涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「ふたり ~プロローグ 旅立ちの日~」で検索した結果

検索 :
  • ふたり ~プロローグ 旅立ちの日~
    ...まるのよね、キョンとふたりっきりの幸せな生活が……。 プロローグ おわり   1に続く
  • ふたり
    ...でも繋がってる 4 ふたり
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら
        プロローグ 夏の記憶   1章     消失前夜 2章     1日目 3章     2日目 4章     3日目 5章     幻想 6章     すべてを解く鍵 エピローグ その後の話   以下おまけ(本編と関係ないので読み飛ばしていただいて結構です) 「ちょっとキョン!どういうこと。あたしがほとんど出てこないんだけど。団長をなんだと思ってるの」 「まあ。落ち着け。今回は『涼宮ハルヒの消失』を長門視点で書いた話で長門が主人公なんだから仕方ないだろ。長門は人気ある割にここでは主人公になることが少ないから、たまにはおまえの出番が少なくても大目に見てやれ」 「有希は無口キャラだから主人公にすることを敬遠されるのはわかるけど。それにしても、私の出番が少なすぎよ。だいたい、あたしの出番が喜緑さんより少ないのはどう考えてもおかしいじゃない。喜緑さんなんて『消失』に一回も出てないし」 そ...
  • クラスメイト 序章
    プロローグ 俺はSOS団に入って、 まあハルヒはもちろんの事宇宙人未来人超能力者に振り回された事はある訳だが、 何でもないクラスメイトに振り回された覚えはないね。 朝倉・・・あいつの正体は長門と同じ宇宙人製アンドロイドだったし、 喜緑さん・・・あの人もやっぱり同じだ。あっ、そもそも上級生だったか。 鶴屋さんも大きな力を持ってるらしいが、振り回されてるというよりも見守ってくれている立場だ。 コンピ妍の面々や谷口国木田だって当然そうだ。むしろこちらから迷惑を掛けてると言った方が正しかろう。 唯一の例外は生徒会会長だが、あのお偉そうなお方にも古泉の息が掛かっていたので、 純粋な意味で振り回された訳じゃないだろう。大体俺は当人の本心も知ってるしな。 まさかこれで今更谷口辺りがハルヒの世界改変に絡んだりしたら、 俺はいよいよ持って自分の首にロープを巻き付けるに違いない。 少なくともあいつが宇宙人未来...
  • 涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ 一章
     プロローグ   薬物乱用に溺れる奴等は、意志が金箔よりも薄いに違いない。 俺はそんな風に思っていた。しかしその考えが、 いかに的外れで愚かなものだったかと思い知らされた。身をもってな。   涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ   一章   俺は今日も強制ハイキングコースを、 目を半開きにしながらメランコリーに上っている。 なんで俺がこんな顔をしてるのかって? それは今が受験シーズン真っ直中で無謀にも、 俺がその激流の中に身を投じているからだ。 驚くことに俺は都内の某有名国立大学。つまり東大だ。 そいつを志望してしまっている。 いや、させられているというべきか。 あの崇高なるSOS団団長、涼宮ハルヒにな。 ちなみに別に俺はハルヒと付き合ってる訳じゃないぞ。 そりゃ、たまにいい雰囲気になったりもするが、 これといったきっかけがな。それに、今はそんなことより受験勉強である。 おい、そこ!誰だチキンとか...
  • 第一章 ある日、突然に。
    長門ふたり   プロローグ   我々は情報統合思念体。宇宙を統べるもの。全ての時間と空間を超越し、全存在の 上位に位置する。我々は無誤謬であり決して間違いを犯さない。ごく少数の例外を 除いては....。   第一章 ある日、突然に。   授業が終わってから教室で宿題をやった後、僕は団室に向かった。団室に行くのも なかなか難しいタイミングが必要だ。一番理想的なのは最後に部屋に入るというパターン。彼や涼宮さん がすでにその日のパターンを作ってくれているから、それに乗ればいい。 ただ、このパターンの場合、部屋の扉を開けたときに何が起きているか解らないから とっさの対応が難しい場合もある。あの5月の日、世界が消滅の危機に瀕した日の前日、 部屋に入って行くと涼宮さんがバニーガール、朝比奈さんがメイドの格好、そして なんか険悪な雰囲気、僕は 「今日は仮装パーティの日でしたっけ」 などととっさにボケてみ...
  • 長編・涼宮ハルヒ2
    ...unk Angel ふたり バランス感覚 Swing,Swing,Sing a Song! クラス会 従順なハルヒ~君と僕の間~ B級ドラマ~涼宮ハルヒの別れ~ ハルヒがニート略してハルヒニート 涼宮ハルヒの本心 涼宮ハルヒのDEATH NOTE 思い込みと勘違い 束の間の休息・二日目 束の間の休息・三日目 涼宮ハルヒの追想 涼宮ハルヒの自覚 永遠を誓うまで 涼宮ハルヒの夢現 Love Memory 友達以上。恋人未満 恋人以上……? 涼宮ハルヒの補習 涼宮ハルヒの感染 雨がすべてを 涼宮ハルヒの天気予報 キョンに扇子を貰った日 涼宮ハルヒの幽霊 隠喩と悪夢と……(注意:微グロ) Close Ties(クロース・タイズ) の少し後で セカンド・キス DEAR. 涼宮ハルヒの独白 寝苦しさ 涼宮ハルヒの忘却 涼宮ハルヒの決心 ティアマト(ハルヒ×銀河英雄伝説) 式日アフターグロウ ...
  • 番外章「誰も知らない2日間」
    目次 やぁ。 自己満と言う名の作品補足用SSへようこそ。 とりあえずこのSSを読もうという気があるなら上の目次から戻って本編を先に見ることを強くオススメする。 まぁこのアップルジュースはハルヒが俺に買わせたものなので気にせずに飲んで落ち着いてほしい。 「…ちょっとキョン」 「冗談だ」 とりあえず病人は大人しく寝てろ。 「わかったわよ…」 と、渋々ベッドに横たわるハルヒ。 …まぁここまでの文章では何が何だかわからないだろうからこうなったまでの経緯でも話そうか。 時は遡って8月28日の解散直後。 …まぁついさっきのことなんだが。 詳しい流れは本編の第四章を読んでもらえるとありがたい。 「…なぁハルヒ?」 「ん?どーしたの?」 いや…そんなに笑顔で訪ねられても困るんだが… 「いつまでついてくるつもりなんだ?お前の家は反対側だろう?」 「いや...
  • 余ったピース・足りない欠片4
    【余ったピース】   二度寝をした朝は、へんに体がだるい、ちゃんとベッドに入って寝るんだった。 時計を確認、時間は大丈夫   威勢良く顔を洗い、夜中の考えを整理する まあ、こんなところかな、今は周をあんまりゴタゴタさせたくない   簡単な朝食をとる 部屋の中に一人え居ると余計なことを考えてしまう なかり早いけど、でかけよう、   随分早く、待ち合わ場所に到着する、さすがにまだ誰もきていない。 街路樹もだいぶ色づいてきたようだ、まだ落ち葉の季節には少し早い   昨晩だした答えをかみ締める どうやって話をきりだそうか 「涼宮さん?」   ふと声を掛けられる、2人連れ大学生か、ラフな感じの着こなし、音楽をやっているのか、 一人はギターもう一人はベースを担いでいる   「文化祭行ったよ、今年のステージもよかったよ、涼宮さん」 あたしのキョトンとした顔に笑いをかみ締めるように2人は続ける   「EN...
  • 台風一過のハレの日に:第五章
    『台風一過のハレの日に』     ○第五章:旅立ち   空港っていうのはなんとなく好きだ。特に国際線の出発ロビーっていうのは、たとえ自分自身は出発しなくても、ただそこにいるだけで気分が高揚する気がする。   今日はいよいよこゆきの最後の日だ。なんか昨日結婚式の真似事なんかしたもんだから、俺は自分自身が新婚旅行にでも出発するような気分になってしまったが、実際に旅立つのはこゆきだ。 俺たちSOS団の五名はこゆきを見送るため、秋晴れのさわやかな風を感じながら、海上を埋め立てて作られた国際空港にやってきた。 もちろん、本当にこゆきが飛行機に乗って出国するはずがない。マジで出発するつもりなら種子島のロケット発射センターの方がふさわしいのかもしれないが。 ハルヒがどうしても空港まで行って見送りたい、と言うので長門が少しばかり情報操作をして、ここから出発するマネだけすることになっている。おそらく出国審査...
  • 涼宮ハルヒの経営I プロローグ
    プロローグ       ある日の午前十一時半、倦怠生活に身をやつしている身分の俺には一日のうちでもっとも夢膨らむ楽しい時間。このところ妙に開放感を感じているのは、きっと束縛感の塊のようなやつが俺から少なくとも十メートル半径にいないからだろう。精神衛生的にも胃腸の機能的にも正常らしい俺は、さて今日はなにを食おうかとあれこれ思案していた。その矢先に机の上の内線が鳴った。無視して昼飯に出かけるにはまだ二十分ほど早いので仕方なく受話器を取ると総務部からの転送だった。お客様からお電話よ、と先輩のお姉さまがおっしゃった。俺を名指しで外線?先物取引のセールスとかじゃないだろうな。 「キョン、今日お昼ご飯おごりなさい」 あいつ俺に電話するのに代表にかけやがったのか。 「職場に直接かけてくんな。携帯にメールでもすりゃいいだろ」 「いいじゃないの。あんたがどんな人たちと働いてるか知りたかったのよ」 俺の周...
  • 涼宮ハルヒの結婚前夜
    プロローグ 高校卒業して4年経った… 俺は、今、新人として会社を勤めてる… 皆の状況を知らせて置く事にしよう 谷口は、現在NEET化になって、職探しを求めてる 国木田は、高校の教師として勤めてる 鶴屋さんは、父の跡継ぎに働いてると聞いた 古泉は、政治界に入って活躍してるらしい 朝比奈さんは、一時に未来へ帰ったが…去年帰って来て、現在はOLとして勤めてる 長門は、本が好きで図書館の仕事に勤めてる ハルヒ?ハルヒは…「ムー」と言う本の編集者になって働いてる… やれやれ、ハルヒはこういうの好きだからな… さて、仕事が終わり、家に帰る所だが… 偶然、あの懐かしき涼宮ハルヒに会った… 「!…ハルヒ?」 ハルヒ「ん?誰?あたしをよ……!キョン?」 3年ぶりの再会である… しかし、こんな時間に何やってんだ? ハルヒ「仕事よ、仕事…宇宙がどうのこうのって奴よ」 そ…そうか… ハルヒ「それにしても、久し...
  • 涼宮ハルヒの感染 プロローグ
    プロローグ  地球上で人類を始めとする生物たちが生きていけるのは、様々な条件が偶然にも好都合に揃っているからで、そのうち何かが欠けても生きていけないのは、今更俺が言うまでもない常識以前の問題だ。 その条件の中でも最重要といえる位置にあるものの1つが太陽だろう。太陽がなければ気温も上がらず、地球はひたすら不毛の地でしかなかったと言うのは過言でも何でもない。 しかし、地球はそのありがたい太陽の周りをぐるぐる回りながら尚かつ自分でもぐるぐる回っており、しかも回る面に対し傾いて存在しているわけだからタチが悪い。 つまり、季節があり、昼夜があると言うことだ。極地は一定期間太陽の恩恵自体受けられなくなる。  12月──今の季節は冬。楕円形の公転軌道から言うと太陽に近くなっているにもかかわらず、太陽の恩恵が少ない季節だ。  まあ、こんな読み飛ばされることを前提とした誰でも知っている蘊蓄なんざどう...
  • はるかぜふくまえに・プロローグ
    ○プロローグ   ある日部室に行くと、長門が本を読んでいなかった。 「どうしたんだ長門? めずらしく読書してないんだな」 すると長門は顔を上げ、 「え、何で? わたし読書あまり好きじゃないし」 と、天地がひっくり返っても言わないような驚きの台詞を告げた。 「おいおい冗談だろ? だったら今までずっと本読んでたお前は何だったんだよ」 「あぁあれ。あのね、無口属性にもそろそろ飽きたから、普通の女の子っぽくしようと思って」 非常に今さらではあるが、長門は普通に笑っていた。 まるでクラスの誰かの人格だけ借りてきたかのような無理のない笑いだった。 俺は仰天した。待て待て待て。そんなあっさり変わっちまうものなのか。何か事情があって 無口になっていたんじゃないのか? 「え。別にそんなことないよ? 統合思念体から許可が下りたからその、イメチェンしただけ」 夢か。そうだこれは夢に違いない。そうでなければまた世...
  • 機械知性体たちの即興曲 メニュー
    ...様の悲劇(喜劇?)がふたりを襲うことになるとは、この時、知るよしもなかったのだった……。   □第一日目/夜  http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5973.html     □第二日目/朝  http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5974.html   □第二日目/夜  http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5975.html     □第三日目/朝 http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5976.html   □第三日目/昼 http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5980.html   □第三日目/夕 http //www25.atwiki.jp/haruhi_vi...
  • 規定事項の子守唄 第十二話
    ...くんがほかの女の子とふたりでいるのが心配なら、轡をつけて寝室にでもつないでおけばいいのに。つい、わたしはそんな物騒なことを考えてしまいました。 「みくるちゃん、最後だからって、キョンにへんなことされてないでしょうね? さっきからぜんぜん物音はしないし、鍵はあかな……い」  言葉が、尻すぼみになりました。 「ひ、人聞きのわるいことをいうな。俺はべつに」  ごにょごにょと、キョンくんがなにか言いわけをはじめていましたが、涼宮さんはそれには反応せず、わたしのほうを見ているようでした。  いっぽう、わたしは古泉くんにアイコンタクトをおくっていました。  あなたのバイトをふやしちゃうかも。ごめんね、古泉くん。そんな気持ちをこめて、彼の目をみつめました。  なにもいわず、古泉くんはただ肩をすくめただけでした。 「おい、ハルヒ? どうした? 」  雰囲気の異様さに、ただひとり原因を把握していない...
  • 白有希姫 演劇篇
      第一章 プロローグ   「昔、白雪姫というとても美しい王女と、深い谷に住む魔女が居た。魔女は、自分が世界で一番美しいと信じており、彼女の持つ魔法の鏡もそれに同意したため、満足な日々を送っていた。」   このナレーションの語りは国木田。そして文章はウィキペ○ィアから参照したものである。   「『鏡よ鏡よ鏡っ!世界でいっちばーん美しいのは誰かしら?』」   体育館、ステージから見て右側の大きなスクリーンに谷口の顔が映し出される。いいなあ、こいつは出番が少なくてよ。   「『それはもちろん涼み…魔女様に決まってるでしょー。』」   こいつ、ちゃんと練習してきたのか?   「白雪姫が16歳になったある日、魔女は魔法の鏡にもう一度問いかけた。」 「『ちょっと!かがみ!世界で一番美しいのは誰かしら?』」 「『それは白有希姫でございますー。』」 「『なんですって!?聞き捨てならないわ、今すぐ白有希...
  • 1 結末は空港で
    ...こちらに顔を向けた。ふたりの男女が長門のもとに駆け寄って来る。 そのふたりの顔を見て、さらに俺は驚愕を覚える。古泉一樹と大人バージョンの朝比奈さんだった。 俺が唖然として目の前の光景を眺めていると、古泉が俺のほうに近寄って来て、心配そうに声をかけてきた。 「すみません、大丈夫ですか。有希がご迷惑をおかけしたようで」 いつも部室で見せていたニヤケ面ではないものの、とても懐かしいような感情が込み上げてくる。 いま、ここにあのときのSOS団のメンバーが揃っているのだ。 古泉が訝しげな表情で俺に尋ねてきた。 「もしかして有希の知り合いですか。さきほど有希の名前を呼んでいたようですが………」 「いや」 俺は咄嗟に否定して、顔を背けた。 あの日以来、ずっと会いたいと思っていたメンバーが目の前にいるのに、なぜ俺は…… 「そうですか」 そう言うと、古泉はいったん間を置いて、三人の紹介を始めた。 「僕...
  • 第七章 ラストバトル
    長門ふたり 第七章 ラストバトル 涼宮さんが僕を『好きになる』という珍事が終息してから数週間後の日曜日、 長門さんは僕達を呼び出した。「僕達」というのはいうまでもなく、涼宮さんを 除く、SOS団の面々である。思えば、長門さんがふたりになってから、既に数ヵ月が 経過していた。いろいろなことがあった。世界の改変、彼の二重化、未来からの刺客と 情報統合思念体が放った暗殺者。最初はあまりにも異常と思えた長門さんが二人いると 言う状況にも、僕等は何時の間にかなれてしまい、あたりまえに感じるようにさえ、 なり始めていた。もともと、長門さんは人間ではないのだし、これが涼宮さんが二人とか、 朝比奈さんが二人、とかいうことになるとなかなかきびしかったかもしれないが、 長門さんだとそれなりに許されてしまう。人間とはいい加減と言えばいい加減なものだ。 今回の呼び出しもまた、何かの「事件」の発端であることは間...
  • 古泉一樹の誤算 プロローグ
      プロローグ     そろそろ本格的な夏がはじまりそうな七月中旬の、政府推進の省エネ週間なんかがはじまりそうな憂鬱な月曜日の出勤。 「あっついわねー。キョン、この地球温暖化なんとかなんないの」 「肺から二酸化炭素を出してるお前に言われても困る」 「ったく、寒いギャグのひとつでも言いなさいよ」 「……隣家の小規模和風庭園に、高さ二メートル幅五メートルの密集型低木の境界線が施工された模様」 「なによそれ」 「……へー、かっこいい」 「有希、それって寒いというより永久凍土で化石になりそうな勢いね」 長門の込み入った回りくどい古典的ダジャレに俺とハルヒは冷や汗を垂らした。長門は汗ひとつかかないからいいよな。   「皆様おはようございます。職場のプリンス、古泉一樹です」 「なんだその寒い登場の仕方は」 古泉はどっかのファーストフードの店員が着るようなパステルグリーンのストライプの制服を着ている...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰプロローグ
    長門有希の憂鬱Ⅰ プロローグ 窓の外は曇っていた。 今年ももうすぐクリスマスだねー、などとクラスの女子がのたまっているのを、 俺はぼんやりと眺めながら次の授業がはじまるのを待っていた。 高校に入って二度目の文化祭を終え、やっと落ち着いたとため息をついたばかりだ。 そういやハルヒのやつ、今年もやるんだろうなクリパ。また俺にトナカイやらせるつもりじゃあるまいな。 長門が暴走したりSOS団が消えちまったり、朝倉に二度も襲われたり、去年はいろいろあった。 俺も長門には気を配るようになった。あいつは感情が希薄なわけじゃなくて、 実は表に出ないだけなんだと知ってからは。おかげさまで落ち着いてるようだが。 振り向いて後ろの席にいるやつに、今年のクリパはやっぱ部室でやるのか、と尋ねようとしたらいきなり首根っこを掴まれた。 「キョン、あんた進学するの?」 いきな...
  • セカンド・キス 1
      1 その日の放課後のことだ。 ホームルームが終わり、今日も俺は部室へと足を運ぶ。 ハルヒはと言うと、6限が終わるや否や後部座席から忽然と姿を消していた。 いつものことだ。そう驚くことでもない。 「ホームルームなんて時間の無駄よ。あたしはもっと生産性のある時間の使い方をしたいの。」 と、これはいつかのハルヒの台詞だが、どの口が時間の生産性について説いているんだよ! しかし、一体どこで何をやっているのやら。 嫌な予感に苛まれつつ、俺は部室のドアノブに手をかけた。      部室に足を踏み入れた途端、嫌でも目に付いた。 いつかのサンタコスチュームに身をまとい、満面の笑みを浮かべ仁王立ちするハルヒがそこにいた。 右手には去年のクリスマスイブ、俺がハルヒにかぶらされたトナカイの頭を握り締めている。 後方のホワイトボードには、「SOS団緊急ミーティング!」と書きなぐってあり、 その傍ら...
  • 情報統合思念体の焦燥
    ...いるんですかね」 「ふたりとも・・・。ケンカはだめですよぅ」 長門と古泉の間に火花が散っているようにみえてきた。 朝比奈さんはオドオドしている。 二人ともそこまで、ボードゲームがすきなのか。 それとも負けず嫌いなのか。大体いつの間に、そんなに勝負をしてたんだ。 「まあまあ。長門も古泉も落ち着け。こんなので熱くなってちゃだめだろう」 「そうでしたね。こんなことで言い争うなんて、どうかしてました」 「…謝る」 「よし、落ち着けばいいんだ」 すぐ冷静になってくれるから助かるな。 すると、ここでとんでもないことを長門が言い始めた。 「すっかり、忘れていた」 「なにをだ?」 「情報統合思念体内で変革が起きた」 「……………」 ・・・・?ん?長門もう一回・・・言わなくていいな。 いや、いきなりなんだそれは!?ちょっと、心の準備ができてないぞ。 いやな予感はものすごい膨らむ 「急進派が...
  • 長門有希の憂鬱IV プロローグ
    プロローグ  Illustration どこここ    ハルヒと古泉、そして俺の三人は北口駅の南側にあるバスターミナルでじっと並んで待っていた。ハルヒはガラにもなくフリルのついた白い日傘なんぞ差しおって、後姿だけ見たらなんとなくいいところのお嬢さんみたいじゃないか。着てる服までがお嬢様のそれっぽくなったのは、古泉と付き合いだしてからなのは気のせいではあるまい。    傘の柄を肩に当ててチラリと後ろを振り返ってシナを作ってみせるのは誰かに見せ付けてんのか。ホワイトフォーカスでもかかってるようなお嬢様はニコっと笑うどころか歯をむき出しにして俺に言った。 「なによジロジロ見て。なんか文句あんの?」 「いや別になにも。その日傘、高かったろう」 値段なんか知ったこっちゃないんだが、ハルヒが少し淑女らしくなったなぁなんてセリフを口にした日にゃ炎天下で頭がどうかしちまったんじゃないかと疑われ...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ一章
    ...ですから」 ふたりともしばらく無言のままお茶をすすっていた。 たぶん朝比奈さんも、長門やハルヒたちと遊んだ日々を思い出しているのだろう。 「未来からも今回の件を観測しています。未来でも情報統合思念体とは接触できますから」 朝比奈さんとしゃべっているうち、三十分ほどして古泉が現れた。 「遅れてすいません。あの本に関する調査結果を機関から受け取ってまいりました」 「古泉くん、おつかれさま」 「ありがとうございます、朝比奈さん」 「単刀直入に申しますと、あの本の著者は存在しません」古泉は本題を切り出した。 「存在しない!?」 「谷川流なる人物は、角川書店はおろか、住基ネット、警察、FBI、CIA、  果てはインターポールのデータベースにも存在しません。  それから指紋の照合結果も、やはり同じです。  あなたと僕と長門さんの指紋を除き、異...
  •  「涼宮ハルヒの陰謀」改(ギャグ)
    *注意:この物語はフィクションです。実在の人物とは一切関係ありません。   シーン0 プロローグ  佐々木がおとなしい。  憂鬱そうでも溜息を漏らすわけでも、実を言うと退屈そうにも見えないのだが、ここ最近奇妙な静けさを感じさせ、その正体不明なおとなしさが俺なんかにはけっこう不気味だ。  もちろん、ただ物理的に静かにしているわけではなく、ましてやあの小難しいおしゃべりがなくなったわけでもない。でも、何というか、いつものキレがないように思われたのである。  (中略)  一時的な平穏は、次に来る大津波を予言する確かな前兆に他ならない。いつもがそうだったようにさ。    ──という、適当な文章で、強引に開幕。     シーン1 豆まき 「僕はね、『泣いた赤鬼』を読んで以来、周囲の評価のみに流されず自己の目で客観的な判断を下すことの重要性を認識しているというわけだ。だからね、キョン。君も青鬼に会...
  • 【さよならは】下衆谷口の未来【言わないぜ】
    ...かしな人間のひとりやふたりは必ずいるに違いない、と」 古泉「そこで白羽の矢が立ったのが、谷口さんだったわけですね。超能力者に選ばれた僕たち『機関』の人間のように」 キョン「俺は自分が選ばれなくて良かったと心底思えるね」   ~~~~~   キョン「なあ長門。谷口を、元の下衆野郎にもどすことはできないのか?」 長門「………方法によってはできなくもない」 古泉「ちょっと待ってください。本気ですか?」 キョン「ああ。俺は本気だぜ。俺は高校入学当時から、下衆な谷口とずっとつきあってきたんだ。今さら普通の人間に戻られったって戸惑うだけだ」 古泉「確かにあなたの知っている谷口さんと今の彼には、別人と言ってもいいくらいの差があると思いますよ。でもせっかく普通の人間に戻れた彼をまた元の下衆男に戻そうなんて」 キョン「そういう見方もあるかもしれないな。だが、古泉。谷口にとってはこんな没個性か...
  • Am I father ? 最終章-探索・川辺にて-
      家を出た俺たちはひとまずいつもSOS団で待ち合わせをしている駅前へと向かうことにする。 町を探索すると言うのならやはり始まりはそこに行くべきであるとなぜか思ってしまったのだ。悲しいかな、これも慣れてしまったと言うことなのだろうか。 駅前はやはり駅前なだけあっていくら暑いとは言えども、毎度のことながら多くの人通りがあった。全くこんな暑い日に何やってるんだか。ま、俺たちも人のことは言えないんだけどな。 いつもならここで喫茶店に入って一息つくところなのだが、さっき朝ごはんを食べたばかりだし、喫茶店でのんびりなどしちまったら最後までだらけてしまうような気がするので今日はパスをさせてもらうことにする。これでこの喫茶店は今週の収入が減ったに違いない。そして俺の財布の重さの下り坂にブレーキが多少かかったのも事実である。 「これからどうする?お前らどこか行きたい所でもあるか?」 このままここに立ってい...
  • くたばっちまえ
    ...光は穏やかで、まるでふたりの幸せを祝福しているように見えた。 どこからともなくオルガンの音が聞こえてきて、その音色は僕の心の奥へと溶け込んでくるようであった。 僕の足元から続くバージンロードの向こうには白いタキシードに身を包んだキョンの姿がある。 いつのころからだっただろうか、僕がキョンに淡い恋心を抱いたのは。いつだったかははっきりと思い出せないが、確かにそれは中学生だった僕の心の中に存在していた。       中学生だった頃、僕は学習塾が終わると、キョンと連れ添って最寄の停留所まで歩いたものだった。 キョンは自転車で学習塾に通っていたが、学習塾の帰りはいつも自転車を押して、徒歩で僕を停留所までエスコートしてくれた。 学習塾が終わる時間には、日はもうとっくに暮れ、夜の帳が辺り一面を覆い尽くしていた。 真っ暗な夜空を宝石のような星がさりげなく飾り立て、時折吹く風が気持ちよく、月明かり...
  • 永遠を誓うまで(本編)
    ...で、なにやら親しげにふたりの娘と話している様子が覗えた。ひとりはショートカットのおとなしそうな娘で、もうひとりは栗色の髪に幼い顔立ちの娘だった。 三人が話しているのを見て、二人に見覚えがあると思ったのと同時に、既視感のような感覚に襲われた。ずっと昔からこの光景を見つづけてきたような錯覚に陥る。 しばらくの間、三人は楽しげに談笑をしていたが、彼女はあたしが見ていることに気づくと、ふたりに手を振って別れてから、あたしの方に近づいてきた。 「ごめんごめん、声をかけてくれればいいのに」 「知り合い?」 「うん、そうだよ。髪の短い娘は長門有希さんって言って、この図書館でアルバイトをしてるんだけど、この四月から県外の大学に進学するから辞めるんだって。 もうひとりの娘は朝比奈みくるさん。確か看護学校に通ってるって聞いたけど……詳しくはよく知らない。 ふたりともこの図書館でよく会うんで、親しくなっ...
  • 涼宮ハルヒの入学 version K
    これは「涼宮ハルヒの改竄 Version K」の続編です。   プロローグ   俺はこの春から北高の生徒になる。   そして明日は入学式だ。   担任教師からは「もう少し頑張らないときつい」と言われたし   親父と母さんは「もうすぐ高校生なんだからしっかりしなさい」と言われた。   はぁ、全く以って憂鬱だね。   さぁ、明日は朝から忙しくなりそうだし、もう寝るとするか。   睡魔が俺の頭を支配する寸前、何故だか「はるひ」の泣き顔が頭をよぎった。   なんであいつの顔が出てくるのだろう?   等という疑問も睡魔に飲み込まれていった・・・   とてもいい夢を見た様な気がする。   どうせなら、現実と入れ替えたいと思うような夢だった。   ん?どうして、夢だって分かるのかって?   何故なら、それは現実ではまずありえないことだったからな・・・   だから夢だって分かる訳さ。   どうやら夢...
  • 普通短編9
    ハルヒ「さあて、キョン!あたしたちで伝説つくるわよ!!」 キョン「都市伝説なら作れそうだな」 ハルヒ「初めて宇宙人や未来人とのコンタクトをとった人として、教科書にのるのよ」 キョン「アホか…。おい長門どう思う?」 長門「…私にふるな」 キョン「……はい」 キョン「あっやべ! お前んちに財布忘れた」 ハルヒ「え」 キョン「鍵貸してくれ」 ハルヒ「うん」 キョン「……あれ?鍵あわねーぞ?」 ハルヒ「ごめーん! それ鶴屋さんに借りた「レンタル調教室」の鍵だったー!」 キョン「Σ」 私は何故彼を――キョンを――選んだのだろう? 私が高校生活に求めていたもの、それは決して普遍的ではない非日常の世界。 それを求めてSOS団を創ったし、無口キャラに萌えキャラ、謎の転校生もつれて来た。 私としては私の望む非日常を見つけるための、理想の団を創り上げているつもり。 でもその中の不純物...
  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/夜
    ...どれほど苦しんだか、ふたりとも思い知るといいのです……」 キョン        「……おまえら……」     にゃがと    「しょぼーん……」 ちみどり    「わたしはちみどりえみり……違う。ちみどり……ちみどり……」 キョン        「部屋の隅でうずくまるのはいいが、掃除の手伝いも少しはしてくれ、ふたりとも」 あちゃくら  「キョンくん、子供の相手ずいぶん手馴れてる感じがしますね」 キョン        「そうか?」ゴシゴシ あちゃくら  「ええ。なんとなく、ですけど」フキフキ キョン        「まぁ、妹がいるからな。手のかかるやつだが、相手はしてやらないとすぐにむくれるし……」 あちゃくら  「へぇー……」 キョン        「……なんだよ」 あちゃくら  「へへー……。あまりキョンくんのそういうところ、知らないから」 キョン        「せっか...
  • 消滅の代償
    プロローグ 「ジョン=スミスは俺なんだ!」 俺はハルヒに向かって叫ぶ、ハルヒは目を丸くして驚き、女子トイレに明らかなおかまのおっさんが入ってきたのを見たような表情をしている。 それを見ていた朝比奈さんは怯えた顔で、古泉はいつもの微笑で見守っていた。 「…え…ちょっと待ってよ!あの頃はあんただって中学生でしょ!ジョンは明らかに高校生だったわよ!」 くそっ!時は一刻を争うというのに、変なところで常識的な奴だ、すべてをハルヒに教える前に今回、なんでこうなっちまったのか急ぎ足で振り返ろう。   一章 季節は春。 寒かった冬も終わり、雪が溶けて川になって流れていったり、つくしの子が恥ずかしげに顔を出すそんな季節である。 だがしかし、今の地球の異常気象はそんなことはお構いなし、と、いうのも3月になるというのにまだ寒かった、というわけだ。 そうそれは先月ハルヒ達からやたら凝った方法で渡されたチョコレート...
  • 444回目のくちづけ
    ...宮さんを、鶴屋さんとふたりでなだめました。多少おちついたところで、かいつまんで状況を説明しました。もちろん、ダミーの長門さんもその場にいました。  鶴屋さんはダミーの長門さんの様子を不審に思ったようですが、なにもいいませんでした。涼宮さんは、それどころではないようで、だまって下唇を噛んでいました。 「おまたせいたしました、涼宮さん」  お医者さんに様子を聞いてくるという名目で、おそらくは機関のお仲間さんたちと相談していたのだろう古泉くんが、やっともどってきました。 「で? 」 「極めて危険な状態だそうです。その……いま、彼のご家族に連絡を入れたところなのですが」  機関のかたがたは、長門さんの治療の成功を、完全に信じたわけではないようでした。むしろ、失敗したときのために、涼宮さんに最悪の場合の覚悟をしてもらうことを選択したみたいでした。古泉くんが、かなり詳細にキョンくんの容態を説...
  • 規定事項の子守唄 第四話
    ...す。古泉くんはそんなふたりを目をほそめて見守り、長門さんは我かんせずとばかり本を読んでいました。  ちなみに、涼宮さんがいっている『あいつ』とは、元生徒会長の彼のことです。  さきほどのサプライズ・ライブがおわったあと、卒業式は平常のプログラムにもどりました。つまり、彼による卒業生答辞から再開したわけです。  そこで、彼は用意していたはずの原稿を見ずに、おそらくはアドリブで、スピーチをはじめました。  もちろん、在校生や先生がたへのメッセージもありましたが、そのスピーチの大半はSOS団にむけられたものでした。  非公認団体への対応に苦労させられたが、楽しくもあった。自分の高校生活にとって、それらのことはけっして意味のないものではなかった。大意はそのようなものでした。最後には『ありがとう』というお礼の言葉も口にしました。  どうやら、涼宮さんには、とくにお礼の言葉がまったくの予想外...
  • 機械知性体たちの即興曲 第三日目/昼
    ... にゃがと    「ふたりとも落ち着くべき。もともとその離乳食は、わたしが乳児化したために必要とされたもの。                     当然、目的はわたしがそれを食することにある。このそぼろあんかけ麺の正当な保有権を主張する」 ちみどり    「な、なんですって……?」 あちゃくら  「な、長門さん……」 にゃがと    「…………」(そぼろあんかけ麺……初めて食べる) あちゃくら  「…………」(わたしのもの。絶対わたしのもの) ちみどり    「…………」(ふふ……うふふふふ……) にゃがと    「……なぜ、このビニール袋を中心に、同心円状に位置してわたしから距離をとるのか。ふたりとも」 あちゃくら  「ふふ……そういう長門さんだって」 ちみどり    「……ふふ……」ジリジリ     にゃがと    「……ここはひとつ。本来の任務の重要性を考慮して...
  • 12月18日・A
      「ねぇ!キョンがどこに行ったか知らない?」 涼宮ハルヒが文芸部部室のドアを開けて叫んだ。部室には3名の生徒。 「学校に来ていないんですか?」 古泉一樹は言った。それまでの笑顔を若干抑えた表情だ。 「そうなのよ。これまで一度も休んだりしたことないのよ?」 ハルヒは複雑な表情と形容するのが適切な面持ちで後ろ手にドアを閉める。 入ってきたときと反対に、ドアはパタンと小さな音を立てて閉じた。 「キョンくん、風邪ひいたのかなぁ……」 朝比奈みくるが言った。メイド衣装を纏い、お盆を抱えて心配そうな表情をしている。 「……」 全く動じていないのが長門有希である。 彼女は眼鏡をかけて、窓辺で文庫本のページを繰っている。 「携帯は繋がらないし、岡部は連絡が来てないって言うのよ」 ハルヒはちらと有希の方を見てから、全員を見渡すように言った。 「それは少し気になりますね。彼の家に行ってみても徒労にはならない...
  • 由良内科
    朝、布団から抜け出そうとすると世界がぐるぐるしていた。 上下が逆になり、視界が揺れる。 ………どうやらヒドい目眩と熱を併発させてしまったようだ。 ちなみに今日は土曜日で学校はないのだけどな… せっかくの休日が丸一日潰れてしまうのはもったいない気がするな。 ぼんやりとした意識の中、親が俺の異変に気づいたのか、 車に乗せられて近くの内科に俺は運ばれた。 近くにあったものの初めて来た内科だ。 なかなか大きな建物に、それ相応の看板。そこにはこう書いてあった… 『由良内科』 ま、まさかな…俺は朦朧とする意識のなか、1人のクラスメイトの顔を思い浮かべていた。 俺って、予知能力者だったっけ…?いや、ただの妄言だ。気にしないでくれ。 院内にはいると俺が思い浮かべた顔と寸分の違いもない、少女が、そこにいた。 「あら?こんなところで会うなんて珍しいね」 「な、なんでお前がこんなところに?」 「あれ?言...
  • 未来からのエージェント 第二部 セカンドエージェント
    未来からのエージェント 第二部 セカンドエージェント プロローグ 時間管理局の暗い一室。何人かの人間が密談している。 ひとりは、かつて、キョンとみくるが朝比奈さん(大)の意をうけて 様々な工作を行ったとき、出現して妨害を図ったあの、目つきの悪い 未来人の青年だった。年配の男性がその青年に言った。 「結局、うまくいかなかったではないか」 「まあまあ、次の手段はちゃんと考えられていますよ。御安心を」 「そうかね。口ばかりでないことを祈るよ」 「何、純真無垢なエージェントを送るなどと言う非常識な選択をした 連中を見返してやりますよ」 第一章 マナ その日は朝から、みくるのクラスはちょっと騒がしかった。どうやら転校生が来る らしかったのだ。どのクラスにもひとりはいる情報通の生徒がやってきて、 「すっげえ美少女らしい」とやったもんだから騒ぎは大きくなった。鶴屋さん、 みくるに続いて第三の...
  • Project512_Part3
     Project512_Part3-もくじ- Part1はこちら Part2はこちら Part4はこちら Part5はこちら Part6はこちら Part7はこちら Part8はこちら Part9はこちら     ──阪中が主役のSSに挑戦なのね、の巻──     【プロローグ】    【阪中大地に立つ!】 【阪中の孤島症候群】 【阪中の古都珍騒動】  【阪中の退屈】 【阪中の憤慨(偏執者一直線!)】   -特別書き下ろし- 【阪中の紹介(1)】 【阪中の紹介(2)】     #あははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・            _. ‐   ̄ ヽ、          /           ヽ-、         /     _. -、        ヽ .        / ,.    /    ...
  • 規定事項の子守唄 第十一話
    ...ョンくんと涼宮さんがふたりで書いたとか、長門さんが、演奏のダウンロードなどの情報操作をほとんどおこなわず、できるかぎりふつうの練習だけでギターをマスターしたとか、そんな話題でした。  話はそこそこ盛りあがりましたが、最後まで、気まずさは消えませんでした。 次へ
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ四章
    ... 「なあ長門、いつかふたりでどこか行かないか」 「……また、図書館に」 「そうか。ほかに好きなところへ行ってもいいんだぞ」 「……図書館」 長門にはそれ以外ないようだ。まあ帰りに映画にでも連れてってやろう。 「ハルヒには内緒でな」 「分かった」 長門はひとことだけうなずいて、また本の世界に戻っていった。 俺の財布には今も、存在しないはずの西宮市立図書館のカードが入っている。 いつか、この禁則が解けたら、長門にも話してやろうと思う。 そう、とりあえずは俺たちを生み出した、谷川氏のこと。 ── また会おう。作中でね。 もう一生、出会うことはないだろう。少なくともこちらの世界からは。 谷川さん、しばらくはハルヒをおとなしくさせてくれたら助かります。 俺は上でもなく東でもなく、どっちか分からないあっちの世界に向かって祈った。 しかしこれ...
  • 涼宮ハルヒの交流 エピローグ
    「キョンくーん、ハルにゃんが来てるよー」  日曜日の朝っぱらから妹に叩き起こされる。いい天気みたいだな。  いてっ、痛い痛い、わかった。起きるから。いてっ、起きるって。    慌てて準備をして下に降りると、ハルヒはリビングでくつろいでいた。 「あんた、何で寝てんのよ」 「用事がなかったら日曜日なんだから、そりゃ普通寝てるだろ」 「普通は起きてるわ。こんないい天気なのに。あんたが変なのよ」  たとえ俺が変だったとしても、こいつだけには絶対変とか言われたくねぇ。 「で、今日はどうしたんだ。お前が来るなんて聞いてないぞ」 「んー、今日はなんかキョンが用事あるらしくって、暇だから遊びに来たのよ」  今のを聞いて何をわけのわからないことを、と思った人間は間違いなく正常だ。なら俺は何だ?変人か?  そうだな、わかりやすく説明すると、この涼宮ハルヒは異世界からやってきた涼宮ハルヒなのだ。        ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/夜
    ...が近いですー……あのふたり」 ちみどり    (ああ……駄目。わたしも……同じ気持ちでいる……) みくる        「……と、とにかくです。今夜のお食事はわたしが作りますから! 作らせてください!」 にゃがと    「…………」 あちゃくら  「まぁ……わたしは別にいいですけど……(イジイジ)」 ちみどり    「なにを作ってくださるんですか?」 みくる        「あ! えと、その。キョンくんに言われて、途中でお買い物してきたんです。ハンバーグとかならすぐにできます……けど(チラリ)」 にゃがと    「……! ハンバーグ……!」(ピク) あちゃくら  「うわーっ」 ちみどり    「ハンバーグ……(ああ……もう完全に、子供向けメニューで反応してしまう……!)」 みくる        「(あ、反応あった……!)は、はい! マッシュルームソースも作ります! それからポ...
  • それぞれの愛のかたち
    ...言も発することなく、ふたりのやりとりをただ見守るしかできなかった。 決して広くはない文芸部室を沈黙が支配し、まるでこの部屋だけが日常の世界から切り離され、異空間に迷い込んでしまったかのような錯覚を覚える。 ただ、文芸部室の開け放たれた窓から聞こえてくる日常の雑踏だけが、確かに僕達が日常の世界に存在していることを証明してくれた。 まるで時間が止まってしまったかのような沈黙を破り、涼宮さんが彼の問い掛けにゆっくりと答える。 「あ、あたしは……いまでも、恋愛感情は精神病の一種だと思っているわ。でも、前にも言ったと思うけど、あたしは自分の考えを押し付けてまで、他人の恋路を邪魔したりする気はないわ。 だから、あんたが佐々木さんに恋愛感情を抱いて、それを幸せと感じるのなら、あたしはあんたのことを応援するわよ。団員の幸せを考えるのは団長の務めだからね」 僕達の目からは涼宮さんの言葉が単なる強が...
  • 花嫁修行危機一髪・完
    ...知り合いにはせいぜいふたりしかいない。 重苦しい空気が肩に伸し掛かる中、僕は震える指で携帯を取り出し、 誰からの着信か確認もせずに、素早く電源を切ろうとした。 が、 「長門有希からです」 左隣の新川さんがそう言った瞬間、森さんに携帯を取り上げられていた。 相変わらずの視力とコンビネーションである。 やっぱり掛けてきたのは長門さんだったか。 「長門有希?TFEIの?」 訝し気に眉を寄せ、僕達の上司は、 「出なさい。音量をここにいる全員が聞こえる様、最大にする事」 と言った。 すかさず森さんが、ボリュームを限界まで上げた携帯を僕の前に置く。 全く、プライバシーなんてあったもんじゃない、と僕は半ば諦めの境地で、通話ボタンを押した。 耳に当てては鼓膜が痛いだろうから、携帯を近付けるのではなく、 僕が携帯に近付くために、体をテーブルに寄せる。 「もしもし、古泉です」 「こちら長門有希。応答せ...
  • ダーク・サイド
    ...ならAA+の美少女とふたりっきりで教室にいて、その美少女は あられもない...。俺の頭は素早く回転して、ありうるいいわけを素早く 考えようとしたが、まあ、どう考えても無理だな。さようなら、俺の平穏な 高校生活。退学か、はたまた、と思いながら入って来た人物を見たとき 俺の安堵バロメーターはあっさり針が振り切れた。 「長門!」 「あー、またあんたなの有希。あんたが来たんじゃしょうがないわね。 代参するわ」 ハルヒは脱いだ服を拾いあげて前を隠しながら出ていった。 「またね、キョン!」 「おい」 と俺は慌てて教室からでたが、廊下には誰もいなかった。 「長門、これはどういうことだ、説明してくれ」 「ここではまずい」   後刻、長門のマンション。 「あのハルヒはハルヒではない」 「まあ、それくらい、俺でも解る。あれはなんだ?」 「あれは涼宮ハルヒの力が人格化した存在」 「何?」 「最近、涼宮ハル...
  • はるかぜふくまえに・エピローグ
    ○エピローグ   それから十日ほど後の話になる。俺はいつものように部室の扉を開けた。 「遅いわよキョン! さっさと準備しなさい!」 例によってハルヒの声。はて、準備とは一体何だろうね。 「しらばっくれるつもり? 無駄よ無駄。さ、みんなも準備はいい? 早速行くわよ! 新入生勧誘!」 ……そう。今日は新学年始まって三日目。つまり新一年生が今日から平常授業ってわけだ。 俺たちSOS団は全員がめでたく進級し、朝比奈さんは最上級生、他の四人、ハルヒ俺古泉長門は二年生になったってわけだ。 いや、実にあっという間だったなこの一年間は。だからといって何もなかったわけではなく、むしろ俺が今まで生きてきたどの一年よりも濃い、それこそジュースで言えば果汁100%でもまだ効かないような濃密な時間を過ごしてきた。 今だから言える。すべて楽しかった。あぁ、すべてさ。毎日、365日だ。 「す、涼宮さぁ~ん、またこの格...
  • 第四章 ダブル消失
    長門ふたり   第四章 ダブル消失   長門さんが二人いるのにもすっかり慣れてしまった今日このごろ。 なにしろ、二人いたおかげで命拾いまでしてしまった以上、 もはや、文句をいう筋合でもなくなってしまった。 彼も、自分の二重化が起きてからは下手に二人のうちどちらかを 帰らせようとするのは問題があると思い直したようだ。 長門さんも一日交替で登校してくるし、記憶は完全に同期しているので 僕や彼の様に二人の長門さんを区別できる人物以外にとっては、 事実上、何の問題もない。もともと、長門さんはSOS団員以外とはろくに 接点もないわけだし、そうそう強烈なことなど起きようもなかったのかもしれない。 結局、人間の慣れとは恐ろしいもので我々SOS団員は、事の次第にまったく 気づいていない涼宮さんをふくめて、長門さんが二人いる状況に適応しつつあった。   文芸部室に赴くと、早く来すぎたのか、長門さんしかいなか...
  • @wiki全体から「ふたり ~プロローグ 旅立ちの日~」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索