涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「えいえんのせかい」で検索した結果

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  • 題名付き・普通短編
    ... 長門さんと白雪姫 えいえんのせかい だーれだ? 『きっかけ』 忘れな草 『涼宮ハルヒのコミケ』 涼宮ハルヒのカラオケ 涙 オセロ三番勝負 焼いた芋 酒と桜と…… 海の家のラーメン キッドナップ・テレフォン のれん 遊○王 赤服親父捕獲戦線 プリン作戦 カッコイイキョン君 くじびき妙バランス 未だ来ない日の一頁 鬼編集長の期待 妄想が…妄想が…蔓延る! 暮れの演奏会 古泉一樹の戯言 半年と4日目の憂鬱 CALLED(kyon side) CALLED(haruhi side) 涼宮ハルヒの疑問 朝比奈みくるの帰還 ホワイトデーの計画 猫又 そんなある休日の二人 旧友の往診 お袋の陰謀 キョン恋愛裁判 『オレとおまえと聖夜』 いたって普通の学校風景 恋愛感情は精神的な病の一種 キョンとハルヒの残したもの 誰かの結婚式の日の二人 涼宮ハルヒの用事 朝比奈みくるの憂鬱 日曜日の陽射しの下...
  • しん・せかいに君と
       人払いを終えた、淀んだ茜色に染まった部室で、俺はある作業に勤しんでいた。 パソコンのソフトを呼び出し、ディスクトレイに部長氏から託されたそれを乗せる。トレイがディスクを飲み込み、少し耳障りな音と共に読み込みが始まる。 念のため、カーテンも閉めるべきだろうか。いや、外からは俺が見ようとしている物までは見えないはずだ。そんな事をしても、かえって怪しまれるだけだろう。 「おっと」 カバンからイヤホンを取り出し、パソコン背面の端子に接続して、画面上で適当な音量に調節する。危ないところだった。椅子に改めて座りなおすと同時に、ディスクに記録されていた動画が再生された。 俺が何を見ようとしているのか。考察する理由など微塵も無い。画面を一目見れば、俺がこうして臆病なまでに周到になっている理由がわかるはずだ。 何のことは無い。ただのAVだ。 前日の事である。 部活動と言っても差し支えがありまくりの...
  • あついたたかい
      今年は冷夏とか誰がいったんだろうな?猛暑だよ猛暑。 ここは俺の自宅、そして俺の部屋である。 一般的な高校生の1人部屋としてふさわしいのかどうかわからんが、クーラーなんて高級品はない。 あってもせいぜい扇風機とうちわくらいだな。 あと、妹が図工の時間に作ったやたらとガランガラン五月蝿い風鈴。 教師よ風鈴はそれ自体が鈴なんであって、中にでっかい鈴を仕込むもんではないとなんで教えてやらなかったんだ。 あと、いらなくなったからって俺の部屋に飾るな妹。 そんなわけで、とてつもなく温度が上がった上に、涼をとる術を失っていた俺たちはさっきから黙りっぱなしだった。   「あつい。」 堰を切ったようにそうつぶやいたのは、ご存知涼宮ハルヒ。 こんな時期になっても宿題が一向に減らないことを危惧し……もとい 『そんなもんちゃっちゃと終わらせなさいよ!!夏休みは残り少ないのよ!...
  • 女古泉’ちゃん’の憂鬱 第四話「涙の宅配CoCo」
    第四話 「マッGIRL!!」   「・・・・・」 何となく屋上で寝っ転がって空を見上げる。   ――――――――――――。   誰も居ない屋上だから当然静かで、   ――ザワ――ザワ――――。   足音も喧騒も聞こえるのは校庭からのみ。 そんな感じだからだろうか。少し寂しい。 早く放課後の喧騒が欲しい。そして何よりも彼の顔が見たい。 最近とても僕の中で彼の存在が大きくなっていく。 好きだった気持ちが更に好きになって、もっと好きになって好きになる。 キョンくんが僕を占領していくのだ。 手を空に伸ばしてみる。あんなに雲が近くに見えるのに、実際は凄い遠くにある。だから掴めない。 まるで、僕とキョンくんのように。 いつもあんなに近いから手を伸ばして掴んではいるけど、本当のキョンくんを掴んだことは無い。 どうしたら捕まえられるのかな。機関に居る限りは無理なのかな。 愛されたいって願ったら駄目だよね。...
  • 涼宮ハルヒの経営I おまけ
    NG集 プロローグ 「気がついた!」 ハルヒが突然俺のネクタイを締め上げた。いつだったか似たようなシーンに遭遇した覚えがあるぞ。 「く、苦しい離せ」 「どうしてこんな簡単なことに気づかなかったのかしら!」 「何に気づいたんだ?」 「自分で宗教を作ればいいのよ!涼宮ハルヒ教よ!」 誰がお前なんか拝むんだ。古泉が喜ぶだけだろ。 「お呼びに応えて参りました。ラマ僧の古泉です」 「いえいえ、わたしが巫女としてお仕えするわ」 「……いざなぎのぅ、アッラー南無阿弥アーメン華経~」 仮説1 十年後。 「ちょっとキョン、このロウソクの明かりでわびしく仕事するのなんとかならないの」 「電気代払ってねえからしょうがないだろ」 「えーい、こうなったら株に投資よ。新聞を過去の私に送ったら値上がり銘柄が分かるわ。もうウハウハよ」 「そんなことをした...
  • 第一章『ゲ泉一樹』
          辛く寒い冬が終わりを告げ、春一番が女の子達のスカートをチラつかせる頃 僕はキョンたんの事ばかりを考えていました     早く今日の授業を終え、一刻も早くキョンたんのいる文芸部室・・・・いえ正確にはSOS団の団室に向かいたいものです     おや? 靴箱に手紙が入っていますね? どうやら僕宛ての恋文のようです     ================昼休み==============   女生徒「あ・・・古泉くん」   ゲ泉「少々遅れてしまったようですね。申し訳ございません」   女生徒「ん・・・大丈夫」   ゲ泉「いえいえ、気を使って頂く必要はございませんよ。それで話と言うのは?」   女生徒「わ・・・わたし・・・・古泉くんの事が・・・」       やはりですか・・・ しかし僕の答えは決まっているのです     ゲ泉「申し訳ありませんが・・・」     その言葉を聞いた彼女は...
  • 長編・未分類3
    -接触編-前編 エンドレスエイト103回目 しん・せかいに君と 涼宮ハルヒのユカイなハンバーガー 涼宮ハルヒの死体 涼宮ハルヒの運命(Fate×ハルヒ) 長門有希の我侭 実は8.365秒 サマー・デイズ(微鬱注意) 大きくてちいさな日々  1 2 3 その技の名は 多分SOS団設立時 【『CLOVER』】 ボディーガード (古泉×キョン妹) 涼宮ハルヒのOCG(ハルヒ×遊戯王5D`S OCG) 絶体絶命でんぢゃらすじーさん vs SOS団 みんなSS大好きだよ保守 朝倉涼子迷走記 みくるの反抗(仮) (※グロ・BAD END注意) SOSvsSOS (性転換「系」) 名も無き詩(ハルヒ×サイレントヒル) ハルヒ「ひぐらしつかまえた!」 日常的なSOS団。非日常もほんのりと。 涼宮ハルヒの激流 涼宮ハルヒの静寂  畏怖・涼宮ハルヒの静寂 (クロス) 君誰大会 とある古い森で 鶴の国 三千世界...
  • きょんむすシリーズ 目次
    もくじ 「さて、そろそろ時間なんですが…朝比奈さん、遅いですね」 「お、遅れてごめんなさい古泉くん!」 「いえいえ、構いませんよ。では、始めましょうか」 「はい! えっと、このお話にはタイトルを見れば予想できるように、涼宮さんとキョンくんの息子がでてきます」 「俗に言う『オリキャラ』というやつですね」 「です。なのでそういうのが苦手な人は注意してください」 「短いですが、こんなところですかね。そういえば長門さんはどちらに?」 「あちらで熱心に台本を読んでましたよ。それにしても、キョンくんの子供かぁ」 「なかなかどうして。彼に似てきましたからね」 「…あれれ?」 「どうかしましたか?」 「でも、涼宮さんとキョンくんて…あと娘さんが一人と次男が一人で…」 「…あと二人残ってるんですか」 「全部長門さんが相手役になるんですかね?」 「はて…」 「あ、いたいた! みくるに古泉くん! 速達だよっ...
  • 長門いじめ2
    思念体「製造番号2……応答しなさい」 長門「……なに?」 思念体「涼宮ハルヒが……嫌われた仲間にどういった反応を示すかのテストをしたい……」 長門「……それがなにか……?」 思念体「製造番号2……おまえには明日からクラスの嫌われものになってもらう……明日から一週間」 長門「……」 思念体「感情がないから辛くはないな……では伝えた……以上」 長門「……」   次の日 男子1「お前今日も学校来たのかよ、いてもいなくても変わんねーから学校くんなよ!! コラ!!」 ドガッ 男子2「学校これねーようにしてやろうか? おい聞いてんのかネクラ!!」 ボグッ 長門「……う」 女子1「いいじゃんそれ! 坊主にしてやるとか顔焼いてやるとかさぁ!!」 ドガドガ 女子2「どうせいくらやってもあたしたちが注意されたりしないからね」 ドガドガ 長門「……ううっ」 放課後   キョン「おい長門」 長門「(ビクッ)…...
  • 二人きりと匂うは紅茶 「夏のアイスのように」
    「不思議探索スペシャル、夏の不思議大操作は終了よ!」 「ふぁ~・・・暑いから物凄い疲れたぜ」 「谷口はナンパしかしてないよ」 「あ~めがっさ面白かったにょろ~」 「そう・・・」 「さて、では帰りましょうかね」 「そうですね」 「ルソー、おいでなのね」 「由良達は帰り道解るか?」 「うん」 「ここら辺はよく来てたから」 「今日は楽しかったよ。皆さん、またね~」     二人きりと匂うは紅茶  第二話「夏のアイスのように」     「キョンくん、家に寄りませんか?」 夏休み中。 いつものメンバーに谷口やら阪中やらを加えて大人数となったSOS団の夏の不思議大捜査の終わった後。 夕暮れの帰り道で俺は朝比奈さんに誘われた。 「え?」 珍しい。いつもは俺の家でお茶などをするのに。 そんなわけで驚いて声を上げてしまった。   「あ、ハーゲンダッツのバニラを大量に鶴屋さんに頂いたんですよ。それを一緒に食べ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/朝
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第四日目/朝 すずめ      「ちゅんちゅん……」 にゃがと    「……にゃ」(眼が覚めた) あちゃくら  「すうすう」 ちみどり    「うーん、うーん……眉毛が……眉毛が」 にゃがと    「(キョロキョロ)……おしっこ」(ムク) あちゃくら  「すうすう……むぐっ!?」 にゃがと    「……なんか踏んだ」(トテトテ) あちゃくら  「ぬおおお。な、なにが……」 にゃがと    「…………」(トテトテ) ちみどり    「うー……どうしたんです、そんな声だして。こんな朝早くに。ふあぁあ」 あちゃくら  「(うずくまりながら) な、長門さんにお腹踏まれました……」 にゃがと    「……トイレ」(トテトテ) ちみどり    「寝ぼけてる…...
  • 余ったピース・足りない欠片の舞台裏
    朝比奈「お疲れさまでした」 古泉「こちらこそ、今回後半は大活躍でしたね」 朝比奈「いいえ、こちらこそ、あの、長門さん?」 長門「……」 古泉「どうも、友達扱いされたようで、ご機嫌がよろしくない」 朝比奈「ふふ、でもキョン君とお出かけがあったじゃないですか」 長門「ふん」 古泉「でも一応最後までたどりついたじゃないですか」 朝比奈「まあ、内容が内容ですからね、物語の起伏もないし、ただ延々と長いだけ、 伏線っぽいのも放置しっぱなしだったし」 古泉「中の人がよければいいんじゃないですか、僕達とすれば」   朝比奈「あれ、長門さん、ネックレスにしたんですか、それ」 長門「そう」 朝比奈「涼宮さんからはペンダントトップでもらったんですよね どーしてなのかぁ」 長門「むむむ」 朝比奈「顔赤くなってますよぉー、一体誰に買ってもらったんでしょうねぇ いいなぁ ふふ」 長門「知らない」 古泉「朝比奈さん、そ...
  • 神聖モテモテ憂鬱
    ファーザー「キョンスキーよ、時代は強い女なのじゃよ!」 ハルヒ「いいから、黙ってとんかつ食え」 ファーザー「いただきます」   10分後   ファーザー「キョンスキーよ、時代は強い女なのじゃよ!」 ハルヒ「またなの…」 ファーザー「いいかキョンスキーよ今の時代は強く自立心が強い女がもてるのじゃよ」 ハルヒ「何言ってるのあんた?」 ファーザー「男ってものは95%はマザコン、ならばそこに包容力たっぷりの女性が現れればころりってわけよ」 ハルヒ「まったく下らない」 ファーザー「もちろんあのキョンって男も例外じ「続けなさい」   (中略)   ファーザー「―というわけなのじゃよ」 ハルヒ「なるほどよくわかったわ(肝臓の仕組みが)それにしてもあんた、その格好はなんなのよ?」   八百屋ボクサー   ファメ田興毅   ファメ田興毅は世界を股にかける超A級ボクサー今日もとんかつと 引き換え...
  • 缶コーヒー、ふたつ4
    放課後・・・である。 俺は足早に部室棟に向かい歩いていた。 実は今朝、古泉に『後で話がある』と持ちかけたものの、すっかり場所を特定するのを忘れていたのだ。 とりあえず、部室に行けば・・・そう考えて、急いでいるわけだ。 部室に到着した俺は、すぐにドアを開けようとして、一瞬躊躇った。『そうだ、朝比奈さんの着替えを警戒せねば』 思い直して、ゆっくりとドアをノックする。 トントン 返事は無しか?あれ? 微かに、何か聴こえる。 水道の水が流しに流れる音・・・ そして・・・ 微かに聴こえる歌声・・・ ♪指を 繋いだら oh friends 時が止まる 気がした ・・ 朝比奈さんが歌っているのか? あの、文化祭の映画での歌の印象が強烈だったせいか、意外な美声に少し驚く。 あ、そうだ。古泉、古泉。 朝比奈さん、居ますか?入りますよ! 「あ・・・は~い!」 部室のドアを開けると、朝比奈...
  • 鶴屋さんの隷属 後編
      さて、入浴も済んだ俺達が居間に向かうと、そこには出来立てで湯気を立てているご飯が当然と並んでいたりする。 しかし、人の気配は俺達以外には全くしない訳で。取りようによってはちょっとしたホラーだな、これ。 で、夕食を食べながらの会話である。 「ところで、鶴屋さん?」 「んっ? なんだい、ご主人様っ」 「その……俺の家族は一体どこに行ったんですか?」 ここぞとばかりにずっと気になっていた話題を切り出す。俺だって、けっして鶴屋さんの痴態に目を奪われていたばかりではないんだよ。 朝倉に襲われた時ですら冷静だったと一部で大評判だしな。情に厚いってのも、自覚は無いが評判らしい。 ま、俺でなくとも誰だって家族の事くらい、心配するだろうさ。 ……無いだろうけれど、もし万が一鶴屋家黒子部隊によって軟禁されてたりしたら困るしなぁ。 「ご主人様のご両親と妹ちゃんは同じ町内にプチお引越しして貰ったにょろよ」 「...
  • 長門の日々 第8話『はじめてのゆうえんち』
    第8話『はじめてのゆうえんち』   さて、寝る前にすべきことがあるな。 明日は日曜日。 今の俺に対して日曜日という言葉は心底緊張させるものにある。 なぜなら、俺には今恋人といっていいのかは分からないが、 お互いに好きだと言い合った仲の長門がいるからだ。 これは一般的に見て、恋人と言えるのだろうか? 一般的という基準が日々の非日常な生活により狂いつつある俺には、それを確認する術は無い。 だってそうだろ? 今なら古泉が 「今度は異世界人がやってきました。マッガーレ王国の王子のようです」 とか言ってきても俺は信じそうになる。 普通の人間じゃ考えられないことだろ? さすがに「未来人」、「宇宙人」、「超能力者」、 そして古泉が言う「神」が集まった団に俺がいるのは明らかに不自然じゃないか? でも人間ってのは本当に凄いもんだ。 どんなに悪い環境だって、それに慣れちまえばどうってことは無い。 つまりはそ...
  • 涼宮ハルヒの交流 第一章
    「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。 この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたらあたしのところに来なさい。以上」    宇宙人?長門のことか?  未来人?朝比奈さんか?  超能力者?これは古泉か?  異世界人?……それは見たことないぞ。   「あんた宇宙人なの?」  いや、違う。 「じゃあ話かけないで。時間の無駄だから」  ちょ、ちょっと待てよ。 「普通の人間の相手をしている暇はないの」  じゃあ俺はなんなんだ。お前にとって俺は、普通の人間は必要じゃないのか? でも、俺は……それでもお前が――。       『涼宮ハルヒの交流』  ―第一章―        放課後の誰もいない教室で目覚める。  あれ、授業は?もう終わってたのか。くそっ、ハルヒも起こしてくれればいいだろうに。  ……あぁ、そういえば昼間けんかしちまったもんな。  冷静になってみると確かに俺が悪かった...
  • 箱入り娘 第2話
    …。 チュンチュン …。 ……ん…朝か…。 …。 …。 ……うぉ!? …。 目を覚ますと隣に長門さんが寝ていた。 …ああ、そうだった。 昨日の事を思い出す…あれからすぐに寝てしまったんでした。 …しかし…今のこの体勢は‥。 長門さんは僕に寄り添うように…密着して寝ていた。 スペースには余裕があるのですが…寒かったのでしょうか? 時計を見ると…6時前ですか。 いつもなら今からジョギングに行くのですが今動くと長門さんを起こしてしまうかもしれない。 …こんなに気持ち良さそうに寝てるのを起こすのは気が引ける。 …。 …可愛い寝顔ですね。 こうして見ると普通の女の子となんら変わりは無い。 …。 「……ん…古泉…一樹…。」 …。 起きましたか? …。 「……シャミセンを‥。」 …。 シャミセン?…寝言ですか、ふふ、長門さんも寝言を言うんですね。 僕とシャミセン君の夢を見ているんですかね。 …。 「…...
  • 喜緑さんのお料理教室
    「少し、お時間を拝借してもよろしいでしょうか?」   と、昼休みの教室でマンガ雑誌のページを漫然とめくっていたオレに、えらく丁寧な口 調で話しかけてくる声があった。 少なくとも、オレの近しい友人知人関係で「おまえはどこのお嬢様だ?」とツッコミた くなる話し方をするヤツはいない。なので、声を聞いただけでは誰なのかわからなかった。 顔を上げると、そこには……見知った顔ではあるが、友人とは言えない人物が悠然と微 笑んで立っている。声をかける相手を間違えているんじゃないかと思い、周囲をきょろき ょろ見渡したが、間違いなくオレに話しかけているようだ。   「ええっと……オレ、ですよね?」 「左様でございます。大変心苦しいのですが、諸事情に明るく、ご自身の利益抜きに行動 していただけるのはあなただけ……と思い至ったもので」 「はぁ……」   回りくどい物言いは、この人のデフォなんだろう。オレは気が短い...
  • 泉こなキョンの憂鬱
      こなた「お呼びとあらば!」 キョン「即参上!」 こなキョン「らき☆すた戦隊!コナキョンジャー!」 かがみ「真面目に始めなさいよ!」     『泉こなたの憂鬱』     キョン「ところで、この世界にハルヒは居ないのか?」 こなた「わーぉ前の席の人。皆があえてスルーした話題を平然と言ってのける。     其処に痺れる憧れるぅ」 キョン「そうだったのか、すまん………で、どうなんだ?」 こなた「あれあれ?ここは春の小川の如く流す所なんじゃないかなぁ」 キョン「たびたびスマン……」 こなた「まぁ、この学校に居るらしいよ」 キョン「そうなのか?」 こなた「あの自己紹介もしたらしいし」 キョン「へぇ」 こなた「だから、不運にも前になっちゃった人が     前の席の人の位置に居るんじゃないかなぁ?」 キョン「…………」 こなた「………ニヤニヤ」 キョン「………なんだよ」 こなた「ヤキモチ?」 キョン「...
  • 甘えん坊モード
    《甘えん坊モード》という言葉をご存じだろうか? 知っていたらそいつは超能力者だ。何故ならそれは俺が今作った言葉だからな。 これは俺と付き合っているハルヒがかかっている病気のような症状だ。 ハルヒが望んだことなのか、それともハルヒが実は元々からこんな性格なのかは知らん。 ただ、ときたま突然この状態に陥ることがあるのだ。大体二週に一、二回程これになる。 その時のハルヒは、朝比奈さんを軽く超えるくらいにかわいい。 俺としてはずっとその状態で居てくれと言いたいくらいだ。……ただ、疲れるわけだが。 とりあえず、その時の様子でも伝えてみようか。 まず、異常なまでに声が変わる。…とは言え、声自体が変わるわけではなく喋り方が変わるのだ。 さらに、異常にスキンシップが多くなるな。 ベタベタしすぎて暑苦しいくらいだ。簡単に言うと俺になついてくるシャミセンのような状態だ。 そんなハルヒが今日、家に来ることになっ...
  • 涼宮ハルヒの終焉 プロローグ
    涼宮ハルヒの終焉 プロローグ 学年末の幽霊騒動も終了し、なんとか留年を避けた俺は新たな2つの懸案事項を抱えていた。 昨日まで冬休みだったのだが結局ハルヒに振り回されすぐに終わっていた。 なぜか俺の目にはハルヒが無理しているように見えた、今度古泉にでも聞いてみようと思う、きっと気のせいだと思うが…。 俺が抱えている懸案事項とはそのことではない。 1つは今日は始業式だ。そして昨日は入学式だったのである。 ということはSOS団に新入部員が入るかもしれないということなのである。 まあどうせ傍から見たらただのアホな団体にしか見えんだろうから誰も入らんと思うが… しかしハルヒのことである、どうせ1年生全員をSOS団にいれるわよとか言い出すかもしれない。 1年前の春のようにバニーガールでビラを撒き始めるかもしれない。 また朝比奈さんのバニーガール姿が見れるということはうれしいのだが、 入学して早々美...
  • 裏SOS団の会合
     以下、発言と発言者の情報を主として報告します。  なお、以下に登場する朝比奈みくるは、現時間平面に常駐している朝比奈みくるとは異なる時間平面に所属している異時間同位体であることを申し添えます。        (鶴屋がお茶を飲み干す)   (鶴屋)「ぷはぁー。みくるん、だいぶ腕をあげたね」 (朝比奈みくる)「あれから年はとりましたから」 (鶴屋)「まだまだ若いじゃないか、みくるんは。まだ、高校生でも通用するにょろよ。そんなこといっちゃ、世の爺さん、婆さんから怒られるにょろ」    (森園生が茶菓子を配膳)   (鶴屋)「ありがとさん。悪いね、森さん。『機関』前線即応部隊指揮官殿にメイドさんなんかさせちゃってさ」 (森園生)「いえいえ。普段から練習を欠かすわけには参りませんので」 (鶴屋)「そうだね。ハルにゃんは、勘が鋭いからね。不自然なところがあっちゃいけない」 (森園生)「精進いたします...
  • 森園生電子手紙 [蛇足なエピローグ]
    森園生の病室前にて   「はぅぅ…良かった…ぐすっ…お2人とも本当に良かったですぅ。」 「で…古泉…これじゃあ俺達ただの覗き魔じゃないのか?」 「仕方ないでしょう…まさか国木田君があんなに男らしくなるとは……。」 「しかし、確率は微妙としか言い様がなかった。彼が部屋から飛び出す確率は67.4892% 森園生の裸を見たとき彼が押し倒す確率は57.856%だった。古泉一樹のこの提案は妥当。」 「まっ、ヘタレの国木田はともかく、森さんには夏、冬と色々お世話になってたからね。これ位当然よ!」 「一樹君もなかなか策士っさ!めがっさ孔明っさ!」 「いえいえ…森さんもあの年でなかなか素直になれない人ですからね…これ位は詠めてしかりですよ」       「……………」 「あの…森さん…その抑えて…」 私は病室の扉を蹴り開けた 「丸聞こえなのよ!!このバカ泉!!」     劇終
  • 長門と猫
    今日、俺は珍しく長門の住むマンションに来ている。理由は長門がここ2日間学校へ来ていないからだ それを気にした我らが団長様が 「キョン、行って来なさい!」 などとぬかしやがった 正直俺も心配だったんだが流石に家におしかけるなんてことはしようとも思わず 自分で行けと俺は言い返した。するとハルヒは 「私だって行きたいわよ。でもこれからちょっと用事があるの」 なんの用事だ。どうせ本当に小さい1マイクロにも満たない用事だろ。 「うるさいわね。ついでにみくるちゃんと古泉くんもバイトがあるんで無理だそうよ」 「すみませーん」 と微笑むエンジェル朝比奈さん。いえいえお忙しいでしょうどうぞお気になさらずに 「すみませんね。ではお言葉に甘えます」 といきなり顔を近づけてニヤケ面が言った。顔が近い。気持ち悪い。あとお前には言ってねえ! 「じゃあ そういうことだから今日の部活はここまで 解散!」 本当にわがま...
  • 以下、名無しにかわりまして朝倉がお送りします
    さーて今日もキョン君のハートを独り占めするために可愛く演じなくっちゃね ランランラン♪って何だあの女!!何キョン君ンい話しかけてるんだ!あとで殺す!! 朝倉「今日日直の当番なの忘れてたの」 なんだと!!あいつキョン君と同じクラスなのか!!糞餓鬼め!しかもキョン君をたぶらかすとは 朝倉「じゃあね」 やっと離れたか!でもキョン君があんまり話さないところを見るとどうやらキョン君は気がないようだな みくる「あはようございます、キョン君」 キョン「ああおはようございます」 みくる「さっきの人お友達ですか?」 キョン「いえいえクラスメイトですよ、ただの」 みくる「そうなんですか」よっしよっし!! キョン「そんなに気になりますか?」 みくる「ちょっとだけ♪」 朝倉「む~」なにあの女、キョン君と別れてもう一回顔見ようと思ったら居た。 1年じゃ見ないわね、じゃあ2年生かな?いくら...
  • ちょっとアホな喜緑さんと長門さん
    朝倉「へっくしゅん、あたしがくしゃみをするなんて・・・悪い噂でもされてるのかな」 喜緑「ねえ長門さん、眉毛ってなんであんなに人気あるんでしょうね、なんか一年生でNo1とか言われてる    らしいじゃないですか」 長門「・・・人間の目と頭が悪いからと思われる、普通あんな眉毛は畏怖の対象」 喜緑「ですよね、それにあの髪型、なんなんでしょうねあの前髪は、触覚ですか?」 長門「あれで危険を感知していると思われる」 喜緑「ねー、まったく人間には見る目がないですね、絶対わたしのが可愛いのに」 長門「わたしのが可愛い」 喜緑「おや?今なにかおかしな発言があったようですが、わたしの聴覚にエラーが発生したんでしょうか?」 長門「勝負する?わたしはワカメ女なんかに負けない」 喜緑「いい度胸です、では明日学校で」  翌日 [ミス北高決定戦、みんな投票しちゃおう!] 喜緑「これで明日には結果が出ます、楽しみですね...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦  ―争奪戦当日~開会式・適性検査~ ―
    「れでぃーす えぁんど じぇんとるめん 皆様 めがっさながっっらくお待たせしたっかな? 只今より 『SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦』を 開催しちゃうっさー!!」 鼓膜が張り裂けそうな程の声をあげ、鶴屋さんは開会宣言をした。 時は8月7日。争奪戦当日となった。ハルヒの機嫌の様に雲一つ無く、絶好の天候となったようだ。 会場は鶴屋邸の一角にある庭園である。鶴屋さんも面白いことには飢えているのだろうか、二つ返事で協力を了承してくれた。 学校内で行うにはリスクがありすぎるからな。生徒会への根回しも杞憂に終わったな。古泉。 鶴屋さんは場所だけでなく、会場や必要な大道具・小道具・機材・人材を確保してくれた。その上、進んで司会まで努めてくれた。さすがは名誉顧問である。 『なぁに、他ならぬハルにゃんの頼みだからね!聞かないわけにはいかないっさ!ハルにゃんは大勝負に出たみたいだから尚更だね! ...
  • 朝比奈みくるの日常
    「きょ、今日は皆さん、遅い…ですね」   「…そう」   困った。今日は部室に行ったら私と有希ちゃんの二人だった。 いつも明るくて、騒がしいって思ってた部室だけど、私と有希ちゃんの二人だと本当に静か。 …いつも騒がしいのは涼宮さん…だからかな。 あ、いけないいけない。こんなこと思ってたら怒られちゃう。   「…ふふっ」   そう考えたら自然と笑みがこぼれてしまった。   「………」   あ、有希ちゃんが見てる。   「………」   かと思ったらまた本に視線を戻してしまった。 うぅ…こんなんじゃ変な人だと思われちゃうよね。   有希ちゃんは苦手っていうんじゃないけど… 二人だと何を話していいのか分からなくなる。   うー…どうしたらいいんだろ………あ、そうだ!   「ねぇ、有希ちゃん、今は何を読んでるの?」   有希ちゃんの手に持っている本の事を聞いてみた。 うん、我ながらいい考えかもしれな...
  • 普通短編24
    ハルヒ「みくるちゃん。あれがバントというものよ。よ~く覚えておきなさい」 お前ももうちょっとマシなサインを覚えてほしいものだ   ハルヒ「そういえばうちの野球部ってどうなったの?」 古泉「初戦敗退だったと聞いていますが」 ハルヒ「ふ~ん。甲子園ね」 甲子園目指すとか考えてないよな。長門のインチキを全国放送されるのはまずいんだが ハルヒ「なんか暑そうね・・・」 諦めたか     ハルヒ「キョン!いい!早実が勝ったらおごりだからね!!」 キョン「賭けなんてやってたのか?ってなんで俺が苫小牧に賭けたことになってるんだ?」     ハルヒ「文句言わない!私の方が頭いいでしょ?だから私が早稲田なの!」 キョン(9回まで進んでから言い出すとはまったくこの団長様は・・・)           ハルヒは苫小牧が勝ってもおごるとは言ってないことは触れるまでもない               俺がその方向を...
  • 涼宮ハルヒの交流 最終章後編
     先ほど言ったと思う。    これからは何との交流が待っているのか。  それが楽しみだ、と。    こうしてとりあえずのハッピーエンドを迎えたからにはもうそれほど無茶なことはないだろうと思ったからだ。  ここで言う無茶なことってのは誰かに危険が訪れたり、世界におかしな現象が起きたりってことだ。  きっとハルヒはもうそんなことは望まないはずだ。  だってそうだろ?こうしてSOS団がいる。ハルヒがいる。少なくとも俺は幸せだったからだ。    悪夢はもう終わった。いや、あれは悪夢ではなくいい経験ですらあった。そう考えて俺は安心しきっていた。  だからその前触れに全く気付かなかった。  ハルヒのあの言葉を完全に失念していた。俺はあのとき微かに聞こえた言葉の意味を理解していなかった。   ひょっとすると、この悪夢はまだ始まってさえいなかったなのかもしれない。     ◇◇◇◇◇      少年は空を...
  • 始めて君のパンツを見た 前編
    「ねぇ、ずっと見てたでしょ?」  そう顔をほのかに赤らめながら言った岡島先輩を見た俺は完全に恋に落ちた。  もう一度言おう、文化祭も終わり、下校時刻になった頃に俺を軽音部室に呼び出し、演奏中に自分のパンツを見ていたことに気付いていた旨を照れながら「ねぇ、ずっと見てたでしょ?」と顔をほのかに赤らめながら伝えた岡島瑞樹先輩に俺はフォーリンラブしてしまったんだ! 「どうしたの? 口開けたまんま固まっちゃって?」  そう言って岡島先輩は俺の方へ一歩二歩と歩を進めてきた。  まだ顔は赤らめたままだ。  そして俺のハートビートは完全に突撃ラブハート状態になっている。  …意味が解らんだと? 俺もだこのアホンダラゲ!  フォーリンラブしたての思春期真っ盛りの高校生には色々とキツい状態なんだよ!! 「もう、そんな風に口開けてるから唇がカサカサになってるよ」  ……メーデー、メーデー只今マイスウィート先輩...
  • 朝比奈さんの妊娠
    「うーん、いい天気ね」 日曜日の昼、外は快晴、不思議探索にはもってこいよ。 こういう時にはまずキョンに電話ね。今ちょうど12時か。2時集合にしよう。 うーん、なかなか出ないわね。たるんでるわよ、キョン! 「遅ーい、何やっているのよ、キョン!」 「……ハルにゃん?」 あれ、妹ちゃんだわ。 「そうよ、こんちは。キョンは?」 「今、病院に行っているの」 「病院? 何かあったの?」 「ウン、お母さんが倒れちゃって……」 「エッ、どうしたの? 病気?」 「ウウン、今日朝比奈さんがお父さんと一緒に来たの」 なんで、みくるちゃんのお父さんがキョンの家へ…… 「あのね、お兄ちゃんが朝比奈さんをニンシンさせちゃったんだって」 ……キョンがみくるちゃんを妊娠させた……何よ、それ…… 「それで朝比奈さんのお父さんが  『娘はまだ高校生なんだから子供は堕ろさせる、いいね』って言ったの。  お兄ちゃんが『……ハイ』...
  • 『God knows』 7章
    『God knows』 ~7章~ 足取りが軽いぜ。 朝から坂道でも何のそのだ。 何があったかって? しょうがない、話してやろう。 昨日、帰宅後……と言うより、就寝前に《みくるさん》からメールがあった。 一方的に送られてきたメールだがな。 内容はこうだ。 『今日は、ありがとう。明日はわたしがお弁当作って来るから、涼宮さん達も連れて、みんなで部室に来てくださいね!!じゃあおやすみ、です。……大好きです。 あなたのみくるより』 ………《あなたのみくる》なんて言われたら、誰でもこうなるだろう? 朝、教室に入るとハルヒが机に突っ伏していた。 「……あ~、ハルヒ。おはよう?」 「おはよ、キョン。……昨日は疑ったり、つけたりして…ごめんね?」 「気にしてねぇよ。……お前まさか、昨日それで口数が少なかったのか?」 「っ!?バ、バカ!そんなわけないじゃない!!あ~もう!気にしてたのがバカみたい!...
  • 規定事項の子守唄 第十一話
     お化粧をととのえながら、わたしは自分の泣き虫さかげんに苦笑してしまっていました。  なにしろ、長門さんの歌を聞いたあと、涙がとまらなくなってしまったのです。ものすごく心の琴線にふれてしまったというか、ほとんど泣くためのスイッチを押されてしまったような感じになり、しまいには彼女にすがりついたまま、鼻水までたらしてしまっていました。  さすがの長門さんも、これには困ってしまったようで、わたしの頭をなでて、慰めようとしてくれました。 「泣かないで、朝比奈みくる。わたしがこの世界から消える日まで、今日おそわった歌は、このインターフェースの固有記憶領域からけっして削除しないから」  ハンカチで、わたしの顔をぬぐいながら、そう約束もしてくれました。  うわ、いけません。思い出したら、また泣きそうになってしまいました。ほんとうにわたし、どうしちゃったんだろう。  とにかく、つぎはキョンくんの番です。...
  • バレンタインは雪の日で。
    2/13 22 32K 明日は二月十四日、つまり世間で言うあれだ、バレンタインデーである。 まぁ一般的な高校生なら少しぐらい期待をするのが当然の事だろう。 しかし、俺の場合は期待が出来ない。 まず俺自身は一般的だが俺の周りの環境が全然一般的じゃないわけで。 そして我等が団長様がこんなイベントを見逃すはずが無いわけだ。 明日が心配だ…と思いながら眠りの世界に引き込まれていく… 2/14 07 15K 「キョーンくーん起ーきて!」 ぶはっ! ったく少しは静かに起こす事を学んでくれ… 「だってそれじゃぁキョン君起きないもん。」 はいはい、悪ぅございました。 「あ、そうだ。キョン君にこれあげる。はい。」 そういうと妹は俺に… これなんだ? 「チロルチョコだよー、昨日買ったのー。」 チロルチョコを手渡した。 ありがとうなぁ、と言い妹の頭を撫でる。 「ハルニャンにも貰えると良いねぇ」 何でハルヒなん...
  • Close Ties(クロース・タイズ) の少し後で
    Close Ties(クロース・タイズ) 番外編   Close Ties(クロース・タイズ)の少し後で        小学校の頃に黄色いバケツを使った記憶は無いだろうか。絵の具の筆を洗う中が仕切られてるヤツだ。授業が終わる頃にはどんな律義な奴のバケツの水も「混沌」というタイトルをつけたくなるようなオブジェの如くまがまがしい色に染まっていただろう。  その水と同じくらい山ほど複雑な事情が絡みに絡みまくってしまった結果、その、まあ、なんていうか、うむ、まあ、ハルヒの奴が俺の膝を枕にして寝ているのだ。  いや、決して長門と古泉という初々しいカップルが初めて一線を越えるシーンを目撃しただけでってのはなんというか、ハルヒのプライドが許さんだろうから、そうではないという事にしてなくちゃならん。  しかも目の周囲と鼻の頭を真っ赤に染めてな。俺の一張羅のジーパンはこいつの鼻水までついてかっぴかぴにな...
  • When he is 38. -What the Gran'ma!-
    This page was created at 2008.03.09 This page was modified at 2009.02.23 TAGにTRIP埋め このエピソードは、When she is 78.の40年ほど前の話になります。 When he is 38. -What the Gran ma!- (ぴんぽーん) あら? 誰か来たみたい。 (パタパタパタパタ) 対応するまでもなく上がり込み、廊下を歩く少し早足な軽いスリッパの音。 思い当たる人物は一人しかいない。もうすぐ、顔を出す。 「おばーちゃーん」 「いらっしゃい。お茶とコーヒーどっちにする? それとも紅茶がいい?」 「紅茶!」 この子は近所に住む息子の長女で、来年中学生になる。 近所に住んでいることと、私もあの人も孫に甘いものだからよく遊びに来てくれる。 「それで、今日は遊びに来てくれたの?」 差...
  • wish upon a star 二章
    二章   非常によくわからん。よくわからんが一つだけ言える、俺は幸せ者だ。 まさかあの日の帰り道に朝比奈さんのほうからデートに誘われることになるなんて夢にも思わなかったさ。 そして今日はデートの日。俺と朝比奈さんが共犯で探索活動をさぼった日だ。 ハルヒに絞られるだろうな……いや、しょうがない。 ここは気分を変えて朝比奈さんとのデートを楽しむ事だけに全てを注ごう。 「す、すいませぇ~ん」 朝比奈さんが小走りでこっちに向かって来た。 暑いにもかかわらず、肌の露出が少ないのはやはり日焼けを気にしているのだろう。 ただ、間違いないのは何を着ても似合うということだ。 「ふぅ…ふぅ……ま、待ちました……かぁ?」 息を途絶えさせながら上目遣いで俺を見てくる。もう、3時間くらい待たされても許してしまうだろう。 「いえいえ、今きたばかりですよ」 こう言うのが礼儀だろう。 その礼儀が正しかったのか、朝比奈さん...
  • 規定事項の子守唄 第六話
     涼宮さんのつぎは、古泉くんの番でした。  もっとも、大泣きしたためのメイク直しなどもあったので、すぐにというわけにはいきませんでした。  やっと準備がととのい、涼宮さんがでていったのは、予定よりも大幅に時間が超過してからでした。彼女とほとんど入れちがいという感じで、古泉くんが部室にはいってきました。 「やあ、なにやらお取りこみだったようですね、朝比奈さん」 「す、すみません、お待たせしちゃって」  タイミングの早さから考えて、古泉くんは、部室のすぐそばで待機していたのでしょう。それも、予定の時刻からずっとにちがいありません。わたしは、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 「えっと……。まずは、これをどうぞ。卒業記念の贈り物です」  とりあえず、例のぬいぐるみをわたすことにしました。男子がふたりいて、両方ともブレザーでは芸がないので、古泉くんのは体操着姿のものでした。 「おや、これ...
  • 規定事項の流れ星 最終章「約束」
    もくじ及び注意事項   …美しいことを忘れないように   …私に何ができるのだろうか   …物語がひとつ終わりを伝える   …どんな始まりを望むのだろうか     静かでした。 周りの子供達が走り回る音。 愉快な音楽を奏でる乗り物。   だけど僕と長門さんだけはベンチに座って黙り込んでいた。   「…処分されるってどういうことですか?」   どれくらい沈黙していたのだろうか。 空が朱くなった頃長門さんにきいてみました。   「…さっきも話した通り情報統合思念体の目的は涼宮ハルヒ及びその周りの人間を観察対象として自立進化の可能性を探すこと」   相変わらず淡々とした口調で述べる。   「…涼宮ハルヒが今回夏休みをループさせていることをあなたに教えたため、その可能性が芽生える機会を潰してしまったと判断された。 よってこのまま解決へと向かうなら、私は情報統合思念体の目的を妨害したとみなされ...
  • 涼宮ハルヒの再会(1)
    ・・俺はただあいつに、笑っていてほしかっただけなのかもしれない。     涼宮ハルヒの再会   (1)  いろいろありすぎた一年を越え、俺の初々しく繊細だった精神は、図太くとてもタフなものになっていた。 今の俺ならば、隣の席に座っている女の子が、突然『私、実はこの世界とは違う世界からやって来ているんです』などと言いだしたとしても、決して驚かないだろう。 愛すべき未来人の先輩や無口で万能な宇宙人、そして限定的な爽やか超能力者たちとともにハルヒに振り回されて過ごしたこの一年間は、俺があと何十年生きようとも、生涯で最も濃密な一年になるはずだ。 と言うより、そうなってくれないと困るな。 これ以上のことは、さすがの俺も御免こうむりたい。 いくらなんでも毎年毎年、クラスメイトに殺されかけるような事態は起こらないはず・・・と、思いたいな、うん。    北高に入学してから丸一年がたち、SOS団の...
  • 涼宮ハルヒの嫉妬
    金 は人類の発展の中で生み出された素晴らしいシステムである。 このシステムがあって現代社会は成り立っているのだといっても過言ではない。 しかし、長所ばかりではない。 金に価値がありすぎるために金を巡っての争いが起きたり、 金をあまり持たない者が社会的に弱い立場になったりする。 今の日本には、物々交換していたころの人々のような暖かみが必要だろう、とたまに思ったりする。 さて、かくいう俺も金の無い高校生のひとりだ。しかし、今、俺は金が必要だ。 金が無い高校生が金を稼ぐためにすることといえば、そう―― 「バイト・・・ですか?」 部専用の癒し系メイドさんがきょとんとした顔で答えた。 「そうです。朝比奈さん、なにかいいバイトご存知ありませんか?」 「知りませんね・・・。すいません。私バイトしないので。 でもどうしてお金が必要なんですか?」 そうだな。うるさい団長様もまだ来てないことだし、今の内に話...
  • Am I father ? 第四章前半
      4-1   「ふう・・・」 図書館のドアを開けると、その隙間からふわぁと涼しい空気が流れてきて、火照った身体に心地よい清涼感を与えてくれる。 こんな真夏の一番暑い時間に図書館に人なんぞいるのだろうか、と思っていたのだが、意外も意外、結構人はいるようだ。 このヒマ人め、と以前の俺なら思ってしまいそうだが、悔しいかな、ここの快適さ・・・とはいっても俺の場合、本を読む、というよりは、その快適な温度の中での、敗北と決まっている心地よい睡魔との闘いの一時を指すのだが、それをここにくる度に味わっている身としてはそんなことは言えんのだ。むしろ、俺のほうがヒマ人みたいだしな。 俺がぼけーっとそんなことを考えているうちに、朝倉(小)は、あちこちきょろきょろしながらすたたたたっと走っていこうとする。 こらこら、図書館では走っちゃいけません。それにお前が読むような本はそっちじゃないぞ。 朝倉(小)を呼び止め...
  • 古泉一樹無題1
    古泉「さてさて、今日はどのようなご用件でしょうか?」 二人だけの教室 下校の時刻はとっくに過ぎている キョン「おまえに話がある」 古泉「ふむ、あなたから用件があるなんてめずらしいですね」 口元を緩ませイスに腰をかける古泉 キョンは古泉の前に立ったままである キョン「長門についてのことだ」 古泉 「長門さんについて・・・ですか」 一瞬落胆の表情を見せた古泉は、窓の外眺め言った キョン「おまえも知っているはずだ古泉」 古泉「といいますと?」 キョン「長門がブラジャーをしていないことだ」 古泉「なるほど」 正直古泉は気づいていなかった、そもそも彼女が ブラジャーをしようがしまいが興味はなかった 古泉の視線は前に立っている彼のあそこにいっていた   古泉「それで、あなたは私にどうしろと?」 少し疑問だった、彼がこの程度のことで私に話を もちかけてくるはずがない、この話は余談のフェイク 本題はこれか...
  • 予防接種
    今日は暇だな。 何故かって?そりゃ俺のゲームの相手がいないからさ。 放課後に部室に行ったのはいいが、まぁなんということか、女しかいないわけだ。 谷口ならハーレムだとか言って喜ぶだろうが……生憎、俺にはハーレムとは思えないわけだ。 ぶっ飛んだ発言をするヘンテコ団長に、読書マシーンの宇宙人。それに、かわいいが未来人な3人に囲まれてるからな。 一人暇潰し相手がいないと俺は暇すぎる存在なんだな……。 なぁ、ハルヒ。たまにはオセロでもしないか? 「遠慮しとくわ。あんた弱そうだもん。それより!副団長の古泉くんは!?サボりなんて許されないんだから!」 ……まぁ、こんな扱いだよな。弱いのは否定出来ないかもしれないが、古泉よか強いんだがな。 古泉は学校終わってすぐに出て行ったらしい。何か用事でも……「すみません。遅れました」 噂のニヤけ面がそこに立っていた。ハルヒをイライラさせるなと言ったのは貴様だろう。 ...
  • 始 思 死
    第1章 始 1節 2007年12月1日 俺の部屋 出席5人 「あと1ヵ月ね…」   北高1年5組生徒兼SOS団(生徒会黙認又は未公認)団長(自称)、涼宮ハルヒがそう口にした。無視してもよかったのだろうけれど、とりあえず訊いてみた。 「何が?」 「何がって、2008年に決まってるじゃないの」  いや、この国では平成20年というのが本来の形だ。 …まあこう糞真面目に言い返してもしようがない。 「そうだな、早いもんだ」 「年賀状を出さないといけませんね」 北高1年9組(特級)生徒兼SOS団(生徒会黙認又は未公認)副団長(ハルヒ曰く)、古泉一樹が会話に殴りこみを仕掛けてきた。 「あー面倒だなー」 「何言ってんの、1年の初めの挨拶は日本人にとっては当たり前の事よ」 「それはそうだが、いちいち手書きはちょっと…」 「あんたんとこ、プリンタ買ってないの?」 「…そういえば買ってた」 「じゃあ印刷でもい...
  • 擬人化保守
    since2008.9.22   ・完全な「擬人化」ではありません、予めご了承ください。 ・投下当時の季節や時事などを反映しているものもあります。 ・修正、削除されたのもあります。 ・あくまでも保守ネタ。 ***   長門「夕飯作りを開始する」 俎板「そろそろ出番?」 「玉葱を…」 包丁「おや? 今日はゴーグル無しかい?」 「見た目が悪い。これから耐性をつけるよう努力する」 包丁「頑張るね~、でも玉葱は容赦ないよ」 玉葱「切ったら泣かすよ」 「……」 包丁「……」 玉葱「泣かすよ」 俎板「ねえ、やっぱりやめとけば?」 「いい」 「目が…開かない…」 包丁「大丈夫? 真っ赤だよ」 俎板「あ~あいわんこっちゃない」 「…っ」 俎板「でも、どうして一人暮らしなのに見た目を気にするの? まさか彼に…」 「それ以上言うならば、貴方を薪にする」 俎板「ごめんなさいごめんなさい」 *** キョン「ふ...
  • 続・孤島症候群
    「それにしても晴れて良かったですね」 「ああ、そうだな」 …。 上を見上げれば青い空、周りを見渡すと青い海。春らしい暖かい風が甲板に立つ俺の顔を優しく撫でる。 …。 「ほんの数日前に雪が降ったとは思えませんね」 「……まったくだ‥」 …。 数日前に行われた悪夢を思い出す。春休み直前の休日、季節外れの大雪が俺達の街を襲った。 この雪に大喜びしたハルヒにより校庭で生徒会との雪合戦が行われたのだ。 己の全存在を賭けた総力戦となったその戦いは……ハルヒによる‘F・T・A’(フライング・タニグチ・アタック)の炸裂、それに伴う谷口の裏切り、暴走した二人の宇宙人による地球崩壊の危機、そして最後は……ん?後編はどうしたんだって?。 ああ…とある事情により無期限延期だ。 …勘違いしないでもらいたい……どうやってまとめたら良いかわからなくてなって、悩み、途方に暮れたあげく 「……無かった事に出来ないかな‥」...
  • 放課後屋上放談
    ※このお話は『江美里の一番黒い夏』の後日談です※  秋というのは、いい季節だ。暑すぎもせず寒すぎもしない。それは春も同様だが、俺には陽気に夏へと向かう春より、穏やかに暮れていく秋の方がどうやら性分に合っている。  そんな益体もない事を考えつつ、両手をポケットに突っ込んで壁にもたれ、街並みに遠く沈んでいく夕日を眺めながらタバコを燻らせていると。横合いからギギッと金属製の扉の軋む音がした。 「おや、いつになくアンニュイな面立ちで。落日に詩心でも動かされましたか?」  何気ない風で、そのくせやたら鼻につくセリフだ。確か去年の文化祭ではクラスで演劇の出し物なんぞをやっていたと思ったが、普段からして演技じみているんだよなこいつの言動は。 「風流を愛でるのは結構ですけれど。学校での喫煙行為は感心しませんね。誰かに見咎められでもしたらどうするつもりです?」 「ふん。施錠されている屋上に、わざ...
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