涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「みんなの日常」で検索した結果

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  • 長編・その他
    ...マ 朝倉涼子の観測 みんなの日常 あたしの世界が終わるまで 古泉一樹の陰謀 ラブ・スクリプト ラブ・スクリプト・バイパス はるひの奔走 国木田少年の純愛 THE谷口~谷口の暴走~ ねこごはん キョン乃進侍 朝倉涼子の再会 朝倉涼子と長門有希の涼宮ハルヒの結合 第1章
  • 朝倉涼子と長門有希の日常
    暮れてゆく年 去年よりものの増えた部屋 窓から見える変わらぬ景色 空から降り行く無数の粉雪 あの人から、あの人たちからもらったたくさんの大切なもの 言葉にはできないけど、とても大切なもの 私は私の部屋でゆっくりと感じていた - ピンポーン - 突如鳴り響く来訪者のベル 私はゆっくり席を立ち、来訪者を迎え入れた 「おでんできたから一緒に食べましょ?晩御飯はまだだよね?」 「まだ」 前のような偽りではない笑顔 紺色の長い髪 朝倉涼子を、部屋に招きいれる             If Story - 朝倉涼子と長門有希の日常 - ……… …… … 「相変わらず、殺風景な部屋ね」 「そう」 朝倉涼子は部屋を見渡し、呆れる様に語る 「ま、キョン君が来てから多少物は増えたかな」 クスクスと笑ってコタツの上におでんの入った鍋を置いた 私は台所から二人分の食器を運んでく...
  • お姉さんなのです。
    みくるちゃんは、みんなのお姉さん。 と言うお話。   ハルヒ編 キョン編 長門編(このお話は「教科書文通8」へ微妙に繋がっています) 古泉編(このお話は「教科書文通10後編(最終話)」の翌日の設定になっています)    お姉さんシリーズ・待たせたシリーズ・教科書文通シリーズなどは繋がったお話で、時系列は以下の様になります。  お姉さん(ハ)→お客様は宇宙人→超能力者を訪ねて→待たせたな。→お姉さん(キ)→教科書1~7→お姉さん(長)→教科書8~10→お姉さん(古)→お待たせしました。  
  • 隣にいる日常
        いつもの放課後。いつもの部室。 いつもの団員。いつもの団長。 この上なくいつも通りで ハッキリ言ってしまえば昨日や一昨日となんら代わり映えのしないそんな中、唯一いつも通りじゃないものがあった。 いつもは感じない違和感。場所なんて特定できやしないが、それは確実に自分の体のどこかの場所から湧き出ていた。 体調が悪いわけでもないのに感じるこの倦怠感。どれだけ体を楽な状態にしても良くならないだるさ。 そしてなにより…胸の奥を締め付けられるかのような、根拠のない不安。 俺は今日、近年稀に見る巨大な憂鬱に支配されていた。 なにかショッキングなことがあった。とか、鬱になるような本や映画を見た。とか、別にそういうのじゃない。 このありふれた日常の1ページを、なんとなく、ほんとになんとなーく指でなぞってみただけだ。 そこで出会ったちょっとした違和感が、疑惑に変わり、恐怖に変わる。 最初のなにげない疑...
  • 朝比奈みくるの日常
    「きょ、今日は皆さん、遅い…ですね」   「…そう」   困った。今日は部室に行ったら私と有希ちゃんの二人だった。 いつも明るくて、騒がしいって思ってた部室だけど、私と有希ちゃんの二人だと本当に静か。 …いつも騒がしいのは涼宮さん…だからかな。 あ、いけないいけない。こんなこと思ってたら怒られちゃう。   「…ふふっ」   そう考えたら自然と笑みがこぼれてしまった。   「………」   あ、有希ちゃんが見てる。   「………」   かと思ったらまた本に視線を戻してしまった。 うぅ…こんなんじゃ変な人だと思われちゃうよね。   有希ちゃんは苦手っていうんじゃないけど… 二人だと何を話していいのか分からなくなる。   うー…どうしたらいいんだろ………あ、そうだ!   「ねぇ、有希ちゃん、今は何を読んでるの?」   有希ちゃんの手に持っている本の事を聞いてみた。 うん、我ながらいい考えかもしれな...
  • 長編・朝比奈みくる
    朝比奈みくる無題1 ある晴れた日のこと 朝比奈みくるの日常 BEYOND THE TIME キョンの枠外 黒みくるの憂鬱な日々 あなたと仲良く SOS団ドリフ 朝比奈みくるの弁明 鶴屋さんのおかげ ある夏の水色 選択(朝比奈みくる) 朝比奈みくるの思惑 『God knows』 上級生下級生 お祭りの後で 朝比奈みくるの場合 風に消えないで 壊れたパズル 叶わぬ恋と知りながら 本当の気持ち 3人娘のそんな放課後 うそなき みかんとりんご 蜃気楼 予防接種 朝比奈みくる一年生 ずっとあなたに…… みくるの告白 二人三脚手作りケーキ 二人だけの時間 朝比奈みくるのクーデター 笑顔の向く先 神様に祈るあの人との日常 二人きりと匂うは紅茶 未来からのエージェント 未来恋物語~一時の温もり~ お幸せに 未来のお姫様 pure heart 朝比奈みくるの未来 たのしいお買い物  マタ逢ウ日マデ 朝比奈み...
  • ハルヒの実験
    朝起きて登校し、途中で友達と会って喋りながら教室に入りいつも通り授業を終える。 健全な普通男子高校生はほとんどこんな日常だろう、もし違うとしても彼女と居るとか部活とかの+αが付くだけだ。 だが、俺の日常はそんなのじゃねえ 涼宮ハルヒ率いるSOS団に入っちまったせいで 俺の日常は+αどころか+zぐらいあるんじゃないのか?+zこれの読み方はしらないが。 俺の日常は意味の分らない同好会未満の変な集団活動をよぎなくされたり、 へんな空間に閉じ込められたり、俺以外が替わってる世界に来ていたりと+zどころじゃすまないような経験をしてきたんだが、 今回はありえないほどに普通で逆にそれが怪しい。 ん?待てよ、俺までハルヒのような考えになってるじゃねえか。とにかく俺は初めはこんな感じだった でも誰だって思うさ、あのハルヒがクラスのみんなと普通に接しているんだからな 「おはよう」 俺は信じられない光景を見...
  • 絡まった糸、繋がっている想い 第三章
    *7*   もう半分の理由…? ハルヒは語りだした。おれたちの知らない2ヶ月を…   「…あたしはみんなが怖かったの」 「怖かった?」 「そう…もっといえばみんなに嫌われていることをしるのが怖かった…」 ハルヒは顔を少しだけ上げて続けた。   「自分が傷つくのがいやだった。あたしって弱いわね…」 鼻で笑いながらいう。 「あたしこと嫌いなんでしょ?いつもやりたい放題やってみんな振り回して…本当のことをいえばそうなんでしょ?」 おれはひとつ言いたいことができたが我慢した。最後までハルヒの話を聞くことにしよう。 「有希もみくるちゃんも古泉くんも…あたしのこと嫌いに決まってる…」 「有希だって急に来たあたしに無理やり部室奪われていろんなもの置いて…休日まで呼び出して連れまわして… みくるちゃんもそう… 着たくもない服無理やり着せて、勝手にお茶くみさせて…ほんとは嫌なはずなのに… 古泉くんなんて、学...
  • みんなSS大好きだよ保守
    問題になりそうなネタもありますが、そこはスルーしていただけると嬉しいです。   キョン(俺の番か…)ドキドキ   キョン「えー…はじめまして。好きなことはSS書くことです。好きなジャンルは喜緑×会長です。よろしくお願いしまーす。」  「「パチパチパチ」」   キョン(ふぅ…緊張したな…)  ハルヒ「東中出身涼宮ハルヒ。ただの住人には興味ありません」 ハルヒ「このなかに作品叩き厨、カップリング厨、夏厨、微笑厨がいたら雑談室まで来なさい。以上」  「「シーン……」」  キョン「これ、笑うとこ?」  来ないことを祈るよ保守。    キョン「なあ」  キョン「しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だったんだ?」  ハルヒ「自己紹介のアレって何」  キョン「だから微笑厨がどうとか」  ハルヒ「あんた、微笑厨なの?」  キョン「……違うけどさ(言うならば俺は悪辣...
  • 悩みの種~悩みの種の潰えぬ世界~
    <悩みの種の潰えぬ世界> 私は病院に着いた。もう行くのも慣れたものだ。 腫れた目…みんなにバレないかしら?大分引いたものの、まだ腫れが残っていた。 キョンの病室に着くと、もうすでにみんなは揃っていた。 「涼宮さんが最後とは…ある意味、キョンくんも嬉しがっているかもしれませんよ?」 古泉くんが悪戯そうに言った。 「この人、今までずっと最後で奢り続けてましたからねえ…涼宮さんより早く来ることは願望だったようですし。ほら、僅差で涼宮さんが先だったときあるでしょう?あの時彼、かなり悔しがっていましたから。」 そうしてキョンを見ると、心なしか笑っているようにも見えた。 起きたら私が奢るわよ…負けちゃったしね! 私達は準備にかかった。宴会の準備や部屋の飾り付け…だけど今回の飾り付けはいつもと違った。 キョンが外が見れないため、その気分だけでもと、病室の中を真っ暗にするようにした。黒い紙...
  • 普通短編35
    『少女探索』 俺は少女を探していた。 いやあれは魔王かもしれない、鏡かもしれない、もしくはイモリだっかも。 とにかく俺は少女を探していた。 「起きなさい」 夢だった。 ベットにはナメクジが張りついていた。 「おはよう」 おはよう。 起こしに来たのは岡部だ。少女を探さなくては。 通学路を歩いた。 左では銀色の小人が生きたまま谷口を解剖していた。 よく飽きずに毎日やるなと思う。 あ、飛び出た腸がチャックに入ってる。 右では朝比奈さんがメイド服を着ながら、泥の上を転がっていた。 幸せそうな白眼をむいてた。 横には朝比奈さんの脳味噌が堕ちていた。 俺が拾おうとすると朝比奈さんが転がってきて潰してしまった、もったいない。 俺は少女を探していた。 図書館に来た、入り口には長門と朝倉と喜緑が立っていた。 長門は二人に俺の指を差し出した。 二人は夢中で食べた。 俺も食べた。 焼いた車の味がした...
  • デッサン
    俺は一人部室に佇んでいた。目の前には真っ白な何も描かれていないスケッチブックと、鉛筆。 終了式が終わった後に美術担当教員に呼び出された俺はこんなことを言われた。 「スケッチブックを最低5枚以上埋めてこい。じゃないと単位はやらんぞ」 俺の中学時代の美術の成績は《5》だった。しかし、高校に入りやる気のないまま美術の時間を睡眠に当てていたらこの様な不測の事態になってしまったのだ。 ともかく、こんな教科で単位を落としたとなるとハルヒに何を言われるかわかったもんでは無いので、真面目に絵を書くことにしたわけだ。 しかし、何を描こうか。どうせなら成績を上げるために少し難しいのを描きたいな……。 「な~に一人で青春感じてんのよっ!」 大きな声とともにドアの開く音がした。ハルヒがやってきた。 「……あれ?それって美術?」 「あぁ。全部寝てたから少し絵を描いて提出しないと単位やらないだとよ」 俺がそう言うと、...
  • 涼宮ハルヒの邁進 プロローグ
     俺の日常はきっと赤の他人から見れば、まあ大変ねとか、苦労なさっているんですねとか 言われてしまうようなきわめて非日常的な状態にあるんだろうが、俺にとってはこれが楽しくて仕方がない ごくごく普通の日常であると断言できる。  宇宙人・未来人・超能力者。こんなのが得体の知れない情報爆発女を中心に闊歩している世界に 俺のようなきわめて一般的平凡スペック人間がコバンザメのようにくっついて歩いている光景は、 確かに不釣り合いと言えばその通りである。が、いったんそんな現実を受け入れてしまえば、 細かいことはもうどうでもよくなり、どうやってこの微妙に非日常を満喫するか考える毎日だ。  てなわけで、本日もハルヒ発案による不思議探索パトロール中である。 相変わらず、ハルヒの望むような変なものが見つかるわけでもなく、ほとんどSOS団という謎の集団による 食べ歩き・散策・名所巡り状態になっているが。 「にしても...
  • 寝ぐせ byキョン
    *「寝ぐせ」のキョン視点です。 「じゃあねキョンくん、行ってきま~す!」 「おう、車に気をつけるんだぞ」 「は~~い!」  こういう所は素直なくせに、なぜ朝の目覚ましプロレスと”キョンくん”は素直にやめてくれないのだ妹よ。  そんな妹も、来年は中学生。 未だに想像出来んな、こいつの中学生姿は。 制服姿をどう想像しても、やはり小学生にしか見えない。 本当に中学生になれるんだろうか?  だがああ見えて、物怖じしない所がある。 初めてハルヒ達と会った時もすぐに打ち解けてたし、妹なりにうまくやっていけるだろう。 あいつの美点の一つだ。  でも中学に上がると、部活やらなんやらで時間が不規則になるな。 そうなるとこうして途中まで一緒に登校するのも出来なくなるか。 同じ屋根の下にいながら顔を合わす時間も減るだろうし、 普段はうるさい位にまとわりついてきてたのが無くなるとなると、 それはそれで一抹の寂し...
  • 神様に祈るあの人との日常
       こんにちは、朝比奈みくるです。  今日は、探索の日なんですけど、わたしはちょっと大きめの鞄を持っています。  なんでかって? それはね、わたしがいつもお世話になっている、大好きなキョンくんにお礼がしたかったの。  だから、今日はお弁当を作ってきたの。探索、一緒になれたらいいなぁ……。     「キョン、遅いっ! 罰金!」  いつものようにキョンくんが遅れてきて、涼宮さんがそれを怒る。  うふふ、進歩してないなぁ……。 「はいはい、わかってるよ。朝比奈さん、遅れてすみません」  キョンくんはいつも、わたしにだけは遅刻を謝ってくれます。ちょっとだけうれしいです。  いえ、大丈夫です。……えっと、今日もごちそうになりますね。 「任せて下さい。あいつらに奢るのは気が引けるけど、朝比奈さんなら喜んで」  わたしはキョンくんに微笑みかけて、並んで歩きだしました。喫茶店までの短い時間、ちょっとだけ...
  • 失ったもの・得たもの 第一話「幸福からの転落」
    なにかおかしいと思ったのは次の日だった。 昼休み、いつも通り谷口、国木田と飯を食べようと鞄から弁当を取り出すと谷口からこんな事を言われた。   「悪いキョン、今日は一緒に食えねえ」 「ん?なんかあるのか?」   「国木田と二人だけで話したいことがあるんだ」   そう言うので国木田の方をみると、国木田も手を顔の前にあげてごめんのポーズをとっていた。   「まぁ…そういうことならしゃあないか」   「悪いな」   教室の中で一人食べるのも寂しいので、部室に行って食べることにしようと部室に向かう。 多分長門がいるだろうが、まぁ飯食うぐらいは許してくれるだろうさ。   そんなこんなで部室に向かうと、案の定長門がいた。   「悪いな長門、今日はここで食べさせてもらうぞ」   長門はなにも言わないので了解の意を得たと思い弁当を開こうとしたら、思わずびっくりするようなことを長門が言った。   「今は一人...
  • 義務=権利?
     SOS団のみんなにいろんな、本当にいろんなことがあって、ふと思ったままを口にした。  「なあハルヒ、お前みんながピンチになったらどうする?」  「助ける」  俺にかぶせるくらいの速さで答えるハルヒ。  「なにがあっても?」  「なにがあっても。…なによ、みんなに何かあったの」  真剣なハルヒの目。あったはあったがもうすべて終わったことだ。  「何もない」  「ホント?…ならいいけど」  不安に思った。なぜこいつは真っ直ぐなのだろう。  「…それは義務なのか?」  「え?」  「SOS団団長としての義務だからみんなを助けようとするのか?」  ハルヒはしばらく考え、はっきりと答えた。  「そうよ」  少しだけ、もしかしたらかなり失望した。立場だから当然だけどハルヒからだけはそんなこと聞きたくなかった。  「だってこんなに楽しいんだもん。こんなに楽しい権利をもらってるんだからそのくらいの義務当...
  • 長門有希の羨望
     みんなが羨ましい。  一人一人違った個性を持っている。  わたしには何もない。本当は……個性が欲しかった。  朝倉涼子みたいになりたかった。喜緑江美里みたいになりたかった。  どうしてわたしだけ、人間的じゃないの?  だから彼の心を惹きつけられない。  どうしてわたしは……。      わたしが部室に入る。いつもの通り一番……だと思ったが違った。  机に伏せて寝息を立てている涼宮ハルヒがいた。  彼女は進化の可能性であり、わたしの居場所《SOS団》の団長であり、……憧れでもある。  彼女の行動力はすごい。わたしには出来ないこともすぐに決断する。羨ましい。  そして……。  一歩、二歩と近付いて、涼宮ハルヒの髪を撫でた。  わたしの髪と違う、サラサラの髪。羨ましい。  二度、三度と彼女の綺麗で滑らかな髪を撫でているとゆっくりと体を起こした。  しまった、眠りから醒めたようだ。 「ん……有希...
  • 平穏な冬の日
     コンコン。  いつものようにノックをする。 「どうぞ」  その返答を受けて、俺は文芸部室に入った。  1年先輩の喜緑さんが、メイド服を着ていつもの定位置で分厚い本を読んでいた。表紙の文字を見ても、何語なのかすら分からない。  ふと視線を移せば、これまたいつもの位置に古泉が座っていた。既に碁盤を広げて、やる気満々である。  しょうがない。相手してやるか。  俺と古泉が碁石を打ち合っているところに、喜緑さんが紅茶を持ってきてくれた。  俺と古泉が礼を述べると、彼女は穏やかな笑みを返してくれた。  さっそく一口。彼女が淹れる紅茶は、その辺の喫茶店の紅茶なんかよりはるかにうまい。  まったりと、時間が流れていく。  しかし、そんな穏やかな時間はわずかばかりであった。  バン!  勢いよく扉を開いたのが誰かなんて、いまさらいうまでもないだろう。 「さぁ、今日はミーティングをやるわよ!」  ホワ...
  • 鈍感な二人と、その幸せを願う人達の話
    ――はじまり――  卒業と、それに伴う進路……。それと同時に訪れる、別れと出会い。  それは、人生において重要な役割を果たし、誰にでも分け隔てなく、選択を強いられる物だ。  そして、俺達、SOS団にもそれが訪れた。  とりあえず、朝比奈さんは一年早く大学に行った。勉強を頑張っていたわりには、近場の一番レベルの低い大学に落ち着いたがな。 「わたし、緊張しぃだから本番で全然ダメで……ここしか受かりませんでしたぁ」  と、落ち込んだ表情で朝比奈さんは言っていたが、鶴屋さんも付き合って同じ所に行ったから楽しい生活を送っているのだろう。  そして、今年。長門と古泉は同じ国立大学に受かった。まぁ、理系と文系という違いはあるがな。  ハルヒから離れていいのか? という疑問も浮かんだのだが……。 「最近は涼宮さんも落ち着いてきましたからね。僕は何か起こるまでは好きにしてていいと」  「……わたしも」  ...
  • お姉さんなのです。 古泉編
    関連:お姉さんシリーズ、教科書文通シリーズ       「朝比奈さん……。」  こ、これは一体どういうことでしょう? 放課後の2人きりの部室。 目の前には真剣な顔をしてわたしの目をじっと見つめる古泉くん。 そんな顔も出来るんですねぇ。 はっきり言ってしまえばいつもの笑顔よりその真剣なお顔の方が好みです。 カッコいいです。 ああ! でも、ごめんなさい。 わたしは所詮未来人。 この時間平面の人との恋愛は出来ないんです。 それにあなたには長門さんが……! ハッ! これは、修羅場!? 三角関係!? 長→古→みくる!?  そんな! 高校生なのにそんなドロドロとした恋愛は……燃えるじゃないですかッ! 結ばれてはならぬ2人の恋路! 一途な文学少女と綺麗なお姉さんと真面目な好青年! まるでメロドラマ……!  なんて、妄想したところで悲しくなるだけです。 解かってます、解かってますとも。 一人身万歳!...
  • 涼宮ハルヒの決心
    最近キョンの様子がおかしい。 何だろう、私に隠しごとがあるような。特に理由があるわけではないけど、なんとなくそんな気がするの。こういう時は直接聞くに限る。 「ねえ、キョン。私に隠しごとしているでしょ」 キョンは一ノ谷から駆け下りる源義経を見た平家のように動揺している。 「いきなり何を言い出すんだ。別に何もねえよ。」 「正直に言いなさい」 「母が次の中間テストで成績が悪かったら予備校に行けってうるさくてな。成績が悪かったらどうしようかと思い、憂鬱なのさ。」 「ふうん。あんたは勉強の仕方が効率悪いのよ。そう言えば来週数学の小テストがあったわね。今度、私が指導してあげるわ。」 「ああ、頼む。」 「ところでキョン。最近どう。元気にしてるの。」 どうもこうも、授業中も放課後もいっつもおまえの前にいるだろ。俺が元気かどうかなんて言わんでもわかるだろ」 「私の知らないところで変わった経験をしたとか、宇宙...
  • 好感日記
    好感日記。Ⅰ   俺にとっての日常とは、妹による骨が軋むようなボディプレスをうけいろんな意味で 爽やかな目覚めを強いられ朝食も適当に、あの山頂ハイキングコースを登る。 そして学校で黒板に淡々と書かれていく理解もできないようの単語の羅列をこれまた淡々と ノートに写す。そうして足は勝手にSOS団の根城、元(?)文芸部室へと運び気付けば朝比奈さんの お茶をすすり、この世でボードゲームが最も弱いと思う古泉の相手をし、長門の本の閉じる音で 帰宅準備に走る。うむ。これが俺の今最も愛すべき日常だ。中学生の頃の俺なら考えられなかったがな。 しかし今日は少し違った。俺の日常が変わる原因はひとつしかない。 涼宮ハルヒのせいさ。 教室につくとハルヒはまだ来ていなかった。ほう、珍しい。俺があいつよりはやいとは。 イスに座り数分するとハルヒが教室の戸口に姿を現した。 お・・・これはだいぶイライラしているぞ。さてさて...
  • ある秋の日のこと
    SOS団史を紐解く中で、空白になっている期間がある。 それは俺たちが一年だった頃の9月と10月だ。 後になって知った小さなエピソードだが、どこにも記せそうにないのでこの場に書いておこうと思う。   9月のある日、あの終わらない夏休みをようやく終わらせ、俺は部室で朝比奈茶を優雅に味わっていた。 部室には全員が揃っていて、すなわち現在パソコンに注意の全てを傾けている団長の涼宮ハルヒ。 メイド服を着るためにこの世に生を受けたかのごとき妖精、朝比奈みくるさん。 一瞬見ただけでは等身大の置き物にしか見えない読書ドール、長門有希。 微笑みしか表情を知らないようなハンサム野郎、古泉一樹である。   9月になったとはいえ風は一向に冷たくならず、夏の熱気だけが絶賛継続中だった。 夏は嫌いじゃないが、こういつまでもだらだら続かれるとさすがにバテそうになる。 俺の周りの4人は全員が暑さを気にしていないような顔を...
  • 「異変」
    ……なんだこれは? パタン 一度開いたドアを閉めた、ここはSOS団の部室ってのは間違いない。 今日は担任の呼び出しで遅れた俺、間違いない。 ノックすると朝比奈さんの声が聞こえてくる。 うむ、今日も癒される良い声だ。 ドアを開けると……やはりおかしい。 窓際でハードカバーを読み続ける長門、一人でニヤケ顔をしながら詰将棋を解く古泉、お茶を用意してくれている朝比奈さん……… ハルヒはどこだ?   古「おや、涼宮さんはご一緒でないのですか?」 それは俺のセリフだこのニヤケ顔。 あいつは今日も俺の背中をペンで突っ突き何か思いついた顔でニヤニヤしながら机(窓)に向かっていたんだぞ。 朝「でも部室には来てないですよ?」 そんなことはないですよ。 何せ走って向かって行ったのを見ましたから。 長門は見なかったか? 長「見ていない」 あ~そうか、俺の心配より本が気になるか。   「ちょっと俺、ハルヒを探してき...
  • My little Yandere Sister 第一話「太陽を葬る日」
    <キョンサイド> 家に居る事を怖いと思った事はない。あの時までは。 今では家が一番怖い場所になっている。今は平静だが何が起こるか解らないからな。 あの妹の豹変から随分と時間が経過した。今はアレが嘘だったように全てが日常に回帰している。 だがこの日常というのはどれもこれも信用出来ない。信用出来る要因がない。 だってあの時、俺の目の前で叫んでいたのは間違いなく妹だったのだから。 「おかえり、キョンくーん」 「のわっ!?」 あの時より以前の妹も、あの時の妹も、この妹も全部同じ人。なのに何でこんなに違うんだ。 だからこの日常すら本物なのか偽者なのか解らなくなってしまう。混乱してしまう。 ただ一つ考えなくとも言える事実は、 「キョンくん。今日の弁当どうだった?」 あの日から、妹は弁当を作り出したって事だ。     My Little Yandere Sister   第一話「太陽を葬る日」     ...
  • 朝倉涼子のグサデレ・日常編
    ~日常編~     第1話   キョン「世間では試験シーズン真っ只中だな」 朝倉「そうね、いつかはあたしたちにも来ることなのよね…ふぅ」 キョン「朝倉は進学先をもう考えてるのか?」 朝倉「うーん……そうね、だいたい確定してるって言ってもいいかもね」 キョン「将来のことなんかもう考えてるのか?」 朝倉「大体ね」 キョン「ちなみに何がやりたいんだ?」 朝倉「それは…」 キョン「それは?」 朝倉「ひ・み・つ♪」 キョン「なんだよ、教えてくれてもいいだろ?」 朝倉「そうね、ヒントはあたしにしかできないことね」 キョン「朝倉にしかできないこと?」 朝倉「ふふ♪」 キョン「う~ん……殺し屋?」 朝倉「……どうして?」 キョン「いや、朝倉っていっつもナイフ持ってるからさ」 朝倉「キョン君はあたしにそんなイメージしか持ってなかったの?あたしをなんだと思ってるの?そんなキョン君にはこれね、じゃ死んで♪」 キ...
  • ハジメテノヒト
    世界中の大多数の人間が翌日から待っているだろう休日に浮かれているだろう週末の金曜日の事である。 俺はいつものようにだらだらと先生の声を右から左に聞き流してようやくたどり着いた放課後SOS団が 占領している文芸部の部室で朝比奈さんの入れてくれたお茶を飲みつつ古泉とボードゲームをして時間をつぶしていた。 明日市内探索が無かったら妹と遊んでやるか、なにして遊んでやろうなどと考えていたら いつものように凄まじい轟音と共にドアを勢い良く空けて登場したのはハルヒに他ならない。 「みくるちゃんお茶」と言ってドカッと団長席に腰掛け「今日はちょっとみんなに聞きたい事があるの。」と言った。 古泉はニヤケ面のまま、おや?っと言った表情を見せた。朝比奈さんは怯えの表情の中に好奇の表情が少し、ほんの少しだけ浮かんでる。 長門は・・・俺にもどういった表情なのか理解できない、と言うより聞いてなかったんじゃないかという...
  • ある雷の日に
    お天気シリーズ第三段       「…なによ、バカキョン!雑用の癖にあたしに楯突くなんて!」 「そんなことどうでもいいだろ!それよりさっきの言葉を訂正しろ!」   怒ったキョンを見るのは、初めてじゃなかった。 あたしが悪いのはわかってるし、本当は謝りたいのよ。 …でも、あたしに対して怒るキョンを見ていると、何だか言い返したくなる。 「そこまで言う必要ないじゃないっ!」 そう、それは、ある雷の日。         原因は…、なんだったかしら。 忘れちゃったけど、とにかくその日、キョンとあたしは喧嘩をしたの。 怖かった。 嫌われてしまうんじゃないか。 いや、こんなに怒ったってことは、もう嫌いになっちゃったのかも。 なのにあたしは、『ごめん』の一言も言えない。 なによ、あたしのバカ… 「バッカじゃないの!?うるさいわよ!」 いつもはにこやかな古泉くん、いつも本から目を離さない有希までもが、こちら...
  • 涼宮ハルヒの死体 第一話
    第一話 「おはよう、涼宮さん。最近嫌な事件が続いてるのね」 あたしが朝教室に着くなり阪中さんが話しかけてきた。 「おはよ。なにそれ?どんな事件?」 そう返事すると少し驚いたような顔をして教えてくれた。 「知らないの?最近この辺りで女子高生が誘拐される事件が続いてるのね。犯人はまだ捕まってないし…怖いのね…」 えっ?そんな事件があったなんて全然知らなかったわ…これは気になるわね… 「涼宮さんも気をつけた方がいいのね。それじゃあまたなのね」 そう言い残し自分の席へと戻って行った。 それと入れ替わるようにキョンが教室に入ってきた。 「おう、ハルヒ。おはよう。…どうした?」 ボーッと考え事してたからだろうか、あたしの顔を覗きこむようにたずねてきた。 …って顔近いわよっ! 「キョン!大事件よ!」 さっき聞いたばかりの事件をキョンに話した。 「ああ、その事件なら俺も知ってる。昨日のニュースでもやって...
  • 日常の中のサプライズ
    日常の中のサプライズ  すずしい春の日々はあっという間にすぎ、暑い夏の真っ只中。  ずっしりと重い荷物を持ち、俺はうんざりしながら歩いていた。  みあげれば、今日も太陽が元気いっぱいに輝いている。  やれやれ。  ハレるのはかまわないが、気温だけはあげてくれるな。  ルパン三世が、太陽を盗んでくれないだろうか。  ヒートした頭で、そんなとりとめもないことを考えてみる。  のろのろと、ただ歩く。  きれいに晴れわたった空。  よるには、まだ遠い。  うだるような暑さは、まだまだ続く。  がくがくと足が崩れていきそうだ。  くちていく、俺の足……。 「こらぁ! シャキッとしなさい!」  俺の煮え立った思考を、こんな中でも元気いっぱいな団長様がさえぎった。  誰のせいでこうなったと思ってるんだ。  おまえも少しは荷物を持ってくれ。 「何言ってるの? 荷物持ちは、雑用係の仕事でしょ」 ...
  • もうこんなのいやだ
    何時も通りの朝、少し早く目覚めた 運良く今日はSOS団の活動も無く、休日という事も相俟って二度寝する事に決め込んだ。 シュプリュルピュルルル~ 妹の足音だ。 「キョンく~ん朝だよ~」 何時もの様に妹がジャンピングボディープレスを俺にかましてくる。 俺は膝を突き立て、妹の息の根を止める妄想をして為すが儘に受け止める。 「キョンく~ん電話だよ~」 そこをどいてくれ我が妹よ、ほら猫やるから そう言って、俺の布団に潜り込んでいたシャミセンを妹に差し出す。 「・・・・・・・・」 え~っと、長門か? 「・・・・・・そう」 何か用か? 長門から電話を掛けてくるなんて、余程の事があったのだろうか? 「今すぐ来て欲しい。私のマンションへ。」 分かった。今すぐ行く。 俺は寝ぼけ眼を擦り、自転車に跨り長門のマンションへ急ぐ。 インターフォンを押すと、長門の声が聞こえて来た。 「・・・・・・入って」 で、何か問題...
  • 色んなキャラが出るSS1
    ハルヒ 「じゃ、隠れるわよ!」 キョン  「なんでこんなことを…」 古泉  「シッ!来ましたよ…」 キョン  「顔近!わかったから離れろよ!」   ガチャ   長門  「…」   みくる  「何事もなく本を読み始めましたよ…」 ハルヒ 「そのうち不安になるわよ♪」   長門  「…スー…」 みくる  「ね、寝ちゃいましたよぉ!?」 ハルヒ 「…つまんなぁい。折角、不安げな顔の有希が見れると思ったのに…」 古泉  「ん~、じゃ、起こして部活を始めましょうか?」 ハルヒ 「待って!もう少し観察してみましょう!」   …   ハルヒ 「飽きたわ。」 キョン  「∑身も蓋もないことを言い始めた!」 ハルヒ 「じゃ、キョンが隠れて見張っててよ。」 キョン  「なぬ!?」 ハルヒ 「明日、ちゃんと何があったか報告するのよ!」 キョン  「あ、ちょ!」 古泉  「すいませんね、では!」 みくる  「がん...
  • ~涼宮ハルヒがデスノートを拾ったら~
    「あら、なにかしらこれ。」 私が下校の途中、道端に一冊の黒塗りのノートが落ちていた。 「デス・・・ノート?」 ノートの表面にはそう書かれていた。 「日記帳に使ってたノートも無くなっちゃたし、これ新品みたい  だからこれ使おっと♪」 私はとりあえずノートをカバンの中に入れ帰宅した。   自宅でノートを開いてみると、1ページ目に英語が書かれていたわ。 でもやたら読みづらそうな字体だし、第一こんなもの読んだ所で 何がいいのか分からなかったから、読まなかった。   切れた前の日記帳の続きから書き込んでみた。 ○月×日 古臭い、つまらない毎日!おもしろい事って 泉みたいに湧いて出てこないの? 一つぐらいあったっていいじゃない!不思議のなる 樹ってないの?ま、そんなのあったらそれこそ不思議だけど。 ---次の日--- ハルヒ「やっほー。あら、今日は古泉君休み?」 キョン「聞いてないのかハルヒ・・・...
  • 長門有希の報告Report.3
    Report.03 涼宮ハルヒの認識(中編)  翌日。わたし達は涼宮ハルヒに学校で出会うことはなかった。  朝の地域版ニュース、新聞の地方面、すべてがある話題で持ち切りだった。 『お手柄女子高生、犯人逮捕』  そんな見出しが、新聞に躍る。その「お手柄女子高生」は、実名で報道されている。 『涼宮ハルヒ(17)さん=西宮市、写真』  紙面は、昨夜たまたま歩いていた涼宮ハルヒに暴行しようとして襲い掛かった変質者を、彼女が返り討ちにして警察に通報、御用となったと、情報に濃淡はあれど一様に伝えていた。  わたしは昨夜の事件発生時点で把握していたが、普段は接続していない情報統合思念体から強制通信で、『彼』の動向に注意を払い、わたしが最善と考える行動を取る様に指示があった。  こんなことは初めてだった。  もちろん情報統合思念体の接続を切っていること自体、初めての経験なので、当たり前といえば当たり...
  • Am I father ? 第四章前半
      4-1   「ふう・・・」 図書館のドアを開けると、その隙間からふわぁと涼しい空気が流れてきて、火照った身体に心地よい清涼感を与えてくれる。 こんな真夏の一番暑い時間に図書館に人なんぞいるのだろうか、と思っていたのだが、意外も意外、結構人はいるようだ。 このヒマ人め、と以前の俺なら思ってしまいそうだが、悔しいかな、ここの快適さ・・・とはいっても俺の場合、本を読む、というよりは、その快適な温度の中での、敗北と決まっている心地よい睡魔との闘いの一時を指すのだが、それをここにくる度に味わっている身としてはそんなことは言えんのだ。むしろ、俺のほうがヒマ人みたいだしな。 俺がぼけーっとそんなことを考えているうちに、朝倉(小)は、あちこちきょろきょろしながらすたたたたっと走っていこうとする。 こらこら、図書館では走っちゃいけません。それにお前が読むような本はそっちじゃないぞ。 朝倉(小)を呼び止め...
  • おねえさんなのです。 ハルヒ編
    関連:お姉さんシリーズ、教科書文通シリーズ       「ちょっと、みくるちゃん聞いてよ!! キョンったら……!!」  ばぁん! と言うすごい音を立てて涼宮さんが文芸部部室入ってきたのは、あたしがいつものメイド服に着替えようと北高指定のセーラー服のすそにクロスした手をかけた時でした。扉を開けたのがキョンくんや古泉君でなくて良かった。 まぁ、紳士なお2人は入室する際には必ずノックをしてくださるのであまり心配していないのですが。   いえ、そんなことより涼宮さんです。入ったときの口調からしてきっと眉間に皺を寄せ、あの大きな目をキッと鋭くさせているのだろうと思っていたのですが、そうではないのです。あたしの前で、ご自分より身長の低いあたしを体を屈めてまで上目遣いで見上げる彼女の瞳は涙で潤み、桃色の唇がふるふると凍えるように震えていて、女のあたしでも思わず可愛い!と抱きしめてしまいそうなのです...
  • 恋は盲目 第三章
    第三章 ふと、我に返るとあたしは保健室のベッドの上にいた。一瞬、自分の置かれている状況が理解できなかった。 しばらくすると、混乱した頭から断片的に記憶がよみがえってくる。 閉鎖空間から戻った後、屋上で泣き叫んでいたあたしを見回りに来た教師が見つけ、保健室まで連れて来たのだ。 授業中にもかかわらず、屋上にいたあたしを咎めもせずに保健室に連れてきたことから、 そのときのあたしの様子が、とても尋常ではなかっただろうことは、容易に想像できた。 時計を確認すると、もう授業はすべて終了しており、普段であれば部室で過ごしている時間だった。 あたしはベッドから起き上がるとよろよろとした足取りで部室に向かった。 「もう大丈夫なの、涼宮さん。もう少し休んでいったほうがいいんじゃない」 あたしの様子を見て心配したのか保険の先生が声をかけてくれた。あたしはその呼びかけに返事をせずに保健室を後にした。 部室に行く...
  • ハルヒと長門の呼称
      「涼宮ハルヒ」  SOS団員2号にして読書好きの無口系キャラでこの銀河を統括するなんたらかんたらに作られた宇宙人、という  普通に書き並べても長文になってしまうまこと複雑なプロフィールを持った少女、長門有希が  同じく詳細に語ったりするとそれだけで文庫本1冊ぐらいにはなりそうなこれまた面倒くさいプロフィールを持つ  唯我独尊、傍若無人でSOS団団長の女、涼宮ハルヒに問い掛けたのは、  SOS団員全員が部室に揃っている、特に何も起きていない平和なとある日の事である。  その言葉を聞いた時、俺は「珍しい」と思った。  なんせこいつが自分から意思表明をすることなんか殆ど無いからな。  明日は家を出る前に傘を持っていった方がいいかもしれん。    にしても何を言うつもりなんだろうな。あまりハルヒにヘタな事を言ってほしくはないのだが、  長門がこうやって自主的な意思表明を行うことなど、今で...
  • これもまた、1つのハッピーエンド
    文字サイズ小で上手く表示されると思います  カカオ から繋がったかもしれないSSです      あたしには、それは苦痛じゃなかったの。    自分の上に圧し掛かるキョンの体重や匂い、汗ばんだ肌も切なげな吐息も…… その何もかもが愛しくてしかたがない。  この部屋はあたし達だけの物、誰の邪魔も入らない。 「ハルヒ……ハルヒ」  大丈夫、あたしはここに居るから。ね?  彷徨っていたキョンの手を掴んであげると、その手の震えはすぐに止まった。  ほら、大丈夫。    あたしと付き合い始めてから、キョンはまるで人が変わってしまったみたいに 家に篭りがちになってしまった。  それまでの穏やかな性格を思い出せないくらいに荒んでしまって、一時期はS OS団のみんなや家族まで近づけない程だったわ。  あたしはそんなキョンを放っておけなくて、2人で同棲したいとキョンの両親 に頼んでみたの。まともに会話...
  • 霊なのか夢なのか現実なのか
    ※霊なのか夢なのかの続きです。     あたしは考えていた。この前のキョンの制服のシミ、今日のキョンの痣・・・・・・   あたしがこのキョンぐるみにしたことが、現実のキョンに影響してる・・・・・・?   あの時は・・・・・・ちょっとヨダレ垂らしちゃってシミにしちゃったし、昨日は勢いに任せて八つ当たりしてた。 ・・・・・・偶然偶然!んなことあるわけ無いじゃない!あ、そうだ!名案が浮かんだわ。 シミが影響するくらいなら制服になんかを書いても影響するわよね? というわけで、ブラックライトを当てないと見えないペンを引き出しの奥から引っ張り出した。 えーと何書こうかしら?・・・・・・ま、どうせ誰も見ないんだからあれでいいわ。♪~♪~っと。 これできっと偶然だってことが証明されるわね。さて寝るわ。 あたしはいつものようにキョンぐるみを抱きかかえた。   さて一時間目が始まったわ。キョンは頑張ってノー...
  • 涼宮ハルヒの未練
    「やれやれ」     あの言葉が愛しい   もういちど聞きたい   でももうあいつはいない     ―――――――     北高を卒業、自然とSOS団は解散した。 あたりまえのことでしょうね。だって部活だもん あたしはあたしのレベルにあった大学へ進学した。 ホントはキョンといっしょの大学に行きたかったけど あいつは卒業とほぼ同時に田舎へ引っ越した。 おばあちゃんが亡くなったらしいわ。それでおじいちゃんひとりで可愛そうだからってキョン一家は田舎に帰った。 他の三人とは音信不通。あたしにまわりで変化したことってのは4人がいなくなった。それだけ。 それだけなんだけど、あたしにとってはそれだけなんてことばじゃ済ませられない。だってあたしはみんなの事がホントに・・・。   もうひとつ変わったような気がするのは、なんか最近おもいどおりに事が進まなくなったの。北高にいる時はなんだか自分が望む事が何気に...
  • 未来のお姫様
    最近、古泉君がわたしを避けているような気がするんです。たぶん、バレンタインデーの 直後からだと思うんですけど。わたし、また何かやっちゃったんでしょうか? 「そんなことはない。」 「そうよ、みくるちゃん!考えすぎよ」 そういって涼宮さんと長門さんは励ましてくれますけど、やっぱり心配です。お茶を入れ ても前までは微笑んでいてくれたのに、最近はわたしの目を見てくれません。話しかけて も用事があるとかでまともに声を聞くことも少なくなりました。きっとわたしのこと嫌い になっちゃったんです、いつも迷惑かけてばかりで…古泉君だって呆れてるんです。うぅ。 「それは違いますよ、朝比奈さん」 「えっ?」 いつの間にか後ろにキョン君がいました。 「今は詳しくは言えませんけど、古泉は朝比奈さんのことを迷惑だなんてこれっぽっちも 思ってません。俺が保障します」 「ほ…本当ですかぁ?…くすん」 「本当ですとも。信じて...
  • 恋の病・恋の熱
    恋の病・恋の熱   また、あいつと違うグループかぁ……。 今日は土曜日。 毎週お馴染みの探索の日。 あたしは午前はみくるちゃんと二人で、そして今引いた午後の探索は、古泉くんと二人になった。 なんで、こんなに離れちゃうんだろ……。 「…ず……さん?…涼宮さん?」 「あ、え?ど、どしたの?古泉くん。」 「どうしたも何も……涼宮さんがいきなり立ち止まったのでしょう?」 あれ?あたし…いつの間に? 「あ、あはは。ごめんね、ちょっと考えごとしちゃった!さ、行きましょう!!」   あたしは古泉くんと一緒に北側の探索を始めた。   時間は流れて、集合時間まではあと1時間。 あたしは古泉くんが話があると言うから、今、公園のベンチに座っている。 「ウーロン茶でよろしかったでしょうか?」 「あ……ありがと。お金…」 「僕からの話ですからお金は結構ですよ。」 古泉くんが優しい笑顔を見せながら気遣う言葉、あいつも...
  • BEVEL
    古泉「ふふふ、ほうじ茶っておいしいですね」 キョン「ん?あぁ確かにな、まぁ朝比奈さんがいれてくれたお茶ならオレは何でもおいしいけどな」 古泉「本当にそう思っているんですか…?」 キョン「お前何が言いたい」 古泉「いえ、ただ某週間雑誌に昔連載していた左手が異常な人が主人公の漫画を読んでいれば大体想像はつくとおもうのですが、フフ」 キョン「なんだ?地獄先生のことか?」 古泉「ご名答です、覚えていますか?いつかハマグリの精が恩返しにくる話を」 キョン「まっまさか!」 古泉「えぇ、ハマグリではないのですが●<アッワビー の精ですけどね」 キョン「すっするとあれか、お茶と思っていたあの黄金水は…」 古泉「そう、ご想像の通りですよ」 キョン「古泉、すまんが少し部室から出て行ってくれないか?気持ちの整理をつけたい」 古泉「えぇわかりました」 古泉(ふふ、少しはこれでキョン君もこちらの世界に目覚めてくれ...
  • 涼宮ハルヒの不覚4
     どうしたんだろう。舌がなんだか縮こまっちゃって、うまく話せない。 「ね、ねえキョン。その、つまんない疑問なんだけど、さ」 「うん?」  こちらを見るキョンの様子がおかしい。明らかに心配そうだ。そんなに今のあたしはひどい表情をしているのか。 「こないだ、なんとなく深夜映画を見てたのよ。それがまた陳腐でチープなB級とC級の相の子っぽい、つまんない代物だったんだけど」 「ふむ、そりゃまた中途半端につまらなそーな映画だな。しかしハルヒ、あまり夜更かしが過ぎるとお肌に悪いぞ」 「うっさい、話を混ぜっ返すなっ!  …でね、その映画ってのが、途中で主人公をかばってヒロインが死んじゃうのよ。でもって墓前に復讐を誓った主人公が敵の本陣に乗り込んで、クライマックスになるわけなんだけど」  べたりと汗のにじんだ手の平を握りこんで、あたしはキョンに訊ねかけた。 「もしも。もしもよキョン、あんたが言った...
  • 涼宮ハルヒの大ぼうけん
    ■シーン1「虹がまいおりて」 暑くもなくさむくもない季節の、うららかな陽気の午後のひととき。ひなたぼっこをするにはうってつけの日よりです。 ですが、SOS団の団長である涼宮ハルヒは、ひまそうに部室でパソコンとにらめっこしています。 「なんてたいくつなの。せっかく授業が早くおわったっていうのに、なんにも楽しいことがないなんて」 ほおづえをついて、きげん悪そうにしていると、コトリと湯のみが置かれる音がしました。SOS団のマスコットである、みんなと一つ学年が上の朝比奈みくるが、いつものようにおいしいお茶をくんできてくれたのです。 「涼宮さん、そういう時はお茶でもゆっくりのんで、おちついてください。たまにはこういうのもいいと思いますよ」 「ありがと、みくるちゃん」 そう言われてハルヒは、ほどよくあついお茶をずずいと飲みながら、部室をぐるりと見わたしました。 お茶をもってきたみくるちゃん...
  • 雨がすべてを
    ※この作品はそれぞれの愛のかたちの続編に当たる作品です。 北高を卒業してから二度目の夏を迎えたその日、あたしは集合場所の光陽園駅前の公園へと急いでいた。 今日は、あたし達が卒業してから、初めてのSOS団の再活動の日である。本当であれば大学一年の夏か冬に帰って来る予定だったのだが、あたしの思うところがあって、帰って来れなかった。 大学生活も一年と四ヶ月が過ぎ、大学生活にもなれてきたため、みんなの近況が知りたくなって今回のSOS団の再会を思いついたのだ。 副団長の古泉くんに連絡をとると「わかりました、みんなとの連絡や手はずのほうは僕のほうでやっておきます」との返答が帰ってきて、あたしが帰ってくるときには、準備はすべて整っているとの連絡があった。 さすがに古泉くんは頼りになるわね。副団長に選任したあたしの目にくるいは無かったわ。 あたしが集合場所に着いた時、有希とみくるちゃ...
  • 微睡の試練
    もくじ     中学生の時、私は独りだった 高校生になって暫く経った今、私は一人になった 戻らなきゃいけない いつもの日常に 古泉くんが頷いて みくるちゃんが驚いて 有希が静かにこっちを見て キョンが大げさにため息を吐いて 何の変哲もない SOS団の1ページ だから私は叫んだ 「こんな世界なんか――――」       春眠暁を覚えようが覚えまいが眠いものは眠い。 あー頭がボーっとする やかましく鳴り響く目覚ましを止めて、私は目を擦った。 今日は…あれ?月曜日? 日曜日じゃなかっけ? 時計の針は平日にいつも起きる時間を指している。 …まだ寝ぼけてるのかしら このままだと遅刻してしまう。 私は急いで身支度を整え、腰の当たりまで伸びる髪を黄色いリボンでポニーテールにした。 家を出てしばらく歩くと、5組の朝倉さんと会った。 確かクラスに馴染もうとしなかった私に気遣...
  • ハルヒが消失
      「いい天気!!!」今日はどうやってキョンに話しかけようかな そこまではいつもの朝だった 「キョン遅いわよ!!」 「はあ!?お前みたいなキチガイに遅いとか言われたくないな、てか話しかけるな」 何言ってるの?聞き間違いよね?ねえ! 「どうしたの?キョンなんか変よ?」 「変なのはお前だろ自己紹介のときに宇宙人とかぬかしてやがったろ、ていうかもう話しかけないでくれ馬鹿がうつる」 「ちょっと!本当にどうしたのよキョン!!キョン!!!」バチーン 「え?」左頬が痛い 「話しかけるなっていってるだろ!!お前なんかさっさといなくなっちまえ!!」 何も言えなくなった どうして?何か悪いことした? 昼休み 「古泉くんならきっとなにか知ってるかも、たしか9組よね」 あ、いた…でもキョンが隣にいる、しかたがない 「古泉くn「でさ、さっきさ後ろの奴が話かけてきやがってよ」 「どんな人でしたっけ?」 「前に宇宙人と...
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