涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「第一章 ファーストイブ」で検索した結果

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  • 規定事項の流れ星
    ...「始まりのお話」 第一章 「気付かない気付けない」 第二章 「本当はりんご飴」 第三章 「喜劇役者でいよう」 第四章 「気まぐれな切り札」 第五章 「忘れないで欲しい」 最終章 「約束」 エピローグ 「お話の始まり」 番外章 「誰も知らない2日間」
  • 長門ふたり
    長門ふたり       第一章 ある日、突然に。     第二章 彼、登場。     第三章 急進派の逆襲     第四章 ダブル消失     第五章 長門を消去せよ!     第六章 ハルヒ、古泉に恋す。     第七章 ラストバトル     外伝 消失長門の真実      
  • 白有希姫 演劇篇
      第一章 プロローグ   「昔、白雪姫というとても美しい王女と、深い谷に住む魔女が居た。魔女は、自分が世界で一番美しいと信じており、彼女の持つ魔法の鏡もそれに同意したため、満足な日々を送っていた。」   このナレーションの語りは国木田。そして文章はウィキペ○ィアから参照したものである。   「『鏡よ鏡よ鏡っ!世界でいっちばーん美しいのは誰かしら?』」   体育館、ステージから見て右側の大きなスクリーンに谷口の顔が映し出される。いいなあ、こいつは出番が少なくてよ。   「『それはもちろん涼み…魔女様に決まってるでしょー。』」   こいつ、ちゃんと練習してきたのか?   「白雪姫が16歳になったある日、魔女は魔法の鏡にもう一度問いかけた。」 「『ちょっと!かがみ!世界で一番美しいのは誰かしら?』」 「『それは白有希姫でございますー。』」 「『なんですって!?聞き捨てならないわ、今すぐ白有希...
  • 古泉一樹の誤算 プロローグ
      プロローグ     そろそろ本格的な夏がはじまりそうな七月中旬の、政府推進の省エネ週間なんかがはじまりそうな憂鬱な月曜日の出勤。 「あっついわねー。キョン、この地球温暖化なんとかなんないの」 「肺から二酸化炭素を出してるお前に言われても困る」 「ったく、寒いギャグのひとつでも言いなさいよ」 「……隣家の小規模和風庭園に、高さ二メートル幅五メートルの密集型低木の境界線が施工された模様」 「なによそれ」 「……へー、かっこいい」 「有希、それって寒いというより永久凍土で化石になりそうな勢いね」 長門の込み入った回りくどい古典的ダジャレに俺とハルヒは冷や汗を垂らした。長門は汗ひとつかかないからいいよな。   「皆様おはようございます。職場のプリンス、古泉一樹です」 「なんだその寒い登場の仕方は」 古泉はどっかのファーストフードの店員が着るようなパステルグリーンのストライプの制服を着ている...
  • 迷探偵キョナン
    ...瀕死なまま続く~ 第一章第四話 妹「というわけで~家に到着したよ~」 キョナン「でかい家だなあ……500坪くらいか?」 蘭んちゅう「お父さん大丈夫なのね?」 谷口郎「だ、誰のせいだと思ってるんだ……」 蘭んちゅう「(´∀`)σ)∀`)」 妹「じゃあ家に入るよ~」      ◇ 妹「お父さんただいま~」 圭一「お帰り~おぉ、あなたはオナりの谷口郎!!!!」 谷口郎「そうそう、チャックが開いててちょうどいいからな。こうやって……ジー うぉっ、チ〇ポ挟んだ!!!!ドサッ」 圭一妹「(´∀`)b」 キョ蘭「(´∀`)b」 第一章第五話 圭一「ようこそ我が家へ。私がこの一家の長、多丸圭一です……って、大丈夫ですか、谷口郎さん!?」 谷口郎「な、なんのこれしき……(((;´∀`)bプルプル」 蘭んちゅう「そろそろ死にそうなのね。お墓を用意するのね」 キョナン「あ、気...
  • 白有希姫 中篇
    ...終わり!今日は最後に第一章を合わせるわよ!」   珍しくハルヒの企画で俺がやる気になってきた。まぁ谷口のおかげか。 まぁ俺は第一章に出てこないから安心…してる暇もなかった。   「ほら、あんたはスポットライトの練習をしなさい!」   また言わせてもらおう。…やれやれ。     無事第一章の流れは一通り完成した。スポットライト役である俺への罵倒は何十回あったか分からんがな。     25日後に学校祭を控える朝のホームルーム前。まだハルヒが登校していない時、1年5組に珍しい訪問者が来た。   「訊きたいことがある」   と、一言俺に伝える平坦な声。そう、長門である。   「なんだ?」 「どうすれば感情というものを台詞に込める事ができるのか、教えて」   なるほど、長門も真剣なようだ。しかし中々難しい質問だな…お前の場合は見て覚えた方がいいかもしれない。   「見て覚える?」   長門は首...
  • はるかぜふくまえに・第三章
    ○第三章   昨日がどんな日であっても、夜が来れば朝が来る。 夢にまで長門有希が出てきてしまった気がするがそれこそ気のせいだと思いたい。じゃないとやってられん。 「キョンくん起きたー? 朝ご飯たべよー」 妹がさっきからこの調子である。長門も余計な事を言ってくれたものだ。 「ミヨキチもくるってー!」 何だって!? 友達呼んでとか長門は言ってたがほんとに呼んだのか妹よ!? 「だめ?」 いやダメと言えるわけないのだが、あぁそうか。そうですか。どうやら今回も俺は巻き込まれ型の本分を発揮しないといけないらしい……。しかし野球ね。何着ていけばいいか聞いてないなそういや。 俺の心の声を聞いたかのように携帯が鳴った。ハルヒからだ。 「いろいろ言い忘れてたけど、集合場所は六月のグランドね。時間は十時。あと、今回は私服でいいわ。ただし、 運動しやすそうなね。それじゃ」 俺が一言も喋らないうちに通話は終了した...
  • Lolita's Love Complex  第一話「My little lover」
    「キョンくん、おっはよー!!朝ご飯できてるよー!!」 「ぎ・・・ぎがああああああぁぁあああっっっ!!??」 妹の目覚まし”シスターズボディープレス”で叩き起こされた俺はその衝撃に死ぬかと思った。 俗に言う朝立ち。その状態のアレの上に乗ってきたのだ。もう、痛いのなんのってない。 そう、何が起きたか解らないような痛みだったのだ。 「あぁああああぁあああああぁぁぁぁぁああぁぁぁ・・・・・・っっっっっ」 急速に、意識が薄れていく。 「どうしたの!?大丈夫!?」 妹が凄い慌てた様子で俺を揺さぶる。 「と、とりあえず・・・大丈夫、だ・・・・・ガクッ」 「キョンくん!?キョンくんっ!キョンく・・・キョ・く・・・キョ・・・・・」 よっぽどの激痛だったに違いない。 俺は、そこで意識が途絶えた。           そして、目覚める事はなかった。 死因「シスターのカールイス」 BAD END   第一話「My...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦 ―最終試練(中編)―
    「さて、続いては僕たちの番ですね」 国木田との勝負終了後、古泉が語りかけてきた。…僕たち、とはどうゆう意味だ?タイマン勝負じゃなかったのかよ? 「実は、僕を除いた参加者の残り三人のうち、二人は機関の雇ったサクラでしてね。時間的な都合もありまして、三人同時に勝負を仕掛けようと思います。あまり長くダラダラとやりすぎて、涼宮さんが退屈するのを恐れているんです」 なるほど、いい判断だ。太陽はもうすぐ水平線に着地し始めている。ハルヒのこともそうだが、俺も早く帰りたいんだ。それで、何で勝負するんだ? 「今はまだ秘密です。そうそう、涼宮さんから『古泉君も真剣にやってちょうだい!キョンを鍛え直さなきゃいけないから!』と言われましたのでね。恐れながら、本気で勝負させてもらいますよ」 古泉は笑みの中に、冷たく、鋭い視線を混入して俺に差し向けて来た。 …古泉が真剣にするということは、こっちも真剣に勝負し...
  • いつかの夏の日
        快晴。今日を表すならそんな日だった。 夏らしくカラッとした空気と、透き通るようなスカイブルーの空、もくもくと流れる入道雲。でも風はあって、ほのかに夏の匂いがする。二十丸ついでにお花もあげちゃっていいぐらいの天気だ。 朝見たテレビの気象情報でも『最高のお出かけ日和』なんてお墨付きだし、ついでに星座占いではあたしの星座は一位だった。 だからかも知れない。告白しよう、そう思って、あたしはいつの間にか携帯を握りしめて、電話をかけていた。   「……切羽詰まった声で『急用だから』と言われて来てみたと思えば、またこの喫茶店か。 それからあんたはもう少し電話のマナーというものを学んだ方がいい。要件だけ言ってすぐさま切るなんて、まるで幼稚園児だ」 第一声がそれだった。 その人は、席に案内されて早々ソファーにふんぞり返り、いかにも不機嫌そうな面持ちでそうのたまった。電話の件に怒っているわけじゃな...
  • 番外章「誰も知らない2日間」
    ...せる気満々だったから第一章から甘い展開を求めていた人には申し訳なかったさ!」 「あと、表現を借りたアーティストさんに勝手に表現を使用して申し訳ありませんでしたとこの場を借りて申し上げます」 「というか歌詞を教えてくれって言ってくれた人、反応が遅くなって申し訳なかったにょろ」 「えと、もう一度言いますが、こんなあとがきまで見て下さって本当にありがとうございました」 「最後まで楽しく書けたっさ!ありがとうねっ!じゃあみくるっ、そろそろ私たちも行こうか!」 「そうですね。では、またどこかで会いましょう」 「またね!」 おわり
  • ハルヒの想い 
    ハルヒに頼まれて、この糞寒い中しぶしぶストーブを取りに行ったわけだが、途中で激しい雨に会い、俺はびしょ濡れで部室に帰ってきたのである。 自分で言うのもおかしな話だが、相当疲れていたのだろう…ストーブをつけて、そのまま机に伏して熟睡してしまった。 どれくらい時間が経ったのだろうか…目を覚ますとそこには、驚いた顔をしているハルヒがいた。どうやら俺が起きるのを待っていたらしい。 とりあえず俺も目が覚めたので、立ち上がって身支度をしようとした…その時だった。   頭がクラクラして目の前がだんだん暗くなっていくのがわかった。強烈な立ちくらみだと思ったのだが、 そうではなかったらしく、俺はそのまま床にバタっと倒れてしまった。   ハルヒ「ちょっと…キョン?」   俺は何か言おう言葉を探したのだが、それよりも意識を失うことのほうが速かった。   ハルヒ「キョン…キョン!?どうしたの!?目を覚まして!!」...
  • 長門有希の笑顔
    「出かけるわよ、有希!」   高校2年生になった年の夏休み、玄関のところで叫ぶ少女がいた。玄関のドアは鍵を閉めておいたはずなのだがなぜいるのだろう、涼宮ハルヒは。 声を聞くのと同時に「また」私の心臓の鼓動が早くなる。   長門「まったく、面白い人」   私は布団からもぞもぞと腰を上げて時計を見た。まだ9時である。     この現象はあの時最初に起きた。 彼女に最初に会った日。昼休みに文芸部室で椅子に座って本を読んでいた時、いきなりドアが開いた。   ハルヒ「あっ文芸部員の人ね!ここ当分あたしに貸して!」   思わず顔を上げてトビラを見た。そこには観察対象が笑いながら立っていた。 彼女がここに来ることなど情報統合思念体から聞いてない。私は情報統合思念体とテレパシー(光速でやりとりする)で議論した結果、彼女に部室を明け渡すことになった。   長門「どうぞ」 ハルヒ「ありがと!」   読書に戻...
  • ♀ブタハルヒ☆
    ...長かったけど!本当は第一章は規制解除されてから投下するつもりだったけど!」 ハルヒ「いやー驚愕先行掲載されるから、今の内に驚愕ネタやっとかないとね」  キョン「というわけで、驚愕、楽しみにしてくれ」   ♀ブタハルヒ☆   ハルヒ「キョーン。さっき居間の戸棚漁ってたら、なんか変わったペットボトルが出てきたわ」 キョン「いや、これボジョレヌーボーって書いてあるんだけど」 ハルヒ「何言ってるの。ペットボトルにワインが入ってるわけないじゃない。もしあっても、絶対誰も買わないわよ。なんか安っぽいし」 キョン「いや、でもこれ……」 ハルヒ「前にもタバスコのビンに擬態したコーラがあったじゃない。あれよあれ」 キョン「擬態って。ナナフシじゃないんだから」 ハルヒ「むしろトランスフォームでしょ?きっとこれもワインに擬態したグレープジュースに決まって……」 キョン「ばか!一気呑みすんなよ!」 ハルヒ「...
  • 機関の推測
    【このSSは「疑惑のファーストキス」の続編です】   「はっきり言いましょう。  いい加減にして下さい。  我々『機関』だって、貴方と涼宮さんのプライベートに踏み込みたくはありません。  ですが、貴方の特殊な性的嗜好のために世界が崩壊することは避けていただきたいのです」 「あのぉ」 朝比奈さんがおずおずと手を挙げた。 「『とくしゅなせーてきしこー』って何ですか?」 朝比奈さん! けがれ無きあなたが、変態・古泉の話など聞いてはいけませんよ! 俺の血を吐くような叫びはまるっきり無視され、古泉はマイエンジェルの耳元でゴニョゴニョと話し始めた。 まるで、硫酸にひたしたリトマス試験紙のように、朝比奈さんの顔が見る見るうちに真っ赤に染まっていった。 「キョ、キョン君って、ヘ、ヘンタイさんだったんですね」 朝比奈さん、言い方は大変可愛らしいのですが…… おいこら、古泉、てめえ、俺の朝比奈さんに何を吹き込...
  • 古泉一樹の約束
    まだ、僕は死ねないんですよ。     薄れゆく意識の中。     そんな事を思った。     古泉の左手は     赤く、血に染まった。     ◇ ◇ ◇ ◇      太陽が西に傾き、夕焼けの空の下、坂道に二つの影が伸びる。 長門有希と古泉一樹は共に学校からの坂道を降りていた。 秋風が舞い、長門の髪が揺れる。 肌にからみつくそれが少しだけ、心地よかった。 長門の左耳には、銀色のイヤリング。 誕生日など無いと言い張る長門に、それでは今日を誕生日にしてみませんか?と送った一品だった。 長門は、ひそかに気に入っているらしい。 絶対に口にはしないが、身に着けている事がそれの証明だった。 文芸部室へと続く廊下の途中、古泉が「よろしければ、一緒に下校しませんか?」と長門を誘ったのは、SOS団の活動が始まる少し前のことである。 肯定とも否定とも取れない仕草で応えた長門に、急なアルバイトが入らなけれ...
  • 橘京子の憂鬱(前編)
    『助けて…… 助けて……』 『おい、一体どうしたんだ?』 『ああ、よかった。変な人に追われてて……』 『変な人?』 『ええ。そうなの。鎌をもった、全身血だらけの人があたしを……』 『ははは、そんなのいるもんか。第一真っ暗で何もみえやしなしな』 『そんなことはないわ! 現に今、あの血の滴るような音が聞こえてくるじゃない』  ポチャン。 『ほら、今もあなたの方から……え??』  チャプン。 『……ね、ねえ……この音……どうして……あなたの方から聞こえてくるの……?』 『ふふふ…………』 『ねえ、どうしてよ。答えてよっ! あなたは一体何者なの!?』 『キミが見たって言う、変な人……それはもしかして……こんなものを振り回していなかったかい?』  ザンッ! 『い…………』 「いやああああぁぁあぁぁあああぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁああああっ!!!!!!!!」 「うるせーぞ!! さっきから何...
  • 長門有希の憂鬱Ⅰ
    目次長門有希の憂鬱Ⅰプロローグ 長門有希の憂鬱Ⅰ一章 長門有希の憂鬱Ⅰ二章 長門有希の憂鬱Ⅰ三章 長門有希の憂鬱Ⅰ四章 長門有希の憂鬱Ⅰおまけ 関連作品(時系列順)長門有希の憂鬱II 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの常駐(◆eHA9wZFEww氏による外伝) 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算 元テキスト(AAData形式) 青空文庫版
  • 国木田日記
    ①入学式   僕は国木田。フルネームはまだ禁則事項らしい。   幼い頃から「国木田くんはできる子ねぇ」という同級生の保護者からの賛辞や、「やーん、この子、カワイイ~!」という年上の女性からのラブコールを受けて、何を考えているのか分からない笑顔とどす黒い本音を持った高校生に育った。 というのは冗談で、とりあえず無難な、一般的な高校生に育っていると自分では思っているから安心して続きを読んでほしい。   今日は北高の入学式。 僕の学力では県外の進学校にも行けた。北高の理数コースだって余裕だったけどね、なんだかんだで普通科に進学している。おっと、別にレベルの低い集団に混じって優越感に浸ろうとか、そんなことはいくら僕でも考えちゃいないさ。もちろん、普通科のレベルだったら特に熱心に学業に専念しなくても問題ない、と認識してるけどね。 これは慢心でも自意識過剰でもなんでもない。冷静な現状の分析だよ。 ...
  • 第一章 ある日、突然に。
    ...ては....。   第一章 ある日、突然に。   授業が終わってから教室で宿題をやった後、僕は団室に向かった。団室に行くのも なかなか難しいタイミングが必要だ。一番理想的なのは最後に部屋に入るというパターン。彼や涼宮さん がすでにその日のパターンを作ってくれているから、それに乗ればいい。 ただ、このパターンの場合、部屋の扉を開けたときに何が起きているか解らないから とっさの対応が難しい場合もある。あの5月の日、世界が消滅の危機に瀕した日の前日、 部屋に入って行くと涼宮さんがバニーガール、朝比奈さんがメイドの格好、そして なんか険悪な雰囲気、僕は 「今日は仮装パーティの日でしたっけ」 などととっさにボケてみた。間違ってもここで「なぜ、そんな格好をしているんですか」 などと突っ込んではいけない。もっとも、その僕の努力も報われずに世界は消滅の 危機を迎えてしまったわけだが。 僕は機関の中で...
  • はるかぜふくまえに・第一章
    第一章   「キョーンくん! おはよ!」 翌日通学路で早速長門と出くわした。なんだお前、朝から俺の調子を狂わそうというのか。 「えー何それ? 今日はたまたま寝坊しただけだよ」 「寝坊してこの時間か。そういえばいつも何時に登校してるんだ?」 俺がそういうと長門は顎に人差し指をあて呻吟し、 「んーと、始業一時間前かな?」 いくらなんでも早すぎんだろ。 「だって、ハルヒちゃんの観測しないといけないじゃない? それがわたしのお仕事だもの。 万一ハルヒちゃんが学校に早く来た時のために、わたしはいつもそうしてたの」 なるほどな。一年経って明かされる真実があったものである。道理で一度も長門と出くわさないわけだ。 ん? となると…… 「今日はいいのか? 観測するんだろ」 「だって寝坊しちゃったんだもん、しょうがないじゃない」 いいのかそれで! しょうがないで済むならハルヒの超変態パワーもまったく阻止する...
  • 遠距離恋愛 第一章 家庭の事情
    第一章 家庭の事情   ことの始まりは一昨日の事だ。 期末試験明け初めての土曜日。 恒例の不思議探索が恙なく終わり(俺の財布のダメージは大きかったが)団長サマの「今日はこれで解散!」 の号令で各自家路についた。もうあと少しで春休みだが、あの団長サマの言によると、SOS団は年中無休で活動予定らしい。ま、少しくらいは俺にもぼーっとシャミセンや妹と戯れるような普通の休みがほしいねえ、などと自転車を漕ぐ俺は、これから起こるだろう真珠湾攻撃を予測できなかったオアフ島守備隊隊長の心境に近かったのかもしれない。   家に着くと珍しく親父がいた。 いつもは日曜日にしか家にいない仕事の虫だから、土曜日のこの時間に家にいるのは、滅多にないことなのでちょっと驚いた。   「ちょっといいか?」 リビングから顔を出した親父は、食卓の椅子に座るように目線で合図する。 その向かいには神妙な顔をしたお袋まで鎮座している...
  • 長門有希の憂鬱II
      長門有希の憂鬱II 目次    長門有希の憂鬱II プロローグ 長門有希の憂鬱II 一章 長門有希の憂鬱II 二章 長門有希の憂鬱II 三章 長門有希の憂鬱II 四章 長門有希の憂鬱II 五章 長門有希の憂鬱II 六章 長門有希の憂鬱II エピローグ 長門有希の憂鬱II 外伝 長門有希の憂鬱II おまけ 未公開シーン(外部リンク)   関連作品(時系列順) 長門有希の憂鬱Ⅰ 長門有希の憂鬱Ⅱ 長門有希の憂鬱III 涼宮ハルヒの経営I 古泉一樹の誤算    共著: ◆kisekig7LI ◆nomad3yzec   青空文庫版(携帯電子ブック,PDAブンコビューワルビ対応) 元テキスト(Nami2000データ形式)   Special thanks to どこここ プロローグへ  
  • 七夕シンドローム プロローグ
    ...壊した。 第一章
  • Close Ties(クロース・タイズ) 第一話
    Close Ties(クロース・タイズ) 第一話      時刻は午前6時。  通常の有機生命体-人間である朝比奈みくるにとってはまだ睡眠中、または起床時間だろうか。  私が彼女だけを家に呼び出したのは理由があった。  朝比奈みくるはすでに制服へと着替えていたので話はある程度長くできるが、覚醒しきっていない表情は見ていて申し訳がない。急いで伝えることを伝えて登校前に仮眠をとってもらうのが良いだろう。  私はテーブルの前に座った朝比奈みくるにお茶を出してから、テーブルの上に二つ折りのやや無骨なデザインの黒い携帯電話を置いた。 「…えと、携帯電話買ったんですね、長門さん」  残念ながら携帯電話を自慢するために呼び出したわけではない。 「これは統合思念体からもたらされた通信機」 「通信機を必要とするんですか?」  朝比奈みくるは訝(いぶか)しげに携帯電話を眺めた。彼女の疑問はもっともだ。統合思...
  • Am I father ?  第二章
    ...宅を後にした。   第一章へ 第三章へ
  • そしてイブはリンゴを齧る
    「申し訳ありませんが。今は特定のどなたかとお付き合いする事は考えにくいものですので」 「あ…そう、ですか…」    放課後の、人気の無い校舎裏。まだ何か言いたそうにしている新入生の子に「では、失礼します」と一礼して、わたしは足早にこの場を去りました。  少し、素っ気なさ過ぎたでしょうか? でも変に期待を持たせるような言動をして、執着されても困りますし。情報統合思念体の指示で学生生活というものを始めてから何度かこういう場面がありましたが、わたしには人間の恋愛感情というものがいまいち理解できていないので、こういう時の線引きには迷います。  いっその事――いえ、これはエラーに類する考えですね。長門さんの監査役を務めるようになってからでしょうか、どうもこういう非論理的な思考の発生確率が増えてきたような気がします。統合思念体に判断を仰ぐべきでしょうか。でも余計な申告をして、処分を検討されたりして...
  • 妹×古泉
    ―暑い、暑すぎる― …8月のある日の事、連日続く暑さに耐えきれなくなった俺は、コンビニにガリガリ君を買いに行こうと思い、家を出た。 いつもならこのクソ暑い中、ハルヒの「不思議探索」に駆り出されるのだが、幸いにも今日は休み。さすがのハルヒもこの猛暑にはお手上げらしい。 しかし我が妹には感服する。こんなクソ暑い中、毎日のように友達と遊んでいるらしい。 いやぁ、子供ってのは恐ろしい。 そんな事を考えながら歩いていた俺の目に、とんでもない光景が飛び込ん出来た なんと、我が妹が古泉と肩を並べて歩いているではないか―― なんだ、どういう事だ?訳が解らん。人違いか?そんな筈は無い、妹とは長い間一緒に住んでたんだ、間違える筈がない。 第一、妹は 「友達と遊びに行ってくる~」とか言って家を出ていっていた。 その友達とは古泉の事を言っていたのか? まさか― 何度か古泉を家を入れた事はあるが、妹...
  • 涼宮ハルヒの夢幻 第一章
      第一章      3月も末に入る。 ついに1年も終わり、2年生へと向かうのだが、自覚も湧かない。 地獄のような坂で谷口の話を聞くが右の耳から左の耳へと通り抜ける。 授業も学習範囲を終え、自習に近い時間が多くなる。 ………憂鬱だ。非常に憂鬱だ。 そんなアンニュイな気分を勝手に打破するのは、我が団体の団長様だ。 今なら、ハルヒの厄介事に付き合っても良い。 すぐに「やれやれ」と言いながら、前言撤回するのはいつもの事なのだがな。   放課後 俺はドアをノックして中に入る。 はい、前言撤回だな。 いつもと変わらない部室。 だが、異常な空気だけが立ち込めていた。 原因はあいつとわかりきっていたが… 「あ、こんにちは。い、今お茶いれますね。」 おどおどしながら、朝比奈さんは俺のためにお茶をいれだした。 「やあ、どうも。」 苦笑混じりの古泉が話かけてきた。 「これは、何だ?」 「さぁ解りません。」  ...
  • 餃子の季節
    ...6066/1 【第一章・中華人民共和国の興亡】   ──翌日、中国軍は世界侵略を開始した。   鈴宮ハルヒ「北米方面軍より報告、アメリカ・カナダの制圧完了しました。」 涼官ハルヒ「欧州方面軍より報告、NATO軍は壊滅しました。」 涼宮八儿匕「台湾方面軍より報告、台北市内でゲリラ部隊がまだ活動して居ます、先行者の増援を。」 涼宮ハヒル「日本方面軍より報告、日本政府は無条件降伏を決定しました。」   毛沢山「ウェーハッハッハ!涼宮哈爾濱の部下は強力アルね、世界征服も目前アル。」   哈爾濱「毛主席、安心するのはまだ早いアル、日本の占領がスムース過ぎるアルよ。」   毛沢山「哈爾濱は心配しすぎネ、日本鬼子ハニートラップで骨抜きの事アルよ。」   哈爾濱「日帝にはA系と呼ばれるハニートラップの効かない精鋭部隊が居るアル、  それに涼宮ハルヒもオリンピックの後失踪してるネ、王大人の死亡確認...
  • 遠距離恋愛 第十四章 前日1
    第十四章 前日1   2月と言えばかなり冷え込む季節だというのは、日本という島国に住んでいる人間であれば誰でも認識は同じだろう。それが寒風吹きすさぶ北の地域だったり、海水浴をするには少々肌寒い南の地域であっても、一年のうちで一番寒いと言うことには代わりはないと思う。 ところで、なんで俺が二次試験の前日に、くそ寒い早朝の古都の駅前でぼーっとしているのか。   理由は二つある。一つは、試験日と移動日の関係だ。 せめて試験開始の時には席に着いていたいので、夜行列車で早めに現地に乗り込んだわけだ。当初は飛行機を使うつもりだったが、冬場は欠航になる事があると聞き、除外した。万が一、落ちでもしたら受験生としても縁起が悪い……そう言う事じゃないか。飛行機が落ちたら、普通死ぬしな。 結局、夜行列車を利用する事になったのだが、例年この時期は天候により運行遅れが頻発するのでその遅れを見越して前々日夜~前日...
  • 未来からのエージェント 第一部 朝比奈みくるの真実
    ...くる、と言った。 第一章 みくるの1日 朝比奈みくるは、毎朝、起きる時にちょっとだけ良心の呵責を感じる。 ベッドから起き上がり、パジャマを着替えて洗面し、食卓につき、 両親に「おはようごさいます」と言うときだ。 みくるの「両親」はまさに美男美女を絵に描いたような好人物達だった。 朝比奈一郎(43)は、ちょっとした会社を経営している人物だった。 一般には知られていないが、ある分野では世界的なシェアを獲得しており、 長い不況の間も一度も経営が揺らぐことは無かった。 社員の信望も厚く、要するに典型的な好人物である。 彼がみくるを心から愛しているのは誰が見ても明らかで、 それは毎朝、みくるが「おはようございます」と彼に言うときに彼が 返す微笑をみれば明らかだった。その微笑はこう言っていた 「君がいてくれるおかげで僕は本当に幸せだ!」。 一郎の妻、淑子(40)も、端正な見た目のキャリアウー...
  • 長門の日々 第1話『右手が恋人』
    長門の日々 第一話『右手が恋人』   退屈な学園生活を楽しく送るには、みんなは何が必要だと思う? 打ち込めるスポーツ? 夢中になれる趣味? まぁそれも確かにアリだが……。   俺にはもっと大切なものがある。   それは……     恋人。   俺はキョン。 高校1年生。 彼女イナイ歴15年と……どれくらいだろう?   まぁ、彼女がいないといったら嘘になるな。 じゃあ、俺の彼女を紹介しよう。   ……俺の右手…だ。   毎晩のように、俺を慰めてくれるこの右手を彼女と呼ばずしてなんと呼ぶ。 なんて、悲しいことを考えながら床につく。   虚しい… 虚しすぎる… もしかしたら俺は、このまま高校3年間、 彼女もできず、「右手が恋人」で終わるなんて事は無いだろうな。 そんな暗い青春なんて、嫌だ!   「あぁ、どうすればいいんだ! もう誰でもいいから俺の彼女になってくれ!」   ――――そう。   ……...
  • 反英雄 第一章
         地球をアイスピックでつついたとしたら、ちょうど良い感じにカチ割れるんじゃないかと言うくらいにに冷え切った朝だった。いっそのこと、むしろ率先してカチ割りたいほどだ。  自宅のベッドから発せられている甘美な誘惑を全力で振り切り、通学のための身支度を済ませようと、一階の洗面台に向かった。  鏡の前に立ち、鏡面世界の自分に対面を果たす。うっし。本日も男前だ。朝の光で自慢の金髪が輝いていやがる。  そして真冬の水道水を顔面にかけた。 「くはあ!冷てー!」  身震いするほど凍てつく冷水のおかげで、眠気覚ましの効果は抜群だ。 「さてと。お母さんが起きる前に朝飯を作んねーとな」  確か冷蔵庫に卵が大量にあったから、オムレツでも作るか。   「いただきます」  俺特性であるフワとろオムレツと目玉焼きをテーブルの上に配膳をし、母親と共に手合わせる。 「わるいね。本当なら私が作るべきなんだろうが...
  • 涼宮ハルヒのロバ
                        『涼宮ハルヒのロバ』  プロローグ  社交的と内向的、楽天家と悲観論者、朝型と夜型、男と女。人類の分類基準は人それ ぞれだが、俺に言わせればそんなものは数十万年前からひとつしかない。  「引きずっていく奴」と「引きずられる奴」だ。  かくいう俺はもちろん後者であり、保育園から高校まで、自慢じゃないが「長」と 名のつくものには一度もなったことがない。そのかわり和の精神を貴ぶ正統派事なかれ 主義者として、わざわざリーダー役を買って出た御苦労様に逆らうということも滅多にない。 その怠惰で享楽的とも言える生き方はSOS団においても続いてきたわけで、高校入学以来 ハルヒという暴君に唯々諾々と従ってきた俺が突然反旗を翻す時がやってくるなどと 誰が予想したろう。けれども人間とは永遠の謎であり、かつまた無限の可能性を秘めた 存在でもあるわけで、神の啓示を携えた大天...
  • 異界からの刺客
    ...いていなかった。 第一章 キョン ドアをノックする音が聞こえた。本来ならここで返事をするのは朝比奈みくるの役目だったが、そこに彼女がいない以上、長門が返答するしかなった。 「どうぞ」 本から顔をあげることなく、長門は答えた。 「キョン」という通称名で呼ばれている個体が入って来た。勿論、この個体を通称ではなく本来の名称で認識することは長門にとっては困難ではなかったが、しかし、個体の識別にはなんらかの符号を付加することが必要なだけなのであり、それならばキョンであっても問題は無いはずだった。 ここで誰れかが、「それは君がキョンに対するある種の感情を持っていることの表れではないのか」と指摘したとしたら、長門は、彼女としては最大限の「驚き」を表現するしぐさである「本から顔をあげてじっとみつめる」を持って答えただろう。 「長門、今日は、お前一人か?」 「そう」 長門は本から顔をあげること...
  • 桃色空間奮闘記番外編 ~僕におまカフェ~
      「も、も、も、も、も、森さぁーーーーーーーーーーーん!!」     自宅のパソコンの前で思わず絶叫する。 僕は今、自室でとある二次創作の小説を読んでいた。 内容は森さんと彼の友達である国木田氏が淡く切ない恋愛模様を繰り広げるというものなのだが これがまたいい話なのである。何よりヒロインである森さんが魅力的なのだ。 この森さんの艶やかさと女の子っぽさのギャップ。 特にぬいぐるみを取ってもらったときの破壊力といったらまったくもってけしからん。 やっぱり大人の女性ってのは綺麗でお姉さんっぽさを持ってるだけじゃまだ足りないんだな そこにちょこちょこ見え隠れする乙女っぽさ、可愛らしさに真の魅力が潜んでいる気がする。 ってか続きどうなんの?一体その背中にはどんな傷が?!いや、背中の傷ぐらいじゃ愛は冷めないはずさ! そうと言っておくれよ国木田君!!   「さて、と。」 良かもんば見たバイ。 パソコン...
  • 甘甘甘
    文字サイズ小で上手く表示されると思います     カカオより     「お茶が入りました~」  極上のスマイルを浮かべた朝比奈さんによって、俺の前に置かれる湯飲み――が二つ。  どうも。  ひとつは俺の湯のみで間違いない、そしてもう一つは 「ありがと、みくるちゃん」  少し赤い目をしたハルヒが湯飲みを手に取り、いつもの様に一気に飲み干してしまう。  その様子をじっと見ていた俺はあえて口を挟んだ。  言わねばならんだろ、これは。  なあ、ハルヒ。 「何よ、お茶の飲み方なんて人それぞれでしょ? ……それとも、気に入らない?」  強気な姿勢を途中で弱めながら聞いてくるハルヒに俺は頭を抱える。  俺が言いたいのはお茶の飲み方じゃない、飲む場所だ。   まったく、肩をすくめるスペースすらありゃしないぜ。なんせハルヒは俺の膝の上に 座っているんだ。 「お、重いの?」  振り向いたハルヒが驚いた顔をす...
  • 涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ 一章
     プロローグ   薬物乱用に溺れる奴等は、意志が金箔よりも薄いに違いない。 俺はそんな風に思っていた。しかしその考えが、 いかに的外れで愚かなものだったかと思い知らされた。身をもってな。   涼宮ハルヒのダメ、ゼッタイ   一章   俺は今日も強制ハイキングコースを、 目を半開きにしながらメランコリーに上っている。 なんで俺がこんな顔をしてるのかって? それは今が受験シーズン真っ直中で無謀にも、 俺がその激流の中に身を投じているからだ。 驚くことに俺は都内の某有名国立大学。つまり東大だ。 そいつを志望してしまっている。 いや、させられているというべきか。 あの崇高なるSOS団団長、涼宮ハルヒにな。 ちなみに別に俺はハルヒと付き合ってる訳じゃないぞ。 そりゃ、たまにいい雰囲気になったりもするが、 これといったきっかけがな。それに、今はそんなことより受験勉強である。 おい、そこ!誰だチキンとか...
  • 長編・その他2
    再会と再開、そして開始 テレビ出演 パラレルワールズ プレゼント ツイスト・オブ・フェイト-キョン殺害命令 SONGOF KUNIKIDA -MELTY CADENZA OF SECRET- ノンフィクション・ストーリー ひぐらしの憂鬱 鶴の舞 朝倉と 一日おにいちゃん 一日おにいちゃん 後日談 涼宮ハルヒの怪談 fixed mind 狙われた憂鬱 One Day.... ハルヒ親父シリーズ ずるい二人 ササッキーシリーズ ●えもん 朝倉涼子の再誕 幸福な鶴屋さん そしてイブはリンゴを齧る えれべーたー☆あくしょん 生徒会長の悪辣 いつも曜日は九曜日 佐々木さんの憂鬱 眠たくないけど……シリーズ crane love 橘の香り 月間佐々木さん 佐々木の囁き Lolita s Love Complex ネクストジェネレーションの憂鬱 谷口探偵の事件簿 SOS団が家族に? えれべーたー☆あく...
  • 凉宮ハルヒの休日@コーヒーふたつ
    ━━━━最近、冷え込みが厳しくなって来たせいだろうか、起きぬけの布団の中の温もりが愛しくてしょうがない。 目覚めてからの数分間の至福の一時・・・ そして日曜日の朝の今、俺はこの愛しき温もりを存分に堪能するのだ。 忙しい平日の朝には叶わない、細やかな贅沢。 しかし、この至福の一時には日曜と言えども、僅ながら制限が課せられている。 ほら、その『制限』が廊下をパタパタと走りながらそろそろ来る頃だ・・・ 朝のアニメを目当てに、無駄に早起きな『制限』がっ! ・・・「キョン君~おきろぉ~っ!」━━━━━━ 【凉宮ハルヒの休日@コーヒーふたつ】 俺は、毛布の裾を強く握りしめ、来たるべき妹の猛攻に備えた。 (だいたい「一緒にマイメロ観ようよ~」とか言いながら布団をひっ剥がすか、布団越しに俺の上に乗って飛び跳ねるんだよな・・・) ここで持ち堪えれば、昼までぬくぬくと布団の中で過ごせる。 俺は体制を...
  • 長門有希の憂鬱II プロローグ
    プロローグ  グラウンドに到着したとき、すでに火は消えつつあった。辺りに立ち込める、灯油と火薬の燃えた臭いが鼻を突いた。俺が描いた地上絵の形に、赤い光がゆらゆらとゆらめいていた。ときおり吹き抜ける冷たい風に、火は立ち消えようとしていた。暗くてよく分からなかったが、野球のバックネットのそばに人影らしきものが見えた。どうやらまだ帰ってないようだ。 「谷川さん!谷川さん!俺です」俺は大声で叫んだ。 その人影はこちらを振り向き、驚いて目を見張った。 「谷川さん!また戻ってきました」 「そんなバカな」 谷川氏は口をあんぐりと開け、俺の顔を確認すると後ろにぶっ倒れた。    階段のほうから四人が歩いてくるのが見えた。俺はこっちだと手を振って示した。 「それ、誰?」ハルヒが尋ねた。 「この人は谷川さんと言ってな、俺たちがいつもお世話になってる人だ」 白目むいて気絶してるけど。 「ふーん。……なかなか...
  • 消滅の代償
    プロローグ 「ジョン=スミスは俺なんだ!」 俺はハルヒに向かって叫ぶ、ハルヒは目を丸くして驚き、女子トイレに明らかなおかまのおっさんが入ってきたのを見たような表情をしている。 それを見ていた朝比奈さんは怯えた顔で、古泉はいつもの微笑で見守っていた。 「…え…ちょっと待ってよ!あの頃はあんただって中学生でしょ!ジョンは明らかに高校生だったわよ!」 くそっ!時は一刻を争うというのに、変なところで常識的な奴だ、すべてをハルヒに教える前に今回、なんでこうなっちまったのか急ぎ足で振り返ろう。   一章 季節は春。 寒かった冬も終わり、雪が溶けて川になって流れていったり、つくしの子が恥ずかしげに顔を出すそんな季節である。 だがしかし、今の地球の異常気象はそんなことはお構いなし、と、いうのも3月になるというのにまだ寒かった、というわけだ。 そうそれは先月ハルヒ達からやたら凝った方法で渡されたチョコレート...
  • 【罪と罰】挿話1/~第1話
    「で、話ってのは何なんだ。また閉鎖空間か?」 SOS団の女性組3人を見送った後、俺は開口一番にそう言った。 古泉が二人だけで話したいことがあるとかぬかすからこうやって活動が終了しても部室に残ってる訳だが、 こいつのことだ、どうせロクな話じゃないんだろう。あの忌々しい灰色空間のこととかな。 そういうわけで前述の台詞に至るって訳だ。 「いえ、お陰様で閉鎖空間は減少傾向にあります。 いつか言った通り、涼宮さんの能力は弱まっているのかもしれません。 我々にとっては実に喜ばしい限りですよ」 「じゃあ何だ。どうせハルヒがらみのことなんだろう」 「そうですね。涼宮さんがらみ、というのはあながち間違いではありませんが。 今回は、そう、長門さんのことについてです」 古泉はいつもの笑みを顔に浮かべたまま口を開く。長門がどうかしたのか? 「単刀直入に申し上げましょう」 そう言って古泉は机に肘をつき、顔の前で手を...
  • 長門有希の憂鬱IV プロローグ
    プロローグ  Illustration どこここ    ハルヒと古泉、そして俺の三人は北口駅の南側にあるバスターミナルでじっと並んで待っていた。ハルヒはガラにもなくフリルのついた白い日傘なんぞ差しおって、後姿だけ見たらなんとなくいいところのお嬢さんみたいじゃないか。着てる服までがお嬢様のそれっぽくなったのは、古泉と付き合いだしてからなのは気のせいではあるまい。    傘の柄を肩に当ててチラリと後ろを振り返ってシナを作ってみせるのは誰かに見せ付けてんのか。ホワイトフォーカスでもかかってるようなお嬢様はニコっと笑うどころか歯をむき出しにして俺に言った。 「なによジロジロ見て。なんか文句あんの?」 「いや別になにも。その日傘、高かったろう」 値段なんか知ったこっちゃないんだが、ハルヒが少し淑女らしくなったなぁなんてセリフを口にした日にゃ炎天下で頭がどうかしちまったんじゃないかと疑われ...
  • SOS団ラジオ支部~深夜版~ 
    wawawa忘れもの~♪♪チャチャチャ!wawawa忘れ物~♪♪♪   ハルヒ「はぁい!こちらはSOS団ラジオ支部~深夜版~よぉ!」 古泉「昼間では絶対言えない」 みくる「あなたの夜のお悩みを」 長門「私たちSOS団が解決する・・・」 キョン「てなわけで・・・深夜ラジオ支部SOS団をヨロシク!」   ハルヒ「キョン!今日の特別ゲストは誰なのかしら?」 キョン「今日は初回放送だから大物を連れてきたぜ!」 みくる「うわぁ楽しみですぅ」 キョン「それでは紹介だ!入ってきてくださーい」 ダダダダダダァーダダダダダン!!   谷川流「こんばんは!」   キョン除く一同「なっ・・・なんだってぇ!?」   キョン「初回放送の記念すべき第一ゲストは、俺たちの生みの親の谷川流さんだぁ」 ハルヒ「ちょ・・・ちょっと!大物すぎでしょあの人は」 古泉「僕たちの生みの親ですからねぇ・・・」 み...
  • SOS団プレゼンツ 第一回 涼宮ハルヒ争奪戦 ―最終試練(後編)―
    「最終試験官のハードルはものすごっっく高かったみたいだよ!なんと副団長の古泉君ですら敵わなかったからね!残すところ、挑戦者はあとひとーり!最終試練を、試験官を見事乗り越え、ハルにゃんを見事手に入れることができるのか!最大の見せ場だよ!月9で例えたら、好きだった幼馴染みに対してアプローチをする先生を阻止し、自分がプロポーズすべく大勝負をかける場面に匹敵するよ!」 どんだけ~!…いや失敬! 鶴屋さんは最後の勝負ということで、色々と盛り上げる内容を語っていた。そう。残り一人。これでようやく終わる。 こいつを倒せばハルヒを狙う輩を殲滅できる。俺の仕事が全うできるんだ。 ――残りの一人の人物は、俺の知った顔だった。名前は知らないがな。 最初は教室の外で、二度目は部室の前で、ハルヒを自分の彼女にすべく、俺に戦線布告をしてきたあの北高生だった。 「――やはりあなたと戦うことになりましたね。僕には...
  • Close Ties(クロース・タイズ)
    Close Ties(クロース・タイズ)     プロローグ   第一話   第二話   第三話   第四話   第五話   第六話   最終話
  • 台風一過のハレの日に:第一章
    『台風一過のハレの日に』       ○ 第一章:再会   「その節はいろいろとお世話になりました」 そう言って、長門のリビングのコタツ机の向こう側に座っているこゆきはにっこりと微笑みながら小さく頭を下げた。   マンションの前の通りで久々の再会を果たした俺たちは、ひとまず長門の部屋にやってきた。 ちょっと大きめのコタツ机以外には家具の無い相変わらず殺風景なリビングに、宇宙人製アンドロイドと、小柄な液体宇宙人と、なんの変哲も無い平凡な地球人が集まった。 数ヶ月前、梅雨時の退屈を持て余したハルヒの「雨の中から宇宙人が降ってこないかしら」という願望をきっかけにして、地球上に分散していた液状化分散集合生命体がこの周辺に降り注ぐ雨として集まった。 長門の力も使いつつ、その雨水をためたここの浴槽の中からすっと立ち上がったこゆきの姿を初めて見たときは本当に驚かされたことをはっきりと覚えている。 今、久...
  • 涼宮ハルヒのユカイなハンバーガー(後編)
       手遅れだった。色々と。 「長門!?」 「大丈夫。情報統合思念体との連結が途切れているだけ」 どこら辺が大丈夫なのか小一時間問い詰めたいが、長門だから許そう。かわいいとは正義なのだ!なんて親馬鹿やってる場合じゃねえ。長門は団活時の四割り増しの無表情をしてちょこんと座席に座っていたが、俺の長門センサーはいつ倒れてもおかしくない状況だと大音量で警報を鳴らしている。これじゃあまるで雪山の再来だ。すぐにでもヒューマノイド・インターフェイス用の病院に担ぎ込みたいが、あいにくと住所が分からん。 「連結が途切れてるって、この空間のせいなのか?」 「そう。涼宮ハルヒの発生させた異空間は情報統合思念体からのいかなる干渉も一切受け付けない。原因は不明。情報統合思念体は自らの統制下にない空間が広がることに危機感を抱いている。よって主流派を含む大多数の派閥はあなたに事件解決の望みを託すことを決定した」 ヘ...
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