涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「ハルヒVS朝倉 激突」で検索した結果

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  • ハルヒVS朝倉 激突
    ハルヒVS朝倉 激突 1話 ハルヒVS朝倉 激突 2話
  • 長編・その他
    ...恋愛 谷口の思い出 ハルヒVS朝倉 激突 朝倉涼子の逆襲 鶴屋さんの困惑 不機嫌な朝倉たん 鶴屋さんと笑顔とお茶 ビツパの1日 キョン×鶴屋さん 以下、名無しにかわりまして朝倉がお送りします 鶴屋さんと古泉 デスノート谷口 偽SOS団結成 LAST 鶴屋さん姉妹 朝倉涼子の終焉 アホの谷口冒険記 やさしい人 舞台裏 プロジェクトT 喜緑さんのお料理教室 非凡なる凡人 風鈴 谷口のおかげ キョン妹の憂鬱 喜緑さんと家事と旅行 谷口×朝倉の恋愛革命 コンピ男 僕とみくるとメイドさん~狂気の弾丸ドライブ~ 真夜中の情事 恋文 朝倉涼子の面影~恋文~ 【朝倉涼子の帰還】 鶴屋少女の孤独 キョンの妹がデート!? 『雪の降る街で』 谷口の日記 love in vain~谷口の恋~ 捨て犬キューピッド 初めての日曜参観 恋の忘れ物 これからの私 やきもち 転がり続ける人生 小さな初恋 男だらけの修...
  • ハルヒVS朝倉 激突 1話
    キョン「よ、おはよう」 ハルヒ「おはよ!相変わらず朝から気合の入ってない顔してるわねえ」 キョン「普通の朝はこれが標準なんだよ」 朝倉「あらキョン君、おはよう。今日も元気そうね」 キョン「あ、ああ。おはよう」 ハルヒ(フン!イヤなヤツがきたわ。外ヅラはかわいい顔してるけど、     腹の中じゃなに考えてるかわかったもんじゃないわね。この前     私の体操服が盗られたことだって、きっとコイツの仕業に違いないわ) 朝倉「あれ、涼宮さんどうしたの?急に静かになっちゃって。気分でも悪いの?」 ハルヒ(ええそうよ。あんたのせいでね!) キョン「朝倉、コイツの面倒はオレが見るから大丈夫だ」 そういうと朝倉は目をうっすら細くして答えた。 朝倉「あらそう?じゃ、キョン君にお願いするわ」 そういうと朝倉は女子の輪の中へ戻っていった。 キョン「おいハルヒ、朝倉のことがあんまり好きじゃないのは見...
  • ハルヒVS朝倉 激突 2話
    (作者の都合によりいきなりクライマックス) ハルヒを孤立させるため、キョンの篭絡を計った朝倉 しかし天性のニブチンであるキョンはなかなか朝倉になびかない。 業を煮やした朝倉は正攻法、搦め手を含めてキョンへのアタックを続ける。 そのうちにだんだんキョンのことが好きになってしまうが、朝倉は認めようとしない。 あくまでハルヒを孤立させるためという建前を貫き通していた。 そしてハルヒの誕生日前日、朝倉はわざわざ翌日をキョンに告白する日に定め、 彼につきまとう。なぜかキョンもその日に限って朝倉と仲良くしていた。 ハルヒはそんなキョンに素直になれず、悪態をついてしまう。 そして誕生日当日、キョンと朝倉が仲良くしている姿を見るのがイヤだったハルヒは 学校を休んでしまう。 ハルヒ「あーあ、今日は誕生日だってのに、なにやってんだろ私・・・」 学校をサボッたハルヒは、ベッドの上でゴロゴロしていた。 不意...
  • 下衆谷口がやってきた
      1.下衆谷口保守編~うとんじられてホーリーナイト~   2.下衆谷口保守 ~尻○行燈~   3.下衆谷口保守 ~モモンガハンター~   4.下衆谷口 ~下衆ミステリー 出題編~   5.下衆谷口 ~下衆ミステリー 解答編~   6.下衆谷口のなくころに ~尻隠し編~   7.下衆谷口のなくころに ~股流し編~   8.下衆谷口のなくころに ~触りごこち編~   9.下衆谷口のなくころに ~かつおぶし編~   10.下衆谷口のなくころに ~猫かぶり編~   11.下衆谷口のなくころに ~おめかし編~   12.下衆アドベンチャーTANIGUTI   13.下衆谷口のなくころに ~踏潰し編~   14.古泉一樹の計画    15.古泉一樹の計画2   16.SOS団の被害妄想   17.空気の読める国木田   18.下衆谷口の聖夜   19.下衆谷口の聖夜2   20.下衆谷口の聖夜3  ...
  • 谷口vs朝倉涼子~大激突~
      前回のあらすじ    涼宮ハルヒの情報観測の邪魔をする存在、下衆谷口。  そんな谷口の下衆加減に業を煮やした情報統合思念体の急進派がついにキレた。  再度、有機生命体として現れた朝倉涼子が、長門、喜緑とのアットホームドラマを繰り広げてついに動き出した!           谷口「ふほほ。インターネッツは便利なものでございますな」 谷口「18歳未満でも 『はい』 とか 『I agree』 とか 『承認する』 とか勝手にHOIHOIクリッコしていけば、お宝映像がフォルダー内にざっくざく」 谷口「徳川埋蔵金なんて目じゃないね!」 谷口「谷口です」 朝倉「ぁどっこいしょお!」  どかん! 谷口「ふふん!? インターネッツに夢中になっている俺のマイルームドアを蹴り破って誰かが侵入してきただと!?」 谷口「敵襲! 敵襲! 身の程知らずの不埒者が現れおったぞよ! 者ども、出あえ出...
  • 【コーヒーふたつ最終話・SaveOurSouls】
    …━━━━━放課後、部室へ向かう廊下の途中… ふくれっ面のハルヒが、俺の横を歩きながら不満げに口を尖らせる。 「あーあ、寒いっ!寒いわね!建物の中でも吐く息が白いって、どういう事かしらっ?」 「俺に文句を言ったって、しょうが無いだろうが!」 「それに…あのハンドボール馬鹿のホームルームは長いのよ!たいした内容なんて無い癖に…」 (お前だって、早々とホームルームを終らせて欲しい理由になる様な用事など、特に無い癖に…) 俺はふと、そんな事を思い付いて「最近、本当に何も無いな…」と改めて思う。 「何も…」とは…他でもない『閉鎖空間』やら『なんとか思念体』やらの事だ。 もう何事も無さ過ぎて、最近では長門や古泉や朝比奈さんが普通の人間に見えてきた…。 でも…まあ、それならそれでいい。 特に何事も無く今年はこのまま…… そうだな、ハルヒの立てた計画の通りに忘年会でもやって…無事に正月を迎えたいものだ━...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(中編)
      ◇◇◇◇    それから一週間、俺たちはせこせこと文芸部の活動を行った。  長門はひたすら本を読み、読み終えた時点であらすじと感想を書く。そして、俺は基盤となるHPを作成しつつ、 そのあらすじ・感想をパソコン上で打ち直し、さらに案の定長門の簡潔すぎるor意味不明文字の羅列になっている感想を 現代人類が読めるようにする要約作業を行った。時間がなかったため、昼休みに集合――もともと長門は昼休みには 文芸部室にいるようになっていたが――し作業を続け、俺にいたっては、もらったHP作成フリーウェアが ある程度HTMLなる言語をかけないと思うように作れないことが発覚したため、とてもじゃないが学校内だけでは 作業が終わりそうになく、コンピ研から借りてきた電話帳50%増量みたいな分厚いHTML・CSS大全という参考書を片手に 自宅のパソコンでも延々と作成作業を続けていた。  今日も俺は昼休みに弁当箱を...
  • ドラえもんとハルヒの鏡面世界(仮)3
    冷たい金属が抉り込まれるような感触がして、一瞬後にはそれが灼熱の棒を傷口に突っ込まれたような痛みに変わった。 俺の鼓動に合わせて血が噴出する。 「久しぶりに動いたから、動き方忘れちゃった」 ぶんぶんとナイフを振って確かめるような動作をする。 「お前は消えたはずだ。なんで……」 「うるさいなあ。黙ってて、永遠に」 そう言って朝倉はぼやけるほど高速に手を振った。 わずかに遅れて俺の頬肉が五グラムほどはぜる。 「んー。やっぱりおかしい」 頬と右腿の痛みに呻く俺の耳に早口言葉のような朝倉の声が届いた。 何が起こるかは分からんが、今より良くなることなどありえない。 俺はスペアポケットに手を突っ込んで、例のアレを取り出した。 黒い筒状の物体を手につけて、 「どかん!」 と叫んだと同時に先端から空気の塊が発車される。 空気砲ってやつだ。 風圧で朝倉の華奢な身体は吹っ飛ぶ……はずもなかった。 空気砲の一撃...
  • 長門有希の苦笑
    今日は学校が始まる月曜日 あぁ……あの憂鬱な日々がまた始まるのか そう思いながら目を開けるた すると長門が俺の横で寝ていた 「うぉぉわぁぁぁ?」 なんでこんな所にいるんだよ長門?お前にはマンションがあったはず 長門「私にもわからない 情報が足りない 」 情報が足りないってお前…………お前ほどの力があったらわかるはずだろ?それが何故? そう思っていると長門が俺の上にのしかかってきた ずっとこっちをみて俺の目の奥のほうを見ている 「何やっているんだ?長門よ?」 まさか長門がそっちの方であるはずはない 長門「貴方の脳に接続し情報を引き出している 今92%完了した」 この短時間に俺の2テラバイトの情報を引き出したのか さすが長門だ 長門「貴方が今考えた事も私には分かっている」 ああそういうことか つまり俺には何も考えるなと というかもうそろそろ完了したはず 長門「あなたが余計な事を考えているせいで...
  • 未練はあれども後悔はせず(後編)
      ◇◇◇◇    俺は長門の部屋に上がり、カーテンの引かれていない窓から外を眺めていた。たまに上空を赤いランプ―― 低空で飛んでいく飛行機が見える。そういやこの部屋に二人っきりってのも久しぶりだな。 「できた」  振り返ってみるとカレーライス山盛りの皿を持った長門が立っている。しかし、 「一人分しかないが、お前は食べないのか?」 「必要ない」  そう言いつつ長門はテーブルの上に皿を置く。  俺は溜息をつきつつ、テーブル前にあぐらをかいて座った。一方の長門は先に用意していたお茶を注いでいる。 カレーとは違ってこちらは二人分だった。 「すまないな、わがまま言っちまって」 「わたしは構わない」  長門の言葉。俺はじっくりと手を合わせてから、スプーンを取りカレーを口に運ぶ。  オフクロとケンカ云々は長門のそばにいるためのでっち上げだから、夜飯はきちんと取っていたため満腹ではないものの 腹に何かを...
  • 外伝 消失長門の真実
    長門ふたり   外伝 消失長門の真実   決行の時は近付いていた。彼を自分の物、自分だけの物にしたいという欲求はもはや 抑え難いまでに高まっていた。そのためには手段を選ぶつもりは無い。この世界の 全てを改変しても、彼を自分の物にしたかった。あの涼宮ハルヒがやっているように、 彼に甘え、彼を振り回し、彼に自分だけのことを考えて欲しい。今日、12月18日に その為の全てを実行するつもり。 いかなる妨害も断固として排除するつもりだ。長門 の心には一点の 曇もなかった。が、予想通り、妨害はやってきた。   「あなたのやろうとしていることは間違っている」 長門はそう言った。長門 は答える。 「あなたこそ、間違っている。彼に対する『感情』を押し殺し、 単なる観察者として振る舞う。あなたは偽善者。本当は 世界の全てを犠牲にしても彼を手に入れたいと思っている」 長門は反論する。 「感情で行動するのは人間の...

  • 今日は2007年4月14日。どうして俺が年月日をこんなにも詳しく指定するのかと言うとだな・・・まぁ今は話せないが 出来れば覚えておいて欲しい。長い、長い一日だったということは行っておく。 俺は二年に無事進級し、またハルヒと同じクラスである。ハルヒだけではない、長門と古泉も同じクラスだ。 古泉は理数系のクラスにいなかったか?なんてのはハルヒにとってはどうでも良く、俺たちはまた一年こいつに振り回される運命である。 ちなみに朝比奈さんは今年から受験生だ。未来人にとって受験勉強は必要なのかと思うがな。 幸か不幸か、SOS団に入ろうなどという変人は現れず、ようやく普段の学校生活に戻ろうとしていた頃である。 もっとも、ハルヒがいる限り俺に普通、とか普段、とかいうセリフは吐けないな、とかを考えている毎日である。 今回は、こんな春の陽気を一瞬にして吹き飛ばしてしまった話である。 毎度毎度、不思議探索と...
  • 古泉一樹の誤算 四 章
      四 章      それからいくつかのチェックポイントを見てきたのだが、このところ部室の様子がおかしい。いつもは窓際に座っているはずの長門が古泉の横にぴったり寄り添うように座っている。俺だけがぽつんと窓際でいびきをかいていた。しかしこの姿勢でよく眠れるもんだ。そんな長門と古泉の異様な雰囲気に、ハルヒはもちろん気が付いているようでチラチラと二人を見ていた。異様というか普通じゃないというか。 「今日は帰る」 ハルヒがぼそりと言った。かなり機嫌が悪そうだ。朝比奈さん(小)はなにが起こるかとオロオロするばかりで、古泉(小)は僕はなにも悪いことはしてません的スマイルを崩さなかった。    俺(小)、朝比奈さん(小)と続いて出て行き、長門(小)と古泉(小)が連れ添って帰った。そして部室は空になった。あのハルヒの仏頂面、この分だと半径十キロ以上の閉鎖空間が発生するな。今の俺なら閉鎖空間予報がで...
  • 反英雄 第三章
           俺のせいだ。全部俺のせいだ。  俺が国家権力に守ってもらえば安心だと安易に考えなければよかった。そうすりゃ、少なくとも森園生は死ななかった。  生死の確認なんかできなかったが、あのケガだ。今頃は…… 「ちくしょう!」  床を叩き、切創から血が滲む。  だが森園生はこの痛みの何百倍も傷ついた。なのに俺は生きている。俺だけが生き残ってしまった。  なぜだ?なぜ俺がこんな目に合わないとならないんだ?  そもそも、この物語の始まりは何だ?  母の死?なぜ母が殺された?  いままでは殺人鬼の妄想くらいにしか思っていなかった。ならばなぜ森園生が殺される?警官である彼女まで殺す理由がどこにある。  その瞬間、絶対に認めたくないことがアタマをよぎった。まさか!? 「俺……なのか?」  嘘だ。そんなのはありえない。俺はあんな女知らない。素性も接点も知らない女に、なんで狙われなならん。  だがこ...
  • 涼宮ハルヒの分身 Ⅴ
      Ⅴ   「‥‥‥誰、ってどういう意味かしら」 「そのまんまの意味だ。お前は誰だ。本物のハルヒはどこやった?」 そのハルヒはこちらにニヤリと笑った口下だけが見えるよう少しだけ振り返り、またもハルヒとおんなじ声色で俺へと返事をした。 「なあに、キョン。本物のハルヒ、なんて意味ありげな言葉言って。まるであたしが偽物みたいじゃない」 その通りだよ偽ハルヒめ。 「だって忘れちゃったんだから仕方ないじゃない。それとも何、そんなに大事な思い出だったのかしら?」 白々しいことを。どういう過程でこいつが全くハルヒと同じ容姿と声と性格を得たかは不明だが、本当のハルヒではないということが確かになった。となると、こいつが閉鎖空間を発生させたということか。畜生、よりによってハルヒの姿になりやがって。 「じゃあ教えてよ。もしかしたら思い出すかもしれないわ。どうやってあたし達はここから出たんだっけ?...
  • 涼宮ハル○の憂鬱
    ───2時5分。 まったく遅いわね!キョンのくせに! 絵本絵画展終わっちゃったらどうするのよ! あたしから誘ってあげたデートだというのにこんな大事な日に遅刻するなんて何考えてんのかしら! 今日は美容院に行って髪型セットしてきたっていうのに。 やっとポニーテール結える長さになったんだからね! それにしてもおっそいわ… あったまきた! 電話かけてやる……って携帯持ってくるの忘れたわ。 仕方ないわね。 すぐそこの電話ボックスに行ってるからその間に来るとかそういうのは無しだからね! …… ───────… はぁはぁ… しまった、もう2時15分じゃないか。 道端で偶然会った長門に誕生日プレゼントなんて買ってる場合じゃなかったな。 ハルヒがまだ待っててくれるといいんだけど… 早く電車よ…もっと急いでくれ! 駅についたときには待ち合わせに大きく遅れて20分を過ぎていた。 罰金どころでは済まされ...
  • 不機嫌な朝倉たん
    「だから…あなたを殺して、涼宮ハルヒの出方を見る」 そう言って繰り出された朝倉のナイフを、俺はすんでの所でかわしていた。 おい、コレ何の冗談? もしあのナイフが本物なら、かすっただけで 首筋から血がぴゅーって噴き出すぞぴゅーって。 いやホント、恐いからそんな物騒なモノしまってくださいお願いします朝倉さん。 「うん、それ無理♪」 いかん、なんだか分からないがこいつは本気だ。本気と書いてマジだ。 その考えに至った時にはもう、俺は脱兎のごとく走り出し、 そして――不可思議な壁に激突していた。ええ? ウソだろ教室の扉が! 「無駄なの。この空間はあたしの情報制御下にあるんだもの。 ふふ…分かったら、死になさい」 うわ反則くせえ。なにこの日本vsブラジル戦? 正直、俺は死を覚悟せざるを得なかった。そして、恐怖に頬を引きつらせた俺とは 対照的に、晴れやかな笑顔を浮かべた朝倉は大型ナイフを片手に...
  • 涼宮ハルヒの分身 Ⅳ
      Ⅳ   ハルヒが部室に鍵を閉めた後、俺たちは特に話すことなく学校を後にした。 常に無言状態でいる長門が沈黙しているのはまあいつも通りの光景だ。だがそんな長門を間にしてハルヒと俺まで黙りとなると気まずいことこの上ない。こちらが黙ってたって独りで喋るハルヒが今じゃ長門と大差ないなんてのは十分異変としてみなされるであろう‥‥‥が、まあ致し方ないわな。あんなことの後だし。俺も何と声をかければいいか分からん。というよりも声をかけないのが一番に思える。  そんなこんなで長門と別れ、ハルヒともさよならの挨拶だけ交わし家に帰宅。妹がパタパタとやってきて出迎えの挨拶した後、もうすぐ夕食であるというメッセージを耳に入れながらも俺はマイルームへと飛び込んだ。鞄を置くのも忘れてポケットに手を突っ込み、一枚のしおりをひっ掴む。相変わらずの明朝体の字で書かれたメッセージには、こう書かれていた。   【気をつ...
  • シュール短編63
    長門「数多くのカレーを食してきた私でも、いまだ口にしたことのないカレーがある」 キョン「なんだ、それは」 長門「それは…『豆のカレー』」 キョン「…要するに豆入りのカレーか?そんなのいくらでも作れるだろう」 長門「駄目なの駄目なの!教科書で読んだあのカレーじゃないと駄目なの!」 キョン「わっびっくりした!」 みくる「『ネズミの作った朝ごはん』…美味しそうでしゅた、食べてみたいでしゅ」 鶴屋さん「キモイ喋り方(苦笑)」 古泉「えいっ!えいっ!…おかしいですね、何回やっても信号が変わらない」 キョン「おい皆どうした、変だぞ!?」 ハルヒ「もーいやーこんなカオスな団はこりごり!解体してやるゥ!」   みくる「でしゅ~ましゅ~」 キョン「朝比奈さん、あの年であの口調はまずいよな」 ハルヒ「そうでしゅかね?」 キョン「へ?」 鶴屋さん「あいちゅのでしゅましゅ、あいかわらじゅきめぇでし...
  • 涼宮ハルヒの邁進 その5
     ………………  …………  ……  俺は流れているのかも、止まっているのかもわからない気色の悪い浮遊感に身をゆだねていた。  この感覚がタイムスリップって奴なんだろうか? しかし、目の前が真っ暗、というより光を認識できないので 何も見えず何も感じられない。 『このままあなたの意識情報をあなたの有機生体に戻す』  長門の声に、孤独感が解消されたのを感じつつ、俺の置かれている状況が何となく理解できた。 俺の意識だけがどこかにとばされているらしい。幽体離脱って言うのはこういう感覚なのか。まだ三途の川は渡りたくないんだが。 しばらくこの状態が続くのか? 『長くはない。じきに移送が完了する』  そうか。ならちょうどいい。いい加減何が何だかさっぱりだから解説の一つもしてくれないか? このままだとまたパニックになっちまいそうだ。 『わかった』  長門の了承を確認した俺は、聞きたいことを整理しつつ、質問...
  • 神の末路
    涼宮ハルヒの逆転の続編です。 突然目が覚めた。まるで悪い夢を見た直後のようだったが、夢の内容を思い出せない。 知らない方が良いだろうと自分に言い聞かせ、時計を見ると6時だった。 携帯電話が鳴った。画面を見ると、あたしの一番愛しい彼の名前が表示されている。 ハルヒ「こんな朝早くに起きてるなんて珍しいわね。どうしたの?」 キョン「なんか緊張して眠れなかったんだよ」 ハルヒ「うれしいこと言ってくれるのね。でもね体調崩しちゃ本末転倒でしょ」 キョン「大丈夫、元気だ。で約束は9時でいいんだよな?」 ハルヒ「そうよ。駅前で集合よ」 じゃあまたあとで、とキョンは言って切れた。ニヤニヤが止まらないわ。 あの日よりあたしとキョンは付き合い始めた。ただしばらくは恥ずかしくてまともに会話もできなかったけどね。それはキョンも同じ。付き合ってもあだ名で呼んでるけど、別にいいわよね? 最初は目が合うだけで顔が熱...
  • Break the World 第一話
       きっかけ、なんて物は大抵はどうってことがない。  俺がハルヒの巻き起こすゴタゴタに巻き込まれた理由も些細な会話が始まりだった。  だが、そんな日々の終わりは突然にやってきた。  何の予兆も見せること無く。警告を与えられる時間も無く。  始まりが些細な事だったように、終わりもまた些細なことがきっかけで訪れた。  それは、いつもと同じ日々での事だった。     「Break the World」  第一話 ― 発端 ―    相変わらず学校の授業は面白くない。何故かって言えば、内容がわからないのである。  俺の後ろに座ってるハルヒはちょくちょくを俺をペンで突いて来るし、  集中力削がれる事この上ない。元々無いようなもんだけど。  やっとの思いで授業が終わると、俺は朝比奈さんの癒しを求めて部室に向かった。  ハルヒも一緒だった。特に何も話はしなかったんだが。  部室棟に着き、ドアをノックし...
  • 涼宮ハルヒの遡及Ⅷ
    涼宮ハルヒの遡及Ⅷ     「あの波動に飲み込まれる前にテレポテーションを発動させて難を逃れたってこと。さっきも言ったけど、あたしの防御結界術を全部、打ち破ってきたわ。なら避けるしかないじゃない」  場所はあの巨人竜から距離を置き、茂みと木々に囲まれた、昼間だったはずなのだがやけに薄暗い森の中だ。 「今は冷静に振り返っていますけど、あの場面では随分、焦った顔をしておられたようですが?」 「はいはい。気まずくて強がるしかできない気持ちは分からないでもないけど、あたしに当たらないように」  む…… 「くすっ、それにしてもあなたの取り乱す姿というものはなかなか見ものでしたよ。僕が落ち着いているということは、涼宮さんの感知ができていた、という意味であるのに、それにまったく気付かなかったんですから」 「ですよね。あたしと長門さんも前から見てましたけど、あんなキョンくんは初めて見ました」 「興味...
  • 長門有希の反抗期
    月曜日 この高校に入って2回目の夏休みも、去年同様ハルヒに振り回されて終わった。 まあ流石に去年みたいに延々とループさせられる、っつーことは無かったがな。 この夏休みを語る上で1番話さなくてはいけないこと、それは俺とハルヒが付き合いだしたってことだ。 告白したのは俺。まあなんというか、いい加減はっきりさせないといかんと思ったわけだ。 SOS団のメンバーの反応は、長門はいつものようにノーリアクション、朝比奈さんは笑顔で祝福、 んで古泉は「おやおや、ようやくですか」とか言って例のニヤケ顔さ。 まあ結局のところ俺がハルヒに振りまわされるっつースタンスは不動のもののようで、 デートと言っても不思議探索の延長みたいな雰囲気、まあ俺もそういうもんかなと思いつつ、 もうちょっと恋人らしく甘々な言動があってもいいんじゃないかという希望もあるわけだ。 さて、回想はこれぐらいにしようか。現在に戻ろう。 夏...
  • 長門有希の素顔
        「『食』がおきる」 へ? 「『食』」 ………。 「長門さん、困っていますよ。ちゃんと説明しないと」 「……『蝕』のこと」 「『しょく』? 一体どういう字を書くんだ?」 「『食』とは天体が別の天体に見かけ上重なり、相対的に奥となる天体が見えなくなる現象。  見かけ上重なる原因は観測地点となる場所が惑星などそれ自身が動いているために起きる場合と……」 「長門さん……。簡単にいうと日食や月食ですね。」 ああ、やっとわかりましたよ喜緑さん。これでも長門の言いたいことは誰よりもわかっているつもりですが お仲間にはかないませんよ。 「いいたいことはわかりました。で?」 食がおきたらどうなんだ? 「『食』がおきる事によってわたしたちの能力が制限される。」 ??? 「長門さん、あなたが説明する、いつも通りだから大丈夫っていうから任せたのにそれじゃ伝わりませんよ。  まさかいつもそんな説明なんで...
  • キョンがヤンキー略してヤンキョーン
    俺のストレスはもう限界へと達していた。 言うまでもなく、ストレスの原因はSOS団団長涼宮ハルヒだ。 あいつはとんでもなく無理な注文を、なぜか俺にばかりしてくるのだ。なぜか、俺ばかりに。 でも、俺だって人間だ。それも至って普通な男子高校生だ。毎日そんな無理難題を突きつけられればストレスが溜まるもんだ。 たまに反抗してみれば壮絶ワガママ団長にしばかれるだけに留まらず、宇宙人未来人超能力者から冷たい目で見られ、そして批難されるのだ。 こんなの間違ってるだろ。 俺はハルヒに選ばれた人間?鍵?知るか! 俺はこんなの望んじゃいないんだよ!! ・・・いや、ハルヒだっていいところはある、それに、か・・・可愛い所だってあるさ、あぁ、そこは否定しない。 だがな、俺にはもうハルヒの機嫌取りやパシリは無理だ。限界だ。疲れちまったんだよ。 そうして俺は変わっちまったんだ。 自分でもびっくりするくらいにな。   ...
  • SOS団のメタボ5
     人間は遠い昔から、あの大空に無限の夢を見てきた。  白く、そして時には黒くたなびく雲の群れ。夜にはそこに目を奪われるほどに美しい星々を撒き散らし、心を妖しくかきたてる月を浮かべる。  何者も畏敬の念を抱かずにはいられない雄々しい太陽。そして誰も逆らうことのできない神の雷。青々とした、澄み渡った空は常に変化を続け、川底の小石を撫でる水のように我々地上の動植物を包み込んできた。  だからこそ人は鳥に憧れ、翼に信仰を抱いた。偽の翼で大空を我が物にしようとした愚かなイカロスは、だから侵すことのできない大いなる神の領域に力及ばず散ったのだ。  人は神には及べない。ここで言う神とはハルヒのような例外は別として、大自然のことだ。物理法則ってやつだな。  人は神に及ぶべくも無い。天を目指した長大な塔は砕け、神をたぶかそうとした愚かな人間は惨めな罰を受けた。  人は飛行機や飛行船など、物理法則に忠実に...
  • 涼宮ハルヒの遡及Ⅶ
    涼宮ハルヒの遡及Ⅶ     「でっかぁぁぁ!」 「す、涼宮さんなんたってこんなぁ……!」  俺の驚嘆の声と朝比奈さんの怯えきって震えた声を聞いて、 「うんうん。やっぱ、ボスたるもの、これだけの迫力がなくっちゃ!」  などと、ハルヒは腕を組み、勝ち誇った笑顔でうんうん頷いている。  そう、俺たちの目の前に現れたのは、マジで山かと錯覚してしまうくらいの大きさなんだが、実質的にはさっきの怪獣より倍は大きい程度で、漆黒の鱗に紅蓮に輝く瞳、その口からぬめり輝く牙はゆうに俺たちの身長以上は楽にある。んでもって、やっぱり漆黒の翼を纏い、しかしその体重が飛ぶのをどこか邪魔しているのか、がっつり大地に足を下しているんだ。これを長門、古泉、朝比奈さんが協力して倒すストーリーなのか? いったいどうやって倒すつもりだったんだろう?  んで、奴が歩みを進める度に震度3以上で大地を震わすのである。  ……ボス、ねぇ...
  • 長門さんはロッテに興味持ったようです。
      9月28日その3 今日も中継があるので長門と朝比奈さんと一緒だ。 古泉は機関で見てるらしい。 ~1回表~ 長門「ハヤカーさんいい時に打った。」 キョン「あまりホームランは打たない選手だよな」 みくる「先制できるといい試合になりそうですよね」   ~6回裏~ 長門「サンデーナイスピッチング」 キョン「ちょっと捕まったな。」 みくる「相手投手も調子いいですね」   ~7回表~ キョン「行け!」 みくる「抜ける?」 長門「行って…」 ・ ・ ・ キョン「あ~取られちゃったな」 みくる「あと少しで抜けてましたねぇ」 長門「・・・・・」   ~10回表~ キョン「っしゃあ!」 みくる「勝ち越しですよ!長門さん!」 長門「ハヤカーさん大活躍…」 みくる「キョンくん熱いですね!」ニコニコ キョン「いやー興奮しちゃいましたよ」 長門「抑えが気になる」   ~試合終了~ みくる「長門さん、2位浮上ですよ...
  • 指輪物語
     夏休み。 この響きにこの上無い程の喜びを感じる学生もいれば、 「夏休みか、そんな時期が私にもありました」 と、哀愁漂う背中で語る社会人など、人それぞれに感慨深いものがあると思う。  では、俺にとってはどうなのか。  少なくとも、中学の時の様に一日中家の中でだらだらと過ごしたり、たまーに友人に誘われて何処かへ出かけたりといった、まあごく普通の一般学生が送る典型的とも言えるのが、俺の夏休みだった。  しかし、高校に入ってからというものの。涼宮ハルヒと出会った事によって年中ずっと振り回されっぱなしの俺にとって、心身ともに休める日など当然の如くありはしなかった(もちろん、田舎に帰るのは別としてだ)。  故にこう断言できる。  夏休みだと?  「そんなもんねーよ」  季節は夏。学生最大のイベント夏休みの真っ只中である。  蛇足だが、俺は高校に入ってからこれで二回目の夏休みである。故に、今は高校...
  • 未練はあれども後悔はせず(前編)
     二者選一という四字熟語がある――ん、二者択一だったっけか。まあそんなことははっきり言ってどうでもいい話で 世の中にはそんな選択を迫られることが時々あるもんだ。  代表的なのはテレビ番組の視聴だろう。見たい番組があるがその裏でも見たいやつがあり、録画という選択もとれない場合だな。  その場合はおもしろい方を見ればいいという意見もあるだろうが、大抵その選択を迫られるのは新聞のテレビ欄を 見たときであって、番組開始一秒も見ていないのにそんな判断など出来るわけもなくそれを見ながら延々と悶々するしかなくなり、 時間ばかりが過ぎていく。  しかし、決断はせねばなるまい。新聞とにらめっこしたまま時間が過ぎて、気がついたら時間が過ぎていましたよなんてのは まさに二兎を追う者は一兎をも得ずという自己罵倒に悩まされる結果に陥るからな。  テレビ番組ならその程度で済むからまだいいだろう。これがハリウッド的展開...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(中編)
    ◇◇◇◇   【一週間前に事故を回避した少年。また事故に巻き込まれ死亡】  惨劇を目撃した翌日の放課後。俺は谷口が床に引くために持ってきていた新聞に昨日の惨劇の記事が載っていたので、それをかっぱらって読んでいた。他にニュースがなかったのかそれとも珍しい事件だったためなのか新聞社がどう判断したのかわからないが、見事に一面トップを飾っていた。上空から落下した看板を写している写真も掲載されている。  もちろんその下に広がる血もだ。生々しい報道写真である。  昨日その事故に巻き込まれた男子生徒は、やはり先日に俺が助けた奴だった。事故現場にいた目撃者や警察発表によれば、事件性はなく偶然に偶然が重なったために起きたらしい。折れた標識は老朽化が酷く、近く交換される予定だったし、看板も隣接する道路の度重なる大型トラックの通過で激しく揺さぶられ続け、留め金の部分が壊れてしまっていたようだ。  実際に目撃して...
  • 涼宮ハルヒの覚醒 おまけ
    【読まれる前に】 本作は長編・『涼宮ハルヒの覚醒』のおまけとなっております。 上記作を未読の方はご注意ください。     「みんな……ありがとう。」 …。 …。 …何で俺達は長門にお礼を言われているのだろうか? 皆を見てみるが皆困惑の表情を浮かべている。 でもそんな事はどうでも良い。 だって…。 長門が今、最高の笑顔で微笑んでいるのだからな…。 …。 …。 …状況が分からない? …。 …。 …安心してくれ。 俺にもさっぱり分からない。 いつも通りの放課後、昨夜みた夢の話をしていた時に突然長門が立ち上がり俺達にお礼を言ったのだ。 しかしさっきも言った通りそんなことはどうでも良い。 長門が微笑んでいる。 それで良いじゃないか…。 …。 …。 …しかしこの後、俺達に予想できない悲劇が起こる…予想出来なかったとしても誰が俺を責められようか…? …。 …。 …。 長門が口を開いた。   「言葉だけ...
  • 朝比奈みくるのクーデター その3
    「ちょっとキョン! これは一体どういう事……なの……よ?」  ドアを破壊しかねない勢いで部室に飛び込んできたのはハルヒだ。だが、俺たちの微妙な空気を悟ったのだろう。 次第に声のトーンが落ちていく。  俺はただ呆然とした気分だった。長門から受けた説明は細かい部分で理解できなかったことも多かったが大筋はわかった。 とにかくやばい事態だって事だ。ぐずぐずしている場合ではない。  古泉の方に振り向き、 「おい、車は用意できているのか?」 「ええ。すぐにでも出れますよ」  それを確認した俺は、すぐに呆然と部室入り口で立ちつくしているハルヒの腕を取ると、 「よし、とっとと行くぞ。これ以上ここにいたらやばい」 「ちょちょっと! 何よ! 説明しなさい!」 「いいから」 「いいからじゃないわよ! わけわかんない! 学校はめちゃくちゃだし、なんかみんな様子がおかしいし! いきなりどこかに連れて行かれようとして...
  • beyond of SuzumiyaHaruhi(前編)
    「痛て!」  落下感が停止したとたん、キョンは足下を狂わせて地面に倒れ込んでしまった。 彼はすでに何度も経験しているTPDDだが、あの違和感にはどうしても慣れることができなかった。  日曜日夕刻のSOS団部室。彼らはあの指令書を受け取り、ここからTPDDを使用して二日ほど前に旅立った。 そして、今ちょうど過去からの帰還を果たしたところである。 「ああ、大丈夫ですかぁ?」  一緒に過去からみくるが彼を抱きかかえた。キョンは一瞬ほんわか気分になってしまうが、あわてて首を振り、 「だ、大丈夫です。ちょっと足がもつれただけなんで」 「そうですか。よかった」  キョンはみくるの手を置いて、自らの足で立ち上がる。  彼らはまた未来からの指令により、過去に戻ってある行動を行った。 今回も未来からは一体それに何の意味があるのかも知らされていない。今までも徹底した秘密主義のため、 ほとんど事前にその指令内容...
  • 444回目のくちづけ
    プロローグ  いまから話すのは、俺が高校二年の秋のできごとになる。  ま、時期にはたいした意味はない。ようするに、これまで語られてきたことのあとに起こった事件だとでも思ってもらえればそれでいい。  春に発生した世界の分裂と、それにともなう驚愕のできごとをへて、俺たちの現状はとりあえずの平穏を保っていた。  あいもかわらず団長は無茶をいっては団員を振りまわし、古泉はボードゲームで連敗街道をまっしぐら、朝比奈さんはお茶をいれ、長門は窓辺で本を読んでいるといったぐあいだった。  そうだな、この話にはほとんど関係しないが、佐々木たちの現状も、ほんのさわりだけ触れておこう。  佐々木は、世界の分裂のあと、いろいろあって異世界人の属性を手にいれた。最近はSOS団の準団員として、毎回ではないが不思議探索に参加したりしている。ハルヒとの関係は、同性の親友ってところか。  橘は、その組織とともに古泉の...
  • 涼宮ハルヒはしあわせ
    「俺、今日で辞めるから」  ”退部届け”とヘッタクソな文字が書かれたノートの切れ端を団長席に叩きつけて、皆が唖然としている間に俺は部室を出た。  勢い良く扉を閉める。  中からぎゃーすかとんでもない騒ぎ声が聞こえるが、無視して俺は帰路に着いた。  家路が終わるまでの間携帯が鳴りっぱなしだったが、着信は全部クソッタレSOS団員ばかりのものだ。その中でもハルヒからの物が圧倒的に多い。八割がたといったところだろうか。  あの無機質宇宙人モドキの長門からも複数回の着信があったことには少し驚いたが、俺は全てに着信拒否を――途中でめんどくさくなって、携帯を川に投げ捨てた。  残しておきたいメモリーなんて無いしな。  家に帰ると何度か固定電話が鳴っていた。  だが、流石に家族に迷惑がかかるかと思ったのか、十回ほど無視してやった後は、電話が鳴ることはなかった。  そんな下らない所では気遣いしやがって…...
  • 『ハルヒ、で、きもちよくなって、イってください』
    【ハルヒ、で、きもちよくなって、イってください】   【別にいいわよ、時間には間に合ってるんだし】の続きです。   久しぶりの不思議探索の後、皆と別れて、あたしは駅へと向かわず駅前デパートへと直行した。歩きながら、専用の携帯を取り出す。御主人様から渡された特別仕様の携帯。御主人様専用。それで連絡を入れた。「不思議探索終わったわ」って告げると、「指定の場所で待ってるからね」って返答があったわ。急がなきゃ!! コインロッカーから変装道具の入った紙袋を取り出し、最上階のトイレへと向かう。無人のトイレでお化粧直し&ウィッグをつけて準備完了。当然、鏡の中には何時ものあたしは居なかったわ。ノーカチューシャ&ロングヘア。じっくり観察されなきゃ涼宮ハルヒだって判らないんじゃないかしら?  ちょっぴり秘密諜報員になったみたいでウキウキするのよね。 周囲に気を配り、電車で一駅だけ移動する。ホントに...
  • それでもコイツは涼宮ハルヒなんだ 8
    15,フリープレイ(R)  呆けた人間に有事を理解させるにはショック療法が一番手っ取り早いなんてのは経験から言って間違いじゃない。それに朝倉は急進派だしな。急いては事を仕損じると昔から言うが、しかし今回に限れば少女の目論見は成功に終わったと言ってやってもいいだろう。  お陰で大分目が覚めた。  人の出入りが奇跡的に無いマンションのエントランスは冬でありながら、その体感気温を上昇させ続けていた。心臓を始めとして血管一本一本に至るまで血と共にカンフル剤が巡っているように脈拍は速い。これは俺の意識の在り方の違いでしかないのだろうが。  昨日までとは違う。ついに「始まった」、そう直感的に理解する。具体的に何が始まったかは朝倉にでも聞かないと只の一般人である俺には分からない。だけどもう、何かが確かに始まっているというそれだけはこんな俺にも言い切れた。  十二月、クリスマス。ワールドエンド。...
  • 下衆谷口の聖夜3
        全開のまらすじ     山手線壊滅             古泉「まずは手始めに。今からボーイが公園の皆様にジュースとシャンパンをお配りしますので、どうぞ遠慮なく手にしてください」   ボーイ「………」 キョン「あ、ど、どうも」 鶴屋「なんのつもりなのかな」   古泉「それでは! 2007年の締めくくりに! この良き日に! 乾杯!」 長門「………かんぱい」 キョン「……か、かんぱい」 鶴屋「公園にいる観客のみんなも、けっこう戸惑いながらも乾杯してるね。ゲリラ的な催行だとでも思ってるのかな」     ハルヒ「古泉くんったら。一声かけてくれれば私も手伝ったのに。急に予定があいてヒマになっちゃったんだから……」 みくる「まあいいじゃないですか。せっかくの古泉くんのプランなんですから。楽しみましょう」 ハルヒ「私もあのツリーの上に登って乾杯!とか叫びたかったのよ!」 みくる「あはは...
  • 男の戦い・第四話
    「ここが生徒会長の家、ね」 「はい。ここが決戦の場です」  森さんの言葉を聞きながら闇夜にそびえ立つ巨大な建造物を見上げる。  月明かりに照らされたそれは、まるで中世の古城のように…………は、見えないわね、流石に。  スケールは文句ないけど、見た目が新しすぎてファイナルステージにしては風格が足りないわ。  もっと、こう……燃え盛る高層ビルとか、沈みゆく豪華客船とかを希望したいとこだけれど……ま、仕方ないか。 「ここにキョンと古泉君、ついでに谷口がいる訳ね?」 「そうです。彼らの交友関係や目的を考えれば、ここがもっとも理想的な逃げ場所と言えるでしょう」  ……無駄にデカい家ね。金持ちのボンボンで、陰険な性格で、更に生徒会長……これで悪事の一つでも働いてなきゃ詐欺ね、詐欺。  それにしても、古泉君と生徒会長が友人同士だったなんて意外だったわ。捕まえた後で色々と問い詰める必要があるかしら?  意...
  • 第二章『何言ってるの?キョンは三年前に死んじゃったじゃない』
    第二章『何言ってるの?キョンは三年前に死んじゃったじゃない』      文字通り死ぬ思いで手に入れたレンチでハンドルの鎖をねじ切り、シャッターを全開にした。 「……何よこれ」  全開のシャッターから見える空は、とことん色味が抜けた灰色だった。 「あの巨人の夢の時とおんなじ空……」  SOS団結成して一ヵ月後、あたしはキョンと学校に閉じ込められる夢を見た。青い巨人が北高の校舎を薙ぎ倒して、そして夢の最後には……      あたしは夢の終わりにキョンにされた行為を思い出し、無性に恥ずかしくなった。 「な、何考えてるのよ!!あ、あれはただの夢で、キョンとはなんでも無いんだから!!」 ――ガーガー。  いきなり鳴ったノイズに、あたしは情けないくらい体をビクつかせた。な、な、な、何よ!?また怪物!? 『ガーガー――ピー――ハルヒ――ピー――ガー』  汚いノイズの途中に、確かに「ハルヒ」という言葉が...
  • 未来からのエージェント 第二部 セカンドエージェント
    未来からのエージェント 第二部 セカンドエージェント プロローグ 時間管理局の暗い一室。何人かの人間が密談している。 ひとりは、かつて、キョンとみくるが朝比奈さん(大)の意をうけて 様々な工作を行ったとき、出現して妨害を図ったあの、目つきの悪い 未来人の青年だった。年配の男性がその青年に言った。 「結局、うまくいかなかったではないか」 「まあまあ、次の手段はちゃんと考えられていますよ。御安心を」 「そうかね。口ばかりでないことを祈るよ」 「何、純真無垢なエージェントを送るなどと言う非常識な選択をした 連中を見返してやりますよ」 第一章 マナ その日は朝から、みくるのクラスはちょっと騒がしかった。どうやら転校生が来る らしかったのだ。どのクラスにもひとりはいる情報通の生徒がやってきて、 「すっげえ美少女らしい」とやったもんだから騒ぎは大きくなった。鶴屋さん、 みくるに続いて第三の...
  • 桃色空間奮闘記 ~古泉は二度死ぬ~
      戦況は絶望的だった。   それだけが存在理由だ。と言わんばかりに暴れる「神人」という名の半透明の化け物 次々と破壊されていく建造物 飛び交う悪態と悲鳴 既に負傷者の数ははかりきれない   機関に入って以来、僕だってそれなりに修羅場をくぐりぬけてきた。 それは何も僕だけの話ではなく、少なくともここに集まっている仲間全員がそう自負している。 死を覚悟した経験も一度や二度ではないし、実際、仲間の中には生命の危機に関わるほど 重傷を負った人もいた。   そんな経験もあって、僕らは既にこの閉鎖空間内での戦闘に関してはスペシャリストだった。 それはもう全員がたった1人でのハイジャック、及び原子力発電所の奪取が可能なほどに。 そんな一流の僕らが、今まさに機関始まって以来、最大のピンチをむかえている。 午前6時、涼宮さんと彼が朝っぱらから愛し合う事で発生した空間の中で。   「あぁ、もう駄目…」 森さ...
  • しん・せかいに君と
       人払いを終えた、淀んだ茜色に染まった部室で、俺はある作業に勤しんでいた。 パソコンのソフトを呼び出し、ディスクトレイに部長氏から託されたそれを乗せる。トレイがディスクを飲み込み、少し耳障りな音と共に読み込みが始まる。 念のため、カーテンも閉めるべきだろうか。いや、外からは俺が見ようとしている物までは見えないはずだ。そんな事をしても、かえって怪しまれるだけだろう。 「おっと」 カバンからイヤホンを取り出し、パソコン背面の端子に接続して、画面上で適当な音量に調節する。危ないところだった。椅子に改めて座りなおすと同時に、ディスクに記録されていた動画が再生された。 俺が何を見ようとしているのか。考察する理由など微塵も無い。画面を一目見れば、俺がこうして臆病なまでに周到になっている理由がわかるはずだ。 何のことは無い。ただのAVだ。 前日の事である。 部活動と言っても差し支えがありまくりの...
  • 涼宮ハルヒの邁進 その1
     まぶしい。目の奥がきゅっと締まるような痛みに、俺は苦痛ではなく懐かしさを感じた。 同時に全身の感覚が回復し始める。手を動かし、指を動かし、足を動かす。やれやれ。どうやらどこか身体の一部が無くなっている ということはなさそうだ。  俺はどうやらベッドに寝かされているらしかった。右には――あー、映画か何かでよく見る心電図がぴっぴっぴとなるような 機械が置かれ、点滴の装置が俺の腕に伸びている。 「病院……か、ここは?」  殺風景な病室らしき部屋に俺はいるようだ。必要な医療器具以外は何もなく、無駄に広い部屋が俺の孤独感を増幅する。 窓から外を眺めると、空と――海のような広大な水面が広がっていた。ただ、その窓自体が見慣れたような四角いものではなく、 船か何かにありそうな丸いものだった。 「ここはどこだ……?」  寝起きの目をこすりつつ、俺は立ち上がる。幸い点滴の器具は移動式のようで、それとともに移...
  • 涼宮ハルヒの忘却
    「久しぶりにオセロでもやらないか?古泉」 古泉君がきちんと整列した真っ白い歯を輝かせ、微笑む。 「長門、この前貸してくれたあの本、思いの他面白くてさ。昨日の夜もつい遅くまで読み耽ってたぜ」 有希が膝の上に置かれた本を黙読することを中断し、ゆっくりと顔をあげる。 「いやあ、朝比奈さんの淹れたお茶は何時飲んでもおいしいなあ」 みくるちゃんがお盆を抱え、少し頬を赤らめた。   いつもと何ら変わりの無い放課後だった。     今日もこうして時間は過ぎ、日が暮れる頃にハードカバーの閉じる音がした。 下校の合図。これもごく日常的な習慣。   次々と席を立ち、帰り支度をした後に、 「それでは、皆さんお気をつけて」 まずは古泉君が、 「……また明日」 その次に有希が文芸部室を後にする。これもごく日常的な帰宅の流れだ。   「それじゃあ…着替えるから」 そしてみくるちゃんが、 「待っててくださいね、キョン君...
  • 桃色空間奮闘記 ~変珍たませがれ~
    季節は巡り12月、今日の日付は24日だ。 ベリーメリーなイベント効果もあって、街はいつもの倍以上にあわがしく、煌びやかになっていく。 恋人と寄り添っている男女。大きな荷物―プレゼントだろうか―を持って少し急いでいる様子のサラリーマン。 サンタクロースの格好でケーキを販売する青年。手を繋ぎ、穏やかな表情で歩く老夫婦。 道行く人々は様々だが、それぞれ全員に共通している感情、「幸福」が、華やかな街を一層輝かせているように見えた。 そんな華やかな町並みを僕、古泉一樹は1人決意を胸に秘め、目的の場所まで向かっている。 よく知る街の風景を、目蓋に焼き付けるようにして歩く。 もしかしたら、もう二度と見ることもないかもしれないから。 いつも歩くこの町並みも、今日で見納めかもしれないから。   今日、僕は戦場へ行く。 戦いと呼ぶには相応しくない あまりにも不公平、あまりにも絶望的な戦場へ。 恐怖は、無い。 ...
  • 花嫁修行危機一髪・完
    「前回までの粗筋です。 とりあえずなんかそんな感じの展開を繰り広げた放課後、機関から定期報告の催促がありました。 ……… …な、長門さんがいらっしゃらないので、必然的に独りボケ独りツッコミになりますが… そしてこの前フリも全て僕の虚しい独り言になってしまうのですが… とりあえずなんかそんな感じ、って粗いにも程があるでしょうが… ……… ……えーと…… …だ、だめだ。僕一人では間が持たない…!……… ……あ、じゃあ早口言葉を… あかまきまみ… ……… あかまきがみあおまきがぎっ!うあっ! ……… し、舌噛んだ…… ……… えーっと… ……… ……あ、コンセントを差し込む穴って、右より左の方が少し大きいんですよ、ご存じでしたか? ……… ………… ……花嫁修行危機一髪・完、スタート…」  新川さんに電話を掛け、自分の今の居場所を伝える。 毎回のことで、森さんの送迎のついでに僕も拾ってもらう。...
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