涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「そんな日曜日 (後編)」で検索した結果

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  • 魔法少女フェアリーユキ・前編
     それはある日曜日のこと。  特に何の予定も無い貴重なその休日を、僕は一人のんびり自室で過ごしていた。  何時も何時も涼宮さんに振り回されたり『機関』の用事に振り回されたりしているせいだからか、たまにこうして休みがあると、どこかへ出かけるよりも一人でのんびりしていたくなる。  適当な時間に目を覚まし適当に朝食を済ませた僕は、一人テレビの前に向かっていた。別に見たい番組が有るわけでもないので、適当にチャンネルを回すだけだ。  何か面白いものが有れば良いかもなあと思っている程度なので、テレビ欄さえチェックしていない。  そんな風に何十秒毎かにチャンネルを変えていた僕は、とある番組のところで手を止めた。 「……ユキ」  それは『魔法少女フェアリーユキ』というタイトルの、子供向けらしい朝のアニメ番組だった。こんな年齢不相応とも言える番組に目を吸い寄せられてしまったのは、そのタイトルがちょうど画面...
  • A Jewel Snow (キョンVer)前編
    高校生活も早いものでもうすぐ2年が経とうとしていた。 ハルヒの無限地獄に付き合わされながらも悪くないと思うようになり、 いろんな活動をしている内に12月に入ってしまっていた。 なんでも今年は学校側の都合で休みが早まるそうだ。どうせ終わるのも早くなるのだし、 休みになったからと言ってハルヒが活動を休止するはずもないだろう。 その話をしたら冬でも元気いっぱいの団長様は案の定こう言いやがった。 「休みの間もSOS団の活動はもちろん継続よ!絶対不思議を見つけるんだから!」 そう言うならハルヒ、土曜の不思議探索だけすればいいじゃないか。 「何言ってるの!団員皆の団結は普段の活動無くしては得られないわ!」 はぁ…普段の活動にそんな効力があるとは知らなかったな… 「いいから!明日も朝10時に部室集合よ!」 へいへい… ささやかな日常と言える会話だった。 しかし、この「ささやかの日常」の脆さを、この一週間...
  • 缶コーヒー、ふたつ8・後編
    ━━━━おもわず言葉に出してしまった胸に秘めた想いを、誤魔化すためにかけた音楽が不覚にも甘く切ない求愛系だった…。 だいたい…今夜は、何もかもが上手く行かな過ぎる。 売り切れたシュークリーム…ペアのマグカップ…そして…幸せそうに微笑む朝比奈さん… まったく、調子外れな夜だ。 この夜は…このまま何処へ流れて往くのだろう…━━━━━━━ 【コーヒーふたつ8・後編】 迂濶にも選んでしまった甘いメロディーが、車の中を充たしている…。 僕は胸の内を悟られぬ様に必死に平静を装いながら、何事でも無いようにハンドルに軽く手を添え、国道を飛ばした。 隣に座る朝比奈さんの様子が気になってしょうがないものの、今はマトモに視線を投げ掛ける事すら出来ない。必然的に気まずい沈黙が生まれ、それが暫く続く。 そして、その沈黙を破ったのは朝比奈さんの思いがけない一言だった。 「この曲の様に…こんな風に想われたら、...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編4
    ここひと月で目まぐるしく変わっていったハルヒだったが、その状態になってからハルヒの様子は変わらなかった。 俺や朝比奈さんが話し掛けても淡々と、曖昧で凡庸な返事しか返って来ない。 ハルヒは、普通だった。 授業も真面目に受け、品行方正。 問題も起こさず、成績優秀。 黙っていれば、容姿端麗。 学校側から見れば、まごうことなく優等生だ。 事実、鈍感な教師達の一部は、そのハルヒの異常事態を喜ばしいものと受けとめていた。 が、大多数の人間はそんなハルヒに不気味さすら感じていたようだった。 まるで、嵐の前の静けさ。 …俺も流石に心配になってきていた。 ハルヒの機嫌が悪いのはいつもの事だったが、今回はそんなのじゃない。 例えば誕生日の朝。あの時の方がまだ可愛気というか隙があった。 けれど今のハルヒにはそれが感じられない。 薄く硬く透明な、ひどく透明な壁に覆われているように。 頑なな、純然たる拒絶...
  • 桃色空間奮闘記番外編 ~遠い記憶のミラージュ~
      戦慄の前編から約2ヶ月ぶりの後編、もう覚えてない人もいるだろう。 前回、所属する機関内に裏切り者がいることを森さんから聞かされた僕。あ、僕古泉です。 なんだかんだで森さんが僕ん家に泊まりこむことになり、なんだかんだで協力して犯人を捜すハメに。 事情聴取、現場検証、プロファイリングなどを行いなんだかんだで犯人が僕達の仲間、 多丸(裕)さんであることをつきとめる。 裏切り者である多丸(裕)さんをなんだかんだでとっちめ、見事事件を解決した森さんと僕。 これで森さんとの共同生活もお終いだ!と歓喜したのも束の間、実はまだ裏切り者が存在するらしく どうやら僕の苦労はまだまだ続くようだやれやれ。 的な感じで意気揚々と後編に続く!と書き込んだのだがこれがまた後から読み直すととんでもない駄作で、 「さすがにこれは自重した方がよさそうだ。」とリアルで思いしばらく投下せずに読み手に回っていたのだが、 そろそ...
  • 長門有希の報告
    はじめに  この作品は、キャラクターの台詞を一部『現地語』で表記してあります。その場合は、“【 】”で囲まれた斜体の部分が、対応する台詞の共通語訳(字幕)です。 もしも涼宮ハルヒたちの会話を、舞台のモデルとなった兵庫県西宮市の言葉で表現したら? そんなifの世界をのぞいてみてください。  字幕付きPDF版はこちら(PDF/610ページ/3.43MB)又はこちら 注意事項  この作品には、オリジナルキャラクター、暴力シーン及び女性同士による性的な表現が含まれています。 作品構成 Report.01 単独の序。以降の話とのつながりはありません。 Report.02~09 ある出来事と、それにまつわる涼宮ハルヒと長門有希の交流記です。 Report.10 もしも彼女が、こんな性格だったら? Report.11 もしも彼らが、こんな人物と出会ったら? Report.12~25 SOS団全員+...
  • 缶コーヒー、ふたつ8・前編
    ━━━━沈みかけた夕日が、一日の終わりを告げている。 それにもかかからず僕は、まるで今から一日が始まるかの様に心を踊らせながら、駐車場へと向かっていた。 真冬の夜の訪れを告げる冷たい風が、時たま足早に歩く僕の頬を撫でるが、今はそれさえも心地よい。 そして歩きながら少しだけ、彼女の笑顔を思い出して胸が熱くなるのを感じる。 おそらく…この想いは、何度目かの…━━━━━━━━ 【コーヒーふたつ8・前編】  駐車場へ着いた僕は車に乗り込むと、制服の上着とともに『北高の古泉君』である自分を脱ぎ捨てて、後部座席に用意してあった上着に着替えた。 そして、キーを回してエンジンを始動させながら、ステレオにMDを差し込む。 静かに音楽が始まり、イルミネーションに「JUST A TWO OF US」と表示されたのを確かめると、僕はゆっくりとアクセルを踏み込んだ。 ふと、ハンドルを回しながらどうしようもな...
  • 橘京子の暴走(前編)
     月日は百代の過客だとか行き交う年も旅人だとか、昔の偉人は大凡偉そうな物腰でネット世代で言うブログを自由気儘に書き綴ったり自由奔放な一人旅を満喫していたりするのだが、その心情は一介の高校生である俺にとってはナンセンスなものであろう。  月日や年のように毎回サプライズイベントを引き起こすこともなく、ただ連々と時間だけを費やすのであれば俺に取ってこれ以上心休まる時間はないと言っても言い過ぎではないと心の中の胸三寸に収まっている。  この二年半の間――言い換えればこの高校生活の間、俺が旅人として出会った人間は十中八九まともな人間ではないことが判明し、そしてそいつらのために俺の旅先は虚数軸方向の干渉がかかったかの如く無理矢理ひんまげられていった。  俺の人生を常時サプライズ人生へと変えてしまった原因。今となっては明朗になっている。  暴虐無人で唯我独尊、ゴ-マイウェイが信条の迷惑千万な女子高...
  • 桃色空間奮闘記番外編 ~僕におまカフェ~
      「も、も、も、も、も、森さぁーーーーーーーーーーーん!!」     自宅のパソコンの前で思わず絶叫する。 僕は今、自室でとある二次創作の小説を読んでいた。 内容は森さんと彼の友達である国木田氏が淡く切ない恋愛模様を繰り広げるというものなのだが これがまたいい話なのである。何よりヒロインである森さんが魅力的なのだ。 この森さんの艶やかさと女の子っぽさのギャップ。 特にぬいぐるみを取ってもらったときの破壊力といったらまったくもってけしからん。 やっぱり大人の女性ってのは綺麗でお姉さんっぽさを持ってるだけじゃまだ足りないんだな そこにちょこちょこ見え隠れする乙女っぽさ、可愛らしさに真の魅力が潜んでいる気がする。 ってか続きどうなんの?一体その背中にはどんな傷が?!いや、背中の傷ぐらいじゃ愛は冷めないはずさ! そうと言っておくれよ国木田君!!   「さて、と。」 良かもんば見たバイ。 パソコン...
  • カオス・ザ・ワールド 前編
    人生何が起こるかわからない。心からそう思う。 この一年様々な信じられない出来事があったが今回のこれは今までの中でもトップクラスに入るだろう。 では今回の件を振り返ってみよう。 …。 …。 …。 一年生の三学期もあと数日で終わる、もうすぐ春休みだ。 そんな日の放課後、俺はいつもの様に文芸部室へと向かっていた。 その時……それは起こった‥。 …。 ーズン …。 「うっ!」 …。   突如俺を襲った立ちくらみ……この感覚は記憶にある…そう、時間移動をした時の様なあの激しい………くぅ……。 …。 …。 …。 ブラックアウトまであと数秒…という所で俺の感覚は元に戻った。 しゃがみ込んでいた俺はヨロヨロと立ち上がる。 …。 ……なんだったんだ今のは‥。 …。 あたりを見回すと…特に何か変わっている様子はない、時間移動をした訳ではない様だ。 …そうか、疲れているんだな俺は。まぁ無理も無い、なんてったって...
  • 始めて君のパンツを見た 前編
    「ねぇ、ずっと見てたでしょ?」  そう顔をほのかに赤らめながら言った岡島先輩を見た俺は完全に恋に落ちた。  もう一度言おう、文化祭も終わり、下校時刻になった頃に俺を軽音部室に呼び出し、演奏中に自分のパンツを見ていたことに気付いていた旨を照れながら「ねぇ、ずっと見てたでしょ?」と顔をほのかに赤らめながら伝えた岡島瑞樹先輩に俺はフォーリンラブしてしまったんだ! 「どうしたの? 口開けたまんま固まっちゃって?」  そう言って岡島先輩は俺の方へ一歩二歩と歩を進めてきた。  まだ顔は赤らめたままだ。  そして俺のハートビートは完全に突撃ラブハート状態になっている。  …意味が解らんだと? 俺もだこのアホンダラゲ!  フォーリンラブしたての思春期真っ盛りの高校生には色々とキツい状態なんだよ!! 「もう、そんな風に口開けてるから唇がカサカサになってるよ」  ……メーデー、メーデー只今マイスウィート先輩...
  • 『未来を紡ぐ絆』の歌(前編)
     季節は新春。といってもまだまだ冬と言った方がちょうど良い季候であり、シャミセンも夜中に俺の布団に 潜り込んでくるのを辞めない時期である。学校生活的な表現をすれば、ちょうど三学期に突入したばかりだ。  一年の入学式、ハルヒの奇っ怪な自己紹介から始まった非現実的な日常生活も二年に進級してからも延々と続きつつ、 それをいつの間にやら満喫していた俺ではあったわけだが、さてさて、そんな非日常生活も二学期中に 文化大革命を赤ん坊に理解させるほどに困難で面倒で複雑な事件で大きな山場を迎えたようで、 冬休みから三学期は現在のところぼちぼち落ち着いた生活が続いている。  もちろん俺たちSOS団は今日も変わらずに通常運営中であり、ハルヒはぼけーっとネットの海にダイブ中、 朝比奈さんは買ってきた新しいお茶をいかに美味しく作るかポットに温度計を突っ込んだりして熱心に研究中、 長門は相変わらず読書していて、俺と古...
  • 10月8日、曇りのち雨 前編5
    そうこうしている内に、いよいよ時間的にヤバくなり、 そろそろお開き、という段になって皆からハルヒにプレゼントが手渡された。 …その時、鶴屋さんに、 「え? キョン君プレゼント忘れたの? マジ? あっはっはっはっ! 使えないにょろー!!」 と爆笑されたのも今ではいい思い出だ。…泣いてない。泣いてないぞ。 古泉からは瀟洒なデザインの置き時計。 「時間に正確な涼宮さんには必要の無い物かも知れませんが」 …高そうだ。 朝比奈さんからはティーセット。 「うんと美味しいお茶、淹れますからね」 今度からは部室で紅茶も楽しめるかも知れない。 鶴屋さんからは…分からなかった。 ハルヒが開けようとした時、鶴屋さんがそれを必死で止めたからだ。 「ふっふっふ。帰って開けてからのお楽しみなのだよっ」 …何やら不吉な笑いだった。 長門からは天秤。 「…0.1グラムまで計れる優れ物」 …っておい。 ...
  • H・M・N 三つ巴戦争?
    -SOS団部室前- キョン「チィーッス……おや?誰もおらんでは無いか」 と俺の鞄を机の上に置いて、椅子に座った。 キョン「しかし、まぁ…暇だな」 やる事が無いので寝る事にしよう 一時間後 ハルヒ「やぁっほー!って、あれ?キョンだけ?」 よくよく見れば寝てるじゃないの…可愛い寝顔d… はっ!何考えてるのかしら、あたしは! でも、何かやる事無いのよね… と、そこに、デジカメ見つけた。 これで、キョンの寝顔撮ろうかしら…また寝顔コレクション増えちゃうわね… と思いながらも何度も撮ってるあたしがいる さて、飽きたわね…そういえば、あの夢の事思い出したな… そう、キスした夢を …誰もいないし、キョンが寝てるからしようかな… と、あたしは、キョンの顔へ近づく… すると! みくる「そこまでです!」 長門「…ストップ」 !?…いつから、そこに!? みくる「涼宮さんが、撮って飽きた所です」 ...
  • サムナンビュリズム中編4
    長門の言葉をどこまで聞いていたのかというと最初の二文字だけだった。 長門の了解イコールGOサインだと勘違いしたこのときの俺を一体誰が責められよう。 そのおかげで俺はこっぴどい目にあっちまったんだが、まあこれは俺が今までため込んできた罪業への購いとでもしておく。 自称及び他称最低野郎の物語はようやく中盤にさしかかり、起承転結で言うとちょうど『転』に当たる部分へと移行していくのであった。 俺はとにかく走った。そりゃもう全力で走った。 ここでハルヒを見失う、それ即ちジ・エンドだと思っていたからな。 だが、そんな俺のばく進劇も程なくして終わる運命にあった。 なぜならば、ハルヒは意外にもすぐ見つかったからだ。 部室棟から出ると中庭に棒立ちするハルヒの後ろ姿が俺の視界に飛び込んできた。 ……待ってたんだよな。 俺は息を整えつつ表情を読み取ることができないハルヒの後頭部に声をかける。 「おいハルヒ」 「...
  • 涼宮ハルヒの交流 最終章
     古泉が病室を出て行き、部屋の中には俺とハルヒの二人っきりとなった。    ……何だ、この沈黙は? なぜだか全くわからないが微妙な空気が流れる。  おそらくまだ1、2分程度しか経っていないだろうが、10分くらい経った気がする。  やばいぜ、ちょっと緊張してきた。何か喋らないと。         『涼宮ハルヒの交流』 ―最終章―          沈黙を破るため、とりあえずの言葉を口にする。 「すまなかったな。迷惑かけて」 「別にいいわ。けどいきなりだったから心配したわよ。……もちろん団長としてよ」 「なんでもいいさ。ありがとよ」  再び二人とも言葉に詰まる。 「……あんた、ホントにだいじょうぶなの?」 「どういう意味だ?」 「だってこないだ倒れてからまだ半年も経ってないのよ。何が原因なのかは知らないけどちょっと異常よ。 ひょっとして、あたしが無茶させすぎちゃったりしてるからなの?」  確か...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/夕
     機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第四日目/夕 文芸部室 キョン         「じゃあ、今日はこれで帰るぞ」 ハルヒ        「…………」 キョン         (……ハルヒの視線が痛い。やっぱりシーランド公国のせいなのか? 適当に思いついたのを言っただけなんだが……どんな国だったんだ) キョン         「じゃあ、また明日な」 ハルヒ        「ええ……(有希のご両親か……ご両親ねぇ)」 文芸部室前 みくる         「……あ、キョンくん。ちょっと」(後ろから駆け寄ってくる) キョン         「はい? な、なんですか?」 みくる         「うん。なんか今朝から、キョンくんの様子が少しおかしいから」 キョン         (……...
  • SOS団ラジオ支部~深夜版~ 
    wawawa忘れもの~♪♪チャチャチャ!wawawa忘れ物~♪♪♪   ハルヒ「はぁい!こちらはSOS団ラジオ支部~深夜版~よぉ!」 古泉「昼間では絶対言えない」 みくる「あなたの夜のお悩みを」 長門「私たちSOS団が解決する・・・」 キョン「てなわけで・・・深夜ラジオ支部SOS団をヨロシク!」   ハルヒ「キョン!今日の特別ゲストは誰なのかしら?」 キョン「今日は初回放送だから大物を連れてきたぜ!」 みくる「うわぁ楽しみですぅ」 キョン「それでは紹介だ!入ってきてくださーい」 ダダダダダダァーダダダダダン!!   谷川流「こんばんは!」   キョン除く一同「なっ・・・なんだってぇ!?」   キョン「初回放送の記念すべき第一ゲストは、俺たちの生みの親の谷川流さんだぁ」 ハルヒ「ちょ・・・ちょっと!大物すぎでしょあの人は」 古泉「僕たちの生みの親ですからねぇ・・・」 み...
  • しっと団の野望 ~最後の聖戦~ 前編
    バレンタイン作戦をしてからもうすぐ1ヶ月が経とうとしています。 今は三月の上旬。私は一人、自室で呟きます。   「時間がない……」   そう、時間が無いのです。私は3年生。あと数日で、学校を卒業してしまいます。 そうなる前にやらねばならぬこと。そう、あのバカップル×2と、決着をつけること! え?もうとっくに決着ついてる?負けまくってる?ぶち殺しますよ(´・ω・`) 私の中ではまだ負けてません!戦いは続いているんです! しかしもうチャンスもわずか。だとしたら、やることは1つしかありません。   「最終決戦です……ふふふのふ……」   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~   さて、今日もいつも通りの部室だ。 ハルヒはパソコンに向かい、長門は読書をして、古泉は俺とオセロをしている。 そして朝比奈さんは……ってあれ?朝比奈さんがいないな。   「なあハルヒ、朝比奈さんは来てないの...
  • Happiness! 中編
    十二月二十二日(水曜日) 曇り   一昨日、昨日と平和な日が続いてきたがそろそろ超常が日常な俺にしては退屈に感じてきた。 ハルヒに振り回されるのが慣れてしまったのか、それがないとなると退屈してしまう自分は相当にハルヒに毒されているなと自負できる。 今日辺りにいつものように振り回されないとなると禁断症状がでるかもしれない。いや嘘だが。   そう適当に考えながら学校への坂道を登る。これも約八ヶ月も登れば慣れないわけがないぜ。   学校に到着。ハルヒの姿は…いた。机に突っ伏した状態で既に寝息をたてていた。   コイツは本当にこんなに疲れる程何を何のためにがんばっているのだろう?ここまでなるんだからよっぽどだな。少し心配になってきたな…   真相を確かめようとも考えたが…コイツの寝顔が…その…可愛いってやつか。その寝顔を壊すような事は出来ない。てか起こしたら何されるかわかっているようなもんだ。 ...
  • 3人娘の本音
    いつも通りの放課後。 3学期が間もなく終わろうとしているある日のこと。 俺はいつも通り、SOS団本拠地というある意味魔窟と化した文芸部室へと向かっている。   いつも通りならあいつに引っ張られるようにして部室に行ってんじゃないかとかいう、ツッコミはするな。 残念ながらハルヒは担任の岡部から呼び出しを食らっている。 進路希望に関する事なのだそうが、あいつがどんな進路希望を書いたのかだいたい想像できるし、何故呼び出されたのかも予想できる。 めずらしく熱血担任に同情してしまった。岡部も最後の最後まで災難だったな。   さて、そんなこんなで、いつも通り部室のドアをノックし魔窟にとらわれし麗しの王女の声を待つが、いっこうに朝比奈さんの返事がない。 俺は仕方がなく部室の扉をゆっくりと開く。 中にはいつも通り分厚いハードカバーの見た事のない文字で書かれた本を読んでいる長門だけがいた。   「よっ長門。お...
  • 涼宮ハルヒの交流 最終章後編
     先ほど言ったと思う。    これからは何との交流が待っているのか。  それが楽しみだ、と。    こうしてとりあえずのハッピーエンドを迎えたからにはもうそれほど無茶なことはないだろうと思ったからだ。  ここで言う無茶なことってのは誰かに危険が訪れたり、世界におかしな現象が起きたりってことだ。  きっとハルヒはもうそんなことは望まないはずだ。  だってそうだろ?こうしてSOS団がいる。ハルヒがいる。少なくとも俺は幸せだったからだ。    悪夢はもう終わった。いや、あれは悪夢ではなくいい経験ですらあった。そう考えて俺は安心しきっていた。  だからその前触れに全く気付かなかった。  ハルヒのあの言葉を完全に失念していた。俺はあのとき微かに聞こえた言葉の意味を理解していなかった。   ひょっとすると、この悪夢はまだ始まってさえいなかったなのかもしれない。     ◇◇◇◇◇      少年は空を...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編2
    翌日の放課後。 俺は疲れきっていた。 中庭の木、その木陰に寝っころがり休む。 「はぁー…。しかし…今日のアイツはいったい何なんだ…?」 最近ずっとおかしかったが、今日は特にひどい。 完璧にどこかイカれちまったのか? 今朝、ハルヒは俺の家の玄関どころか、ベッドの中まで侵入してきた。 「さっさと起きないと死刑よ」 それぐらいで死刑にされたら毎朝、葬儀場は大儲けだ。 その後も通学路で手を握ってくる始末。 俺が離そうとすると、肉食獣のような目で睨んできた。 「離したら食い殺す」 その目は雄弁に語っていた。つーか脅していた。 やむなくそのまま登校、教室まで特攻。 クラスメイトからは散々ひやかされ、谷口などはアワを吹きそうだった。 授業中も後ろからビシバシと容赦なくノートの切れ端が飛んでくる。 それに書かれてあったのは、 「好きな食べ物は?」 「どんなコがタイプ?」 「おっき...
  • 第四回SOS団ラジオ支部~深夜版~
    wawawa忘れもの~♪♪チャチャチャ!wawawa忘れ物~♪♪♪   ハルヒ「はぁい!こちらはSOS団ラジオ支部~深夜版~よぉ!」 古泉「昼間では絶対言えない」 みくる「あなたの夜のお悩みを」 長門「私たちSOS団が解決する・・・」 キョン「てなわけで・・・深夜ラジオ支部SOS団をヨロシク!」   古泉「今日は全員揃っていますね」 みくる「この方が落ち着きますぅ」 長門「ゲスト・・・・・・」 キョン「あっ!俺休んでいたから呼ぶの忘れたよ・・・」 長門「そう思って私が再構せ・・・もといゲストを呼んだ・・・」 ハルヒ「流石ね有希!みくるちゃんも見習いなさい!」 みくる「ふぇぇぇぇぇ」 長門「では紹介する・・・おでまし・・・」 ダダダダダダァーダダダダダン!!   朝倉「うん♪それ無理」   キョン・古泉・ハルヒ「なっ!なんだってぇ!!??」   長門「私が再構せ・・・・...
  • 続・孤島症候群
    「それにしても晴れて良かったですね」 「ああ、そうだな」 …。 上を見上げれば青い空、周りを見渡すと青い海。春らしい暖かい風が甲板に立つ俺の顔を優しく撫でる。 …。 「ほんの数日前に雪が降ったとは思えませんね」 「……まったくだ‥」 …。 数日前に行われた悪夢を思い出す。春休み直前の休日、季節外れの大雪が俺達の街を襲った。 この雪に大喜びしたハルヒにより校庭で生徒会との雪合戦が行われたのだ。 己の全存在を賭けた総力戦となったその戦いは……ハルヒによる‘F・T・A’(フライング・タニグチ・アタック)の炸裂、それに伴う谷口の裏切り、暴走した二人の宇宙人による地球崩壊の危機、そして最後は……ん?後編はどうしたんだって?。 ああ…とある事情により無期限延期だ。 …勘違いしないでもらいたい……どうやってまとめたら良いかわからなくてなって、悩み、途方に暮れたあげく 「……無かった事に出来ないかな‥」...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編7
    ≪God knows...≫ 誰も居ない街を自転車を駆り、ひた走る。 存在しないと思った風は確かにそこに在った。 動き出さなきゃ、何も感じられない。 話さなければ、何も伝わらない。 昔、果報は寝て待ってちゃいけないとか言ってたよな。 今ならお前の言う事にも頷けそうだ。 ハルヒ。会いたい。会いてぇよ。 理由なんかねぇ。そんな事に理由なんか要るかよ。 景色が次々と流れていく。 長い坂、踏み切り、市民グラウンド、駅前。 その全てにハルヒが居た。 俺達はこんなにも長い間一緒に居たのに。 お前に話したい事が、伝えなきゃならない事が山ほどある。 「はぁっ…はっ…くっ…はっ…はぁっ…!」 ガシャッ!! 自転車を乗り捨てる。スマン愛車。 肩で息をする俺の目の前にはそびえ立つような神社の階段。 …前に来た時、二度と登る事は無いと思ってたんだが。 また今度があったじゃねぇか、ちくしょう。...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編3
    人の口に戸は立てられないとはよく言ったもんだ。 膝枕事件の翌日には既に俺とハルヒは学校公式に付き合っている扱いになっていた。   新聞部にはインタビューされるわ、クラスからは祝福を受けるわ。 仕舞いには見ず知らずの上級生からまで、 「ほら…あの人が…」「あぁ…あの涼宮の…」「普通そうなのに…すげぇよな…」 などとヒソヒソ囁かれる始末。   俺はその噂を沈静化するのを諦めていた。 どーせすぐ飽きるだろう。 …いたたまれないのは確かだが。   そんな俺だったが…最近、ハルヒの夢をよく見る。…むやみやたらと。 …その意味はあまり深く考えないようにしていた。   膝枕事件の事は耳に入っているハズだろうに、古泉と長門は何も言わなかった。 長門はともかくとして、古泉は何か言ってくるかと思ったがそれも無し。 ただ朝比奈さんには「頑張ってくださいねっ」と極上笑顔で言われてしまった。 …何を頑張れってんだ...
  • 勝手にずらした時間軸
    もくじ 「お、今回は俺の番か」 「ほらキョン!さっさと注意書きなんか終わらせましょう!」 「そうだな。っと、この話は「朝倉涼子迷走記」と「彼がバイトを始めた理由 前編」と言う話の狭間にあたる話になる」 「話の流れがわからないって言う人は前の話も読んでもらえると嬉しいわ!」 「あとは…そうだな、この話を読むにあたって軽い既視感を覚える方もいるんじゃないかと思う」 「後付け設定みたいになるけど、この話の有希はまったく別の話の有希と同一人物になるわ」 「まぁそこは気にしなくても読み飛ばせるレベルだ。気になった人だけニヤニヤしてもらえればいいかな」 「…こんなもんかしらね、あとなんか言うことある?」 「あぁ、ひとつだけ、この話のあたりから原作と時間軸がズレた話がでてくるが気にしないでくれ」 「と、言うわけで本編をどうぞ!」 「…お祭りに行きたい」 正月も過ぎ去り新年初となる不思議探索...
  • 橘京子の消失(中編)
     波乱に満ちた高校生活を送っている人は数少なくないと思われるのだが、それでも一年生の春を3回も経験した人は留年あるいは再度高校に入学し直した人を除いては滅多にいないだろう。  しかも同じ高校の入学式を3回を経験したとなると、それこそ作り話ですら疑わしい。  だが。  厳密に同じ世界とは言えないとは言え、それをやってのけた人物がいた。  実と言うとそれは俺だ。  どうしてタイムローテーションのような真似事をする羽目になってしまったかと言うと、非常に複雑且つ怪奇な理由と成り行きがあったりするのだが、そこんところの部分は思いっきり省略して簡単に説明しよう。  時空の狭間に迷い込んだ橘京子を救出するためだ。  時は四月の末。  3回目の入学式やホームルームを無事に終了させた俺達はその後特に目立った行動をするでもなく連々と時を重ね、一ヶ月近くが過ぎようとしていた。今週学校に通った後は、長期連休...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 機関の決断(前編)
    「で、最初は誰から接触すればいいわけ?」  ハルヒは机の上に座ったまま、俺に言う。  さて、誰からにしたものか。本来であれば、俺の世界と全く同じようにしたいところだが、このハルヒはそれを却下したし、 そもそもこいつが力を自覚している時点で、どうやってもおなじようにはならんおかげで、正直それで大丈夫なのかという 不安があるのも事実だ。  だが、ここでふと思いつく。  とにかく、3人に接触して平穏かつ良好な関係が築けると証明してやればいい。それだけなら、何も3人同時に 一緒である必要はないはずだ。その後、ハルヒに納得させた上でもう一度最初から――今度は3人同時に接触して、 SOS団を結成すればいい。  そう考えると、まず一番接触しやすい奴から選ぶべきだな。宇宙人は、あのハルヒの情報統合思念体に対する警戒心から考えて、 一番最後にすべきだろう。未来人ははっきり言って知らないことも多いことを考える...
  • 桃色空間奮闘記 ~変珍たませがれ~
    季節は巡り12月、今日の日付は24日だ。 ベリーメリーなイベント効果もあって、街はいつもの倍以上にあわがしく、煌びやかになっていく。 恋人と寄り添っている男女。大きな荷物―プレゼントだろうか―を持って少し急いでいる様子のサラリーマン。 サンタクロースの格好でケーキを販売する青年。手を繋ぎ、穏やかな表情で歩く老夫婦。 道行く人々は様々だが、それぞれ全員に共通している感情、「幸福」が、華やかな街を一層輝かせているように見えた。 そんな華やかな町並みを僕、古泉一樹は1人決意を胸に秘め、目的の場所まで向かっている。 よく知る街の風景を、目蓋に焼き付けるようにして歩く。 もしかしたら、もう二度と見ることもないかもしれないから。 いつも歩くこの町並みも、今日で見納めかもしれないから。   今日、僕は戦場へ行く。 戦いと呼ぶには相応しくない あまりにも不公平、あまりにも絶望的な戦場へ。 恐怖は、無い。 ...
  • 一本の樹 後編
    ・・・・・ ・・・ ・  月日は流れ、彼女と出会ってから僕の年輪は2つの輪を重ねている。中学卒業は間近だ。  僕は一度落ち着きを取り戻してからは、当初の臆病さの質が変わり、年齢に見合わない思慮深さと慎重さを備えた超能力者として、その立ち位置を明確にしていた。  周囲はこれを成長と言うが、これを成長と言うなら世の中には新しい辞書が必要だ。成長と妥協という語彙を再定義する必要がある。  理由も無いのにいつの間にか気にならなくなっていた自分の境遇や『彼女』への憎しみ、それに伴って変わった自分・・・これらは成長と言うよりただの妥協と言った方が的確だ。  自分は何も成長してなどいない。ただ考えるのを投げ出しただけだ。妥協を繰り返しただけだ。  一方で彼女はと言うと、こう言うと失礼かもしれないが、何も変わらない。  純粋に真直ぐで、許容性と弾力性に富んでいて剛胆、それらは出会った頃と変わら...
  • キョンの完全犯罪 中編 ~「証拠が無きゃ、作りゃいいのよ!」~
          「ちなみに、あなたはあの本を受け取ってませんよね?」 「ああ。今日まで知らなかった。谷口って作家になったのか?」 「はい。五年前にデビューしまして、それの記念として、あの本を執筆したそうです。五年前に同窓会もどきが行われたのはご存知で?」 「ああ、一応聞いてた」 「あれは彼の主催だったんですよ? 資金もすべて彼が出しました。同窓会というよりは、豪華なパーティーでしたよ」 ほお、作家って儲かるんだな。俺も作家になればよかった。 「小説家といってもピンからキリまでいますからね。彼はその『ピン』の方だったんでしょう」 俺も高校生活を小説にしてたらその『ピン』になれたんだろうな。 「それにしても谷口にそんな文章力があったとはな……」 「話は変わりますが、犯人は誰だと思いますか?」 「さあな。本当に犯人は同級生なのか? 俺が受け取ってないんだから、そこには二冊あるのは当然だろ? 途中で栞...
  • 無題 中編
      踏み出した足が踏むはずだった次の地面。それがなかった。 ガラッという音と共にあたしは崩れ落ちる。   「ハルヒっ…!?」   キョンに抱えられてあたしは分かった。崖から落ちてる、そんな実感が沸いた。 深い地面に打ち付けられた時、キョンはあたしの下敷きになってかばってくれた。それと同時に全部真っ暗になって、意識が遠のいた。       「…さん…みやさん…!」   誰の声…?言うならもうちょっとはっきり言いなさいよ…   「涼宮さん…!」 「…みくるちゃん?」 「よ、よかったぁ~」   泣きじゃくっているみくるちゃんが抱きついてくる。あたしは…ベッドで寝てたの?ここは何処?   「病院です…涼宮さん、意識がなかったんですよぅ…?」 「意識が…?それにこのお花…」   枯れてない、まだ新しい花。誰かが替えててくれたの?   「ああ、それは古泉くんが…」   噂をすれば影とはこの事で、見舞い...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編6
    …硬い。 まず始めに思ったのはそれだ。 ジャリジャリとしていて、それでいて妙に冷たい。 次に思ったのは暗い。 あまりに暗い。真っ暗だ。 そりゃそうだ。俺は目を瞑っていたらしい。 それに気付いたのは、俺の体が意識の覚醒より早く、自然と目を開けた時。 だが。 目を開けた先も。 薄暗い灰色の空間だった。 …おいおいおいおいおいおい。 「………マジかよ」 その光景に瞬時に頭が冷える。 思わず額に手をやり、再び目を閉じてしまった。 …頼む。夢なら覚めてくれ。 …夢だっつっても一級品の悪夢だけどな。 肌に感じるのは冷たいのか暖かいのかも分からないような空気。 音がまるっきり聞こえない。 世界から隔絶された空間。 しかし、目を開けても頬を叩いても灰色の世界にそびえる校舎は消えなかったし、俺の制服姿も変わらなかった。 …やれやれ。 …こんな所に何度も来るハメになるとはな...
  • 秘めてた想い(前編)
      年中突拍子もないことを考え、ほとんど全てのイベントで周りの人間を巻き込んで振り回し続けるあいつがSOS団を立ち上げてからもうすでに3年目だ。   そろそろ俺たちも進路を本気で考えなければならない時期になってきた訳で、去年の同じ時期なら適当にあしらっていたであろう期末考査のために柄にもなく俺は勉強してない割に成績優秀なハルヒや、卒業後もこの時間平面に留まり、それなりの大学に進学した朝比奈さんに勉強を見てもらいながら過ごしていた。   そんな時期の昼休み、俺はいつもどおりに国木田と谷口と弁当を食っていた。そのときの話だ。 「…そんでその女がよぉ」 谷口のナンパ失敗談をいつもどおり適当に聞き流しているとき国木田がいつものようにやんわりと受け答えしていた。 「谷口もそのナンパへのエネルギーをもうちょっと受験勉強に注いだら?」 …もっともだ。 「別にいいじゃねぇか、ナンパやゲーセン以...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編5
    さて。 「…鬼が出るか、蛇が出るか」 俺は階段を上りきった踊り場、屋上への扉の前で立ち止まっていた。 一度目は未知との遭遇。 二度目は生命の危機。 三度目はホクロの刺激。 四度目は何だ? 三大魔法学校対抗試合にでも出場すればいいのか? 呼び出しの手紙、その送り主は誰だ。 長門でも朝倉でも無いし、朝比奈さんの字はもっと丸い。 …まさかハルヒか? 普段のハルヒならこんな回りくどい事はしないだろうが、今のハルヒは何を考えてるかイマイチ分からないからな。 こんな事をしないとも限らない。 …って。考えててもラチが開かないか。 …果てさて、ラチの鍵はどこにあるのやら。 俺は扉に手をかける。 そうして妙に重たいその扉を開けた。 ビュオオオオオオオオオッ…! …風。 扉を開けてまず感じたのはそれ。 やたらと強い風が勢いよく踊り場に流れ込み、俺は目を開けていられなかった。 ...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(前編)
     超能力者。  涼宮ハルヒによって、閉鎖空間と神人を倒すための力を与えられた存在。機関と呼ばれるハルヒの情報爆発以降に発足した組織に属し、 その意向、つまり世界の安定に協力している。  三つほど前の世界では、その目的は変わらず「世界の安定」だったが、情報統合思念体が排除行動に出たため、 手段を「ハルヒの安定」から「ハルヒとその影響下にある人間の排除」へと変化させ、ついにはそのために核爆弾を炸裂させた。  でリセット。    未来人。  涼宮ハルヒによって、時間遡行能力を与えられた存在。組織名やそれが一体いつの時代のものなのかは不明。 目的は自分たちの未来への道筋を作り続ける涼宮ハルヒの保全。そのためには別の未来を生み出しかねない存在は かたっぱしから抹消している。  それが原因で二つほど前の世界では、ハルヒの観察を命じられた朝比奈みくるという愛らしいエージェントがその役割を 押しつけられ、...
  • 鶴屋さんの隷属 前編
      さて、これから俺が語るのは突拍子の無い事である。だからして、ちょっとでも違和感を感じたらすぐにプラウザバックで前ページに戻って頂きたい。 なんで、こんな書き出しで始まるのか? 決まっている。万人受けする話では、コイツは絶対に無いからだ。 そして、これまた唐突だが……皆様はメイドとか、奴隷とかは好きだろうか? ……俺だってこんな質問はしたくないし、する趣味は無い。だがしかし、こいつはこれから始まるお話にとって、非常に大事な設問であることをどうか理解して読み進めて頂きたく思う。 そんなこんなで質問に立ち返る。 皆様はメイドとか、奴隷とかは好きだろうか? イエスとか、大好物だとか言った、そこのアンタはこのまま読み進めて頂いて構わない。お友達にはなれんだろうが、今回の話に限っちゃアンタみたいな人が一番の読み手であろう。 ……谷口辺りが光速で食い付きそうな話題だな。俺、なんでアイツと友達や...
  • 普通の短編置場
    ここには普通の日常系とかのSSを置いてください。   1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25   26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50   51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75   【題名付き・短編保管庫】 1 2   小説 Please tell a final lie こわれてしまった少女のはなし 五月の風、ふぁいなる 艦長ハルヒ保守 寝ぐせ byキョン 長門有希のカラオケ 谷口と国木田の恋 長門有希の密度 ある日の活動 スタンド・バイ・ミー うちゅうせんそう ...
  • ハルヒがニート略してハルヒニート終章
    ハルヒニート最終章     「ただいま」  俺は仕事疲れの体を引きずって帰宅し、我が家の玄関を開けた。奥からエプロン姿のハルヒが顔を出した。 「おかえりキョン。ご飯できてるけど先に食べる? それともお風呂にする?」  家の中からはおいしそうな夕食の香りが漂ってきた。俺は風呂より先に食事にすることにした。  食卓の上には見た目にも美味そうな塩鮭や味噌汁などの和風メニューが並べられた。もちろん全てハルヒの手作りだ。その食事が4人分配膳されたところで、ハルヒが子供たちに声を掛けた。 「晩御飯できたわよ! パパも帰ってきたから一緒に食べなさい」  それを聞いて「は~い」という返事が二人分帰ってきて、子供二人がとたとたと足音を鳴らしながら食卓に着いていった。 「ほら食事の前はちゃんと手を合わせて、いただきますって言うのよ」 「「いっただっきまーっす!」」  子供たちは元気に答えた。  ハ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第五日目/夜・後編
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   第五日目/夜・後編 七〇八号室 みくる        「ふんふ~ん♪」(ジューッ) あちゃくら  「はい、朝比奈さん! コショウです!」(パッパッ) みくる        「わあ。ありがとう」 あちゃくら  「へへん。これくらいなら、普段やってることなのです!」 みくる        「朝倉さん、お料理得意そうですもんねー(ニコニコ)」 キョン        「……楽しそうだな。台所」 ちみどり    「あちゃくらさん、もともとお料理好きですから」 キョン        「しかし……やはり朝比奈さんがいると、日々の生活の安定感が段違いだな……」 にゃがと    「…………(部屋のすみで考えこんでいる)」 キョン        「(やっぱり...
  • A Jewel Snow (ハルヒVer)前編
    高校生活が始まってからは時間が経つのが早くなった気がする。きっと今が楽しいからね。 あたしがキョンの言葉をヒントにしてSOS団を作って結構経つけど、 未だに宇宙人とか未来人とか超能力者は見つからない。まだまだ挑戦することは残ってるわ! そんな思いとは別に月日は流れて今はもう2年の12月。 今年は学校側の都合だか何だかで休みに入るのが早いらしい。 その分終わるのも早いので一部の生徒はがっかりしてたみたいね。あたしにはあまり関係ないけど。 休みの間もSOS団の活動はもちろん継続よ!絶対不思議を見つけるんだから! 「そう言うならハルヒ、土曜の不思議探索だけすればいいじゃないか」 何言ってるの!団員皆の団結は普段の活動無くしては得られないわ! 「はぁ…普段の活動にそんな効力があるとは知らなかったな…」 いいから!明日も朝10時に部室集合よ! 「へいへい…」 いつもの帰宅道、こんな会話をしてこの日は...
  • 一本の樹 前編
       「バイトがあるので今日は先に失礼します」  にやけ面がドアから顔だけ覗かせ帰る、一見すると日常に見える非日常のサイン。これから身体を張らなくちゃならん面倒事が待っているというのに、よくもまあにやけていられるものだ。関心なぞしてやらんがね。 「古泉君帰っちゃったの?この間のお礼に勲章をあげようと思ってたのに」  古泉と入れ替わりに部室に現れたハルヒが残念そうに言っている。ていうかくだらないことを考えるな。副団長の腕章をもらったときに古泉がしてみせた気持ち悪いウィンクを思い出しちまったじゃねえか。 「まあバイトなら仕方ないわね。明日また渡すことにするわ!」  ハルヒは今日も上機嫌だ。これというのも、先日の『脚本・監督:古泉・機関』『主演:俺』の恥ずかしいホワイトデー企画が功を奏したお陰なわけだ。あれは本当に恥ずかしかった。詳細は・・・すまん思い出したくない。  しかし、...
  • 橘京子の驚愕(中編)
    10月○日  天気:晴れ  やることななすこと裏目裏目に出るあたしの行動に、自己嫌悪に陥っちゃいました。  あたしって、やっぱり人を教えることに向いてないのかしら?  いやいや、そんなことない。まだあたしには切り札が残ってるの。  そうよ京子。女の子にとっての基本事項且つ最大奥義。これ次第で、男なんてどうにでも転ぶものなのよ。  ふふふふふ、見てなさい。ミヨキチちゃん。あなたにはできるかしらね?  いくらあなたが勉強ができても、体力があっても、異性にモテても、これができなきゃ幻滅間違いないわ。  おーっほっほっほっほ……  ……って、別にミヨキチちゃんを陥れるためにこんなことをするんじゃなかったわね。危ない危ない。気を取り直して……  この頃になると、朝や夜は大分涼しくなってきて、何をするにもいい季節だという実感が湧いてきます。  スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋……そして、食欲の秋。...
  • 彼がバイトを始めた理由 前編
    もくじ   「…あんた何してんの?」 「見りゃわかるだろ?」 …ある晴れた日の昼下がり、駅前の喫茶店にてハルヒとばったり出くわした。 「ここのバイトしてるの?」 「あぁ」 「ふーん…」 …これだけじゃバイト始めた経緯が全くわからんな。 …とりあえず少しだけ時間を遡ってみようか。 朝倉迷走事件から数ヶ月後、俺は絶望的なまでに金欠をこじらせていた。 勘の良い人ならピンときたであろうが、俺は毎週開催される不思議探索とやらの罰ゲームで激しく金を浪費しているのだ。 だったら罰ゲームなんざ受けないように早く集合場所に行けって? そうしたいのは山々なんだが、ハルヒと2人っきりの探索以来どんなに早く行っても俺がビリになっちまうんだ。 『ふふっ、それも涼宮さんが望んだことかもしれませんよ?』 うるさいぞ古泉。 人の脳内にまで勝手にでてくるな。 まぁ生活...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編1
    「……ぇ……起き……さいよ……」 寝ぼけた頭の中に誰かの声が聞こえてくる。 「…んぁー…? …あと…5分だけ寝かせてくれ……昨夜遅かったんだ……」 「あたしだって遅かったわよ」 「…そーなのかー…夜更かしは…いかんぞー…」 「コ、コイツ…誰と勘違いしてるワケ!?」 …今日は妹がうるさいな……。なんだかキンキンした声で…… ってちょっと待て。妹は病院だろ。 「起きないと…」 誰かがベットの上に乗って来た。 ソイツは俺の耳元に、冷たい声でそっと呟く。 「死刑よ」 ハルヒ!? 「おま!? なんでここにっ!? って、ちょ、うわっ!!」 ドスッ 「…あんた、朝から何やってんの?」 俺はベッドからズリ落ちていた。 というか慌てすぎて転げ落ちた。 …腰が痛ぇ。 「ハルヒ!? お前、人の家で何やってるんだ!?」 見ればハルヒはキッチリと制服を着込み、いざ学校...
  • 橘京子の溜息(前編)
    『明日ですが、お時間頂けないでしょうか?ご相談したい事があります』  俺は古泉からそんな内容の電話を受け取っていた。詳しくは分からないが、やはりハルヒに関係する事らしい。困った奴だ。今日も今日とて市内不思議探索に繰り出し、そこで見たチンドン屋に、『この時代にあんなのがあるなんておかしいわ!どこかに時間の亀裂があるのよ!』等とほざいていたしな。  取り敢えず今日は早く寝よう。疲れた。 「おはようございます。お待ちしておりました」 「お久し振りです。おはようございます」  いつもの集合場所、いつもの喫茶店に入って見えたのは、古泉だけではなかった。    ―橘京子。  朝比奈さん(みちる)を誘拐した、人間の風上にも置けない、見た目普通の女子高生、しかし実態は古泉の機関に対立する組織の人間。  恐らくある程度の地位と権限、そして能力を持つエージェント。俺の予想でしかないが、あの森さんの睨み...
  • 鶴屋さんの隷属
    このSSは全年齢対象ですが色んな意味でギリギリを狙っている事を考慮してお読み下さい。   前編 後編
  • 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(中編)
      ◇◇◇◇    それから一週間、俺たちはせこせこと文芸部の活動を行った。  長門はひたすら本を読み、読み終えた時点であらすじと感想を書く。そして、俺は基盤となるHPを作成しつつ、 そのあらすじ・感想をパソコン上で打ち直し、さらに案の定長門の簡潔すぎるor意味不明文字の羅列になっている感想を 現代人類が読めるようにする要約作業を行った。時間がなかったため、昼休みに集合――もともと長門は昼休みには 文芸部室にいるようになっていたが――し作業を続け、俺にいたっては、もらったHP作成フリーウェアが ある程度HTMLなる言語をかけないと思うように作れないことが発覚したため、とてもじゃないが学校内だけでは 作業が終わりそうになく、コンピ研から借りてきた電話帳50%増量みたいな分厚いHTML・CSS大全という参考書を片手に 自宅のパソコンでも延々と作成作業を続けていた。  今日も俺は昼休みに弁当箱を...
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