涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「新世紀メランコリオン 第二話」で検索した結果

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  • 新世紀メランコリオン
    新世紀メランコリオン 第一話 新世紀メランコリオン 第二話 新世紀メランコリオン 第三話 新世紀メランコリオン 第四話
  • 涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ 二章
    教室につくと、すでにハルヒは自分の机に座っていた。 つまり三年でもハルヒとは同じクラスなのだ。さらに谷口も国木田も、阪中もいる。 おい、誰かこの必然の偶然を疑う奴はいないのか? 俺が机に座り、勉強道具を広げようとすると、ハルヒが歩いて俺に近付いてきた。 そう、驚くことにハルヒは俺の後ろにはいないのだ。いや本当は驚くことではないのだが。 両手を前に組んでハルヒは目を輝かせながら聞いてきた。 「キョン、どうよ!自信のほどは?」 どうやらご機嫌は良好のようだ。はて?今日は、俺が自信を持たなければ ならないようなイベントでもあったか?何だ?ツッコミ大会か? 「あんた…まさか忘れてるの? 今日はこの間あった模試の結果発表の日じゃない!」 なんと!俺としたことが。この情報を聞いて、俺の気分はさらにメランコリーだ。 …と見せかけて実は少し嬉しかったりする。 「いや、すまん。すっかり忘れてた。」...
  • ハルヒがニート略してハルヒニートその2
        ハルヒニート第二話『掃除』     ハルヒ「おはよう、朝ごはん出来てる?」    俺より遅いとはいえ、一応ハルヒも朝はちゃんとした時間に起きている。もっともそれは、俺がいるうちに起きないと朝ごはんが食べられないから仕方なくといった感覚だと思うがな。  まあそんなことはどうでもいい。今日まで俺はある一つの作戦を考案、実行に移すべく準備してきた。そしてそれを今から実行する。名付けて『ハルヒ更正プログラム! あしたのためにその1』だ!   キョン「ハルヒ、お前プリン好きだったな。これを見ろ」 ハルヒ「そ、それは!? 神戸屋で一日100個限定販売の高級クリームプリン! でかしたわキョン!」    と、ハルヒがそれを食べようとしたところで俺はひょいっとプリンの乗った皿を持ち上げる。   ハルヒ「なにすんのよ!」    エサを取られた猛獣の如くハルヒが抗議した。その顔の前に俺は一...
  • Close Ties(クロース・タイズ) 第一話
    Close Ties(クロース・タイズ) 第一話      時刻は午前6時。  通常の有機生命体-人間である朝比奈みくるにとってはまだ睡眠中、または起床時間だろうか。  私が彼女だけを家に呼び出したのは理由があった。  朝比奈みくるはすでに制服へと着替えていたので話はある程度長くできるが、覚醒しきっていない表情は見ていて申し訳がない。急いで伝えることを伝えて登校前に仮眠をとってもらうのが良いだろう。  私はテーブルの前に座った朝比奈みくるにお茶を出してから、テーブルの上に二つ折りのやや無骨なデザインの黒い携帯電話を置いた。 「…えと、携帯電話買ったんですね、長門さん」  残念ながら携帯電話を自慢するために呼び出したわけではない。 「これは統合思念体からもたらされた通信機」 「通信機を必要とするんですか?」  朝比奈みくるは訝(いぶか)しげに携帯電話を眺めた。彼女の疑問はもっともだ。統合思...
  • 佐々木の囁き 第一話「CoCo壱番屋で捕まえて」
    「やぁ、キョン。奇遇だね」 「あぁ、奇遇だな。そして、意外だな」 「僕がここに居ることがかい?」 「あぁ。佐々木には似合わない店だからな。お前にはもっと上品な店が似合う」 「そうかい?でも、僕はこういう店の方が好きだよ」 空気に漂うカレーの匂い。俺達が居るのは言わずと知れたCoCo壱番屋。 俺達はカウンター席で隣同士でカレーを頬張っていた。 ちなみに佐々木は見る限りではどうも200gのようだ。 その横で俺は400g。 「キョンはよく来るのかい?」 佐々木がそう聞いて頬張る。 「あぁ、結構来るな」 答えて頬張る。 「実に意外だね・・・」 「そうか?」 「君は、家でカップラーメン食べてそうだからね。豚骨しょうが味とか」 「そんなのあるのか?」 「さぁ?僕には知り及ぶところではないよ」 佐々木はそう言って実に愉快そうに笑った。 何が面白いのかは俺には知り及ぶところではないな。まったくな。 「とこ...
  • ナガえもん
    第一話~助けてナガえもん~   ハルヒ「あたしの言うこと聞かないなんてキョンのクセに生意気よ」 古泉「まったくその通りで」 みくる「そんなこと言ったらキョン君がかわいそうです」 キョン「いいんですよ…もう慣れましたから」 ハルヒ「罰としてジュース人数分買ってきなさい」 古泉「さすが涼宮さん、なかなかの名案かと」 キョン「やれやれ」 ハルヒ「やれやれは言うなって言ったでしょ(ポカ)」 キョン「…(グスン)(ガラガラ)(ダッ)」 みくる「…キョン君」 古泉「出て行ってしまいましたね…困ったものです」   キョン「うわーーーん」 ナガえもん「…哀れ」 キョン「ナガえもんハルヒが僕をいじめるんだ(グスン)」 ナガえもん「…そう」 キョン「『…そう』じゃなくて助けてよ」 ナガえもん「助けることはできる…しかし推奨はしない」 キョン「もういいよ…(ガラガラ)(ダッ)」   キョン「う...
  • ブレイクスルー倦怠期
     ご近所のおばさま方――と言うとといじめられるので奥様方と言おう。  そんな人たちとの井戸端会議というものは、殆どがつまらない雑談ばかりだけれど、たまに会議という冠に相応しい主婦の知恵を聞けたりするので侮れない。  何処何処のスーパーは何時あたりが狙い目、漂白剤はあそこのメーカーのやつが抜群……などなど。  そういう訳であたしは、今日も今日とて近所づきあいもかねて会議に列席していた。 「お宅さんは良いわよねぇ、新婚さん……あぁ、懐かしいやらうらやましいやら」 「いえ、そんな。普通です、普通」  一番年上の奥様は、決まってあたしにその台詞を言う。  それに毎回何が普通なんだろうと自分でも疑問に思いつつ愛想笑い。 「そんなことないわよ。だって貴方の旦那さんは男前だしねぇ、はぁん」 「いえいえ。アイツなんて甲斐性なしもいいところで……」  本当は「見る目があるわねアンタ!」と肩を叩いてあげたいと...
  • SOS団の無職4
    前回のあらすじ  キョンと妹が気まずくなっている頃、古泉は力いっぱい長机を長門のマンションまで運んでいた。  ジュースを買いに行く途中、キョンはハルヒに怒られてしまったが、嫌な気分ではなかった。変な意味じゃなくて。  図らずとも自分を抜きにした緊急家族会議を盗み聞いてしまったキョンは、失意のうちに家を飛び出した。  気づくとそこは、長門のマンションの前だった。     ~~~~~      長門は突然の来訪者である俺を、いつものように淡々と「入って」と言って出迎えてくれた。  長机が設置されたままの部屋の中には、もうSOS団のメンバーの姿はなかった。当然か。今日の活動は終了して解散したばかりなんだ。  長門しかいない部屋の中で長机だけがぽつんと立っている。楽しかった時間が終わりを迎えてしまった事実をつきつけられたような気がして、その光景が妙に物悲しかった。  俺を招き入れた長門は...
  • Black Lily・プロローグ
     あまりに突然の出来事だった。 「えー、本日づけでうちのクラスに転入してきた、長門由梨くんだ」  第二学年、年末。  その出来事は俺たちSOS団に静かな非日常をもたらし、短い間で記憶に残ることとなる。  ――Black Lily――  師走だった。それはもう師匠も弟子も魔法使いも戦士もバタバタに立て込んだ師走だった。  夏を境にして、非日常と呼べる出来事は徐々に小康状態となり、代わりにハルヒがこれまでのどの学期より精力的にイベントや学外活動をおっぱじめたので、これまでよりずっと忙しかったと言っても間違いじゃないし、正直に言えば俺はそれらを楽しんでいた。  『敵』の連中は夏の一件で懲りたのか何なのか、三ヶ月近くほとんど音沙汰がなく、古泉も長門も朝比奈さんも、俺の見る限り今までで一番普通の高校生生活を送っているようだった。 「みくるちゃん! はいポーズ! もっと笑って!」  ...
  • 第二章『サマーランド』
        夏・・・   夏と言えば暑い夏   そして、『熱い』夏・・・     さて、僕達は現在サマーランドなる巨大遊泳施設に訪れています 平たく言えばプールですね     何故僕達がそんなところにいるのかと?   んふっ♪それはですね☆ 話は先月に遡ります・・・・       ================文芸部室===============     ハルヒ「あ~ほんっとに暑いわね!!家からクーラー持って来なさいよキョン!!」   キョン「無茶を言うなハルヒ、一代目をSOS団に提供して二代目を買えるほど俺の家は経済的に良好な訳じゃない」   ハルヒ「んも~あーつーいー!!!」   キョン「やれやれ・・・そう言えば朝比奈さんはそのメイド服で暑く無いんですか?」   朝比奈さん「ん~ちょっと暑いけど全然平気ですよ」   長門「それは全体に回すべき大切な脂質が胸に集中しているからだと考えられ...
  • エレベータ
    『エレベータ』 SOS団の雑用係に勝手に任命されている俺は、多くの買い物荷物袋を持ちながら、昼下がりの街並みを抜けて、やっと長門のマンションのエントランス到着 した。 そんな俺の隣を、セーラー服にダッフルというこの季節の定番の衣装を身に着けた長門が、小さな袋をぶら下げてながら静かに歩いていた。 スーパーアンドロイドとはいえ、見た目は小柄で華奢な女子高生である長門に、でっかい荷物を持たせるわけには行かないので、スーパーで買い込んだ物が 入った袋の大半は俺がぶら下げている。 「ちょっとしたものなら一緒に買って来てやるのに」 「涼宮ハルヒの依頼による買い物であなたはいっぱい。わたしの個人的な買い物までお願いするのは忍びない」 俺一人で買い物に行くようにとハルヒに仰せ付けられたのだが、長門も買い物があるから一緒に、と言ってついてきてくれた。 「すまんな、長門、いつもいつも」 「いい」    す...
  • ゲ泉記
             数多に存在するパラレルワールドの中の一つ      『ガチホモ』ことゲ泉一樹の世界がそこには広がっていた・・・     【本編】    第一章『ゲ泉一樹』 第二章『サマーランド』   【番外編】    SMステ
  • 第一章『ゲ泉一樹』
          辛く寒い冬が終わりを告げ、春一番が女の子達のスカートをチラつかせる頃 僕はキョンたんの事ばかりを考えていました     早く今日の授業を終え、一刻も早くキョンたんのいる文芸部室・・・・いえ正確にはSOS団の団室に向かいたいものです     おや? 靴箱に手紙が入っていますね? どうやら僕宛ての恋文のようです     ================昼休み==============   女生徒「あ・・・古泉くん」   ゲ泉「少々遅れてしまったようですね。申し訳ございません」   女生徒「ん・・・大丈夫」   ゲ泉「いえいえ、気を使って頂く必要はございませんよ。それで話と言うのは?」   女生徒「わ・・・わたし・・・・古泉くんの事が・・・」       やはりですか・・・ しかし僕の答えは決まっているのです     ゲ泉「申し訳ありませんが・・・」     その言葉を聞いた彼女は...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦  ―争奪戦当日~開会式・適性検査~ ―
    「れでぃーす えぁんど じぇんとるめん 皆様 めがっさながっっらくお待たせしたっかな? 只今より 『SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦』を 開催しちゃうっさー!!」 鼓膜が張り裂けそうな程の声をあげ、鶴屋さんは開会宣言をした。 時は8月7日。争奪戦当日となった。ハルヒの機嫌の様に雲一つ無く、絶好の天候となったようだ。 会場は鶴屋邸の一角にある庭園である。鶴屋さんも面白いことには飢えているのだろうか、二つ返事で協力を了承してくれた。 学校内で行うにはリスクがありすぎるからな。生徒会への根回しも杞憂に終わったな。古泉。 鶴屋さんは場所だけでなく、会場や必要な大道具・小道具・機材・人材を確保してくれた。その上、進んで司会まで努めてくれた。さすがは名誉顧問である。 『なぁに、他ならぬハルにゃんの頼みだからね!聞かないわけにはいかないっさ!ハルにゃんは大勝負に出たみたいだから尚更だね! ...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~第五章前編
       宇宙暦2003年、SOS帝国暦一年、十一月二十九日、十四時三十分。 SOS団員およびSOS帝国軍首脳部は総旗艦ブリュンヒルトの会議室に顔をそろえた。戦闘は開始されていなかったが、星系内に布陣した無数の無人偵察艇により敵艦隊の大まかな位置は判明しており、事前に散布した宇宙機雷による妨害も成功している。まずはSOS帝国に有利な状況が作られているように見えていた。 しかし、敵艦隊による電子妨害は刻々と強化されていて、偵察艇も発見され次第破壊されており、状況が不利に傾かないうちに戦端を開くことが好ましく思われたが、それに先立って新人類連邦軍時代からの恒例になっている戦前スピーチが行われることとなった。部下達に無茶な作戦を理解してもらう目的で始まった戦前スピーチだが、最近ではキョンに言わせると誇大妄想的とんでも演説を聞かせることで、全軍の士気を無理やりにでも高揚させることが目的となっていた。...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~ 
      「このSSは射手座の日の戦いを銀河英雄伝説風にアレンジして、独立させたものよ。何を言ってるか分からない?あたしにも分からないわよ!」 「まあ、そのおかげでオリジナル設定、オリキャラの祭りになってしまったわけなんだが」 「一応銀河英雄伝説を知らなくても読めるはずですが、苦手な方はマッガーレしてください」 「ところで、銀河英雄伝説って何なんですか?」 「久々にワロタ。銀河英雄伝説を知らないとは(AA省略)」 「きゃっ!?」 「ちょっとあんた、みくるちゃんに何すんのよ!」 「落ち着けハルヒ。この方は銀河英雄伝説に出てくる下種…ではなくハイドリッヒ・ラング氏だ」 「はあっ!?」 「より詳しい銀河英雄伝説の情報は こちら をどうぞ。ちなみにハイドリッヒ・ラング氏は先のAAのような人物ではありません」 「実は不肖新川は銀河英雄伝説のアニメに(中の人が)出ていましてな」 「わしもマンションの管理人...
  • 涼宮ハルヒの団結 第一章
     そして翌日。  結局神になれなかった俺は、朝からハルヒの苦言を雨あられと背中に浴びる覚悟を決め、登校中も土砂降りの酸性雨に見舞われたために既に辛酸をなめるような気持ちでいた。  そして下駄箱でも憂き目に合いながら教室へ辿り着き自分の席へと腰を下ろすと、ハルヒから他の意味でぎくりとさせられる言葉を掛けられることとなった。 「ねえキョン」 「……何だ? ポエムなら、スマンがまだ少ししか出来ちゃいないぞ」  嘘をついた俺に、 「それは急いで仕上げなさいよね。学校は明日までなんだから。どうしても出来ないってんなら、土曜の不思議探検までなら待ったげる」  なんて、二十段の跳び箱が十九段になった所で無茶な指示に変わりゃしないぜ。  俺は失敗が怖くて動けないといった根性はないつもりだが、派手に転ぶとわかっていて「やります」とは到底言えず、そして当然の如く「出来ません」など言えるわけもなく、「ああ、あ...
  • はるかぜふくまえに・第三章
    ○第三章   昨日がどんな日であっても、夜が来れば朝が来る。 夢にまで長門有希が出てきてしまった気がするがそれこそ気のせいだと思いたい。じゃないとやってられん。 「キョンくん起きたー? 朝ご飯たべよー」 妹がさっきからこの調子である。長門も余計な事を言ってくれたものだ。 「ミヨキチもくるってー!」 何だって!? 友達呼んでとか長門は言ってたがほんとに呼んだのか妹よ!? 「だめ?」 いやダメと言えるわけないのだが、あぁそうか。そうですか。どうやら今回も俺は巻き込まれ型の本分を発揮しないといけないらしい……。しかし野球ね。何着ていけばいいか聞いてないなそういや。 俺の心の声を聞いたかのように携帯が鳴った。ハルヒからだ。 「いろいろ言い忘れてたけど、集合場所は六月のグランドね。時間は十時。あと、今回は私服でいいわ。ただし、 運動しやすそうなね。それじゃ」 俺が一言も喋らないうちに通話は終了した...
  • 第二章『何言ってるの?キョンは三年前に死んじゃったじゃない』
    第二章『何言ってるの?キョンは三年前に死んじゃったじゃない』      文字通り死ぬ思いで手に入れたレンチでハンドルの鎖をねじ切り、シャッターを全開にした。 「……何よこれ」  全開のシャッターから見える空は、とことん色味が抜けた灰色だった。 「あの巨人の夢の時とおんなじ空……」  SOS団結成して一ヵ月後、あたしはキョンと学校に閉じ込められる夢を見た。青い巨人が北高の校舎を薙ぎ倒して、そして夢の最後には……      あたしは夢の終わりにキョンにされた行為を思い出し、無性に恥ずかしくなった。 「な、何考えてるのよ!!あ、あれはただの夢で、キョンとはなんでも無いんだから!!」 ――ガーガー。  いきなり鳴ったノイズに、あたしは情けないくらい体をビクつかせた。な、な、な、何よ!?また怪物!? 『ガーガー――ピー――ハルヒ――ピー――ガー』  汚いノイズの途中に、確かに「ハルヒ」という言葉が...
  • 白有希姫 演劇篇
      第一章 プロローグ   「昔、白雪姫というとても美しい王女と、深い谷に住む魔女が居た。魔女は、自分が世界で一番美しいと信じており、彼女の持つ魔法の鏡もそれに同意したため、満足な日々を送っていた。」   このナレーションの語りは国木田。そして文章はウィキペ○ィアから参照したものである。   「『鏡よ鏡よ鏡っ!世界でいっちばーん美しいのは誰かしら?』」   体育館、ステージから見て右側の大きなスクリーンに谷口の顔が映し出される。いいなあ、こいつは出番が少なくてよ。   「『それはもちろん涼み…魔女様に決まってるでしょー。』」   こいつ、ちゃんと練習してきたのか?   「白雪姫が16歳になったある日、魔女は魔法の鏡にもう一度問いかけた。」 「『ちょっと!かがみ!世界で一番美しいのは誰かしら?』」 「『それは白有希姫でございますー。』」 「『なんですって!?聞き捨てならないわ、今すぐ白有希...
  • 冬風のマーチ 第一章
     2月も下旬から3月にさしかかろうとしていた。 いつもはやる気のなさそうに飛ばされていた枯れ葉も、冷えた風が嫌で有給をとったのだろうか。 舞う葉すらなくなったと思えるくらいの強い風が、この辺り一帯を寒さで包んでいる。 俺は暖かい季節を待ち遠しく思えながらも、まだ続くと思われるこの寒さに非常に深いため息を漏らしていた。 まあ、俺がため息を漏らしていたのは、勿論そんなセンチメンタルな理由だけじゃない。そんなに繊細でもないと我ながら思っているさ。 そう、その理由の一つが目の前で繰り広げられている光景だ。当然、いつものことである。 「あんたも参加すんのよ、いいわね!」 毎度お馴染み涼宮ハルヒが教室で会話をしていた。 というかこの怒鳴り声は会話と呼ぶに値するのであろうか。俺ならば恐喝と答えるだろう。そのマシンガントークはまさに弾の尽きることなど知らぬが如しだ。 だがしかし、いつもと違う点がある。それ...
  • 涼宮ハルヒのお願い!ランキング
    新川「涼宮ハルヒのお願い!ランキング!!」  多丸兄「今回のテーマはこちら!!」  森「本当に可愛い北校生がしりたーい!!」  多丸弟「そしてそれらの美少女たちを審査する美食家アカデミーはこちらぁっ!!」   キョン「どうも、キョンです。座右の銘はポニーテールは人類の宝です」  古泉「これはこれは……古泉です。今回はよろしくお願いしますよ、んっふ」  谷口「女の審査は任せろ!!!なんなら俺的北校美少女ランキングを公開してm」  国木田「国木田です。始めまして」  多丸弟「以上の四人の美食家アカデミーが、それぞれ10点ずつの持ち点、合計40点満点で審査してランキングを作成するぞ!!」  新川「機関のブレインたちが汗水垂らして作成した予想ランキングはこちらぁっ!!」  第一位 涼宮ハルヒ  第二位 朝比奈みくる  第三位 長門有希  第四位 鶴屋さん  第五位 喜...
  • Black Lily・第三章
     翌日――。  登校して、真っ黒な髪の長門由梨を見ると思う。  物事の終わりは、こんなに静かなものなのだろうか? と。 「あんた、元気ないけどどうしたの?」  俺が教室に着いてイスに座るより早くハルヒが言った。さて何と答えればいいのだろう。 「お前さ、長門が転校するってことになったら、どうする?」  ハルヒは宇宙の広がりを思わせる大きな瞳を一度パシリと瞬きさせてから、 「有希が……転校?」  二つ隣の列にいる長門の後ろ姿に目をやった。 「どうしてよ。妹が入ってきたばかりで今度は有希がいなくなるの? それっておかしくない?」  だよな。状況をまるっと全て説明されなければそう思うだろうさ。 「やっぱりあの二人、仲が悪いとか?」  ハルヒは不思議顔のまま訊いてくる。そうじゃないんだ。むしろそのほうが俺としてはよっぽど分かりやすくてよかったんだがな。  もう遥かな昔にも思える入学したての五月...
  • 涼宮ハルヒのユカイなハンバーガー(後編)
       手遅れだった。色々と。 「長門!?」 「大丈夫。情報統合思念体との連結が途切れているだけ」 どこら辺が大丈夫なのか小一時間問い詰めたいが、長門だから許そう。かわいいとは正義なのだ!なんて親馬鹿やってる場合じゃねえ。長門は団活時の四割り増しの無表情をしてちょこんと座席に座っていたが、俺の長門センサーはいつ倒れてもおかしくない状況だと大音量で警報を鳴らしている。これじゃあまるで雪山の再来だ。すぐにでもヒューマノイド・インターフェイス用の病院に担ぎ込みたいが、あいにくと住所が分からん。 「連結が途切れてるって、この空間のせいなのか?」 「そう。涼宮ハルヒの発生させた異空間は情報統合思念体からのいかなる干渉も一切受け付けない。原因は不明。情報統合思念体は自らの統制下にない空間が広がることに危機感を抱いている。よって主流派を含む大多数の派閥はあなたに事件解決の望みを託すことを決定した」 ヘ...
  • 平穏な冬の日
     コンコン。  いつものようにノックをする。 「どうぞ」  その返答を受けて、俺は文芸部室に入った。  1年先輩の喜緑さんが、メイド服を着ていつもの定位置で分厚い本を読んでいた。表紙の文字を見ても、何語なのかすら分からない。  ふと視線を移せば、これまたいつもの位置に古泉が座っていた。既に碁盤を広げて、やる気満々である。  しょうがない。相手してやるか。  俺と古泉が碁石を打ち合っているところに、喜緑さんが紅茶を持ってきてくれた。  俺と古泉が礼を述べると、彼女は穏やかな笑みを返してくれた。  さっそく一口。彼女が淹れる紅茶は、その辺の喫茶店の紅茶なんかよりはるかにうまい。  まったりと、時間が流れていく。  しかし、そんな穏やかな時間はわずかばかりであった。  バン!  勢いよく扉を開いたのが誰かなんて、いまさらいうまでもないだろう。 「さぁ、今日はミーティングをやるわよ!」  ホワ...
  • 涼宮ハルヒのロバ
                        『涼宮ハルヒのロバ』  プロローグ  社交的と内向的、楽天家と悲観論者、朝型と夜型、男と女。人類の分類基準は人それ ぞれだが、俺に言わせればそんなものは数十万年前からひとつしかない。  「引きずっていく奴」と「引きずられる奴」だ。  かくいう俺はもちろん後者であり、保育園から高校まで、自慢じゃないが「長」と 名のつくものには一度もなったことがない。そのかわり和の精神を貴ぶ正統派事なかれ 主義者として、わざわざリーダー役を買って出た御苦労様に逆らうということも滅多にない。 その怠惰で享楽的とも言える生き方はSOS団においても続いてきたわけで、高校入学以来 ハルヒという暴君に唯々諾々と従ってきた俺が突然反旗を翻す時がやってくるなどと 誰が予想したろう。けれども人間とは永遠の謎であり、かつまた無限の可能性を秘めた 存在でもあるわけで、神の啓示を携えた大天...
  • キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――
     キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――  あなたが抱く悲しみも、あなたが抱く喜びも、アナルは受け入れる――。  ―Anal knows everything.―  プロローグ 「言い伝えのある国・b」   ―Hope follows Anal・b―  東の門は、もう何十年も閉ざされたままだった。  ひさしぶりにそこを旅人が通るということで、さびついた錠前が国の男たちによって外された。 「なんでもモトラドに乗ってくるらしい」 「モトラド!? 僕、モトラドって始めて見るよ!」  父親に子どもがわくわくした様子で言った。この国は移動用の機械がほとんどなかった。 「わたしも七十年ぶりだ。楽しみだねえ」  祖母が両手を合わせ、神に祈りを捧げた。 「来たぞ! 旅人さまだ!」  村の誰かが叫び――、 「うっほうほっほいいおとこー、もっほもほっほいいおとこー♪」  一台のアナル...
  • 長門喫茶
    月曜日だと思って大学に行ったが今日は火曜日だった。 小学生でもあるまいし、まさか自分がこんな初歩的なミスをするとは夢にも思わなかったな。 もしも俺がタイムマシンとか、超能力とか、時間を越えるための何かを持ってたなら俺は間違いなく 数時間前の俺を殴りに行くね。そんなものは無いので不可能だが。 火曜は午後まで取っている講義が無いので俺は暇つぶしにそこらをぶらぶらすることにした。 ぶらぶらするというものの、勝手知ったる地元の街並み。そんな二、三日で周囲の環境が 変わるはずも無く…… 「……ん?こんな所に喫茶店があったか?」 この辺りは俺の庭だと吹聴している自分なので、見知らぬ建物があっては同級生達に示しがつかない。 幸い講義までは軽く三時間ほどの猶予があるのでとりあえずこの喫茶店に入ってみることにした。 その喫茶店の店先には『長門喫茶』と書いてあった。 「……ちょうもん……いや、ながもんきっさ?...
  • 普通短編8
    ハルヒ「キョン!私を食べて!」 キョン「ちょwwwwwwww    ・・・・・・いいのか?」 ハルヒ「・・・・・・来て」 キョン「いただきまーす」 ハルヒ「え・・・そういう意味じゃなくて・・・」 ばりんばりんくちゃくちゃはむはむはふっごきっぼきっばき ハルヒ「はっ!    ドリームか・・・・・・」 ハルヒ「ちょっと キョン!あたしを食べて!」 キョン「そんな事出来るわけねぇだろ、二人で助かるんだ」 ハルヒ「私はもうダメ、腕も動かせないもの」 キョン「ほら…水だ飲ませてやる」 ハルヒ「ごめんね、キョン。あたしがロッキー山脈登山大会を…グハッ」 キョン「ハルヒ!ハルヒッ!!犠牲になった皆の為にも頑張るんだ」 ハルヒ「ご…めん…みく…るちゃん達が…迎えに来たみたい…」 キョン「馬鹿なこと言うなハルヒッ!!」 ハルヒ「キョン…だけでも……たすか……クッ」...
  • 台風一過のハレの日に:第二章
    『台風一過のハレの日に』       ○ 第二章:親睦   「えー、それではみなさん! これよりSOS団主催、鶴屋杯争奪、こゆきちゃん歓迎大ボウリング大会を開催いたします!」 すっくと椅子の上に仁王立ちし、いつものように腰に手を当てて高らかに宣言するハルヒ。単なる開会宣言にしては態度がでかいが、気にするのも無駄なことだ。 「まずは、SOS団名誉顧問、鶴屋さんに開会のご挨拶を頂きたいと思います。鶴屋さん、どーぞ!!」 「いやー、ただいまご紹介いただいた、鶴屋でっす! 硬い挨拶は抜きだ、みんな、こゆきちゃんとの再会を祝って、めっがっさ楽しむっさ!」 この二人に任せたら、また南の海上でうろついている次の台風でさえ遥か彼方に飛んでいってしまう、そんな勢いだ。 昨日のカレーパーティで決まったように、今日はこゆきの歓迎のためのボウリング大会が開催されている。 そのこゆきと長門はほぼお揃いの格好をして鶴...
  • あなたたちと夕食
    「さぁて。それじゃまずはどうしましょかね。有希、冷蔵庫見せてもらっていい?」  一拍置いて、 「いい」  長門が答える。やっぱりぎこちないな。 「うん。それじゃちょっと失礼するわ……って、有希? ほとんど何にもないじゃないの!」  もちろん長門に呼びかけているのはハルヒである。その様子はテストでよろしくない点数を取ってしまった息子を叱りつける風でもあり、俺はこいつの息子でもないのに何やら胸がチクリとする。 「うーん。買出しに行く必要があるわね。って言っても、今あたしあんまり持ち合わせがないのよね」  ハルヒは自分の財布を取り出して中身を確かめた。突然俺に眼光が向けられる。何だよ。 「キョン、あんた、あたしたちに借りがあるわよね?」  何のことだか。それにその話を持ち出すのは反則じゃないのか? 「心配料よ。何なら医療費でもいいわ。あんたはたった今までそこでノビてたんだからね」  なんちゅう...
  • B+
      昨年と同様に季節感を忘れた太陽がじりじりと教室を照らす午後、俺は下敷きを団扇代わりにしながらざわめく教室を見回してため息をついた。 その溜め息には三つほど理由があり、一つは先ほども言ったように暦上は秋も半ばに差し掛かったはずなのに、全く持って太陽が休んでくれないからだ。 おかげで俺は運動をしてもいないのに始終汗を流しつづけ無くてはならなく、二酸化炭素が立ち込めた教室にいるお陰で眩暈を起こしそうになる。 おい、ミンミン蝉。そろそろお前らも彼女探しは諦めろよ。あんまりしつこいと嫌われるんだぜ?   もう一つというのは今まさにクラスで話し合われている最中である。 黒板にはデカデカと『文化祭について』と書いてあり、横にはお化け屋敷だの迷路だの、といくつか書いてあるのだが、俺としてはそんなの面倒くさいことこの上ないので昨年のように適当に済ませてしまいたい。 しかし、如何せん今年の委員長はバリバ...
  • 脇役サミット
    【1】サミット開幕   皆さん。初めての方は初めまして。初めてでない方はこんにちは。まあなんだ、初めての方が居られるとしたら原作をきちんと読め、といいたいところだけど、いまひとつ存在感のない僕がそんなことを言うと自意識過剰かそれとも負け組の僻み、皮肉か。それはさておいて。 あどけないベビーフェイスと闇より黒い腹、心でお馴染みの名脇役、国木田です。 フルネームは禁則事項なんだ。どうしても気になったら谷川流か京アニか、とにかく君の納得の行くまで調べてみたらいいんじゃないかな?どうせ答えは出ないけどね、ブツブツ…   今回は特別に僕の発案で『涼宮ハルヒの憂鬱・脇役サミット』略して脇役サミットを開催させていただこうと思う。全然略せていないような気がする、という意見は申し訳ないがスルーしよう。 僕を筆頭に、多くの脇役がこの物語で不遇の扱いを受けている。心象描写も台詞も登場シーンも少ないが故...
  • 朝比奈みくるの未来・第2章
    第2章 鶴屋さん(ここはあたしの報告です:みくる☆)      昨夜のお酒のせいもあるのでしょうか、頭が重たいです。ペットボトルの麓甲のおいしい水を飲みながら、お家まで送ってくれたキョンくんのこと考えてたら、嫌われちゃったかもって思って、悲しくなって涙が出てきました。よせばいいのに、一人で考えているとどんどん悪い方向に考えちゃって、大泣きしてしまいました。 鶴屋さんがあたしが二日酔いで潰れていないか、心配の電話をかけてくれた時、ちょうどその時だったんです。そんな変なことで泣いていたので、ちゃんと理由を説明できなくて、変に誤解されちゃったかもしれません。夜にでもまた謝っておきます。 ところで、今何時頃でしょう。壁時計を見ました。お昼を少し廻ったところです。昨日はお食事もお酒もあたしにしてはたくさんだったので、まだお腹は空いてません。それよりも胃のあたりが少し気持ち悪いです。講義もありませ...
  • 普通短編4
    新ジャンル:他人 ハルヒ「宇宙人か未来人か超能力者がいたら私のところに来なさい!以上!」 キョン「6月6日にUFOが~・・・ドラえもんいっちょあがりー。」 ハルヒ「キョン、あんたスタンドって知ってる?」 チョン「スタンド?なんじゃそりゃ」 ハルヒ「自分の守護霊みたいなもんよ 漫画の中の話なんだけどね」 キョン「それがどうかしたのか?」 ハルヒ「あたしがそれを使えたら同じような仲間と出会って面白い旅ができそうでしょ?」 キョン「まさか・・・」 ハルヒ「そうよ!矢を探しに行くのよ!付いてきなさいキョン」 キョン「ちょっとまて、何で矢を探すんだ」 ハルヒ「まずは何処から探せばいいと思う?エジプトかしら・・・イタリアって手もあるわね・・・」 キョン「聞いちゃいねぇ・・・」 舞台はエジプトに移る スタンドの矢に貫かれたハルヒはスタープラチナというスタンドを身につけた キョンは矢に貫か...
  • 遠距離恋愛 第二十五章 未来
    第二十五章 未来   病院を出た俺たちは近くのレストランで早めの夕食を取った。古泉と長門は、今回の件についてまだ何か俺に伝えたそうだった。だが俺は、スマイル3割り増しで話し始めようとした古泉を手を挙げて制した。   もう良いじゃないか。ハルヒも無事目を覚ましたことだし、世界滅亡の危機とやらも回避された。ただでさえ俺は、来週の試験のことで頭がいっぱいなんだ、もうこれ以上、俺の頭に常識外の突飛な解説を押し込むのは止めてくれ。   そう言って彼らを黙らせた。 「そうですか、それなら仕方有りません」と残念そうに呟く古泉。 「……」と、何時にも増して残念そうな意志を瞳の奥に宿らせる長門。 ……まあ、後で聞いてやるよ。別に今じゃなくてもいいだろ?これで縁が切れる訳じゃないんだしさ。いつかまた会ったときにでも、ゆっくりと時間を取って聞いてやるから、その時に全ての種明かしを頼むぜ。 「分かりました」...
  • Project512_Part11
    Project512_Part11-もくじ- クイックメニュー     ○<本スレに9月に書いた分を収録しているのです!      【 休んでいない夏休みが開け、鈍った体を残暑が激しく蝕む九月初めの出来事だった、  退屈を持て余しいっそ俺自身が立てちまおうかと思った矢先に奴は立っていた。 ───やれやれ  既に口癖となった単語を溜息と共に紡ぎだしつつも、俺は心の中でこう思っていた。 『 1、乙だぞ』、と。】   【チャック・古泉一樹が一緒にお風呂に入れる】   【●<ロスタイムはウキウキウォッチン!アッチコッチソッチコッチいいとも(デレッテテッテテ!)】 (第一次ロスタイム暴動)   【●<ウホリロ!】   【歴史】   【保守小ネタ・깍두기】    【●<自分でかけば許可もいりません】   【お題?・もっこり】   【○<あたし緑だったのですか!?】   【チャック・キョンに禁則事項...
  • 人生最悪の四日間 第一章 ~デジャヴと乱闘~
    二日目 午後五時。部室前にて。 『三名欠席により 今日の活動は休み』 という貼り紙を見たのは放課後のことだった。 ハルヒが風邪で欠席しているのは知っていたが、古泉まで休みか? 珍しいな まず、俺がこの貼り紙を見て思ったことは一つ。 もう、殺人現場を目撃するのは嫌だ。 もしかしたら、また何か巻き込まれるかもしれないな。なんてレベルじゃない。 少しでも変わったことがあったら、俺が俺を殺してしまう現場を俺が目撃する前兆だ。 このドアに貼られた貼り紙を剥がして、そのままさっさと帰ろうとしたときだった。 部室の中から人の気配を感じた。気配だけだが、明らかにドアの向こうには誰かがいるのだ。 それに物音もする。足音のような音。おそらく一人だ。 団員以外にこんな部屋に入るような物好きな人間はこの世どころかあの世にも存在しないので、おそらく長門だろう。 というか、長門であってくれ。 一人でいつものように読...
  • 北高生人気投票
    「北高新聞号外です、宜しくお願いします。」 毎朝おなじみのハイキングコースを踏破してやっとこさ校門にたどり着くとそこにはビラらしきもの配っている連中がいた。彼らの腕には新聞部と書かれた腕章を装備されている。 腕章といえば某団長さまの標準装備であり、某団長とビラと校門といえば朝比奈さんのトラウマとなった例のバニーでビラ配りなわけだが……。 新聞部の面々は普通に制服だった、ちょっとつまらない、まぁもっとも北高生でバニーが似合うなんてのは数えるほどしか居ないわけだし……。 などとどうでもいいことを考えながら歩いていたら、新聞部の女子と目があった。 「こちらが号外です。あっ、おめでとうございます。」 一体なにがおめでとうなんだろうな、おっとコレが号外だな、なになに… 『緊急速報! 北高生人気投票結果発表!』 ……学食後援、北高新聞部主催で行われた人気投票の結果が発表されました。 結果は下馬評...
  • 続・孤島症候群
    「それにしても晴れて良かったですね」 「ああ、そうだな」 …。 上を見上げれば青い空、周りを見渡すと青い海。春らしい暖かい風が甲板に立つ俺の顔を優しく撫でる。 …。 「ほんの数日前に雪が降ったとは思えませんね」 「……まったくだ‥」 …。 数日前に行われた悪夢を思い出す。春休み直前の休日、季節外れの大雪が俺達の街を襲った。 この雪に大喜びしたハルヒにより校庭で生徒会との雪合戦が行われたのだ。 己の全存在を賭けた総力戦となったその戦いは……ハルヒによる‘F・T・A’(フライング・タニグチ・アタック)の炸裂、それに伴う谷口の裏切り、暴走した二人の宇宙人による地球崩壊の危機、そして最後は……ん?後編はどうしたんだって?。 ああ…とある事情により無期限延期だ。 …勘違いしないでもらいたい……どうやってまとめたら良いかわからなくてなって、悩み、途方に暮れたあげく 「……無かった事に出来ないかな‥」...
  • 涼宮ハルヒの悲鳴
     真夏のある日のこと。  SOS団の活動もない休日の午後、エアコンの不調により、うだるような暑さに耐えかねた涼宮ハルヒは、涼を求めて酷暑日の街を彷徨っていた。 「涼み処の定番、図書館はやっぱり人でいっぱいだったか……」  街中で配られていた、どこかのマンションの広告が入った団扇で扇ぎながら、街中を歩く。 「そもそもSOS団団長たるあたしが、人と同じ発想で涼を求めててどうすんのよ……」  さすがのハルヒも、この暑さに思考が常人並みに変化していた。 「あぢぃ……」  コンビニエンスストアでは、ごく短時間しか留まれない。北口駅前のショッピングセンターでは、時間は潰せるが座る場所がない。 「あ゛~……もうこうなったら、環状線にでも乗りに行くか!?」  その路線は最寄りの駅からさほど遠くはないにしても、別に鉄ちゃんではないハルヒにとって、ただ列車に乗っているだけという行為は、到底耐えられる代物ではな...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦 ―最終試練(後編)―
    「最終試験官のハードルはものすごっっく高かったみたいだよ!なんと副団長の古泉君ですら敵わなかったからね!残すところ、挑戦者はあとひとーり!最終試練を、試験官を見事乗り越え、ハルにゃんを見事手に入れることができるのか!最大の見せ場だよ!月9で例えたら、好きだった幼馴染みに対してアプローチをする先生を阻止し、自分がプロポーズすべく大勝負をかける場面に匹敵するよ!」 どんだけ~!…いや失敬! 鶴屋さんは最後の勝負ということで、色々と盛り上げる内容を語っていた。そう。残り一人。これでようやく終わる。 こいつを倒せばハルヒを狙う輩を殲滅できる。俺の仕事が全うできるんだ。 ――残りの一人の人物は、俺の知った顔だった。名前は知らないがな。 最初は教室の外で、二度目は部室の前で、ハルヒを自分の彼女にすべく、俺に戦線布告をしてきたあの北高生だった。 「――やはりあなたと戦うことになりましたね。僕には...
  • サムナンビュリズム中編2
    ジリリリリ……うるさい ドタバタガチャ 「おっはよーキョン君!」 ……。 「朝だよー!」 ……うるさいな。 「早くー! 早く起きてー!」 ……妹よ、兄は眠いのだ……だからそんなにって妹!? ガバッ 「とーう!」 ゴチン 「いったいなーキョン君!いきなり起きないでよ!」 妹はこれでもかとほっぺを膨らませる。 「……お前が俺にダイブしてくるからだろ」 それにしてもこれはマジで痛い。 「キョン君朝だよ!」 妹のほおは風船状態を維持したままだ。 「わかったわかった、俺が悪かった。後でお菓子買ってやるから許せ」 そう言うと妹は口の中の空気を吐き出す。現金な奴だなまったく。 「うん♪ 約束だよ! 守らなかったら、」 「守らなかったら?」 俺の心配を見事に裏切る言葉を妹は宣った。 「死刑だから♪」 「……へいへい」 ベッドの上で呆れはてている俺を残し、悪戯を成功させた子どものように満足気な笑みを浮かべて...
  • 最後の国
     アナルは、美しくなんかない。  そして、それゆえに美しい。  Anal is not beautiful,therefore it is.  キョソの旅 ――The Anal World――  第十二話 「最後の国」  ―All roads lead to Anal―  その日。  一人の旅人と一台の人型モトラドは、何の変わりばえもなく旅を続けていました。 「キョソたん。次の国にはいいおとこはいますかね」 「お前どこいってもそればっかだよなしかし」 「何を言っているんですか。おとこは世界を救うんですよ。僕のアナルもぴっかぴかです!」 「意味わからん」  まあそんな感じで、確かに意味は解りませんが、道を走って、国に入って、三日滞在する。このサイクルを続けた彼らは、今回もまた国に到着しました。 「……おお」「ほへぇ」  一人と一台、つまりキョソとこいずみくんは、高い高い城壁...
  • 餃子の季節
      餃子の季節 【プロローグ】    西暦2008年X月X日。    この日、世界中を凶報が駆け巡った。   『北京オリンピックにて涼宮ハルヒ、涼宮哈爾濱に敗北す。』    これは中華人民共和国の野望を何者をも妨げ得ないと言う事を意味していた。    後の世に”炎の七日間”と呼ばれる、悪夢の一週間の始まりであった。   ───「我が神、我が神、何故に我を捨てたまいしや」(マルコ15章34節)   挿絵 http //society6.2ch.net/test/read.cgi/gline/1202756066/1 【第一章・中華人民共和国の興亡】   ──翌日、中国軍は世界侵略を開始した。   鈴宮ハルヒ「北米方面軍より報告、アメリカ・カナダの制圧完了しました。」 涼官ハルヒ「欧州方面軍より報告、NATO軍は壊滅しました。」 涼宮八儿匕「台湾方面軍より報告、台北市内でゲリラ部隊が...
  • 指輪物語
     夏休み。 この響きにこの上無い程の喜びを感じる学生もいれば、 「夏休みか、そんな時期が私にもありました」 と、哀愁漂う背中で語る社会人など、人それぞれに感慨深いものがあると思う。  では、俺にとってはどうなのか。  少なくとも、中学の時の様に一日中家の中でだらだらと過ごしたり、たまーに友人に誘われて何処かへ出かけたりといった、まあごく普通の一般学生が送る典型的とも言えるのが、俺の夏休みだった。  しかし、高校に入ってからというものの。涼宮ハルヒと出会った事によって年中ずっと振り回されっぱなしの俺にとって、心身ともに休める日など当然の如くありはしなかった(もちろん、田舎に帰るのは別としてだ)。  故にこう断言できる。  夏休みだと?  「そんなもんねーよ」  季節は夏。学生最大のイベント夏休みの真っ只中である。  蛇足だが、俺は高校に入ってからこれで二回目の夏休みである。故に、今は高校...
  • 遠距離恋愛 第一章 家庭の事情
    第一章 家庭の事情   ことの始まりは一昨日の事だ。 期末試験明け初めての土曜日。 恒例の不思議探索が恙なく終わり(俺の財布のダメージは大きかったが)団長サマの「今日はこれで解散!」 の号令で各自家路についた。もうあと少しで春休みだが、あの団長サマの言によると、SOS団は年中無休で活動予定らしい。ま、少しくらいは俺にもぼーっとシャミセンや妹と戯れるような普通の休みがほしいねえ、などと自転車を漕ぐ俺は、これから起こるだろう真珠湾攻撃を予測できなかったオアフ島守備隊隊長の心境に近かったのかもしれない。   家に着くと珍しく親父がいた。 いつもは日曜日にしか家にいない仕事の虫だから、土曜日のこの時間に家にいるのは、滅多にないことなのでちょっと驚いた。   「ちょっといいか?」 リビングから顔を出した親父は、食卓の椅子に座るように目線で合図する。 その向かいには神妙な顔をしたお袋まで鎮座している...
  • はるかぜふくまえに・第一章
    ○第一章   「キョーンくん! おはよ!」 翌日通学路で早速長門と出くわした。なんだお前、朝から俺の調子を狂わそうというのか。 「えー何それ? 今日はたまたま寝坊しただけだよ」 「寝坊してこの時間か。そういえばいつも何時に登校してるんだ?」 俺がそういうと長門は顎に人差し指をあて呻吟し、 「んーと、始業一時間前かな?」 いくらなんでも早すぎんだろ。 「だって、ハルヒちゃんの観測しないといけないじゃない? それがわたしのお仕事だもの。 万一ハルヒちゃんが学校に早く来た時のために、わたしはいつもそうしてたの」 なるほどな。一年経って明かされる真実があったものである。道理で一度も長門と出くわさないわけだ。 ん? となると…… 「今日はいいのか? 観測するんだろ」 「だって寝坊しちゃったんだもん、しょうがないじゃない」 いいのかそれで! しょうがないで済むならハルヒの超変態パワーもまったく阻止する...
  • 桃から生まれた――
    桃から生まれた――    昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。 「おそらく14世紀~16世紀、そしてここは岡山県と思われる。ちなみに普段我々が活動しているのはその隣、兵庫県」 「なあ長門。時代はともかく、いきなり場所を特定するのはどうかと思うぞ。一応、『あるところに』って言っているわけだし、原作にも俺たちの所在地は特定されていないわけだし」 「しかし、大半の読者は知っている。なら問題ないはず」 「そういう問題か? ところでだな」 「何?」 「どうして俺たちがおじいさんとおばあさんなんだ? 爺さんっぽい格好、婆さんっぽい格好をしていることはしているけど顔とかは思いっきり普段のままで設定上高校二年生通りのままなのは置いておくとして、てことは何だ、その……」 「わたしは構わない」 「そ、そうか? いやまあお前がそう言うならそれでもいいが」  とどのつまり、二人は仲睦まじ...
  • 幻惑小説 第一頁
      ◆◆◆◆◆    萎れた木々からポツポツと零れていた紅葉も全て抜け落ち、あと一ヶ月もするとクリスマスの予定を立て始める様々なカップルや、慌しくケーキをせっせと用意する店が増え、それに加え街はネオンの光に包まれる頃合いになるだろう。  だが所詮一ヶ月後の話であって、平々凡々と高校生活を真っ当――超が付くほど非常識ではあるが――している俺にはクリスマスの日に愛する女のために尽くすことも、ましてやケーキを作る……なんてことは地球がひっくり返っても有り得ないことだ。  俺の予想としては、時事イベントをことあるごとに制覇していく我等が団長さんか、はたまた冷静でスカした性格とハンサムフェイスを併せ持つ超能力者さんのどちらかが頼んでもいないのにどんどん面倒ごとを持ち出して来るから、イヴの日もイエスさんの誕生日も俺はそれらを消化していかなければならない使命にあるだろうね。  今頃いつかの喜緑さん...
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