涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「レッスルエンジェルス」で検索した結果

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  • 長編・未分類
    ...日常 キョンの財布 レッスルエンジェルス 花火大会SOS 涼宮ハルヒの嫉妬Ver.カオス 涼宮ハルヒの冒険 涼宮ハルヒの怪談 涼宮ハルヒの仮面 プレゼント キョンの暴走 涼宮ハルヒの幕張 / 涼宮ハルヒの幕張【完全版】 涼宮ハルヒの弱点 逆の世界 涼宮ハルヒの64大乱闘スマブラ第1試合 朝比奈みくるの釣堀 涼宮ハルヒの童話~赤ずきん長門編~ アブダクション 笑わない少女 涼宮ハルヒの不思議 戦慄の肉じゃが 星に願いを  ある日森の中 恐怖の館 ストーカー 欲望 SOS団忘年会 ハルヒVSミヨキチ 涼宮ハルヒの業腹 俺の妄想 涼宮ハルヒの覚醒 涼宮ハルヒの覚醒 おまけ ビストロSOS団 三匹が行く 伝説の支援人 眠気と休日 【涼宮ハルヒの憂鬱meets星新一】 love and choice 【天地無用!SOS】 涼宮ハルヒの聖杯 2人の不思議探索 ケーキを食べよう 生徒会の陰謀 饅頭...
  • ハートレスエンジェル
    大きな白い翼で空を飛ぶそれは、まるで天使のようだった。 だが、そいつは幸福を届けるエンジェルでは無い。 敵意を湛えた目が俺を捕らえる。 解かってる。 逃げることは出来ない。 この戦いは避けられないんだ。 夏。それが待ち遠しかったような頃が、俺にもありました。 「暑い・・・暑すぎる・・・」 俺の言葉とは関係無く、太陽は容赦無く熱と紫外線を放射し続ける。 俺はこの暑い日にも、SOS団団員の義務としてこの部室に来ている。本音を言うといますぐ家に帰ってクーラーの効いた部屋で寝たい。 当然だろう?人間だったらそう思う筈だ。 「畜生・・・太陽なんか爆発しちまえ・・・」 「そんなことになったら、人類は滅亡ですよ」 古泉が微笑みながら言う。 うるせぇ、解かってるんだよそんなこと、いちいち突っ込むな! と言ってやりたかったが、それに使うエネルギーがひどくもったいないように感じられ、俺はそっぽを...
  • 長編・長門有希
      長門有希無題 長門有希無題2 長門有希無題3 長門有希無題4 長門有希のうっかり 長門有希の奇妙な冒険 【鍵の消失】 消失長門いじめ 長門有希の退屈 長門有希の憂鬱 カーディガン 地獄少女 笑顔を見せて それがあなたの望み? 長門有希のきまぐれ どんでん返し 【Lost My Name】 長門消失 にゃがとさん 長門有希の深淵 ナガト~彼方から来た天才~ *麻雀ものです 消失世界 リスペクト・ザ・ハイテンションユッキー ユキは好き? 長門と猫 よっこらせっと 長門平手打ち編 消失版 長門有希の感情 ハイテンションユッキー【黒版】 ミステリックサイン保管ネタ お茶 こころここにあらず 『長門有希の遅刻』 涼宮ハルヒの別れ 長門有希の誕生 長門有希の看病 長門有希の情報操作/長門有希のコンタクト オーディナリ ホリデー ミステリック・サイン後日談 やる気のない長門有希 望まれた世界 最終...
  • 涼宮ハルヒの自覚 「承」
    ハルヒが雨を降らせた2時間目の後も、奇妙な出来事は続いた。 何故かチョークが虹色になったり、校庭に突然小規模な竜巻が出現したり、何も無いとこで谷口がコケたり。 その度にクラスメイトが驚いたり笑ったりしていたが、ハルヒだけはただ静かに笑っているだけだった。 そして俺の疑念は、確信へと変わっていく。   ハルヒは完全に、自分の能力を自覚してやがる。   昼休み、俺はいつも一緒に飯を食う谷口と国木田に断りを入れた後、部室へとダッシュした。 こんな状況で頼れるのは、やっぱアイツだからな。   息をきらせながらドアを開けると、やはり居た。寡黙な宇宙人、長門有希。 しかし今日は長門だけでは無かった。古泉もいる。 その古泉はいつものニヤケ面を封印して、シリアスな顔つきで居た。 これだけでも、ただごとじゃないと理解できる。   「古泉、お前も来てたのか。」 「ええ。その様子を見るとあなたも既に気付いている...
  • 遠距離恋愛 プロローグ
    プロローグ   季節は初春、3月中旬。先週行われた期末試験明けの球技大会も、我ら2年5組は男子サッカー・一回戦敗退/女子バスケットボール・優勝と、旧1年5組と全く同じ結果となってしまったのは、昨年と競技種目が違うとはいえ、なんとなく想定内ではあった。これで高校2年生としての行事は全て消化し、あとは来るべき春休みまで短縮授業という、来年は受験戦争という監獄に放り込まれること確定な我々の学校では最後のオアシスたる怠惰な時間を満喫することになる……はずなのだが、残念ながら、現在の俺はそのような穏やかな心境ではない。 何が何でも今日は部室に行き、おそらく、今日もそこに勢揃いしているであろう非日常的存在に、折り入って相談しなければならないことがあったからだ。 ああ、ちなみにハルヒは用事があるとかで本日は部室には来ない。   一応ノックをする。先月末に卒業してしまわれたとはいえ、それ以降も健気に毎日...
  • おめでた
    ハルヒ「キョン、あんた最近太ったんじゃない?」   キョン「そんなことはないと思うが?」   別段よく食っているってわけでもないしSOS団に入ってからは 無駄に動くことが増えたこの状況で太る原因なんてないはずだ   古泉「キョンたーん」   顔が近い、キモい、離れろ …何だ?腹の調子が悪い…イタタタタ!!!   古泉「キョ、キョンたんどうしたの?」   キョン「腹の…調子が…」   ハルヒ「古泉君!キョンを保健室まで連れていって」   古泉「承知しました」   そんなこんなで俺は保健室まで連れていかれた   保健医「おめでたね」   キョン( ゚д゚ ) 俺は男だ。今まで生きてきて女に間違われたことすらない この保健医のババァは目が腐ってるんじゃないか?   古泉「キョンたん」   何だ、古泉。俺の思考力がついて行かないこの状況でそんなに顔を近づけるなキモい   古泉「これは涼宮さんが望ん...
  • 二人きりと匂うは紅茶 「夏のアイスのように」
    「不思議探索スペシャル、夏の不思議大操作は終了よ!」 「ふぁ~・・・暑いから物凄い疲れたぜ」 「谷口はナンパしかしてないよ」 「あ~めがっさ面白かったにょろ~」 「そう・・・」 「さて、では帰りましょうかね」 「そうですね」 「ルソー、おいでなのね」 「由良達は帰り道解るか?」 「うん」 「ここら辺はよく来てたから」 「今日は楽しかったよ。皆さん、またね~」     二人きりと匂うは紅茶  第二話「夏のアイスのように」     「キョンくん、家に寄りませんか?」 夏休み中。 いつものメンバーに谷口やら阪中やらを加えて大人数となったSOS団の夏の不思議大捜査の終わった後。 夕暮れの帰り道で俺は朝比奈さんに誘われた。 「え?」 珍しい。いつもは俺の家でお茶などをするのに。 そんなわけで驚いて声を上げてしまった。   「あ、ハーゲンダッツのバニラを大量に鶴屋さんに頂いたんですよ。それを一緒に食べ...
  • 涼宮ハルヒの情熱 第1章
    第1章 ―春休み、終盤 結局俺たちは例の変り者のメッカ、長門のマンションの前の公園で花見をしている …はずだったのだが、俺の部屋にSOS団の面々が集まっているのはなぜだ? よし、こういうときはいつものように回想モード、ON 「我がSOS団は春休み、花見をするわよ!」 ハルヒの高らかな宣言を聞き、俺は少し安心した 春といえばハルヒの中では花見らしい もっと別のものが出てきたらどうしようかと思った ま、原因はさっきの古泉が付き合う付き合わないとか言っていたせいだろう 春は恋の季節と歌った歌があったからな 「お花見…ですか?」 ハルヒの言葉に北高のアイドルにして俺のエンジェル、そしてSOS団専属メイドの朝比奈さんが反応した 「そ、お花見。言っとくけどアルコールは厳禁だからね!!」 アルコール厳禁を宣言するだけなのに何がそんなに楽しいのか、ハルヒの笑顔は夜空に栄える隅田川の打ち上げ花火のよう...
  • 涼宮ハルヒの奮闘 ~しっと団の野望~ 最終話
    「しっと団」との戦いも残すところあと一人となった。 だが、今の俺がおかれている状況はなんだ?なんなんだ?   どうして朝比奈さんが俺に銃口をつきつけてるんだ!   「バレちゃってましたか。やっぱり流石ですねぇ長門さん。  どうしてわかったんですかぁ?  朝倉さんに情報プロテクトを頼んでおいたんだけどなあ。」 「朝倉涼子が言っていた。自分がここにいるのは『トゥモロー』のおかげだと。  情報連結を解除した存在を復活させるのは情報統合思念体しか出来ない。  そうでないならば、考えられることは一つだけ。過去から朝倉涼子をこの時間につれてきた。  故に、あなたが『トゥモロー』である可能性が高いと判断した。」 「完璧です長門さん。朝倉さんも快くついてきてくれましたよ。  『長門さんはあなたを消した上に、古泉君といちゃいちゃしている』と伝えたらね♪」 「涼宮さんに、何をしたんですか?まさか……」 「安心...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 エピローグ
     翌日の朝。俺は懐かしい早朝ハイキングコースを歩いて学校へと向かっていた。  とは言っても、向こうの世界じゃ毎日のように往復していたけどな。    北高に入り、下駄箱で靴を履き替えていると、 「おっ。キョンくん。おはようっさ。今日もめがっさ元気かい?」 「キョンくん、おはようございます」  鶴屋さんの元気な声と朝からエンジェル降臨・朝比奈さんの可憐なボイスが俺を出迎えてくれた。 何か向こうの世界じゃ何度も聞いていたのに、帰ってきたという実感があるだけで凄く懐かしい気分になるのはなぜだろう?    靴を履き替え終わった頃、長門が昇降口に入ってきた。 「よう、今日も元気か?」 「問題ない」  声をかけてやったが、やっぱり帰ってきたのは最低限の言葉だけだ。ただし、全身から発しているオーラを見る限り 今日の朝は気分はそこそこみたいだな。    階段を上がっている途中で、なぜか生徒会長と共にいる古泉...
  • 涼宮ハルヒの仮入部~新体操部編~
    わたしは涼宮ハルヒが苦手だ わたしは涼宮ハルヒが苦手だ 「そりゃあ、あの女が苦手じゃない人なんていませんよ」 と、今にも鏡に映ったわたしが言いそうな今日この頃。 そんなわたしは今、新体操部で、リボン回しの練習をしている。 わたしがこんなにも涼宮ハルヒに苦手意識するようになったのは、あの新体操部に入部したばかりのときに遡る。 その日はわたしが新体操部に入部した初日であった。 わたしは昔からバトンを習っていたし、運動神経もそれなりにあるので、こんなの楽勝だと思っていた。 だけど、これが意外とむずかしい。 リボンは思ったように動いてくれないし、ボールは腕をスーと通ってくれないし。 で、そのころはまだ仮入部してくる人も多く、その中にあの奇人変人で有名な、わたしと同じクラスの女の子もいた。 涼宮ハルヒ 話によると、いろんな部活に仮入部してるらしいので、ここもその一つなんだろう。 多分、こ...
  • 朝比奈みくるの仲裁
    えっと……何故こんなことになってしまったんだ?   「…………」 「…………」   この3点リーダーは長門のものじゃない。 一人は俺。もう一人はハルヒだ。俺達は今、正座をさせられている。 そして目の前でまるでいつものハルヒのように仁王立ちしている人物は…… とその前に、なぜこんな状況になったかを説明せねばなるまい。回想スタート。 それは、いつも通りの光景だったと言えよう。 無茶なハルヒの提案に、俺が反対する。まったくいつも通りの光景だ。 それは俺達が付き合うようになってからも変わらない。 ただいつもと違っていたところは、ちょっと俺もエキサイトしちまったってことかな。 久しぶりにハルヒと口論になっちまったってワケさ。   「なんでいつも反論するのよ!あんた団長に従ってればいいの!」 「お前のその態度が気に入らないって言ってるんだよ!」   その場に居た他3人の反応。朝比奈さんはおろおろして...
  • キョン無題11
    今日も、平凡な一日が訪れようとしていた。 いつものように授業を受け、いつものように弁当を食べ、そして、未来人、超能力者、 宇宙人、神様のいる部室へと向かう。   ドアを叩くと、部室の向こうから「はぁ~い」という可愛らしい声が聞こえる。 myエンジェル、朝比奈みくるさんだ。 「おいっす。」 部室に入った瞬間、罵声が聞こえる。 「遅いわよ!キョン!」 ・・・この学校、いや、全世界において厄介な女、ハルヒだ。   「早く座りなさい、今、いいこと考えたから!」 ハルヒのこの言葉に、古泉、朝比奈さんの目に不安な色が現れる。 長門は・・・まぁ、いつもどおりだ。 「で、何を思いついたんだ?」   「肝試しよ!!!」 「・・・・は?」 思わず間抜けな声が漏れてしまう。   「ちょっと待てハルヒ、今、11月だよな。」 「ええ、そうよ。」 ・・・あれ?俺の頭がおかしいのか?本来肝試しは夏にやるような気がするん...
  • >>DEAR. 1
    僕は、あなたが好きで好きで仕方がありませんでした。 でも、今のあなたは……   と、ここまで書いて携帯を閉じる。 ふうっと深い溜め息が出る。 脳裏に浮かんだのは僕では無く 彼 に向けられた笑顔で。 何ですか?彼にあって僕には無いもの。     『 DEAR.』   10分間のまどろみを捨てきれず妹にボディプレスで起こされ、遅刻ギリギリに教室に滑り込む。 今日もまた変わらない一日が始まるんだな。 あの黄色いカチューシャを見つけて疲労感が朝から募る。今日は何を言い出すのか。想像するだけで俺の背中は自然と丸まる。 この生活に満足しているんだろう、とか言ったら負けだ。ハルヒに振り回されるのも慣れたもんだが、それでも毎日となるとうんざりするってもんだ。 まあ、だからと言ってこの生活を手放すのも嫌なんだがな。   と、こんなことを思いながら席に着く。悲しいかな、体を90度横に傾けてハルヒの不機嫌顔...
  • ファーストキス
    「なんなのよあれはっ!!」 「……」 さて、誰が怒ってるか、なんて今更説明するまでもないだろうな。 ついに怒りをおさえきれなくなったハルヒが、喫茶店への移動中にそう叫んだ。 「仕方ないだろ。大きく宣伝して回ってる映画でも、 つまらないものは世の中いっぱいあるんだ。今回はハズレだっただけだろ?」 そう、俺達は今日映画を見にきていた。 けっこう有名で奇抜な作品だということで、団長様の目に止まったのだ。 実際に見ての感想は見てのとおりだが。 「そうですかぁ?わたしはけっこう、おもしろかったですけど」 我等がSOS団のエンジェル、朝比奈さんがそう言った。 しかしハルヒは聞く耳もたず、一気にまくしたてる。 「おまけに女のほうは21歳でラストシーンのアレが初キス? ありえないでしょ?」 映画の監督さんも、お前にだけは常識について語られたくないと思うぞ。 ──そう言ったら2発殴られた。 ...
  • 疎外感
    SOS団の部室。いつものようにいつものメンバーが集まっている。 朝比奈さん。可愛らしいエンジェルは実は未来からやって来た未来人 隅っこで本を読んでる長門は、対有機生命体なんちゃらかんちゃら……まあつまり宇宙人だ。 目の前でニヤついているオセロの対戦相手は古泉一樹。特殊な場所でだけだが超能力者だ。 そして我等が団長涼宮ハルヒ。世界を変える能力を持っていて、古泉曰く「神」だそうだ。     俺だけが、何の能力も持っていない。   まあ特別な能力を持ちたいとか思うわけでは無いし、普通の人間で居たいと思うのだが、 それでもこのメンバーの中にいると気後れすることもなくも無い。 俺みたいな普通の人間がここに居ていいのか……ってな。   こんな妙な疎外感を感じてるのは、きっと俺だけだろうな。     ――――――――――――――――   私は部室の隅でいつものように読書をしている。 彼と古泉一樹はボード...
  • 春先の風物詩
    『春先の風物詩』     2月も半ばを過ぎてそろそろ3月、春はもうすぐそこまで来ているはずなのだが、その前に学年末試験という嵐が待っている。 「ほら、そんなことじゃ、あんた一人だけ留年よ、留年!」 唾を飛ばしながら、シャーペンでビシッと俺を指し示すヤツの腕には、「超教師」の文字もくっきり鮮やかな腕章が輝いている。 そう、俺は放課後のSOS団のアジトである文芸部室でハルヒ先生の指導を受けて、今日も試験勉強中だ。 朝比奈さんと古泉は、今日は自宅で勉強するので、と言って先に帰っているため、部室にいるのは、ハルヒと俺と長門の3人だけだ。長門はいつもの席でいつものように読書中。宇宙人は試験勉強などしなくても余裕なのだろうが、俺はハルヒに言われたように厳しい状況におかれている。だってそうだろ、四六時中振り回され続けた1年間だったんだから。他の連中と違って生身の人間である俺にはこたえるのさ。   「なー...
  • コックリさん
    「コックリさんやるわよ!!」 また涼宮さんが騒ぎだしました。 「キョン! なにやってんの!? 早く500円玉出しなさい!」 「なんで俺なんだ!? でなんで500円玉!?」 「高額の方が御利益があるのよ。」 いつもの夫婦漫才です。 詳しい手順は知りませんが、涼宮さんはどこからか取り出した模造紙に『はい・いいえ』 とかひらがな50音、テンキーの並びで数字を手早く書き込んでいきます。 鳥居の絵が禍々しいですね。 「さあみくるちゃん! 有希! 指を出すのよ!」 「コックリさんコックリさん、みくるちゃんに恋人はいますか?」 なんだかよくわからない手順のあと、質問が始まりました。 「へぇぇ!? いきなりそんな質問なんですか!?」 「みくるちゃん静かに! 指を離しちゃ駄目よ!  最後に手順通りに終わるせないうちに指を離しちゃ何かに憑かれるから!」 「何かって何なんですかぁ!?」 「何かって何なん...
  • キョンの湯
    姉妹編『長門の湯』『鶴屋の湯』『一樹の湯』『みくるの湯』『ハルヒの湯』もあります。     ====== 『キョンの湯』 「ふぅー」 大きな溜息と共に髪をかき上げた後、両手で顔を覆って、二・三回、目の辺りを軽くマッサージした俺は、その両手を大きく突き上げて湯船の中で、うーん、と伸びをした。 やはり自分の家の風呂が一番落ち着くことができる。 老舗温泉旅館のでっかい湯船に入るのも、露天風呂で風を感じながら眼前の日本庭園を眺めるのも、もちろん好きだ。あの開放感は捨てがたいものがある。 だが――。 最後の最後に一番リラックスできるのは自分の家の風呂だ。その日一日どんなに疲れて帰っても、我が家の風呂の湯船に入った途端、汗と共に疲れも流されていくのが、なんとなくわかる気がする。こういうのも一種の帰巣本能なのかもしれない。 「どんなに疲れても……か」 俺のこの歳で、こんな台詞が似合うよう...
  • ながとぅーみー 第一話「粉雪のふる頃に」
    雪景色。心の情緒を呼ぶ光景。 ふわりふわりとそれは仄かに明るく舞う。まさに冬の蛍と呼べるだろう。 そんな景色を俺は文芸部室、もといSOS団の本部から見ていた。 「雪、見てるの?」 静かな部屋からか細い抑揚の無い声が聞こえる。 むろん、長門である。 「そうだ」 「そう」 いつもどおりの会話。長門は本から視線を窓の外、正確には窓の外の雪を見ていた。 ユキを見るユキ。おっと、ギャグじゃないぞ。いや、本当に。 実際そういう状況なんだから仕方が無いのさ。 そんなこんなで俺達はしばらくじっとどちらかが止めるまで六花を見続けていた。 「「・・・」」 団長のハルヒや、マイ・スウィート・エンジェルたる朝比奈さん、 なんだかんだで欠かせない古泉、その三人が居ない部室。 俺と、長門―――二人きり。 こうして見ると、長門はとても整った顔立ちをしている。 そして、なんというか守りたくなる、そんな雰囲気をまとっていた...
  • 10年後のSOS団
    ……あれから10年、俺達SOS団は未だに北高にいた…。  といっても、ハルヒの不思議パワーでエンドレス北高生ってわけではない。 まぁグダグダ説明するよりは話を聞いてくれ。 「おはようございます、キョン先生(歴史)」 この相変わらずのスィートボイスはマイエンジェルの朝比奈さん(養護教諭) おはようございます、朝比奈さん今日も素敵ですね。 「キョン先生だって素敵ですよ、奥さんがうらやましいです。」 いえとんでもないです、あいつには朝比奈さんの爪の垢でも… 「……」 おぅ長門(図書館司書)、上機嫌だななにかいいことあるのか? 「……今日は今月の新刊が届く日」 そうか……でもあまりマニアックな蔵書ばかりにしないようにな。 横山光輝版三国志がないのはいいとしても吉川英治版どころか三国志通俗演義すらなく、 原典の陳寿版しかないってのは公立高校の図書館としてはどうかと思うぞ。 料理本コーナーだって...
  • キョン1/2  みくる編
    古泉に連れていかれたあの日、 忘れたくても忘れらんないような悪夢の出来事があったわけだが、 今は断片を思い出すだけでも飛び降りたくなるのでこの話はやめておこう。 まぁ古泉も俺の為を思って、仕事だから嫌々したはずなんだ。 それは十分承知しているが――やっぱり許せん。暫くは目を合わせないでおこう。   季節は春、出掛けるにはもってこいの気候である。 そんなうららかな午後を俺は何故か部室で過ごしていた。  「今日もいい天気ですね」 俺はあなたの笑顔を見るだけで、今日も最高の一日になりそうですよマイエンジェル。 窓際では既に半置物化している長門が読書をしているし、いつも通りの穏やかな放課後だ。 俺の目の前でニコニコ笑っているであろう地域限定赤球人間はどうでもいい。  「はい、お茶で――きゃ!」 俺にお茶を手渡そうとした朝比奈さんが何かに躓いて転んでしまった。 そして物理法則に従って、お茶が載ったお...
  • 虫歯と歯医者 
    昼休み急に歯が痛くなった俺は谷口と国木田に別れをつげ気分転換に校内をぶらつくことにした 屋上にあがると古泉が相変わらずのスマイルで俺を出迎えた 「こんにちは、浮かない顔ですがどうかされましたか」 あぁ実は歯が痛くてな、この前の歯科検診では問題なかったのに急に痛み出したんだ 「それは災難ですね、よろしければ知り合いの歯科医を紹介しましょうか?」 どうせ機関御用達なんだろ遠慮しておく、それに今日は保険証持ってきてないしな ところでそういうお前も心なしか疲れているように見えるぞ 古泉のいつものスマイルもいささか曇りがちにみえた 「ええまぁこのところ断続的に閉鎖空間が発生してまして」 確かにハルヒはこのところ時々黙り込んでいるときがあるが、で今度は何が原因なんだ? 「原因は虫歯です、この前の歯科検診で見つかったとか」 あぁそういえばハルヒがそんな話をしていたな、虫歯が痛くて閉鎖空間とはね 俺もそ...
  • 涼宮ハルヒの終焉 第一章
    第一章 新しいクラスが発表されるのは始業式の後なのでもちろんここで言う教室というのは1年のときの教室である。 ハルヒはもう教室で憂鬱げなというよりは疲れているような顔を浮かべていた。 どうかしたのか?と聞いてみると「何でも無いわよ。」と言い返されたところで元担任の岡部が入ってきて体育館に強制連行された。 入学式に劣らないテンプレートな始業式は幕を閉じた。 とうとう新クラスの発表である。 この時、俺はハルヒと一緒のクラスになるのは確定だと思っていたので谷口か国木田でも何でも良いからまともな知り合いと同じクラスになれと祈っていた。 そして新クラス発表終了後俺は唖然としていた、なんとハルヒと同じクラスにならなかったのだ、ありえない。 谷口や国木田と同じクラスになれたのはよかったのだが… 俺の頭の中では?がありえないぐらいに大量発生していた。 俺は新クラスでの自己紹介を去年した自己紹介を適当に...
  • 1/365の一欠片 目次
    もくじ 「─…このSSは──…本スレでもらったお題を元に─…作られたSS─」 「作者の技量があれなので、タイムパラドックスを発生させたり無知を晒す部分があるかもしれないが、気にせず読んでくれ」 「まぁ『馬鹿がなにかやってるよ』くらいの気持ちでいいんじゃないか?僕には関係ないがな」 「とりあえず楽しんでもらえばそれでいいのです!」 ひとつめ 「寝起き」 ふたつめ 「暇」 みっつめ 「コーヒー牛乳」 よっつめ   「バター」 いつつめ   「CoCo壱番屋」 むっつめ   「東北三大祭り」 ななつめ 「毛布」 やっつめ 「CoCo壱番屋を舞台にした超絶なる純愛ラブロマンス」CP指定あり 古泉×国木田 ここのつめ 「マフラー」 じゅっこめ 「ドライヤー」 じゅう+ひとつめ 「カーテン」 じゅう+ふたつめ 「転校」 ...
  • SOS団お掃除大作戦
    部室の扉が大きな音を立てたと同時に、向日葵のような明るい笑顔と怒号に似たよな大きな声が聞こえた。 「みんな!大掃除をするわよ!!!」 部屋に入るなり大声で話し出す人物なんて俺の知る中で一人しかいない。 涼宮ハルヒだ。 それにしても、今日に限っては中々いい案じゃないか。コイツにも少しは並みの人間の思考が 生まれたということか。なんて事を思っているとハルヒは話を続けた。 「1年間お世話になった部室に、感謝の意を込めて皆でピッカピカにするのよ!」 「おいおい、1年間のお世話って大晦日じゃあるまいし、普通に大掃除でいいだろ?」 「何言ってるのよバカキョン!もうすぐ春休みでしょ!?入学してから1年経ったって事じゃない!!」 確かに入学してから1年は経つけど、SOS団を作ったのはG.W明けじゃねーか。 それまではこの部室にはお世話になってねーよ。とは、口に出せない俺はヘタレなのかね? 「...
  • 二人きりと匂うは紅茶 第二話「雨の日には訪ねてお茶を」
    ザー。 「・・・」 雨の日は憂鬱になる。理由は空が重いから、というわけではない。 いつもいつも大変で疲れる不思議探索は無いが、だからこそ憂鬱なんだ。 マイ・スウィート・エンジェルの朝比奈さんに出会えないからな。 家の窓から外を眺めても、雨は止まない。そりゃそうだ。 妹が隣でせっせと照る照る坊主を作っているが、それが効くかも解らないんだからな。 まぁ、願うなら効き目抜群のを妹が作ってくれる事を祈るさ。 そう思わずにはいられない。 だが、どうしても某魔法陣漫画に出てくる褌穿いた風の精霊にしか見えないんだが。 あれは角があってこれは角は無いけど。 まぁ、効き目があればそれで良いんだ。俺としてはね。 だって、晴れたら会いに行けるからな。 ―――ピンポーン。 そんな事を考えていると、玄関で呼び鈴が鳴った。 「キョンくん、出てー。私、照る照る坊主さん作りで大変だから」 そんなん打ち切れ。 って言っ...
  • サムデイ イン ザ サニー
          「あーづーいー・・・ああもうっ、キョン!あんた雑用でしょ、何とかしなさいよ!」 「うるさい、俺だって暑くて死にそうなんだよ。それに雑用って何の関係があるんだ」   ・・・・・・夏。 ・・・・・・暑い。 ・・・・・・死んでしまう。 その日を一言で表すなら、そんな言葉しか浮かばないような日だった。     ~サムデイ イン ザ サニー~ 「あー、死ぬー」 そんな事をブツブツ言いながら机に突っ伏しているのは何を隠そう我らが団長・涼宮ハルヒである。 地球の気温が年々上昇し続けているというのは今やごく当たり前の話だがそれはこの県立北高文芸部室も例外ではないらしく、太陽は暖かいを通り越してもう灼熱地獄でしかない日差しやら紫外線やらその他いらない放射線やらを無慈悲に俺たちに浴びせていた。 「確かに、流石にこれは・・・堪えますね」 オセロのボードを挟んで俺の正面に座っている古泉も、石を...
  • 北から来た悪魔(オリキャラ)
    「キョン、おはよう、大丈夫かい?」 国木田か、ゴホゴホ、まだセキは出るが熱は引いた。 それに今日は金曜だから、明日明後日はまたゆっくり休めるし大丈夫だろう。 「そう。  ウチのクラスはどういうわけかインフルエンザになった人が少ないんだけどね」 そう言えば、ハルヒはどうだ? アイツも一昨日の帰りがけは、だるそうにしていたけどな。 「そうかい。  涼宮さんは昨日も出席していたよ。  キョンがいなかったせいか口数は少なかったけど、元気そうで一日中ニヤニヤしていたよ」 ……またアイツ、何かたくらんでいるんじゃないだろうな。 国木田と話しながら坂道を登っていくと、小雪が降り始めた。寒いはずだ。 もう12月も半ばだ。 去年のこの時期は、長門による改変で大変だったが、今年は無事に休みに突入できそうだ。 ただし、休み直前の通知票、SOS団恒例のクリスマスパーティー,年越し合宿,初詣とイベントが目白押しな...
  • 長編・未分類2
    ハロウィンパーティー 箱入り娘 HAPPY TREE FRIENDS 自殺 少年達の雑談 SOS団の惨劇 パートナー 閉鎖空間と糞団員 家族 電波作品1 電波作品2 雪合戦 クリスマス中止のお知らせ 巡る財布 カオス・ザ・ワールド あたたかなもの 12月18日・A  dearest beyond of SuzumiyaHaruhi 宇宙人現る! SOS団ラジオ支部~深夜版~ こたつでみかん 迷探偵キョナン 特攻野郎アフロチーム 涼宮ハルヒの舞台裏 ある雪空の日のこと ロックンロールスターダスト トライアングル・ラン チョコ、キッス、カオス♪ My namewas... 平行記憶 雨の日のぬくもり 遠い場所までむかえに来て GANTZ とある2月14日の断片 ハルヒがみくるでみくるが長門で長門がハルヒで… 俺が古泉で古泉が俺で…(上の続編です) かわいい一日お茶だし係 続・孤島症候群 「涼...
  • 小春日和
    春一番も過ぎ去った3月半ば。 俺たちはいつものように、街へと繰り出していた。 ただいつもと違うのはここが隣町であることと日曜日であるということであり、 更には俺とハルヒしかいないからである。 つまりはそういうことだ。察してくれ。 今日の探索は朝比奈さんや長門、古泉には秘密なのだがあいつらのことだ。どうせもう気付いているに違いない。 ひょっとしたら今この瞬間だって俺たちの後をつけていて、明日辺りにからかわれるのかもしれない。 それはそれで幸せかもな、なんて一人考えていると、 「…ン!…ちょっとキョン!聞いてるの?」 っと、今はそんなこと考えてる時じゃなかったな。 なんだ、ハルヒ。面白いものでも見つけたのか? 「なんだじゃないわよ!さっきからボーっとしてあたしの話聞いてたの!?」 ちょっと気を抜くとこれだ。ちなみに今日だけで3回目である。 もちろん俺にも非はあるのだがハルヒが付け上がるので認...
  • 涼宮ハルヒの覚醒 おまけ
    【読まれる前に】 本作は長編・『涼宮ハルヒの覚醒』のおまけとなっております。 上記作を未読の方はご注意ください。     「みんな……ありがとう。」 …。 …。 …何で俺達は長門にお礼を言われているのだろうか? 皆を見てみるが皆困惑の表情を浮かべている。 でもそんな事はどうでも良い。 だって…。 長門が今、最高の笑顔で微笑んでいるのだからな…。 …。 …。 …状況が分からない? …。 …。 …安心してくれ。 俺にもさっぱり分からない。 いつも通りの放課後、昨夜みた夢の話をしていた時に突然長門が立ち上がり俺達にお礼を言ったのだ。 しかしさっきも言った通りそんなことはどうでも良い。 長門が微笑んでいる。 それで良いじゃないか…。 …。 …。 …しかしこの後、俺達に予想できない悲劇が起こる…予想出来なかったとしても誰が俺を責められようか…? …。 …。 …。 長門が口を開いた。   「言葉だけ...
  • キョンの鬱憤
    1年生になって、初めての冬休みの日だった。 ハルヒの突然の思いつきにより、なぜか俺たちは焼肉を食っていた。 「キョン!そのお肉は私のよ!!」 「これは俺が大事に焼いた肉だ!!」 「まあまあお二人とも、喧嘩なさらないでください。」 「そ、そうですよぉ。お肉はまだいっぱいあります~!」 「……。」 ええい忌々しい! 俺がたったこの一切れのためにどれほどの労力と時間を費やしたと思っているんだ! しかもハルヒは俺と古泉のおごりって事を忘れて好きなだけ食うわ食うわ。 いい加減にしてほしいもんだね。俺だってたまにはわがままも言いたくなる! 「ったく、キョンはいちいち細かいのよ……このお肉美味しそうね。」 「それは、あ、僕の…」 挙句にこいつ、古泉の肉まで食いやがったぞ。 古泉、いまだけならお前に同情してやる。 いつも笑顔を絶やさないから表情はよみとれんと思っていたが分かるぞ、その悲しさを隠した笑...
  • 消えた..
    いつも変わらない毎日。 いつも変わらない学校。 いつも変わらないSOS団。 一言で言うと平穏ということだ。 そんな毎日にハルヒはやはりという訳か、時々つまらなさそうな顔をしている。 そんなに退屈そうな顔をするな。平穏もいいもんだぞ、少なくとも俺はそれなりに 毎日を楽しんるぞ。まあ、少々退屈な面もあるかもな。 だが、そんなことをハルヒに言うと、野球大会みたいなイベントを持ち出してきそ うだ。そうだな。。ハルヒに退屈だなんて言ったら最後、平穏な日常が1光年くら い遠ざかってしまいそうだ。やっぱり日常は平穏が一番だな。 そんなSOS団の俺とハルヒと朝比奈さんと長門と古泉は今日も何をするということも なく、活動を終えて部室を出て帰路についた。 ・・・ 翌日。 俺はいつものように早朝ハイキングのような通学路を通り学校に行った。 そこでは授業を受ける。時々寝る。また、時々ハルヒがこついてくる。と...
  • キョンの閉鎖空間
     「閉鎖空間が発生しました。」 問題が起きた時にかかってくる古泉からの電話。いつも通りの前置きだ。 だが、今回はちょっと違う。 「涼宮さんに変わったところはありませんでしたか」とか「涼宮さんと何あったんですか?」とかそういう言葉は続かなかった。 続いた言葉はこうだ。 「多分、涼宮さんの閉鎖空間ではありません」 はい、ナンダッテーとか言わない。現実ではそういうのを言わない。 「ハルヒ以外にも閉鎖空間が作れちゃうとは、仕事が増えて大変だな」と軽く皮肉り軽く同情する。これでいい。 「僕の仮説では、多分、あなたの閉鎖空間です」 ここで言わざるを得なかった。ナンダッテー!?     さて、回想を始めようか。時間はちょいと戻って今朝。登校時のことだ。 この暑いのに朝っぱらからウザいくらい爽やかスマイルな古泉とバッタリ会った。 会ってすぐに掛けられた言葉は確かこうだ。 「あれ?体調不良ですか?」 はい...
  • Different World's Inhabitants YUKI~ニチヨウビ(その五)~
      尻ポケットが振動した。   「おわ?」   飛び起きる。周囲の客が迷惑そうに俺を見て・・・と、いつか経験したことのあるような状況に今、俺は巻き込まれている。 こうなると、続きはどうなるのか分かるだろう。   「あ、キョン、どう、有希の体調は?」   おや?俺の記憶とは違う展開になっているが、まあ気にしないでおこう。   長門の体調は至って平常、そう伝えるとハルヒは12時に駅前に集合と言い出した。 現在11時45分。 やれやれ、あいつはもっと早くに連絡をよこせないのかね。   俺は、本棚の前でなにやら分厚い本を読んでいる長門を見つけ、一緒に図書館を出ようとした。   ところが、なにやら小さな力が俺の袖にかかった。 ふと、振り向くと、そこにはいつかの今にも消えそうな表情があった。   「この本を借りたい。」   俺のの袖を掴んで15秒後、長門は細々とこう言った。...
  • 長門有希の小説
    それはなんでもないいつもの会話から始まった。ここはSOS団の部室で、谷口も国木田も休んだ俺は1人で教室で弁当を食べることが恥ずかしくて逃げてきたんだ。 そしたら長門が本を読んでいて、弁当を食べ終わった俺は無意識に話しかけていた。   「長門、その本は面白いのか?」 「ユニーク。」   まさにいつもの会話だと思う。ここまでは。 なにせ前にも同じような会話をした記憶があるしな。しかし何も考えていない今日の俺は一味違う。   「たまには違ったジャンルの本でも読んでみたらどうだ?」 「……?」   長門は数ミリ首を傾げて、何を言ってるのか分からない、というような表情を俺に仕向けてきた。 俺は少し考えて言った。   「恋愛物の小説でも読んでみたらどうだ? 人間の『恋愛をする』って感情がわかるかもしれないぞ?」 「そう。」 「それに恋愛小説ってのは曖昧な感情を意外と的確な表現で表してくるからな。情報の...
  • Happiness! 上編
    時は冬。   暑すぎる夏が嫌いな俺でもあるが、寒すぎる冬も嫌いなのが俺である。   普通の俺にしてみれば、普通の季節が一番な訳だ。春とか秋とかな。 でもやはり春が好きなわけだ。長かった寒すぎる冬から解放され、ぽかぽか陽気の春っていうのは最高の季節だ。   んで今はその素晴らしい春という季節が訪れるのがまだまだ先の事で…まだ冬になりたてだ。   今は十二月。あと一週間で二週間程度の休暇を貰えるのである。 そうとなれば家で暖かい部屋でぬくぬくと出来る。シャミセンのような暮らしが出来るのだ。待ち遠しいものだね。 だがな…多分それは出来ないのだろう…なにしろあのハルヒの事だ。冬休みでも急に寒い中を呼び出すだろう。 冬休みぐらいには団員に休みを与えてくれないかね?…無理か…無理だな。   まだ学校に着いた訳でもってないのに憂鬱な気分になってきた…帰ろっかな… これから学校でも更に憂鬱な気分になること...
  • 涼宮ハルヒの邁進 プロローグ
     俺の日常はきっと赤の他人から見れば、まあ大変ねとか、苦労なさっているんですねとか 言われてしまうようなきわめて非日常的な状態にあるんだろうが、俺にとってはこれが楽しくて仕方がない ごくごく普通の日常であると断言できる。  宇宙人・未来人・超能力者。こんなのが得体の知れない情報爆発女を中心に闊歩している世界に 俺のようなきわめて一般的平凡スペック人間がコバンザメのようにくっついて歩いている光景は、 確かに不釣り合いと言えばその通りである。が、いったんそんな現実を受け入れてしまえば、 細かいことはもうどうでもよくなり、どうやってこの微妙に非日常を満喫するか考える毎日だ。  てなわけで、本日もハルヒ発案による不思議探索パトロール中である。 相変わらず、ハルヒの望むような変なものが見つかるわけでもなく、ほとんどSOS団という謎の集団による 食べ歩き・散策・名所巡り状態になっているが。 「にしても...
  • 消滅の代償
    プロローグ 「ジョン=スミスは俺なんだ!」 俺はハルヒに向かって叫ぶ、ハルヒは目を丸くして驚き、女子トイレに明らかなおかまのおっさんが入ってきたのを見たような表情をしている。 それを見ていた朝比奈さんは怯えた顔で、古泉はいつもの微笑で見守っていた。 「…え…ちょっと待ってよ!あの頃はあんただって中学生でしょ!ジョンは明らかに高校生だったわよ!」 くそっ!時は一刻を争うというのに、変なところで常識的な奴だ、すべてをハルヒに教える前に今回、なんでこうなっちまったのか急ぎ足で振り返ろう。   一章 季節は春。 寒かった冬も終わり、雪が溶けて川になって流れていったり、つくしの子が恥ずかしげに顔を出すそんな季節である。 だがしかし、今の地球の異常気象はそんなことはお構いなし、と、いうのも3月になるというのにまだ寒かった、というわけだ。 そうそれは先月ハルヒ達からやたら凝った方法で渡されたチョコレート...
  • 長門有希の歌声3 前
    「物質、エネルギー、そして情報。これが、宇宙を構成する三つの要素」 「情報統合思念体って、どういうものだと思ってる?遠い宇宙の果てのはてにある、銀河みたいな星の固まり?それとも、宇宙に漂う、 何か大きなクラゲみたいなもの?」 「どっちも外れね。情報統合思念体は、この宇宙を構成する情報全て。全宇宙の情報が、時に秩序を形成し、 時に無秩序に増殖する。そして、それらを認識する情報。これが情報統合思念体。率直にいえば、この宇宙全体が統合思念体なのよ。 もちろん、あなたも私も思念体の一部。でも安心して、あなたが自分の体の細胞の1つを認識できないように、 思念体もあなたのことなんか全然気にしていないから。」   俺と朝倉は、今カラオケボックスのベンチシート席に居る。最近のカラオケボックスでは、少人数の客はこうしたベンチシートルーム、 3人掛けくらいのベンチ1台に向かい合うようにマシンが設置された小部屋...
  • 涼宮ハルヒの感染 5.選択
    5.選択  翌朝、俺は重い足取りで学校に向かっていた。 意味もなく早朝登校を続けているので、まだ他の生徒は見あたらない。 学校を休んでハルヒについてやりたいとも思った。 しかし、ハルヒの目覚めに立ち会う勇気がなかった。  目が覚めたとき、ハルヒは俺をわかってくれるのか?  それを考えると、とてもハルヒのそばには居られない。 前日、古泉と「諦めるわけにはいかない」と話し、家でもずっと考えた。 しかし、いい案が浮かぶ訳もなく、良く眠れないまま朝が来てしまった。 諦めたくはないさ。 でも、もうできることなんかないんじゃないか。  絶望にも似た気持ちで、学校へのハイキングコースを上っていった。 「今なら話を聞いてくれるかしら?」 「消えろ」 橘京子が再び現れた。俺は目を合わす気すらない。 うるせぇ。お前と話すことなんかこれっぽっちもねぇ。 「涼宮さんを助けたいんじゃないんですか?」 「消...
  • ●えもん 第3話
    第3話「ソノうほホント」   キョン「突然だが、そろそろお前を隠すのが厳しくなってきた。特に妹が最近何か探       すかのようにちょくちょく部屋に入ってくるしな」 ●「そうですね、そろそろ僕とキョンたんの関係も明らかにしないといけませんからね、   僕たちは単なる肉体関係だけではありませんからねフフ・・」 キョン「気色悪い言い方をするなっ!!・・・さてなんて説明するかな?」 ●「こういうのはいかがでしょうか、ある雨の日、キョンたんが道を歩いているとどこか  らか、か細い鳴き声が聞こえてきたので、声の主を捜すと段ボール箱に入れられ   雨で震えていた僕が入っていた。そこでかわいそうに思ったキョンたんが家族に内   緒でこの部屋に連れてきてしまった・・・というのは?」 キョン「いますぐ段ボールと一緒に追い出してやろうか?そんなもん、通じるわけねぇ       だろ!!!どこの世界にブリーフ...
  • 普通短編41
    雫が落ちる音がする。 どうやら、雨が降っているらしい。 そういや、あの日も雨だったな。ハルヒ。 ゴロゴロ そう、こんなふうに雷も鳴っていた。 あの時の俺はどんな顔をしていたんだろうな? 暗闇の中、稲妻によって照らされた俺の顔は・・・ ゴロゴロ この場所は暗いんだ。ハルヒのあの笑顔みたいに明るくはないんだよ。 さっきから、稲妻の光しか明かりがねー。 こんなに雷がこえーって思ったことなんてねーよ。 ハルヒ。俺はあと何年、この狭い暗闇で一人で暮さなきゃならないんだろうな? なあ、俺が悪いのか? お前のためとかいうのはいいわけにしかならないのか? 俺は、朝倉みたいに、ナイフで人を・・・ やっちまった 『涼宮ハルヒの亡失』 これ以上ネタが思いつかないため製作中止   古泉「俺のこの手が真っ赤に燃える、勝利をつかめと轟き叫ぶ!!」            「ふもっふ!!」   ...
  • かわいい一日お茶だし係
    ある日の放課後のSOS団もとい文芸部室― すやすやと眠るキョン するとキョンをつっつき起こそうとする長門 「…起きて」 クークー… キョンに起きる気配はない。 「…起きないとキスする」 彼女は彼の耳元にそっと囁く。 ガバッ! チュッ♪ 「~~~?!な~が~と~!!お前!俺ちゃんと起きただろ?なんでするんだよ!」 俺は顔を真っ赤にして叫ぶ。 「…したかったから」 そんなあっさりと言うな! けど俺だけが分かる程度に頬が少し赤いぞ。 「~~!長門…ホント頼むからさぁ、その癖は治してくれよ…」 長門は二人きりの時は何故か俺に事あるごとにキスを迫ってくるのだ。 長門ってキス魔だったんだなぁと今では半ば諦めの境地に入ってしまっている。 いつからこんな事になっていたかは思い出せないが、たぶん以前の自分がこの長門と会っていたら間違いなくまた世界が改変されてしまったのかと必死に栞を探し回っていることだろう...
  • Am I father ? 後日談
    あの再開から数日が経ち、涼子もすっかりクラスに溶け込んだようで、二学期からだというのに涼子はまたもやクラス委員長の座にちゃっかり居座っている。なんでも前任のクラス委員長がその座を譲ったのだとか。確かにこいつが委員長をやっているっていうのは絵になるし頼りになるもんだから、譲りたくなる気も分からんでもないが。 でも心配事が一つ。ただでさえ涼子は誰にでも優しく笑顔で接していたので、男子からだけでなく女子からも人気があったというのに、再構成後はその笑顔にさらに磨きがかかったというか、惹きつけてやまない魅力というか、上手く表現できんのだが、そんなもんがあるもんだからもう既に大の人気者になってしまっていた。 この前なんて下級生から、 「お姉様と呼ばせてくださいっ!」 なんて言われていたくらいである。しかも相手は俺から見てもかなり可愛い分類に入る女の子。谷口いわくAランクマイナスらしい。ちなみに今の涼子...
  • チョコ、キッス、カオス♪
      ―――前略、オフクロ様…あなたの息子は只今、男子生徒の大群に追われてます…   ……理由?そんなの決まってる。どっかの聖人君子が亡くなった日に、世の女性がおもに好きな男に甘い糖分の塊を渡す日が原因だ。   ―――そう、バレンタインデーがやってきたんだ…       朝、今日もいつも通りの一日が始まったのだと思っていた。 いつも通り妹の目覚ましフライングボディプレスを空中で捕らえて、ジャーマンスープレックスでおはようございますした後に、いつも通りの歯磨き。いつも通りの朝食。いつも通りの妹とのセクロス。いつも通りの着替え。 本当にここまではいつも通りの一日だったんだ。   異変は家を出たときから始まったのだろう。 俺は眠い目を擦りつつ早朝ハイキングコースをケツだけ歩きで登っていた。 なんか周りの男共がそわそわしているように見えるが、きっと地震の前触れか何かだろう。そんなことがよくナマズと...
  • 色んなキャラが出るSS3
    失われた最終回幻の15話   涼宮ハルヒ「今日はキョンの誕生日だからみんなで祝いましょう」 キョン「なあ、ハルヒ。誕生日位、本名で呼んでくれないか」 一同「…。」 キョン「全宇宙が停止したかと思われた、ていうのは嘘ぴょんで 本名を覚えてもらってない俺が落ち込んでるだけなんだけどな」 「もしかして、覚えてないのか?」 ハルヒ「そそんなことはないわよね、みくるちゃん」 みくる「え、えっと、こ古泉君」 古泉「じゃあ、僕はバイトがあるので キョン「ごまかすな、俺の名前覚えてないだけだろ、 長門、お前は」 長門「記憶にない」 キョン「なんですとぉ、あ朝倉お前は、ってなんで朝倉がいるんだ まあいい、俺の名前をおぼえてるよな」 朝倉「所詮、私はバックアップそんなこと分かるわけないじゃない」 キョン「かんけいねぇだろ、谷口、国木田お前らは知ってるな」 谷口「わわわ忘れ物」 国木田「えっと覚えてないな」 キ...
  • 春の息吹
    ※この作品は春の宴、幸せな日々の続編に当たる作品です。 早いもので俺とハルヒが付き合いだして2年が経とうとしていた。 今は3月、本日は卒業式を盛大に執り行っているのである。 例によって我らがSOS団はどでかいイベントを仕掛けたんだが…その話はまた今度だ。 2年も付き合ってたらそりゃ喧嘩だってするし、その分仲直りだってする。 当然、いろんな場所にも出掛けた訳で…とまぁいろいろあったわけだ。 しかしあの時は本当にヤバかったが…長門さまさまだな。一応、古泉にも感謝してやらんでもない。 詳しいことは省略するが、月並みな言葉で表すとより愛し合うようになったってことだな。 俺もハルヒもいろんな意味で成長できたと思う。特にハルヒ、あいつの変化は有名企業も驚きの株価上昇率だぜ。 その変化のおかげで俺の高校生活は常に前年度を上回る楽しさだったんだが…。 まあ実際どんなことがあったのか聞いてもらった方が早い...
  • When she is 78
    this page was created at 2008.03.05 this page was modified at 2009.02.23 TAGにTRIP埋め 「Happy Birthday, ハルヒ」 「ありがとう。でも、この歳になると誕生日もあれね。うれしくもあり、うれしくもなし」 「いいじゃないか、互いに年をとっていくんだ。置いてけぼりは勘弁してくれ」 「それに、年中行事はとことん楽しむのが流儀だったろう?」 俺たちが知り合った高校一年の春から、60年あまりが過ぎた。今日はハルヒの78回目の誕生日だ。 「そうね。それで、今年はどんな風に楽しませてくれるのかしら?」 多少のしわは刻まれたし髪もすっかり白くなったが、78歳になってもハルヒはきれいで いたずら気味な微笑みは若い頃とちっとも変わらない。 俺の方は…聞くな。せいぜい、白髪のダンディなじいさんを想像し...
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