涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「カーディガン」で検索した結果

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  • カーディガン
    ...……?」   彼女のカーディガンが無くなっていたのだ いつもの彼女ならば、無ければ無くても良かったのかもしれない。だが…   「ない……あの人から貰ったのに……」 今までなら、モノが無ければ自分で構築すればいい。だがアレだけは何故か特別な品だった 長門有希本人は自分が動揺している事を自覚していないだろう。だが傍目には長門有希は明らかに動揺している   そんな長門をニヤニヤ笑いながら人の女子生徒が話しかけてきた 「長門さん?そんなに慌ててどうしたの?」 女子生徒は笑いを堪えて、さも心配しているように話かけた 「……カーディガン」 「カーディガンがどうした?」 「……ないの」   長門は必死に何より大切なソレを探した 「カーディガンならまた買えばいいじゃな~い」   この女子生徒は知っていた。長門がキョンからカーディガンをプレゼントされた事を。 そしてそれを長門が大切にしていた事を。  ...
  • 長編・長門有希
    ...屈 長門有希の憂鬱 カーディガン 地獄少女 笑顔を見せて それがあなたの望み? 長門有希のきまぐれ どんでん返し 【Lost My Name】 長門消失 にゃがとさん 長門有希の深淵 ナガト~彼方から来た天才~ *麻雀ものです 消失世界 リスペクト・ザ・ハイテンションユッキー ユキは好き? 長門と猫 よっこらせっと 長門平手打ち編 消失版 長門有希の感情 ハイテンションユッキー【黒版】 ミステリックサイン保管ネタ お茶 こころここにあらず 『長門有希の遅刻』 涼宮ハルヒの別れ 長門有希の誕生 長門有希の看病 長門有希の情報操作/長門有希のコンタクト オーディナリ ホリデー ミステリック・サイン後日談 やる気のない長門有希 望まれた世界 最終兵器長門 長門喫茶 長門有希に花束を 一万二千年 lost my..... 長門有希の豹変 長門有希の調教 ハートレスエンジェル 【キョンのお誘い...
  • サムデイ・イン・ザ・レイン(While Kyon was sleeping)
    ...  北高女子生徒用のカーディガンを羽織り(あ、足元に電気ストーブ。早速自分で使ってるわね)、 長机の上に両腕を枕代わりにして、寝息を立ててる。 さっき有希を見た時違和感を感じたと思ったら、これだったのか。   「カーディガン貸してあげたの?キョンなんかに優しくしちゃだめよ、有希」   有希は目線を本に向けたまま、何も言わなかった。   目線をキョンに戻す。授業中寝てる時の後ろ姿そのまんまね。 それにしても孤島に行った時もそうだったけど、コイツけっこうすぐ寝るわよね、どこででも。 おまけに団長であるあたしが帰ってきたのに、寝たままなんていい度胸よね。 あ~、なんか腹立ってきたわ。 こらぁ~!!キョン!!起きr   「だ、だめですよぉー!涼宮さんっ!」   言いかけたあたしを、後ろからみくるちゃんが背中から抱き止めて言い放つ。 肩越しに後ろを見ると、みくるちゃんは助けを求めるような顔であ...
  • チェリーブロッサム・レイン
    ...な、と思って羽織ったカーディガンも必要なかったみたい。そう思って朝比奈みくるはクリーム色のカーディガンを脱いだ。 卸したてのシフォンワンピースの裾をひらめかせて、少し踵の高いミュールでリズムを刻む。 うんっ、と少し背伸びをして太陽のシャワーを存分に浴びると心の中がスッキリと洗われる気がした。 時折吹く南風が柔らかな栗毛を揺らした。   「キョンくん」 みくるは急に立ち止まり、立ち並ぶ満開の桜の木々を見つめ、その名を呟いた。 結局、本当の名前で呼ぶことは叶わなかった。たった一度も。 ザアッと強い風が吹いて目の前の桜を散らしていく。まるで彼女の恋心を表しているかのように。 困った様に眉を潜める彼の顔が浮かぶ。あの顔をしてくれることもなかった。 自分に向けられていたのはいつも、笑顔。 寂しさと虚しさがこみ上げて身体をぎゅっと抱きしめる。こうしていないと自分の心臓がどこかへ行ってしまいそうだ...
  • 親愛の情
    ...て熟睡していた。肩にカーディガンがかけてある。 側にオレンジジュースが2個置いてあった。片方にしかストローが刺さっていない。もしや昼飯抜いたんじゃあるまいな。  近づいてストローが刺してある方を持ち上げて振る。空だった。それをゴミ箱に捨てようとして、もう一つのジュースの側に転がっている銀色の小さなものを見つけた。  薬のパッケージだ。ナルホド、鎮痛剤か。睡眠促進作用もあるからな、おかげで眠ってしまったんだろう。  その空のパッケージも拾いまとめてごみ箱に捨てた。  パタンと本を閉じる音が部室の隅から聞こえた。  長門が読み終えたらしい。今まで読んでいた本を本棚に戻している。  次の本を手にするのかと思ったら、手ぶらのまま透明な目でこちらを見た。 「? どうした?」 「──今日は帰る」  え、もうか? まだ下校時間ではない、というか放課後は始まったばかりだと思うが…… 「今日読むべき...
  • lost my .....
    ...。」 私の体には彼のカーディガンがかかっていた。 何故か余計に温かく感じた。 「さて、帰るか。夜も遅くなっちまったしな。」   私は無言で帰り支度をし、彼もまた部屋の出口付近にまで移動していた。 部屋を出て横に並び玄関に向かう。 外の雨に彼は悩むそぶりを見せていた。 「傘が一本しかないな・・・長門、お前が使え。」 「・・・一緒に入ればいい。」 「いや、何と言うかだな・・・。誰かに見られた場合を考えるとだな・・・。」 煮え切らないことをブツブツと言っている。 「嫌?」 「そういうわけじゃないが・・・まぁ、お前とたまにはこういうのもいいかもな。」   必然的に私は彼に寄り添って、歩いていた。 どうやら私が濡れないように気を使っているらしい。   雨の音だけが響く中、ふと 「・・・・キョン・・・・。」 と呟いていた。 「ん?何か言ったか?」 「・・・何でもない。」 「そうか。お前の家まで送...
  • 渋皮やさしく剥いたなら
    ...パンツとトレーナーにカーディガンを羽織った思いっきり普段着な姿で、ハルヒはぶつぶつ不平を垂れながら玄関先に出てきた。ふふん、完全に意表を突かれたようだな。いつもは俺が一方的に驚かされてばかりだから、たまにはこういうのも良いもんだ。 「用があるならさっさと済ませなさいよ! 風邪引いちゃったら責任問題だからね!?」 「へいへい。ほらよ」  自転車のカゴから取り出した茶色の紙包みを、俺はハルヒに手渡してやった。ずっしりとしたその重量感に、ハルヒは目を丸くする。だいたい2kgくらいって所か。 「これ…栗?」 「ああ、田舎からたくさん送られてきたんでな。おすそ分けだ」 「わざわざ、届けに来てくれたの…?  っていうか、先に電話で確かめてから来なさいよ! もしもあたしが家に居なかったらどうするつもり!?」  なんでそう顔を真っ赤にして怒る。 「いいだろうが、ちゃんと居たんだから。それ...
  • Any day in the rain.
    ...わたしは彼にの背中にカーディガンをかけてあげた。 「風邪、ひくから」 蹴りたい背中。 読みかけの本を部室に残して、わたしは外へ出た。 彼に何か買ってこよう。わたしからせめてもの感謝の気持ちをこめて。 冬の風が冷たい。随分と暗くなってしまった空を眺めた。 購買部、もう既に閉まっている。一番近いのは、坂の下にあるコンビニエンスストア。 急ごう、できれば彼が起きてしまう前に。 小走りで坂を下りる。この雨量ならば、少し濡れるが傘は不要。 コンビニエンスストアまで、あと八百三十二メートル。     わたし。 ――わたしという存在。 彼。 ――彼という存在。 彼はだれ? キョンと呼ばれるひと。   わたし。 わたしはだれ? 長門有希。 名称、呼称。 他人が呼ぶ為に必要だから、アイデンティティ、拠り所。 ――この星で生きるために必要だから? 違う。 名前なんか要らない。 ――名前が無ければ消えてし...
  • Think of K
    ...そう思いながら自分のカーディガンを掛けるあたしも大概バカね。 まあ、お約束の様に掛ける寸前に目を醒ますもんだからタチが悪いわ。 ……あんた、あの雨の日もこんなタイミングだったわよね。まさか起きてんじゃないしょうね。 だから苦し紛れにこんなことを言ってみるわけ。 雪が降ってるのなんてさっきから知ってるわけだし、今更騒ぐことじゃないけど。 「本当だ」 キョンが億劫そうに立ち上がって窓際まで来る。 ちょっと、あんた近くない? 耳に掛かる息がくすぐったくて、恥ずかしい。 「む、結構降ってるな。傘忘れた気がするんだが」 「心配しなくても借りてきたわよ。一本で十分でしょ。」 そう言うと何故かキョンはプッと吹き出した。 何か可笑しい事言ったかしら?気に食わないわよ。その顔。 窓ガラスが冷たい。のに、背中から感じる暖かさで身体が火照るのを感じる。 本当に、あたしったらどうしちゃったのかしら。 ...
  • 涼宮ハルヒの憂鬱-アナザーストーリー-
    ...・・・。 俺は長門のカーディガンを脱がしセーラーのファスナーを開け、 その素肌に指を這わせた。 長門・・・いいのか 「・・・いい。」 俺は長門のブラジャーに手をかけ、ホックを外し、ブラジャーを脱がせた。 綺麗だよ長門。 「・・・・。///」 長門の綺麗な整った小ぶりな乳房があらわになり、長門は顔を赤くして俺の制服の袖を引っ張った。 俺は長門の白く柔らかい乳房に触れ、 ゆっくりと揉み、乳首に口あてがい吸い込んだ。 「・・・・あっ。・・・何、感覚がおかしい・・・。」 ……。 俺は無言のまま長門の胸を愛撫し続けた。 長門は自分の感覚がわからないのか、 ずっと弛緩したかのように身体を動かさず、 全てを俺に預け小さく声を漏らしていた。 長門、長門っ・・・!! 「・・・ぅ・・・あっ・・・ダメ。」 長門は起き上がり、俺を制止するように腕をかけた。 「・・・異常な情報の混乱を確認した。これ以上はダ...
  • はるかぜふくまえに・プロローグ
    ...ハルヒは、 「今日はカーディガン着てないのね」 そこかよ! 全然見当違いじゃねぇか! おかしいだろどう考えても! だがわざわざハルヒにそんなことを進言するのも野暮である。しかるに俺は悶々としていた。 長門の方を見ると、「どうしたの?」と言わんばかりににっこりと笑って首を傾けている。 長門はハルヒの方を向くと、 「そうなの。もうだいぶ暖かくなったから、たまにはなしでもいいかなって思って」 「あってもなくても有希はかわいいから、問題ないわね」 ……置いてかれてるのは俺だけですか、そうですか。 だが朝比奈さんならさすがに驚いて慌てまくってくださるに違いない。きっとお茶を載せたお 盆を盛大にひっくり返すくらいの動揺はする。 俺が自分に言い聞かせるようにしていると、間もなくドアが開いた。 「遅れてごめんなさぁい」 他でもない、唯一女神の登場である。 「あ、みくるちゃんこんにちは」 普通の明るい...
  • キョン七変化
    ...し……女子の。そしてカーディガンを着用し、右手には本を持っている。   ハルヒ(まさか……) 古泉(まさか……) みくる(まさか……)   キョンはそのままイスに座り、本を読み始めた。   キョン「……そう。」   これは間違いなく……   ハルヒ(有希だ!) 古泉(長門さんですね!) みくる(長門さんですぅ!)   キョン「……ただし推奨は出来ない。」   ハルヒ「……プッ!」 みくる「……ププッ」 古泉「ククッ……僕はもう無理です」   笑ってしまう3人。長門はまだ笑ってはいない。しかし……   ハルヒ(見て見て、有希が!) みくる(プルプル震えてますぅ!) 古泉(彼女の我慢も限界が近いということですか……)   そしてキョンは長門の目を見て一言。   キョン「……信じて。」   その時であった!   長門「……ブホォ!!」 ハルヒ(……!!) みくる(……!!) 古泉...
  • Close Ties(クロース・タイズ) 第四話
    ...くなる。中に着ているカーディガンとコート、そしてなにより朝比奈さんがくれたマフラーのありがたみを初めて感じた。手につけている黒い手袋が無ければ、私の両手はきっと凍傷ですぐに使い物にならなくなっていたかもしれない。  これらを渡された時、私は彼女達になんと答えたのだろうか。今からでも改めて感謝の言葉を述べても遅くはないだろうか。  空が青い。雲一つ見えない事に感動を覚えた。太陽はまぶしすぎて直視できないが、その明るさに感謝したい気分だ。  口から出る白い吐息も、制靴が奏でるこつこつという音も、なんだか楽しい気分にさせられる。有機生命体になってから初登校という自分の置かれている状況を忘れてしまいそうだ。  しかし、その楽しいという未体験の気分も学校へと近付く度に増えてくる生徒達の姿を見るにつれ、異なる感情へと変化してきた。  皆すれ違う度におはようと挨拶をしたり、そのまま一緒に会話を...
  • 長門有希無題5 1話
    ...を耳にした   例のカーディガンの事に納得がいっていない女子生徒はこのネタで長門有希を滅茶苦茶にしようと考えた 幸いにも妊娠しているという噂はまだ一部で囁かれているだけで広まっていなかった   確かに最近の長門有希は雰囲気が変わった気がする 以前までは常に無表情だったが最近は微笑んでいる事があった。しかもそういう時は大抵お腹を撫でていた   だから女子生徒はこの噂が噂ではなく事実だと直感していた   だから女子生徒はある男子生徒にこんな噂を吹き込んだ 「土曜日の19時に体育倉庫にいる女は変態でレイプ願望がある」と。   「長門さん長門さん」   金曜日の放課後に女子生徒は長門有希に声をかけた。もちろん長門有希を滅茶苦茶にする為に。 「………何」 「実は悩みがあるの。もし良かったら相談に乗ってもらえない?」 今までの長門ならきっと断っていたのかもしれない。 だが今の長門にはこのクラスメ...
  • かぐや姫
    ...理やり剥ぎ取った。 カーディガンとともにボタンが飛び散った。飛び散ったボタンのカツン、カツンという音が 誰もいない校舎の静寂の中では、すさまじい音であるかのように感じた。 制服を剥ぎ取られ、肩紐の解けた長門を見て、俺は息を呑んだ。 なんて白さだ・・・この世の美、というものを表現する全ての言葉が拙く感じてしまうかのような、 表現するのも憚られる、その神秘的な白さ。月光に照らされた彼女の素肌は、 今まで人類が続いてきたその理由を知っているのかのようですらあった。 長門「私は・・・私は・・」 また何か言葉を発しようとした長門だったが、俺にはよく聞き取れなかった。それよりも 早く長門の肩を掴んだ俺は、ブラジャーを後ろのホックで外し、剥ぎ取った。 長門の胸があらわになる。 綺麗な形であった。恐らくサイズはB程度だと思われたが、綺麗な形と、その柔らかさは 視覚的にも感じ取れるようですらあっ...
  • えれべーたー☆あくしょん
    ...片手に提げた、制服にカーディガン姿の長門さんがこちらを向いてほんのわずか頷き、それからわたし、そして会長へと目線を動かします。 ほとんど感情の色の見えない、硬質ガラスのような瞳。会長は会長でそれを平然と見返していますが、内心は穏やかではないでしょうね。 なにせこの人は以前に、公然と文芸部を潰すような発言をしていますから。あれが『機関』主導の小芝居であった事は長門さんも承知しているはずですが、それでも自分の居城を脅かされた彼女が会長に良い印象を抱いていないのは、明々白々でしょう。 ともかく、ここは仲裁役を務めた方が良さそうですね。わたしはいつものおっとりスマイルで、長門さんに声を掛けました。 「それなら、一緒に帰りましょうか。会長、わたしたち同じマンションですので、今日はここで」 「そうか。では喜緑くん、それから長門くんだったな、気を付けて帰りたまえ」 わたしが長門さんの横に...
  • 初めてのデート
    ...らしたキャミソールにカーディガン、制服姿のハルヒとは違ってとても大人びていた。   「何、じろじろ見てんのよ」 「いや、なんとなくな」   ハルヒにこれ以上追求されることを恐れた俺は向かいの窓に視線を泳がせた。   なぜなら、ハルヒに少しだけ、ほんの少しだけだが、ドキドキしてた俺がいたからだ。   目的の動物園は駅から非常に近かった。 というより、目の前だ。 迷いようが無い。   動物園でも2.5人分の入園料を払い、やっぱりハルヒは不機嫌そうに振舞ったが、 別に怒ってるわけではないようなので一段落だ。   「飯食ってから回らないか? もう十二時過ぎてるし」 「そうね」 「あたしもハルにゃんのご飯食べたい!」   適当な場所を見つけて、持ってきたビニールシートを広げた。 すぐに妹が飛び込んだので、引っ張り出してビニールシートを完全に広げ直した。   ハルヒは大事そうに持っていたバス...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン子)Ⅱ
    ...しにも馴染みの北高のカーディガンつきセーラー服を着ていても、絶対に今日初めて遭った女の子が目の前に現れたんじゃ、こうなるわよ。  しかも自室に居たはずが全然違う場所に居れば間違いなく愕然とする。 「あなたは別世界で情報連結を解除され、この世界で再構築された。それを感知したわたしはあなたの自室ではなく、この部屋で再構築できるよう移動させた」 「……」 「なぜなら、この世界はあなたの知る世界ではない。また、あなたの自室はこの世界の『あなた』が主。余計な混乱を招くことを回避するにはわたしの行動はベターであった」 「……」 「あなたがこの世界で情報連結を再構築するためには同様の存在が媒介となる必要がある。なぜなら世界に『自分』という同時限同位体の存在は一人しかいない。『自分』が二人になることは世界構成には矛盾する。よって、こちらの世界の『あなた』とあなたが入れ替わった。これがあなたがここ...
  • 規定事項の子守唄 第十話
    ...彼女のぬいぐるみは、カーディガンをはおっているデザインでした。長門さんの儚げなイメージにあわせるため、髪色をうすいグレーっぽくしました。 「これは、わたしの姿をかたどったもの? 」 「はい、そのつもりです。鶴屋さんがデザインして、わたしが縫いました」  すると、長門さんはぬいぐるみを手にもったまま、彫像のようにかたまってしまいました。目のたかさをあわせ、見つめあっているような雰囲気でした。 「あの、長門さん? 」  長門さんが、ぬいぐるみを抱きしめました。そうして、わたしのほうに目をやったかと思うと、なぜかすぐにうつむきました。 「わたしという個体は、この贈りものにたいして、喜ばしいと感じている。しかし……」  ぽつりとつぶやくように、長門さんがいいました。 「もうしわけない。こういうとき、どのように表現すればいいのか、よくわからない」  なにか、そのしぐさが悲しげに感じられ、わたし...
  • リバーシブル2
    ...、ハルヒはやおら俺のカーディガンを掴み脱がせ始めた。 「ちょ……! お前、何やってんだ!」  待て待て。この展開は前にもあったぞ。いや、それはどうでもいい。この状況だとお前、犯罪だぞ! 「おやおや、何ですかこれは」  渡りに船。古泉かっ! 止めろ! 頼むからやめさせろ! 「涼宮さん、それはその行為はいささか問題があると思いますよ」 「そうか?」 「まぁ、ここは学校ですし」 「まぁ古泉君がそう言うなら……。わかった、じゃあ早く着替えろ」  …………だから出てけっての! 「……入っていいぞ」  状況がいまいち飲み込めないまま、とりあえず着替えが終了。  一週間前に着たからな、すんなり着れた。若干古泉に手伝ってもらったがな。  しかし古泉、女になってもやはりハンサム。おまけに巨乳。悔しいのは気のせいだと信じたい。身長は女だった頃のハルヒ程か。 「よし、じゃあ全員揃ってる事だし、SOS団...
  • 普通短編49
    ...てるのよ!!」 「カーディガンをかけた」 「見ればわかるわよ。なんでそんなことするの?」 「彼が風邪をひいてはいけないと判断したため」 「…………まぁいいわ。有希もさっさと帰りなさい」 「…………」 ――― 「(キョン、さっさと起きなさいよ……)」 「……ハルヒ」 「さっきからなんなのよ一体」 キョンに近づくハルヒ 「……好きだ」 「なっ―――!!!」 「むにゃむにゃ」 「(キョンがあたしのことを……そんな訳ないわ。キョンがあたしを好きになる理由なんてないもの。今まで散々無理押し付けてきたし……)」 キョンとの距離50cmまで接近。 「(今ならキョンとキ……って何考えてるのあたし!!)」 「……うん?」 「!!!!」 「……あれ?お前だけか?」 「何よ。あたしだけじゃ悪いの?」 以下サムデイ   「なあ涼宮」 「何よ突然。気持ち悪いわね」 「いいじゃないか涼宮。間違ってるわけじ...
  • 夢見ぬ蛙は終末に鳴く4
    ...、……「彼」にそっとカーディガンを羽織らせる、長門さんの姿。 子が親を気遣うように、慈しむ人をしめやかに労わる少女のふるまいは、僕に言いようのない感慨を齎した。 無機質な白い横顔。甘くも可憐でもない、人形のような精巧な顔立ちが、「彼」に寄せた微弱な感情。   ああ、長門さんは、「彼」のことが好きなのだろう。きっと、そうなのだ。 思い、微笑み、その優しい二人きりの空間を今は壊さないようにと、扉をそっと閉じた。         薄ぼんやりとした夢の中で、忘れていた違和感の正体に思い至る。 長門有希が仮に恋をしたならば。僕はもう知っていた。長門さんがどんな風に感情を降り積もらせ、暖め、胸郭の内部に形にしていくかを知っていたのだ。 とある雨の日に、「彼」を静寂のうちに見つめる静かな面差しを目の当たりにしたときには、既にそうだった。   だから僕に見せた、分かり易いくらいの丸みを帯びた女性らし...
  • 二月の雪
    ...口付けながら、長門のカーディガンを脱がす。 そして、長門の小さな膨らみに手を伸ばした。 長門が小さく、声をあげる。 恥ずかしいのか口を押さえようとするが、俺の口でそれを塞いだ。 キャミソールのようなひらひらした服を捲り上げ、ブラジャーの上から長門をゆっくり揉む。 長門は少しずつ声を大きくしていった。 そのまま後ろに手を伸ばし、ブラジャーのホックを外そうとしたが、いかんせん初めてなのでうまくいかない。 それに気付いたのか、長門は頬を赤らめながらブラジャーのホックを外してくれた。 そんな長門が可愛くて、俺は長門を押し倒して、上になった。 露になった長門の小さな膨らみは俺を興奮させるには十分だった。 他のところよりよりいっそう白みを帯びた膨らみに、小さく起っている乳首が愛らしかった。 長門も感じてくれているんだと思うと、さらに興奮は増していった。 気持ちを落ち着かせようと、長門に長い長いキ...
  • 普通短編9
    ...。 手記3 雨。カーディガン。彼。そして私。 手記4 うらやましいうらやましいうらやましい わたしは、どうしててどうして げんごかできない、どうして にくい、にくい、いなくなってしまえばいい かれをわたしのものにしたい なんでわたしなのなんでかれは つかれた、もういやだ かえてやるじゃまするな みんなきえろ、いなくなれ かれ、としょかん、わたし わたしはまつ ハルヒ「キョン…」 キョン「ん?」 ハルヒ「ボソボソ…」 キョン「何だって?」 ハルヒ「にっ…」 キョン「に?」 ハルヒ「ににんがし…」 キョン「…九九?」 ハルヒ「じゃなくて、に…」 キョン「に?」 ハルヒ「…にんじん!」 キョン「ああうん人参だな、そして殴るな」 ハルヒ「でもなくて、にっ…」 キョン「に?」 ハルヒ「…にんしんした」 キョン「妊娠したのか…!」 ハルヒ「……」 キョン「そっかそっか、男の子か...
  • 普通短編14
    ...ったんだ。 ハルヒにカーディガンを返し、もう一枚を持ち上げた俺は、そんなことを考えていた。           ∀・)     古泉!今、おまえは無かったことになってんだ!顔をだすな!     Α・)     解禁されるまで引っ込んでなさい!     Α・)…     (・∀・)キョンた~ん     か え れ     Α・)…         長門「しぶといひとね」     長門「当該対象の有機情報連結を解除する」     ギュィィィーーン     古泉「そ、それは、まさか!!アッー!!」       古泉 は バラバラ に なった           古泉「という夢を見ましてね、いやぁさすがに少しばかり焦りましたよ」     キョン「あっお前、いい加減にしろよハルヒ!」 ハルヒ「なによあんたに関係ないでしょ!ほ~らみくるちゃん、今度は相撲取りよ~」 みくる「ひやあああ」 ...
  • SOS
    ...表情、いつもの制服にカーディガン姿だ。口数も少ない。  次に二人目、これは何やら怒っている様にも見える長門だ。何故か夏服の制服を着ている。  で、三人目、どうやら機嫌がいいときの長門に見えるな。服装はいつもの制服だがカーディガンは着ていない。  次、四人目、これは悲しい事が起こった時の残念がっている長門に見える。いつもの服装だがなぜかハイソックスをはいている。  はい五人目、本当に長門なのかと思うぐらい緩慢な動きの長門だ。服装は何故かワンサイズ大きい服をダブつかせている。  あー六人目、これは見覚えのある長門だ。初対面の時にかけていためがねを掛けていて、知的な感じがうかがえる。  おい七人目、ちょっとまて、なんでお前だけ体つきが違うんだ? そんなグラマラスな長門は長門じゃないぞ!     なんとか正気を保ちつつ、俺はいつもの長門だと思える一人目に問いかけた。 「一体何があってどうなっ...
  • 色んなキャラが出るSS1
    ...れば分かるだろ。俺のカーディガン。寒いんだったら風邪ひく前に着とけ』 ハルヒ『キョン……ま、まぁこれぐらい団員として当然よね!!しょうがないから着てあげるわ!!』 キョン『そうかい』 ハルヒ『(パサ)………あったかい………キョンの匂いだ…』 キョン『///』 ハルヒ『食べ物で言うと』 キョン『?』 ハルヒ『カッパえびせん』 キョン『……………』 ハルヒ『…………』 長門『………ユニーク』 キョン『……………』 古泉『……………(///)』     ハルヒ「うわっゴキブリ!!そっちへ行ったわ!キョン、早く殺虫スプレーかけて!!」 キョン「中途半端にかけると家具の隙間に入るから駄目だ。小泉、スリッパで潰せ」 バシッバツンッ!! 小泉「なかなかすばしっこいですね…すみません、逃がしました」 長門「Ωドライブを展開。目標を時空断層に転送する」 阪中「ルソーにひどいことしないで欲しいのね」...
  • 規定事項の子守唄 エピローグ
    ...の、体操着姿のもの、カーディガンをはおったもの、ロバに似たもの。それに、焼きそば喫茶『どんぐり』の制服を着たものもありました。  卒業記念につくったあのぬいぐるみです。遠い時間をへて、わたしのもとにもどってきたのです。  自分の手が、ふるえているのがわかりました。わたしはぬいぐるみのなかからひとつ、鶴屋さんに似た姿をしたものを手にとると、落とさないように慎重にもちあげました。  たぶん、汚れや破損などはなさそうです。このぬいぐるみたちがすごしてきた時間の長さを考えると、しんじられないほど綺麗な状態である気がしました。涼宮さんの影響とは、つまりそういうことなのでしょう。  だけど、こまかいところがよく見えません。目のまえが、どんどんぼやけて、どうしようもありませんでした。 「泣いているときではないわ、朝比奈みくる。あなたはこんご、決めなければならないことがあるのよ」  すぐ近くか...
  • オーディナリ ホリデー
    俺が心のどこかで憧れていた非日常。   年末の一件で俺はそれをついに受け入れてしまい、 雪山でその覚悟を試され、年明けにこの世界を確かなものにして、 ようやくもって新学期を向かえようとしていた。   市内初詣ツアーはハルヒ号令のもと開催され、 映画撮影の時に大いに迷惑をかけた神社をはじめとして、 おそらく今年のギネス記録に手が届くだろう程にお参りしまくって終了した。   その間のSOS団3人娘の振り袖姿は、俺の脳内写真館に1スペースを作って 後世まで保管しておくだけの価値があったのだが…。   そんな一連の忙殺的スケジュール敢行によって、もはや俺はくたくたであった。 旅行の荷物もようやく片付け終わったところであり、 残り少ない冬休みは家でのんびりしたいものだと思っていると、   「キョンくん電話ー」妹である。そろそろノックを覚えてくれ。 雪山から帰ってきてこっち、この小学5年生11才は疲れ...
  • 長門有希の報告Report.4
    ...「あっ、そ、そこの、カーディガンの人! てっ、手伝ってくれませんかっ!?」  わたしの目を見て必死に何かを訴えかけながら言った。  涼宮ハルヒのすることには必ず理由がある。わたしは肯くと、紙を拾い集めるのを手伝った。散らばった紙をすべて拾い集め、わたしが拾った分を涼宮ハルヒに手渡そうとすると、彼女は素早くわたしの手首を両手で掴むと、一気に自分の近くに引き寄せた。 「あ、あのっ、ありがとうございますぅ~」  涼宮ハルヒは目を潤ませ、顔を近づけながら礼を言った。相当顔が近い。わたしの視界が涼宮ハルヒの顔で埋まる。紙束で隠れる格好となった涼宮ハルヒの手が、わたしの胸元をまさぐった。かなり乱暴な手つき。 「あのっ、それではこれでっ。あっ、ありがとうございましたぁ~っ!!」  すぐに涼宮ハルヒは立ち上がり、そそくさと立ち去った。  わたしは教室に入り、自分の席に着くと、いつものように本を取...
  • 愛のカタチ
    ...を伺い見る。そこに、カーディガンを身にまとった小柄の女子生徒を見つけた。  ちなみに例の如くハルヒは教室には居ない。今頃は食堂で常識の範疇を越えた注文をしておばちゃんを困らせていることだろう。  俺は、なぜかニヤニヤ顔の谷口を尻目に置いて、どこか不安な心境を保ったままその訪問客に声をかける。 「よう長門、どうした?」 「あなたに話がある。あとで文芸部室に来て欲しい。時間はさほど取らない」 「ああ、構わないが……」 「それじゃあ」  俺が詳しい事情を訊く前に、長門はそそくさと立ち去り、まるで線香の煙のようにさっと消えてしまった。  自分の席に戻った俺は、谷口の質問攻撃を華麗にスルーして、残り少なくなった弁当を箸でかきこむことに努める。  しかし、長門がわざわざ教室まで来て話したい内容とはなんだろうか。教室で話していかないということはそれなりに内容の混んだ話だということだが、時間はさほ...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン)Ⅲ
    ...が結構似合っている、カーディガンを羽織った北高制服姿の、とびっきりの笑顔の女の子が古泉の左腕に自分の右腕をからめて左手でピースサインをしている写真だったんだ。  んで、古泉の体の向きが少し右を向いているってことは写真を撮る直前に逃げ出そうとしたところを彼女に捕まったって感じだな。  ったく、古泉よ。素のお前は結構照れ屋さんなのかい?  なんたって、この写真のお前は恥ずかしがりながら、しかし、今まで俺が見たこともない本物の嬉しそうな笑顔なんだぜ。     反転世界の運命恋歌(完) キョン子編
  • 情報統合思念体の観察日誌2
    ...キョンくんの匂いつきカーディガンにくるまって寝ちゃおーっと。 もしもの時はよろしくね、おとーさん♪       主流派「よおおっしゃああああああ!!有希が!有希が私のことを頼りにしてくれているぞおおおおお!!」 急進派「ああ……今の兄貴、最高に輝いてるよ……!!(ついに親を使うようになっちまったか我が姪っ子よ……)」 穏健派「久々に兄さんが燃えている……。(暑苦しい……。いいから仕事してくださいよ)」 朝倉「あたしのことまた再構成してくれないかなあ……」 喜緑「ええ、それ無理です♪」 朝倉「!!??」           主「古泉一樹と観察対象Bのキャラソンが出るらしい」 急「うちの涼子の歌が霞んでしまうじゃないか」 穏「うちの江美里のなんかまだ発売してないっつの」 主「まぁうちの有希のはいまだに不動の人気だろうし、そのへん不安はない」 折「うちも作ろうかなぁ……インターフェース」...
  • 涼宮ハルヒの追憶 chapter.3
    ... 長門は流れ出る涙をカーディガンの裾で拭った。 座り込んでいる長門と立って話すのも疲れるので、俺はしゃがんだ。 「それなら話が早い。おそらく、このあと俺は長門に世話になるのだろう。 なんせ、俺は一週間後に俺自身に会う以外は会ってないからな。 二十五歳になった俺が街を歩いて、知り合いとばったり、なんては危険すぎる。 一週間、この部屋に泊めてもらってもいいかな?」 「いい。そのためにわたしはあと一週間、処分されないで残されているから」 「そうか。それじゃあ、一週間よろしく頼むな」 俺は笑顔を作った。 作ったはいいが、内心不安だった。 だって、相手は高校生だぞ? しかも、今の彼女と外見は変わらない。 情熱を持てあまして、夜這い、なんてことはないだろうが。 この時の長門にはまた違った趣があるからな。 我に返って、前を見ると、 長門が首を傾げて、液体ヘリウムのような目で俺を見つめてい...
  • 情報統合思念体の観察日誌1
    ...日、あの人から貰ったカーディガンが使用不可能な状態になりました でも、またあの人が作ってやると言ってくれました なんか嬉しかったです おわり 主「うおお有希ぃー!!!  何でお父さんを頼らないいんだあああああああ!!  お父さんなら何でもしてやれるのにいいうわあああ」 穏「あんな親バカにはなりたくないな」 急「だよな」 主「有希たんメリクリ~パパだよ~wうん……うん…ごめんね~突然電話なんかしちゃって、え?ああそんなんじゃないそんなんじゃない。 今日はクリスマスだから有希たんが欲しい物を一つだけプレゼントしようと思ってね。 何が欲しい?宝石?ブランド物の小物?車とかはまだ子供だからだm…………え……うん……うん………キョンくんの赤ちゃんが欲しいの? それはダメ!有希たんはまだ子供なんだからそんn……あ!………………」 急「有希ちゃんなんだって?」 主「じゃあいらない...
  • Project512_Part9
    ...  ……、わたしはカーディガンを彼にかけると、そのまま寝顔を見つめていた。  この刻が何時までも続けばいいのに、この想いが何時までも続けばいいのに。 「あなただけの物にしちゃえばいいじゃない」  ───!?  よく聞きなれた声、朝倉涼子、わたしの親友───でも、なぜ? 「わたしはあなたの事を一番理解しているわ、あなたがしたい事ならなんでもする」  その声、その姿、すべてわたしが良く知る朝倉涼子であったが、その言動も その存在も異質な物だった。  わたしの心の中に言い知れぬ感情が満ちる。 「わたしはあなたの味方よ、そう造ったんじゃない」  わたしは思い出してしまった、この世界は……。 「あなただけの物にしちゃいましょうよ、わたしがやってあげる」  そう言うと彼女は彼の首に手をかけた。  言い知れぬ感情とは『後悔』や『罪悪感』と言うべき感...
  • 【罪と罰】 第1話
    ...立つと、羽織っていたカーディガンを脱ぎ彼の背中にかける。 ―――理解不能 再び脚を動かし、彼のすぐ傍の椅子に座り、眠っている彼の姿を見つめる。 ―――理解不能 何故かは分からない。けれど、わたしはそれだけで人間が感じる”幸福感”というものに近いと思われる感情を感じていた。 ―――理解不能 しばらく見つめていると、ふと彼の体が動く。そして、ゆっくりと上半身を起こすと、彼の目はわたしを捉えた。 「長門…?」 彼がわたしの名を呼ぶ。わたしの中で、何かが疼く。 ―――理解不能 「もしかして、俺が起きるの待っててくれたのか?」 そうだ、わたしは何故わざわざ彼が起きるのを待っていた? けれども、わたしの無意識は、こう答えた。 「そう」 ―――理解不能 「そっか…何か悪いな。っと…これお前のカーディガンじゃないか、お前がかけてくれたのか?」 わたしは、何故そんなことをした? 「そう」 ―――理解不...
  • 長門有希の消失 第一章
    ...  寒さをしのぐためカーディガンに首をうずめる。わたしの通う高校である北高は、この山の頂上にあった。  結局、朝の奇妙な感覚は次に起きたときにはなくなっていた。少し残念だったけれど、あの物語の続きはあの感覚がなくてもきっと書ける。そんな予感がした。たぶん、あの感覚はその文章の鉱脈を見つけるためだけの役割だったのだろう。それを、たとえカオスであってもちゃんとした形にするのはわたし自身の仕事なのだ。  坂の上の北高に目を戻した。  朝のことを考えると頭が疼くような気がする。しばらく考えるのはやめようと思った。  気を紛らわすために誰かと話すのも今日に限っては悪くはなかったけれど、あいにく横で歩いているはずの朝倉涼子はいなかった。  今日はわたしと同じような生徒がちらほらと目につく。つまり、ひとりで歩いている生徒だ。一週間ほど前から学校内で風邪が流行り始めていたが、今週になって欠席者が一...
  • HOME…SWEET HOME 最終話
    ...ンピースに薄い灰色のカーディガンをはおった地味な装い。 何処となく高校の頃そのままの雰囲気に思わず俺は懐かしさを覚えた。 「何?」 視線に気付いた長門が首を傾げる。 「いや、別に…… そうだ、何処へ向かえばいい?」 「ここで構わない」 「えっ?」 「この車の中の情報を操作する」 「え……?」 答える間もなく長門は例の早口な「呪文」を唱える。 すると、それまでフロントやサイドウインドゥに映っていた景色が灰色に変わった。 車ごと地面から浮き上がった様な妙な感覚が体に伝わる。 「……長門?」 「これでいい」 「いいって、何がだ?」 「聞いて」 「えっ?ああ……」 「現在、涼宮ハルヒに関する全ての存在はある勢力により監視されている」 「勢力?監視?」 いきなりだ…… 俺達は誰かに見張られているだと? そして長門が起こしたコレはそれらを遮る為のものなのだと言うのか。 しかし、だとしたら何故監...
  • 長門有希とキス
    ...る薄い湯気に、長門のカーディガンが少しだけ霞んでいる。俺はその裏にある小さな膨らみを想像し、そして切り捨てた。 長門は俺と目を合わそうとしない。湯呑を覗くことに一所懸命だが、意識して俺の視線を避けていることは丸わかりだ。 俺の長門はこうでなきゃいかん。 「なぁ、なんで俺を見てくれないんだ?」 気持ちの悪い質問も、この長門なら大丈夫。はっとしたように湯呑から目を離し、ついに俺と視線がぶつかった。 「俺のこと嫌いか? 長門と好きな本の話をしてる時だって、長門はあまり俺を見てくれない。なんでだ?」 長門はなにかを言いかけてやめ、少し俯いたあと、 「は……」 その後に続く言葉が手に取るようにわかる。しかし俺はその言葉を、立ち上がる動作で遮った。 怯えた長門の表情が愛らしい。俺が怒ってると思ったのかな? じゃあ、すぐにその誤解を解かないとな。 俺は無言でテーブルを回り、長門のそばにあぐらを掻...
  • 下衆谷口がなくころに ~踏潰し編~
      前回までのあらすじ   閻魔大王を中心とする黄泉政府により厳しくファッショに統治される死者の国、地獄。起床就寝時間は元より朝昼晩の食事の献立まで政府からの命令に従わなければならないという、売れっ子アイドルなみに厳しい管理を強いられる亡者たちの世界に、3人の男たちが舞い降りた。 時は地獄歴、照和58年6月。男たちは、政府の統括に屈し平淡な生活を余儀なくされた死者たちを救うため、テロリストとして立ち上がった。 くしゃみの後のシャックリのごとく突如として現れた3人の男たちは、市民プールの女子更衣室、銭湯の女湯、道の駅の女性用お手洗い所など、次々と攻略不能といわれた要所を破竹の勢いで陥落させていった。   ~~~~~   谷口「という夢を見たんだ」 キョン「夢だそれは」 谷口「イッツアドリーム」   谷口「1500シンプルシリーズ 『THE・下衆』」       ハルヒ「鶴屋さ...
  • SOS団のさよなら無職
    ...きかしら?」  白いカーディガンを羽織ったハルヒが、早足で近づいて来て隣に並んだ。 「あんたは何がいいの? 肉まん? ピザまん? まさかあんまんじゃないわよね? 私あんまんが苦手なのよ。だから、あんたが勝手にあんまんを買ってこないかどうか見張りにきたの」  俺の腕の横にある、中華まんみたいにつやの良い頬が少し印象的だった。   「お茶買って行きましょう。ジュースばっかり飲んでたら口の中がべたべたするし胸がつかえるもんね」  いつものことではあるが、今日はよくしゃべるな。そういう衝動にでも突き動かされているのか? 「あら、ペラペラしゃべるよりも、有希みたいに無口な方が良いってこと?」  極端なんだよ、お前の感覚は。その中間がバランスよくていいんじゃないか。 「なんだか、胸がいっぱいになってるのよ。今はね。だから胸の中にあるものを全部出しちゃいたいような気分なの」  ふーん。そんなもん...
  • 涼宮ハルヒの抹消 第四章
    ...横には、ワンピースにカーディガンを羽織って顔を赤らめる朝比奈さんの姿を見て取ることができる。俺を見つけると、ゴメンナサイと手を合わせた。  その朝比奈さんを従えるようにして、見物客の興味深そうな視線と下心ある視線を受け止めるそいつは、我がSOS団の団長に他ならないのだった。   * 「何でここにいたのよ」    周りの視線が痛くて非常に居心地が悪いためできれば場所を変えたいのだが、ハルヒがそんなことを聞き入れてくれるわけがなく、俺はただただ平身低頭するのみだった。  どうやら俺の予想通り、朝比奈さんのハルヒ引き留め作戦はまったく長持ちしなかったらしい。それでも時計を見ればもう九時五分なのだから、朝比奈さんにしては無理な敵相手に充分健闘したほうだろうね。 「いや、九時よりも三十分も前に来ちまったんでな。この暑い中で立ってるのも嫌だったから、一緒にいた古泉と涼ませてもら...
  • 朝比奈みくるのクーデター
    朝比奈みくるのクーデター その1 朝比奈みくるのクーデター その2 朝比奈みくるのクーデター その3 朝比奈みくるのクーデター その4 朝比奈みくるのクーデター その5 朝比奈みくるのクーデター エピローグ  
  • 長門有希の消失 第四章
    ...表示すると、わたしはカーディガンの中で温めていた手を出してマウスを操作し、書きかけのSFをごみ箱から取り出して保存してから、『わたし』の物語を表示させた。部室のパソコンには、家にあるパソコンとは違い、物語の最後の部分が少しだけ欠けている。書いている途中で彼がやって来てしまったからだ。しかし、それは幸運かもしれなかった。  そう。わたしは今、ようやく決心した。この物語の続きを書こう。書きかけの、まだ完結していない『わたし』の物語を。いや違う。『わたし』ではない。今度こそわたし自身の物語を創るのだ。あるいは失敗するかもしれない。わたしのありとあらゆるもの――身体であったり精神であったり――が『わたし』に依存してしか存在し得ないなら、自分自身の物語を書くなんて狂言だ。でも、それを綴ることが少なくともわたしの感情の昇華になるのだったら躊躇うことはない。恋というものは不思議だ。わたしに勇気を...
  • ライバル
    ...のワンピースに、白いカーディガンを羽織っている。 足元は繊細な薄い白いミュール。きれいに整えられた爪が好印象だ。 大人のデートコースにエスコートしたくなること請け合いだ。 その後ろにいる我らが団長は、地球上のどこで買ったのか問いただしくなるような虹色のTシャツに、デニムのミニスカであった。 春だからか、素足でサンダルを履いている。プールサイドじゃねえぞ、ここは。 近所のコンビニに出掛けるなら、ついでにポテチを買ってきてくれないかこれお金、と言いたくなるほど普段着だった。 「あれ?キョンくんと……」朝比奈さんはキョトンとした顔で立ち止まった。 「はじめまして、佐々木です」俺の頭の上を佐々木の声が飛び越して行く。 立ち止まった朝比奈さんの肩からハルヒがニュっと顔を覗かせた。 ハルヒはじろりと俺の顔を見つめ、そのあとゆっくりと視線を動かした。 「キョン、誰なの?その女の子は?」 ハルヒは俺...
  • 人生最悪の四日間 第六章 ~笑い、再び~
        エルヴィン・ルドルフ・ヨーゼフ・アレクサンダー・シュレーディンガーという人物をご存知だろうか。 オーストリアの理論物理学者だ。 彼が文献で提唱した量子論に関する思考実験は非常に有名だ。 「シュレーディンガーの猫」と呼ばれるこの思考実験は、もともとは非決定論の矛盾を示すものだった。 だが、現在では別の実験結果によって決定論は有力視されなくなり、「シュレーディンガーの猫」は非決定論が克服すべき課題を示すものに置き換わった。 この実験はあくまで思考実験であって、実際の実験ではない。猫が可哀相だからな。 だから量子物理学者が量子力学の謎を解くために実際に猫を何匹も殺しているわけではないし、動物愛護の点でも問題は無く、物理学者が特に残酷なわけでもない。三味線を作る人間の方が残酷だ。   この実験を実際に行いたい人は次のものを用意してもらいたい。 ・蓋のある箱 ・猫(青酸ガスを吸うと死ぬ生き物...
  • 萌えよ一樹!!古泉ターン反転衝動空想具現化マーブルファンタズム!!焼き芋ハーレムでいけない!イツキ先生、長門有希の本気(古泉?×長門?×焼き芋?)
    ...、その長門の腰近くのカーディガンを掴んでへたり込ん でいる朝比奈さんがいた。 「有希!みくるちゃん!」 叫んだハルヒは二人めがけて走り出した。両脇に控えていたKHBの奴らに注意しつつ俺もハルヒの後を追う。こち らを振り向いた長門にハルヒは抱きついた。よほど心細かったのだろう、何故二人がここに集められているのかに はまだ疑問符がつかないようだった。すぐに追いついて来た俺に涙目でぷるぷる震える朝比奈さんは聞いた、一体 何が起こってるんですかぁ、と。いや俺もまだよくわからないです。が、この面子が揃ったということは……。 ある確信をした瞬間、目の前にあるステージの両脇からいきなりブシュウウウウッと煙が噴出し爽快でリズミカ ルな音楽が流れ出した。俺たちの注目を一瞬で集めたその煙の奥から現れたのは──スラリと伸びるブーツを履い た脚、キュッと締まってクビレた腰の上には濃い目のデニムスカート、朝比...
  • ガール・ミーツ・ガール1
    ...た朝比奈さんが、俺にカーディガンをかけてくれ る。 「ごめんね、キョンさん。……涼宮さんには逆らえなくて」 朝比奈さんの声を右から左に流しつつ、俺はどうにか状況を整理しようとする。 ハルヒは何をしようとしている、パソコン一式とは何だ? それとこの男子生徒は誰だ。上履きの色からして朝比奈さんと同じ二年生みたいだが、 俺はこんな奴知らないぞ。どこかで見たことくらいは有るかも知れないが……。 「キミがやらせたんじゃないか!、僕は呼び出しに応じてここに来ただけだぞ」 「ああら、誰がそんな言い訳を信用するかしら。そっちは男ばかり、こっちは女ばっかり だもんね。あたし達が連名で抗議したら、皆絶対あたし達を信用するわ」 「なっ……」 「良いから、よこしなさい!、じゃないと残りの部員も一緒になってこの子を……」 ……ここから先は俺の脳内から強制消去させてもらった。   話を整理すると、何でも呼び出さ...
  • 牧場に行こう!
    ...、白いブラウスに紺のカーディガンを羽織り、チェックのミニスカートというスクールスタイル。 足元は紺のロングソックスにローファーだった。 ま、長門によく似合っていて可愛いのだが、やはりハルヒの目がやや吊り上がっているため、俺は沈黙を守るしかない。 「おはようございます」キザったらしい声とともに古泉が登場した。さわやかな少年紳士といったところの装いとだけ言っておこう。男の格好に興味はねえだろう? 「さ、みんなそろったし、バスに乗るわよ~」添乗員よろしくハルヒが先頭に立った。バス停まで目と鼻の先だ。 バスに揺られること20分。牧場に到着した。ここは言わば観光牧場で、うまい牛乳やソフトクリームを楽しんだり、動物と触れ合う場所だ 何がいるかと言えば乳牛と羊、そして馬だ。あと小動物も居たはずで、ひょっとすると羊飼いの少年や、おじいさんと暮らす少女なんてのもいるかもしれない。 「ここ、アルプスじゃ...
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