涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「「長門有希の憂鬱III 恋するウィルス」勝手に外伝」で検索した結果

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  • 「長門有希の憂鬱III 恋するウィルス」勝手に外伝
    涼宮ハルヒの常駐 ――その姿を見て何かを突き動かされたわたしは、このワーム(以下、「ハルにゃん」という。)の頭を撫でてみた。――「ちょっとぉ~、やめてよぉ、くしゅぐったい~」 イラスト:白石梨乃(@thky0717)  わたしの情報制御網内に導入した、無害化したワーム。  このワームは、元は涼宮ハルヒの情報を無差別に収集するために作成されたもの。とある事情によりこのワームと関わったわたしは、人間の言葉で言うと「ペット」としてこのワームを「飼って」いる。  このワームは、自己増殖機能とネットワーク検出機能を削除した他は基本的に元の機能を保っている。すなわち、涼宮ハルヒの情報を入手するという、有機生命体の「本能」に当たる機能はそのまま保持している。  その「本能」を満たすと、このワームは「成長」する。ファーストコンタクト時の実験から、それは明らか。  そこで試しにわたしは、涼宮ハルヒの外観の...
  • 長門有希の憂鬱III
      長門有希の憂鬱III   長門有希の憂鬱III 恋するウィルス 長門有希の憂鬱III The melancholy of Cupid 長門有希の憂鬱III Someday over the rainbow 長門有希の憂鬱III A new romance 長門有希の憂鬱III The ecstasy of Yuki Nagato   関連作品: 長門有希の憂鬱Ⅰ 長門有希の憂鬱II 長門有希の憂鬱Ⅲ 涼宮ハルヒの常駐(◆eHA9wZFEww氏による外伝) 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算   共著: ◆kisekig7LI ◆nomad3yzec   青空文庫版(携帯電子ブック,PDAブンコビューワルビ対応)   恋するウィルスへ
  • 長門有希の憂鬱III 恋するウィルス
    恋するウィルス      わたしがコンピュータ研究会に入部したときの、数日間のログ。公開する。   0600時: 宇宙歴40068.26.11。起床。ログ記録開始。顔を洗う。朝食の準備。味噌汁を調理。昆布のダシ。豆腐の賞味期限が六時間前に経過。情報統合思念体に挨拶。返事は数バイト。わたしの上司は愛想が悪い。主流派はこれだから。   0645時: 顔面、頭部の手入れ。最近枝毛が目立つ。毛髪洗剤の変更を検討。あの人の好きなコロンを0.5cc噴霧。   0700時: 自宅を出る。隣の住人に挨拶するが、伝わらなかった模様。   0730時: 学校に到着。部室へ。無人。ハインラインの夏への扉を開く。175ページ。   0800時: 教室へ行く。途中で古泉一樹に会った。顔の角度を九度下げる。   0820時: 担任現る。顔色が優れない。配偶者とまた揉めたようだ。   (中略)   1205時: 文芸...
  • 長門有希の憂鬱II
      長門有希の憂鬱II 目次    長門有希の憂鬱II プロローグ 長門有希の憂鬱II 一章 長門有希の憂鬱II 二章 長門有希の憂鬱II 三章 長門有希の憂鬱II 四章 長門有希の憂鬱II 五章 長門有希の憂鬱II 六章 長門有希の憂鬱II エピローグ 長門有希の憂鬱II 外伝 長門有希の憂鬱II おまけ 未公開シーン(外部リンク)   関連作品(時系列順) 長門有希の憂鬱Ⅰ 長門有希の憂鬱Ⅱ 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算    共著: ◆kisekig7LI ◆nomad3yzec   青空文庫版(携帯電子ブック,PDAブンコビューワルビ対応) 元テキスト(Nami2000データ形式)   Special thanks to どこここ プロローグへ  
  • 長編・長門有希2
    長門有希の憂鬱Ⅰ ユキ×ムネ 『Hirundo rustica』 恋する?いちご練乳 すき焼きミッドナイト 長門有希の憂鬱II 長門有希の些細な願望 雪、無音、窓辺にて。 長門有希の憂鬱III 3つの選択肢 長門有希 銀河を超えた戦い(スターウォーズクロス) 文芸部室の幽霊 もうこんなのいやだ 長門有希の変化 もう一つの12月18日 スノースマイル・バースデイ 白有希姫 Different World s Inhabitants YUKI 長門有希の雨雫 長門有希への復讐  ※微オリキャラ注意 幻惑小説 Close Ties(クロース・タイズ) センター前日 涼宮ハルヒの経営I 射手座の日、再び 寡黙大騒動 「こわれもの」(陰謀でのフラクラが許せず) 想い出は、雪とともに 春先の風物詩 涼宮ハルヒの消失ー長門有希の憂鬱 長門有希の再会 長門有希の三日間 おかえり、ただいま。 長門有希の失踪...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ
    目次長門有希の憂鬱Ⅰプロローグ 長門有希の憂鬱Ⅰ一章 長門有希の憂鬱Ⅰ二章 長門有希の憂鬱Ⅰ三章 長門有希の憂鬱Ⅰ四章 長門有希の憂鬱Ⅰおまけ 関連作品(時系列順)長門有希の憂鬱II 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの常駐(◆eHA9wZFEww氏による外伝) 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算 元テキスト(AAData形式) 青空文庫版
  • 涼宮ハルヒの経営I 目次
    涼宮ハルヒの経営I 目次プロローグ 1 章 2 章 3 章 【仮説1】その1 【仮説1】その2 【仮説2】その1 【仮説2】その2 【仮説3】その1 【仮説3】その2 【仮説4】その1 【仮説4】その2 【仮説4】その3 【仮説4】その4 【仮説5】その1 【仮説5】その2 4 章 5 章 6 章 エピローグ おまけ 未公開シーン(外部リンク) 関連作品(時系列順)長門有希の憂鬱Ⅰ 長門有希の憂鬱II 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの経営I 涼宮ハルヒの常駐(◆eHA9wZFEww氏による外伝) 涼宮ハルヒの経営Ⅱ(外部サイトへ) 古泉一樹の誤算 長門有希の憂鬱IV 共著:◆kisekig7LI ◆nomad3yzec イラスト:どこここ Special thanks to どこここ データそのほか青空文庫版 元テキスト(Nami2000データ形式)
  • 長門有希の報告
    はじめに  この作品は、キャラクターの台詞を一部『現地語』で表記してあります。その場合は、“【 】”で囲まれた斜体の部分が、対応する台詞の共通語訳(字幕)です。 もしも涼宮ハルヒたちの会話を、舞台のモデルとなった兵庫県西宮市の言葉で表現したら? そんなifの世界をのぞいてみてください。  字幕付きPDF版はこちら(PDF/610ページ/3.43MB)又はこちら 注意事項  この作品には、オリジナルキャラクター、暴力シーン及び女性同士による性的な表現が含まれています。 作品構成 Report.01 単独の序。以降の話とのつながりはありません。 Report.02~09 ある出来事と、それにまつわる涼宮ハルヒと長門有希の交流記です。 Report.10 もしも彼女が、こんな性格だったら? Report.11 もしも彼らが、こんな人物と出会ったら? Report.12~25 SOS団全員+...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰプロローグ
    長門有希の憂鬱Ⅰ プロローグ 窓の外は曇っていた。 今年ももうすぐクリスマスだねー、などとクラスの女子がのたまっているのを、 俺はぼんやりと眺めながら次の授業がはじまるのを待っていた。 高校に入って二度目の文化祭を終え、やっと落ち着いたとため息をついたばかりだ。 そういやハルヒのやつ、今年もやるんだろうなクリパ。また俺にトナカイやらせるつもりじゃあるまいな。 長門が暴走したりSOS団が消えちまったり、朝倉に二度も襲われたり、去年はいろいろあった。 俺も長門には気を配るようになった。あいつは感情が希薄なわけじゃなくて、 実は表に出ないだけなんだと知ってからは。おかげさまで落ち着いてるようだが。 振り向いて後ろの席にいるやつに、今年のクリパはやっぱ部室でやるのか、と尋ねようとしたらいきなり首根っこを掴まれた。 「キョン、あんた進学するの?」 いきな...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰおまけ
    長門有希の憂鬱Ⅰ おまけテキスト集 谷川流の憂鬱: 「二人とも行ってしまったなぁ……」 グランドに広がる炎の絵文字をぼんやりと眺めながら僕は、ここ数日の出来事を思い返していた。 思えば、あのときはびっくりしたよなぁ。 コスプレどころじゃない、キョン成りきりなんてとんでもないアニヲタだと思ったが 実は本人だったなんてなあ。 これからはもっとまともな話の展開を考えてやろう。いや、それじゃ面白くないか。 そうだな……煮て食うも焼いて食うも僕次第か。僕はニヤリと笑った。 もう実際に会うことはないんだろうな。もっと向こうの世界の話を聞いておけばよかった。 それにしても長門有希があんなに美人だったとは。 やっぱり僕の思い入れが他のキャラクタとは違うからかもしれない。 もしハルヒが来たら、やおら胸ぐらを掴んで「ちょっと谷川!もっとあたしを活躍さ...
  • 長門の日々 第10話『長門"有希"の憂鬱Ⅰ』
    第10話『長門 有希 の憂鬱Ⅰ』   サンタクロースをいつまで信じていたか、 などというたわいも無い世間話にもならないくらいのどーでもいいような話だが、 それでも俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じーさんを信じていたかというと これは確信を持って言えるが最初から信じてなどいなかった。   小さい頃、俺は未来人・宇宙人・超能力者や、 またはそれに準ずる何かの存在を認めたかった。 だが、いつまで経っても俺の目の前には出てこない。 もしかしたら存在しないんじゃないかという、 俺の中の疑問の答えが「存在しない」になった頃、つまり俺が中学を卒業する頃には、 俺はもうテレビが組むようなUFO特番などはそう熱心に見なくなっていた。   いるワケねー……でもちょっとは居て欲しい、 みたいな最大公約数的な事を考えるくらいにまで成長したって事さ。   学校に着いた。 すると俺と他の俺と同じクラスの奴等は...
  • ありえぬ終焉 Ver.2
    ※バッドエンド注意        ────パーソナルネーム長門有希より、指揮下にある全インターフェースに告ぐ。総員ジェノサイドモード。涼宮ハルヒの生存を脅かす敵を殲滅せよ。        「機関」本部ビル。  そこに忽然と現れた長門有希は、ただ静かにそう命じた。  「機関」の方針が涼宮ハルヒの抹殺に転換したことを把握した情報統合思念体は、「機関」構成員及び関係者の抹殺を決定したのだった。   「派手にやっちゃっていいのかしら?」  長門有希の隣に立って、軽い口調でそう言ったのは、あの朝倉涼子であった。 「好きにすればよい。この任務が終われば、あなたは再び情報連結を解除されることになっている。日頃の憂さを晴らす少ない機会を存分に生かせばよい」 「なんだか道具扱いされてるみたいで気に入らないわね」 「情報統合思念体のインターフェースに対する認識はその程度のもの。だから、我々も自分の判断で動けば...
  • 外伝 消失長門の真実
    長門ふたり   外伝 消失長門の真実   決行の時は近付いていた。彼を自分の物、自分だけの物にしたいという欲求はもはや 抑え難いまでに高まっていた。そのためには手段を選ぶつもりは無い。この世界の 全てを改変しても、彼を自分の物にしたかった。あの涼宮ハルヒがやっているように、 彼に甘え、彼を振り回し、彼に自分だけのことを考えて欲しい。今日、12月18日に その為の全てを実行するつもり。 いかなる妨害も断固として排除するつもりだ。長門 の心には一点の 曇もなかった。が、予想通り、妨害はやってきた。   「あなたのやろうとしていることは間違っている」 長門はそう言った。長門 は答える。 「あなたこそ、間違っている。彼に対する『感情』を押し殺し、 単なる観察者として振る舞う。あなたは偽善者。本当は 世界の全てを犠牲にしても彼を手に入れたいと思っている」 長門は反論する。 「感情で行動するのは人間の...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ一章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 一 章 やれやれだぜ。俺は朝比奈さんを待ちながら呟いた。このセリフ、何回言ったことだろう。 ハルヒがSOS団を立ち上げてからというもの、このセリフを吐かなかったことはない。 俺はきっと死ぬまでこの言葉を言いつづけるに違いない。 さて、今年も残すところあと数日だが、年が明ける前に俺は朝比奈さんに折り入っての頼みごとをしなければならなかった。 俺は十日前の十二月十八日に戻らなければならないことになっている。 戻ってなにをするのかと言えば、特別なことをするわけじゃない。 ただ自宅から学校に通って、一度やった期末試験を受けなおさなければならないだけだ。 試験はどうでもいいんだが、考えようによっちゃこれ、百点満点を取るチャンスかもしれないな。 ハルヒに国立を受けろと言われたので、ここで成績アップしといても天罰はくだらないだろう。 本当は俺...
  • シュールな短編置場
      ここにはシュールな短編を置いてください   1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25   26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50   51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84   涼宮ハルヒのウイルス トライフリング・コーダ 長門有希の1日 もしもハルヒがゲームだったら 涼宮ハルヒのネットサーフィン 巨人の☆ 環 涼宮ハルヒの憂鬱?パロ フルーチェネタ 長門有希と愉快な獣達 バレンタインカオス 涼宮ハルヒの脱毛 ハル...
  • Project512_Part12
    Project512_Part12-もくじ- クイックメニュー     ●<規制に巻き込まれて大変でしたよ!   【チャック・涼宮ハルヒにいじめられる】   【多分消失世界】 【チャック・『涼宮ハルヒ+(適当な接続詞)面倒な事になる』】 【体育の日記念・前】 【体育の日記念・後】(時間切れ) 【体育の日記念・完結編】(後日追加予定) 【八月の思い出】 【チャック・橘京子が一緒にお風呂に入れる】 【続・橘京子が一緒にお風呂に入れる】 【風雲!涼子と有希】 【風雲!新アニメ!】 【五組の光景・一】 【五組の光景・二】 【五組の光景・三】 【五組の光景・四】 【五組の光景・五】 【五組の光景・六】 【五組の光景・七】 【ほげい船長門・甲】 【ほげい船長門・乙】 【ほげい船長門・丙】 【ほげい船長門・丁】 【意味不明小ネタ・たまには僕も】 【捏造!TVK版の憂鬱I】 【捏造!T...
  • 普通短編20
    シュパーン!シュパーン! 「ちょ!長門いきなり何s痛っ!うわっ!」   長門の振り回すヨーヨーが俺をメッタ打ちにする。正直、かなり痛い。     「おい!一体どうしたんだ!うおっ!」     「本来、こんな形でヨーヨーを使いたくはなかった(ごめんなさい、私のファイヤーボー〇…)」     「……」 「……」     「ユニーク」 シュパーン! 「うわ!」     長門の顔は、楽しそうに微笑んでいた…         ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのみくるちゃん食べたでしょ!?」     キョン「食ったよ」     ハルヒ「じゃ、じゃあ有希は!?」     キョン「食った食った」     ハルヒ「じゃあ古泉君も冷蔵庫に入れておいたプリンも!?」     キョン「プリンは食ってねえけどな」     ハルヒ「・・・あんた妖怪だったの? ・・・あたしと付き合いなさい!//」       ...
  • 渡橋ヤスミの下準備
       渡橋ヤスミを名乗る人物が組織の根城である宇宙ステーションの中に忽然と現れたことは、ちょっとした騒ぎを巻き起こした。  時間航行技術を操るこの組織は、当然のことながら、時空転移で侵入されないように防御措置を施していたからだ。それがあっさり破られたことは、組織のほとんどの人間にとってショックな出来事だった。      組織の代表である長門有希の命令で、ヤスミは長門有希の部屋に案内された。案内役は、朝比奈みくる(大)が引き受けた。 「朝比奈先輩は、おっきくなりましたね、おっぱいが。未来にはおっぱいを大きくする技術とかあるんですか?」  ヤスミは無邪気にそんな質問を放った。 「特にそんな技術はないです……」  朝比奈みくるは顔を赤らめながらそう答えた。  長門有希の部屋に到達した。  内部から操作で自動的にドアが開いた。 「お久しぶりです! 長門先輩!」 「久しぶり」  長門有希は、全く動...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ四章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 四 章 長門有希の日記 こちらの世界へ来て二年が過ぎた。 情報統合思念体からの連絡はない。支援もない。誰も助けに来ない。 このまま時が過ぎれば、わたしの有機サイクルはいつか性能の限界に達し寿命を遂げる。 それまで、色がない世界でわたしの思考回路は物理的に機能するだろう。 それならばわたしはいっそ、目を閉じ、耳を塞ぎ、口をつぐんだ生命体として生きようと思う。 わたしは長期の待機モードを起動させた。 果たして奇蹟は起きるのだろうか。 タクシーの運転手に住所を棒読みで伝えると、十分くらいでそのアパートの前に着いた。 二階建ての二階、二〇五号室……。郵便受けにもドアにも表札らしきものはなかった。 呼び鈴を押した。こんなにドキドキするのは久しぶりだ。 赤の他人だったらなんとごまかすか、新聞の...
  • 第五章 長門を消去せよ!
    長門ふたり   第五章 長門を消去せよ!   「エージェント番号○×□□、朝比奈ミクル、定期レポートを提出し状況を報告しなさい」 「はい」 みくるは久しぶりに自分の時空に戻っていた。時間管理局でのレポートはいつも緊張する。 「今回提出したレポート番号○○にある通り、涼宮ハルヒには変調は見られません。 過去一ヶ月間に新たな時空の歪みを生成した痕跡もありません」 「よろしい、朝比奈みくる。ご苦労だった」 ほっと溜息をつくみくる。思えば、ここに出頭して「過去」でエージェントとなる 命令を初めて受けてから、既に1年以上の時間が経過していた。 最初は嫌だった。一人だけで、知る人もない世界に行き、自分の正体を明かすことも 許されない。心の内を打ち解けられる友人も、甘えられる恋人も作ることは許されない。孤独と 欺瞞に満ちた日々。ここに来る度に「任務解除」を申し渡されることを心密かに願ったものだ。 今も心...
  • 普通の短編置場
    ここには普通の日常系とかのSSを置いてください。   1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25   26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50   51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75   【題名付き・短編保管庫】 1 2   小説 Please tell a final lie こわれてしまった少女のはなし 五月の風、ふぁいなる 艦長ハルヒ保守 寝ぐせ byキョン 長門有希のカラオケ 谷口と国木田の恋 長門有希の密度 ある日の活動 スタンド・バイ・ミー うちゅうせんそう ...
  • カーディガン
    体育の授業を終えて長門有希は教室に戻ってきて異変に気付いた 「……?」   彼女のカーディガンが無くなっていたのだ いつもの彼女ならば、無ければ無くても良かったのかもしれない。だが…   「ない……あの人から貰ったのに……」 今までなら、モノが無ければ自分で構築すればいい。だがアレだけは何故か特別な品だった 長門有希本人は自分が動揺している事を自覚していないだろう。だが傍目には長門有希は明らかに動揺している   そんな長門をニヤニヤ笑いながら人の女子生徒が話しかけてきた 「長門さん?そんなに慌ててどうしたの?」 女子生徒は笑いを堪えて、さも心配しているように話かけた 「……カーディガン」 「カーディガンがどうした?」 「……ないの」   長門は必死に何より大切なソレを探した 「カーディガンならまた買えばいいじゃな~い」   この女子生徒は知っていた。長門がキョンからカーディガンをプレゼント...
  • 長門有希の異聞
    長門有希の異聞  『長門有希の報告』では敢えて報告しなかった部分を書き抜いて、ここに保管しておく。  情報統合思念体は、この部分についての内容は一切把握していない。言わばわたしの……『隠し事』。  斜体部分は、本報告で報告した部分。     Report.06 長門有希の陥落 より抜粋  今度は彼女がわたしを洗う。 「うわ~。有希の肌って、ほんま白いなぁ~。それにめっちゃすべすべやし。」 【うわ~。有希の肌って、ほんと白いわね~。それにすっごくすべすべだし。】  彼女は背中だけでは終わらせなかった。 「……そこは自分で洗える。」 「ま、ええから、ええから。気にしたらあかん♪」 【ま、良いから、良いから。気にしちゃだめよ♪】  彼女の手が、わたしの腕を、腹を、脚を、洗ってゆく。彼女は、わたしの身体を撫で回しながら、怪しく囁いた。 「……やっぱりここは、敏感なとこやから、素手やんな?」...
  • 長門有希の報告Report.12
    Report.12 長門有希の憂鬱 その1 ~長門有希の消失~ 「うりゃあぁぁぁ! 今日もみくるちゃんは可愛いなっ! 胸もまたおっきくなったん違(ちゃ)う!?」 【うりゃあぁぁぁ! 今日もみくるちゃんは可愛いなっ! 胸もまたおっきくなったんじゃない!?】 「わひいぃぃ!?」  涼宮ハルヒが朝比奈みくるの胸を揉む。みくるはいつもなら嫌がるが、今日は余り嫌がっていない。 「はふぅ……涼宮さん、ほんまに胸揉むん好きですね……しかも妙に上手いし……」 【はふぅ……涼宮さん、ほんとに胸揉むの好きですね……しかも妙に上手いし……】  頬を上気させて、荒い息をしながらみくるは言った。 「いや~、みくるちゃんの胸はほんまに揉み応えがあって癖になるわ。」 【いや~、みくるちゃんの胸はほんとに揉み応えがあって癖になるわ。】  ようやくみくるを解放したハルヒは、一仕事終えたかのような表情で言った。 「うふ。じ...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ二章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 二 章 目の前に、口をあんぐり開けたおっさんがいた。 よれよれの服を着てベンチに座っている。 「あんた……今、そこに現れなかった?」前歯が一本欠けている。 「え……ええ」 「ワシゃずっと見てたんだが。あんた、そこに、いきなり現れた」 「そうですか……?たいしたことじゃありません」人がいきなり出現したなんて全然たいしたことだろうよ。 ホームレスっぽいおっさんは俺をまじまじと見つめていた。 やがて飽きたのか、目を閉じ、うとうとしはじめた。 ここはいったいどこだろうか。俺は目をこすって周りを見た。 ほっぺたをパシパシと叩いてみた。これは夢じゃない。人が大勢歩いてる。閉鎖空間でもないようだ。 どこからか列車の発車を告げるアナウンスが聞こえた。どうやら駅のコンコースらしい。 駅の名前は見慣れない、俺の知らない地名だった。 さて...
  • 長門有希のコンタクト
    長門がいなくなって数日経ったが気になることがある。 手紙の最後の言葉・・・。”新しいインターフェースとコンタクトをとって”   結果から言えば呆気なくどういうことなのか判明した。   俺にとっていつも通りではない文芸部室で古泉とオセロでやっていた時。 いつも通りの勢いでドアが開いた。   「みんな~!まった~?」 「今日は紹介したい子がいるのよ~!その名は!」 「長門有希でーす!今日転校してきたばかりだけど面白そうだからこの部に入ろうと思ってまーす。」 「古泉君の次にまたもや謎の転校生よ!」   な、長門!?いや、どう考えても違うだろ。見た目はもしかしたら長門かもしれないが。中身がおかしいって。   「あっ、キョンくーん。会いたかった~!」   こ、こら。抱きつくな!   「キョンその娘と知り合いなの?」 「えっと・・・まぁ遠い親戚みたいなのかな・・・。」 「ふーん。」   どうなってんだ...
  • 題名付き・普通短編2
    ある晴れた休日(キョン&古泉) 「LOVE」 お客様は宇宙人 ドライブ セリフ九割で展開してみた~こいずみくんはガチじゃない~ エンドレス・エラー 蝉しぐれ Kへの挽歌 カミングアウト・パニック スマイル 台風の溜息 涼宮ハルヒの創世秘話 一万年と二千年前から キョンの評価 普通?の高校生の会話 長門さんはロッテに興味を持ったようです。 コーヒーシリーズ 機関の事情 酒乱女 前兆 キョンの子育て奮闘記 彼は団の緩衝材 『ビール×月見酒×オールスター球技大会ポロリもあるよ』(喜緑さん×生徒会長) 生徒会長の不良3人の倒し方 古泉一樹の苦笑 燃えろ!球技大会! やや黒古泉 切ない同窓会 白雪姫の真相 彼岸花……その花言葉は…… ちょっとみくる救済保守 ある曇った日のこと 無限輪舞 マッガーレで保守 古泉一樹のピロートーク もしくは、長門有希と古泉一樹の作戦会議 早すぎるリハーサル。 恋ってな...
  • 長門の日々 第9話『新たな世界』
    第9話『新たな世界』   暗い。たぶんもう8時くらいになってるだろうな。 吹きすさむ風がほんの少し肌寒く感じられる。 それは体感温度ではなく、精神的なものかもしれない。 俺は鳥肌が立ってしまっている。 公園のベンチには誰もいない。 見渡す限り道路には車も通ってないし、 夜中を散歩しているような人も見当たらない。 まるでその静けさは、ハルヒが創り出した、あの世界を連想させる。 俺は錯覚に陥る。ここは本当に現実世界か? もしかしたらここは閉鎖空間ではないのか? しかし、そんな俺の疑問はすぐに晴れた。   公園内の灯りが二人の少女を照らす。 どちらも長門。 それが俺の思考を現実へと引き戻してくれた。 常識や、一般論からいくと、この二人は双子、または姉妹に予想されるだろう。 俺は真実を知っている。知ってしまっている。 あの二人は、どちらも長門有希だ―――   今までに幾度か感じたことのあるような、...
  • 機械知性体シリーズ メニュー
    □機械知性体シリーズ   □『機械知性体たちの輪舞曲』      長門有希個別キャラスレッドまとめサイトさんにて掲載。    内容としては長門有希を中心として、朝倉涼子と喜緑江美理たちインターフェイスたちが、原作時系列順にその舞台裏を描写していく長編となっています。    長門有希による一人称。      長門誕生の三年前から、最終的には「消失」を独自解釈で記したもの。    「朝倉青鬼説」を元に、主に長門と朝倉の関係性に比重を置いています。    一部オリジナルキャラクターが登場するのでご注意ください。      綺麗にまとめていただいたサイトさんへのリンクです。    http //detourist.net/post/lond_of_tfeis     □『機械知性体たちの協奏曲』      上記の『輪舞曲』の外伝扱いのもの。    朝倉視点による長門と朝倉が幸せに暮らしていた三年...
  • 未来の初詣
    未来の初詣    朝比奈みくると長門有希は、神社を訪れていた。 「涼宮さんたちと一緒にお参りしたときとあまり変わってませんね」  二人は、玉砂利を踏みしめながら、ゆっくりと歩いている。 「ここは、日本地方政府の文化財指定を受けている。神社の建物はもちろん境内の植生も含めて保全は万全」 「そうなんですかぁ」 「あるいは、涼宮ハルヒがそう望んだからともいえるかもしれない」 「涼宮さんの力は未来にまで及ぶんでしょうか?」 「そのあたりの結論は、情報統合思念体にも出せていない。しかし、可能性としてはありうる」   「それはともかく、人がいないですね。涼宮さんたちと一緒に来たときには、たくさんの人がいましたけど」  朝比奈みくるは、境内を見回した。二人のほかには誰もいない。 「現代においては、元日に神社に参る風習もすっかり廃れてしまった。でも、人がいない境内もまた風流なもの。この風景には、あなたの晴...
  • 長門有希無題5 1話
    いつものようにハッスルしようと長門をベッドに押し倒した 「……待って」 長門は一言拒絶の言葉を口にした こういう関係になってから長門はいつも俺に応えてくれた。そんな長門が初めて行為を待ってくれと言っている 「どうしたんだ?体調でも悪いのか?」 「……体調は問題ない。ただ……」 長門が言葉に詰まる事も珍しい 「ただ?」 「………ただ、私は今妊娠している。だからできれば性行為などの激しい事は避けるべき」   ん?なんだ? 今長門の口から思いがけないワードが飛び出した気がする   「え~と……すまん。なんだって?」 「私卵子と貴方の精子が受精し、その受精卵が着床したのを先日確認した」   きっと冗談とかではないだろう。まぁ確かに猿のように求め続けたし当然と言えば当然だ 「はぁぁぁ………」 長門は俗にいう宇宙人だ。だからって訳ではないが妊娠するとは思わなかった 「……貴方が望むならこの受精卵は……...
  • 長門有希の死亡
    ~長門有希の過労~   「それじゃ、今日は終了ね!また明日!」 いつもの活動を終え、私は本をしまって、帰ろうとしていた。 いつもの道を通って、私は自宅に着いた。 夕食の支度をしようと立ち上がろうとしたとき、目眩がした。そのまま、倒れこんだ。 「彼」に助けをもとめようと、電話をとる。 意識が朦朧とするなか、ダイヤルをかけて電話する。 プルルルル・・・プルル、ガチャッ 「おう、長門か。どうした?」 「彼」とは、そう、キョン。 「お願い・・・助けて・・・」 「ん、んん!?どうした長門!」 「あう・・・来・・・て・・・」 「おい長門!なg・・・」 プツッ 電話は切れた。 5分後、息を切らして「彼」がやってきた。そのほか、朝比奈みくる、古泉ー樹が来ていた。彼が呼んだのだろう。 「な・・・長門さん・・・」 朝比奈みくるは倒れこんだ。古泉ー樹が支える。 「長門さん!どうしたんですか!」 古泉ー樹がたず...
  • 七夕の日の女二人
    人類標準時21XX年7月7日、地球衛星軌道、「機関」時空工作部第二軌道基地。   「失礼いたします」  入室してきた朝比奈みくるに対して、長門有希は黙ってうなずいただけだった。  朝比奈みくるは、テーブルの上の鉢に植えられた植物に視線を向ける。 「今年も立派な笹ですね」 「最上級の天然物を取り寄せた」 「連邦政府指定の絶滅危惧種を勝手に取ってくるのはどうかと思いますが」 「一本ぐらい取ったところで、生態系に影響はない。誤差の範囲内。細かいことは気にする必要はない」 「なんかその理屈は涼宮さんみたいですよ」 「私の成長過程において、涼宮ハルヒの影響が大きいことは認める。彼女と出会ったとき、私は三、四歳だった。三つ子の魂百までということわざもある」 「はぁ」    長門有希は、短冊を二枚取り出した。これも、日本地方政府が人間国宝に指定している職人に作らせた和紙だったりするのだが。  7月7日に...
  • 有希の笑顔が見たい
    長門有希の笑顔 ある土曜日の午後。あたしは不思議探索で有希とペアになった。 「ねえ、有希?」 「・・・なに?」 「あなたって、いつも制服着てるわよね。」 「・・・この服は北高の女子生徒が標準的に着る服。とても機能的にできている。問題はない。」 「確かにね。でも、休みの日まで制服でだと学校に縛られてるみたいで私はいやね。」 「・・・」 ふとあることに気づく。 「有希、ひょっとして、制服以外の服を持っていないの・・・?」 「・・・」 こくりと、肯定の意を表した。 「だめじゃない。有希は元が可愛いのにもったいないわよ!」 「・・・」 かわいいといわれたときに有希は少し赤くなった気がした。あくまでも気がしただけだけどね。この子は表情が全くないようだけど、長い間付き合ってるとだんだん微妙な表情が読み取れるようになってきた。そうだ、いつか有希の笑うところが見てみたいな...
  • 長編・未分類2
    ハロウィンパーティー 箱入り娘 HAPPY TREE FRIENDS 自殺 少年達の雑談 SOS団の惨劇 パートナー 閉鎖空間と糞団員 家族 電波作品1 電波作品2 雪合戦 クリスマス中止のお知らせ 巡る財布 カオス・ザ・ワールド あたたかなもの 12月18日・A  dearest beyond of SuzumiyaHaruhi 宇宙人現る! SOS団ラジオ支部~深夜版~ こたつでみかん 迷探偵キョナン 特攻野郎アフロチーム 涼宮ハルヒの舞台裏 ある雪空の日のこと ロックンロールスターダスト トライアングル・ラン チョコ、キッス、カオス♪ My namewas... 平行記憶 雨の日のぬくもり 遠い場所までむかえに来て GANTZ とある2月14日の断片 ハルヒがみくるでみくるが長門で長門がハルヒで… 俺が古泉で古泉が俺で…(上の続編です) かわいい一日お茶だし係 続・孤島症候群 「涼...
  • 私の選んだ人 第5話
    (消失を読んでない方は、ネタバレ危険です。一応) 私の選んだ人 第5話 「:古泉一樹」 一樹の体を触診していた私は、あまりにも酷いソレに気付いた。 ……彼は助からない…… 私の中で何かが弾けたような感覚と共に、世界が静止した。 私が正気に返るまでに掛かった時間は恐らく1秒以下だった筈。でも、その間に自分の頭から完全に血の気が失せていた事に気付く。 恐ろしい予感と気配、そして貧血性の眩暈を感じながら、一樹の顔を確認する。 私の首は、焦る私の意識に反して緩慢な動きしかしない。地面が揺れている。 ……しまった。 一樹が目を開けている。私の顔色に気付かれた! 私自ら彼の生き残ろうとする気力に止めを刺すような事を……。 こうなる事を恐れ、救護班を押し退けてまで私がやったというのにッ! 悔恨の念、自責の念が押し寄せてくるのを、私は唇を噛み締め、手首に爪を立てて、痛みで脳の覚醒を図り、...
  • 射手座の日、再び
    1.プロローグ  2月上旬のある日のこと。  それは、SOS団団員にして文芸部長兼コンピ研部長たる長門有希の唐突な宣言から始まった。 「あなたがたに勝負を申し込みたい」  唖然とする俺たちに対して、長門は淡々と説明した。  長門を含むコンピ研 vs 長門を除くSOS団(名誉顧問を加えてもよいとのことだった)。勝負は、去年やった宇宙戦闘ゲーム The Day of Sagittarius 3 を大幅に改良した The Day of Sagittarius 4 で行なわれる。  賭けるものも指定してきた。  コンピ研側が勝った場合には指定する日に一日限定でSOS団団長権限を長門に委譲、SOS団側が勝った場合にはデスクトップパソコンを一台進呈する、とのことだった。  堂々たる果たし状であり、こうまで言われて、ハルヒが応じないはずもない。 「相手が有希だからって、容赦しないわよ!」 「望...
  • 12月18日・A
      「ねぇ!キョンがどこに行ったか知らない?」 涼宮ハルヒが文芸部部室のドアを開けて叫んだ。部室には3名の生徒。 「学校に来ていないんですか?」 古泉一樹は言った。それまでの笑顔を若干抑えた表情だ。 「そうなのよ。これまで一度も休んだりしたことないのよ?」 ハルヒは複雑な表情と形容するのが適切な面持ちで後ろ手にドアを閉める。 入ってきたときと反対に、ドアはパタンと小さな音を立てて閉じた。 「キョンくん、風邪ひいたのかなぁ……」 朝比奈みくるが言った。メイド衣装を纏い、お盆を抱えて心配そうな表情をしている。 「……」 全く動じていないのが長門有希である。 彼女は眼鏡をかけて、窓辺で文庫本のページを繰っている。 「携帯は繋がらないし、岡部は連絡が来てないって言うのよ」 ハルヒはちらと有希の方を見てから、全員を見渡すように言った。 「それは少し気になりますね。彼の家に行ってみても徒労にはならない...
  • 夢見ぬ蛙は終末に鳴く
    まさか、と思ったのが最初だった。 窓から差し込む燃え上がるような赤の日差し。 秋季を迎えた今、この血のような陽光に、校庭に居並ぶ木々も、紅葉もより鮮烈に色付けられていることだろう。眼に痛いくらいの強烈な照りは、ひときわ暑さの厳しかった夏の名残を思わせた。 僕達は外界と切り離されたような、現実味の薄い、夕暮れの光と闇がコントラストとなった文芸部室にたった二人きり。僕の鼓膜を不意に叩いた発言が、目の前の相手から発されたものであることは間違えようもなく――だから心底、僕は困惑した。 「申し訳ありません、長門さん。もう一度、」 「わたしと付き合ってほしい」 僕の要請を待たぬきっぱりとした物言いは、それがそれが僕の聞き間違い・幻聴である、もしくは彼女の気まぐれのジョークであるという薄い望みを、一分の隙もなく粉砕した。僕は唖然として、彼女を見返す他にない。 「……どうして、そのようなこと...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ三章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 三 章 俺はひどい頭痛と轟音とともに目が覚めた。 自分がどこにいるのかしばらく分からず、起き上がったところで天井に頭をぶつけた。 あれ、こんなところに天井があったかな。 そうだった。俺は泊まるところがなくてホームレスに段ボール箱を借りたんだった。 頭上では電車がひっきりなしに行き来している。 俺はそろそろと箱の外に出た。寒い。震え上がってまた中に戻った。 段ボール箱の中、意外に保温性があるんだな。手放せないわけだ。 俺はジャンパーを着込み、身をすくめてやっと外に出た。 一晩の宿は冷蔵庫の箱だった。それを見てまた寒気がした。 時計を見ると七時だった。おっさんたちはまだ寝息を立てているようだ。 俺はサンちゃんの家に、その玄関らしきところからありがとうと書いたメモに千円札を挟んで差し込んだ。 もしかしたら明日も世話になるかもしれない、などと不安と期待の入り混じった気...
  • 長門有希の報告Extra.3
    Extra.3 長門有希の夢想 ~Report.07 追加報告~  Report.07の夜に見た、夢の内容を報告する。  この夢を見る以前に、『彼』の夢の内容を聞いていたため、その記憶が影響して、内容の一部がその夢と酷似している。  夢の内容は、自分が経験したものの中で特に印象深いものが反映される傾向にある。つまり、わたしが『彼』から聞いた夢の内容が、わたしにとって非常に印象深いものであったことを意味する。これは換言すると、わたしの『願望』が現れていると解釈できるかもしれない。  ただし、その点について、わたしはコメントできない。したくないから。  涼宮ハルヒが自らの力を自覚した。彼女はすべてを受け入れる覚悟を完了した。  SOS団員は、それぞれその正体を明かす。  朝比奈みくるは、未来を固定するためにやってきた、未来人。  古泉一樹は、涼宮ハルヒの作り出す閉鎖空間に対処する、超能力...
  • 長門の日々 第11話『長門"有希"の憂鬱Ⅱ』
    第11話『長門 有希 の憂鬱Ⅱ』   俺は、有希の世界改変により、これまた大変なことに巻き込まれてしまった。 時間が入学時まで戻り、 さらにはこの世界の長門(有希だと思う)が完全にではないがハルヒ化してしまったのである。 そして、俺は元の世界の長門があらかじめ用意してくれていたらしい(?) 栞の力により、記憶を取り戻す。 長門が朝比奈さんを部室まで連れて来る。 この新生長門により誕生してしまった部活。   その名前が今さっき明かされた。   その名も、KYON団。   やめてくれ。なんか恥ずかしい。   それにしても、先の展開を知り尽くしている俺はこの世界では理不尽な存在じゃないのか? 次は古泉が転校して来るはず。 その後は、いろいろ長ったらしくも意味不明的な説明を受けるだろうが、 俺はそれを知っているので先に明かしてしまえば回避できるイベントだ。 二度もあんな長い説明を聞くわけにもあるま...
  • 長門有希の報告Report.22
    Report.22 長門有希の憂鬱 その11 ~涼宮ハルヒの手記(前編)~  わたしは観測対象の内面、『心情』を理解する上で超一級の資料を入手した。観測対象が自ら書いた、個人的な心情を綴った文書。  その中から、今回の一連の出来事に関連する部分を抜粋して報告する。  本文書の内容にわたる部分は、すべて原文を記述した観測対象本人の思考によるものであるが、内容の理解及び構造の把握に資するため、報告者が小見出しを付加するなどしている。誤字脱字その他の、通常の日本語の文法に即していない記述は、すべて原文に起因するものである。 (涼宮ハルヒの序文)  キョンもすなる書き物を、あたしもしてみむとてするなり。  な~んてね。『土佐日記』風の書き出しにしてみたけど、毎日書くつもりはない。だから、「日記」というよりは「手記」かな。  題して、『涼宮ハルヒの手記』!  ……別に誰かに見せるわけで...
  • 長門有希の出張
    『長門有希の出張』 SOS団一同は、休日を利用して、彼らの住む街を離れ、とある場所に来ていた。 電車を乗り継ぎ約4時間。本とカレーとスポーツ用品の街、東京・神田神保町。 地下鉄の駅から上がり、初めての街に足を踏み入れる一同。 少し歩いて街の様子が分かった頃、キョンは長門有希に訊ねた。 「どうだ、長門。この街の印象は。」 「……いんたれすてぃんぐ。」 「interestingて。そんなに興味深いのか?」 「正直、たまらない。」 有希は、漆黒の瞳を輝かせて言った。 「大量の本と、大量のカレー店。ここまでわたしの嗜好に適合する空間は、そうそうない。」 ---------- *つづかない * *保守がてら、勝手に拾わせて貰ってみる ---------- 『長門有希の出張2』 恐ろしいことに、数メートル歩く度に、あの長門が右にフラフラ左にフラフラとしている。 カレー屋と本屋の現れる頻度の多さに...
  • 長門有希の報告 あとがき
    あとがき この作品は、『涼宮ハルヒの憂鬱』の舞台が兵庫県西宮市であることを知った時に着想を得ました。 舞台が西宮ということで、キャラクターの台詞をいわゆる「関西弁」にしたSSはないかと思い、色々とSSを読んでいましたが、単発の雑談ネタで原作の一場面を「関西弁」に訳した例があるくらい。二次創作で「関西弁」を使ったものはありませんでした。 「ないんだったら作ればいいのよ!」とは原作のハルヒの弁ですが、ちょうど担当者は大阪府出身で、兵庫県下にある西宮の近くの街に住んでいた時期もあるし、北口駅のモデルとなった阪急西宮北口駅も行ったことはある。加えて、身近には西宮市出身の友人もいる。条件は揃っていました。 もっとも、後に「関西弁」を使ったSSが皆無な理由を痛感することになりますが。 また、当時職場で大量の文書を校正する必要に迫られていて、校正の練習にもなって趣味と実益を兼ねられるかもと、軽い気...
  • Black Lily・第一章
    「あー、キョンくん待って、待って!」  朝。自宅を出る間際に俺を呼び止めるのは妹である。 「お兄ちゃんと呼んでくれたら待ってやらんでもない」 「キョンくんはキョンくんじゃない」  靴紐を結びながらつぶやくわが妹 「行ってきまーす」 「……あっ、お、お兄ちゃん待って!」  いよっし! 何年ぶりかで呼称変更に成功だっぜ! ……あぁ、耳に心地いいこの響き。俺はシスコンでも何でもないが、この呼ばれ方にはかなりの愛着というかノスタルジーがあるんだよ。悪いか。 「はいはい、お兄様はいくらでも待ちますよ」 「……よしっ、と。行こう、キョンくん!」  ダメだこりゃ。そろそろ中一なんだから何としてでも『キョンくん』だけは避けてほしいところなのに。  クラスに着くと既にしてハルヒも長門も来ていた。古泉は別クラスだ。 「ようキョン」  谷口である。俺は新年度に入っても一度も変わっていない自分の席に近付きつ...
  • 長門有希の報告Report.13
    Report.13 長門有希の憂鬱 その2 ~朝倉涼子の交渉~  午後の授業を見学しながら、朝倉涼子は喜緑江美里と遠隔通信で今後の対応を協議した。 喜緑『まずは、古泉一樹と朝比奈みくるに説明して、協力を求めるという方針で、問題ないと思います。』 朝倉『わたしはしばらく謹慎中で、人間社会から離れていたから、勝手が分からないの。そう言ってもらえると助かるわ。』 喜緑『彼らは我々に協力的ではないものの、涼宮ハルヒが関係することとなれば、利害が一致します。ひいては彼らの利益にもなることを納得させられれば、彼らも協力を惜しまないと思います。』 朝倉『そうね。朝比奈みくる……「未来人」勢力は禁則事項と既定事項に縛られてるから、どう動くかはちょっと分からないけど、少なくとも古泉一樹……「機関」の協力は得たいところね。長門さんの観測データによれば、彼は「人間の常識の範囲内への収束担当」といった役回りら...
  • 神への反逆
     生徒会室の扉が静かに開いた。  長門有希が入ってくる。 「状況は?」  喜緑江美里が端的に状況を報告した。 「あまりよろしくありませんね。私と長門さんを除く地球上の全インターフェースで防御していますが、涼宮ハルヒの力に押されています。もってもあと3時間ぐらいでしょうか」  長門有希は、無言でうなずいた。 「思念体の様子はどうでしたか?」 「混乱している。各派の議論がかみ合ってない。そのせいで、私の提案の検討にも時間がかかっている」 「まあ、無理もないような気がしますけどね。宇宙開闢のときから存在していたと信じていた自分自身が涼宮ハルヒの被造物であることを知ってしまったら、混乱もするでしょう」 「あと3時間で思念体も消される。それまでには結論を出してもらわなければ困る」 「それまでに結論が出なかったら、長門さん一人でも強行するつもりなのではありませんか?」  長門有希は、その質問には答...
  • 朝倉涼子と長門有希の日常
    暮れてゆく年 去年よりものの増えた部屋 窓から見える変わらぬ景色 空から降り行く無数の粉雪 あの人から、あの人たちからもらったたくさんの大切なもの 言葉にはできないけど、とても大切なもの 私は私の部屋でゆっくりと感じていた - ピンポーン - 突如鳴り響く来訪者のベル 私はゆっくり席を立ち、来訪者を迎え入れた 「おでんできたから一緒に食べましょ?晩御飯はまだだよね?」 「まだ」 前のような偽りではない笑顔 紺色の長い髪 朝倉涼子を、部屋に招きいれる             If Story - 朝倉涼子と長門有希の日常 - ……… …… … 「相変わらず、殺風景な部屋ね」 「そう」 朝倉涼子は部屋を見渡し、呆れる様に語る 「ま、キョン君が来てから多少物は増えたかな」 クスクスと笑ってコタツの上におでんの入った鍋を置いた 私は台所から二人分の食器を運んでく...
  • ……回目の2月14日
    地球衛星軌道、「機関」時空工作部第二軌道基地……。  上級工作員朝比奈みくるは、部下たちに義理チョコを配っていた。  この光景は毎年のことであった。今年で何年目になるかというと、彼女は既に50歳であったから、20年以上になることは間違いない。  さすがにこの歳にもなれば若い部下たちに本気で惚れられるようなことはないが、渡されるチョコにはホワイトチョコで律儀に「義理」と書かれている。    朝比奈みくるの部屋に呼び出された彼女と同年齢の副官である男に渡されたそれにも、もちろん「義理」と大書されていた。 「大事に食べさせていただきます」  本当にありがたそうに拝領する直属の部下に対して、朝比奈みくるは尋ねた。 「私のほかに誰かからもらったりはしてないの?」 「それはありえませんよ。たとえ義理であっても、私はあなた以外からは受け取らないことにしてますので」 「……」  その話題は、それで打ち切ら...
  • @wiki全体から「「長門有希の憂鬱III 恋するウィルス」勝手に外伝」で調べる

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