涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「虫歯と歯医者-公園受付編」で検索した結果

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  • 虫歯と歯医者
    虫歯と歯医者  虫歯と歯医者-下校編 虫歯と歯医者-公園受付編 虫歯と歯医者-治療編
  • 虫歯と歯医者-公園受付編
    後ろにハルヒをのせ、ハルヒが指し示す歯医者の方向へと俺は自転車を押して公園内を移動した。 自転車に乗らないのは自転車に乗るなという公園の注意書きに従ってのことだったりする。 そしてさっきから何かいいたそうにしていたハルヒがやっと口を開いた。 「ねぇキョン」 ん、なんだハルヒ。 「キョンは何色が好きなの?」 さっきいわなかったっけか、青だな。しかしハルヒの声なんだか上ずってないか? 「青以外でよ、例えば黄色とかピンクとか白だとどれが好き」 おいそれってさっき俺がSOS団のみんなを例えた奴じゃ… ハルヒお前はなんてわかりやすいんだ? たしかハルヒが黄色で朝比奈さんがピンク、長門が白だったよな。 それにしてもさっきスーパーで言いかけてたのはこれだったのか。 ここで黒とか答えるほど空気が読めないわけではない俺だが さてなんて答えたものか……。 ハルヒの様子を伺うと不安と期待が入り混じったような...
  • 虫歯と歯医者 
    昼休み急に歯が痛くなった俺は谷口と国木田に別れをつげ気分転換に校内をぶらつくことにした 屋上にあがると古泉が相変わらずのスマイルで俺を出迎えた 「こんにちは、浮かない顔ですがどうかされましたか」 あぁ実は歯が痛くてな、この前の歯科検診では問題なかったのに急に痛み出したんだ 「それは災難ですね、よろしければ知り合いの歯科医を紹介しましょうか?」 どうせ機関御用達なんだろ遠慮しておく、それに今日は保険証持ってきてないしな ところでそういうお前も心なしか疲れているように見えるぞ 古泉のいつものスマイルもいささか曇りがちにみえた 「ええまぁこのところ断続的に閉鎖空間が発生してまして」 確かにハルヒはこのところ時々黙り込んでいるときがあるが、で今度は何が原因なんだ? 「原因は虫歯です、この前の歯科検診で見つかったとか」 あぁそういえばハルヒがそんな話をしていたな、虫歯が痛くて閉鎖空間とはね 俺もそ...
  • 虫歯と歯医者-治療編
    「軽い貧血ですね、暫くこのままにしていれば意識は戻るでしょう」 ハルヒは大丈夫なんですか? ハルヒの診察が終わり俺への診察中のことだった、若干緊張し不安気な様子を見せていたハルヒだったが 不安に耐え切れなくなったのかとうとう気を失ってしまったのだ。 「安心してください、彼女は歯科衛生士だけでなく看護師の資格も持っています」 とお母さん先生が補足する、機関の人選に抜かりはないようだった。 俺はハルヒの不安感を軽く見ていたのだろうか? あいつの不安な気持ちに気づいてやれなかった自分がちょっと情けなかった。 「涼宮さんのことは彼女に任せてあなたはこちらへ、レントゲンを撮る必要があります」 とお母さん先生が言ってきたが俺はハルヒのそばにいてやりたかったので躊躇した。 「涼宮さんは大丈夫です、それに今回の依頼主からの伝言を伝える必要がありますが 涼宮さんがいる場所では禁じられています」 機関...
  • 虫歯と歯医者-下校編
    泣く子とハルヒには勝てないんだろうなと思いながら俺はハルヒと一緒に坂道を下った。 時代劇で領民に無理難題を押し付ける悪旗本役の募集があったらハルヒを真っ先に推薦したいね。 悪代官役でもOKだ。 さて並んで下校する高校生男女二人連れの俺とハルヒ 字面だけなら青春の熱き血潮が爆走中といったところだがそうは問屋が卸さないだろう。 俺達の前後左右を歩く北高生達に俺達がどう見えるかと質問しても 例のヤバイ女とその手下の変な二人連れという答えしかかえってこない筈だからだ。 じゃぁ俺達のことを知らない人ならどうなのかというと まわりに北高生以外の通行人がいやしないとあっては変な二人連れ以外のなにものでもない。 と自分でだした結論になんとなく理不尽さを感じつつハルヒの様子を伺うと 「全くキョンったら高校生にもなって歯医者が怖いだなんて団長として恥ずかしいわ」 などと相変わらずの妄言三昧だ。 それもこれも...
  • 長編・キョン2
    涼宮ハルヒのロックバンド キョンとキョン Happiness! 『思い出の結晶』 『キョンの悪夢』 志 ハルヒの好きな人 『lakeside love story』 真夏の日の夢 3人娘の本音 BR 未完? キョンの突撃 To非日常 from日常 初恋 in the middle of nowhere カントリーロード ガール・ミーツ・ガール 涼宮ハルヒの微笑 とりあえず無題(仮) 宇宙戦争 SOS団お掃除大作戦 全力疾走!ロミオ&ジュリエット ただ一人のための物語 ある日のイベント 緋色の媚薬 命の価値 キョンの日常 ) 幸せの定義 尾行大作戦? あるカップルの優劣 And everyone passed away リセット(微鬱描写有) 虫歯と歯医者 恋愛お試しお手伝い! 涼宮ハルヒの中秋 ハルヒになっちゃった 月で挙式を 三者面談 とびだせ大作戦はサイケデリック 親愛の情 デッサン ...
  • 橘京子の退屈(前編)
    それから数十分後…… 「…………」 「――――」 「…………」 「――――」 「……むにゃ……」 「――――」 「……た、助けて……」 「――――」 「……うわ……捕ま……」 「――いい加減――起きろ――」」 「へぶぅ!!!」  あたしは突然九曜さんに殴られました。しかもグーで。 「何をするんですか九曜さん!」 「暇だ――からといって――時間を――蔑ろに――すべきではない――」 「無駄になんかしてません! あたしは……その……」  徐々に昇りつつある太陽を眺め、ふんっと鼻を鳴らし、気合を一発注入しました。 「今まで別世界の旅人となってアナザーワールドをさまよっていたのです。そして異世界の悪魔に追いかけられていたのです!」  そう、そうなのです。あたしは異世界へと降り立ち、右も左も分からないこの世界を彷徨っていると、突然この世のものとは思えない何か――悪魔が、あたしに襲い掛かってきたので...
  • 医者も匙を投げ出す病気の話
    部室の窓から見上げた空は清々しく晴れ渡り、朝比奈さんの煎れてくれたお茶も美味い。 長門は定位置でページを繰り、古泉はオセロのコマを片手に爽やかスマイル。 この上なく平和な放課後。 なのに俺の気分が晴れないのはどうしてだろうね。 いや、原因はわかってるんだが。 つまり…… どうやら俺は普通の人間には興味のない、恋愛感情なんて精神病の一種だと言い切る女のことが好きらしい。 自分のことなのに伝聞形はおかしいと思った奴は俺の複雑な心境を察してくれ。 告白? そんなことしてみろ。精神病の烙印を押されて可哀相な目で見られるのは目に見えている。 あいつの興味を引く要素なんてひとつも持ち合わせていないと胸を張って断言できる、 機関とやらのお墨付きまでいただいた正真正銘普通の人間である俺は溜息を吐くしかない。 現在全力でなかったことにしようと努力中なんだが、一旦自覚してしまうとどうにも上手く行かない。 ...
  • 凉宮ハルヒの指輪@コーヒーふたつ
    ━━━季節が移り変わるのは早いもので、気が付けばカレンダーが最後の一枚になっていた。 俺の波乱万丈な2006年も、あと少しで終ろうとしている。 思えば、今年はいろんな事がありすぎた。 本当に色々と・・・ まあ、ハルヒと付き合う様になってからは、比較的に穏やかな日々が続いている気がするが。 そして、俺は今朝も早朝サイクリングの如くハルヒを迎えに自転車を走らせているのだ━━━━ 【凉宮ハルヒの指輪@コーヒーふたつ】 いつもの待ち合わせ場所に着くと、俺より少しだけ遅れてハルヒはやって来た。 しかし・・・何故か、私服だ・・・。 「おはよう・・・。」 -おはよう・・・どうした? 「うん・・・アタシ・・・今日は休むわ。」 -えっ? 「迎えに来てくれて悪いんだけどさ?ちょっとね・・・」 -あ・・・ああ、別に気にするな。それより大丈夫か? 「・・・。」 -ハルヒ? 「後で、メールする...
  • 想い出は、雪とともに 第二章
      長門が俺の前から姿を消してから、四回目の春を迎えようとしていた。俺は大学に進学したものの、長門と別れて以来何もする気が起こらず、留年を繰り返していた。 そして、暇さえあれば長門と別れたこの公園へ来て、ベンチに腰掛け、長門と過ごした日々を思い返している。 最初のころは、谷口や国木田や古泉等が俺のことを心配して、ありきたりなアドバイスを色々してくれたが、やがてみんな諦めて俺の前から去って行った。ただ一人を除いては…… こうやって長門との思い出に浸り街を眺めていると、そのただ一人の例外が、高校生だったころと同じように坂道を登ってくる。そして、あの頃とおなじように笑顔で俺に声をかけるのだ。 「お待たせ!」 「別にお前を待っていたわけじゃないぞ」 俺もあの時と同じようにぶっきらぼうに答える。そんな俺の様子を見て、ハルヒはあきれたように両手を広げて首を左右に振った。 「まあ、別にいいけどね」 ...
  • 下衆谷口のなくころに ~かつおぶし編~
    谷口「ブログなんてのはノリノリの時なら1日に何度でも書けるけど、ヘナチンの時は1ヶ月でも2ヶ月でも更新とまっちゃうよね」   谷口「赤外線のようにやさしくあなたを包み込む包容力の持ち主と名高き谷口です」   鶴屋「いいからそこに、座りなさい」 谷口「はい、おおせのままに。今日は鶴屋さまの方からご指名いただき、ありがとうございます。勝負パンツでやって参りました」 谷口「どんなパンツかと言うと、ノーパンです。ええ、そうです。ノーパンです。お察しの通り、穿いておりません」 鶴屋「キミがノーパン健康法に取り組んでいようが飲尿健康法に精を出していようがどうでもいいにょろ」 鶴屋「それよりも。今日なんで私に呼ばれたか分かってるのかい?」 谷口「さて。何故でございましょう。新しい下着を買ったからドレスアップ後の姿を品評してくれ、とかでござんしょうか」   谷口「おいどんならいつでもOKです! さあ、...
  • 長門有希の死亡
    ~長門有希の過労~   「それじゃ、今日は終了ね!また明日!」 いつもの活動を終え、私は本をしまって、帰ろうとしていた。 いつもの道を通って、私は自宅に着いた。 夕食の支度をしようと立ち上がろうとしたとき、目眩がした。そのまま、倒れこんだ。 「彼」に助けをもとめようと、電話をとる。 意識が朦朧とするなか、ダイヤルをかけて電話する。 プルルルル・・・プルル、ガチャッ 「おう、長門か。どうした?」 「彼」とは、そう、キョン。 「お願い・・・助けて・・・」 「ん、んん!?どうした長門!」 「あう・・・来・・・て・・・」 「おい長門!なg・・・」 プツッ 電話は切れた。 5分後、息を切らして「彼」がやってきた。そのほか、朝比奈みくる、古泉ー樹が来ていた。彼が呼んだのだろう。 「な・・・長門さん・・・」 朝比奈みくるは倒れこんだ。古泉ー樹が支える。 「長門さん!どうしたんですか!」 古泉ー樹がたず...
  • 規定事項の子守唄 第九話
     公園を一周して、さきほどのベンチに、もどってきました。 「茶番劇に巻きこんでしまって、すみませんでした」  ベンチに腰をおろしてから、最初に古泉くんがいったのが、それでした。ふだんとはちがい、自嘲のような笑みをうかべていました。 「さっきの男のひとは、古泉くんのお父さんなんですね? 」 「はい。……風変わりなひとだったでしょう? スポーツ観戦とミステリーが大好きで、その話題が出ていると、知らない相手でも気軽に話しかけたりすることがあったんです。だから、ああすればきっとコンタクトがとれると思いまして」  話しかけたりすることがあった。古泉くんは、過去形でそういいました。 「それにしても、うごいている姿を見たのはひさしぶりでしたが、すっかり老けていましたね。あれで四十まえには、まったく見えないですよ」  肩をすくめて、やはり古泉くんは皮肉っぽい笑みをうかべました。 「お父さんは、その」 「...
  • 長門有希の憂鬱III The ecstasy of Yuki Nagato
    The ecstasy of Yuki Nagato      長門の夢を見た。ほっそりとしたお姫様の格好をした長門が白いドレスを着て、悪の帝王に捕まっていた。 「悪の帝王、ユキ姫を返せ!」 「キッヒヒヒ。欲しかったら力ずくで取り返してみなさい」 「おう!望むところだ」 俺は蛍光灯のように光るサーベルをブンブンと振り回して、ハルヒ扮する悪の帝王を倒した。 「ユキ姫、俺とケッコンしてくれ」 「……それは、できない」 「なんでだよ。ほかに好きな男がいるのか」 「……わたしは、あなたの妹」 まさかそんな。今になってそれはないだろう。    長門の顔が妹の顔とダブった。 「キョン君、早く起きて」 昨日ハルヒがあんなことをやらせるから悪いんだ。俺はブツブツ言いながらベットから這いずり出た。おかげで学校に遅刻してしまった。    気が付くと、いつのまにか四限が終わっていた。授業中の記憶がない。俺は...
  • 誰も知らない二人のためのフィルム
      二人のために用意されたステージは、雪の中に浮き出た木造りの円形の踏み台だった。粉雪は、公園内の遊具の殆どを穢れのない白に沈めてしまっていた。浅い雪が絨毯のように敷かれた土台の上に、古泉は真っ先に足を掛けてよじ登り、次いで長門を引き上げた。 すっくと台の上で立ち上がり、地上よりも一段上となった場所から見渡した世界にあったものは、穏やかに降り積もり続ける氷の結晶と、白濁した空模様と、冷たさを湛えすぎたためにこの上ない無色である鋭利な寒風。それがすべてだった。 薄い雪を踏みしめた足を動かすと、シャーベットをスプーンで掬い取ったときのような、心地いい音が耳に跳ね返る。 一歩を踏み出したところで立ち止まり、古泉は綺麗に靴を模写した、白い下地にかたどられた己の足跡を振り返って眺めた。長門は動かず、やはり無言で、古泉の靴跡を眺めていた。 この広場から突き出たような円い壇の上で、ちょっとした...
  • サムナンビュリズム前編3
    昨日の夜、明日の予定についてハルヒから電話があり、それによるとどうやら今日は午後三時に駅前集合らしいのだが、 昨日と同じ轍は踏むまいと一人意気込んだ俺は、二時間も前に目的地へたどり着きはや二時間近くが経過していた。   なんなんだろうね。   やることなすこと全て裏目に回っちまうのは俺がそう望んでるからなのか? だとしたら俺は相当なMだな。 いやそんなことは決してないが。   と、一人黙々と頭の中で自問自答を繰り返していると、何やらけったいなリュックを背負った団長様がようやくご登場なすった。 時計を見ると時刻はぴったり三時。 ギリギリ遅刻ではないようだが、今日はやけに時間通りだなハルヒ。 「遅刻じゃないんだからどうでもいいでしょそんなこと。それよりちゃんと昨日言った通りにしてきたの?」 「ああ、昼は抜いてきたし、ゴザも持ってきた。ほれ」 そう言って俺は手にさげてた袋を見せた。まあ昼は多少...
  • ●えもん
    第1話 「アッー!の世界からはるばると」 第2話 「ホモでもドア」 第3話 「ソノうほホント」 第4話 「うほールライト」 第5話 「タイムマシン」 第6話 「BL本入りこみぐつ」 第7話「古泉だらけ」 第8話「ホモ訳コンニャク」 第9話「ウホタケ」 第10話 大長編「●えもん キョンの恐竜」前編 第10話 大長編「●えもん キョンの恐竜」後編 第11話「空気うほっ」 第12話「アッーンキパン」 第13話「お医者さんカバン」 第14話「時限バカ弾」 第15話「スペアブリーフ」 第16話「ホモ達の輪」 第17話「夢テレビ」 第18話「裏シマキャンディー」 第19話「変態ドリンク」
  • 橘京子の退屈(後編)
    「全く……九曜さんのおかげで偉く恥をかいちゃいましたよ。頼みますからあまり変なことはしないで下さい」 「――――」  宴会で、受けると思ってやった一発ギャグが案外受けなくて、しんみりと席上を後にしたしがないサラリーマンのような顔を浮かべながら、あたし達はデパートを逃げるかのように出て行きました。  今はデパートから少し離れた、桜並木を歩いています。 「はあ……」  九曜さんのおかげで被害が被りまくりです。あたしへの精神的ダメージは、ボス戦で8回逃げた後に発生する改心の一撃ラッシュ1ターン分に相当します。  今日の九曜さん、ツッコミ具合が滅茶苦茶です。ひどすぎます。何でここまでキワどいことをするのかしら? 「あなたも――彼に――対しては――迷惑を――かけ過ぎ―ー」  え……? あたしが、彼に迷惑をかけてるですって? 根も葉もないことを言わないで下さい! 「根も葉も――ある……――あなたは―...
  • 涼宮ハルヒの情熱 第2章
    第2章 雨で中止になった第2回SOS団花見大会だが、ハルヒはそれほど不機嫌ではなかった それは今、俺の部屋で格闘ゲーム大会を催し、長門と決勝戦を繰り広げる様子や古泉の話からも明らかだ 「そこぉ!」 ハルヒの超必が決まり、決勝戦の幕が閉じる ハルヒが勝ったという結果を残して 長門はゲームをするのは初めてと言っていたが、慣れるにしたがってどんどんうまくなった それでもハルヒにはかなわない どうでもいいが古泉は最下位だった ボードゲームも弱いがコンピューターゲームも弱いらしい 「簡単すぎるわね、もっと難しいゲームはないの?」 ひとしきり優勝にはしゃいだあと勝ち誇ったようにハルヒが言った 「ソフトならそこの棚に入ってる。好きに選べ」 ハルヒがソフト探しに夢中になっている隙をみて俺は長門に耳打ちした 「この雨はいつやむかわかるか?」 すると長門も小声でこたえてくれた 「不明、ただしこの雨により桜の...
  • 記憶喪失
    「・・・キョ・・・ね・・・キョン・・・」 …ぼんやりとした頭の中で、突然誰かの声が響いてくる。妙に聞き慣れた声だ。   「キョン・・・起き・・・よっ・・・」   なんだか意識がはっきりとしない。目の前は真っ白だった。 一体俺は何をしているんだ?   「・・・キョン!ねぇったら!」   …キョン? 突然女の大声が耳に届いたと思ったら、なんだか大きく身体を揺さぶられていることに気付く。 おいおい、一体何してるんだよ?   「ねぇ、起きなさいよ!キョン!起きてぇ!」   キョン・・・キョン?誰だよそれ。 というかこれは一体どういう状況なんだ?なんだか意識も朦朧としているし、まぶたが妙に重い。   「落ち着いてください涼宮さん!とりあえず救急車をよびましょう!」   あー・・・また新たな声が聞こえてきた。今度は男の声だ。   「キョ、キョン君!あわわぁ~~~~!!!」   …まだいるのか。それにし...
  • 眠気と休日~長門と古泉編~
    午前7時半。 わたしはいつもの喫茶店に向けて歩いている。しばらく前の探索の日は危うく《キョン》に後れを取ろうとしたため、これまでより15分早く出ることにした。 いつもとは少し違う風景、出会う人も少し違う。新しい発見、時間をずらして移動するのも興味を持った。 グラウンド、大人の人間が集まって何かしている。 あの時の……《野球》だ。 遊撃手の人だけ、一際若いようだ。わたしの目は、その若い遊撃手の動きを追っていた。 朝日に照らされながら、軽快にボールを捌く彼は、とても引きつけられる。興味深い。 しばらく立ち止まって見ていると、試合も終わり、一人だけ着替えを済ませた遊撃手の人がこっちに来た。 「………あ。」 驚いた。さっきまで、わたしが目を奪われていた遊撃手の彼。 彼は副団長、古泉一樹だった。 「おや、長門さん。お早いですね。」 彼が話しかけてくるのに頷いて答える。 「どうせですし、一緒に行きまし...
  • SOS団の無職
       先日、妹が地方公務員試験に合格した。高校卒業以来1年間、必死に勉強してきたんだ。努力の成果が実ってよかったなと大いに祝福してやりたい。兄としても、非常に鼻が高い。  しかしそのおかげで、俺の現状がより肩身の狭いものになったのもまた、否めない事実なのだ。妹に先を越された兄。その重みが十字架となって俺の双肩にのしかかる。  そもそも俺は年の離れた妹に対して、並々ならぬ威厳を持って接してきた。妹がおいたをした時も、冷静に実父のような対応をしてきたものだ。  その俺の兄としての立場が、一気に瓦解した。3日前、妹が満面の笑みで合格通知の入った封筒を俺の部屋に持って駆け込んできた瞬間から、だ。  俺の考え過ぎだろうか。妹が俺を呼ぶ時のイントネーションが、いつもの「キョンく↑ん↓」ではなく、目上の者が下の者を諭すような「キョンく↓ん↑」だったような気がする。  とにかく。その時以来、ガラス...
  • 絶対に…
    「ハルヒ信じてくれ!!」   「嫌よ!!信じれる訳ないじゃない!」   え、何やってるかって? わかった、順を追って説明する。         俺は1ヶ月前ハルヒのことを好きだと気付いた。 きっかけは些細なものだ。 俺が学校を風邪で休んだとき、ハルヒがお見舞いにきた。 そのときにあいつは、「キョンがいないとつまんないんだからね。」と言って、微笑んだ。 その微笑みは俺がハルヒのことを好きだと気付かせるのに充分な威力を持っていた。   その日以来、そのことを妙に意識してしまい、まともにハルヒの顔を見ることができなかった。 そしてある日の放課後のこと、俺とハルヒ以外の奴は用事があるらしく来ていなかった。 俺はハルヒと2人きりになったのでソワソワしていた。 すると、ハルヒがいきなり口を開いた。   「あんた何か隠してるでしょ。」   大正解。隠してることはな、お前のことが好きなんだよ。   なんて...
  • あま~い短編置場
    www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/16.htmlここにはあま~い短編を置いてください  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 【題名付き・短編保管庫】 1   たまにはコンピ研部長だって! 幸せの連鎖 抱き枕と二人のコミュニケーション 長門有希の贈呈 嘘とエネルギーの等価性 ハルキョン的10のキス保守 花言葉シリーズ? 鶴のロンド 魔法の言葉~would you marry me?~ 勝ち?負け? 「カレンダー」 カレンダー(H-side) ミイラ盗りのミイラは犬も喰わない (古泉×阪中) 谷口の恋心 hug(古泉×鶴屋さん) シフォンの幸福論(藤原・橘) 言葉にできない (長門×朝倉) かき氷(あま~い話?それとも…) 医者も匙を投げ出す病気の話 谷口の痴漢 結婚しよう ハルヒと春日 甘いのは飴かそれとも… 二年越し勘違い ゆきどけ デートしよう アイ...
  • 2 はじめての休日
    ~2 はじめての休日~  ふふふ……うふふふふふ。ついにこの日が来たわ。今日は二人暮らしをして初の土曜日。  即ち休日。どこに連れて行ってやろうかしら? 足りない物の買い出し? 雰囲気のいい公園探し?  ふふ、キョンと外出デートなんて久しぶりだわ。楽しみでたまんない!  あたしは体を起こして隣りに寝るキョンを眺めた。あたし達は一つの布団、一つの枕で寝てる。  わざと布団を持って来なかったのはあたし。キョンと一緒に寝たかったし、腕枕が気持ちいいんだもん。  それにしても……起きないわね。出かける時間が無くなっちゃうじゃない。 「こらー、キョン。起きなさーい。食べちゃうわよー」  あんまり起こす気のない起こし方をしてみる。だって食べちゃいたいから。 「……食われたくないから起きるよ。ふぁ……おはよう、ハルヒ」  起きちゃったわね……残念だわ。そういえば寝起きのキョンの顔をしっかり見るのは初...
  • 缶コーヒー、ふたつ4
    放課後・・・である。 俺は足早に部室棟に向かい歩いていた。 実は今朝、古泉に『後で話がある』と持ちかけたものの、すっかり場所を特定するのを忘れていたのだ。 とりあえず、部室に行けば・・・そう考えて、急いでいるわけだ。 部室に到着した俺は、すぐにドアを開けようとして、一瞬躊躇った。『そうだ、朝比奈さんの着替えを警戒せねば』 思い直して、ゆっくりとドアをノックする。 トントン 返事は無しか?あれ? 微かに、何か聴こえる。 水道の水が流しに流れる音・・・ そして・・・ 微かに聴こえる歌声・・・ ♪指を 繋いだら oh friends 時が止まる 気がした ・・ 朝比奈さんが歌っているのか? あの、文化祭の映画での歌の印象が強烈だったせいか、意外な美声に少し驚く。 あ、そうだ。古泉、古泉。 朝比奈さん、居ますか?入りますよ! 「あ・・・は~い!」 部室のドアを開けると、朝比奈...
  • こわれてしまった少女のはなし
    少女たちとその観察対象は、高校を卒業した。   同時に、平凡な毎日はつまらないと嘆いていた神は力を失う。 彼女は彼の隣で笑い、時には怒り、時には泣き、退屈というものを忘れていった。   少女と彼女を監視していた未来人は本来自分が居るべき場所へと帰る。 彼女は泣きながら怒り、未来人を引き留まらせようと考えたが、もうその能力は消え去っていた。 彼女と同じく、超能力者であった男は力をなくす。 男は彼に礼を言い、それを最後に消息不明となった。     少女は彼と彼女が結ばれるために尽くしたが、ある日始めて気がつく。   わたし、も、彼、が、す・き?   少女は宇宙人である。 そのような感情など、持つはずが無い。   それでも少女は、納得がいかなかった。     わたしは彼のことがすきなのかもしれない     それを聞いた少女の創り主は酷く驚き、処分しようと考えた。 しかし彼は、少女が一度時空改...
  • 想い出は、雪とともに 第一章
    俺はいま小高い丘の上にある公園のベンチに腰掛けて、眼下にある街を見下ろしている。公園とはいっても遊具はひとつもなく、ベンチと自動販売機、そして一本の大きな桜の木があるだけの寂れた場所だ。 だが、ここは俺にとって思い出深く、大切な場所。俺が最愛の人と一年間を過ごし、そして最後に別れた場所。 いまでも、俺はこうやって待ち続けている。彼女がいつか俺のもとに帰ってくることを。もう二度と戻ってくることはないことを知っていながら。 彼女との別れは避けられない運命のようなものだったのだろうか。それとも、あのとき何か俺にもできることがあったのだろうか。 聞いて欲しい。俺の高校時代の最愛の人との一幕を、そしてその結末を。あれは、朝比奈さんが北高を卒業し、俺が高校三年生になったころのことだった。         俺は北高に入学し、涼宮ハルヒに出会った。そして、涼宮ハルヒの監視役としてそれぞれの勢力から派遣さ...
  • 『lakeside love story』 7日目
    『lakeside love story』   《7日目》     「「……あ。」」 約束の30分前。 俺とハルヒは喫茶店の前の横断歩道でバッタリと会った。 「キョン!?あ、あんた珍しく早いじゃない。」 「昨日会えなくて辛かったんだぞ?俺は。」 本音だ。 実際、気がつくとハルヒのことを考えているのが昨日の俺だった。 「くぅ…あんたいつからそんなに歯の浮くようなセリフを連発するようになったのよ。……あたしも寂しかったんだからね?」     「合宿は俺のキザさのレベルを上げるためにあったようなもんだからな。」 と、俺は苦笑しつつ答えた。     「ふん、まぁいいわ。行きましょっ!」 何処にだよ。 まだ何も聞いてないぞ? 「公園よ、湖のとこにある公園!」 と言うと、ハルヒはニヤッと笑った。     公園まではバスで移動。 俺はハルヒの荷物を持ってやり、混んできたら老人に席を譲ったりしていた。 「...
  • 恋愛相談 後編
    古泉一樹が、去った。   残ったのは私と、バラバラになって地面に散らばったチケットだけ。 私はそのちぎれたチケットの欠片を1つ、手に取った。 古泉一樹との行動は彼に関するエラーの除去が主目的。 古泉一樹との関係はそれほど重要視される問題ではない。大丈夫。   「なあハルヒ、途中で会ったんだからわざわざ公園行く必要ないんじゃないのか?」 「何言ってるの!物事は始まりが大切なのよ!公園で待ち合わせって言ったら待ち合わせなの!」   涼宮ハルヒと彼がこちらに歩いてくる。彼らもまた、この場所を待ち合わせにしてたのだろう。 私達と同じように。……もう、私達は待ち合わせた意味を失っているけども。   「あ、有希じゃない!」 「長門、どうしてここに?……そうか、お前も待ち合わせか。古泉とか?」   二人が私に話しかけてきた。それに答えるために、私は二人の方向を振り返る   「え……?」 「おい、長門……...
  • 缶コーヒー、ふたつ1
    はァハァハァハァ・・・ 「ちょっと、キョン!もっとスピードだしなさいよ?だらしがないわね!」 ハァハァ・・煩いぞハルヒ・・荷台に座っているだけのお前には判らんだろうが、さっきから延々と緩い登り坂が続いているんだ・・・。 今、俺は自転車の荷台にハルヒを乗せ、この一見平坦に見える心臓破りの坂道を往年のスポ根ドラマも真っ青なくらいの汗を流しながら登っている。 「しかし、オシリが痛いわね。自転車にも後部座席の必要性を感じるわ。」 勝手な事を。 仮にそんな自転車があったとして、おまえは一体だれに運転させる気・・・って俺か。 ああ・・本気で疲れてきた・・・もうマジメに後ろの煩い荷物に取り合うのはやめよう。 感情を捨てマシンになるんだ。 頑張れ、オーバーヒート寸前のエンジンな俺・・・ ところで、俺が何故オーバーヒートでエンジンなのかを説明する必要があるな。 話は、つい先程の放課後の部室へ...
  • 僕と森さんと時々2ch
    これと言ってやる事もない普段この常日頃な日常。 そんな訳で機関のパソコンを使って僕は2chをやっています。 他の方々もCoCo壱番屋の宅配を食べながらザ掲示板等色々なさっているようです。 言っときますが、僕達は少数派ですよ? それでもこの熱く暑い夏なので多丸さんが冷えピタを額につけてソファーで寝ていたりと、まぁ、全体的にだらしなくはなっていますね。 新川さんは相も変わらず、イロコィ・プリスキンを名乗って何処かへ行った模様ですね。 森さんもリラックマのぬいぐるみを取りに行った模様ですね。 「あ、フリーズした」 本日三回目のフリーズ。森さんが大量に仕入れた可愛い画像のせいで残り要領が激減したのが原因です。 僕はパソコンを強制終了させた。 やる気が削がれて黒いモニターをただ見つめる。 ちなみにですが僕がやっていたのはオカルト板のツンデ霊スレの閲覧です。 じつは幽霊っていうのが怖いんですよ、怪談は...
  • SOS団の無職16
    前回のあらすじ  キョンたちSOS団団員たちは、無事過去の世界から帰還することができました。明確な理由はサッパリなままですが。  しかし涼宮ハルヒが時間を巻き戻した理由は判明しました。キョンも、自分が佐々木と一緒に買い物をしていて、その現場を涼宮ハルヒに見られたからだ、と時間遡行の原因を納得できないまでも理解はしました。  キョンは佐々木と一緒に、涼宮ハルヒの誕生日プレゼントを買いに出かけていたのですが、残念ながら彼女の誕生日はまだまだ先です。  もうすぐ誕生日おめでとう!になるのは、古泉一樹だったのです。なんという悲しい勘違い。     ~~~~~      新車特有の接着剤を思わせるにおいをぷんぷん漂わせる車内で、なんで買いたての車ってこんなにくさいんだろう、と疑問に思いながら助手席に座る私はシートを倒して寝そべった。  隣でハンドルを握るお手伝いさんに訊いてみたら、この...
  • あるビニール傘
     ふと、空を見上げた。  あたり一面どころか、この世の果てまでも続いてるんじゃないかって錯覚してしまうほどに、どんよりとした灰色の雲が、ほどかれたターバンみたいに広がっている。  そのぐしゃぐしゃになっているターバンからはシトシトと無数の雫が降り注いでいる。雨粒がお洒落もへったくれもない、ただ大きいだけの黒い傘を叩く。その音が心安らぐような曲を奏でてくれるなら、俺の憂鬱も少しは晴れたかもしれないが、生憎、そんな風流なことはなかった。  雨の日特有である、葉がしけった匂いが鼻腔を刺激していた。  止みそうで止まない。もう十分に潤いを与えてくれたはずなのに、雨雲はまだ満足できないのか。これでもかってくらいに、延々と雨を降らせ続けている。  梅雨。  ただそれだけのことだった。が、季節柄的にしょうがないと分かっていても、やっぱりダウナーになるのは避けられない。雨が好き、なんてロマンチスト気取...
  • ミヨキチの暴走~決意
    現在、午前9時ジャスト。 俺が三人に指定した時間は10時だが、家にいると決心が鈍りそうだったから早めに家を出た。 10分後、公園に着いた。当たり前だが、まだ誰も来ていないな。 俺はベンチに座り、この数週間の事を思い出した。ミヨキチの暴走、ハルヒと佐々木とミヨキチからの告白。 それから変わった三人。色んなことがあった。疲れることが多かったけど楽しかった。 短い思い出に浸っていると、三人がやって来るのが見えた。時計を確認すると、9時40分。30分も思い出に浸っていたのか… よう三人共。俺は三人に普段通りに挨拶をした。返事は無かった。三人共、不安そうな表情をしている。いや、正直不安なんだろう。 「今日ここに集まって貰ったのは、俺の気持ちを伝える為なんだ」三人は何も言わずに俺を見ている。 「俺は…」 ハルヒ編  佐々木編  ミヨキチ編
  • 北から来た悪魔(オリキャラ)
    「キョン、おはよう、大丈夫かい?」 国木田か、ゴホゴホ、まだセキは出るが熱は引いた。 それに今日は金曜だから、明日明後日はまたゆっくり休めるし大丈夫だろう。 「そう。  ウチのクラスはどういうわけかインフルエンザになった人が少ないんだけどね」 そう言えば、ハルヒはどうだ? アイツも一昨日の帰りがけは、だるそうにしていたけどな。 「そうかい。  涼宮さんは昨日も出席していたよ。  キョンがいなかったせいか口数は少なかったけど、元気そうで一日中ニヤニヤしていたよ」 ……またアイツ、何かたくらんでいるんじゃないだろうな。 国木田と話しながら坂道を登っていくと、小雪が降り始めた。寒いはずだ。 もう12月も半ばだ。 去年のこの時期は、長門による改変で大変だったが、今年は無事に休みに突入できそうだ。 ただし、休み直前の通知票、SOS団恒例のクリスマスパーティー,年越し合宿,初詣とイベントが目白押しな...
  • When a woomen loves a men (コーヒー番外編)
    「うーっ、寒いっ!」 二人を乗せた自転車がいつもの坂道を下り始める頃、夕暮れ時の紫色は深い藍色へと変わり始めていた。 アタシはキョンの背中に隠れて、風の冷たさをやりすごす。 制服の生地越しに、キョンの体温を感じて、少しドキドキした。 キョン・・・ 「なんだ?」 なんでもない・・・ 最近、アタシ達はこんな噛み合わない会話ばかりてる。 原因は『キスより先が欲しい』アタシの気持ち以外の何者でもない。 二人で過ごす時間と、その場所の事を考えればそんなのは無理だって解ってる。 この前の様な偶然は度々起る訳も無いし。 でも・・・ 時折、高波の様に押し寄せるあの時の記憶・・・キョンの温もりやキョンがアタシの中に染み渡っていく感覚が麻薬の様にアタシを揺さぶり、たまらない気持ちにさせるんだ・・・ キョンは、どうなんだろう・・・ 「ん、俺の顔になんかついてるか?」 べ、別に何でもないわ...
  • 素直になれたら
      あの二人がついに結婚か・・・ タクシーで移動中、俺はふと横に目をやる。 肩にもたれかかるようにして長門が寝息を立てている。 俺と長門は今幸せだ。 長門は思念体からハルヒ観察の功績を称えられ、人間と変わらない体にしてもらった。 そして、俺らは結婚した。 今日はあの日々を共に過ごした男―古泉の結婚式の日だ。 相手は対立していた機関の橘。こいつらが和解したのは最後の閉鎖空間が消滅した後の事 俺たちが、高校を卒業する間際。ハルヒが大規模な閉鎖空間を発生させた。 原因は俺だった。またくだらないことで口論となり、つい手が出てしまった。 ハルヒはその時泣きながら部室を出て行った。 急いで朝比奈さんと長門がなだめに行ったが遅かった。 口論理由はコーヒーは豆から挽くか、インスタントか。 ミルクを入れるか牛乳を入れるか・・・こんな話だった気がする   古泉「閉鎖空間が発生しました。すでに機関の仲間が数...
  • ノンフィクション・ストーリー
    (この日付以前のページは空白となっている。また、目次のページは破り捨てられている。)   2001年6月23日   私はいじめられている。 私は暗いから、教室にいると周りがみんな暗くなるから学校に来るなと言われた。 私の給食に虫が入っていた。 靴がなかった。 明日も学校だ。 新しい靴を買わなければ。   2001年6月24日   虫食い女と言われた。 気持ち悪いから近寄るなと言われた。 転校しろと言われた。 全て私が悪いらしい。 机の中にゴミが入っていた。 椅子が水浸しになっていた。 明日は休みだ。 嬉しい。   2001年7月17日   男子に乱暴された。 服を脱がされた。 血が出た。 気持ち悪かった。 全て私が悪いらしい。   ■してやる。   殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる■■■やる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺して■る殺してやる...
  • 長門の日々 第13話『"長門"有希の憂鬱Ⅰ』
    第13話『 長門 有希の憂鬱Ⅰ』   彼がいなくなる。 こんな暗い公園に一人ぼっち。   わたしは情報改変を施し、憂鬱な毎日を過ごす。 彼がいない毎日は、わたしにとって憂鬱そのものでしかなかった。 ……会いたい。   それからわたしは毎晩この公園に通っていた。 寒々しい夜の公園はわたしの身を……心も……冷たい風で冷やす。   静けさに抱かれながら今日もまた待っている。   「……今日こそ彼が帰ってくる……?」   誰がいるわけでもないのに口に出してしまう。 早く。早く帰ってきて。 わたしは彼を渇望している。 理由は、彼が好きだから。   「……キョン……」   彼が居ない事をいいことに彼をあだ名で呼んでみる。 わたしはそれがなんだかとても恥ずかしいことに思えてくる。 なんで?……わたしと彼は一般から見ても恋人同士。 なのに、あだ名で呼べないのはなぜ?   ……次、会った時から彼を「キョン」...
  • すれ違いの恋
    ~キョン視点~   本日は晴天なり。今は午後の市内探索だ。 俺はハルヒと二人きりで街を練り歩いている。 今日のハルヒはやけにご機嫌のようだ。草むらの中、河原、住宅街辺りをくまなく歩き回り俺の足を棒へと変えようとしている。 だが、俺はこいつといるそんな日常が大好きだ。 「キョン。少し休むわよ、そこに公園あるし!」 やれやれ、やっと休めるぜ……。 「あたしは先に休んでるからあんたは何か飲み物買って来なさいよ!」 ……こんな事を言ってくるが、俺はそんな傍若無人なハルヒが好きだった。 「おっそいわよ!あたしはこっちね!!」 と言って、俺の手にあるウーロン茶を奪った。 「おいおい、そりゃ俺のだ。お前のはこっち……」 言い終わる前に栓を開けて、口を付けていた。 「うんっ!冷たくておいしっ!……なんか言った?」 俺はしょうがなく、手に残ったオレンジジュースの栓を開けて、飲むことにした。 冷たいが、渇いた...
  • 遠距離恋愛 第十七章 閉鎖空間
    第十七章 閉鎖空間   月も星もない、灰色の空。     がばと跳ね起きて、あたりを見渡す。見覚えの無い灰色のビル街、ホテル。直行する道路。 俺はそのど真ん中に仰向けになっていた。   ……閉鎖空間。   やれやれ。   またここに来ちまった。通算3回目……いや、橘のアレも含めると4回目か?いい加減にして貰いたいね。 とりあえず、自分の服装を確認する。 ブレザー、ネクタイ……って、あれ?これ北高の制服じゃねーか。ああ、そっか、ハルヒは今の高校の制服は知らなかったんだっけか。だから俺今、北高ブレザーなのな。   次に場所の確認だが……ここ、どこ?   以前住んでいた場所じゃない。もちろん、今住んでいるところでもない。あっちにはこんな高いビルとか、こんな豪華なホテルとかはないからな。   豪華なホテル……??   そうか。アレは確か、ハルヒや国木田達が投宿していたホテルだ。 古泉が手配した...
  • あま~い短編7
    キョン「なぁ、長門」 長門「…なに?」 キョン「動くなよ?」 ぎゅっ 長門「…なに?」 キョン「ん?だっこしてる。抱き心地いいな、長門は。」 長門「…そう」 キョン「もうちょっとこうしてていいか?」   長門「………いい」         キョン「なぁハルヒ、俺とお前で新しい部活を作らないか?」     ハルヒ「え?なんていう部よ?」     キョン「2人でラブラ部だ」     ハルヒ「キョン・・・」         古泉「あまああああああああああああああい」             部屋に入るといささか意外な光景が、俺の目に入ってきた。寝ている。ハルヒが長机の端に、空気が抜けた浮き輪のように垂れている。 「部屋に入ったら、すぐにつっぷしてしまったんです。具合悪いのかな」 心配そうな声で朝比奈さんは言う。 「ハルヒ、どうした。具合悪いのか」 ハルヒは答えない。それどころか微動だにしない...
  • 第五章 25番目のイブ
    第五章 25番目のイブ いつのまにか早いもので息子は高校生に、娘は中学生になった。 早熟で色気づいた娘は、クリスマスイブを家族と過ごす習慣を早々に切り上げた。 気に入った男の子とイブを過ごすために。 「恋愛なんて精神病の一種よ」 などと看破していたかつての奇人美少女の娘としては随分まっとうな展開だな。 俺もハルヒも40歳を過ぎ、そろそろ髮に白いものが混じり始めた。それでも、 ハルヒは依然として魅力的な若々しさを保っていたし、長門ほどじゃないにせよ 随分と加齢が遅いたちらしかった。 今度のクリスマスイブは長門が待機モードに入ってから25度めだという時期に、 俺たちの家族、正確には息子、によくある話と言えば話だが、まさか自分に 降り掛かるとは誰も思っていない事態がふりかかった。 それはちょうど明日はUSJに行くというクリスマスイブの前日のことだった。 冬休みの特別部活動に行くために息子が登校...
  • 遠距離恋愛 第二十三章 スイートルーム
    第二十三章 スイートルーム     灰色一色の、現実味のない空間。豪奢なシャンデリアや大画面テレビなどが配置された部屋。   俺は今、キングサイズのダブルベッドに座っている少女を見ている。   白いコートを肩に掛け、ロングヘアをポニーテールに纏めている。   少女は手元の携帯電話を取り出し、何処かへと電話を掛けた。   「……」 「……」 「……」 「……やっと出てくれた」 「……」 「どうしちゃったの?どうしてパーティに来てくれなかったの?」 「……」 「ウソ!だって、発車時刻まで3時間もあったじゃない!」 「……」 「そんなに佐々木さんとデートしたかったの?まあいいわ。今日は大事な発表があったのよ。それなのに」 「……」 「……一番上の階」 「……」 「うん」 「……」 「……来てくれないの?アタシ、キョンのこと待ってるんだよ?」 「……」 「……何よ」 「………………」 「な……」...
  • キョン無題2
    ある日、何時ものように長門と二人で部室に居たら…   長門「……好き。」   キョン「へ?」   長門「………。」   キョン「え…ちょっ…エェ…!?」   長門「………。」 黙々とページをめくる長門。 …幻聴か? 長門「幻聴…じゃない。」またとんでもない爆弾を落とす長門。   キョン「へ…!?」   キョン「ちょ…ど、どして?」   長門「………。」 黙ったまま本に眼を向けてる長門。   キョン「お、おい…長門…?」 長門は静かに立ち上がり、読んでた本を俺に手渡す。 タイトルは…小恥ずかしくて口には出せない。恋愛小説だ。   長門「…読んで。」 そう言って部室を去る長門。俺はその場に立ち尽くした…。   その後、俺はどうやって家に帰ったか覚えてない。 いつの間にかベットで仰向けになって呆けていた。 お袋が夕飯が出来たと呼ぶが食う気になれない。 俺は一言いらないと告げ、また仰向けになって呆...
  • fly me to the moon(ffeatコーヒーふたつ)
    「じゃあな、ハルヒ。また明日、だ!」 うん、気を付けて帰るのよっ! ふと、公園の時計台を見あげると、もう九時近くになっていた。 これから帰るんだから・・・キョンが家に着くのは・・・十時近くかしら。 なんとなく、キョンが去っていった方向を振り返って見る。 いつも、ありがとう。 少しだけ呟いて、ハッとする! 何よ、アタシったら!まったく・・・ガラにもない・・・ 顔全体から耳たぶまで熱くなって、意味もなくアタシは家まで走った。 顔・・・というよりは頭の熱りが冷めないうちに、家には着いてしまった。 無理もないわね。 キョンがいつも送ってくれる公園は、アタシん家のすぐ傍なんだから。 玄関に近づくと、アタシは忍び足になる。 向かいのオバチャンが最近煩いのよね! 「最近、ハルヒちゃんの帰りが遅い」とか「男の子とお付き合いでも始めたのかしら」ってね。 もちろん、アタシに直接言ってくる訳じ...
  • 三人娘の結論
     あたしは、高校時代をすごしたこの街に戻ってきた。  理由なんてない。ただなんとなく来てみたかっただけ。  ……なんて、ごまかしよね。  やっぱり、未練なんだと思う。ここにはキョンとの思い出がたくさん詰まっているから。    高校を卒業したあたしたちは、みんなで同じ大学に入った。  みくるちゃんは一足先に入学していたし、古泉くんや有希は心配するまでもなかった。問題はキョンだったけど、あたしの特訓の成果で何とか合格させることができた。  あたしは、家賃や生活費の節約になるからと理由をつけて、強引にキョンと同棲した。  一緒に暮らせば、何か進展があるかもしれないと期待していたのは確かよ。  でも、何もなかった。  キョンにとっては、あたしは、ルームメイトで、SOS団の団長だった。親友とも思ってくれているかもしれない。  でも、それ以外ではなかった。  あたしがどんなに思わせぶりな態度をとって...
  • 想い
    カチ…コチ…カチ…コチ… 時計の秒針動く度、聞き慣れた時計の音が部屋の中で響き渡る。 光も何も無い暗闇の空間に時計の音だけが鳴り響く 眠い。眠い。眠い… だけど眠れない…。 俺落ち着くんだ。 深呼吸をしてひとまず落ち着け我が心臓よ…。 ん?何でこんな落ち着きが無いのかって? それは明日の事を考えてたら眠れないんだよ。 明日…それはある黒い物を渡され一日中天国のような気分でいられるか、渡されず一日中ブルーな気分のままいるか… このどちらかが絶対に訪れる日だ。 ん? まだ分からないって?? バレンタインに決まっているだろう!! そう…明日はバレンタインデー 俺はその明日の心配をしている。 過去の自分ならこんな事で眠れないなどとそんな事になるはずが無かった。 しかし今年の俺は違った。 全ては アイツ のせいだ… SOS団団長!! 【涼宮ハルヒ!!】 そう… 俺がアイツに話しかけた事が全ての始まり...
  • 本の虫
    俺が掃除当番を終え、部室のドアをノックすると……なんと、返事がない。 今は長門が一人でいる時間なわけもなく、なんらかの反応があってもいいはずだ。 とりあえず、俺は意を決してドアを開けた。 ……………なんだこれは。 本を読む少女が三人、野郎が一人。 黙々と、返事もせずに本を読んでいた。その中の一人、ハルヒが俺の存在を確認するや否や、満面の笑みを浮かべて喋り出した。 「キョン!待ってたわ!!さぁ、ミーティングよっ!」 『待ってたわ』だと? この異様な空気を取り払ったのは俺だということか? ハルヒの笑顔は、安堵と感謝で埋め尽くされていた。   「え~と、今日のミーティングは有希が司会、進行役を務めたいと言ったので、一任します!」 長門が!?……こりゃ、何かの前触れだな。 「……今週は読書週間。わたしは今週の活動を読書に当てたいと希望する。………だめ?」 いつも本を読んでる奴が言うセリフか!!と心...
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