涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「消えた..」で検索した結果

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  • 消えた..
    いつも変わらない毎日。 いつも変わらない学校。 いつも変わらないSOS団。 一言で言うと平穏ということだ。 そんな毎日にハルヒはやはりという訳か、時々つまらなさそうな顔をしている。 そんなに退屈そうな顔をするな。平穏もいいもんだぞ、少なくとも俺はそれなりに 毎日を楽しんるぞ。まあ、少々退屈な面もあるかもな。 だが、そんなことをハルヒに言うと、野球大会みたいなイベントを持ち出してきそ うだ。そうだな。。ハルヒに退屈だなんて言ったら最後、平穏な日常が1光年くら い遠ざかってしまいそうだ。やっぱり日常は平穏が一番だな。 そんなSOS団の俺とハルヒと朝比奈さんと長門と古泉は今日も何をするということも なく、活動を終えて部室を出て帰路についた。 ・・・ 翌日。 俺はいつものように早朝ハイキングのような通学路を通り学校に行った。 そこでは授業を受ける。時々寝る。また、時々ハルヒがこついてくる。と...
  • 長編・長門有希
    ...て 長門有希の正夢 消えた.. 放課後恋愛談 鶴屋さんと長門っちと編 Lost my love ひとりぼっち 有希見酒 幸せの大きさ おめかし 『有希の横顔』 お姉ちゃん 有希の降霊術 長門の真実 二月の雪 異界からの刺客 ある秋の日のこと 長門有希の悪夢 一途な愛情 有希カレー 【The Blank of 3Days】 もし長門がバカだったら お姉ちゃんと一緒 長門有希の小説 有希と湯たんぽ 長門有希とお酒 長門有希の羨望 長門ふたり ながとぅーみー はるかぜふくまえに 空からの花嫁 長門有希の要求 7人の長門 あなたたちと夕食 有希、無音、教室にて。 長門いじめ? 消えない雪 BlackLily ユキキス はじめての風邪 嫉み 
  • lost my .....
    放課後になる。 いつもの通り私は文芸部部室へ向かう。 今日は監視対象である涼宮ハルヒに用事で来れないと言われた。 私はそれを残りの団員に伝えなければならない。 それまでは部屋に留まる必要がある。   「・・・・・・・」 ペラッ   ただページをめくる乾いた音だけが響く。 そろそろ来る頃合だろうか、と考えているうちに足音、そしてノックの音がした。 古泉・朝比奈が2人で談笑しながらこの部屋に到着した。   「こんにちは、長門さん。涼宮さんはまだですか?」 「今日は来ない。」 「おや、そうなんですか。実は僕も涼宮さんに渡す予定のモノを忘れてしまいましてね。 明日改めることにさせていただきますか。それでは。」  「えっと・・・私は・・・」 「帰っても構わない。私はこの事を伝える為にここにいる。」 「そ、そうですか・・・それじゃあまた明日会いましょうね。」   そう言いつつ、お茶を一杯だけ入れて私の...
  • セカンド・キス エピローグ
    エピローグ 一ヶ月たった。 その後のことをお話しよう。 閉鎖空間の発生は収まり、ハルヒによって世界が創り変えられる可能性は消えた。 といのは古泉と長門の話だ。 「あなたのプロポーズがよっぽど嬉しかったんでしょうねえ。」 と、一ヶ月たった今でも古泉は俺のことをからかう。 長門に報告すると、まるで始めから全てを知っていたかのように 「そう。」 と一言呟いただけだった。 朝比奈さんに関しては、まだ本当のことを話してはいない。いつか話そうと思う。  冬休みはなんてこともないいつも通りの冬休みだった。 去年と同じくSOS団で遊びほうけてたのみである。  鶴屋さん家のスキー場に足を運んだり、今年は初詣にも行ったな。おみくじも引いた。 俺は中吉と無難なところだったのだが、あろうことが他の4名がそろいもそろって大吉であり、 俺はビリということでハルヒから奢りを命じられた。新年早々ついてい...
  • 涼宮ハルヒのX-FILES <再会>
    ストーリー参考:X-FILESシーズン1「ディープ・スロート」   ハルヒがX-FILE課を設立して3ヶ月がたった。 元々倉庫だったところをオフィスにするため机を運んだりなんだりと 最初のうちはバタバタと忙しかったが、最近はようやく落ち着いてきた。 その間にもハルヒは暇を見てはX-FILEを読み漁っていた。 なお、X-FILE課は副長官直属の課となったため、事件性が見出せれば アメリカ中どこにでも出張できる。 まあ、この点に関しては退屈なデスクワークから開放されたことを ハルヒに感謝しなきゃな。   そうそう、ハルヒの世界に与える能力だが、古泉曰く高校卒業時には もはや消失していたらしい。 ハルヒ観察の任務であった長門がいなくなった点から見てもその通り なんだろう。 結局、最後の最後まで各自自分の正体をハルヒに明かさず、長門に 至っては「任務」と言う言葉をハルヒに伝えただけだった。 ハルヒ...
  • 消えない雪
    土曜日の早朝、いつもの集合場所へと向かう。薄く汗を滲ませながらたどり着くと、貴重な私服姿の長門がすでに到着していた。 しかもダッフルコートに白いニット帽のおまけつきだ。 うむ、小柄な長門にはぴったりな服装だな。そんなことを考えつつ近づいていく。 ちなみに他の団員はいない。 「すまん、待ったか?」 「平気。」 平気ってことは待ったってことだよな。長門の小さな手を取るとやはり冷えきっていた。こりゃ宇宙人とはいえまずいな。 「とりあえず暖かい場所に行くか?いつもの喫茶店にでも。」 「いい。それよりも早く駅へ。」 そういうと長門はさっさと歩き始めた。待ちきれないみたいだな。苦笑しながら俺はあとに続いた。さて状況を説明するとだな… 「消えない雪」 ~回想~ 「今日も汗が滲んできたか。」上り坂の中ほどで俺はそうぼやいた。 今年はまれに見る暖冬で、冬の寒さに凍えながらシャミセンとコタツで丸くなるよ...
  • 第五章 長門を消去せよ!
    長門ふたり   第五章 長門を消去せよ!   「エージェント番号○×□□、朝比奈ミクル、定期レポートを提出し状況を報告しなさい」 「はい」 みくるは久しぶりに自分の時空に戻っていた。時間管理局でのレポートはいつも緊張する。 「今回提出したレポート番号○○にある通り、涼宮ハルヒには変調は見られません。 過去一ヶ月間に新たな時空の歪みを生成した痕跡もありません」 「よろしい、朝比奈みくる。ご苦労だった」 ほっと溜息をつくみくる。思えば、ここに出頭して「過去」でエージェントとなる 命令を初めて受けてから、既に1年以上の時間が経過していた。 最初は嫌だった。一人だけで、知る人もない世界に行き、自分の正体を明かすことも 許されない。心の内を打ち解けられる友人も、甘えられる恋人も作ることは許されない。孤独と 欺瞞に満ちた日々。ここに来る度に「任務解除」を申し渡されることを心密かに願ったものだ。 今も心...
  • My little Yandere Sister エピローグ
     ・エピローグ   <キョンSIDE>  あるお墓の前に、俺とミヨキチは揃って立っていた。  墓標に刻まれているのは、俺の妹の名前。  そう、そこは俺の妹のお墓だった。  と言っても、そこには左手薬指の骨しかない。何故なら妹は殆ど見つからなかったからだ。  ただ、見つかったのは左手の薬指一本だけ。死んだという決定的な証明になるものはない。  現状から言って死亡していることには間違いないだろうと判断された。それだけだった。 「………」  ミヨキチが俺の手をぎゅっと握る。 「………」  俺もぎゅっと握り返す。  あの後、俺は事務室に行ってミヨキチを助け出した、らしい。  らしいというのは覚えてないからだ。あの後の記憶は交錯してろくなものがない。  気付いたときには病院のベッドの上だった。  右足骨折を初めとする様々な怪我のおかげで3ヶ月程の入院を余儀なくされた。  あの状態で痛みを感じずに動き...
  • Break the World 第四話
      第四話 ― 笑顔 ―  沈黙が3人の間を支配する。それがどれだけなのか、わからない。  一秒とも一分とも感じられる重い空気を破る一言が、飛び出した。 「あたしが選ぶのは…………」 「こっちの世界の存続よ」  …………  ……  …  こっちの世界?ハルヒがさっき言ってた事と違わないか? 「……本当に良いのだね?」   代弁者 が改めて確認するように訊いてくる。 「二度も言わせないで。あたしはこの世界を残したいの」 「……わかった。繋がっている最後の力はこの世界の保全に回そう」  ふう。と 代弁者 が息を漏らす。 「力と君達が途切れた時点で君達は消える事になる。時間はあと僅かだ」  俺は呆然としてハルヒの横顔を見ていた。しばらくして俺の視線に気付いたのか、  ハルヒも俺の顔を見る。 「これでいいのよ」  宣言するかのようだった。何を思ってそう言ったのか確かめる術はないが。 「でも、本...
  • 第5話~then...Happy End?~
    第5話 then...Happy End?  あれから、一ヶ月。  一人の少女が欠けた世界は、何事もなかったかのように回り続ける。  俺の通う北高も例外ではなく、今日も今日とて平常授業が行われている。  それも当然だろう。  「朝倉涼子」という名の生徒は、もとより存在などしていなかったのだから。 § 「・・・情報操作を行う」  あの後、長門は涙を拭いて、最後の仕上げに取り掛かった。 「涼子は、父親の仕事の都合で―――」 「待ってくれ、長門」  呼び止める。  怪訝そうな顔をして、長門は振り返った。 「・・・なに?」 「朝倉の記憶を―――、みんなの頭から消してくれないか?」  絶句する長門。いやまぁ、言葉がないのはいつものことなのだが。 「・・・どうして?」 「・・・これ以上あいつの名前を聞くことが俺には耐えられないから、かな」  そう、俺には耐えられなかった。  こうして自分が...
  • 涼宮ハルヒの追憶 Intermission.3
    ――Nagato Yuki わたしは何ら変化の無い天井を見上げる。 正確には劣化しているし、宇宙座標上の位置も変わっている。 でも、人はこれを変わっていないという。 微々たる変化は無視し、閉塞感を感じる。 全ては変わっていっているのに、自滅的な行動によって自分を押さえつけている。 人は記憶を持っている。 わたしは記憶を持たない。全ては無時間性の情報へと帰する運命にある。 人は記憶を持ち、そして人格を形成していく。 記憶、つまり時間の重さを持たないわたしは人格を形成できないのだ。 形成できないというのは語弊が生じる恐れがある。 元からある人格からの変化は望めないということである。 わたしは後、一時間と十一分で消失する。 (秒単位が必要ないことは彼が教えてくれた事だ) わたしは今、泣いている。人間の感情でいう、恐怖を感じている。 これはわたしに元からあったものだろうか。 古泉一樹に以...
  • 第二章 彼、登場。
    長門ふたり   第二章 彼、登場。   翌朝。僕は憂鬱な気持ちで学校へと続く坂道を上がっていた。 昨夜は機関上層部に連絡をとり、対応を打診したが、とりえあず、 様子を見るように、という以上の指示は無かった。平たく言うと 「良きに計らえ」ってことだろう。僕の本来の任務は涼宮さんの力の 監視であって、宇宙人がらみの三角関係(いや、厳密には 登場人物は彼と長門さんの二人だから、これは二角関係だろうか?)の 清算ではない。とんでもないことに巻き込まれてしまった。 全ての原因は彼にあるのだから、彼が全てを解決すればいいのだ。 とここまで考えて、彼はいつも同じ立場に置かれていると言うことに気づいた。 全ての原因は涼宮さんにある。僕と長門さんと朝比奈さんには任務がある。 だが、彼は?たまたま、涼宮さんに選ばれたという以上の理由は無い。 「何で俺なんだ」と自問しない日はきっと無いだろう。他人の 立場とい...
  • 崩壊
    俺とハルヒが付き合うことになったときハルヒから世界を改変できる力が消えた。 あのときはその場の勢いでいろいろと恥ずかしいことを言ってしまったな。 今でも告白したときのことを思い出すと顔から火がでそうになほど恥ずかしくなる。 ハルヒは俺の告白にいつもの100万Wの笑顔で応えてくれた。 それから過ごした時間は幸せだった。ハルヒにつれられて遊園地に行ったり、水族館に行ったり……。 あれだけ奇怪な行動をしていたのにデートコースは一般のそれと同じ。 昔、古泉が言っていた通りやっぱり根底は普通の女の子なんだよな。 もちろんハルヒはSOS団の活動の手を抜くこともなかった。 むしろ付き合い始めてSOS団に影響はないことを示すためか、いっそう活動の突飛さは増したほどだ。 そんなこんなで時間が過ぎ一ヵ月後に変化は訪れた。   付き合って一ヵ月が過ぎたある日。その日、部室に朝比奈さんが来なかった。 朝比奈さんが...
  • エッチな短編14
    鶴「長門にゃん長門にゃん」 長「何?」 鶴「キョンくんのことをどう思ってるにょろ?」 長「家畜」 鶴「ひっ・・」 長「毎朝ご主人様と呼ばせて我が聖水を浴びせている」 鶴「め・・・めがっさハードだねっ!!」 長「そして寝起きに1発 学校で1発 自宅で1発」 鶴「せ・・・性交・・・かな?」 長「キョンは1日3発が限界」 鶴「・・・」 長「家へ帰ると首輪着用を義務化している 忘れると夕食はうな重」 鶴「こ・・・こってりだね・・・」 長「そして翌日+5発加算」 鶴「そろそろ・・・キョンくん許してあげたら?」 長「そうする 新しいペット見つけたから しかも2匹」 鶴「それって・・・もしかして・・・」 長「鶴屋と朝比奈」 俺の計画はうまくいった。 古泉は女体化し、今までやられてた分をきっちりやり返すチャンスが来た。 「さて・・・覚悟はいいか、古泉」 俺の視線の先には、可愛い女の子が居た。 ど...
  • 蜃気楼
    「あ、こんにちは、キョンくん」 俺の愛しの天使様、朝比奈みくるさんが今日も部室で出迎えてくれた。 俺はいつも言い過ぎとも言える表現で朝比奈さんを比喩するが、あながち言い過ぎとは言えない。 何故なら……俺は、完全に心奪われていたからだ。 あれは先週だったか?SOS団全員が俺の家に来たときだった。 ゲームに夢中になってる奴等から少し離れて、シャミセンと戯れる朝比奈さんの笑顔を見た時に俺は恋に落ちた。 穏やかで、かわいくて、それでいて守りたくなるような笑顔に俺は完全に惹かれたのさ。 ともかく、俺はいつものようにお茶をもらった。 今まではそんなに気にしていなかった距離、今じゃお茶を受け渡す距離でさえ俺の鼓動は早くなる。 本気で恋に落ちたのは初めてだ……。それを悟られないようにするのも一苦労なんだな。片思いの奴の気持ちがよくわかるぜ。 「あの……お茶、美味しくなかったですか?」 とても不安げな表情で...
  • 涼宮ハルヒのデリート
    涼宮ハルヒのデリート 誤解なんてちょっとした出来事である。 まさかそんなことで自分が消えるなんて夢にも思わなかっただろう。 キョン「あと三日か・・・。」 キョンつまり俺は今、ベッドの上で身を伏せながらつぶやいた。今を生きることで精一杯である。 なぜ今俺がこんなことをしているのかというと、四日前に遡ることになる。 ハルヒ「キョンのやつ何時まで、団長様を待たせる気なのかしら?」 いつもの集合場所にいつもと変わらない様子で待っているメンバーたち。 団長の話を聞いた古泉が携帯のサブディスプレイをみる。 古泉「まだ時間まで五分あります。」 と、団長に伝える。 ハルヒ「おごりの別に、罰でも考えておこうかしら。」 っと言ってSOS団のメンバーは黙り込んだ。誰一人として口を開こうとしない。その沈黙を破ったのは、ベタな携帯の着信音だった。 ハルヒ「あとどれぐらいで着くの?団長を待たせたんだから・...
  • キョンvs古泉
    ここは、どこだ?…ハルヒが精神の暴走により、世界は崩壊された… 今、ここにいるのは…どこかの宇宙である。 それなのに、息は出来る… 「…これで、何もかも…終わったってか?」 目を閉じたらいいだろうと思った。 ????「閉じても無駄ですよ」 誰だ!? 古泉「僕ですよ…この世界が終わり、新たな世界へと生まれ変わるんですよ…」 古泉!?(長門「全ては古泉が仕掛けた」 みくる「私は未来へ帰らないと行けないのです…ですから、古泉君を…」) 思い出した…全ての原因はお前なのか!? 古泉「はははははは…何と仰るですか?キョンさん!僕は全て計画通りですよ!   あなたは所詮、涼宮さんの鍵に過ぎない!」 俺は!違う!俺は、ハルヒの鍵ではない!古泉ぃっ! 古泉「ならば、あなたは、涼宮さんの何だと言うのですか!」 ハルヒの何だと?俺は…俺は… 古泉「もはや、これまでだと言うんですよ!僕はね、新世界が欲しか...
  • HOME…SWEET HOME 最終話
    …━━俺が朝比奈さんが消えた公園を後にしたのは、それから随分と後の事だ。 彼女を追い掛けようにも一体何処に消えてしまったのか見当が付かず、かといって自分からはどうする事も出来ないままに結局時間だけが過ぎた。 ただその間に俺は、俺なりに色々考えたんだ。 忘れてはいけない此れ迄の事やこれからの事、自分が今何をどうするべきかを。 そして日が沈み夜の訪れを告げた事で、ようやく俺はその場から離れる事を決めた。 暮れなずむ木立ちの中をゆっくりと歩き、車を停めてある公園の駐車場へと向かう。 やがて駐車場に近付いた俺は、広く舗装された敷地の中にポツリと1台だけとりのこされた自分の車を見付けた。そしてそれと同時にその側に立つ小さな人影も━━━… 【HOME…SWEET HOME】 最終話・もう一度、あの頃の様に ―1― 夕日を背にして佇むその人影は逆光の所為で陰にしか見えない。 しかし俺にはも...
  • 涼宮ハルヒのX-FILES <終章>
    ストーリー参考:X-FILES シーズン1「三角フラスコ」 X-FILE課が設立された後、あの長門が俺たちを殺そうとしたり、 喜緑さんが俺たちを救ってくれたり、『機関』のスポンサーが アメリカ政府になったことを鶴屋さんに告げられたりと、 俺の周りではSOS団時代と違った新しい歯車が回っている事を 常に気にせずにはいられなかった。ただ、ハルヒとそのことに ついて話し合ったことはなかった。お互い、『何を信じればいいのか』 ということが胸につっかえていたのだろうと思う。 そしてついに回っていた歯車は急速にスピードを上げ、俺たちの 前に危機として襲い掛かってきたのだった・・・ 一台の車がパトカー2台とカーチェイスを繰り広げている。車は暴走したかの ごとくスピードを上げ倉庫が立ち並ぶ場所へと逃げ込んだ。 『応援を送ります。現在位置を報告してください。』 警察無線がけたたましく鳴る。 「現在エイ...
  • 絶望の世界
    ある日、僕は目覚めると見知らぬ場所に居た。 正確に言えば、そこは自分の部屋だった。 しかし、部屋は真っ暗で窓の外から見える景色も色が消えたようだった。 部屋には妙な空気が漂い、まるでこの部屋を刳り貫いて保存したかのようなところだった。 僕はまだ夢の世界に居るのかと思い、頬を抓って見た。痛い。 何かがおかしい、僕は親を呼びに行く事にした。 しかし家の中には人一人居なかった。どの部屋を探しても父も母も誰も居ない。 家の外に出ても歩いている人はおろか、どの家にも人の気配がしないのだ。 とにかく誰か人を見つけようと辺りをく歩いていると、ドスン、と地響きのような音がした。 それはだんだんと数を増して行き、自分に近づいてくるようだった。 とつぜん、僕の目の前に巨大な影が現れる。 慌てて振り返るとそこには巨大な物が立っていた。数にして3匹。 それが僕を見下ろすように立っている。 僕は声を出し、逃げた。助...
  • 長門VSみくる
    長門VSみくる ----------------------------------- 部室のドアをノックする。 返事はないが声が聞こえる、言い争っている。 あわてて部室に入る、 入った瞬間に硬直する、思いもよらない光景がそこにあった。 「…どういうつもり」 「こ、これが、最適解なんですぅ」 長門と朝比奈さんが言い争っていた、 いや、長門が朝比奈さんに詰め寄っていたという方が正確か。 俺が部室に入った事をまったく気付いていない、二人にとってそんな事はどうでもいいようだ。 朝比奈さんはいつに無く真剣な眼差しで長門を見据えている、 長門は冷たく無機質な瞳で朝比奈さんを射抜く。 長門の右腕が変形し剣のように伸び鋭くなる、そして朝比奈さんに切りつける。 あっと思った瞬間、朝比奈さんはいなくなった、消えた、いや、長門の後ろに立っていた。 朝比奈さんは、えい! と言いながら長門を突き飛ばし、 長門...
  • 涼宮ハルヒのX-FILES <クリスマス・イブ>
    ストーリー参考:X-FILESシーズン6「クリスマス・イブの過ごし方」 早いもので今年ももうクリスマス・イブである。 ハルヒとX-FILE課を設置してから色々な事件があった・・・ それらの嫌なことをすべて雪が洗い流してくれると思いたい。 さて、俺のクリスマス・イブの予定だがあいにくハルヒとの 約束は無い。 なぜなら成長し朝比奈さんに似るようになった妹がクリスマス頃に 遊びに来る予定だからだ。 成長した妹との再開が楽しみであり、毎日のように顔をあわせている ハルヒから逃れるのもいいだろう・・・と、考えたのが甘かった。 クリスマス・イブの昼、ハルヒからメリーランド州のある屋敷の 前に夜来るように電話が来た。 もちろん『来なければスキナー副長官のカツラ用にあんたの髪の毛 刈るからね!』ときたもんだ。 しかし、あいかわらず上司のことを無礼に言うな、こいつ。 ~メリーランド州 古い洋館前 PM...
  • HOME…SWEET HOME 第5話
    …━━「ま…まずいぞ!」 思わず口走る俺。 何が『まずい』のか具体的には解らない。 だが『まずい』のだ、この二人を会わせる事は! そう思うのは古泉に言われたから? 違う!それだけじゃない、何か今…直感の様なものを感じた…! 白色の静けさを湛えた、真冬の日差しが差しこむ会社前の路地。 目の前の課長に、その背後から歩み来る女房… 二人の『ハルヒ』が今、俺の目の前で極限にまで接近している。 そして、何気無く振り返る課長… 「ま…待て…待ってくれ…」 思わず呟く。 …その瞬間! 目に見える全てのモノが闇に包まれ、俺の視界から消えた━━… 【HOME…SWEET HOME】 第5話「…忘れないで」 ━1━ 例えば目に写る全てがテレビに映された映像の様なものであったとしたら、そのスイッチを誰かに突然消されてしまった様な瞬間… その後に現れた果てしなく続く闇… その中で今、俺は呆然と立ち尽くして...
  • 涼宮ハルヒの憂鬱-アナザーストーリー-
    朝倉との夢見たいな出来事があった後のことである。 長門はその小さな手で自分の顔をぺたぺたと触り 「眼鏡の再構成を忘れた」 眼鏡はないほうがいいぞ。俺に眼鏡属性はないしな。 「眼鏡属性って何?」 なんでもない。ただの妄言だ。 俺はここでむらむら~っとしてしまったんだろう。 若気のいたりって奴かな。 自分で気づいた瞬間長門に唇を重ねていた。 「wa、wa、wa 忘れ物~。」 俺が唇を重ねたまま上を見ると谷口が目をひん剥いて立っていた。 俺が谷口に対して誤解をとこうと思ったのだが、誤解も何も、やってしまっているものは仕方ないと思って諦めた。 泣きながら谷口が去って言ったのは言うまでもない。 どうすっかなぁ・・・。 「大丈夫。情報操作は得意。朝倉涼子は転校したことにする。」  そっちかよ・・・。俺は落胆の表情になったと同時に自分のした重大な事に気づいた。 「いまの・・・なに・・・。」 キスだよ...
  • 朝比奈みくるのなんちゃって時間解釈
    このページの本日の公演スケジュール    その1「ぱらどっくす?」「どっぺるさん」 その2「笹の葉と消えた世界のお話だそうです」 その3「なんとか言語で概念を表現してみました」 最終話「だからわたしはここにいる」 おまけ「番外編らしいなにか」    みくる「あ。あ。マイクのテスト中」   みくる「本日はこのページにお立ち寄りいただきありがとうございます」 みくる「また、本SSをご覧頂きありがとうございます」   長門「時間連続体の移動プロセスには様々な理論がある」   ハルヒ「じゃあ、さっそく本日の公演をはじめるわ」   第五話へつづく   古泉「ところで僕の口上はないのですか?」 キョン「すきなだけ原作で語ってるだろうが。自重しろ」       (落書き1) キョン「そういえば、この突込みがありました」 みくる(大)「言わなくていいです」 キョン「ハルヒちゃん3巻の3...
  • こころここにあらず
    情報の渦。 【わたし】は【わたしたち】と共にここにいる。   ――全ては終ったこと。涼宮ハルヒはただの人間になった。   そう、涼宮ハルヒが持っていた能力は全て消えた。   ――彼女はもう、観測対象ではない。   そう、価値は無い。観測する意味を見出せない。   でも、わたしのわたしが感じられないわたしの奥の部分に、残るわずかな感じ。   ――【わたしたち】は情報であり、『奥』などといった概念は無い。   情報と名のつくあらゆるものを知るのがわたしたち。   でも。   ――帰りたい?   その疑問を持つことが無意味。【わたし】は【わたしたち】でもあるのだから。   もう全ては終っている。   ――でも、帰りたい?   帰るというのは不適切。【わたし】の存在すべき場所はここ。   ――全ては終った。情報は書き換えられた。彼らの記憶から、【わたし】は最初から存在しない。   …。   ――帰...
  • 涼宮ハルヒの憂鬱 キョンとハルヒの絆
    俺は、ハルヒの事が好きだが、告白するなんぞ出来ない…… 何故なら、俺はツンデレだと自覚している。 それなのに、いつものように生活している……  「涼宮ハルヒの憂鬱キョンとハルヒの絆」 今の季節は夏、俺は今、学校へ行ってる所である。 谷口「よぅ!キョン!」 声掛けるな、暑苦しい 谷口「何言ってんだ?クールな口調になってるぞ」 なってない、なってない 場所変わって、教室 入ると、ハルヒがいる かなり暇なようだ 「よぅ」 ハルヒ「あ、キョン、放課後ミーティングあるからね、遅れないように!」 「はいはい」 と、言う時に岡部が来た 放課後、俺はいそいそとSOS団部室へ行った。 入る前にノックして入るのが俺のルールだ みくる「は~い、どうぞ」 我らアイドル、朝比奈みくるの声である。 う~ん、可愛い声ですね! 入ると、朝比奈さんと古泉と長門……そして、ハルヒがいた。 古泉...
  • I believe...
    「正直になろうじゃねーか。ハルヒ、好きだ。付き合ってくれ」 ……うん。あたしも好き。……ありがと、キョン。 こうして、あたしはキョンと付き合うことになった。 クリスマスの二週間前、周りから見れば焦って彼氏を作ったって見られるかも。 それでもいいわ、だってあたしは本当にキョンが好きだから……さ。   それからだった、異変が起こったのは。 あたしがキョンに話しかけても、会話が途切れ途切れになる。……というより、キョンが話を切ってくる。 『悪い、今忙しいんだ』とか、『呼び出されててさ』とか、わかりやすい《嘘》であたしとの会話を断ち切る。 これじゃ付き合う前より楽しくない。一緒に登校するより、一緒に帰るより、あたしは話していたいのに。 それともう一つ。 あたし以外の女子、……特にみくるちゃんや阪中さんと話す時間があたしより多い。 確かにキョンが誰と話そうと勝手だし、束縛する気もない。 だけど、なん...
  • 古泉一樹の代理
    彼が消えた。   なぜかと言われれば原因は明確で、彼に酌量すべき点もあるのですが、彼女の能力を知る者としては少々軽率な行動の果てに彼は文字通り痕跡すら残さずに完全に消失してしまった次第でして、なぜ僕がこうして彼の代わりを務めているのかと言われましても、いないのだから仕方がないとしか。  さて、事の発端は我らがSOS団による初の映像作品の撮影現場でのことです。 涼宮超監督の指揮の下、撮影に勤しんでいた我々ですが、涼宮さんの演技指導が徐々にヒートアップし、主演女優である朝比奈さんもメキシコ産の火が付く水によって熱を帯び、とうとう濡れ場の撮影を行うと言ったところで彼がストップをかけました。 「古泉くん、いいからキスしなさい。もちろんマウストゥマウスで!」 「やめろ、古泉」 はい、もちろんですとも。僕には荷が重すぎますので。 「なによ、邪魔しないでよ!これか...
  • 長門有希の憂鬱
    人間は、集団を作る。その中で核となる人物や手足として動く人間もいれば 余計な存在としてあぶれる人間も現れる。 そしてあぶれた人間は、稀に集団の中で陰湿な目に遭い、それを黙認される。 それがいじめ。私が今受けている屈辱。   「ブス~なに読んでんの?」 「無視すんなよ」 「オタクくさっ、邪魔なんだけど」   邪魔、と言われて大人しく退室に従う。途中で足を引っ掛けられて転ぶ。 本が取られないように抱き抱えていたため、制服がほこりにまみれる。 事前に床にほこりをまいていたようだ。   「ダサっ」 「ほこりすごーい」   一度、足を避けてみたことがある。不自然に思われぬよう注意して、ごく自然に 足を避けた。すると、私が転ぶまでみんなで蹴る。 最近は大人しく足に引っ掛かり無様に転んで見せる。そうすることで彼女たちは安心し、 次からはもっと無様に、更に派手に私が情けない姿を晒すようにと張り切っている。...
  • Lost my love
    家に帰り着く頃には、すっかり暗くなっていた。 空を見上げても、星は見当たらない。 舞い降りてくるのは、私と同じ名を持つもの、ユキ。   『星空見上げ 私だけのヒカリ教えて あなたはいまどこで 誰といるのでしょう? 』   彼と涼宮ハルヒが付き合うことになったのは昨日。 最近では涼宮ハルヒの能力も衰え、世界も安定してきた。 彼と一緒に居られる時間も、あと少しなのだろうか? エラー、私の任務も、終わりが近づいてきているのだろうか。   『楽しくしてるコト思うと さみしくなって 一緒に観たシネマひとりきりで流す』   いつもならSOS団の活動があるはずだった今日、 活動の中止を伝える涼宮ハルヒの電話の声は、どこか弾んでいた。 きっと、彼とデートするのだろう。 エラー 気がつくと私は、街に出て一人映画を見ていた。 彼と一緒に見た映画。 エラー、エラー 前に小説で読んでいたものが映画化されたというこ...
  • キョンの消失
    注意書き この作品は通常のようなキョン視点ではありません。 また最初は予告のような感じですが最後のほうになると文体が変わります。 ご観賞される方はそのことをご理解の上でご観賞ください。 つたない文章ですがお楽しみいただければ幸いです。では始めます。 ついに情報統合思念体を支配した強硬派 そしてキョンに迫るヒューマノイドインターフェース達 彼らの凶刃がキョンを襲うとき、長門が敵の前に立ちふさがる 「貴方は殺させない」 しかし、情報統合思念体との接続を断たれた長門には戦う力はなかった そして傷つき倒れる長門 その姿を見て体中の血が熱くなるのを感じるキョン そして彼は自ら三年前に記憶と共に封じた神の力を解放する 改変される世界、全ての人が平凡な人間として暮らす当たり前な世界 そんな世界の中、一人ハルヒは世界に違和感を感じていた 彼女はわずかながらに改変から逃れていたのだった そんな悩みから教室に...
  • 【The Girl Who Wanted To Be A Real Human】完全版
     毎日を怠惰かつ無為に過ごしながらも人生を振り返ったときそれが一番楽しかったという人間は何だかんだ言って多いんじゃないかと思えるわけで、そう思えるからこそずっと続いてはくれないかなんてことを考えたりもするわけだが世界には未来というものがある以上時間ってのは過ぎ去っていくものだし、過ぎ去った後に思い返すことこそが醍醐味なんじゃないだろうかとも考えたりする――。  高校生活ってのは俺にとってそういうものであって何故こんなことを思うのかといえばつまるところ今日は卒業式なわけであり、楽しかった時間ってのは過ぎ去ってみないとよほどその大切さってのは分からないもんだなとJ-POPの歌詞みたいなことを柄にもなく感じてみたりしながら、俺は高校生活を締め括る為に――まあこれが締め括りってのもどうかとも思うだろうが、ここが俺の帰る場所の一つだってことはもう疑いようもないことだからこれが締め括りであることには...
  • おかえり、ただいま。
    雨が世界に降り注いだ 傘はどこかへ置いてきてしまった 学校だろうか 家だろうか そんな事は、もうどうでもよかった   振り返る、誰も居ない。 前を見る、誰も居ない。 いつか来た図書館の中を探してみても、居なかった。       「い か  とが  んのよ に  ひが   に」 と そんな風に考えていた   いつか? ずーっと昔? それとも、昨日のこと? 忘れたことさえ、忘れていた。 ただ、その。いつかの幸せな日々が ただただ、懐かしく思えた。     ◇◇◇◇◇◇       ハルヒの力が消え 古泉は事後処理に追われ、朝比奈さんは未来へと帰った。 俺は一般人であるが故に一般人的な普通の生活へと戻りつつあった。 ハルヒは相変わらずで、能力が消えても、ハルヒはハルヒ、元気なのは変わりが無い。 朝比奈さんは丁度卒業と同時に遠くへ行ってしまったという事になったし、古泉は受験勉強で忙し...
  • 朝倉涼子の迎春
     一年の計は元旦にあり……とは先人の弁だが、たった一日に365日の運命を決められてたまるか、というのが俺の正直な感想であり、事実我が家では、正月だろうがなんだろうがいつも通りグースカ惰眠を貪り、昼に起きては餅を食うだけの、なんてことない一日を過ごす。 いつもなら、そんな俺の至福の時を邪魔しにくるのが妹なのだが、本日ばかりは大人しく、俺宛ての年賀状を俺の部屋まで持ってきただけでどこかへ行ったようだ。兄たる俺への些細な心遣いだとしたら、その成長を素直に喜ばないこともない。 さて、そんな、なんてことない新春の昼下がり。ベッドから起き上がった俺はボケーっとした頭で年賀状を確認する。 年賀状と言っても、高校にもなれば無差別に年賀状を送ってくるようなハイテンションなクラスメイトも減り、さらに携帯電話の普及も相俟って、わざわざハガキで送ってくるやつはほとんどいなくなった。 そんな中、なぜかこう...
  • 『God knows』 1章
    『God knows』 ~1章~ 要約するとこうらしい。 俺とハルヒが付き合い、結婚するという未来から来た朝比奈さん。 その可能性が限りなく0になった【長門談】らしく、 その未来がゴッソリ無くなったらしい。 「……どんな道を辿ってもあなた達は結婚する未来にあったんです。それが……」 「俺達の気持ちがパターンと完全に違うようになって、未来が全然見えなくなったわけですね。」 「はい……ここからは、何にも出来なくなりました。」 「「「……………」」」 沈黙。 朝比奈さんは泣きそうな顔、長門は何かを考えるような顔をしていた。 俺は明るい口調で話しだした。 「あははは!朝比奈さん、よかったですね!!」 2人ともポカンとしている。 「誰も未来がわからなくなった、『神のみぞ知る』ってやつですね。……でも、それが元々の生活じゃないですか。」 「それの……何がいいんですかぁ……わたし、何も出来なくな...
  • 長門有希の雨しずく
    長門有希の雨雫 夢を見ていた。 夢、そんなものみないはずなのに、見ていた。 なぜだろうか?なんでそんなことがありえるのだろうか? まず、今のが夢というものなのだろうか、みたことがないので彼女は、 理解することはできるはずがなかった。加えて、内容も理解することができなかった。 いや、理解したくもなかったのだ。あまりにも、突飛すぎていたし、 何よりも凄惨なものだった。 が、しかしこの夢はすぐに消えてしまった。   学校はいつものように、文芸部の部室、兼SOS団の部室に入り、 パイプ椅子にすわって本を読む。それを繰り返していく毎日。 その毎日にいつも彼からの話かけられることがあった。 自分の正体を知りながらも、やさしく声をかけてくる彼。 「今日は何の本をよんでいるんだ?」 「………SF」 「そうか。」 「読む?」 「いや、その量は読める気がしない。」 「……そう」 なぜだろう?もうすこしだけ話し...
  • 古泉一樹の動揺
    おれはベッドで眠りふけっていたはずだ・・・。 少なくとも学校の校庭なんかで寝ちまうほどのマヌケでもないつもりだ。 灰色の空、灰色の風景、どこかで見たことがある風景だ。 ここは・・・・・閉鎖空間だ。 何故か隣には古泉が寝ている。またこいつがおれをここに連れてきたのか? 「おい起きろ古泉。」 古泉の頬を何度かペチペチと叩く。 「ん・・・・?ここは・・・?」 とぼけてないでさっさと事情を説明しろ。 「これは・・・どういうことでしょう・・・僕の能力は今・・・完全に消えています」 「何?ここにおれを連れてきたのはお前じゃないのか?」 おれは少しばかり動揺していた。しかしそれは古泉にも同じだったらしい。 「いいえ。今回のことは僕にも全くわかりません・・・なぜ貴方と僕がここにいるのか、そしてなぜ僕の能力が消えてしまったのか・・・。」 ふいに昨日朝比奈さん(大)に言われた言葉を思い出した。 ...
  • 涼宮ハルヒの追憶 chapter.4
    涼宮ハルヒの追憶 chapter.4 ――age 16 昨晩は長門のことが気になってほとんど眠れなかった。 自分の無力感から来る情けなさと、それを認める自分に腹を立てた。 眠りについたのは午前五時を過ぎていた。 「キョン君! 起きて朝だよ!」 それでも朝はやってきて、最近かまってやれていない妹が日課のように起こしに来る。 睡眠時間は全く足りず、妹に抵抗する力すらでない。 妹よ、これをいつまで続けるつもりなんだ? 高校生にもなってやってきたら俺はどう対応すればいいんだ? だらだらと学校に向かう。 アホの谷口はこういうときに役立つのだ。 シリアスではない、ハルヒに言わせれば世界で一番くだらないものを 延々と述べるだけの単純な会話。 ほぼ徹夜明けの身体に対する強烈な日差しは殺人罪を適応したいぐらいだったが、 昨日の出来事を夢だと思わせないためにはこのぐらいでちょうどいいのかもしれ...
  • 長門有希の憂鬱IV エピローグ
      エピローグ    最後に新川さんが丁寧に謝辞を述べ、古泉が閉会の挨拶と二次会の案内をして披露宴はお開きとなった。新郎新婦は拍手の中を退場、とふつうはプログラムにあるはずなのだが、突然ハルヒが叫んだ。 「ちょっとみんな、外見て!」 「どうしたんだ?」 「すっごいじゃないの、目の前で花火をやってるわ」 「まさか、もう九月だぞ」 ハルヒの指令ですべてのカーテンが開けられた。窓の外はもう暗くなっていて、眼下に広がる俺たちの町の夜景と夜の海、そのはるか上空で、光の大輪の華が大きく広がっては消えていく。ドドンと腹の底に響くような大きな音と共に赤黄色オレンジと青に緑の輪が咲いていた。今日のセレモニーの最後を飾るイベントだと思ったらしく招待客からやたら歓声が上がっている。   「あれは誰がやってるんだ?古泉、お前の機関の仕込みか」 「とんでもない。あんな予算のかかる見世物をやるなんて聞いていませ...
  • 消失、そして
    ~ 12月。 もうすぐ訪れるイベントを待ちわびて、 街や学校が少しにぎやかになる、そんな月。 放課後、私はいつものように部室にいる。 来るはずのない、あの人を待ちながら・・・ ~ 「なぁ、古泉。ひとつ疑問があるんだが」 「なんでしょう?」 2年生になっても相変わらずゲームが下手な微笑みフェイスの持ち主に尋ねる。 珍しくハルヒは風邪を引き、朝比奈さんは受験勉強があるため欠席。 三人しかいない部室だからか、はたまた冬の寒さからなのかはわからないが、やけに声が響くような気がした。 「もし、朝比奈さんが未来から現在に来たとして、いつものドジっ子パワーを発揮して朝比奈さん自身が生まれないような状況を作ってしまったらどうなるんだ?」 ~ あれからもう一年も経つのに、記憶だけが鮮明に残ってる。 ポケットには図書カードと古びた白紙の入部届け。 この入部届けだけが無情にも時間の経過を伝えてくる...
  • 1.35倍
    俺がいつも通りドアを開けると、そこには超能力者と未来人の姿はなく、 読書マシーンと化した長門とハルヒが居た。 「お前と長門だけか」 「あたしたちだけじゃ不満?」 いや・・・別に・・・俺がそう言い終わる前にハルヒは告げた 「みくるちゃんなら今日は来ないわよ、何か用事があるんだって 古泉くんは・・・知らないわ」 「そうか」 などと一通りいつもの掛け合いを終え、俺が何気に窓の外を眺めていると、 『それ』は不意に訪れた。 そして、体に違和感を覚えたときには既に重力に負けて床に突っ伏していた。 「キョン、何の練習?文化祭は当分先よ」 人がマジに倒れているというのに暢気な奴だ。   そして、俺の体はどうなっちまったんだ、全く動かん ふと読書少女のほうに目をやると、ページをめくる手を止め、こちらを見ている。 長門が読書を止めるということは俺にとってちょっとした恐怖だった。 すると、長門はすっと立ち上がり...
  • 人生最悪の三日間 第三章 ~三年間の罠~
    午後五時。部室にて。 「そろそろ来ると思ってたぞ」 呆然としている俺の顔が実に面白い。 紛らわしいので、この時間帯の俺は……キョンと呼ぼう。 ……ついに自分で自分のことを「キョン」と呼んでしまった。悲しくなってきた。 キョンは真っ青な顔をして――ここは省略しよう。 物語は二日目へと進む。 二日目 午後四時七分。校舎裏にて。 で、死体はちゃんと処理されたのか? 「それを今から古泉に確認するんだよ」 キョンはポケットから携帯を取り出して、古泉の番号に掛けた。 そろそろ元の時間帯に帰れるはずだな。 ん? 元の時間帯? 元の時間帯って今から一時間後だろ? たった一時間、未来に行く必要があるのか? そんな労力使う必要が無い。たとえ未来の技術を用いたとしても、時間を移動するのはかなりのコストがかかるはずだ。 じゃあ、なんで帰る必要があるんだ? いや、そもそも帰る必要なんてあるのか? このまま帰ら...
  • キョンは別れを惜しむようです
    ハルヒが部屋から出て行って、もう二ヶ月がたっていた。 その間、俺はいったいなにをして過ごしていたんだろう。 朝食を作り、ゴミ出しをして、会社に行って、ヘトヘトになって帰ってきて、晩飯を作って…… それで面白くも無いテレビをぼんやりと眺めながら酒を少しだけ飲んで、風呂入って寝る。 そういう生活を続けていたわけだ。 ハルヒは出て行くとき、自分の荷物の一切を持っていったから部屋には俺の荷物だけが残った。 思ったりよりも少ないな……なんて思ったのも、もう秋の始まりのころの話だ。 まったく、年は取りたくないね。 俺とあいつが知り合ったあの頃は、一日一日が長くて、楽しくて、輝いていたんだが。 今じゃ…日記に書く内容なんてまったく無くなっちまった。 そもそも日記なんてつけていなかったがね。 ハルヒが出て行ったあと、俺は押しつぶされそうな空虚感を紛らわすためただ働いた。 ただただ、上司に心配されても、同僚...
  • 長門有希の悪夢
    最近毎日同じ夢を見続けている、終わらない悪夢を。 そこはとても暗いところ。そこにわたしは一人で立っている。 その夢は私を酷く攻める。そこでわたしを攻める声が私に突き刺さる。   「ねぇ何であなたは存在し続けているの?」 「どうして?」 「私は消されたのに、何故?」 「黙ってないでさ、答えてよ!」   そう、この声の主は朝倉涼子、四方八方から彼女の声が聞こえる。 わたしは彼女からこのような事を言われても仕方がない事をした。 だから彼女から何を言われても言い返せない。   「なんであなただけ特別なの?」 「あなたはあれだけの事をしたのに、何故?」 「何であなただけが………ずるいずるいずるいずるいずるい!!私だってまだ生きていたかったのに。」 「あなたは卑怯よ!!」   わたしは耐えられなくなり両手で耳を塞いだ、しかしその声は頭の中に直接響いてくる。 その呪う様な、妬む様な悲痛な叫び声がわたしの...
  • 【コーヒーふたつ最終話・SaveOurSouls】
    …━━━━━放課後、部室へ向かう廊下の途中… ふくれっ面のハルヒが、俺の横を歩きながら不満げに口を尖らせる。 「あーあ、寒いっ!寒いわね!建物の中でも吐く息が白いって、どういう事かしらっ?」 「俺に文句を言ったって、しょうが無いだろうが!」 「それに…あのハンドボール馬鹿のホームルームは長いのよ!たいした内容なんて無い癖に…」 (お前だって、早々とホームルームを終らせて欲しい理由になる様な用事など、特に無い癖に…) 俺はふと、そんな事を思い付いて「最近、本当に何も無いな…」と改めて思う。 「何も…」とは…他でもない『閉鎖空間』やら『なんとか思念体』やらの事だ。 もう何事も無さ過ぎて、最近では長門や古泉や朝比奈さんが普通の人間に見えてきた…。 でも…まあ、それならそれでいい。 特に何事も無く今年はこのまま…… そうだな、ハルヒの立てた計画の通りに忘年会でもやって…無事に正月を迎えたいものだ━...
  • ハルヒがニート略してハルヒニートその2
        ハルヒニート第二話『掃除』     ハルヒ「おはよう、朝ごはん出来てる?」    俺より遅いとはいえ、一応ハルヒも朝はちゃんとした時間に起きている。もっともそれは、俺がいるうちに起きないと朝ごはんが食べられないから仕方なくといった感覚だと思うがな。  まあそんなことはどうでもいい。今日まで俺はある一つの作戦を考案、実行に移すべく準備してきた。そしてそれを今から実行する。名付けて『ハルヒ更正プログラム! あしたのためにその1』だ!   キョン「ハルヒ、お前プリン好きだったな。これを見ろ」 ハルヒ「そ、それは!? 神戸屋で一日100個限定販売の高級クリームプリン! でかしたわキョン!」    と、ハルヒがそれを食べようとしたところで俺はひょいっとプリンの乗った皿を持ち上げる。   ハルヒ「なにすんのよ!」    エサを取られた猛獣の如くハルヒが抗議した。その顔の前に俺は一...
  • 【鍵の消失】
    長門有希は文芸部員兼SOS団の団員である。そして、宇宙人の作ったヒューマノイドインターフェースでもある。 今日もいつものように放課後の文芸部部室で、人を撲殺出来そうな厚さの本を読んでいた。 部室には有希の他に、SOS団団長、涼宮ハルヒ。 超能力者で、機関の構成員の副団長の古泉一樹。 未来的萌えマスコットキャラ朝比奈みくるが居た。   3人は今日、ある共通の話題を話していた。 ハルヒは不機嫌そうに、一樹は笑顔の奥に不安を隠し、みくるは俯き一樹の様に不安を隠せずに。   「さて、彼が来なくなって一週間以上が経った訳ですが・・・」   「キョン君・・・本当にどうしちゃったんでしょうか・・・?」   先週から4人以外の団員、本名は不明の団員であるキョンという名の男子生徒が学校に来なくなっていた。 そのことについて3人は話していたのだ。有希は本を読みながら3人の話を聞いていた。   「電話をしても出...
  • SS企画ページ用・感想所
    Short Summer Vacationで泣きそうです -- 禁則事項 (2006-09-12 21 44 23) 本スレで意見するのもなんでしたので、こちらで。良作品の数々、各作者さんにGJ! -- 名無しさん (2006-09-13 09 10 54) Short Summer Vacationで泣いてしまいました・・・書いた人は神!良作サンクスwww -- 名無しさん (2006-09-13 18 36 11) Short Summer Vacation を間違えてエピローグから読んだ俺は負け組。でも良かった -- 名無しさん (2006-09-14 01 38 24) Short Summer Vacationの作者GJ!ただ、キーワードが意味なくね「夏」って単語が入ってればそればいいの? -- 名無しさん (2006-09-15 00 46 39...
  • 台風一過のハレの日に:第五章
    『台風一過のハレの日に』     ○第五章:旅立ち   空港っていうのはなんとなく好きだ。特に国際線の出発ロビーっていうのは、たとえ自分自身は出発しなくても、ただそこにいるだけで気分が高揚する気がする。   今日はいよいよこゆきの最後の日だ。なんか昨日結婚式の真似事なんかしたもんだから、俺は自分自身が新婚旅行にでも出発するような気分になってしまったが、実際に旅立つのはこゆきだ。 俺たちSOS団の五名はこゆきを見送るため、秋晴れのさわやかな風を感じながら、海上を埋め立てて作られた国際空港にやってきた。 もちろん、本当にこゆきが飛行機に乗って出国するはずがない。マジで出発するつもりなら種子島のロケット発射センターの方がふさわしいのかもしれないが。 ハルヒがどうしても空港まで行って見送りたい、と言うので長門が少しばかり情報操作をして、ここから出発するマネだけすることになっている。おそらく出国審査...
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