涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「【罪と罰】」で検索した結果

検索 :
  • 【罪と罰】
    【罪と罰】 第1話 【罪と罰】 第2話 【罪と罰】挿話1/~第1話 【罪と罰】番外編/長門有希の幸福 【罪と罰】 第3話 【長門有希の休日】前編
  • 【罪と罰】 第1話
    ...          【罪と罰】 「………」 意外にも部室に居たのは、長門一人だけだった。 俺の気配を察してか俺の方をついと見ると、何事も無かったように読んでいた本に目を落とす。 「ハルヒ達は?」 「今日の活動はなし。涼宮ハルヒに、あなたがきたらそう伝えるよう言われた」 長門は本のページを1枚めくりながらそう応える。 「何だよ、それなら教室で言やいいのに。で、理由は」 「不明」 「…だろうな」 俺は溜息をつきながら鞄を机の上に置く。 …ふと、本を読んでいる長門を見て、自分もたまには読んでみようかと思い立つ。 「なあ長門」 「なに」 「ここにある本、読んでもいいか」 「どうぞ」 一応ここは文芸部の部室だし、長門は文芸部員なので一応訊いてみたが、まあ答えは予想通り。 俺は本棚から適当に本を見繕うと、椅子に腰掛ける。 …本と言っても、長門が読んでるようなハードカバーは読む気がしない...
  • 【罪と罰】 第2話
    ”あの日”以来、何かが変わったかと言えばそうでもなかった。もちろん、変わらなかったと言えば間違いになるのだが…。  ハルヒたちの手前、俺たちの関係を公言する訳にもいかず、といっても俺も有希も別に公言することもないと思っている。  …でも、いつかはこのことを話さなければならない日が来るだろう。その時、多分一番傷つくのはハルヒ。  自惚れに聞こえるかもしれないが、決してそうじゃない。…俺だってハルヒの気持ちくらい、いい加減に気付いてる。  あの時有希が言った言葉の意味も。  だけど、その上で俺は有希を選んだんだ。  …このことを知ったら、やはりハルヒは世界を改変してしまうのだろうか。有希が、そして俺が一番恐れているのは…そのことだった。  俺が恐れているのは、俺の有希との記憶が、有希への想いが、全て消し去られてしまうこと。  だけど…そうなった時、一番苦しむのは有希だ。  俺が有希への想いを忘...
  • 長編・エロ物
    ...望  エログロ注意 【罪と罰】 夏祭り 涼宮ハルヒの憂鬱-アナザーストーリー- 涼宮ハルヒの選択  BADEND 鬱物注意 かぐや姫 満淫電車 エロキョンの暴走 こんな長門が欲しい 妹×古泉 涼宮ハルヒの我慢 涼宮ハルヒの不覚 キョンと妹 【朝比奈みくるの妊娠】 【鶴屋家物語】 涼宮ハルヒの快楽 虐殺、呪い乃日  激グロ&凌辱&激鬱 注意 未完 【The Girl WhoWantedToBeARealHuman】完全版 朝比奈みくるの妊娠 放課後ジョーバ倶楽部 長門+古泉×キョン   性別反転、ふたなり 注意 涼宮ハルヒのラブストーリ 長門有希の結婚生活 佐々木×キョン(アダルトな関係)  
  • 【罪と罰】第3話
     もう飽きる程不思議体験を繰り返してきた俺たち「世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団」略してSOS団だが、このトンデモ世界の当事者でありながら無自覚という事情を知らない誰かが聞いたらぶん殴ってやりたくなるだろう存在である我等が団長様、涼宮ハルヒはそんなことは知る由も無く、またそれ故に自分自身は不思議体験をしているつもりなど全くないので、いまだにこの世の何処かにあるだろう不思議を俺たち団員を巻き込んで探す日々に明け暮れていた。  つまりは、例のパトロールを俺たちはいまだに続けてるってわけだ。  ハルヒが自分の思い通りに世界を作り変えちまうなんていうハタ迷惑な能力を持っている以上は、その事情を知ってる俺たちはハルヒの機嫌を損ねるわけにもいかずパトロールを始めとしたあいつが巻き起こす騒動に付き合ってる訳だが、まあ今となってはあいつと一緒になって馬鹿をやるのも悪くないかとか自分自身でお前は何を言...
  • 【罪と罰】挿話1/~第1話
    「で、話ってのは何なんだ。また閉鎖空間か?」 SOS団の女性組3人を見送った後、俺は開口一番にそう言った。 古泉が二人だけで話したいことがあるとかぬかすからこうやって活動が終了しても部室に残ってる訳だが、 こいつのことだ、どうせロクな話じゃないんだろう。あの忌々しい灰色空間のこととかな。 そういうわけで前述の台詞に至るって訳だ。 「いえ、お陰様で閉鎖空間は減少傾向にあります。 いつか言った通り、涼宮さんの能力は弱まっているのかもしれません。 我々にとっては実に喜ばしい限りですよ」 「じゃあ何だ。どうせハルヒがらみのことなんだろう」 「そうですね。涼宮さんがらみ、というのはあながち間違いではありませんが。 今回は、そう、長門さんのことについてです」 古泉はいつもの笑みを顔に浮かべたまま口を開く。長門がどうかしたのか? 「単刀直入に申し上げましょう」 そう言って古泉は机に肘をつき、顔の前で手を...
  • 【罪と罰】番外編/長門有希の幸福
    「…んぅ…」 彼の手が、わたしの髪をそっと梳くように撫でる。思わず声が漏れる。 片腕は背中に回されたまま。背中にかかる優しい圧力が、少しくすぐったい。 「有希…」 耳に届く、彼の囁くような声。 抱き締められたまま名前を呼ばれると、それだけでわたしの身体はぞくぞくする感覚に支配される。 彼に呼ばれたことが嬉しくて、頭を彼の胸に軽く押し付ける。 こんなにも彼に甘えることができるなんて、少し前だったら考えもしなかったこと。 ヒトの感じる幸福というものが何なのか、今ならば理解できる気がする。 「有希、俺のこと好きか?」 彼の言葉にわたしは顔を上げる。意地悪そうな笑み。 本来なら訊くまでもないこと。答えなど分かりきっているはずだから。 でも、わたしは知っているのだ。これが彼を喜ばせる為の一つの手段であるということを。だから、わたしは言う。 「…好き」 声が震える。昔のわたしなら感じるはずのなかったも...
  • SS企画ページ用・感想所
    Short Summer Vacationで泣きそうです -- 禁則事項 (2006-09-12 21 44 23) 本スレで意見するのもなんでしたので、こちらで。良作品の数々、各作者さんにGJ! -- 名無しさん (2006-09-13 09 10 54) Short Summer Vacationで泣いてしまいました・・・書いた人は神!良作サンクスwww -- 名無しさん (2006-09-13 18 36 11) Short Summer Vacation を間違えてエピローグから読んだ俺は負け組。でも良かった -- 名無しさん (2006-09-14 01 38 24) Short Summer Vacationの作者GJ!ただ、キーワードが意味なくね「夏」って単語が入ってればそればいいの? -- 名無しさん (2006-09-15 00 46 39...
  • パレット
    『デッサン』の続編です。 画板に絵の具やその他などのある文芸部室。 俺は部室でコンクールに出品するための作品を描くことにした。学校内で一番落ち着く場所、ここ以外で作業するのは何かと気が重いからな。 しかしながら何を描こうか。テーマは《光》だそうだ。 ……なんだよ《光》って。何を描けってんだ。太陽か?それとも電球でも描くか? などとおどけてみたが、描くものは決めていた。 俺にとっての《光》、ハルヒを描くと。窓際に座らせて陽光に照らされるハルヒというイメージができている。 そんなわけでいい感じに陽が降り注いでいるこの時間に終わらせることにした。 準備を終えた部室にハルヒが入ってくる。ちなみに今日は他の連中は気を使ってくれたのか、部室に来ないと言っていた。 「なんか……いつもの部室と違うわね」 いろんな物を移動させてるから当然だ。いつもと変わらないのは長門の定位置くらいか? 「まぁいいわ。あ...
  • キョン無題8
    「キョン!お手!」 「わんっ」 何で俺が、こんなことをしているのかと、 「そのままおかわり!」 「くーん?」 思われそうなのでキッパリ言っておく。 これは断じて俺ではない。ハルヒが勝手に考え付いたことである。 「やっぱりバカキョンはバカキョンね! お手のおかわりも出来ないのに世界制覇なんて出来ないわよ!」 ハルヒ、それは何の世界制覇なんだ?ブリーダーコンテストとか言うやつか? 俺はよくわからんぞ、ああいうの。 「お手っ!おかわり!」 「わんっ?」 「あー、もう!ダメダメ!」 ダメって言われてもなあ・・・困ったもんだ。 とりあえず、読者の皆さんに何故今このような状況なのか説明したいと思う。   それは昨日の部活のときのことだ。 放課後、部室に行くと珍しくハルヒが長テーブル席に座っているではないか。 そしてうーん、とか んー?とか唸っている。 「キョ、キョン!来てたの?どどど、どうしたの?」 ...
  • クリスマスイブ、独り身の女二人
    クリスマスイブ、独り身の女二人  川沿いの桜並木。  朝比奈みくるは、ベンチに座って、空を眺めていた。  空からは、ふわふわと雪が舞い降りてくる。  この時間平面はいわゆるクリスマスイブ。  そんな日の夜に、こんなところにいる人間は多くない。一般的にいえば、桜は春に愛でるものだ。  彼女がここに来たのは、特に理由があるわけでもなかった。この時代に遡行したときは、許される限りは、ここに来ることが習慣化している。ただ、それだけのこと。  あえて理由をつけるなら、ここがとても思い出深い場所だから、とでもいうべきだろうか。  彼女の今回の任務は既に完了している。部下たちは、原時間平面に帰還させた。  彼女がこの時間平面に無駄に滞在することが許されているのは、組織内での彼女の地位が確固たるものであり、多少のわがままが通るからにほかならない。  ふと見ると、人影が見えた。徐々に近づいてくる。  ...
  • キョン恋愛裁判
    冒頭陳述  被告人キョンは、現在、北高に在学する学生であるが、同高に在学する涼宮ハルヒが自己に好意を抱いていることに気づかず、また、自己も涼宮ハルヒに好意を抱いているにもかかわらず、それを素直に表さず、涼宮ハルヒの心の平穏を乱したものである。  罪状:鈍感罪及び第一級ツンデレ罪   (長門裁判官)「被告人は、罪状を認めるか?」 (キョン被告人)「まったく身に覚えがねぇな」 (長門裁判官)「被告人は、罪状を否認したものと認める。弁護人、何か意見はあるか?」 (朝比奈弁護人)「ええと、鈍感なことはわざとじゃないですし、キョンくんに罪はないと思います。 みんな、キョンくんは素直じゃないっていいますけど、好きなのを態度で表すって恥ずかしいじゃないですか。 それに、ツンデレといえば、涼宮さんも同罪です。キョンくんばかりを責めるのはいけないと思います」 (長門裁判官)「検察官、弁護人の主張に対して...
  • 長門有希の報告Extra.7
    Extra.7 古泉一樹の報告  人間の行動は、我々には理解できないことが多い。  基本的には『利害関係』を基に、利害が一致する場合に行動を共にするなどすることが原則であるように思われる。しかし、時に人間は利害関係によらない行動をする。その機構は複雑。  そのような理解できない行動の一つに、『機関』の行動がある。 『なぜ古泉一樹ら「機関」の人間は、何の見返りもなく閉鎖空間に向かうのか』  この疑問を解決するために、直接本人に事情聴取したので、インタビュー形式でその内容を報告する。    ――今日はあなたに聞きたい事があって、このような場を設けた。よろしく。  こちらこそ、よろしくお願いします。それで、何を聞きたいのですか?  ――なぜあなた達『機関』の人間は、何の見返りもなく閉鎖空間に向かうの。  なるほど、確かにそこは外部からは分かりにくいことですね。良いでしょう、お答えします。...
  • キョンの閉鎖空間
     「閉鎖空間が発生しました。」 問題が起きた時にかかってくる古泉からの電話。いつも通りの前置きだ。 だが、今回はちょっと違う。 「涼宮さんに変わったところはありませんでしたか」とか「涼宮さんと何あったんですか?」とかそういう言葉は続かなかった。 続いた言葉はこうだ。 「多分、涼宮さんの閉鎖空間ではありません」 はい、ナンダッテーとか言わない。現実ではそういうのを言わない。 「ハルヒ以外にも閉鎖空間が作れちゃうとは、仕事が増えて大変だな」と軽く皮肉り軽く同情する。これでいい。 「僕の仮説では、多分、あなたの閉鎖空間です」 ここで言わざるを得なかった。ナンダッテー!?     さて、回想を始めようか。時間はちょいと戻って今朝。登校時のことだ。 この暑いのに朝っぱらからウザいくらい爽やかスマイルな古泉とバッタリ会った。 会ってすぐに掛けられた言葉は確かこうだ。 「あれ?体調不良ですか?」 はい...
  • メイドさんごっこ保守
    「……キョン、おきなさいキョン……、じゃなかった。御主人様、お目覚めの時間ですよ、御主人様」 ハルヒせっかくの休日なんだからもっとゆっくり寝かせてくれって……今なんていった? 「御主人様、起きて下さい。もう朝ですよ」 声の主はハルヒ@メイド服だった。なんでこんなことに……そうだたしかゆうべは……  「みてキョン、懐かしいわね、こんなの出てきたわよ」  ……あぁ朝比奈さんが来てたメイド服ね、というかさっきから荷物の整理がさっぱり進んでない気がするんだが。俺達はお前の実家から送ってきた荷物を整理してた筈なんだがな。  「細かいこと気にしないの、どう? 似合うかしら……」  気が付いたら俺のマンションにハルヒが転がり込んできて、そのままずるずると一緒に暮らしている俺達な訳だが……。  ……あーにあうにあう、ホントのメイドさんみたいだ(棒読み)  「ちょっと何よそれ、ちゃんと褒めなさい、北高の...
  • 人生最悪の三日間 第四章 ~堕ちていく鍵~
        午前十一時四十分。A市の廃墟ビルの地下室にて。     トラウマ【trauma】 虎と馬ではないし、馬にまたがった渥美清でもない。 トラウマとは眉毛がチャームポイントの元学級委員か、五月の薄暗い空間での出来事のことである。 ここでは前者を指す。   この閉ざされたドアが再び開かれるのは、俺の予想では二十年後くらいだと思っていたが、実際には十分後だった。 部屋が明るくなって、俺がドアが開かれたことに気づくのにそう時間はかからなかった。 「誰だ!」 長門や古泉や朝比奈さんがここへ来る必要は無い。ここの存在を知っているのはあの三人だけのはずだ。 「まだ生きてる?」 最初、ソイツの姿は逆光で見えなかったが、そいつが一歩部屋の中に足を踏み入れると、顔が見えた。 顔が見えた瞬間、俺の全身に鳥肌が立った。 俺の精神的外傷はマリアナ海溝以上に深かった。 そいつが俺と同じく被害者だということはわか...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~終章
       ブ・イン・エー戦死に続いて教皇戦死の報が戦場を駆け巡ると、コンピケン連合軍将兵の戦意は跡形もなく消え去っていた。自然と砲火の応酬は止み、次々に艦の機関を停止して降伏していった。戦争を!勝利を!と呼号する総司令官が消滅したからには、圧倒的不利になった状況下で得ることの叶わない勝利を求める理由はどこにもなかった。 十一月三十日五時十一分、コンピケン連合軍の残存部隊をまとめたブ・イン・ビーが、全軍を代表してSOS帝国軍に降伏を申し出た。本国には名のある指導者や提督は存在せず、織的な抵抗はほぼ不可能なため、事実上のコンピケン連合の敗北宣言である。 ハルヒは即座に降伏を受理すると同時に、SOS帝国の勝利を宣言した。帝国軍の全艦艇で歓喜と興奮の活火山が爆発し、勝利の雄たけびと音階を無視した歌声が響き続けた。一時は不利かと思われたものの帝国軍の全将兵が信奉する英雄は辛くも勝利して、彼らは無事...
  • 普通短編48
    放課後、部室に行くと朝比奈さんの着替えに会ってしまった みくる「キャー!!!!」 俺は急いで出たが何か違和感がある。朝比奈さんにあって長門に無いもの… むしろそれ自体が朝比奈さんのすべて… 胸が無くなってる!!!!!!!!!!!!!! みくる「もういいですよー」 ガチャ やはりそうだ!いつもはメイド服をはちきれんばかりの胸が今は無い! ぺッタンコじゃねえか! すると朝比奈さんは俺の視線に気づいたのか飛び込んできた みくる「キョンく~ん胸がなくなっちゃいました~」 あはは…いつもは二つの感触があるはずなのに今は無い、じゃあこいつの意味ねえじゃねえか キョン「もしかしてハルヒの仕業ですか?」 みくる「だと思う…ます」グス キョン「困りましたねー」 自分で言ってて何が困ったのかはわからんが別にいいか みくる「だからキョン君、揉んで大きくしてください」 キョン「まあいいでしょう、これは...
  • キョンの涙
    「ちょ、ちょっと・・・・なに泣いてんのよ!」 ・・・・・・・俺は泣いているのか? 毎日繰り返される、何の変哲も日常。たまに変なことに巻き込まれたりもするが今日はその類ではない。普通、極々普通の日。いつものように、ただ学校に行き、授業を受け、部活に参加する。変わったことなどなかった・・・・・ 自分の意識下ではなく涙が頬を伝わっていく。悲しいのか俺は? なんだ?なに泣いてるんだ、俺は・・・・・・・・・ 「キョン!今日も部活に来るのよ!」 俺の席の後ろから話しかけてくる団長は、ちなみに授業中ですよ?ハルヒさん、俺が部活・・・・・団活を無段で欠席したり辞めようとしたことなどないにもかかわらず、毎日同じ台詞を3回ははいてくる。なにも別にそこまで釘刺さなくたって・・・・ 「ハルヒ、俺が1度だってぶかt・・・団活を理由もなしに休んだことがあったか?」 「・・・ないわ!」 「ならいいじゃ...
  • ドラえもんとハルヒの鏡面世界4(仮)
    刃はあばら骨を潜り抜けるように深々と刺さった。 「ああ、やっと終った。じゃあね」 行なった行為とは裏腹に朝倉はその見た目通りの幼い仕草で手を振ると、『情報連結解除』と呟き、崩れ始めた。 わずかに唇を曲げたその顔には達成感すら浮かばせている。 ふざけるな! 俺のそんな叫びはか弱く喉を震わせて、血の塊とともに吐き出された。 胸や腹の筋肉が勝手に痙攣を始めて、立っていることさえもままならなくなった俺は、その場にぺたりと座り込んだ。 消える前に一発ぶん殴ってやろう。 そんな思いだけで無理矢理に顔を上げた視線の先にはすでに朝倉涼子の姿はなかった。さらさらと朝倉の残滓だけが、ゆっくり風に流されていく。 宇宙人って奴はどうしてこうも自分勝手なのかね。 「キョン、今のなに!? キョン!」 一部始終を呆然と見ていたハルヒは思い出したように、俺の肩を掴んで振った。 やめろ。痛いだろうが。 やはり、口からは声の...
  • ある雪空の日の事 前編
    「いい、みんな!!アタシ達の辞書に敗北の二文字は無いのよ!!」 …。 ハルヒの声が響く。 …。 「やれやれ」 「ふふ、かしこまりました。元帥閣下」 「が、がんばります!」 「コクン」 「オッケ~にょろ♪」 「血が騒ぐぜ!」 「出来るだけ頑張るよ」 …。 決戦の時は来た!!。 …。 …状況がわからない? OK 今回の出来事を振り返ってみよう。 …。 …。 …。 …。 「明日雪合戦をするわよ!!」 …。 ……はい?。 …。 今日は一年生最後の日、明日から春休みだ。 終業式を終えた俺達は春休み中に行う合宿についての最後の打ち合わせを行う為部室に集まっていた。 一通り話し合いを終え さあ帰るか…。 と思った時にハルヒの声が部室に響いた。 古泉も朝比奈さんも目を丸くして驚いている……まぁ、長門はいつも通りだが。 …。 「……ハルヒ」 「何よ!」 「……今、何をするって言った?」 「雪合戦よ!アン...
  • 多分SOS団設立時
    もくじ その技の名はのその後の話です 「えぇと、このSSは作者が『ほのぼのなSOS団』をテーマにその場のノリと勢い、そしてその場の思いつきだけで淡々と描いたものです。 過度な期待はしないでください。 また、要所要所に中の人繋がりのネタや中の人繋がりのネタや中の人繋がり… …この前書きもそうですけどみな○けばっかりじゃないですか。 まぁそういうのがちらほらあるかもしれないので、そういうのに対し不快感を覚えそうな方、または既に殺意が芽生えている方は、 パソコンならブラウザの戻る、携帯なら…ドコモしかわかりませんが左のボタンを押してページを閉じてください。」 「…最後に、SSを見る時は部屋を明るくして画面から3メートルとまではいかないけど、それなりに離れて見やがって下さい」 「長門さん…私の台詞とらないでくださいよ」 「…一度言ってみたかった」 「だけど私、こんなに長い台詞初めてでし...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編7
    ≪God knows...≫ 誰も居ない街を自転車を駆り、ひた走る。 存在しないと思った風は確かにそこに在った。 動き出さなきゃ、何も感じられない。 話さなければ、何も伝わらない。 昔、果報は寝て待ってちゃいけないとか言ってたよな。 今ならお前の言う事にも頷けそうだ。 ハルヒ。会いたい。会いてぇよ。 理由なんかねぇ。そんな事に理由なんか要るかよ。 景色が次々と流れていく。 長い坂、踏み切り、市民グラウンド、駅前。 その全てにハルヒが居た。 俺達はこんなにも長い間一緒に居たのに。 お前に話したい事が、伝えなきゃならない事が山ほどある。 「はぁっ…はっ…くっ…はっ…はぁっ…!」 ガシャッ!! 自転車を乗り捨てる。スマン愛車。 肩で息をする俺の目の前にはそびえ立つような神社の階段。 …前に来た時、二度と登る事は無いと思ってたんだが。 また今度があったじゃねぇか、ちくしょう。...
  • 涼宮ハルヒの戦場 その3
     俺は植物園の南側に小隊を集結させていた。とはいってももはや無事な生徒は10名しかいなかったため、 学校から補充要員として送られてきた生徒10名を加えて総勢20名となっている。  現在の状況はこうだ。植物園北側は古泉の小隊が押さえて、敵の侵入を阻止している。 エスパー戦闘経験のある古泉の度胸はとてもよく、敵の攻撃をものともせずに押さえ込んできた。  一方の南部が問題だ。鶴屋さん部隊も俺たちと同じく包囲状態になり、完全に孤立してしまっていた。 さらにここ2時間近く連絡すら取れない状態に陥っている。そのため、長門の支援砲撃ができない。 闇雲に撃ち込んで、間違って鶴屋さんたちに当たれば本末転倒だ。 それを救出するべく俺たちは森との境界線に陣取っているんだが、 向こうも南部への移動を阻止するように抵抗が激しく、鶴屋さんの救出どころか、植物園から森に侵入すらできていない。 何とか森との境界にある小さ...
  • 橘京子の動揺(解決編)
      静まり返ったホール。  既に冷めてしまった、最高級料理の数々。  無常な表情で佇む、金の女神像。  あたしたち……生徒会長さんを始め、『機関』の皆さん、そして喜緑さんも含めた全員が、事件の現場となったこのホールへと集まり、今から一体何が始まるのか、不安げな表情を浮かべていました。  事の発端はですね、まあ簡単に申し上げますと、会長さんが喜緑さんに贈呈するはずだった宝石(名前は忘れました)が、いつの間にかなくなってしまったのです。  会長さんは大激怒。盗んだ犯人を絶対に許さないと息巻き、名探偵として名高い人物に真相解明を依頼したのです。  その人物こそ――そう、あたし。橘京子です。  あたしの推理力は小五郎やホームズ、いいえ、左文字さんや右京さんすら尻尾を巻いて逃げるに違いありません。嘘じゃありません。  ……え? 信じられないですって? ふっ、これだから素人は。  そりゃあ、キュート...
  • 悩みの種1
    夏。 何をするにしても『暑い』という言葉が無限ループを繰り返すこの季節。 正味な話、俺はこの季節が好ましくない。 大汗かく事が嬉しいなんてヤツ、きっとそれは相当なスポーツバカなんてのもんだろうと俺は思っている。 いや、他の理由でもなんでも汗かきたいなんてやつがいたら俺は今度からそいつを『Mr.M』と呼ぶことにする。 そんなのはどうでもいい話。 今日は夏休みも残りわずか2週間とそろそろ名残惜しくもあり、本腰を入れて魔物と、そう。学生にとっての最大の魔物『夏季課題』と対峙しなければならない時期だ。 そんな現実すら逃避し、なぁ~に、まだ時間はあるさと昼のうたうたlifeを涼しい快適な部屋で過ごしていると、魔の鐘の音がいきなりの爆音でなりだした。 俺はかなりびっくりしつつ、携帯の画面を見た。 …前々から思ってたんだがこの携帯の着信音は大きすぎる…まぁそれは単に俺が設定をいじっ...
  • 朝比奈みくるのブラックコーヒー
    『朝比奈みくるのブラックコーヒー』 ――こぽこぽこぽ。  あたしはいつも通り、部室のお茶くみ係としてがんばっています。皆さんこんにちわ。朝比奈みくるです。  ところで最近、あたしには気付いたことがあります。  アタシオワッテマス?  あたしだって、未来から来たって以外は花の女子高生です!だから恋の一つや二つ体験したいんです!  でも皆さん、考えてみてください。……みくキョン小説ってありますか?  みくキョンじゃなくてもいいです。古みくでも国みくでも、この際谷みくでもかまいません。……あたしの恋愛小説って読んだことありますか?  ええ、ハルキョンならたくさんあります。長キョンだって次いでおおいですよね?他にも古長、キョンオリ、この世界の創造主(作者)にいたっては佐々キョンまで執筆してるんですよ!?  しかしです。  なんであたしだけ恋愛ヒロインになれないんじゃー!!  だから朝比奈み...
  • 冬風のマーチ 第一章
     2月も下旬から3月にさしかかろうとしていた。 いつもはやる気のなさそうに飛ばされていた枯れ葉も、冷えた風が嫌で有給をとったのだろうか。 舞う葉すらなくなったと思えるくらいの強い風が、この辺り一帯を寒さで包んでいる。 俺は暖かい季節を待ち遠しく思えながらも、まだ続くと思われるこの寒さに非常に深いため息を漏らしていた。 まあ、俺がため息を漏らしていたのは、勿論そんなセンチメンタルな理由だけじゃない。そんなに繊細でもないと我ながら思っているさ。 そう、その理由の一つが目の前で繰り広げられている光景だ。当然、いつものことである。 「あんたも参加すんのよ、いいわね!」 毎度お馴染み涼宮ハルヒが教室で会話をしていた。 というかこの怒鳴り声は会話と呼ぶに値するのであろうか。俺ならば恐喝と答えるだろう。そのマシンガントークはまさに弾の尽きることなど知らぬが如しだ。 だがしかし、いつもと違う点がある。それ...
  • それでもコイツは涼宮ハルヒなんだ 5
    10,時空管理者の憂鬱  あれよあれよと時間は流れ、期末テスト準備期間が始まった。テストが終わればすぐそこにクリスマスが待っている。  クリスマス、か。いやはや、どうするべきだろうな。去年に倣うならもうそろそろハルヒが騒ぎ出すはずだ。しかし、今年は俺に「予定」が有る、らしい。本人の意思がそこに介在しないのがこの場合の悩みであり。もしもその予定をぶん投げてSOS団主催のクリスマスパーティに出たとしたら、どうだ?  世界はそれで呆気無く本当に終わってしまうのだろうか? はあ、真面目に考えるのも阿呆らしい話だが、しかし俺が真摯に向き合わなければ他の誰がこの不条理な超時空的現実に向き合うっていうんだ。古泉は早々に楽観論者に成り下がっちまってたしな。全く、肝心な時に使えない。  ドイツもコイツも俺の都合なんかちっとも考えちゃくれないのは、世界に蔓延る悪癖だ。  ま、今更って話だけどさ。 ...
  • 橘京子の憤慨 その3
     地獄の猛火を思わせる、尋常ではなく暑かった夏もようやく落ち着き、虫の声も聞こえ始めてきた――  俺は冒頭でそんなことを言ったかもしれない。だが、今この部屋――和菓子屋の1個室――は、夏の終わりどころか、秋を通り越して真冬……いや、木星の表面温度くらいまでに低下していた。 『…………』  俺と橘は凍り付き、身動き一つも取れず、そして一言も発することができない。  それもそのはず、まさかこんなところに来るとは思わなかった珍客――佐々木が現れたのだから。 「こんなところで何をしているんだい?いや、それは愚問だったかな。ここは所謂和菓子屋だ。販売業者や原材料の卸業者ではない、一般的市民が和菓子屋に行く事由なんて言うのは、非常時でもない限り大概決まっている。即ち、その店のお菓子を購買するために他ならない」 『…………』  俺並びに橘、再び沈黙。静かに佐々木の言葉に耳を傾ける……ってす...
  • それでもコイツは涼宮ハルヒなんだ 4
    8,彼女のやりかた、彼のありかた  長門と分かれて部室へと向かう道すがら、一人になってようやく落ち着いてきた俺はしかし、整理してみるとどうにも腑に落ちない話ではないか。  クリスマス以降の未来が無い。いや、これは別にいつものことだし正直「またか」以外に感想は無い。そこは良しとしよう。  でもさ、そんな時空的世界の危機に瀕しているってのにだ、なーんで俺みたいな平々凡々、特記事項に書くことは「特に無し」以外に思い当たらない高校生が必要なんだ?  しかも、どうやら俺は女の子と会うらしい。それで長門いわく問題は解決するようだが、ぶっちゃけ意味が分からない。って言うかどうにも線が繋がらない。乗っかってんのは事も有ろうに全世界の未来とやらだ。おい、世界。お前はそんな正直、他所様からしてみればどーでもいいにも程が有る色恋沙汰に左右される体たらくで本当にいいのか?  ……まだ色恋沙汰と決まっ...
  • それでもコイツは涼宮ハルヒなんだ 2
    4,三十分の一  氷雨の中を逃げるように帰ってきた。制服の上着とコートを椅子の背凭れに放り投げて、ノンストップでベッドに四肢を投げ出す。ズボンに皺が出来るがそんなのは知ったことか。  自室を片付けて掃除をして――といった当初の予定をこなす気も起こらない。教室を出る時、ハルヒの顔を見ておけばよかったかと思う。……いや、見なくてよかった。見ていたらきっと……なんでもない。  ケータイにいつの間にか来ていた着信は古泉から。「何かありましたか?」という簡素なショートメールは修飾や回りくどさといったものを極限まで削り取ったようで、あの話好きからのメールとは思えない。とりあえず「お前には関係ない」と返信。  即座に返信。「いつでもご相談下さい」との内容。どこまでも胡散臭さが付きまとうのは、これはもうあの男の持って生まれた性質なんだろうさ。とりあえず、ケータイは床に投げ捨てた。  ……俺の部屋...
  • 月で挙式を
    「そういえばさ、前々から疑問だったんだけど。古泉君のアルバイトって、いったい何やってんの?」  何の前触れも無しに、晴天の霹靂のごとく文芸部室その実態はSOS団のアジトに鳴り響いた我らが団長様の質問の声に、俺は不覚にも、ぴくりと頬を引きつらせちまった。まったく、せっかくの秋めいた穏やかな雰囲気が台無しだぜ。 「なんかさ、突然お呼びの電話が掛かってきたりするじゃない? 専門職っぽいっていうか、古泉君じゃなきゃダメって感じがするんだけど、でも高校生のバイトでそういう職種っていまいちピンと来ないのよね」  団長椅子の上で腕組みをして背を反らせ、尖らせた唇と鼻の間にシャーペンを挟んだハルヒは、どこか中空を見上げながらそんな事を言う。また名探偵にでもなったつもりか。それにしても、無駄に勘が鋭い奴だな。  って、どう答えるつもりだよ古泉。まさか閉鎖空間に神人狩りに行ってますとは言えないだろ...
  • 橘京子の動揺(捜査編)
    「あふ……ふあ…………おはようごらいますぅ…………んんっ……こころほれすかぁ?」  会長宅の、とある客室。  食前酒で泥酔状態になると言う不祥事を起こした橘京子。彼女が次に意識を取り戻したのは、そのベッドの上だった。 「起きたか。ようやく」  やれやれと呟きながら、俺は座っていた椅子から腰を上げ、ベッドでもぞもぞしている彼女の元へと立ち寄った。  俺だけではない。心配そうな顔で彼女の様子を見守る藤原、そして無表情ながらもどこか彼女を気にかけたような態度を見せる九曜、そして何時に無く真剣な顔をする古泉も一緒である。 「気分はどうですか、橘さん」 「ひああ……ちょっと頭がクラクラしますぅ……」  そらまあそうだろう。何でかと言えば、 「食前酒とはいえコアントローを原酒のまま飲むなんて、無謀にも程があります」 「うう……だって良い匂いがしてたから……」 「良い匂いがしようと口当たりが良くて...
  • @wiki全体から「【罪と罰】」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索