涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「望まれた世界」で検索した結果

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  • 望まれた世界
    ...涼宮ハルヒによって『望まれた世界』である事、それを忘れないで欲しい。                        YUKI.N   終わる
  • 長編・長門有希
    ...る気のない長門有希 望まれた世界 最終兵器長門 長門喫茶 長門有希に花束を 一万二千年 lost my..... 長門有希の豹変 長門有希の調教 ハートレスエンジェル 【キョンのお誘い】 できること。できないこと。 piment 長門の日々 長門有希の戦慄 長門有希の報告 ホワイトカレーと長門とカレー 長門とシャミセン 【長門有希の無題】 【誤作動~部室にて~】 消失、そして 長門有希の正夢 消えた.. 放課後恋愛談 鶴屋さんと長門っちと編 Lost my love ひとりぼっち 有希見酒 幸せの大きさ おめかし 『有希の横顔』 お姉ちゃん 有希の降霊術 長門の真実 二月の雪 異界からの刺客 ある秋の日のこと 長門有希の悪夢 一途な愛情 有希カレー 【The Blank of 3Days】 もし長門がバカだったら お姉ちゃんと一緒 長門有希の小説 有希と湯たんぽ 長門有希とお酒 長門...
  • 悩みの種~悩みの種の潰えた世界~
    <悩みの種の潰えた世界> 病院に着き、病室を目指し歩いた。さすがになれたものだ。二年間毎日通ったんだ。 病室に着くと…なんだみんな揃ってるじゃない。でも何故かみんな病室の前で立ったままだ。 みんなどうしたの?中入らないの? 「あっ…あの…まだ診察中らしいのですよ…終わるまで入れないそうです。一度外へ…」 ?いやいいわよ。ここのが涼しいし、ここで待ちましょう。 何故か古泉君の表情がおかしい。いつも爽やかスマイルを決めているのに… 私は待った…けどしばらくしても診察が終わった様子が見られなかった。 すると…突然みくるちゃんが泣き出した。大声で。 どうしたのみくるちゃん? 「キョンくんが…キョンくんが…!」 …ものすごい嫌な予感を感じた。 私は病室に入ろうとしたが、 「涼宮さん!まだ診察が…」 無理やり制止を振り切り、病室に入った。 そこで見た光景…そこには紛れもないキョンの姿だ...
  • 桃から生まれた――
    桃から生まれた――    昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。 「おそらく14世紀~16世紀、そしてここは岡山県と思われる。ちなみに普段我々が活動しているのはその隣、兵庫県」 「なあ長門。時代はともかく、いきなり場所を特定するのはどうかと思うぞ。一応、『あるところに』って言っているわけだし、原作にも俺たちの所在地は特定されていないわけだし」 「しかし、大半の読者は知っている。なら問題ないはず」 「そういう問題か? ところでだな」 「何?」 「どうして俺たちがおじいさんとおばあさんなんだ? 爺さんっぽい格好、婆さんっぽい格好をしていることはしているけど顔とかは思いっきり普段のままで設定上高校二年生通りのままなのは置いておくとして、てことは何だ、その……」 「わたしは構わない」 「そ、そうか? いやまあお前がそう言うならそれでもいいが」  とどのつまり、二人は仲睦まじ...
  • 消失、そして
    ~ 12月。 もうすぐ訪れるイベントを待ちわびて、 街や学校が少しにぎやかになる、そんな月。 放課後、私はいつものように部室にいる。 来るはずのない、あの人を待ちながら・・・ ~ 「なぁ、古泉。ひとつ疑問があるんだが」 「なんでしょう?」 2年生になっても相変わらずゲームが下手な微笑みフェイスの持ち主に尋ねる。 珍しくハルヒは風邪を引き、朝比奈さんは受験勉強があるため欠席。 三人しかいない部室だからか、はたまた冬の寒さからなのかはわからないが、やけに声が響くような気がした。 「もし、朝比奈さんが未来から現在に来たとして、いつものドジっ子パワーを発揮して朝比奈さん自身が生まれないような状況を作ってしまったらどうなるんだ?」 ~ あれからもう一年も経つのに、記憶だけが鮮明に残ってる。 ポケットには図書カードと古びた白紙の入部届け。 この入部届けだけが無情にも時間の経過を伝えてくる...
  • しあわせ~番外編~
     ……キョンがいなくなってからもう一週間が過ぎた。 あの日、キョンが行方不明になったと聞いたとき、あたしの頭に真っ先に浮かんだ言葉はなんだったのだろうか。 今から思い返してみると、あの言葉が出てきたことを心の底から後悔できてしまう。 ……やっぱりか。 その言葉が。あの瞬間、あたしの頭によぎった言葉だった。 どうして、この言葉がよぎったのだろう。 どうして、知っていたのだろう。 ……どうして、あの時、キョンを引き止めなかったのだろう どうして、どうして、どうして……ひとつひとつ言っていくと、きりがないくらいの「どうして」が溢れてくる。 そしてその中で、もっとも大きなどうして……   どうして、やっぱりか。だったんだろう   やっぱりか。 この言葉は、一般的に、予想していた通りのことが起こってしまったときに使用する言葉だ。 知っていたのなら、なぜ行動しなかったのだろう。 でも、どう行動すればよ...
  • ひとりぼっち
    週末になるたび、私はあの場所へ行っていた。 桶に入った水と花。これを持ってあの場所に向かうのもどれだけ続けたことだろうか。 「あら、長門ちゃん。精が出るね」 すれ違うお婆さんに会釈を返す。 彼女は痴呆が進んでいるため気づいていない。私が何十年この行動を繰り返しているのかを。   先週変えたばかりの花をまた変え、桶の水で墓石を洗う。 このあたりでは一番清掃が行き届いていると自負している。 この行動を、何十年となく繰り返してきたから。 横にある墓碑に刻まれた名前。 『涼宮ハルヒ 20××年×月×日』 『涼宮○○  20□□年□月□日』 涼宮ハルヒと、そしてキョンと呼ばれていた彼が入っている墓。 少し離れた位置には古泉一樹のものもあった。 何度となく私は墓参りを繰り返す。 「久しぶり……元気にしていた?」 すでに生きていないものに元気かと問う私は滑稽。 有機生命体は死んでしまえば、その体に何の情...
  • 消失世界
    俺が無口、無感動な長門がいる世界とちゃんとした人間である長門(会話では有希とします)のいる世界、 つまり改変世界のどちらかを選択した時から一ヶ月・・・ 俺は変わった世界を選んでいた。   キョン「始めは元の世界に戻そうと思ってたんだ。」 本当だ。あの日前の長門が用意してくれていたプログラム・・・俺は実行しようとしていた。 俺は前の世界が好きだった。   有希「そう・・・」   長門は悲しそうな表情をする。前ではほんの少ししかわからなかったことだ。表情がよくわかるぶん辛いものもある。   有希「どうして戻さなかったの?」   キョン「長門。」   有希「え?」   キョン「元の世界に戻そうとした時の長門の顔。寂しそうな長門の顔。だから。」   我ながらダメな答だと思った。   有希「それ・・・同情じゃないの?」   寂しげな表情がいっそうに増す。胸がいたい。   キョン「でも今は違う。わかっ...
  • スノーホワイト・レクイエム6
    白雪姫に、最期に与えられたのは、林檎でした。 紅く艶のある、瑞々しそうな林檎。 白雪姫は、手を伸ばしました。 もう何も、堪える事はありませんでした。 --------------------------- 俄かには信じ難い事象を、否応なしに信じさせられる。 ――そんな事例なら、以前にもあった。四年前、涼宮ハルヒに何らかの出来事が発生し、突如として古泉が能力に覚醒した日。古泉は拒否権なくあらゆるものを奪い取られ、代償に幾許かの『選ばれたもの』である、という自負を与えられ、逃避する余地のない宿命という名の拘束に縛り付けられた。 けれども「分かってしまった」古泉は、重責を課せられたとて、放り出すことは叶わなかった。自覚的にそうだったのだ。「分かってしまう」ということは、つまりはそういうことだった。 無論、過去の彼自身がそうであったように、SOS団団員として走り回る事そのも...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら エピローグ
    エピローグ その後の話 その後のことを少しだけ語ることにする。世界改変事件以来、特に変わったこともなく、初詣に行ったり、豆まきをしたり、宝探しをしたりと、古泉一樹の言葉を借りれば『健全な高校生らしい日常』を送っている。 変わったといえば、あれ以来、彼のわたしに対する態度に少し変化があったと思う。ちなみに、雪山の事件以来、涼宮ハルヒも時折わたしを心配そうな目で見ることがある。なぜだろう。あのとき倒れたことで病弱だと思われたからだろうか。 一方、変わらないのは喜緑江美里で、世界改変前に生徒会長とお付き合いをしていると語っていたが、そのような事実はなかった。それどころか、いわゆる趣味というものがないらしく、わたしが本を読むように、情報統合思念体からの指令以外で人間的な行動をすることはせず、淡々と任務を遂行している。ただ、彼女の心の内がブラックボックスであることは間違いなく、情報統合思念体...
  • 題名付き・普通短編
    ひぐらしのなくハルヒ カセットテープ 興味 Stairwayto Haruhi SIRENOF Haruhi 長門猫化 日常あるいは平穏な日々:ハルヒ篇 仮入部 最後の手紙 長門さんとギター 二人で、校舎にて 携帯電話 コミケにて 長門有希の体温 ある雨の日のこと 遺書 気のせい・・・? 感情 1.35倍 俺・・・実はポニテ萌えなんだ(憂鬱後記) 俺・・・実はポニテ萌えなんだ 涼宮ハルヒのエロゲー 朝比奈みくるとポケモン 憎悪、拒絶、少女 長門有希の虐待 日常 大切な君達へ……… 長門さんと白雪姫 えいえんのせかい だーれだ? 『きっかけ』 忘れな草 『涼宮ハルヒのコミケ』 涼宮ハルヒのカラオケ 涙 オセロ三番勝負 焼いた芋 酒と桜と…… 海の家のラーメン キッドナップ・テレフォン のれん 遊○王 赤服親父捕獲戦線 プリン作戦 カッコイイキョン君 くじびき妙バランス 未だ来ない日の一頁 鬼...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第4章
    第4章 3日目   彼とナツが印刷されたわら半紙を大量に持って帰ってきた。 「こうしてみるとすごい量だな」 「何言ってるの。これぐらいすぐにさばけるわ。増版が必要なんじゃないかしら」 2人は山積みになった紙を見て満足げだった。 機関誌といっても業者に発注し製本する予算などあるわけなく、2つ折りにした紙をホッチキスで留め、本にする。これが予想以上に面倒な作業で、100部すべて製本するのに3日を要した。 機関誌の表紙はナツが絵を描き、裏表紙には『北高生が好きな小説ランキング』が載っている。その次からランクインした小説の解説と書評が書かれている。また、文芸部オススメ本も何冊か紹介した。たとえ1人でもこの機関誌がきっかけで本が好きな人が増えたらどんなにうれしいことだろう。機関誌を初めて手に取った時、私は少なからず気持ちが高揚した。 私たちはさっそく部室の入り口に机を置きそこに機関誌を平積みし...
  • HOME…SWEET HOME 第4話
    …━━━「いやあ、お久しぶりですね」 俺は背後から聞こえるその声に、いつかのニヤケ面を思い出す。 そして…どうやらそのニヤケ面の側には朝比奈さんも一緒らしい。 足音と雰囲気で判る。 カウンターに座りテーブルを見つめたまま「ああ」と短く応えると、その声が余程不機嫌に聞こえたのだろうか… 声の主は俺の背後で立ち止まり「この様な形で呼び出してしまい申し訳ありません」と静かに詫びた。 「別に構わないさ…古泉、久し振りだな?」 「ええ…本当に…」 椅子に座ったまま振り返ると、そこには細身の背広に身を包んだ古泉が、朝比奈さんとともに以前会った時とあまり変わらない様相で立っていた━━━… 【HOME…SWEET HOME】 第4話「行くから待ってて」 ━1━ 俺の横の席に古泉が腰を下ろす。 そして、それに続いて朝比奈さんも古泉の隣の席に腰を下ろした。 以前会った時に古泉が話していた『古...
  • 七夕シンドローム 第五章
    「で、何なのよ話って」  俺達、というか俺とハルヒと古泉の三人は、駅近くのファミレスまで来ていた。いつもの喫茶店はとっくに閉店時間を過ぎている。  コーヒーが三つ並んでいるテーブルの向こう側に座るのは微妙な笑顔を浮かべる古泉と、腕を組んで俺をねめつけるハルヒ。これまたあの冬を思い出す構図だ。  とにかく、言わなくては。これは賭けだ。朝倉が提示してくれたチャンスを、逃すわけにはいかない。意を決して俺は口を開いた。 「ハルヒ………俺は、ジョン・スミスだ」  それきり流れる沈黙。ハルヒは不機嫌顔のまま動かない。 「……何それ。冗談のつもりで言ってんの? あたしにはあんたは立派な日本人にしか見えないけど。それとも日系? 学校で名乗ってるのは偽名なわけ?」  憮然としてそう聞いてくる。 「……四年前の七夕。お前は落書きしなかったか? 中学校の校庭に、でかでかとけったいな絵文字を」 「そんなことしてな...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十一章
    「……無事に出発されたようですね」 「ええ。キョンくんとみゆきなら、無事に涼宮さんを連れて来てくれるはずです」   ――古泉一樹。朝比奈みくる、異時間同位体。 「そして……これからの古泉くんの行動ですが、あなたには長門さんの思念体を過去のキョンくんの元へと送り届けて欲しいの。その、古泉くんはこちらの意図を理解してくれていますよね?」 「概要は掴めているつもりです。僕の有するファクターと過去への時間遡行、そして長門さんの記憶を取り戻すという事柄から、僕の行動は必然的に導き出されていますから。つまり、僕の精神探訪の能力をもって時間を止められている彼の精神領域へと長門さんの思念体をダイブさせ、そして過去……去年の七夕から、長門さんには彼の目を通して世界を見てきてもらう。彼女が抱える自分自身の悩みを、まさしく第三者的客観を通して見つめ直してもらうためにね。もしかして、彼を長門さんの部屋に寝か...
  • 第5話~then...Happy End?~
    第5話 then...Happy End?  あれから、一ヶ月。  一人の少女が欠けた世界は、何事もなかったかのように回り続ける。  俺の通う北高も例外ではなく、今日も今日とて平常授業が行われている。  それも当然だろう。  「朝倉涼子」という名の生徒は、もとより存在などしていなかったのだから。 § 「・・・情報操作を行う」  あの後、長門は涙を拭いて、最後の仕上げに取り掛かった。 「涼子は、父親の仕事の都合で―――」 「待ってくれ、長門」  呼び止める。  怪訝そうな顔をして、長門は振り返った。 「・・・なに?」 「朝倉の記憶を―――、みんなの頭から消してくれないか?」  絶句する長門。いやまぁ、言葉がないのはいつものことなのだが。 「・・・どうして?」 「・・・これ以上あいつの名前を聞くことが俺には耐えられないから、かな」  そう、俺には耐えられなかった。  こうして自分が...
  • 【The Blank of 3 Days】
    ――十二月十八日、早朝。  意識が覚醒する。  顔面に違和感を覚えた。……あの時外した眼鏡が、頭にあった。  わたしは今では煩わしさすら感じる眼鏡を外し――。 「…………」  彼と――。  もう一人の<わたし>がいるのを視認した。  【The Blank of 3 Days】  まずは今わたしが置かれている状況を理解することが先決だ。 「同期を求める」  目の前にいるもう一人の――わたしの異時間同位体である――<わたし>に言う。  ……<わたし>は答えない。なぜ?  答えない“わたし”に、わたしは繰り返す。 「同期を求める」 「断る」  拒否された。……理解不能。 「なぜ」 「したくないから」  わからない。<わたし>はなぜそんな非効率的なことを主張する?  ふと、視界の端に驚く彼の顔が映った。 「…………」  <わたし>の視線はわたしをまっすぐに捉えたまま。 ...
  • 壊れたパズル
    小春日和の一日が終わり、校舎の影がこの部室の一番奥まで届いています。 彼岸花のように燃える夕日がとても綺麗な、秋の夕暮れ。 私は一人この部室に佇んで、彼がやってくるのを待ち続けています。 今日も彼は、影をもとめて、この学校内をさまよい続け、 傷ついた小鳥が巣に帰るように、最後にこの部室へとやって来るのです。 そして、ひび割れたガラス細工が壊れないようそっと彼を包み込み、 彼を見守るのが今の私の役目。 廊下から響く足音が私に、彼の帰りを知らせます。 願わくば、いつも通りの彼でありますように―― コンコンと短く響くドアの音。 よかった……いつもの彼のみたいです…… 「はぁいどうぞ」 ドアを開ける彼。いつもの微笑みを私に見せてくれました。 「あ、あれ?朝比奈さんだけですか?長門と古泉は?」 「ええ、長門さんと古泉君はもう先に帰っちゃいました。私だけじゃ不満でしたか?」 ...
  • 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐11 β‐11
    α-11  光っている物体を手にしている長門は、なにか考えていた。いや考えていたのではない。こいつが今してる表情を何度か見かけたことがある。人間にはわかりえない、宇宙人同士で何かやり取りしているときの表情だ。危険ではないんだよな、長門。しかし数十秒後その物体は発光し終えたらしく、長門は風呂敷を解いた。そしてこう言ったんだ。  「異世界の喜緑江美里との同期を完了」  喜緑江美里ってのはお前の仲間の人だよな?それに異世界ってなんだ?すると長門こう説明し始めた。  「異世界の喜緑江美里によると、あちらの世界にも私たちが存在している。世界を構成する物質はこちらと同じ。ただ異なる事象がいくつか存在する。それらを踏まえ推測すると数日前、今私たちが存在している世界と異世界の喜緑江美里が存在する世界の二つに分裂していると思われる。しかしその原因は不明」  長門が言い終えた瞬間、部室の...
  • 長門有希の消失 第三章
     第三章   朝の光に照らしつけられる前に、わたしは起きあがった。時計は四時を差している。一般人の朝には早すぎる時間だ。普通ならもう一度布団をかぶるところだろう。  けれどわたしは、二度寝をしようと思ったり、ましてやおとといのように散歩に出かけようと思ったりすることはなかった。  それよりもやっておくべき作業が残っていた。  さっきの彼女との会話。そこで、わたしは自分が所詮『わたし』に似せてつくられた人形に過ぎないかもしれないという恐ろしい幻想を抱いてしまった。わたしの存在は彼女に頼らずしては成り立たないかもしれない。わたしは今からそれを証明しに行くのだ。怖い物見たさという感情なのかもしれない。  リビングは薄暗かった。曖昧な光がどこかから射している。わたしは部屋の電気をつけて窓を開け、灰色の街の様子を眺めた後パソコンに歩み寄った。もう古くなったノートパソコン。買ったのはいつだったか...
  • 涼宮ハルヒの遡及Ⅲ
    涼宮ハルヒの遡及Ⅲ     「え……? この世界に来るまでにいくつかこの世界のパラレルワールドに行ってたって……?」 「そういうこと。まあ、あたしはキョンくんとあんまり関わりがなかったんで別の世界に着いて、あたしの知ってるキョンくんじゃないって判断できたらさっさと戻ったんだけどね。蒼葉の方は少し関わってきたみたい」 「パラレルワールドって実際にあるんですか!?」 「だって、ここに行き来したあたしがいるし。なんならどんな世界だったか教えてもいいわよ。あ、先に言っとくけど、基本的にはこの世界とほとんど変わんないからね」 「ふわぁ……でも、パラレルワールドってどうやってできるんですか?」 「ううん……これはあたしたちの世界の並行世界の論理に基づいた考え方になるんだけど……そうね。あなたたちにとって時間は可逆? それとも不可逆?」  難しい話じゃないな。だいたいここにいる人間の内に一人、未来人...
  • 悩みの種
    悩みの種1 悩みの種2 悩みの種3 分岐END 悩みの種~悩みの種の潰えぬ世界~ HAPPYEND 悩みの種~悩みの種の潰えた世界~ BADEND
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン)Ⅱ
     反転世界の運命恋歌Ⅱ  そう言えば、俺と古泉一姫がペアを組んだのが午後の部だってことを言ってなかったな。  そうだな。俺がこの世界に来てから今日の午前の部までのことを少し話そうか。  結構、不思議な気分に包まれたからな。それと涼宮ハルヒコが妙なことを聞いてきたことを紹介するのもいいだろう。  …… …… ……  …… ……  ……  唐突だがまず、この状況を表現するにはぴったりの言葉はこれだ。  俺は眼前の光景に絶句した。  まあ、これは仕方がないことなんだ。誰だって俺の立場になれば絶対に言葉を失くす。断言してもいいぞ。  目が覚めたら、見知った部屋で、どこか既視感を感じようが俺にも馴染みの北高のブレザーを着ていようが見知らぬ奴が目の前に現れたんだ。しかも自室に居たはずが全然違う場所に居れば間違いなく愕然とする。 「貴方は別世界で情報連結を解除され、この世界で再構築され...
  • Break the World 第三話
      第三話 ― 悲愴 ―    待て待て、とりあえず考えろ、俺。  大体こんな極端な二択しかないってのがバカげてる。  ハルヒのとんでもパワーだったら少しどころか大いに我が侭を通せるはずだろ。  自分達の住んでいた世界をハルヒが否定でもしない限り……  そこまで考えて思い当たった。そうだ。こいつは否定する奴だ。  かつて閉鎖空間に閉じこもったのは、自分の望まない世界を否定した結果らしいし、  その中で俺だけは一緒にいたいと願われたからあの場所に呼ばれた。   俺と自分以外の世界は「要らない」って深層心理では思っていたって事だ。  つまり、ハルヒと力は今繋がりが無くなりかけていて、  力の暴走の結果もまた、ハルヒの願望なのだ。俺と二人で生きるという願望。 「なあ、ハルヒ」 「なに」 「世界を壊してまで、お前は俺を選ぶのか……?」 「…………」ハルヒは黙ってる。 「……答えてくれよ。俺にそこま...
  • ハルヒが消失
      「いい天気!!!」今日はどうやってキョンに話しかけようかな そこまではいつもの朝だった 「キョン遅いわよ!!」 「はあ!?お前みたいなキチガイに遅いとか言われたくないな、てか話しかけるな」 何言ってるの?聞き間違いよね?ねえ! 「どうしたの?キョンなんか変よ?」 「変なのはお前だろ自己紹介のときに宇宙人とかぬかしてやがったろ、ていうかもう話しかけないでくれ馬鹿がうつる」 「ちょっと!本当にどうしたのよキョン!!キョン!!!」バチーン 「え?」左頬が痛い 「話しかけるなっていってるだろ!!お前なんかさっさといなくなっちまえ!!」 何も言えなくなった どうして?何か悪いことした? 昼休み 「古泉くんならきっとなにか知ってるかも、たしか9組よね」 あ、いた…でもキョンが隣にいる、しかたがない 「古泉くn「でさ、さっきさ後ろの奴が話かけてきやがってよ」 「どんな人でしたっけ?」 「前に宇宙人と...
  • カオス・ザ・ワールド 前編
    人生何が起こるかわからない。心からそう思う。 この一年様々な信じられない出来事があったが今回のこれは今までの中でもトップクラスに入るだろう。 では今回の件を振り返ってみよう。 …。 …。 …。 一年生の三学期もあと数日で終わる、もうすぐ春休みだ。 そんな日の放課後、俺はいつもの様に文芸部室へと向かっていた。 その時……それは起こった‥。 …。 ーズン …。 「うっ!」 …。   突如俺を襲った立ちくらみ……この感覚は記憶にある…そう、時間移動をした時の様なあの激しい………くぅ……。 …。 …。 …。 ブラックアウトまであと数秒…という所で俺の感覚は元に戻った。 しゃがみ込んでいた俺はヨロヨロと立ち上がる。 …。 ……なんだったんだ今のは‥。 …。 あたりを見回すと…特に何か変わっている様子はない、時間移動をした訳ではない様だ。 …そうか、疲れているんだな俺は。まぁ無理も無い、なんてったって...
  • ウソがホントになる世界で
    きっかけはたいしたことじゃなかった。 文芸部室の不法占拠を続けるSOS団が、いつものように活動しているところから、話は始まる。 長門は本を読んでて、朝比奈さんは編み物を楽しんでいる。 俺と古泉は、昭和初期のすごろくに興じている。なかなか新鮮だが、時が読みずらいのが欠点だ。 ハルヒはといえば、団長席でPCとにらめっこだ。大方オカルトサイトで興味深い文章でも見つけたのだろうな。 俺がサイコロを投げようとした瞬間のことだった。 「ねえ、キョン」ハルヒの声が飛んだ。 「どうした?」 ハルヒは招き猫のように手招きで俺を呼んでいる。古泉が苦笑を浮かべ、俺はそんな古泉を睨みつける。 サイコロを机におき、ハルヒの横に立った。甘酸っぱい柑橘系の香りが鼻をくすぐった。 「どうしたんだ?」 ハルヒはディスプレイを見るのをやめて、俺の顔を見上げた。 「これ、なにかしら?」 ハルヒはそう言って、ディスプレイを指差し...
  • 長門有希の憂鬱II 一章
    一 章      Illustration どこここ    そろそろ梅でも咲こうかというのに、いっこうに気温が上がらない。上がらないどころか意表をついたように雪を降らせる気まぐれの低気圧も、シャミセン並みに寒がりの俺をいじめたくてしょうがないようだ。朝目覚ましが鳴ると、いっそのこと学校を休んでしまおうかと考えるのが日課になっている。俺は窒息しそうなくらいにマフラーをぐるぐる巻きにして家を出た。    結果はともあれ本命も滑り止めも無事に受験が終わって、学校では三年生をほとんど見かけなくなった。生徒の三分の一がいなくなり、校舎の一部がガランとして静まり返っている。一年生も二年生も残すところ、憂鬱な期末試験だけだ。三年生でも朝比奈さんだけは、SOS団のためにまじめに通ってきているようだが。    その日の朝、教室に入ると俺の席の後ろで机につっぷしているやつがいた。ハルヒが珍しくふさぎこん...
  • ホワイトカレーと長門とカレー
    「ホワイトカレーよ!カレーなのに白いのよ!不思議だわ! SOS団として、この不思議を見逃すわけにはいきません。 今日はみんなでホワイトカレーを食べましょう!」 今日も無駄にテンションが高い我らがSOS団団長が高らかに言い放った。 要するにお前が食ってみたいだけだろうが。 CMを見た妹が騒いだ我が家では発売から早々に食卓に並んだが、味は結局ただのカレーだぞ。 「はあ……ホワイトカレー、ですかあ……?」 朝比奈さんはしきりに首を傾げている。この愛らしいお方はCMを見たことがないのかもしれない。 「いいですね」 こんなとき決まってハルヒに賛同するのはイエスマン古泉だ。もちろんニヤケ面スマイルつきで。 「ちょうど僕の知り合いがハ○スに勤めていまして、つい最近家に結構な量のルーが送られてきたんです」 お前の話はどこまで本当なのかわからんから俺はもう一々考えたりしないからな。 「じゃあ決まりね。あたし...
  • 七夕シンドローム 第七章
     そんな土曜日が終わって翌日。今日こそは何もない、まっさらな休日だ。  なんだかそれがものすごく久々なような気がして、俺は惰眠をむさぼったりだらだらとテレビを見たりして過ごすことに終始していたのだが、頭の中にはここが改変世界であり、元の世界を取り戻さなくてはいけないという俺一人が抱えるには重すぎる事実が俺の頭に延々とのしかかり続けていた。  ふと疑問が浮かぶ。  ―――なんで、改変した奴は俺の記憶だけを残したのだろうか。  長門がまた俺に選択することを託したのか。いや違う。あいつが改変したにしてはあまりにも不自然な点が多すぎる。俺がこの世界でやっていることは大体あの冬と同じようなもんだが、あの時は一年前までしかさかのぼっていないのに対し、ここでは四年前のハルヒの記憶にまで改変が及んでいる。  しかし、長門がハルヒの力を利用したときほど改変は正確じゃない。つい数日前までの世界の面影を残し...
  • 夢見ぬ蛙は終末に鳴く5
    穏やかな終業のチャイム。 終礼後、何らかの部に所属しているのだろう生徒達は、鞄を引っ掴んで、我先にと教室を後にしていく。居残り組は班別の掃除当番にあたった週の担当者で、運悪く僕の班は今週に割り振られていた。 さすがにサボるという選択肢は取れそうにもない。僕は仮にも成績優良児としての信用を、「古泉一樹像」のために維持しているのだから。心は急いていたが、多少の遅刻で彼らが居なくなってしまうわけではないのだからと、己を納得させた。 今日は、彼と涼宮さんの両人から、「お付き合い」に関しての報告が予定されている。その後、長門さんを含め朝比奈さんや「彼」と話す機会を求めるには、涼宮さんの下校時刻まで待たねばならないだろう。 未来と連絡すら取れなくなっているという朝比奈さんの件もあることだし、悠長にしている暇はなかった。最低機関を巻き込むことになってでも、長門さんから事の詳細を聞き出さなければな...
  • 反転世界の運命恋歌(Ver.キョン子)Ⅱ
    反転世界の運命恋歌Ⅱ  そう言えば、あたしと古泉一樹がペアを組んだのが午後の部だってことを言ってなかったわね。  そうね。あたしがこの世界に来てから今日の午前の部までのことを少し話しましょうか。  結構、不思議な気分に包まれたから。それと涼宮ハルヒが妙なことを聞いてきたことを紹介するのもいいでしょう。  …… …… ……  …… ……  ……  唐突だけど、まず、この状況を表現するにはぴったりの言葉はこれね。  あたしは眼前の光景に絶句した。  まあ、これは仕方がないことなのよ。誰だってあたしの立場になれば絶対に言葉を失くす。断言してもいい。  目が覚めたら、見知った部屋で、どこか既視感を感じようがあたしにも馴染みの北高のカーディガンつきセーラー服を着ていても、絶対に今日初めて遭った女の子が目の前に現れたんじゃ、こうなるわよ。  しかも自室に居たはずが全然違う場所に居れば...
  • (消失)長門有希のもしも願いが叶うなら 第5章
    第5章 幻想 彼が消え、要を失ったSOS団は空中分解した飛行機のようにバラバラになり、わたしは再び1人になった。とっくに下校時間は過ぎていたが、椅子に座わり机の上に顔を伏せて、自分でも驚くぐらい泣き続けた。泣けば少しは楽になるかと思ったが、まったく楽にはならなかった。この世界には希望がない。生きる目的も失った。わたしはどうすればいいのだろう。気がつけば辺りは暗く、学校にひとけはない。 時刻は3時10分前。世界改変からちょうど3日が経っていた。 『世界改変の3日後、同じ場所、同じ時間に同じ動作をしてほしい。再び世界改変をやる必要はない。マネだけでいい。そこで初めてあなたはこの改変の意味を知る』 未来のわたしはそう言った。その3日後がまさしく今だ。今頃、パラレルワールドにいるもう一人のわたしは校門前に立ち再改変の成功を祝っているのだろうか。わたしは部室から出て校門に向かう。もしかしたら...
  • Close Ties(クロース・タイズ) 第六話
    Close Ties(クロース・タイズ) 第六話     「よ、よう長門。気分はどうだ?」  朝比奈さんが出て行ってから、数分程眠っていたのだろうか。私の額に濡れタオルを置き直してくれている彼の挨拶はいつも『よう』だ。 「…よう、キョン」 「え?あ、おう…」  なんだか彼は辟易しているようだ。いきなり彼の挨拶を真似るのは難易度が高かったようだ。  普段から制服を着崩している彼だが、今の彼は上着もネクタイも着用せず、腕も足もまくり上げるという随分寒そうな格好をして私の傍にあぐらをかいている。 「玄関マット洗うのにベランダ使わせてもらったぞ。ああ、寝たままで構わんから。お前には一生感謝してもしきれない程世話になってるんだからな。玄関マット如き何百枚でも洗ってやるさ。だから起き上がらんでいいぞ」  寝転がったままで言うのは気が引けるが、仕方ない。 「ありがとう」  玄関マットは何百枚も所有して...
  • 人生最悪の四日間 第二章 ~神は誰だ~
    窓が割れている。そして、その窓から「俺」が落ちた。 どうすればいい? 殺してしまった。 話が違うじゃないか。 俺は頭を撃ち抜かれるんじゃないのか? パニックになった俺は助けを求めるべく、ポケットから携帯を取り出した。 午後五時三十分。部室にて。 古泉、結局この世界の神は誰なんだ? 「貴方のほうから電話をくれるのは珍しいですね。一昨日お話したとおりですよ」 ……俺か? 俺なんだな? 「ええ、そうです」 じゃあ、俺が金持ちになりたいと望めば、俺は金持ちになれるのか? 「世界の基礎がすでに確立しているので、あまりにも突拍子もないものについてはわかりかねますが、 現実になったとしても不自然でないことなら貴方の望んだとおりになるでしょう」 じゃあ、俺が厄介ごとに巻き込まれたくないと願えばその通りになるんだな? 「ええ、そういうことになりますね」 例外は無いのか? 「例外は二つです。ひとつは先ほど...
  • lost my .....
    放課後になる。 いつもの通り私は文芸部部室へ向かう。 今日は監視対象である涼宮ハルヒに用事で来れないと言われた。 私はそれを残りの団員に伝えなければならない。 それまでは部屋に留まる必要がある。   「・・・・・・・」 ペラッ   ただページをめくる乾いた音だけが響く。 そろそろ来る頃合だろうか、と考えているうちに足音、そしてノックの音がした。 古泉・朝比奈が2人で談笑しながらこの部屋に到着した。   「こんにちは、長門さん。涼宮さんはまだですか?」 「今日は来ない。」 「おや、そうなんですか。実は僕も涼宮さんに渡す予定のモノを忘れてしまいましてね。 明日改めることにさせていただきますか。それでは。」  「えっと・・・私は・・・」 「帰っても構わない。私はこの事を伝える為にここにいる。」 「そ、そうですか・・・それじゃあまた明日会いましょうね。」   そう言いつつ、お茶を一杯だけ入れて私の...
  • 涼宮ハルヒの終焉 プロローグ
    涼宮ハルヒの終焉 プロローグ 学年末の幽霊騒動も終了し、なんとか留年を避けた俺は新たな2つの懸案事項を抱えていた。 昨日まで冬休みだったのだが結局ハルヒに振り回されすぐに終わっていた。 なぜか俺の目にはハルヒが無理しているように見えた、今度古泉にでも聞いてみようと思う、きっと気のせいだと思うが…。 俺が抱えている懸案事項とはそのことではない。 1つは今日は始業式だ。そして昨日は入学式だったのである。 ということはSOS団に新入部員が入るかもしれないということなのである。 まあどうせ傍から見たらただのアホな団体にしか見えんだろうから誰も入らんと思うが… しかしハルヒのことである、どうせ1年生全員をSOS団にいれるわよとか言い出すかもしれない。 1年前の春のようにバニーガールでビラを撒き始めるかもしれない。 また朝比奈さんのバニーガール姿が見れるということはうれしいのだが、 入学して早々美...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十二章
    「……あなた、一体何をしているの?」  凶刃を停止させて、朝倉は自分を遮る俺の長門に話しかける。 「あのね、今のあなたには何の能力もないの。何をやろうともそれは無駄なことでしかないわ。邪魔だから、早くそこをどきなさい」  俺の長門はわずかずつ後退し、後方のハルヒを守らんとする姿勢を崩さない。しかし、それは何処かプログラムを遂行しているかのような動きだ。  ……正体不明の頭痛も治まり、俺は緊迫した空気のなかにある朝倉と長門の姿を目にいれながら、必死にこの状況を打開する方策を探っていた。……すると自分の記憶とポケットの中に小さな引っ掛かりを感じ、それにゆっくりと手をやってみる。  ――金属棒。いつかこれを使う日がくるのかもしれない、と過去に俺が無根拠にそう感じた代物がそこにはあった。その正体はTPDDの部品で………周防九曜を制御した髪飾りの原料だ。だが……。これはこのままだと意味がないはずだ...
  • 朝比奈みくるの憂鬱
    ふと、気がつくと、俺はひとりで公園のベンチに座っていた。 光陽園駅前公園、古泉が転校してきた日に長門と待ち合わせをした場所。 そして、三年前に戻ったあの日には、朝比奈さんの膝枕で眠り、朝比奈さん(大)と会った、俺にとっては思い出の多い場所でもある。 だが、どうやらここは現実の光陽園駅前公園ではないようだ。 周囲を見渡しても、人っ子ひとり居らず、空は灰色の雲に覆われ、薄ボンヤリとした光を放っている。 閉鎖空間 いままでの人生で数えるほどしか入り込んだことのない、現実の世界とは少しだけズレた場所にある異世界、ハルヒが無意識のストレスを発散させる空間に、いま俺はいる。 俺は大きくため息をついた。 ハルヒの無意識が俺をこの空間へと導いたことを瞬時に悟ったからだ。 そして、このようなハルヒの我侭に起因する、微妙にズレた日常に慣れてしまっている自分に、ほとほとあきれていた。 さて、今回ハルヒはどのよ...
  • もう一つの12月18日
     再修正プログラム起動。  パーソナルネーム長門有希は、正常化を完了。  現在日時、12月18日04時09分。    私は、ゆっくりと瞬きをした後、さらにゆっくりと立ち上がった。  私の目の前には、彼と朝比奈みくる(大)がいた。  彼の手には、短針銃が握られている。過去の私が手渡したものだ。  それで、おおよその現状は理解できた。  眼鏡を外す。    彼が何かを言おうとして口を開いた瞬間、彼は崩れ落ちるようにその場に倒れた。  その背後にいつの間にか「私」がいた。  「私」の後方に目を向けると、朝比奈みくる(小)が体を横たえていた。おそらく、「私」が眠らせたのだろう。    朝比奈みくる(大)と「私」が、話し始める。 「長門さん……来られたのですね。正直にいうと、長門さんがここに来るかどうかは半信半疑だったのですが……」 「あなたこそ、私の行動を阻止することは容易だったはず」 「そうです...
  • 恋は盲目 第三章
    第三章 ふと、我に返るとあたしは保健室のベッドの上にいた。一瞬、自分の置かれている状況が理解できなかった。 しばらくすると、混乱した頭から断片的に記憶がよみがえってくる。 閉鎖空間から戻った後、屋上で泣き叫んでいたあたしを見回りに来た教師が見つけ、保健室まで連れて来たのだ。 授業中にもかかわらず、屋上にいたあたしを咎めもせずに保健室に連れてきたことから、 そのときのあたしの様子が、とても尋常ではなかっただろうことは、容易に想像できた。 時計を確認すると、もう授業はすべて終了しており、普段であれば部室で過ごしている時間だった。 あたしはベッドから起き上がるとよろよろとした足取りで部室に向かった。 「もう大丈夫なの、涼宮さん。もう少し休んでいったほうがいいんじゃない」 あたしの様子を見て心配したのか保険の先生が声をかけてくれた。あたしはその呼びかけに返事をせずに保健室を後にした。 部室に行く...
  • Automation
      ※欝モノ・古長風味注意       限界だった。 深夜に悲鳴を上げて跳ね起きた。何度目かはもう記憶にない。 眠るのを諦めた。心臓の音と××の音ばかりが五月蝿くて堪らず、いっそ刃を突き立てればこの耳を侵す煩わしいものを止めることが出来るだろうかと精神病患者の如く考えたりもした。実際に思い立って、果物ナイフの切っ先を睨みながらいつこれを胸に突き刺そうか耳に突き刺そうかとタイミングを見計らいながら過ごした晩もあった。七日前だか十日前だか曖昧だけれども、そのときは姿見に映った己の血走った眼に我に帰ったのだった。だけれど昨日は――昨日は危なかった。何せ食い込ませてしまった。 血は少量だった、まだ。寸でのところで袋小路の思考を、「暁」が呼び戻してくれた。神経を徐々に狂わせていく僕の破滅思考が晴れ間を見せるのは、「暁」を見越したときだ。余りの美しさに眩暈がし、これだけは失いたくないと泣きじゃくりな...
  • 言葉にできない
       「私には正しさが必要なのよ」  朝倉涼子は、たびたびその言葉を口にしていた。    「それはあやふやであり、感情的であり、我々には不要なもの」    そのたびに長門有希はそう返答した。朝倉は長門の顔を恨めしそうに見つめたあとで    「長門さんには分からないことなのよ」    そう、恨み言のように呟く。  それは彼女たちの間で幾度となく繰り返された、儀式のようなやりとりだった。  その短いやり取りを繰り返すことが、二人が二人であることを忘れずに有り続けるために  絶対に欠かしてはならない、おまじないのようなものだったのだ。  朝倉涼子は、毎日決まった時間に買い物に行き、毎日決まった時間に台所に立ち  毎日決まった時間に、長門有希を食卓に呼んだ。  それは世界が二人を必要とした    「私にはこれが必要なことなのよ」    長門には朝倉の言う『必要』であるということが、どういったもの...
  • キョンvs古泉
    ここは、どこだ?…ハルヒが精神の暴走により、世界は崩壊された… 今、ここにいるのは…どこかの宇宙である。 それなのに、息は出来る… 「…これで、何もかも…終わったってか?」 目を閉じたらいいだろうと思った。 ????「閉じても無駄ですよ」 誰だ!? 古泉「僕ですよ…この世界が終わり、新たな世界へと生まれ変わるんですよ…」 古泉!?(長門「全ては古泉が仕掛けた」 みくる「私は未来へ帰らないと行けないのです…ですから、古泉君を…」) 思い出した…全ての原因はお前なのか!? 古泉「はははははは…何と仰るですか?キョンさん!僕は全て計画通りですよ!   あなたは所詮、涼宮さんの鍵に過ぎない!」 俺は!違う!俺は、ハルヒの鍵ではない!古泉ぃっ! 古泉「ならば、あなたは、涼宮さんの何だと言うのですか!」 ハルヒの何だと?俺は…俺は… 古泉「もはや、これまでだと言うんですよ!僕はね、新世界が欲しか...
  • 涼宮ハルヒの共学 2
    その2 俺とハルヒの前に姿を現したのは佐々木だった ニッコリ微笑みながら、静かに歩いてきた おい佐々木 お前がこの閉鎖空間を作り出したのか? 「僕は閉鎖空間とは呼ばないがね。君がそう呼びたいのなら否定するつもりはない」 お前が作った閉鎖空間の中にどうやって自分が入れるんだ? 「はっはっはっ  キョン、君は何でも自分を中心に考えてはだめだよ  僕もあれからいろいろ話を聞いて、それなりに勉強したんだ  君たちの事も、僕の事も、そして橘さんや藤原さん、周防さんの事もな  僕と涼宮さんがあそこから飛ばされたのにもきっと理由があると思う  涼宮さんをあの中に入れない方がいいのなら、それができるのはおそらく僕だけだろうからね」 俺は無意識にハルヒをかばうように立っていたが、俺の腕のすり抜けてハルヒがわめいた 「ちょっとあんた、これは...
  • ちょっといじわる
    俺と長門が隠れて付き合いはじめてから2ヶ月が立つ。 おそらく古泉は気づいてるだろうが何も言ってこない。まあいいだろ、そのほうがこっちも楽だ。   最近になって長門の新たな一面を発見した。 それは、SOS団がいつも集まる喫茶店での話だ。   俺がトイレで用を足して出てくると長門が目の前にいた。   キョン「・・お、長門もか・・・」   俺はあたふたしてそう言った。なんてデリカシーのないセリフだ。 けど自分の後に好きな女の子がトイレに入るのかと思うと、なんともいえない嫌な気分になる。   しかしそのとき長門は用を足しにきたわけではなかった。   長門「キスしてほしい」   俺は驚いた。確かにみんなのいる位置からここの通路は見えない。 しかし長門からそんなお願いをされるとも思っていなかったし、他の客だっている。 それに万一SOS団の誰かが来たら・・・・   長門「キスしてくれないのならまた世界を...
  • 長編・未分類
    ここは特定のキャラが主役ではなかったり、自分ではどのキャラに入れればわからないという人の作品を置いてください。   未分類無題2 未分類無題3 未分類無題4 未分類無題6 未分類無題7 未分類無題8 いわゆるひとつのエンディング 二人のハルヒ ハルヒと古泉 ~Chat Of Fire~ ハニカミ 二人三脚 H・M・N 三つ巴戦争? キョンvs古泉 主役は長門×古泉 HARUHI FANTASYⅧ ちょっと変わった日常 埋めといたわ 3人娘とキョン チェンジ ふぁいなるふぁんたじー 涼宮ハルヒのすき焼き 温泉症候群 すき焼き別ルート SOSは終わらない 俺達がいた世界へ 涼宮ハルヒの真剣勝負 高校生クイズ SOS団コント SOS団の旅行 大岡裁き SOS団にようこそ! 涼宮ハルヒの期待 君が望む憂鬱 涼宮ハルヒ大外伝 涼宮ハルヒの童話~マッチ売りの少女編 ハルヒの幸せとは? 涼宮ハルヒの...
  • 悲恋
    「なぁ長門。お前のことが好きだ。付き合ってくれ」 「ずっとお前のことを想っていた。俺の、その、恋人になってくれないか?」 「好きだ! 長門!」 「長門、好きなんだ」 『拝啓 長門有希様。 …俺の柄じゃないな。だが俺の気持を伝えたい。好きだ』 「付き合ってくれ長門!」 「好きです。付き合ってください。……改まって言うと照れくさいな。だが本心だぞ」 「お前の魔女の格好は新鮮だったぞ。気付いたんだ、お前の可愛さに」 「その三角帽は反則だ! かわいすぎるぞ長門! ああ、好きだ!」 ………………………… …………………… ……………… ………… …… 「くそったれと伝えろ。……お前は俺が守る。長門、俺はお前が好きだ。あの世界で確信した」 ……… 「本当にいいんですね? 後悔しませんか?」 「いい。このままではまた世界を改変してしまう。  何度も彼はわたしへの告白をし、その...
  • 無限の分岐
      (これはアンリミテッドブレイドワークスの話の一つです)         「キョン!」 ガラリ、と大きな音を立ててあたしは病室のドアを開いた。 病室にはみくるちゃん、有希、古泉君、そしてベッドに寝ているキョンがいた。 「あ、涼宮さん…」 「………」 「…どうも」 三者三様のあいさつ。でも、あたしにはキョンしか見てなかった。 …良かった。生きてる。機械は定期的にピッ、ピッ、と音を発している。 「キョン!!」 キョンの肩をゆする。それに合わせて首がガクンガクン、と揺れた。 「…キョン…?」 …何だろう、この感覚。嫌な予感、みたいな。 その予感を確信にするように、よく見ればキョンは死んだように眠っていた。 …死んでない。 …でも、生きてない。 「…涼宮さん、彼は今、植物人間の状態に陥っています」 「……植物人間?」 「ええ、つまり」 そこまで言った古泉君の胸倉を掴んだ。古泉君の背は高くて、少し...
  • 涼宮ハルヒの遡及Ⅷ
    涼宮ハルヒの遡及Ⅷ     「あの波動に飲み込まれる前にテレポテーションを発動させて難を逃れたってこと。さっきも言ったけど、あたしの防御結界術を全部、打ち破ってきたわ。なら避けるしかないじゃない」  場所はあの巨人竜から距離を置き、茂みと木々に囲まれた、昼間だったはずなのだがやけに薄暗い森の中だ。 「今は冷静に振り返っていますけど、あの場面では随分、焦った顔をしておられたようですが?」 「はいはい。気まずくて強がるしかできない気持ちは分からないでもないけど、あたしに当たらないように」  む…… 「くすっ、それにしてもあなたの取り乱す姿というものはなかなか見ものでしたよ。僕が落ち着いているということは、涼宮さんの感知ができていた、という意味であるのに、それにまったく気付かなかったんですから」 「ですよね。あたしと長門さんも前から見てましたけど、あんなキョンくんは初めて見ました」 「興味...
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