その心中は「酒ッ!飲まずにはいられないッ!あの使い魔のせいで荒れているクソッ!」というところか。 「……さっきから何やってんだオメーは」 「何やってんのはあんたの方よォーーーーッ!決闘でギーシュ殺したって本当!?いや嘘よね!頼むから嘘って言ってぇ~~」 だが、そんなルイズの懇願虚しく 「決闘なんだから始末するに決まってんだろーが」 と1秒足らずでそれを肯定される。 ――――――終わった そう思いながら椅子に力なく座り込む。その姿たるや真っ白に燃え尽きた某ボクサーの如し。 「向こうから決闘を仕掛けてきたんじゃあねーか、返り討ちにして何か問題でもあんのか?」 分かってない、こいつは事の重大さを全く分かってない。 その時ルイズは本気で思った『死にたくなった...
  • ゼロの兄貴-12
    決着は互いに剣を買って終結した。 もっとも武器としての剣を欲していたのではなく話す剣から情報を引き出すのが目的だったのだが。 剣の名はデルフリンガーというらしく相変わらず兄貴と呼んでくる。 長い上に兄貴と呼んでくる事もありペッシと呼ぶと言うと 泣きながら?『デル公でもいいですからペッシだけはやめてください兄貴』と言われた。そんなに嫌か?ペッシは 3日程経過 特に何事も無く時間の流れに身を任せていたが、プロシュートは奇妙な違和感を感じていた。 「……この視線…人の物じゃあねぇな。とすると…使い魔か…?」 ここ数日明らかに何者かに監視されているという感覚がある。さすがにどこぞの吸血鬼のように『貴様見ているなッ!』というわけにはいかない。 人ならば誰が見ているかというのは分かる。だが探ってみても自分を見ているヤツなど確認できない。 とする...
  • ゼロの兄貴-8
    トリステイン魔法学院本塔最上階学院長室 そこにどこからどう見ても仙人としか言いようの無い老人が椅子に座っていた。 動きは無い、ボケているようにも見えるが、まぁただ単に暇なだけだ。 微妙に震えている気がするが多分ボケてはいないッ! 「学院長、き、緊急事態です!」 そこに飛び込んできたのは見事なU字禿を持つコルベール。 「………………」 返事が無い (遂にボケたかッ!?)と本気で心配になる。 「……はッ!何か用かの?」 (とうとうか…) だが、緊急事態の内容を思い出しオスマンのボケの可能性の心配を消し飛ばす。 「ヴェストリの広場で、決闘を始めた生徒が…」 その言葉をオスマンが遮る。 「貴族というのは暇な生き物が多いようだのぉ。で~誰と誰がやらかしとるんだね?」 正直「ま た 決 闘 か !」という反応である。 「一人は...
  • ゼロの兄貴-19
    「……ズ………さい……ゥ~…」 寝ているルイズの頭に何か声が聞こえるが寝起きが壊滅的に悪いルイズだ。当然この程度では起きはしない。 「…イズ……なさい……フゥ~…」 今度はさっきよりも大きく、そしてはっきりと聞こえた。妙に重圧感のある声だったのでさすがのルイズも目を開ける。 「ルイズや…起きなさい…ブフゥ~~」 辺りを見回すが何も居ない。だが景色には見覚えはあった。生まれ故郷のラ・ヴァリエールの屋敷の中庭だ そして何故かベッドがそこにあった。 何故ベッド?とルイズが頭に「?」マークを浮かべていると突如 グォォォオオォォ という音と共にベッドに四肢と頭が生える。 ベッドが突然縦も横も巨大な男になったのである。正直言ってビビる。そりゃあジョルノだってビビる。 「……あんた…誰?」 恐る恐るサモン・サーヴァントをし平民を召喚した時のように目の...
  • ゼロの兄貴-17
    朝もやの中ルイズが一人で馬に鞍を付けていた。 そこに足音が聞こえルイズがその方向に振り向く。 プロシュートがデルフリンガーを手に持ち朝もやを掻き分けるようにしてこちらに向かってきている。 もやに隠れてよく見えないが視線が合った気がして思わず視線を下に反らす。 昨日見せたあの冷徹な殺意を持った目を思い出したからだ。 「出る準備をしてるって事は、あの姫さんの覚悟はできたようだな」 改めてプロシュートと視線を合わせるが、もうスデにあの目はしていなかった。 それを見てルイズが昨日の事を問いただす。 「昨日はなんであんなに怒ってたのよ…?組織とか反乱とか言ってたけどそれが関係あるの?」 答えるのに少し躊躇したがプロシュートが口を開いた。 「あの時も言ったがオレ達チームはある組織に属し任務をこなしていた。    だが命がけで任務を成しても何一つ信頼され...
  • ゼロの兄貴-31
    『息子』の能力が解除された事により、シエスタ及び村民も元に戻ったが、ルイズ達は状況説明とかをどうするのかディ・モールト心配だったが 「ねぇ…本気で夢で通すつもり?」 「スタンド使いですらなくメイジでも無い連中に、今までスタンドに別の物質に変化させられてました。つって信じるヤツが居ると思うか…?」 「………メイジでも、先住魔法って言われても納得できるかどうか怪しいってとこね」 「一応、怪我人やバラされた連中も居ないみたいだしな、事を荒立てると厄介な事になる」 とりあえず、シエスタ以外はスタンドの事を全く知らないので、夢という事で納得して貰う事にした。というか無理矢理納得させた。 駄目だった場合最悪先住魔法で通すつもりだったが、村や村民に傷一つ無い事から、どうにかなり、本命の『竜の羽衣』を見る事に漕ぎ着けた。 「こっちが寺院なんですけど…さっきのは何だったんで...
  • ゼロの兄貴-43
    明るくなってきた頃妙な重みを感じ目を覚ましたが、前。 「なんだこりゃあ…」 正確に言うと、視線の斜め下75°の先に黒い髪。 シエスタの頭があって本気でビビった。 おまけに顔をこちら側に向けているため、スーツの胸のあたりに思いっきり涎の跡が付いている。 普通に考えると、ちょっとばかりアレでナニな状況で人に見られたらモノ凄く誤解されそうだが 正直、今のシエスタさんには魅力もクソも何も無い。 素面でやってるのなら平均値を上回る胸が当たっているだけに効果はそれなりにあるかもしれない。 …が、ここに居るのは潰れた酔っ払いの成れの果て。 脱いだら結構凄いのにそれなりに重要な局面で悉く空回りしているのが勿体無い。 したがってプロシュートにとって、今現在のシエスタも手の掛かる弟分扱いである。不憫。 もっとも、この唯我独尊がデフォルトな元ギャングに目上...
  • ゼロの兄貴-35
     珍妙な帽子を被った男が机のケーキを見て何やら喚いていた。 「なんで残り4個なんだよクソッ!なんて縁起悪ィんだ!」 「それなら最初から3個にしておけばよかったじゃあないですか、ミスタ」 「そうなんだがよぉーー……まだ、クセが抜けきらねーで、つい5個買っちまうんだよ……」  ブチャラティ。アバッキオ。ナランチャ。フーゴ。 かつて5人だった仲間は、新入りの……現在、パッショーネのボスであるジョルノを除いて全て居なくなってしまったのだ。 「そうですね…ですが、彼らの意思は僕達が受け継いでいるんです。それに……フーゴだって時間が経てば戻ってきてくれますよ」 『サン・ジョルジョ・マジョーレ島』で組織を裏切った時、唯一その場に残ったフーゴだが、彼なりに協力をしてきてくれていた。  ディアボロを倒し組織を掌握した際フーゴが戻ってきてもいいように体制を整えていたが、フーゴ自身がそれを許さな...
  • ゼロの兄貴-30
    その夜 「ま、こんなもんだろうな」 そう言って指差すのは、チェストに入っていた銅貨と色あせた装飾品だ。 元々、この手の事には期待していなかっただけに、この結果でも特に気にはならないが、ルイズは別だ。 「このガラクタが『ブリーンシンガメル』ってんじゃあないでしょうねぇ~~?」 それにキュルケは答えず、爪の手入れをしている。もちろん沸点が低いルイズだ、今にもキレそうである。 「これで7件目よ!インチキ地図ばかりじゃない!」 「言ったじゃない『中』には本物があるかもしれないって」 「そう簡単に栄光が掴めりゃあ、誰も苦労しねーよ」 「もう学院に戻らない…?色々あるだろうし」 まぁ、からっきし浮かんでこない詔のせいなのだが、そろそろ本気で考えねばヤバいのだ。 さすがに沈黙が流れるが、それを打ち払ったのはシエスタの明るい声だ。 「みなさーん、お食事ができ...
  • ゼロの兄貴-7
    「……は?今なんて?」 「だから私のダーリンがギーシュと決闘するって言ったのよ」 「そういう事じゃなくて何で貴方の新しいダーリンとギーシュが決闘する事を私に報告するのかしら?ツェルプストー」 「そりゃあダーリンが貴方の使い魔だからじゃないの……」 どこか遠くを見るような目でそう言い放つキュルケに対し (何?さっき打たれたばかりなのに惚れたの?キュルケってもしかしてドM?) と思い、自分の友人がそっち方面であったのかもしれないと思い多少ドン引く が、アブノーマル認定されかかっている事も知らずにキュルケが多少熱を帯びた言葉を続ける。 「そりゃあ急に打たれた時は驚いたわ…今までの彼は私自身や私の家を目当てで優しくしてくれたり甘い事を言ってくれた人ばかり…   でも彼は違ったわ…貴族でもないのに私を対等に扱ってくれた初めての人よ…これが燃えられずしてどうするのよ!ヴァリエー...
  • ゼロの兄貴-15
    フーケ捕縛から数日経ったが未だイタリアへ戻る手段は見つかっていない。 左手のルーンは『ガンダールヴ』の印というもので始祖ブリミルの使い魔で武器全般に精通していたらしく パンツァーファウストの使い方が分かったのもこれの効果らしかった。 グレイトフル・デッドを使い敵を排除してきたため今まで気付けなかったのだが武器なら特になんでもいいらしく発動するらしい。 「ふん…スピードとパワーが上がっているが…本体に上乗せされる形みてーだな」 デルフリンガーを持ち試してみて確認できたのは 1.本体のスピードとパワーの上昇 2.武器の使用方法が理解できる この二つだ。 スタンドも同時に発動させてみるが、グレイトフル・デッドの破壊力と精密性とスピード自体は上がっていない。 直触りに関しては、本体が直触りを仕掛ければ済むが片手が塞がってしまう事で攻撃は弾いたりする事は可能だ...
  • ゼロの兄貴-40
    夏ッ!ムカつかずにいられないッ!この暑さに荒れているクソッ!! どこぞの吸血鬼一歩手前の英国貴族のような出だしだが、ここヴァリエール家領地も夏である。 それだけならまぁどうという事はないが、この前まで科学世界で居た方にはエアコンというものがないこの世界の夏は少々堪えてた。 魔法学院も夏季休暇があるということでルイズあたりが戻ってくるかもしれんとちと警戒していたのだが、どうやら戻ってはこれなくなったらしい。 ターゲットであるクロムウェルの事もそれとなく調べてみたが、現在のアルビオンの皇帝という事だけだった。 「できるなら能力…いや、属性か。そっちも知っておきてーな」 相手は一般ピーポーではなく、少なくとも魔法を使うメイジだ。 グレイトフル・デッドの汎用性が恐ろしく低いだけに、対象の属性を知っておくにこした事は無い。 火ならディ・モールトベネ。土や水ならまだしも...
  • ゼロの兄貴-38
    実家で過ごすこと数日。 ファンシーな雰囲気に慣れつつある自分に少しばかり辟易していたが、なんとかやっていた。 だが、スタンド使いとスタンド使いが惹かれあうように、同じ法則が発動した…! 遂にこの二人が接触…ッ!ドSとドSッ!兄貴と姉貴!性別が同じなら間違いなく同じタイプッ! プロシュート兄貴とエレノオール姉様の邂逅だァーーーーーッ!! とまぁスタンド使いと遭遇したような感じだったが、別に何も起こっちゃいない。 エレノオールはプロシュートを新しく増えた使用人という認識だったし プロシュートも、『ああ、こいつなら確実にルイズの姉だ』としか思っていないわけで。 もっとも、ますますカトレアの事を異常だと思うようになっていたが。 現在のヴァリエール家においてただ一人、明らかにカトレアだけ性格が違う。 突然変異、隔世遺伝、親が違うなど考えが浮かび、この時ば...
  • ゼロの兄貴-39
    「くそ…馬を奪われたおかげで、追いつきゃあしねぇ」 だが、馬にも体力というものがある。常時全速では当然バテてスピードも落ちるものだ。 特に、一人余分に乗せているヤツは、それが顕著だ。 馬が倒れない程度に走らせていると、敵が視界に入った。 「…あの女のいう事そのままだと…連中、痛覚が麻痺してるヤク中か…考えたくねぇが死体ってことか?」 前者ならともかく、後者を相手にするとなると恐ろしく相性が悪い。 広域老化は死体には全く効かないからだ。 対応策を練っていると、二人乗っている馬以外のうち2体がこちらに向かってきた。 足止めのための時間稼ぎをするつもりらしい。 「やるしかねーみたいだな」 グレイトフル・デッドを発現させると同時に馬の速度を落とし、地面に降りる。 落馬なんぞしたら洒落にならないからだ。 10秒もすると、馬が急激に老化を始めた。 ...
  • ゼロの兄貴-32
    翌日、『竜の羽衣』こと零式艦上戦闘機を学院に運ぶべくシルフィードで学院に戻り オスマンに竜騎士隊を手配してもらいゼロ戦を運んだのだが それを見たコルベールが妙にテンパった様子で頭を…もとい顔を輝かせて『ゼロ戦』に寄ってきた。 ちなみに輸送代はギーシュの遺産+オスマンに負担させた分で全額出したので問題無い。 彼の生き甲斐は研究と発明であり、ドラゴンに運ばれてきたゼロ戦を見て、好奇心を刺激されスッ飛んで駆けつけてきた。 息切れしながら走り、ただでさえ少ない髪の毛がヤバイ事になってるのも気にしない。 「き、きみ…これは…一体何だね!?」 汗まみれの顔で質問攻めにしてくるので非常に鬱陶しい。いっその事老化させちまおうと思ったのだが その心を読んだ他の三人が悲しそうな顔をしているので止めた。 やはり、これ以上髪が減るのは見るに耐えないらしい。 「…...
  • ゼロの兄貴-49
    タバサの部屋から場所を変えてシルフィードのねぐら。 さすがにタバサの部屋の窓にシルフィードが張り付きっ放しというのも目立つし なにより声が結構デカイので移動したわけだが、まだ結論は出ていない。 「で、貸すのか貸さないのかどっちだよ」 一応そう質問したが、ぶっちゃけ貸さないと言っても無理矢理借り受けるつもりでいる。 先にもあったが、ギャングが求める答えにNoは無い。『だが断る』や『絶対にノゥ!』は存在すらしていない。 かと言って、自分が出す答えにはしっかりそれがあるのだから自己中心的極まりないというところだろう。 タバサもいい加減この男がどういうタイプか分かってきているので、どう答えても同じ結果になるんだろうなと思っている。 ……思っているのだが、なんだか釈然としない。 百歩譲って韻竜という事がバレた事は置いておくとしても、隠してきた素性とかを...
  • ゼロの兄貴-3
    目の前の超異常事態に多少放心気味のルイズであったが男がこちらに近付いてくる事に気付き我を取り戻す。 「これは・・・アンタがやった事なの!?」 だがプロシュートは何も答えずルイズにさらに近付く。 「ちょっと・・・ご主人様が聞いてるんだから答えなさいよ!」 「テメー・・・一体何モンだ?オレに何をした?」 「平民が貴族に向かってそんな口の利き方していいと思ってるの!?」 「2秒以内に答えろ……オレに何をした?」 「質問に答えなさい!」 ルイズが怒鳴り散らすがプロシュートは全く動じない。 「ウーノ!(1)」 「ひ、人の話を聞きな――」 「ドゥーエ!(2)」 ルイズは魔法成功率0とはいえメイジ…つまり貴族だ。 平民という存在より圧倒的に上の立場にいると言ってもいい。 だが組織の暗殺チームの一員とし幾つもの死線を潜り抜けてきたプロシュートか...
  • ゼロの兄貴-54
    「うきゅう」 足元で潰れたような声がするけど気にしてはいけない。 頭を抑えて地面に蹲っているシルフィードが涙目になっているのも気のせい。 「うう、酷いのね。おねえさまが心配だっただけなのに」 「うるせぇ!だからって飛び付く馬鹿がどこにいやがる」 鬱陶しいと言わんばかりにプロシュートが吐き捨てたが、荷物背負ってやっとの思いで村に戻ったと思ったら 出会い頭にシルフィードがアメフトかと言わんばかりのタックルをかましてきた。 肝心のタバサはというと、ジジの家の中でデス13と遊んでいる頃だ。 なぜにこうなったかというと、タバサの今の姿にある。 前衛を勤めたのはプロシュートなので怪我なんぞこれっぽっちもしちゃいないが、洞窟前から村まで運んだのは当然プロシュートだ。 一回動脈切ったから手は血塗れで、額の傷も完全に塞がってないから流れてきた血をまた手の甲で拭う...
  • ゼロの兄貴-44
    遂に艦隊出撃し、どこか人が少なくなったような首都トリスタニアをお馴染みのローブで身を包み歩いているのは、ご存知…もとい久しぶりのフーケだ。 「はぁ…わたしもヤキが回ったかね」 そう呟いたのは、今頃部隊を率いてある場所に向かっているある男のせいだ。 フーケ自身は、裏の情報を生かしトリステインの内情を探るという事で別に動いていたが、正直乗り気ではない。 一応の義理はあっても義務は無いし、あの男を嫌悪しているというのが大きいだろうが、それでもやらなければ己の身が危ないのだ。 そろそろ、合流するかとして人通りの少なくなった通りを歩いていると、後ろから肩に手を置かれた。 ロングビル時代の習慣で蹴りが飛びそうになったが、目立つと不味いので耐える。 「悪いけど、わたしはあんたみたいなヤツは知らないよ。向こうへ行きな。蹴り殺すよ」 少なくともこんなヤツに肩に手をおかれ...
  • ゼロの兄貴-14
    ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨ 「『直』は…素早いんだぜ」 崩れ落ちるようにして倒れるフーケとは対照的に老人が徐々に若くなっていく。 「え…あ…プ、プロシュートだったの…?全然気が付かなかった…!」 偽装するために廃屋にあった服に着替え髪の編みこみも解いているがその老人は紛れもなくプロシュートだった。 「まさか自分自身をも自由に老化させる事ができるなんて…」 キュルケなぞ半分放心した様子でそれを見ている。 「こいつ…やはり袋の中身見てやがったな」 プロシュートが倒れているフーケから馬車で渡された袋を取り出したのだが見事に封が破られていた。 「…なにこれ?何かのマジックアイテム?」 袋の中の石のようなものを見てルイズが聞いてきた。 「ああ、そいつはその辺に落ちてた石ころだ」 「………はい?あの時確かに『老化防止...
  • ゼロの兄貴-21
    ニューカッスル―王軍最後の拠点でもあるこの城は岬の突端に聳えるようにして建っている。 雲に隠れつつ大陸の下を潜り込むように進路を取る。制空権は反乱軍旗艦『レキシントン』が押さえておりこの船では相手にすらならないらしい。 「あの艦の反乱が全てが始まった。我々にとって因縁の艦さ。このまま雲中を進み    大陸の下からニューカッスルに近付く。そこに我々しか知らない秘密の港がある」 その言葉どおり大陸の下には直径300メイル程の穴が開いている場所がありそこをハリアーのように垂直に昇っていく。 しばらく昇ると白い光るコケに覆われた鍾乳洞に出る。 これが港らしくもやいの縄が飛び岸壁に引き寄せられるようにして係留され木でできたタラップが取り付けられた。 老メイジが現れウェールズと会話をしているがその様子と会話を見てプロシュートが検討を付ける。 (ハナっから死ぬ気か。この腑...
  • ゼロの兄貴-16
    「今の魔法は何だ?答えろ」 そう質問した瞬間ルイズが凄まじい目でプロシュートを睨み付ける だが生憎プロシュートにとっては相手が貴族だろうと平民だろうと、例え王女であろうと対応は変わらない。 「ディティクト(探知)マジック…どこに耳が、目が光っているかわかりませんからね。驚かせてしまったようで申し訳ありませんでした」 「姫殿下、いけません。姫殿下に乱暴を働いた者に頭を下げるなどと…」 アンリエッタがプロシュートに頭を下げるがそれを見たルイズは必死だ。 もっとも当のプロシュートは涼しい顔でそれを受け流す。 「ああ!ルイズ!ルイズ・フランソワーズ!そんな堅苦しい行儀はやめてちょうだい!あなたとわたくしはお友達!お友達じゃないの!」 「もったいないお言葉でございます。姫殿下」 ルイズが珍しく緊張した声で言ったが、プロシュートはスデに興味なさそーに椅子に座っ...
  • ゼロの兄貴-4
    「レスピンジェレ(断る)」 「……はぁ?」 「聞こえなかったか?レスピンジェレ(断る)と言ったんだ」 話は多少前に遡る 「――でアンタの名前グレイトフル・デッドでいいの?」 不意に己のスタンドの名を呼ばれ警戒態勢に入るプロシュートだが思い当たる節があったのでそれを解く。 「……プロシュートだ」 「?アンタさっき『名前は?』って聞いた時そう言ったじゃない」 「オメーには関係ねぇことだ」 ここが自分が居た世界とは別の場所だと頭では理解していたが心のどこかでまだ信じきれないでいたプロシュートであったが 夜空に浮かぶ2つの月を見てそれを認めざるをえなかった。 「ここが魔法の国でオメーがオレを召喚し、ここがメイジとかいう貴族に支配されてるって事も分かった」 魔法を使えるメイジが貴族としてこの国を治めているという話を聞いたプロシュ...
  • ゼロの兄貴-29
    「驚いたわねー…」 ルイズの部屋の外にシルフィードが浮かび、その上には例によってキュルケとタバサが乗っている。 どうも、五月蝿かったので様子を覗いていたらしい。 「そりゃあ、貧弱貧弱ゥゥなルイズよ?でも、アレを見ても動揺一つすらしないなんて」 タバサは例によって興味なさそーに本を読んでいる。 まぁ今まで着替えを渋々やらされていたからなのだが、それはキュルケの知らない事である。 「興味が無いってわけじゃないんでしょうけど…さっきもメイドと何か話ししてたし…何だかルイズが可哀想になってきたわね…」 思わず涙が出そうになるが、何かタバサも睨んでいるような気がしたので話題を変える事にした。 「それに、あそこまであたしのアプローチ拒まれると、ついつい気になっちゃうのよね」 今まで、自分の求愛を拒んだ男はいない。それがキュルケの自慢でもあり自信に繋がっている。 ...
  • ゼロの兄貴-42
    猫の姿なぞ見えないのに猫の鳴声がするだのでプチ幽霊騒ぎが起こっているが、正体はもちろん猫草である。 その猫草がヴァリエール家に住み着いてから約二ヶ月。 「…マジか?」 「ええ、明日の夜ぐらいに着くって姉様がフクロウで」 「ウニャ!ニャ!ニャ!ニャ!」 ボールを転がして遊んでいる猫草の鳴声を背景に出た言葉が『マジか?』である。 覚悟はしていたが遂に来た。元ギャングをしてこれほどの反応を示す物。 つまり、遂にルイズがここに帰ってくるという事だ。 無駄に広い領地なので老化もあるし、まぁ大丈夫だとは思うが一応警戒態勢に入らねばならない。 「ニャギ!フギャ!ニャン!ニャ!」 「ルセーぞ」 何かヒートアップしてきた猫草の上に布を被せる。 しばらくもがいていたが、寝たようだ。自由奔放もいいとこである。 草だが猫。猫だが草。奇妙という言葉が最も似合...
  • ゼロの兄貴-24
    かつての名城と謳われていたニューカッスル城だが今現在は限りなく無残なものだった。 城壁は崩れ去り死体がそこら中に転がっている。 一方からしか攻撃できないという地形的要因もあり密集隊形のレコン・キスタ軍に魔法と大砲の一点集中砲火が加えられ莫大な被害を出した。 だが、先陣がそれを突破し兵が城の中に雪崩れ込んでしばらくすると異変が起きた。 城に突入した先陣の兵のほとんどが帰ってこなかったのである。 何名か帰還してきてから最突撃を慣行したものの、士気はガタ落ちで傭兵達は進もうとしなかった。 それでも、貴族の直属部隊が突入したのだが城の中の光景は常軌を逸していた。 敵味方を問わず全ての生き物が枯れ木のように朽ち果てている光景を見て誰が驚かずにいられようか。 本来、落城した城で見られる財宝漁りや死体からの戦利品の収拾は全く行われていない。 呪い、先住魔法、などと騒が...
  • ゼロの兄貴-46
    「ふん…何人か足りないね」 人質が集められている食堂に来たフーケだが、集められている生徒と教師を見て数が合わない事に気づいた。 「1、2、3…あの火の小娘とタバサ、コッパゲに…モンモランシーか    最後のはともかく、トライアングルが三人…何企んでるんだかね」 もっとも、フーケ自身はコルベールを自分より下と見ているため、あまり勘定には入れていないが。 「戻ったよ」 「土くれか。どうだ?」 「収穫無しさ。特に何もありゃしない。街で手に入る情報なんてたかが知れてるって事さね」 確かに嘘ではない…が内心では心臓が跳ね上がりそうだ。 焦ったりすれば、メンヌヴィル曰く『感情が乱れれば、温度も乱れる』らしいから、何かしら疑われかねない。 下手打ってバレれば焼かれかねないし、生き延びたとしても異変を察知したあのドSが自分諸共巻き込んであの力を使いかねない。 前門の虎、後門の狼...
  • ゼロの兄貴-50
    沈みかける太陽をバックに何時ものようにシルフィードが進んでいる。 ただ、何時もと違うのは二人ほど余分に……元ギャングと現役盗賊が乗り込んでいる事である。 タバサは相変わらず本に視線を落とし、他二人はやる事も無いので……適当にしている。 しばらく何事も無かったが唐突にかつ盛大に『ぐぎゅるぅぅぅぅ』という音がした。 「……予想は付くが、一応聞いてやる。こいつは何の音だ」 地の底の亡者の声もとやかくというか、今居る下の方から聞こえてきたのだ。九割九分あの音だろう。 「おねえさま、おにいさま、シルフィはおなかがすいたのね。きゅいきゅい!」 予想的中。シルフィードの腹の虫が盛大に抗議声明文を発表したようだ。 なおも喚きたてるシルフィードにようやくタバサが本から目を少しだけ離すと あらかじめ用意してあったのか、なにやら妙な形の塊をシルフィード口目掛け放り...
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