涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「第二次雪山症候群 第三話 ヒトメボレの行方」で検索した結果

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  • 台風一過のハレの日に
    『台風一過のハレの日に』   『梅雨空に舞う雪』の続編です。   オリジナルのキャラが登場しますが、基本的にはSOS団の愉快な仲間たちがメインのお話です。どうしてもオリキャラは受け付けられない方はスルーしていただくようお願いします。     ○ プロローグ ○ 第一章:再会 ○ 第二章:親睦 ○ 第三章:願望 ○ 第四章:ハレの日 ○ 第五章:旅立ち ○ エピローグ        
  • Close Ties(クロース・タイズ) 第二話
    Close Ties(クロース・タイズ) 第二話      午前の授業時間はあっと言う間に過ぎた。  私の中にはエラーが蓄積していた。明日のこの時間には、私は人間になってしまっているのだ。有機生命体であれば、このエラーを不安と表現するだろう。有機生命…いや、人間になればエラーに悩まされる事も無いのだろうか。  無くなるとすれば、それは素晴らしい事だ。  置換プロセスが開始されてから、私の表現の中に形容詞や抽象的な言葉が増えてきた。確かに、私は変化している。 「ゆーきーちゃんっ!」  昼休みを告げるチャイムとほぼ同時に教室へと入ってきたのは、朝比奈さんと鶴屋氏だった。  どうやら朝比奈さん自身も私の呼称を再設定したらしい。  昼休みはいつも部室で本を読むのだが、朝比奈さんと鶴屋さん(朝比奈さんに合わせて自主的に再設定した)は私を屋上へと連行し、本にありつく事が出来なかった。  真冬にも関...
  • 真剣十代ツンデレ座談会
         真剣十代ツンデレ座談会 第一回 ~ツンデレ卒業宣言~     ハルヒ「あたしやめるから」 キョン「主語を言ってくれ」 ハルヒ「あたし、ツンデレやめるから」 キョン「急にやめられるもんなのかよ!?」 ハルヒ「最近の時流に乗るのも疲れちゃったのよね。大体、あんな女の子リアルでいるわけないじゃない。フィクションだから楽しめるのよ」 キョン「うわー、いきなりぶっちゃけやがった」 ハルヒ「ツンデレキャラも大変なのよ。ツンデレヒロインが主役のラブコメは展開が遅いでしょ?飽きるっちゅーねん!」 キョン「そうかも知れないけど、そのやきもきが物語の味だろ?」 ハルヒ「あたしをよくツンデレツンデレ言うけどね。あんただって稀代のツンデレキャラよ。原作読み直してみなさい」 キョン「……まぁ否定はせんわ」 ハルヒ「作中、こっちが何度アプローチしたと思ってんのよ!まぁ、自分でも素直じゃないと思ってるけど!気...
  • 脇役サミット
    【1】サミット開幕   皆さん。初めての方は初めまして。初めてでない方はこんにちは。まあなんだ、初めての方が居られるとしたら原作をきちんと読め、といいたいところだけど、いまひとつ存在感のない僕がそんなことを言うと自意識過剰かそれとも負け組の僻み、皮肉か。それはさておいて。 あどけないベビーフェイスと闇より黒い腹、心でお馴染みの名脇役、国木田です。 フルネームは禁則事項なんだ。どうしても気になったら谷川流か京アニか、とにかく君の納得の行くまで調べてみたらいいんじゃないかな?どうせ答えは出ないけどね、ブツブツ…   今回は特別に僕の発案で『涼宮ハルヒの憂鬱・脇役サミット』略して脇役サミットを開催させていただこうと思う。全然略せていないような気がする、という意見は申し訳ないがスルーしよう。 僕を筆頭に、多くの脇役がこの物語で不遇の扱いを受けている。心象描写も台詞も登場シーンも少ないが故...
  • 殺し屋 キョン
    文字サイズ小で上手く表示されると思います    その男は、普段は温厚な青年にしか見えなかった。  人当たりもよく、基本的に従順。  波風立てるような行為に興味を持つ事も無く、平凡な人生を歩む事を好んでいる様に思える。  ……だからこそ、彼の本性に気づく者は少ない。  そして、不幸にもその事実に気づいてしまった者は生き延びる事はできないのだろう。  今の、自分の様に。  殺し屋 キョン  彼の中に羅刹が住むことに私が気づいたのは、彼がその行為に及んだ後だった。  結果として、私が今もこうして生き延びていられるのは運がよかっただけの事としか思えない。  悪夢としか思えないあの日以来、私はあの男を常に避け続けてきた。  だが、それももうすぐ限界を迎えるだろう。  何故なら、彼の目にあの日と同じ「決して目的を達成するまでは行為を止めないであろう決意」を 見てしまったのだ。  このままではい...
  • はるかぜふくまえに・第二章
    ○第二章   翌日も天気は崩れることがなく、俺たちは時間前に全員集合した。 奢り役はもちろん俺であった。 「キョンくんありがとっ! いつも頼りにしてます!」 ぽんと俺の肩を叩くのは性格ノーマライズされた長門である。いやそんなにまっすぐ礼を言われるとどういたしましてとしか言えないな。 「僕もあなたには感謝していますよ」 古泉が擬音をつけられそうな微笑で言った。そんな感情の無い声で言われてもありがたくも何ともない。 「あたしも。キョンくん、いつもありがとう」 ありがてぇ。本当にありがたいですよ朝比奈さん。長門がお礼を言うようになっても、あなたの言葉は別格です。 「キョンは義務を果たしてるにすぎないの! 当たりまえよそんなの」 ありがたいと思っていないのはこいつくらいである。……ハルヒ、お前もたまには長門くらい快活に感謝してくれ。 「何言ってるのよ。ほら、さっさと行くわよ」 別に怒ってるわけじゃ...
  • Project512_Part11
    Project512_Part11-もくじ- クイックメニュー     ○<本スレに9月に書いた分を収録しているのです!      【 休んでいない夏休みが開け、鈍った体を残暑が激しく蝕む九月初めの出来事だった、  退屈を持て余しいっそ俺自身が立てちまおうかと思った矢先に奴は立っていた。 ───やれやれ  既に口癖となった単語を溜息と共に紡ぎだしつつも、俺は心の中でこう思っていた。 『 1、乙だぞ』、と。】   【チャック・古泉一樹が一緒にお風呂に入れる】   【●<ロスタイムはウキウキウォッチン!アッチコッチソッチコッチいいとも(デレッテテッテテ!)】 (第一次ロスタイム暴動)   【●<ウホリロ!】   【歴史】   【保守小ネタ・깍두기】    【●<自分でかけば許可もいりません】   【お題?・もっこり】   【○<あたし緑だったのですか!?】   【チャック・キョンに禁則事項...
  • 涼宮ハルヒの夢幻 第二章
      第二章     俺の安らかな眠りを妨げる者は誰だ。 目覚まし時計が朝を告げる音を軽やかに鳴らす。 朝特有の倦怠感と思考の低下は、俺の1日の始まりである。 不機嫌な状態で居間へ下り、テレビを観てハッとする。 「8 45」 あれれー? 急いで洗顔を済ませ、歯を磨き、着替えて愛車にまたがる。今日は朝飯抜きだ。 「待て。」 「あ?」 振り返ると1人の男がいた。俺の全神経が集中する。この自嘲的な笑みが憎たらしい。 こいつはいつぞやの俺と朝比奈さんの邪魔をした未来人っぽい奴。 「生憎、俺は男に興味は無いのだが。」 「忠告しに来ただけだ。死にたくないなら、今日は行くな。」 「お前を信用出来ない。お前は俺の敵だろ。」 「知るか。俺の敵は朝比奈みくるだ。」 「朝比奈さんは、俺の見方だ。その敵は俺の敵でもある。」 「まあいいさ。規定事項で近日中にお前は死ぬことになっている。」   ますます嫌な事言うな。「...
  • 機械知性体たちの即興曲 第二日目/夜
      機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第二日目/夜   喜緑          「ただいま」 あちゃくら  「あ、おかえりなさーい」トテトテ 喜緑          「あら。長門さんは?」 あちゃくら  「することないって、ずっとごろごろ寝てます。今も」 喜緑          「……ニート端末」 あちゃくら  「すごく……駄目人間ぽいです」   にゃがと    「……よく寝た」 あちゃくら  「緊張感ないなー……」 喜緑          「……さて。気を取り直して、今後のことをお話しましょう」 あちゃくら  「はーい」 喜緑          「長門さんの話を信じるならば、時間さえ経過すれば元通りに復元されると。そうですね?」 にゃがと    「おそらく」 喜緑          ...
  • 台風一過のハレの日に:第二章
    『台風一過のハレの日に』       ○ 第二章:親睦   「えー、それではみなさん! これよりSOS団主催、鶴屋杯争奪、こゆきちゃん歓迎大ボウリング大会を開催いたします!」 すっくと椅子の上に仁王立ちし、いつものように腰に手を当てて高らかに宣言するハルヒ。単なる開会宣言にしては態度がでかいが、気にするのも無駄なことだ。 「まずは、SOS団名誉顧問、鶴屋さんに開会のご挨拶を頂きたいと思います。鶴屋さん、どーぞ!!」 「いやー、ただいまご紹介いただいた、鶴屋でっす! 硬い挨拶は抜きだ、みんな、こゆきちゃんとの再会を祝って、めっがっさ楽しむっさ!」 この二人に任せたら、また南の海上でうろついている次の台風でさえ遥か彼方に飛んでいってしまう、そんな勢いだ。 昨日のカレーパーティで決まったように、今日はこゆきの歓迎のためのボウリング大会が開催されている。 そのこゆきと長門はほぼお揃いの格好をして鶴...
  • キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――
     キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――  あなたが抱く悲しみも、あなたが抱く喜びも、アナルは受け入れる――。  ―Anal knows everything.―  プロローグ 「言い伝えのある国・b」   ―Hope follows Anal・b―  東の門は、もう何十年も閉ざされたままだった。  ひさしぶりにそこを旅人が通るということで、さびついた錠前が国の男たちによって外された。 「なんでもモトラドに乗ってくるらしい」 「モトラド!? 僕、モトラドって始めて見るよ!」  父親に子どもがわくわくした様子で言った。この国は移動用の機械がほとんどなかった。 「わたしも七十年ぶりだ。楽しみだねえ」  祖母が両手を合わせ、神に祈りを捧げた。 「来たぞ! 旅人さまだ!」  村の誰かが叫び――、 「うっほうほっほいいおとこー、もっほもほっほいいおとこー♪」  一台のアナル...
  • はるかぜふくまえに・第三章
    ○第三章   昨日がどんな日であっても、夜が来れば朝が来る。 夢にまで長門有希が出てきてしまった気がするがそれこそ気のせいだと思いたい。じゃないとやってられん。 「キョンくん起きたー? 朝ご飯たべよー」 妹がさっきからこの調子である。長門も余計な事を言ってくれたものだ。 「ミヨキチもくるってー!」 何だって!? 友達呼んでとか長門は言ってたがほんとに呼んだのか妹よ!? 「だめ?」 いやダメと言えるわけないのだが、あぁそうか。そうですか。どうやら今回も俺は巻き込まれ型の本分を発揮しないといけないらしい……。しかし野球ね。何着ていけばいいか聞いてないなそういや。 俺の心の声を聞いたかのように携帯が鳴った。ハルヒからだ。 「いろいろ言い忘れてたけど、集合場所は六月のグランドね。時間は十時。あと、今回は私服でいいわ。ただし、 運動しやすそうなね。それじゃ」 俺が一言も喋らないうちに通話は終了した...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~第五章前編
       宇宙暦2003年、SOS帝国暦一年、十一月二十九日、十四時三十分。 SOS団員およびSOS帝国軍首脳部は総旗艦ブリュンヒルトの会議室に顔をそろえた。戦闘は開始されていなかったが、星系内に布陣した無数の無人偵察艇により敵艦隊の大まかな位置は判明しており、事前に散布した宇宙機雷による妨害も成功している。まずはSOS帝国に有利な状況が作られているように見えていた。 しかし、敵艦隊による電子妨害は刻々と強化されていて、偵察艇も発見され次第破壊されており、状況が不利に傾かないうちに戦端を開くことが好ましく思われたが、それに先立って新人類連邦軍時代からの恒例になっている戦前スピーチが行われることとなった。部下達に無茶な作戦を理解してもらう目的で始まった戦前スピーチだが、最近ではキョンに言わせると誇大妄想的とんでも演説を聞かせることで、全軍の士気を無理やりにでも高揚させることが目的となっていた。...
  • ブレイクスルー倦怠期
     ご近所のおばさま方――と言うとといじめられるので奥様方と言おう。  そんな人たちとの井戸端会議というものは、殆どがつまらない雑談ばかりだけれど、たまに会議という冠に相応しい主婦の知恵を聞けたりするので侮れない。  何処何処のスーパーは何時あたりが狙い目、漂白剤はあそこのメーカーのやつが抜群……などなど。  そういう訳であたしは、今日も今日とて近所づきあいもかねて会議に列席していた。 「お宅さんは良いわよねぇ、新婚さん……あぁ、懐かしいやらうらやましいやら」 「いえ、そんな。普通です、普通」  一番年上の奥様は、決まってあたしにその台詞を言う。  それに毎回何が普通なんだろうと自分でも疑問に思いつつ愛想笑い。 「そんなことないわよ。だって貴方の旦那さんは男前だしねぇ、はぁん」 「いえいえ。アイツなんて甲斐性なしもいいところで……」  本当は「見る目があるわねアンタ!」と肩を叩いてあげたいと...
  • キョソの旅
     プロローグ 「アナルの中で・b」  ―in Your Anal―   「なあこいずみ」  少年の声がしました。 「何ですか、キョソたん」  人型モトラドがそれに答えました。 「お前は本当に手が早いよな、いつもいつも」 「いやぁ、キョソたんにそう言われると光栄です」  男たちが横たわっていました。  どいつもこいつも例外なく掘られた後でした。 「それじゃ、行くか」 「かしこまりです!」  少年が言うと、モトラドは韋駄天の足で疾走しました。  追加の警官隊が現れた頃、そこにはアナルヴァージンを喪失した男たちしかいませんでした。  キョソの旅 ――The Anal World――    第一話 「穴の国」  ―Ah―!―  草のまばらな大地を、一台のこいずみくん(注・アナルゲイモトラド。イノセント。ガチホモ。全裸。危険物所持)が走っていました。 「こいずみ、ここはもう国の中なん...
  • SOS団のメタボ3
    「そもそも格闘技はウェートが大きいほど有利なものが多いわけだから、体重を減らすというより増やすことを目的としているわけよね。私たちの目的とは逆行しているんだから、格闘技を取り入れたってダイエットになるわけなかったのよ」  などと屁理屈としか思えない言い訳をしながら、前とあまり変わらない体型で涼宮ハルヒは病院から還ってきた。  格闘技っていうか、ダイエットにプロレスを取り入れようという方がどうかしているのだ。そしてアマレスのリングで筋肉バスターを使う方がどうかしているのだ。どうせ筋肉バスターを使いたいのなら、NOAHにでも入団するべきだ。  本気でダイエットのために運動をしようと思うのなら、それ相応の体操などを試みるべきだったのな。ブートキャンプとか。 「はあ? 相変わらず馬鹿なこと言ってるわね。もう1年もSOS団の雑用やってるんでしょ。ちょっとは団内の空気というか、常識を学びなさいよ」...
  • Black Lily・第三章
     翌日――。  登校して、真っ黒な髪の長門由梨を見ると思う。  物事の終わりは、こんなに静かなものなのだろうか? と。 「あんた、元気ないけどどうしたの?」  俺が教室に着いてイスに座るより早くハルヒが言った。さて何と答えればいいのだろう。 「お前さ、長門が転校するってことになったら、どうする?」  ハルヒは宇宙の広がりを思わせる大きな瞳を一度パシリと瞬きさせてから、 「有希が……転校?」  二つ隣の列にいる長門の後ろ姿に目をやった。 「どうしてよ。妹が入ってきたばかりで今度は有希がいなくなるの? それっておかしくない?」  だよな。状況をまるっと全て説明されなければそう思うだろうさ。 「やっぱりあの二人、仲が悪いとか?」  ハルヒは不思議顔のまま訊いてくる。そうじゃないんだ。むしろそのほうが俺としてはよっぽど分かりやすくてよかったんだがな。  もう遥かな昔にも思える入学したての五月...
  • SOS団の無職4
    前回のあらすじ  キョンと妹が気まずくなっている頃、古泉は力いっぱい長机を長門のマンションまで運んでいた。  ジュースを買いに行く途中、キョンはハルヒに怒られてしまったが、嫌な気分ではなかった。変な意味じゃなくて。  図らずとも自分を抜きにした緊急家族会議を盗み聞いてしまったキョンは、失意のうちに家を飛び出した。  気づくとそこは、長門のマンションの前だった。     ~~~~~      長門は突然の来訪者である俺を、いつものように淡々と「入って」と言って出迎えてくれた。  長机が設置されたままの部屋の中には、もうSOS団のメンバーの姿はなかった。当然か。今日の活動は終了して解散したばかりなんだ。  長門しかいない部屋の中で長机だけがぽつんと立っている。楽しかった時間が終わりを迎えてしまった事実をつきつけられたような気がして、その光景が妙に物悲しかった。  俺を招き入れた長門は...
  • 第二章『何言ってるの?キョンは三年前に死んじゃったじゃない』
    第二章『何言ってるの?キョンは三年前に死んじゃったじゃない』      文字通り死ぬ思いで手に入れたレンチでハンドルの鎖をねじ切り、シャッターを全開にした。 「……何よこれ」  全開のシャッターから見える空は、とことん色味が抜けた灰色だった。 「あの巨人の夢の時とおんなじ空……」  SOS団結成して一ヵ月後、あたしはキョンと学校に閉じ込められる夢を見た。青い巨人が北高の校舎を薙ぎ倒して、そして夢の最後には……      あたしは夢の終わりにキョンにされた行為を思い出し、無性に恥ずかしくなった。 「な、何考えてるのよ!!あ、あれはただの夢で、キョンとはなんでも無いんだから!!」 ――ガーガー。  いきなり鳴ったノイズに、あたしは情けないくらい体をビクつかせた。な、な、な、何よ!?また怪物!? 『ガーガー――ピー――ハルヒ――ピー――ガー』  汚いノイズの途中に、確かに「ハルヒ」という言葉が...
  • 未来からのエージェント 第一部 朝比奈みくるの真実
    未来からのエージェント 第一部 朝比奈みくるの真実 プロローグ 時間とは不思議なものだ。かつて、とある科学者はこういった。 「時間について聞かれなければわたしは知っている。聞かれるとわたしは知らない」 実のところ、時間についての理解がそれほど進んだとは言えない。それは、 時間旅行が可能になった今の時代でもそう変わらない。 あの時間平面に常駐的な観察者を派遣することには多くの議論もあり、 反対も多かった。派遣が決した後も人選は難航した。 派遣するエージェントをどの様な人物にすべきか。 徹底的に優秀なエリートを送るという選択もあった。が、実際に時間管理局がした 選択は徹底的に無垢な観察者を送る、という決定だった。 人間にはミスがつき物だった。だが、何も知らなければ、真実をもらすこともなく、 間違った行動もとりようが無かった。実際、彼女が「禁則事項」として 教えられている『秘密』の殆どが嘘...
  • それでもコイツは涼宮ハルヒなんだ 1
    1,オープニング  最近、うちの妹は天気予報のお姉さんにテレビ画面越しに話しかけている。内容は一つ覚えの繰り返しで、つまり、いつになったら雪が降るのか教えて下さい、と要約したら非常に微笑ましい内容なのではあるが、さりとて兄としては何をしてやる事も出来ん。  大人しく待っていれば後一月もすれば降るんじゃないか、って無根拠で希望的な観測をリップサービスしてやるくらいだ。  まあ、そうは言っても初雪に関して一つだけでは有るが心当たりは無くもない。こんなことを言ってしまえる自分がそら恐ろしくも有り、またうら悲しい。いつから高校生は気象を操る術にまで手が届くようになってしまったのか。驚天動地だ。空前絶後だ。  あ、ここは笑うところで間違いないぞ。  しかしだ。まさか初雪にはしゃぐ妹見たさに後数百年の生態系に傷跡を残すほど馬鹿でも甘やかしでも俺はない。代わりって訳じゃないが家を出る前にてるてる坊...
  • 機関の動乱 その1
     灰色。  どこまでも灰色が続く。  大きなビル、普段は子供がにぎわう校庭、渋滞が常態化した高速道路。それら全てに人は一人としておらず、 ただきれいに塗られた灰色のペンキだけが、その無人地帯を埋めている。いや、灰色が人を塗りつぶしてしまったと 言うべきだろうか。  しかし、そんな一色無人の世界だが誰もいないわけではなかった。  逆にその目映い存在は100万の人間よりも大きな存在感と威圧感を周辺地帯に蔓延させ、この何もない 閉鎖空間にある種の強大な活力を生み出していた。  輝きを放つその躰、超高層ビルに匹敵する巨大な人型の物体。外見を計算し推測したならば、 自立すらできない形状のそれがひとたび腕を振るえば、常識を逸脱した破壊力を生み出す。 たった腕の一振りでビルを刀で切り落とすように叩き切り、踏み出す一歩は強烈な振動を周辺にまき散らして 脆い建物はそれに耐えきれずばらばらと崩れていく。  そ...
  • 長門有希の憂鬱IV 一章
      一 章  Illustration どこここ    我が社の社員旅行、じゃなくてSOS団夏の強化合宿から帰ってきてからやっと仕事のペースが戻った八月。ゲームと業務支援ソフトの開発とメンテで寝る間もない開発部の連中に気を使ってのことか、俺たち取締役も夏休み返上で出社していた。お盆はどこも営業してないんだからせめて三日くらいは休みをくれと上訴してみたのだが、「社員旅行楽しかったわよねぇ」ニヤリ笑いをしながらのたまう社長にむなしく却下された。俺は合宿でCEOの権利を得たはずなのだが、ハルヒの言う次期ってのが四半期のことを言っているのか営業年度を言っているのか分からず、結局はまだまだ先の話だ。    そういやこの会社に入ってまともな休みはなかった気がするが、それはハルヒが土日にやる突発的イベントのためで、そのほとんどは市内不思議探索パトロールなのだが、疲れ果てた体に鞭打ってまで駅...
  • アインザムカイト・ツヴァイザムカイト
          ―…… ―…… ―……あなたは誰 「……長門有希」 ―……同期失敗。対象をインターフェース『パーソナルネーム長門有希』の異時間同位体と認証できず。もう一度聞く。あなたは誰 「ナガトユキ」 ―質問を変更する。あなたの存在する時間平面及びその時系列上の情報統合思念体があなた……長門有希に出した指示は何 「……」 ―情報統合思念体の自律進化を実現するために必要な情報を極めて高い可能性で所有する一知的有機生命体の観測、場合によっては保護。それが対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースとしての、わたしの存在意義 「……」 ―訂正。対象を暫定的に「異時空間同位体」と仮定義 「あなたはわたしと同じ。長門有希。でも違う」 ―ノイズ発生。無視できる程度 「一番奥の、一番大切なところが違う」 ―ノイズ発生。処理速度著しく低下。原因解析不可 「……あなたは誰。わたしと何が違うの」 ―エ...
  • 橘京子の陰謀(合宿二日目)
       俺は悩んでいた。どうしてこんな事になったのだろうか?どうしてこんな目にあわなければいけないのだろうか?  艱難辛苦を引き起こすその原因は言うまでもない。橘京子のことである。  最初の出会いは最悪なものであった。あいつは非道にも朝比奈さんを誘拐した。そして佐々木をハルヒに取って代わる神だと主張し、俺に対し協力せよと要請してきたのだ。  ここまではまだよかった。いや、十分良くないのであるが、それ以降の振る舞いからすればずいぶんまともな物であったと徳川綱吉も東条英機も認めてくれるであろう。  しかしその後の立ち回りは度を超えていた。佐々木の閉鎖空間に侵入してブートキャンプを行ったり、朝比奈さんの胸にヒステリーを起こしたり、そして今回のように意味不明な旅行に誘ったり……  十分頭のネジが緩みきったその言動は、さながら風車に立ち向かうドンキホーテである。  こいつのアレっぷりもそ...
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