涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「酒と桜と……」で検索した結果

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  • 題名付き・普通短編
    ...三番勝負 焼いた芋 酒と桜と…… 海の家のラーメン キッドナップ・テレフォン のれん 遊○王 赤服親父捕獲戦線 プリン作戦 カッコイイキョン君 くじびき妙バランス 未だ来ない日の一頁 鬼編集長の期待 妄想が…妄想が…蔓延る! 暮れの演奏会 古泉一樹の戯言 半年と4日目の憂鬱 CALLED(kyon side) CALLED(haruhi side) 涼宮ハルヒの疑問 朝比奈みくるの帰還 ホワイトデーの計画 猫又 そんなある休日の二人 旧友の往診 お袋の陰謀 キョン恋愛裁判 『オレとおまえと聖夜』 いたって普通の学校風景 恋愛感情は精神的な病の一種 キョンとハルヒの残したもの 誰かの結婚式の日の二人 涼宮ハルヒの用事 朝比奈みくるの憂鬱 日曜日の陽射しの下で ずっと一緒 トラブルメーカー 猫になったキョン 長門有希の手料理 雷、雷鳴、部室にて。 許されざるもの 生徒会室で…   クラ...
  • 隠喩と悪夢と……
     あったかい。  痛い。  気持ちいい。  離れてく。  それは——。  気持ち悪い。  真っ先に感じたのは全身を包む湿り気だった。  胸が痛い。  心臓がその存在を誇示している。  脈打つそれは左の胸に、そんな当たり前を確認できるくらいに、早い。  そっと手を添える。  ……大丈夫、体の中で心臓が目立たなくなると、あたしはそう呟いて部屋を見渡した。  机の上の写真立て。見なくても目に浮かぶ、誰かさんの。  本棚。あー……、昨日の読みかけはどこにしまったかしら。  タンス。今日は学校だから、ちょっとくらいだらしない格好でも良いわよね。  枕元の携帯。あたしにしては可愛らしいハート型のストラップ。  雨音。不規則にゆったりと、大粒の雨が窓をノックしてるみたい。  あたし。  ……そう、何かとても酷い、でも悦ばしい夢を見ていたはず。  何だっけ、何だったのかしら。 「あぁ、もうっ!」  寝...
  • キョンのサイズ
    妹にフライングボディプレスで叩き起こされるという、いつも通りの朝の筈だった。 しかし改変はこの時すでに始まっていた。 俺が異変に気がついたのはトイレにいった時だった。   「あれ、俺のってこんな……」   日本人男子の平均値より多少は上と自負していた筈の俺のナニだったが 今朝見るそれはいつもの半分くらいの大きさだった。   「えと……おっきしてないからかな、これは……」   などと自分を無理やり納得させて学校へといそいだ。   下駄箱をあけると手紙が入っていた。 手紙には「至急部室に」と特徴のないのが特徴な長門の筆跡で書かれていた。   俺が部室にいくと長門だけでなく古泉も朝比奈さんもいた、よほどの緊急事態なのか?   「昨夜局所的な世界改変が観測された、改変対象はあなた、改変箇所はあなたの……」 と長門は俺を指差す。そして長門の指差す方向を確認すると……えっと……それって俺の股間?   ...
  • 酒と思い出
    「ねぇ。カシスオレンジ」  みんな。いきなりですまない。しかしこいつに空気を読むなんてことは出来ないから仕方がないんだ。 「空気嫁」なんて言った日には「空気は読む物じゃなくて吸うものよ」と返されるに違いないくらいに空気が読めないやつなんだ。こいつは。  高校。大学。社会人となぜか全く同じ道を歩んでいる女。涼宮ハルヒ。今日も仕事帰りにいつもの店で飲んでいるわけだ。 「早く頼みなさいよ。今日は飲みたい気分なの」  この台詞は店に来たときに言う台詞のはずだ。もうこの店には数時間滞在している。きっと店を出る頃には俺の財布は高校時代の姿に戻っているに違いないだろう。  なぁハルヒ。お前それで15杯目だぞ。飲みすぎじゃないか? 「うっさいわね。今日は飲みたい気分だって言ってるじゃない」  ちなみにこの言葉を朝からずっと俺は聞いている。仕事中も、休憩中も。きっと睡眠時か朝に何かこいつを苛つかせるようなこ...
  • 結婚しよう 吉村美代子の結婚生活
     真備しい日差しが窓の隙間から差し込んでいる。  どうやら朝が来てしまったらしい――ってのはわかるんだが、半覚醒状態の体は動き出そうとしてくれない。  ……眠い……あ~もうこのまま寝てしまおうか?  僅かに開きかけていた瞼を閉じ、再び眠りの中へとしていると……柔らかな感触が俺の額に触れて、俺の意識は 現実へと急浮上するのだった。  目を開いた俺を迎えてくれたのは眩しい光と、 「えへへ……お兄さん、起きてください」  真っ赤な顔で俺を見ているみよきちの顔だった。  ……なんていうか最高の起床だな、これは。  おはよう、みよきち。 「おはようございます」  なあ、そろそろお兄さんって呼び方はやめないか? 夫婦なんだし。 「で、でも。そのまだ少し恥ずかしくって……」  そんなに赤くならなくても……可愛いなぁ。   自分の幸福に酔いつつも、俺は再び眠りの中へと…… 「あ、あの! もうそろそろ起きな...
  • 涼宮ハルヒの告白
    「紅茶……でいいわよね? コーヒーきらしちゃってるから」 ――カチャ 「ハーブには心を落ち着かせる効用もあるし、タンニンは体にいいわ。 ……飲まないの?」 ――カチャ 「……そう。まあいいわ、別にお茶が飲みたくて、来てるわけじゃないもの、ね?」 「……正直なところ、私はどうかしてたと思うわ……不思議探索なんて……」 「え……? あ、違うわよ。今のことじゃなくて、中学の頃の話。」 「……自分でもわかってたわ。無駄に知識だけ持った子供が、公園走り回って、自分の知らないことを見つけるなんて……ありはしないわよ……」 ――ズズッ 「それが元で、変人扱いされて……友達もいなくて……損ばっかりじゃない、私のすることとは思えないわ。」 「でも、だからといって、すぐそれをやめられるかなんて、出来ない。そんなこと……」 「どうして……って……バカみたいじゃない……探索なんてやめて、誰...
  • 完全ウリジナルストーリー
    ハルヒ「紅茶……でいいわよね? コーヒーきらしちゃってるから」 ――カチャ ハルヒ「ハーブには心を落ち着かせる効用もあるし、タンニンは体にいいわ。 ……飲まないの?」 ――カチャ ハルヒ「……そう。まあいいわ、別にお茶が飲みたくて、来てるわけじゃないもの、ね?」 ハルヒ「……正直なところ、私はどうかしてたと思うわ……不思議探索なんて……」 ハルヒ「え……? あ、違うわよ。今のことじゃなくて、中学の頃の話。」 ハルヒ「……自分でもわかってたわ。無駄に知識だけ持った子供が、公園走り回って、自分の知らないことを見つけるなんて……ありはしないわよ……」 ――ズズッ ハルヒ「それが元で、変人扱いされて……友達もいなくて……損ばっかりじゃない、私のすることとは思えないわ。」 ハルヒ「でも、だからといって、すぐそれをやめられるかなんて、出来ない。そんなこと……」 ハルヒ「どうし...
  • お悩みハルヒ~1部・片思い発覚編~
    はぁ……何かしら。ダルいわね。顔が熱くてポーッとする。  全部、こいつが来てからね。朝は特に何もなかったのに。……あー、イライラするわ! ペンでつついてやる! 「痛ぇ! 何しやがる!」  ちょっとした憂さ晴らしよ。 「人に迷惑をかけるような憂さ晴らしはするな。わかったか?」  顔が近い。あ、また熱くなってきた。……まさか、このバカキョン、風邪ひいてるとかじゃないわよね?  バカは風邪ひかないからそれは無いと思うけど。……まぁ、いいわ。  今日はずっと眠って過ごそう。そうすれば放課後までには治るわよね?  キョンの言葉を無視しながら、あたしは顔を伏せた。もう……なによ。  放課後になっても取れない顔の熱。これは病気かもしれないわね……。  あたしは部室へと歩を進めていた。キョンは掃除当番だから、今は一人。  そして、あたしが普通にドアを開けると、古泉くんだけがそこにいた。 「おや、元気が...
  • 橘京子の憂鬱(エピローグ)
     全員が全員、何かをやり遂げたかのようにスッキリ爽やかな気分になった四月初旬の午後。  これから始まるであろうキャンパスライフに期待を膨らませているのか、或いはSOS団の新天地に希望を託しているのか。  個々のフィーリングはこれ以上ないくらいハッピーで、閉鎖空間の頻発で病んでた心も落ち着きを取り戻し。  宇宙人未来人為世界人超能力者、そしてただの人間も全員巻き込んで大円団を迎え――ようとした、その時。  事件の元凶は、もの凄く意外な方面から走ってやってきた。 「おや、皆さんおそろいで。どうしたんですか?」  突然聞こえてきた声に、俺たちは一斉に振り向いた。 「誰? あんた」  ぶっきらぼうなハルヒの声に、 「ぱ、パパっ!」  橘の声が入り混じった。 「ああ、これは申し遅れました。私は橘京子の父親です。娘がいつもお世話になっております」  ああ、どうもと頭を垂れる一同。彼とは初めて顔を合...
  • ピロートーク~破れパンツ編
    キ「なぁハルヒいいだろ」 ハ「えっ、キョン一体なによ?」 キ「なにってナニに決まってるだろ、わかってる癖に」 ハ「だって今日は…勉強するから、一緒にレポート書くっていうから来たのに……」 キ「それは後でやればいいさ、こっちだって立派なお勉強だよ、ほら」 ハ「あ、あたし今日はそんなつもりじゃ……、それに今日はちょっと……」 キ「ちょっとなんだ?」 ハ「そ、そう……アノ日なのよ。急に来ちゃって……」 キ「おいおい先週終わったばっかりだろ、嘘はよくないぞ」 ハ「そ、そのぅ……」 キ「じゃぁOKってことでいいんだな、そりゃ!」 ハ「ちょ、ちょっとやめて!」 キ「……ハルヒお前……パンツ……破れてるな…」 ハ「み、見ないで……だから嫌だって……」 キ「…破れパンツハルヒか……お洒落なお前にしちゃ珍しいな」 ハ「だ、だって今日寝坊しちゃって…それに勉強だけだっていうから油断して……」 キ「油断大敵って...
  • ある雪空の日の事 後編
    ある雪空の日の事 前編より ハルヒの掛け声により決戦が始まった。 …。 …。 ………不思議だ。何故か随分と長い時間放置されていた気分がするが……まぁ、気のせいだろう。 …。 「っと?!」 …。 雪玉が俺の顔をかすめた……ボーっとしている場合じゃない。 …。 開始と同時に雪玉の応酬が始まる。やはり人数の差のせいか生徒会側の勢いが強い……が。 …。 「ふっふっふっ、当たらなければどうって事は無いのですよ……ふもっふ!」 …。 古泉は雪玉をヒラリとかわしながらしっかりと投げ返している。 鶴屋さん、谷口、国木田、他のメンバーも問題ないようだ……が。 …。 「ふええええぇぇ」 「みくるちゃん!ほら、しゃがんでないで投げなさい!」 「怖いですうううう」 …。 朝比奈さんは予想通りと言うか何と言うか……開始早々しゃがみこんで頭を押さえていらっしゃる。 …。 「朝比奈さん、こっちへ」 「ふぇ、キョンく...
  • 橘京子の――(後編)
     なお、橘の記憶についてだが、なんのかんのあって元の記憶を取り戻すことができた。  といっても、彼女自身が全てを思い出したわけじゃない。それどころか彼女自身どうしてよいか分からない状態だった。もちろん俺の力ではどうする事も出来ず、お手上げ。  こうなっては誰かの手を借りて修復するしかない。誰の手を借りるかといえば――お分かりの通り、超絶万能スキル文芸部長、長門有希の力によるものである。  しかし、その長門も当初「許可が下りない」との理由で橘の脳内情報操作を施すことが出来なかった。曰く『涼宮ハルヒに関わる全ての人間に対しては原則観察のみ行う。それ以上の行動は禁止されている』とのことである。  だが、何とかして情報を蘇らせたかった俺は長門に懇願し、三秒ほど俺の顔を眺めつづけた結果、首を縦に振ってくれたのだ。  とは言え、ヒトの記憶を操作することが出来ない以上、別の方法で記憶を蘇らせるしかな...
  • ファーストキス
    「なんなのよあれはっ!!」 「……」 さて、誰が怒ってるか、なんて今更説明するまでもないだろうな。 ついに怒りをおさえきれなくなったハルヒが、喫茶店への移動中にそう叫んだ。 「仕方ないだろ。大きく宣伝して回ってる映画でも、 つまらないものは世の中いっぱいあるんだ。今回はハズレだっただけだろ?」 そう、俺達は今日映画を見にきていた。 けっこう有名で奇抜な作品だということで、団長様の目に止まったのだ。 実際に見ての感想は見てのとおりだが。 「そうですかぁ?わたしはけっこう、おもしろかったですけど」 我等がSOS団のエンジェル、朝比奈さんがそう言った。 しかしハルヒは聞く耳もたず、一気にまくしたてる。 「おまけに女のほうは21歳でラストシーンのアレが初キス? ありえないでしょ?」 映画の監督さんも、お前にだけは常識について語られたくないと思うぞ。 ──そう言ったら2発殴られた。 ...
  • 機械知性体たちの即興曲 第六日目/朝
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第六日目/朝 あちゃくら  「くー……」 ちみどり    「すー……すー……」 カチャカチャ……ジューッ…… キョン        「んが……む?」 にゃがと    「……うにゃ?」 ジューッ……カチャカチャ キョン        「(寝ぼけてる)……いい匂いが……する……」 にゃがと    「(キョロキョロ)……朝比奈みくるがいない」 あちゃくら  「うーん……」(ゴロ) ちみどり    「……ふぁ。おはようございますぅ」(目をごしごし) キョン        「あ…………?(寝ぼけてる)」   みくる        「(トタトタ)――はーい。みなさん、おはようございま~す♪」 にゃがと    「(振り向いて)……おはよう」 あちゃくら...
  • クラス会-風雲立志編
    「おーい涼宮、お前の旦那借りてくぞ。ほらキョン、嫁とは暫しの別れだ、せっかくのクラス会なんだ男同士で友情を深めようぜ」 ちょっと谷口だれが旦那と嫁よ、あたしとキョンはそんな関係じゃ…… キョンも黙ってないでなんかいいなさいよ、って駄目ね酔いで目が泳いでるわ、まったくバカキョンなんだから……。 「ここいい?」 あら阪中さんいらっしゃい。ルソーは相変わらず? 「元気なのねん……」 あたし達は暫く思い出話に花をさかせといいたいところだったが阪中さんはあらぬ方向に話を振った。 「ところで……その後キョン君とはどこまで?」 どこまでって大学で一緒に勉強したり、時々不思議探索に出かけたりかしらね。その……毎日顔をあわせてるけど……。 「違うでしょ涼宮さん、告白イベントとかあった?」 「あっもしかしてそれ以上?」 佐伯さんも成崎さんもいきなりどこから……ってあいつは……只の下僕よそれ以上でもそれ以下...
  • 恋愛相談 中編
    彼女のエラー解消のために僕と長門さんが交際をスタートさせた翌日のことです。 いつものように部室に集まり、皆がそれぞれの活動をしていました。 涼宮さんはPCに向かい、朝比奈さんはお茶をくみ、長門さんは読書。 そして僕は彼とボードゲームをしていました。もちろん、僕が劣勢です。 いたって平凡な風景。しかし突然、長門さんが口を開いたのです。   「私と古泉一樹は交際することになった。」   それを聞いた直後の彼らの反応は凄かったですね。 涼宮さんは丁度飲んでいたお茶をパソコンのディスプレイに噴きかけ、 朝比奈さんは持っていたお盆を盛大に床に落とし、 彼はイスごとひっくり返って頭を打ってしまいました。 ……長門さん、いくらなんでも唐突すぎますよ……   「そ、それは本当なの!?!古泉くん!!」   涼宮さんが身を乗り出して聞いてきました。   「ええ、昨日からお付合いをさせて頂いています。」 「それ...
  • しっと団の野望 ~最後の聖戦~ 前編
    バレンタイン作戦をしてからもうすぐ1ヶ月が経とうとしています。 今は三月の上旬。私は一人、自室で呟きます。   「時間がない……」   そう、時間が無いのです。私は3年生。あと数日で、学校を卒業してしまいます。 そうなる前にやらねばならぬこと。そう、あのバカップル×2と、決着をつけること! え?もうとっくに決着ついてる?負けまくってる?ぶち殺しますよ(´・ω・`) 私の中ではまだ負けてません!戦いは続いているんです! しかしもうチャンスもわずか。だとしたら、やることは1つしかありません。   「最終決戦です……ふふふのふ……」   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~   さて、今日もいつも通りの部室だ。 ハルヒはパソコンに向かい、長門は読書をして、古泉は俺とオセロをしている。 そして朝比奈さんは……ってあれ?朝比奈さんがいないな。   「なあハルヒ、朝比奈さんは来てないの...
  • ただの人間
    「いい?今日の放課後までに調べておいて。 あたしもそれまでに部室を探しておくから。いいわね?」 こうしてキョンを強制的にクラブに入れたのは何日か前のこと。 キョンを入れた理由は暇そうだったから。 それに、普通だけど、どこか普通じゃない気がしたから。 そんな適当な理由で入れたんだけど、 キョンと居るとなんだか楽しいかも…… なんて感じているあたしがいるのも事実。 なんていうのかしらね? うまく言えないけど、キョンといると飽きないのよね。 だから今現在、SOS団はあたしを退屈から救う唯一の希望となっているの。 みくるちゃんと有希もいるしね。 さて岡部との進路相談も終わったし部室に行こうかしらね。 あたしは部室へと向かった……。 まったくなんでこんな早くから進路相談なんてあるのかしらね? 大した進学校でもないのに。 あたしがそんな不満を抱きながら部室へと続く廊下を歩いていると...
  • 恋愛相談 前編
    夏の暑さもいくぶんやわらいで来て、いよいよ秋になろうとする今日この頃、 僕達SOS団はいつもと変わらぬ日常を過ごしていました。 もうすぐ涼宮さん達と出会って一年半となります。 その間ずっと涼宮さん、そして彼の様子を観察していますが、 もはやお二人の関係は円熟していると言っても過言では無く、お互い相思相愛なのは見て明らかで、 団内でそのことに気付いて無いのはお二人だけというところまで来ています。 あとはどちらが先に想いを伝えられるか……という段階です。 そんな中、僕はある人物から相談を受けました。話はそこから始まります。     僕はいつも通り学業を終え、SOS団の部室のドアを開きました。   「おや、長門さんだけですか。こんにちは。」 「……」   あいさつをしましたが特に返事はありません。 まあいつものことなので特に気にすることなく、 彼が来るまで詰め将棋でもしようかと将棋盤を取り出した...
  • クラス会-起承転結編
    *舞台は驚天動地編の翌日です。   「涼宮さん、おはようなのねん、ちょっとお話したいけどお時間大丈夫かしら?」 あっ阪中さん、おはよう、大丈夫よ乗る電車にはまだ時間あるし。 阪中さんもこの駅だったのね、……それにしてもなにかしら? ……キョンは今からでるってメールしてきたから時間はあるけど…… 「……それで一昨夜はどうだったのねん、キョン君お持ち帰りしたんでしょ?」 …ずばりきたわね……、えと……クラス会のあと……キョンと一緒になって…… 「涼宮さんとキョン君のコトだから結局カラオケとか漫画喫茶じゃないかって皆で噂してたんだけど……」 ……その……駅前の……ラブホに……ずっと…朝までその…… 隠してもしょうがないわね、どうせ谷口が知ってるんだし。 「「「「えーっ!? ホントに」」」」 おっ大野木さん達までいつのまに……、ていうか周りの人がこっちみてるじゃない、もう少し声を落と...
  • 朝比奈みくるの一人身万歳!
    どうもこんばんは。朝比奈みくるです。 実は最近、悩みがあるんです。 最近の部室でのことなんですけど、右を見れば……   「キョン!ちょっと来なさい!」 「まったく、なんだよ……。」 「キスしなさい!これは命令よ!」 「わかったよ。団長様。ほら、目を閉じろ」チュッ…   うわぁ…… あまりの熱々っぷりに見ていられなくなって、左を見れば…… 「……古泉一樹。」 「どうかしましたか?長門さん。」 「あなたは私の頭を撫でるべき。」 「はいはい。長門さんは甘えん坊ですね。」ナデナデ……   ……もうお分かりですね? 私だけ一人身なんだよコンチクショウ!!!! 居づらいですよぉ~居場所無いですよぉ~。助けてくださ~い…   ――――――――――――――――――――――――――――   今日は不思議探索です。 さて午前中のペアは……   「キョン!今日はこの前のデートで回りきれなかった場所に行くわ...
  • やさしい嘘(後編)
    その日、わたしは涼宮さんを見送るために駅へと向かう高架下の道を走っていました。普段から人通りの少ない道で、この日も周囲にはまったく人影が無く、わたしの息を切らした音だけが聞こえていました。 「もしかしたらわたしが一番最後になってしまうかもしれない。涼宮さんに罰ゲームを与えられるかも」 そんな考えがふと頭に思い浮かびました。同時に、涼宮さんが嬉々としてキョンくんに罰ゲームの内容を告げる高校時代の情景が頭の中に思い浮かびます。まるで、昨日の出来事であるかのように。 高校時代、罰ゲームを受けるのはいつもキョンくんでした。涼宮さんがそれを望んでいたし、キョンくんも心のどこかではそうなることを望んでいたから。 でも、キョンくんはもうこの世にはいない。そのことを考えると、わたしだけがこの世界に取り残されたような、そんな気持ちに苛まれてしまいます。 そんな思いに少し気持ちが落ち込んだものの、涼宮さん...
  • 蜃気楼
    「あ、こんにちは、キョンくん」 俺の愛しの天使様、朝比奈みくるさんが今日も部室で出迎えてくれた。 俺はいつも言い過ぎとも言える表現で朝比奈さんを比喩するが、あながち言い過ぎとは言えない。 何故なら……俺は、完全に心奪われていたからだ。 あれは先週だったか?SOS団全員が俺の家に来たときだった。 ゲームに夢中になってる奴等から少し離れて、シャミセンと戯れる朝比奈さんの笑顔を見た時に俺は恋に落ちた。 穏やかで、かわいくて、それでいて守りたくなるような笑顔に俺は完全に惹かれたのさ。 ともかく、俺はいつものようにお茶をもらった。 今まではそんなに気にしていなかった距離、今じゃお茶を受け渡す距離でさえ俺の鼓動は早くなる。 本気で恋に落ちたのは初めてだ……。それを悟られないようにするのも一苦労なんだな。片思いの奴の気持ちがよくわかるぜ。 「あの……お茶、美味しくなかったですか?」 とても不安げな表情で...
  • 殺人鬼はそこに
    小春日和とでもいうのだろうか。春の暖かくまだ充分に明るい夕日の光が、放課後の元文芸部室に僅な電気代緩和の恩恵を与えている。 部室にいるのは朝比奈さんと古泉、それに長門。ハルヒはなんとかかんとかが今日中で締め切りなのでなんとかかんとかだそうで今日はいない。 いてほしい理由も特にないが。 まずオレは部室にきて、朝比奈さんの着替えを覗き(故意による他意)、その後ちょっとよそよそしい朝比奈さんのいれてくれたお茶をすすり、古泉とオセロ&将棋をしながらなんとなく長門に話しかけたりしていた。 別にいつものことだろう? SOS団唯一でありながらそれだけで容量オーバーなムードメーカーがいないだけで。 朝比奈さんはお茶をくみながら俺と古泉のオセロや将棋(共に自軍優勢)を眺め、長門は本にとり憑かれ、古泉はニヤケ面で。 全然いつも通り極まりないだろう。そして平和だ。 これで平和だと思えないやつはシルバニアファミ...
  • 朝比奈みくるのレズレズ大作戦!
      こんにちは。朝比奈みくるです。 今日は日曜日!不思議探索もありません!つまりなーんもすることが無い日です! なーんもすることが無い上にだーれとも会う予定がありません。 特にSOS団の皆さんと会うことは無いでしょう。何故かって? それはキョン君は涼宮さんと、古泉君は長門さんと……デートしてるからだよこの野郎!!!     ……あ、別に私自身はそのことをなんとも思ってはいませんからね。 彼らがデートでいちゃいちゃしてるおかげで私はこうしてひたすらグータラ出来るワケですからね。 親元を離れ別の時代で過ごす私にとって精神的な疲労は蓄積される一方なのです。 だからこそ一週間に1回は誰にも会わずに引き篭もる休息日が必要なワケですよ。 それなのにもしもですよ?もしも私が誰かと付き合ったりとかしたら、 本来休息日のはずの日曜日ですらデートとかしなきゃいけないんですよ。 ワクワクして待ち合わせ時間より1...
  • 涼宮ハルヒの奮闘 ~しっと団の野望~ 第3話
    クリスマスイヴ前日。「しっと団」の3人は再び一堂に会していた。   「先走ったか……『フォックス』」 「バカよね~。長門さんがいる前で戦ったって、勝ち目あるわけないのに。  あの娘に勝てるのは私だけよ。」 「随分と自信があるようですな。」 「当たり前よ。私はあの娘と戦うために「しっと団」に入ったようなものですもの。」   ガチャリ ドアが開き、一人の人間が入ってくる。『トゥモロー』だ。   「みなさん、心の準備はよろしいですか?」 「もちろんですとも。」 「ええ。問題ないわ。」   それを聞いて、『トゥモロー』は微笑んだ。   「では、いよいよ明日、決行します。全てのカップルを、地獄に落としましょう。」 「「イエッサー!」」   さて、今日はクリスマスイヴだ。そして俺達SOS団は、セントラルタワーの入り口前にいる。 来たはいいが、具体的には何をすればいいんだ?   「とにかく警備するのよ!...
  • お茶
    梅雨明けまでまだまだ遠いようなことを天気予報で言っていた7月、降り続く雨で平均 気温を大きく下回っていたある日の放課後、文芸部部室改めSOS団アジトのドアを一番 に開けたのは朝比奈みくるだった。   いつもは部屋の片隅で本を読んでいる長門有希の方が早いのだが、今日はまだ姿 が見えない。珍しいこともあるものだと思いつつも、鞄を置いていつものメイド服に着替 えようと手を伸ばした。   最初は抵抗のあったこのメイド服だが、人間の慣れとは恐ろしいもので、今ではメイド コスチュームのまま、お茶の水を汲んでくるくらいは抵抗なくできるようになっている。 お茶用の水を汲んで部室に戻ってくると、そこには有希がいつもの定位置に座って本を 読んでいた。   「あ、長門さん。お茶淹れますね」   聞いたところで返事はないのが、出せばしっかり飲んでくれることも分かっている。返 事を待たずにお茶の準備をして……ふと、...
  • 疑惑のファーストキス
    【このSSは「朝比奈さんの妊娠」の続編です】   ハルヒが起こした大騒ぎに巻き込まれ、なぜか婚約させられてしまった俺だが…… 朝比奈さんが俺の兄貴の将来の孫娘だとわかっただけで、日常生活は変わりない。 違いがあるとすると、朝ハルヒの家に迎えに行き一緒に手を繋いで登校し、昼休みにハルヒが作った弁当を一緒に食べ、団活が終わった後、一緒に俺の家に行き、ハルヒが俺と妹の家庭教師をした後、ウチで夕食を食べてから俺が家まで送っていくことになったぐらいだ。 それなのになぜかバカップルと呼ばれる。 非常に心外だ。 さて、相変わらず団活では雑用係としてハルヒにこき使われている俺は、今日も古泉と一緒に買い出しに行かされた。 「このところ、涼宮さんが上機嫌で閉鎖空間も発生せず、非常に助かります」 バイト代が減って生活が苦しいんじゃないのか。 「ご心配なく。  それよりも、涼宮さんを送っていった時に別れ際にす...
  • 機械知性体たちの即興曲 第四日目/夜
    機械知性体たちの即興曲 メニュー http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html   □第四日目/夜 甲陽園駅前 みくる        「……はぁ……はぁ……ごめんなさい。お待たせしました」 キョン        「こちらこそすいません。急にこんなことお願いしてしまって」 みくる        「その、急いで適当に買い物してきたんですけど。これで間に合いますか?」 キョン        「充分ですよ。それと、説明はしましたけど、連中の姿を見て驚かないでくださいよ」 みくる        「……ええ。でも、ほんとのこというと、ちょっと……怖いというか」 キョン        (そういや、もともと長門のこと苦手っぽいのか) みくる        「それに、朝倉さんとか、喜緑さんとか、その……あまりお付き合いもないですし……」 キョン ...
  • あなたにポテト~差し入れの焼き芋にょろよー!!~
                      ◆       ハルヒ「焼き芋ね」 キョン「ああ、焼きたてのほかほかだな」   古泉「どうやら石焼きのようですね」 みくる「クンクン……これは、紅あずまでしゅね」   長門「……」ぺら ハルヒ「放課後に部室で焼き芋というのはとてもオツよね」 キョン「うむ、冬の深まった昼下がりには最高のおやつだな」 みくる「部室で……っていうのも、なんだか背徳感があって素敵ですよね」 古泉「玄米茶ともよく合いそうですね」   長門「……」ぺら ハルヒ「……焼きたてのお芋の寿命は短いものよね」   キョン「ああ、ぱっくりと割れた断面から漂う甘い湯気とは     気を抜くと失われてしまうものだ」   古泉「まるで恋のようですね。     心がほぐれるような安らぎ、甘いひと時……     それはいつの間にか薄れてしまうものです」   みくる「全部でいつ...
  • 普通短編66
    今日の長門さん 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……」 「……はんてん、あたたかい」 「……」 ハルヒ「謎の転校生入荷したわよー!」 古泉「どうも古泉一樹です」 キョン「おいハルヒ」 ハルヒ「何?」 キョン「一ヶ月もすればそいつもココに慣れて転校生なんて肩書きも消えるぜ?     そしたらそいつはただの高校生、SOS団には相応しくないんじゃないかなァ…?」 ハルヒ「それもそうね」ポイッ バタン 古泉「………」 長門「…………」ペラリ キョン「なあハルヒ」 ハルヒ「何?」 キョン「長門ってさ、何でこの団にいるんだ?特別お前が喜ぶような要素も無いし」 ハルヒ「何言ってんの、SOS団随一の万能選手じゃないの!」 キョン「お前にゃ負けるだろ」 ハルヒ「それもそうね」ポイッ バタン 長門「……………」ペラ...
  • しっと団の野望 ~聖夜の復活~ 前編
      「いらっしゃいませ~、はい。チーズケーキですね。1200円になりまーす」   こんばんは。朝比奈みくるです。え?今何をしているのかって? 見ての通りアルバイトですよ。ケーキ屋さんでアルバイトです。 今ケーキ屋さんは大忙し!なんたって今日はクリスマス・イヴですからね! クリスマスイヴと言えば……思い出すのは去年のこと。同じ1人身の同士を集ってSOS団に闘いを挑みました。そう、「しっと団」として。 あれから何度かちょっかい出したり対決したりしましたが、全て失敗。今年の3月に解散しました。 そして私は今……浪人生。未来から指示されていた大学に受かることが出来なかったためです。 まあそりゃそうですよね。大事な受験の時期にあんなことしまくってたらそりゃ落ちるってもんです。 場合によっては未来から手を回して(裏金的な意味で)入れてくれたりもするんですが、私の場合は浪人を命令されました。 まあそりゃ...
  • 普通短編68
    キョン「おっ」 長門「……」 キョン「よお、来るとき朝比奈さんに良く似た人とすれ違わなかったか」 長門「すれ違った。とてもよく似ていた。けれど、彼女よりも数段大人っぽかった。    何故外見がそっくりな人間が2人いたのか、とても不思議」 キョン「……その人さ、未来の…大人になった朝比奈さんなんだとさ」 長門「……そのくらいは知っていた、ボケてみただけ」 キョン「そ、そうか……もう帰っちゃったみたいだな」 キョン「……なあ、お前も時間移動~っての出来るのか?」 長門「……」 キョン「な、長門?」 長門「……私には出来ない。それどころか、インターフェイスなのに情報操作も出来ない…」 キョン「(あっしまった!)     で、でもさ、理屈とかコツくらいは分かるだろ?是非教えてくんないかなー、なんて…」 長門「……私には時間移動の事は理解出来ない……全く分からない……」 キョン「えっと…長t(r...
  • 『God knows』 11章
    『God knows』 ~11章~ 寒い冬。 俺は冬服とコートに身を包んだみくるさんと手を繋ぎ、坂を登っている。 「もう、すっかり真冬……ですねぇ…寒い、です。」 俺はクリスマスにみくるさんからもらったマフラーをかけてやった。 「これ、使ってください。俺はみくるさんと手、繋ぐだけで暖かいですから。」 我ながら歯の浮くようなセリフを吐いたな。 「あ、ん~…でもぉ……せっかく、作ったんですよ?キョンくんに……つ、使って欲しい、です……。」 みくるさんは少し膨れっ面で俺を上目遣いで見てくる。 何度見ても、正直、たまりません。 俺は、少し長めに作ってあるマフラーを少し自分の首にかけた。 「これなら、一緒に使えますね。……少しくっついて窮屈ですけどね。」 「うふふふふ、窮屈だけど……あったかい、です♪」 最近は家の中でも外でもくっつく事が多いな。だって、寒いだろ? だからと言って、俺達はまだ、...
  • 古畑任三郎 VS SOS団 捜査編(前編)
    てれっ♪てーれれっれ♪てれっ♪てーれれっれ♪ てれっ♪てーれれれ♪てっれ♪   どこからか聞こえてくるおなじみのテーマソングと共に、 えっちらおっちらと自転車で坂を登る黒いコートに身を包んだ刑事が現れた。   今泉「あ、古畑さーん!」 校門の前では、やけにデコの広い刑事が待っていた。 今泉「古畑さん!遅いですよ!まったくいつも遅刻するんだから!」 古畑「まったくなんだよこの坂は!自転車で来るのにも一苦労だよ。」 今泉「もう年なんじゃないですか?」   ペチッ!   古畑は今泉のデコをはたいた。   今泉「い、痛いです古畑さーん!」 古畑「で、現場はどこだい?早く行くよ。」 今泉「古畑さーん!!」   古い旧校舎の三階の1番奥の部屋。 そこには首にロープをまいたまま床に転がっている会長の死体があった。   今泉「えっと……被害者はここの生徒会長のようです。死因は窒息死。」 古畑「ロープがちぎ...
  • バカップル保守ちょっとした同棲編
    バカップル保守ちょっとした同棲編     「キョンくん起きて~!」 「ぐっ……妹よ。顔に乗るのは反則だ」 「ハルにゃんとおかーさんの手作りご飯が待ってるよ! 先に行ってるねっ!」 「……朝ちゃんと起きれないのは俺だけか。やれやれ」 「そうよ。ちゃんと早起きしなさい」 「ハルヒ。おはよう。何しに2階に来たんだ?」 「…………。こ、これだけ! 早く降りて来なさいよ!」  今のはアレだろうな。おはようのキスってやつだろうな。きっと。   バカップル保守      「キョン、おかわりは?」 「いらん」 「妹ちゃんは?」 「いる~!」 「あ、えっと……キョンのお母さんはいりますか?」 「うふふ……『おかあさん』でいいわよ。あたしはいらないわ」   「どうしてうちの親のことを『キョンのお母さん』なんて長ったらしく呼んだんだ?」 「……あんたには一生わかんないわよ。って、離しなさいよ。何で抱き付いて...
  • 長門有希の誕生
    私が対人用ヒューマノイド・インターフェースである以上、人間との接触、コミュニケーションをとるにあたっての基本的な知識は持っている。 でも、それを応用するキッカケがない。私には話を盛り上げる知識は納められている、だが、話をかけるための体の知識はない。 だから私は、用もなく人に話をかけるというコミュニケーション方法はとれなかった。とる必要性もないと感じていた。 ごく稀に私に話をかけてくる人はいた。クラスメイトの女生徒が、稀に私に質問形式で話をかけてくる。 私はその質問に不都合がない範囲で簡潔に答える。不都合がある場合は答えず聞こえないふりをする。 それが終わると必ず、女生徒は自分のいるべき集団に戻る。そして私の反応を口頭で簡単に述べる。 たまに私の方をチラチラ見ながら。私にはそれがなにを表すのかわからなかった。わからなかったけれど、少しだけ悲しかった。 三度目のそれから三日と一時間後に、廊下で...
  • 機械知性体たちの狂騒曲 第1話
     機械知性体たちの狂騒曲 メニュー  http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5951.html    あちゃくらりょうこ。  かつて、朝倉涼子と呼ばれた、情報統合思念体急進派が生み出した高精度情報端末。  その、なれの果て。  人類の理解を超える情報操作能力という万能の力を奪われ、今在るは幼児のごとき体のみ。  無力な存在。  哀れな存在。  それが、今の彼女。    ―ある情報端末の現状―   「長門さん。歯は磨きました? お休みの時間ですよ?」 「もう少ししたら」  彼女の部屋。七〇八号室のいつもの風景です。  リビングの真ん中にあるテーブルに、いつものようにパソコンとにらめっこのままの長門さん。  その傍らには、風船犬のキミドリさんが意味もないのに後ろ足で頭をかきかき退屈そうにしています。  そしてわたしといえば、身長三〇センチ程度の、ま...
  • 落葉樹
       耳朶に心地よく触れる涼しい風を愉しみながら歩く晩秋の下校道。俺らが歩く道の両側に定間隔に植えられた木々から、紅く染まった枯れ葉が落ちる。 「……風流だな。」 「そう」  いつもの短い返事をしてくるこの人は、珍しく本も読まずに俺の隣でてくてくと歩を重ねている。夕日で顔が枯れ葉のように紅く染まった白い肌と、ショートカットの持ち主……長門だ。  ちなみに他に人は居ない。厄介な団長さんも、自称時を駆ける美少女も自称イケメン超能力者も居ないわけだ。  何故こんな美味しい状況に俺が置かれているかというと……ハルヒの奴が珍しく風邪で休んでな。SOS団メンバーでお見舞いに行くことになったんだが、朝比奈さんは受験勉強で居ない。  古泉も大事な機関の会議があるだの何だの言ってすぐ帰ってしまった。まあ、あいつの場合は居なくてもいいけどな。……で、必然的にこんなシチュエーションになってしまったのだ。 ...
  • 涼宮ハルヒの幕張【完全版】
    「……で、話とはなんだ、古泉」 「……はい」 …。 夕暮れの文芸部室、今この空間に居るのは俺といつに無く真剣な表情の古泉。 …。 状況が分からない? 大丈夫だ、俺も理解していない。 いつもの時間が終わり帰宅しようとした俺を古泉が呼び止めたのだ。 …。 「大事なお話があります」 …。 ……と。 とりあえず分かるのは古泉が何か重大な話をしようとしている事ぐらいだ……やれやれ、また厄介事か? …。 「またハルヒが何かやらかしたのか?」 「いえ、涼宮さんの事ではありません」 …。 ハルヒの事では無い? …。 「ならお前、あるいは長門や朝比奈さんの事か?」 「いえ、今回は超能力的、宇宙人的、未来人的な事とは一切関係ありません」 …。 じゃあなんだ? …。 「……あなたの妹さんの事です」 …。 …………は? …。 「ちょっと待て、なぜ俺の妹がここで出てくる?……まさか、俺の妹が異世界人だった……なんて...
  • 『lakeside love story』 6日目
    『lakeside love story』   《6日目》     ~キョンの行動~     俺は帰ると死んだ様に眠り続け、起きたのは翌日の13時だった。 「ちょっと……寝過ぎたな。」 と呟き、俺は飯を食うために親の所へ向かう。 「あ、キョンくん!おはよ~!」 妹だ。 おい、妹よ。母さんはいるか?飯は? 「お母さんなら出かけたよ!ご飯ももう食べた!!」 ちょっと待て。 俺は夕食まで飯抜きか? 「お母さんがキョンくんが起きたらこれ渡せだってっ!これでご飯食べなさい、だってさっ!!」 さすが我が母。     俺は千円札を妹から受け取り、着替えることにした。     自転車で家を出て、まずは銀行に向かった。 理由は初デートなわけだし、全て俺が出すつもりでいたからだ。 おぉ、我ながら男らしいぜ。     銀行から多めに2万程引きだし、俺は銀行を後にした。 次は飯だ。 ここで考える。 「一人で飯食う...
  • 『lakeside love story』 4日目
    『lakeside love story』   《4日目》     「………起きて。」 誰だよ、まだねみぃ。 「早く起きて。」 あと……10分だけ頼む。 「………………ガブッ」 ……いてぇ。 長門だったのか、おはよう。 「……ほはひょふ(おはよう)。」 とりあえず顔洗うから噛み付きをやめてくれ。 「………そう。」 いい加減慣れてきたな、嬉しくないが。     朝飯を食い終わるかどうかの時間に異変が起こった。 ……ザーザー 「この音……まさか雨なの?」 ハルヒが顔をしかめて言った。 「昨日はきれいに月が見えていたんですがねぇ……。」     古泉は肩をすくめ、珍しく本当に困ったような顔をして言っていた。 二人とも落ち着け。 しょうがない、天気ってのは人間の力じゃいじれないんだからな。 「でも……あと少しで合宿終わっちゃうのよ!?キョン!あんたはこれで終わっていいのっ!?」 正直、このままなら...
  • HAPPY TREE FRIENDS
    部室にて―― ハルヒ「ねぇねぇキョン、こっち来て」 キョン「?なんだ?」 ――ハルヒ、パソコンのディスプレイを指す ハルヒ「これ見て」 キョン「――『HAPPY TREE FRIENDS』?外国のアニメか?」 ハルヒ「まぁ見てごらんなさいって」 ――ハルヒ、マウスを再生ボタンに移動させダブルクリック http //happytreefriends.atomfilms.com/ ↑ある意味強烈なので心臓が弱い人は見るのを止めようね☆ ――終了 キョン「……で、なんなんだ?この道徳的に悪い病んでるアニメは?」 ハルヒ「……何その反応……」 キョン「いや、なんでおまえそんな不満気な顔なんだ?」 ハルヒ「なんでそんなに反応薄いのよ!?」 キョン「質問に質問で返すな」 ハルヒ「こんな可愛らしい絵なのにこのグロさ!!     あんた神経一本とんでるんじゃないの!?」 キョン(お前に言われたくないわ...
  • 傷つけあい仲直り
    「どーせあたしの事なんて彼女として扱ってくれないのよね! もうほっといて!」  しまった、まただ……。またハルヒを怒らせてしまった。  すまん、悪かった。だからちょっと待ってくれ! 「うるさい! やだ、来るなっ!」  ちょっと待て! ちゃんと謝らせてくれ!  俺はハルヒの腕を掴んだ。後になって思えばこの判断が間違っていたのかもな。 「触るなっ! 近寄るなっ! どっか行け、バカキョン!」  腕を振り払われた瞬間、俺は階段を踏み外し、五段ほどそのまま落ちていった。  くっ……痛ぇ……。 「あ……? ご、ごめん……キョン……大丈夫?」  倒れた拍子に頭を打ったのか、近付いてくるハルヒの顔が霞んで見える。  俺はハルヒに心配をかけまいと笑顔で口を開いた。 「ははは……罰が当たったな。 自業自得って奴だ」  そこまでは覚えている。俺はそう伝えた後、気を失ったのか、目を覚ました時には保健室にいた。  ...
  • 進路
    『2年 涼宮ハルヒさん至急職員室に来て下さい』 おいおい、新学年早々呼び出しかよ… 今度は一体何をやらかしたんだ…? 「どうしたキョン? 嫁の事が心配か?」 うるさいぞ谷口。それに誰が誰の嫁だって? いい加減埋めてやろうか? 「まぁまぁキョン。谷口も寂しいんだよ…」 「何ぃ!?誰が寂しいだって!?」 「あれ?こないだまたフラれたって言ってたじゃないか」 「お、おい!それは言わない約束だろ!」 お前らの方がよっぽど夫婦に見える訳だが… 「なぁハルヒ、さっきの呼び出しは何だったんだ?」 「進路よ、進路」 「ん?お前志望大学でも変えるのか?」 「あたし進学はしないわ」 「って事は就職でもするのか?」 「うーん…まぁ就職っちゃ就職ね」 「何だそりゃ… それにしてもえらいいきなりの進路変更だな」 「まぁね。あたしが本当にやりたい事が最近解ったて感じかな」 おいおい… 頼む...
  • 「お酒」「紙一重」
    文字サイズ小で上手く表示されると思います 微エロ注意    曰く、それは命の水  曰く、それは百薬の長  曰く、それは――二十歳を過ぎてから    「お酒」「紙一重」   「おいおいキョンよ。結局涼宮とは別れちまったのか~」  何故か嬉しそうにそう聞いてくる谷口の顔は、俺が首を横に振るとスイッチを切り替え た様に苦い顔へと変わった。 「はぁ?! じゃあ、なんで俺達と飯食ってるんだよ?」  人に箸を向けるな、唾を飛ばすな。 「まあまあ。仲が良くても、たまには別々にご飯を食べたい時もあるんじゃない?」  そんな国木田のフォローも谷口の気を紛らわす事はできなかったらしく、結局弁当を食 い終えるまでの間、俺は谷口の愚痴に付き合わされたのだった。  ……まあ、ここ最近はずっとハルヒと一緒に昼食を食べてたから、谷口がそんな事を言 い出すのもわからなくもないけどな。  何となく視線を送ったハルヒ...
  • 平凡な物語り
        目次     これも「第三回君誰大会」の続編です。どうしようもないですが、見てください。         君誰大会    「平凡な物語り」 「そもそも、あなたがのろのろと決断を渋っているからこんな事態になったんです。」 「ぐ、それを言われると……」 「決断しなさい! さあ!」  いつもの喫茶店で、いつもの面子+いろいろの、総勢二十名ほど。  そんな大所帯で、店内の客の七、八割は関係者だ。  そして、さっきの決断を迫られているのが俺ことキョンで、決断を迫っているのが何故だか分からないが喜緑さんだ。  正直な所、誰にも糾弾されないままだと俺はまた逃げてしまっていたかもしれない。  実は、答えはもう出たのだが、それを口にするのは憚られたのだ。  なにせ、今のままコトに及んだら犯罪である。  俺は、よりにもよって妹の友人……まだ小学生である、吉村美代子を好きになってしまっ...
  • 国木田少年の純愛
    出会いは一期一会。恋愛だってそうだ。 谷口と二人でナンパを続けるような毎日に変化が起こったのはひょんなことからだったんだ……。   入学して、一年とどのくらい経ったかな?まだけっこう寒い春の日だった。 寒さのせいか、ちょっとだけ頭が痛い。 僕は何にもない日常につまらなさを覚えつつも、その日の学校生活を昼まで終えていた。 「国木田よぉ、今日も行くよな、な!?」 僕にいつもこんなことを言ってくるのは谷口だ。 ナンパじゃ連戦連敗。たまに成功したかと思うと一週間も経たないうちにお別れ。 まったく学習能力は無いけど、憎めない親友だ。 「谷口、いい加減に国木田を引き摺り込むのはやめろ。こいつはお前と違って頭もいいし、意外とモテるんだぞ」 こっちはキョン。中学からの親友で、僕をいつも援護してくれたりする。 涼宮さんというとんでもない人に捕まっているけど、少しだけそれが羨ましい。 何故ならキョンの学校生活...
  • きょんむす第三弾 キョンむす!
    もくじ   目を開ける。視界一杯に映り込んできたのは少女の笑顔。 「起きましたか?」 少女がソファから立ち上がって僕に声を掛ける。その際にソファが歪んで彼女がそこに腰掛けていた事を知った。 「今……何時です?」 寝転んでいたソファから上半身を起こして少女に尋ねる。……毛布が掛かっていたのは、彼女の仕業でしょう。僕は仕事から帰ってきた後、倦怠感に身を任せて着替えもせずに突っ伏した筈ですから。 「二時くらいです」 少女は微笑んで僕の眼を見る。 「二時……ですか? それは……寝過ぎましたね」 幸いだったのは今日が休日だったことでしょうか。昨日は確かに激務だったとは言え、目覚ましも掛けずに寝てしまうなんて我ながら何と言うか……。 「困ったものです」 溜息を吐く。 「何が困った事なんですか?」 少女が僕の上に掛かっていた毛布を丹念に畳みながら聞いてくる。 「いえ、今日が休日で良かったと思いまして...
  • クラス会-既成事実編
    ほらキョン、あと少しよ、ほら。 まったくキョンは重いわね、男の子だからしょうがないけど。 「……なぁハルヒ知ってるか、シャミセンは……シャミセンはなぁ……」 はいはいシャミセンは立派なニャン公なんでしょ、さっきも聞いたわよ。 ほらついたわよ、横になってなさい…ってもう寝てるわね、酔っ払いは全く……。 ……それにしても相変わらずの間抜けな寝顔ね……。 あっそうだ一応家に電話しとかないと。   もしもし、ママ? 「あらハルヒどうしたの、キョン君と一緒なら連絡はいらないわよ、彼なら安心だし。それとも迎えに来て欲しいの? キョン君にふられちゃった?」 はぁ?! 何いってんのよ、今日はクラス会でしょ、これからみんなでカラオケ行ってオールするから帰らないって連絡よ。 「ホントにみんなと一緒なの? キョン君と二人っきりじゃないの?」 ……いっ意外に鋭いわね…… そっそんなのあるわけないじゃない、...
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