ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「S.H.I.Tな使い魔」で検索した結果

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  • S.H.I.Tな使い魔-01
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 広瀬康一はネアポリスの抜けるような青空を仰いだ。 「いい天気だなぁ・・・」 今彼はイタリアでの用事をすませ(ついでの観光もすませ)ネアポリス駅行きのバスを待っている。バス停にいるのは康一だけだ。 観光名所だという町外れの教会を見てきた帰りである。 人通りが少ないのはシエスタ(イタリアではみんなそろってお昼寝をするらしい)の時間帯だからだろうか。 少々トラブルはあったが、パスポートも帰ってきたし、旅費もまだ十分ある。 康一はこれからフランスも見て回って、最後にパリのディズニーランドに寄って帰る予定だった。 そこまで考えて康一は由花子のことを思った。 「由花子さん、あんまり大騒ぎにしてないといいけど・・・」 由花子に「イタリアへ汐華初流乃という人物を探しにいってくる。」と話したところ、なぜか烈火のご...
  • S.H.I.Tな使い魔-09
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 アルヴィーズの食堂を飛び出した康一だったが、しばらく歩いたところで座り込んでしまう。 「あー、お腹減ったなぁ・・・」 お腹がグルグルと鳴る。さっきまではこの異世界に気を取られて意識しなかったが、お腹が減ってしかたがない。 「そういえば・・・」康一は思い出す。 昨日は駅についてから昼飯を食べようと思っていたところを捕まったのだ。 つまり、これで丸一日食べてないってことになるんじゃないのかァー!? 「衣食住は保障されるんじゃなかったのかァ~?約束が違うよ~。」 さっき豪勢な食事を見たせいで余計につらくなってきた。 康一はお腹をおさえて溜息をついた。 「あら、コーイチさん。どうかされたんですか?」 え?と顔を上げた。黒髪のメイドさん。朝に会ったシエスタだ。 「ああ、シエスタか・・・。いや、大したことないんだけどさ・・・ル...
  • S.H.I.Tな使い魔-20-a
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「説明してもらうわっ!!」  山岸由花子は開口一番に叫んだ。  ここは杜王グランドホテルの一室である。 「やれやれ・・・ノックをすればこちらから開けるってのに。」  空条承太郎は般若のごとき形相で睨みつけてくる由花子を前に、溜息をついた。  山岸由花子は、制止するホテルマンたちを(文字通り)ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、『ラブ・デラックス』で部屋の鍵を無理矢理に開けて入ってきたのだ。 「用件は大体見当がつくがな。」 「当然、康一くんのことよ!」  由花子は承太郎に詰め寄った。 「イタリアにいった康一くんからの連絡が、四日前から途絶えたわ。一日一回は連絡するっていっていたのに!そして帰国予定日になっても帰ってこないの!」 「これってどういうわけかしら。康一くんは責任感のある人よ。予定を曲げてわたしに心配をかけるような...
  • S.H.I.Tな使い魔-16
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 康一は、一本の道を歩いていた。 隣では仗助くんと億泰くんがいて、一緒に馬鹿話をしている。 道の左手からは、露伴先生が現れて、一緒に取材に行こうとぼくを誘う。 康一どのー!という声が聴こえた。右手から玉美と間田さんが合流する。 やれやれだぜ・・・。という声が聴こえた。後ろでは承太郎さんがぼくたちを見守ってくれている。 由花子さんが道端に立ってぼくを待っていた。並んで歩く。 仲間達と共に歩く。 こうして歩いていれば、ひょっとしたら雨が降るかもしれない。小石に躓いて転んでしまうかも。 でもぼくには仲間がいる。寂しくなんかない。 この道は、杜王町へと続いている。 えーんえーん・・・ 康一はふとあたりを見回した。 子どもの泣き声が聴こえる気がするのだ。 康一は道をはずれ、その声の主を探しにいくことにした。 ...
  • S.H.I.Tな使い魔-19
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 康一は、学院長室を退室すると、とりあえずルイズの部屋に行ってみることにした。 ひょっとしたらそろそろ起きてるころかもしれないし。 ガチャリと扉をあける。 ルイズはあどけない寝顔を晒して、すぅすぅと寝息を立てていた。 まぁ、三日間も寝ずにぼくの看病をしてくれてたんだもんなぁ。 もう少し寝かせておいてあげようかな。 康一はルイズを起こさないようにして部屋を出た。 そのへんをぶらぶらしてこよう。 お昼もかなり過ぎた頃にルイズは目を覚ました。 もぞもぞと起きあがり、きょろきょろと周りを見回す。 「コーイチ・・・?」 あいつどこいっちゃったのかしら。 ご主人様が寝てるってのに出かけてるなんて、いけない使い魔だわ・・・ ふと気づいた。 「あいつ・・・今日からどこで寝させればいいのかしら。」 当初は当然のように床...
  • S.H.I.Tな使い魔-14
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 小さな少年である。 女の子ですら、大体が見下ろす形になる。 男と比べると、頭一つ分以上は低い。 メイジでもない。強そうにも見えない。 しかし、その目を見た群衆は、なぜか自分から道を開けた。 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド 康一は、驚くルイズの肩に手を置いた。 その手からは「もう大丈夫だから。」という覚悟が伝わってくる。 康一はルイズの前に進み出た。 ギーシュは、突然しゃしゃり出てきたチビの平民を見下ろした。 「なんだって?よく・・・聞えなかったんだが。もう一度言ってくれるかな、平民。」 「ぼくがお前に決闘を申し込む。そういったんだ。」 ギーシュはようやく、目の前にいるのがルイズの使い魔だということを思い出した。 「ああ、君はルイズが捕まえてきた平民だったか。ど...
  • S.H.I.Tな使い魔-25
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  ゼロのルイズの使い魔。広瀬康一のハルケギニアでの一日は、桶に水を汲んでくることから始まる。  水場で自分の顔を洗い、水を汲む。この水でルイズに顔を洗わせる。  次はルイズを制服に着替えさせるわけだが、最近ルイズは康一に手伝うように要求してこなくなった。  相変わらず背を向けて待つ康一から隠れるように、もぞもぞと着替える。何かの拍子に目が合うと、顔を赤くして怒る。  以前は裸になっても恥ずかしがらなかったのに、謎である。  朝食の頃合になると、康一はルイズからバスケットを受け取って外に出る。  最近は内容がかなり豪勢になっている気がする。  というか、ハルケギニアの朝食は総じて重いことが多いうえに、厨房のマルトー親父が「たくさん食べて大きくなれよ!」との愛をこめて、どんどん料理を豪勢にし、さらに肉をてんこ盛りに...
  • S.H.I.Tな使い魔-02
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「あんた誰?」 康一が目を覚ますと、不機嫌そうな顔で覗き込んでいる女の子と目があった。 白人である。多分13~14歳といったところだろうか。それはもう映画で見るようなとびっきりの美少女といっていい。服装は白いブラウスに黒のプリーツスカート。ここまではいいのだが、その上から黒いマントを羽織っている。 康一はなんとなく、以前見た映画で出てきた、吸血鬼のことを思い出した。彼女のマントには襟がないので白くて細い首が見える。よし、どうやら吸血鬼ではないようだ。 半分寝ぼけた頭でここまで考えて、はっと康一は跳ね起きた。 「ここは・・・どこ!?」 「質問に質問で返すなんて平民の癖に生意気ね・・・もう一度聞くわ。あんたは誰なの?」 眉根を寄せて更に身を乗り出す女の子の迫力に、康一はなんとなく気おされてしまった。 「ぼ、僕...
  • S.H.I.Tな使い魔-12
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 ルイズと康一は、素直にコルベール先生のところへ行くことにした。 ルイズが手に怪我をしてしまったことを話すと、コルベール先生は片付けはもういいから医務室で治療してもらいなさい、と言ってくれた。 「でも、その『スタンド』っての。人前では使わないほうがいいわね。」 治療してもらった帰り、ルイズは思いついたようにいった。 手は水属性のメイジによる治療の後、包帯が巻かれている。 これで、一日もすればほとんど傷はふさがるのだそうだ。 「え、なんで?」 康一はびっくりして尋ねた。 「その『スタンド』のことがあんまり広がると、多分まずいことになるのよ。」 ルイズは歩きながら考えた。 「あんたは知らないかもしれないけど、ここでは『系統魔法』は絶対なの。あんた『スタンド』を杖も詠唱もなしで呼び出せるじゃない。『先住魔法』だと思われ...
  • S.H.I.Tな使い魔-05
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「とりあえず座りなさい。」  部屋に入ってそうそう、ルイズは命令した。 「・・・座るってどこに?」康一は尋ねた。  広い部屋である。うちのリビングくらいの大きさかなぁと康一は思った。  扉から入って正面には大きな窓が開いている。もう暗くて外の様子はわからないが、二階だし景色はよさそうだ。 左手には大きなクローゼットと姿見の鏡が置いてある。そして右手には大きなベッド。ベッドの近くには窓に面するように机と椅子が置かれていて、机のうえにはなにやら分厚い本が開いたままになっていた。 「そうね・・・そこの椅子でいいわ。」マントを入り口近くの帽子掛けにかけながら、ルイズが机の前に置かれている椅子を示した。 康一は言われたとおりに椅子に座り、きょろきょろと辺りを見回した。調度品も一つ一つが飾り気があって、いかにも高そうに感じる。 そう...
  • S.H.I.Tな使い魔-27
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  ルイズは元々勤勉な学生だった。  やんごとなき大貴族ヴァリエール家の三女。期待もされた。期待に答えたいとも思った。  だからルイズは基本的に努力家である。  そんなルイズの努力は、決して実ることがなかった。  一度は絶望し、諦めかけたこともあった。  しかし今、ルイズは再び燃えている。焦りではない。まるで小さな頃、初めて自分の杖を手にしたときのような、希望と情熱が彼女の胸に灯っている。  すっかり夜も更けてしまった学院外の草原で、一向に成功する気配をも見せないコモンルーンに挑戦している。  だから、彼女がこの夜、あの場所で起こったことを見つけたのは決して偶然ではなく、小さなご主人様の隣に、同じくらい小さな使い魔の少年がランタンを持って立っていたのも、また偶然ではない。 「ふわあああぁぁぁ・・・」  暗闇の中、地...
  • S.H.I.Tな使い魔-23
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  この場にいる全員が驚いたのは間違いない。  しかし一番驚いたのはピカピカ光っている当人である。 「うわぁ!」思わずデルフリンガーを投げ出す。  途端光が消える。 「こら!もっと丁寧に扱え!」  床に落とされたデルフリンガーが文句を言う。 「ご、ごめん。」  康一がデルフリンガーを再び握ると、やはり手が光を放つ。 「あ、あんた。なんで光ってるの?」  ルイズが恐る恐る尋ねた。 「知らないよ!この印、ルイズがつけたんじゃないかぁ!」 「ダーリン。体はなんともないの?」 「うーん、なんともない・・・かな?」  キュルケは気遣ってくれるが、なんともないどころか体に力がみなぎる気がする。  ほかの剣を握ってもやはり光るようだ。 「へ、へぇ?最近の従者さんは光るんでございますねぇ。綺麗なことで・・・」  わけのわか...
  • S.H.I.Tな使い魔-08
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「そろそろ朝食の時間ね、あんたもついてきなさい。」 とルイズが言うので、彼女について康一は部屋を出た。 すると丁度康一の左手のドアが開いて、女の人が出てきた。 「(あっ、昨日の女の人だ)」 と、康一は気づいた。 炎のような真っ赤な髪と褐色の肌。ルイズと同じ服装(たぶん魔法学院ってやつの制服なんだろう)なのに、上のボタンを大きく開けて豊満な胸を露出しているせいかずいぶんと印象が違う。 ルイズが『美少女』ならばこちらは『美女』だろう。とびっきりの、とつけたいところだ。 康一はついつい胸元に目が行きそうになるのをこらえた。 「(だ、だめだだめだ!こんなところ由花子さんに見られたらどんな目にあうか!)」  付き合うようになってからの由花子は、暴力で康一をどうこうすることはなくなった。  だが、代わりにあの気の強そうな目を細め...
  • S.H.I.Tな使い魔-11
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「ミス・ヴァリエール。罰としてあなたにはこの教室の片づけを命じます。もちろん、使い魔に手伝わせてはなりません。」 騒ぎに駆けつけたコルベール教師はルイズにそう命じた。 ミセス・シュヴルーズは完全に意識を失っていたし、生徒達は今にもルイズを吊るし上げんばかりだった。だからルイズに同情的なコルベールでもそうさせざるを得なかったのだ。 それから一時間。まだ片付けは終わる気配を見せない。 教卓はばらばらに吹き飛んでいたし、教壇にも大穴が開いて使い物にならない。黒板は真っ二つに折れて右側が地面に伏せられていた。 生徒達の机は、距離があったためばらばらにこそならなかったものの、あちこちにヒビが入ったり吹き飛んだりして、前二列は半壊状態。後で取り替えなくてはならない。 窓ガラスは一枚残らず吹き飛んでいる。剥げた塗装に吹き飛んだ照明、...
  • S.H.I.Tな使い魔-17
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 二年生最強のメイジ。ギーシュ・ド・グラモンが食堂で女の子を苛めていると、平民の少年がそれを止めに入った。 「まちな!」 「何者だ貴様!」 ギーシュがその少年に杖を突きつける。 「てめーみたいな屑に名乗る名はねぇぜ・・・・」 「平民の分際で貴族に楯突く気か・・・?いいだろう。かかってこい!」 「てめーは俺が裁くっ!」 そして始まる決闘。 「この『平民』がぁー!『貴族』様に勝てると思ってんのかぁー!」 ギーシュはゴーレムを作り出し、少年に襲い掛かった。 「オラァ!」 少年が鉄拳を振るうと、ゴーレムは一撃で砕け散った! 「な、なんだとぉー!?」 「なめるなよ?全力を出せ。貴族!!」 「ひ、ひぃぃ!や、やってやるぅ!!」 ギーシュが杖を振るうと、数十体のゴーレムが少年を取り囲んだ! 「げへへ!平民の分際で舐...
  • S.H.I.Tな使い魔-06
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  窓から日の光が康一の寝顔を照らす。まぶしくて、康一はもぞもぞと起き出した。  ベッドに目をやると、毛布に包まった塊のようなものが寝息を立てている。 「そっか・・・ぼく、あのまま気絶しちゃってたんだ・・・」  毛布が膝元にずり落ちている。気絶していたぼくに一応毛布だけはかけてくれたらしい。  立ち上がり、うーん・・・と背伸びをする。堅い床で寝ていたので体の節々が痛い。  ここで康一は自分がまだパンツ一枚であることに気がついて、あわてて投げ散らかしてある服を着込んだ。  今日から使い魔としての生活が始まるらしい。  正直現実味がない。これが魔法の国だなんて、今でも夢だったような気がする。  しかし、実際には自分は知らない天井を見上げて目覚め、毛布からはご主人様(ということらしい、ぼくは認めたくないけど!!)の白くて小さな足...
  • S.H.I.Tな使い魔-03
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  召還の儀式の最後の一人、ルイズが数十回の失敗の後になんと平民を呼び出してしまったとき、トリステイン魔法学園の教師、コルベールは驚いた。なにせ人間を召還するなどというのは今まで前例がない。 しかし、同時に彼は、落ちこぼれで見栄っ張りだが、その実影で涙ぐましい努力をしているルイズのことを、とても心配していたので、形はどうあれ、初めての成功を心の底から喜んだ。 ルイズは不満だ、やりなおしたいと食って掛かってきたが、コルベールはそれを許さなかった。 「(使い魔が何であるか、なんて長い目で見たら大した問題ではないんですよ・・・)」  使い魔によってメイジの才能を見る向きもあるが、それを言えば我が学院の長にして大賢者オスマンの使い魔はハツカネズミではないか。 それよりも、使い魔を従えたという事実こそが大事なのだ。ルイズへの風当...
  • S.H.I.Tな使い魔-21
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「今日は虚無の曜日だから、学校は休み。町に買い物に行くわよ。」  翌朝。康一に起こされたルイズは着替えを済ませるとこういった。  昨日のことを怒ったままでいいのか、許せばいいのかわからないといった顔をしている。 「へぇ!買い物かぁ!」  康一はルイズの複雑な心境には気づかずに目を輝かせた。  この魔法の世界ってやつで、どんなものが売られてるのか興味がある。 「でも、ぼく、ここのお金持ってないよ?」  康一は、ズボンのポケットに入れっぱなしだった財布から紙幣や硬貨を取り出した。  ルイズは目を丸くした。 「これ、あんたの国のお金なわけ?」 「うん、まぁね。こっちがぼくの国の通貨の『円』で、こっちがぼくが君に召喚された時に居た国の『イタリアリラ』だよ。」  康一は右手と左手に一万円札や百円玉などといった『円』、そしてイ...
  • S.H.I.Tな使い魔-20
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 一人で食べる食事というのは味気ないものだ。 だから、そんなときにやってきた食事のお誘いは大歓迎なわけで。 しかも誘ってくれたのが十人中十人が振り向く絶世の美女であれば、もうなにも言うことはないのであった。 「おいしそーだなあ―――!いただきまあ―――す!」 肉汁滴るステーキにかぶりついた康一は、目を輝かせた。 「おいしい!」 キュルケは微笑んだ。 「喜んでいただけてうれしいわ。あなたのために特別に用意したんですもの。」 「へぇー!うれしいなぁ!」 どれもこれも絶品だ! しかし、グラスを手にしたところで康一はキュルケに尋ねた。 「これってワイン・・・ですよね?」 「それがどうかして?」 「いやぁ、ぼくの国ではお酒って大人にならないと飲んじゃいけないものだったんですよ。」 あら・・・。とキュルケは目を丸く...
  • S.H.I.Tな使い魔-10
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 魔法学院の教室は、以前大学見学のときにみた講義室のようだった。 ただ、全体が石造りだし、天井の明かりは蛍光灯ではなく、何か白熱電球のような光がふわふわと浮いていたりするのだった。 「(うーん、魔法だ・・・)」 康一は改めて、ここが魔法の世界だということを確認した。 ルイズと康一が入ると、教室のあちこちからクスクスという笑い声がする。 ルイズはそれが聞えないふりをしていたが、康一からはルイズの耳が赤くなっているのがわかった。 教室を見回すと、様々な動物がいる。というか見たこともないような生き物があちらこちらでうようよしている。 でっかい目玉おばけがふよふよと浮いていたり、下半身が蛸の女性が大きなあくびをしていたりするのが見える。 康一は目を擦ってみたがやはり見間違いや幻覚ではないようだ。 誰も騒ぎにしないところを見ると使...
  • S.H.I.Tな使い魔-07
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 康一が部屋に戻ると、まだご主人様(仮)は毛布を頭から被って丸まっていた。 何時に起こせ、とも言われていないのだが(というより時間が分からないが)、康一はとりあえずルイズを起こすことにした。 「ねぇ、君。起きなよ。」 毛布を揺さぶる。 だが、ルイズは「違うもん・・・食べないもん・・・使い魔食べないもん・・・」だのと寝言をつぶやきながら起きようとはしない。 「もう、しょうがないなぁ。ほら、いい天気だし、起きろってば!」 康一は無理矢理、がばっと毛布を剥ぎ取った。 息を呑んだ。 長い桃色の髪の毛が、ゆるやかなウェーブを描いてシーツに広がり、太陽の光を浴びてキラキラと輝いている。 その中で胎児のような格好で眠る少女は、急に毛布が奪われたせいだろう。雪のように白くて細い手足を更に縮こめて眉根を寄せた。 康一は何か見てはいけない...
  • S.H.I.Tな使い魔-28
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「失敗したわ!!」  ルイズは歯噛みした。  フーケはこちらに気づいていなかった。めずらしく魔法も狙ったところで爆発した。  それなのにまるで攻撃が分かっていたかのようにゴーレムの上に逃げられてしまった! 「ね、ねぇ。いきなり攻撃してよかったの?」  康一が間の抜けたことを言う、 「何言ってるのよ!あんな怪しすぎる奴敵に決まってるじゃない!貴族の基本は見敵必殺よ!敵を見つけたんだから後は必ず殺す番ね!」 「そこはかとなく危険思想な気がするけど・・・」  しかし、放っておくわけにもいかなそうだ。  ゴーレムは自分達を無視するかのように、再び壁に拳を叩きつけた。  ついに壁に大穴が開いて、中の様子が垣間見える。  その穴にフーケが飛び込んだ。フードを被っているので顔はよく見えない。 「あそこって・・・宝物庫!?やっぱ...
  • S.H.I.Tな使い魔-13
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 ルイズは久しぶりに上機嫌だった。 何かが良くなったわけでもない。午前中もやっぱり魔法は失敗してしまった。 それでもルイズの心は軽かった。 ここ最近ずっと味気なかった食事も、今はなんだかとても美味しく感じる。 康一が教室で言ってくれた言葉を思い出した。 そうだわ。わたし、まだ17なんだもの!これからどんなことがあるか分からない。 まだ自分の『運命』に絶望するのは早すぎる! 使い魔だって、最初はみんなと違ってたからがっかりしたけど、よく考えたら人間なんだから、猫や鳥を召還するよりずっと上等だわ。 ルイズは食事を終え、ナプキンで口元を拭いた。 午後は自習らしい。せっかくだから魔法の練習をしよう! そこに数人の男子が通りがかった。 そのうちの一人が、ポケットから小瓶を落としたので、ルイズは声をかけた。 「ちょっと。...
  • S.H.I.Tな使い魔-24
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  服や小物、化粧品に下着etcetc。とかく女性の買い物は長いものである。  あの後、キュルケがタバサのために服や化粧品を選んでやったり、下着を試着したキュルケが「ねぇ、これってぐっとくるかしら?」と康一に見せようとしてひと悶着あったりなどするうちに、康一が抱える荷物は山のようになっていった。  気軽に「ぼくが持ちますよー」なんて言うんじゃなかった・・・ 「ところで、あんたには他に欲しいものはないの?」  自分たちの買い物を女性陣が一通り済ませた後、ルイズがふと思いついたように聞いた。  山盛りの荷物を抱えたまま、康一はうーん・・・と悩んだ。そして「気軽に買えるようなものじゃないのは分かってるんだけど・・・」と断りを入れた。 「ぼくは・・・寝具が欲しいかなぁ~。床で寝るのはちょっとつらかったりするんだよね。」  こちらに来...
  • S.H.I.Tな使い魔-26
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 「ごめんなさい。学院長は不在なんです。」  3度目になる学院長室の前でミス・ロングビルは申し訳なさそうに教えてくれた。  ルイズを授業に送り出した後、学院長を訪ねて来た康一だった。  それもそうだよなぁー。学院長っていうからには相当急がしいんだろうし。 「それじゃあ、しょうがないですね。また今度来ます。」 「待ってくださいな。」  退出しようとする康一を、ミス・ロングビルが引きとどめる。 「なにか相談したいことがあったのでは?たとえば・・・『スタンド』・・・のことですとか。」  なんでこの人が『スタンド』のことを知ってるんだァー!? 「ななな、なんでそのことを!?」  正直動揺した。やはり『スタンド』のことが広まってしまうのはまずい気がする。 「隠さなくても結構ですわ。実はこっそり聞き耳を立ててましたの。」  口...
  • S.H.I.Tな使い魔-18
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 康一は、学院の中庭で荒く息をついた。髪も服も、もみくちゃにされてボロボロである。 ちょうど厨房での熱烈すぎる歓迎から逃げてきたところなのだ。 「歓迎されるのはうれしいけど、引け目があるぶん素直に喜べないんだよなぁー」 褒められれば褒められるほどなんだか申し訳なくなってくる。 以前テスト中、はずみで他の人の答案が目に入ってしまったときの気分だ。 いい点数を取って先生や親に褒められたが、嬉しいというよりも後ろめたくなってしまうものだ。 康一はところで・・・と、あたりを見回した。 「ここ・・・どこだ?」 康一のまわりを塔が囲んでいる。 このトリステイン魔法学院は、中央の本島を囲むようにして、火や水などといった名前を冠する塔が立ち並んでいる。 どれもこれも似たような石組みの建物なので、まだここに来てまもない康一は自分がいるの...
  • S.H.I.Tな使い魔-04
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  ルイズと康一は二人の男性と向かい合い、ソファーに腰を下ろした。  一人は先ほどの中年男性、コルベール。そしてもう一人の老人をコルベールは学院長のオールド・オスマン氏と説明した。  一言で言うと、『まるで魔法使いみたい』な容姿である。深緑のローブ、傍らには長い樫の杖を置いている。 白い顎鬚を長く垂らし、それをいじりながら康一のことを興味深そうに見ている。 一見何も考えてなさそうな顔をしているが、康一はその目の奥に深い知性の光を見た気がした。 まるで、ジョセフ・ジョースターさんのようだ。 「ふむふむ、君がその平民の使い魔かね。・・・なるほど、いい面構えをしているのぉ。」  その一言に、康一の隣に座っているルイズは露骨に『そうかしら。チビだし、彫りも浅くてハンサムとはいえないと思うけれど・・・』という顔をした。康一と目があって...
  • S.H.I.Tな使い魔-22
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  一行が町の入り口までやってきたのはそれから二時間後だった。  タバサは近くの岩場に腰を下ろし、本を読んでいた。先ほどの竜がまるでタバサに話しかけるようにして顔を寄せている。 「おまたせ、タバサ。」  キュルケが康一の馬から飛び降りた。 「遅れたけど紹介するわね。あたしの親友、タバサよ。」  本を読んだままのタバサの肩を抱き寄せた。 「こ、こんにちはー」  康一は馬から降りて声をかけてみたが、反応はない。 「無愛想な子ねー」  ルイズはあきれたように言った。  キュルケが康一にずっとくっついたまま離れなかったのでご機嫌ななめである。 「ちょっと無口なだけよ。それにルイズも無愛想さでは負けていないと思うわよ?」  キュルケが軽く受け流すと、ルイズがむっとして睨みつける。  空気が険悪になりそうだったので、ルイズが...
  • S.H.I.Tな使い魔-29
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔  学院の宝物がフーケに盗まれた!  そのニュースは学院中を駆け巡り、ルイズと康一が目を覚ましたときにはすでに大騒ぎになっていた。  廊下を歩いていると、キュルケとタバサが駆け寄ってきた。 「おはようダーリン!聞いた?昨晩学院に賊が入ったらしいわよ。」  キュルケはやや興奮気味である。 「それならもう知ってるわよ。この学院で一番最初にそれを知ったのはわたしたちだもの。・・・ていうか、使い魔にはあいさつしてご主人様であるわたしになにもなしってどいういわけ?」  ルイズが口をとがらす。 「あーら、ルイズ。いたのね。あたしの頭はダーリンのことでいっぱいだから、あなたみたいなちんちくりんの入る余地なんてないのよ。・・・で、一番最初にってどういうこと?」  昨夜のことを思い出したルイズがため息をついた。せっかくのチャンスを逃したこと...
  • S.H.I.Tな使い魔-15
    前ページ次ページS.H.I.Tな使い魔 ギーシュは早速ワルキューレに叩き伏せられた少年を見下ろした。 大口を叩いていたわりにはあっけない。 しかし、この平民がしゃしゃり出てきてくれて、正直助かったかな、と思う。 モンモランシーとケティにあんな振られ方をしたから、このままでは自分の株が急落するところだった。 思わずルイズにやつあたりしたところに現れたこの平民。 おかげで、決闘に注目が集まって、自分の失態は雲散霧消することだろう。 「立ちたまえ!あれだけの口を利いたのだ。これくらいで終わらせる気はさらさらない!」 少年は、片手で顔を抑えながらおぼつかない足取りで立ち上がった。頭から血を流している。 しかし不思議だ。とギーシュはその様子を見ながら思った。 この平民はなぜ、あの『白いゴーレム』を持ってこなかった? ギーシュは、ルイズの召還の一部始終を見ていた。 ...
  • S.H.I.Tな使い魔-30
    一行はすぐさま学院の二頭立て馬車に乗り出立した。  道案内のロングビルが御者を買ってでており、後ろの座席にルイズと康一、キュルケとタバサが座っている。 「ねぇダーリン。盗まれた弓と矢ってどんなものなのかしらね。」  ルイズとキュルケの康一の隣争いは、キュルケの「ルイズってばそんなに康一にひっつきたいわけ?」の一言に、 「ご主人様は使い魔がへんなことしないように見張ってないといけないんだもん。」と言い張るルイズが勝利を収めていた。 「え、えーっと・・・どうだろうね。」  康一は答えた。  どんなのかはわかんないけど、ぼくあんまり弓矢にはいい思い出がないんだよね。」   康一は胸のあたりをさすった。 「一度死にかけたことがあってさ。」  キュルケが目を丸くする。 「まさか弓で射られたことがあるの?」 「うん・・・まぁね。」...
  • S.H.I.Tな使い魔-32
     そもそも康一が戦いの場に戻ってきたときには、もう手遅れだったのだ。  距離は遠く、敵はすでに必殺の体勢を整えていた。  ガンダールブの俊足を持ってしても手が届かないほどに。  そう、ガンダールブなら間に合わなかった。  しかし康一はガンダールブである前に、スタンド使いだった!  ズドォーン!!!  巨大な岩が打ちつけられる音がした。  死んだと思った。  でも、いつまで立っても衝撃が訪れないので、ルイズは恐る恐る目を開けた。  目の前にゴーレムの拳があった。  しかし、その半ばまでが地面にめり込み、動きを止めていた。 「射程距離5mニ到達シマシタ!S.H.I.T!!」   そのそばに浮かぶ、白い人影。 「あ、危ないところだった・・・!!ギリッギリ間に合ったよ!!」  そして拳とルイズの間に阻むように立つ康一の背中。 ...
  • S.H.I.Tな使い魔-31
    「なんで外で待ち伏せしてんだよぉー!さっきはいなかったのにぃー!!」 「し、知らないわよッ!!」  康一とルイズはそろって腰を抜かしている。  キュルケも胸を押さえて荒い息をついている。 「あ、危ないところだったわ・・・」  タバサはいち早く立ち上がり、ゴーレムに杖を向けている。  ゴーレムは小屋から脱出した四人を見つけ、こちらに顔を向けた。 「・・・来る。」  タバサは杖を降りあげた。  ウインドブレイク!  圧縮された風の槌が打ちつけられる。  しかし表面の土を飛び散らせるだけで、ゴーレムは意にも介さない。  キュルケもタバサに続いて、ファイアーボールを放った。  ゴーレムの表面で爆発した火の玉は、炎と火花を飛び散らせたが、やはり効果は薄そうだ。 「大きすぎるし鈍すぎるわよ!」  ゴーレムの歩みは止まら...
  • 各部キャラ
    ...一 ACTの使い魔 S.H.I.Tな使い魔 スーパー・フライ『鉄塔』の使い魔 虹村形兆几帳面な使い魔 キラー・クイーン爆炎の使い魔 猫草使い魔はゼロのメイジが好き ねことダメなまほうつかい 間田ゼロの奇妙な使い魔(うわっ面) うわっ面の使い魔 億泰アホの使い魔 ミキタカ使い魔ファイト トニオお嬢様の恋人 シンデレラ使い魔は灰かぶり 蓮見琢馬(The Book)ゼロと使い魔の書 五部 ~黄金の風~ ジョルノ杖をとりかえしにいこう! 僕の夢は三色コロネッ! 黄金の使い魔 ポルナレフ白銀と亀な使い魔 ココ・ジャンボ(亀)も登場 チャリオッツ・レクイエム使い魔の鎮魂歌 ジョルノ+ポルナレフジョルノ+ポルナレフ ディアボロ絶頂の使い魔 ディアボロの大冒険Ⅱ 不死の使い魔 ディアボロの大冒険タバサの大冒険 ブチャラティslave sleep~使い魔が来る アバッキオサーヴァント・ブルース 繰り...
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    ... S.H.I.Tな使い魔(広瀬康一) 反省する使い魔!(音石明) 第五部 杖をとりかえしにいこう!(ジョルノ) 絶頂の使い魔(ディアボロ) slave sleep~使い魔が来る(ブチャラティ) ゼロの兄貴(プロシュート) 偉大なる使い魔(プロシュート) ゼロと奇妙な鉄の使い魔(リゾット) 白銀と亀な使い魔(五部ポルナレフ、ココ・ジャンボ) ...
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  • 白銀と亀な使い魔
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  • 几帳面な使い魔-1
    その男は自分は死んだと思っていた。 確かにその男は死んでいた。 自分の大事な家族を庇い、その代償として生命を失った。 「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ! 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求めうったえるわ!我が導きに、答えなさい!」 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、 自らの使い魔を呼び出すためにサモン・サーヴァントを唱えた。 ドッグォバアァン!! そして起こる 大 爆 発 「ま~た爆発しやがったよ」 「流石はゼロのルイズだな…イテテ」 「おい大丈夫か?」 「ああ、ありがとう」 そんな中ルイズは…観ていた。自分が爆破した場所を。 そしてその本来なら起こらないはずの爆発の爆心地には……男が倒れていた。 それを見た周りのメイジたちは、 「何だ、あれ...
  • ギーシュの『お茶』な使い魔
    「ふっ。この華麗な僕に相応しい美しく気高い使い魔よ、召喚に応じよ!」 ハルケギニア大陸にあるトリステイン王国、トリステイン魔法学院にて気障な二枚目半の少年が召喚の儀式をしている。 これから起こる最悪の未来を知らず。 ギーシュの『お茶』な使い魔 冒頭に出た彼の名前は、お馴染みのギーシュ。 元帥の父を持つ、グラモン家の四男のギーシュ。 生ハムにぬっ殺されたギーシュ。 DIO様に剣山にされたギーシュ。 二股掛けて逆恨みのギーシュ。 ゼロ魔世界、最高のかませ犬、ギーシュ・ド・グラモンである。 そんなギーシュ君の今の心境を簡単に説明すると、 『キタ――――(゚∀゚)――――ッ!!!!』であった。 ギーシュの彼女のモンモランシーが、カエルを使い魔にしたからだ。 メイジとしての力量が、モンモランシーより明らかに格下のギーシュ。 そ...
  • 教師な使い魔
    教師な使い魔  平民との決闘-原因は女絡みだった。  二股がばれたギーシュはモンモランシーに謝罪しに行った。  泣きながら怒るモンモランシーは何の謝罪も聞かずにどこかに行ってしまい、捜すのに一苦労した。  こんな危機は初体験ではない、今までだって乗り越えてきた。・・・が、今回はさらなる危機が訪れていた。  男がモンモランシ―の傍に居た。それも平民が。しかも・・・・・ 『口説いていた』ッ!!!!  男-シーザーにとって当然の行為だった。  一人寂しそうにしている女性を見れば相手をするもんだと思い、そのために吐く嘘は正しいと思っているほどだ。  そしてシーザーは、目を潤わすモンモランシーを慰めて(口説いて)いた。  何とか二人の間に入ったギーシュがモンモランシーに謝罪をするが、中々聞き入れてくれない。 「なによ、別にいいでしょ私のことはほっ...
  • 契約! クールでタフな使い魔! その①
    契約! クールでタフな使い魔! その① 「あんた誰?」 日本とは思えないほど澄んだ青空の下、 染めたものとは思えない鮮やかなピンクの髪の少女が彼を覗き込んでいた。 黒いマントをまとい手には杖。まるで魔法使いのような格好だ。 いぶかしげに自分を見つめるその表情に敵意の色はない。 だから、とりあえず周囲を見回した。 ピンクの髪の女と同じ服装をした若者達が囲むように立っていた。 共通する事は全員日本人ではない事。欧米人が多いようだ。 するとここは…………ヨーロッパのどこかだろうか? なぜ、自分はこんな所にいる。 そう疑問に思ってから、ようやく自分が草原の中に仰向けに倒れていると気づいた。 ヨーロッパを舞台にした映画に出てくるようなお城まで遠くに建っている。 「…………」 事態がいまいち飲み込めず、しかし警戒心を強めながら彼はゆっくりと...
  • 白銀と亀な使い魔-8
    ギーシュとの決闘から一週間が過ぎた。次第に落ち着いてきたポルナレフの生活は一週間前想定していた最悪のそれとは著しく異なっている物となっていた。 まず食事だが、決闘の日の夕食前に使用した無断貸借のテーブルクロスを律義にも洗濯し、返しに行くと マルトーがポルナレフを『我らの剣』と呼び、無断で持ち出したことを許して貰えたばかりか食事の面倒も見てくれることになった。 次に、ドットとはいえメイジを倒した平民として学園中に噂が広まり、決闘を挑まれるようになってしまったのである。 迷惑この上ないと思い、ルイズに了承を得た上で、見せしめとして 1番最初に挑んできたマリコルヌを容赦無く『針串刺しの刑』に処したのだが、それでもまだ収まらなかった。 ちなみにマリコルヌは今日も医務室で寝ている。(全治二週間) そして、これがポルナレフにとって最も大切な問題なのだが、とうとうルイズに亀の『ミスター...
  • 第二話 究極な使い魔 誕生
    究極の生命体とはッ! ひとつ 無敵なり! ふたつ 決して老いたりせず! みっつ 決して死ぬことはない! よっつ あらゆる生物の能力を兼ね備え しかも その能力を上回る! そして その形はギリシアの彫刻のように 美しさを基本形とする。 それが究極生物 アルティメットシング!! 深夜 自分の寝室で気持ちよくスースーと幸せそうに寝ていたルイズは 誰かの気配でぱちりと目が覚めた  普段は梃子でも魔法でも起きないルイズだが この日は違った なぜかはわからない まさに奇跡 「だ だれか いるのっ?」 何者かの気配でふと眼が覚めるルイズは小さく声を出した 気のせいであッてほしい生きた侵入者はいらない 死んだ幽霊はもっと嫌だけど 最近話題になっているという ある盗賊の噂を思い...
  • 亀と白銀な使い魔-1
    警告 これは番外編ではなく、亀から見た『白銀と亀な使い魔』を書いたものであり、未読の方は出来れば先にそちらを読んでいただきたい 私はネアポリスのとあるアパートの一室でのろのろ動き回っていた。特に意味はないが、『ボス』と呼ばれた男によって見出だされ調教されて以来、習慣となっているのだ。 そんな時だった。私の目の前に『鏡のような物』が現れたのは。しかし、私は気にせずそのまま入り込んだ。 私なんか中に部屋がある程度しか取り柄はなく、狙われる理由など何もないだろう、と思ったからだ。 大体その時中にいたのは一人の男の『幽霊』のみ。名前は…『ポルナレフ』だったか?確かそんな感じの名前だったと思う。 さて鏡を通り抜けた先にあったのは青く澄んだ空と遠くに見える中世にあった様な巨大な城、そして黒いローブを着た少年少女と禿げた男。 ここは何処だ?奴らは何者だ...
  • 几帳面な使い魔-3
    「アンタは平民で使い魔、私は貴族で主人。以上」 場所をルイズの部屋に移し、椅子に座り、足をくみ、言った言葉がこれだった。 だがそれで分かったことは何ひとつ無く、 主人という新たな単語が形兆の心の中にある『分からない事メモ』に追加されただけだった。 「ここは何処なんだ?」 続けて最初にしたのと同じ質問をする。 「トリステイン魔法学院よ」 これで分かるでしょ?といわんばかりの態度、もちろん有名なので大抵の人はこれで分かるのだが、 「つまり何処なんだ?」 形兆には分かるはずもなかった。 「知らないの?あんた何処の平民よ?」 「平民?何だそれは?さっきの貴族とか言う言葉と関係があるのか?」 「そうよ、ってそんなことも知らないの?あんたって相当頭悪いのね」 いつもなら弟の方が言われる事を言われ、少しヘコむ。が、すぐに気を取り直して...
  • 几帳面な使い魔-2
    几帳面な性格をしているために、先に聞いてきた向こうの質問に答えた形兆だったが、 こっちが答えたのだからあっちの方も答えるだろう。という彼の期待はあっさり破られた。 「ニジムラ ケイチョウ? 変な名前」 そう言ってはげ頭の中年の男の方に振り向き、何か話し始めた。 召喚のやり直しやらこれは神聖な儀式であるのでそれは出来ないなど、よく分からない事を話している。 まだ少し混乱している頭で自分はどうなっているのか、お前も自分の名前くらい言え、 などと言ってみたが無視された。 それにさっきから周りの奴らの笑い声が聞こえてくる。 どうなっているのか分からなくなり頭を抱える形兆だったが、そこであることに気づいた。 自分は生きている。 確かに自分はあの時死んだはずだ。それは確かなことだった。 だが自分は今生きている。これも確かなことである。 自分...
  • 几帳面な使い魔-4
    日本時間で朝六時半、そのくらいの時間に自然に目を覚ます。 家族の分の朝食を作り、簡単な家事をするためにはこの時間が一番いいからだ。 一応セットしてあるがあまりお世話にならない目覚まし時計を止めようとして―――思い出した。 死んだこと、生き返ったかもしれないこと、ここが異世界であること、 ―――しなくてはならないことがあること。 『それ』をするための準備をして部屋を出る。近くに人はいない。 そして一階まで降り、人を探す。 うまい具合に一人見つけ、そいつに近づく。 あと五メートルほどの所でそいつがこっちに気づいた。女だった。驚いた顔をしている。 そしてあと二メートルくらい距離を縮める、女の顔が怯えているように見える。 「おはよう。イキナリですまないが洗濯の道具は何処にあるか教えてもらえるか?」 これ以上怯えさせないため、形兆は...
  • 契約! クールでタフな使い魔! その②
    契約! クールでタフな使い魔! その② 承太郎が左手を押さえてうめいていると、コルベールがやって来て刻まれたルーンを見た。 「ふむ……珍しい使い魔のルーンだな。さてと、じゃあみんな教室に戻るぞ」 そう言って彼は宙に浮く。その光景に承太郎は息を呑んだ。 いつぞやのポルナレフのようにスタンドで身体を持ち上げている訳ではない。 本当に宙に浮いているのだ、恐らく魔法か何かで。 そして他の面々も宙に浮いて城のような建物に飛んでいった。 「ルイズ、お前は歩いてこいよ!」 「あいつ『フライ』はおろか、『レビテーション』さえまともにできないんだぜ」 フライ。どうやらそれが空を飛ぶ魔法のようだった。 そしてその魔法が使えないらしいルイズと二人きりで承太郎は残される。 「……あんた、何なのよ!」 「てめーこそ何だ? ここはどこだ? お前達は何者だ? 質問に...
  • 白銀と亀な使い魔-2
    「つまりこういう訳か?『俺は亀の中にいたため亀と一緒にこの世界に来てしまった。』」 「あんたのその元の世界とやらが本当ならね。でも何であんたまで使い魔になっちゃったのかはさっぱりだわ」 「蘇れたことや帰る方法の方がよっぽど重要だと思うが…」 ポルナレフは空に浮かぶ二つの月を見て溜め息をついた。 今は夜、学生寮のルイズの部屋で二人は今後の事について話していた。 ポルナレフにとってかつての世界に執着はあまりないとは言えない。それどころか他人には言えない大事な用事があったのだ。 それはSPW財団に矢の追跡調査の報告である。彼は承太郎達にレクイエムという新たな力を知らせなければならなかった。 そのため一刻も早く元の世界に戻らなければならなかった。 「しかし、呼び出せたんだから元の世界に戻る道もあるだろう。入口だけで出口の無い家は無いからな。」 「それまでは...
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