涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「花嫁修行危機一髪」で検索した結果

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  • 花嫁修行危機一髪
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  • 花嫁修行危機一髪・完
    ...…… ………… ……花嫁修行危機一髪・完、スタート…」  新川さんに電話を掛け、自分の今の居場所を伝える。 毎回のことで、森さんの送迎のついでに僕も拾ってもらう。 「その手は?」 到着したタクシーに乗り込んだ途端、後部座席に座った森さんに鋭い声で聞かれた。 彼女は、僕の右手の中指と手首に巻かれた包帯を睨むように見ていた。 「体育の授業がバスケでして。僕としたことが突き指をしてしまいました。 手首は、その時に床に手を付き損ねて捻ってしまいました」 本当のことを言ってもいいのか悪いのか、区別が咄嗟にできなかったのでそれらしい嘘をつく。 ひとりの少女を救ったはいいものの、詰めが甘くて負傷しました―― そう言えば森さんに小馬鹿にされるのは確実で、その少女がインターフェイス(機関で言う所のTFEI)の長門さんだと知られたら、 ああそうですか、とはなかなかいかなさそうである。 「鈍臭いわね」...
  • 続々々・花嫁修行危機一髪
    ...望ましい。 続々々・花嫁修行危機一髪、スタート」 「ぞくぞくぞく!?語呂悪っ! ちょ、始まる前に降ろして下さいい!」 「ヘタレ」 「くっ…! ああっ、前向いて下さい、でっででで電柱がっ!」  家に着いて、冷蔵庫に買った物を詰め込んで、ソファに突っ伏す。 今日も疲れた… 長門さんは口をもごもごと動かして、十八番の情報操作だろう、 ぐちゃぐちゃに混ざった黄身と白身に沈む、砕けた殻を取り除いていた。 少しの間休んだおかげで復活した僕も、彼女と並んで台所に立つ。 「何か僕に手伝えることは」 「無い」 にべもなく長門さんはそう言って、フライパンに卵を流す。 卵が焼けるいい匂いが部屋に立ち込めた頃、 彼女のお腹から、くうくうとかわいらしい音がして、思わずへらっと笑うと、 「恥ずかしい」 と菜箸で居間を指した。 何もできないくせにぼさっと突っ立ってないで、 さっさと向こうに行け…と言う訳ではない...
  • 花嫁修行危機一髪 
    ...応続く。   続・花嫁修行危機一髪
  • 続・花嫁修行危機一髪
    ...     続々・花嫁修行危機一髪
  • 続々・花嫁修行危機一髪
    ...     続々々・花嫁修行危機一髪
  • 長編・古泉一樹
    ...出会い 不眠症候群 花嫁修行危機一髪 閉鎖空間記 キミがキミで居られるように 世界の反対側 選択肢の無い世界で スノウマーチ 月光 一樹ちゃん☆スマイル 女古泉 ちゃん の憂鬱 四月の雪 キャッチボールwith古泉球 一樹くんに女神の祝福を! 温泉と札幌 前髪に揺れる四ツ葉ふたつ 雪解けの想い もりのこいずみくん 戦士達の休日 【K.B.F.】 秘密の音色 若葉の頃 新米保父さん一樹は大童 古泉一樹の私情 小さな、親切 Kiss&Kiss 魔法少女フェアリーユキ 刹那主義 赤ク染マル こいずみくん一斉大売り尽くし そらをとぶこいずみくん 『僕』の覚醒 届かぬ想い 古泉一樹の災難 桃色空間奮闘日記 僕は誰だろう 僕と森さんと時々2ch 夏の少女 教科書文通 うそつきの本音 闇に降る雨 笑顔は癖のような感じですよ 一夏の恋 あらしのよるに 恋愛相談 遊園地と花火 それぞれの愛のかたち 古...
  • 桃色空間奮闘記 ~僕がダンサーになった理由~
    桃色空間での得体の知れないライブを終了し、超能力者みんなが各々帰宅した後 僕はなぜかステージやら機材やらの後片付けをしていた(させられていた)。 なんで僕がこんな事を… だれにも聞こえないように愚痴を呟く。 ふと森さんを見ると、なにやら憂鬱そうな顔をしていた。 「どうかしたんですか?」 「え?ああ、ちょっとね…」 森さんが何か考え込んでるなんて珍しいこともあるものだ。 「ちょっと前にさ、ハルキョンのアンソロ本出たじゃない?」 ああ、七夕の日に出ましたね。 「あたしさ、アレ発売日当日にとらの○なに買いにいったのよ。秋葉本店に。」 森さん。ハルキョン信者ですもんね。 「それでさ、店に到着した時、まだ入荷してなかったのか知らないけど棚に置いてなかったの。」 はぁ… 「んで、ずっと一般と18禁のブースを行ったり来たりして、商品が並ぶのを待ってたのね。」 ずっとってどのくらいですか? 「午前11時に...
  • Project512_Part6
     Project512_Part6-もくじ- クイックメニュー    ──(*゚q゚)<ウッウッーウマウマー♪ウッウッーウマウマー♪──   【偽チャック・橘京子に過去話暴露!?】   【保守小ネタ・がんばれ柳本さん!】   【偽チャック・橘京子危機一髪!?】   【保守短編・三月九日】ロンリーバースデー俺2   【偽チャック・カマドウマの逆襲・・・?】   【偽チャック・ポンジー藤原の逆襲?】   【チャック・古泉一樹にヤンデレCDを無限ループで聞かされる】   #バルサミコ酢、やっぱいらへんでー。    ・ ・ ・ ・ ・ ・         _r‐-、―- 、       /   、   ヽヽ      / 〈 i 、、 〉 ハ  } !      |! ヽルヾ∨イテト、l、N      ヾヽ{セリ  ` ′ _ノ       ` ヽ  l二}  ノ          `ー...
  • 空からの花嫁
    「……何だ、これは」 「結婚式のプランよ」  目を丸くしつつも抗議するなんていう何とも言えない状態にある俺の前で、ハルヒはふふんっ、とでも言いたげに胸をそらした。  頭が痛い。  おい、一樹、ただ笑っているな。  有希、お前もただ紙を見ているんじゃない。 「お前なあ……」  高校時代から数えて何度目になるかな、この手の台詞は。  ハルヒに振り回される役どころの筆頭は当の昔にハルヒの隣で笑っている似非爽やか野郎に譲ったつもりだったんだが、どういうわけか俺は相変わらず巻き込まれキャラその一の立場を継続中だ。  いや、この場合その一じゃなくてその二か三ってところか?  まあ、そんな順番はたいした問題じゃないんだが。  ちなみに今の状況についてだが、冒頭のやり取りと俺達の関係から大体察してもらえると思うのだが、あえて説明するならば、このたび晴れて俺と有希が結婚することになり、結婚式を挙げることに...
  • 花嫁消失
    ~プロローグ~ ハルヒ母「本当は式まで男の人を通しちゃいけないんだけどあなたなら問題ないわね」 ハルヒ母「言っときますけど花嫁に悪さしたらただじゃすみませんよ?」 キョン「綺麗だな……」 ハルヒ「キョン!よかった、来てくれたのね…」 キョン「当たり前だろ。オレ達の団長様の結婚式だぜ。」 ウェディングドレスを着たハルヒが儚げに笑う。 俺はそれを見て 俺はハルヒのことが好きだったんだな と、今更ながらに気付いた…… 朝比奈さんと長門が奥のほうから出てきた。新婦の身の回りの世話をしているのだろうか。 朝比奈さんは華やかな黄色のドレス、長門は落ち着いた紺のスーツを着ており、 その姿は純白のウエディングドレスを着た花嫁に花を添えているようだった。 みくる「あ、キョンくん!どう?涼宮さんのウエディングドレス姿は?」 長門「・・・少し赤くなっている」 長門の言葉にドキっとさせられたオ...
  • 【鶴屋家物語】
    『鶴屋家物語』   祇園精舎の鐘の声   諸行無常の響きあり   沙羅双樹の花の色   盛者必須の理をあらはす   おごれる人も久しからず   ただ春の世の夢の如し   たけき者も遂には滅びぬ   偏に風の前の塵に同じ   「鶴屋ホールディングスの上半期計上利益は前年度の約600億円を大きく下回り約30兆円の赤字を…」 「鶴屋HLDとその関連銘柄は鶴屋HLDの上半期における赤字発表を受け、連日のストップ安に…」 「鶴屋HLDの経営悪化について速報が入りました。同社は先程、本日付けでの現経営陣の退陣を発表し…」 「鶴屋HLD及び関連株暴落の反動により買収を主にした外資が集中しており…」   1 【俺】鶴屋HLD暴落【オワタ】(1001) 3 鶴屋株を買っていた香具師で樹海オフ(1001) 4 【練炭】鶴屋株1万株を買った俺は負け組【樹海】(1001)   「速報です!鶴屋ホールディングスは経...
  • 涼宮ハルヒの戦場 エピローグ
     翌日の朝。自室のベッドの上で目を覚ました俺を襲ったのは、恐ろしいほどの肉体的疲労感と精神的脱力だ。 なんなんだこれは。立って起きあがることすらできねぇ。まるでフルマラソンか、トライアスロンに訓練なし、 準備体操なしで突撃敢行後のようだぞ。  近くでじりじりと鳴っている目覚ましを止めようと手を伸ばすが、それすら適わない。 「まずい……このままだと……」 「キョンくーんー、あさーさーさーさーあさー♪」  いつものようにノックなしで訳のわからん歌とともに俺の部屋に現れたのは我が妹だ。。 「起きない遅刻するよー。早く早くー」  とまあ、布団に潜りっぱなしの俺に乗っかってドカドカと騒ぐもんだからまるで拷問だ。 いつもなら寝ぼけてあまり気にならないが、今日は変に意識がはっきりとしている上に全身筋肉痛っぽいので、 痛くてたまらん。だが、それでも身動きもできないんだから、俺の身体は一体どうなっちまったん...
  • シュール短編36
    あれ?・・・違和感が・・・ 谷口がいない? 「そうねそういうときはxを・・・」 何故ここにいる 朝倉! 「何よ いて悪い?」 部室へ走った 長門! 「何」 谷口はどうしたんだ?何故朝倉が・・・ 「そんなの言われても知らないってゆうかぁ 何あんた息切らして何?欲情?  あははきも~い 今時そんなんじゃ彼女にも逃げられちゃうよ ってか今何時?  え?P.M 9 50?やば~い なんかチョベリバって感じ?  あ あたしもう行かなきゃ んじゃね ば~い」 刹那に首を吊った俺だった   キョン「よう古泉」 古泉「キョンたん? っ!その姿は!?」 ジーンズオブジーンズが表れた。 キョン「ふふふふどっちがアナルか分かるまい!!」 古泉「く、狂ってる」 谷口「wawawa忘れ物~」 ガラッ 古泉「い、今だ!に、逃げろー」 谷口「あ、おい!いったいなんー」 そこには異形が立っていた。 キ...
  • 長門有希の笑顔
    「出かけるわよ、有希!」   高校2年生になった年の夏休み、玄関のところで叫ぶ少女がいた。玄関のドアは鍵を閉めておいたはずなのだがなぜいるのだろう、涼宮ハルヒは。 声を聞くのと同時に「また」私の心臓の鼓動が早くなる。   長門「まったく、面白い人」   私は布団からもぞもぞと腰を上げて時計を見た。まだ9時である。     この現象はあの時最初に起きた。 彼女に最初に会った日。昼休みに文芸部室で椅子に座って本を読んでいた時、いきなりドアが開いた。   ハルヒ「あっ文芸部員の人ね!ここ当分あたしに貸して!」   思わず顔を上げてトビラを見た。そこには観察対象が笑いながら立っていた。 彼女がここに来ることなど情報統合思念体から聞いてない。私は情報統合思念体とテレパシー(光速でやりとりする)で議論した結果、彼女に部室を明け渡すことになった。   長門「どうぞ」 ハルヒ「ありがと!」   読書に戻...
  • 涼宮ハルヒのX-FILES <再会>
    ストーリー参考:X-FILESシーズン1「ディープ・スロート」   ハルヒがX-FILE課を設立して3ヶ月がたった。 元々倉庫だったところをオフィスにするため机を運んだりなんだりと 最初のうちはバタバタと忙しかったが、最近はようやく落ち着いてきた。 その間にもハルヒは暇を見てはX-FILEを読み漁っていた。 なお、X-FILE課は副長官直属の課となったため、事件性が見出せれば アメリカ中どこにでも出張できる。 まあ、この点に関しては退屈なデスクワークから開放されたことを ハルヒに感謝しなきゃな。   そうそう、ハルヒの世界に与える能力だが、古泉曰く高校卒業時には もはや消失していたらしい。 ハルヒ観察の任務であった長門がいなくなった点から見てもその通り なんだろう。 結局、最後の最後まで各自自分の正体をハルヒに明かさず、長門に 至っては「任務」と言う言葉をハルヒに伝えただけだった。 ハルヒ...
  • 絡まった糸、繋がっている想い 第三章
    *7*   もう半分の理由…? ハルヒは語りだした。おれたちの知らない2ヶ月を…   「…あたしはみんなが怖かったの」 「怖かった?」 「そう…もっといえばみんなに嫌われていることをしるのが怖かった…」 ハルヒは顔を少しだけ上げて続けた。   「自分が傷つくのがいやだった。あたしって弱いわね…」 鼻で笑いながらいう。 「あたしこと嫌いなんでしょ?いつもやりたい放題やってみんな振り回して…本当のことをいえばそうなんでしょ?」 おれはひとつ言いたいことができたが我慢した。最後までハルヒの話を聞くことにしよう。 「有希もみくるちゃんも古泉くんも…あたしのこと嫌いに決まってる…」 「有希だって急に来たあたしに無理やり部室奪われていろんなもの置いて…休日まで呼び出して連れまわして… みくるちゃんもそう… 着たくもない服無理やり着せて、勝手にお茶くみさせて…ほんとは嫌なはずなのに… 古泉くんなんて、学...
  • DVD
    ハルヒにいぶかしげな表情をされながらも、部室の備品であるノートパソコンを一台お借りして、へいこらいいながら持ち帰った金曜日の夜。 なぜこのノートパソコンかといえば、DVDが見れるからに他ならない。 家にDVDプレーヤーはあるのだが、それはリビングに設置されており、俺の部屋にはそのようなものはない。 あるのはTVとゲーム機だ。お金をためて、ポータブルDVDプレーヤーなんぞを買おうと思うのだが、なかなか達成することが出来ない。 カバンから一枚のDVDを取り出す。きらきらと光るそのデジタルビデオディスクには、とあるジャンルのとある映像が収められている。 これまた借用品であり、持ち主は誰あろう谷口大先生であり、このDVDを借りている間は、そういった敬称をつけて呼ぼうと堅く誓った昼休みを思い出す。 いまは家族が寝静まった深夜であり、これからこのお宝をパソコンにて鑑賞する時間としては非常に適切であろう...
  • Am I father ? 最終章-探索・川辺にて-
      家を出た俺たちはひとまずいつもSOS団で待ち合わせをしている駅前へと向かうことにする。 町を探索すると言うのならやはり始まりはそこに行くべきであるとなぜか思ってしまったのだ。悲しいかな、これも慣れてしまったと言うことなのだろうか。 駅前はやはり駅前なだけあっていくら暑いとは言えども、毎度のことながら多くの人通りがあった。全くこんな暑い日に何やってるんだか。ま、俺たちも人のことは言えないんだけどな。 いつもならここで喫茶店に入って一息つくところなのだが、さっき朝ごはんを食べたばかりだし、喫茶店でのんびりなどしちまったら最後までだらけてしまうような気がするので今日はパスをさせてもらうことにする。これでこの喫茶店は今週の収入が減ったに違いない。そして俺の財布の重さの下り坂にブレーキが多少かかったのも事実である。 「これからどうする?お前らどこか行きたい所でもあるか?」 このままここに立ってい...
  • 涼宮ハルヒのユカイなハンバーガー(前編)
      「ドナルドを探しに行くわよ!」 一週間の学業が全て終了したという、達成感と脱力感に満ち溢れた金曜日の放課後。俺は慣性の法則に基づいて文芸部室へ向かい、小泉の持ってきたチェッカーなるボードゲームでだらだらと時間を潰していた。朝比奈さんの御手から差し出されたホット聖水をありがたく頂きながら、相変わらずゲームに弱いニヤケ面から三回目の勝利を奪い取ろうとした刹那、パソコンの画面とにらめっこを興じていた我らが団長様が唐突に宣言した。ドナルド?誰ですか? 「あー、ハルヒよ。お前が言っているドナルドってのは、夢の国でネズミと戯れてるアヒルのことか?」 ハルヒのトンデモパワーによって瞬間冷凍された部室内で最も早く解凍することに成功した俺は、しぶしぶながらハルヒに質問した。損な役だと分かってながら演じてしまう己が情けないぜ。 「はあ?そのドナルドじゃないわよ。あたしが言ってるのは・・・ほら、こっちの...
  • 長門とちぇんじ
     さて、では現在の私の状況を説明する。 特筆すべき事態は皆無の状況を維持していたのはこの放課後までだった。即ち、この放課後に特筆すべき事態が発生したということにほかならない。 珍しく沈黙を守っていた涼宮ハルヒが突然再起動し、この文芸部室にまで引きずられた。 容姿・生体的基礎能力、そして性格が他を非常に大きく逸脱したこの女子生徒は私の高校生活最初の日から私の後ろの席に居座っていたのだが、彼女は他を拒絶 してるようであったし、私も興味はなかったので、これまでと同じように時々友人(補足すると中学から異性としての要素を考慮にいれない付き合いをしていた国木田君や高校から話すようになった数人の女子生徒だ)と話をしながらも大半では黙々と読書にふける学校生活を送っていた。 どうやらそれがいけなかったらしい。 私は客観的に見れば、正にという無口文学少女だろう。しかし私は一人の人間であり、全...
  • 涼宮ハルヒの追憶 chapter.5
    涼宮ハルヒの追憶 chapter.5 ――age 25 「じゃあ、行ってくるな長門」 俺は長門に出がけの挨拶を済ませ、ドアを開けた。 いつもなら、彼女が「いってらっしゃい」って笑顔で送ってくれるんだがな。 でも、無言で送ってくれるのも嬉しいぞ、長門。 花はもう飾ってあるから。 鍵を閉め、言われたとおりに郵便受けに鍵を入れておく。 じゃあ、学校にでも向かうか。 マンションを出るとき、センサーが反応しないので、人が来るのを待った。 その時、人とすれ違ったが、見えていないようなので安心した。 そういえば、これからあの坂を上るのか。 車で行きてえな、最近ろくに運動もしてないし、疲れるだろ。 まあ、過去の俺の為に頑張ってやるか。 坂を上るぐらい、あの時の苦しさに比較にもならんからな。 学校へと向かう。 その間、いろいろな人とすれ違ったが、やはり誰も気付かないようだった。 なんか悪戯したく...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(中編)
    ◇◇◇◇   【一週間前に事故を回避した少年。また事故に巻き込まれ死亡】  惨劇を目撃した翌日の放課後。俺は谷口が床に引くために持ってきていた新聞に昨日の惨劇の記事が載っていたので、それをかっぱらって読んでいた。他にニュースがなかったのかそれとも珍しい事件だったためなのか新聞社がどう判断したのかわからないが、見事に一面トップを飾っていた。上空から落下した看板を写している写真も掲載されている。  もちろんその下に広がる血もだ。生々しい報道写真である。  昨日その事故に巻き込まれた男子生徒は、やはり先日に俺が助けた奴だった。事故現場にいた目撃者や警察発表によれば、事件性はなく偶然に偶然が重なったために起きたらしい。折れた標識は老朽化が酷く、近く交換される予定だったし、看板も隣接する道路の度重なる大型トラックの通過で激しく揺さぶられ続け、留め金の部分が壊れてしまっていたようだ。  実際に目撃して...
  • 長編・長門有希
      長門有希無題 長門有希無題2 長門有希無題3 長門有希無題4 長門有希のうっかり 長門有希の奇妙な冒険 【鍵の消失】 消失長門いじめ 長門有希の退屈 長門有希の憂鬱 カーディガン 地獄少女 笑顔を見せて それがあなたの望み? 長門有希のきまぐれ どんでん返し 【Lost My Name】 長門消失 にゃがとさん 長門有希の深淵 ナガト~彼方から来た天才~ *麻雀ものです 消失世界 リスペクト・ザ・ハイテンションユッキー ユキは好き? 長門と猫 よっこらせっと 長門平手打ち編 消失版 長門有希の感情 ハイテンションユッキー【黒版】 ミステリックサイン保管ネタ お茶 こころここにあらず 『長門有希の遅刻』 涼宮ハルヒの別れ 長門有希の誕生 長門有希の看病 長門有希の情報操作/長門有希のコンタクト オーディナリ ホリデー ミステリック・サイン後日談 やる気のない長門有希 望まれた世界 最終...
  • 人生計画
    「は、ハルヒ、放課後なんだが…体育館裏に来てくれないか? あ、暇だったらでいいぞ。」 いつもより真剣な顔で…キョンはそう言った。 アイツの顔は少し上気しているように見えた。 …告白かしら? あたしの答えはもう決まっているわ! OKに決まっているじゃない! 体育館裏を覗くとキョンがそわそわしながら待っていた。 …しばらく観察していましょう。 「プププ…何あいつ予行練習しているのよ。 あたしに見られたらどうするつもりなのかしら。 見てるけど。」 「ハルヒ、俺は…」 そう言いながらキョンは振り返る…あ、見つかったか。 「おーい、ハルヒ!」 そう叫び、ニコニコしながらキョンは手を振っている。 さて、出て行ってあげようかな。 「もう、こんなところにあたしを呼び出すなんてしょうがない奴ね。 で、何の用?」 キョンと向かい合って立つ。 距離はおおよそ50cmほど…友達にしては間隔が近すぎるんじ...
  • 「キョンの消失(仮)」
    さて俺はSOS団御用達の例の喫茶店にいる まぁいつもと違うところと言えば俺が皆と一緒のテーブルに座っていないというとこだ なぜ一緒に座っていないかというとそれは昨日に遡る 現在学年末休業、通称春休みの真っ最中 なぜか休みの間というものは夜型になってしまうもので ゲームをしつつ日付が変わるまで起きていたので今日は昼まで布団に包まっていようとは思ったのだが なんの前触れもなく鳴った携帯電話によって俺の安眠は妨害された これで電話をかけてきた相手が朝比奈さんなら妨害された俺の安眠も浮かばれるのだが ディスプレイに表示された名前は「涼宮ハルヒ」 無視しようとも思ったが無視すると財布に無理なダイエットをさせることになっちまう 観念して俺は携帯の通話ボタンを押す 「電話に出るのが遅いわよキョン、明日いつもの喫茶店に朝10時ね」 いつものことながらこちらの予定は一切無視できやがった まぁ、予定など一切入...
  • 長編・涼宮ハルヒ
    涼宮ハルヒ無題1 涼宮ハルヒ無題3 涼宮ハルヒの停学 涼宮ハルヒの改竄 涼宮ハルヒの入学 涼宮ハルヒの異変 涼宮ハルヒの悲調 花嫁消失 ハルヒの想い 世界の終わりに 涼宮ハルヒの赤面 ‐ 涼宮ハルヒの羨望 ‐ ハルヒの実験 涼宮ハルヒの秘密 プリンとケーキ 星に願いを 涼宮ハルヒの猛暑 涼宮ハルヒの結婚前夜 涼宮ハルヒの泥酔 長すぎる10分間 涼宮ハルヒの願望 涼宮ハルヒの憂鬱キョンとハルヒの絆 10月8日、曇りのち雨 閃光のハルヒ 涼宮ハルヒの預かり物 涼宮ハルヒのデート騒ぎ? それは誤解で勘違い 何よりも宝物 超能力 涼宮ハルヒの計算  涼宮ハルヒの嫉妬 ミニチュアハルヒ ベル 3点セット 涼宮ハルヒのネコ にわか雨の訪問者 ハルヒの寝言 涼宮ハルヒの独善(シュール・BadEnd?) 涼宮ハルヒの情熱  涼宮ハルヒの出産 あの日からの願い Amemorywithouttheend 涼宮...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 未来人たちの執着(前編)
    「はーい、おっじゃっましまーす!」  ハルヒは二年――つまり立場上上級生のクラスにノックどころか、誰かにアポを取ろうともせず、大きな脳天気な声でずかずかと入っていった。俺も額に手を当てながら、周囲の生徒たちにすいませんすいませんと頭を下げておいた。  ここは二年二組の教室で、今は昼休みだ。それも始まったばかりで皆お弁当に手を付けようとした瞬間の突然の乱入者に呆然としている。上級生に対してここまで堂々とできるのもハルヒならではの傍若無人ぶりがなせる技だな。  そのままハルヒは実に偉そうな態度のまま教壇の上に立ち、高らかに指を生徒たちに向けて宣言する。 「朝比奈みくるってのはどれ? すぐにあたしの前に出頭しなさい」  おいこら。朝比奈さんを教室の備品みたいに言うんじゃない。いやまあ、確かにあれほど素晴らしいものを 常にそばに置いておきたくなる必需品にしたくなるのは当然だと思うが。  突然の宣言...
  • 涼宮ハルヒの奇妙な憂鬱
    涼宮ハルヒの奇妙な憂鬱       1.  百聞は一見にしかずと昔の人は良く言ったもので、ついさっきまで車の中で俺に向かって長々と持論を浴びせてきたこの男──古泉一樹──が言った事に間違いは無かった。ここは…この世界は、物理法則が全てを支配する超常識的な俺達の世界とはかけ離れていたのだ。今目の前で起きている事実を端的に説明するとなると次のとおりだ。   “古泉は、赤色に鈍く光る球体に包まれ、ビルを一心不乱になぎ倒している巨人相手に空中を自在に舞いながら攻撃している”    俺の生きてきた十何年もの間にこのような夢のような出来事は一切起こらなかった。…そんな出来事があって欲しいと心から願っていた時期もあるにはあったが、しかしこんな夢まぼろしな光景なんぞ、『起こりえる訳がないッ』と考えるのが正解だと既にお子様を卒業した20代目前の俺の頭は解答した。  この常識ハズレな展開が今まさに起こってい...
  • 涼宮ハルヒの童話~シンデレラ編
    むかしむかし、ある国の貴族の夫婦の間に一人のかわいいけど頭のイタイ女の子が生まれました。 ハルヒと名付けられたその女の子は様々な武勇伝からいつしかツンデレラと呼ばれるようになったものの、とても美しい娘に育ちました。 ところが浮気症だけど優しいお母さんがエイズで死んでしまいました。 代わりにやってきた継母と二人の連れ子、みくると有希はとても意地悪で、ハルヒは毎日いじめられていました。 人間立場が違うとここまで豹変するのかと、作者はちょっぴりセンチメンタルな気分になりました。   ある日、この国の王子さまがおしろで女あさりのパーティを開くことになりました。 欲張りな有希とみくるは王子をゲットしようとお化粧したり、官能的な衣装を着たりして、ハルヒを一人残してパーティに出かけて行きました。   ハルヒがパーティに行けないイライラをペットの谷口(犬)にあたっているとそこに魔女のちゅるやさんが現れ、 ...
  • 古泉一樹の結婚
    「キョン、ぐずぐずしてないで早く来なさいよ」   「うるさい、分かってるよ」 あいつはこの坂道で何でこんなに元気なんだ。   「高校の通学路の方がきつかったでしょ、この程度余裕よ」   くそっ、高校の通学路の方がまだマシだった記憶があるぞ。 それとも俺が年取ったって事か?いや、まだそこまでは…   「あんた、体力落ちすぎよ。情けないわね」   「お前みたいに涼しい格好じゃねぇんだよ。しかも駅から距離があり過ぎるだろ だからタクシーで行こうって言ったのに」   「この程度でタクシーなんてホントに情けないわ、それでも団員一号なの?」   団員か、懐かしい響きだな。SOS団は既に有名無実だ。ハルヒから団員という言葉も久々に聞いた。 やはり、久しぶりに他の団員に会えるからテンション上がってんのか?   「何ボッーとしてんの、もうちょっとだから頑張りなさい」   はいはい、分かりましたよ。   「そ...
  • 涼宮ハルヒの記憶
    「あんた・・・誰?」   俺に向かってそう言ったのは涼宮ハルヒだ。 あんた?誰?ふざけてるのか?嘘をつくならもっとわかりやすい嘘をついてくれよ!   だがハルヒのこの言葉は嘘でも冗談でもなかった。 この状況を説明するには昨日の夕刻まで遡らなければならない。   その日も俺はいつものように部室で古泉とチェスで遊んでいた。 朝比奈さんはメイド服姿で部屋の掃除をし、長門はいつものように椅子に座って膝の上で分厚いハードカバーを広げている。 ハルヒは団長机のパソコンとにらめっこしている。 いつものSOS団の日常だった。 「チェックメイト。俺の勝ちだな古泉!」 俺はいつものように勝利する。 「また負けてしまいましたか。・・・相変わらずお強いですね。」 微笑みながらこっちをみる古泉。 俺が強い?言っておくが俺は特別強くなんかないぞ!おまえが弱すぎるんだよ古泉! まぁこの微笑野郎が本気でやっているかどうか...
  • 涼宮ハルヒの告白
    「紅茶……でいいわよね? コーヒーきらしちゃってるから」 ――カチャ 「ハーブには心を落ち着かせる効用もあるし、タンニンは体にいいわ。 ……飲まないの?」 ――カチャ 「……そう。まあいいわ、別にお茶が飲みたくて、来てるわけじゃないもの、ね?」 「……正直なところ、私はどうかしてたと思うわ……不思議探索なんて……」 「え……? あ、違うわよ。今のことじゃなくて、中学の頃の話。」 「……自分でもわかってたわ。無駄に知識だけ持った子供が、公園走り回って、自分の知らないことを見つけるなんて……ありはしないわよ……」 ――ズズッ 「それが元で、変人扱いされて……友達もいなくて……損ばっかりじゃない、私のすることとは思えないわ。」 「でも、だからといって、すぐそれをやめられるかなんて、出来ない。そんなこと……」 「どうして……って……バカみたいじゃない……探索なんてやめて、誰...
  • 殺し屋 キョン
    文字サイズ小で上手く表示されると思います    その男は、普段は温厚な青年にしか見えなかった。  人当たりもよく、基本的に従順。  波風立てるような行為に興味を持つ事も無く、平凡な人生を歩む事を好んでいる様に思える。  ……だからこそ、彼の本性に気づく者は少ない。  そして、不幸にもその事実に気づいてしまった者は生き延びる事はできないのだろう。  今の、自分の様に。  殺し屋 キョン  彼の中に羅刹が住むことに私が気づいたのは、彼がその行為に及んだ後だった。  結果として、私が今もこうして生き延びていられるのは運がよかっただけの事としか思えない。  悪夢としか思えないあの日以来、私はあの男を常に避け続けてきた。  だが、それももうすぐ限界を迎えるだろう。  何故なら、彼の目にあの日と同じ「決して目的を達成するまでは行為を止めないであろう決意」を 見てしまったのだ。  このままではい...
  • 【朝倉涼子の暴走】
     イレギュラーの観測を開始してから1ヶ月……。何の変化も見られない。  いくら3年前から何の変化もない観測任務を続けていたといっても、イレギュラーが観測対象の前に姿を現してから1ヶ月も何の変化もないというのは遺憾だ。あたしの操り主も失望している。  このままでいいのだろうか。いいえ、いいはずはない。  何も知らない観測対象と、いまだに彼女の力を信じていないイレギュラーの二人だけでは変化が起きないのはしかたがない。未来人と超能力者の派閥も彼女に変化が起きることを望んではいない。  しかし、彼女の力は我々にとって有益なものとなりうる。  ならば、彼女に変化を起こさせるのは誰か――そう、我々だ。  それなのに……『彼女』は何をやっている?  あくまでも観測対象が自ら変化を起こすのを待つ。それが主流派のやり方?  納得がいかない。『鍵』を目の前にして、何故こうも落ち着いていられるのか。下手に動...
  • 完全ウリジナルストーリー
    ハルヒ「紅茶……でいいわよね? コーヒーきらしちゃってるから」 ――カチャ ハルヒ「ハーブには心を落ち着かせる効用もあるし、タンニンは体にいいわ。 ……飲まないの?」 ――カチャ ハルヒ「……そう。まあいいわ、別にお茶が飲みたくて、来てるわけじゃないもの、ね?」 ハルヒ「……正直なところ、私はどうかしてたと思うわ……不思議探索なんて……」 ハルヒ「え……? あ、違うわよ。今のことじゃなくて、中学の頃の話。」 ハルヒ「……自分でもわかってたわ。無駄に知識だけ持った子供が、公園走り回って、自分の知らないことを見つけるなんて……ありはしないわよ……」 ――ズズッ ハルヒ「それが元で、変人扱いされて……友達もいなくて……損ばっかりじゃない、私のすることとは思えないわ。」 ハルヒ「でも、だからといって、すぐそれをやめられるかなんて、出来ない。そんなこと……」 ハルヒ「どうし...
  • 長編・その他2
    再会と再開、そして開始 テレビ出演 パラレルワールズ プレゼント ツイスト・オブ・フェイト-キョン殺害命令 SONGOF KUNIKIDA -MELTY CADENZA OF SECRET- ノンフィクション・ストーリー ひぐらしの憂鬱 鶴の舞 朝倉と 一日おにいちゃん 一日おにいちゃん 後日談 涼宮ハルヒの怪談 fixed mind 狙われた憂鬱 One Day.... ハルヒ親父シリーズ ずるい二人 ササッキーシリーズ ●えもん 朝倉涼子の再誕 幸福な鶴屋さん そしてイブはリンゴを齧る えれべーたー☆あくしょん 生徒会長の悪辣 いつも曜日は九曜日 佐々木さんの憂鬱 眠たくないけど……シリーズ crane love 橘の香り 月間佐々木さん 佐々木の囁き Lolita s Love Complex ネクストジェネレーションの憂鬱 谷口探偵の事件簿 SOS団が家族に? えれべーたー☆あく...
  • 涼宮ハルヒ挙国一致内閣
    涼宮ハルヒ挙国一致内閣   国務大臣(敬称略)  内閣総理大臣 涼宮ハルヒ  内閣官房長官 古泉一樹  総務大臣 国木田  法務大臣 新川(内閣法制局長官兼務)  外務大臣兼沖縄及び北方対策担当大臣 喜緑江美里  財務大臣兼金融担当大臣 佐々木(内閣総理大臣臨時代理予定者第一位)  文部科学大臣 周防九曜  厚生労働大臣 朝比奈みくる  農林水産大臣 会長  経済産業大臣 鶴屋  国土交通大臣 藤原  環境大臣 谷口  防衛大臣 長門有希  国家公安委員会委員長 森園生   国務大臣以外の主な役職(敬称略)  内閣官房副長官(政務) 橘京子  内閣情報官兼内閣危機管理監兼内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当) 朝倉涼子  内閣広報官 妹  内閣広報室企画官 吉村美代子  内閣総理大臣秘書官(政務担当) 俺        ああ、なんというか、呉越同舟という言葉がぴったりな状況に陥ってしま...
  • 最終決戦
    閉鎖空間… 「此処は僕たちに任せてあなたは涼宮さんを!」 「行って。」 「キョン君。涼宮さんの方はお願いしますね!」 SOS団の3人は、そう言い1000体はいるだろう神人の分離体の戦闘に入った。 俺は皆が言ったようにハルヒの元へ。 何故こうなったのかと言うと、ハルヒの心が神人に食い尽くされ暴走し、閉鎖空間 を発生させたのが原因だ。 俺たちSOS団は、閉鎖空間に飛ばされハルヒも何処かへ行ってしまった。 とりあえず世界の危機なのは確からしく、俺も長門から。 「私の力をあなたに送る。そうすればあなたも私たちと同じように多少は戦えるようになる。」 そういい俺は力をもらい何処から出したのか、でかい大剣をだし俺にくれた。 俺は、剣だけでなく、RPGで言う魔法まで使えるようになった。 そして、神人の分離体を倒しながら、恐るべきことが分かった。 それは…ハルヒと神人が融合しようとしていたことだ。 これを...
  • 長門有希の憂鬱IV 六章
      六 章 Illustration どこここ    頼んでいたマリッジリングができたという連絡が入り、俺と長門は受け取りに行った。当然だが俺が長門のをもらい、長門が俺のを預かる。こっそり蓋を開けてみたがポツリと埋め込まれた小粒のダイヤがなかなかにかわいい。リングの裏側には長門デザインの宇宙文字の半分が刻まれている。これが俺たちの絆になるんだよなあ。  招待客のピックアップだけして、会場と衣装の用意はハルヒが一式任せろというので放っておいた。長門の招待客リストを見ると俺とほとんど被っていて、うちの社員とハカセくん、機関の顔見知り、トータルで二十人にも満たない。 「俺たちの知り合いって、数えてみると意外に少ないんだな」 「……そう」 「じゃあ高校のときの同級生なんかも呼ぶか」 「……いい」 頭数といっちゃ失礼かもしれないが、式場と披露宴会場を埋めるために阪中に頼んで同窓生名簿を...
  • セカンド・キス 4
    4 雨は既に上がっていた。今日の天気はくもりだ。 今日は祝日であったはずなのに、俺は朝から自転車をえっちら漕いで駅に向かっている。 訳をお話しよう。 昨晩、古泉から電話があった。 ―「夜分遅く申し訳ありません。ですが、何分事態は急を要してまして。 あなたにお話したい事があります。明日の午前9時にいつもの駅前で。」 とのことだ。 予想はしてた。今回の一件で閉鎖空間が発生したとあらば古泉から文句の一つでもでるだろうと。 うんざりだ。そんなもんお前がどうにかしてくれ。 俺の頭の中は既に考えることがありすぎてパンク寸前だ。 「せっかくの祝日に申し訳ありません。しかし緊急事態なんです。」 俺は渋々同意した。緊急事態ってなんだよ。―   文句を言いつつ古泉の言いつけ通りこうして駅までやってきてしまうのだから、俺も相当お人好しだと我ながら思う。 時刻は九時五分前。ギリギリセーフ。 古泉はす...
  • 長門有希の結婚生活 
    「…………」 「…………」 「…………」  のっけからすまないな。  訳が分からんだろう。  そんなお前さんの為に今の状況を説明してやろう。  我が家では毎日俺を使う優先権みたいなものが変わるんだ。  使うってのはおかしな表現かもしれないが、語彙力が無いだけだ許してくれ。  でもって、今日は妻の有希の方にその優先権があったわけなんだが、 有希が野暮用かなんかで家を出ている間に娘が俺を使ってたもんだから有希と娘がケンカしているんだな。  無言の応酬がケンカ? って思うかもしれんが、我が家では、 いや、有希と娘のケンカは何時でもこうやって無言で相手を穴が開くんじゃね?  って位に見まくるのがデフォなんだ。  そんでもって、俺は何時も二人の間で肩身の狭い思いをしてるってな訳だ。  これでだいたいの状況を理解してもらえただろう。 「……何故、約束を破ったのかを三行で」  おお、有希が喋った。 「…...
  • DistorteD-Answers 第一周期
     これは、実際には起こらなかった出来事、でも本当にあった出来事。  今のみんなは知らない出来事、でも、みんなが見た出来事。  壊れてゆく世界で、人々がもがいた記憶。  第1周期 施し  自転車で走行中、下り坂ではスピードが出がちになる。ペダルを漕ぐ労力が不要になるし、風があたって心地よい。  もし、その先に交差点があったらどんなことが起こる可能性があるかはみんな分かるだろう。更に、そこがブロック塀などで先が見えないようになっている場合はなおさらだ。  ふと通過しようとした瞬間に、車が見える。イメージしただけでもぞっとするね。  その時のスピードにもよるだろうけども、「あっ」と思ったとこでブレーキすら間に合わないようなこともあろう。  眼前に迫ってくる車が見えた次の瞬間には、既に病院に搬送されていて、ちょうど顔の傷の縫合をしている真っ最中だった。  ……という上記の一行は知人の...
  • 長門と古泉
    いつもの昼下がり。文芸部室には長門が一人。時おり、ぱさり、ぱさりとページをめくる音だけが聞こえる。がちゃり、とドアノブを回す音がして入って来たのは古泉だ。 「おや、めずらしい、長門さんおひとりですか。他の皆さんは?」 長門は本から顔をあげもせずに、校庭の方を指さす。 「またですか」 と古泉はいつもの笑顔で苦笑いしながら席についた。最近、ハルヒは来年の文化祭で撮影予定の「朝比奈ミクルの冒険01」の企画に夢中で、「カメラテストをする」と言ってはカメラマンにキョンを指名して、朝比奈ミクルに片っ端から様々な衣装を着せて校庭でテスト撮影を繰り返している。衆人環視のもとで奇妙キテレツな服装をさせられる朝比奈さんこそいい迷惑だ。 「....」 朝比奈ミクルも、キョンも、ハルヒもいない部室と言うのも妙に静かだ。長門はもともと何も話さないし、古泉はハルヒやキョンとしか基本的に会話しない。実際、長門と古泉...
  • 長門有希の憂鬱IV 七章
      七 章   lustration どこここ     「お二人様、そろそろ披露宴会場に到着します」 俺と長門は寝ぼけ眼をして、よだれが垂れた口元を拭きつつ起き上がった。シートがふかふかであんまり気持ちがいいので二人とも眠っていたらしい。新川さんが気を利かせて景色のいいところを通ってくれてたようなのだがあいにくと夢すら見ていない。窓の外はそろそろ暮れはじめ夕日が差していた。 「ここどこですか」 「海岸沿いのリゾートホテルです」 リムジンは超高層ホテルのロータリーに止まっていた。ドアを開けて降りると潮のにおいがする。地理的には中央図書館から十五分くらいのところにあるらしい。    俺は花嫁衣裳のままの長門の手を取って車から降ろした。制服を着たドアボーイが胸に手を当てて深々とお辞儀をして俺たちを案内してくれた。長門は裾を引きずらないようにスカートをちまっとつかみ、いそいそと...
  • 桃色空間奮闘記 ~古泉は二度死ぬ~
      戦況は絶望的だった。   それだけが存在理由だ。と言わんばかりに暴れる「神人」という名の半透明の化け物 次々と破壊されていく建造物 飛び交う悪態と悲鳴 既に負傷者の数ははかりきれない   機関に入って以来、僕だってそれなりに修羅場をくぐりぬけてきた。 それは何も僕だけの話ではなく、少なくともここに集まっている仲間全員がそう自負している。 死を覚悟した経験も一度や二度ではないし、実際、仲間の中には生命の危機に関わるほど 重傷を負った人もいた。   そんな経験もあって、僕らは既にこの閉鎖空間内での戦闘に関してはスペシャリストだった。 それはもう全員がたった1人でのハイジャック、及び原子力発電所の奪取が可能なほどに。 そんな一流の僕らが、今まさに機関始まって以来、最大のピンチをむかえている。 午前6時、涼宮さんと彼が朝っぱらから愛し合う事で発生した空間の中で。   「あぁ、もう駄目…」 森さ...
  • 長門有希の報告Report.15
    Report.15 長門有希の憂鬱 その4 ~過激派端末の強襲~  部室での会話の後、なし崩しに涼宮ハルヒと朝倉涼子は、一緒に帰ることになった。 「何であんたと一緒に帰らなあかんのよ……」 【何であんたと一緒に帰らなきゃならないのよ……】 「まあまあ。たまにはええやん。」 【まあまあ。たまには良いじゃない。】  ふてくされたようなハルヒと対照的に、涼子は上機嫌に見えた。  涼子は、見かけ上、喜怒哀楽がはっきり現れるように設定されている。その点では長門有希と対照的。しかしその内実は、あくまで基礎的な人間の観測データに基づき計算された、『恐らくこのようなものだろう』というモデルを基に構築されたものに過ぎなかった。過ぎなかったが。  二度の『死亡』と『復活』を経て、今や涼子は人間に存在する『感情』に限りなく近いものを獲得した。その『感情』が、涼子を上機嫌な表情にさせていた。涼子の誘導は成功し...
  • 遠距離恋愛 第一章 家庭の事情
    第一章 家庭の事情   ことの始まりは一昨日の事だ。 期末試験明け初めての土曜日。 恒例の不思議探索が恙なく終わり(俺の財布のダメージは大きかったが)団長サマの「今日はこれで解散!」 の号令で各自家路についた。もうあと少しで春休みだが、あの団長サマの言によると、SOS団は年中無休で活動予定らしい。ま、少しくらいは俺にもぼーっとシャミセンや妹と戯れるような普通の休みがほしいねえ、などと自転車を漕ぐ俺は、これから起こるだろう真珠湾攻撃を予測できなかったオアフ島守備隊隊長の心境に近かったのかもしれない。   家に着くと珍しく親父がいた。 いつもは日曜日にしか家にいない仕事の虫だから、土曜日のこの時間に家にいるのは、滅多にないことなのでちょっと驚いた。   「ちょっといいか?」 リビングから顔を出した親父は、食卓の椅子に座るように目線で合図する。 その向かいには神妙な顔をしたお袋まで鎮座している...
  • それでもコイツは涼宮ハルヒなんだ 5
    10,時空管理者の憂鬱  あれよあれよと時間は流れ、期末テスト準備期間が始まった。テストが終わればすぐそこにクリスマスが待っている。  クリスマス、か。いやはや、どうするべきだろうな。去年に倣うならもうそろそろハルヒが騒ぎ出すはずだ。しかし、今年は俺に「予定」が有る、らしい。本人の意思がそこに介在しないのがこの場合の悩みであり。もしもその予定をぶん投げてSOS団主催のクリスマスパーティに出たとしたら、どうだ?  世界はそれで呆気無く本当に終わってしまうのだろうか? はあ、真面目に考えるのも阿呆らしい話だが、しかし俺が真摯に向き合わなければ他の誰がこの不条理な超時空的現実に向き合うっていうんだ。古泉は早々に楽観論者に成り下がっちまってたしな。全く、肝心な時に使えない。  ドイツもコイツも俺の都合なんかちっとも考えちゃくれないのは、世界に蔓延る悪癖だ。  ま、今更って話だけどさ。 ...
  • カッターの刃と鮮血の呪い
     ちり取りとホウキを手に、サッサッと手早く生徒会室の床を掃除するわたしの隣で。 「ふむ、なかなか見事な仕上がりだな。キミは将来、美容師にでもなったらいいんじゃないか?」  片手に手鏡をかざし、片手であご先の辺りをなぜ回しながらそんな戯言を吐く人物に、わたしは冷ややかな視線を向けました。 「何をとぼけた事を仰っているんです? 生徒会長ともあろう方が、日常的な身だしなみもおろそかなまま登校したりするものだから、わたしはこうして余計な手間に煩わされているのですよ?」 「いや、すまん。週末の内に行き付けの床屋へ足を運ぶつもりだったんだがな。天気がぐずついていたせいで出掛けそびれたまま、ついうっかり」  そういう事です。月曜の朝に見かけた会長が、横着にも口元やあご周りの手入れを怠ったままだったので、全校朝礼が始まるまでの時間にわたしは彼を生徒会室に引っ張り込み、その不精ヒゲを全て剃り落とし...
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