ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「歩き出す使い魔」で検索した結果

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  • 歩き出す使い魔
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  • 歩き出す使い魔-1
    ...事で… ─歩き出す使い魔─ 「ルイズ、『サモン・サーヴァント』で平民を呼び出してどうするのよ?」 「さすがゼロのルイズ!平民を召喚しやがった!」 「どんな魔法を使おうがやっぱゼロは無駄無駄ァ!」 「マギィ…」 「ちょっと間違っただけよ!ミスタ・コルベール!もう一度やらせてください!」 気が付くとジョニィは騒がしい人々の輪の中心にいた。 空は抜けるような青、周りは見渡すばかりの豊かな草原を バックに目の前には桃色の髪の少女が立っている。 ───草原だって? 「草原!?ここどこッ!?」 ふいに自分のいる場所を認識して軽くパニックに陥る。 そう、彼は昨日まで雪の残るミシガン湖畔にいたはずだ───が周りには見事な緑の草原が広がっていた。 まったく状況が理解できない彼に目の前にいた少女が苛立たしそうな声を上げて詰め...
  • 歩き出す使い魔-3
    窓から差し込む光でジョニィは目を覚ました。 いつもなら日も昇りきらない早朝に起きてすぐに次のゴールを目指して出発するのだが やはり昨日の一件で肉体的にも精神的にも疲れていたらしい。 目の前にある下着を見て昨日の出来事が夢ではないことを悟った。 ジョニィは昨晩寝る前に「ご主人様を起こすのも使い魔の役目!」と言われてたのを思い出し 上半身を起こして車椅子に乗るとベッドに近づいていく。 自称ご主人様はまだベッドの中で寝息を立てている。 (何で僕が堅い床でルイズがふかふかの布団なんだ…?) 昨日の一件を思い出し少しイラッときたジョニィはルイズが寝入っているのを確認しタスクを発現させる。 「タスク───移動する穴───!!」 ジョニィの爪弾が床に撃ち込まれる。 その弾痕穴はルイズのベットに向かっていき… ガゴンッ! ...
  • 歩き出す使い魔-6
    食堂に入るとすでに昼食の用意がされていた。 ジョニィは目の前の貧乏臭いスープとパンを見てため息をつく。 (食事だけは…ジャイロ。レース中より貧しくなってるんだぜ…) そう思いながら皿に手を伸ばす──が、その皿がルイズにひょいと取り上げられた。 「何だ!?何をするんだルイズ!?おいッ!!それは僕の食事だぞッ!」 「か、勘違いするんじゃないわよ。これはあんたのじゃないわ」 そう言ってルイズは近くにいたメイドを呼ぶと自分の食事と同じものを持ってこさせた。 食事を運んできたメイドはスープやサラダなどの皿を慣れた手つきでジョニィの前に並べていく。 「君は一体なにをしてるんだッ!?」 「そ、それは…そ、その…そう!ご褒美よ!一人で教室を片付けたことに対するご褒美!だから感謝して食べなさい!」 もちろん自分を励ましてくれたジョニィに対するお礼のつもりであるが素直に...
  • 歩き出す使い魔-5
    朝食を食べ終えたルイズとジョニィは教室に入った。 石造りの教室にはたくさんの生徒と、様々な使い魔がいた。 生徒たちは二人が教室に入るとゼロがどうとか平民がどうとか言いながら笑い始める。 笑われてるみたいだけど、とジョニィが小声で聞くがルイズは嘲笑を無視するとそのまま席に向かっていった。 「ルイズ。一つ聞きたいんだけど…。なんだい?そのゼロって。朝も呼ばれてたよね?」 「あんたには関係ないわよ」 ルイズは不機嫌な声で答えると席の一つに腰掛けた。ジョニィも黙って隣に座る。 ちょうどそこで扉が開き、中年の女性が入ってきた。 「皆さん。春の使い魔召還は大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に様々な使い魔たちを見るのが楽しみなのですよ」 そう言いながらジョニィに視線を向ける。 「おやおや、また変わった使い魔を...
  • 歩き出す使い魔-2
    「それほんと?」 ルイズは疑わしげにジョニィを見つめながら言った。 あの後、ジョニィは授業の終わったルイズの部屋へ連れて行かれ、お互いの情報をある程度交換した。 ───もちろん『遺体』やスタンドの話はしなかったのだが。 彼女、ルイズが言うにはここはハルケギニアのトリステイン魔法学院で今いる場所はトリステイン魔法学院の寮内のルイズの部屋。 学院の生徒は二年生に進級する際、『使い魔』を召喚する。 自分はルイズにその『使い魔』として1890年のアメリカ・ミシガン湖畔から召喚されたらしい。 (なんか…すごい話だ…すごい出来た話で…でも…かなり頭がイカれてる…) いつぞやの地質学博士のときと同じようなことを思ったジョニィだったが さすがに空を飛ぶドラゴンやグリフォン、そして空に輝く二つの月を見て信じざるをえなかった。 (ここは本当に…僕...
  • 歩き出す使い魔-4
    ルイズはジョニィを連れて学園の敷地内で一番背の高い、真ん中の本塔にやってきた。 「ここが『アルヴィースの食堂』よ。メイジは皆ここで食事をするわ」 驚いた顔のジョニィに満足したルイズは三つならんだテーブルの真ん中のテーブルの椅子を引いて座る。 「ホントなら使い魔は外なんだけど。私の特別な計らいでテーブルを使わせてあげる」 そういって自分の隣の椅子を引く。ここに座れという意味だ。 ───なんだ結構いいやつじゃあないか。 思えば朝から雑用といってもやらされたのは着替えの手伝いだけである。 脚のことを考えてあまりキツイ仕事は頼まないんだろう。 ジョニィはそう思った。 (ベッドの足を壊したのはやりすぎだったかな。それにしても…) ジョニィは目の前の豪華な料理に視線を移す。 この間のシュガーマウンテンの泉のとき...
  • 各部キャラ
    ...サンドマン ジョニィ歩き出す使い魔 Dioスケアリー・サーヴァント マイク・Oマイク・O ファニー・ヴァレンタイン(大統領)D0C 八部 〜ジョジョリオン〜 バオー 来訪者 橋沢育郎ゼロの来訪者 バオー犬ゼロいぬっ!
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    ... 歩き出す使い魔(ジョニィ) スケアリー・サーヴァント(Dio) マイク・O D0C(大統領) バオー ゼロの来訪者(橋沢育郎) ゼロいぬっ!(バオー犬) 短編 小ネタ 完結作品 スターダストファミリアー(承太郎) スターダストは砕けない(承太郎…だけ?) ...
  • サーヴァント・ブルース 繰り返す使い魔
    サーヴァント・ブルース 繰り返す使い魔-1
  • サーヴァント・ブルース 繰り返す使い魔-1
    やられた…やつは…こんなに近くまで…来ていたのか… 血がなくなって…体が冷たくなっていく。俺の出番も…ここまでか…… だがッ!やっと掴んだ奴の正体!皆に伝えなくてはならないッ! これが俺の最後の…役…め……だ……気づいて………く…れ そして意識は暗黒へ沈む 何も無い世界に侵され自分自身すら曖昧に消えながら、男は自分の最期に満足していた。 これでいいのだ 俺はやりきったのだ と 暗黒の世界、何も感じられず死んだ事も忘れて、次の生を待つ存在となったソレはふと 気が付いた 体の一部が暖かくなったのだ あぁ…ここは唇 そう理解した途端、全身が有る事を思い出した。身体に熱が巡る 身体がある事を思い出したが、未だ暗黒の中に居る 何もできない しかし急に左側の手が強く熱を持ちだした。堪らず叫ぶ 「うぉおお!熱い!何だこれは...
  • 影の中の使い魔-1
    雲ひとつ無い空、まさに快晴と呼べる日だったがルイズの心は暗かった。 トリステイン魔法学院から少し離れた草原に黒いローブをまとったメイジたちと使い魔が集まっている。 照りつける太陽が、彼らと同じ数だけの黒い影を作っていた。その中にルイズもいた。 そう今はサモン・サーヴァントの真っ最中。 学生たちは使い魔が現れるたびに、歓声を上げては好き勝手な感想を言い合っている。 ここまで少々手間取った生徒はいても、完全に失敗した生徒はいない。そしてとうとう最後のルイズの番となった。 「最後が『ゼロ』かよ。帰るの遅くなるなコレ」 「ここ危ねーな。離れとこー」 「召喚を失敗するに…おれの『魂』を賭けるぜ」 「グッド」 みんな好き勝手なことを言っている。ルイズはそんな雑音をかき消すように自分に言い聞かせた。 (大丈夫。私にだってできる。『信頼』するのよ自分を) そう『信頼』だ...
  • 星を見た使い魔-1
     ナイフの深く潜り込んだ腹の傷は酷かった。  大量の出血と共に、体の中の『熱』が、『力』が、『命』が、冷たい海水に消えていく。そのまま『意識』も……。  これが『死』だ……。  しかしッ、『空条徐倫』は恐怖していなかった。死など恐れていなかったッ!  それは既にッ、『覚悟』が出来ていたからだッ!! 「ここは、あたしが食い止める!」  加速する時の中で、恐るべき速さで追撃してくるプッチ神父に対し、徐倫はあえて振り返った。立ち止まり、迎え撃つ為に。  背後で遠ざかっていくエンポリオの声が聞こえる。目の前からは鮫よりも速く恐ろしいプッチ神父が迫り来る。  仲間も父親も殺され、悔いも未練も残して、自分はこれから死のうとしている……しかしッ!!  徐倫は恐怖など微塵も抱いていなかった。  それは既に『覚悟』していたからだッ! 生きる事を諦める...
  • 第七話 使い魔の決闘①
    ++第七話 使い魔の決闘①++  配膳はそう難しい作業ではなかった。  配る作業はシエスタがやってくれるので、花京院は銀のトレイを持って動くだけだ。ただ、上に乗ったケーキだけを落とさなければいい。  シエスタが手際よくケーキを配っていくのを眺めながら花京院は落ち込んでいた。  無神経だった自分への自己嫌悪。  ルイズを傷つけてしまった後悔。  それらがまるで棘のように胸に突き刺さり、花京院を落ち込ませる。  ケーキを配りながらルイズの姿を探してみたが、見つからない。もう部屋に戻ってしまったのだろうか。 「なあ、ギーシュ! お前、今は誰とつきあっているんだよ!」  やけに大きな声が聞こえ、花京院は顔を向けた。  そこには談笑している貴族たちがいた。  中心となっているのは、ギーシュと呼ばれた金髪の少年だ。フリルのついたシャツを着た、いかにもキザなメイジで、バラをシ...
  • S.H.I.Tな使い魔-21
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「今日は虚無の曜日だから、学校は休み。町に買い物に行くわよ。」  翌朝。康一に起こされたルイズは着替えを済ませるとこういった。  昨日のことを怒ったままでいいのか、許せばいいのかわからないといった顔をしている。 「へぇ!買い物かぁ!」  康一はルイズの複雑な心境には気づかずに目を輝かせた。  この魔法の世界ってやつで、どんなものが売られてるのか興味がある。 「でも、ぼく、ここのお金持ってないよ?」  康一は、ズボンのポケットに入れっぱなしだった財布から紙幣や硬貨を取り出した。  ルイズは目を丸くした。 「これ、あんたの国のお金なわけ?」 「うん、まぁね。こっちがぼくの国の通貨の『円』で、こっちがぼくが君に召喚された時に居た国の『イタリアリラ』だよ。」  康一は右手と左手に一万円札や百円玉などといった『円』、そしてイ...
  • 使い魔は静かに暮らしたい-24
    しかし意外だな。ルイズの家は王女と交流があったのか。 ということは王族と交流があるってことだな。貴族の中でも地位は高いんじゃないか? そんな家柄で魔法が使えないのは結構やばくないか?家族でも厄介者扱いされてたりしてな。貴族ってプライドは無駄に高いからありえるな。 だから貴族に拘ってるのかもしれないな。私には関係ないがな。 「結婚するのよ。わたくし」 色々考えているとそんな言葉が聞こえ現実に戻ってくる。へぇ、王女は結婚するのか。 「……おめでとうございます」 先程までの楽しそうな雰囲気は霧散しルイズは沈んだ口調で言った。何故だ?王女が結婚するんだったら普通喜ぶものだろう? つまり何か事情があるってことか。なるほどね。 突然王女が今気づいたという風にこちらを見る。気づいてなかったのか? 「あら、ごめんなさい。もしかして、お邪魔だったかしら」 「お邪魔...
  • ゼロと使い魔の書-04
    ゼロと使い魔の書 第四話 朝焼けが琢馬の頬をぬらした。 静かな洗い場に着くと、洗濯を始めた。洗剤などの道具は何一つとしてないが、水洗いである程度汚れは落ちる。 しばらくの間、水の流れる音だけが響く。春といってもまだ水が冷たい。 下着が洗い終わったところで、不思議な鳴き声が聞こえてきた。 顔を上げると、校舎のほうで青緑色の竜が部屋を覗き込むような姿勢で上空を羽ばたいていた。 革表紙の本で調べるまでもない。あれも誰かの使い魔なのだろう。 そんなつもりではなかったが、つい習慣で唇の動きを読んでしまう。 「お・ね・え・さ・ま・だ・い・じょ・う・ぶ・な・の・ね……?」 もし、人語を話しているのだとすれば、そう言っているはずだった。言ってる内容には興味がなかったが、人の言葉を解するのだとすればもしかすると The Bookの記述が読めるかもしれない。機会を狙...
  • 使い魔は刺激的-2
    トリッシュ。父親に命を奪われかけ、そして間接的ではあるがその父親を殺した少女  彼女は一人墓地に佇む。  彼女は死んだ母親の墓に全てが終わったことを告げ、立ち去るその時だった。 「なにこれ?」  彼女の行く手を遮るように現れた鏡のようなもの。それを見た彼女がまず考えたことは 「スタンドの攻撃?!」  彼女の父親はかつてイタリア全土に広がるギャングを率いており、それを倒したのは  彼女を救った組織の裏切者たちである。  現在はその仲間の一人がそのギャングのボスとなり君臨しているが、組織を手に入れてから日が浅く  未だ全てを手中にはしていなかった。  そして、自分たちがしたように組織を手に入ようとする裏切り者が動くには組織が混乱している  今が絶好の機会と言えた。 「スパイスガール!」  先手必勝とばかりに自身のスタンドを発現させ、鏡に向けて...
  • 影の中の使い魔-7
    ヴェストリの広場へ向かう4人の少女と1匹の使い魔。 双月は雲に隠れているため、道中はけっこう暗い。キュルケが魔法で灯したランプを頼りに進んでいく。 「別に着いて来なくてもいいのに」 ルイズがシエスタと名乗ったメイドの少女に話しかける。 「いえ、原因の発端は私ですし……」 「だから別にあんたの為に決闘するんじゃないんだってば」 もう何度目かになるそのやり取りをキュルケは苦笑しながら聞いていた。 「それに、ミス・ヴァリエールの使い魔さまにもいろいろお世話になりましたし」 それを聞いたルイズは足を止めた。すぐ後ろを歩いていたタバサがルイズにぶつかる。 「痛い」 「あ、ゴメン。………シエスタ。ブラック・サバスがどうしたって?」 「お手伝いしていただいたんです。夕食の準備とかを」 もっとも邪魔にしかならなかったが、それは言わないでおく。 「あ...
  • 几帳面な使い魔-8
    ―――『夢』を見た。 とても変な夢だった。 夢の中で暗闇を歩いていると光が見えた。そして弟に会った。『億泰』だ…… この弟はちゃんとやっているのだろうか、そう思い聞いてみる。 「どこへ行くんだ 億泰」 「兄貴について行くよ」 億泰は即答した。 嬉しいがそれじゃダメだ。おれはもう側にいてやれないんだ。 「おまえが決めろ」 突き放す。こいつが一人で歩けるように。 「億泰…行き先を決めるのは おまえだ」 億泰は考えている。どうせ次は困った顔をしてこう言うだろう 『オレはバカだから分からねえよぉ~。兄貴が決めてくれよぉ~』だ。 だがそれではコイツは成長できない。 「杜王町に行く」 ―――違った。 億泰はもう成長していた。一人で歩いていた。 「それでいい」 聞こえているかは分からな...
  • 使い魔は刺激的-21
     地面から生えた手の前で石像のように立ち竦むモンモランシーの視界に、突如、ジェシカが  捕らえた男の一人に刺される場面が映し出された。 「な…なに?これって…」  それに驚いているうちに、ジェシカが男を突き飛ばして頼りない足取りでどこかへと向かう。  その方向は、今、自分がいる厩舎だ。 「い…いけない!」 『待て!行くんじゃない!!』   ジェシカの元へと駆け出そうとするモンモランシーをロビンが制止する。 (どうして?!ジェシカが危ないのよ!) 『落ち着くんだ。彼女ならまだ殺されない』 (なんでそんな事が判るのよ!) 『相手に殺す気があるなら彼女はもう死んでいる。もっと良く見るんだ』    ロビンは草むらに隠れながら二人の男達を見る。  一人は鍵を使って詰め所の中に入り、もう一人がゆっくりとジェシカの後を追う。 (どういうことよ?なん...
  • 使い魔は刺激的-11
    「どう?平民に見下ろされる気分は?」  トリッシュの顔を見上げるルイズ。身体を動かそうとするが、なぜか地面に服が張り付いて動けない。 「マジでビビッたわ、アンタの魔法。マリコルヌがアンタのこと『ゼロ』って言ってたけど、  それってなんでも吹っ飛ばすから『ゼロ』って呼ばれてるのかしら?」  ルイズは悔しげに顔を歪ませトリッシュから視線を逸らす。ルイズが魔法の才能『ゼロ』だから  そう呼ばれていることをトリッシュは知らない。  「平民にまで………負けて……私は…」  ルイズの呟きをトリッシュは聞こえなかったのか、聞かないフリをしたのか、無視して話を続ける。 「さっきの演技も…騙されたわ。正直アンタが脚を狙わなかったら負けてたわね」  それも違う。本当は胴体を狙ったのに脚に当たった。魔法の成功率も命中率も『ゼロ』  ルイズは『ゼロ』とバカにする者たちの顔を...
  • 使い魔波紋疾走-3
    「じゃあ、このハルキゲニア…」 「違う!ハルケギニア!もう、何度言ったら覚えるのよ!」 ルイズの苛立つ姿を見たジョナサンの脳裏に、ラテン語の格変化で父親に散々しごかれた子供時代の思い出がよぎる。 窓からは月の光が淡く差し込み、卓上の魔法灯の明かりと共に部屋の中をほの明るく照らしている。 この時間になるまでルイズとジョナサンは互いの情報交換に忙しかった。 ルイズは端っからジョナサンがどこかの辺境から来た平民、つまり魔法を使えない人間だと信じ込んでおり、 そもそも彼女の知らない別世界から召喚されたという事実なぞ思うよしも無かった。 一方ジョナサンは二つの月が昇るのに面食らい、カーター某なる男が死後に火星の二つの月の下で大冒険を 繰り広げる話を思い出して、ここは火星のどのあたりかと聞いてみたが、返答は「どこそれ、あんたの国?」と ごく簡単なものだった。 双方の誤解を解くための...
  • 第一話 僕は使い魔①
    ++第一話 僕は使い魔①++ 「あんた誰?」  突然目の前に現れた少女はそう言った。 「ぼくは……花京院……典明だ」  答えながら花京院典明は記憶を探った。  ここはどこだ? 彼女は誰だ? それに……ぼくは何で生きている?  エジプトのカイロで、ぼくは死んだはずだ。『世界(ザ・ワールド)』というスタンドを操り、自在に時を止めることのできるDIOに殺されたはずだ。  承太郎は? ジョースターさんは? ポルナレフは? ……みんな生きているのか?  ふらつく身体に鞭を打って叩き起こす。  周囲を見てみるが、視界の全体が黒っぽくなっている。  顔を抑えてみると、サングラスが掛かっていた。どうやら黒みがかっているのはそのせいらしい。  外して、見回してみる。  目の前にはきれいなピンクのブロンドの少女、周囲には日本人...
  • 絶頂の使い魔-18
    翌日 「おはよう。使い魔君」 まだ酒の影響が抜けていないドッピオに朝っぱらから爽やかな声でワルドが声をかけてきました 「どうも・・・」 適当に挨拶し切り抜けようとしますが 「つれないな、僕たちは仲間じゃないか」 まだ絡み付いてきます 「仲間と言っても僕は貴方を信用してるわけじゃありませんから」 「君はアンリエッタ姫の選んだ人材を疑ってるのかい?」 「はい」 きっぱりと答えました 「・・・そこまで信用してくれないとは思わなかったよ  さすがに始祖ブリミアの伝説の使い魔ガンダルーヴ。主しか信用してくれないか」 「・・・ガンダルーヴ?」 聞きなれない単語が出てきました 「おや、知らなかったのかい?じゃあ特別に教えてあげよう  ガンダルーヴはありとあらゆる武器を使いこなす使い魔だったらしい  そのガンダルーヴと同じルーンを君は宿しているんだよ」 初耳でした。実際...
  • 一味違う使い魔-2
    「…ここはどこ?私はさっきまで飛行機に乗っていたはず…」 トリッシュはその日、ローマに乗る飛行機の中にいた。 多忙な中、久しぶりに時間の取れたジョルノとミスタとともにフットボールの試合を見るためだ。 トリッシュは飛行機の中で、空港で買ったファッション誌の最新号を読みながらいつの間にかまぶたを閉じ穏やかな眠りについた。 (それがどうだろう?今、私の周りにいるガキどもの格好…まるで映画でみた魔法使いのよう…。) トリッシュが物思いにふけっていると、その『ガキども』のなかから桃色の髪をしたかわいらしい少女が自分に近づいてくるのがみえた。 トリッシュは、チラッと確認すると、すぐに興味をなくしたように目線を足元に下げ、思考を再開した。 実際、トリッシュは最初スタンド攻撃を疑ったが、それならば最初から飛行機の中で始末すべきだ、わざわざ私をここに連れてくる必要はないだろう。それにこ...
  • 使い魔は手に入れたい-12
    朝食というにはあまりに重たい。 食堂の食事を見ながら改めてそう思う。これらを朝に食べるのは遠慮したいものだ。 どう見てもディナーだからな。 そう思いながらルイズの椅子を引く。 椅子にルイズが座ったのを確認して私も空いている椅子に座ろうとする。 しかし空いている椅子は無かった。前回座った場所にはマリコルヌが座っていたからだ。 「マリコルヌ。どうして朝早くから席に着いてたんだ?」 「べ、別にいいじゃないか」 マリコルヌは他の奴とそんな話をしていた。 そうか。昨日のことがあるから座られる前に座ってしまおうということか。 だからってそんなに早く座ろうと思わなくてもいいと思うがな。 しかしこれは好都合だな。なかなかいい言い訳になる。 そう思いながらマリコルヌの隣に立つ。 マリコルヌの体がビクリと震える。昨日のことを思い出したのだろう。 しかし今私は...
  • 使い魔は引き籠り-12
    ギーシュ・ド・グラモンの朝は爽やかに始まる。 誰に起こされる訳でも無くすっきりと目覚め、彼が溺愛する使い魔に朝の挨拶と抱擁を与えてから 清潔感漂う(正し少しばかり趣味が悪い)白の制服に袖を通して、自分の身体に特別違和感の無い事を確認する。 正直一昨日はどうなる事かと思ったけど、まあそこは僕だし どんな逆境へ追い込まれようと平民に返り討ちにされたと揶揄されようと、華麗に立ち直るのが僕のいい所さ。 調子は悪くない。毟ろ少しばかりの空腹感が健康を感じさせる。 実家に泣き付いて取り寄せた高価な回復薬だけではない、 僕に劣らず優秀な水属性のメイジ、モンモランシーによる献身的な看病のお陰だろう。 こればっかりは、僕の日頃の行いの賜って奴だな。フフ、人徳人徳ゥ! 朝食を食いに行く前にまず身嗜みを整えようと洗面台の前に立ち、ヘアブラシに手が伸びた所で全身が硬...
  • 第十話 使い魔の決闘④
    ++第十話 使い魔の決闘④++  花京院は驚いていた。  剣を握ってからの自分の変化に。  左手に刻まれたルーンが光っている。  体が羽のように軽い。空を飛べそうなほどに、軽い。  その上、左手に握った剣が体の一部のように馴染む。  ……不思議だ。剣を使ったことはないのに。  眼前に立つギーシュが、ゆっくりと剣を振りかぶった。  右足で踏み込み、そのまま振り下ろすつもりだ。  右肩から左脇にかけて、いわゆる袈裟切りというやつだ。  そんな推測する余裕さえあった。  相手の剣の軌道上に自分の剣を構える。  剣と剣がぶつかる瞬間、剣を傾ける。  攻撃を受け流され、力んでいたギーシュはバランスを崩した。  その隙に足を引っ掛ける。  ゆるやかに過ぎていく視界の中で、ギーシュの体が大きな弧を描く。  ギーシュは仰向けに倒れた。  状況が理解できて...
  • 法皇は使い魔~法皇の使い魔第二章~
    法皇は使い魔~法皇の使い魔第二章~ 「我が名は花教院典明」 なぜ僕は生きているのかという疑問はもはや頭の中に無かった。 DIOのことだから能力は時間を止める事だけでは無いかもしれない。 殺してからも相手に死を与え続ける、そんなえげつない能力があってもおかしくは無い。 とても恐ろしい能力だ。しかし、だからこそ彼は誇り高く名乗った。 スタンドでは負けても心で負けないために。 そしてDIOの恐怖に打ち勝つために。 「ハイエロファントグリーン」 彼のスタンドが現れ臨戦態勢に入る。 するとなぜだろう、 「なに叫んでるんだ?」 「変な髪形だなあ」 「あんな服見たこと無いぞ」 見下されている感じはあれど殺意もなさそうだし、スタンドも見えていないようだ。 「カキョーイン?発音しにくいわね、何でも良いけど動かないでね」...
  • 一味違う使い魔-3
    ルイズは自分のベットの上で目を覚ました。 (私は…そう、使い魔召喚の儀式を…なんで、ここに…?」 ルイズは気を失う寸前に見た映像については記憶のかなたに吹き飛ばしているようだ。 「…目が覚めたようね」 ルイズが声が聞こえたほうへ顔を向けると、昼間自分が召喚した平民、いや、使い魔が足を組みながら椅子に座りながら本を読んでいた。 静かな部屋のなかでペラっとページをめくる音だけが響いた。 「…あんた、使い魔のくせにご主人様の前でそんな不遜な態度が許されると思っているの……!!」 ルイズの低い怒りを抑えた声に反応したのか、使い魔は顔を気だるげにやっと顔を上げた。 「トリッシュ・ウナ」 「……は?」 「もう一度言うわ。トリッシュ・ウナ私の名前よ」 トリッシュはそれだけいうともう一度読みかけのファッション誌に目を傾けた。 ルイズはかーっと頭に血が上るのを自覚した...
  • 風と虚無の使い魔-8
    ヴェストリの広場に向かうルイズとワムウ。 「勝算はあるのか?」 「ないわ」 「作戦はあるのか?」 「ないわ」 「俺に助けろなどというのか?」 「言わないわ……ああ、なんであんなこと言っちゃったのかしら…あんたに似てきたのかも」 口調は嫌がっているようだが後悔の念はなかった。 「ならば、付き添いは必要ないな」 「あら、何様のつもり?主人に付き添いって私子供じゃないのよ」 「俺から見れば人間なんぞ皆子供だ」 ワムウがフッと笑う 「よく言うわ」 「遅れるなよ」 「あいつが笑ってるところなんて……初めて見たわね。雨でも降るのかしら」  * * * 「はあ?ゼロのルイズが決闘?あの恐ろしい使い魔じゃなくて?」 キュルケがタバサから噂を聞き、首を傾げる。 「変ねえ、あいつは後先考えないことがある...
  • 砕けない使い魔-10
    「あなたの口から説明はいらない、言い訳もいらない」 「何を言っているんだい、モンモランシー」 「感づいていないとでも思ったの? あなたの二股に」 「ギーシュ様? それってどういう…」 「あああ、これはだね、ケティ」 ヒュ!!  バギァ 「あがんッ…あがッ、あがッ」 メシッ ブシャア ギーシュの頬にグーの手がめり込んだ 噴き出す鼻血ッ ぶざまにひっくり返ったギーシュに、モンモランシーは冷たい目つきだけを向けた 「言い訳はいらないと言ったでしょう  そして…さよなら  あなたはつくづく最低の男だったわ」 「え? ああっ」 ケティを引っ張っていくモンモランシー 彼女の口から事情をキッチリ説明してやるつもりなのだろう… とり残されたギーシュはざわつく観衆の中 注目の的になっていた 「なぁに...
  • 影の中の使い魔-6
    ドドドドドドドドドドドドドドドド………… ルイズはギーシュを睨みつけていた。 正直最初はブラック・サバスを連れ出してさっさとこの場から離れようと思っていた。 しかしギーシュから『侮辱』を受ける少女が、悔しさで肩を震わせ涙を流すのを見たとき 自分の頭の中で何かがプッツンした。 ギーシュとメイドと野次馬たちの視線が自分に集まる。 ブラック・サバスは……テーブルの上のデザートを見つめていた。おい、誰のせいでこうなったと思ってんだ。 ギーシュは芝居がかった仕草でルイズの方を向いた。 「侮辱?ミス・ヴァリエール、君には関係ないことだと思うんだけど?」 「関係あるわよ、同じ貴族としてね。もともと悪いのはあんたでしょ。それを他人のせいに……しかも相手が平民だからって馬鹿にして。  貴族にはあるまじき行為よ。あんたは貴族と平民の両方の誇りを傷つけてんの!」 ...
  • 反省する使い魔!-2
    反省する使い魔!  第二話「召喚奇想天外」 目から覚めるとそこには今時の日本では滅多に見られないと思わせるような 澄んだ青空が目に入る、自分は今なぜか横になっているようだ。 すると急に後頭部から痛みがやってきた。 「いってー…、頭でも打っちまったかぁ?」 むくりと起き上がり頭を擦りながら音石は周りを見渡す 「…どこだよ…ここは?」 どうなってんだ?俺ぁさっきまで駅のホームに居た筈だ。 それじゃあ、このサラサラした草原やあの中世のヨーロッパあたりを 連想させやがるデッケー城はなんだ!? などと混乱しながらも音石はついさっきまでの事を思い出す。 (電車が来て乗ろうとしたら……そう、鏡みたいなモンが現れて… 鏡?そう、鏡だ鏡!あれに飲み込まれたんだッ!!) そこまで思い出すと音石はハッ!と気付き急いで起き上がり ちゃっかり愛用...
  • 使い魔の鎮魂歌~前奏曲~
    春の麗らかな風景に爆発音が響いていた。 爆発音の発信源はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 彼女は他のクラスメート達や教師が見守る中、サモン・サーヴァントの儀式を行っていたが、爆発ばかり繰り返していた。 その数も既に20を裕に越えており、始めは冷やかしていたクラスメート達も、流石に飽き飽きしていた。 いつまでたっても成功しないのを見て、U字禿の教師コルベールは「次で成功しなかったら良くて留年、最悪の場合退学になりますぞ」とルイズに脅すように言った。 「五つの力を司るペンタゴン。我の運命に従いし使い魔を召喚せよ。」 ルイズはありったけの魔力をこめ、いつになく真剣な面持ちで唱えた。 しかし、ルイズの思いも虚しくまた杖を向けた先で爆発が起こった。 それを見た全員がまた失敗かと思った。が、もくもくと土煙が立ち込める中に爆発する前に...
  • 見えない使い魔-2
    ルイズは魔法で空を飛んでいくクラスメイトたちを眺めながらため息をついた。 もし、大型の鳥や竜を召喚できていれば自分もあの中にいたのだ。だが、所詮 それは自分の力ではない。彼女にまとわりつく劣等感を消し去ってくれるよう なものではないのだ。深呼吸をして甘えを捨て、傍らに座っている男に声をか けた。 「ンドゥール、いくわよ!」 「魔法学院とやらにか?」 「そうよ。最初に言っとくけど、盲目だって言ってもあんたは使い魔なんだか らね。ちゃんと私に従いなさいよ!」 「………まあ、それはかまわん。おおよその事情は聴いて理解した。どうやら 俺はお前に助けられたようだからな。おかげであの方の不利になるようなこと もない」 「あの方?」 「なんでもない」 ンドゥールはよどみない動作で立ち上がった。杖を突いているが、しっかりと した足取りでルイズの傍...
  • 教師な使い魔
    教師な使い魔  平民との決闘-原因は女絡みだった。  二股がばれたギーシュはモンモランシーに謝罪しに行った。  泣きながら怒るモンモランシーは何の謝罪も聞かずにどこかに行ってしまい、捜すのに一苦労した。  こんな危機は初体験ではない、今までだって乗り越えてきた。・・・が、今回はさらなる危機が訪れていた。  男がモンモランシ―の傍に居た。それも平民が。しかも・・・・・ 『口説いていた』ッ!!!!  男-シーザーにとって当然の行為だった。  一人寂しそうにしている女性を見れば相手をするもんだと思い、そのために吐く嘘は正しいと思っているほどだ。  そしてシーザーは、目を潤わすモンモランシーを慰めて(口説いて)いた。  何とか二人の間に入ったギーシュがモンモランシーに謝罪をするが、中々聞き入れてくれない。 「なによ、別にいいでしょ私のことはほっ...
  • 几帳面な使い魔-5
    朝食を終え、結局キノコを探す時間は取れないまま教室に向かった。 食べ始めるのが遅かったため、教室に入るのも後の方だったらしく教室にはすでに多くの人がいた。 ドアの外からは、雑談や自慢話の声が聞こえていたが、ルイズと形兆が入った時、 すべての声が止まり、一斉に形兆とルイズの方を見た。 が、それも一瞬のことで、すぐにそれぞれがそれぞれの会話を再開した。 ルイズが席に座る。(食堂の様に形兆に椅子をかせた) 形兆は嫌だったが確認しない訳にもいかなく、 「やはりおれは座れないのか?」 と聞いた。 「あたりまえでしょ」 仕方なく床に座る形兆。 形兆が他の使い魔はどんなものなのか見ようとした時、教師が入ってきた。 その先生は中年の女性で紫のローブ、帽子、体系はふくよか。 そんな優しそうなイメージの先生だ。名前はシュヴルーズと言うらしい。 ...
  • アホの使い魔-6
    時はギーシュを億泰がフルボッコにする数分前…… 「フン、ご飯抜きは当然の報いよ」 そう言って自分だけお昼に手をつける。 うん、今日も美味しい。 部屋で着替えた後で少~~~し昼寝をしてしまったから、他の皆より遅い昼食だった。 周りは大体デザートに入っているので少し気恥ずかしい。 「掃除はもう終わったの?ルイズ?  少しばかり遅い昼食みたいだけどねー?」 ああ、もうこのキュルケときたらからかう事ばかり。 得意げな顔をして胸を揺らしている。こんなキュルケと家がライバルの自分が憎い。 「あら?そういえば使い魔はどうしたの?  まさか一人で掃除させて自分は寝てたとかじゃないわよね?」 正解にすぎる。トリステインはどうなってしまうのか。 「~~~!  その通りよ!文句ある!?」 「まあいいけどね。  貴方の使い魔があそこでケーキ配ってても」 「え!?」 ...
  • 風と虚無の使い魔-11
    「キュルケにしてはなかなか趣味のいい店だったじゃない」 「ルイズにはもったいないくらいの店だったわね」 「なによ、ツェルプストーとヴァリエール、どっちが上かわかってないようね?」 「あら、そんなわかりきったことゼロのルイズでもわかってると思ってたわ」 三頭の馬の横をシルフィードが並んで飛行している。 夕日も沈み、明かりはほとんどない。 故に、学校の明かりがよく見える。 「きゅいきゅい!(翼よ!あれがパリの灯だ!)」 シルフィードが明かりを見つけて鳴く。 「到着」 馬を御者に預け、校庭を横切ろうとする。 「ふう、今日はほんと疲れたわ」 「あんたなんて二回目に負けただけじゃない、一番の功労者はタバサ連れてきた私よ」 「キュルケなんかカード触ってすらいないじゃない!」 「・・・・・・あの、お取り込み中悪いんです...
  • 使い魔は刺激的-12
     トリステイン魔法学院開設以来の大惨事となった使い魔暴走事件より一夜明け、学院の教師たちは事件の  後処理に追われ、被害にあった生徒たちは、ある者は死に、又ある者は未だ治療を受け続け生死の境を彷徨う中、  中庭のテラスでのん気に紅茶と会話を楽しむ者たちがいた。  「いやあ~モンモランシーとデートの約束をしてね~。今度の虚無の日に街に出かけるんだよ~~」 「ギーシュ。それもう五回目だよ」 「聞いてないわよ、マリコルヌ」    声高く笑い嬉しさの余り顔が崩れているギーシュと、それを呆れた顔で見るトリッシュとマリコルヌである。 「でもさ、よく許してくれたわよね。普通は暫く顔なんか見たくないと思うけど」 「よくぞ聞いてくれた!実は全てヴェルダンデのおかげなんだよ!!」   トリッシュが嫌そうな顔で見ている事にも気付かず、ギーシュは顔を綻ばせ傍らに侍る巨大なモグラ...
  • 風と虚無の使い魔-19
    「ははは、ルイズ、君の使い魔は恐ろしく強いね。スクウェアの僕ですら歯が立たなかったよ」 「…だから止めようとしたのに」 気絶し、数本骨折したワルドはすぐにルイズが呼びつけた水のメイジに治療され、事なき事を得た。 「ワムウも、任務中に味方を怪我させるなんて…あとでキツくいっておかないと」 「いやいや、僕が吹っかけた喧嘩なんだ。返り討ちにあった僕の自業自得さ」 ワルドはなんの恨みもないのか、爽やかに笑いかける。 「まだ出発まで一晩ある。これくらいの傷、全く影響しないさ」 その笑みの隙間からは白い歯が覗けた。  * * * 「仮面の男、で呼べばよかったわよね?」 「ああ、その通りだ。こんな重要なことを忘れるとはもう年かね?」 フーケは笑みを崩す。 「…わたしの、年が…なんだって?」 「認めたくないものだな!自分自身の、老い故の過ちというものを!」...
  • ゼロト使い魔の書-05
    ゼロと使い魔の書 第五話 今向かっているのは「アルヴィーズの食堂」というところらしい。平民かつ使用人でもないところの自分は今までの経験から入れない、 と考えたが、昨日申し渡された職務内容には主人の身を守るという項目も含まれていた。だから何か言われるまで傍に付き添っている事にした。 食堂には長いテーブルが3つ置かれ、それぞれ異なる色のマントの生徒が食事をしている。果物かごも花瓶も刺激の強い配色で、正直趣味を疑う。 それらは大体想像通りの光景だった。 だが肝心の内容は自分の思っていたようなものではなかった。 「腹壊さないのか」 「ん?なんで?」 「いや、なんでもない」 どうやらディナーで通るような食卓が、貴族にとっては普通の朝食らしい。 主人が空いている席の前に立つ。イスを引いたら満足そうな顔で座った。これも想像がついていた。 ルイズが目の前の食...
  • ゼロと使い魔の書-05
    ゼロと使い魔の書 第五話 今向かっているのは「アルヴィーズの食堂」というところらしい。平民かつ使用人でもないところの自分は今までの経験から入れない、 と考えたが、昨日申し渡された職務内容には主人の身を守るという項目も含まれていた。だから何か言われるまで傍に付き添っている事にした。 食堂には長いテーブルが3つ置かれ、それぞれ異なる色のマントの生徒が食事をしている。果物かごも花瓶も刺激の強い配色で、正直趣味を疑う。 それらは大体想像通りの光景だった。 だが肝心の内容は自分の思っていたようなものではなかった。 「腹壊さないのか」 「ん?なんで?」 「いや、なんでもない」 どうやらディナーで通るような食卓が、貴族にとっては普通の朝食らしい。 主人が空いている席の前に立つ。イスを引いたら満足そうな顔で座った。これも想像がついていた。 ルイズが目の前の食...
  • ドロの使い魔
    ドロの使い魔-1 ドロの使い魔-2 ドロの使い魔-3 ドロの使い魔-4 ドロの使い魔-5 ドロの使い魔-6 ドロの使い魔-7 ドロの使い魔-8 ドロの使い魔-9 ドロの使い魔-10 ドロの使い魔-11 ドロの使い魔-12 ドロの使い魔-13 ドロの使い魔-14 ドロの使い魔-15 ドロの使い魔-16 ドロの使い魔-17 ドロの使い魔-18 ドロの使い魔-19 ドロの使い魔-20 ドロの使い魔-21
  • 絶頂の使い魔
    絶頂の使い魔-1 絶頂の使い魔-2 絶頂の使い魔-3 絶頂の使い魔-4 絶頂の使い魔-5 絶頂の使い魔-6 絶頂の使い魔-7 絶頂の使い魔-8 絶頂の使い魔-9 絶頂の使い魔-10 絶頂の使い魔-11 絶頂の使い魔-12 絶頂の使い魔-13 絶頂の使い魔-14 絶頂の使い魔-15 絶頂の使い魔-16 絶頂の使い魔-17 絶頂の使い魔-18
  • 不死の使い魔
    不死の使い魔 召喚1回目 不死の使い魔 召喚2回目 不死の使い魔 召喚3回目 不死の使い魔 召喚4回目 不死の使い魔 召喚5回目 不死の使い魔 召喚6回目 不死の使い魔 召喚7回目 不死の使い魔 召喚8回目 不死の使い魔 召喚9回目 不死の使い魔 召喚10回目 不死の使い魔 召喚11回目 不死の使い魔 召喚12回目 不死の使い魔 召喚13回目
  • 風と虚無の使い魔-2
    「…で、俺はなにをすればいいんだ?」 あぐらをかく使い魔。 生徒たちが好き勝手な方向にクモの子を散らすように逃げ去っていった中、 歩いて少女の使い魔の部屋に到着したワムウと少女。 ワムウは、部屋に向かうまで真昼間であるはずの今、遮蔽物もなしに歩けることを不思議に思った。 しかし、それ以上に不思議に思ったのはッ! (月がッ!月が2つあるッ!…どういうことだ?太陽の光も少し体の調子を下げる程度で十分に動ける… 長い間直射を浴びていればダメージを受けるだろうが…風のプロテクターを使うよりもスタミナは安上がりだな…… だが、油断はできんな…シーザーのやったように、鏡などで太陽の光を集中させれば、十分致命傷になりうる… 天敵である波紋使いが今のところ見当たらん…そのためにも唯一の『天敵』である太陽光…もっとも違う世界であるようだし 太陽とは呼...
  • 亜空の使い魔
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