涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「涼宮ハルヒの終焉 第四章」で検索した結果

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  • 涼宮ハルヒの終焉
    涼宮ハルヒの終焉 プロローグ 涼宮ハルヒの終焉 第一章 涼宮ハルヒの終焉 第二章 涼宮ハルヒの終焉 第三章 涼宮ハルヒの終焉 第四章 涼宮ハルヒの終焉 第五章 涼宮ハルヒの終焉 第六章 涼宮ハルヒの終焉 第七章 涼宮ハルヒの終焉 第八章 涼宮ハルヒの終焉 最終章
  • 涼宮ハルヒの交流 第四章
    「――て、起きて」  いつものような妹による激しい攻撃ではなく、体を軽く揺すられて目覚める。  ん、何だ。朝か。 「おはよう。朝食、できた」  もう朝ごはん出来てんのか。 「サンキュー、長門。今起きるよ」  長門の動きが止まる。 「朝は、……おはよう」 「あ、ああ。おはよう長門」         『涼宮ハルヒの交流』 ―第四章―          長門の作った朝食は思ったよりも、というのは失礼だろうが、かなりしっかりとしたものだった。  カレーだけじゃなくて普通の料理も作るんだな。 「どう?」 「ああ、おいしい。お前料理うまいんだな」 「そう」  ゆっくりと朝食を食べながら長門は言う。 「私は学校に行く。あなたは?」  そうだな、どうするか。放課後まではかなり時間があるからな。ここでゴロゴロしているのも退屈だ。  かといって別に何が出来るというわけでもないよな。学校へ行けるわけでもないし。...
  • 涼宮ハルヒのビックリ」第四章α‐7 β‐7
    第四章 α‐7  坂を下りながら、ハルヒと朝比奈さんを先頭に、そのすぐ後ろに本を読みながら歩いている長門、さらに離れて歩く俺とその横には、ニコニコ顔の古泉の五人がいるいつもの下校時間だ。新入部員が入った日には、部室からぞろぞろと引き連れて下校するのだろう。カバン持ちなんぞさせるなよ。  もっとも、いかなる理由であれ、校内に名を轟かせているこのSOS団に新入生が入部するなんてことあるのか?ましてあんな追い返し方をして。そんなことにもめげずにやってくる新入生に対して、明日は筆記入団試験をやるつもりなんだろう。  「そういえば古泉、気になる新入生はいたか?」  「おや、そんな言い方は何かご存知なのでしょうね。さすがあなたと言えます」  古泉が気になった新入生の容姿を言うと、俺と同じ意見であった。  「他の人と比べて熱心に涼宮さんの弁論を聞いていましたしね」  「...
  • 涼宮ハルヒのビックリ
    「涼宮ハルヒのビックリ」(ネタバレ注意?)  「涼宮ハルヒ。」の続編を予想して書いてみました。処女作品なのに長編SSで、しかも稚拙な文章のためあらかじめご了承願いたいです。 第四章 涼宮ハルヒのビックリ」第四章α‐7 β‐7 「涼宮ハルヒのビックリ」第四章α‐8 β‐8 第五章 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐9 β‐9 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐10 β‐10 「涼宮ハルヒのビックリ」第五章α‐11 β‐11 第六章 「涼宮ハルヒのビックリ」第六章 エピローグ 「涼宮ハルヒのビックリ」エピローグ あとがき また下記のサイトにて個人的見解も述べています。よろしかったらどうぞ。 ttp //www31.atwiki.jp/kyogaku/
  • 涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ四章
    四章 時刻は夜11時。俺は自宅にてハルヒの作ってくれたステキ問題集を相手に格闘中だ。 「やばい、だめだ。全然わからん。」 朝はハルヒに啖呵を切ったものの、今では全くもって自信がない。 今の時期にE判定を取るようじゃ、どう考えても結果は目に見えている。 そもそも俺よりも頭のいいあいつが、それに気付かない訳がないのだ。 ただ遊ばれているだけなのか? …………ハッ!いかんいかん!俺の中の被害妄想を必死でかき消す。 頭を一人でブンブン振っていると、俺の右手に違和感があることに気付いた。 俺の右手はいつのまにか机の引き出しの中に伸びている。 手は引き出しの中の『奴』を掴んでいた。 そのことを俺の頭が理解した途端、俺はバネにはじかれたように机から遠ざかった。 「はぁ、はぁ…」 これ以上ないくらいの恐怖を感じながらも、俺の手はまだ『注射器』を握り締めている。 「何で…何でこんなことになっちま...
  • 第三章:ホーンテッドマンション
    人間というのは実に興味深い観察対象だ。 変な作り物の世界を作っておき、そこに自分で入っていって笑ったり泣いたり出来る。 自分で自分をだますことができる存在だ。情報統合思念体に作られた自分にはそういう 器用なことは全く出来ない。ホーンテッドマンション(呪われた館)という名前が冠さ れたアトラクションの前に来ると朝比奈みくるがこんなことを言い始めた。 「えー、ここに入るんですかー」 やっと彼女も涼宮ハルヒがアトラクションのコンセプトの実体化を行っていると 理解したのであろうか。だとすると、無理もない。おそらく、このアトラクションが 実体化すれば、人間が最も忌み嫌う存在の一つである幽霊が実体化するだろうから。そ れとも、朝比奈みくるが恐れているのは「お化け屋敷」というコンセプトそのものだろ うか? 「無理もありませんね。どうでしょう、ここは僕は朝比奈さんと留守番をして、 他の皆さんで行っていただ...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ
    目次長門有希の憂鬱Ⅰプロローグ 長門有希の憂鬱Ⅰ一章 長門有希の憂鬱Ⅰ二章 長門有希の憂鬱Ⅰ三章 長門有希の憂鬱Ⅰ四章 長門有希の憂鬱Ⅰおまけ 関連作品(時系列順)長門有希の憂鬱II 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの常駐(◆eHA9wZFEww氏による外伝) 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算 元テキスト(AAData形式) 青空文庫版
  • 涼宮ハルヒの団結 第四章
     ……と、いかん。回想にかまけているうちにすっかり日が暮れちまった。  ハルヒは雨が降ってるからという理由で朝比奈さんを連れてとっくに帰っている。俺と長門はポエム作成を仰せつかり部室に残っていて、古泉は……こいつもまだ居残りながら、前回の小説誌をなにやら思わしげな表情で読みふけっていた。時々長門に話しかけていたりしたので、長門の不思議小説の解読でもやっていたんだろう。あれの内容では古泉のような登場人物が意味深な発言をしているので、俺よりも更に気にかかるんだろうね。しかし、何故今頃になって。  それはともかくポエムの方なのだが、明日が金曜日であるにも関わらず長門も俺も未だにテキストエディタを活用することなく、パソコンにはまっさらな画面が広がっているのみだった。ホントにどうすりゃいいんだよ。これ。  しかし、今はそれも隅においておこう。朝からずっと言いつぐんでいたのだが、俺はまた朝比奈さん...
  • 涼宮ハルヒの抹消 第四章
     翌、土曜日。    ハルヒの一存で決定された市内パトロールに意気込んで、というわけではなく、早く会っておきたいやつがいるために俺は早く家を出た。今日ばかりは妹の必殺布団はぎもなしである。一人で起きた朝ってのは爽快感に満ちあふれているもんなんだろうが、俺の心は昨日のホームルーム前から陰鬱にまみれている。   ママチャリをこぎこぎ、駅前の有料駐輪場に自転車を止めてから俺が集合場所に到着するまでには十分とかからなかった。時計は八時三十分を指している。  あたりを見回してみたが団員は誰も見あたらなかった。この時間帯に来れば俺が奢るはめにもならなさそうだが、ハルヒのことだ、屁理屈をねじ曲げて理屈にした上で俺のサイフから金を徴収するに違いない。それに、どうせ今日は俺の奢りが確定しているのだ。木曜日に宣告された。五人分、いや四人分だっけ。 「やあ、おはようございます」  俺がサイフの中身...
  • 遠距離恋愛 第四章 想い
    第四章 想い   『もう少しましな伝え様は無かったのですか?』 心底疲れたといった声で、携帯の向こうの古泉が呟く。   『今日の1時限目の授業中に、突然閉鎖空間が複数発生しました。一つ一つの規模や速度はそれほど大きくないのですが、一つを崩壊させるとまたすぐに別の空間が発生するというイタチごっこでして……現在、機関総出で対応していますが、この発生ペースだといずれはまずいことになりそうです』 そうか、本当にすまんな……しかし、あいつの不思議パワーは減少しているんじゃなかったのか?   『確かに、我々の調査結果を見る限り、最近では最盛期の半分程度まで落ちていました。閉鎖空間発生も希な状態になってきていましたしね。しかし、今回のこの閉鎖空間の数は過去最大です。涼宮さんには、まだこれほどの力が残っていたんですね、驚きです』 あいつの力が復活したと言うことなのか?   『それは分かりませんが、今は...
  • 長門有希の憂鬱II
      長門有希の憂鬱II 目次    長門有希の憂鬱II プロローグ 長門有希の憂鬱II 一章 長門有希の憂鬱II 二章 長門有希の憂鬱II 三章 長門有希の憂鬱II 四章 長門有希の憂鬱II 五章 長門有希の憂鬱II 六章 長門有希の憂鬱II エピローグ 長門有希の憂鬱II 外伝 長門有希の憂鬱II おまけ 未公開シーン(外部リンク)   関連作品(時系列順) 長門有希の憂鬱Ⅰ 長門有希の憂鬱Ⅱ 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算    共著: ◆kisekig7LI ◆nomad3yzec   青空文庫版(携帯電子ブック,PDAブンコビューワルビ対応) 元テキスト(Nami2000データ形式)   Special thanks to どこここ プロローグへ  
  • 餃子の季節
      餃子の季節 【プロローグ】    西暦2008年X月X日。    この日、世界中を凶報が駆け巡った。   『北京オリンピックにて涼宮ハルヒ、涼宮哈爾濱に敗北す。』    これは中華人民共和国の野望を何者をも妨げ得ないと言う事を意味していた。    後の世に”炎の七日間”と呼ばれる、悪夢の一週間の始まりであった。   ───「我が神、我が神、何故に我を捨てたまいしや」(マルコ15章34節)   挿絵 http //society6.2ch.net/test/read.cgi/gline/1202756066/1 【第一章・中華人民共和国の興亡】   ──翌日、中国軍は世界侵略を開始した。   鈴宮ハルヒ「北米方面軍より報告、アメリカ・カナダの制圧完了しました。」 涼官ハルヒ「欧州方面軍より報告、NATO軍は壊滅しました。」 涼宮八儿匕「台湾方面軍より報告、台北市内でゲリラ部隊が...
  • 涼宮ハルヒの終焉 第三章
    第三章 7月7日…とうとうこの日が来てしまった。 俺は何の対策も考えていない。 何かいい考えは無いかと考えている間に午前の授業が終わった。 昼飯は一年の時と同様谷口や国木田と食べている。 卵焼きを突いていた谷口がこんなことを言い出した。 「涼宮って去年の7月7日おかしくなかったか?俺学校の帰り道で東中の前通るんだけどさ、 俺去年の七夕の日学校が終わってゲーセンによってから帰ったんだ。たしか8時ごろ、 東中の前を通ったら涼宮が校庭でずっと立ってたんだ、しかも雨が降ってたのに傘もささずに。あれなんか意味あるのか?あいつのやることはやっぱよくわからん。」 「ふ~ん、そうか」俺は平然を装った。なんとなく動揺しているのを見られるのはまずい気がした。 心の中では適当に済ませばいいなんて考えていた俺をもう一人の俺が殴っていた。俗に言う心の中の天使と悪魔と言うやつである。 そして悪魔のほうが天使にぶっ飛...
  • 涼宮ハルヒの感染 1.落下物
    1.落下物    早朝サイクリングは第2中継点、つまり光陽園駅前にて終わりを告げる。 実はここまでも結構な上り坂で、ハルヒを乗せて自転車を漕ぐ俺はかなり必死だ。 ハルヒは俺を馬くらいに思ってるのか、「もっと早く漕ぎなさい!」なんて命令しやがる。 それでも毎日律儀に迎えに行っている俺って何なんだろうね。  駅前駐輪場に自転車を停め、そこからはハイキングだ。 いつも通り、ハルヒと他愛もない話をしながら坂を上る。 話題もいつも通りだ。 朝比奈さんのコスプレ衣装、週末の探索の話、SOS団の今後の活動予定、 何故宇宙人が現れないのか、未来人はタイムマシンを発明したのか、超能力ってのは具体的にどういう能力か。 そんなハルヒの話をもっぱら聞き役時々突っ込み役に徹して朝の時間を過ごす。 後半の3つの問題については、むしろ俺の方が語れることが多ってことはもちろん秘密だ。 朝比奈さんの卒業が控えているにもか...
  • 涼宮ハルヒの交流 第三章
     学校で二人と別れ、そのまま長門の家に着くまで二人とも口を開くことはなかった。    これから俺はどうなるんだろうか。  未来から来たというわけでもないってことは、やはりおかしいのは俺の方なのか。そうなんだろうな。  古泉の言うように俺はハルヒの力によって創られた存在なのだろうか。  だとしたら俺に帰る場所はない?そのうち消えてしまうさだめなのか?そんなのは嫌だ。  仕方ない……なんて簡単には思えない。くそっ、どうすりゃいい。何も出来ないのか?       『涼宮ハルヒの交流』 ―第三章―       「入って」 「ん?ああ」  正面に長門の姿。どうやらいつの間にか長門の家に到着していたようだ。 「あまり焦って考えることはない」  確かにそのとおりなのだろうが。 「すまんな。わかってはいるつもりなんだが」  まぁあんまり暗い顔してたら長門も気分悪いよな。「いい」  それにしてもやっぱり長門...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/昼
     機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □弟四日目/昼 教室 キョン         「…………」 ハルヒ        「窓の外ぼーっと眺めて……どうしたのよ。今日ずっとそんな調子じゃない」 キョン         「……ああ」 ハルヒ        「……まさか、有希のことでも考えてたの?」 キョン         「あ? ああ。そうと言えんこともないな……」 ハルヒ        「え?」(ドキ) キョン         (どうしたもんか……) キョン         (あと何日っていったっけ。三日? 四日?) キョン         (それまで、誰にも知られず、俺ひとりだけで、ほんとうにあいつらの面倒をみてやれるのか?)  ハルヒ        「……キョン?」 キョン  ...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十四章
     時は進んで翌日、土曜日の午前。  俺は今、いつもの不思議探索の際の集合場所である北口駅前で、ハルヒが訪れるのを待っている。  とまあ昨日の今日なので、もしやハルヒを待つ俺の心境は伝説の木の下で待ち合わせている女子のそれと同じなのではないかと思う者もいるかも知れない。  なので説明しておくが、俺は別に告白をするためにここにいるんじゃない。  俺がここでハルヒを待っているのはもちろんこれから不思議探索を行うからであり、そして自分に課せられた責務を果たすためだ。そう。俺は遂にポエムを完成させることが出来たので、それをハルヒに渡さなければならないというわけだ。これの完成までの経緯は、今から昨日のその後を話す予定なので、そこで説明しようと思う。  だから現時点で普段と違うことといえば、俺が待ち合わせに一番乗りしているくらいだろう。  と……ハルヒを含めSOS団のメンバーはまだやってきそうにな...
  • 涼宮ハルヒの団結 第十三章
     そして公園へと戻った俺は、別れ際の朝比奈さんの言葉を思い出して切ない気持ちを抱いていた。  ……いつかまた会えるといいな。あさく――、 「あ、先輩おかえりなさいっ。朝倉って人はどうでした? フフ、ちゃんとガツンとかましてきましたよね? 先輩を傷つけるような悪い人は……って、」  俺が唖然とした表情を貼り付けているのを見た朝比奈みゆきはポカンと、 「どうしたんですか? 呆けた顔しちゃってますよ?」  ……涙が出そうになった。  なぜ今まで気がつかなかったのか。そうだよ。この声と、この髪の色は――。 「――いや、朝倉は悪い奴なんかじゃなかったよ。とても人思いの奴で、良い奴だった。……ホントに、ありがとうな」 「ほえ?」キョトンとした後、「フフ、おかしな先輩。なんでわたしにお礼なんて言うんですか?」 「あ、いや、すまない。……なんとなく、な」 「んー、今度は謝るなんて、やっぱりおかしな先輩...
  • 遠距離恋愛 第二十四章 約束
    第二十四章 約束   「お疲れ様でした」 検査室脇の長いすに座って先ほどの事を思い出していると、古泉が缶コーヒーを持ってやってきた。   「どうぞ」 「おう、サンキュ」 今日2本目の缶コーヒーだが、旨かった。この時期は、やっぱり温かい飲み物に限るね。   「流石ですね、あなたという人は」 「……何のこった」 「いえ、我々……いやこれは『機関』だけではありません。長門さんですら為し得なかったことを、あなたはあっさりとやってのけたのですから。地球を代表して、お礼を申し上げます」 「……私は宇宙の代表として、あなたに礼を述べたい」 古泉は俺の前に立って深々と一礼した。俺が驚いたのは、長門もそれに合わせてお辞儀をしたことだ。 古泉の大げさな身振りと芝居がかった台詞回しには慣れていたが、長門がそれに付き合うとはな。 ……待て、宇宙の代表?何のことだ?俺はただ、ハルヒを閉鎖空間から連れ戻しに行っただ...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰプロローグ
    長門有希の憂鬱Ⅰ プロローグ 窓の外は曇っていた。 今年ももうすぐクリスマスだねー、などとクラスの女子がのたまっているのを、 俺はぼんやりと眺めながら次の授業がはじまるのを待っていた。 高校に入って二度目の文化祭を終え、やっと落ち着いたとため息をついたばかりだ。 そういやハルヒのやつ、今年もやるんだろうなクリパ。また俺にトナカイやらせるつもりじゃあるまいな。 長門が暴走したりSOS団が消えちまったり、朝倉に二度も襲われたり、去年はいろいろあった。 俺も長門には気を配るようになった。あいつは感情が希薄なわけじゃなくて、 実は表に出ないだけなんだと知ってからは。おかげさまで落ち着いてるようだが。 振り向いて後ろの席にいるやつに、今年のクリパはやっぱ部室でやるのか、と尋ねようとしたらいきなり首根っこを掴まれた。 「キョン、あんた進学するの?」 いきな...
  • 普通短編61
    ハルヒ「あんたベクトルの内積も求められないの?」 キョン「ほっとけ」   ある日突然、包丁を持った長門が俺の部屋にやってきた。 「長門……いったい何の真似だ?」 「……強盗。お金がいる」 「お金? いくらいるんだ?」 「五千円」 「いいぜ。いつも世話になっているからな」 「固いお金もいる」 「小銭のことか?まあいいが、何に使うんだ?」 「カレー。いっぱい買う」 「そっか。だがお店遠いぜ? 一緒に行くか?」 「……いく」 「包丁は邪魔になるから置いていけ。後で取りに来ればいいから」 「カレーいっぱい買えてよかったな」 「……(コク)」 「重いだろ?それずっと持って歩くのか?」 「……重い」 「家においておくか?好きなときとりくればいいだろ」 「……(コク)」 「外寒いよ?帰るのか?」 「……」 「うちに泊まるか?」 「……そうする」           ある日突然、包丁を持ったハ...
  • Project512_Part4
     Project512_Part4-もくじ- クイックメニュー     ──○<アッーなのです!──   【チャック・橘京子にいじめられる?!】   【チャック・朝倉涼子による禁則事項】   【チャック・キョン妹にいじめられる?!】   【チャック・涼宮ハルヒがPCを破壊される】   【チャック・キョンが暴行される(性的な意味で)】   【チャック・佐々木が○に拉致監禁される】   【チャック・佐々木が夢に出てくる(閉鎖空間Ver.)】   【チャック・橘京子一人旅】   【保守短編・涼宮ハルヒの引越】   【保守短編・アラル、まじめ、ズールーのSSはここまで来なさい!】   #ロンリーバースデー俺。    ・ ・ ・ ・ ・ ・    | i L.i_i_i__l)    | | ゚-゚ノ |  ―――ダレモイナイ    |⊂ !   オドルナラ―...
  • 涼宮ハルヒのお願い!ランキング
    新川「涼宮ハルヒのお願い!ランキング!!」  多丸兄「今回のテーマはこちら!!」  森「本当に可愛い北校生がしりたーい!!」  多丸弟「そしてそれらの美少女たちを審査する美食家アカデミーはこちらぁっ!!」   キョン「どうも、キョンです。座右の銘はポニーテールは人類の宝です」  古泉「これはこれは……古泉です。今回はよろしくお願いしますよ、んっふ」  谷口「女の審査は任せろ!!!なんなら俺的北校美少女ランキングを公開してm」  国木田「国木田です。始めまして」  多丸弟「以上の四人の美食家アカデミーが、それぞれ10点ずつの持ち点、合計40点満点で審査してランキングを作成するぞ!!」  新川「機関のブレインたちが汗水垂らして作成した予想ランキングはこちらぁっ!!」  第一位 涼宮ハルヒ  第二位 朝比奈みくる  第三位 長門有希  第四位 鶴屋さん  第五位 喜...
  • 反英雄 第三章
           俺のせいだ。全部俺のせいだ。  俺が国家権力に守ってもらえば安心だと安易に考えなければよかった。そうすりゃ、少なくとも森園生は死ななかった。  生死の確認なんかできなかったが、あのケガだ。今頃は…… 「ちくしょう!」  床を叩き、切創から血が滲む。  だが森園生はこの痛みの何百倍も傷ついた。なのに俺は生きている。俺だけが生き残ってしまった。  なぜだ?なぜ俺がこんな目に合わないとならないんだ?  そもそも、この物語の始まりは何だ?  母の死?なぜ母が殺された?  いままでは殺人鬼の妄想くらいにしか思っていなかった。ならばなぜ森園生が殺される?警官である彼女まで殺す理由がどこにある。  その瞬間、絶対に認めたくないことがアタマをよぎった。まさか!? 「俺……なのか?」  嘘だ。そんなのはありえない。俺はあんな女知らない。素性も接点も知らない女に、なんで狙われなならん。  だがこ...
  • Break the World 第四話
      第四話 ― 笑顔 ―  沈黙が3人の間を支配する。それがどれだけなのか、わからない。  一秒とも一分とも感じられる重い空気を破る一言が、飛び出した。 「あたしが選ぶのは…………」 「こっちの世界の存続よ」  …………  ……  …  こっちの世界?ハルヒがさっき言ってた事と違わないか? 「……本当に良いのだね?」   代弁者 が改めて確認するように訊いてくる。 「二度も言わせないで。あたしはこの世界を残したいの」 「……わかった。繋がっている最後の力はこの世界の保全に回そう」  ふう。と 代弁者 が息を漏らす。 「力と君達が途切れた時点で君達は消える事になる。時間はあと僅かだ」  俺は呆然としてハルヒの横顔を見ていた。しばらくして俺の視線に気付いたのか、  ハルヒも俺の顔を見る。 「これでいいのよ」  宣言するかのようだった。何を思ってそう言ったのか確かめる術はないが。 「でも、本...
  • 涼宮ハルヒの団結 第三章
     言うやいなやテーブルの真ん中に、俺達の目線程の高さでホログラムの正六面体(つまり正確な立方体)が現れた。  大きさは大体谷口の頭位で、『辺』が仄赤い光の『線』によって、『面』は薄いブルーで色付けされていた。  藤原はそれを一瞥もせずに、 「これは縦、横、高さによる三次元の姿だが、現在の世界は、まずこのような次元体系によっては作られていない」 「どういうこった」 「それを今から説明すると言っている」  ペン先を正六面体に向けて 「……次元というものがどのように変貌したのかを、今から九曜の作り出した立方体を用いて説明する。形というのは理論の塊だ。この正六面体の変化は、何が、どうなって、どうなったかを一瞬で表していく。しっかり見ておいて欲しい」  すると正六面体からは赤い『線』が消え、次に『面』が全部下方へと落下し、中に入っていた『光』が拡散した。そして『面』が一枚浮き上がり、立ち上がった姿...
  • 古泉一樹の誤算 三 章
      三 章      いい映画を見終わったときのような高揚感を漂わせ、四人は元の時代に戻った。ひと仕事終えて、長門の部屋でお茶にすることにした。 「これで無事、ハルヒが古泉にベタ惚れになるといいんだが」 「自分で自分の過去を変えるなんて、奇妙な感覚ですが」古泉が照れている。 「朝比奈さん、改変の効果ってどうやって確かめればいいんですか?」 「状況を誰かに聞いてみるしかないわね」 「じゃあハルヒに直接聞いてみますか」 古泉と朝比奈さんが、それはちょっと、という顔をした。 「機関に問い合わせてみましょう。僕が毎日報告してるわけですから、記録はあると思います」 なるほど。ハルヒの観察日記か。 「機関のデータベースを参照してみます。長門さん、パソコンお借りしていいですか」 「……いい。台所のテーブルにある」 「機密事項なので、ちょっと失礼します」 古泉は台所に消え、数分して戻ってきた。   「...
  • 台風一過のハレの日に:第四章
    『台風一過のハレの日に』     ○ 第四章:ハレの日   翌日の放課後。 やはり掃除当番だった俺が遅れて部室の扉を開けると、そこには昨日とは異なる衣装を身に着けた女性陣が待機していた。 朝比奈さんは、どんぐりのメイド衣装で、定位置に座っている長門はなんとナース服だ。朝比奈さん用に用意されたものなので、若干、いや、長門には申し訳ないが正直かなり胸元が寂しそうに感じられる。 ハルヒは普段朝比奈さんが着ている通常のメイド服だった。ハルヒも決して似合わないわけではないのだが、着る人間が違うとこうも印象が異なるものかと、俺は感心することしきりだった。 こゆきだけが北高のセーラー服のままだが、これだってある意味コスプレには違いないわけで、俺は少しばかり痛む頭を抱えながら、パイプ椅子に腰を下ろした。   「なによ、なにか不満でもあるわけ?」 そんな俺の姿を見たハルヒは口元をアヒルにしている。 「いいや...
  • 「涼宮ハルヒのビックリ」第四章α‐8 β‐8
    α‐8  「キョンくん、ただいま!」  玄関に入るや否や、妹がかけよってきた。おいおい、ただいまではなくて、おかえりなさいだろ。やっと小学校最上学年にもなってそんな調子でいいのか。こんな時にも、機関の関係者が俺たちを警備しているに違いない。俺の部屋に入ろうとする妹を退け、ベッドに飛び込んだ。なんだってんだ、SOS団に入団希望者が来てただ事ではない事件が起きようとしているのに、長門のあの言葉。  「キョンくん、ごはんだよ!」  悩んでも仕方ない。後で長門に電話するか。夕食を終えた後、部屋へと戻り、長門に電話することにした。  スリーコール待たされた後、  「・・・・・・・・・」  「長門、俺だ」  「・・・・・・・・・」  相変わらず無言の相手に、俺は続けた。  「今日のことなんだが、どういうことか説明してくれないか」  「あなたが九曜周防と呼称される...
  • スイング・スコア(目次)
    スイング・スコア(目次) あなたも自由な音楽の世界へ… 人物紹介! リード・キョン※1 第一楽章(前奏) 第二楽章(バース)※2 第三楽章(コーラス) 第四楽章(ブリッジ) リード・涼宮ハルヒ 第五楽章(コーラス) 第六楽章(バース) 第七楽章(ブリッジ) 第八楽章(リフレイン) リード・長門有希 第九楽章(バース)※3 第十楽章(チェイス) 第十一楽章(ブレイク) 第十二楽章(オブリガード) 発表会 最終楽章(コーダ) フィーネ(終止) 闇/常識 矛盾/光 ※1 リード...
  • 生徒会の陰謀
    ~昼休み生徒会室~ 俺は今、生徒会室にいる。 …。 コンコン …。 「古泉です。」 「入れ。」 俺がそう言うとにやけ顔の男子生徒が入って来た。 「お呼び立てして申し訳ありません、会長。」 「用件は何だ、古泉。」 まぁ、予想はつくがな。 「最近また涼宮さんが退屈し始めましてね。また協力願えませんでしょうか?」 「協力願えませんでしょうかって…俺がどう答えようと協力させるつもりなんだろ?」 「ははは、分かっておられるなら話は早い。 それでは、今回のシナリオですが…。」 俺は古泉の言葉を遮り声をあげた。 「待て、古泉。」 「なんでしょうか?」 「いや、最近な…教師どもや生徒会執行部の連中からの突き上げがひどいんだ…。」 「?。」 「いつまであの連中を放っているんだ…とな?」 「…それで?」 「お前はいつか言ったな? 『我々はいかなる敵と戦っても必ず勝利するでしょう』 …と。」 「……。」 「…...
  • 10月8日、曇りのち雨 後編4
    ここひと月で目まぐるしく変わっていったハルヒだったが、その状態になってからハルヒの様子は変わらなかった。 俺や朝比奈さんが話し掛けても淡々と、曖昧で凡庸な返事しか返って来ない。 ハルヒは、普通だった。 授業も真面目に受け、品行方正。 問題も起こさず、成績優秀。 黙っていれば、容姿端麗。 学校側から見れば、まごうことなく優等生だ。 事実、鈍感な教師達の一部は、そのハルヒの異常事態を喜ばしいものと受けとめていた。 が、大多数の人間はそんなハルヒに不気味さすら感じていたようだった。 まるで、嵐の前の静けさ。 …俺も流石に心配になってきていた。 ハルヒの機嫌が悪いのはいつもの事だったが、今回はそんなのじゃない。 例えば誕生日の朝。あの時の方がまだ可愛気というか隙があった。 けれど今のハルヒにはそれが感じられない。 薄く硬く透明な、ひどく透明な壁に覆われているように。 頑なな、純然たる拒絶...
  • 異界からの刺客
    プロローグ SOS団の部室ではただ、ページをめくる音だけが聞こえていた。 長門はこの時間、誰れもいない部室でただページをめくるだけの時間が「好き」だった(もし、ヒューマノイドインターフェースたる「彼女」にそんな感情があるとして、だが)。知覚のごく一部分で目の前の原始的な情報インターフェースから情報を読みとる一方で、残りの無尽蔵とも呼べる知覚能力で情報統合思念体と交信し、宇宙全体の時空に想いを馳せる。そんな時間が「好き」だった。 が、それでは、残りのSOS団員たちが来ない方がいいのかというその状態も「好き」でないわけでは無かった。知覚の別のごく小部分を、ハルヒやキョンや古泉や朝比奈みくるのたわいもないやりとりの観察に費すのもまた嫌では無かった。 つまるところ、「彼女」は一種の情報収集システムとして生み出されたのであり、バックアップとして非常事態に過激な対応をするために作りだされた朝倉ユ...
  • 未来からのエージェント 第二部 セカンドエージェント
    未来からのエージェント 第二部 セカンドエージェント プロローグ 時間管理局の暗い一室。何人かの人間が密談している。 ひとりは、かつて、キョンとみくるが朝比奈さん(大)の意をうけて 様々な工作を行ったとき、出現して妨害を図ったあの、目つきの悪い 未来人の青年だった。年配の男性がその青年に言った。 「結局、うまくいかなかったではないか」 「まあまあ、次の手段はちゃんと考えられていますよ。御安心を」 「そうかね。口ばかりでないことを祈るよ」 「何、純真無垢なエージェントを送るなどと言う非常識な選択をした 連中を見返してやりますよ」 第一章 マナ その日は朝から、みくるのクラスはちょっと騒がしかった。どうやら転校生が来る らしかったのだ。どのクラスにもひとりはいる情報通の生徒がやってきて、 「すっげえ美少女らしい」とやったもんだから騒ぎは大きくなった。鶴屋さん、 みくるに続いて第三の...
  • 人生最悪の三日間 第三章 ~三年間の罠~
    午後五時。部室にて。 「そろそろ来ると思ってたぞ」 呆然としている俺の顔が実に面白い。 紛らわしいので、この時間帯の俺は……キョンと呼ぼう。 ……ついに自分で自分のことを「キョン」と呼んでしまった。悲しくなってきた。 キョンは真っ青な顔をして――ここは省略しよう。 物語は二日目へと進む。 二日目 午後四時七分。校舎裏にて。 で、死体はちゃんと処理されたのか? 「それを今から古泉に確認するんだよ」 キョンはポケットから携帯を取り出して、古泉の番号に掛けた。 そろそろ元の時間帯に帰れるはずだな。 ん? 元の時間帯? 元の時間帯って今から一時間後だろ? たった一時間、未来に行く必要があるのか? そんな労力使う必要が無い。たとえ未来の技術を用いたとしても、時間を移動するのはかなりのコストがかかるはずだ。 じゃあ、なんで帰る必要があるんだ? いや、そもそも帰る必要なんてあるのか? このまま帰ら...
  • 遠距離恋愛 第三章 齟齬
    第三章 齟齬   春爛漫なはずのこの季節・3月にしては妙に肌寒い空気の中、俺は北高に至るこのハイキングコースを感慨を噛み締めながら登っていた。4月からは別の場所の、別の学校に通うことになる。そう考えると、俺はこの2年間の思い出を振り返りながら、日頃の運動不足を解消できるハイキングコースも悪くないかもしれない、そう思っていた。 ……なんてな。そんなことあるか。こんな朝っぱらから強制ハイキングなんてない方がいい。当たり前だ。 俺は、見たこともない転校先の学校の通学路にハイキングコースがないことを切望しつつ、教室に入った。 自分の席に近づくと、後ろの席に陣取っている天上天下唯我独尊娘が、そんな俺の憂いの気持ちなど気にも掛けず、100Wの笑顔で話しかけてきた。   「おはよ、キョン!ところで、春休みの団活のことなんだけど……」   嬉々としてSOS団春休みイベント実行計画について話し始めるハルヒ...
  • 第四章 テンスイブ
    第四章 テンスイブ それからはいろいろなことがあった。あのハルヒがおとなしくしているわけは無く、 そいつと結婚してしまった俺はいろいろなことに巻き込まれていろいろと 大変な目にあった。それでも、大学を卒業し、実際にいっしょに暮らし始めた。 その間も、クリスマスイブには必ずUSJに行った。ハルヒがいっしょとなると、 さすがにベンチに並んでただ座って、長門が本を読む、というわけには いかなかったがな。たまに古泉や、鶴屋さんを連れていったりもした。 そのうち、ハルヒは妊娠して子供を生んだ。男の子だった。 まあ、ハルヒの血を受け継いだ子だからな。歩きだすのも早く、 話し始めるのも早かった。ようやく、歩きだしたばかりの息子を連れて USJに行ったのはちょうど10度目のイブだったな。 俺たちは徐々に年をとりつつあったが、長門は相変わらず、 高校生のままだった。もっとも、仮に待機モードに移行しなくて...
  • 未来からのエージェント 第一部 朝比奈みくるの真実
    未来からのエージェント 第一部 朝比奈みくるの真実 プロローグ 時間とは不思議なものだ。かつて、とある科学者はこういった。 「時間について聞かれなければわたしは知っている。聞かれるとわたしは知らない」 実のところ、時間についての理解がそれほど進んだとは言えない。それは、 時間旅行が可能になった今の時代でもそう変わらない。 あの時間平面に常駐的な観察者を派遣することには多くの議論もあり、 反対も多かった。派遣が決した後も人選は難航した。 派遣するエージェントをどの様な人物にすべきか。 徹底的に優秀なエリートを送るという選択もあった。が、実際に時間管理局がした 選択は徹底的に無垢な観察者を送る、という決定だった。 人間にはミスがつき物だった。だが、何も知らなければ、真実をもらすこともなく、 間違った行動もとりようが無かった。実際、彼女が「禁則事項」として 教えられている『秘密』の殆どが嘘...
  • 涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ 三章
    三章   学校に行くのが憂鬱だ。体中がとてつもなくだるい。 昨日、あれから一晩中泣き明かしたからだろうか。ほっぺただけじゃなくて、 目も相当腫れているんだろうな。   ――返せ!俺の時間を返せ――   昨日は結局、キョンは部室に帰ってくることはなかった。仮に帰って来たら、 今度はあたしが逃げ出していたんだろうけど… キョンの言葉が耳にこだまする。あたしは、あいつを………その………好いていた。 あたしがどんな無理なことを言っても、最終的にはそれに賛成し、協力してくれる。 そんなあいつに、あたしは心の底から信頼していた。   だけど…今はあいつが……とてつもなく怖い……   所詮はご機嫌とり。能力のないあたしなんてもう関係ないってこと? 昨日のあれは三年間のあたしへの、鬱憤だったのかも… 楽しいと思ってたのはあたしだけ?   後ろ向きな考えばかりが浮かぶ。 そんな考えを払拭するために、あたしは...
  • 遠距離恋愛 第二十三章 スイートルーム
    第二十三章 スイートルーム     灰色一色の、現実味のない空間。豪奢なシャンデリアや大画面テレビなどが配置された部屋。   俺は今、キングサイズのダブルベッドに座っている少女を見ている。   白いコートを肩に掛け、ロングヘアをポニーテールに纏めている。   少女は手元の携帯電話を取り出し、何処かへと電話を掛けた。   「……」 「……」 「……」 「……やっと出てくれた」 「……」 「どうしちゃったの?どうしてパーティに来てくれなかったの?」 「……」 「ウソ!だって、発車時刻まで3時間もあったじゃない!」 「……」 「そんなに佐々木さんとデートしたかったの?まあいいわ。今日は大事な発表があったのよ。それなのに」 「……」 「……一番上の階」 「……」 「うん」 「……」 「……来てくれないの?アタシ、キョンのこと待ってるんだよ?」 「……」 「……何よ」 「………………」 「な……」...
  • 第三章 急進派の逆襲
    長門ふたり   第3章 急進派の逆襲   次の日、僕はずきずき痛む頭をかかえて坂道を登っていた。 あのあと、彼に呼び出され「なぐらせろ」というので 「どうぞ」というと思いっきり頭を殴られた。いや、 彼は暴力なんてふるわないタイプだと思っていたが、 よほど腹にすえかねたんだろうな。 今回は僕にも責任があるから殴られてもしかたない。 それにしてももうちょっと加減してくれてもよさそうなもんだが。   学校に着くとまっすぐ教室に向かった。なんだか、だんだん、 どうでも良くなって来た。長門さんは二人いっしょのところを 目撃されないようにそれなりに気は使っているみたいだし、 彼が二人になる破目になったのももともとは、僕が なんとか長門さんが二人ともこの時空にいるという状態を 無理矢理解消しようとしたせいだ。要するに長門さんが 二人でいっしょにいるところを第三者に目撃されなければ いいわけだし、最悪、目...
  • a long wrong way 三章
    ハルヒが出て行った教室に俺はしばらく残っていた。 そんな俺に阪中が恐る恐るといったふうに近付く。 「ねえ、涼宮さんの送迎会に、行かないの?」 聞いてただろう、俺は呼ばれてないんだよ。 「行ってあげたら喜ぶと思うよ」 怒るだけだと思うがな。 「ちょっと、様子見るだけでも、ね?」   その後も俺たちは押し問答を繰り広げ、最終的に 阪中に押し切られる形で俺は文芸部室前に行くことになった。 中からいい匂いが漂ってくる。また、鍋か。 入って、と眼で阪中が言っている。 俺がドアノブに手を掛けた丁度そのときにハルヒが中で叫んだ。 「あいつは『ただの』一般人よ!」 いつの間にかあいつの中で俺はそこまで格下げされていたらしい。 それはだいぶきつかった。 確かに俺は平々凡々な一般人だが、 それなりに団員として――こう言っていいのか甚だ疑問だが―― 誇りを持っていた。それを踏みにじられた気分である。 何よりも、...
  • 遠距離恋愛
    プロローグ 第一章 家庭の事情 第二章 それぞれの思惑 第三章 齟齬 第四章 想い 第五章 告白 第六章 2年生最終日 第七章 準備. 第八章 キョンの引っ越し 第九章 新天地 第十章 護衛 第十一章 親友 第十二章 決意. 第十三章 家庭教師 第十四章 前日1 第十五章 前日2 第十六章 パーティ 第十七章 閉鎖空間 第十八章 佐々木 第十九章 誤解 第二十章 悪夢 第二十一章 ちから 第二十二章 ハルヒ 第二十三章 スイートルーム 第二十四章 約束 第二十五章 未来 第二十六章 大団円 第二十七章 エピローグ おまけ   遠距離恋愛番外編1.GWの対決
  • 長門ふたり
    長門ふたり       第一章 ある日、突然に。     第二章 彼、登場。     第三章 急進派の逆襲     第四章 ダブル消失     第五章 長門を消去せよ!     第六章 ハルヒ、古泉に恋す。     第七章 ラストバトル     外伝 消失長門の真実      
  • 白有希姫 演劇篇
      第一章 プロローグ   「昔、白雪姫というとても美しい王女と、深い谷に住む魔女が居た。魔女は、自分が世界で一番美しいと信じており、彼女の持つ魔法の鏡もそれに同意したため、満足な日々を送っていた。」   このナレーションの語りは国木田。そして文章はウィキペ○ィアから参照したものである。   「『鏡よ鏡よ鏡っ!世界でいっちばーん美しいのは誰かしら?』」   体育館、ステージから見て右側の大きなスクリーンに谷口の顔が映し出される。いいなあ、こいつは出番が少なくてよ。   「『それはもちろん涼み…魔女様に決まってるでしょー。』」   こいつ、ちゃんと練習してきたのか?   「白雪姫が16歳になったある日、魔女は魔法の鏡にもう一度問いかけた。」 「『ちょっと!かがみ!世界で一番美しいのは誰かしら?』」 「『それは白有希姫でございますー。』」 「『なんですって!?聞き捨てならないわ、今すぐ白有希...
  • 白有希姫 中篇
      ――あの日から3日程経った。今に至るわけである。   ハルヒがどこからともなく新調した真っ白のまさに雪のようなドレス。それを着ている長門は朝比奈さんさえ凌駕する程の破壊力を持っていた。   「似合う?」   長門が上目遣いで訊いてくる。この状況があと10秒も続けば俺は失神していたかもしれないな。   「ああ、すげぇ似合ってるぞ。」 「そう」   トテトテと戻っていく長門。ドレスを着慣れていない歩き方はまた愛らしい。   「またボーっとして!ちゃんと台詞覚えたの!?」 「ああ、意外と真面目にやってたんだぞ、一応な。」 「言ってみなさい!」 「えーと…『おお、これはなんとも美しい…目を覚ましてくれたまえ、美女よ。』」 「…はっきり言うわ、気持ち悪い」 「お前がやらせてんだろうが!」 「もっと王子様っぽく言いなさいよ。それじゃあただの変態よ!」 「そう言うお前はどうなんだよ。」 「あたしはち...
  • Break the World 第三話
      第三話 ― 悲愴 ―    待て待て、とりあえず考えろ、俺。  大体こんな極端な二択しかないってのがバカげてる。  ハルヒのとんでもパワーだったら少しどころか大いに我が侭を通せるはずだろ。  自分達の住んでいた世界をハルヒが否定でもしない限り……  そこまで考えて思い当たった。そうだ。こいつは否定する奴だ。  かつて閉鎖空間に閉じこもったのは、自分の望まない世界を否定した結果らしいし、  その中で俺だけは一緒にいたいと願われたからあの場所に呼ばれた。   俺と自分以外の世界は「要らない」って深層心理では思っていたって事だ。  つまり、ハルヒと力は今繋がりが無くなりかけていて、  力の暴走の結果もまた、ハルヒの願望なのだ。俺と二人で生きるという願望。 「なあ、ハルヒ」 「なに」 「世界を壊してまで、お前は俺を選ぶのか……?」 「…………」ハルヒは黙ってる。 「……答えてくれよ。俺にそこま...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ二章
    長門有希の憂鬱Ⅰ 二 章 目の前に、口をあんぐり開けたおっさんがいた。 よれよれの服を着てベンチに座っている。 「あんた……今、そこに現れなかった?」前歯が一本欠けている。 「え……ええ」 「ワシゃずっと見てたんだが。あんた、そこに、いきなり現れた」 「そうですか……?たいしたことじゃありません」人がいきなり出現したなんて全然たいしたことだろうよ。 ホームレスっぽいおっさんは俺をまじまじと見つめていた。 やがて飽きたのか、目を閉じ、うとうとしはじめた。 ここはいったいどこだろうか。俺は目をこすって周りを見た。 ほっぺたをパシパシと叩いてみた。これは夢じゃない。人が大勢歩いてる。閉鎖空間でもないようだ。 どこからか列車の発車を告げるアナウンスが聞こえた。どうやら駅のコンコースらしい。 駅の名前は見慣れない、俺の知らない地名だった。 さて...
  • 幻惑小説 第三頁
      ◇◇◇◇◇    小説内での十二月二日が休みだったから、わたしはなんとなく予測出来ていた。午前七時五十五分、涼宮ハルヒからの連絡。  やはり今日の不思議探索は中止になった。理由はメンバーのみんなが疲労しているから。でもこれで、今日一日は読書に集中出来る。   ********************************************************************************************************************************    彼女は今日、彼を駅前に誘った。他の誰にも内緒で。  理由は何でも良かった。この行動は彼女がただ、彼と二人っきりで会いたいと思ってしたこと。   ***************************************************************...
  • 七夕シンドローム 第三章
     翌日、改変されてから三日目。今朝の俺の目覚めは昨日以上に最悪だった。  布団を上げるとその上で眠っていたらしいシャミセンがごろんと転がる。それでも起きないとは、何という神経の図太さだろう。ああ、いっそ俺も猫になりたい。そんな投げやりな願望をぼんやりと頭に浮かべながら、俺はベッドから降りた。  暑さは昨日より大分収まっていた。生温い空気が辺りを包んでいる。ここ最近の睡眠不足で足に力が入らず、いつもより坂が急なように錯覚してしまう程だ。足も頭も、気分も重い。そのまま地面にめり込んでしまいそうだ。  教室の入り口で、俺は固まった。なんてことはない。教室の窓際、一番後ろの席にハルヒが座っていたからだ。途端に昨日のあの光景が甦る。俺は今すぐここから逃げ出したい気分になったが、それを堪えて自分の席に向かう。逃げれば、恐らく元の世界を取り戻す手掛かりは見つけられない。もう二度とこの改変世界を元に戻...
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