涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「ハロウィンパーティー」で検索した結果

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  • ハロウィンという名の
    お菓子、甘いもの。よっぽどない限り嫌いなヤツはまずいない。 でなけりゃ「甘い物は別腹」なんていう非科学的な常套句は生まれていなかっただろう。 イタズラ、それは主にこども……いや童心溢れる大人が自分以外の誰かを困らせることによって成り立つ遊びである。 その2つが許される、今日という日をムダに過ごすなんてことは、あいつのカレンダーが例え空白であろうとも実現しないことだったんだ。 季節は秋。ハロウィンフェア…、ハロウィンセール……ハロウィン大決算!!ありとあらゆる店がハロウィンに便乗している。 1週間ほど前から、町中がオレンジと黒のツートンカラー、やたらと出ばるカボチャに染められていた。 が、しかしここは日本である。残念ながらこの祭りはあまり浸透しているようには思えない。 しょせん企業が客寄せをするためのイチイベントにしかなっておらず、元祖ハロウィンとはほど遠い賑わいをみせている。 だいた...
  • 涼宮ハルヒの鬱憤
    ...プだったな。   「ハロウィンパーティーですか、面白いアイデアですね。」 いつからいたんだよ、古泉。 そして顔が近いんだよ。あまりニヤケてるとカボチャにしてくりぬくぞ。 「じゃあ、決定ね。古泉君、みくるちゃんと あとせっかくのパーティーだから鶴屋さんにも伝えといてくれる? 受験勉強の邪魔でなければって。」 邪魔に決まってんだろ。 それに案の定、パーティーメインになってるじゃないか。 「わかりました。」 「じゃあ行くわよ、キョン」 やれやれ。   ケルト民族のハロウィン祭ではひとつの大きな篝(かがり)火から 村の家々に火を分け合う事でお互いを共通の絆を持つ一つに繋がった輪としている。 SOS団にとってその絆は涼宮ハルヒという大きな篝火を中心にして出来たものだろう。 しかし1人だけ、彼だけは言わば彼女という篝火にとって種火とも言える存在。 どちらがどちらを照らしているのだろうか? 優しく...
  • キョンは大変なものを盗んでいきました in ハロウィン
     もし全世界からお菓子が消えてしまった場合、僕達はどうなってしまうのか。  そんなことを考えるのは象がタマゴから生まれた場合の殻の厚さを考察する行為に似て無意味なもので、僕達はもっと他の、先に繋がっていくようなことに頭を使っていくべきなのです。    しかし、それが実際に起きてしまえばそうも言ってられません。  つまり現在、僕達の大切なお菓子がその姿をくらましてしまっているのです。もっともこれは世界規模の話ではなく、極小規模な僕の周囲でのみ発生しているだけなのですが。  話を戻すと、僕個人としては通常お菓子が消え去ろうとも特に支障はありません。元々甘いものに頓着はありませんし、それが誰かに食べられてしまったからといって声を荒げたりなんかも僕はしない。  ですが、今だけは非常に困るんです。    何故ならば、今日はハロウィンなのですから。    そして僕は現在、お菓子を何処かへ持ち去っ...
  • 長編・未分類2
    ハロウィンパーティー 箱入り娘 HAPPY TREE FRIENDS 自殺 少年達の雑談 SOS団の惨劇 パートナー 閉鎖空間と糞団員 家族 電波作品1 電波作品2 雪合戦 クリスマス中止のお知らせ 巡る財布 カオス・ザ・ワールド あたたかなもの 12月18日・A  dearest beyond of SuzumiyaHaruhi 宇宙人現る! SOS団ラジオ支部~深夜版~ こたつでみかん 迷探偵キョナン 特攻野郎アフロチーム 涼宮ハルヒの舞台裏 ある雪空の日のこと ロックンロールスターダスト トライアングル・ラン チョコ、キッス、カオス♪ My namewas... 平行記憶 雨の日のぬくもり 遠い場所までむかえに来て GANTZ とある2月14日の断片 ハルヒがみくるでみくるが長門で長門がハルヒで… 俺が古泉で古泉が俺で…(上の続編です) かわいい一日お茶だし係 続・孤島症候群 「涼...
  • 簡単でおいしい!おかずレシピ「キョンの夕食」 6食目 「番外編 ハロウィン・クッキー」
     粉雪、ねえ。心まで白く染め上げたなら――ああ……はぁ……。    台所に舞い散る白い粉、それは降り注ぐ粉雪の様にその場に居る者全てへ平等に降り注ぐ。    何故かチョコまみれの顔で笑ってやがる妹。    電源の入ったハンドミキサーを片手にあわあわしていらっしゃる朝比奈さん。    無表情でボウルに入ったホットケーキミックスを舐める長門。    そして――俺。    ハロウィンが間近に迫った秋の日、我が家の台所は雪化粧を始めていた。        簡単でおいしい!おかずレシピ「キョンの夕食」 6食目 「番外編 ハロウィン・クッキー」       「はぁ……せっかくお手伝いを頼まれたのに大失敗しちゃった。――キョン君、怒ってるかな」   「みくるちゃん大丈夫だよ! わたしはもっとすごいこと毎日してるけど、キョン君は全然怒るもん」   「ありがとう。……あ、あれ? 怒るの?」    台所から長...
  • お題+他 目次
    トリップ ◆1/dtGJfhU6.F ◆TZeRfwYG76(企画用) ◆Yafw4ex/PI (旧トリップ仕様)   以下のSSは全て文字サイズ小の環境で編集しています 背面が灰色になっているSSがあるのは仕様です(等幅フォントを使いたいので書式付き設定)     更新SS  11/22 未来の古泉の話   11/6 簡単でおいしい!おかずレシピ「キョンの夕食」 7食目 「ふわふわ」「天麩羅」   10/25  罪の清算 「朝比奈さん大活躍(微糖)」 「かんざし」 「時限爆弾」 言いたい事は言えない話         停滞中の連載SS   甘 1 甘甘 2 カカオ → IFエンド 「これもまた、1つのハッピーエンド」 注意! 欝展開あり 3 甘甘甘 4 HERO  5 「お酒」「紙一重」 *微エロ注意     森さんと古泉の話  カプ:森古泉 注意! 森さんのキャラがオリジナル設定...
  • 巡りゆく秋の日
    『巡りゆく秋の日』 「あたしはね、神様や仏様よりもね、SOS団の仲間を信じるの! だから絶対に人前式!」 「いや、わかってる、俺も同じ気持ちさ。一応言ってみただけ」 「もう、つまんないこといわないの。古泉くんとみくるちゃんと有希が立会人! これは絶対!」 「うん、そうだな。その通りだ」 ハルヒの言う通り。宇宙人と未来人と超能力者だなんて、これほど確実な立会人の下で結婚を誓い合うカップルなんてこの世にはいないさ。 俺たちの結婚式の詳細を考える中で、俺は念のためにハルヒに確認してみたわけだ。ひょっとして実は常識人でもあるハルヒは、普通にキリスト様や日本固有の神様の前で誓いを立てたいと考えているかもしれないと思ったからだ。たとえ自分自身が神だとしても、ね。 しかし、予想通りそんなことはなかった。もちろん、俺が考えていたことと一緒だ。俺とハルヒの結婚式の立会人はSOS団のメンバ以外にはない。...
  • WikiSS企画第4弾公開ページ
        本ページは、本Wiki企画にて2008年10月19日~よりニュース速報(VIP)内、涼宮ハルヒSS関連スレッドにて募集されたSSを公開するページです。     関連リンク ニュース速報(VIP)@2ch          http //yutori.2ch.net/news4vip/ 涼宮ハルヒのSS in VIP雑談所      http //yy42.60.kg/haruhizatudan/ 涼宮ハルヒのSS in VIP雑談所(携帯) http //same.ula.cc/test/p.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/ 涼宮ハルヒのSS in VIP-支援サイト   http //vipharuhi.s293.xrea.com/ 投下ページ・長編用              http //yy42.60.kg/test/read.cgi/haruh...
  • 遠距離恋愛 第十六章 パーティ
    第十六章 パーティ   三日間に渡って実施された二次試験が終わり、これでこの一年間続いてきた受験戦争も終わった。後は結果を待つばかりだ。試験の感想?出来れば聞かないで欲しい。一応、回答欄は全部埋めたが、それが正しいかと言われると、正直なところ全く自信がない。それに、試験直前のドタバタに全然整理が付かないまま本番に望んだため、いつもよりかなり集中力が落ちてしまったというのはもはや言い訳にしか過ぎないので、やめておく。   最後の科目が終わり試験会場を出て大学正門に向かっていた俺は、朝から切っていた携帯の電源を入れた。   着信メール:一通 from:涼宮ハルヒ 件名:SOS団緊急招集 内容:本日17時からアタシの泊まっているホテルで打ち上げパーティをするから、必ず来なさい。場所は国木田が知っているわ。重大発表もあるから、欠席は不許可。絶対だからね。   ……なんだこりゃ。打ち上げパーティ...
  • パジャマ☆パーティー
    文字サイズ小で上手く表示されると思います FRI 12:30  秋も終盤、寒さのあまり人気の無い昼休みの中庭――  えっ……本気ですか?  驚いた僕の声と、 「ああ、もしもお前が暇だったらな」  退屈そうな彼の顔。  急な呼び出しにも驚きましたが、この提案にはもっと驚かされました。  しかし――  魅力的なお誘いではありますが、恐らく涼宮さんは何か予定を立てている事でしょうし、 残念ですがお約束はできません。 「そうか、まあそうだよな」  つまらなそうな顔で立ち上がり、この場を去っていく彼を見送りつつ僕は温くなっていた ココアに手を伸ばす。  今のは冗談……にしても性質が悪いですね。  小さくなる彼の背中を見ていると、急に気持ちが焦りだす。  ……こんな事を言っても無意味だという事はわかっている。でも、無意味な事をする事に 罪は無いはずだ。  あの!  「ん」  僕の声にすぐさま振り返...
  • 日常的なSOS団。非日常もほんのりと。
    ◆T6aH4QT.x2です。 自身が把握しきれなくなったのでまとめます。 勝手して申し訳ないです。 尚、注意書きがある場合はリンク先にありますので安心して下さい。 また、タイトル後に☆マークがついてあるものはハルキョンでない特定カプが存在します。 なので原作ファンの方は注意して下さい。 以下シリーズもの。 時系列順です。 これもまたトラウマ 実は8.365秒 その技の名は 多分SOS団設立時 朝倉涼子迷走記 勝手にずらした時間軸 彼がバイトを始めた理由 以下それぞれ孤立した話です。 微睡の試練 規定事項の流れ星☆ 星色パノラマ モノクロシンドローム   夏の夜空と家無き子☆   ひまわりの咲かせかた 未完 星空までは何マイル? それが誰かの望んだ味で 以下クロス、パロもの。 紫の髪の女の子☆ 未完 ハルヒ「ひぐらしつかまえた!」   たった二人の渡り...
  • Project512_Menu
     Project512-もくじ-    『何このタイトル?』って誰も聞いてくれませんが、これは使ってる携帯の文字数制限(512文字) 以下で作成したプチSSの作成、掲示を目標としていました。(過去形)    本スレで流行している「IDチャック」のお題で作成したSSの掲示をメインとして 保守短編などを収録してあります。(PCで作成した微妙に長い物も含む)     本スレはトップページから適当に探してといちゃってください。      ・ Part1  詰め合わせセット    ・ Part2 プチ国木田祭り    ・ Part3 ゲル阪中地獄    ・ Part4 なぜか橘分多め    ・ Part5 未完につき未収録(最近流行のTS物)    ・ Part6 みっくみっくにしてください。    ・ Part7 ไหว้ครู(゚д゚)    ・ Part8 色々と注意してください。    ・ ...
  • 題名付き・あま~い短編
    ちょっといじわる 結婚記念日 長門とアイス キーワードは恋愛 甘える キョンの告白 長門さん、へい! 涼宮ハルヒの願望  涼宮ハルヒの奇跡 涼宮ハルヒの理想 甘いプリンの秘密 涼宮ハルヒの決意 夏の夜の・・・ 不治の病 未来 お揃い 『居眠り』 涼宮ハルヒの発熱 おとめごころ 長門と古泉 Strawberry Of Shortcake それって迷信じゃないのか? カンケリ 進路 年明けバカポー 凡人に泣いた日 ニチジョウ 従順なハルヒ 寒中暖あり ONE DAY ON THE SNOW ツンデレマフラー ピロートーク Pretty Devil Remedy of love 桜風 俺の右隣には アル雨ノ日ノコト 日常じゃない日常 4月1日の長門 結婚後の橘キョン アフター ザ ナイトメア ミッドナイト・コーリング アニマル涼宮(旧題動物シリーズ) バカップル保守 胸焼けプリン 朝倉涼子のグ...
  • 長編・キョン2
    涼宮ハルヒのロックバンド キョンとキョン Happiness! 『思い出の結晶』 『キョンの悪夢』 志 ハルヒの好きな人 『lakeside love story』 真夏の日の夢 3人娘の本音 BR 未完? キョンの突撃 To非日常 from日常 初恋 in the middle of nowhere カントリーロード ガール・ミーツ・ガール 涼宮ハルヒの微笑 とりあえず無題(仮) 宇宙戦争 SOS団お掃除大作戦 全力疾走!ロミオ&ジュリエット ただ一人のための物語 ある日のイベント 緋色の媚薬 命の価値 キョンの日常 ) 幸せの定義 尾行大作戦? あるカップルの優劣 And everyone passed away リセット(微鬱描写有) 虫歯と歯医者 恋愛お試しお手伝い! 涼宮ハルヒの中秋 ハルヒになっちゃった 月で挙式を 三者面談 とびだせ大作戦はサイケデリック 親愛の情 デッサン ...
  • 台風一過のハレの日に:第三章
    『台風一過のハレの日に』     ○ 第三章:願望   「さて、じゃあ話を聞こうか」 結局、また長門のマンションに来ている。鶴屋さんのところからの帰り道、いつもの公園でこゆきによる驚きの結婚報告があった。込み入った話になりそうだし、そのまま公園で話し込むこともできないのでここに来たわけだ。 「別に、あの、内緒にしておこうとか、そう言うわけではなかったので……」 こゆきはちょっと恐縮するようにうつむいていた。 「いや、別に責めている訳でもなんでもなくて、ちょっとこっちも驚いたのさ。な、長門……」 小さくうなずいた長門はじっと目の前のこゆきを見つめていた。 今は普段どおりの無表情に戻ったが、さっき公園でこゆきから『結婚するんです』と聞かされた時は、おそらく朝比奈さんが見てもわかるぐらいに、はっきりとした驚きの表情を浮かべていた。 こゆきは顔を上げると、長門と俺を交互に見つめながらゆっくりと話し...
  • トリックオアトリートさ(佐々木×ハルヒ)
        「というわけなんだよ。佐々木さん」  それは僕の羞恥心をえぐり出すような体育祭を終え、紅葉が河川敷に四季を彩らせた頃だ。 「一体何がというわけなんだい」  生徒会室にて前期生徒会役員だった国木田が僕に提案した依頼は、一理の理解すら不可能に近い物だった。と言うより理解してたまるか。 「そんなこと言わずにさ、ハロウィンの日に魔女衣装を着て商店街を練り歩いてよ。お願い」 「できるか!」  なんだその罰ゲームみたいなお願いは!ハードだしハードルが高過ぎる!そしてその人畜無害を似顔絵にしたような笑顔を消したまえ!今すぐ空中佐々木チョップで全身計26箇所の複雑骨折を強いりたくなるくらいにムカつく!  実は我が校の生徒会にはハロウィンの日になると、地域振興と交流を兼ねて町内の子供会と共に、ハロウィンの意識した仮装で商店街を練り歩くという伝統があるのだ。いやだ、そんな伝統。  しかしだ、国木...
  • 『God knows』 最終章
    『God knows』 ~最終章~ 「キョ~ンく~ん!!早くしないと、みんな待ってるよっ!!」 え~、いきなりこの騒がしいのは、妹だ。 中学に入り、体の発育は良くなったが精神年齢はガキのままだ。 「わかってるよ、すぐ行くから。」 俺はぶっきらぼうに答える。…が心の中はもう、幸せでいっぱいである。 何故かって? 結婚したからだ、みくるさんと。 いまから、その成り行きを説明しよう。 去年、結局みくるさんは私立短大ではなく、私立大学に行った。 理由は、うちの親の資金援助を得る事になったからだ。 ……これは【古泉、長門説】によるとハルヒの力かもしれないらしい。 「SOS団はみんなで同じ大学に行くわよっ!!だからみくるちゃんも短大じゃなくて4年制大学にしなさいっ!」 とのセリフを吐いた時、情報なんたらがどうにかなって、力が発動したとかしないとか……。 まったく、人の家計にまで力を加えるとは...
  • ユメみたものは
    朝。 眠気でだるかったけど私は布団から出る。少し寒い。 十月は私にとって寒い気温。どちらかというと体は弱い方だから。 さて朝ご飯を食べて学校の準備しよう。 家には私しかいないから。   マンションを出た直後、私はまた後ろから押された。   朝倉「おはよう長門さん」 長門「あの・・急に押さないで」 朝倉「いいじゃないの、心臓止まるわけじゃあるまいし」 長門「・・昨日も言ったんですけど」 朝倉「こまかいことは気にしない気にしない。あっ一昨日借りた本、返すわね」 長門「ありがとう」 朝倉「これってコスプレ少女の話なの?」 長門「ちょっと違う。設定はともかく、ヒロインのセリフの中で私の気に入った言葉があっ!」   ピュゥッと冷たい風が吹き上げた。   朝倉「あらあらクマパンねぇ。やばっ鼻血出そう」 長門「み・・・見ないで」   朝倉さんの言葉で反射的にスカートの前と後ろを押さえた。滑稽だろうな。 ...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦 ―二年目の七夕 ―
    俺は今、鋸を担いで鶴屋山を歩いていた。何でかって?本日は7月7日、七夕だ。七夕と言えばハルヒが何を考えているかだいたい想像することができるだろう。 つまり、七夕で使用する笹を切るためだ。…ん?ハルヒ争奪戦はどうなったって?まあ待て、今から順を追って話してやる。ハルヒ争奪戦の話は昨日のことだ。 昨日ハルヒが争奪戦を思いついたあたりから話せばいいかな… …………… 「さて、どんな試練を与えようかしらねぇ・・・」 ハルヒは三方原の戦いで家康を破り京へむかう信玄のような不適な笑みを浮かべながらペンを取って『試練』とやらを考えていた。 「そうねえ、みくるちゃん、古泉君、有希、あなたたちも一つずつ試練を考えてくれる?」 「え?え?試練ですか…?ええと、お買い物とか、お食事の準備とか…」 「僕にも試練内容を考察させていただけるとは、喜ばしい限りです」 「……………」 とまあ、三者三様の受け答えが...
  • 欲望
    一週間前のことだ。SOS団が根城にしている文芸部室にハルヒが鶴屋さんを連れてきた。 鶴屋さんの誕生パーティーを鶴屋邸で開催するらしく、その会にSOS団の面々にも出席を願いたいという話だった。 しかしその誕生会というものがただの誕生会ではなく、鶴屋さんの誕生日を祝ってくれた出席者の一人に 鶴屋家の財産を半分譲渡するということなのだ。 鶴屋さん「ウチのお爺ちゃんがめがっさ情に脆い人でさ。孫の誕生日を自分のことのように祝ってくれるような人には      お金で御礼をしても足りないくらいだとさ!財産の半分でよければいくらでもくれてやるってさ!」 阿呆だなその爺さん。でもこれはものすごく有難い話じゃないか?友達である鶴屋さんの誕生日を祝ってあげたいという気持ちは普通にあるが、 それだけで鶴屋家の財産を半分も貰えるんだぜ?でも出席者の一人にしか譲渡しないって? ということは鶴屋さんの誕生日を一番祝...
  • 涼宮ハルヒの終焉 第一章
    第一章 新しいクラスが発表されるのは始業式の後なのでもちろんここで言う教室というのは1年のときの教室である。 ハルヒはもう教室で憂鬱げなというよりは疲れているような顔を浮かべていた。 どうかしたのか?と聞いてみると「何でも無いわよ。」と言い返されたところで元担任の岡部が入ってきて体育館に強制連行された。 入学式に劣らないテンプレートな始業式は幕を閉じた。 とうとう新クラスの発表である。 この時、俺はハルヒと一緒のクラスになるのは確定だと思っていたので谷口か国木田でも何でも良いからまともな知り合いと同じクラスになれと祈っていた。 そして新クラス発表終了後俺は唖然としていた、なんとハルヒと同じクラスにならなかったのだ、ありえない。 谷口や国木田と同じクラスになれたのはよかったのだが… 俺の頭の中では?がありえないぐらいに大量発生していた。 俺は新クラスでの自己紹介を去年した自己紹介を適当に...
  • セカンド・キス 1
      1 その日の放課後のことだ。 ホームルームが終わり、今日も俺は部室へと足を運ぶ。 ハルヒはと言うと、6限が終わるや否や後部座席から忽然と姿を消していた。 いつものことだ。そう驚くことでもない。 「ホームルームなんて時間の無駄よ。あたしはもっと生産性のある時間の使い方をしたいの。」 と、これはいつかのハルヒの台詞だが、どの口が時間の生産性について説いているんだよ! しかし、一体どこで何をやっているのやら。 嫌な予感に苛まれつつ、俺は部室のドアノブに手をかけた。      部室に足を踏み入れた途端、嫌でも目に付いた。 いつかのサンタコスチュームに身をまとい、満面の笑みを浮かべ仁王立ちするハルヒがそこにいた。 右手には去年のクリスマスイブ、俺がハルヒにかぶらされたトナカイの頭を握り締めている。 後方のホワイトボードには、「SOS団緊急ミーティング!」と書きなぐってあり、 その傍ら...
  • 周防九曜の溜息
    ※橘京子の溜息シリーズのおまけ話です    長らく沈黙を保っていた太平洋高気圧もその重い腰をようやく上げ、北から押し寄せて来る高気圧との接戦に備えて湿気を日本中にばら撒いている今日この頃。  六月の終盤からしとしと降る雨は決して強いものではないものの、何日も何日も降り注ぐものだから結果としてかなりの降水量をもたらしている。  気温が高く飽和水蒸気量が上がるっているにも関わらず湿度もそれに比例して上昇の一途を辿るものだから、汗は表皮で気液平衡となり潜熱を奪って気化しようとはせず、それどころか空気中の水分すら凝集して汗と交わっていそうな感覚が支配する。  何が言いたいのかと言うと、汗をかくだけで全く涼しくならいんだ。  じめじめむしむし。  誰が考えたのかは知らないが。的を射た表現である。    こんな天気だと言うのにハルヒのパワーは留まること知らず、年中照りつける真夏の太陽の如く俺達を...
  • 『God knows』 12章
    『God knows』 ~12章~ 俺達は、部室に待機している。 特に何かやらかしたわけではないが、ハルヒが 「あたし達はみくるちゃんだけ祝えればいいんだから、部室でパーティーの準備をしとくわよ!!」と言い出したからしょうがない。 まあ、俺も式とかは苦手なんだがな。 「でも……ほんとにみくるちゃん、卒業なのね…。なんか、信じられない。」 「しょうがないさ。この日は、絶対に来るんだ。…俺達にもな。」 こう、答えるしかないよな。 「それより、俺達が最高の顔で送り出すことを、みくるさんも望んでいるはずさ。」 クサかろうが、なんだろうが、俺は、こいつらには笑顔で別れを告げて欲しい、そう願っている。 「ふ~ん……、そろそろ、終わる時間ね。みんな準備しましょっ!」 しばらくすると、みくるさんは鶴屋さんを連れてやって来た。 「いんや~!!めがっさ美味そうな匂いだねっ!鍋かなっ!?」 「鶴屋さん、い...
  • a long wrong way ニ章
    放課後、あたしはお別れパーティーを五人でしていた。 最後の一人は鶴屋さんよ、言っておくけど。 「ハルにゃんがいなくなるとこの学校も寂しくなるっさ」 そうしみじみ言って鍋をつつく鶴屋さん。 あたしもそう思うわ。あたしがいなかったら誰が学校を盛り上げるのよ? ……にしても古泉君の手際にはびっくりよ。 放課後、たった三十分で鍋の材料揃えちゃうんだもん。 どっかのバカとは……。 「どうしたのかな?そんな沈んだ顔して?」 あたしの顔をのぞきこんで鶴屋さんが言う。 「そう言えばキョン君がいないねっ?もしかしてそのせいかい? どうしたんだい、彼は?」 あいつは関係ないわっ! 「おやおや、ご機嫌さんが斜めにょろね? ……ああ、なるほど分かったさ。喧嘩別れしたんだね。 でも、人生は一期一会。 たとえどんな人であろうと出会えた事実は大事にしなきゃだめっさ。 その人が大切な人ならなおさらだよ? 怒ったままサヨナ...
  • 黒キョン
    ハルヒ「ちょっとキョン!コンビニでプリン買ってきて!みんなの分もね。」 また回避不能の強制イベント発動か。だが一応否定はしておくか。 キョン「何で俺が行かなきゃならん。食いたいなら自分で(ry」 ハルヒ「何度も言わせるな!アンタはSOS団の雑用(ry」 こうして俺はコンビニに向かうためにこの坂道を下っているわけだが、いいかげん俺もストレスが溜まってきたぞ。 ハルヒを不機嫌にさせて閉鎖空間とやらを発動させないためにも耐え忍ぶのが俺の使命なんだろうが そろそろ限界に近い。どうにかしてあの天上天下唯我独尊女に一矢報いたい。 コンビニでプリンを買い、坂道を登りながらハルヒにどのような仕打ちをしてやろうかを考えた。 あまりやりすぎると世界が崩壊させられるかもしれんしな・・・。 よし、これにしよう。 俺の考えたハルヒへの復讐プランは、ゴキブリやカエル、蜘蛛やミミズといった女子が 嫌う小動物をハ...
  • キョン100%(2)
    キョン100%(1)の続き   ある日の夜、妙に寝つきの悪かった俺は何気にテレビをつけた。 こんな時間だ。大して目を惹くような番組はやってない。 俺はテレビをつけたままにして先日のハルヒとの井戸落下事件のことを思い出していた。 そう、俺はあの日ハルヒと二人で廃墟に幽霊騒動の真相を確かめに行き、ちょっとした不注意から井戸の底に落下してしまった。 後に古泉に聞いた話では幽霊騒動自体が機関のでっちあげだったらしく、不覚にも俺たちは古泉の用意した罠にまんまと引っかかっちまったらしい。 そういえばあのとき古泉は手違いが発生したとか言ってたな。俺はまだその理由を聞いちゃいない。 第一俺たちをわざわざ井戸の底に閉じ込める必要はあったのか? ハルヒの退屈しのぎなら廃墟内の探検だけで十分じゃないか? まぁいい。いずれ古泉に聞くとしよう。 俺がそんなどうでもいい回想をしてるとテレビで深夜アニメが始まった。 ...
  • 涼宮ハルヒの追想
    1 後ろの席の奴が、俺の背中をシャーペンでつついている。 こう書けば、下手人が誰かなど説明する必要はまったくないと言っていい。 なぜなら、俺の真後ろの席に座る人物は、この1年と3ヶ月余りの間に幾度席替えがあろうと、いつも同じだからである。 「あのなぁハルヒ。」 「何よ」 「そろそろシャツが赤色に染まってきそうなんだが」 「それがどうかしたの」 クエスチョンマークすら付かない。涼宮ハルヒは今、果てしなく不機嫌である。 去年も同じ日はこいつはメランコリー状態だったなぁと追想にふけることにして、俺は教室の前方より発せられる古典の授業と、後方より発せられるハルヒのシャーペン攻撃をしのぐ。思えばこの日は俺の今までの人生の中で最も長い時間を過ごしている日で、それは俺がタイムスリップなど無茶なことを2回もしているからに他ならない。 俺の、そして恐らくはハルヒの人生でも印象深い日。今日は七夕である。...
  • SOS団のさよなら無職
    前回のあらすじ  鶴屋さんのおうちは非常に大きな旧家です。一生働かなくてもいいくらいお金持ちです。旧家ですが、鶴屋さん本人は大変に前衛的な方です。  もっともっと遊んでいたかったようですが、とうとう働かなくてはいけない時期になってしまいました。これが幸せなのか不幸せなのかは分かりかねますが。  新築の喫茶店をひとつ任されることになった鶴屋さんでしたが、それがとても面倒だったので公園へ逃げ出してしまいました。  その後、長門のマンションに連れて行かれたSOS団はハルヒによってショッキングな告白を受けてしまいます。  SOS団は解散するようです     ~~~~~      ハルヒは高校時代、酒で苦い経験をして以来ノンアルコール主義を貫き通している。だから今日のように盛大なパーティーが開かれていても、テーブルの上にアルコールの類は一切構えられていない。まあそれは別にいいんだが。  ...
  • クリスマスプレゼント
    今日は12月24日、いわゆるクリスマスイヴだ。 今年は諸事情により、SOS団のパーティーは26日になるらしい。 そして、何故か俺の家にはハルヒが来ているわけだ。 「かわいい妹ちゃんのためにプレゼント持ってきたげたのよ。悪い?」 いや、悪くはない。むしろ助かる。……だが、それだけが目的じゃないんだろ? 「よくわかってるじゃない。明日、期待してるわよ?どうしても欲しい物があるの。それを当てて、あたしにくれたらお返しは期待していいわよ」 ハルヒの期待出来るお返しか……少し真面目に考えてプレゼントしてみるかな。 「……今日も明日も一人だから、暇潰しに来たのよ。ほんとは……ね」 唐突にうちに来た理由みたいなものを語り出した。 「なんで一人なんだ?」 俺は、なんとなく聞かないといけないような気がして尋ねてみた。 「……ママ達は二人とも仕事の関係のパーティーなの。ほんとは今だって家で留守番してなきゃいけ...
  • 桃色空間奮闘記 ~ドラゴンクォーター~
    本日は日曜日。 時刻は午後12時30分。 僕の粋で鯔背な作戦により、なんとか世界崩壊は免れたものの その後再び発生した桃色空間の中で、僕たちは再び絶体絶命の危機に瀕していた。 森さんの得体の知れない号令パワーでモチベーションが上がっている我々超能力集団は 前回と同じく浮かれ暴れまわれる桃色神人ちゃんを次々と倒していった。 今回はわりと早く済みそうだな… と、口には出さないものの僕も仲間も全員そう考えていたその時 ヤツは現れた。   『ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!』   まるでヒスを起こしたエヴァンゲリオンのような激しい雄叫び。 他のと比べ一段と巨大なその神人ちゃんは、出現するやいなや 突然激しいダンスを踊り始め、倒しにかかる僕の仲間たちを次々と弾き飛ばしていった。 「ちぃっ、コイツ、手強いわね…!」 森さんが悪態をつく。 もう既にほとんどの仲間が戦闘不能に陥...
  • 放課後ジョーバ倶楽部
     あたしは今、激しく腰を振っています。 ……えーと。 変なことを想像した、そこのあなた。減点です。 が、今回は見逃してあげます。傍から見たら、変な光景には間違いありませんからね。 なぜなら、あたしの上で涼宮さんが、 「そう、そうよ、みくるちゃん! その調子! ああ、もっと、もっと激しく突き上げるの!」 などと叫んでるんですから。 「ふえぇぇぇぇん……!」 何でこんなことになったんだろ……思い返してみれば、きっかけはあの時だったのかもしれません。 このまま現実の時間軸にいると、あたしまでおかしな気分になっちゃいそうなので、ちょっと『回想』と言う名の現実逃避の旅に出てみましょう。 時は、クリスマス。部室で行われたクリスマスパーティーに遡ります。 ………… (腰が痛くなってきたなぁ。ちょっと動きに捻りを加えてみよう……えいっ、えいっ!) ……… (わお、すごい反応……) …… … クリスマス...
  • 神様とサンタクロース
       赤や緑や白色が町中を飾り付け、クリスマス定番の賛美歌が何処からともなく響いてくる、何となく楽しい気分になるそんな季節。偶然、二人きりになった学校の帰り道に、あたしは歩きながら何気なくキョンに聞いてみた。   「ねえキョン。あんた神様っていると思う?」 「野球の神様とか、サッカーの神様とか言われる人なら居るだろ」    と、いつものようにとぼけた風にキョンは答える。   「あたしが聞いているのはそんな例えられた神様じゃなくて、この世界を造った創造主とか何でも願い事を叶えてくれる全知全能の神とか、そんなの神様の事よ。あんたはいると思う?いないと思う?」    きっとキョンは「居るわけ無いだろ」なんて答えると思ったのに珍しく考え込んでいるような素振りを見せた後、少し間があってポツリと漏らすように言った。   「お前がいると思うなら、居るんじゃないのか?」 「何でそう思うわけ?理由も答え...
  • 古泉一樹の計画2
    校長「おめでとう、岡部くん。キミに昇級通知がきているよ」 岡部「ありがとうございます! ついに俺も、給与の号級が上がったか。長く苦しい道のりだった……」 校長「何かおいしい物でも食べて、英気を養いたまえ」 岡部「ええ。実はもうすぐ、結婚記念日なんですよ。だから、いっちょ妻と一緒にパーっとやろうかと思ってるんです」   岡部「あっはっはっは」   古泉「それは良いことを聞きました」 長門「………そう」 古泉「盛り上がり中、失礼いたしますよ」 岡部「なんだ、古泉と長門じゃないか。どうかしたのか?」 古泉「申し遅れました。僕には今、こういう肩書きがありまして」 岡部「お前名刺なんて持ってるのか。ん? 総合プランナー?」 古泉「はい。ただいま古泉一樹、長門有希は総合プランナーとして、様々な祝い事をトータルプロデュースさせていただいおります」 岡部「そうなのか。最近は、こういう遊びが流行ってい...
  • 遠距離恋愛 第十七章 閉鎖空間
    第十七章 閉鎖空間   月も星もない、灰色の空。     がばと跳ね起きて、あたりを見渡す。見覚えの無い灰色のビル街、ホテル。直行する道路。 俺はそのど真ん中に仰向けになっていた。   ……閉鎖空間。   やれやれ。   またここに来ちまった。通算3回目……いや、橘のアレも含めると4回目か?いい加減にして貰いたいね。 とりあえず、自分の服装を確認する。 ブレザー、ネクタイ……って、あれ?これ北高の制服じゃねーか。ああ、そっか、ハルヒは今の高校の制服は知らなかったんだっけか。だから俺今、北高ブレザーなのな。   次に場所の確認だが……ここ、どこ?   以前住んでいた場所じゃない。もちろん、今住んでいるところでもない。あっちにはこんな高いビルとか、こんな豪華なホテルとかはないからな。   豪華なホテル……??   そうか。アレは確か、ハルヒや国木田達が投宿していたホテルだ。 古泉が手配した...
  • 涼宮ハルヒの童話~シンデレラ編
    むかしむかし、ある国の貴族の夫婦の間に一人のかわいいけど頭のイタイ女の子が生まれました。 ハルヒと名付けられたその女の子は様々な武勇伝からいつしかツンデレラと呼ばれるようになったものの、とても美しい娘に育ちました。 ところが浮気症だけど優しいお母さんがエイズで死んでしまいました。 代わりにやってきた継母と二人の連れ子、みくると有希はとても意地悪で、ハルヒは毎日いじめられていました。 人間立場が違うとここまで豹変するのかと、作者はちょっぴりセンチメンタルな気分になりました。   ある日、この国の王子さまがおしろで女あさりのパーティを開くことになりました。 欲張りな有希とみくるは王子をゲットしようとお化粧したり、官能的な衣装を着たりして、ハルヒを一人残してパーティに出かけて行きました。   ハルヒがパーティに行けないイライラをペットの谷口(犬)にあたっているとそこに魔女のちゅるやさんが現れ、 ...
  • Love Memory エピローグ
      エピローグ   ▼▼▼▼▼   記憶が戻った俺は、それからハルヒと付き合うようになった。もちろん他の奴らには内緒さ。 …まぁバレてるかもしれないが、どっちでもいいだろ?そんなことはさ。   記憶が戻ってから初めて部室に行った日。朝比奈さんが大号泣で俺にしがみついてき(てくれ)た。   「ふわぁぁぁん、キョンくぅぅんー!よかった、よかったですぅ~…うううぅ…」 「そんなに泣かないでください、朝比奈さん。」   俺の制服の一部が既にビショ濡れですよ。   「えぐっ…えっえぐっ…」 「まぁ無理もないでしょう。僕も…すごく嬉しいですよ。あなたと二人の状況だったのなら、僕も朝比奈さんのようにしていたかもしれません。」   それは危なかった。こいつが抱きついてくることなど、想像しただけで血の気が引いてくる。   「ひどいです…僕だってその気になればっ…うっ…うっ…」 「お、おい古泉、本気にするなよ...
  • スノースマイル・バースデイ1
    闇。一面の。 ひたりと沈ませた脚の先に、蜿蜒と伸びる道。振り返るも同じだった。進む先も、同じ。 永劫に終わらないのかもしれないと、思いながらわたしは行く果てを目指している。 上がり下がり、曲折し、歪曲し、相乗する。記憶が霞むほど永い旅路だった。 やがて小さな一室に辿り着いたとき、わたしは途方もない刻を経ていた。混迷に導かれた様に、意識が覚束なくなっている。四角に切り取られた暗黒が入室を促して、ぽっかりと口を開けていた。 かつり。 踏み込んだ先に、目に入ったものはそう多くなかった。室そのものは、全体的に薄暗く判然としない。 中央に据え置かれた黒塗りの光沢ある棺桶、腰掛けた男。其処に在ったのはそれがすべてだった。 長い足を交差させ、腕を組んでいたその男は、此方に気付き笑ったようだった。 「こんにちは」 「――こんにちは」 「お待ちしていました」 手を広げ、歓迎の合図を示し、楽しげな男。けれ...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦 ―最終試練発表―
    御天照様は頂上から西へ60°くらい傾き、青空は赤みがかかり始めてきた。 先ほど、男の悲しい性を利用した足切りによって、参加者は何と6人まで減ってしまった。 生存者のうち、半数は俺の知った顔で占められていた。即ち、古泉、谷口、国木田である。 コンピ研の連中?さっきまで残ってたが、『ネコミミブラクラレインボーアタック』に撃沈した(長門談)という。 いったい何をしたんだお前がやったんだろうと聞いてみたが『教えない』の一点張りだった。 俺は鶴屋さんに呼ばれ、衣装を着替えるように言われた。 …別に汚れても、さっきみたいに濡れてもないですから着替えなくてもいいですよ? 「ダメダメ!もうすぐ日が暮れるし、夜の正装にしなきゃいけないっさ!」 俺は鶴屋さんが用意してくれた燕尾服に着替えた。その上、白い手袋とチーフまで用意されていた。 「ハルにゃんも今頃イブニングドレスに着替えているっさ!!キョン君に併せ...
  • スノースマイル・バースデイ4
    古泉一樹だった。 長門の前に立つ――世の男子生徒からすれば嫌味な程にすらりと伸びた体躯、やや日本人離れした整った目鼻立ち。古泉を古泉足らしめる優美な微笑みは、馴染みのブレザーの制服姿で、夕火を背景に溶け込ませても一枚絵のように様になる。どれ一つとして変わりなく其処に、生きて、其処にあった。 古泉は長門の微細な表情の転換を見守り、確信を得たように、その笑みに儚さを付加していた。己が幽霊であることにひっそりと、得心が入ったというように。 「正直半信半疑だったのですが……あなたのその様子を見る限り、やはり、僕は今この時には既に生きてはいないようですね」 「――あなたは」 長門は、呟いた。今は単体としての力しかないとはいえ、長門の能力を以ってすれば察知は容易だった。 空間転移による、通常の人間なら感知できない身体の変質。 「昨日の、あなた」 「はい。――流石、長門さんですね」 古泉は笑みを...
  • 涼宮ハルヒの追憶 chapter.1
    第一章 call past rain 俺は二十五歳で、新幹線に乗っている。現在暮らしている東京から下り、かつて通っていた高校に向かっている。文明の進化は停滞しているようで、大阪までの所要時間も分単位の短縮でしかないし、シートの座り心地も改善されていない。最も変わっていないのは新幹線の中にいる人だ。座席を倒して寝ていたり、本や新聞を読んだり、外の風景を眺めていたりする。視線を右側の窓へと移すと、灰色の雲が空から垂れていた。一雨が来そうだ。外は昼間だというのに灰色で満たされていて、いつか見た閉鎖空間を思い出してちょっと憂鬱になった。山を縁取る稜線と緑、点在する民家が厚みのあるガラスを通して、視界から一瞬で通り過ぎた。しかしまた同じ風景が切り取られた視界を満たした。そんな変わりのない風景の繰り返しはは俺を安心させた。 雨が降ってきて、窓ガラスは水で濡れた。 俺の左側の座席には彼女が...
  • 涼宮ハルヒの歓喜~サンタが町にやって来た~
    「涼宮ハルヒの鬱憤」→「涼宮ハルヒの教科書」から続く続編です。 「サンタクロースをいつまで信じていたか~?」 なんて事は他愛も無い世間話にもならないくらいのど~でも良い話だが、 それでも俺がいつまでサンタ等と言う想像上の赤服爺さんを信じていたかと言うと 俺は確信を持って言えるが、最初から信じてなどいなかった! 幼稚園のクリスマスイベントに現れたサンタは偽サンタだと理解していたし、 お袋がサンタにキスをしている所を目撃した訳でもないのに、 クリスマスにしか仕事をしないジジイの存在を疑っていた賢しい俺なのだが… この目の前にある状況を俺は一体、どう理解すれば良いのか!?   「Oh!Merry,Christmasデ~ス!」   おいおい…ちょっと待ってくれ…何なんだ、これは? 分かった…まぁ百歩…いや、TVショッピングで宣伝している 胡散臭いダイエット器具のおまけに付いてくるような万歩計が...
  • パレット
    『デッサン』の続編です。 画板に絵の具やその他などのある文芸部室。 俺は部室でコンクールに出品するための作品を描くことにした。学校内で一番落ち着く場所、ここ以外で作業するのは何かと気が重いからな。 しかしながら何を描こうか。テーマは《光》だそうだ。 ……なんだよ《光》って。何を描けってんだ。太陽か?それとも電球でも描くか? などとおどけてみたが、描くものは決めていた。 俺にとっての《光》、ハルヒを描くと。窓際に座らせて陽光に照らされるハルヒというイメージができている。 そんなわけでいい感じに陽が降り注いでいるこの時間に終わらせることにした。 準備を終えた部室にハルヒが入ってくる。ちなみに今日は他の連中は気を使ってくれたのか、部室に来ないと言っていた。 「なんか……いつもの部室と違うわね」 いろんな物を移動させてるから当然だ。いつもと変わらないのは長門の定位置くらいか? 「まぁいいわ。あ...
  • 言えないよ
    「つばめよ 高い空から… 教えてよ 地上の星を…」 「あははは、いいわよー有希!」 「長門さーん、こっち向いてー。えいっ!」 中期試験明けの放課後。 制服のまま、平日格安のカラオケボックスへ突撃した あたし率いるSOS団一行は、慰労カラオケパーティーを 楽しんでいた。ここ数日は活動らしい活動もなく、 部室でもほとんど試験勉強一色だったものね。みんな、今日は めいっぱい羽を伸ばしなさい。団長が許可するわ! 無表情ながらなんだかんだでよく歌う有希に、そんな有希を 物珍しそうに写メに撮りまくってるみくるちゃん。 穏やかな微笑みで手拍子を入れている古泉君。うんうん、 みんな楽しそうね! と、そんなあたしの上機嫌さは、古泉君の隣に視線を移した途端 どこかへ飛んでいってしまった。ウーロン茶のグラスを片手に、 曲目帳をぺらぺらめくっているバカ男。 さっきから、こいつはずっとこんな調子だ。ああ、もう!...
  • キョンの閉鎖空間2
     翌日は土曜日だ。待ち合わせは10時。そこで、まぁちょっとした事件が起こる。 俺が待ち合わせ場所に着いた時、そこにはハルヒ、長門、古泉の3人しか居なかった。 そう、なんと一番遅かったのは朝比奈さんだったのだ。 「ふぇ~、ごめんなさい~」と、声を上げながら薄い桃色ワンピースをヒラヒラさせて駆けてくる朝比奈さんは、それはそれは可愛い。もしこれがデートか何かだったら「早く貴女に会いたくて、つい早く来過ぎてしまいましたよ」とでも口走りそうなもんだ。 身を竦ませる小動物のような動作なんか、そこらのウルウルチワワなんか目じゃないくらい庇護欲をわかせる。 ……って、そんなに怯えなくてもいいのでは。 迎える側は、何か面白そうな古泉と、なぜかいつもどおり制服無感情の長門、そして、 「珍しいわねー、今日のおごりはみくるちゃんで決定ね♪」 意外なことに、文句も言わず上機嫌で喫茶店に入っていくハルヒ。 てっきり...
  • 遠距離恋愛
    プロローグ 第一章 家庭の事情 第二章 それぞれの思惑 第三章 齟齬 第四章 想い 第五章 告白 第六章 2年生最終日 第七章 準備. 第八章 キョンの引っ越し 第九章 新天地 第十章 護衛 第十一章 親友 第十二章 決意. 第十三章 家庭教師 第十四章 前日1 第十五章 前日2 第十六章 パーティ 第十七章 閉鎖空間 第十八章 佐々木 第十九章 誤解 第二十章 悪夢 第二十一章 ちから 第二十二章 ハルヒ 第二十三章 スイートルーム 第二十四章 約束 第二十五章 未来 第二十六章 大団円 第二十七章 エピローグ おまけ   遠距離恋愛番外編1.GWの対決
  • 古泉一樹の計画
    古泉「初めまして。私の名前は古泉。プランナー古泉です」   古泉「プランナーとは、企画者、立案者のことです。冠婚葬祭から旅行等にいたるまで、様々なプランをご提供させていただきます」   古泉「見積もりのお伺いも引き受けておりますので、ご用命の際にはお気軽に申しつけくださいませ」   ~~~~~   ハルヒ「やったわ、ついにカラオケで99点が出たわ!」 みくる「わぁ、涼宮さんすごいです」 キョン「あと1点で満点じゃないか」   古泉「パーティータイッ!」   古泉「涼宮さん。カラオケ99点達成、おめでとうございます。さすがはマルチプレイヤーと名高い涼宮さんですね」 ハルヒ「ざっとこんなもんよ。見てなさい。すぐに100点を出してあげるから!」 みくる「期待してますよ」 古泉「まったくでございます」   古泉「そこで、弊社からこのようなプランをご提供させていただきます」   古泉「長門さん...
  • こなキョンと朝倉と岡部と混沌
    こなた「やい!キョンとやら!」 キョン「なんだ泉、ポケモンの交換なら放課後な」 ハルヒ「ちょ・・・ちょっとキョン!何よその雰囲気! 予め用意してあった椅子の隣に自然に座るような感じ?」 キョン「そんな演出じみた事はしてないが。まぁ、最近よく遊ぶようになってな。」スマーイル かがみ「うぃーっす・・・っと、プチ修羅場ね」 こなた「なんでもプチを付ければ可愛いっていう事でもないと思うよ、かがみ」 谷口「うぃーっす、うぉあ!涼宮が斥力場を!?」 阪中「挨拶が・・・そっくりなのね!お似合いなのね!!」 朝倉「一体全体こいつはどんな騒ぎだ、軍曹」 岡部「産業するなら涼宮 こなたに 嫉妬・・・ってとこか」 ななこ「岡部センセ、放課後なんやけど、あそこら辺の狩場はもう・・・」 岡部「む、黒井先生。そうですか。新しいパーティーを組んで下見・・・」 朝倉「ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 岡部「落ち着...
  • 納涼サプライズ
    今日は年に一度の、町主催の納涼肝試しの日だ。ハルヒのやつは親戚の家へ行ってるらしいから今日はいない。 つまりごく普通の日常的な夏のイベントとなるわけだ。いいことだ。ハルヒがいたりしたら、さまよえる本物の幽霊が出て来る可能性もあるからな。 今日の肝試しは2人1組となって神社の境内に置いてある箱から、そこまでたどり着いたという証拠の物を持ち帰ってくればいいのだ。 肝試しのパートナーは各自話し合いで決めるわけだが、ラッキーなことに朝比奈さんが俺のタッグパートナーになってくれた。 これを幸運と言わずして何と言おう。俺は何があっても必ず朝比奈さんを守り抜くという誓いをたて、夜の杜を歩き始めた。 朝比奈さんは終始おどおどしているが、俺としては腕にしがみついてくれるだけで至福の極みを味わえる。肝試しがこれほどにまですばらしい催しだとは知らなかった。そして知らなかったら損してたな。 スタート地点から1...
  • キョンとハルヒの入院生活
    さて、今現在俺はとある病院のベッドに寝ている。 左腕と左足はガッチリとギプスで固められており、当たり前だが全く動かせない。ある意味左半身不随である。 と、ここまで表現すればもう俺が左腕と左足の骨を折ってしまったということは理解していただけるだろう。 とりあえずここまでの経緯を簡単に説明することにする。   事の始まりはハルヒが階段で足を滑らせたことだった。 ハルヒより数段下にいた俺はハルヒの悲鳴に驚いて後ろを見た瞬間に足をすくわれ、 そしてハルヒもろとも下の階まで転がり落ち、気付けば腕と足がポッキリと逝っていたというわけさ。 そりゃまあ、怒りの感情も少しは湧き出てきたが、あのハルヒに泣いて謝られたら誰だって許さざるを得ないだろう。 ただ、ハルヒも右足を折ってしまい、同じ病院に入院している。いや、同じ病院と言うと範囲が広すぎるだろうか。   「ねぇキョン、暇なんだけど、なんかおもしろいことな...
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