涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「幻惑小説 エピローグ」で検索した結果

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  • 幻惑小説 エピローグ
    ...ている。      幻惑小説 完    
  • 幻惑小説 プロローグ
       わたしはいつものように本を読んでいる。朝比奈みくるがお茶を出し、彼と古泉一樹が遊戯を愉しみ、涼宮ハルヒが黙々とパーソナルコンピュータに打ち込んでいる中で、ひとつの”楽しみ”を淡々と味わっている。  読んでいる本の物語はそろそろ中盤へさしかかろうとしていて、わたしが頁をめくる速度も、残り頁が少なくなるにつれて徐々に早まっていく。途中で面白い本だと気付いて残り頁を確認したわたしは、まだかなりあることに安堵する。  それと、この物語の登場人物は謎が多い。主人公である『彼』は、物語中では名前が一切出てこない。『彼』と表記されるだけであり、ヒロインである『彼女』も同様。それだけではなく他の登場人物の名前は全てない。『女友達A』や『男友達A』、『先生A』等で表記されているだけ。非常に読みにくい。  けれどわたしは読み続けた。物語の『彼女』の趣味は読書でわたしはほんの少しの愛着を持ったから。...
  • 長編・長門有希2
    ...※微オリキャラ注意 幻惑小説 Close Ties(クロース・タイズ) センター前日 涼宮ハルヒの経営I 射手座の日、再び 寡黙大騒動 「こわれもの」(陰謀でのフラクラが許せず) 想い出は、雪とともに 春先の風物詩 涼宮ハルヒの消失ー長門有希の憂鬱 長門有希の再会 長門有希の三日間 おかえり、ただいま。 長門有希の失踪 長門有希の○○生活 長門有希の協定 団活、事件、図書館にて これもまたトラウマ 未練はあれども後悔はせず スノーネイムド・マーメイド 規定事項の流れ星 SOS 長門有希とキス (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 涼宮ハルヒの発見 長門有希の笑顔(長門×ハルヒ) マグロは急には止まれない 長門有希の憂鬱IV 長門さんと敵インターフェース ユメみたものは 子猫 有希つねのてぶくろ 名無しさんの反乱 紫炎の契約者 ──汎用人型決戦NAGATO── 笑顔記念日 ママは...
  • 長門有希無題5 エピローグ長門編
    怪我も治り俺はいつものように学校に通いだした ただ一つ違うのは俺がSOS団の部室に行かなくなった事だ   俺は何か満たされない気持ちで毎日を過ごしていた   ある日机を整理していると見慣れない本が出てきた ハードカバーの小説みたいだが、俺には見覚えはなかった ただその本を見た時、胸がチクリと痛んだ   何か気になった俺はその本を読みだしたしばらく読み進めるとしおりが挟まっていた そこに書いてある文を読んで俺は家を飛び出した 「くそっ!なんて俺は物忘れが酷いんだ!」 もうずいぶん前の、それも果たした約束の場所へ俺は急いだ   「はぁはぁはぁ……き、今日ではぁはぁ…良かったのか」   少女はコクリと頷く 「もしかして……ずっと待ってたのか 」   少女はまたコクリと頷いた   「お前の家行こうか。説明しなきゃならない事……あるんだろ?」   彼女の手を強く握...
  • 幻惑小説 第七頁
       外に出てから気付いたが、夕闇に暮れていた空の色は段々と濃さを増していき、街頭が街を照らす時間帯になってきていた。 「どうも。」 「神人狩りお疲れさん。」 「まだ閉鎖空間の発生は絶えませんよ。同士たちが総動員で狩りに出ています。ああ、そこの二人は除いてね。」 「長くなりそうな話があるんだろ? 車内に入ろうぜ。立ち話はちと寒い。」 「あの……わたしも車に乗っていていいんでしょうか?」  というの喜緑さんの声で、古泉が爽やかに答えた。 「できればあなたにも聞いておいて欲しいのです。どうかそのままで。」  いや、きっとそういう問題じゃなくて、いくら五人乗りの車だとはいえ後ろ座席に男二人と乗るのはどうかという話じゃないのかね。 「まず僕の仮定の結論から話しましょう。僕の想定を総合するに……長門さんは自分だけの空間で世界改変を行ったのですよ。」  また世界改変を……だと? お前、前の一件を知って...
  • 朝比奈みくるの未来・プロローグ
    プロローグ・疑惑のキョン      俺が大学に入学して初めてのクリスマスも直前に迫った街中がせわしない時期。  初対面から約4年になるにもかかわらずSOS団は相も変わらず珍妙な活動を続け、それこそ武勇伝なのか珍道中なのか奇譚なのかわからない活動記録を小説風に書けば、すでに紹介した分だけでも息の長いシリーズ物として十分認知されるであろう文庫本8巻程度になる上に、以下続刊予定も数巻分はあろうかという数々の出来事の中、俺にとって、ハルヒとの邂逅に匹敵するぐらいの衝撃と感動を受けたある一つのエピソードを紹介しよう。ちなみにこの話の収録予定は今のところない。  俺とその人にとっては、ハルヒとの出会い以上に記憶に残る出来事であったかもしれない。  いつもなら俺視点の独白として語るのがお約束の活動記録だが、今回ばかりはもう一人の当事者しか知り得ない出来事や、男が踏み込むと後悔することの方が多い女の子同士...
  • 「涼宮ハルヒの憂鬱」改
    *注意:欝エンドです   1.断章───遠ざかる超常    学校を案内してあげると言って涼宮が古泉を連れ出し、朝比奈さんが用事があるからと帰ってしまったので、部室には俺と長門有希だけが残された。  今更オセロをする気にもなれず、長門の読書シーンを観察していても面白くも何ともなく、だから俺はさっさと帰ることにした。鞄を提げる。長門に一声、 「じゃあな」 「本読んだ?」  足が止まる。長門有希の暗闇色をした目が俺を射抜いていた。  本。というと、いつぞや俺に貸した異様に厚いハードカバーのことか? 「そう」 「いや、まだだけど……返した方がいいか?」 「返さなくていい」  長門のセリフはいつも端的だ。一文節内で収まる。 「今日読んで」  長門はどうでもよさそうに言った。 「帰ったらすぐ」  どうでもよさそうなのに命令調である。  ここんとこ国語の教科書に載っている以外の小説なんて読んでもいないけ...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第6章
    6章 すべてを解く鍵 わたしが元の世界に帰還できたからくりは理解した。そしてそれを実施するにはわたしが再び過去に行かなければならない。 しかし、あれから1週間経っても彼が、再び過去に時間遡航するそぶりは見せなかった。このままほっておいたらあと1年ぐらいはやらないような気がする。彼はいつ実行しても問題はないと考えているのかもしれないが、近い未来にそれこそ階段から転落して大けがを負うような事件に巻き込まれる可能性がないわけではなく、再改変を遅らせることはリスクをはらむことである。 「彼に直接促してみては?」 と提案したのは喜緑江美里。 それは、できない。なぜならば世界再改変は彼の意志で行うことだから。わたしが促すのは筋が違う。 「困りましたね。あなたがそんなに強情だったとは思いませんでした。何かいい方法があればいいんですけど」 しかし、そんな心配は杞憂に終わる。 冬合宿から帰ってちょ...
  • SS企画ページ用・感想所
    Short Summer Vacationで泣きそうです -- 禁則事項 (2006-09-12 21 44 23) 本スレで意見するのもなんでしたので、こちらで。良作品の数々、各作者さんにGJ! -- 名無しさん (2006-09-13 09 10 54) Short Summer Vacationで泣いてしまいました・・・書いた人は神!良作サンクスwww -- 名無しさん (2006-09-13 18 36 11) Short Summer Vacation を間違えてエピローグから読んだ俺は負け組。でも良かった -- 名無しさん (2006-09-14 01 38 24) Short Summer Vacationの作者GJ!ただ、キーワードが意味なくね「夏」って単語が入ってればそればいいの? -- 名無しさん (2006-09-15 00 46 39...
  • 【さよならは】下衆谷口の未来【言わないぜ】
     (※ 登場人物が死亡します。苦手な人はご注意ください)     谷口「よう、キョン」 キョン「おう」 谷口「今日も朝から寒いなあ。いっそ雪が降って積もれば、学校も休校になるのに」 キョン「県西部は雪だそうだな」 谷口「羨ましいぜ! 1cmでいいから積雪をこっちにもまわしてくれないもんかねえ」 キョン「雪なんて降ったら、余計に寒くて家から出る気にもならないぜ」 谷口「バカだな。学校が休みになれば家から出る必要もなくなるだろ」 谷口「そういやお前、こないだのテスト。どうだった?」 キョン「聞かなくてもいいことを。お前と同じだよ。自分の不勉強に苛立ちを覚えるレベルの点数だ」 谷口「へっへ~。お前は進歩がないな! いつまでもそんなんじゃ、将来苦労するぜ?」 キョン「その言い方だと、よほどいい点を採ったみたいだな」 谷口「おうよ! 前回より平均が4点もアップしたんだぜ! やっぱ俺って、やれば出...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十四章
     時は進んで翌日、土曜日の午前。  俺は今、いつもの不思議探索の際の集合場所である北口駅前で、ハルヒが訪れるのを待っている。  とまあ昨日の今日なので、もしやハルヒを待つ俺の心境は伝説の木の下で待ち合わせている女子のそれと同じなのではないかと思う者もいるかも知れない。  なので説明しておくが、俺は別に告白をするためにここにいるんじゃない。  俺がここでハルヒを待っているのはもちろんこれから不思議探索を行うからであり、そして自分に課せられた責務を果たすためだ。そう。俺は遂にポエムを完成させることが出来たので、それをハルヒに渡さなければならないというわけだ。これの完成までの経緯は、今から昨日のその後を話す予定なので、そこで説明しようと思う。  だから現時点で普段と違うことといえば、俺が待ち合わせに一番乗りしているくらいだろう。  と……ハルヒを含めSOS団のメンバーはまだやってきそうにな...
  • 国木田日記
    ①入学式   僕は国木田。フルネームはまだ禁則事項らしい。   幼い頃から「国木田くんはできる子ねぇ」という同級生の保護者からの賛辞や、「やーん、この子、カワイイ~!」という年上の女性からのラブコールを受けて、何を考えているのか分からない笑顔とどす黒い本音を持った高校生に育った。 というのは冗談で、とりあえず無難な、一般的な高校生に育っていると自分では思っているから安心して続きを読んでほしい。   今日は北高の入学式。 僕の学力では県外の進学校にも行けた。北高の理数コースだって余裕だったけどね、なんだかんだで普通科に進学している。おっと、別にレベルの低い集団に混じって優越感に浸ろうとか、そんなことはいくら僕でも考えちゃいないさ。もちろん、普通科のレベルだったら特に熱心に学業に専念しなくても問題ない、と認識してるけどね。 これは慢心でも自意識過剰でもなんでもない。冷静な現状の分析だよ。 ...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第2章
    第2章  1日目 街は静まりかえっていた。まるで人間すべてが消えてしまったのではないかと錯覚してしまうほどに。わたし1人、夜道を歩いていた。ふと、北高の校門前で立ち止まった。時刻は午前3時を回っている。 わたしは本が好きだった。読むことも書くことも。時間を見つけては小説を書いている。小説を書くことは難しい。小説を書いていると行き詰まることがよくある。原稿を睨んでいても、アイデアは一向に浮かばない。そんなときは、散歩することにしている。今、散歩をしている理由はまさしくそれ。わたしの書いている小説の続きがどうしても書けない。クライマックスがどうしても書けないのだ。ハッピーエンドにすべきなのか、バットエンドにすべきなのか。読み手はどちらを望むのだろうか。わたしはどちらを望むのだろうか。 ◆◆◆◆    私は、ごく一般的な高校に通う高校1年生。この学校に通って半年になる。私の趣味は本...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ二章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 二 章 目の前に、口をあんぐり開けたおっさんがいた。 よれよれの服を着てベンチに座っている。 「あんた……今、そこに現れなかった?」前歯が一本欠けている。 「え……ええ」 「ワシゃずっと見てたんだが。あんた、そこに、いきなり現れた」 「そうですか……?たいしたことじゃありません」人がいきなり出現したなんて全然たいしたことだろうよ。 ホームレスっぽいおっさんは俺をまじまじと見つめていた。 やがて飽きたのか、目を閉じ、うとうとしはじめた。 ここはいったいどこだろうか。俺は目をこすって周りを見た。 ほっぺたをパシパシと叩いてみた。これは夢じゃない。人が大勢歩いてる。閉鎖空間でもないようだ。 どこからか列車の発車を告げるアナウンスが聞こえた。どうやら駅のコンコースらしい。 駅の名前は見慣れない、俺の知らない地名だった。 さて...
  • 涼宮ハルヒの驚愕γ(ガンマ) 2
    ※注意書き※  涼宮ハルヒの驚愕γ(ガンマ)  のγ-7の続きとなります。 思いっきり驚愕のネタバレを含むので注意。   γ-8 翌日、火曜日。 レアなことに、意味もなく定時より早く醒めた目のおかげで、俺は学校前の心臓破り坂をのんびりと歩いていた。日々変わらない登校風景にさほど目新しさはないが、一年生らしき生徒どもが生真面目に坂を上っているのを見ると去年の自分の影がよぎる。 そうやってのびのび登校できんのも今のうちだぜ。来月にでもなりゃウンザリし始めることこの上なしだからな。 ふわあ、とアクビしながら、俺はやはり無意味に立ち止まった。 突然にSOS団に加入してきた佐々木、その佐々木を神のごとく信仰する橘京子、そして、何をしでかしてくれるか予測すらつかない周防九曜。 さて、これから何がどうなるのかね? 「ふむ」 俺は生徒会長の口調を真似てみた。考えていても前進せんな。まずは教室まで...
  • 名前変換夢小説
    ここは名前を変換して楽しむドリームな小説置場です。 <名前変換夢小説を読む手順> まずは飛ぶ ↓ スクリプトが出てきたら自分の名前や好きな名前を入力する ↓ ハルヒ世界のみんなとの世界を堪能しましょう web拍手を送る ・女体化キョン 直球、もしくは魔球キャッチボール  キョ、キョ、キョンさん、今なんと仰いました? 恋、雪、通学路にて  「最初に好き、って言ったのはどっちだった?」 「て を は に」  大切なのは選ぶこと。  ただそれだけで彼女に電話する。夜明け前。 ・涼宮ハルヒ 図書委員のススメ  なんでよりにもよってコイツなんかと。(図書委員) 続・図書委員のススメ  「あ、ほら。涼宮、図星だとふてくされる」(図書委員その2) カレーラーメンって売れますかね  「別にいいが理由を聴かせろ!」(図書委員その3) 幸せの定義って、響きだけだと三流ドラマ。  幸せは歩いてこない...
  • 長門有希の小説
    それはなんでもないいつもの会話から始まった。ここはSOS団の部室で、谷口も国木田も休んだ俺は1人で教室で弁当を食べることが恥ずかしくて逃げてきたんだ。 そしたら長門が本を読んでいて、弁当を食べ終わった俺は無意識に話しかけていた。   「長門、その本は面白いのか?」 「ユニーク。」   まさにいつもの会話だと思う。ここまでは。 なにせ前にも同じような会話をした記憶があるしな。しかし何も考えていない今日の俺は一味違う。   「たまには違ったジャンルの本でも読んでみたらどうだ?」 「……?」   長門は数ミリ首を傾げて、何を言ってるのか分からない、というような表情を俺に仕向けてきた。 俺は少し考えて言った。   「恋愛物の小説でも読んでみたらどうだ? 人間の『恋愛をする』って感情がわかるかもしれないぞ?」 「そう。」 「それに恋愛小説ってのは曖昧な感情を意外と的確な表現で表してくるからな。情報の...
  • 第三章『なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!』
    第三章『なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!』     「いたたたたたた……って、嘘ぉ!?」  九階から投げ出されたはずなのに、あたしの体は骨折どころか傷一つ付いてなかった。 「どうなってるのよ……それにここはどこ?」  百歩譲って無傷だとしても、あたしは病院の敷地に落ちるはずだ。だけどここは病院ではない。 「どっかのマンションかしら?」  あたしは病院の敷地ではなく、どこか見覚えのあるマンションの一室のベッドの上で目を覚ました。  とにかくここを出よう。フローリングの床に、病院の廊下で落としたはずの鉄パイプとデイバッグあったが、それをを拾い上げて部屋を出た。    その部屋を出ると、奥歯と奥歯の間に挟まった銀紙みたいな既視感の謎が解けた。 「ここ、有希と朝倉が住んでいたマンションだ……」  確かに北高には近づいたが、不気味すぎる。あの病院からここまで何百メー...
  • 小説
       涼宮ハルヒが小説を書き始めたは、十一月も終わりに差し掛かった頃。  人々が灼熱に喘いでいた日々を完全に忘れ、冬の厳しさを身を持って思い出し始めた頃だった。  閉塞的な服装でとぼとぼと行き交う人々が世界に溢れ帰り、北高内はといえば、生徒たちは口々に学校指定のコートへの不満を漏らし、先日終わった文化祭での思い出を語り合い  これより到来する冬を謳歌するべく、気早に道楽の計画を立て……極めて平穏で、ありふれた日々が流れていた。  ハルヒが小説を書くのだと宣言した時、俺はそれを止めようとはまったく思わなかった。小説を書く。それはハルヒがこれまでに企ててきた催しものと比べれば、遥かに大人しく、平穏な事のように思えたのだ。  少なくとも、ハルヒが一人大人しく執筆に勤しんでいる限り、俺を初めとするsos団の面々が面倒な作業に借り出されることもないだろう。  とは言え、あの涼宮ハルヒのすること...
  • しあわせⅠ
     「……と、これが条件だ。これが出来なければ文芸部室は生徒会のものとする」  「ふんっ!1回負けてるくせにまだ勝負する気?片腹痛いわ!」  「これは勝負などではない。勧告だ。別にせずに明け渡しといった流れでも私は一向に構わないのだが」  「臨むところよ……見てなさい!生徒会!!」  「言われなくとも監視はするつもりだがね」  はあ、やれやれだ  生徒会長がわざとらしく俺と長門を呼び出したと思えば、「おい、涼宮ハルヒにこれを渡しとけ。新しい企画考えんのもめんどくさいからまた同じお題にしてやったんだから感謝しろよ」とのたまいやがった。  「これ」というのは一枚の藁半紙に印刷された書類(プリントといった方が適切かもしれん)であり、  そこには「文芸部の活動として、今年度中にも機関紙を発行すること。但し、学内文科系部活動推進活動(こんなめんどくさいもんまでやってやがったぞ機関もとい生...
  • chapter3
    しばらく互いに唖然としていたが、ふと思いついた。 「もしかして、異時間同位体か?」 しかし、もう一人の俺は未だに唖然とした様子で、 「…いじかんどういたい?なんだ…そりゃ。」 とだけ答えた。どうやら違うらしい。となると…、 だっだっだっだっだっだっだ まずい。ドア開けっ放しだった。妹が上の様子がおかしいから 見に来たんだ。ええい、止むをえん! 「すまん。」 「ちょ、なっ…。」 ガラガラガラ ガシャ 「キョン君。何か一人事言ってたみたいだったけど、どうしたの?」 「いや、大した事じゃない。明日の化学の小テストの暗記をしてたけだ。」 「ふ~ん。でもドアを開けっ放しでしないほうがいいと思うよ。」 「ああ、今度から気をつける。」 「勉強がんばってね。」 バタン だっだっだっだっだっだっだ 「ふー。もういいぞ。」 俺は窓の外に放り出したやつにそう言った。 「いったい、何なんだ?」 「正直なところ俺に...
  • Project512_Part3
     Project512_Part3-もくじ- Part1はこちら Part2はこちら Part4はこちら Part5はこちら Part6はこちら Part7はこちら Part8はこちら Part9はこちら     ──阪中が主役のSSに挑戦なのね、の巻──     【プロローグ】    【阪中大地に立つ!】 【阪中の孤島症候群】 【阪中の古都珍騒動】  【阪中の退屈】 【阪中の憤慨(偏執者一直線!)】   -特別書き下ろし- 【阪中の紹介(1)】 【阪中の紹介(2)】     #あははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・            _. ‐   ̄ ヽ、          /           ヽ-、         /     _. -、        ヽ .        / ,.    /    ...
  • 非凡なる凡人
    涼宮ハルヒの変人奇人っぷりは今更何も言わなくても解かると思うが、そうでなくても変わっている奴というのは意外とたくさん居る。 自己紹介で宇宙人に集合をかける奴は居なくても、「趣味は石集めです」とか言うやつは居るし。 SOS団なる団を立ち上げる奴は居なくても、サッカー部とコンピ研とミステリ研を兼部する奴は居る。 ハルヒの常軌を逸した変人ぶりに隠れて目立たなくなっていても、そんな奴らはまぁ普通に生息していると言うことだ。 前置きが終わったところで、本題に入ろう。 国木田という奴は、これはこれで変わった男だ。   「SOS団文芸支部機関誌、第2巻を発行するわ!」 ハルヒが団長席の前で声高らかにこう宣言したとき、俺は目眩を覚えたね。 一応もう一度聞こう。 「ハルヒ、何だって?」 「だから、SOS団文芸支部の機関誌よ!あれをまた作るの!」 SOS団文芸支部なんて団体は存在しないぞ。 「何故だ?」 「頻...
  • Different World's Inhabitants YUKI~ゲツヨウビ(その二)~
          「何で俺だけなんだ!国木田は!?あいつはどうなんだよ?」   「ふん、あいつはもうとっくに仕上げて提出しているわよ。まだ、1文字も書いていないバカはあんたとキョンぐらいよ。」   「・・・な!?・・・・・・くそ、あいつ、裏切ったな・・・・・・。」   「何か言った!?」   「べ、別に!分かったよ!書きゃいいんだろ、書きゃ!」   以上が、強制連行された谷口と、鬼編集者ハルヒの口論の様子だ。 何気に俺がバカにされているような気がするが、気にしないでおこう。   それにしても、国木田はもう仕上げていたのか・・・裏切り者め・・・・・・。 まあ、あいつも学習したって事か。 ちくしょう、俺もさっさと仕上げておきゃ、今頃は谷口のアホ面をニヤニヤしながら見れていたんだが・・・・・・。   「何言ってんの!?あんたにそんなすぐ書けるほどの文章力があったら、苦労しないわ!」   ははは、よく...
  • 幻惑小説 第二頁
      ◇◇◇◇◇   ********************************************************************************************************************************    いよいよ年の最後の月に入り、高校生たちが二学期の終わりを楽しみにすると同時にテスト勉強に励んでいる中、 彼らは今日も駅前に集い、馴染みの喫茶店へ足を運んだ。  五人の中でも一番活発的な女友達Aは、いつもと違う刺激を求めてある提案をしだした。 「今日は、どっか遠い所に行ってみない?」   *****************************************************************************************************************...
  • 涼宮ハルヒの嫉妬 
    涼宮ハルヒの明日の続編です。 「……と言う小説を執筆する予定。許可を」 って、おぉい!!!ちょっと待ってくれ、長門!! なんで俺が死ななきゃならんのか、きちんと詳しく事細かに説明してくれ!! 「…物語の展開上の必然。 あなたが死んでくれた方が読者の共感を呼び易く、好都合」 俺が死んでくれた方が好都合ってドサクサに紛れて 結構、酷い事を言っちゃってますよ、長門さん…。 「…そう」 『…そう』じゃねぇ!!しかも、なんで皆の名前は若干、変わってるのに 俺だけ『キョン』のまんまなんだよ…ハルヒはハルヒで… 「ちょっとこれ、何なのよ!?有希!! 別にキョンがどうなろうとそこは構わないとして…」 いやいやいや、ハルヒ!どうでもよくはないだろ?そこは!! 「なんで私とキョンなんかがこんなちょ、ちょっと… 微妙な、変な感じの関係になっちゃってんのよ!?」 「…大丈夫。問題は無い。皆、認知しているから」...
  • 涼宮ハルヒの分身 Ⅴ
      Ⅴ   「‥‥‥誰、ってどういう意味かしら」 「そのまんまの意味だ。お前は誰だ。本物のハルヒはどこやった?」 そのハルヒはこちらにニヤリと笑った口下だけが見えるよう少しだけ振り返り、またもハルヒとおんなじ声色で俺へと返事をした。 「なあに、キョン。本物のハルヒ、なんて意味ありげな言葉言って。まるであたしが偽物みたいじゃない」 その通りだよ偽ハルヒめ。 「だって忘れちゃったんだから仕方ないじゃない。それとも何、そんなに大事な思い出だったのかしら?」 白々しいことを。どういう過程でこいつが全くハルヒと同じ容姿と声と性格を得たかは不明だが、本当のハルヒではないということが確かになった。となると、こいつが閉鎖空間を発生させたということか。畜生、よりによってハルヒの姿になりやがって。 「じゃあ教えてよ。もしかしたら思い出すかもしれないわ。どうやってあたし達はここから出たんだっけ?...
  • 古泉とちぇんじ
        サンタクロースをいつまで信じていたか、なんて事は、恐らくこの世界を普遍的に生き抜くにおいて何ら意味をなさない質問でしょう。しかしながら、いつまで僕がサンタクロースと言う四世紀頃の東ローマ帝国の教父聖ニコラウスを起源とした、何かが三倍なのかも知れない紅き紳士を信じていたかと言うと、物心ついた頃から信じていなかったと言うのが回答として適切でしょう。 というのも、理論的にあり得ませんからね。物理法則を捻じ曲げてまで見知らぬ子供のために不法侵入をするご老人なんて現実的ではありませんし、世界中に存在する何十億と言う子供のために用意するプレゼントの資金も非常にとんでもない額になるはずで、国家予算並にはなるでしょう。そんな巨額を1年周期で無差別に払えるとは思えませんし、時間をも捻じ曲げない限り1日で全てを配り終えることも絶対に不可能です。  そう、理論的にあり得ないのです。          【...
  • SOS団は無職のようです
      1.SOS団の無職  無職人生の始まりの1話。  キョン妹が公務員試験第Ⅲ種に受かってるので、時期は10月くらいだと思います。   2.SOS団の無職2  SOS団はみんな元気です。  やろうと思えばなんでもできます。不可能なんてないんです。免許だってとれます。たぶん。   3.SOS団の無職3  不必要なほど、周囲に対して過剰に申し訳なく思ってしまうことってありますよね。  自分では 「もうダメだ!」 と思っても、でも大丈夫。  けっこうみんな、そんなのさして重大だとは思っていないですよ。   4.SOS団の無職4   こないだラーメン屋に行った折。後ろの席に座っていたカップルの彼氏が、「いつまでも子供心を持ち続けていたいよね」と言ってるのを聞いて、ラーメン噴き出しそうになりました。  子供心を持ち続けるどころのレベルじゃねえよ。ロマンチストぶってんじゃねえよwww  今回の話の中...
  • 朝比奈みくるのブラックコーヒー
    『朝比奈みくるのブラックコーヒー』 ――こぽこぽこぽ。  あたしはいつも通り、部室のお茶くみ係としてがんばっています。皆さんこんにちわ。朝比奈みくるです。  ところで最近、あたしには気付いたことがあります。  アタシオワッテマス?  あたしだって、未来から来たって以外は花の女子高生です!だから恋の一つや二つ体験したいんです!  でも皆さん、考えてみてください。……みくキョン小説ってありますか?  みくキョンじゃなくてもいいです。古みくでも国みくでも、この際谷みくでもかまいません。……あたしの恋愛小説って読んだことありますか?  ええ、ハルキョンならたくさんあります。長キョンだって次いでおおいですよね?他にも古長、キョンオリ、この世界の創造主(作者)にいたっては佐々キョンまで執筆してるんですよ!?  しかしです。  なんであたしだけ恋愛ヒロインになれないんじゃー!!  だから朝比奈み...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十三章
     そして公園へと戻った俺は、別れ際の朝比奈さんの言葉を思い出して切ない気持ちを抱いていた。  ……いつかまた会えるといいな。あさく――、 「あ、先輩おかえりなさいっ。朝倉って人はどうでした? フフ、ちゃんとガツンとかましてきましたよね? 先輩を傷つけるような悪い人は……って、」  俺が唖然とした表情を貼り付けているのを見た朝比奈みゆきはポカンと、 「どうしたんですか? 呆けた顔しちゃってますよ?」  ……涙が出そうになった。  なぜ今まで気がつかなかったのか。そうだよ。この声と、この髪の色は――。 「――いや、朝倉は悪い奴なんかじゃなかったよ。とても人思いの奴で、良い奴だった。……ホントに、ありがとうな」 「ほえ?」キョトンとした後、「フフ、おかしな先輩。なんでわたしにお礼なんて言うんですか?」 「あ、いや、すまない。……なんとなく、な」 「んー、今度は謝るなんて、やっぱりおかしな先輩...
  • LOST 1話
    LOST 1話   話は、慌しかった文化祭も終わりひと時の静けさを取り戻した時期にさかのぼる   俺は終業のベルが鳴るといつものように文芸部の部室兼SOS団の部室に足を伸ばしていた。 人間と言うモノは上手くできたもので何でも「恒常性」ってヤツがはたらいて外の環境に人体の内部が 適応するようにできてるらしい。つまり、ハルヒと出会ってからなんだかんだでSOS団に引きずり込まれ 対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースを名乗る、無口で本の虫な宇宙人に命を救ってもらったり キュートで荒野に咲く一輪の花のような未来人に毎日お茶を入れてもらったり、はたまた笑顔と真顔の比率が 7 3で常に白い歯を見せるニヤケ超能力者と毎日ボードゲームをしたりしているうちに 俺の恒常性とやらは健気にそして必死にトンデモ環境に適応しているんだなぁとつくづく実感していた。   部室のドアノブを回し、いつぞやの...
  • 3月14日の出来事
    この話は2月14日の出来事の続編です  「みくるちゃん、有希、行くわよ!」 「えっ。行くって何処へですか?涼宮さんはこの暗号解ったんですか?」 「いい、みくるちゃん。こんなのは行きながら考えるの。 立ち止まって考えるなんて時間の無駄なんだから!」 そう言うやいなや、涼宮さんは朝比奈さんを彼の自転車の後ろに乗せてから自分も乗り、僕の自転車に乗った長門さんを引き連れて 鶴屋家を出発してしまいました。 それを見送った後、僕の家に置いておいたプレゼント取りに行くために、 僕と彼もまた鶴屋家をあとにします   今日は3月14日。所謂ホワイトデー。そして本日のSOS団のイベントは、 ホワイトデーの贈り物を探すオリエンテーリングと言うわけです。 内容は、まず彼が涼宮さんたちに次の目的地のヒントが書かれた暗号文を 渡します。涼宮さん達はその暗号を解き次の目的地に行き、 そこに行った証拠として写メールを涼...
  • 涼宮ハルヒの団結 第八章
     そうだ。俺は《あの日》が起きて以降、ずっと長門を気にかけてきた。こいつに何かあったら助けてやろうと、もう何も、長門が思い悩むことはなくしてしまおうと。そう考えてた俺は、少しずつ感情を露にしていく長門をみて安心していたんだ。  だが、今はどうだ?  こいつはまた感情を爆発させて……今度は、一人で苦しんじまってるじゃねえか。言わなきゃ気付かないだって? アホか。こいつはずっと前にサインを出してたんだよ。それに俺が気付かなかっただけだろうが。  そう。何かが起きてからじゃ遅かったんだ。そして、俺はこれを起こさないようにすることは出来たはずなんだ。  だが、俺はその機会を無視してしまった。  俺は二回目の《あの日》、さっさと世界を修正しちまった。そして、もうやり残しはないと胸を撫で下ろしていた。とんだ大間違いだ。俺はあの時に眼鏡付きの長門を見て、あいつの確かな感情の存在に気付いたよな。それ...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ一章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 一 章 やれやれだぜ。俺は朝比奈さんを待ちながら呟いた。このセリフ、何回言ったことだろう。 ハルヒがSOS団を立ち上げてからというもの、このセリフを吐かなかったことはない。 俺はきっと死ぬまでこの言葉を言いつづけるに違いない。 さて、今年も残すところあと数日だが、年が明ける前に俺は朝比奈さんに折り入っての頼みごとをしなければならなかった。 俺は十日前の十二月十八日に戻らなければならないことになっている。 戻ってなにをするのかと言えば、特別なことをするわけじゃない。 ただ自宅から学校に通って、一度やった期末試験を受けなおさなければならないだけだ。 試験はどうでもいいんだが、考えようによっちゃこれ、百点満点を取るチャンスかもしれないな。 ハルヒに国立を受けろと言われたので、ここで成績アップしといても天罰はくだらないだろう。 本当は俺...
  • 普通短編66
    今日の長門さん 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……はんてん、あたたかい」 「……」 ハルヒ「謎の転校生入荷したわよー!」 古泉「どうも古泉一樹です」 キョン「おいハルヒ」 ハルヒ「何?」 キョン「一ヶ月もすればそいつもココに慣れて転校生なんて肩書きも消えるぜ?     そしたらそいつはただの高校生、SOS団には相応しくないんじゃないかなァ…?」 ハルヒ「それもそうね」ポイッ バタン 古泉「………」 長門「…………」ペラリ キョン「なあハルヒ」 ハルヒ「何?」 キョン「長門ってさ、何でこの団にいるんだ?特別お前が喜ぶような要素も無いし」 ハルヒ「何言ってんの、SOS団随一の万能選手じゃないの!」 キョン「お前にゃ負けるだろ」 ハルヒ「それもそうね」ポイッ バタン 長門「……………」ペラ...
  • キョンの完全犯罪 前編 ~司法試験は受けるまでが大変なんだぜ?~
      「それでは開廷します。被告人は前へ」 俺がそう言うと、手錠をされている女は証人台の前に立った。 「検察官は起訴状の朗読をお願いします」 原告側の席に座っている女が立ち上がり、手に持っている紙の朗読し始めた。 「被告人は平成二十七年八月十日午後二時頃、西宮市在住の二十五歳男性を明確な殺意を持って殺害し――」 ああ……なんでこんなことになっちまったんだろうな。 こんなことになるとわかってたら勉強なんて真面目にやるんじゃなかった。   大学を受験するとき、俺はハルヒの猛レッスンを受け、絶望的だった地元の私立どころか、東京の国立に合格することができた。 このときは本当に奇跡だと思ったし、これからこれ以上の奇跡が起こることは無いだろうと思った。 しかし奇跡は終わらず、大学に入ってから俺の成績は伸び続け、卒業してからは就職をせずに法科大学院に入った。おそらくハルヒでもここまで成績はよくなかっただろ...
  • 涼宮ハルヒの遡及Ⅲ
    涼宮ハルヒの遡及Ⅲ     「え……? この世界に来るまでにいくつかこの世界のパラレルワールドに行ってたって……?」 「そういうこと。まあ、あたしはキョンくんとあんまり関わりがなかったんで別の世界に着いて、あたしの知ってるキョンくんじゃないって判断できたらさっさと戻ったんだけどね。蒼葉の方は少し関わってきたみたい」 「パラレルワールドって実際にあるんですか!?」 「だって、ここに行き来したあたしがいるし。なんならどんな世界だったか教えてもいいわよ。あ、先に言っとくけど、基本的にはこの世界とほとんど変わんないからね」 「ふわぁ……でも、パラレルワールドってどうやってできるんですか?」 「ううん……これはあたしたちの世界の並行世界の論理に基づいた考え方になるんだけど……そうね。あなたたちにとって時間は可逆? それとも不可逆?」  難しい話じゃないな。だいたいここにいる人間の内に一人、未来人...
  • 反英雄 第三章
           俺のせいだ。全部俺のせいだ。  俺が国家権力に守ってもらえば安心だと安易に考えなければよかった。そうすりゃ、少なくとも森園生は死ななかった。  生死の確認なんかできなかったが、あのケガだ。今頃は…… 「ちくしょう!」  床を叩き、切創から血が滲む。  だが森園生はこの痛みの何百倍も傷ついた。なのに俺は生きている。俺だけが生き残ってしまった。  なぜだ?なぜ俺がこんな目に合わないとならないんだ?  そもそも、この物語の始まりは何だ?  母の死?なぜ母が殺された?  いままでは殺人鬼の妄想くらいにしか思っていなかった。ならばなぜ森園生が殺される?警官である彼女まで殺す理由がどこにある。  その瞬間、絶対に認めたくないことがアタマをよぎった。まさか!? 「俺……なのか?」  嘘だ。そんなのはありえない。俺はあんな女知らない。素性も接点も知らない女に、なんで狙われなならん。  だがこ...
  • 長門有希の憂鬱IV 六章
      六 章 Illustration どこここ    頼んでいたマリッジリングができたという連絡が入り、俺と長門は受け取りに行った。当然だが俺が長門のをもらい、長門が俺のを預かる。こっそり蓋を開けてみたがポツリと埋め込まれた小粒のダイヤがなかなかにかわいい。リングの裏側には長門デザインの宇宙文字の半分が刻まれている。これが俺たちの絆になるんだよなあ。  招待客のピックアップだけして、会場と衣装の用意はハルヒが一式任せろというので放っておいた。長門の招待客リストを見ると俺とほとんど被っていて、うちの社員とハカセくん、機関の顔見知り、トータルで二十人にも満たない。 「俺たちの知り合いって、数えてみると意外に少ないんだな」 「……そう」 「じゃあ高校のときの同級生なんかも呼ぶか」 「……いい」 頭数といっちゃ失礼かもしれないが、式場と披露宴会場を埋めるために阪中に頼んで同窓生名簿を...
  • Project512_Part1
     Project512_Part1-もくじ- Part2はこちら Part3はこちら Part4はこちら Part5はこちら Part6はこちら Part7はこちら Part8はこちら Part9はこちら   ──チャックSS集── 【チャック・谷口、火あぶりにさる!?】  【チャック・古泉一樹にPCを破壊される。】 【チャック・阪中、情報連結解除!?】 【チャック・阪中、踏まれる!?】 【チャック・中河に飯を奢らされる】 【チャック・喜緑江美里NiceBoat?!】 【チャック・朝倉は大変なナイフで刺されていきました】#DeadEND注意 【チャック・山根に禁則事項】     ──小ネタ集── 【小ネタ・やっまーね↓スペクタクル】(未収録) 【小ネタ・プリンスレ落下】 【小ネタ・にょろーん】 【小ネタ・DejaVu←ってフランス語だったんですね。】     ──お題SS集── 【お題・ス...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ三章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 三 章 俺はひどい頭痛と轟音とともに目が覚めた。 自分がどこにいるのかしばらく分からず、起き上がったところで天井に頭をぶつけた。 あれ、こんなところに天井があったかな。 そうだった。俺は泊まるところがなくてホームレスに段ボール箱を借りたんだった。 頭上では電車がひっきりなしに行き来している。 俺はそろそろと箱の外に出た。寒い。震え上がってまた中に戻った。 段ボール箱の中、意外に保温性があるんだな。手放せないわけだ。 俺はジャンパーを着込み、身をすくめてやっと外に出た。 一晩の宿は冷蔵庫の箱だった。それを見てまた寒気がした。 時計を見ると七時だった。おっさんたちはまだ寝息を立てているようだ。 俺はサンちゃんの家に、その玄関らしきところからありがとうと書いたメモに千円札を挟んで差し込んだ。 もしかしたら明日も世話になるかもしれない、などと不安と期待の入り混じった気...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ四章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 四 章 長門有希の日記 こちらの世界へ来て二年が過ぎた。 情報統合思念体からの連絡はない。支援もない。誰も助けに来ない。 このまま時が過ぎれば、わたしの有機サイクルはいつか性能の限界に達し寿命を遂げる。 それまで、色がない世界でわたしの思考回路は物理的に機能するだろう。 それならばわたしはいっそ、目を閉じ、耳を塞ぎ、口をつぐんだ生命体として生きようと思う。 わたしは長期の待機モードを起動させた。 果たして奇蹟は起きるのだろうか。 タクシーの運転手に住所を棒読みで伝えると、十分くらいでそのアパートの前に着いた。 二階建ての二階、二〇五号室……。郵便受けにもドアにも表札らしきものはなかった。 呼び鈴を押した。こんなにドキドキするのは久しぶりだ。 赤の他人だったらなんとごまかすか、新聞の...
  • ウィザード オブ サムデイ
    サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないぐらいのどうでもいいような話ですが、それでも僕がいつまでその夢のような老人の存在を信じていたのかと言うと、まぁ・・・5歳ごろまででしょうか。 そして宇宙人や未来人や・・・その他諸々が本当はこの世界に存在しないと気付いたのも、小学校にあがる前の話です。 特にそれらに居て欲しい、存在して欲しいと考えたことはありません。それになりたいと思ったことも。 しかし、そういうものは求めている人より、求めていない人のところへやってくるものなのかも知れません。 まぁいろいろあって僕は、なりたかった訳でも無いのに超能力者となり――、 涼宮ハルヒと出会いました。 これが偶然などでは無いことを、僕は知っています。 それは高校生活2回目の夏休みのことです。 この猛暑をかの松尾芭蕉ならどう形容するのか、気になるところですが現代にそれを知...
  • 涼宮ハルヒの歓喜~サンタが町にやって来た~
    「涼宮ハルヒの鬱憤」→「涼宮ハルヒの教科書」から続く続編です。 「サンタクロースをいつまで信じていたか~?」 なんて事は他愛も無い世間話にもならないくらいのど~でも良い話だが、 それでも俺がいつまでサンタ等と言う想像上の赤服爺さんを信じていたかと言うと 俺は確信を持って言えるが、最初から信じてなどいなかった! 幼稚園のクリスマスイベントに現れたサンタは偽サンタだと理解していたし、 お袋がサンタにキスをしている所を目撃した訳でもないのに、 クリスマスにしか仕事をしないジジイの存在を疑っていた賢しい俺なのだが… この目の前にある状況を俺は一体、どう理解すれば良いのか!?   「Oh!Merry,Christmasデ~ス!」   おいおい…ちょっと待ってくれ…何なんだ、これは? 分かった…まぁ百歩…いや、TVショッピングで宣伝している 胡散臭いダイエット器具のおまけに付いてくるような万歩計が...
  • 「メモ帳」
     珍しくハルヒによる強制集合がかからなかった休日、俺は日常生活の中でそれなりに散らかってきていた自分の部屋を片付けていた。  もう俺も高校生なんだ。少しでも汚いままで放置しようものなら、母親がいやにうきうきと掃除しに入ってくるのはそろそろ勘弁していただきたいね。  しかし、我が家の人間が言葉での説得で応じる訳もないとすでに体で覚えている俺は、黙って掃除する以外にプライバシーを維持する道は存在しない って事も知っている。これなんだっけ? ああ、先週末に渡されたプリントか。ちょうど探してたんだ。  朝から始めた掃除は昼近くになってようやくの目処がついた。勢いでサッシの隙間まで掃除しちまったもんだから、普段から動かしていない体は 早々と苦痛を訴え始めている。  さて、後は不要品の段ボールを整理すれば終わりだな。  ベットの上に置かれた段ボールの中には、見覚えの無い物やもう使わない物、分別が面倒な...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 情報統合思念体からの独立(後編)
      ◇◇◇◇    翌日、のんびりと一人で早朝ハイキングコースを上っていく。  前日のごたごたのおかげで少し緊張感がぼやけてしまっていたが、朝の職員会議が始まっていることを考えたとたんに、 それなりに緊張感が復活してきていた。    そんなそわそわ感を引きずりつつ、自分の教室まで行き席に座る。ハルヒはすでに俺の席の後ろでぼんやりと外を眺めていた。  ふと、俺のほうに視線だけを向けると、 「今日で良いんだっけ。文芸部の存続について話し合われているのは」 「そうだよ。今頃職員会議で話し合われているはずだ」  そんな話をするだけで俺はつい貧乏ゆすりを始めてしまう。  だがふと気がつく。俺も相当文芸部に思い入れができていることにだ。以前の俺ではとても考えられないようなのめりこみぶり。 変わったのは長門だけかと思っていたが、俺も実のところ相当変化しているんじゃないか? 自分からではよくわからんが。 ...
  • 長門有希の報告Report.3
    Report.03 涼宮ハルヒの認識(中編)  翌日。わたし達は涼宮ハルヒに学校で出会うことはなかった。  朝の地域版ニュース、新聞の地方面、すべてがある話題で持ち切りだった。 『お手柄女子高生、犯人逮捕』  そんな見出しが、新聞に躍る。その「お手柄女子高生」は、実名で報道されている。 『涼宮ハルヒ(17)さん=西宮市、写真』  紙面は、昨夜たまたま歩いていた涼宮ハルヒに暴行しようとして襲い掛かった変質者を、彼女が返り討ちにして警察に通報、御用となったと、情報に濃淡はあれど一様に伝えていた。  わたしは昨夜の事件発生時点で把握していたが、普段は接続していない情報統合思念体から強制通信で、『彼』の動向に注意を払い、わたしが最善と考える行動を取る様に指示があった。  こんなことは初めてだった。  もちろん情報統合思念体の接続を切っていること自体、初めての経験なので、当たり前といえば当たり...
  • 眠気と休日~キョンとみくる編~
    今日は土曜日。もちろん恒例の探索がある日なのだが……失態を冒してしまった。 昨夜、新作のゲームを買ってきた妹に、 「キョ~ンくんっ!!これやるの、付き合ってよ!明日は休みだからいいじゃん!」 と言われ、付き合ってるうちに綺麗な朝焼けを見たというわけだ。 ちなみに、妹は横でぐっすりと眠っている。顔に落書きでもしてやるか?……いや、やめとこう。 ちなみに、集合は9時、現在時刻は7時15分。 間違いなく寝たら遅れるな。 しょうがない、たまには一番に行くのもいいか。 俺は着替えを済まし、顔を洗って、自転車を使わずに集合場所に向かった。 ちょうど8時。 まだ誰もいないだろうな……って居た。 文庫サイズの小説に目を落としている少女、長門有希だ。 「おう、長門。早いな。今日こそは一番だと思ったんだがな。」 「………そう。」 何が『そう』なんだと聞きたい所だがスルーしておく。 「お前、いつもこのくらいの時...
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