涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「ホームシック」で検索した結果

検索 :
  • 長編・キョン2
    ... コンビニデザート ホームシック Missing Ring -失われる7日間- 恋愛初心者 予防注射 涼宮ハルヒの聖書 自由への奔走 涼宮ハルヒの夢幻 サプライズ・クリスマス 名前でしりとり 在り来たりな幸福 smile Break the World 雪けむりラヴァー 全てが歪んだ日  腹黒キョン  フェイク 初詣遊び倒し 大回転勘違い スペシャルデイ key scramble  lost and found  冬風のマーチ 消えていく日々、いつもの風景 キョンのサイズ 濁った日差し  傷の代償 ノスタルジー TrulyandHappydejavu 優しさお鍋 絆
  • I don't choose, but decide. chapter08
    ...いうか、ちょっとしたホームシックといったところか。いやホームシックならまだいい、電話なりなんなりで家族や友人と接触できるからな。 俺は今、それらとは絶対に会ってはいけない状況に置かれている。 避けられていたり、遠く離れていたりするんじゃない。自ら会わないように接触を避けなければならんのだ。会おうとすれば会えるのに、会おうとしてはいけない。それが苦しい。 やれやれ、世界改変騒動の時といいどこかで俺に『仲間の大切さ』を思い知らせる為のトラブルをセッティングしてる奴がいるんじゃないか? ……なんてな。自嘲的な笑いが漏れ出る。 二つの意味の自嘲だ。一つは悔しくも俺にとってSOS団をはじめとする仲間達が十日も会わないだけでくじけそうになる程の存在だと認めざるを得ないということ、そして…… とにかく見守るという決意はどこへやら、俺は二度目の火曜でアイツを見送って以来今日までハルヒの姿を見つ...
  • バンプ·狂
    ...♪あなたを殺して私がホームシック衛生に行くわぁ♪♪」 テメぇぇぇぇッ!! 容易く、覚悟の前に立ちはだかりやがってぇぇぇッ!! 朝倉「見苦しいわよ、キョン君♪無駄なのぉ♪♪そんなこと言ってもぉ、全然おもしろくないんだから♪♪」 …分かっているさ、このssの作者はライブに行けなかった腹癒せに、適当な話を作って、行った気になってやろうと思ってるんだ。 朝倉「そうよ♪私をここへ召喚したのは情報統合思念や長門さんじゃなくて、ライブのチケットを取り損ねた一人の工房よッ♪♪」 キョン「うおぉぉぉぉぉぉッ!!!」ダダダダッ 朝倉「♪」 とりあえず逃げるんだ、この学校から出れば朝倉は追ってこれない。なんか、そんな設定のような気がする。 走った、走った、走った、走った、走った、走った!走った!!走った!!……これだけ逃げれば、変わ...
  • 昼下がりのホームセンター
    神聖な日曜日。週休二日のはずが、俺にとっては唯一の安息日となる日曜日だ。 世界は眩しい光に満ちていた。雲一つない空に調子づいた太陽が、紫外線やら赤外線やら可視光線やらをガンガンふりまいている。 親は妹をつれ出掛けてしまった。目的は子供向けアニメ映画の鑑賞だ。誘われはしたものの、さすがに行く気にはならん。 シャミセンしかいない家の鍵を掛けて、自転車を引っ張り出した。 自重を知らぬ太陽のおかげでたいしたことをしていないのに、汗が流れ出してくる。 しかしこの程度のことでめげるわけにはいかない。 タオルを首にかけて、いざ出発しようではないか。 はるか彼方にあるホームセンターに。 自転車で20分も掛かるホームセンターに出掛けるのは訳がある。 シャミセン用キャットフードがなくなってしまったためだ。 キャットフードのストックを探したがない。親に聞いたところで、ないものはない。妹に聞いたところで知らない...
  • SOS団の無職5
    ...ろ家が懐かしくなってホームシックにかかり、帰ってきたくなってるんじゃないかな。私がいないと何もできない人だもんね。  ひょっとしたら、今晩マンションを抜け出して帰って来くるかもしれない。あの騒がしい涼宮ハルヒがいたんじゃ、おちおち眠ってもいられないものね。  迎えに行ってあげよう。今晩もまた、兄がマンションから出てきて寂しい思いをしないよう、表で待っててあげよう。  だから。待っててね。キョンくん。       つづく  
  • 人生最悪の四日間 第三章 ~ブラックホーク・ダウン~
    六時二十五分。ホームセンターの駐車場にて。 長門が高速呪文を唱え終わると、空間が歪み始めた。 今、ここで何が行われているのか詳細を説明することができる人間がいたら、ぜひ名乗り出てもらいたい。今すぐ。 グニャリと世界が曲がり、周りの風景がもとに戻り始めた。 体も動けるようになっている。 目の前にいたはずの朝倉はいなくなっていた。 「朝倉はどこに行ったんだ?」 「逃走した。捜索している」 逃げたのか。速いな……。 「朝倉は何が目的だったんだ?」 「この世界の改変を行おうとしていると思われる」 なんのために? 「改変して彼女がこの世界において力を持つことにより、この世界を操ろうとしている」   ……世界征服?     「そうとも言う」 マジか。     六時三十五分。長門のマンションにて。   「まだ朝倉は見つからないのか?」 「彼女のガードが固く捜索が困難。もう少し時間がかかる」 現在、...
  • 涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ五章
    ...かね?みくるちゃんがホームシック…… いや、ホントは向こうが地元だからこんな言い方も変かもしれないけど、 そんなのになっちゃったらしいのよ。何でもシロクジ中、あのテレパシーみたいな力で 『ふぇ~~~ん、皆に会わせてくださぁ~い』って上の連中に頼み込んでたんだって!」 それで上の連中がついに折れたって所か。 まあ、あんな天使のような朝比奈ボイスでも夜な夜な聞かされちゃ精神も参るか。 「ま、あたしの能力が消えて、少しは未来人達も少しは融通が利く用になったんじゃない? それともあたしが世界改変した時に、『みくるちゃんが意味もなく時間遡行しても 問題のない世界になりますように!』みたいな感じでチョロっと改変しちゃったのかもね?無意識的に!」 古泉みたいなことを言いやがった。ま、確信犯ではないようだ。 「とにかく!!今日の放課後は久々に全員集合よ!」 そう言うとハルヒは自分の席に戻って...
  • 涼宮ハルヒの仮入部~ソフトボール部編~
    ヒュン・・・ヒュン・・・ 先ほどから、あたし達ソフトボール部に入部した人たち、それと仮入部の人は素振りをやっている。 ヒュン・・・ヒュン・・・ 風を切る音がどこか懐かしい。 それよりも先ほどからあたしの隣で、ブンブンバットを振ってる 涼宮ハルヒ 同じ中学出身で、今は同じクラス。 そりゃもう、あの奇人っぷりときたらすごかった。 なんていうかね、呆れるね。ある意味すごいよ。 何度かあたしも被害者になったけど、この子は忘れてるんだろうなー。 それにしても、よくもまあ、あそこまで怒られて、面倒くさいことわざわざやったよ。 しかも、高校入っても、入学式早々、すごいこと言ってたし。 誰かこの子に教えてあげて、現実というものを。 あたしはもうあきらめた。 ただ、荒川のようにバカにするような言い方は逆効果だからそれはダメだよ。 ところで涼宮さん、バットは適当に振ってりゃいいってもんじゃないよ。...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 機関の決断(前編)
    ...た。  俺がSOS団ホームシック状態のダウナーな気分で自転車を駐輪場に止め、とっとと早朝強制ハイキングコースに 入ろうとしたとき、予想外の組み合わせに声をかけられた。 「おはよう」  振り返ってみれば、そこには朝倉涼子の姿があった。いつもどおり柔らかな笑みを浮かべている。 問題なのはその背後にいる人物だ。さわやかな容姿に、細身の身体、身長は俺よりもやや高く、柔らかい笑みと目、 モデルに採用すればそれなりに注目を浴びられるレベルであろう北高男子生徒。 「おはようございます」  続けて来たのは、あのニヤケスマイル顔の古泉だ。朝倉と古泉、まさかこんなコンビでファーストコンタクトになるとはな。 明らかに俺の知っている展開とは違う。そもそもこの二人には接点というものが全くなかった。 やはりこの世界は俺の時と同じように動いてはいない。欠けているものが多すぎるんだから無理もないんだが。 「ああ、お...
  • 長門さんはロッテに興味持ったようです。
      9月28日その3 今日も中継があるので長門と朝比奈さんと一緒だ。 古泉は機関で見てるらしい。 ~1回表~ 長門「ハヤカーさんいい時に打った。」 キョン「あまりホームランは打たない選手だよな」 みくる「先制できるといい試合になりそうですよね」   ~6回裏~ 長門「サンデーナイスピッチング」 キョン「ちょっと捕まったな。」 みくる「相手投手も調子いいですね」   ~7回表~ キョン「行け!」 みくる「抜ける?」 長門「行って…」 ・ ・ ・ キョン「あ~取られちゃったな」 みくる「あと少しで抜けてましたねぇ」 長門「・・・・・」   ~10回表~ キョン「っしゃあ!」 みくる「勝ち越しですよ!長門さん!」 長門「ハヤカーさん大活躍…」 みくる「キョンくん熱いですね!」ニコニコ キョン「いやー興奮しちゃいましたよ」 長門「抑えが気になる」   ~試合終了~ みくる「長門さん、2位浮上ですよ...
  • はるかぜふくまえに・第三章
    ○第三章   昨日がどんな日であっても、夜が来れば朝が来る。 夢にまで長門有希が出てきてしまった気がするがそれこそ気のせいだと思いたい。じゃないとやってられん。 「キョンくん起きたー? 朝ご飯たべよー」 妹がさっきからこの調子である。長門も余計な事を言ってくれたものだ。 「ミヨキチもくるってー!」 何だって!? 友達呼んでとか長門は言ってたがほんとに呼んだのか妹よ!? 「だめ?」 いやダメと言えるわけないのだが、あぁそうか。そうですか。どうやら今回も俺は巻き込まれ型の本分を発揮しないといけないらしい……。しかし野球ね。何着ていけばいいか聞いてないなそういや。 俺の心の声を聞いたかのように携帯が鳴った。ハルヒからだ。 「いろいろ言い忘れてたけど、集合場所は六月のグランドね。時間は十時。あと、今回は私服でいいわ。ただし、 運動しやすそうなね。それじゃ」 俺が一言も喋らないうちに通話は終了した...
  • 人生最悪の四日間 第二章 ~神は誰だ~
    窓が割れている。そして、その窓から「俺」が落ちた。 どうすればいい? 殺してしまった。 話が違うじゃないか。 俺は頭を撃ち抜かれるんじゃないのか? パニックになった俺は助けを求めるべく、ポケットから携帯を取り出した。 午後五時三十分。部室にて。 古泉、結局この世界の神は誰なんだ? 「貴方のほうから電話をくれるのは珍しいですね。一昨日お話したとおりですよ」 ……俺か? 俺なんだな? 「ええ、そうです」 じゃあ、俺が金持ちになりたいと望めば、俺は金持ちになれるのか? 「世界の基礎がすでに確立しているので、あまりにも突拍子もないものについてはわかりかねますが、 現実になったとしても不自然でないことなら貴方の望んだとおりになるでしょう」 じゃあ、俺が厄介ごとに巻き込まれたくないと願えばその通りになるんだな? 「ええ、そういうことになりますね」 例外は無いのか? 「例外は二つです。ひとつは先ほど...
  • ホースで保ー守(橘キョン)
    朝、俺は目を覚ますと隣に寝ている京子の姿を確認し短い口付けを交わしベッドから降りた。 連日の仕事疲れから久しぶりの休日である今日はまだ寝ていようとも思った。 でも、朝の日差しを浴びるのも健康的だろ? そう思い立った俺は早速庭へ出てみることにした。 京子にはもう暫くばかり休んでいてもらおう。 「ああ、くそっ」 めちゃめちゃ気持ち良いじゃねえか。この気持ち良さは癖になるぜ。今は夏であり少々暑いがな。 庭を眺めてみる。すると京子の家庭菜園が目に入った 「たまには俺が水やりでもしてやるか…」 なんて誰にも聞こえない一人言をもらしてみるが正直虚しい。 ホースを手に取り蛇口を捻ろうかとしたその時に階段をドタドタと降りてくる音が聞こえたのでその相手を出迎えることにした。 「んんっ……!もうっ!どうしてわたしより先に起きるのですか!あなたの寝顔を見るのが密かな楽しみなんです!」 「すまんな。今朝は俺が京...
  • 凉宮ハルヒの指輪@コーヒーふたつ
    ━━━季節が移り変わるのは早いもので、気が付けばカレンダーが最後の一枚になっていた。 俺の波乱万丈な2006年も、あと少しで終ろうとしている。 思えば、今年はいろんな事がありすぎた。 本当に色々と・・・ まあ、ハルヒと付き合う様になってからは、比較的に穏やかな日々が続いている気がするが。 そして、俺は今朝も早朝サイクリングの如くハルヒを迎えに自転車を走らせているのだ━━━━ 【凉宮ハルヒの指輪@コーヒーふたつ】 いつもの待ち合わせ場所に着くと、俺より少しだけ遅れてハルヒはやって来た。 しかし・・・何故か、私服だ・・・。 「おはよう・・・。」 -おはよう・・・どうした? 「うん・・・アタシ・・・今日は休むわ。」 -えっ? 「迎えに来てくれて悪いんだけどさ?ちょっとね・・・」 -あ・・・ああ、別に気にするな。それより大丈夫か? 「・・・。」 -ハルヒ? 「後で、メールする...
  • 恐怖の館
    恐怖 …これは生きていくうえで避けては通れないものだ。 俺はこれからいくつの恐怖を味わうのだろうか…。 だが今、俺達が遭遇している恐怖は恐らく人生で1、2を争うものになるだろう。 …状況がわからない? OK では今回の出来事を振り返ってみよう。 ~部室~ ハルヒ「暇ねぇ~。」 ネットサーフィンをしていたハルヒはそう呟いた。 キョン「平和と言え、平和と。」 古泉とオセロをしていた俺はハルヒにそう言った。 この前のつちのこの件をもう忘れたのか…。 そんなこんなでいつもの毎日を過ごしていた俺達の所に訪問者がやってきた。 コンコン ガチャ 「こんにちは。」 ん?誰だ? みくる「あれ、あなたは管さん?」 …朝比奈さんの話によるとこの人は朝比奈さんのクラスに転校して来た管、理人って名前の人らしい …変な名前だ。 みくる「でどうしたんですか?」 管「耳に挟んだんですけど、あなた方は不思議な事を募集...
  • 下衆谷口 ~下衆ミステリー 出題編~
    谷口「まっふふーん。ぼじょれーん。ろまねちんこふふーん」   谷口「WAWAWAわらびもち。こんにちは。ネバーランドの住人、ティンポーベル谷口です」   谷口「うふん。お邪魔しますよ」   谷口「おんや? 誰もいない? 誰もいない? 放課後なのに文芸部室に誰もいなぁい?」 谷口「わふう! これはワショーイの千載一遇チャンス。すぐさま倍々プッシュしなければ!」   谷口「ふおー! ふおー!!」 谷口「ふお……? あれ? いつも涼宮が座っている団長席の横に、なにか落ちて……」   谷口「こ、これは! 等身大1/1サイズ、朝比奈みくるフィギュアだと!? おお、お、お持ち帰りぃ!」 谷口「いや待てハンサムボーイ。よく見てみろ。この肌。このツヤ。この質感。まるで息遣いまでもが聞こえてきそうなほどに精巧な朝比奈フィギュア」   谷口「いや、違う! これは等身大フィギュアなんかじゃない! 朝比奈さん本...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ二章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 二 章 目の前に、口をあんぐり開けたおっさんがいた。 よれよれの服を着てベンチに座っている。 「あんた……今、そこに現れなかった?」前歯が一本欠けている。 「え……ええ」 「ワシゃずっと見てたんだが。あんた、そこに、いきなり現れた」 「そうですか……?たいしたことじゃありません」人がいきなり出現したなんて全然たいしたことだろうよ。 ホームレスっぽいおっさんは俺をまじまじと見つめていた。 やがて飽きたのか、目を閉じ、うとうとしはじめた。 ここはいったいどこだろうか。俺は目をこすって周りを見た。 ほっぺたをパシパシと叩いてみた。これは夢じゃない。人が大勢歩いてる。閉鎖空間でもないようだ。 どこからか列車の発車を告げるアナウンスが聞こえた。どうやら駅のコンコースらしい。 駅の名前は見慣れない、俺の知らない地名だった。 さて...
  • キョンの枠外
    放課後、キョンの居ないところで みくる「おい!!涼宮!!なにキョン君をたぶらかしてくれとんねん、ド低脳がぁ!!」 ハルヒ「すいません朝比奈先輩、でも私は恋をしてはいけないってことですか?」 みくる「だまれ!!恋するんならキョン君以外にしろ!!」 ハルヒ「すいませんでした」 みくる「そうそう、いつも通り明日は虐めてこいよ!か弱い女の子に男はひかれるんだからな」 ハルヒ「はい!わかってます」 ハルヒ「はぁ・・・・・なんでこんなことに・・・・・」 ハルヒは思いだす。 SOS団のメンバーを集めてたとき2年の教室で美少女がボーっとしてたから無理やり入れたら こんな性格だったのよねー、教室でもずっと演技してるなんてとことんキモイわ。まったく おっと、誰かに聞こえたらまずいわね。黙って帰りましょ。 それにしてもキョンと付き合いたいなー、キョンは私のことどう思ってるんだろ? 私がキョン...
  • 納涼サプライズ
    今日は年に一度の、町主催の納涼肝試しの日だ。ハルヒのやつは親戚の家へ行ってるらしいから今日はいない。 つまりごく普通の日常的な夏のイベントとなるわけだ。いいことだ。ハルヒがいたりしたら、さまよえる本物の幽霊が出て来る可能性もあるからな。 今日の肝試しは2人1組となって神社の境内に置いてある箱から、そこまでたどり着いたという証拠の物を持ち帰ってくればいいのだ。 肝試しのパートナーは各自話し合いで決めるわけだが、ラッキーなことに朝比奈さんが俺のタッグパートナーになってくれた。 これを幸運と言わずして何と言おう。俺は何があっても必ず朝比奈さんを守り抜くという誓いをたて、夜の杜を歩き始めた。 朝比奈さんは終始おどおどしているが、俺としては腕にしがみついてくれるだけで至福の極みを味わえる。肝試しがこれほどにまですばらしい催しだとは知らなかった。そして知らなかったら損してたな。 スタート地点から1...
  • 第三章:ホーンテッドマンション
    人間というのは実に興味深い観察対象だ。 変な作り物の世界を作っておき、そこに自分で入っていって笑ったり泣いたり出来る。 自分で自分をだますことができる存在だ。情報統合思念体に作られた自分にはそういう 器用なことは全く出来ない。ホーンテッドマンション(呪われた館)という名前が冠さ れたアトラクションの前に来ると朝比奈みくるがこんなことを言い始めた。 「えー、ここに入るんですかー」 やっと彼女も涼宮ハルヒがアトラクションのコンセプトの実体化を行っていると 理解したのであろうか。だとすると、無理もない。おそらく、このアトラクションが 実体化すれば、人間が最も忌み嫌う存在の一つである幽霊が実体化するだろうから。そ れとも、朝比奈みくるが恐れているのは「お化け屋敷」というコンセプトそのものだろ うか? 「無理もありませんね。どうでしょう、ここは僕は朝比奈さんと留守番をして、 他の皆さんで行っていただ...
  • 長編・キョン3
    スリーウィーク 鈍感な二人と、その幸せを願う人達の話 白銀の残雪 夏色 メタ・ラブコメディ ROLE PLAY あなたを守りたい(BadEnd) バカップル日記 夏風のコンチェルト タイムリミット some day in the rain another story 明日晴れかな 女の子 移りかわる時間、いつかの記憶 mirror 涼宮ハルヒのロバ ヒーロー クラスメイト キョンの選択(Bad End注意) ポニーテールの秘密 エイリアンズ 未完? カエル男 ホワイトデー前後の物語 人生最悪の三日間 バミューダの外側 結末は空港で 人生最悪の四日間 一年前からの気持ち 夢のような世界? パンフレット ウソがホントになる世界で 遊園地に行こう! 二年前のValentine(佐々キョン) 冗談まみれの勉強会 涼宮ハルヒの放課 涼宮ハルヒのひなた荘 開花予想(旧題:桜) 動物園に行こう! デート...
  • 涼宮ハルヒの抹消 一章
     翌朝、俺はいつものように妹の強烈なボディーアタックを食らって目を覚ますという一部の人間にはうらやましがられそうな目覚めを演じた。しかしもちろん俺が自分をうらやむわけもなく、感慨もへったくれもないような目覚めでありよってまったく爽快な気分はしない。  爽快な気分がしないと言えば我が家の飼い猫シャミセンも完全にだらけモードで床に寝そべっている。夏の暑さにすっかり気怠くなったのだろう。  どうしてやろうかとシャミセンを見て思案する俺だったが、俺が起こしてやる前に妹によって抱きかかえられ、反抗の意思表示も軽く無視されて妹の『ごはんのうた(新バージョン)』とともに階下へと連行されていった。    朝起きたら世界が変わっていた――とかいう冗談みたいな事態になるのは絶対に避けたいものの、ならばそれをどう回避するかという問題であり、もしかすると俺は避けるよりも変わった世界を元に戻すほうが素質がある...
  • 長門有希の歌声
    「ぅ上野発の 夜行列車 ぉおりたときから~」  眉間には刻み込まれたような皺、すがり付くように握り締めるマイク、 俺と二人きりのカラオケボックスで、長門は本日数曲目のリクエストを熱唱している。 事の始まりはある日の不思議探索午前の部、長門と二人組になった俺が 『今日も図書館でも行くか?』 と聞いたところ、 「むしろカラオケ」 と答えられたのがきっかけだ。 「時間の経過とともに他との調和を保ちつつ変化する情報群、それはまさに宇宙の理想的な抽象形態の一つであり、  情報統合体の活動に対し高い親和性を持つ」 「それは私たちインターフェースに対しても同様。ノイズやゆらぎを膨大に含む有機体との接触によって蓄積された  エラーはそれらの活動をより単純、純粋に抽象化した情報群、一般に呼ばれる所の音楽に触れることによって解体、  再構成を効率的に行うことができる。」 「したがって、私たちインターフェースは...
  • 北高生の告白ラッシュ
     SOS団という得体のしれない団を立ち上げるのに不本意ながら加担してから一年がたった。  いわゆる一周年というやつだ。  俺たちもそれぞれ一学年進級し、後輩と呼ばれる旧中学3年生の少年少女もぞろぞろと北高に入学した。 SOS団などという団を立ち上げた張本人、涼宮ハルヒはめぼしい新入生がいないか日々捜し回っていたが、 やがてあきらめ、新入生という言葉を発しなくなったのは新学期が始まってから1ヵ月先のことだった。  こうして今日もSOS団は部員数5人という少数精鋭で活動しているのだった。  活動といっても、大それたことをしているわけでもない  本を読む長門、ボードゲームに興じる俺と古泉、パソコンをいぢるハルヒ、お茶を煎れる朝比奈さん、つまりはいつも通り、それぞれが思い思いの時を過ごしていた。  しかし、朝比奈さんはいつものメイド服を着ておらず北高のセーラー服だった。       「お茶が入...
  • 王様ゲーム
    「王様だーれだっ!?」   無言で色のついた割り箸を置く長門。王様は長門か。   一体何を命令するんだ?などと考えていると、なぜか古泉が長門に向かってウインクをした。   すると長門はほんの数ミリだけ首を動かして頷いた。こいつら何を企んでやがる……。   「……2番と3番がポッキーゲーム」   2番?俺じゃねーか!長門からポッキーゲームなんて単語が出てくるとはな。   ところで3番は誰だ?……まさかイカサマハンサム野郎じゃねえだろうな。   「2番は俺だ。3番は誰だ?」   正直に名乗り出よう。3番が古泉だったら俺は今日限りでSOS団を退団させてもらう!   「……む」   不機嫌そうな顔をして名乗り出たのはハルヒだった。   あぁ、そうか。古泉は何かにつけて俺とハルヒをくっつけようとしてたからな。   それよりハルヒよ、そんな顔するのは構わんが、顔が真っ赤だぞ。ちくしょう、可愛いじゃねー...
  • 涼宮ハルヒの終焉 第一章
    第一章 新しいクラスが発表されるのは始業式の後なのでもちろんここで言う教室というのは1年のときの教室である。 ハルヒはもう教室で憂鬱げなというよりは疲れているような顔を浮かべていた。 どうかしたのか?と聞いてみると「何でも無いわよ。」と言い返されたところで元担任の岡部が入ってきて体育館に強制連行された。 入学式に劣らないテンプレートな始業式は幕を閉じた。 とうとう新クラスの発表である。 この時、俺はハルヒと一緒のクラスになるのは確定だと思っていたので谷口か国木田でも何でも良いからまともな知り合いと同じクラスになれと祈っていた。 そして新クラス発表終了後俺は唖然としていた、なんとハルヒと同じクラスにならなかったのだ、ありえない。 谷口や国木田と同じクラスになれたのはよかったのだが… 俺の頭の中では?がありえないぐらいに大量発生していた。 俺は新クラスでの自己紹介を去年した自己紹介を適当に...
  • ミステリックサイン保管ネタ
    どこまでも続く黄土色の地平線に澄み切った空。このシチュエーションだけで言えば、 アラビアのロレンスにでもなった気分かもしれないが、目の前で繰り広げられている事態 を鑑みれば、戦略家の出番はないことがわかる。 すでに戦闘が始まっているのだ。もはや後は、なるようにしかならないさ。 戦っているのは、我がSOS団が誇る万能選手の長門有希。そして長門が持てる力を存 分に引き出して相手をしているのは──涼宮ハルヒ。 もはや一般人たるオレの出番は皆無だ。何故自分がここにいるのかさえ、疑問を感じる。 下手をすれば、長門の足を引っ張っているだけなんじゃないだろうか? やっぱり、妙な責任感を覚えずに傍観していればよかったのかもしれない……。   「二手に分かれたほうが良さそうですね」 そう提案してきた古泉の意見には、オレも賛成だ。 巨大カマドウマを撃退した翌日。試験休みの間にすべて片を付けるなら、全員がぞろ ...
  • 魅惑の王様ゲーム
    俺たちSOS団はまたあの孤島の館にいる。経緯は話すと長くなるのでちと端折って説明させていただこう。   部室に行ったら何やらハルヒと古泉が話していた→今年も孤島に行くことに決定したらしい   少々端折りすぎた気もするが、結局はハルヒのわがままのようだ。 それなのに森さん、新川さん、多丸兄弟と律儀に勢ぞろいしていた。いやホントハルヒなんかのためにすいません。 去年のメンバーは全員いるが、別に今年はサプライズパーティを開こうということは無いらしく、 普通にただバカンスとして楽しんでもいいそうだ。殺人犯に怯えなくてもいいのは嬉しいね。     「毎年恒例の王様ゲームやるわよ!!」 毎年ってまだ二年しかやってないだろうが。あと俺は海で遊び疲れて眠いんだ寝かせてくれ。 しかしどうせ俺の抗議など右から左に受け流す団長様なので言わないでおいた。 「「「「「「王様だーれだ!」」」」」」   当たり前のよう...
  • キョンの閉鎖空間2
     翌日は土曜日だ。待ち合わせは10時。そこで、まぁちょっとした事件が起こる。 俺が待ち合わせ場所に着いた時、そこにはハルヒ、長門、古泉の3人しか居なかった。 そう、なんと一番遅かったのは朝比奈さんだったのだ。 「ふぇ~、ごめんなさい~」と、声を上げながら薄い桃色ワンピースをヒラヒラさせて駆けてくる朝比奈さんは、それはそれは可愛い。もしこれがデートか何かだったら「早く貴女に会いたくて、つい早く来過ぎてしまいましたよ」とでも口走りそうなもんだ。 身を竦ませる小動物のような動作なんか、そこらのウルウルチワワなんか目じゃないくらい庇護欲をわかせる。 ……って、そんなに怯えなくてもいいのでは。 迎える側は、何か面白そうな古泉と、なぜかいつもどおり制服無感情の長門、そして、 「珍しいわねー、今日のおごりはみくるちゃんで決定ね♪」 意外なことに、文句も言わず上機嫌で喫茶店に入っていくハルヒ。 てっきり...
  • アイスクリーム・スクリーム
    9月もそろそろ中旬だというのにこの異常な暑さはなんだろうか。 天候を司る神様が今目の前にいて、しかも触れずすり抜けるようというような防御能力を持っていないとしたなら、間違いなくぶん殴っているところだな。 なんてファンタジーで幼稚な事を考えていたのはハルヒも同じのようで、同時にハルヒの考えと同じものを俺の脳もせっせと構築していたのだと考えると余計に幼稚に思えてきて気が滅入る。 今回は、そんな秋らしさの欠片も感じられないこのイライラする時期に起こったあるお話。   暑い。極一般的人類と分類されるはずの俺でもこれほどイライラするほどの暑さなんだからもう、実はそこら中に閉鎖空間が沸いているんじゃないか、と思うほどに暑い。とにかく暑い。 古泉に暑さと閉鎖空間の関係性について聞いたとしても欠片ほどの気も紛れないので聞きはしない。聞いているうちに体感温度が5度は上がることは目に見えているので、 ...
  • 初めての恋が終わる時
    このSSはニコニコ動画のボーかロイドオリジナル曲「初めての恋が終わる時」を勝手にハルヒSS化したものです。 そういうのが嫌いな方や、ニコニコ動画が嫌いな方は読まない方がいいです   ガタン…ガタン…キョンを乗せた列車が走っていく。 あたしの初恋は今…終わりを告げた。     駅をでると雪が降ってきた。季節は冬、街はクリスマス一色だ。 こんな日に初恋の人とわかれることになるなんて、神様は相当意地悪らしい。 ふとすれ違った一組のカップルが楽しげに話していた。 「ほらみて!初雪だよ!」 「ああ、もしかしたら今年はホワイトクリスマスかもな」 胸がチクリと痛む、もしかしたら、あたしがもっと早く告白出来ていたなら…今頃二人であんな会話も出来ただろうか。   かじかむ両手に息を吹きかけ、空を見上げる。 来年の今頃、あたし達はどんな風に過ごしているだろうか。 -初めての恋が終わる時-       キョン...
  • スノーホワイト・レクイエム2
    お妃様は、美しい鏡に己の顔を映し、艶然と唱えました。 「鏡よ鏡、わたくしの問いに答えておくれ」 はい、お妃様、と鏡は愛する妃に恭しく答えました。 ---------------- 温く哀しい夢を、見ていたような気がした。 古泉はうつ伏せていた身をそっと起こす。何時の間に眠っていたのだろう、と懲り固まった肩を微かに鳴らす。机に突っ伏して眠を取るなんて、随分、久し振りの行為であるような気がしたのだ。名残惜しさも相まって、霞がかった意識をどうにか覚醒させようと瞼を掌で軽くさする。 睡魔から解放されるのを待っているうちに、日は大きな傾きを見せていた。窓から降り注ぐ落陽の光は、オレンジ色に夜の闇を混ぜたような陰のある色彩を帯びている。 何という事もない、見慣れた文芸部室だ。 転寝をしていた古泉は、間近に開きっぱなしに伏せられていたハードカバーを、寝起きで回らない頭をどうにか動かそう...
  • 森園生の電子手紙 エピローグ2
    「ふ…ふぁぁぁ」 眠い…夜中彼と長電話し過ぎたようだ…。 「大きな欠伸ですな。会議が終わった後飲み会にも出ずに、サッサと帰ってしまいましたから…てっきり今日に備えて寝ているのかと。」 「ん…そのつもりだったんだけどね…」 理由を話すと生暖かい目でこちらを見てきた………こっち見んな。 「少し寝ては如何ですかな?まだ到着まで時間はあります。」 そうね…でも個室に男性と2人きりの状況で寝るのは無防備じゃない?まぁ新川なら心配ないか。 「そうね…じゃあその前に少し一服してくるわ。」 言いながら私は旅行鞄から煙草とライターを取り出し、ジーンズのポケットに突っ込むと立ち上がる。 「ここで吸ってもよろしいですよ?」 「せっかくフェリーに乗ってるのに、個室に居るのもったいないでしょ?」 私は新川に手を振ると船室を出て階段を上りデッキに出た。 太陽が夏の終わりを惜しむようにギラギラと照りつける。もう8月も後...
  • 私の選んだ人 エピローグ
    私の選んだ人 エピローグ 「偽りの言葉」 「これであたしの勝ちっ!キョン、罰ゲーム、分かってるわね!?」 「ああ、帰りに人数分のアイスだろ?わかったよ」 涼宮さんの「ハサミ」の形からそのままVサインに意味的な変化を遂げた手の形を諦めの目で眺めつつ、手の平を返し肩を竦めながら嫌そうにそう仰る彼をちょっと透視してみても、「やれやれ」としか書かれておりません。ですが彼は自分自身も騙し遂せますからね。1度フィルターの解除方法を森さんに教わった方が良いのかもしれません。 まぁ彼の場合は、瞳孔の伸縮が視認できる至近距離で透視すればフィルターを無視して本音を読み取れるのですが、彼に嫌がられるのであまり多用はできません。 それにしても、涼宮さんも「罰ゲーム」などと仰らず、直接…………あ。 罰ゲーム!? そ、そういえば、あの日の森さんの罰ゲームがまだ2つも残っていた……。しまった。要らない事を思...
  • ~涼宮ハルヒがデスノートを拾ったら~
    「あら、なにかしらこれ。」 私が下校の途中、道端に一冊の黒塗りのノートが落ちていた。 「デス・・・ノート?」 ノートの表面にはそう書かれていた。 「日記帳に使ってたノートも無くなっちゃたし、これ新品みたい  だからこれ使おっと♪」 私はとりあえずノートをカバンの中に入れ帰宅した。   自宅でノートを開いてみると、1ページ目に英語が書かれていたわ。 でもやたら読みづらそうな字体だし、第一こんなもの読んだ所で 何がいいのか分からなかったから、読まなかった。   切れた前の日記帳の続きから書き込んでみた。 ○月×日 古臭い、つまらない毎日!おもしろい事って 泉みたいに湧いて出てこないの? 一つぐらいあったっていいじゃない!不思議のなる 樹ってないの?ま、そんなのあったらそれこそ不思議だけど。 ---次の日--- ハルヒ「やっほー。あら、今日は古泉君休み?」 キョン「聞いてないのかハルヒ・・・...
  • 涼宮ハルヒの終焉 第二章
    第二章 七月に入りやはりハルヒは憂鬱になっていた。今回憂鬱な理由は俺にはわかる。 きっと4年前のことを思い出しているに違いない。 4年前に何があったかというと俺は朝比奈さんに4年前に連れて行かれ幼いハルヒに声をかけ話をした、 それだけならまだしも俺は校庭でハルヒの落書きの手伝いをしたのだ、というか俺が全部やった。今考えると映画作りやらホームページ作りやら何も変わってないじゃないか。 そしてハルヒには正体を黙りジョンスミスと名乗った、そして幼かったハルヒに向かって「世界を大いに盛り上げるジョンスミスをよろしく」と叫んだ。 恐らくはこれが原因で世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団、通称SOS団なんて名称にしてしまったんだろう。 大体、世界を大いに盛り上げる~なんてのは誰が最初に考えたのだろうか。 時系列的に言えば俺がハルヒに「世界を大いに盛り上げるジョンスミスをよろしく」と言ったのが原因だ...
  • オーディナリ ホリデー
    俺が心のどこかで憧れていた非日常。   年末の一件で俺はそれをついに受け入れてしまい、 雪山でその覚悟を試され、年明けにこの世界を確かなものにして、 ようやくもって新学期を向かえようとしていた。   市内初詣ツアーはハルヒ号令のもと開催され、 映画撮影の時に大いに迷惑をかけた神社をはじめとして、 おそらく今年のギネス記録に手が届くだろう程にお参りしまくって終了した。   その間のSOS団3人娘の振り袖姿は、俺の脳内写真館に1スペースを作って 後世まで保管しておくだけの価値があったのだが…。   そんな一連の忙殺的スケジュール敢行によって、もはや俺はくたくたであった。 旅行の荷物もようやく片付け終わったところであり、 残り少ない冬休みは家でのんびりしたいものだと思っていると、   「キョンくん電話ー」妹である。そろそろノックを覚えてくれ。 雪山から帰ってきてこっち、この小学5年生11才は疲れ...
  • 涼宮ハルヒの通夜編
    俺が北高で過ごした七転八倒の高校生活から9年が過ぎた。 我が青春のすべてを惜しみなく奪っていったあのSOS団も自然解散とあいなり、宇宙人・未来人・超能力者と連中にまつわる 頭の痛くなる事件の数々から晴れて解放された俺はあの頃希求してやまなかった健康で文化的な最低限度の生活ってやつを取り戻していたわけだ。 「つまらねぇ」 おいおい俺は何を考えている。 赤点ぎりぎりの成績にお似合いの大学へ進学し、大きくも小さくもない身の丈に合った企業に就職し…… 特別なことなんて何もない、まともな人間にふさわしい普通の生活だ。これ以上何を望むってんだ? 「まるで靄のかかったような……実感の湧かない生っ…!」 馬鹿馬鹿しい。 この俺が『特別な世界』でどんなに無力で場違いな存在かはあの頃散々思い知らされたじゃないか。 明日も早いんだ。こんなとりとめもないことを考えるくらいならさっさと寝ちまおう。 俺は自分に言い聞...
  • コックリさん
    「コックリさんやるわよ!!」 また涼宮さんが騒ぎだしました。 「キョン! なにやってんの!? 早く500円玉出しなさい!」 「なんで俺なんだ!? でなんで500円玉!?」 「高額の方が御利益があるのよ。」 いつもの夫婦漫才です。 詳しい手順は知りませんが、涼宮さんはどこからか取り出した模造紙に『はい・いいえ』 とかひらがな50音、テンキーの並びで数字を手早く書き込んでいきます。 鳥居の絵が禍々しいですね。 「さあみくるちゃん! 有希! 指を出すのよ!」 「コックリさんコックリさん、みくるちゃんに恋人はいますか?」 なんだかよくわからない手順のあと、質問が始まりました。 「へぇぇ!? いきなりそんな質問なんですか!?」 「みくるちゃん静かに! 指を離しちゃ駄目よ!  最後に手順通りに終わるせないうちに指を離しちゃ何かに憑かれるから!」 「何かって何なんですかぁ!?」 「何かって何なん...
  • キョン「絵文字くらい使えよな」
    年を取ると月日の流れが早く感じると言うのは体験してみるとまったくその通りで、 大学の3年は高校の3年よりももっと早く通過していった。それこそ矢の如し。 留年することなく無事に4年生になった俺にはその3年間を懐かしむ余裕さえなく、 思春期のそれとは違った現実と将来に直結した悩みに頭を抱えていた。 「え、じゃあキョン先輩、院行くんすか?」 「いや、今はまだ迷ってる段階なんだけどな」 「でも、院行ったら就職きつくないですか?」 「お前は文系だからそう聞いてるだろうけど、理系だとわりとそんなことはないんだぞ。 内定もらえないから院に行くってやつも結構いるし」 「へー、初耳っすね。あー今から就活怖ぇぇ!! 文学部なんか入んなきゃよかった!!」 「なんだそりゃ」 ありがたいことに、内定はもらえた。 県内の中堅の器械系企業が一つ、県外の繊維関係の企業が一つ。 どちらも決して悪くはない。だか...
  • 谷口探偵の事件簿
     <探偵の谷口> 1.超絶探偵、谷口 2.動物愛護探偵、谷口 3.宇宙探偵、谷口 ~その①~   4.宇宙探偵、谷口 ~その②~ 5.ライバル探偵、谷口   6.続ライバル探偵、谷口 7.ライバル探偵、谷口 ~完結編①~ 8.ライバル探偵、谷口 ~完結編②~   9.休暇探偵、谷口 ~その①~   10.休暇探偵、谷口 ~その②~   11.海上探偵、谷口 ~その①~   12.海上探偵、谷口 ~その②~   13.秘密探偵、谷口   14.夏祭探偵、谷口   15.続・夏祭探偵、谷口   16.ゴシップ探偵、谷口   17.続・ゴシップ探偵、谷口   18.谷口探偵の日常   19.谷口探偵と古泉一樹   20.谷口探偵の事件簿 ~おわかれの時~   21.谷口探偵の事件簿 ~二又の世界①~   22.谷口探偵の事件簿 ~二又の世界②~   23.谷口探偵の事件簿 ~尋ね人と谷...
  • シスターパニック! 第2話
    2話   「わたしがうかつだった。わたしのせい」  喫茶店に着くと、いきなり反省モードの長門がいた。  いったいどうしたってんだ?  そこからは、長門は黙り、古泉が話し始めた。 「実はですね、僕達の周りの環境が少しだけ改変されたのですよ。世界的には全く影響はありませんが」  ……もっと詳しく分かりやすく説明しろ。 「ですから、昨日の僕達の会話を涼宮さんは聞いていたのでしょう。そして、あなたの妹という立場に興味を持った……。  たぶん、あなたが妹さんを抱き締めたのも見てたのでしょうね」 「わたしが、《兄妹》という概念についてあなたの妹に聞いたのが原因」  あぁ、あれか。となると、あいつはあの時寝たフリ状態だったわけだ。やっかいな奴め。  それで、何であいつが俺の妹になりたいと願ったんだ? そしてお前等は何故、改変の影響を受けていない? 「後者の質問については、朝比奈さんが『涼宮さんの様子が...
  • 最後の王様ゲーム
    ※これは魅惑の王様ゲームの続編です。       「「「「「「王様だーれだ!」」」」」」 「はーい!あたしー!3番は5番のほっぺにチューするー!」 おい妹よ、確かに定番だがなんてことを言い出すんだ。俺が5番だぞ。 いやでも古泉に当たる確率は1/4だ。まだ俺には希望がたんまりと残されている! 「すいません。僕が3番です。」     ハイ俺の人生終了。短かったなぁ・・・・・・     というか古泉もせめてもっと嫌そうな顔するとかあるだろ何ニヤケてんだ。 と思った瞬間古泉は俺にルパンダイブをかましてきた。 「ああ僕のキョンたん!!もう誰にも邪魔はさせないよ!!!!!一万年と二千年前から愛してる!!!」 おいちょっと待て気色悪さがハンパじゃないってかやめろ俺はホモじゃないハルヒ長門助けてくれ!!!! って何みんな顔赤くしてこっち見てるの!!??何!?最後まで見届けたいの!!!???? 「さあキョン...
  • 涼宮ハルヒのポケモン怖い
    「ねぇ、キョン。あんたポケモン持ってないの?」 近頃は最新型パソコンと睨めっこバトルをくり広げている団長様が、やおら話題をふってきた。まだまだ嵐の前のナンとやらを堪能していたい俺は、何をやらかすか分からんハルヒの目論見をできるだけけしかけないように答えた。 「あんな面倒なものは小四で卒業した」 「私、昨日ゲーム機ごと買ったんだけど……あんたもやらない?」 何故たった一言返しただけでここまで話が進むんだ?…まぁ、ゲームごときで深刻に考えるのもどうかしてるが、ハルヒはここ最近ネットばかりしているからなぁ 「昔は誰でもやったことあるわよね、どぉ?みんなで対戦とかやりたくない?」 「ふぇ~ゲームですかぁ…」 ゲームにまで手を出したら、今流行りのフリーター万歳人間になってしまうのではないか…仕方ない。ハルヒにこんな話をしても無駄だと思うが、たま...
  • たまにはコンピ研部長だって!
    鶴屋「みくるみくる、パソコンがやりたいさっ!」 みくる「急にどうしたんですか?」 鶴屋「あたしもみんなみたいに動画見たりさ、ブログを書きたいよ」 みくる「鶴屋さんはパソコン持ってないんですか?」 鶴屋「持ってないにょろ、家にはおやっさんの仕事用があるんだけど変にいじって壊した日には…おやっさんに殺されるさ」 みくる「それは怖いです」 鶴屋「買ってもいいんだけど、何も知らないからブログが書けるか不安で不安で」 みくる「困りましたね」 鶴屋「みくるはパソコン持ってる?」 みくる「はい、頭の中…い、いえ持ってません」 鶴屋「はぁ~、誰か教えてくれる人はいないかね」 みくる「そうですね、あっ!いい人がいますよ」 鶴屋「誰さっ!」     キョン「で俺に白羽の矢が立った訳ですか」 みくる「はい、キョン君ならSOS団のホームページも作ったことあるし」 鶴屋「キョン君、めがっさお願い」 キョン「俺も人に...
  • 白有希姫 前篇
      「もちろん、去年学校祭で行った映画撮影は覚えてるわよね?その時の主役女優と男優を答えなさい、キョン!」 「朝比奈さんと古泉だろ。」 「そう!有希も大事な役だったけど、ちょっと刺激が足りないのよ!だから、今回は脇役だった者に大チャンスを与えようと思ってるわ!」   今回は、って…やはりまた何かするつもりなんだろうな、コイツは。   「で、何をする気なんだよ。」 「演劇よ!学校祭で演劇をするの!」   反論はしなかったさ。無意味な抗議ってことはもう分かりきってるからな。ハルヒはホワイトボードに何かをいきなり書き始め、演劇の題名を高らかに宣言した。   「その名も…『白有希姫』!!!」 「…やれやれ。」   白有希姫。童話『白雪姫』の事だろう。   「今時白雪姫の話なんか平々凡々に演じてどうする。何の楽しみもなさそうだ。」 「普通にやるわけないじゃない!アレンジよ、ア・レ・ン・ジ!!」   ...
  • ふたり ~4 ふたり~
    ~4 ふたり~  あたし達は久しぶりに電車に乗っていた。あたしの家とキョンの家からの帰り道。  なんでそんな所に行っていたのかって? それはね……バレちゃったのよ。  あたしとキョンの同居が。どんなルートで伝わったかは分かんないわ。でもバレちゃった。  だから、事情の説明と挨拶に行ったってわけよ。 「本当に悪かった。だけど、ハルヒと住むって言ったら絶対に許さなかっただろ?」  あたしはキョンの横でただ俯くしか出来なかった。ここはキョンの家。  目の前にはキョンの両親が座っている。そしてキョンが必死に説得している真っ最中。 「とにかく、俺は何を言われてもこの生活をやめる気はないぞ。大学だって学費を払ってくれないならやめるだけだ。……行くぞ、ハルヒ」  こうなっちゃうと思ってたわ。キョンの性格からして、きちんと許可を取る気はないってわかってた。  だからあたしは決めてたのよ。代わりにあ...
  • シスターパニック!
    シスターパニック!   シスターパニック! 第1話 シスターパニック! 第2話 シスターパニック! 第3話 シスターパニック! 第4話 シスターパニック! 第5話 シスターパニック! 第6話
  • セカンド・キス 1
      1 その日の放課後のことだ。 ホームルームが終わり、今日も俺は部室へと足を運ぶ。 ハルヒはと言うと、6限が終わるや否や後部座席から忽然と姿を消していた。 いつものことだ。そう驚くことでもない。 「ホームルームなんて時間の無駄よ。あたしはもっと生産性のある時間の使い方をしたいの。」 と、これはいつかのハルヒの台詞だが、どの口が時間の生産性について説いているんだよ! しかし、一体どこで何をやっているのやら。 嫌な予感に苛まれつつ、俺は部室のドアノブに手をかけた。      部室に足を踏み入れた途端、嫌でも目に付いた。 いつかのサンタコスチュームに身をまとい、満面の笑みを浮かべ仁王立ちするハルヒがそこにいた。 右手には去年のクリスマスイブ、俺がハルヒにかぶらされたトナカイの頭を握り締めている。 後方のホワイトボードには、「SOS団緊急ミーティング!」と書きなぐってあり、 その傍ら...
  • I am teacher
    1月のとある日、この日は朝から寒い日だった。 涼宮ハルヒが非合法で活動しているSOS団も何とか無事に年を越すことができた。 この日もいつもと同じように金曜日の1時限目は英語の授業行なわれるはずだったが……少しばかりおかしな事態になっていた。 ひとつは俺が座る、窓際後方2番目には俺ではなく国木田が座っているということ。 もうひとつは俺が学生服ではなく、濃いグレーのスーツに赤いネクタイの組み合わせで教壇に立っていることだ。 ホワイ? なぜ俺は教師になっているんだ。     英語の授業をしながら、今日の朝の記憶を辿ってみた。 まず朝起きて、顔を洗って鏡を覗いくと少し顔が老けていることに気づいた。 寝ぼけているのかと思いながら、部屋へ戻ってみると学生服の掛けてあるはずのハンガーにはスーツが掛かっており、学生服が見当たらなかった。 とりあえず、スーツに着替えるとスーツの胸ポケットに教員証が入っていた...
  • @wiki全体から「ホームシック」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索